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Title:
PHARMACEUTICAL COMPOSITION FOR PREVENTION OR TREATMENT OF HEPATITIS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/146691
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a pharmaceutical composition for prevention or treatment of hepatitis. Specifically disclosed is a pharmaceutical composition for prevention or treatment of hepatitis, which contains a compound represented by the general formula (I) below or a pharmacologically acceptable salt thereof as an active ingredient. (In the formula, R1 represents a C1-C4 alkyl group; R2 and R3 may be the same or different and each represents a hydrogen atom, a C1-C4 alkyl group or a C1-C4 alkoxy group; X represents a sulfur atom or a nitrogen atom substituted by a methyl group; and n represents an integer of 3 or 4.)

Inventors:
SHIMOZATO TAKAICHI
KAGARI TAKASHI
DOI HIROMI
Application Number:
PCT/JP2008/059414
Publication Date:
December 04, 2008
Filing Date:
May 22, 2008
Export Citation:
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Assignee:
DAIICHI SANKYO CO LTD (JP)
SHIMOZATO TAKAICHI
KAGARI TAKASHI
DOI HIROMI
International Classes:
C07D207/335; A61K31/381; A61K31/40; A61P1/16; A61P37/06; C07D333/22
Domestic Patent References:
WO2006137509A12006-12-28
WO2002006228A12002-01-24
WO2003059880A12003-07-24
WO2005079788A12005-09-01
Foreign References:
JP2003267974A2003-09-25
Other References:
INOUE K.: "C-gata Kan'en Virus to Cyclosporin A", IGAKU NO AYUMI, vol. 193, no. 12, 2000, pages 951 - 954, XP003004368
See also references of EP 2149549A4
Attorney, Agent or Firm:
ISHIBASHI, Koki et al. (LIMITED1-16-13, Kitakasai, Edogawa-ku, Tokyo 81, JP)
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Claims:
一般式(I)

 
(式中、
R 1 は、C 1 -C 4 アルキル基を示し、
R 2 及びR 3 は、同一又は異なって、水素原子、C 1 -C 4 アルキル基又はC 1 -C 4 アルコキシ基を示し、
Xは、硫黄原子又はメチル基が置換した窒素原子を示し、
nは、3又は4の整数を示す。)
を有する化合物又はその薬理上許容される塩を有効成分として含有する肝炎の予防又は治療のための医薬組成物。
R 1 がメチル基であり、R 2 及びR 3 が、同一又は異なって、水素原子、メチル基又はメトキシ基である請求項1に記載の医薬組成物。
一般式(I)を有する化合物が、
(2R)-2-アミノ-2-メチル-4-{1-メチル-5-[4-(4-メチルフェニル)ブタノイル]ピロール-2-イル}ブタン-1-オール、
(2R)-2-アミノ-2-メチル-4-{1-メチル-5-[4-(3,4-ジメチルフェニル)ブタノイル]ピロール-2-イル}ブタン-1-オール、
(2R)-2-アミノ-2-メチル-4-{1-メチル-5-[4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ブタノイル]ピロール-2-イル}ブタン-1-オール、
(2R)-2-アミノ-2-メチル-4-[1-メチル-5-(5-フェニルペンタノイル)ピロール-2-イル]ブタン-1-オール及び
(2R)-2-アミノ-2-メチル-4-[5-(5-フェニルペンタノイル)チオフェン-2-イル]ブタン-1-オール
からなる群から選択される1つの化合物である請求項1に記載の医薬組成物。
肝炎が、T細胞依存性肝炎、アルコール性肝炎又は薬物性肝炎である請求項1~3から選択されるいずれか1項に記載の医薬組成物。
肝炎が、T細胞依存性肝炎である請求項1~3から選択されるいずれか1項に記載の医薬組成物。
Description:
肝炎の予防又は治療のための医 組成物

 本発明は、アミノアルコール化合物を有 成分として含有する肝炎の予防又は治療の めの医薬組成物に関する。

 本出願人は、臓器移植又は皮膚移植にお る拒絶反応、関節リウマチ、乾癬、炎症性 炎、多発性硬化症やその他の自己免疫疾患 の免疫作用に関連する疾患の予防又は治療 として優れた医薬組成物として、下に示し ような化合物を開示している。

 すなわち、(1)一般式(a)

 (式中、R V 1 及びR V 2 は、水素原子、アミノ基の保護基;R V 3 は、水素原子、ヒドロキシ基の保護基;R V 4 は、低級アルキル基;nは1乃至6の整数;X V は、エチレン基等;Y V は、C 1 -C 10 アルキレン基等;R V 5 は、アリ-ル基、置換されたアリ-ル基等;R V 6 及びR V 7 は、水素原子等;但し、R V 5 が水素原子であるとき、Y V は単結合及び直鎖のC 1 -C 10 アルキレン基以外の基を示す。)を有する化 物(特許文献1参照)及び
 (2)一般式(b)

 (式中、R T 1 及びR T 2 は、水素原子、アミノ基の保護基等;R T 3 は、水素原子、ヒドロキシ基の保護基等;R T 4 は、低級アルキル基;nは1乃至6の整数;X T は、酸素原子又は無置換若しくは低級アルキ ル基等により置換された窒素原子;Y T は、エチレン基等;Z T は、炭素数1乃至10個のアルキレン基等;R T 5 は、アリ-ル基、置換されたアリ-ル基等;R T 6 及びR T 7 は、水素原子等;但し、R T 5 が水素原子であるとき、Z T は単結合及び直鎖の炭素数1乃至10個のアルキ レン基以外の基を示す。)を有する化合物(特 文献2参照)である。

国際公開第2002/06228号パンフレット

国際公開第2003/059880号パンフレット

 本発明は、肝炎の予防又は治療に有用な 薬組成物を提供することを課題としている

 本発明者らは、上記の課題を解決すべく 年にわたり鋭意研究を行った結果、上記ア ノアルコール化合物の中でも特定の構造を する化合物が肝炎の予防又は治療に高い有 性を有することを見出した。本発明は上記 知見を基にして完成されたものである。

 すなわち、本発明は、肝炎の治療又は予 のための医薬組成物であって、特定のアミ アルコール化合物を有効成分として含有す 医薬組成物を提供するものである。この発 の好ましい態様によれば、肝炎がT細胞依存 性肝炎(ウイルス性肝炎又は自己免疫性肝炎) アルコール性肝炎又は薬物性肝炎である(更 に好適には、肝炎がT細胞依存性肝炎(ウイル 性肝炎又は自己免疫性肝炎)である)上記の 薬組成物が提供される。

 すなわち、本発明は、(1)一般式(I)

(式中、
R 1 は、C 1 -C 4 アルキル基を示し、
R 2 及びR 3 は、同一又は異なって、水素原子、C 1 -C 4 アルキル基又はC 1 -C 4 アルコキシ基を示し、
Xは、硫黄原子又はメチル基が置換した窒素 子を示し、
nは、3又は4の整数を示す。)
を有する化合物又はその薬理上許容される塩 を有効成分として含有する肝炎の予防又は治 療のための医薬組成物であり、好適には、
(2)R 1 がメチル基であり、R 2 及びR 3 が、同一又は異なって、水素原子、メチル基 又はメトキシ基である(1)に記載の医薬組成物 、
(3)一般式(I)を有する化合物が、
(2R)-2-アミノ-2-メチル-4-{1-メチル-5-[4-(4-メチ フェニル)ブタノイル]ピロール-2-イル}ブタ -1-オール、
(2R)-2-アミノ-2-メチル-4-{1-メチル-5-[4-(3,4-ジメ チルフェニル)ブタノイル]ピロール-2-イル}ブ タン-1-オール、
(2R)-2-アミノ-2-メチル-4-{1-メチル-5-[4-(4-メト シ-3-メチルフェニル)ブタノイル]ピロール-2- イル}ブタン-1-オール、
(2R)-2-アミノ-2-メチル-4-[1-メチル-5-(5-フェニ ペンタノイル)ピロール-2-イル]ブタン-1-オー ル及び
(2R)-2-アミノ-2-メチル-4-[5-(5-フェニルペンタ イル)チオフェン-2-イル]ブタン-1-オール
からなる群から選択される1つの化合物であ (1)に記載の医薬組成物、
(4)肝炎が、T細胞依存性肝炎、アルコール性 炎又は薬物性肝炎である(1)~(3)から選択され いずれか1項に記載の医薬組成物及び
(5)肝炎が、T細胞依存性肝炎である(1)~(3)から 択されるいずれか1項に記載の医薬組成物で ある。

 本発明によれば、肝炎の予防又は治療に 用な医薬組成物を提供することが可能とな 。本発明の医薬組成物は、T細胞依存性肝炎 (ウイルス性肝炎又は自己免疫性肝炎)、アル ール性肝炎又は薬物性肝炎、好適には、T細 胞依存性肝炎(ウイルス性肝炎又は自己免疫 肝炎)の予防又は治療に有用である。また、 記医薬組成物は、好適には、温血動物用で り、更に好適には、ヒト用である。

 本発明の有効成分であるアミノアルコー 化合物は、一般式(I)

を有する化合物又はその薬理上許容される 塩である。

 式中、
R 1 は、C 1 -C 4 アルキル基を示し、
R 2 及びR 3 は、同一又は異なって、水素原子、C 1 -C 4 アルキル基又はC 1 -C 4 アルコキシ基を示し、
Xは、硫黄原子又はメチル基が置換した窒素 子を示し、
nは、3又は4の整数を示す。

 R 1 、R 2 又はR 3 のC 1 -C 4 アルキル基は、例えば、メチル、エチル、プ ロピル、イソプロピル、ブチル又はイソブチ ル基であり、R 1 、R 2 又はR 3 のC 1 -C 4 アルキル基として好適には、メチル又はエチ ル基であり、特に好適には、メチル基である 。

 R 2 又はR 3 のC 1 -C 4 アルコキシ基は、例えば、メトキシ、エトキ シ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ 又はイソブトキシ基であり、R 2 又はR 3 のC 1 -C 4 アルコキシ基として好適には、メトキシ又は エトキシ基であり、特に好適には、メトキシ 基である。

 また、置換基の組み合わせとして、好適に 、R 1 として、メチル基であり、R 2 として、水素原子、メチル基又はメトキシ基 であり、R 3 として、水素原子、メチル基又はメトキシ基 である。さらに、R 2 及びR 3 は、異なっていることが好ましい。

 一般式(I)を有する化合物は、例えば、国 公開第2005/079788号パンフレットなどで開示 れており、これらの公報に記載の方法によ て製造することができる。

 一般式(I)を有する化合物は、所望により 常法に従って酸で処理することにより、相 する薬理上許容される塩に変えることがで る。このような「薬理上許容される塩」は 例えば、フッ化水素酸塩、塩酸塩、臭化水 酸塩、ヨウ化水素酸塩のようなハロゲン化 素酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、リ 酸塩等の無機酸塩;メタンスルホン酸塩、ト リフルオロメタンスルホン酸塩、エタンスル ホン酸塩のような低級アルカンスルホン酸塩 、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホ 酸塩のようなアリ-ルスルホン酸塩、酢酸塩 、リンゴ酸塩、フマ-ル酸塩、コハク酸塩、 エン酸塩、アスコルビン酸塩、酒石酸塩、 酸塩、マレイン酸塩等の有機酸塩;及び、グ シン塩、リジン塩、アルギニン塩、オルニ ン塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩 ようなアミノ酸塩であり、好適には、無機 塩又は有機酸塩であり、更に好適には、塩 塩、マレイン酸塩又はフマル酸塩である。

 一般式(I)を有する化合物又はその薬理上 容される塩等は、大気中に放置しておくこ により、水分を吸収し、吸着水が付いたり 水和物となったりする場合があり、そのよ な化合物又は塩も本発明に使用される。

 さらに、一般式(I)を有する化合物又はそ 薬理上許容される塩等は、他のある種の溶 を吸収し、溶媒和物となる場合があるが、 のような化合物又は塩も本発明に利用され 。

 本発明における「予防又は治療」の用語 は、疾患の改善又は治癒のほか、疾患の進 の抑制、発症の阻止、及び再発の予防など 包含される。「予防又は治療」の用語をい なる意味においても限定的に解釈してはな ず、この用語をもっとも広義に解釈する必 がある。

 本発明の医薬組成物は、経口的に投与す ことが望ましい。もっとも、本発明の医薬 成物の投与形態は経口投与に限定されるこ はなく、例えば静脈内投与、直腸内投与、 皮投与、経粘膜投与などの非経口的に投与 ることもできる。経口投与に適する単位投 形態としては、例えば、散剤、顆粒剤、錠 、カプセル剤などを挙げることができるが これらに限定されることはない。単位投与 態の調整にあたっては、適宜の薬理学的に 容される、賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊 、乳化剤、安定剤、矯味矯臭剤、希釈剤等 製剤用添加物を用いることができる。

 使用される「賦形剤」としては、例えば 乳糖、白糖、葡萄糖、マンニトール若しく ソルビトールのような糖誘導体;トウモロコ シデンプン、バレイショデンプン、α-澱粉若 しくはデキストリンのような澱粉誘導体;結 セルロースのようなセルロース誘導体;アラ アゴム;デキストラン;又はプルランのよう 有機系賦形剤;或いは、軽質無水珪酸、合成 酸アルミニウム、珪酸カルシウム若しくは タ珪酸アルミン酸マグネシウムのような珪 塩誘導体;燐酸水素カルシウムのような燐酸 塩;炭酸カルシウムのような炭酸塩;又は、硫 カルシウムのような硫酸塩等の無機系賦形 を挙げることができる。

 使用される「滑沢剤」としては、例えば ステアリン酸;ステアリン酸カルシウム若し くはステアリン酸マグネシウムのようなステ アリン酸金属塩;タルク;コロイドシリカ;ビー ズワックス若しくはゲイ蝋のようなワックス 類;硼酸;アジピン酸;硫酸ナトリウムのような 硫酸塩;グリコール;フマル酸;安息香酸ナトリ ウム;D,L-ロイシン;ラウリル硫酸ナトリウム若 しくはラウリル硫酸マグネシウムのようなラ ウリル硫酸塩;無水珪酸若しくは珪酸水和物 ような珪酸類;又は、上記澱粉誘導体を挙げ ことができる。

 使用される「結合剤」としては、例えば ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキ プロピルメチルセルロース、ポリビニルピ リドン、マクロゴール、又は、前記賦形剤 同様の化合物を挙げることができる。

 使用される「崩壊剤」としては、例えば 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、 ルボキシメチルセルロース、カルボキシメ ルセルロースカルシウム若しくは内部架橋 ルボキシメチルセルロースナトリウムのよ なセルロース誘導体;架橋ポリビニルピロリ ドン;又は、カルボキシメチルスターチ若し はカルボキシメチルスターチナトリウムの うな化学修飾されたデンプン・セルロース を挙げることができる。

 使用される「乳化剤」としては、例えば ベントナイト若しくはビーガムのようなコ イド性粘土;水酸化マグネシウム若しくは水 酸化アルミニウムのような金属水酸化物;ラ リル硫酸ナトリウム若しくはステアリン酸 ルシウムのような陰イオン界面活性剤;塩化 ンザルコニウムのような陽イオン界面活性 ;又は、ポリオキシエチレンアルキルエーテ ル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エ ステル若しくはショ糖脂肪酸エステルのよう な非イオン界面活性剤を挙げることができる 。

 使用される「安定剤」としては、例えば メチルパラベン若しくはプロピルパラベン ようなパラヒドロキシ安息香酸エステル類; クロロブタノール、ベンジルアルコール若し くはフェニルエチルアルコールのようなアル コール類;塩化ベンザルコニウム;フェノール しくはクレゾールのようなフェノール類;チ メロサール;デヒドロ酢酸;又は、ソルビン酸 挙げることができる。

 使用される「矯味矯臭剤」としては、例 ば、サッカリンナトリウム若しくはアスパ テームのような甘味料;クエン酸、リンゴ酸 若しくは酒石酸のような酸味料;又は、メン ール、レモン若しくはオレンジのような香 を挙げることができる。

 使用される「希釈剤」としては、例えば ラクトース、マンニトール、グルコース、 クロース、硫酸カルシウム、リン酸カルシ ム、ヒドロキシプロピルセルロース、微結 性セルロース、水、エタノール、ポリエチ ングリコール、プロピレングリコール、グ セロール、デンプン、ポリビニルピロリド 、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム又は れらの混合物のような、通常、希釈剤とし 用いられるものを挙げることができる。

 本発明の医薬組成物の投与量は、投与経 、有効成分の種類、患者の年齢、体重、若 くは症状、予防若しくは治療の目的など、 々の要因に応じて適宜選択することができ が、一般的には、ヒト成人(体重約60kgとし )の場合、一日あたり下限0.0005mg/kg(好適には 0.001mg/kg)、上限0.1mg/kg(好適には、0.02mg/kg)で る。

 本発明の医薬組成物の投与回数は、通常 一日一回であるが、症状に応じて、数日お に数日間分をまとめて一度に投与すること できるし、一日分を数回に分けて、一日に 数回投与することもできる。

 以下に、実施例及び製剤例をあげて本発明 さらに詳細に説明するが、本発明の範囲は
これらに限定されるものではない。
(試験例)
 ・ 目的
 T細胞依存性の肝障害モデルとされるconcanava linA(ConA)誘発マウス肝炎モデルを用いて、肝 害の指標として血清中のaspartate aminotransferas e(AST)及びalanine aminotransferase(ALT)を計測し、本 発明の化合物の肝障害に対する阻害効果につ いて検討した。

 ・ 方法
 雄性BALB/cマウスに化合物懸濁液を1 mg/kgの 量で経口投与し、経口投与24時間後にConAを20 mg/kgの用量で尾静脈内投与した。ConA投与24時 後に採血し、血清中AST及びALTを測定した。

 ・ 結果
 AST値においては、投与した全ての化合物で る化合物1~5の投与により上昇作用の有意な 制効果が見られた。また、ALT値においては 化合物1、2、4及び5の投与により上昇作用の 有意な抑制作用が認められ、化合物3の投与 よっても上昇作用の抑制傾向が認められた 本発明の化合物の投与によって、肝障害の 標であるAST及びALTの両値の低下が示されて るので、総合的に判断して肝障害を抑制し と判断できた。

 (表1)
 化合物番号      AST値(mean±S.E.、IU/L)
 ――――――――――――――――――― ――――――――――――
 陰性対照       105.2±26.1        
 溶媒           236.9±52.6        
 化合物1        97.4±9.1 **
 化合物2       115.4±14.6 *
 化合物3       123.6±27.9 *
 化合物4        95.2±11.3 **
 化合物5       109.1±21.0 **
 ――――――――――――――――――― ――――――――――――。

 ( ** P<0.01,  * P<0.05; vs.溶媒)
  
 (表2)
 化合物番号      ALT値(mean±S.E.、IU/L)
 ――――――――――――――――――― ――――――――――――
 陰性対照        76.4±14.2        
 溶媒           454.1±137.8      
 化合物1       101.6±19.6 **
 化合物2       182.5±33.8 *
 化合物3       227.0±91.4
 化合物4       108.7±22.2 **
 化合物5       127.5±27.4 **
 ――――――――――――――――――― ――――――――――――。

 ( ** P<0.01,  * P<0.05; vs.溶媒)

 (4)考察
 上記の結果を踏まえ、本発明の医薬組成物 肝障害を抑制することにより、T細胞依存性 肝炎(ウイルス性肝炎又は自己免疫性肝炎)、 ルコール性肝炎又は薬物性肝炎、好適には T細胞依存性肝炎(ウイルス性肝炎又は自己 疫性肝炎)の予防又は治療に有効であると考 られる。また、その作用機序から、T細胞を 主標的としない他の製剤との併用により更に その予防又は治療効果が上昇すると考えられ る。

 (製剤例1)カプセル剤
  有効成分である化合物                 1.0mg
  乳糖                        15 8.7mg
  トウモロコシデンプン                 70.0mg
  ステアリン酸マグネシウム               1.3mg
    合計                      25 0.0mg
 上記処方の粉末を混合し、60メッシュのふ いを通した後、この粉末をゼラチンカプセ に入れ、カプセル剤とする。

 (製剤例2)錠剤
  有効成分である化合物                 1.0mg
  乳糖                        15 4.0mg
  トウモロコシデンプン                 25.0mg
  ステアリン酸マグネシウム               1.0mg
    合計                      20 0.0mg
 上記処方の粉末を混合し、打錠機により打 して、1錠200mgの錠剤とする。この
錠剤は必要に応じて糖衣を施すことができる 。

 本発明によれば、肝炎の予防又は治療に 用な医薬組成物を提供することが可能とな 。本発明の医薬組成物は、T細胞依存性肝炎 (ウイルス性肝炎又は自己免疫性肝炎)、アル ール性肝炎又は薬物性肝炎、好適には、T細 胞依存性肝炎(ウイルス性肝炎又は自己免疫 肝炎)の予防又は治療に有用である。また、 記医薬組成物は、好適には、温血動物用で り、更に好適には、ヒト用である。