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Patent Searching and Data


Title:
PHOTOSENSITIVE LITHOGRAPHIC PRINTING PLATE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/028324
Kind Code:
A1
Abstract:
A photosensitive lithographic printing plate which has improved printing durability while retaining intact developability and maintainability. This photosensitive lithographic printing plate is one to be developed with a developing solution which is an alkaline aqueous solution containing substantially no silicate and having a pH of 9.0-12.4. It comprises an aluminum support having a hydrophilic surface and, formed thereon, a photosensitive layer comprising a biimidazole compound, a radical-polymerizable compound, and a polymeric binder, and is characterized in that the radical-polymerizable compound is a product of the reaction of 1) a (meth)acrylate compound having one isocyanate group per molecule with 2) at least one compound selected among diol compounds, triol compounds, diamino compounds, and triamino compounds and that the aluminum support having a hydrophilic surface has a center-line average surface roughness (Ra) of 0.20-0.70 µm.

Inventors:
MATSUMURA TOSHIYUKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/064411
Publication Date:
March 05, 2009
Filing Date:
August 11, 2008
Export Citation:
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Assignee:
KONICA MINOLTA MED & GRAPHIC (JP)
MATSUMURA TOSHIYUKI (JP)
International Classes:
G03F7/00; G03F7/004; G03F7/027; G03F7/031; G03F7/09
Foreign References:
JP2006208780A2006-08-10
JP2007086342A2007-04-05
JP2007206600A2007-08-16
JP2007163840A2007-06-28
JP2007047376A2007-02-22
JP2007171407A2007-07-05
JP2006243365A2006-09-14
JP2001033961A2001-02-09
JP2001264978A2001-09-28
JPH01105238A1989-04-21
JPH02127404A1990-05-16
JP2007139840A2007-06-07
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Claims:
 ケイ酸塩を実質的に含有しないpHが9.0以上、12.4以下のアルカリ性水溶液である現像液を用いて現像処理を行うための感光性平板印刷版であって、親水性表面を有するアルミニウム支持体上に、ビイミダゾール化合物、ラジカル重合可能な化合物及び高分子結合剤を含有する感光層を有する感光性平版印刷版であって、該ラジカル重合可能な化合物が、1)分子内にひとつのイソシアナート基を有するメタクリレート化合物もしくはアクリレート化合物と、2)ジオール化合物、トリオール化合物、ジアミノ化合物及びトリアミノ化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物との反応生成物であり、かつ、該親水性表面を有するアルミニウム支持体の中心線平均粗さRaが0.20μm以上、0.70μm以下であることを特徴とする感光性平版印刷版。
 前記感光層が、下記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の感光性平版印刷版。

〔式中R 1 、R 2 は、それぞれ独立に置換基を有していてもよいアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基またはオキシカルボニル基を表し、R 3 乃至R 7 は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、チオアルキル基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリールアミノ基またはジアリールアミノ基を表す。R 3 乃至R 7 は、互いに隣接する基と結合して環を形成してもよい。〕
 前記感光層が、下記一般式(2)で表される化合物を含有することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の感光性平版印刷版。

〔式中、R 8 は、水酸基、置換基を有していてもよいアルコキシ基またはアリールオキシ基を表し、R 9 は置換基を有していてもよいアルコキシ基またはアリールオキシ基を表す。R 10 乃至R 13 はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1から6のアルキル基またはシアノ基を表す。〕
 前記感光層が、下記一般式(3)で表される化合物を含有することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の感光性平版印刷版。

〔式中、R 14 乃至R 18 は、それぞれ独立に水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、環状アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリールアミノ基またはジアリールアミノ基を表し、R 19 乃至R 23 は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、アリール基またはアシル基を表し、R 24 乃至R 28 は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、アリール基またはアシル基を表す。〕
 前記感光層が、下記一般式(4)で表される化合物を含有することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の感光性平版印刷版。

〔式中、R 29 は、置換基を有していてもよいアルキル基またはアラルキル基を表す。R 30 乃至R 37 は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、環状アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基またはアリールオキシ基を表し、R 30 乃至R 37 の中で互いに結合して環を形成してもよい。〕
Description:
感光性平版印刷版

 本発明は、コンピュータートゥプレート ステム(以下、CTPと略記する)に用いられる 光性平版印刷版材料に関し、特にケイ酸塩 実質的に含有しないpHが9.0以上、12.4以下の ルカリ性水溶液である現像液を用いた現像 理に好適な感光性平版印刷版材料に関する

 近年、オフセット印刷用の印刷版の作製 術において、画像のデジタルデータをレー ー光源で直接感光性平版印刷版に記録するC TPが開発され、実用化が進んでいる。

 これらのうち、比較的高い耐刷力が要求 れる印刷の分野においては、例えば、重合 能な化合物を含む重合型の感光層を有する ガ型の感光性平版印刷版材料を用いること 知られている(例えば、特許文献1、2参照。) 。

 さらに、印刷版の取り扱い性の面からセ フライト性を高め、波長390nm~430nmのレーザ で画像露光可能な感光性平版印刷版材料が られている。

 そして、高出力かつ小型の波長390~430nmの 紫色レーザーが容易に入手できるようにな 、このレーザー波長に適した感光性平版印 版材料を開発することにより明室化が図ら てきている(例えば、特許文献3~5参照。)。

 また、黄色灯下でのセーフライト性を改 することを目的とし、感光層にビイミダゾ ル化合物を含む感光性平版印刷版材料が開 されている(例えば、特許文献6参照。)。さ に、高感度で、低昇華性の光重合性組成物 して、アルキル基などの置換基を有するア ール基を含むヘキサアリールビイミダゾー 化合物を含む光重合性組成物を用いた感光 平版印刷版材料が開示されている(例えば、 特許文献7参照。)。

 また、発光波長が350nmから450nmの範囲にあ るレーザー光での露光に対応する重合型の感 光層に用いられる増感色素として、ジスチリ ルベンゼン等を用いることが知られている( えば、特許文献8参照)。

 一方、現像液及び自現機のメンテナンス性 重視すると、ケイ酸塩を実質的に含有しな pHが9.0以上、12.4以下のアルカリ性水溶液で る現像液の現像処理が望まれている。また 明黄色セーフライト性と高感度を両立する 点からは、上述した特許文献6又は特許文献 7に開示されているビイミダゾール化合物を いる技術が有利である。しかし、ビイミダ ール化合物を含む感光層を有するプレート 、ケイ酸フリーの現像液で処理する際に、 像性と現像スラッジ耐性が問題になってい 。更に、現像性改良のために砂目の中心線 均粗さRaを0.7以下に抑える事が有効ではある が、その際には耐刷力が問題になった。

特開平1-105238号公報

特開平2-127404号公報

特開2000-35673号公報

特開2000-98605号公報

特開2001-264978号公報

特開2001-194782号公報

特開2004-137152号公報

特開2003-295426号公報

 本発明の目的は、ケイ酸塩を実質的に含 しないpHが9.0以上、12.4以下のアルカリ性水 液である現像液を用いた現像処理において 現像性、メンテナンス性(スラッジ耐性)の 化なく、耐刷力が改善された感光性平版印 版を提供することにある。

 本発明の上記目的は、以下の構成により 成することができる。

 1.ケイ酸塩を実質的に含有しないpHが9.0以 上、12.4以下のアルカリ性水溶液である現像 を用いて現像処理を行うための感光性平板 刷版であって、親水性表面を有するアルミ ウム支持体上に、ビイミダゾール化合物、 ジカル重合可能な化合物及び高分子結合剤 含有する感光層を有する感光性平版印刷版 あって、該ラジカル重合可能な化合物が、1) 分子内にひとつのイソシアナート基を有する メタクリレート化合物もしくはアクリレート 化合物と、2)ジオール化合物、トリオール化 物、ジアミノ化合物及びトリアミノ化合物 ら選ばれる少なくとも1種の化合物との反応 生成物であり、かつ、該親水性表面を有する アルミニウム支持体の中心線平均粗さRaが0.20 μm以上、0.70μm以下であることを特徴とする 光性平版印刷版。

 2.前記感光層が、下記一般式(1)で表され 化合物を含有することを特徴とする前記1に 載の感光性平版印刷版。

〔式中R 1 、R 2 は、それぞれ独立に置換基を有していてもよ いアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、ア ルコキシ基またはオキシカルボニル基を表し 、R 3 乃至R 7 は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有 していてもよいアルキル基、アリール基、ア ルコキシ基、アリールオキシ基、チオアルキ ル基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアル キルアミノ基、アリールアミノ基またはジア リールアミノ基を表す。R 3 乃至R 7 は、互いに隣接する基と結合して環を形成し てもよい。〕
 3.前記感光層が、下記一般式(2)で表される 合物を含有することを特徴とする前記1に記 の感光性平版印刷版。

〔式中、R 8 は、水酸基、置換基を有していてもよいアル コキシ基またはアリールオキシ基を表し、R 9 は置換基を有していてもよいアルコキシ基ま たはアリールオキシ基を表す。R 10 乃至R 13 はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、 炭素数1から6のアルキル基またはシアノ基を す。〕
 4.前記感光層が、下記一般式(3)で表される 合物を含有することを特徴とする前記1に記 の感光性平版印刷版。

〔式中、R 14 乃至R 18 は、それぞれ独立に水素原子、置換基を有し ていてもよいアルキル基、環状アルキル基、 アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、 アリールオキシ基、アミノ基、アルキルアミ ノ基、ジアルキルアミノ基、アリールアミノ 基またはジアリールアミノ基を表し、R 19 乃至R 23 は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子 、置換基を有していてもよいアルキル基、ア リール基またはアシル基を表し、R 24 乃至R 28 は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子 、置換基を有していてもよいアルキル基、ア リール基またはアシル基を表す。〕
 5.前記感光層が、下記一般式(4)で表される 合物を含有することを特徴とする前記1に記 の感光性平版印刷版。

〔式中、R 29 は、置換基を有していてもよいアルキル基ま たはアラルキル基を表す。R 30 乃至R 37 は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子 、置換基を有していてもよいアルキル基、環 状アルキル基、アリール基、アラルキル基、 アルコキシ基またはアリールオキシ基を表し 、R 30 乃至R 37 の中で互いに結合して環を形成してもよい。 〕

 本発明により、ケイ酸塩を実質的に含有 ないpHが9.0以上、12.4以下のアルカリ性水溶 である現像液を用いた現像処理において、 像性、メンテナンス性(スラッジ耐性)の劣 なく、耐刷力が改善された感光性平版印刷 を提供することができた。

 本発明を更に詳しく説明する。

 本発明は、特に、感光層が上記特定の重 性化合物を含有することにより、高感度で り、かつ現像性、メンテナンス性及び耐刷 に優れた感光性平版印刷版材料が提供でき 。

 以下、本発明の感光性平版印刷版材料の 構成要素の詳細について説明する。

 (ラジカル重合可能な化合物)
 本発明に係る感光層は、ラジカル重合可能 化合物として、
 1)分子内にひとつのイソシアナート基を有 るメタクリレート化合物もしくはアクリレ ト化合物と、
 2)ジオール化合物、トリオール化合物、ジ ミノ化合物及びトリアミノ化合物から選ば る少なくとも1種の化合物との反応により生 される反応生成物を含有する。

 本発明に係る分子内にひとつのイソシア ート基を有するメタクリレート化合物及び クリレート化合物の具体的化合物B-1-1~B-1-20 、以下に示す。

 また、本発明に係るジオール化合物とし は、例えば、エチレングリコール、プロピ ングリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘ サンジオール、2,5-ヘキサンジオール、2,2,4- リメチルヘキサン-1,6-ジオール、シクロヘ サン-1,3-ジオール等の、直鎖、分岐、または 環状のアルキレンジオール類、ポリエチレン グリコール、ポリプロピレングリコール等の ポリアルキレングリコール類、N-ブチルジエ ノールアミン、N-イソプロピルジエタノー アミン等のイミノ基含有ジオール類等が挙 られる。

 トリオール類としては、例えば、グリセ ン、トリメチロールプロパン、1,3,5-トリヒ ロキシシクロヘキサン等の直鎖、分岐、ま は環状のトリヒドロキシアルカン類と、こ らをエチレンオキサイドまたはプロピレン キサイド変成したポリエーテルトリオール 、トリエタノールアミン等のイミノ基含有 リオール類等が挙げられる。

 ジアミノ化合物としては、例えば、エチ ンジアミン、プロピレンジアミン、1,4-ジア ミノブタン、1,6-ジアミノヘキサン、2,5-ジア ノヘキサン、2,2,4-トリメチル-1,6-ジアミノ キサン、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジアミン 1,3-ジアミノシクロヘキサン等の、直鎖、分 、または環状のジアミノアルカン類、2,2″- ジアミノジエチルエーテル、N,N″-ジメチル-1 ,6-ジアミノヘキサン、N,N″-ジエチル-1,6-ジア ミノヘキサン、1,3-ジ-4-ピペリジルプロパン のエーテルジアミン類が挙げられる。

 トリアミノ化合物としては、例えば、ト ス(2-アミノエチル)アミン、1,3,5-トリアミノ シクロヘキサン等が挙げられる。

 本発明に係る反応は、一般的なウレタン 反応の条件で行うことが可能で、アミノ基 ヒドロキシ基、カルボキシル基等の官能基 持たない溶媒中で、スズ錯体等の触媒存在 で反応させることにより行われる。

 即ち、本発明に係る反応は、上記1)及び2) の各化合物を溶媒中に溶解し、例えば、ハイ ドロキノンモノメチルエーテルのような重合 禁止剤、ジラウリル酸ジ-N-ブチルスズのよう な触媒を共存させ、加熱することにより、行 うことができる。

 加熱温度は、20℃から80℃が好ましく、特 に好ましくは30℃から60℃である。

 反応時間は30分から10時間とすることによ り、本発明に係る反応生成物を得ることがで きる。

 これらの方法で得られるラジカル重合可能 化合物の好ましい例としては、
 1)から選ばれる、2-イソシアナートエチルメ タクリレート(B-1-1の化合物)と、
 2)から選ばれる、1,6-ヘキサンジオール、2,5- ヘキサンジオール、2,2,4-トリメチルヘキサン -1,6-ジオール、ポリエチレングリコール、ポ プロピレングリコール、N-ブチルジエタノ ルアミン、トリメチロールプロパン、1,3,5- リヒドロキシシクロヘキサン、トリエタノ ルアミン、1,6-ジアミノヘキサン、2,2,4-トリ チル-1,6-ジアミノヘキサン、2,2-ジメチル-1,3 -プロパンジアミン、トリス(2-アミノエチル) ミン、1,3,5-トリアミノシクロヘキサン、N,N -ジメチル-1,6-ジアミノヘキサン、N,N″-ジエ チル-1,6-ジアミノヘキサン、1,3-ジ-4-ピペリジ ルプロパン等の化合物の反応性生物が挙げら れる。

 上記のようにして合成した本発明に係る 応生成物の感光層における含有量としては 3~90質量%が好ましく、さらに5~60質量%が好ま しい。

 また、本発明では、一般的なラジカル重 可能な化合物、いわゆる、光重合モノマー 光重合オリゴマー類を、本発明の目的効果 損なわない範囲で併用することが出来る。

 これら併用可能なラジカル重合可能な化 物としては、限定は無いが、例えば、2-エ ルヘキシルアクリレート、2-ヒドロキシプロ ピルアクリレート、グリセロールアクリレー ト、テトラヒドロフルフリルアクリレート、 フェノキシエチルアクリレート、ノニルフェ ノキシエチルアクリレート、テトラヒドロフ ルフリルオキシエチルアクリレート、テトラ ヒドロフルフリルオキシヘキサノリドアクリ レート、1,3-ジオキサンアルコールのε-カプ ラクトン付加物のアクリレート、1,3-ジオキ ランアクリレート等の単官能アクリル酸エ テル類、或いはこれらのアクリレートをメ クリレート、イタコネート、クロトネート マレエートに代えたメタクリル酸、イタコ 酸、クロトン酸、マレイン酸エステル、例 ば、エチレングリコールジアクリレート、 リエチレングルコールジアクリレート、ペ タエリスリトールジアクリレート、ハイド キノンジアクリレート、レゾルシンジアク レート、ヘキサンジオールジアクリレート ネオペンチルグリコールジアクリレート、 リプロピレングリコールジアクリレート、 ドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコー のジアクリレート、ネオペンチルグリコー アジペートのジアクリレート、ヒドロキシ バリン酸ネオペンチルグリコールのε-カプ ラクトン付加物のジアクリレート、2-(2-ヒ ロキシ-1,1-ジメチルエチル)-5-ヒドロキシメ ル-5-エチル-1,3-ジオキサンジアクリレート、 トリシクロデカンジメチロールアクリレート 、トリシクロデカンジメチロールアクリレー トのε-カプロラクトン付加物、1,6-ヘキサン オールのジグリシジルエーテルのジアクリ ート等の2官能アクリル酸エステル類、或い これらのアクリレートをメタクリレート、 タコネート、クロトネート、マレエートに えたメタクリル酸、イタコン酸、クロトン 、マレイン酸エステル、例えばトリメチロ ルプロパントリアクリレート、ジトリメチ ールプロパンテトラアクリレート、トリメ ロールエタントリアクリレート、ペンタエ スリトールトリアクリレート、ペンタエリ リトールテトラアクリレート、ジペンタエ スリトールテトラアクリレート、ジペンタ リスリトールペンタアクリレート、ジペン エリスリトールヘキサアクリレート、ジペ タエリスリトールヘキサアクリレートのε- プロラクトン付加物、ピロガロールトリア リレート、プロピオン酸-ジペンタエリスリ トールトリアクリレート、プロピオン酸-ジ ンタエリスリトールテトラアクリレート、 ドロキシピバリルアルデヒド変性ジメチロ ルプロパントリアクリレート等の多官能ア リル酸エステル類、或いはこれらのアクリ ートをメタクリレート、イタコネート、ク トネート、マレエートに代えたメタクリル 、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸エ テル等を挙げることができる。

 また、プレポリマーも上記同様に使用す ことができる。プレポリマーとしては、後 する様な化合物等を挙げることができ、ま 、適当な分子量のオリゴマーにアクリル酸 又はメタクリル酸を導入し、光重合性を付 したプレポリマーも好適に使用できる。こ らプレポリマーは、1種又は2種以上を併用 てもよいし、上述のモノマー及び/又はオリ マーと混合して用いてもよい。

 プレポリマーとしては、例えば、アジピ 酸、トリメリット酸、マレイン酸、フタル 、テレフタル酸、ハイミック酸、マロン酸 こはく酸、グルタール酸、イタコン酸、ピ メリット酸、フマル酸、グルタール酸、ピ リン酸、セバシン酸、ドデカン酸、テトラ ドロフタル酸等の多塩基酸と、エチレング コール、プロピレングルコール、ジエチレ グリコール、プロピレンオキサイド、1,4-ブ タンジオール、トリエチレングリコール、テ トラエチレングリコール、ポリエチレングリ コール、グリセリン、トリメチロールプロパ ン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、 1,6-ヘキサンジオール、1,2,6-ヘキサントリオ ル等の多価のアルコールの結合で得られる リエステルに(メタ)アクリル酸を導入したポ リエステルアクリレート類、例えば、ビスフ ェノールA-エピクロルヒドリン-(メタ)アクリ 酸、フェノールノボラック-エピクロルヒド リン-(メタ)アクリル酸のようにエポキシ樹脂 に(メタ)アクリル酸を導入したエポキシアク レート類、例えば、エチレングリコール-ア ジピン酸-トリレンジイソシアネート-2-ヒド キシエチルアクリレート、ポリエチレング コール-トリレンジイソシアネート-2-ヒドロ シエチルアクリレート、ヒドロキシエチル タリルメタクリレート-キシレンジイソシア ネート、1,2-ポリブタジエングリコール-トリ ンジイソシアネート-2-ヒドロキシエチルア リレート、トリメチロールプロパン-プロピ レングリコール-トリレンジイソシアネート-2 -ヒドロキシエチルアクリレートのように、 レタン樹脂に(メタ)アクリル酸を導入したウ レタンアクリレート、例えば、ポリシロキサ ンアクリレート、ポリシロキサン-ジイソシ ネート-2-ヒドロキシエチルアクリレート等 シリコーン樹脂アクリレート類、その他、 変性アルキッド樹脂に(メタ)アクリロイル基 を導入したアルキッド変性アクリレート類、 スピラン樹脂アクリレート類等のプレポリマ ーが挙げられる。

 本発明に係る感光層には、ホスファゼン ノマー、トリエチレングリコール、イソシ ヌール酸EO(エチレンオキシド)変性ジアクリ レート、イソシアヌール酸EO変性トリアクリ ート、ジメチロールトリシクロデカンジア リレート、トリメチロールプロパンアクリ 酸安息香酸エステル、アルキレングリコー タイプアクリル酸変性、ウレタン変性アク レート等の単量体及び該単量体から形成さ る構成単位を有する付加重合性のオリゴマ 及びプレポリマーを含有することができる

 更に、本発明に併用可能なエチレン性単 体として、少なくとも一つの(メタ)アクリ イル基を含有するリン酸エステル化合物が げられる。該化合物は、リン酸の水酸基の なくとも一部がエステル化された化合物で り、しかも、(メタ)アクリロイル基を有する 限り特に限定はされない。

 その他に、特開昭58-212994号公報、同61-6649 号公報、同62-46688号公報、同62-48589号公報、 62-173295号公報、同62-187092号公報、同63-67189号 公報、特開平1-244891号公報等に記載の化合物 どを挙げることができ、更に「11290の化学 品」化学工業日報社、p.286~p.294に記載の化合 物、「UV-EB硬化ハンドブック(原料編)」高分 刊行会、p.11~65に記載の化合物なども、本発 においては好適に用いることができる。こ らの中で、分子内に2以上のアクリル基又は メタクリル基を有する化合物が本発明におい ては好ましく、更に分子量が10,000以下、より 好ましくは5,000以下のものが好ましい。

 この他にも、特開平1-105238号公報、特開 2-127404号公報に記載の、アクリレート又はア ルキルアクリレートを用いることが出来る。

 ラジカル重合可能な化合物の感光層中に ける含有量は、感光層に対して、5質量%~70 量%が好ましく、特に10~60質量%が好ましい。

 (ビイミダゾール化合物)
 本発明に係るビイミダゾール化合物は、重 開始剤として機能する。重合開始剤は、画 露光により、重合可能な、エチレン性二重 合含有化合物の重合を開始し得るものであ 、重合開始剤としては、公知のチタノセン 合物、モノアルキルトリアリールボレート 合物、鉄アレーン錯体化合物、ポリハロゲ 化合物等を、本発明のビイミダゾール化合 と併用することもできる。

 ビイミダゾール化合物は、ビイミダゾー の誘導体であり、例えば、特開2003-295426号 報に記載される化合物等が挙げられる。

 本発明においては、ビイミダゾール化合 として、ヘキサアリールビイミダゾール(HAB I、トリアリール-イミダゾールの二量体)化合 物を好ましく用いることができる。

 HABI類の製造工程は、ドイツ特許第1,470,154 号明細書に記載されておりそして光重合可能 な組成物中でのそれらの使用は欧州特許第24, 629号明細書、同第107,792号明細書、米国特許 4,410,621号明細書、欧州特許第215,453号明細書 よびドイツ特許第3,211,312号明細書等に記述 れている方法を用いることができる。

 好ましい誘導体は、例えば、2,4,5,2″,4″, 5″-ヘキサフェニルビイミダゾール、2,2″-ビ ス(2-クロロフェニル)-4,5,4″,5″-テトラフェ ルビイミダゾール、2,2″-ビス(2-ブロモフェ ル)-4,5,4″,5″-テトラフェニルビイミダゾー ル、2,2″-ビス(2,4-ジクロロフェニル)-4,5,4″,5 ″-テトラフェニルビイミダゾール、2,2″-ビ (2-クロロフェニル)-4,5,4″,5″-テトラキス(3- メトキシフェニル)ビイミダゾール、2,2″-ビ (2-クロロフェニル)-4,5,4″,5″-テトラキス(3, 4,5-トリメトキシフェニル)-ビイミダゾール、 2,5,2″,5″-テトラキス(2-クロロフェニル)-4,4 -ビス(3,4-ジメトキシフェニル)ビイミダゾー 、2,2″-ビス(2,6-ジクロロフェニル)-4,5,4″,5 -テトラフェニルビイミダゾール、2,2″-ビ (2-ニトロフェニル)-4,5,4″,5″-テトラフェニ ビイミダゾール、2,2″-ジ-o-トリル-4,5,4″,5 -テトラフェニルビイミダゾール、2,2″-ビ (2-エトキシフェニル)-4,5,4″,5″-テトラフェ ルビイミダゾールおよび2,2″-ビス(2,6-ジフ オロフェニル)-4,5,4″,5″-テトラフェニルビ イミダゾール等を挙げることができる。

 チタノセン化合物としては、例えば、特 昭63-41483号公報、特開平2-291号公報に記載さ れる化合物等が挙げられる。モノアルキルト リアリールボレート化合物としては、特開昭 62-150242号公報、特開昭62-143044号公報に記載さ れる化合物等挙げられる。鉄アレーン錯体化 合物としては、特開昭59-219307号公報に記載さ れる化合物等挙げられる。

 (高分子結合材)
 本発明に係る高分子結合材は、感光層に含 れる成分を支持体上に担持し得るものであ 、高分子結合材としては、例えば、アクリ 系重合体、ポリビニルブチラール樹脂、ポ ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエス ル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、 リカーボネート樹脂、ポリビニルブチラー 樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、シェラ ク、その他の天然樹脂等が使用出来る。ま 、これらを2種以上併用してもよい。

 好ましい高分子結合材としては、アクリ 系のモノマーの共重合によって得られるビ ル系共重合である。さらに、高分子結合材 共重合組成として、(a)カルボキシル基含有 ノマー、(b)メタクリル酸アルキルエステル またはアクリル酸アルキルエステルの共重 体であることが好ましい。

 カルボキシル基含有モノマーの具体例と ては、α,β-不飽和カルボン酸類、例えばア リル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水 レイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸等 挙げられる。その他、フタル酸と2-ヒドロ シメタクリレートのハーフエステル等のカ ボン酸も好ましい。

 メタクリル酸アルキルエステル、アクリ 酸アルキルエステルの具体例としては、メ クリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メ クリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、 タクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル メタクリル酸ヘプチル、メタクリル酸オク ル、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸デ ル、メタクリル酸ウンデシル、メタクリル ドデシル、アクリル酸メチル、アクリル酸 チル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブ ル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシ 、アクリル酸ヘプチル、アクリル酸オクチ 、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、 クリル酸ウンデシル、アクリル酸ドデシル の無置換アルキルエステルの他、メタクリ 酸シクロヘキシル、アクリル酸シクロヘキ ル等の環状アルキルエステルや、メタクリ 酸ベンジル、メタクリル酸-2-クロロエチル N,N-ジメチルアミノエチルメタクリレート、 グリシジルメタクリレート、アクリル酸ベン ジル、アクリル酸-2-クロロエチル、N,N-ジメ ルアミノエチルアクリレート、グリシジル クリレート等の置換アルキルエステルも挙 られる。

 さらに、高分子結合材は、共重合モノマ として、下記1)~14)に記載のモノマー等を用 る事が出来る。

 1)芳香族水酸基を有するモノマー、例え 、o-(又はp-,m-)ヒドロキシスチレン、o-(又はp- ,m-)ヒドロキシフェニルアクリレート等。

 2)脂肪族水酸基を有するモノマー、例え 、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒド キシエチルメタクリレート、N-メチロール クリルアミド、N-メチロールメタクリルアミ ド、4-ヒドロキシブチルメタクリレート、5- ドロキシペンチルアクリレート、5-ヒドロキ シペンチルメタクリレート、6-ヒドロキシヘ シルアクリレート、6-ヒドロキシヘキシル タクリレート、N-(2-ヒドロキシエチル)アク ルアミド、N-(2-ヒドロキシエチル)メタクリ アミド、ヒドロキシエチルビニルエーテル 。

 3)アミノスルホニル基を有するモノマー 例えば、m-(又はp-)アミノスルホニルフェニ メタクリレート、m-(又はp-)アミノスルホニ フェニルアクリレート、N-(p-アミノスルホニ ルフェニル)メタクリルアミド、N-(p-アミノス ルホニルフェニル)アクリルアミド等。

 4)スルホンアミド基を有するモノマー、 えば、N-(p-トルエンスルホニル)アクリルア ド、N-(p-トルエンスルホニル)メタクリルア ド等。

 5)アクリルアミド又はメタクリルアミド 、例えば、アクリルアミド、メタクリルア ド、N-エチルアクリルアミド、N-ヘキシルア リルアミド、N-シクロヘキシルアクリルア ド、N-フェニルアクリルアミド、N-(4-ニトロ ェニル)アクリルアミド、N-エチル-N-フェニ アクリルアミド、N-(4-ヒドロキシフェニル) クリルアミド、N-(4-ヒドロキシフェニル)メ クリルアミド等。

 6)弗化アルキル基を含有するモノマー、 えば、トリフルオロエチルアクリレート、 リフルオロエチルメタクリレート、テトラ ルオロプロピルメタクリレート、ヘキサフ オロプロピルメタクリレート、オクタフル ロペンチルアクリレート、オクタフルオロ ンチルメタクリレート、ヘプタデカフルオ デシルメタクリレート、N-ブチル-N-(2-アクリ ロキシエチル)ヘプタデカフルオロオクチル ルホンアミド等。

 7)ビニルエーテル類、例えば、エチルビ ルエーテル、2-クロロエチルビニルエーテル 、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエ ーテル、オクチルビニルエーテル、フェニル ビニルエーテル等。

 8)ビニルエステル類、例えば、ビニルア テート、ビニルクロロアセテート、ビニル チレート、安息香酸ビニル等。

 9)スチレン類、例えば、スチレン、メチ スチレン、クロロメチルスチレン等。

 10)ビニルケトン類、例えば、メチルビニ ケトン、エチルビニルケトン、プロピルビ ルケトン、フェニルビニルケトン等。

 11)オレフィン類、例えば、エチレン、プ ピレン、i-ブチレン、ブタジエン、イソプ ン等。

 12)N-ビニルピロリドン、N-ビニルカルバゾ ール、4-ビニルピリジン等。

 13)シアノ基を有するモノマー、例えば、 クリロニトリル、メタクリロニトリル、2- ンテンニトリル、2-メチル-3-ブテンニトリル 、2-シアノエチルアクリレート、o-(又はm-,p-) アノスチレン等。

 14)アミノ基を有するモノマー、例えば、N ,N-ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N -ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N-ジ チルアミノエチルメタクリレート、ポリブ ジエンウレタンアクリレート、N,N-ジメチル アミノプロピルアクリルアミド、N,N-ジメチ アクリルアミド、アクリロイルモルホリン N-i-プロピルアクリルアミド、N,N-ジエチルア クリルアミド等。

 さらに、これらのモノマーと共重合し得 他のモノマーを共重合してもよい。

 さらに、高分子結合材は、側鎖にカルボ シル基および重合性二重結合を有するビニ 系重合体であることが好ましい。例えば、 記ビニル系共重合体の分子内に存在するカ ボキシル基に、分子内に(メタ)アクリロイ 基とエポキシ基を有する化合物を付加反応 せる事によって得られる、不飽和結合含有 ニル系共重合体も高分子結合材として好ま い。

 分子内に不飽和結合とエポキシ基を共に 有する化合物としては、具体的には、グリ ジルアクリレート、グリシジルメタクリレ ト、特開平11-271969号に記載のあるエポキシ 含有不飽和化合物等が挙げられる。また、 記ビニル系重合体の分子内に存在する水酸 に、分子内に(メタ)アクリロイル基とイソ アネート基を有する化合物を付加反応させ 事によって得られる、不飽和結合含有ビニ 系共重合体も高分子結合材として好ましい 分子内に不飽和結合とイソシアネート基を に有する化合物としては、ビニルイソシア ート、(メタ)アクリルイソシアネート、2-(メ タ)アクリロイルオキシエチルイソシアネー 、m-またはp-イソプロペニル-α,α″-ジメチル ベンジルイソシアネートが好ましく、(メタ) クリルイソシアネート、2-(メタ)アクリロイ ルオキシエチルイソシアネート等が挙げられ る。

 側鎖にカルボキシル基および重合性二重 合を有するビニル系重合体は、全高分子結 材において、50~100質量%であることが好まし く、100質量%であることがより好ましい。

 感光層中における高分子結合材の含有量 、10~90質量%の範囲が好ましく、15~70質量%の 囲が更に好ましく、20~50質量%の範囲で使用 ることが感度の面から特に好ましい。

 (アルミニウム支持体)
 本発明に係るアルミニウム支持体は、純ア ミニウムまたはアルミニウム合金が好まし 。

 支持体のアルミニウム合金としては、種 のものが使用でき、例えば、珪素、銅、マ ガン、マグネシウム、クロム、亜鉛、鉛、 スマス、ニッケル、チタン、ナトリウム、 等の金属とアルミニウムの合金が用いられ 。又アルミニウム支持体は、保水性付与の め、表面を粗面化したものが用いられる。

 アルミニウム支持体は、粗面化(砂目立て 処理)するに先立って、表面の圧延油を除去 るために脱脂処理を施すことが好ましい。 脂処理としては、トリクレン、シンナー等 溶剤を用いる脱脂処理、ケシロン、トリエ ノール等のエマルジョンを用いたエマルジ ン脱脂処理等が用いられる。又、脱脂処理 は、苛性ソーダ等のアルカリの水溶液を用 ることもできる。脱脂処理に苛性ソーダ等 アルカリ水溶液を用いた場合、上記脱脂処 のみでは除去できない汚れや酸化皮膜も除 することができる。脱脂処理に苛性ソーダ のアルカリ水溶液を用いた場合、支持体の 面にはスマットが生成するので、この場合 は、燐酸、硝酸、硫酸、クロム酸等の酸、 いはそれらの混酸に浸漬しデスマット処理 施すことが好ましい。粗面化の方法として 、例えば、機械的方法、電解によりエッチ グする方法が挙げられる。

 用いられる機械的粗面化法は、特に限定 れるものではないが、ブラシ研磨法、ホー ング研磨法が好ましい。

 電気化学的粗面化法も、特に限定される のではないが、酸性電解液中で電気化学的 粗面化を行う方法が好ましい。

 上記の電気化学的粗面化法で粗面化した 、表面のアルミニウム屑等を取り除くため 酸又はアルカリの水溶液に浸漬することが ましい。酸としては、例えば、硫酸、過硫 、弗酸、燐酸、硝酸、塩酸等が用いられ、 基としては、例えば、水酸化ナトリウム、 酸化カリウム等が用いられる。これらの中 もアルカリの水溶液を用いるのが好ましい

 表面のアルミニウムの溶解量としては、0.5~ 5g/m 2 が好ましい。又、アルカリの水溶液で浸漬処 理を行った後、燐酸、硝酸、硫酸、クロム酸 等の酸或いはそれらの混酸に浸漬し中和処理 を施すことが好ましい。

 機械的粗面化処理法、電気化学的粗面化 は、それぞれ単独で用いて粗面化してもよ し、又、機械的粗面化処理法に次いで電気 学的粗面化法を行って粗面化してもよい。

 粗面化処理の次には、陽極酸化処理を行 ことができる。本発明において用いること できる陽極酸化処理の方法には、特に制限 なく、公知の方法を用いることができる。 極酸化処理を行うことにより、支持体上に 酸化皮膜が形成される。

 陽極酸化処理された支持体は、必要に応 封孔処理を施してもよい。これら封孔処理 、熱水処理、沸騰水処理、水蒸気処理、珪 ソーダ処理、重クロム酸塩水溶液処理、亜 酸塩処理、酢酸アンモニウム処理等公知の 法を用いて行うことができる。

 更に、これらの処理を行った後に、水溶 の樹脂、例えば、ポリビニルホスホン酸、 ルホン酸基を側鎖に有する重合体および共 合体、ポリアクリル酸、水溶性金属塩(例え ばホウ酸亜鉛)もしくは、黄色染料、アミン 等を下塗りしたものも好適である。更に、 開平5-304358号公報に開示されているようなラ ジカルによって付加反応を起し得る官能基を 共有結合させたゾル-ゲル処理基板も好適に いられる。

 本発明に係るアルミニウム支持体におい は、中心線平均粗さRaが0.20μm以上、0.70μm以 下であることを一つの特徴とする。中心線平 均粗さRaの測定は、ISO4287に規定されている算 術平均粗さRaを5回測定し、その平均値を用い た。

 (一般式(1)~(4)で表される化合物)
 本発明の感光性平版印刷版においては、感 層が前記一般式(1)~(4)で表される化合物から 選ばれる1種を含有することが好ましい
 本発明に係る一般式(1)~(4)で表される化合物 は、重合開始剤を増感し得る色素(増感剤)で り、350~450nmの波長範囲に吸収極大を有する 合物が好ましい。

 〈一般式(1)で表される化合物〉
 前記一般式(1)において、R 1 またはR 2 で表されるアルキル基の例としては、炭素原 子数が1から20までの直鎖状、分岐状、および 環状のアルキル基を挙げることができ、その 具体例としては、メチル基、エチル基、プロ ピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基 、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシ ル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシ ル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エ イコシル基、イソプロピル基、イソブチル基 、s-ブチル基、t-ブチル基、イソペンチル基 ネオペンチル基、1-メチルブチル基、イソヘ キシル基、2-エチルヘキシル基、2-メチルヘ シル基、シクロヘキシル基、シクロペンチ 基、2-ノルボルニル基を挙げることができる 。これらの中では、炭素原子数1から12までの 直鎖状、炭素原子数3から12までの分岐状、な らびに炭素原子数5から10までの環状のアルキ ル基がより好ましい。

 アルキル基の置換基としては、水素を除 1価の非金属原子団の基が用いられ、好まし い例としては、ハロゲン原子(-F、-Br、-Cl、-I) 、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリーロ キシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、ア リールチオ基、アルキルジチオ基、アリール ジチオ基、アミノ基、N-アルキルアミノ基、N ,N-ジアルキルアミノ基、N-アリールアミノ基 N,N-ジアリールアミノ基、N-アルキル-N-アリ ルアミノ基、アシルオキシ基、カルバモイ オキシ基、N-アルキルカルバモイルオキシ 、N-アリールカルバモイルオキシ基、N,N-ジ ルキルカルバモイルオキシ基、N,N-ジアリー カルバモイルオキシ基、N-アルキル-N-アリ ルカルバモイルオキシ基、アルキルスルホ シ基、アリールスルホキシ基、アシルオキ 基、アシルチオ基、アシルアミノ基、N-アル キルアシルアミノ基、N-アリールアシルアミ 基、ウレイド基、N″-アルキルウレイド基 N″,N″-ジアルキルウレイド基、N″-アリー ウレイド基、N″,N″-ジアリールウレイド基 N″-アルキル-N″-アリールウレイド基、N-ア ルキルウレイド基、N-アリールウレイド基、N ″-アルキル-N-アルキルウレイド基、N″-アル キル-N-アリールウレイド基、N″,N″-ジアル ル-N-アルキルウレイド基、N″,N″-ジアルキ -N-アリールウレイド基、N″-アリール-N-ア キルウレイド基、N″-アリール-N-アリールウ レイド基、N″,N″-ジアリール-N-アルキルウ イド基、N″,N″-ジアリール-N-アリールウレ ド基、N″-アルキル-N″-アリール-N-アルキ ウレイド基、N″-アルキル-N″-アリール-N-ア リールウレイド基、アルコキシカルボニルア ミノ基、アリーロキシカルボニルアミノ基、 N-アルキル-N-アルコキシカルボニルアミノ基 N-アルキル-N-アリーロキシカルボニルアミ 基、N-アリール-N-アルコキシカルボニルアミ ノ基、N-アリール-N-アリーロキシカルボニル ミノ基、ホルミル基、アシル基、カルボキ ル基、アルコキシカルボニル基、アリーロ シカルボニル基、カルバモイル基、N-アル ルカルバモイル基、N,N-ジアルキルカルバモ ル基、N-アリールカルバモイル基、N,N-ジア ールカルバモイル基、N-アルキル-N-アリー カルバモイル基、アルキルスルフィニル基 アリールスルフィニル基、アルキルスルホ ル基、アリールスルホニル基、スルホ基お びその共役塩基基、アルコキシスルホニル 、アリーロキシスルホニル基、スルフィナ イル基、N-アルキルスルフィナモイル基、N,N -ジアルキルスルフィナモイル基、N-アリール スルフィナモイル基、N,N-ジアリールスルフ ナモイル基、N-アルキル-N-アリールスルフィ ナモイル基、スルファモイル基、N-アルキル ルファモイル基、N,N-ジアルキルスルファモ イル基、N-アリールスルファモイル基、N,N-ジ アリールスルファモイル基、N-アルキル-N-ア ールスルファモイル基、ホスホノ基及びそ 共役塩基基、シアノ基、ニトロ基、アリー 基、ヘテロアリール基、アルケニル基、ア キニル基、シリル基等が挙げられる。

 また、アリール基の具体例としては、フ ニル基、ビフェニル基、ナフチル基、トリ 基、キシリル基、メシチル基、クメニル基 クロロフェニル基、ブロモフェニル基、ク ロメチルフェニル基、ヒドロキシフェニル 、メトキシフェニル基、エトキシフェニル 、フェノキシフェニル基、アセトキシフェ ル基、ベンゾイロキシフェニル基、メチル オフェニル基、フェニルチオフェニル基、 チルアミノフェニル基、ジメチルアミノフ ニル基、アセチルアミノフェニル基、カル キシフェニル基、メトキシカルボニルフェ ル基、エトキシフェニルカルボニル基、フ ノキシカルボニルフェニル基、N-フェニル ルバモイルフェニル基、フェニル基、シア フェニル基、スルホフェニル基、スルホナ フェニル基、ホスフォノフェニル基、ホス ォナトフェニル基等を挙げることができる

 ヘテロ環基としては、窒素、酸素、硫黄 子の少なくとも一つを含有する単環、また 多環芳香族環から誘導される基が用いられ 特に好ましいヘテロ環基の例としては、例 ば、チオフェン、チアスレン、フラン、ピ ン、イソベンゾフラン、クロメン、キサン ン、フェノキサジン、ピロール、ピラゾー 、イソチアゾール、イソオキサゾール、ピ ジン、ピリミジン、ピリダジン、インドリ ン、イソインドリジン、インドイール、イ ダゾール、プリン、キノリジン、イソキノ ン、フタラジン、ナフチリジン、キナゾリ 、シノリン、プテリジン、カルバゾール、 ルボリン、フェナンスリン、アクリジン、 リミジン、フェナンスロリン、フタラジン フェナルザジン、フェノキサジン、フラザ 、フェノキサジンや等が挙げられ、これら 、さらにベンゾ縮環しても良く、また置換 を有していてもよい。

 アルコキシ基及びオキシカルボニル基と ては、上述したアルキル基、アリール基又 ヘテロ環基の置換した基、例えば、メトキ 基、メチルカルボニルオキシ基等を挙げる とができる。これらのアルキル基、アリー 基又はヘテロ環基は更に置換してもよい。

 アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基 びオキシカルボニル基の置換基としては、 述したアルキル基の置換基を挙げることが きる。

 R 3 ~R 7 で表されるアルキル基、アリール基としては 、置換基を含み上述したアルキル基、アリー ル基を挙げることができる。

 アルコキシ基、アリールオキシ基、チオ ルキル基、アルキルアミノ基、ジアルキル ミノ基、アリールアミノ基、ジアリールア ノ基のアルキル又はアリールは置換基を含 上述したアルキル基、アリール基を挙げる とができる。

 R 3 ~R 7 は互いに隣と結合して環を形成してもよい。 形成された好ましい環としては、ナフタレン 環、カルバゾール環、9-オキサフルオレン、9 -チアフルオレン等を挙げることができる。

 以下、本発明に係る一般式(1)で表される 合物の具体例1-1~1-39を示すが、本発明はこ らに限定されるものではない。

 〈一般式(2)で表される化合物〉
 一般式(2)において、R 8 は置換基を有していてもよい低分子アルコキ シ基又はアリールオキシ基を表すが、メトキ シ基、エトキシ基、フェノキシ基等が好まし い。

 R 9 は置換基を有していてもよいアルコキシ基又 はアリールオキシ基を表すが、アルコキシ基 としては、炭素数30以下のアルコキシ基、不 和結合を有するアルコキシ基等を挙げるこ ができる。アリールオキシ基としてはフェ キシ基等が好ましい。

 R 10 からR 13 はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、 炭素数1から6のアルキル基、またはシアノ基 表す。

 以下、本発明に係る一般式(2)で表される 合物の具体例2-1~2-8を示すが、本発明はこれ らに限定されるものではない。

 〈一般式(3)で表される化合物〉
 前記一般式(3)において、ハロゲン原子とし は、塩素または臭素が好ましく用いられる

 アルキル基の例としては、炭素数1~18の直 鎖、分枝、環状のアルキル基が挙げられ、好 ましくは炭素数1~10、さらに好ましくは1~6の 囲である。

 アルキル基を置換しうる置換基の例として 、ハロゲン原子、CN、NO 2 、NR 2 ,COOR、OR等が挙げられる。ここで言うRは水素 子、アルキル基、アリール基を表す。ここ 言うアリール基は、芳香族炭化水素環基で り、環が縮合したものも含まれる。

 アリール基として好ましいものは、フェ ル、ナフチル、アントリル、フェナチルで る。これらのアリール基を置換しうる置換 は、前記したアルキル基を置換しうる置換 の例と同様である。

 アラルキル基の例としては、前記したア キル基を前記したアリール基で置換したも が挙げられ、特に好ましくはベンジル基が げられる。これらのアラルキル基を置換し る置換基は、前記したアルキル基を置換し る置換基の例と同様である。

 一般式(3)で表される化合物の具体例3-1~3-1 1を以下に示す。

 3-1:2,4,5-トリフェニル-o-オキサゾール-1,3
 3-2:2-フェニル-4-(2-クロロフェニル)-5-(4-N,N- エチルアミノフェニル)-オキサゾール-1,3
 3-3:2-(4-メチルフェニル)-4-(4-メトキシフェニ ル)-5-(ベンジルフェニル)-オキサゾール-1,3
 3-4:2-フェニル-4,5-ビス(4-メトキシフェニル)- オキサゾール-1,3
 3-5:2-(4-オクタデシルフェニル)-4,5-ビス(4-メ キシフェニル)-オキサゾール-1,3
 3-6:2-(3-(2-シアノエチル)フェニル)-4,5-ビス(4- メトキシフェニル)-オキサゾール-1,3
 3-7:2-(3-(2-ニトロエチル)フェニル)-4,5-ビス(4- メトキシフェニル)-オキサゾール-1,3
 3-8:2-(3-(ジメチルアミノメチル)フェニル)-4,5 -ビス(4-メトキシフェニル)-オキサゾール-1,3
 3-9:2-(4-(2-メトキシメチル)フェニル)-4,5-ビス (4-メトキシフェニル)-オキサゾール-1,3
 3-10:2-(4-(メトキシカルボニルメチル)フェノ シ)-4,5-ビス(4-メトキシフェニル)-オキサゾ ル-1,3
 3-11:2,4-ジフェニル-5-(4-(2-フェナシル)フェニ ル)-オキサゾール-1,3
 〈一般式(4)で表される化合物〉
 一般式(4)において、R 29 におけるアルキル基としては、例えば、メチ ル基、エチル基、プロピル基、n-、t-ブチル 、ノニル基、n-デシル基などの炭素数1~10の 換基を有しもよいアルキル基が挙げられる 、特にメチル基、エチル基、プロピル基、n- 、t-ブチル基、が感度、保存性の面から好ま い。

 またアラルキル基としては、例えば、ベ ジル基、フェネチル基、3-メチルベンジル などの炭素数1~10の置換基を有してもよいア ルキル基が挙げられるが、ベンジル基、3- チルベンジル基が感度、保存性の面から好 しい。

 R 30 ~R 37 において、アルキル基としては、例えば、メ チル基、エチル基、プロピル基、n-、t-ブチ 基、ノニル基、n-デシル基などの炭素数1~10 置換基を有しもよいアルキル基が挙げられ が、特にメチル基、エチル基、プロピル基 n-、t-ブチル基、が好ましい。

 R 30 ~R 37 に用いられる、アルコキシ基としては、例え ば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基 、ブトキシ基、デシルオキシ基などの炭素数 1~10の置換基を有してもよいアルコキシ基が げられるが、特にメトキシ基、エトキシ基 が好ましい。

 一般式(4)で表される化合物としては、R 30 、R 33 、R 34 ~R 37 が水素で、かつR 31 またはR 32 の少なくとも一方がアルキル基である化合物 、または、R 30 、R 33 、R 34 、R 37 が水素で、R 31 、R 32 、R 36 、R 37 が各々水素原子またはアルコキシ基でかつR 31 、R 32 、R 36 、R 37 のすくなくも1つがアルコキシ基である化合 が、感度、保存性の面から特に好ましい。

 一般式(4)で表される化合物の具体例4-1~4-2 2を、下記に挙げる。

 増感剤としては、前記一般式(1)~(4)で表さ れる化合物の他に、例えば、シアニン、メロ シアニン、ポルフィリン、スピロ化合物、フ ェロセン、フルオレン、フルギド、イミダゾ ール、ペリレン、フェナジン、フェノチアジ ン、アクリジン、アゾ化合物、ジフェニルメ タン、トリフェニルメタン、トリフェニルア ミン、キナクリドン、インジゴ、スチリル、 ピリリウム化合物、ピロメテン化合物、ピラ ゾロトリアゾール化合物、ベンゾチアゾール 化合部、イミノオキサゾリジノン誘導体、1,4 -ジビニルベンゼン誘導体、オキサゾール誘 体、アクリジノン誘導体、バルビツール酸 導体、チオバルビツール酸誘導体、ケトア コールボレート錯体、クマリン誘導体、ス ルベンゼン導体、フェニルオキサゾール誘 体、アクリドン誘導体等を用いることもで る。これらの増感剤は、前記一般式(1)~(4)で される化合物も含めて2種以上を併用するこ とも可能である。

 (メルカプト化合物)
 本発明に係る感光層は、メルカプト化合物 含有することが、感度、感度変動防止の面 ら好ましい。

 メルカプト化合物は、メルカプト基を有 る化合物であり、例えば、2-メルカプトベ ズオキサゾール、2-メルカプトベンゾイミダ ゾール、2-メルカプトベンゾチアゾール、2- ルカプト-4-メチル-5-アセチルチアゾール、2- メルカプト-4-メチルチアゾール、1-メチル-2- ルカプトイミダゾール、2-メルカプト-4,5-ジ メチルチアゾール、2-メルカプト-5-アセチル アゾール、1-メチル-2-メルカプトベンゾイ ダゾール、1-メチル-2-メルカプト-4-メチル-5- アセチルイミダゾール、2-メルカプトオキサ ール、2-メルカプトベンゾオキサゾール、2- メルカプト-2-イミダゾリン、1-フェニル-2-メ カプトベンゾイミダゾール、1-n-ブチル-2-メ ルカプトベンゾイミダゾール等が挙げられる 。

 メルカプト化合物の含有量としては、感 層に対して、0.01~5質量%が好ましく、特に0.1 ~1質量%が好ましい。

 (各種添加剤)
 本発明に係る感光層には、上記した成分の に、感光性平版印刷版材料の製造中あるい 保存中において重合可能なエチレン性二重 合単量体の不要な重合を阻止するために、 合防止剤を添加することが望ましい。

 適当な重合防止剤としては、例えば、ハ ドロキノン、p-メトキシフェノール、ジ-t- チル-p-クレゾール、ピロガロール、t-ブチル カテコール、ベンゾキノン、4,4″-チオビス(3 -メチル-6-t-ブチルフェノール)、2,2″-メチレ ビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)、N-ニ ロソフェニルヒドロキシルアミン第一セリ ム塩、2-t-ブチル-6-(3-t-ブチル-2-ヒドロキシ-5 -メチルベンジル)-4-メチルフェニルアクリレ ト等が挙げられる。

 重合防止剤の添加量は、感光層の全固形 質量に対して、約0.01%~約5%が好ましい。ま 必要に応じて、酸素による重合阻害を防止 るために、ベヘン酸やベヘン酸アミドのよ な高級脂肪酸誘導体等を添加し、それらを 布後の乾燥の過程で感光層の表面に偏在さ てもよい。高級脂肪酸誘導体の添加量は、 組成物の約0.5%~約10%が好ましい。

 また、着色剤も使用することができ、着 剤としては、市販のものを含め従来公知の のが好適に使用できる。例えば、改訂新版 顔料便覧」,日本顔料技術協会編(誠文堂新 社)、カラーインデックス便覧等に述べられ いるものが挙げられる。

 顔料の種類としては、黒色顔料、黄色顔 、赤色顔料、褐色顔料、紫色顔料、青色顔 、緑色顔料、蛍光顔料、金属粉顔料等が挙 られる。具体的には、無機顔料(例えば、二 酸化チタン、カーボンブラック、グラファイ ト、酸化亜鉛、プルシアンブルー、硫化カド ミウム、酸化鉄、ならびに鉛、亜鉛、バリウ ム及びカルシウムのクロム酸塩等)及び有機 料(例えば、アゾ系、チオインジゴ系、アン ラキノン系、アントアンスロン系、トリフ ンジオキサジン系の顔料、バット染料顔料 フタロシアニン顔料及びその誘導体、キナ リドン顔料等)が挙げられる。

 これらの中でも、使用する露光レーザー 対応した分光増感色素の吸収波長域に実質 に吸収を持たない顔料を選択して使用する とが好ましく、この場合、使用するレーザ 波長での積分球を用いた顔料の反射吸収が0 .05以下であることが好ましい。又、顔料の添 加量としては、上記組成物の固形分に対し0.1 ~10質量%が好ましく、より好ましくは0.2~5質量 %である。

 上記の感光波長領域での顔料吸収及び現 後の可視画性の観点から、紫色顔料、青色 料を用いるのが好ましい。このようなもの しては、例えば、コバルトブルー、セルリ ンブルー、アルカリブルーレーキ、フォナ ーンブルー6G、ビクトリアブルーレーキ、 金属フタロシアニンブルー、フタロシアニ ブルー、ファーストスカイブルー、インダ スレンブルー、インジコ、ジオキサンバイ レット、イソビオランスロンバイオレット インダンスロンブルー、インダンスロンBC等 を挙げることができる。これらの中で、より 好ましくはフタロシアニンブルー、ジオキサ ンバイオレットである。

 また、感光層は、本発明の目的効果を損 ない範囲で、界面活性剤を塗布性改良剤と て含有することが出来る。その中でも好ま いのはフッ素系界面活性剤である。

 また、硬化皮膜の物性を改良するために 無機充填剤やジオクチルフタレート、ジメ ルフタレート、トリクレジルホスフェート の可塑剤等の添加剤を加えてもよい。これ の添加量は全固形分の10%以下が好ましい。

 また、本発明に係る感光層を形成するの 用いる感光層塗布液を調製するのに使用す 溶剤としては、例えば、アルコール:多価ア ルコールの誘導体類では、sec-ブタノール、 ソブタノール、n-ヘキサノール、ベンジルア ルコール、ジエチレングリコール、トリエチ レングリコール、テトラエチレングリコール 、1,5-ペンタンジオール、又エーテル類:プロ レングリコールモノブチルエーテル、ジプ ピレングリコールモノメチルエーテル、ト プロピレングリコールモノメチルエーテル 又ケトン類、アルデヒド類:ジアセトンアル コール、シクロヘキサノン、メチルシクロヘ キサノン、又エステル類:乳酸エチル、乳酸 チル、シュウ酸ジエチル、安息香酸メチル が好ましく挙げられる。

 以上、感光層塗布液について説明したが 本発明に係る感光層は、これを用いて支持 上に塗設することにより構成される。

 本発明に係る感光層は、支持体上の固形分 としては、0.1g/m 2 ~10g/m 2 が好ましく特に0.5g/m 2 ~5g/m 2 が好ましい。

 (保護層:酸素遮断層)
 本発明に係る感光層の上側には、必要に応 保護層を設けることが出来る。

 この保護層(酸素遮断層)は、後述の現像 (一般にはアルカリ水溶液)への溶解性が高い ことが好ましく、具体的には、ポリビニルア ルコール及びポリビニルピロリドンを挙げる ことができる。ポリビニルアルコールは酸素 の透過を抑制する効果を有し、また、ポリビ ニルピロリドンは隣接する感光層との接着性 を確保する効果を有する。

 上記2種のポリマーの他に、必要に応じ、 ポリサッカライド、ポリエチレングリコール 、ゼラチン、膠、カゼイン、ヒドロキシエチ ルセルロース、カルボキシメチルセルロース 、メチルセルロース、ヒドロキシエチル澱粉 、アラビアゴム、サクローズオクタアセテー ト、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸ナ トリウム、ポリビニルアミン、ポリエチレン オキシド、ポリスチレンスルホン酸、ポリア クリル酸、水溶性ポリアミド等の水溶性ポリ マーを併用することもできる。

 本発明の感光性平版印刷版に保護層を設 る場合、感光層と保護層間の剥離力が35mN/mm 以上であることが好ましく、より好ましくは 50mN/mm以上、更に好ましくは75mN/mm以上である 好ましい保護層の組成としては特開平10-1074 2号に記載されるものが挙げられる。

 本発明における剥離力は、保護層上に十 大きい粘着力を有する所定幅の粘着テープ 貼り、それを感光性平版印刷版材料の平面 対して90度の角度で保護層と共に剥離する の力を測定することにより求めることがで る。

 保護層には、更に必要に応じて界面活性 、マット剤等を含有することができる。上 保護層組成物を適当な溶剤に溶解し感光層 に塗布・乾燥して保護層を形成する。塗布 剤の主成分は水、あるいはメタノール、エ ノール、i-プロパノール等のアルコール類 あることが特に好ましい。

 保護層を設ける場合、その厚みは0.1~5.0μm が好ましく、特に好ましくは0.5~3.0μmである

 (塗布)
 上記感光層塗布液は、従来公知の湿式塗布 法で支持体上に塗布し、乾燥し、感光性平 印刷版材料を作製することが出来る。

 塗布液の塗布方法としては、例えば、エ ドクタコータ法、ブレードコータ法、ワイ ーバー法、ナイフコータ法、ディップコー 法、リバースロールコータ法、グラビアコ タ法、キャストコーティング法、カーテン ータ法及び押し出しコータ法等を挙げるこ が出来る。

 感光層の乾燥温度は60~160℃の範囲が好ま く、より好ましくは80~140℃、特に好ましく 、90~120℃の範囲で乾燥することが好ましい

 (画像露光)
 本発明の感光性平版印刷版材料に画像記録 る光源としては、発光波長が370~440nmのレー ー光の使用が好ましい。

 本発明の感光性平版印刷版を露光する光源 しては、例えば、He-Cdレーザー(441nm)、固体 ーザーとしてCr:LiSAFとSHG結晶の組合せ(430nm) 半導体レーザー系として、KNbO 3 、リング共振器(430nm)、AlGaInN(350nm~450nm)、AlGaIn N半導体レーザー(市販InGaN系半導体レーザー40 0~410nm)等を挙げることができる。

 レーザー露光の場合には、光をビーム状 絞り画像データに応じた走査露光が可能な で、マスク材料を使用せず、直接書込みを うのに適している。

 又、レーザーを光源として用いる場合に 、露光面積を微小サイズに絞ることが容易 あり、高解像度の画像形成が可能となる。

 レーザーの走査方法としては、円筒外面 査、円筒内面走査、平面走査などがある。 筒外面走査では、記録材料を外面に巻き付 たドラムを回転させながらレーザー露光を い、ドラムの回転を主走査としレーザー光 移動を副走査とする。円筒内面走査では、 ラムの内面に記録材料を固定し、レーザー ームを内側から照射し、光学系の一部又は 部を回転させることにより円周方向に主走 を行い、光学系の一部又は全部をドラムの に平行に直線移動させることにより軸方向 副走査を行う。平面走査では、ポリゴンミ ーやガルバノミラーとfθレンズ等を組み合 せてレーザー光の主走査を行い、記録媒体 移動により副走査を行う。円筒外面走査及 円筒内面走査の方が光学系の精度を高め易 、高密度記録には適している。

 尚、本発明においては、10mJ/cm 2 以上の版面エネルギー(版材上でのエネルギ )で画像露光されることが好ましく、その上 は500mJ/cm 2 である。より好ましくは10~300mJ/cm 2 である。このエネルギー測定には、例えば、 OphirOptronics社製のレーザーパワーメーターPDGD O-3Wを用いることができる。

 (現像液)
 感光層は、画像露光により露光部が硬化す 。これを、アルカリ性現像液で現像処理す ことにより、未露光部を除去して画像形成 る。本発明に使用しうる現像液はケイ酸塩 実質的に含有しないpHが9.0以上、12.4以下の ルカリ性水溶液である。本発明でいうケイ 塩を実質的に含有しないとは、現像液中の イ酸塩濃度が0.1%以下であることを言う。

 この様な現像液としては、従来から知ら ているアルカリ水溶液が使用できる。例え 、第二燐酸ナトリウム、同カリウム、同ア モニウム;炭酸ナトリウム、同カリウム、同 アンモニウム;炭酸水素ナトリウム、同カリ ム、同アンモニウム;水酸化ナトリウム、同 リウム、同アンモニウム及び同リチウム等 無機アルカリ剤を使用するアルカリ現像液 挙げられる。

 また、モノメチルアミン、ジメチルアミ 、トリメチルアミン、モノエチルアミン、 エチルアミン、トリエチルアミン、モノ-i- ロピルアミン、ジ-i-プロピルアミン、トリ- i-プロピルアミン、ブチルアミン、モノエタ ールアミン、ジエタノールアミン、トリエ ノールアミン、モノ-i-プロパノールアミン ジ-i-プロパノールアミン、エチレンイミン エチレンジアミン、ピリジン等の有機アル リ剤も用いることができる。

 これらのアルカリ剤は、単独又は2種以上 組合せて用いられる。また、この現像液には 、必要に応じてアニオン性界面活性剤、両性 活性剤やアルコール等の有機溶媒を加えるこ とができる。

 アルカリ性現像液は、顆粒状、錠剤等の 像液濃縮物から調製することもできる。

 現像液濃縮物は、一旦、現像液にしてか 蒸発乾固してもよいが、好ましくは複数の 材を混ぜ合わせる際に水を加えず、又は少 の水を加える方法で素材を混ぜ合わせるこ で濃縮状態とする方法が好ましい。又、こ 現像液濃縮物は、特開昭51-61837号、特開平2- 109042号、同2-109043号、同3-39735号、同5-142786号 同6-266062号、同7-13341号等に記載される従来 く知られた方法にて、顆粒状、錠剤とする とができる。又、現像液の濃縮物は、素材 や素材配合比等の異なる複数のパートに分 てもよい。

 アルカリ性現像液及びその補充液には、 に必要に応じて防腐剤、着色剤、増粘剤、 泡剤及び硬水軟化剤などを含有させること できる。

 (自動現像機)
 感光性平版印刷版材料の現像には自動現像 を用いるのが有利である。自動現像機とし は、現像浴に自動的に現像補充液を必要量 充する機構が付与されていること、一定量 超える現像液は、排出する機構が付与され いること、現像浴に自動的に水を必要量補 する機構が付与されていること、通版を検 する機構が付与されていること、通版の検 を基に版の処理面積を推定する機構が付与 れていること、通版の検知及び/又は処理面 積の推定を基に補充しようとする補充液及び /又は水の補充量及び/又は補充タイミングを 御する機構が付与されていること、現像液 温度を制御する機構が付与されていること 現像液のpH及び/又は電導度を検知する機構 付与されていること、現像液のpH及び/又は 導度を基に補充しようとする補充液及び/又 は水の補充量及び/又は補充タイミングを制 する機構が付与されていること等が好まし 。また、現像液濃縮物を一旦、水で希釈・ 拌する機能を有すること、現像工程後に水 工程がある場合、使用後の水洗水を現像濃 物の濃縮液の希釈水として用いることがで る機能を有していることが好ましい。

 自動現像機は、現像工程の前に前処理液 版を浸漬させる前処理部を有してもよい。 の前処理部は、好ましくは版面に前処理液 スプレーする機構が付与されており、好ま くは前処理液の温度を25~55℃の任意の温度 制御する機構が付与されており、好ましく 版面をローラー状のブラシにより擦る機構 付与されている。この前処理液としては、 などが用いられる。

 (後処理)
 アルカリ性現像液で現像処理された平版印 版材料は、水洗水、界面活性剤等を含有す リンス液、アラビアガムや澱粉誘導体等を 成分とするフィニッシャーや保護ガム液で 処理を施される。これらの処理を種々組み わせて用いることができ、例えば、現像処 →水洗処理→界面活性剤を含有するリンス 処理や現像処理→水洗処理→フィニッシャ 液による処理が、リンス液やフィニッシャ 液の疲労が少なく好ましい。更にリンス液 フィニッシャー液を用いた多段向流処理方 も好ましい態様である。

 これらの後処理は、一般に現像部と後処 部とから成る自動現像機を用いて行われる 後処理液は、スプレーノズルから吹き付け 方法、処理液が満たされた処理槽中を浸漬 送する方法が用いられる。又、現像後一定 の少量の水洗水を版面に供給して水洗し、 の廃液を現像液原液の希釈水として再利用 る方法も知られている。このような自動処 においては、各処理液に処理量や稼働時間 に応じてそれぞれの補充液を補充しながら 理することができる。又、実質的に未使用 後処理液で処理する、いわゆる使い捨て処 方式も適用できる。このような処理によっ 得られた平版印刷版は、オフセット印刷機 掛けられ、多数枚の印刷に用いられる。

 以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説 するが、本発明の態様はこれに限定されな 。尚、実施例における「部」は、特に断り い限り「質量部」を表す。

 《ラジカル重合可能な化合物の合成》
 〔ラジカル重合可能な化合物(a)の合成〕
 攪拌機、温度調節器、温度計及び凝縮器を えた2リットルの四つ口セパラブルフラスコ に、溶媒としてプロピレングリコールメチル エーテルアセテート460gを入れ、そこにトリ チレングリコール150g(1.0モル)、2-イソシアナ ートエチルメタクリレート310g(2.0モル)を加え て、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.2g 入れ、40~50℃でジラウリン酸ジブチル錫0.3g 加えて3時間反応し、エチレン性二重結合含 化合物であるラジカル重合可能な化合物(a) 50%プロピレングリコールメチルエーテルア テート溶液を得た。

 〔ラジカル重合可能な化合物(b)~(e)の合成〕
 上記ラジカル重合可能な化合物(a)の合成に いて、分子内にひとつのイソシアナート基 有するメタクリレート化合物もしくはアク レート化合物と、ジオール化合物、トリオ ル化合物、ジアミノ化合物、トリアミノ化 物から選ばれる少なくとも1種の化合物の組 み合わせを、表1に示すように変更し、また 溶媒のプロピレングリコールメチルエーテ アセテートの量を目的とするラジカル重合 能な化合物の仕上がり濃度が50%となる量に 整した以外は同様にして、ラジカル重合可 な化合物(b)~(e)の50%プロピレングリコールメ ルエーテルアセテート溶液を調製した。

 《支持体の作製》
 厚さ0.3mmのアルミニウム板(材質1052,Al:99.3%以 上、Na:0.003%、Mg:0.20%、Si:0.08%、Ti:0.06%、Mn:0.004% 、Fe:0.32%、Ni:0.004%、Cu:0.002%、Zn:0.015%、Ga:0.007% Cr:0.001%を含有)を55℃に保たれた3%水酸化ナ リウム水溶液に浸漬し、20秒間の脱脂処理を 行った後、水洗した。この脱脂アルミニウム 板を、25℃に保たれた5%硝酸水溶液中に10秒間 浸漬して中和した後、水洗した。

 次いで、塩酸濃度11g/L、酢酸濃度10g/L、溶存 アルミ濃度1.5g/L、温度30℃の酸性溶液中で交 正弦波形を用いて、電流密度50A/dm 2 で20秒間電解粗面化処理を行った。

 電解粗面化した後には、55℃に保たれた100g/ Lの燐酸水溶液中で10秒間浸漬しデスマット処 理を行い、水洗した。次いで、直流電源を使 用し、濃度200g/L、溶存アルミ濃度1.5g/L、温度 25℃の硫酸水溶液中で、電流密度5A/dm 2 で皮膜質量20mg/dm 2 の陽極酸化処理を行い、水洗した。

 次いで、60℃、2g/Lのポリビニルホスホン 水溶液に20秒間浸漬したのち、表面の水溶 をゴムローラーで除去し、90℃で30秒間乾燥 て支持体(a)を作製した。

 この時、表面の中心線平均粗さ(Ra)は0.50μ mであった。同様にして、中心線平均粗さRaが 表2の値になるよう、電解粗面化の時間を調 し、支持体(b)、(c)、(r1)、(r2)を作製した。

 《平版印刷版材料の作製》
 表3記載の構成で、支持体上に下記組成の感 光層塗工液を乾燥後の固形分量が1.5g/m 2 になるようワイヤーバーで塗布し、95℃で1.5 間乾燥し、続いて酸素遮断層塗工液1を乾燥 後の固形分量が1.5g/m 2 になるようワイヤーバーで塗布し、75℃で1.5 間乾燥し、平版印刷版材料P-1~P-10及びP-r1~P-r 4を得た。

 (感光層塗工液)
 表3記載のラジカル重合可能な化合物の50%プ ロピレングリコールメチルエーテルアセテー ト溶液                            90.0部
 メタクリル酸-メチルメタクリレート(質量 18:82)の共重合体(分子量36000)の30%プロピレン リコールメチルエーテルアセテート溶液   100.0部
 増感色素(表3記載)                         4.0部
 重合開始剤(表3に記載)                       3.0部
 2-メルカプトベンゾチアゾール                   0.3部
 2-メルカプト-1-フェニルベンゾイミダゾー            1.7部
 N-フェニルグリシンベンジルエステル                 4.0部
 銅フタロシアニン顔料35質量%メチルエチル トン分散物      10.0部
 2-t-ブチル-6-(3-t-ブチル-2-ヒドロキシ-5-メチ ベンジル)-
 4-メチルフェニルアクリレート(スミライザ GS:住友3M社製)  0.1部
 ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバ ケート   0.1部
 弗素系界面活性剤(F-178K:大日本インキ社製)         0.5部
 シロキサン系界面活性剤(BYK337:ビックケミ 社製)      0.5部
 メチルエチルケトン                          80部
 プロピレングリコールメチルエーテル                 760部
 (酸素遮断層塗工液1)
 ポリビニルアルコール(セルボール103:Celaneas 社製)  85.0部
 ビニルピロリドン-酢酸ビニル共重合体(ル テックVA64W:BASF製)
                                   15.0部
 サーフィノール465(エアープロダクツ社製)             0.2部
 水                                 900部

 表3において、
 重合開始剤I-1:2,2″-ビス(2-クロロフェニル)- 4,5,4″,5″-テトラフェニルビイミダゾール
 重合開始剤I-r1:テトラ-n-ブチルアンモニウ ・n-ブチル-トリナフタレン-1-イル-ボレート
 ラジカル重合可能な化合物rm-1:1,3-ジ(メタク リロイルオキシ)-2-プロパノール(2.0モル)と、 ヘキサメチレンジイソシアネート(1.0モル)の 応性生物の50%プロピレングリコールメチル ーテルアセテート溶液

 《平版印刷版の作製》
 上記平版印刷版材料に、405nm、60mWの光源を えたプレートセッター(NewsCTP:ECRM社製)を用 て、1200dpi(dpiとは、2.54cm当たりのドット数を 表す)で露光を行った。露光パターンは、面 率100%画像部及び100LPI(LPIとは、2.54cm当たりの 網点画像のスクリーン線数を表す)の面積率70 %、50%、30%の各平網、Times New Romanフォント、 3~10ポイントサイズ、アルファベット大文字 小文字の抜き文字の原稿画像データを使用 た。露光量は、最低0から最高255までの範囲 設定可能な露光値(エクスポージャー・バリ ュー)において、露光値150で行った。

 次いで、105℃に設定されたプレヒート部 酸素遮断層を除去するためのプレ水洗部、3 0℃に温度調節された現像部(表4に示す組成の 各現像液を充填)、版面に付着した現像液を り除く水洗部、画線部保護のためのガム液(G W-3:三菱化学社製を2倍希釈したもの)処理部を 備えたCTP自動現像機(Raptor Polymer:Glunz&Jensen 社製)で現像処理を行い、平版印刷版を得た

 《平版印刷版材料の評価》
 下記の基準に従って評価した。

 〔現像性の評価〕
 出力済みの平版印刷版の版面の非画像部、 像部周辺に、現像によって除去できなかっ 感光層の残留が認められず、また平網にカ ミが生じていない状態を、Aランクとした。 非画像部、画像部周辺に、現像によって除去 できなかった感光層の残留が認められないも のの、平網にカラミが生じている状態を、B ンクとした。また、非画像部、画像部周辺 、現像によって除去できなかった感光層の 留が認められるものをCランクとした。

 〔メンテナンス性の評価〕
 各平版印刷版材料を200mm×250mmのサイズに断 したものを20枚(合計面積1m 2 )用意し、未露光状態で105℃、20秒のプレヒー ト処理をした後、水洗により酸素遮断層を除 去し、室温で風乾した。これを、現像液100ml 入れたステンレスバットに一枚ずつ投入し それぞれ30秒間ゆっくりと攪拌しながら浸 して感光層を溶解させた後、ゴム製のヘラ 表面に付着した現像液をバットの中に戻す うにぬぐった。20枚全て同様に処理した後、 バットに残った感光層を溶解後の現像液を容 量250mlのポリエチレン製サンプル瓶に入れて 栓し、55℃の恒温槽で10日間保管した。保管 後の現像液は室温まで冷却した後、質量既知 の7cm径、No.2の定性濾紙を用いて吸引ろ過し 不溶物を濾別し、濾紙ごと90℃の恒温槽で2 間乾燥したあと室温まで冷却し、質量を測 した。濾紙の質量を差し引き、スラッジ質 を算出して、メンテナンス性の指標とした スラッジ量が少ないほどメンテナンス性は 好である。

 〔耐刷性の評価〕
 175線の画像を60μJ/cm 2 で露光、現像して作製した平版印刷版を、印 刷機(三菱重工業(株)製DAIYA1F-1)で、コート紙 印刷インキ(大日本インキ化学工業社製の、 豆油インキ“ナチュラリス100”)及び湿し水 (東京インク(株)製H液SG-51濃度1.5%)を用いて印 を行い、ハイライト部の点細りの発生する 刷枚数を耐刷性の指標とした。印刷枚数が いほど耐刷性は良好である。

 平版印刷版材料と現像液の組み合わせお び評価の結果を、表5に示す。

 表5に記載の結果より明らかなように、本 発明の感光性平版印刷版は、ケイ酸塩を実質 的に含有しないpHが9.0以上、12.4以下のアルカ リ性水溶液である現像液の現像処理において 、現像性、メンテナンス性(スラッジ)の劣化 く、耐刷力の改善された感光性平版印刷版 あることが分かる。




 
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