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Title:
PIEZOELECTRIC THIN-FILM RESONATOR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/093514
Kind Code:
A1
Abstract:
A piezoelectric thin-film (14) is disposed between a pair of electrodes (13, 15) to constitute a vibration part (20) in cooperation with an insulation layer (12) and a temperature characteristic compensation film (16). The vibration part (20) is supported on an element wafer (11) through support parts (21, 22) and a gap (Ga) is formed between the vibration part (20) and the element wafer (11). The corners of the vibration part (20) are chamfered to suppress the maximum amount of the vertical displacement of the vibration part (20) at its corners due to warping thereof. With this constitution, the entire of the resonator is small-sized, deterioration of its characteristics is avoided and its reliability can be kept.

Inventors:
TAKEUCHI MASAKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/050100
Publication Date:
August 07, 2008
Filing Date:
January 09, 2008
Export Citation:
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Assignee:
MURATA MANUFACTURING CO (JP)
TAKEUCHI MASAKI (JP)
International Classes:
H03H9/17; H01L41/08; H01L41/09; H01L41/18
Foreign References:
JP2003273693A2003-09-26
JPH08186467A1996-07-16
Attorney, Agent or Firm:
KOMORI, Hisao (NoninbashiChuo-ku, Osaka-shi, Osaka 11, JP)
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Claims:
 基板と、一対の電極間に圧電薄膜が配置された振動部と、前記基板と前記振動部とを互いに接続するとともに前記基板と前記振動部との間に空隙部を設ける支持部と、を備えた圧電薄膜共振子において、
 前記振動部の角を面取り形状にしたことを特徴とする圧電薄膜共振子。
 前記面取り形状は平面視で円弧状である請求項1に記載の圧電薄膜共振子。
 前記面取り形状は平面視で直線状である請求項1に記載の圧電薄膜共振子。
Description:
圧電薄膜共振子

 この発明は、基板、圧電薄膜を有する振 部、および基板上で振動部を支持する支持 を備える圧電薄膜共振子に関するものであ 。

 従来、機械的品質係数Qmが高く、共振周 数が1~10MHz程度の比較的低い周波数に設定で 、且つマイクロデバイスとして使用できる 度に小型化した拡がり振動型の圧電振動子 特許文献1に示されている。

 図1は特許文献1に開示されている拡がり振 型圧電振動子91の構成を示す図である。
 図1において、拡がり振動型圧電振動子91は シリコン材料からなる基板92と、該基板92上 に位置し、前後方向に対向して設けられたシ リコン材料からなる一対の支持部93,93と、各 持部93に対向する支持梁94,94を介して支持さ れた振動部95とを備えている。そして、振動 95は各支持梁94によって基板92に対して上側 浮上した状態で支持されている。

 一方、振動部95は、シリコン材料によって 成され、振動板96と、該振動板96上に絶縁膜9 7を介して設けられた圧電薄膜98と、該圧電薄 膜98を上側表面と下側表面とにそれぞれ接触 て配設された上側電極99Aと下側電極100Aとか ら構成されている。さらに、上側電極99A,下 電極100Aにそれぞれ導通し、外部からのリー 線等を接続する端子部99B,100Bが支持部93,93に 形成されている。また、下側電極100の端子部 100B上にはコンタクトホール100Cが形成されて る。

特開平8-186467号公報

 図1に示した拡がり振動型圧電振動子の振 動部が平面視で長方形である場合、振動部95 図2に示すような振動をする。

 図2において実線(長方形)は振動前の状態 破線は振動時の最大変位の状態をそれぞれ している。このように振動部の角部が最も きく変位する。通常、複数の材料からなる 膜構造体の振動子(振動部)は材料の剛性が く、また全体に薄いので振動部を構成する 膜の応力により振動部が何らかの反りや撓 をもって振動する。このため、振動部の角 は下向きまたは上向きに変位し、下向きに 位して振動部の角部が基板に接触すると特 劣化を招くだけでなく振動部の変位量が大 い場合に角部が欠ける等、信頼性にも悪影 を与える。一方、上向きに反る場合、基板 部に大きな空間を確保しておく必要があり たとえば低背化のためにチップサイズのパ ケージングを行う場合に空間確保が難しく 振動部の角部が蓋部分に接触するおそれが じる。

 そこでこの発明の目的は、上述の問題を 消して特性劣化を回避し信頼性を確保した 型の圧電薄膜共振子を提供することにある

 前記課題を解決するためにこの発明は次の うに構成する。
 (1)基板と、一対の電極間に圧電薄膜が配置 れた振動部と、前記基板と前記振動部とを いに接続するとともに前記基板と前記振動 との間に空隙部を設ける支持部と、を備え 圧電薄膜共振子において、前記振動部の角 面取り形状にしたことを特徴としている。

 (2)例えば前記面取り形状は平面視で円弧 または直線状とする。

 この発明によれば振動部の振動によって りや撓みが生じても振動部の角部の最大変 量が小さくなって、基板または蓋と振動部 角部との間の空間を大きく確保しなくても 接触による特性劣化および信頼性低下の問 が解消できる。

 そのため例えばチップサイズでパッケー ングを行って低背化しても特性劣化を回避 信頼性を確保した小型の圧電薄膜共振子が られる。

特許文献1に示されている圧電薄膜共振 子の構成を示す斜視図である。 従来の圧電薄膜共振子の振動部の変位 態を示す図である。 第1の実施形態に係る圧電薄膜共振子の 構造を示す断面図および分解斜視図である。 同圧電薄膜共振子の振動部の平面図お び変位状態を示す図である。 第2の実施形態に係る圧電薄膜共振子の 振動部の平面図である。

符号の説明

 100-圧電薄膜共振子
 11-素子ウエハ(基板)
 12-絶縁層
 13-下部電極
 14-圧電薄膜
 15-上部電極
 16-温度特性補償膜
 17a,17c-コンタクト
 17b-封止部
 18-蓋ウエハ
 19-外部電極
 20-振動部
 21,22-支持部

 《第1の実施形態》
 第1の実施形態に係る圧電薄膜共振子につい て図3・図4を参照して説明する。
 図3は第1の実施形態に係る圧電薄膜共振子 構成を示す図である。図3(A)は断面図、図3(B) は分解斜視図である。

 この圧電薄膜共振子は、基板である素子 エハ11の上部に振動部20およびこの振動部20 素子ウエハ11との間で空隙部Gaを設けるとと もに支持する支持部21,22を形成している。素 ウエハ11の上部には蓋ウエハ18を配置すると ともに、素子ウエハ11と蓋ウエハ18との間を 止部17bで封止して、振動部20の上部にも空隙 部Gbを設けている。

 素子ウエハ11はシリコンウエハである。特 劣化を防ぐために、素子との間にSiO 2 層を形成するなど、絶縁処理をしておくこと が望ましい。また、シリコン以外に絶縁性の 高いガラス基板、水晶基板、LiTaO 3 、LiNbO 3 などのセラミック基板を用いてもよい。図3 示す例では、素子ウエハ11の上部にはSiO 2 からなる絶縁層12を設け、この絶縁層12の上 Ptからなる下部電極13を形成し、絶縁層12お び下部電極13の上部にAlNからなる圧電薄膜14 形成している。さらにこの圧電薄膜14の上 にPtからなる上部電極15を形成している。

 圧電薄膜14および上部電極15の上面にはSiO 2 からなる温度特性補償用の温度特性補償膜16 設けている。封止部17b、コンタクト17a,17cは 共にCu,Sn等の金属材料からなる。コンタクト1 7aは、蓋ウエハ18に形成したコンタクトホー を介して外部電極19aと上部電極15の引き出し 部とを導通させ、コンタクト17cは、外部電極 19cと下部電極13の引き出し部とを導通させる また封止部17bは、素子ウエハ11と蓋ウエハ18 との周囲を囲む部分を封止するとともに、外 部電極19b,19dは封止部17bに導通する。この外 電極19b,19dは接地端子として作用する。

 蓋ウエハ18とコンタクト17aとの間は絶縁 れていることが望ましい。また、素子ウエ 11側にコンタクトを形成してもよい。

 図4は第1の実施形態に係る圧電薄膜共振 の振動部の平面図である。図中実線で示す 状は振動前の状態(輪郭線)であり、破線は振 動時の最も変位した状態を示している。

 図4に示すように振動部20の角部分Rを1/4円 弧状の面取り形状としている。このようなラ ウンド状の面取り形状であるので、振動部20 上下方向への反り(撓み)による角部の上下 向の変位量が小さくなるので、振動部20の上 下の空隙が狭くても接触による問題が生じな い。

 この振動部20の角に丸みをつけることに る特性変動を調べたところ、振動部20の寸法 が396×266μmの場合に半径60μmのラウンドを付 ても電気的特性の劣化が生じないことが分 った。相対的には、ラウンドの半径が振動 20の長辺方向の寸法の0.15倍(60/396)または振動 部20の短辺方向の寸法の0.23倍(60/266)以下であ ば特性上問題が生じないと言える。

 なお、平面的な面取りだけでなく、素子 面を見たときに面取りされているとより効 的である。また、平面的な面取り形状は円 だけでなく任意の曲線で形成されていても い。

 《第2の実施形態》
 図5は第2の実施形態に係る圧電薄膜共振子 振動部20の平面図である。図5に示すように 振動部20の4つの角部を45°方向に切り落とし 斜辺Sを有する面取り形状としている。これ によりそれぞれが90°以上の角度を有する8個 角部を備えることになる。

 このような形状であっても第1の実施形態 の場合と同様に、振動部20の上下方向への反 (撓み)による角部の上下方向の変位量が小 くなるので、振動部20の上下の空隙が狭くて も接触による問題が生じない。

 この振動部20の角を直線状の面取り形状 することによる特性変動を調べたところ、 動部20の寸法が396×266μmの場合に、斜辺の寸 を85μmにしても電気的特性の劣化が生じな ことが分かった。相対的には、斜辺の寸法 振動部20の長辺方向の寸法の0.21倍(85/396)また は振動部20の短辺方向の寸法の0.32倍(85/266)以 であれば特性上問題が生じないと言える。

 なお、角の面取りは、この形状に限るも ではなく、2辺以上の直線で面取りしてもよ い。