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Title:
PLATE LAMINATE TYPE HEAT EXCHANGER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/013802
Kind Code:
A9
Abstract:
[PROBLEMS] Provided is a plate laminate type heat exchanger having high heat exchange efficiency. [MEANS FOR SOLVING PROBLEMS] In a plate laminate type heat exchanger (100), in core plates (53, 54), a plurality of groove-like convexities (10) are formed on one surface side of a planar board like plate, the convexities (10) extend approximately in parallel with each other from one end side in the longitudinal direction of the plate to the other end side in the longitudinal direction of the plate, form a U turn in a region in the other end side in the longitudinal direction of the plate, and returns to the one end side in the longitudinal direction of the plate, and the plate is formed in a curved shape in such a manner that in a region in which the convexities (10) are formed of the plate except a region on which the U turn is formed, a mountain portion and a valley portion are formed in the lamination direction of the plate and the mountain portion and the valley portion are repeated in the longitudinal direction. Both end sides of the convexities (10) are collected to an inlet port (58a) for a high temperature fluid and an outlet port (58b) for the high temperature fluid. In a group (core (55)) of a pair of core plates (53, 54), the two core plates (53, 54) make a pair in such a manner that other surface sides which are sides opposite to the one surface sides are set to be face to face with each other and the concavities (10, 10) formed on the sides reversely make a pair.

Inventors:
YAMADA TATSUHITO (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/064427
Publication Date:
June 17, 2010
Filing Date:
July 23, 2007
Export Citation:
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Assignee:
TOKYO ROKI KK (JP)
YAMADA TATSUHITO (JP)
International Classes:
F28F3/08; F28D9/00; F28F3/04
Attorney, Agent or Firm:
ISSHIKI & CO. (JP)
All international patent business corporation (JP)
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Claims:
 前後のエンドプレート間に複数のコアプレートの組を積層し、その外周フランジ部同士をロウ付けすることで、エンドプレート及びコアプレートで囲われた内部を高温流体が流れる高温流体室と低温流体が流れる低温流体室とに画成し、各流体室をそれぞれ前部側エンドプレート又は後部側エンドプレートに突設した一対の循環パイプに連通させてなるプレート積層型熱交換器であって、
 前記コアプレートは、平板状のプレートの片面側に溝状の凸部が複数形成され、これらの凸部が当該プレートの長手方向一端側から当該プレートの長手方向他端側に向けて略平行に伸びて当該プレートの長手方向他端側の領域においてUターンを形成しつつ当該プレートの長手方向一端側に戻るように構成され、且つ当該プレートのうち前記凸部が形成された領域から前記Uターンが形成された領域を除いた領域において、当該プレートの積層方向に山部と谷部とが形成され、これらの山部及び谷部が前記長手方向に沿って繰り返されるように当該プレートが湾曲形成されたものであり、前記コアプレートの長手方向両端側には、一対の低温流体用の入口ポート及び低温流体用の出口ポートが設けられ、前記コアプレートの長手方向一端側には、前記低温流体用の入口ポート又は前記低温流体用の出口ポートが設けられた領域の内側の領域において、一対の高温流体用の入口ポート及び高温流体用の出口ポートが設けられ、前記凸部の両端側が前記高温流体用の入口ポート及び前記高温流体用の出口ポートに収束するように構成されており、一対のコアプレートの組は、二枚のコアプレートを前記片面側と反対側の他面側同士が相互に向き合い、且つそれぞれに形成された前記凸部同士が逆向きに対をなすように組み付けて構成されていることを特徴とするプレート積層型熱交換器。
 請求項1において、
 前記凸部には、前記コアプレートの長手方向と直交する当該コアプレートの幅方向にも山部と谷部とが形成され、これらの山部及び谷部が前記コアプレートの長手方向に沿って繰り返されるように構成されていることを特徴とするプレート積層型熱交換器。
 請求項2において、
 一対の前記コアプレートに形成された前記凸部同士は、当該コアプレートの幅方向に形成された山部と谷部によって構成される波の周期及び振幅が同一であることを特徴とするプレート積層型熱交換器。
 請求項3において、
 前記凸部同士は、前記コアプレートの長手方向に沿って同位相で蛇行することを特徴とするプレート積層型熱交換器。
 請求項4において、
 一対の前記コアプレートの組により、前記凸部同士の壁面で囲繞されてなる蛇行管が複数形成され、これらの蛇行管により、前記高温流体室が構成されていることを特徴とするプレート積層型熱交換器。
 請求項5において、
 前記蛇行管は、前記コアプレートの最内側に配置されたものを除いて、管の長さが短いものほど、当該管の断面積が小さくなるように構成されていることを特徴とするプレート積層型熱交換器。
 請求項3において、
 前記凸部同士は、前記コアプレートの長手方向に沿って逆位相で蛇行することを特徴とするプレート積層型熱交換器。
 請求項1~7において、
 前記凸部を構成する壁面には、前記高温流体の流れ方向と略直交する方向に沿って第2凸部が形成されていることを特徴とするプレート積層型熱交換器。
Description:
プレート積層型熱交換器

 本発明は、例えば、オイルクーラやEGRク ラ等のプレート積層型熱交換器に関する。

 従来のプレート積層型熱交換器としては 例えば、図7に示すようなものがある。図7 示すプレート積層型熱交換器500は、前後の ンドプレート51,52間に複数のコアプレート53, 54の組(コア55)を積層し、その外周フランジ部 同士(例えば、外周フランジ部53aと外周フラ ジ部54a同士)をロウ付けすることで、これら エンドプレート51,52及びコアプレート53,54で 囲われた内部を高温流体室と低温流体室とが 交互に積層されるように画成するとともに、 各流体室をそれぞれ前部側エンドプレート51 突設した一対の循環パイプ56a,56b及び57a,57b 連通させたものである。なお、コアプレー 53,54間には、フィン25が形成された中間コア レート27が介層されている(例えば、特開2001 -194086号公報,特開2007-127390号公報等参照)。

 コアプレート53,54は、いずれも略平板状 ものである。コアプレート53,54の長手方向一 端側には、高温流体用の出口ポート58b及び低 温流体用の入口ポート59aが設けられている。 他方、コアプレート53,54の長手方向他端側に 、高温流体用の入口ポート58a及び低温流体 の出口ポート59bが設けられている。高温流 用の入口ポート58a及び高温流体用の出口ポ ト58b、並びに低温流体用の入口ポート59a及 低温流体用の出口ポート59bは、いずれもコ プレート53,54の角部付近に配置されており それぞれが当該コアプレート53,54の略対角線 上に配置された状態にある。そして、これら のコアプレート53,54が1組となってコア55が構 されている。コア55内には、高温流体(例え 、オイルやEGRガス等)が流れる高温流体室が 画成されている。他方、コア55間には、低温 体(例えば、冷却水等)が流れる低温流体室 画成されている。高温流体室及び低温流体 は、それぞれ循環パイプ56a,56b及び循環パイ 57a,57bに連通している。高温流体及び低温流 体は、これらの循環パイプ56a,56b及び循環パ プ57a,57bを介して、各流体室に導入され、或 は各流体室から導出される。そして、高温 体と低温流体とは、各流体室を流れる際に アプレート53,54を介して熱交換を行う。そ 様子を図8に示す。なお、図8に示すコアプレ ートは、図7に示したコアプレートと形状が なる。但し、図8において、図7と同一若しく は類似の箇所には、同一の符号を付している 。

 ところで、図8に示すように、高温流体及 び低温流体は、いずれも入口ポート58a,59aか 出口ポート58b,59bに向かって略直線状に流れ 。そのため、コアプレート53,54には、伝熱 寄与しない領域、すなわち高温流体と低温 体との熱交換に寄与しない領域(図8のV部参 )が広く形成されることとなる。その結果、 来のプレート積層型熱交換器500にあっては 熱交換効率が低いという問題があった。

 本発明は、このような問題に鑑みてなさ たものであり、熱交換効率が高いプレート 層型熱交換器を提供することを目的とする

 上記課題を解決するために、本発明は、 後のエンドプレート間に複数のコアプレー の組を積層し、その外周フランジ部同士を ウ付けすることで、エンドプレート及びコ プレートで囲われた内部を高温流体が流れ 高温流体室と低温流体が流れる低温流体室 に画成し、各流体室をそれぞれ前部側エン プレート又は後部側エンドプレートに突設 た一対の循環パイプに連通させてなるプレ ト積層型熱交換器であって、前記コアプレ トは、平板状のプレートの片面側に溝状の 部が複数形成され、これらの凸部が当該プ ートの長手方向一端側から当該プレートの 手方向他端側に向けて略平行に伸びて当該 レートの長手方向他端側の領域においてUタ ーンを形成しつつ当該プレートの長手方向一 端側に戻るように構成され、且つ当該プレー トのうち前記凸部が形成された領域から前記 Uターンが形成された領域を除いた領域にお て、当該プレートの積層方向に山部と谷部 が形成され、これらの山部及び谷部が前記 手方向に沿って繰り返されるように当該プ ートが湾曲形成されたものであり、前記コ プレートの長手方向両端側には、一対の低 流体用の入口ポート及び低温流体用の出口 ートが設けられ、前記コアプレートの長手 向一端側には、前記低温流体用の入口ポー 又は前記低温流体用の出口ポートが設けら た領域の内側の領域において、一対の高温 体用の入口ポート及び高温流体用の出口ポ トが設けられ、前記凸部の両端側が前記高 流体用の入口ポート及び前記高温流体用の 口ポートに収束するように構成されており 一対のコアプレートの組は、二枚のコアプ ートを前記片面側と反対側の他面側同士が 互に向き合い、且つそれぞれに形成された 記凸部同士が逆向きに対をなすように組み けて構成されていることを特徴とする。

 また、本発明において、前記凸部には、 記コアプレートの長手方向と直交する当該 アプレートの幅方向にも山部と谷部とが形 され、これらの山部及び谷部が前記コアプ ートの長手方向に沿って繰り返されるよう 構成されていることを特徴とする。

 また、本発明において、一対の前記コア レートに形成された前記凸部同士は、当該 アプレートの幅方向に形成された山部と谷 によって構成される波の周期及び振幅が同 であることを特徴とする。

 また、本発明において、前記凸部同士は 前記コアプレートの長手方向に沿って同位 で蛇行することを特徴とする。

 また、本発明において、一対の前記コア レートの組により、前記凸部同士の壁面で 繞されてなる蛇行管が複数形成され、これ の蛇行管により、前記高温流体室が構成さ ていることを特徴とする。

 また、本発明において、前記蛇行管は、 記コアプレートの最内側に配置されたもの 除いて、管の長さが短いものほど、当該管 断面積が小さくなるように構成されている とを特徴とする。

 また、本発明において、前記凸部同士は 前記コアプレートの長手方向に沿って逆位 で蛇行することを特徴とする。

 また、本発明において、前記凸部を構成 る壁面には、前記高温流体の流れ方向と略 交する方向に沿って第2凸部が形成されてい ることを特徴とする。

プレート積層型熱交換器100の分解斜視 である。 プレート積層型熱交換器100において、 温流体と低温流体とがコアプレート53を介 て熱交換を行う様子を示す図である。 プレート積層型熱交換器200の改良部分 を示す斜視図である。 プレート積層型熱交換器200の改良部分 を示す側面図である。 第2凸部50が形成されたプレート積層型 熱交換器200の斜視図である。 図4Aの拡大図である。 プレート積層型熱換器300の改良部分を す斜視図である。 プレート積層型熱換器400の改良部分を 示す拡大図である。 プレート積層型熱換器400の改良部分を 上方から視た概略図である。 従来のプレート積層型熱換器500の分解 視図である。 従来のプレート積層型熱交換器500にお て、高温流体と低温流体とがコアプレート5 3を介して熱交換を行う様子を示す図である

符号の説明

10,30,40 凸部
50 第2凸部
58a 高温流体用の入口ポート
58b 高温流体用の出口ポート
59a 低温流体用の入口ポート
59b 低温流体用の出口ポート
100,200,300,400 プレート積層型熱交換器

 以下、添付図面を参照しながら、本発明の 施形態について説明する。 
 図1は、本発明の実施形態に係るプレート積 層型熱交換器100の分解斜視図、図2は、プレ ト積層型熱交換器100において、高温流体と 温流体とがコアプレート53を介して熱交換を 行う様子を示す図である。但し、図1に示す レート積層型熱交換器100及びコアプレート53 と、図2に示すプレート積層型熱交換器100及 コアプレート53とは、同一のものではないが 、図1,2において、同一若しくは類似の箇所に は、同一の符号を付している。また、各図に おいて、図7,8に示した箇所と同一若しくは類 似の箇所には、同一の符号を付している。

 図1,2に示すプレート積層型熱交換器100は 前後のエンドプレート51,52間に複数のコア レート53,54の組(コア55)を積層し、その外周 ランジ部同士(例えば、外周フランジ部53aと 周フランジ部54a同士)をロウ付けすることで 、エンドプレート51,52及びコアプレート53,54 囲われた内部を高温流体が流れる高温流体 と低温流体が流れる低温流体室とに画成す とともに、各流体室をそれぞれ前部側エン プレート51に突設した一対の循環パイプ56a,56 b及び57a,57bに連通させてなるものである。な 、エンドプレート51,52には、コアプレート53 ,54の形状に応じて、凹凸が適宜設けられてい る。また、図2に示すコアプレート53には、エ ンボス11及び切り込み状の第2凸部50が形成さ ている。但し、図1に示すコアプレート53に 、エンボス11及び第2凸部50を図示していな 。

 コアプレート53,54は、平板状のプレート 湾曲形成されたものであり、具体的には、 板状のプレートの片面側に溝状の凸部10が複 数形成され、これらの凸部10a~10eが当該プレ トの長手方向一端側から当該プレートの長 方向他端側に向けて略平行に伸びて当該プ ートの長手方向他端側の領域においてUター を形成しつつ当該プレートの長手方向一端 に戻るように構成され、且つ当該プレート うち凸部10a~10eが形成された領域からUター が形成された領域を除いた領域において、 該プレートの積層方向に山部と谷部とが形 され、これらの山部及び谷部が当該プレー の長手方向に沿って繰り返されるように当 プレートが湾曲形成されたものであり、そ 外形が適宜設計されている。なお、Uターン 形成された領域に、山部及び谷部を形成し いこととしたのは、熱交換効率の低下を防 するためである。すなわち、Uターンが形成 された領域には、高温流体の流れに停滞が生 じやすいので、当該領域に前述した山部及び 谷部を形成した場合には、かえって熱交換効 率の低下を招いてしまうことが懸念される。 そこで、当該領域には、山部及び谷部を形成 しないこととしたのである。

 前述した凸部10a~10eには、コアプレート53 積層方向に山部と谷部とが形成されており これらの山部及び谷部は、コアプレート53 長手方向に沿って周期的に繰り返されるよ に構成されている。さらに、凸部10a~10eには コアプレート53の幅方向にも山部と谷部と 形成されており、これらの山部及び谷部は コアプレート53の長手方向に沿って周期的に 繰り返されるように構成されている。そして 、コアプレート53の積層方向に形成された山 及び谷部によって構成される波と、コアプ ート53の幅方向に形成された山部及び谷部 よって構成される波とは、それぞれの波の 期が同一の関係にある。さらに、一対のコ プレート53,54に形成された凸部10,10同士は、 該コアプレート53,54の幅方向に形成された 部と谷部によって構成される波の周期及び 幅が同一であるとともに、コアプレート53,54 の長手方向に沿って同位相で蛇行するように 構成されている。

 コアプレート53,54の長手方向両端側には 一対の低温流体用の入口ポート59a及び低温 体用の出口ポート59bが設けられている。例 ば、図3に示すコアプレート53の場合、当該 アプレート53の下端側には、低温流体用の入 口ポート59aが設けられ、同コアプレート53の 端側には、低温流体用の出口ポート59bが設 られている。さらに、コアプレート53,54の 手方向一端側(すなわち、前述したUターンが 形成されている領域と反対側の領域)には、 温流体用の入口ポート59aが設けられた領域 内側の領域において、一対の高温流体用の 口ポート58a及び高温流体用の出口ポート58b 設けられている。例えば、図3に示すコアプ ート53の場合、当該コアプレート53の下端側 には、低温流体用の入口ポート59aが設けられ た領域の内側の領域(すなわち、低温流体用 入口ポート59aの上部側の領域)において、一 の高温流体用の入口ポート58a及び高温流体 の出口ポート58bがコアプレート53の幅方向 端側に設けられている。なお、高温流体用 入口ポート58a及び高温流体用の出口ポート58 b、並びに低温流体用の入口ポート59a及び低 流体用の出口ポート59bは、いずれもその断 形状が適宜設計されている。

 また、凸部10の両端側は、それぞれ高温 体用の入口ポート58a及び高温流体用の出口 ート58bに収束するように構成されている。 対のコアプレート53,54の組(コア55)は、二枚 コアプレート53,54を前記片面側と反対側の他 面側同士が相互に向き合い、且つそれぞれに 形成された凸部10、10同士が逆向きに対をな ように組み付けて構成されたものである。 して、当該一対のコアプレート53,54の組によ り、凸部10,10同士の壁面で囲繞されてなる蛇 管が複数形成され、これらの蛇行管により 高温流体室が構成されている。

 蛇行管は、コアプレート53,54の最内側に 置されたものを除いて、管の長さが短いも ほど、すなわち、高温流体用の入口ポート58 aへの収束部と高温流体用の出口ポート58bへ 収束部との間のU字の距離が短いものほど、 の断面積が小さくなるように構成されてお 、逆に、管の長さが長いものほど、当該管 断面積が大きくなるように構成されている より具体的に説明すると、蛇行管は、コア レート53,54において最内側に配置されたも (すなわち、凸部10e,10e同士によって構成され る蛇行管)を除いて、コアプレート53,54の幅方 向の外側から当該コアプレート53,54の内側に 置されたものほど、その断面積が小さくな ように構成されている。なお、コアプレー 53,54の最内側に配置された蛇行管の断面積 、これと隣接する外側の蛇行管(すなわち、 部10d,10d同士によって構成される蛇行管)の 面積よりも大きくなるように構成されてい のは、当該蛇行管内を流れる高温流体の流 を改善するためである。すなわち、コアプ ート53,54の最内側に配置された蛇行管は、前 述したUターンの屈曲率が他の蛇行管よりも きく構成されているので、その構造上、当 蛇行管内には高温流体が停滞しやすい。そ ため、当該蛇行管の断面積を最小にした場 には、高温流体の流れが著しく停滞してし うことが懸念される。そこで、コアプレー 53,54の最内側に配置された蛇行管の断面積が 、これと隣接する外側の蛇行管の断面積より も大きくなるように構成されているのである 。そして、これらの蛇行管を構成する凸部10a ~10eは、凸部10aの断面積>凸部10bの断面積> 凸部10cの断面積>凸部10dの断面積、凸部10b 断面積>凸部10eの断面積>凸部10cの断面積 、という関係にある。但し、本発明の構成は 、かかる実施形態の構成に限定されるもので はなく、蛇行管若しくは凸部10の断面積は、 宜設計し得るものとする。例えば、前述し 蛇行管が、コアプレート53,54の最内側に配 されたものを含めて、コアプレート53,54の幅 方向の外側から当該コアプレート53,54の内側 配置されたものほど、順次、その断面積が さくなるように設計してもよい。この場合 は、凸部10aの断面積>凸部10bの断面積> 部10cの断面積>凸部10dの断面積>凸部10eの 断面積、という関係になる。

 前述した通り、プレート積層型熱交換器1 00では、一対のコアプレート53,54の組により 凸部10,10同士の壁面で囲繞されてなる蛇行管 が複数形成され、これらの蛇行管により、高 温流体室が構成されている。これらの蛇行管 は、コアプレート53,54の長手方向他端側でUタ ーンするように構成されており、しかも、そ の両端側が、高温流体用の入口ポート58a及び 高温流体用の出口ポート58bに収束するように 構成されている。そのため、高温流体は、蛇 行管内の高温流体室をUターン状に流れると もに、高温流体用の入口ポート58a及び高温 体用の出口ポート58bの付近においては円弧 に旋回しながら流れることとなる。すなわ 、高温流体は、コアプレート53,54の広範囲の 領域と接触しながら流れることとなる。これ により、コアプレート53,54においては、伝熱 寄与しない領域が狭くなり、当該コアプレ ト53,54には、高温流体と低温流体との熱交 に寄与する領域が広く形成されることとな 。従って、プレート積層型熱交換器100にお ては、いずれも従来のプレート積層型熱交 器500と比べて、高温流体と低温流体との熱 換効率が高くなる。また、蛇行管は、コア レート53,54の中心側に配置されたものを除い て、コアプレート53,54の幅方向の外側から当 コアプレート53,54の内側に配置されたもの ど、その断面積が小さくなるように構成さ ている。そのため、プレート積層型熱交換 100では、コアプレート53,54の幅方向の両端側 に配置された管内にも、当該コアプレート53, 54の中心側に配置された管内と同程度に、高 流体が分配されることとなる。その結果、 アプレート53,54の幅方向の両端側に配置さ た管内を流れる高温流体の流量と、当該コ プレート53,54の中心側に配置された管内を流 れる高温流体の流量とがほぼ同一となり、各 管内を流れる高温流体の流量が均一化される こととなる。従って、プレート積層型熱交換 器100においては、熱交換効率がより優れたも のとなる。さらに、プレート積層型熱交換器 100では、蛇行管を構成する凸部10に切り込み の第2凸部50が複数形成されており、これら 第2凸部により、蛇行管内には、より複雑な 流路が形成されている。そのため、高温流体 は、凸部10に第2凸部50が形成されていない場 と比べると、コアプレート53,54の広範囲の 域と接触しながら流れることとなり、その 果、当該コアプレート53,54には、高温流体と 低温流体との熱交換に寄与する領域がよりい っそう広く形成されることとなる。従って、 プレート積層型熱交換器100では、熱交換効率 がよりいっそう優れたものとなる。

===その他の実施形態===
 次に、図3A,図3B及び図4A,図4Bを参照しながら 、本発明のその他の実施形態について説明す る。図3A,図3B及び図4A,図4Bは、本発明のその の実施形態に係るプレート積層型熱交換器20 0の改良部分を示す図である。図4A,図4Bは、図 3A,図3Bの凸部30,40に第2凸部50を形成したもの 示す図である。各図において、同一若しく 類似の箇所には、同一の符号を付している 但し、前記Uターンが形成された領域の説明 省略する。

 図3A,図3B及び図4A,図4Bに示すプレート積層 型熱交換器200は、前後のエンドプレート51,52 に複数のコアプレート13,14の組(コア15)を積 し、その外周フランジ部同士をロウ付けす ことで、エンドプレート51,52及びコアプレ ト13,14で囲われた内部を高温流体室と高温流 体室とが交互に積層されるように画成し、各 流体室をそれぞれ前部側エンドプレート51に 設した一対の循環パイプ56a,56b及び57a,57bに 通させたものである。

 コアプレート13,14は、平板状のプレート 改良したものである。具体的には、これら コアプレート13,14は、平板状のプレートの片 面側(但し、前記Uターンが形成された領域を く。)に、当該プレートの長手方向に沿って 連続的に蛇行する波状の凸部30,40を複数形成 、さらにこのプレートを当該プレートの積 方向に山部と谷部とが配置され、これらの 部及び谷部が当該プレートの長手方向に沿 て繰り返されるように湾曲形成したもので る。凸部30,40は、コアプレート13,14の長手方 向と平行に複数形成されており、隣接する凸 部30,40の間隔が等間隔となるように配列され いる。凸部30,40には、コアプレート13,14の幅 方向に山部と谷部とが形成されており、これ らの山部と谷部とが交互にコアプレート13,14 長手方向に沿って周期的に繰り返されるよ に蛇行する。さらに、凸部30,40には、コア レート13,14の積層方向にも山部と谷部とが形 成され、これらの山部と谷部とが交互にコア プレート13,14の長手方向に沿って周期的に繰 返されるように蛇行する。そして、コアプ ート13,14の幅方向に形成された山部及び谷 は、それぞれコアプレート13,14の積層方向に 形成された山部及び谷部に対応するように配 置されている。凸部30,40には、コアプレート1 3,14の積層方向及び幅方向に波が形成されて る。そして、凸部30,40同士は、当該コアプレ ート13,14の幅方向に形成された波の周期、位 及び振幅が同一の関係にある。

 一対のコアプレート13,14の組(コア15)は、 枚のコアプレート13,14を凸部30,40が形成され た片面側とは反対側の他面側同士が相互に向 き合い、それぞれに形成した凸部30,40同士が 下逆向きに対をなすように組み付けたもの ある(図3A参照)。そして、コア15には、凸部3 0,40同士の壁面で囲繞されてなる蛇行管が複 形成されており、これらの蛇行管により、 温流体室が構成されている。また、各コア15 は、それぞれに形成された積層方向の山部同 士及び谷部同士が互いに重なり合うようにし て組み付けられている(図3B参照)。

 凸部30,40同士は、上下逆向きに対をなし 蛇行管を構成し、コアプレート13,14の幅方向 に隣接する蛇行管同士は、互いに遮断された 状態にある。従って、高温流体は、同一の蛇 行管内を略長手方向に流れることとなり、隣 接する他の蛇行管内には流れ込まない。但し 、本発明の構成は、かかる構成に限定される ものではなく、例えば、凸部30,40同士をコア レート13,14の長手方向若しくは幅方向に半 相ずらして形成し、蛇行管を構成しないよ にしてもよい(但し図示せず)。このような構 成とした場合には、高温流体が隣接する凸部 間にも流れ込むようになり、より複雑な高温 流体室が形成されることとなる。なお、凸部 30,40には、コアプレート13,14の積層方向に形 された山部及び谷部に相当する箇所に、エ ボス31,41を形成しておくことが好ましい。こ の場合に、コアプレート13,14の組を積層する 、上下一対のエンボス31,41が相互に当接し 、低温流体室内に円柱状の柱体が形成され (図3B参照)。これらの柱体によりコアプレー 13,14が積層方向に支えられることとなり、 の結果、プレート強度が向上する。

 また、図4A,図4Bに示すように、凸部30,40を 構成する各壁面には、第2凸部50を形成し、蛇 行管内を複雑な構造にしておくことが好まし い。すなわち、図4A,図4Bに示す凸部30,40を構 する各壁面には、それぞれ高温流体の流れ 向と略直交する方向に沿って連続する小さ 第2凸部50が形成されており、これらの第2凸 50は、コアプレート13,14の幅方向と略平行と なるように配列されている。これにより、蛇 行管内には、より複雑な流路が形成されてい る。但し、本発明は、かかる構成に限定され るものではなく、第2凸部50を不連続的に形成 してもよい。また、第2凸部50の形状、方向及 び配列等は、適宜設計することとする。例え ば、第2凸部50を、凸部30,40が蛇行する方向と 交する方向に沿って連続的若しくは不連続 に形成し、或いは凸部30,40が蛇行する方向 沿って連続的若しくは不連続的に形成して よい。

 以上の構成によれば、一対のコアプレー 13,14の組には、コアプレート13,14の積層方向 及び幅方向に蛇行する蛇行管が形成されてい る。これらの蛇行管内には、高温流体室が構 成され、蛇行管同士で挟まれた領域には、低 温流体室が構成されている。蛇行管は、フィ ンに代替する複雑な流路を形成するので、コ アプレート13,14の伝熱面積が増加する。また 各流体室における出入口間の長さ(パス長) 増加して、熱交換効率が約10~20%向上する。 って、フィンを削減したプレート積層型熱 換器200においても、フィンを設けた場合と 等の熱交換効率を維持することが可能とな 。また、すべてのコア15において、フィンを 完全に廃止することも可能となる。さらに、 フィンの削減若しくは廃止により、部品点数 の低減、及びコスト削減も可能となる。

 ところで、プレート積層型熱交換器200は 高温流体が蛇行管内を長手方向一端側から 端側に向けて流れるように構成されており チューブ式熱交換器と類似の構造を有する しかし、プレート積層型熱交換器200は、複 な流路が形成されており、この点でチュー 式熱交換器の構造と相違する。つまり、チ ーブ式熱交換器では、各流体室が直管状の ューブ管で構成されており、その構造上、 ューブ管を積層方向及び幅方向に蛇行させ 蛇行管とすることが困難である。そのため チューブ式熱交換器の場合には、チューブ 内及びチューブ管同士で挟まれた領域に、 雑な流路を形成することが著しく困難であ 。ところが、本発明のプレート積層型熱交 器200の場合には、コアプレート13,14を積層 るだけで、複雑な流路を形成することが可 となる。これにより、プレート積層型熱交 器200においては、高温流体と低温流体との 交換効率が著しく向上する。

 さらに、図5及び図6A,図6Bを参照しながら 本発明のその他の実施形態について説明す 。図5は、プレート積層型熱換器300の改良部 分を示す斜視図、図6A,図6Bは、プレート積層 熱換器400の改良部分を示す図である。各図 おいて、図3A,図3B及び図4A,図4Bと同一若しく は類似の箇所には同一の符号を付している。

 図5及び図6A,図6Bに示すように、プレート 層型熱換器300,400は、いずれも図4A,図4Bに示 たプレート積層型熱交換器200とほぼ同じ構 を有するが、凸部30,40の断面形状が断面略 形ではなく断面略半円形である点で、プレ ト積層型熱交換器200と異なる構成を有する そして、図5に示すプレート積層型熱換器300 おいては、凸部30,40同士がいずれも長手方 に沿って同位相で蛇行し、一対のコアプレ ト13,14の組には、同位相の凸部30,40同士の壁 で囲繞されてなる蛇行管が形成されている この蛇行管は、断面略円形状であり、フィ に代替する複雑な流路を構成する。従って 本実施形態においても、コアプレート13,14 伝熱面積が増加する。また、各流体室にお る出入口間の長さ(パス長)も増加して、熱交 換効率が向上する。

 他方、図6A,図6Bに示すプレート積層型熱 器400においては、凸部30,40同士がコアプレー ト13,14の長手方向に沿って逆位相で蛇行する うに構成されている(図6A参照)。なお、図6B 、図6Aに示したプレート積層型熱換器400を 方から視た概略図であり、図6BのA-A線矢視図 が図6Aにほぼ対応する。但し、図6Bには、図6A に示した第2凸部50を図示していない。

 以上の構成によれば、一対のコアプレー 13,14の組には、凸部30,40同士の壁面により、 高温流体が交差攪拌する複雑な流路が形成さ れることとなり、その結果、高温流体と低温 流体との熱交換効率が著しく向上する。従っ て、プレート積層型熱換器300,400においては フィンを設けた場合と同等の熱交換効率を 持することが容易となり、また、すべての においてフィンを完全に廃止することも容 となる。

産業上の利用の可能性

 本発明によれば、熱交換効率が高いプレ ト積層型熱交換器を提供することができる