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Title:
PLATED MATERIAL HAVING METAL THIN FILM FORMED BY ELECTROLESS PLATING, AND METHOD FOR PRODUCTION THEREOF
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/016979
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a plated material, on which an ultrafine wiring can be formed by electroless plating, which has a thin seed layer having a uniform thickness, and which can eliminate the complication of forming two layers (i.e., a barrier layer and a catalyst metal layer) prior to the formation of the seed layer. Also disclosed is a method for producing the plated material. Specifically disclosed is a plated material which comprises: a base; an alloy thin film formed on the base, wherein the alloy is made of a metal (A) having a catalytic activity for electroless plating and a metal (B) capable of displacement plating with a metal ion contained in an electroless plating solution; and a metal thin film formed on the alloy thin film by electroless displacement and reductive plating. The alloy thin film made of the metal (A) having the catalytic activity and the metal (B) capable of displacement plating contains the metal (A) in an amount of 5 to 40 at.% (inclusive). The metal thin film formed by electroless displacement and reductive plating has a thickness of 10 nm or less and a resistivity of 10 μΩ cm or less. Preferably, the metal (B) has a barrier function against a metal contained in the metal thin film.

Inventors:
YABE ATSUSHI (JP)
ITO JUNICHI (JP)
HISUMI YOSHIYUKI (JP)
SEKIGUCHI JUNNOSUKE (JP)
IMORI TORU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/063023
Publication Date:
February 05, 2009
Filing Date:
July 18, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NIPPON MINING CO (JP)
YABE ATSUSHI (JP)
ITO JUNICHI (JP)
HISUMI YOSHIYUKI (JP)
SEKIGUCHI JUNNOSUKE (JP)
IMORI TORU (JP)
International Classes:
C23C18/18; C23C14/38; C23C14/42; C23C28/02; H01L21/288; H01L21/3205; H01L23/52
Foreign References:
JP2003288833A2003-10-10
JP2002141305A2002-05-17
JP2005033029A2005-02-03
JP2007064348A2007-03-15
JP2005038086A2005-02-10
Other References:
See also references of EP 2067878A4
Attorney, Agent or Firm:
SAKAI, Masami et al. (13-5 Akasaka 4-chom, Minato-ku Tokyo 52, JP)
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Claims:
 基材上に、無電解めっきの触媒活性を有する金属(A)と、無電解めっき液に含まれる金属イオンと置換めっきが可能な金属(B)との合金薄膜が形成され、その上に無電解置換および還元めっきにより金属薄膜が形成されためっき物であって、
該触媒活性を有する金属(A)と、該置換めっき可能な金属(B)との合金薄膜が、触媒活性を有する金属(A)を5原子%以上、40原子%以下とする組成であり、
該無電解置換および還元めっきにより形成された金属薄膜が厚さ10nm以下で抵抗率10μω・cm以下である金属薄膜であることを特徴とするめっき物。
 無電解置換及び還元めっきにより形成された金属薄膜が厚さ10nm以下で抵抗率5μω・cm以下であることを特徴とする請求の範囲第1項記載のめっき物。
 さらに、前記金属薄膜の上に配線部がめっきで形成されたことを特徴とする請求の範囲第1項又は第2項に記載のめっき物。
 合金薄膜と無電解置換および還元めっきで形成された金属薄膜との界面の酸素濃度がオージェ電子分光法で分析して1原子%以下であることを特徴とする請求の範囲第1項~第3項のいずれか1項に記載のめっき物。
 触媒活性を有する金属(A)が、白金、金、銀、パラジウムから選ばれる少なくとも1種の金属であり、
置換めっき可能な金属(B)が、鉄、ニッケル、コバルト、タングステン、ニオブ、錫、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛、鉛から選ばれる少なくとも1種の金属であり、
合金薄膜上に無電解置換および還元めっきで形成された金属薄膜が、金、銀、銅、ニッケル、コバルト、鉄、錫から選ばれる少なくとも1種の金属からなる薄膜であり、
配線部が銅又は銅を主成分とする合金であることを特徴とする請求の範囲第3項又は第4項に記載のめっき物。
 置換めっき可能な金属(B)が、無電解置換および還元めっきで形成される金属薄膜の金属に対して拡散を防止するバリア機能を有することを特徴とする請求の範囲第5項に記載のめっき物。
 触媒活性を有する金属(A)が、白金、パラジウムから選ばれる少なくとも1種の金属であり、
置換めっき可能な金属(B)が、タングステン、ニオブから選ばれる少なくとも1種の金属であり、
合金薄膜上に無電解置換および還元めっきで形成された金属薄膜が、銅又は銅を主成分とする合金の薄膜であり、
配線部が銅又は銅を主成分とする合金であることを特徴とする請求の範囲第5項又は第6項に記載のめっき物。
 触媒活性を有する金属(A)が、パラジウムであり、
置換めっき可能な金属(B)が、タングステンであり、
合金薄膜上に無電解置換および還元めっきで形成された金属薄膜が、銅薄膜であり、
配線部が銅であることを特徴とする請求の範囲第5項~第7項のいずれか1項に記載のめっき物。
 無電解置換および還元めっきにより形成された金属薄膜がダマシン銅配線用シード層であることを特徴とする請求の範囲第1項~第8項のいずれか1項に記載のめっき物。
 合金薄膜がスパッタリングにより形成されたことを特徴とする請求の範囲第1項~第9項のいずれか1項に記載のめっき物。
 請求の範囲第1項~第10項のいずれか1項に記載のめっき物を構成に含むことを特徴とする半導体素子。
 請求の範囲第10項記載のめっき物の合金薄膜を形成するために用いるスパッタリングターゲット。
 基材上に、無電解めっきの触媒活性を有する金属(A)と、無電解めっき液に含まれる金属イオンと置換めっきが可能な金属(B)との合金薄膜を形成し、その上に無電解置換および還元めっきにより金属薄膜を形成するめっき物の製造方法であって、
該触媒活性を有する金属(A)と、該置換めっき可能な金属(B)との合金薄膜が、触媒活性を有する金属(A)を5原子%以上、40原子%以下とする組成であり、
該無電解置換および還元めっきにより形成する金属薄膜が厚さ10nm以下で抵抗率10μω・cm以下である金属薄膜であることを特徴とするめっき物の製造方法。
 無電解置換及び還元めっきにより形成する金属薄膜が厚さ10nm以下で抵抗率5μω・cm以下であることを特徴とする請求の範囲第13項記載のめっき物の製造方法。
 さらに、前記金属薄膜の上に配線部をめっきで形成することを特徴とする請求の範囲第13項又は第14項に記載のめっき物の製造方法。
 合金薄膜と無電解置換および還元めっきで形成する金属薄膜との界面の酸素濃度がオージェ電子分光法で分析して1原子%以下であることを特徴とする請求の範囲第13項~第15項のいずれか1項に記載のめっき物の製造方法。
 触媒活性を有する金属(A)が、白金、金、銀、パラジウムから選ばれる少なくとも1種の金属であり、
置換めっき可能な金属(B)が、鉄、ニッケル、コバルト、タングステン、ニオブ、錫、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛、鉛から選ばれる少なくとも1種の金属であり、
合金薄膜上に無電解置換および還元めっきで形成する金属薄膜が、金、銀、銅、ニッケル、コバルト、鉄、錫から選ばれる少なくとも1種の金属からなる薄膜であり、
配線部が銅又は銅を主成分とする合金であることを特徴とする請求の範囲第15項又は第16項に記載のめっき物の製造方法。
 置換めっき可能な金属(B)が、無電解置換および還元めっきで形成する金属薄膜の金属に対して拡散を防止するバリア機能を有することを特徴とする請求の範囲第17項に記載のめっき物の製造方法。
 触媒活性を有する金属(A)が、白金、パラジウムから選ばれる少なくとも1種の金属であり、
置換めっき可能な金属(B)が、タングステン、ニオブから選ばれる少なくとも1種の金属であり、
合金薄膜上に無電解置換および還元めっきで形成する金属薄膜が、銅又は銅を主成分とする合金の薄膜であり、
配線部が銅又は銅を主成分とする合金であることを特徴とする請求の範囲第17項又は第18項に記載のめっき物の製造方法。
 触媒活性を有する金属(A)が、パラジウムであり、
置換めっき可能な金属(B)が、タングステンであり、
合金薄膜上に無電解置換および還元めっきで形成する金属薄膜が、銅薄膜であり、
配線部が銅であることを特徴とする請求の範囲第17項~第19項のいずれか1項に記載のめっき物の製造方法。
 無電解置換および還元めっきにより形成する金属薄膜がダマシン銅配線用シード層であることを特徴とする請求の範囲第13項~第20項のいずれか1項に記載のめっき物の製造方法。
 合金薄膜をスパッタリングにより形成することを特徴とする請求の範囲第13項~第21項のいずれか1項に記載のめっき物の製造方法。
Description:
無電解めっきにより金属薄膜を 成しためっき物及びその製造方法

 本発明は、無電解めっきにより金属薄膜を 成しためっき物及びその製造方法に関する
 特にULSI超微細銅配線(ダマシン銅配線)を形 する際のシード層として、無電解銅めっき より金属薄膜を形成しためっき物及びその 造方法に関する。

 ULSI超微細銅配線(ダマシン銅配線)の銅の成 方法として、無電解銅めっき法は現行のス ッタリング法、電気銅めっき法に替わるも として期待されている。
 従来、半導体ウェハーのような鏡面上に無 解銅めっきを行った場合、析出しためっき に十分な密着性を得るのは困難であった。 た、めっきの反応性が低く、基板全面に均 なめっきを行うことも困難であった。従来 、例えば、窒化タンタルなどのバリアメタ 層上に無電解めっき法で銅シード層を形成 る場合、めっきを均一に形成することが難 く密着力が十分でないという問題があった

 本発明者らは、既に、無電解銅めっき液に 加剤として重量平均分子量(Mw)の小さい水溶 性窒素含有ポリマーを加え、一方被めっき物 の基板にはめっき液浸漬前に触媒金属を付着 させるか、あるいは触媒金属を予め最表面に 成膜した後、めっき液に浸漬させて該触媒金 属上に窒素原子を介してポリマーを吸着させ ることにより、めっきの析出速度が抑制され 、かつ結晶が非常に微細化して膜厚15nm以下 均一な薄膜がウェハーのような鏡面上に形 可能となることを見出した(特許文献1)。ま 、本発明者らは、前記発明の実施例におい 、触媒金属を予め最表面に成膜した後、め き液に浸漬させて該触媒金属上に窒素原子 介してポリマーを吸着させることにより、 っきの析出速度が抑制され、かつ結晶が非 に微細化して膜厚6nm以下の均一な薄膜がウ ハーのような鏡面上に形成可能となること 示した。

特願2007-064348号

 このような方法、すなわちダマシン銅配線 成において、触媒金属層を成膜した後に無 解めっきにより銅シード層を設ける場合は 銅拡散防止のためのバリア層が触媒金属層 は別に予め形成されていることが必要であ 、従って、銅シード層を成膜する前にバリ 層と触媒金属層の二層もの層を形成するこ になるため、膜厚を厚くできない超微細配 では実工程への適用が困難であるという問 が判明した。
 本発明は、銅シード層の成膜に先立つこう た二つの層形成の煩雑さを解消して、しか 超微細配線の形成が可能な、薄くかつ均一 膜厚でシード層を成膜できる予備処理技術 提供し、またこれを利用して無電解めっき より薄くかつ均一な膜厚で形成したシード を含むめっき物を提供すること、およびそ めっき物を製造する方法を提供することを 的とする。

 本発明者らは鋭意検討した結果、無電解 っきの触媒活性を有する金属と、バリア機 を有し、かつ無電解めっき液中の金属イオ と置換することが可能な金属とを合金化す ことで、バリア機能と触媒能とを兼ね備え 単一の層とし、さらに無電解置換および還 めっきを併用することで、その上に形成す 銅シード層の膜厚を薄く均一に形成できる とを見出し本発明に至った。

 すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1]基材上に、無電解めっきの触媒活性を有す る金属(A)と、無電解めっき液に含まれる金属 イオンと置換めっきが可能な金属(B)との合金 薄膜が形成され、その上に無電解置換及び還 元めっきにより金属薄膜が形成されためっき 物であって、
該触媒活性を有する金属(A)と、該置換めっき 可能な金属(B)との合金薄膜が、触媒活性を有 する金属(A)を5原子%以上、40原子%以下とする 成であり、
該無電解置換および還元めっきにより形成さ れた金属薄膜が厚さ10nm以下で抵抗率10μω・cm 以下である金属薄膜であることを特徴とする めっき物。
[2]無電解置換及び還元めっきにより形成され た金属薄膜が厚さ10nm以下で抵抗率5μω・cm以 であることを特徴とする[1]記載のめっき物

[3]さらに、前記金属薄膜の上に配線部がめっ きで形成されたことを特徴とする[1]又は[2]に 記載のめっき物。
[4]合金薄膜と無電解置換および還元めっきで 形成された金属薄膜との界面の酸素濃度がオ ージェ電子分光法で分析して1原子%以下であ ことを特徴とする[1]~[3]のいずれか1項に記 のめっき物。

[5]触媒活性を有する金属(A)が、白金、金、銀 、パラジウムから選ばれる少なくとも1種の 属であり、
置換めっき可能な金属(B)が、鉄、ニッケル、 コバルト、タングステン、ニオブ、錫、マグ ネシウム、アルミニウム、亜鉛、鉛から選ば れる少なくとも1種の金属であり、
合金薄膜上に無電解置換および還元めっきで 形成された金属薄膜が、金、銀、銅、ニッケ ル、コバルト、鉄、錫から選ばれる少なくと も1種の金属からなる薄膜であり、
配線部が銅又は銅を主成分とする合金である ことを特徴とする[3]又は[4]に記載のめっき物 。

[6]置換めっき可能な金属(B)が、無電解置換お よび還元めっきで形成される金属薄膜の金属 に対して拡散を防止するバリア機能を有する ことを特徴とする[5]記載のめっき物。
[7]触媒活性を有する金属(A)が、白金、パラジ ウムから選ばれる少なくとも1種の金属であ 、
置換めっき可能な金属(B)が、タングステン、 ニオブから選ばれる少なくとも1種の金属で り、
合金薄膜上に無電解置換および還元めっきで 形成された金属薄膜が、銅又は銅を主成分と する合金の薄膜であり、
配線部が銅又は銅を主成分とする合金である ことを特徴とする[5]又は[6]に記載のめっき物 。

[8]触媒活性を有する金属(A)が、パラジウムで あり、
置換めっき可能な金属(B)が、タングステンで あり、
合金薄膜上に無電解置換および還元めっきで 形成された金属薄膜が、銅薄膜であり、
配線部が銅であることを特徴とする[5]~[7]の ずれか1項に記載のめっき物。

[9]無電解置換および還元めっきにより形成さ れた金属薄膜がダマシン銅配線用シード層で あることを特徴とする[1]~[8]のいずれか1項に 載のめっき物。
[10]合金薄膜がスパッタリングにより形成さ たことを特徴とする[1]~[9]のいずれか1項に記 載のめっき物。
[11][1]~[10]のいずれか1項に記載のめっき物を 成に含むことを特徴とする半導体素子。
[12][10]記載のめっき物の合金薄膜を形成する めに用いるスパッタリングターゲット。

[13]基材上に、無電解めっきの触媒活性を有 る金属(A)と、無電解めっき液に含まれる金 イオンと置換めっきが可能な金属(B)との合 薄膜を形成し、その上に無電解置換および 元めっきにより金属薄膜を形成するめっき の製造方法であって、
該触媒活性を有する金属(A)と、該置換めっき 可能な金属(B)との合金薄膜が、触媒活性を有 する金属(A)を5原子%以上、40原子%以下とする 成であり、
該無電解置換および還元めっきにより形成す る金属薄膜が厚さ10nm以下で抵抗率10μω・cm以 下である金属薄膜であることを特徴とするめ っき物の製造方法。
[14]無電解置換及び還元めっきにより形成す 金属薄膜が厚さ10nm以下で抵抗率5μω・cm以下 であることを特徴とする[13]記載のめっき物 製造方法。

[15]さらに、前記金属薄膜の上に配線部をめ きで形成することを特徴とする[13]又は[14]に 記載のめっき物の製造方法。
[16]合金薄膜と無電解置換および還元めっき 形成する金属薄膜との界面の酸素濃度がオ ジェ電子分光法で分析して1原子%以下である ことを特徴とする[13]~[15]のいずれか1項に記 のめっき物の製造方法。

[17]触媒活性を有する金属(A)が、白金、金、 、パラジウムから選ばれる少なくとも1種の 属であり、
置換めっき可能な金属(B)が、鉄、ニッケル、 コバルト、タングステン、ニオブ、錫、マグ ネシウム、アルミニウム、亜鉛、鉛から選ば れる少なくとも1種の金属であり、
合金薄膜上に無電解置換および還元めっきで 形成する金属薄膜が、金、銀、銅、ニッケル 、コバルト、鉄、錫から選ばれる少なくとも 1種の金属からなる薄膜であり、
配線部が銅又は銅を主成分とする合金である ことを特徴とする[15]又は[16]に記載のめっき の製造方法。

[18]置換めっき可能な金属(B)が、無電解置換 よび還元めっきで形成する金属薄膜の金属 対して拡散を防止するバリア機能を有する とを特徴とする[17]記載のめっき物の製造方 。
[19]触媒活性を有する金属(A)が、白金、パラ ウムから選ばれる少なくとも1種の金属であ 、
置換めっき可能な金属(B)が、タングステン、 ニオブから選ばれる少なくとも1種の金属で り、
合金薄膜上に無電解置換および還元めっきで 形成する金属薄膜が、銅又は銅を主成分とす る合金の薄膜であり、
配線部が銅又は銅を主成分とする合金である ことを特徴とする[17]又は[18]に記載のめっき の製造方法。

[20]触媒活性を有する金属(A)が、パラジウム あり、
置換めっき可能な金属(B)が、タングステンで あり、
合金薄膜上に無電解置換および還元めっきで 形成する金属薄膜が、銅薄膜であり、
配線部が銅であることを特徴とする[17]~[19]の いずれか1項に記載のめっき物の製造方法。

[21]無電解置換および還元めっきにより形成 る金属薄膜がダマシン銅配線用シード層で ることを特徴とする[13]~[20]のいずれか1項に 載のめっき物の製造方法。
[22]合金薄膜をスパッタリングにより形成す ことを特徴とする[13]~[21]のいずれか1項に記 のめっき物の製造方法。

 本発明によれば、基材上のバリアメタル 上に無電解めっき法でシード層を形成する 合、無電解めっきの触媒活性を有する金属 、無電解めっき液に含まれる金属イオンと 換めっきが可能な金属との特定の組成を有 る合金薄膜を予備的に形成することが重要 あるが、このことにより、その上に無電解 換および還元めっきにより銅等の金属薄膜 形成する際に下地となる前記予備薄膜表面 浸食することなく、その上に形成する銅等 金属薄膜層の膜厚を十分に薄く、均一でか 優れた密着性で成膜することができる。ま 、前記予備形成した合金薄膜とその上の無 解めっき層との界面においては実質的に酸 を含まない状態とすることができる。

 さらに、前記無電解めっき液に含まれる 属イオンと置換めっき可能な金属を、無電 めっきにより形成される金属薄膜の金属に して拡散を防止するバリア機能を有する金 とすることにより、前記合金薄膜は、バリ 機能と触媒能とを兼ね備えた単一の層とす ことができ、ダマシン銅配線形成における バリア層と触媒金属層との二層を形成する 雑さを解消でき、さらに薄膜化が可能とな 。

 本発明は、無電解めっきにより金属薄膜 形成する際に、基材上に予め無電解めっき 触媒活性を有する金属(A)と、無電解めっき に含まれる金属イオンと置換めっきが可能 金属(B)との合金薄膜を形成し、無電解めっ 液の還元反応と、無電解めっき液に含まれ 金属イオンとの置換反応とを併用させるこ により金属薄膜(シード層)を形成する方法 よび得られたシード層を形成しためっき物 関する発明である。

 本発明において無電解めっきは、還元型め きと置換型めっきが併用される。
 置換めっきにより、前記合金薄膜の表面の 化物が置換めっきの過程で除かれ、さらに 時に還元めっきが起こることで、所望の導 性を有するシード層を形成するに必要な膜 を均一に薄くすることができる。
 その結果、シード層の厚みを10nm以下でかつ 抵抗率10μω・cm以下とすることができる。シ ド層の膜厚を薄くすることにより、線幅が 十nmレベルのダマシン銅配線への適用が可 となる。

 また上記の作用により、合金薄膜と銅等の 電解置換および還元めっきで形成された金 薄膜との界面の酸素濃度をオージェ電子分 法(AES)にて分析したところ1原子%以下(検出 界以下)であった。一方、置換めっきが作用 ないタンタルをバリア機能を持つ金属とし 使った場合には界面に酸素が顕著に検出さ る。
 界面に酸素が存在する場合には、配線の抵 が上がったり、バリア機能が落ちる等の悪 響がある。

 無電解めっきの触媒活性を有する金属(A) しては、白金、金、銀、パラジウムなどが げられ、これらの金属から選ばれる少なく も1種以上の金属を使用するが、中でも白金 、パラジウムの使用が好ましく、パラジウム が特に好ましい。また、触媒活性を有する金 属を二種類以上含む合金の使用も可能である 。本発明において、前記無電解めっきの触媒 活性を有するとは、無電解めっき液中の銅等 の金属イオンを還元してめっき膜を形成する 反応の触媒能を有することをいう。

 無電解めっき液に含まれる金属イオンと 換めっきが可能な金属(B)としては、鉄、ニ ケル、コバルト、タングステン、ニオブ、 、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛、鉛 挙げられる。また、金属(B)は、無電解置換 よび還元めっきで形成される金属薄膜の金 に対してバリア機能を有する金属とするこ により、前記合金薄膜をバリア機能と触媒 を兼ね備えた単一の層とすることができ、 マシン銅配線形成における、バリア層と触 金属層との二層を形成する煩雑さを解消で 、さらに薄膜化が可能となり好ましい。該 リア機能を有する金属(B)としては、タング テン、ニオブが挙げられ、これらの金属か 選ばれる少なくとも1種以上の金属を使用す るが、特にタングステンが好ましい。

 無電解めっき液に含まれる金属イオンと 換めっきが可能な金属(B)と無電解めっきの 媒活性を有する金属(A)の合金薄膜における 成は、一般的に金属(A)の組成比は5原子%以 、40原子%以下が望ましい。金属(A)が5原子%よ り少なくなると、めっき液の還元反応より置 換反応が優勢になり、被めっき材を侵食し均 一な薄膜を形成することができない。さらに 金属(B)が前記バリア機能を有する金属である 場合は、膜が不均一なために膜厚の極端に薄 い部分が生じ、バリア機能の低下をきたす。 また、40原子%より多くなると、金属(A)がめっ き膜中に混入し、抵抗値を高くし、信号の遅 延をきたす。また、膜のコストが高くなると いう問題も生じる。

 前記合金薄膜は、前記金属(A)と金属(B)を含 スパッタリング合金ターゲットを用いて、 材上にスパッタリングで形成することが好 しい。前記組成の合金薄膜は、所望の合金 膜の組成と略同一組成の金属(A)と金属(B)を むスパッタリングターゲットにより形成す ことができる。
 合金薄膜の膜厚は3~20nmであることが好まし 、より好ましくは5~15nmである。

 本発明において合金薄膜を形成する基材 しては、半導体ウェハーが好ましく、酸処 、アルカリ処理、界面活性剤処理、超音波 浄あるいはこれらを組み合わせた処理を実 することで、基材のクリーニング、濡れ性 上を図ることができる。

 無電解置換および還元めっきで形成される 属薄膜は、無電解めっき液に含まれる金属 オンと金属(B)との置換反応、及び金属(A)が 電解めっき液の金属イオンを還元する触媒 して働くことにより、無電解めっき液に含 れる金属イオンが金属として析出して形成 れる。該金属薄膜としては、金、銀、銅、 ッケル、コバルト、鉄、錫から選ばれる少 くとも1種の金属からなる薄膜が挙げられ、 銅又は銅を主成分とする合金の薄膜が好まし く、銅薄膜が特に好ましい。
 本発明のバリア兼触媒層(合金薄膜)を用い 無電解置換および還元めっきを行う際に用 る無電解めっき方法としては、一般的な方 を用いることができる。同様に使用するめ き液も一般的なめっき液を用いることがで る。

 本発明のバリア兼触媒層(合金薄膜)を用い 無電解置換および還元めっきを行う際に用 る無電解銅めっき方法としては、一般的な 法を用いることができる。同様に使用する めっき液も一般的な無電解銅めっき液を用 ることができる。
 無電解銅めっき液は、通常、銅イオン、銅 オンの錯化剤、還元剤、およびpH調整剤等 含んでいる。
 無電解銅めっき液の還元剤としては、ホル リンの人体や環境への悪影響を考え、グリ キシル酸を用いることが好ましい。また、 スフィン酸は銅上では還元作用を示さない のの、パラジウムなどの触媒金属上では高 還元作用を示すため、触媒金属を介する初 のめっき反応性を高くする効果がある。ま 、これらは半導体用途では避けたい不純物 あるナトリウムを含まない。

 したがって、還元剤としてより好ましい は、グリオキシル酸とホスフィン酸を同時 使用することである。この併用により、グ オキシル酸単独で使用した場合よりもめっ の反応性が高くなり、その結果、めっき反 が起こりにくい半導体ウェハーのような鏡 上で、より低温で均一なめっきが可能とな 無電解銅めっき液が得られる。めっき反応 が高くなることで、より低温でのめっきが 能となり、さらにより低温であることによ 、液安定性が増し、また析出する銅の粒子 細かく均一になりやすい。

 グリオキシル酸の濃度は、めっき液中0.005~0 .5mol/Lが好ましく、0.01~0.2mol/Lがより好ましい 濃度が0.005mol/L未満であるとめっき反応が起 こらず、0.5mol/Lを超えるとめっき液が不安定 なり分解する。
 ホスフィン酸の濃度は、めっき液中0.001~0.5m ol/Lが好ましく、0.005~0.2mol/Lがより好ましい。 濃度が0.001mol/L未満であると前記の効果が見 れなくなり、0.5mol/Lを超えるとめっき液が不 安定になり分解する。

 本発明において無電解銅めっき液の銅イオ 源としては、一般的に用いられている銅イ ン源すべてを用いることができ、例えば、 酸銅、塩化銅、硝酸銅等が挙げられる。ま 、銅イオンの錯化剤としても、一般的に用 られている錯化剤すべてを用いることがで 、例えば、エチレンジアミン四酢酸、酒石 等が挙げられる。
 その他の添加剤として、めっき液に一般的 用いられている添加剤、例えば2,2’-ビピリ ジル、ポリエチレングリコール、フェロシア ン化カリウム等を用いることができる。

 また、本発明における無電解銅めっき液は pH10~14で用いることが好ましく、pH12~13で用 ることがより好ましい。pH調整剤としては、 水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等一般的 に用いられているものを用いることができる が、半導体用途でナトリウム、カリウム等の アルカリ金属を避けたい場合には、水酸化テ トラメチルアンモニウムを用いるとよい。
 また、本発明における無電解銅めっき液は 浴温40~90℃で使用するのが、浴安定性およ 銅の析出速度の点から好ましい。

 本発明において無電解銅めっき液を用いて っきを行う場合、被めっき材をめっき浴中 浸漬する。被めっき材は、前記のような合 薄膜を成膜したものである。
 本発明の無電解置換および還元めっきによ 作製した金属薄膜の厚さは、3~10nmがより好 しい。

 本発明の無電解置換および還元めっきに り作製された金属薄膜は、めっき膜が薄く 膜厚が均一となる。したがってダマシン銅 線用シード層として用いた場合、配線幅が1 00nm以下の微細なビア・トレンチ内にも膜厚 均一な薄膜シード層形成が可能であり、そ 結果、ボイド・シーム等の欠陥の発生しな 半導体ウェハーが得られる。

 本発明のめっき物は、無電解めっきにより 成された金属薄膜上に、さらに、配線部を っきにより設けることができる。めっきは 電気めっき又は無電解めっきを用いること できる。
 配線部は銅又は銅を主成分とする合金であ ことが好ましく、銅がより好ましい。電気 めっき液は、一般にダマシン銅配線埋め込 用に使用されている組成であればよく、特 限定されないが、例えば主成分として硫酸 及び硫酸、微量成分として塩素、ポリエチ ングリコール、二硫化ビス(3-スルホプロピ )二ナトリウム、ヤヌスグリーンなどを含ん だ液を用いることができる。また、埋め込み に使用する無電解銅めっき液としては、例え ば特開2005-038086号公報に記載の銅配線埋め込 用めっき液を用いることができる。

 本発明のめっき物は、基材上に形成した 記特定の合金薄膜を有し、その上に無電解 換および還元めっきにより形成したシード として作用する金属薄膜を有する。前記特 の合金薄膜は既に述べているように触媒機 とバリア機能とを兼ね備えた単一の層とす ことができるので、通常膜厚が数十nmとな バリア層の形成を要しない。このように本 明のめっき物においては、合金薄膜をバリ 機能と触媒能とを兼ね備えた単一の層とす ことができ、該シード層として作用する金 薄膜の膜厚が10nm以下であるので、この金属 膜上に常法により配線部となる金属めっき ることにより、線幅が数十nmレベルのダマ ン銅配線への適用が可能な半導体素子とす ことができる。加えて、前記シード層とし 作用する金属薄膜の抵抗率が10μω・cm以下で あるので、その後の電気めっき初期の均一成 膜が容易となる。前記金属薄膜の抵抗率は5μ ω・cm以下であることが好ましい。

 次に本発明を実施例によって説明するが 本発明はこれらの実施例によって限定され ものではない。

実施例1
 半導体基板上に、無電解めっきの触媒活性 有する金属としてパラジウム、無電解めっ 液に含まれる金属イオンと置換めっきが可 な金属としてタングステンからなるスパッ リング合金ターゲットを用いて表1に示す組 成の膜厚10nmの合金薄膜を作製し、その合金 上に無電解めっき法により銅めっき薄膜を 成した。尚、無電解めっきによる銅膜の形 は、以下の組成のめっき液を用いて、pH12.5( 整剤:水酸化カリウム)、50℃×30~40秒の条件 実施した。
  めっき液組成
    硫酸銅             0.02mol/L
    エチレンジアミン四酢酸塩    0.21mol/ L
    グリオキシル酸         0.03mol/L
    ホスフィン酸          0.09mol/L
    2、2’-ビピリジル        20mg/L
 得られた銅めっき薄膜の膜厚、抵抗率、合 薄膜中への銅の拡散の有無、無電解めっき 触媒活性を有する金属(A)の銅めっき薄膜へ 拡散の有無、銅めっき薄膜剥離後の孔の有 について評価した。また、めっき時の銅薄 と合金薄膜の界面の酸化状態(酸素量)の確 をAESデプスプロファイル測定により確認し 。

 また、線幅90nm、アスペクト比4のトレンチ ターン付き半導体基板に対し、前記のスパ タ合金薄膜、及び無電解銅めっき薄膜を成 後、それをシード層として電気銅めっきで 線の埋め込みを行った。
 なお、電気めっきによる配線の埋め込みは 以下の組成のめっき液を用いて25℃×60秒、 流密度1A/dm 2 で実施した。
  硫酸銅  0.25mol/L
  硫酸    1.8mol/L
  塩酸    10mmol/L
  微量添加剤(ポリエチレングリコール、二 化ビス(3-スルホプロピル)二ナトリウム、ヤ ヌスグリーン)
 得られた銅めっき膜の劈開断面SEM観察によ 、線幅90nmトレンチ部の埋め込み性を評価し た。
 結果を表1に示す。

実施例2~7、比較例1~3
 実施例1における合金薄膜の組成を表1記載 ように変えた以外は実施例1と同様にして合 薄膜を作製し、無電解めっきを行い、評価 た。
 結果を表1に示す。