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Title:
PLASMA DISPLAY DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/102534
Kind Code:
A1
Abstract:
A plasma display device is provided with a plasma display panel; a chassis arranged by sandwiching a heat conductive sheet with the plasma display panel; a small signal processing circuit mounting substrate arranged on the rear surface of the chassis; a temperature sensor; a temperature sensor arranging tool , which arranges the temperature sensor, has a shielding wall around the temperature sensor and is arranged on the rear surface of the small signal processing circuit mounting substrate; a front frame and a back cover having a ventilating section composed of a plurality of ventilating holes. The temperature sensor is arranged at an intermediate position between the plasma display panel and the back cover to face the back cover.

Inventors:
FUKUI YASUHITO
Application Number:
PCT/JP2008/000250
Publication Date:
August 28, 2008
Filing Date:
February 19, 2008
Export Citation:
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Assignee:
MATSUSHITA ELECTRIC IND CO LTD (JP)
FUKUI YASUHITO
International Classes:
G09F9/00; G09G3/20; G09G3/28; G09G3/288; G09G3/298; H04N5/66
Foreign References:
JP2006293369A2006-10-26
JP2000242340A2000-09-08
JP2004095455A2004-03-25
JP2002318542A2002-10-31
Attorney, Agent or Firm:
IWAHASHI, Fumio et al. (1006, Oaza Kadoma, Kadoma-sh, Osaka 01, JP)
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Claims:
走査電極と維持電極とデータ電極とを有する放電セルを複数備えたプラズマディスプレイパネルと、
前記プラズマディスプレイパネルに対向する位置に配置するバックカバーと、
前記バックカバーと対向する位置に配置する温度センサと、
前記温度センサを設置する温度センサ設置器具と、
前面枠および前記バックカバーを有し、前記プラズマディスプレイパネルを収容する筐体とを備え、
前記温度センサ設置器具および前記温度センサは、前記プラズマディスプレイパネルと前記バックカバーとの中間位置に配置し、
前記プラズマディスプレイパネルと前記温度センサ設置器具との間に遮蔽物を配置したことを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
前記プラズマディスプレイパネルの背面に、前記プラズマディスプレイパネルとの間に熱伝導シートを介して配置したシャーシと、
電極を駆動する駆動回路を搭載し前記シャーシの背面に配置した駆動回路搭載基板と、
駆動回路と比較して電圧値の低い信号を処理する小信号処理回路を搭載し前記シャーシの背面に配置した小信号処理回路搭載基板とを備え、
前記温度センサ設置器具は、前記小信号処理回路搭載基板および前記駆動回路搭載基板よりもバックカバーに近い位置に配置するとともに、前記駆動回路搭載基板に対しては前記小信号処理回路搭載基板よりもさらに離間した位置に配置したことを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ装置。
前記温度センサ搭載器具は、前記温度センサの周囲に、前記プラズマディスプレイパネルで発生する熱を遮る遮蔽壁を有することを特徴とする請求項2に記載のプラズマディスプレイ装置。
前記温度センサ搭載器具は、前記温度センサの周囲を取り囲むように形成した遮蔽壁を有することを特徴とする請求項2に記載のプラズマディスプレイ装置。
前記温度センサ設置器具は、前記小信号処理回路搭載基板の背面に配置したことを特徴とする請求項2に記載のプラズマディスプレイ装置。
前記温度センサ設置器具上にボス材を介して基板を配置するとともに、前記基板上に前記温度センサを搭載したことを特徴とする請求項2に記載のプラズマディスプレイ装置。
前記ボス材は、アルミニウム、鉄の少なくともいずれか1つを含んで形成され、
前記基板は、前記ボス材より熱伝導率が低いことを特徴とする請求項6に記載のプラズマディスプレイ装置。
前記駆動回路は、前記温度センサが検出した温度にもとづき表示画像の輝度を制御することを特徴とする請求項2に記載のプラズマディスプレイ装置。
前記駆動回路は、前記温度センサの検出した温度が第1所定温度以下の場合、輝度倍率を第1所定輝度倍率とし、
前記温度センサの検出した温度が第2所定温度の場合、輝度倍率を第2所定輝度倍率とし、
前記温度センサの検出した温度が第1所定温度を超える場合、輝度倍率を
Y=(Y3-Y1)(T-T2)/(T1-T2)+Y1
 ただし、Yは輝度倍率、Tは温度センサの検出した温度、T1は第1所定温度、
 T2は第2所定温度、Y3は第1所定輝度倍率、Y1は第2所定輝度倍率、
の数式に基づいて制御することを特徴とする請求項8に記載のプラズマディスプレイ装置。
前記バックカバーに複数の通気孔を有する通気部をさらに設け、
前記複数の通気孔は、前記バックカバーの前記温度センサと対向する位置を中心として、所定直径以上離間した位置に配置したことを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ装置。
前記バックカバーに複数の通気孔を有する通気部をさらに設け、
前記複数の通気孔は、前記バックカバーの前記温度センサと対向する位置を中心として、所定高さと所定幅を有する矩形の形状より離間した位置に配置したことを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ装置。
前記温度センサは、前記温度センサと前記バックカバーとの間隔が第1所定間隔以上、第2所定間隔以下となる位置に配置したことを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ装置。
前記温度センサは、前記プラズマディスプレイパネルの高さの2分の1の高さ以下で、前記プラズマディスプレイパネルに対向する位置に配置したことを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ装置。
Description:
プラズマディスプレイ装置

 本発明は、壁掛けテレビや大型モニター 用いられるプラズマディスプレイ装置に関 る。

 プラズマディスプレイパネル(以下、「パ ネル」と略記する)として代表的な交流面放 型パネルは、対向配置された前面板と背面 との間に多数の放電セルが形成されている 前面板は、1対の走査電極と維持電極とから る表示電極対が前面ガラス基板上に互いに 行に複数対形成され、それら表示電極対を うように誘電体層および保護層が形成され いる。背面板は、背面ガラス基板上に複数 平行なデータ電極と、それらを覆うように 電体層と、さらにその上にデータ電極と平 に複数の隔壁とがそれぞれ形成され、誘電 層の表面と隔壁の側面とに蛍光体層が形成 れている。そして、表示電極対とデータ電 とが立体交差するように前面板と背面板と 対向配置されて密封され、内部の放電空間 は、例えば分圧比で5%のキセノンを含む放 ガスが封入されている。ここで表示電極対 データ電極とが対向する部分に放電セルが 成される。このような構成のパネルにおい 、各放電セル内でガス放電により紫外線を 生させ、この紫外線で赤色(R)、緑色(G)およ 青色(B)の各色の蛍光体を励起発光させてカ ー表示を行っている。

 パネルを駆動する方法としては、サブフ ールド法、すなわち、1フィールド期間を複 数のサブフィールドに分割した上で、発光さ せるサブフィールドの組み合わせによって階 調表示を行う方法が一般に用いられている。

 各サブフィールドは、初期化期間、書込 期間および維持期間を有する。初期化期間 は初期化放電を発生し、続く書込み動作に 要な壁電荷を各電極上に形成するとともに 書込み放電を安定して発生させるためのプ イミング粒子(放電のための起爆剤=励起粒 )を発生させる。書込み期間では、表示を行 べき放電セルに選択的に書込みパルス電圧 印加して書込み放電を発生させ壁電荷を形 する(以下、この動作を「書込み」とも記す )。そして維持期間では、走査電極と維持電 とからなる表示電極対に交互に維持パルス 圧を印加し、書込み放電を起こした放電セ で維持放電を発生させ、対応する放電セル 蛍光体層を発光させることにより画像表示 行う。

 このとき、放電セルでは、放電の発生回 に応じた熱が生じる。そのため、この熱に りパネル自体の温度が上昇する。また、表 画像が明るいほど放電の発生回数も増加す ため、パネルの温度も大きく上昇する。ま 、このようなパネルにおいては、放電セル 温度に依存して放電特性が変化することが 般に知られており、パネルの温度が上がり ぎると放電が不安定となり、画像表示品質 劣化する恐れがある。

 そこで、パネルの温度に応じて生じる画 の表示品質の劣化を防止するための様々な 法が提案されている。

 例えば、シリコン系樹脂等からなる熱伝 シートを介してパネルにシャーシを取り付 ることにより、パネルで発生した熱をシャ シに効率よく伝導して、パネルの温度上昇 抑える方法が開示されている(例えば、特許 文献1参照)。

 また、パネルの温度を検出し、検出した 度に応じて様々な補正を施す方法が提案さ ている。例えば、パネルの温度を検出する ネル温度検出部を備え、パネル温度検出部 らの温度情報に応じて書込みパルス周期を 化させ、書込みを安定させるように構成さ たプラズマディスプレイ装置が開示されて る(例えば、特許文献2参照)。

 あるいは、入力映像信号の平均輝度レベ (Average Picture Level:APL)とパネルの温度とを 出し、検出したAPLおよび検出した温度に応 て表示画像の輝度を制御し、パネルの消費 力を制御してパネルの温度を制御する方法 開示されている(例えば、特許文献3参照)。

 しかしながら、パネルの温度はパネルの 域によって温度分布に偏りが生じるため表 領域全体が同一の温度になることはほとん なく、また表示画像によってもパネルの温 は大きく変化する。その一方で、プラズマ ィスプレイ装置を構成する部品点数を削減 ることが強く求められており、温度センサ 設置数を増加させることは難しい。

 そのような温度センサの設置数が制限さ たプラズマディスプレイ装置では、パネル 体にわたってパネルの温度を正確に検出す ことは難しい。そして、近年のパネルの大 面化、プラズマディスプレイ装置の大型化 より、パネルの温度を正確に検出すること より困難になってきている。

 また、近年では、画像の表示品質を高め ためにさらなる高輝度化が進められている そして、放電電流を増大させて発光輝度を めるように構成されたプラズマディスプレ 装置では、パネルの温度はさらに上昇しや い。

 このように、近年におけるプラズマディ プレイ装置の大画面化、高輝度化の傾向に り、パネルの温度を適正に保つことはさら 難しくなっている。

 しかしながら、高品位な画像を表示するた にパネルの温度を適切に制御することがま ます重要になってきており、大画面化、高 度化されたプラズマディスプレイ装置にお て、より簡易な構成でパネルの温度を適正 保つことが強く求められている。

特開平10-25432号公報

特開2004-61702号公報

特開2000-305514号公報

 本発明のプラズマディスプレイ装置は、 査電極と維持電極とデータ電極とを有する 電セルを複数備えたパネルと、パネルに対 する位置に配置するバックカバーと、バッ カバーと対向する位置に配置する温度セン と、温度センサを設置する温度センサ設置 具と、前面枠およびバックカバーを有し、 ネルを収容する筐体とを備え、温度センサ 置器具および温度センサは、パネルと前記 ックカバーとの中間位置に配置し、パネル 温度センサ設置器具との間に遮蔽物を配置 たことを特徴とする。

 これにより、温度センサは、プラズマデ スプレイ装置の周囲温度の検出を、パネル 生じる局所的な温度変動による影響を低減 て行うことが可能となる。

 また、本発明のプラズマディスプレイ装 における駆動回路は、温度センサが検出し 温度にもとづき表示画像の輝度を調整して ラズマディスプレイ装置の消費電力を制御 る構成としてもよい。

 これにより、温度センサにおいて検出し 温度にもとづきパネルの消費電力を制御で るので、比較的簡易な構成で、パネルにお て想定される最高温度を、パネルの仕様の 限以下に抑えることが可能となり、パネル 温度を適正に保つことが可能となる。

図1は本発明の一実施の形態におけるパ ネルの構造を示す分解斜視図である。 図2は同パネルの電極配列図である。 図3は本発明の一実施の形態におけるサ ブフィールド構成を示す図である。 図4は本発明の一実施の形態におけるパ ネルの各電極に印加する駆動電圧波形図であ る。 図5は本発明の一実施の形態におけるプ ラズマディスプレイ装置の回路ブロック図で ある。 図6は本発明の一実施の形態における走 査電極駆動回路の回路図である。 図7は本発明の一実施の形態におけるデ ータ電極駆動回路の回路図である。 図8Aは本発明の一実施の形態における ラズマディスプレイ装置の構造の一例を示 分解斜視図である。 図8Bは本発明の一実施の形態における ラズマディスプレイ装置の構造の他の一例 示す分解斜視図である。 図9は図8A、図8Bの9-9線から見た断面図 ある。 図10は本発明の一実施の形態における 度センサの検出温度と輝度倍率との関係を す概略図である。 図11は本発明の一実施の形態における 囲温度、輝度倍率、想定される最大温度上 、想定されるパネルの最高温度の関係を示 概略図である。

符号の説明

 1  プラズマディスプレイ装置
 2  前面枠
 3  バックカバー
 4  通気孔
 5  通気部
 10  パネル
 11  熱伝導シート
 12  シャーシ
 13a  データ電極駆動回路搭載基板
 13b  走査電極駆動回路搭載基板
 13c  維持電極駆動回路搭載基板
 14  電源回路搭載基板
 15  小信号処理回路搭載基板
 16  温度センサ設置器具
 17  遮蔽壁
 18  チューナー搭載基板
 19  フレキシブルケーブル
 21  前面板
 22  走査電極
 23  維持電極
 24  表示電極対
 25,33  誘電体層
 26  保護層
 31  背面板
 32  データ電極
 34  隔壁
 35  蛍光体層
 41  画像信号処理回路
 42  データ電極駆動回路
 43  走査電極駆動回路
 44  維持電極駆動回路
 45  タイミング発生回路
 48  温度検出回路
 49  温度センサ
 50,60  維持パルス発生回路
 51,56  電力回収回路
 52,57  クランプ回路
 53  初期化波形発生回路
 54  走査パルス発生回路
 55  書込みパルス発生回路
 58  書込みパルス出力回路
 Q1,Q2,Q3,Q4,Q11,Q12,Q13,Q14,Q21,Q31,Q32,Q33,Q34,QH1~QHn,QL 1~QLn  スイッチング素子
 C1,C10,C11,C21,C31  コンデンサ
 L1,L31  インダクタ
 D1,D2,D10,D21,D31,D32  ダイオード

 以下、本発明の実施の形態におけるプラ マディスプレイ装置について、図面を用い 説明する。

 (実施の形態)
 図1は、本発明の一実施の形態におけるプラ ズマディスプレイパネル10(以下、「パネル」 と略記する)の構造を示す分解斜視図である ガラス製の前面板21上には、走査電極22と維 電極23とからなる表示電極対24が複数形成さ れている。そして走査電極22と維持電極23と 覆うように誘電体層25が形成され、その誘電 体層25上に保護層26が形成されている。

 また、保護層26は、放電セルにおける放 開始電圧を下げるために、パネルの材料と て使用実績があり、ネオン(Ne)およびキセノ (Xe)ガスを封入した場合に2次電子放出係数 大きく耐久性に優れたMgOを主成分とする材 から形成されている。

 背面板31上にはデータ電極32が複数形成さ れ、データ電極32を覆うように誘電体層33が 成され、さらにその上に井桁状の隔壁34が形 成されている。そして、隔壁34の側面および 電体層33上には赤色(R)、緑色(G)および青色(B )の各色に発光する蛍光体層35が設けられてい る。

 これら前面板21と背面板31とは、微小な放 電空間を挟んで表示電極対24とデータ電極32 が交差するように対向配置され、その外周 をガラスフリット等の封着材によって封着 れている。そして放電空間には、例えばネ ンとキセノンの混合ガスが放電ガスとして 入されている。放電空間は隔壁34によって複 数の区画に仕切られており、表示電極対24と ータ電極32とが交差する部分に放電セルが 成されている。そしてこれらの放電セルが 電、発光することにより画像が表示される

 なお、パネル10の構造は上述したものに られるわけではなく、例えばストライプ状 隔壁を備えたものであってもよい。

 図2は、本発明の一実施の形態におけるパ ネル10の電極配列図である。パネル10には、 方向に長いn本の走査電極SC1~SCn(図1の走査電 22)およびn本の維持電極SU1~SUn(図1の維持電極 23)が配列され、列方向に長いm本のデータ電 D1~Dm(図1のデータ電極32)が配列されている。 して、1対の走査電極SCi(i=1~n)および維持電 SUiと1つのデータ電極Dj(j=1~m)とが交差した部 に放電セルが形成され、放電セルは放電空 内にm×n個形成されている。なお、図1、図2 示したように、走査電極SCiと維持電極SUiと 互いに平行に対をなして形成されているた に、走査電極SC1~SCnと維持電極SU1~SUnとの間 大きな電極間容量Cpが存在する。また、走査 電極SCiおよび維持電極SUiとデータ電極Djとが 差した部分にも電極間容量が存在する。

 次に、パネル10を駆動するための駆動電 波形とその動作の概要について説明する。 実施の形態におけるプラズマディスプレイ 置は、サブフィールド法、すなわち1フィー ド期間を複数のサブフィールドに分割し、 ブフィールド毎に各放電セルの発光・非発 を制御することによって階調表示を行う。 れぞれのサブフィールドは、初期化期間、 込み期間および維持期間を有する。

 各サブフィールドにおいて、初期化期間 は初期化放電を発生し、続く書込み放電に 要な壁電荷を各電極上に形成する。加えて 放電遅れを小さくし書込み放電を安定して 生させるためのプライミング粒子(放電のた めの起爆剤=励起粒子)を発生させるという働 を持つ。このときの初期化動作には、全て 放電セルで初期化放電を発生させる初期化 作(以下、「全セル初期化動作」と略記する )と、直前のサブフィールドで維持放電を行 た放電セルだけで選択的に初期化放電を発 させる初期化動作(以下、「選択初期化動作 と略記する)とがある。

 書込み期間では、後に続く維持期間にお て発光させるべき放電セルで選択的に書込 放電を発生し壁電荷を形成する。そして維 期間では、輝度重みに比例した数の維持パ スを表示電極対24に交互に印加して、書込 放電を発生した放電セルで維持放電を発生 せて発光させる。このときの比例定数を「 度倍率」と呼ぶ。

 図3は、本発明の一実施の形態におけるサ ブフィールド構成を示す図である。なお、図 3は、サブフィールド法における1フィールド 間の駆動波形の概略を示したものであり、 動電圧波形の詳細は後述する。

 本実施の形態では、1フィールドを10のサ フィールド(第1SF、第2SF、・・・、第10SF)で 成し、各サブフィールドはそれぞれ、例え (1、2、3、6、11、18、30、44、60、80)の輝度重 を持つものとする。そして、第1SFの初期化 間では全セル初期化動作を行い、第2SF~第10S Fの初期化期間では選択初期化動作を行うも とする。これにより、画像の表示に関係の い発光は第1SFにおける全セル初期化動作の 電にともなう発光のみとなり、放電セルで 持放電を生じさせないときの黒表示領域の 度は全セル初期化動作における微弱発光だ となって、コントラストの高い画像表示が 能となる。また、各サブフィールドの維持 間においては、それぞれのサブフィールド 輝度重みに所定の輝度倍率を乗じた数の維 パルスを表示電極対24のそれぞれに印加する 。

 しかし、本実施の形態は、サブフィール 数や各サブフィールドの輝度重みが上記の に限定されるものではなく、また、画像信 等にもとづいてサブフィールド構成を切換 る構成であってもよい。

 なお、本実施の形態では、輝度倍率を一 にするのでなく、後述する温度センサで検 する温度にもとづき変化させる構成として る。これにより、パネル10における消費電 を制御してパネル10の温度を適正に保つよう にしている。この詳細については後述する。

 図4は、本発明の一実施の形態におけるパ ネル10の各電極に印加する駆動電圧波形図で る。図4には、2つのサブフィールドの駆動 圧波形、すなわち全セル初期化動作を行う ブフィールド(以下、「全セル初期化サブフ ールド」と呼称する)と、選択初期化動作を 行うサブフィールド(以下、「選択初期化サ フィールド」と呼称する)とを示しているが 他のサブフィールドにおける駆動電圧波形 ほぼ同様である。

 まず、全セル初期化サブフィールドであ 第1SFについて説明する。第1SFの初期化期間 半部では、データ電極D1~Dm、維持電極SU1~SUn それぞれ0(V)を印加し、走査電極SC1~SCnには 維持電極SU1~SUnに対して放電開始電圧以下の 圧Vi1から、放電開始電圧を超える電圧Vi2に かって緩やかに上昇する傾斜波形電圧(以下 、「上りランプ波形電圧」と呼称する)を印 する。

 この上りランプ波形電圧が上昇する間に 走査電極SC1~SCnと維持電極SU1~SUn、データ電 D1~Dmとの間でそれぞれ微弱な初期化放電が持 続して起こる。そして、走査電極SC1~SCn上部 負の壁電圧が蓄積されるとともに、データ 極D1~Dm上部および維持電極SU1~SUn上部には正 壁電圧が蓄積される。ここで、電極上部の 電圧とは電極を覆う誘電体層上、保護層上 蛍光体層上等に蓄積された壁電荷により生 る電圧を表す。

 初期化期間後半部では、維持電極SU1~SUnに 正の電圧Ve1を印加し、データ電極D1~Dmに0(V)を 印加し、走査電極SC1~SCnには、維持電極SU1~SUn 対して放電開始電圧以下となる電圧Vi3から 電開始電圧を超える電圧Vi4に向かって緩や に下降する傾斜波形電圧(以下、「下りラン プ波形電圧」と呼称する)を印加する。この に、走査電極SC1~SCnと維持電極SU1~SUn、データ 電極D1~Dmとの間でそれぞれ微弱な初期化放電 持続して起こる。そして、走査電極SC1~SCn上 部の負の壁電圧および維持電極SU1~SUn上部の の壁電圧が弱められ、データ電極D1~Dm上部の 正の壁電圧は書込み動作に適した値に調整さ れる。以上により、全ての放電セルに対して 初期化放電を行う全セル初期化動作が終了す る。

 なお、図4の第2SFの初期化期間に示したよ うに、初期化期間の前半部を省略した駆動電 圧波形を各電極に印加してもよい。すなわち 、維持電極SU1~SUnに電圧Ve1を、データ電極D1~Dm に0(V)をそれぞれ印加し、走査電極SC1~SCnに電 Vi3’から電圧Vi4に向かって緩やかに下降す 下りランプ波形電圧を印加する。これによ 前のサブフィールドの維持期間で維持放電 起こした放電セルでは微弱な初期化放電が 生し、走査電極SCi上部および維持電極SUi上 の壁電圧が弱められる。また直前の維持放 によってデータ電極Dk(k=1~m)上部に十分な正 壁電圧が蓄積されている放電セルでは、こ 壁電圧の過剰な部分が放電され書込み動作 適した壁電圧に調整される。一方、前のサ フィールドで維持放電を起こさなかった放 セルについては放電することはなく、前の ブフィールドの初期化期間終了時における 電荷がそのまま保たれる。このように前半 を省略した初期化動作は、直前のサブフィ ルドの維持期間で維持動作を行った放電セ に対して初期化放電を行う選択初期化動作 なる。

 続く書込み期間では、維持電極SU1~SUnに電 圧Ve2を、走査電極SC1~SCnに電圧Vcを印加する。

 そして、1行目の走査電極SC1に負の走査パ ルス電圧Vaを印加するとともに、データ電極D 1~Dmのうち1行目に発光させるべき放電セルの ータ電極Dk(k=1~m)に正の書込みパルス電圧Vd 印加する。このときデータ電極Dk上と走査電 極SC1上との交差部の電圧差は、外部印加電圧 の差(Vd-Va)にデータ電極Dk上の壁電圧と走査電 極SC1上の壁電圧との差が加算されたものとな り放電開始電圧を超える。これにより、デー タ電極Dkと走査電極SC1との間に放電が発生す 。また、維持電極SU1~SUnに電圧Ve2を印加して いるため、維持電極SU1上と走査電極SC1上との 電圧差は、外部印加電圧の差である(Ve2-Va)に 持電極SU1上の壁電圧と走査電極SC1上の壁電 との差が加算されたものとなる。このとき 電圧Ve2を、放電開始電圧をやや下回る程度 電圧値に設定することで、維持電極SU1と走 電極SC1との間を、放電には至らないが放電 発生しやすい状態とすることができる。こ により、データ電極Dkと走査電極SC1との間 発生する放電を引き金にして、データ電極Dk と交差する領域にある維持電極SU1と走査電極 SC1との間に放電を発生させることができる。 こうして、発光させるべき放電セルに書込み 放電が起こり、走査電極SC1上に正の壁電圧が 蓄積され、維持電極SU1上に負の壁電圧が蓄積 され、データ電極Dk上にも負の壁電圧が蓄積 れる。

 このようにして、1行目に発光させるべき 放電セルで書込み放電を起こして各電極上に 壁電圧を蓄積する書込み動作を行う。一方、 書込みパルス電圧Vdを印加しなかったデータ 極D1~Dmと走査電極SC1との交差部の電圧は放 開始電圧を超えないので、書込み放電は発 しない。以上の書込み動作をn行目の放電セ に至るまで行い、書込み期間が終了する。

 続く維持期間では、まず走査電極SC1~SCnに 正の維持パルス電圧Vsを印加するとともに維 電極SU1~SUnにベース電位となる接地電位、す なわち0(V)を印加する。すると書込み放電を こした放電セルでは、走査電極SCi上と維持 極SUi上との電圧差が維持パルス電圧Vsに走査 電極SCi上の壁電圧と維持電極SUi上の壁電圧と の差が加算されたものとなり放電開始電圧を 超える。

 そして、走査電極SCiと維持電極SUiとの間 維持放電が起こり、このとき発生した紫外 により蛍光体層35が発光する。そして走査 極SCi上に負の壁電圧が蓄積され、維持電極SU i上に正の壁電圧が蓄積される。さらにデー 電極Dk上にも正の壁電圧が蓄積される。書込 み期間において書込み放電が起きなかった放 電セルでは維持放電は発生せず、初期化期間 の終了時における壁電圧が保たれる。

 続いて、走査電極SC1~SCnにはベース電位と なる0(V)を、維持電極SU1~SUnには維持パルス電 Vsをそれぞれ印加する。すると、維持放電 起こした放電セルでは、維持電極SUi上と走 電極SCi上との電圧差が放電開始電圧を超え ので再び維持電極SUiと走査電極SCiとの間に 持放電が起こり、維持電極SUi上に負の壁電 が蓄積され走査電極SCi上に正の壁電圧が蓄 される。以降同様に、走査電極SC1~SCnと維持 極SU1~SUnとに交互に輝度重みに輝度倍率を乗 じた数の維持パルスを印加し、表示電極対24 電極間に電位差を与えることにより、書込 期間において書込み放電を起こした放電セ で維持放電を継続して行う。

 そして、維持期間の最後には走査電極SC1~ SCnと維持電極SU1~SUnとの間にいわゆる細幅パ ス状の電圧差を与えて、データ電極Dk上の正 の壁電圧を残したまま、走査電極SCiおよび維 持電極SUi上の壁電圧を調整している。

 続くサブフィールドの動作は、維持期間 維持パルスの数を除いて上述の動作とほぼ 様であるため説明を省略する。以上が、本 施の形態におけるパネル10の各電極に印加 る駆動電圧波形の概要である。

 なお、第1SF~第10SFの輝度重みが(1、2、3、6 、11、18、30、44、60、80)の場合、輝度倍率が1 であれば、各サブフィールドにおける維持 ルス数は、(1、2、3、6、11、18、30、44、60、8 0)となり、輝度倍率が2倍のときには、輝度重 みをそれぞれ2倍にした(2、4、6、12、22、36、6 0、88、120、160)となり、輝度倍率が3倍のとき は、同様に3倍にした(3、6、9、18、33、54、90 、132、180、240)となる。そして、上述したよ に、本実施の形態では、後述する温度セン で検出する温度にもとづきこの輝度倍率を 化させ、1フィールド期間における維持パル の総数を制御している。こうしてパネル10 おける消費電力を制御してパネル10の温度を 適正に保つようにしている。

 次に、本実施の形態におけるプラズマデ スプレイ装置の構成について説明する。図5 は、本発明の一実施の形態におけるプラズマ ディスプレイ装置の回路ブロック図である。 プラズマディスプレイ装置1は、パネル10、画 像信号処理回路41、データ電極駆動回路42、 査電極駆動回路43、維持電極駆動回路44、タ ミング発生回路45、温度検出回路48および各 回路ブロックに必要な電源を供給する電源回 路(図示せず)を備えている。

 画像信号処理回路41は、入力された画像 号sigをサブフィールド毎の発光・非発光を す画像データに変換する。データ電極駆動 路42はサブフィールド毎の画像データを各デ ータ電極D1~Dmに対応する信号に変換し各デー 電極D1~Dmを駆動する。

 温度検出回路48は、温度を検出するため 用いられる熱電対等の一般に知られた素子 らなる温度センサ49を有し、温度センサ49で 出した温度とあらかじめ定めた第1所定温度 とを比較して、その結果を表す信号を出力す る。具体的には、検出した温度が第1所定温 未満かどうか、第1所定温度以上であれば第1 所定温度よりもどれだけ大きいかを示す信号 をタイミング発生回路45に出力する。

 なお、本実施の形態では、この第1所定温 度を45℃に設定しているが、何らこの数値に 定されるものではなく、パネルの特性やプ ズマディスプレイ装置の仕様等にもとづい 最適な値に設定することが望ましい。

 タイミング発生回路45は水平同期信号H、 直同期信号Vおよび温度検出回路48からの出 をもとにして各回路ブロックの動作を制御 る各種のタイミング信号を発生し、それぞ の回路ブロックへ供給する。そして、上述 たように、本実施の形態においては、温度 ンサ49において検出した温度にもとづいて 度倍率を制御しており、それに応じたタイ ング信号を走査電極駆動回路43および維持電 極駆動回路44に出力する。これにより、1フィ ールド期間における維持パルスの総数を制御 して消費電力を制御し、パネルの温度を適正 に保つ制御を行う。

 走査電極駆動回路43は、初期化期間にお て走査電極SC1~SCnに印加する初期化波形電圧 発生するための初期化波形発生回路(図示せ ず)、維持期間において走査電極SC1~SCnに印加 る維持パルス電圧を発生するための維持パ ス発生回路50、書込み期間において走査電 SC1~SCnに印加する走査パルス電圧を発生する めの走査パルス発生回路(図示せず)を有し タイミング信号にもとづいて各走査電極SC1~S Cnをそれぞれ駆動する。維持電極駆動回路44 、維持パルス発生回路60および電圧Ve1、電圧 Ve2を発生するための回路を備え、タイミング 信号にもとづいて維持電極SU1~SUnを駆動する

 ここで、各電極を駆動して放電セルに放 を発生させる各電極駆動回路においては、 電極に数十V(ボルト)から百数十Vといった高 い電圧を印加し、かつ放電に必要な数十A(ア ペア)といった非常に大きな電流を流さなけ ればならない。そのため、各電極駆動回路で は非常に大きなジュール熱が発生する。また 、パネル10では各放電セルの発光・非発光を み合わせて画像を表示するため、各放電セ における放電の発生も、表示画像の図柄に じて異なる。したがって、発生する熱も、 示画像の図柄に応じて大きく変動する。

 一方、画像信号処理回路41やタイミング 生回路45で扱う信号は数Vからせいぜい十数V あって、上述の駆動回路と比較して十分に い(以下、これらの回路を総称して「小信号 処理回路」と呼称する)。また、流さなけれ ならない電流量も十分に小さく、かつ、表 画像の図柄によらずほぼ一定の動作をする め電流量の変動も比較的少ない。そのため 発生するジュール熱は十分に小さく、その 動量も少ない。

 次に、各電極駆動回路の詳細について説 する。まず、走査電極駆動回路43の詳細と の動作について説明する。図6は、本発明の 実施の形態における走査電極駆動回路43の 路図である。走査電極駆動回路43は、維持パ ルスを発生させる維持パルス発生回路50、初 化波形を発生させる初期化波形発生回路53 走査パルスを発生させる走査パルス発生回 54を備えている。

 維持パルス発生回路50は、電力回収回路51 とクランプ回路52とを備えている。電力回収 路51は、電力回収用のコンデンサC1、スイッ チング素子Q1、Q2、逆流防止用のダイオードD1 、D2、共振用のインダクタL1を有している。 お、電力回収用のコンデンサC1は電極間容量 Cpに比べて十分に大きい容量を持ち、電力回 回路51の電源として働くように、電圧値Vsの 半分の約Vs/2に充電されている。クランプ回 52は、走査電極SC1~SCnを電圧Vsにクランプする ためのスイッチング素子Q3、走査電極SC1~SCnを 0(V)にクランプするためのスイッチング素子Q4 を有している。そして、タイミング発生回路 45から出力されるタイミング信号にもとづき 持パルス電圧Vsを発生させる。

 例えば、維持パルス波形を立ち上げる際 は、スイッチング素子Q1をオンにして電極 容量CpとインダクタL1とを共振させ、電力回 用のコンデンサC1からスイッチング素子Q1、 ダイオードD1、インダクタL1を通して走査電 SC1~SCnに電力を供給する。そして、走査電極S C1~SCnの電圧がVsに近づいた時点で、スイッチ グ素子Q3をオンにして、走査電極SC1~SCnを電 Vsにクランプする。

 逆に、維持パルス波形を立ち下げる際に 、スイッチング素子Q2をオンにして電極間 量CpとインダクタL1とを共振させ、電極間容 CpからインダクタL1、ダイオードD2、スイッ ング素子Q2を通して電力回収用のコンデン C1に電力を回収する。そして、走査電極SC1~SC nの電圧が0(V)に近づいた時点で、スイッチン 素子Q4をオンにして、走査電極SC1~SCnを0(V)に クランプする。

 初期化波形発生回路53は、スイッチング 子Q11とコンデンサC10と抵抗R10とを有し電圧Vi 2までランプ状に緩やかに上昇する上りラン 波形電圧を発生するミラー積分回路、スイ チング素子Q14とコンデンサC11と抵抗R11とを し所定の初期化電圧Vi4までランプ状に緩や に低下する下りランプ波形電圧を発生する ラー積分回路、スイッチング素子Q12を用い 分離回路およびスイッチング素子Q13を用い 分離回路を備えている。そして、タイミン 発生回路45から出力されるタイミング信号に もとづき上述した初期化波形を発生させる。 なお、図6には、ミラー積分回路のそれぞれ 入力端子を入力端子INa、入力端子INbとして している。

 そして、例えば、初期化波形における上 ランプ波形電圧を発生させる場合には、入 端子INaに所定の電圧(例えば、15(V))を印加し て、入力端子INaを「Hi」にする。すると、抵 R10からコンデンサC10に向かって一定の電流 流れ、スイッチング素子Q11のソース電圧が ンプ状に上昇し、走査電極駆動回路43の出 電圧もランプ状に上昇し始める。

 また、全セル初期化動作および選択初期 動作の初期化波形における下りランプ波形 圧を発生させる場合には、入力端子INbに所 の電圧(例えば、15(V))を印加して、入力端子 INbを「Hi」にする。すると、抵抗R11からコン ンサC11に向かって一定の電流が流れ、スイ チング素子Q14のドレイン電圧がランプ状に 降し、走査電極駆動回路43の出力電圧もラ プ状に下降し始める。

 走査パルス発生回路54は、走査電極SC1~SCn それぞれに走査パルス電圧を出力するスイ チ回路OUT1~OUTnと、スイッチ回路OUT1~OUTnの低 圧側を電圧Vaにクランプするためのスイッ ング素子Q21と、電圧Vaに電圧Vscnを重畳した 圧Vcをスイッチ回路OUT1~OUTnの高電圧側に印加 するためのダイオードD21およびコンデンサC21 とを備えている。そしてスイッチ回路OUT1~OUTn のそれぞれは、電圧Vcを出力するためのスイ チング素子QH1~QHnと電圧Vaを出力するための イッチング素子QL1~QLnとを備えている。そし て、タイミング発生回路45から出力されるタ ミング信号にもとづき、書込み期間におい 走査電極SC1~SCnに印加する走査パルス電圧Va 順次発生させる。なお、走査パルス発生回 54は、初期化期間では初期化波形発生回路53 の電圧波形を、維持期間では維持パルス発生 回路50の電圧波形をそのまま出力する。

 そして、上述したように、走査電極駆動 路43では、走査電極SC1~SCnを駆動して初期化 電、書込み放電、維持放電を発生させるた 、非常に大きな電流を流さなければならず そのため、大きなジュール熱が発生する。 た、維持放電の発生は表示画像の図柄に応 て異なるため、発生する熱も、表示画像の 柄に応じて大きく変動する。

 なお、本実施の形態では、初期化波形発 回路53に、実用的であり比較的構成が簡易 FETを用いたミラー積分回路を採用している 、何らこの構成に限定されるものではなく 上りランプ波形電圧および下りランプ波形 圧を発生することができる回路であればど ような回路であってもよい。

 また、ここには図示していないが、維持 極駆動回路44の維持パルス発生回路は維持 ルス発生回路50と同様の構成であり、維持電 極SU1~SUnを駆動するときの電力を回収して再 用するための電力回収回路と、維持電極SU1~S Unを電圧Vsにクランプするためのスイッチン 素子と、維持電極SU1~SUnを0(V)にクランプする ためのスイッチング素子とを有し、維持パル ス電圧Vsを発生させる。

 そして、維持電極駆動回路44においても 維持電極SC1~SCnを駆動して維持放電を発生さ るための非常に大きな電流を流さなければ らず、そのため大きなジュール熱が発生し 発生する熱は、表示画像の図柄に応じて大 く変動する。

 次に、データ電極駆動回路42の詳細とそ 動作について説明する。図7は、本発明の一 施の形態におけるデータ電極駆動回路42の 路図である。データ電極駆動回路42は、書込 みパルス発生回路55と、書込みパルス出力回 58とを有する。

 書込みパルス発生回路55は、電力回収回 56とクランプ回路57とを備え、電力回収回路5 6は、電力回収用のコンデンサC31と、スイッ ング素子Q31、Q32と、逆流防止用のダイオー D31、D32と、共振用のインダクタL31とを有し クランプ回路57は、スイッチング素子Q33、Q34 を有する。そして、データ電極Dkの電極容量 共振用のインダクタL31とを共振させてデー 電極Dkに供給された電力を電力回収用のコ デンサC31に回収して書込みパルスを発生す とともに、発生させた書込みパルスを書込 パルス出力回路58に出力する。

 書込みパルス出力回路58は、データ電極D1 ~Dmのそれぞれに書込みパルスを出力するスイ ッチ部OUT1~OUTmを備えている。スイッチ部OUT1~O UTmのそれぞれは、書込みパルス発生回路55か 出力される書込みパルスをデータ電極D1~Dm 出力するためのスイッチング素子QH1~QHmと、 ータ電極D1~Dmを接地するためのスイッチン 素子QL1~QLmとを有している。そして、タイミ グ発生回路45から出力されるタイミング信 および画像信号処理回路41から出力される画 像データにもとづきそれらスイッチング素子 を切換えて、書込みパルス発生回路55から出 される書込みパルスを印加すべきデータ電 に出力する。

 そして、上述したように、データ電極駆 回路42では、データ電極D1~Dmを駆動して書込 み放電を発生させるため、非常に大きな放電 電流を流さなければならず、そのため大きな ジュール熱が発生する。また、書込み放電の 発生は表示画像の図柄に応じて異なるため、 発生する熱も、表示画像の図柄に応じて大き く変動する。

 次に、本発明の実施の形態におけるプラ マディスプレイ装置1の構造について、図面 を用いて説明する。なお、本実施の形態では 、温度センサ49を用いて温度の測定を行って るが、この温度センサ49は、パネル10の温度 を測定することを目的としたものではなく、 プラズマディスプレイ装置1の周囲温度を測 することを目的としたものである。そして 本実施の形態では、この検出温度にもとづ 輝度倍率を制御して消費電力を制御するこ で、比較的簡易な構成で、パネル10に生じる 局所的な温度変動に左右されることなくパネ ル10の温度を適正に保ち、高品位な画像を表 することを実現している。このように、本 施の形態は、表示画像により大きく変動す パネル10の発生熱や駆動回路の発生熱によ 影響をできるだけ低減し、プラズマディス レイ装置1の周囲温度を安定して検出できる うに構成したことを特徴とするものである なお、以下では、この特徴を実現するため 構成について主に説明を行うものとする。

 図8Aは、本発明の一実施の形態における ラズマディスプレイ装置1の構造の一例を示 分解斜視図である。そして、図8Bは、本発 の一実施の形態におけるプラズマディスプ イ装置1の構造の他の一例を示す分解斜視図 ある。図9は、図8A、図8Bの9-9線から見た断 図である。プラズマディスプレイ装置1は、 ネル10と、熱伝導シート11と、シャーシ12と データ電極駆動回路42を搭載したプリント 板であるデータ電極駆動回路搭載基板13a、 査電極駆動回路43を搭載したプリント基板で ある走査電極駆動回路搭載基板13b、維持電極 駆動回路44を搭載したプリント基板である維 電極駆動回路搭載基板13c、電源回路を搭載 たプリント基板である電源回路搭載基板14 タイミング発生回路45や画像信号処理回路41 の小信号処理回路を搭載したプリント基板 ある小信号処理回路搭載基板15等からなる リント基板群と、温度センサ設置器具16と、 チューナー搭載基板18と、パネル10および上 した各部材を収容する前面枠2およびバック バー3を有する筐体とを備える。なお、以下 の説明では、前面枠2側を前面とし、バック バー3側を背面とする。

 熱伝導シート11は、粘着性を有する一般 知られたシリコン系樹脂等からなり、パネ 10の背面板31とシャーシ12との間を介在する うに挿入配置してパネル10の背面板31とシャ シ12とを接着する。そして、パネル10で発生 した熱を背面板31からシャーシ12に伝導する

 シャーシ12は、軽くて剛性が高くかつ熱 導性のよい金属として知られるアルミを主 分とする材料からなり、熱伝導シート11を介 して接着されたパネル10を保持するとともに 熱伝導シート11を介して伝導されるパネル10 で発生した熱を放熱する。また、シャーシ12 背面には、プリント基板群を取り付けたり ックカバー3を固定したりするためのボス部 (図示せず)を、ダイカストによる一体成型等 より形成している。なお、シャーシ12およ ボス部は、例えばアルミニウム平板に固定 ンを固定して構成してもよい。

 データ電極駆動回路搭載基板13a、走査電 駆動回路搭載基板13b、維持電極駆動回路搭 基板13c、電源回路搭載基板14、小信号処理 路搭載基板15等からなるプリント基板群は、 シャーシ12上のボス部にボス材121を介して固 されている。なお、ボス材121は、アルミニ ム、鉄の少なくともいずれか1つを含んで形 成され、プリント基板群を構成する基板は、 ボス材121より熱伝導率が低いものである。そ して、プリント基板群の一部は、パネル10の 表示領域に引き出された引き出し部(図示せ ず)に、シャーシ12の四辺の縁部を越えて延び る複数のフレキシブルケーブル(FPC)19によっ 電気的に接続されている。

 具体的には、パネル10のデータ電極D1~Dmと データ電極駆動回路搭載基板13aとをデータ電 極D1~Dmの引き出し部に接続されたFPC19を介し 接続する。これによりデータ電極駆動回路42 からデータ電極D1~Dmへの駆動電圧の印加が可 になる。同様に、パネル10の走査電極SC1~SCn 走査電極駆動回路搭載基板13bとを走査電極S C1~SCnの引き出し部に接続されたFPC19を介して 続する。これにより走査電極駆動回路43か 走査電極SC1~SCnへの駆動電圧の印加が可能に る。同様に、パネル10の維持電極SU1~SUnと維 電極駆動回路搭載基板13cとを維持電極SU1~SUn の引き出し部に接続されたFPC19を介して接続 る。これにより維持電極駆動回路44から維 電極SU1~SUnへの駆動電圧の印加が可能になる このようにして、各駆動回路搭載基板で発 される駆動電圧をパネル10の各電極に印加 る。そして、各駆動回路搭載基板において 、放電電流にともなう大電流が発生し、そ にともなう大きな熱が発生する。

 温度センサ設置器具16は、シャーシ12上の ボス部にボス材122を介して固定されている。 そして、本実施の形態では、ボス材122をボス 材121よりも長く形成し、小信号処理回路搭載 基板15や各駆動回路搭載基板等からなるプリ ト基板群よりもバックカバー3に近い位置に 温度センサ設置器具16が配置されるように構 している。こうして、温度センサ設置器具1 6をパネル10から離間した位置に配置し、パネ ル10から温度センサ設置器具16への熱伝導量 低減している。また、温度センサ設置器具16 の背面には、プリント基板を取り付けるため のボス部(図示せず)を形成している。

 なお、ここではパネル10から温度センサ49 への熱を遮る働きを温度センサ設置器具16に たせているため、温度センサ設置器具16は 熱を遮る効果の高い材料で形成されている とが好ましいが、本実施の形態においては 何らこの材料を限定するものではなく、樹 、金属等どのような材料で温度センサ設置 具16を形成してもかまわない。

 なお、本実施の形態では、温度センサ設 器具16を小信号処理回路搭載基板15の背後に 配置した構成としている。すなわち、パネル 10と温度センサ設置器具16との間に遮蔽物と ての小信号処理回路搭載基板15を配置してい る。このような構成にすることで、発熱量が 大きくかつその変動量も大きい各駆動回路搭 載基板から温度センサ設置器具16を離間させ ことができ、さらに、発熱量が少なくかつ の変動量も小さい小信号処理回路搭載基板1 5にパネル10で発生した熱を遮蔽させる働きを 持たせることができるからである。なお、遮 蔽物として、小信号処理回路搭載基板15を用 た例を示したが、遮蔽物は小信号処理回路 載基板15に限るものではない。例えばプリ ト基板などのように熱伝導率の低い樹脂や 属からなる板状のものであってもよい。こ ような構成により、パネル10で発生した熱を 温度センサ49から遮蔽する働きを持たせられ ため、パネル10で発生する熱の影響をさら 低減した温度検出が可能となる。

 チューナー搭載基板18は、アンテナ(図示 ず)によって受信された放送信号等からテレ ビジョン信号を分離して取り出すためのチュ ーナー回路(図示せず)を搭載しており、温度 ンサ設置器具16上に形成されたボス部にボ 材161を介して固定されている。そして、こ チューナー搭載基板18の背面側(バックカバ 3側)に温度センサ49を搭載する。前述したよ に、チューナー搭載基板18の基板は、アル ニウム、鉄の少なくともいずれか1つを含ん 形成されるボス材161より熱伝導率が低いも である。したがって、基板は、パネル10か 温度センサ49への熱の伝導を遮る働きを有し ている。

 バックカバー3は、前面枠2とともにプラ マディスプレイ装置1の筐体を形成し、パネ 10および上述した各部材を収容する。また バックカバー3はプラズマディスプレイ装置1 の内部と外部との通気を行う複数の通気孔4 らなる通気部5を有する。そして、温度セン 設置器具16および温度センサ49を、通気孔4 温度センサ49とが対向しない位置に配置する ものとする。また、温度センサ設置器具16お び温度センサ49を、温度センサ49の近傍に通 気部5が位置するように、かつ温度センサ49と バックカバー3との間隙に遮蔽物が挟まれな ような位置に配置するものとする。

 すなわち、本実施の形態においては、温 センサ設置器具16上にチューナー搭載基板18 を介して温度センサ49を設置する。そして、 度センサ設置器具16および温度センサ49を、 パネル10に直接接触しない位置で、筐体内で って、かつ温度センサ49とバックカバー3と 対向し、温度センサ49とバックカバー3との 隙に遮蔽物を挟まない位置に配置する。こ ような構成にすることで、パネル10から温 センサ49への熱伝導量を低減し、温度センサ 49がプラズマディスプレイ装置1の周囲温度を 精度よく検出できるようにしている。

 また、温度センサ設置器具16および温度 ンサ49の設置位置は、温度センサ49がパネル1 0の高さの2分の1の高さ以下でパネル10に対向 る位置に配置することが望ましい。パネル1 0等によって加熱された空気は対流により上 してプラズマディスプレイ装置1内の上方に 留するため、温度センサ49の設置位置の高 を低くすることで、その熱の影響を低減で るからである。

 なお、チューナー回路は使用する電圧が Vと比較的低く、発生する熱も比較的小さい 。また表示画像によらず常に一定の動作を行 っているため、その温度変動も非常に小さい 。そのため、このチューナー回路が温度セン サ49に与える影響は小さく、かつその影響も 温度センサ49が検出する温度に対するオフ ット値(以下、周囲温度に加算される温度を 称して「オフセット温度」と呼称する)とみ なすことができる。したがって、温度センサ 49とチューナー回路とを同一基板(ここではチ ューナー搭載基板18)に搭載しても実質的に問 題とはならず、加えて、チューナー搭載基板 18の背面側に温度センサ49を搭載することで チューナー搭載基板18にパネル10で発生した を遮蔽させる働きを持たせることができる

 また、温度センサ設置器具16は、温度セ サ49の周囲を取り囲むように形成した遮蔽壁 17を有する。遮蔽壁17は、パネル10で発生した 熱を遮る働きを有しており、これにより、温 度センサ49においては、パネル10で発生した の影響をさらに低減することが可能となる なお、遮蔽壁17は温度センサ49の周囲を囲む うに形成することが望ましいが、加熱され 空気は対流により上昇するため、その対流 遮るように温度センサ49の下方にだけ遮蔽 17を設ける構成としても効果を得ることはで きる。あるいは、温度センサ49の両脇に遮蔽 17を設ける構成としてもよい。あるいは、 ずしも遮蔽壁17を設けずともよく、遮蔽壁17 代えて遮蔽壁17と同様の働きをするものを 度センサ49の周囲に配置する構成としてもよ い。

 なお、本実施の形態では、バックカバー3 に複数の通気孔4を有する通気部5を設けてい 。バックカバー3に設けられた通気部5は、 度センサ49の近傍であって、かつ温度センサ 49と通気孔4とが対向しない位置に配置してい る。すなわち、図8Aに示すように、通気孔4は 、バックカバー3の温度センサ49と対向する位 置を中心として、所定直径70以上離間した位 に配置している。なお所定直径70は、例え 、20mm以上が望ましい。なお、図8Aに示すよ に、バックカバー3の温度センサ49と対向す 位置を中心として、左右に配置する構成と てもよい。また、図8Bに示すように、バック カバー3の温度センサ49と対向する位置を中心 として、左右、および上下に配置する構成と してもよい。すなわち、通気孔4は、バック バー3の温度センサ49と対向する位置を中心 して、所定高さ71と所定幅72を有する矩形の 状より離間した位置に配置する構成として よい。所定高さ71と所定幅72は、例えば、そ れぞれ20mm以上が望ましい。

 また、温度センサ49とバックカバー3との 隔が第1所定間隔以上、第2所定間隔以下と る位置に配置している。ここで、第1所定間 は例えば5mm±2mm、第2所定間隔は例えば15mm±5 mmとなるように構成している。これは、次の うな理由による。

 本発明者は、温度センサ49が通気孔4に近 ぎると、周囲温度の検出誤差が大きくなる とを実験的に確認した。これは、通気孔4を 介して流出入する空気が温度センサ49に対し あたかも風のように振舞うため、温度セン 49が通気孔4に近いほどその影響を強く受け ためと考えられる。また、温度センサ49が 気孔4から遠すぎても、周囲温度の検出誤差 大きくなる。そして、上述した数値範囲に 定したときに、最も精度よくプラズマディ プレイ装置の周囲温度を検出することがで ることがわかった。したがって、これらの とから、本実施の形態では、温度センサ49 通気孔4とを対向させない構成とし、温度セ サ49からバックカバー3までの間隔を上記数 範囲に設定した。しかし、何らこの構成や 値に限定されるものではなく、プラズマデ スプレイ装置1の構成や温度センサ49の性能 通気孔4の形状や位置等を考慮して最適に設 定すればよい。

 次に、本実施の形態における温度センサ4 9における検出温度と輝度倍率との関係につ て説明する。図10は、本発明の一実施の形態 における温度センサの検出温度Tと輝度倍率Y の関係を示す概略図である。

 本実施の形態では、温度センサ49で検出し 温度と所定温度とを比較して、輝度倍率Yを 御している。具体的には、図10に示すよう 、温度センサ49で検出した温度が第1所定温 T1(本実施の形態では、45℃)未満のときには 輝度倍率Yを3倍である第1所定輝度倍率Y3にし 、温度センサ49で検出した温度が第1所定温度 T1以上のときには、検出した温度が第2所定温 度T2(本実施の形態では、65℃)のときに輝度倍 率が1倍である第2所定輝度倍率Y1になるよう 、徐々に輝度倍率Yを小さくする。すなわち データ電極駆動回路42、走査電極駆動回路43 、維持電極駆動回路44からなる駆動回路は、 度センサ49の検出した温度が第1所定温度T1 下の場合、輝度倍率Yを第1所定倍率Y3とし、 度センサ49の検出した温度が第2所定温度T2 場合、輝度倍率Yを第2所定倍率Y1とし、温度 ンサ49の検出した温度が第1所定温度T1を超 る場合、輝度倍率Yを
Y=(Y3-Y1)(T-T2)/(T1-T2)+Y1
 ただし、Yは輝度倍率、Tは温度センサの検 した温度、T1は第1所定温度、T2は第2所定温 、Y3は第1所定倍率、Y1は第2所定倍率、
の数式に基づいて制御する。

 このように、本実施の形態では、駆動回 は、温度センサ49が検出した温度にもとづ 表示画像の輝度を制御することで、パネル10 における消費電力を制御し、パネル10の温度 調整している。これにより、パネル10の温 を適正に保っている。これは、次のような 由による。

 パネル10においては、画像を表示する際 発生する熱でパネル10自体の温度が上昇する 。そして、本発明者は、このときのパネル10 温度は、パネル10が駆動されていないとき パネル温度、すなわちプラズマディスプレ 装置1の周囲温度に、パネル10を駆動するこ で発生した熱が加わった温度となることを 出した。すなわち、まったく同じ図柄の画 を表示したときでも、プラズマディスプレ 装置1の周囲温度が変われば、それに応じて ネル10の温度も変化することを確認した。

 また、パネル10の温度上昇は表示画像お び輝度倍率Yに依存している。したがって、 ネル10の温度が最も上昇する図柄の画像(例 ば、輝度100%のウインドウパタンでは、局所 的ではあるが、輝度100%の領域でパネル10の温 度は最も上昇する)を表示して、輝度倍率Yを えながらこのときの温度上昇分を測定して けば、周囲温度にこの温度上昇分の温度を 算することで、パネル10において想定され 最高温度を容易にかつ精度よく推定するこ ができるようになる。

 そして、プラズマディスプレイ装置1にお いては、プラズマディスプレイ装置1をプラ マディスプレイ装置1における動作補償範囲 最大温度において動作させるときであって 、パネル10の温度がパネル10における動作補 償範囲の最大温度を超えないようにしなけれ ばならない。

 図11は、本発明の一実施の形態における 囲温度、輝度倍率Y、想定される最大温度上 、想定されるパネルの最高温度の関係を示 概略図である。

 本発明者が行った実験では、パネル10の 度が最も上昇すると考えられるウインドウ タンを表示して輝度倍率Yを変化させたとこ 、周囲温度に対して、輝度倍率3倍では60℃ 輝度倍率2倍では50℃、輝度倍率1倍では40℃ 温度上昇が確認された。したがって、各輝 倍率において、周囲温度に対して想定され 温度上昇の最大は、60℃、50℃、40℃である とがわかった。

 上述したように、例えば、プラズマディ プレイ装置1における動作補償範囲の最大温 度が60℃であり、パネル10における動作補償 囲の最大温度が100℃であれば、プラズマデ スプレイ装置1を60℃の環境下で使用すると に、パネル10の温度が100℃を超えないように 、パネル10の温度を制御しなければならない

 すなわち、本実施の形態では、周囲温度 40℃以下のときには輝度倍率Yを最大の3倍と する。また、周囲温度が50℃のときには輝度 率Yを2倍とする。そして、周囲温度がプラ マディスプレイ装置1における動作補償範囲 最大温度である60℃のときには、輝度倍率Y 1倍とする。輝度倍率Yが3倍のときに想定さ る温度上昇の最大値は60℃であり、輝度倍 Yが2倍のときに想定される温度上昇の最大値 は50℃であり、輝度倍率Yが1倍のときに想定 れる温度上昇の最大値は40℃であるので、い ずれの場合においても、パネル10の動作補償 囲の最大温度を超えることはなく、動作補 範囲内で使用することが可能となる。

 ただし、このような制御を実現するため は、プラズマディスプレイ装置1の周囲温度 をできるだけ精度よく検出することが重要で ある。そして、本実施の形態では、上述した ような構成としているため、パネル10で発生 る熱等の影響を低減し、プラズマディスプ イ装置1の周囲温度を精度よく検出すること ができる。

 なお、上述したように、温度センサ49で 出する温度には、プラズマディスプレイ装 1の周囲温度に若干のオフセット温度が含ま る。そして、本実施の形態では、このオフ ット温度を約5℃としている。したがって、 第1所定温度T1を40℃に5℃を加えた45℃とし、 2所定温度T2を、プラズマディスプレイ装置1 の動作保証温度の上限に5℃を加えた65℃にし ている。しかし、本実施の形態は、何らこれ らの数値に限定されるものではなく、プラズ マディスプレイ装置1の構成等を考慮して最 に設定すればよい。

 以上説明したように、本実施の形態によ ば、プラズマディスプレイ装置1を上述した 構成とすることで、プラズマディスプレイ装 置1の周囲温度を、パネル10で発生する熱の影 響を低減して、精度よく検出することが可能 となる。また、温度の検出に用いる温度セン サが1つでよいため、比較的簡易に構成する とが可能である。こうして検出した温度に とづきパネル10における消費電力を制御する ことで、大画面化、高輝度化されたプラズマ ディスプレイ装置においても、パネル10に生 る局所的な温度変動に左右されることなく ネル10の温度を適正に保つことができ、高 位な画像を表示することが可能となる。

 なお、本実施の形態では、輝度倍率を制 して消費電力を制御する構成を説明したが 消費電力を制御する構成が何らこの構成に 定されるものではなく、例えばサブフィー ド構成を制御して消費電力を制御する構成 、どのような構成であってもかまわない。 述した本実施の形態における周囲温度検出 るための構成は、パネルの温度を調整する めの構成に対して有効であり、様々な構成 利用することができる。

 なお、上述した実験は表示電極対数1080の 50インチのパネルを使用して行ったものであ 、上述した各数値はそのパネルにもとづき 定したものに過ぎない。本実施の形態は何 これらの数値に限定されるものではなく、 ネルの特性やプラズマディスプレイ装置の 様、構成等に合わせて、適宜最適な値に設 することが望ましい。また、これらの各数 は、上述した効果を得られる範囲でのばら きを許容するものとする。

 本発明は、大画面化、高輝度化されたプ ズマディスプレイ装置においても、比較的 易な構成でパネルの温度を適正に保つこと でき、高品位な画像表示を実現できるので プラズマディスプレイ装置として有用であ 。