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Title:
PERMANENT MAGNET SYNCHRONIZATION MOTOR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/116572
Kind Code:
A1
Abstract:
A rotor (20) has a four-pole permanent magnet (31A) embedded in a rotor layered core. A gap (31G) is also arranged together with the permanent magnet between an inner circumferential layered core and an outer circumferential layered core. A permanent magnet of one pole is formed by two permanent magnets (31A and 31B) arranged so as to sandwich a gap (31G). When Tm is the thickness of the permanent magnet in the inter-pole direction, the gap thickness in the d-axis direction is set to [1/2 x Tm] or below.

Inventors:
TOMIGASHI, Yoshio (C/O Sanyo Electric CO. LTD, 5-5, Keihanhondori 2-chome, Moriguchi-Sh, Osaka 77, 57086, JP)
Application Number:
JP2009/055286
Publication Date:
September 24, 2009
Filing Date:
March 18, 2009
Export Citation:
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Assignee:
Sanyo Electric CO., LTD. (5-5 Keihanhondori 2-chome, Moriguchi-Shi Osaka, 77, 57086, JP)
三洋電機株式会社 (〒77 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 Osaka, 57086, JP)
International Classes:
H02K1/27; H02K1/22; H02K21/14; H02P27/06
Attorney, Agent or Firm:
SANO, Shizuo et al. (Tenmabashi-Yachiyo Bldg. Bekkan, 2-6 Tenmabashi-Kyomachi, Chuo-Ku, Osaka-Sh, Osaka 32, 54000, JP)
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Claims:
 永久磁石、前記永久磁石よりも内周側に位置する内周鉄心及び前記永久磁石よりも外周側に位置する外周鉄心を結合して形成されるロータを備え、
 前記永久磁石の両極間方向における前記永久磁石の厚みをT M とした場合、
 前記ロータの前記外周鉄心と前記内周鉄心の間に、(1/2×T M )以下の厚みを有する空隙を設けた
ことを特徴とする永久磁石同期モータ。
 前記永久磁石が作る磁束の向きにd軸をとった場合、
 (1/2×T M )以下とされる前記空隙の厚みは、前記d軸方向における前記空隙の長さである
ことを特徴とする請求項1に記載の永久磁石同期モータ。
 前記空隙の厚みは、(1/5×T M )以下である
ことを特徴とする請求項1に記載の永久磁石同期モータ。
 前記永久磁石は、2つの永久磁石を含んで1極分の永久磁石を形成し、
 前記空隙は、前記2つの永久磁石間に配置される
ことを特徴とする請求項1~請求項3の何れかに記載の永久磁石同期モータ。
 前記空隙は、前記永久磁石の両極間方向に直交する方向における前記永久磁石の端面に隣接している
ことを特徴とする請求項1~請求項3の何れかに記載の永久磁石同期モータ。
 前記空隙と前記永久磁石は、前記ロータの回転軸に直交する面方向に隣接している
ことを特徴とする請求項1~請求項3の何れかに記載の永久磁石同期モータ。
 前記ロータの前記内周鉄心及び前記外周鉄心は、前記ロータの回転軸方向に複数の鋼板を積層することによって形成される
ことを特徴とする請求項6に記載の永久磁石同期モータ。
 前記ロータの前記内周鉄心及び前記外周鉄心は、夫々、前記ロータの回転軸方向に複数の鋼板を積層することによって形成される内周積層鉄心及び外周積層鉄心を含み、
 前記内周積層鉄心及び前記外周積層鉄心の夫々に対して、前記ロータの回転軸方向に突出した磁性材料から成る突出部が結合され、
 前記空隙は、前記内周積層鉄心に結合された突出部と前記外周積層鉄心に結合された突出部との間に設けられる
ことを特徴とする請求項1~請求項3の何れかに記載の永久磁石同期モータ。
 前記ロータの回転軸方向における端部の外側に配置された、界磁巻線及び界磁巻線ヨークから成る界磁巻線部を更に備え、
 前記界磁巻線部による磁束発生時において、前記永久磁石の発生磁束と前記界磁巻線部の発生磁束の合成磁束が当該永久磁石同期モータのステータの電機子巻線を鎖交する
ことを特徴とする請求項8に記載の永久磁石同期モータ。
 前記界磁巻線部の発生磁束が、前記突出部及び空隙を介しつつ、前記界磁巻線ヨーク、前記内周鉄心及び前記外周鉄心並びに前記ステータの鉄心を経由する磁路を通るように、前記突出部及び前記界磁巻線ヨークは形成されている
ことを特徴とする請求項9に記載の永久磁石同期モータ。
 請求項1~請求項3の何れかに記載の永久磁石同期モータと、
 前記モータに電機子電流を供給して前記モータを駆動するインバータと、
 前記インバータを介して前記モータを制御するモータ制御装置と、を備えた
ことを特徴とするモータ駆動システム。
 請求項11に記載のモータ駆動システムに備えられた永久磁石同期モータの回転力を駆動源とする圧縮機。
Description:
永久磁石同期モータ

 本発明は、永久磁石が設けられたロータ 有する永久磁石同期モータ、並びに、その ータを利用するモータ駆動システム及び圧 機に関する。

 埋込磁石同期モータに代表される突極機 高速回転時においては、永久磁石に由来し モータ内で生じる誘起電圧の過度の上昇を えるべく弱め界磁制御(弱め磁束制御)が一 的に用いられる。

 弱め界磁制御は、負のd軸電流を電機子巻 線に流すことによって達成されるが、d軸電 を流す分、電機子巻線における銅損が増加 る。このため、より少ないd軸電流にて必要 弱め界磁効果を実現する技術が求められる

 d軸電流の低減を狙ったモータ構造が既に 幾つか提案されている。例えば、或る従来構 造では、ロータ鉄心の円周表面に4個の永久 石を異極の関係で配置し、更に、その4個の 久磁石の表面を覆うように磁性リングを設 ている(例えば、下記特許文献1参照)。但し このような磁性リングを設けた場合、隣接 る永久磁石の境界近傍が磁気飽和しやすく る。磁気飽和が生じるとd軸インダクタンス が低下するため、その分、d軸電流を増やす 要がある(周知の如く、弱め界磁磁束はd軸イ ンダクタンスとd軸電流の積で表されるため) 即ち、この従来構造では、d軸電流の低減効 果が少ない。

 また、他の従来構造では、ロータ鉄心の 面に複数の永久磁石を配置すると共に永久 石の表面上に磁性材料を配置し、ロータ鉄 の軸方向両端部に磁性材製のエンドリング 設けている(例えば、下記特許文献2参照)。 のエンドリングは、空隙を介して永久磁石 び磁性材料と対峙している。但し、この構 では、エンドリングと永久磁石の間で働く 気吸引力に起因して構造強度上の問題が生 やすい。従って、他のモータ構造の開発が められる。

特開平7-298587号公報

特開平8-51751号公報

 そこで本発明は、弱め界磁制御(弱め磁束 制御)に必要なd軸電流の低減に寄与する永久 石同期モータ、モータ駆動システム及び圧 機を提供することを目的とする。

 本発明に係る永久磁石同期モータは、永久 石、前記永久磁石よりも内周側に位置する 周鉄心及び前記永久磁石よりも外周側に位 する外周鉄心を結合して形成されるロータ 備え、前記永久磁石の両極間方向における 記永久磁石の厚みをT M とした場合、前記ロータの前記外周鉄心と前 記内周鉄心の間に、(1/2×T M )以下の厚みを有する空隙を設けたことを特 とする。

 上記のような空隙をロータの内周鉄心-外 周鉄心間に配置することにより、d軸方向の ーミアンスを効果的に増大させることがで 、必要な弱め界磁磁束を得るためのd軸電流 低減することが可能となる。また、d軸電流 によって発生した磁束は、空隙側を優先的に 通るため、永久磁石自身に反磁界が加わりに くくなって永久磁石の減磁の発生が抑制され る。

 具体的には例えば、前記永久磁石が作る磁 の向きにd軸をとった場合、(1/2×T M )以下とされる前記空隙の厚みは、前記d軸方 における前記空隙の長さである。

 更に例えば、前記空隙の厚みは、(1/5×T M )以下である。

 また具体的には例えば、前記永久磁石は 2つの永久磁石を含んで1極分の永久磁石を 成し、前記空隙は、前記2つの永久磁石間に 置される。

 或いは例えば、前記空隙は、前記永久磁 の両極間方向に直交する方向における前記 久磁石の端面に隣接している。

 また例えば、前記空隙と前記永久磁石は 前記ロータの回転軸に直交する面方向に隣 している。

 そして例えば、前記ロータの前記内周鉄 及び前記外周鉄心は、前記ロータの回転軸 向に複数の鋼板を積層することによって形 される。

 これにより、空隙を経由する永久磁石の 束の磁気回路が鋼板の面方向に形成される とになり、その磁気回路が鋼板の積層方向 形成される場合と比べて、鉄損が低減され 。

 また例えば、前記ロータの前記内周鉄心 び前記外周鉄心は、夫々、前記ロータの回 軸方向に複数の鋼板を積層することによっ 形成される内周積層鉄心及び外周積層鉄心 含み、前記内周積層鉄心及び前記外周積層 心の夫々に対して、前記ロータの回転軸方 に突出した磁性材料から成る突出部が結合 れ、前記空隙は、前記内周積層鉄心に結合 れた突出部と前記外周積層鉄心に結合され 突出部との間に設けられるようにしてもよ 。

 そして例えば、当該永久磁石同期モータ 、前記ロータの回転軸方向における端部の 側に配置された、界磁巻線及び界磁巻線ヨ クから成る界磁巻線部を更に備え、前記界 巻線部による磁束発生時において、前記永 磁石の発生磁束と前記界磁巻線部の発生磁 の合成磁束が当該永久磁石同期モータのス ータの電機子巻線を鎖交する。

 このような構成によれば、界磁巻線部を いて弱め界磁制御を行うことが可能となる

 より具体的には例えば、前記界磁巻線部 発生磁束が、前記突出部及び空隙を介しつ 、前記界磁巻線ヨーク、前記内周鉄心及び 記外周鉄心並びに前記ステータの鉄心を経 する磁路を通るように、前記突出部及び前 界磁巻線ヨークは形成されている。

 これにより、界磁巻線部による磁界は永 磁石自体に直接加わらないため、永久磁石 減磁の惧れがない。

 本発明に係るモータ駆動システムは、上 の永久磁石同期モータと、前記モータに電 子電流を供給して前記モータを駆動するイ バータと、前記インバータを介して前記モ タを制御するモータ制御装置と、を備えた とを特徴とする。

 本発明に係る圧縮機は、上記モータ駆動 ステムに備えられた永久磁石同期モータの 転力を駆動源とする。

 本発明によれば、弱め界磁制御(弱め磁束 制御)に必要なd軸電流の低減に寄与する永久 石同期モータ、モータ駆動システム及び圧 機を提供することが可能となる。

 本発明の意義ないし効果は、以下に示す 施の形態の説明により更に明らかとなろう ただし、以下の実施の形態は、あくまでも 発明の一つの実施形態であって、本発明な し各構成要件の用語の意義は、以下の実施 形態に記載されたものに制限されるもので ない。

本発明の第1実施形態に係るモータの全 体構造を示す概略図である。 図1のロータの回転軸方向から見た、図 1のステータの外観平面図である。 図1のロータの回転軸に直交する方向か ら見た、ロータの外観平面図である。 図1のロータの回転軸の直交面に沿った 、ロータの断面図である。 図4の断面図上における永久磁石及び空 隙の配置位置を説明するための図である。 本発明の第1実施形態に係り、永久磁石 及び空隙の幅及び厚さを説明するための図で ある。 図4のロータ内に設けられる1極分の永 磁石を示す図である。 本発明の第1実施形態に係り、d軸電流 よって生じた磁束の磁路を示す図である。 本発明の第1実施形態に係り、d軸電流 よって生じた磁束の磁気回路図である。 本発明の第1実施形態に係り、d軸方向 おけるパーミアンスの空隙厚み比率依存性 示すグラフである。 永久磁石に隣接する空隙を介して磁石 磁束が漏れる様子を示す図である。 本発明の第1実施形態に係り、第1変形 造を採用したロータの断面図(回転軸の直交 面に沿った断面図)である。 本発明の第1実施形態に係り、第2変形 造を採用したロータの断面図(回転軸の直交 面に沿った断面図)である。 図13のロータの構造を更に変形した、 ータの断面図(回転軸の直交面に沿った断面 図)である。 本発明の第1実施形態に係り、第3変形 造を採用したロータの断面図(回転軸の直交 面に沿った断面図)である。 (a)及び(b)は、本発明の第1実施形態の 4変形構造を採用したロータの、回転軸に直 する方向から見た外観平面図及び回転軸方 から見た外観平面図である。 (a)及び(b)は、夫々、永久磁石を横切り 且つ回転軸の直交面に沿った第4変形構造に るロータの断面図、該回転軸の平行面に沿 た該ロータの断面図である。 空隙を横切る、回転軸の直交面に沿った図16 ロータの断面図(A 1 -A 1 断面図)である。 第4変形構造のロータにおける、永久 石及び空隙の幅及び厚さを説明するための である。 第4変形構造に係り、永久磁石に隣接 る空隙を介して磁石磁束が漏れる様子を示 図である。 本発明の第1実施形態に係り、第5変形 造を採用したロータの断面図(回転軸の平行 面に沿った断面図)である。 本発明の第1実施形態の第6変形構造に るモータの構成要素名称を列記した図であ 。 (a)及び(b)は、夫々、ロータの回転軸方 向から見た、第6変形構造に係るロータの外 平面図である。 (a)及び(b)は、第6変形構造に係るロー の、回転軸の直交面に沿った断面図である 第6変形構造に係り、ステータの断面 ロータ及び界磁巻線部のC-C’断面とを合成 た図である。 図25におけるステータの断面を説明す ための図である。 (a)及び(b)は、夫々、ロータの回転軸と 一致するZ軸の正側及び負側から見た、第6変 構造に係るロータの外観平面図である。 第6変形構造に係り、ステータの断面 ロータ及び界磁巻線部のY断面とを合成した である。 第6変形構造に係り、ステータの断面 ロータ及び界磁巻線部のX断面とを合成した である。 (a)及び(b)は、夫々、第6変形構造に係 界磁巻線ヨークの外観斜視図及び分解図で る。 ロータの回転軸方向が図面の左右方向 に合致するような視点から見た、第6変形構 に係る界磁巻線ヨークの外観図である。 第6変形構造に係る界磁巻線ヨークの XY座標面上への投影図である。 第6変形構造に係る界磁巻線部の発生 束の磁路を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係るモータの 体構造を示す概略図である。 (a)及び(b)は、夫々、永久磁石を横切り 且つ回転軸の直交面に沿った第2実施形態に るロータの断面図、空隙を横切り且つ回転 の直交面に沿った該ロータの断面図である 回転軸の平行面に沿った、図34のロー 及びステータの断面図である。 本発明の第2実施形態に係り、第7変形 造を採用したロータ及びステータの断面図( 回転軸の平行面に沿った断面図)である。 第7変形構造に係るロータの構造を説 するための図であって、回転軸が図面の左 方向に合致する方向から見た、図36のロータ の外観平面図である。 本発明の第2実施形態の第8変形構造に るモータの構成要素名称を列記した図であ 。 第8変形構造に係るロータの、回転軸 直交面に沿った断面図である。 (a)及び(b)は、夫々、ロータの回転軸方 向から見た、第8変形構造に係るロータの外 平面図である。 第8変形構造に係り、ステータの断面 ロータ及び界磁巻線部のD-D’断面とを合成 た図である。 (a)及び(b)は、夫々、ロータの回転軸と 一致するZ軸の正側及び負側から見た、第8変 構造に係るロータの外観平面図である。 第8変形構造に係り、ステータの断面 ロータ及び界磁巻線部のY断面とを合成した である。 第8変形構造に係り、ステータの断面 ロータ及び界磁巻線部のX断面とを合成した である。 ロータの回転軸方向が図面の左右方向 に合致するような視点から見た、第8変形構 に係る界磁巻線ヨークの外観図である。 第8変形構造に係る界磁巻線ヨークの XY座標面上への投影図である。 第8変形構造に係る界磁巻線部の発生 束の磁路を説明するための図である。 本発明の第3実施形態に係るモータ駆 システムの全体ブロック図である。 図49のモータ駆動システムが搭載され 圧縮機の外観図である。

符号の説明

  1、201 モータ
 10、210 ステータ
 11、211 ステータ積層鉄心
 12、212 スロット
 13、213 ティース
 20、20a~20f、220、220a、220b ロータ
 21、21a~21f ロータ積層鉄心
 22 シャフト
 31A~34A、31B~34B、31Aa~34Aa、31Ba~34Ba、231~234など  永久磁石
 31G~34G、31Ga~34Ga、260など 空隙
 25~28、25a~28a 非磁性体
 240 内周積層鉄心
 250 外周積層鉄心
 500 圧縮機

 以下、本発明の実施の形態につき、図面 参照して具体的に説明する。参照される各 において、同一の部分には同一の符号を付 、同一の部分に関する重複する説明を原則 して省略する。尚、モータの構造を表す図 において、図示の簡略化のため又は便宜上 外観上現れる部位の一部の図示を省略する とがある。

<<第1実施形態>>
 本発明の第1実施形態に係るモータ1の構造 説明する。図1は、モータ1の全体構造を示す 概略図である。モータ1は、永久磁石を鉄心 に埋め込んで形成されたロータ20と、ロータ 20の外側に固定配置されるステータ10と、を する永久磁石同期モータであり、特に埋込 石同期モータと呼ばれる。ロータ20は、ステ ータ10の内側に配置されるため、ロータ20は ンナーロータであり、モータ1は、インナー ータ型のモータと呼べる。図1は、ロータ20 回転軸方向から見たモータ1の外観平面図で あり、図2は、ロータ20の回転軸方向から見た ステータ10の外観平面図である。また、図3は 、ロータ20の回転軸に直交する方向から見た ータ20の外観平面図である。

 ロータ20の中心部には回転軸方向に沿っ 伸びる円柱状のシャフト22が配置され、ロー タ20はシャフト22と一体となってステータ10内 で回転する。シャフト22をロータ20の構成要 と捉えることができる。尚、図1及び図2では 、図示の便宜上、ステータ10の部材及びシャ ト22を含むロータ20の部材が存在する部分に 模様を付している。以下、ロータ20の回転軸 Z軸とする。

 ステータ10は、磁性材料(強磁性体)である 鋼板(ケイ素鋼板など)をロータ20の回転軸方 に複数枚積層することによって形成された テータ積層鉄心11を有し、ステータ積層鉄心 11には、6つのスロット12と内周方向に突出し 6つのティース(歯)13が交互に形成されてい 。そして、コイルを配置するためのスロッ 12を利用して、各ティース13の周りにコイル( 図2において不図示)を巻くことによってステ タ10の電機子巻線が形成される。つまり、 テータ10は、所謂6コイル集中巻ステータで る。尚、スロット数、ティース数及びコイ 数は6以外であってもよい。

 図4は、Z軸に直交する任意の面に沿った ータ20の断面図、即ち、ロータ20のA-A’断面 (図3参照)である。断面位置の、Z軸方向にお ける変化に対して、ロータ20の断面構造は不 である。

 ロータ20は、Z軸上に円心を有する円盤状 鋼板を絶縁膜を介して複数枚Z軸方向に積層 することによって形成されるロータ積層鉄心 21と、Z軸を中心軸として有する円柱状のシャ フト22と、板状の永久磁石31A~34A及び31B~34Bと 各々が隣接する永久磁石間に位置する非磁 体25~28とを有する。

 ロータ積層鉄心21には、シャフト挿入穴 永久磁石挿入穴及び非磁性体挿入穴が設け れており、シャフト挿入穴、永久磁石挿入 及び非磁性体挿入穴に、夫々、シャフト22、 永久磁石31A~34A及び31B~34B、並びに、非磁性体2 5~28を挿入し、それらを互いに結合して固定 ることによりロータ20が形成される。ロータ 積層鉄心21を形成する各鋼板は、磁性材料(強 磁性体)から成り、例えばケイ素鋼板である ロータ積層鉄心21を形成する各鋼板は、上記 シャフト挿入穴、永久磁石挿入穴及び非磁性 体挿入穴が形成されるように所定形状に成型 されている。

 今、図4の断面図上のシャフト22の中心に 点Oが存在するものとし、X軸、Y軸及びZ軸か ら成る実空間上の直交座標系を定義する。X はY軸及びZ軸に直交すると共にY軸はX軸及びZ 軸に直交し、X軸、Y軸及びZ軸は原点Oにて交 する。原点Oを境界にして、任意の点のX軸座 標値の極性は正と負に分類され、且つ、任意 の点のY軸座標値の極性は正と負に分類され 。図4及び後述の図6、図11~図15、図17(a)、図18 を含む、XY座標面に沿った断面図において、 側及び左側が夫々X軸の正側及び負側に対応 し、上側及び下側が夫々Y軸の正側及び負側 対応する。

 XY座標面上において、ロータ積層鉄心21の 断面形状(外周形状)は円であると共にその円 中心は原点Oと合致し、シャフト22の断面形 は円であると共にその円の中心は原点Oと合 致する。ロータ積層鉄心21の外周円を符号OC よって表す。

 XY座標面上において、永久磁石31A~34A及び3 1B~34Bの夫々の断面形状は長方形であり、XY座 面上における第1、第2、第3及び第4象限に、 夫々、永久磁石32B及び31A、永久磁石31B及び34A 、永久磁石34B及び33A、並びに、永久磁石33B及 び32Aが位置する。そして、永久磁石31A及び31B 間、永久磁石32A及び32B間、永久磁石33A及び33B 間並びに永久磁石34A及び34B間に、夫々、空隙 31G、32G、33G及び34Gが設けられる。即ち、ロー タ積層鉄心21の永久磁石挿入穴の一部には永 磁石が挿入されず、そこには空気が位置す ことになる。XY座標面上において、空隙31G~3 4Gの夫々の断面形状は長方形である。XY座標 上において、ロータ積層鉄心21の外周円OC内 あって且つシャフト22、永久磁石31A~34A及び3 1B~34B、空隙31G~34G及び非磁性体25~28の何れもが 存在しない部分には、ロータ積層鉄心21を形 する磁性材料(鋼板材料)が存在する。

 図5を参照して、永久磁石及び空隙の配置位 置を詳細に説明する。今、XY座標面上に位置 る点P A1 ~P A4 、P B1 ~P B4 、P G3 及びP G4 を想定し、各点のXY座標値を以下のように定 する。
 XY座標面上において、点P A1 ~P A4 及びP G3 は第1象限内に位置し、点P B1 ~P B4 及びP G4 は第2象限内に位置する。
 点P A1 、P A2 、P B1 及びP B2 のY座標値y 1 は同じであり、
 点P G3 及びP G4 のY座標値y 2 は同じであり、
 点P A3 、P A4 、P B3 及びP B4 のY座標値y 3 は同じであり、y 1 >y 2 >y 3 である。
 点P A2 及びP A3 のX座標値x 1 は同じであり、
 点P A1 、P A4 及びP G3 のX座標値x 2 は同じであり、
 点P B2 、P B3 及びP G4 のX座標値x 3 は同じであり、
 点P B1 及びP B4 のX座標値x 4 は同じであり、x 1 >x 2 >x 3 >x 4 である。
 そして、点P A1 ~P A4 を4頂点とする長方形Q A と点P B1 ~P B4 を4頂点とする長方形Q B の形状及び大きさは同じであり、長方形Q A と長方形Q B はY軸を対称軸とする線対称の関係を有する また、点P B2 、P A1 、P G3 及びP G4 を4頂点とする長方形をQ G にて表す。

 XY座標面上において、長方形Q A 、Q B 及びQ G 内に、夫々、永久磁石31A、永久磁石31B及び空 隙31Gが配置される。即ち、永久磁石31A、永久 磁石31B及び空隙31Gの断面形状である長方形は 、夫々、長方形Q A 、Q B 及びQ G と合致する。

 永久磁石31A~34A及び31B~34Bの形状及び大きさ 同じであり、空隙31G~34Gの形状及び大きさは じである。そして、ロータ20はX軸を対称軸 する線対称の構造を有すると共にY軸を対称 軸とする線対称の構造を有する。つまり、
 永久磁石31A、31B及び空隙31Gの配置位置を、Z 軸を中心軸としてXY座標面の右回りに90度だ 回転移動した位置に永久磁石32A、32B及び空 32Gが配置され、且つ、
 永久磁石31A、31B及び空隙31Gの配置位置を、Z 軸を中心軸としてXY座標面の右回りに180度だ 回転移動した位置に永久磁石33A、33B及び空 33Gが配置され、且つ、
 永久磁石31A、31B及び空隙31Gの配置位置を、Z 軸を中心軸としてXY座標面の右回りに270度だ 回転移動した位置に永久磁石34A、34B及び空 34Gが配置される。

 各永久磁石が作る磁束の向きはZ軸に直交す る。そして、XY座標面上において、
 永久磁石31A及び31B内の夫々の下側に、それ のN極が位置し、
 永久磁石32A及び32B内の夫々の右側に、それ のN極が位置し、
 永久磁石33A及び33B内の夫々の上側に、それ のN極が位置し、
 永久磁石34A及び34B内の夫々の左側に、それ のN極が位置する。
 従って、永久磁石31A、31B、33A及び33Bが作る 束の向きはY軸に対して平行であり、且つ、 永久磁石32A、32B、34A及び34Bが作る磁束の向き はX軸に対して平行である。

 XY座標面上において、非磁性体25~28の断面形 状は三角形又は三角形の類似形状であり、XY 標面における第1、第4、第3及び第2象限に、 夫々、非磁性体25、26、27及び28が位置する。 り具体的には、XY座標面上において、
 永久磁石31Aの右側であって且つ永久磁石32B 上側に非磁性体25が位置すると共に、永久 石31A及び非磁性体25間と永久磁石32B及び非磁 性体25間を含む、非磁性体25の周辺部には、 ータ積層鉄心21の一部であるブリッジ部が介 在し、
 永久磁石33Bの右側であって且つ永久磁石32A 下側に非磁性体26が位置すると共に、永久 石33B及び非磁性体26間と永久磁石32A及び非磁 性体26間を含む、非磁性体26の周辺部には、 ータ積層鉄心21の一部であるブリッジ部が介 在し、
 永久磁石33Aの左側であって且つ永久磁石34B 下側に非磁性体27が位置すると共に、永久 石33A及び非磁性体27間と永久磁石34B及び非磁 性体27間を含む、非磁性体27の周辺部には、 ータ積層鉄心21の一部であるブリッジ部が介 在し、
 永久磁石31Bの左側であって且つ永久磁石34A 上側に非磁性体28が位置すると共に、永久 石31B及び非磁性体28間と永久磁石34A及び非磁 性体28間を含む、非磁性体28の周辺部には、 ータ積層鉄心21の一部であるブリッジ部が介 在する。

 尚、空隙31G~34Gの配置位置を上述したそれ よりも原点O側に移動させても構わない。つ り例えば、上述した空隙31Gの配置位置を基 として、空隙31Gの配置位置を原点O側に幾分 行移動させても良い。また、永久磁石31Aと 隙31G間及び/又は永久磁石31Bと空隙31G間にロ ータ積層鉄心21の一部を介在させてもよい(永 久磁石32B及び空隙32Gなどに対しても同様)。

 ロータ積層鉄心21は、永久磁石の内周側 位置する内周積層鉄心と、永久磁石の外周 に位置する外周積層鉄心と、上記ブリッジ と、に大別される。内周積層鉄心は、ロー 積層鉄心21の内の、永久磁石31A~34A及び31B~34B りも原点O(Z軸)側に位置する部分を指し、外 周積層鉄心は、ロータ積層鉄心21の内の、永 磁石31A~34A及び31B~34Bよりも外周円OC側に位置 する部分を指す。

 上述の如く、本実施形態に係るロータ20 は、内周積層鉄心と外周積層鉄心との間で って且つ1つの連続する永久磁石挿入穴の一 に、空隙が設けられる。そして、その空隙 厚みは永久磁石の厚みの1/2以下とされる。

[空隙を設ける意義]
 このような空隙を設けることの意義を説明 る。空隙を介して隣接する2つの永久磁石( えば、31Aと31B)によって1極分の永久磁石が形 成され、全体として、モータ1には4極分の永 磁石が設けられている(即ち、モータ1の極 は4である)。今、図6に示す如く、1極分の永 磁石を形成する2つの永久磁石の幅をWm 1 及びWm 2 とする。そうすると、1極分の永久磁石のト タルの幅Wmは、Wm=Wm 1 +Wm 2 、で表される。更に、永久磁石の厚みをTmと る。

 ここで、永久磁石の厚みとは、永久磁石 両極間方向における永久磁石の長さである 永久磁石の両極間方向とは、その永久磁石 N極とS極を結ぶ方向である。本例において 永久磁石の幅とは、永久磁石の両極間方向 直交方向であって且つXY座標面上における永 久磁石の長さを指す。

 また、着目した1極分の永久磁石が作る磁 束の方向にd軸をとる。そして、その1極分の 久磁石に対して設けられた空隙の、d軸方向 における長さを「空隙の厚み」と呼び、それ をTaで表す。更に、或る空隙に関し、その空 の厚み方向に直交する方向であって且つXY 標面上における空隙の長さを「空隙の幅」 呼び、それをWaにて表す。

 説明の具体化のため、永久磁石31A及び31Bに って形成される1極分の永久磁石に着目する 。そうすると、永久磁石31A及び31Bの幅(即ち X軸方向における長さ)がそれぞれWm 1 及びWm 2 であり、永久磁石31A及び31Bの各厚み(即ち、Y 方向における長さ)がTmである。そして、空 31Gの幅(即ち、X軸方向における長さ)がWaで り、空隙31Gの厚み(即ち、Y軸方向における長 さ)がTaである。また、永久磁石31A及び31Bによ って形成される1極分の永久磁石を永久磁石31 と呼ぶ(図7参照)。

 永久磁石31近傍におけるd軸方向の磁気回 は、永久磁石31の磁気抵抗Rmと空隙31Gの磁気 抵抗Raの並列接続回路と等価であると考えら る。従って、永久磁石31近傍におけるd軸方 の磁気抵抗Rdは、下記式(2)によって表され 。磁気抵抗Rm及びRaは、式(1a)及び(1b)によっ 表される。尚、外周積層鉄心と内周積層鉄 とを繋ぐブリッジ部(図4の非磁性体25及び28 傍の鉄心部分)は、永久磁石によって十分に 気飽和を起こしていると考えられるため、 のブリッジ部における磁気抵抗は十分に大 いと仮定して無視する。

 ここで、Lは、Z軸方向におけるロータ20の長 さである。本例において、各永久磁石(31Aな )及び各空隙(31G)の、Z軸方向における長さもL である。μ 0 は真空の透磁率である。空気及び永久磁石の 比透磁率はほぼ1であるため、空隙内におけ 空気の透磁率及び永久磁石の透磁率はμ 0 に等しいと近似する。

 ところで、埋込磁石同期モータに代表さ る突極機の高速回転時においては、永久磁 に由来してモータ内で生じる誘起電圧の過 の上昇を抑えるべく弱め界磁制御(弱め磁束 制御)が一般的に用いられる。この弱め界磁 御は、負のd軸電流を電機子巻線に流すこと よって達成される。d軸電流とは、ステータ 10の電機子巻線に流れる電機子電流のd軸成分 であり、負の極性を有するd軸電流は、永久 石による電機子巻線の鎖交磁束を弱める方 に作用する。d軸電流をidによって表す。ま 、ステータ10の電機子巻線のインダクタンス のd軸成分をd軸インダクタンスと呼び、それ Ldにて表す。

 d軸電流を電機子巻線に流すことによって 発生する磁束はLd・idにて表される。また、 の磁束(Ld・id)は、d軸電流による起磁力Fdに り、d軸方向の磁気抵抗Rd及びロータ-ステー 間ギャップの磁気抵抗を流れる磁束とみな れる。ロータ-ステータ間ギャップとは、ロ ータ20とステータ10との間に介在する機械的 すき間である。

 ロータ-ステータ間ギャップはロータ20の 周に存在するため、図8に示す如く、起磁力 Fdによって生じる磁束は、d軸方向に沿って2 分の永久磁石部分及び2つのロータ-ステータ 間ギャップを経由する磁路を通る。尚、図8 は、2極分の永久磁石部分及び2つのロータ- テータ間ギャップを経由する1つの磁路のみ 、矢印付き曲線で表している(実際には、上 下及び左右対称となるように、そのような磁 路が全部で4つ分形成される)。従って、起磁 Fdによって生じる磁束Ld・idの磁気回路は、 9のように表すことができる。ここで、Rgは 1つ分のロータ-ステータ間ギャップの磁気 抗を表す。尚、ステータ積層鉄心及びロー 積層鉄心の比透磁率は十分に大きな値(例え 、数百~数万)を有しているため(後述の他の についても同様)、それらの磁気抵抗は十分 に小さいと仮定して無視する。

 図9に示す磁気回路より下記式(3a)が導か る。また、通常、磁気抵抗Rgは磁気抵抗Rdに して十分に小さいため、式(3a)を式(3b)に近 することができる。つまり、d軸電流による 束Ld・idは、Rdの逆数に略比例すると考えら る。Rdの逆数をPdとおくと、Pdは下記式(4)に って表される。磁気抵抗の逆数は一般にパ ミアンスと呼ばれる。

 (Wm+Wa)に対する空隙幅Waの比率(即ち、Wa/(Wm+Wa ))を、以下単に空隙幅比率といい、Tmに対す 空隙厚みTaの比率(即ち、Ta/Tm)を、以下単に 隙厚み比率という。空隙幅比率と空隙厚み 率を様々に変化させて、式(4)に基づきd軸方 におけるパーミアンスPdを計算した結果を 10に示す。図10のグラフにおいて、横軸は空 厚み比率を表し、縦軸はパーミアンスPdを す。曲線CV 1 、CV 2 、CV 3 及びCV 4 は、夫々、空隙幅比率を夫々5%、10%、20%及び3 0%とした時における、パーミアンスPdの、空 厚み比率依存性を表している。但し、曲線CV 1 、CV 2 、CV 3 及びCV 4 の夫々は、Ta=Tmとした時のパーミアンスPdが1 なるように正規化されている。

 図10からも分かるように、空隙厚み比率 1から減少するにつれてパーミアンスPdが増 する。パーミアンスPdが大きいと、同じd軸 流でもより多くのd軸磁束(Ld・id)を発生させ ことができるため、効果的に弱め界磁制御 成すことが可能となる。結果、弱め界磁制 において、d軸電流による損失(銅損)増加を 減することができる。例えば、パーミアン Pdが2割増加すれば、同じd軸磁束(弱め界磁 束)を発生するためのd軸電流を約2割低減す ことができ、その分の損失(銅損)が低減され る。

 Ta=Tmとする場合を基準として空隙厚み比 を小さくすればパーミアンスPdの増加が見込 めるわけであるが、空隙厚み比率が1に近い パーミアンスPdの増加効果及びそれに起因す る損失低減効果は小さい。一方において、図 10に見られるように、パーミアンスPdの増加 空隙厚み比率が0.5以下となる領域で顕著と る。そこで、本実施形態では、空隙厚み比 が0.5以下となるようなロータ20の断面構造を 採用する。即ち、「Ta≦0.5×Tm」が成立するよ うな空隙を内周積層鉄心-外周積層鉄心間に 置する。

 また、十分に有益な損失低減効果を得るた に、具体的には例えば、空隙幅比率が5%以 である場合は空隙厚み比率を0.2以下とする とが望ましく、空隙幅比率が10%以下である 合は空隙厚み比率を0.3以下とすることが望 しく、空隙幅比率が20%以下である場合は空 厚み比率を0.4以下とすることが望ましく、 隙幅比率が30%以下である場合は空隙厚み比 を0.5以下とすることが望ましい。但し、空 幅比率が比較的大きい場合に空隙厚み比率 小さくしすぎると、パーミアンスPdが大きく なりすぎて磁石磁束の漏れへの影響が大きく なる(図11の破線矢印LK 1 に沿った漏れ磁気回路を経由して永久磁石の 発生磁束は漏れる)。このため、空隙幅比率 応じて空隙厚み比率の下限を設定すること 望ましい。例えば、空隙幅比率が20%以上で る場合には、空隙厚み比率を0.1~0.2以上とす ことが望ましい。

 上述の如く、「Ta≦0.5×Tm」を満たす空隙 内周積層鉄心-外周積層鉄心間に配置するこ とにより、d軸方向のパーミアンスを効果的 増大させることができ、必要な弱め界磁磁 を得るためのd軸電流を低減することができ 。結果、高速回転時における損失(銅損)を 減することができる。また、d軸電流によっ 発生した磁束は、永久磁石に隣接する空隙 を優先的に通るため、永久磁石自身に反磁 が加わりにくくなって永久磁石の減磁の発 が抑制される。

 尚、内周積層鉄心-外周積層鉄心間に空隙 を配置するロータ構造を採用する場合、その 空隙を介した磁石磁束の漏れへの影響を考慮 して、通常、その空隙の厚みは永久磁石の厚 みと同じとされることが多い。その空隙に隣 接すべき永久磁石を所望の位置に配置すべく (永久磁石の所謂「位置決め」のために)、空 の厚みを永久磁石の厚みよりも若干短くす ことは従来でもあったかもしれないが、磁 磁束の漏れへの影響を考慮し、空隙の厚み 積極的に永久磁石の厚みの半分以下にする いう発想は従来において存在しなかった。

 モータ1の構造の一部を変形することが可 能である。モータ1の構造変形例として、以 に、第1~第6変形構造を説明する。第1~第6変 構造に係るモータ構造を採用しても、上述 同様の作用及び効果が得られる。尚、変形 施されていない、上述のモータ1の構造を、 下「モータ1の基本構造」又は単に「基本構 造」と呼ぶ。

 各変形構造の説明では、基本構造との相 点に特に着目する。各変形構造の説明にお て、特に述べられない技術的事項に対して 、基本構造のそれが適用される(或いは適用 可能である)。尚、基本構造の説明において 載した事項を各変形構造に適用する場合、 一名称の部位間の符号の相違は、適宜、無 される。例えば、第1変形構造の説明におい 、ロータに対する符号に20aを用いるが、基 構造の説明において記載した事項を第1変形 構造に適用する場合、符号20と20a間の相違は 要に応じて無視される。

[第1変形構造]
 第1変形構造を説明する。第1変形構造では モータ1の基本構造におけるロータ20の断面 造が変形される。この変形がなされたロー をロータ20aと呼ぶ。ロータ20aの回転軸をZ軸 する。図12は、Z軸に直交する任意の面に沿 たロータ20aの断面図である。断面位置の、Z 軸方向における変化に対して、ロータ20aの断 面構造は不変である。

 ロータ20aは、基本構造のロータ積層鉄心2 1と同様にして形成されるロータ積層鉄心21a 、Z軸を中心軸として有する円柱状のシャフ 22と、板状の永久磁石31Aa~34Aa及び31Ba~34Baと 非磁性体25a~28aとを有する。ロータ積層鉄心2 1aには、シャフト挿入穴、永久磁石挿入穴及 非磁性体挿入穴が設けられており、シャフ 挿入穴、永久磁石挿入穴及び非磁性体挿入 に、夫々、シャフト22、永久磁石31Aa~34Aa及 31Ba~34Ba並びに非磁性体25a~28aを挿入し、それ を互いに結合して固定することによりロー 20aが形成される。

 図12の断面図上のシャフト22の中心に、X 、Y軸及びZ軸を座標軸とする直交座標系の原 点Oが存在するものとする。図12は、XY座標面 沿ったロータ20aの断面図である。XY座標面 において、ロータ積層鉄心21aの断面形状(外 形状)は円であると共にその円の中心は原点 Oと合致し、シャフト22の断面形状は円である と共にその円の中心は原点Oと合致する。ロ タ積層鉄心21aの外周円OCは、基本構造におけ るロータ積層鉄心21のそれと合致する。

 ロータ20aは、基本構造におけるロータ積 鉄心21、永久磁石31A~34A及び31B~34B、非磁性体 25~28並びに空隙31G~34Gを、夫々、ロータ積層鉄 心21a、永久磁石31Aa~34Aa及び31Ba~34Ba、非磁性体 25a~28a並びに空隙31Ga~34Gaに置き換えたもので る。

 XY座標面上において、各永久磁石の断面 状は長方形である。永久磁石31Aa及び31Ba間、 永久磁石32Aa及び32Ba間、永久磁石33Aa及び33Ba 並びに永久磁石34Aa及び34Ba間に、夫々、空隙 31Ga、32Ga、33Ga及び34Gaが設けられる。XY座標面 上において、空隙31Ga~34Gaの夫々の断面形状は 長方形である。XY座標面上において、ロータ 層鉄心21aの外周円OC内であって且つシャフ 、永久磁石、空隙及び非磁性体の何れもが 在しない部分には、ロータ積層鉄心21aを形 する磁性材料(鋼板材料)が存在する。

 説明の簡略化上、基本構造における各永 磁石の形状及び大きさと、第1変形構造にお ける各永久磁石の形状及び大きさは同じであ るとする。XY座標面において、基本構造にお る永久磁石31Aの配置位置を、永久磁石31Aの 心を回転軸として反時計回りに角度εだけ 転させた位置に永久磁石31Aaは配置され、且 、基本構造における永久磁石31Bの配置位置 、永久磁石31Bの中心を回転軸として時計回 に角度εだけ回転させた位置に永久磁石31Ba 配置される(ここで、0°<ε<90°であって 例えば、10°<ε<40°)。空隙31Gaは、Y軸上 中心を有するように永久磁石31Aa及び31Ba間 配置される。XY座標面上において、永久磁石 31Aaの断面形状である長方形の4辺の内、最も 点Oに近い辺61の両端点と、永久磁石31Baの断 面形状である長方形の4辺の内、最も原点Oに い辺62の両端点と、を頂点とする台形を想 した場合、例えば、空隙31Gaは、この台形内 位置する。また、永久磁石31Aaと空隙31Gaと 間、及び、永久磁石31Baと空隙31Gaとの間には 、夫々、内周積層鉄心と外周積層鉄心を連結 する、ロータ積層鉄心21aの一部が存在する。

 そして、ロータ20aはX軸を対称軸とする線 対称の構造を有すると共にY軸を対称軸とす 線対称の構造を有する。つまり、永久磁石31 Aa、31Ba及び空隙31Gaの配置位置を、Z軸を中心 としてXY座標面の右回りに90度、180度、270度 だけ回転移動した位置に、夫々、永久磁石32A a、32Ba及び空隙32Ga、永久磁石33Aa、33Ba及び空 33Ga、永久磁石34Aa、34Ba及び空隙34Gaが配置さ れる。

 各永久磁石が作る磁束の向きはZ軸に直交す る。永久磁石31Aa及び31Baによって、永久磁石3 2Aa及び32Baによって、永久磁石33Aa及び33Baによ って、
永久磁石34Aa及び34Baによって、夫々、1極分の 永久磁石が形成される。永久磁石31Aa及び31Ba よって生成される1極分の永久磁石の磁束の 向きと、永久磁石33Aa及び33Baによって生成さ る1極分の永久磁石の磁束の向きは、Y軸に して平行である。永久磁石32Aa及び32Baによっ て生成される1極分の永久磁石の磁束の向き 、永久磁石34Aa及び34Baによって生成される1 分の永久磁石の磁束の向きは、X軸に対して 行である。

 XY座標面上における非磁性体25a~28aの配置 置は、基本構造の非磁性体25~28の配置位置 略同じであるが、永久磁石がX軸又はY軸に対 して傾けられたことに伴い、非磁性体25a~28a 形状は基本構造のそれらから適宜変更され 。

 永久磁石31Aa及び31Baによって形成される1極 の永久磁石に着目した場合、永久磁石31Aa及 び31Baの幅が夫々Wm 1 及びWm 2 として、且つ、永久磁石31Aa及び31Baの各厚み Tmとして、且つ、Y軸及びX軸方向における空 隙31aの長さが夫々Ta及びWaとして取り扱われ 基本構造で述べた空隙厚み比率の設定方法 第1変形構造にも適用される。尚、永久磁石3 1Aaと空隙31Gaとの間及び永久磁石31Baと空隙31Ga との間に存在する鉄心部分は、永久磁石によ って十分に磁気飽和を起こしていると考えら れるため、空隙厚み比率の設定に際して、そ の存在を無視することができる。

[第2変形構造]
 第1変形構造は、更に以下のように変形され うる。更なる変形が施された変形構造を第2 形構造とし、第2変形構造に係るロータをロ タ20bと呼ぶ。ロータ20bの回転軸をZ軸とする 。図13は、Z軸に直交する任意の面に沿ったロ ータ20bの断面図である。断面位置の、Z軸方 における変化に対して、ロータ20bの断面構 は不変である。第2変形構造において特に述 られない事項については、第1変形構造の記 載が適用される。

 ロータ20bは、基本構造のロータ積層鉄心2 1と同様にして形成されるロータ積層鉄心21b 、Z軸を中心軸として有する円柱状のシャフ 22と、板状の永久磁石31Aa~34Aa及び31Ba~34Baと 非磁性体25a~28aとを有する。

 図13の断面図上のシャフト22の中心に、X 、Y軸及びZ軸を座標軸とする直交座標系の原 点Oが存在するものとする。図13は、XY座標面 沿ったロータ20bの断面図である。XY座標面 において、ロータ積層鉄心21bの断面形状(外 形状)は円であると共にその円の中心は原点 Oと合致し、シャフト22の断面形状は円である と共にその円の中心は原点Oと合致する。ロ タ積層鉄心21bの外周円OCは、基本構造におけ るロータ積層鉄心21のそれと合致する。

 ロータ20bにおけるロータ積層鉄心21bには、 隙31G A ~34G A 及び31G B ~34G B が設けられる。図12のロータ20aにおける空隙3 1Ga、32Ga、33Ga、34Gaを、それぞれ、空隙31G A 及び31G B 、空隙32G A 及び32G B 、空隙33G A 及び33G B 、空隙34G A 及び34G B に置き換えて形成されるロータがロータ20bに 相当する。ロータ積層鉄心21b内における永久 磁石、非磁性体の形状、大きさ及び配置位置 は、図12のロータ積層鉄心21a内におけるそれ と同じである。XY座標面上において、ロー 積層鉄心21bの外周円OC内であって且つシャフ ト、永久磁石、空隙及び非磁性体の何れもが 存在しない部分には、ロータ積層鉄心21bを形 成する磁性材料(鋼板材料)が存在する。

 第1変形構造で述べたように、XY座標面上に いて、辺61の両端点と辺62の両端点とを頂点 とする台形を想定した場合、例えば、空隙31G A 及び31G B は、この台形内に分離して位置する。空隙31G A 及び31G B の断面形状は四角形であり、空隙31G A の断面形状における四角形の一辺が辺61上に 置し、空隙31G B の断面形状における四角形の一辺が辺62上に 置する。また、空隙31G A 及び31G B 間には、内周積層鉄心と外周積層鉄心を連結 する、ロータ積層鉄心21bの一部が存在する。

 そして、ロータ20bはX軸を対称軸とする線対 称の構造を有すると共にY軸を対称軸とする 対称の構造を有する。つまり、永久磁石31Aa 31Ba並びに空隙31G A 及び31G B の配置位置を、Z軸を中心軸としてXY座標面の 右回りに90度、180度、270度だけ回転移動した 置に、夫々、永久磁石32Aa、32Ba並びに空隙32 G A 及び32G B 、永久磁石33Aa、33Ba並びに空隙33G A 及び33G B 、永久磁石34Aa、34Ba並びに空隙34G A 及び34G B が配置される。

 永久磁石31Aa及び31Baによって形成される1極 の永久磁石に着目した場合、永久磁石31Aa及 び31Baの幅が夫々Wm 1 及びWm 2 として、且つ、永久磁石31Aa及び31Baの各厚み Tmとして取り扱われる。更に、空隙31G A 又は31G B のY軸方向における長さがTaとして取り扱われ 、空隙31G A のX軸方向における長さ(平均的長さ)と空隙31G B のX軸方向における長さ(平均的長さ)の合計長 さがWaとして取り扱わる。その上で、基本構 で述べた空隙厚み比率の設定方法が第2変形 構造にも適用される。尚、空隙31G A 及び31G B 間に存在する鉄心部分は、永久磁石によって 十分に磁気飽和を起こしていると考えられる ため、空隙厚み比率の設定に際して、その存 在を無視することができる。

 仮に、空隙の厚みを永久磁石の厚みと同 度に設定すると、ロータの断面図は図14の うになる。この場合においても、隣接する 隙間に内周積層鉄心と外周積層鉄心を繋ぐ 心連結部(図14の符号71)が存在し、そのよう 鉄心連結部を有するモータ構造を採用する 、その鉄心連結部をも空隙とする場合と比 てd軸インダクタンスが若干増加する(d軸方 におけるパーミアンスが若干増加する)。但 、上述したように、その鉄心連結部は磁気 和を起こしていると考えられるため、弱め 磁磁束(Ld・id)の経路への寄与は小さい。一 、本実施形態で提案する構造では、ギャッ 長の小さな空隙が存在するため、鉄心連結 が磁気飽和を起こしていたとしても高いd軸 インダクタンスを得ることができる。

[第3変形構造]
 第3変形構造を説明する。第3変形構造では モータ1の基本構造におけるロータ20の断面 造が変形される。この変形がなされたロー をロータ20cと呼ぶ。ロータ20cの回転軸をZ軸 する。図15は、Z軸に直交する任意の面に沿 たロータ20cの断面図である。断面位置の、Z 軸方向における変化に対して、ロータ20cの断 面構造は不変である。

 ロータ20cは、基本構造のロータ積層鉄心2 1と同様にして形成されるロータ積層鉄心21c 、Z軸を中心軸として有する円柱状のシャフ 22と、板状の永久磁石31c~34cと、非磁性体25~2 8とを有する。ロータ積層鉄心21cには、シャ ト挿入穴、永久磁石挿入穴及び非磁性体挿 穴が設けられており、シャフト挿入穴、永 磁石挿入穴及び非磁性体挿入穴に、夫々、 ャフト22、永久磁石31c~34c並びに非磁性体25~28 を挿入し、それらを互いに結合して固定する ことによりロータ20cが形成される。

 図15の断面図上のシャフト22の中心に、X 、Y軸及びZ軸を座標軸とする直交座標系の原 点Oが存在するものとする。図15は、XY座標面 沿ったロータ20cの断面図である。XY座標面 において、ロータ積層鉄心21cの断面形状(外 形状)は円であると共にその円の中心は原点 Oと合致し、シャフト22の断面形状は円である と共にその円の中心は原点Oと合致する。ロ タ積層鉄心21cの外周円OCは、基本構造におけ るロータ積層鉄心21のそれと合致する。

 ロータ20cは、基本構造におけるロータ積層 心21、永久磁石31A~34A及び31B~34B並びに空隙31G ~34Gを、夫々、ロータ積層鉄心21c、永久磁石31 c~34c並びに空隙31Gc 1 ~34Gc 1 及び31Gc 2 ~34Gc 2 に置き換えたものである。

 XY座標面上において、図4の永久磁石31A及 31Bを左右方向に平行移動させて両永久磁石 結合したものが永久磁石31cに相当し、図4の 永久磁石32A及び32Bを上下方向に平行移動させ て両永久磁石を結合したものが永久磁石32cに 相当し、図4の永久磁石33A及び33Bを左右方向 平行移動させて両永久磁石を結合したもの 永久磁石33cに相当し、図4の永久磁石34A及び3 4Bを上下方向に平行移動させて両永久磁石を 合したものが永久磁石34cに相当する。但し 永久磁石31c及び33cの各中心はY軸上に位置し 、永久磁石32c及び34cの各中心はX軸上に位置 る。

 空隙31Gc 1 ~34Gc 1 及び31Gc 2 ~34Gc 2 は、内周積層鉄心と外周積層鉄心の間に配置 される。XY座標面上において、永久磁石31cの 端に隣接して空隙31Gc 1 が設けられ、永久磁石31cの左端に隣接して空 隙31Gc 2 が設けられる。XY座標面上において、各永久 石及び各空隙の断面形状は長方形である。 15の断面図では、永久磁石31cと空隙31Gc 1 が直接接しているが、両者間にロータ積層鉄 心21cの一部を介在させても良い(永久磁石31c 空隙31Gc 2 間についても同様)。XY座標面上において、ロ ータ積層鉄心21cの外周円OC内であって且つシ フト、永久磁石、空隙及び非磁性体の何れ が存在しない部分には、ロータ積層鉄心21c 形成する磁性材料(鋼板材料)が存在する。

 そして、ロータ20cはX軸を対称軸とする線対 称の構造を有すると共にY軸を対称軸とする 対称の構造を有する。つまり、永久磁石31c びに空隙31Gc 1 及び31Gc 2 の配置位置を、Z軸を中心軸としてXY座標面の 右回りに90度、180度、270度だけ回転移動した 置に、夫々、永久磁石32c並びに空隙32Gc 1 及び32Gc 2 、永久磁石33c並びに空隙33Gc 1 及び33Gc 2 、永久磁石34c並びに空隙34Gc 1 及び34Gc 2 が配置される。

 各永久磁石が作る磁束の向きはZ軸に直交 する。第3変形構造では、永久磁石31c~34cの夫 が、単体で1極分の永久磁石を形成する。永 久磁石31c及び33cが作る磁束の向きは、それぞ れ、Y軸に対して平行である。永久磁石32c及 34cが作る磁束の向きは、それぞれ、X軸に対 て平行である。

 XY座標面上において、
 空隙31Gc 1 の右側であって且つ空隙32Gc 2 の上側に非磁性体25が位置すると共に、空隙3 1Gc 1 及び非磁性体25間と空隙32Gc 2 及び非磁性体25間を含む、非磁性体25の周辺 には、ロータ積層鉄心21cの一部であるブリ ジ部が介在し、
 空隙33Gc 2 の右側であって且つ空隙32Gc 1 の下側に非磁性体26が位置すると共に、空隙3 3Gc 2 及び非磁性体26間と空隙32Gc 1 及び非磁性体26間を含む、非磁性体26の周辺 には、ロータ積層鉄心21cの一部であるブリ ジ部が介在し、
 空隙33Gc 1 の左側であって且つ空隙34Gc 2 の下側に非磁性体27が位置すると共に、空隙3 3Gc 1 及び非磁性体27間と空隙34Gc 2 及び非磁性体27間を含む、非磁性体27の周辺 には、ロータ積層鉄心21cの一部であるブリ ジ部が介在し、
 空隙31Gc 2 の左側であって且つ空隙34Gc 1 の上側に非磁性体28が位置すると共に、空隙3 1Gc 2 及び非磁性体28間と空隙34Gc 1 及び非磁性体28間を含む、非磁性体28の周辺 には、ロータ積層鉄心21cの一部であるブリ ジ部が介在する。

 永久磁石31cに着目した場合、永久磁石31cの (即ち、永久磁石31cのX軸方向における長さ) Wmとして、且つ、永久磁石31cの厚み(即ち、 久磁石31cのY軸方向における長さ)がTmとして 取り扱われる。更に、空隙31Gc 1 又は31Gc 2 のY軸方向における長さがTaとして取り扱われ 、空隙31Gc 1 のX軸方向における長さと空隙32Gc 2 のX軸方向における長さの合計長さがWaとして 取り扱わる。その上で、基本構造で述べた空 隙厚み比率の設定方法が第3変形構造にも適 される。

[第4変形構造]
 第4変形構造を説明する。第4及び後述の第5 形構造では、空隙の幅が定義される方向が 上述の基本構造及び第1~第3変形構造と異な 。第4変形構造におけるロータをロータ20dと 呼び、ロータ20dの構造を詳細に説明する。

 ロータ20dの回転軸をZ軸とする。図16(a)は、 ータ20dの回転軸に直交する方向から見たロ タ20dの外観平面図であり、図16(b)は、ロー 20dの回転軸方向から見たロータ20dの外観平 図である。Z軸の直交面に沿う断面にてロー 20dを切って得られる断面図は、断面位置が ータ20dの中央付近の所定範囲内にある場合 、それ以外の場合とで異なる。前者の場合 おける断面はA 1 -A 1 ’線に沿った断面であり、後者の場合におけ る断面はA 2 -A 2 ’線又はA 3 -A 3 ’線に沿った断面である。図17(a)は、後者の 合に対応する、Z軸の直交面に沿ったロータ 20dの断面図である。但し、図17(a)は、ロータ2 0dのA 2 -A 2 ’断面図であるとする。A 3 -A 3 ’線に沿ったロータ20dの断面構造はA 2 -A 2 ’線に沿ったロータ20dの断面構造と同じであ る。

 ロータ20dは、基本構造のロータ積層鉄心2 1と同様にして形成されるロータ積層鉄心21d 、Z軸を中心軸として有する円柱状のシャフ 22と、永久磁石31Ad~34Ad及び永久磁石31Bd~34Bd( 久磁石31Bd~34Bdは、図17(a)において不図示)と 非磁性体25~28とを有する。ロータ積層鉄心21 dには、シャフト挿入穴、永久磁石挿入穴及 非磁性体挿入穴が設けられており、シャフ 挿入穴、永久磁石挿入穴及び非磁性体挿入 に、夫々、シャフト22、永久磁石31Ad~34Ad及び 永久磁石31Bd~34Bd並びに非磁性体25~28を挿入し それらを互いに結合して固定することによ ロータ20dが形成される。

 図17(a)の断面図上のシャフト22の中心に、X 、Y軸及びZ軸を座標軸とする直交座標系の原 点Oが存在するものとする。図17(a)は、XY座標 に沿ったロータ20dの断面図であるとする(即 ち、図16(a)のA 2 -A 2 ’線はXY座標面上に位置する、と考える)。

 今、図16(b)に示す如く、Y軸に沿ったB-B’線 想定し、このB-B’線に沿ったロータ20dの断 図を図17(b)に示す。また、図17(b)の断面図上 に、A 1 -A 1 ’線及びA 2 -A 2 ’線を重畳図示する。

 XY座標面上において、ロータ積層鉄心21d 断面形状(外周形状)は円であると共にその円 の中心は原点Oと合致し、シャフト22の断面形 状は円であると共にその円の中心は原点Oと 致する。ロータ積層鉄心21dの外周円OCは、基 本構造におけるロータ積層鉄心21のそれと合 する。XY座標面上において、各永久磁石31Ad~ 34Adの断面形状は長方形であり、永久磁石31Ad び33Adにおける該長方形の中心はY軸上に位 し且つ永久磁石32Ad及び34Adにおける該長方形 の中心はX軸上に位置する。但し、永久磁石31 Ad~34Adは、夫々、原点Oから見て、Y軸の正側、 X軸の正側、Y軸の負側及びX軸の負側に位置す る。XY座標面上において、ロータ20dはX軸を対 称軸とする線対称の構造を有すると共にY軸 対称軸とする線対称の構造を有する。

 各永久磁石が作る磁束の向きはZ軸に直交す る。そして、XY座標面上において、
 永久磁石31Adの下側に、永久磁石31AdのN極が 置し、
 永久磁石32Adの右側に、永久磁石32AdのN極が 置し、
 永久磁石33Adの上側に、永久磁石33AdのN極が 置し、
 永久磁石34Adの左側に、永久磁石34AdのN極が 置する。
 永久磁石31Ad及び33Ad(並びに31Bd及び33Bd)が作 磁束の向きはY軸に対して平行であり、且つ 、永久磁石32Ad及び34Ad(並びに32Bd及び34Bd)が作 る磁束の向きはX軸に対して平行である。

 XY座標面上において、
 永久磁石31Adの右側であって且つ永久磁石32A dの上側に非磁性体25が位置すると共に、永久 磁石31Ad及び非磁性体25間と永久磁石32Ad及び 磁性体25間を含む、非磁性体25の周辺部には ロータ積層鉄心21dの一部であるブリッジ部 介在し、
 永久磁石33Adの右側であって且つ永久磁石32A dの下側に非磁性体26が位置すると共に、永久 磁石33Ad及び非磁性体26間と永久磁石32Ad及び 磁性体26間を含む、非磁性体26の周辺部には ロータ積層鉄心21dの一部であるブリッジ部 介在し、
 永久磁石33Adの左側であって且つ永久磁石34A dの下側に非磁性体27が位置すると共に、永久 磁石33Ad及び非磁性体27間と永久磁石34Ad及び 磁性体27間を含む、非磁性体27の周辺部には ロータ積層鉄心21dの一部であるブリッジ部 介在し、
 永久磁石31Adの左側であって且つ永久磁石34A dの上側に非磁性体28が位置すると共に、永久 磁石31Ad及び非磁性体28間と永久磁石34Ad及び 磁性体28間を含む、非磁性体28の周辺部には ロータ積層鉄心21dの一部であるブリッジ部 介在する。

 図17(a)に示すように、ロータ20dのA 2 -A 2 ’断面上には、内周積層鉄心-外周積層鉄心 の空隙が存在していないが、図17(b)に示すロ ータ20dのB-B’断面上において、その空隙が存 在する。

 説明の簡略化上、ロータ20d内に設けられ 複数の永久磁石の形状及び大きさは全て同 であるとし、ロータ20d内に設けられる複数 空隙の形状及び大きさは全て同じであると る。永久磁石31Adと永久磁石31Bdの磁束の向 は同じであり、それらによって1極分の永久 石が形成され、永久磁石33Adと永久磁石33Bd 磁束の向きは同じであり、それらによって1 分の永久磁石が形成される。同様に、永久 石32Adと永久磁石32Bdの磁束の向きは同じで り、それらによって1極分の永久磁石が形成 れ、永久磁石34Adと永久磁石34Bdの磁束の向 は同じであり、それらによって1極分の永久 石が形成される(図17(a)又は(b)において、永 磁石32Bd及び34Bdを不図示)。

 ロータ20dのB-B’断面上において、各永久 石及び各空隙の断面形状は長方形である。Z 軸方向において、永久磁石31Adと永久磁石31Bd の間には空隙31Gdが配置される。図17(b)の断 図では、永久磁石31Adと空隙31Gdが直接接し いるが、両者間にロータ積層鉄心21dの一部 介在させても良い(永久磁石31Bdと空隙31Gd間 ついても同様)。

 永久磁石31Ad及び31Bd並びに空隙31Gdは、ロ タ積層鉄心21dにおける内周積層鉄心と外周 層鉄心との間に配置される。永久磁石31Ad及 び31Bd並びに空隙31Gdの配置位置を、Z軸を中心 軸としてZ軸周りに90度、180度、270度だけ回転 移動した位置に、夫々、永久磁石32Ad及び32Bd びに空隙32Gd、永久磁石33Ad及び33Bd並びに空 33Gd、永久磁石34Ad及び34Bd並びに空隙34Gdが配 置される(図17(a)又は(b)において、空隙32Gd及 34Gdを不図示)。ロータ積層鉄心21dの外周面内 であって且つシャフト、永久磁石、空隙及び 非磁性体の何れもが存在しない部分には、ロ ータ積層鉄心21dを形成する磁性材料(鋼板材 )が存在する。

 また、ロータ20dのA 1 -A 1 ’断面図を図18に示す。

 第4及び後述の第5変形構造においては、Z軸 向における長さを幅方向と捉える。そして 図19に示す如く、1極分の永久磁石を形成す 2つの永久磁石の幅をLm 1 及びLm 2 とし、1極分の永久磁石のトータルの幅Lmを、 Lm=Lm 1 +Lm 2 、にて表す。更に、永久磁石の厚みをTmとす 。永久磁石の厚みの定義は、基本構造にお るそれと同じである。第4及び後述の第5変 構造において、「空隙の幅」とは、Z軸方向 おける空隙の長さを指す。空隙の厚みの定 は、基本構造におけるそれと同じである。 隙の厚み及び幅をTa及びLaで表す。

 永久磁石31Ad及び31Bdによって形成される1極 の永久磁石に着目すると、永久磁石31Ad及び 31Bdの幅(即ち、Z軸方向における長さ)がそれ れLm 1 及びLm 2 であり、永久磁石31Ad及び31Bdの各厚み(即ち、 Y軸方向における長さ)がTmである。そして、 隙31Gdの幅(即ち、Z軸方向における長さ)がLa あり、空隙31Gdの厚み(即ち、Y軸方向におけ 長さ)がTaである。そうすると、永久磁石31Ad び31Bdの合成磁気抵抗Rmと空隙31Gdの磁気抵抗 Raは、下記式(5a)及び(5b)によって表され、磁 抵抗RmとRaの並列接続抵抗Rdの逆数に近似さ るd軸方向のパーミアンスPdは下記式(6)によ て表される。ここで、Wは、d軸にもZ軸にも 交する方向における永久磁石の長さである 例えば、永久磁石31AdのX軸方向における長さ がWと合致する(図18参照)。また、空隙31GdのX 方向における長さもWであるとする。

 従って、第4変形構造においては、(Lm+La) 対する空隙幅Laの比率(即ち、La/(Lm+La))を空隙 幅比率として取り扱った上で、基本構造で述 べた空隙厚み比率の設定方法を適用すればよ い。これは、後述の第5変形構造にも当ては る。

 ところで、上述の基本構造では、ロータ積 鉄心内の空隙を経由する、永久磁石の磁束 漏れ磁気回路(図11の破線矢印LK 1 に沿った漏れ磁気回路)が、ロータ積層鉄心 形成する鋼板の面方向に形成される。即ち 負のd軸電流を電機子巻線に供給した際、内 積層鉄心から空隙、外周積層鉄心及び永久 石を経由して内周積層鉄心に戻る磁気回路 形成され、永久磁石の磁束の一部が、この 気回路を通ることにより、電機子巻線の鎖 磁束が減少して弱め界磁制御が実現される これは、第1~第3変形構造についても同様で る。これに対し、第4変形構造では、永久磁 石の磁束の漏れ磁気回路(図20の破線矢印LK 2 に沿った漏れ磁気回路)が鋼板積層方向に形 される(第5変形構造についても同様)ため、 の分、鉄損が大きくなる。故に、鉄損を考 すると、基本構造及び第1~第3変形構造を採 する方が好ましい。

 尚、特開平8-51751号公報に記載された構造 も、第4変形構造と同様、永久磁石の磁束の れ磁気回路が鋼板積層方向に形成されるた 、その分、鉄損が大きくなる。また、その れ磁気回路を形成するエンドリングと永久 石との間で磁気吸引力が働くため、構造強 上の問題が生じるものと考えられる。

[第5変形構造]
 図4に対応する基本構造を図15に対応する第3 変形構造へと変形したように、第4変形構造 係るロータに変形を加えてもよい。図21を参 照して、この変形がなされた第5変形構造を 明する(特に述べない事項は、第4変形構造と 述べたものと同様である)。図21は、第5変形 造に係るロータ20eのB-B’断面図である。尚 ロータ20eの回転軸であるZ軸に直交し且つロ タ20e内の永久磁石を通る断面にてロータ20e 切った場合におけるロータ20eの断面構造は 第4変形構造に係るロータ20dのそれ(図17(a)参 照)と同様である。

 図17(b)に対応する第4変形構造においてロー の中央部に位置していた空隙31Gdが2つに分 され、分割によって得た2つの空隙31Ge 1 及び31Ge 2 が、Z軸方向におけるロータ20eの端部に配置 れる。ロータ20e内に設けられる永久磁石31e 、第4変形構造における永久磁石31Ad及び31Bd( 17(b)参照)をZ軸方向に平行移動させて結合し たものに相当する。

 ロータ20eのB-B’断面上において、各永久磁 及び各空隙の断面形状は長方形である。Z軸 方向における、永久磁石31eの一端面及び他端 面にそれぞれ空隙31Ge 1 及び31Ge 2 が配置される。Z軸方向において、永久磁石31 eの一端面の一部は空隙31Ge 1 に接しており、その一端面の残部はロータ積 層鉄心21eを形成する磁性材料に接している。 Z軸方向において、永久磁石31eの他端面の一 は空隙31Ge 2 に接しており、その他端面の残部はロータ積 層鉄心21eを形成する磁性材料に接している。 尚、図21の断面図では、永久磁石31eと空隙31Ge 1 が直接接しているが、両者間にロータ20eのロ ータ積層鉄心21eの一部を介在させても良い( 久磁石31eと空隙31Ge 2 間についても同様)。

 ロータ20e内に設けられる残りの3極分の永久 磁石に対しても同様の変形が成される。即ち 例えば、第4変形構造における永久磁石33Ad及 33Bd(図17(b)参照)をZ軸方向に平行移動させて 合することにより永久磁石33eを形成し、永 磁石33eをロータ積層鉄心21e内に埋め込む。 方で、空隙33Gdを2つに分割し、分割によっ 得た2つの空隙33Ge 1 及び33Ge 2 を、Z軸方向における永久磁石33eの端面に配 する。

 永久磁石31e並びに空隙31Ge 1 及び31Ge 2 は、ロータ積層鉄心21eにおける内周積層鉄心 と外周積層鉄心との間に配置される。永久磁 石31e並びに空隙31Ge 1 及び31Ge 2 の配置位置を、Z軸を中心軸としてZ軸周りに9 0度、180度、270度だけ回転移動した位置に、 りの3極分の永久磁石及び空隙が配置される ロータ積層鉄心21eの外周面内であって且つ ャフト、永久磁石、空隙及び非磁性体の何 もが存在しない部分には、ロータ積層鉄心2 1eを形成する磁性材料(鋼板材料)が存在する

 永久磁石31eに着目した場合、永久磁石31eの (即ち、永久磁石31eのZ軸方向における長さ) Lmとして、且つ、永久磁石31eの厚み(即ち、 久磁石31eのY軸方向における長さ)がTmとして 取り扱われる。更に、空隙31Ge 1 又は31Ge 2 のY軸方向における長さがTaとして取り扱われ 、空隙31Ge 1 のZ軸方向における長さと空隙31Ge 2 のZ軸方向における長さの合計長さがLaとして 取り扱わる。その上で、基本構造で述べた空 隙厚み比率の設定方法が第5変形構造にも適 される。

[第6変形構造]
 第6変形構造を説明する。一般的な弱め界磁 制御は、負のd軸電流を電機子巻線に流すこ によって達成されるが、第6変形構造に係る ータ1では、ロータの外側に設けられた界磁 巻線から界磁磁束を注入することによって弱 め界磁制御を実現可能である。

 第6変形構造におけるロータをロータ20fと 呼ぶ。図22に、説明の理解の容易化を図るた 、第6変形構造におけるモータ1の構成要素 称を列記する。図22に示す全名称の意義は、 後述の説明から明らかとなる。まず、ロータ 20fの構造を詳細に説明する。

 ロータ20fの回転軸をZ軸とする。図23(a)及 (b)の夫々は、ロータ20fの回転軸方向から見 ロータ20fの外観平面図である。実際には、 ータ20fには突出部が設けられており、該突 部が図23(a)及び(b)の外観平面図上にも現れ はずであるが、図23(a)及び(b)では該突出部の 図示を割愛している(突出部の詳細は後述さ る)。

 ロータ20fに設けられた、Z軸を中心軸とし て有する円柱状のシャフト22の中心に、X軸、 Y軸及びZ軸を座標軸とする直交座標系の原点O が存在するものとする。ロータ20fの断面構造 を説明するために、図23(a)のC-C’線に沿った 面(以下、C-C’断面という)を想定する。C-C 線は、Y軸上の正の点及びX軸上の正の点を夫 々始点及び終点とし且つZ軸上にて折れ曲が 折れ線である。また、図23(b)の破線511に沿っ た断面、即ちY軸に沿った断面(以下、Y断面と いう)、及び、図23(b)の破線512に沿った断面、 即ちX軸に沿った断面(以下、X断面という)を 定する。尚、Y断面は、図16(b)を参照して上 したB-B’断面と等価なものである。

 図24(a)は、Z軸に直交する断面であって且つ 述の突出部を横切らない断面に沿ったロー 20fの断面図である。Z軸に直交する断面が後 述の突出部を横切らない場合、断面位置の、 Z軸方向における変化に対し、ロータ20fの断 構造は不変である。図24(a)に示されるロータ の断面構造は、第4変形構造において示した 17(a)のそれと同様であり、特に述べない事項 に関しては第4変形構造に係るロータ20dのA 2 -A 2 ’断面の説明がロータ20fに適用される。この 適用の際、第4変形構造における符号20d、21d 31Ad、32Ad、33Ad及び34Adを、夫々、符号20f、21f 31f、32f、33f及び34fに置き換えて考えればよ 。

 ロータ20fは、基本構造のロータ積層鉄心2 1と同様にして形成されるロータ積層鉄心21f 、Z軸を中心軸として有する円柱状のシャフ 22と、永久磁石31f~34fと、非磁性体25~28とを する。ロータ積層鉄心21fには、シャフト挿 穴、永久磁石挿入穴及び非磁性体挿入穴が けられている。シャフト挿入穴、永久磁石 入穴及び非磁性体挿入穴に、夫々、シャフ 22、永久磁石31f~34f及び非磁性体25~28が挿入さ れて互いに結合される。

 ロータ積層鉄心21fは、永久磁石の内周側 位置する内周積層鉄心と、永久磁石の外周 に位置する外周積層鉄心と、ブリッジ部と に大別される。内周積層鉄心は、ロータ積 鉄心21fの内の、永久磁石31f~34fよりも原点O(Z 軸)側に位置する部分を指し、外周積層鉄心 、ロータ積層鉄心21fの内の、永久磁石31f~34f りもロータ積層鉄心21fの外周円OC側に位置 る部分を指す。

 図24(b)において、符号100が付された斜線 域が内周積層鉄心に相当し、符号111~114が付 れた斜線領域の全体が外周積層鉄心に相当 、ロータ積層鉄心21fの全体から内周積層鉄 及び外周積層鉄心を除いた残部領域がブリ ジ部に相当する。符号111~114が付された斜線 領域の夫々は、外周積層鉄心の構成要素であ り、それらを外周鉄心本体と呼ぶ(図22も参照 )。

 XY座標面上において、外周鉄心本体111は 永久磁石31fに隣接し且つ永久磁石31fよりもY の正方向側に位置し、外周鉄心本体112は、 久磁石32fに隣接し且つ永久磁石32fよりもX軸 の正方向側に位置し、外周鉄心本体113は、永 久磁石33fに隣接し且つ永久磁石33fよりもY軸 負方向側に位置し、外周鉄心本体114は、永 磁石34fに隣接し且つ永久磁石34fよりもX軸の 方向側に位置する。

 上述のようなロータ積層鉄心21f、シャフ 22、永久磁石31f~34f及び非磁性体部25~28を結 して成る部材に対して、更に突出部を結合 ることによりロータ20fが形成される。

 図25は、ステータ10の断面とロータ20f及び界 磁巻線部のC-C’断面とを合成した図である。 但し、図25並びに後述の図28、図29及び図33に けるステータ10の断面は、ステータ10に含ま れる6つのティース13の内の、第1のティース13 (図25においてティース13 A )の中心、原点O及び第2のティース13(図25にお てティース13 B )の中心を通る線521(図26参照)に沿ったステー 10の断面である。図25の左右方向はZ軸方向 合致し、図25の右側がZ軸の正側に対応する( 述の図28、図29及び図33においても同様)。

 ロータ20fのC-C’断面において、永久磁石3 1fとシャフト22間には内周積層鉄心100の一部 存在するが、それを、内周鉄心本体101と呼 。同様に、永久磁石32fとシャフト22間には内 周積層鉄心100の他の一部が存在するが、それ を内周鉄心本体102と呼ぶ。

 図25の断面図上には(図22、図24(a)及び(b)も参 照)、永久磁石31f及び32fと、外周積層鉄心の 部である外周鉄心本体111及び112と、内周鉄 本体101及び102と、ティース13 A と外周鉄心本体111との間の空隙AG 1 及びティース13 B と外周鉄心本体112との間の空隙AG 2 とが示されていると共に、ロータ積層鉄心21f に接合された突出部141a、142a、152a、151b、141b び142bと、界磁巻線ヨークFY及び界磁巻線FW ら成る界磁巻線部とが示されている。界磁 線部は、ロータ20fの右側(Z軸方向における正 側)に固定して配置される。

 図25に示す如く、ステータ10の断面とロータ 20fのC-C’断面を合成した図では、ティース13 A から見て、ティース13 A とティース13 B との間に、空隙AG 1 、外周鉄心本体111、永久磁石31f、内周鉄心本 体101、シャフト22、内周鉄心本体102、永久磁 32f、外周鉄心本体112及び空隙AG 2 がこの順番で配置される。尚、永久磁石(永 磁石31fなど)内に示された矢印は、永久磁石 における磁束の向きを表している(後述の図 28等においても同様)。各突出部は、鉄などの 磁性材料の粉末を圧縮成型した圧粉磁性材料 から成る(但し、それらを鋼板によって形成 るようにしてもよい)。

 図27(a)に、Z軸の正側から見た、ロータ20fの 観平面図を示す。図27(a)において、斜線が された部分が、ロータ積層鉄心21fの端面か Z軸の正側に突出している部分であり、符号1 41aa、142aa及び152aaが付された破線領域内に、 々、突出部141a、142a及び152aが位置する。図2 7(b)に、Z軸の負側から見た、ロータ20の外観 面図を示す。図27(b)において、斜線が付され た部分が、ロータ積層鉄心21fの端面からZ軸 負側に突出している部分であり、符号151bb、 141bb及び142bbが付された破線領域内に、夫々 突出部151b、141b及び142bが位置する。また、 出部141bは、永久磁石31fの、Z軸の負側におけ る端面の一部を覆っており、Z軸の直交方向 あるY軸方向において、突出部141bと突出部151 bとの間には空隙141b AG が存在する。Z軸の負側から見た場合におい 、空隙141b AG が位置する部分は突出しておらず、その部分 に、突出部を形成する圧粉磁性材料は存在し ない。

 突出部141a及び141bの夫々は、ロータ20fの内 鉄心本体101の、回転軸方向における端面か 、回転軸方向に突出するように内周鉄心本 101に接合される。但し、突出部141aは、Z軸の 正側における内周鉄心本体101の端面からZ軸 正の方向側に突出しており、突出部141bは、Z 軸の負側における内周鉄心本体101の端面から Z軸の負の方向側に突出している。
 突出部142a及び142bの夫々は、ロータ20fの内 鉄心本体102の、回転軸方向における端面か 、回転軸方向に突出するように内周鉄心本 102に接合される。但し、突出部142aは、Z軸の 正側における内周鉄心本体102の端面からZ軸 正の方向側に突出しており、突出部142bは、Z 軸の負側における内周鉄心本体102の端面から Z軸の負の方向側に突出している。
 突出部151bは、ロータ20fの外周鉄心本体111の 、回転軸方向における端面から、回転軸方向 に突出するように外周鉄心本体111に接合され る。但し、突出部151bは、Z軸の負側における 周鉄心本体111の端面からZ軸の負の方向側に 突出している。
 突出部152aは、ロータ20fの外周鉄心本体112の 、回転軸方向における端面から、回転軸方向 に突出するように外周鉄心本体112に接合され る。但し、突出部152aは、Z軸の正側における 周鉄心本体112の端面からZ軸の正の方向側に 突出している。

 尚、突出部142a及び152aが形成されたこと 伴い、Z軸の正側における永久磁石32fの端面 突出部142a及び152aの端面に合うように、永 磁石32fもZ軸の正側に突出させるようにして よい。

 また、図28に、ステータ10の断面とロータ20f 及び界磁巻線部のY断面(図23(b)の破線511に沿 た断面)とを合成した図を示し、図29に、ス ータ10の断面とロータ20f及び界磁巻線部のX 面(図23(b)の破線512に沿った断面)とを合成し 図を示す。図28の上方はY軸の正側に対応し 図28の下方はY軸の負側に対応する。図29の 方はX軸の負側に対応し、図28の下方はX軸の 側に対応する。図27(a)及び(b)からも分かる うに、XY座標面上において、ロータ20fはX軸 対称軸とする線対称の構造を有すると共にY を対称軸とする線対称の構造を有する。こ ため、図28の断面図上においては、Y軸の正 に位置する空隙141b AG に加えて、空隙141b AG に対応する、Y軸の負側の空隙141b AG ’も観測される(図27(b)も参照)。

 図30(a)に、界磁巻線ヨークFYの外観斜視図 を示す。図30(b)に、界磁巻線ヨークFYの分解 を示す。図31に、Z軸方向が図面の左右方向 合致するような視点から見た、界磁巻線ヨ クFYの外観図を示す。図32に、Z軸の負側から 見た界磁巻線ヨークFYの、XY座標面上への投 図を示す。

 界磁巻線ヨークFYは、Z軸上に円心を有す 円柱状の磁性材料に、シャフト22を通すた の、Z軸方向に伸びる穴部135と、界磁巻線FW 配置するためのスロット(窪み)132と、を設け たものである。分解して考えると、界磁巻線 ヨークFYは、円筒形状を有する底面ヨーク部1 30の上に、夫々が円筒形状を有する内周ヨー 部131及び外周ヨーク部133を、それらの円心 全てZ軸上にのるように接合したもの、と捉 えることができる。外周ヨーク部133における 内周側の円の半径は内周ヨーク部131における 外周側の円の半径よりも大きい。Z軸方向か 見た場合において、外周ヨーク部133は内周 ーク部131の外側に位置し、スロット132は外 ヨーク部133と内周ヨーク部131との間に位置 ている。界磁巻線FWは、内周ヨーク部131の外 周に沿ってZ軸周りに巻かれる。また、内周 ーク部131及び外周ヨーク部133の端面(底面ヨ ク部130の反対側に位置する端面)は、Z軸に 交する同一平面上にのる。

 界磁巻線ヨークFYは、鉄などの磁性材料 粉末を圧縮成型した圧粉磁性材料から成る( し、それらを鋼板によって形成するように てもよい)。

 図25を再び参照しつつ、上記のように構 された界磁巻線部の配置位置を詳細に説明 る。Z軸方向から見た場合において、界磁巻 ヨークFYの外周の半径(換言すれば、外周ヨ ク部133における外周側の円の半径)は、ロー タ20の外周の半径と一致或いは略一致してい 。

 そして、界磁巻線ヨークFYの内周ヨーク 131と突出部141a及び142aとが対向し、且つ、界 磁巻線ヨークFYの外周ヨーク部133と突出部152a とが対向するように、界磁巻線ヨークFYを配 する。突出部141a及び142aの端面と内周ヨー 部131の端面は微小な空隙を介して面し、且 、突出部152aの端面と外周ヨーク部133の端面 微小な空隙を介して面する。

 次に、図33を参照して、界磁巻線FWに電流 を流した時における磁束の様子を説明する。 図33の矢印付き折れ線530は、界磁巻線FWに電 を流すことによって発生した磁束の磁路及 該磁束の向きを表している。但し、矢印付 折れ線530における向きは、永久磁石による 磁磁束を弱める方向の電流を界磁巻線FWに流 した場合における向きである。

 以下、永久磁石31f~34fから得られる界磁磁 束を主界磁磁束(第1界磁磁束)と呼び、界磁巻 線FWに電流を流すことによって発生した磁束 副界磁磁束(第2界磁磁束)と呼ぶ。また、界 巻線FW(及び後述の界磁巻線FW’)に供給され 電流を界磁電流と呼ぶこともある。

 図33において、Z軸近傍の破線533内に位置す 、矢印付き折れ線530の一部は、副界磁磁束 界磁巻線ヨークFYの底面ヨーク部130を円周 向に沿って通る様子を示しており、Z軸近傍 破線534内に位置する、矢印付き折れ線530の 部は、副界磁磁束が突出部142b及び141b間に ける磁性材料中をシャフト22の円周方向に沿 って通る様子を示している。また、矢印付き 折れ線530の両端531及び532は、ティース13 B 及び13 A を含むステータ積層鉄心11により、極めて微 な磁気抵抗で接続される。

 永久磁石の比透磁率は1に近い値(例えば 1.1)を有する一方で、ステータ積層鉄心、界 巻線ヨーク、ロータ積層鉄心及びロータ積 鉄心に接合される突出部の比透磁率は十分 大きな値(例えば、数百~数万)を有する。こ ため、副界磁磁束の磁路は、以下に示す、 1磁路及び第2磁路を、磁束の主経路として する。第2磁路は、第1磁路の一部の分岐路に 相当する。

 界磁巻線ヨークFYの底面ヨーク部130を起点 して考える。第1磁路は、破線534に対応する 分を含む磁路である。具体的には、第1磁路 は、底面ヨーク部130を起点として、内周ヨー ク部131の内の、突出部142aに面している部分 、突出部142aと、内周鉄心本体102と、突出部1 42bと、突出部141bと、空隙141b AG と、突出部151bと、外周鉄心本体111と、空隙AG 1 と、ティース13 B 及び13 A を含むステータ積層鉄心11と、空隙AG 2 と、外周鉄心本体112と、突出部152aと、外周 ーク部133の内の、突出部152aに面している部 と、を通じて底面ヨーク部130に至る磁路で る。

 第2磁路は、破線533に対応する部分を含む 磁路である。具体的には、第2磁路は、底面 ーク部130と、内周ヨーク部131の内の、突出 141aに面している部分と、突出部141aと、内周 鉄心本体101と、突出部141bと、を結ぶ経路を 由する磁路であり、突出部141bにおいて、第1 及び第2磁路は合流する。

 内周鉄心本体101及び102を含む内周積層鉄 100と内周積層鉄心100に接合される突出部(141 a、141b、142a及び142bを含む)は、全体として「 ータ内周鉄心」を形成し、外周鉄心本体111 び112を含む外周積層鉄心と外周積層鉄心に 合される突出部(151b及び152aを含む)は、全体 として「ロータ外周鉄心」を形成する。そし て、上記のような副界磁磁束の磁路が形成さ れるように、ロータ内周鉄心及びロータ外周 鉄心並びに界磁巻線部を形成及び配置する。 これにより、副界磁磁束の発生時には、永久 磁石による主界磁磁束と界磁巻線による副界 磁磁束の合成磁束が、ステータ10の電機子巻 の鎖交磁束となる。

 尚、基本構造等に関して上述した事項を 6変形構造に適用する場合は、適宜、内周積 層鉄心及び外周積層鉄心という用語をロータ 内周鉄心及びロータ外周鉄心という用語に置 き換えて考えればよい(第2実施形態における 8変形構造についても同様)。基本構造にお ては、ロータ内周鉄心が内周積層鉄心のみ ら形成されていると共にロータ外周鉄心が 周積層鉄心のみから形成されている(第1変形 構造等においても同様)。

 上記の如くモータを構成すれば、ロータ 端部外側に設けられた界磁巻線に界磁電流 供給することによって弱め界磁制御を実現 能である。この際、界磁巻線による磁界は 久磁石自体に直接加わらないため、永久磁 の減磁の惧れがない。また、弱め界磁制御 実現するに当たり、電機子巻線に負のd軸電 流を流す必要がないため、d軸電流による電 子巻線の発熱増加が解消される(発熱箇所が 散される)。また、d軸電流が必要な場合は その分だけq軸電流(トルクに関与する電流成 分)を減少させる必要が生じるが、第6変形構 によればq軸電流を減少させる必要性がなく なるため、高速回転時における発生トルクの 低下も抑制される。

 加えて、ロータ内周鉄心とロータ外周鉄 を結ぶ磁気回路を形成する界磁巻線ヨーク ロータ端部外側に配置する構成であるため ロータ端部外側のスペースを利用するだけ 済み、モータの小型化が図られる。更に、 界磁磁束の磁気回路にバックヨーク(ステー タ巻線よりも外側に位置し、モータフレーム の一部を形成するヨーク)が含まれないため 副界磁磁束がモータフレームの周辺部材を 由して漏れる惧れもない。

 尚、上述の説明から明らかであるが、外周 心本体111の界磁巻線ヨークFY側には、突出 を設けない(図33参照)。仮に、外周鉄心本体1 11の界磁巻線ヨークFY側にも突出部を設けた らば、図33の断面図上のティース13 A 及びシャフト22間に位置するロータ鉄心部分 界磁巻線ヨークFYとで閉磁路が形成されて まい、副界磁磁束がステータ10の電機子巻線 を鎖交しなくなるからである。このような事 態の発生を避けるべく、外周鉄心本体111と外 周ヨーク部133との間の空隙長を十分に大きく とる。例えば、その空隙長をステータ-ロー 間の空隙長(即ち、空隙AG 1 及びAG 2 の長さ)の5倍~数10倍とする。

 図25及び図28にも見られるように、ロータ20f のC-C’断面及びY断面上において、永久磁石 断面形状及び突出部間の空隙(141b AG 及び141b AG ’)の断面形状は長方形である。第6変形構造 おいては、第4及び第5変形構造を同様、Z軸 向における長さを幅方向と捉える。従って 第4及び第5変形構造を同様、1極分の永久磁 の幅(即ち、Z軸方向における永久磁石31f、32 f、33f又は34fの長さ)が幅Lmとして捉えられる 共に、1極分の永久磁石の厚み(即ち、両極間 方向における永久磁石31f、32f、33f又は34fの長 さ)が厚みTmとして捉えられる。第6変形構造 おいて、空隙の幅Laは、Z軸方向における空 141b AG (又は141b AG ’)の長さを指す。第6変形構造において、空 の厚みTaは、d軸方向における空隙141b AG (又は141b AG ’)の長さを指し、それは、Y軸方向における 隙141b AG (又は141b AG ’)の長さに等しい(図27(b)も参照)。

 第6変形構造においても、第4及び第5変形 造を同様、(Lm+La)に対する空隙幅Laの比率(即 ち、La/(Lm+La))を空隙幅比率として取り扱った で、基本構造で述べた空隙厚み比率の設定 法を適用すればよい。

<<第2実施形態>>
 第1実施形態ではインナーロータ型のモータ の構造を説明したが、第1実施形態で述べた 術的内容をアウターロータ型のモータに適 することもできる。アウターロータ型のモ タであるモータ201の構造を第2実施形態とし 説明する。

 図34は、ロータの回転軸方向から見た、 ータ201の全体構造を示す概略図である。モ タ201は、永久磁石を鉄心内に埋め込んで形 されたロータ220と、ロータ220の内側に固定 置されるステータ210と、を有する永久磁石 期モータであり、特に埋込磁石同期モータ 呼ばれる。ロータ220は、ステータ210の外側 配置されるため、ロータ220はアウターロー である。尚、図34では、図示の便宜上、ステ ータ210及びロータ220の部材が存在する部分に 模様を付している。

 ステータ210は、磁性材料(強磁性体)であ 鋼板(ケイ素鋼板など)をロータ220の回転軸方 向に複数枚積層することによって形成された ステータ積層鉄心211を有し、ステータ積層鉄 心211には、6つのスロット212と外周方向に突 した6つのティース(歯)213が交互に形成され いる。そして、コイルを配置するためのス ット212を利用して、各ティース213の周りに イル(図34において不図示)を巻くことによっ ステータ210の電機子巻線が形成される。つ り、ステータ210は、所謂6コイル集中巻ステ ータである。尚、スロット数、ティース数及 びコイル数は6以外であってもよい。また、 ータ220の回転軸方向に沿った、ステータ積 鉄心211の中央部には穴が開いている。

 第2実施形態では、ロータ220の回転軸をZ とする。図35(a)は、Z軸の直交面に沿ったロ タ220の断面図である。ロータ220には複数の 久磁石が埋め込まれているが、断面位置に っては、断面がそれらの永久磁石を横切ら い。図35(a)は、それらの永久磁石を横切る断 面にてロータ220を切って得た断面図であると する。今、図35(a)の断面図上の中心に原点Oが 存在するものとし、X軸、Y軸及びZ軸から成る 実空間上の直交座標系を定義する。X軸はY軸 びZ軸に直交すると共にY軸はX軸及びZ軸に直 交し、X軸、Y軸及びZ軸は原点Oにて交差する 原点Oを境界にして、任意の点のX軸座標値の 極性は正と負に分類され、且つ、任意の点の Y軸座標値の極性は正と負に分類される。図35 (a)及び後述の図35(b)の断面図において、右側 び左側が夫々X軸の正側及び負側に対応し、 上側及び下側が夫々Y軸の正側及び負側に対 する。

 ロータ220は、所定形状を有する磁性材料 鋼板(ケイ素鋼板など)を絶縁膜を介して複 枚Z軸方向に積層することによって形成され ロータ積層鉄心と、4つの永久磁石231~234と を有し、それらを互いに結合することによ て形成される。永久磁石231~234は、Z軸上に円 心を持つ1つの円筒形状の永久磁石を、Z軸に 行な切断面に沿って4等分したものに相当す る。永久磁石231~234の形状及び大きさは同じ ある。原点Oから見て、永久磁石231~234の中心 は、夫々、Y軸の正側、X軸の正側、Y軸の負側 及びX軸の負側に位置する。原点Oと永久磁石 中心との間の距離は、永久磁石231~234間で同 じである。永久磁石231のN極の方が永久磁石23 1のS極よりも原点Oに近く、永久磁石232のS極 方が永久磁石232のN極よりも原点Oに近く、永 久磁石233のN極の方が永久磁石233のS極よりも 点Oに近く、永久磁石234のS極の方が永久磁 234のN極よりも原点Oに近い。

 ロータ積層鉄心は、内周積層鉄心240及び 周積層鉄心250と、両者を結合するブリッジ (不図示)から形成される。内周積層鉄心240 、永久磁石231~234の内周側に位置し(永久磁石 231~234の原点O側に位置し)、外周積層鉄心250は 、永久磁石231~234の外周側に位置する。外周 層鉄心250及び内周積層鉄心240は、共に、Z軸 に円心を有する円筒形状の部材である。内 積層鉄心240は径方向に厚みを有する円筒形 の部材であるため、内周積層鉄心240の半径 は内周円半径と外周円半径が存在する。外 積層鉄心250についても同様である。外周積 鉄心250の内周円の半径は内周積層鉄心240の 周円の半径よりも大きく、両者間に永久磁 231~234が挟まれて結合され、ロータ積層鉄心 と永久磁石231~234が一体となってZ軸周りを回 する。図35(a)及び後述の図35(b)において、内 周積層鉄心240内に示された4つの四角形は、 接する永久磁石間近傍に位置する、内周積 鉄心240内に設けられた非磁性体を表す。

 内周積層鉄心240と外周積層鉄心250との間 は、図35(a)の断面図上には現れない、Z軸上 円心を有する円筒形状の空隙が設けられて る。図35(b)に、その空隙を横切る、Z軸の直 面に沿ったロータ220の断面図を示す。図35(b )において、符号260が付された白領域が空隙 配置位置を表している。尚、空隙260の配置 置及び形状は、後述の図36を併せて参照する ことにより明確化される。

 空隙260は径方向に厚みを有する円筒形状 空隙であるため、空隙260の半径には内周円 径と外周円半径が存在する。XY座標面上に いて、空隙260の内周円は内周積層鉄心240の 周円に合致し、空隙260の外周円の半径は外 積層鉄心250の内周円の半径よりも小さい。 し、空隙260の内周円と内周積層鉄心240の外 円との合致は必須ではない。

 内周積層鉄心240の内周面と外周積層鉄心2 50の外周面との間であって且つ永久磁石及び 隙の何れもが配置されない部分には、ロー 積層鉄心を形成する磁性材料(鋼板材料)が 在する。

 図36は、Y軸に沿った断面にてロータ220及 ステータ210を切った時に得られる、ロータ2 20及びステータ210の断面図である。図示しな が、X軸に沿った断面にてロータ220及びステ ータ210を切った時に得られる、それらの断面 図も、図36と同様となる。

 図36に示す断面図上において、永久磁石23 1に隣接する部分に空隙260の一断面である空 261が現れ、永久磁石233に隣接する部分に空 260の一断面である空隙263が現れる。図36に示 す断面図上に現れる、永久磁石231及び233並び に空隙261及び263の外形は長方形である。図36 示す断面図上において、永久磁石231の外形 ある長方形の一辺281はロータ220の一端面上 位置し、空隙261の外形である長方形の一辺2 82はロータ220の他端面上に位置する(ここにお けるロータ220の端面とは、ロータ220の、Z軸 向における端面である)。また、図36に示す 面図上において、永久磁石231の外形である 方形の四辺の内の、辺281の反対側に位置す 辺の一部が、空隙261の外形である長方形の 辺の内の、辺282の反対側に位置する辺と合 する。辺281に隣接する、永久磁石231の残り 2辺はZ軸に平行であり、辺282に隣接する、空 隙261の残りの2辺はZ軸に平行である。

 XY座標面上において、ロータ220はX軸を対 軸とする線対称の構造を有すると共にY軸を 対称軸とする線対称の構造を有する。

 このように、Z軸方向から見た永久磁石231 は円弧状の外形を有しているが(図35(a)参照) Z軸方向から見た永久磁石231の一端面の一部 空隙260に接し且つその一端面の残部はロー 積層鉄心を形成する磁性材料に接している( 図35(b)及び図36参照)。同様に、Z軸方向から見 た永久磁石232~234の各一端面の一部は空隙260 接し且つそれらの一端面の残部はロータ積 鉄心を形成する磁性材料に接している。尚 図36の断面図では、永久磁石と空隙が直接接 しているが、両者間にロータ220のロータ積層 鉄心の一部を介在させても良い。

 ロータ220では、永久磁石231~234の夫々が、 単体で1極分の永久磁石を形成する。各永久 石の磁束の向きはZ軸に直交する。 

 第1実施形態と同様、第2実施形態でも、 久磁石の厚みを永久磁石の両極間方向にお る長さと捉える。一方において、永久磁石 幅をZ軸方向における永久磁石の長さと捉え 。永久磁石の厚み及び幅を夫々Tm’及びLm’ にて表す。また、第1実施形態と同様、着目 た1極分の永久磁石が作る磁束の方向にd軸を とる。そして、その1極分の永久磁石に対し 設けられた空隙の、d軸方向における長さを 空隙の厚み」と定義し、それをTa’にて表 。更に、Z軸方向における空隙の長さを「空 の幅」と呼び、それをLa’にて表す。

 具体的には、Tm’は、Z軸に直交する方向 おける永久磁石231の厚みであり、Lm’は、Z 方向における永久磁石231の長さである。Ta は、Z軸に直交する方向における空隙260の厚 であり、La’は、Z軸方向における空隙260の さである。

 更に、XY座標面上における空隙260の外周 の円周長の1/4をW’とおく。そうすると、上 式(5a)、(5b)及び(6)におけるTm、Lm、Ta、La及び Wを夫々Tm’、Lm’、Ta’、La’及びW’に置き えた磁気回路に関する式が成立する。この め、(Lm’+La’)に対する空隙幅La’の比率(即 、La’/(Lm’+La’))を空隙幅比率として、且 、Tm’に対する空隙厚みTa’の比率(即ち、Ta /Tm’)を空隙厚み比率として取り扱った上で 、第1実施形態の基本構造の説明で述べた空 厚み比率の設定方法を適用すればよい。即 、「Ta’≦0.5×Tm’」が成立するような空隙 内周積層鉄心-外周積層鉄心間に配置すると に、空隙幅比率に応じて空隙厚み比率の下 を設定すればよい。

[第7変形構造]
 尚、上述のモータ構造では、内周積層鉄心- 外周積層鉄心間の空隙をZ軸方向におけるロ タ端部に配置しているが、その空隙をZ軸方 に平行移動させてもよい。このような変形 施したモータの変形構造を第7変形構造と呼 ぶ。第7変形構造を説明する(特に述べない事 は、上述した事項が適用される)。この平行 移動に伴い、永久磁石231、232、233、234は、夫 々、永久磁石231A及び231B、永久磁石232A及び232 B、永久磁石233A及び233B、永久磁石234A及び234B 分割される(永久磁石232A、232B、234A及び234B 下記図37において不図示)。第7変形構造に係 ロータをロータ220aと呼ぶ。

 図37は、Y軸に沿った断面にてロータ220a及 びステータ210を切った時に得られる、ロータ 220a及びステータ210の断面図である。ロータ22 0aの内周積層鉄心240aと外周積層鉄心250aとの に、Z軸上に円心を有する円筒形状の空隙290 配置されることになり、且つ、その空隙290 、Z軸方向において複数の永久磁石間に挟ま れることになる(空隙290の全体像は不図示)。 37に示す断面図上において、符号291が付さ た破線矩形は永久磁石231A及び231Bに挟まれる 空隙290の一断面を表し、符号293が付された破 線矩形は永久磁石233A及び233Bに挟まれる空隙2 90の一断面を表す。

 第7変形構造では、Lm’は1極分の永久磁石 のトータル幅として取り扱われる。即ち、Lm は永久磁石231A及び231BのZ軸方向における幅 合計値として取り扱われる。Tm’は、Z軸に 交する方向における永久磁石231A又は231Bの みである。Ta’は、Z軸に直交する方向にお る空隙290の厚みであり、La’は、Z軸方向に ける空隙290の長さである。

 図38を参照してロータ220aの構造を補足説明 る。図38は、Z軸が図面の左右
方向に合致する方向から見た、図36に対応す ロータ220の外観平面図である。ロータ220の 転軸に直交する2つの断面としてC 1 -C 1 ’断面及びC 2 -C 2 ’断面を想定する。C 1 -C 1 ’断面は、ロータ220内に設けられた4つの永 磁石231~234の夫々を2等分する断面であり、C 2 -C 2 ’断面は、ロータ220内の永久磁石231~234と空 260との境界面を通る断面である。ロータ220 C 1 -C 1 ’断面とC 2 -C 2 ’断面に沿って切ることにより、ロータ220を 、永久磁石部分を含む第1及び第2構成要素と 久磁石部分を含まない第3構成要素とに分割 し、第3構成要素を、第1及び第2構成要素との 間に挟むことによって、新たなロータを生成 する。この新たに生成されたロータの構造が ロータ220aの構造に相当する。C 1 -C 1 ’断面に沿って永久磁石231、232、233、234を2 分したものが、夫々、永久磁石231A及び231B、 永久磁石232A及び232B、永久磁石233A及び233B、 久磁石234A及び234Bである。

[第8変形構造]
 また、アウターロータ型のモータにおいて 、第1実施形態に係る第6変形構造と同様、 ータに界磁巻線部を設けると共に、ロータ 周鉄心-ロータ外周鉄心間の空隙をロータ積 鉄心に接合された突出部間に設けるように てもよい。このような変形を施したモータ2 01の変形構造を第8変形構造と呼ぶ。第8変形 造を説明する(特に述べない事項は、上述し 事項が適用される)。

 第8変形構造におけるロータをロータ220b 呼ぶ。図39に、説明の理解の容易化を図るた め、第8変形構造におけるモータ201の構成要 名称を列記する。図39に示す全名称の意義は 、後述の説明から明らかとなる。

 ロータ220bの回転軸をZ軸とする。図40は、 後述の突出部を横切らない断面であって且つ Z軸を直交する断面に沿った、ロータ220bの断 図である。ロータ220bは、所定形状を有する 磁性材料の鋼板(ケイ素鋼板など)を絶縁膜を して複数枚Z軸方向に積層することによって 形成されたロータ積層鉄心と、4つの永久磁 231b~234bと、を有し、それらを互いに結合す ことによって形成される。ロータ220bにおけ ロータ積層鉄心は、内周積層鉄心240b及び外 周積層鉄心250bと両者を結合するブリッジ部( 図示)とから形成される。

 図35(a)における符号220、231~234、240及び250 夫々符号220b、231b~234b、240b及び250bに読み替 たならば、図40におけるロータ220fの断面構 は、図35(a)におけるロータ220の断面構造と じであり、矛盾なき限り、ロータ220に対し 説明した事項がロータ220bにも適用される(同 一名称部位間の符号の相違は、適宜、無視さ れる)。但し、上述したモータ201の構造では 周積層鉄心-外周積層鉄心間に空隙が設けら ていたが、第8変形構造では内周積層鉄心- 周積層鉄心間に空隙は設けられない。

 即ち、上述の図36及び後述の図42との比較 からも理解されるが、Z軸方向における永久 石の第1及び第2端面とZ軸方向におけるロー 積層鉄心の第1及び第2端面とが夫々に同一平 面上に位置するように、永久磁石231の幅Lm’ 拡大したものが永久磁石231bである(永久磁 232b~234bについても同様)。永久磁石の幅が異 る点を除き、永久磁石231b~234bの形状、磁極 び原点Oとの位置関係等は、永久磁石231~234 それらと同様である。永久磁石の幅の拡大 伴って、外周積層鉄心の断面形状は、図36に 示されるそれから後述の図42に示されるそれ と変形される。第8変形構造では、Z軸に直 する断面が後述の突出部を横切らない場合 断面位置の、Z軸方向における変化に対し、 ータ220fの断面構造は不変である。

 図41(a)及び(b)の夫々は、ロータ220bの回転 方向から見たロータ220bの外観平面図である 。実際には、ロータ220bには突出部が設けら ており、該突出部が図41(a)及び(b)の外観平面 図上にも現れるはずであるが、図41(a)及び(b) は該突出部の図示を割愛している(突出部の 詳細は後述される)。

 上述したようにX軸、Y軸及びZ軸は原点Oに て互いに直交する。ロータ220bの断面構造を 明するために、図41(a)のD-D’線に沿った断面 (以下、D-D’断面という)を想定する。D-D’線 、Y軸上の正の点及びX軸上の正の点を夫々 点及び終点とし且つZ軸上にて折れ曲がる折 線である。また、図41(b)の破線561に沿った 面、即ちY軸に沿った断面(以下、Y断面とい )、及び、図41(b)の破線562に沿った断面、即 X軸に沿った断面(以下、X断面という)を想定 る。

 上述のようなロータ積層鉄心及び永久磁 231b~234bを結合して成る部材に対して、更に 出部を結合することによりロータ220bが形成 される。

 図42は、ステータ210の断面とロータ220b及 界磁巻線部のD-D’断面とを合成した図であ 。但し、図42並びに後述の図44、図45及び図4 8におけるステータ210の断面は、第6変形構造 同様(図26も参照)、ステータ210の2つのティ ス213の中心と原点Oとを通る線に沿ったステ タ210の断面である。図42の左右方向はZ軸方 と合致し、図42の右側がZ軸の正側に対応す (後述の図44、図45及び図48においても同様)

 ロータ220bのD-D’断面において、永久磁石231 bとステータ210間には内周積層鉄心240bの一部 存在するが、それを、内周鉄心本体241と呼 。同様に、永久磁石232bとステータ210間には 内周積層鉄心240bの他の一部が存在するが、 れを内周鉄心本体242と呼ぶ(図39も参照)。ま 、ロータ220bのD-D’断面において、永久磁石 231bの外周側に外周積層鉄心250bの一部が存在 るが、それを外周鉄心本体251と呼ぶ。同様 、永久磁石232bの外周側に外周積層鉄心250b 他の一部が存在するが、それを外周鉄心本 252と呼ぶ(図39も参照)。更に、内周鉄心本体2 41とステータ積層鉄心211との間の空隙をAG 3 にて表し、内周鉄心本体242とステータ積層鉄 心211との間の空隙をAG 4 にて表す。尚、永久磁石231b内に示された矢 は、夫々、永久磁石231b内における磁束の向 を表している(他の永久磁石においても同様 )。

 図42の断面図上には、ロータ積層鉄心等 加えて、ロータ積層鉄心に接合された突出 351a、341a、352a、342b及び352bと、界磁巻線ヨー クFY’及び界磁巻線FW’から成る界磁巻線部 が示されている。ロータ220bにおける界磁巻 部は、ロータ220bの右側(Z軸方向における正 )に固定して配置される。各突出部は、鉄な どの磁性材料の粉末を圧縮成型した圧粉磁性 材料から成る(但し、それらを鋼板によって 成するようにしてもよい)。

 また、図43(a)に、Z軸の正側から見た、ロー 220bの外観平面図を示す。図43(a)において、 線が付された部分が、ロータ積層鉄心(内周 積層鉄心240b及び外周積層鉄心250b)の端面から Z軸の正側に突出している部分であり、符号35 1aa、341aa及び352aaが付された破線領域内に、 々、突出部351a、341a及び352aが位置する。図43 (b)に、Z軸の負側から見た、ロータ220bの外観 面図を示す。図43(b)において、斜線が付さ た部分が、ロータ積層鉄心(内周積層鉄心240b 及び外周積層鉄心250b)の端面からZ軸の負側に 突出している部分であり、符号342bb及び352bb 付された破線領域内に、夫々、突出部342b及 352bが位置する。また、突出部352bは、永久 石232bの、Z軸の負側における端面の一部を覆 っており、Z軸の直交方向であるX軸方向にお て、突出部342bと突出部352bとの間には空隙35 2b AG が存在する。Z軸の負側から見た場合におい 、空隙352b AG が位置する部分は突出しておらず、その部分 に、突出部を形成する圧粉磁性材料は存在し ない。

 突出部351a、341a及び352aは、夫々、外周鉄心 体251、内周鉄心本体241及び外周鉄心本体252 、回転軸方向における端面から、回転軸方 に突出するように外周鉄心本体251、内周鉄 本体241及び外周鉄心本体252に接合される。 し、突出部351a、341a及び352aは、夫々、Z軸の 正側における、外周鉄心本体251、内周鉄心本 体241及び外周鉄心本体252の端面からZ軸の正 方向側に突出している。
 突出部342b及び352bは、夫々、内周鉄心本体24 2及び外周鉄心本体252の、回転軸方向におけ 端面から、回転軸方向に突出するように内 鉄心本体242及び外周鉄心本体252に接合され 。但し、突出部342b及び352bは、夫々、Z軸の 側における、内周鉄心本体242及び外周鉄心 体252の端面からZ軸の負の方向側に突出して る。

 尚、突出部351a及び341aが形成されたこと 伴い、Z軸の正側における永久磁石231bの端面 が突出部351a及び341aの端面に合うように、永 磁石231bもZ軸の正側に突出させるようにし もよい。

 また、図44に、ステータ210の断面とロータ22 0b及び界磁巻線部のY断面(図41(b)の破線561に沿 った断面)とを合成した図を示し、図45に、ス テータ210の断面とロータ220b及び界磁巻線部 X断面(図41(b)の破線562に沿った断面)とを合成 した図を示す。図44の上方はY軸の正側に対応 し、図44の下方はY軸の負側に対応する。図45 上方はX軸の負側に対応し、図45の下方はX軸 の正側に対応する。図43(a)及び(b)からも分か ように、XY座標面上において、ロータ220bはX 軸を対称軸とする線対称の構造を有すると共 にY軸を対称軸とする線対称の構造を有する このため、図45の断面図上においては、X軸 正側に位置する空隙352b AG に加えて、空隙352b AG に対応する、X軸の負側の空隙352b AG ’も観測される(図43(b)も参照)。

 図46に、Z軸方向が図面の左右方向に合致 るような視点から見た、界磁巻線ヨークFY の外観図を示す。図47に、Z軸の負側から見 界磁巻線ヨークFY’の、XY座標面上への投影 を示す。

 界磁巻線ヨークFY’は、Z軸上に円心を有 る円柱状の磁性材料に、ロータ220bの回転軸 を中心線として有する穴部335と、界磁巻線FW を配置するためのスロット(窪み)332と、を けたものである。穴部335には、ステータ210 配置される。分解して考えると、界磁巻線 ークFY’は、円筒形状を有する底面ヨーク部 330の上に、夫々が円筒形状を有する内周ヨー ク部331及び外周ヨーク部333を、それらの円心 が全てZ軸上にのるように接合したもの、と えることができる。外周ヨーク部333におけ 内周側の円の半径は内周ヨーク部331におけ 外周側の円の半径よりも大きい。Z軸方向か 見た場合において、外周ヨーク部333は内周 ーク部331の外側に位置し、スロット332は外 ヨーク部333と内周ヨーク部331との間に位置 ている。界磁巻線FW’は、内周ヨーク部331 外周に沿ってZ軸周りに巻かれる。また、内 ヨーク部331及び外周ヨーク部333の端面(底面 ヨーク部330の反対側に位置する端面)は、Z軸 直交する同一平面上にのる。

 界磁巻線ヨークFY’は、鉄などの磁性材 の粉末を圧縮成型した圧粉磁性材料から成 (但し、それらを鋼板によって形成するよう してもよい)。

 図42を再び参照して、上記のように構成 れた界磁巻線部の配置位置を詳細に説明す 。Z軸方向から見た場合において、界磁巻線 ークFY’の外周の半径(換言すれば、外周ヨ ク部333における外周側の円の半径)は、ロー タ220bの外周の半径と一致或いは略一致して る。

 そして、界磁巻線ヨークFY’の内周ヨー 部331と突出部341aとが対向し、且つ、界磁巻 ヨークFY’の外周ヨーク部333と突出部351a及 352aとが対向するように、界磁巻線ヨークFY を配置する。突出部341aの端面と内周ヨーク 部331の端面は微小な空隙を介して面し、且つ 、突出部351a及び352aの端面と外周ヨーク部333 端面は微小な空隙を介して面する。

 次に、図48を参照して、界磁巻線FW’に電 流を流した時における磁束の様子を説明する 。図48の矢印付き折れ線580は、界磁巻線FW’ 電流を流すことによって発生した磁束の磁 及び該磁束の向きを表している。但し、矢 付き折れ線580における向きは、永久磁石に る界磁磁束を弱める方向の電流を界磁巻線FW ’に流した場合における向きである。第8変 構造では、永久磁石231b~234bから得られる界 磁束が主界磁磁束(第1界磁磁束)として機能 、界磁巻線FW’に電流を流すことによって発 生した磁束が副界磁磁束(第2界磁磁束)として 機能する。

 界磁巻線ヨークFY’の底面ヨーク部330を起 にして副界磁磁束の磁路を考える。この磁 は、底面ヨーク部330を起点として、外周ヨ ク部333の内の、突出部351aに面している部分 、突出部351aと、外周鉄心本体251及び252と、 突出部352bと、空隙352b AG と、突出部342bと、内周鉄心本体242と、空隙AG 4 と、ステータ積層鉄心211と、空隙AG 3 と、内周鉄心本体241と、突出部341aと、内周 ーク部331の内の、突出部341aに面している部 と、内周ヨーク部331と、を通じて底面ヨー 部330に至る磁路である。

 内周鉄心本体241及び242を含む内周積層鉄 240bと内周積層鉄心240bに接合される突出部(3 41a及び342bを含む)は、全体として「ロータ内 鉄心」を形成し、外周鉄心本体251及び252を む外周積層鉄心250bと外周積層鉄心250bに接 される突出部(351a、352a及び352bを含む)は、全 体として「ロータ外周鉄心」を形成する。そ して、上記のような副界磁磁束の磁路が形成 されるように、ロータ内周鉄心及びロータ外 周鉄心並びに界磁巻線部を形成及び配置する 。これにより、副界磁磁束の発生時には、永 久磁石による主界磁磁束と界磁巻線による副 界磁磁束の合成磁束が、ステータ210の電機子 巻線の鎖交磁束となる。

 第8変形構造に係るモータでも、第6変形 造に係るモータ(図25等参照)と同様の作用及 効果が得られる。

 また、上述の説明から明らかであるが、内 鉄心本体242の界磁巻線ヨークFY’側には、 出部を設けない(図48参照)。仮に、内周鉄心 体242の界磁巻線ヨークFY’側にも突出部を けたならば、図48の断面図上のステータ210下 方に位置するロータ鉄心部分と界磁巻線部と で閉磁路が形成されてしまい、副界磁磁束が ステータ210の電機子巻線を鎖交しなくなるか らである。このような事態の発生を避けるべ く、内周鉄心本体242と内周ヨーク部331との間 の空隙長を十分に大きくとる。例えば、その 空隙長をステータ-ロータ間の空隙長(即ち、 隙AG 3 及びAG 4 の長さ)の5倍~数10倍とする。

 ロータ内周鉄心-ロータ外周鉄心間に設けら れる空隙(352b AG 又は352b AG ’)について説明を加える。空隙352b AG と空隙352b AG ’の形状は同じであるため、空隙352b AG に注目して説明を行う。図43(b)に示す如く、X Y座標面上において、空隙352b AG は、第1の扇型から第2の扇型を除去して残る 形図形を成す。第1及び第2の扇型の中心角 90度である。XY座標面上において、第2の扇型 の半径は、内周積層鉄心240bの外周円の半径 合致し(但し、この合致は必須ではない)、第 1の扇型の半径は、内周積層鉄心240bの外周円 半径よりも大きいが外周積層鉄心250bの内周 円の半径よりも小さい。

 第8変形構造では(図36及び図42も参照)、永久 磁石232bの両極間方向における永久磁石232bの さ(即ち、Z軸に直交する方向における永久 石231bの長さ)を永久磁石の厚みTm’と捉える 共に、Z軸方向における永久磁石232bの長さ 永久磁石の幅Lm’と捉える。更に、Z軸に直 する方向における空隙352b AG の長さ(即ち、図42の上下方向における、空隙 352b AG の長さ)を空隙の厚みTa’として捉えると共に 、Z軸方向における空隙352b AG の長さ(即ち、図42の左右方向における、空隙 352b AG の長さ)を空隙の幅La’として捉える。空隙の 厚みは、上述したように、d軸方向における 隙352b AG の長さである。

 そして、(Lm’+La’)に対する空隙幅La’の比 (即ち、La’/(Lm’+La’))を空隙幅比率として 且つ、Tm’に対する空隙厚みTa’の比率(即 、Ta’/Tm’)を空隙厚み比率として取り扱っ 上で、第1実施形態の基本構造の説明で述べ 空隙厚み比率の設定方法を適用すればよい 即ち、「Ta’≦0.5×Tm’」が成立するような 隙(352b AG 又は352b AG ’)をロータ内周鉄心-ロータ外周鉄心間に配 すると共に、空隙幅比率に応じて空隙厚み 率の下限を設定すればよい。

<<第3実施形態>>
 次に、本発明の第3実施形態を説明する。第 3実施形態では、第1又は第2実施形態で説明し たモータを利用したモータ駆動システムを説 明する。

 図49は、第3実施形態に係るモータ駆動シ テムの全体ブロック図である。モータ駆動 ステムは、モータ401と、モータ401内の電機 巻線に電機子電流を供給してモータ401内の ータを回転駆動するPWM(Pulse Width Modulation) ンバータ402と、マイクロコンピュータ等に 形成され、PWMインバータ402を介してモータ40 1を制御するモータ制御装置403と、電流セン 411と、を備える。

 モータ401は、第1又は第2実施形態で述べ 任意のモータである。モータ401に設けられ ステータの各スロットにコイルを巻き、各 イルを適切に結線することにより、モータ40 1は、三相式の永久磁石同期モータとして形 される。このため、モータ401のステータに 、U相、V相及びW相の電機子巻線が設けられ 。

 PWMインバータ402からモータ401に供給され 電機子電流のU相成分、V相成分及びW相成分 、電流センサ411によって検出され、モータ 御装置403は、その検出値に基づいて、モー 410におけるロータが所望の回転速度で回転 るようにPWMインバータ402を制御する。PWMイ バータ402は、その制御に従った三相交流電 を電機子巻線に印加して電機子電流を供給 ることにより、ロータを回転駆動する。

 モータ制御装置403は、PWMインバータ402を 御する際、公知のベクトル制御を用いるこ ができる。そして、モータ401の高速回転域 は、必要に応じて、負のd軸電流がモータ401 の電機子巻線に供給されるようにPWMインバー タ402を制御することにより弱め界磁制御を実 現する。尚、ベクトル制御の際に導出すべき d軸の位相(いわゆる磁極位置)は、電流センサ 411の検出値に基づく推定処理によって、或い は、磁極位置センサ(ホール素子、レゾルバ )を用いた検出処理によって導出される。ま 、界磁巻線部を有するモータ(上述の第6又 第8変形構造に係るモータ)をモータ401として 用いる場合は、界磁巻線FW又はFW’に界磁電 を供給するための界磁回路をPWMインバータ40 2に含めておき、電機子巻線に負のd軸電流を 給する代わりに、界磁巻線FW又はFW’に界磁 電流を供給することによって弱め界磁制御を 実現することができる。

 また、上記のモータ駆動システムが適用 れる機器として、圧縮機500を図50に示す。 50は、圧縮機500の外観図である。図49に示す ータ駆動システムが、圧縮機500に設けられ 。圧縮機500は、モータ401の回転力(厳密には モータ401におけるロータの回転力)を駆動源 して冷媒ガス(不図示)の圧縮を行う。圧縮機 500の種類は任意である。例えば、圧縮機500は 、スクロール圧縮機、レシプロ圧縮機または ロータリ圧縮機である。

 <<変形等>>
 上述した説明文中に示した具体的な数値は 単なる例示であって、当然の如く、それら 様々な数値に変更することができる。上述 実施形態の変形例または注釈事項として、 下に、注釈1~注釈3を記す。各注釈に記載し 内容は、矛盾なき限り、任意に組み合わせ ことが可能である。

[注釈1]
 第1及び第2実施形態において、1つのロータ に設けられる複数の永久磁石の形状及び大 さがその複数の永久磁石間で全て同じであ 場合を上述したが、それらは複数の永久磁 間で異なっていてもよい。同様に、第1実施 形態において、1つのロータ内に設けられる 数の空隙の形状及び大きさがその複数の空 間で全て同じである場合を上述したが、そ らは複数の空隙間で異なっていてもよい。

[注釈2]
 第1及び第2実施形態に述べたロータ内に設 られる非磁性体(図4の非磁性体25~28など)は、 空気で満たされるべき、単なる空間であって もよい。

[注釈3]
 モータ制御装置403の機能の一部または全部 、例えば汎用マイクロコンピュータ等に組 込まれたソフトウェア(プログラム)を用い 実現される。勿論、ソフトウェア(プログラ )ではなく、ハードウェアのみによって、或 いは、ソフトウェアとハードウェアの組み合 わせによって、モータ制御装置403を形成する ことも可能である。