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Title:
PLL CIRCUIT AND ANGULAR VELOCITY SENSOR USING THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/063603
Kind Code:
A1
Abstract:
A PLL circuit is provided with an AD converter, a DA converter to which output from the AD converter is inputted, a filter circuit filtering an output signal of the DA converter, a voltage control oscillator outputting a signal of a different frequency in accordance with an output signal from the filter circuit and a frequency divider dividing a signal which the voltage control oscillator outputs. The AD converter operates by a timing signal outputted from the voltage control oscillator and the DA converter outputs an analog signal corresponding to a value which the AD converter outputs by the timing signal outputted from the frequency divider.

Inventors:
MURAKAMI HIDEYUKI
KAWAI TAKASHI
NABETANI KOUJI
Application Number:
PCT/JP2008/003231
Publication Date:
May 22, 2009
Filing Date:
November 07, 2008
Export Citation:
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Assignee:
PANASONIC CORP (JP)
MURAKAMI HIDEYUKI
KAWAI TAKASHI
NABETANI KOUJI
International Classes:
H03M3/02; G01C19/56
Foreign References:
JP2004214932A2004-07-29
JP2001356017A2001-12-26
JPS62131630A1987-06-13
Other References:
See also references of EP 2192690A4
Attorney, Agent or Firm:
IWAHASHI, Fumio et al. (1006 Oaza Kadom, Kadoma-shi Osaka 01, JP)
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Claims:
AD変換器と、
前記AD変換器からの出力が入力されるDA変換器と、
前記DA変換器の出力信号をフィルタリングするフィルタ回路と、
前記フィルタ回路からの出力信号に応じて異なる周波数の信号を出力する電圧制御発振器と、
前記電圧制御発振器の出力する信号を分周する分周器と、を備え、
前記AD変換器が前記電圧制御発振器から出力されるタイミング信号により動作し、前記DA変換器が前記分周器から出力されるタイミング信号により前記AD変換器の出力する値に応じたアナログ信号を出力する
PLL回路。
前記AD変換器からの出力信号が入力される位相監視部をさらに備え、
前記位相監視部が、前記AD変換器からの出力信号の位相を監視し、
前記フィルタ回路への入力信号を制御する
請求項1記載のPLL回路。
前記AD変換器と前記DA変換器との間に位相補正回路を、さらに備え、
前記位相補正回路が前記AD変換器からの出力信号の値を補正する
請求項1記載のPLL回路。
前記DA変換器が、前記分周器から出力されるタイミング信号に対して前記AD変換器のAD変換に必要なクロック数だけずれたタイミングでの前記AD変換器の出力する値に応じたアナログ信号を出力する
請求項1記載のPLL回路。
駆動電極と、センス電極と、モニタ電極とを有するセンサ素子と、
前記センサ素子からの出力信号をAD変換するAD変換器と、前記AD変換器からの出力信号をもとに駆動信号を所定の振幅に設定するAGC回路と、前記AGC回路からの出力信号に基づき前記センサ素子における前記駆動電極に電圧を印加する駆動回路と、を備えたドライブ回路と、
前記センサ素子における前記センス電極から出力される信号を角速度出力信号に変換するセンス回路と、
前記センス回路と前記ドライブ回路とにタイミング信号を出力するタイミング制御回路と、を備え、
前記タイミング制御回路は、請求項1に記載したPLL回路で構成された
角速度センサ。
Description:
PLL回路およびそれを用いた角速 センサ

 本発明は、特に、航空機、車両などの移 体の姿勢制御やナビゲーションシステム等 用いられるPLL回路およびそれを用いた角速 センサに関する。

 図7は従来のPLL回路の回路図である。図7 おいて、同期分離回路1は外部より入力した 号から同期信号を抜き取っている。位相比 器2は一方の入力がLの区間に他方の入力の 低の割合に応じて出力電圧を変動させてい 。ローパスフィルタ3は位相比較器2の出力信 号からノイズ信号を除去して出力信号を出力 している。増幅器4はローパスフィルタ3から 出力信号を増幅している。電圧制御発振器5 は増幅器4からの出力信号の電圧を基に出力 波数を変動させている。分周器6は電圧制御 振器5からの出力信号を1/nに分周しているも のである。

 以上のように構成された従来のPLL回路に いて、次にその動作を説明する。

 図8は従来のPLL回路の動作状態を示すタイ ミングチャートである。すなわち、図8の上 は同期分離回路1から出力され位相比較器2に 入力される信号aの電圧波形図である。図8の 段は分周器6から出力され位相比較器2に入 される信号bの電圧波形図である。図8の下段 は位相比較器2から出力されローパスフィル 3に入力される信号cの電圧波形である。

 図8に示すように、同期分離回路1は、一 時間ロー(Low:以下「L」と記す)となる出力信 を位相比較器2に出力する。また、位相比較 器2は同期分離回路1からの信号aがローの時に 、他方の信号bがハイ(High:以下「H」と記す)で あれば、その期間、位相比較器2の出力電圧 低くしていく。逆に、他方の入力信号bがロ であれば、その期間、位相比較器2の出力電 圧を高くしていく。

 そして、上記同期分離回路1からの信号a よび他方の信号bによってレベル変動を受け 信号cは、ローパスフィルタ3、増幅器4を通 て、電圧制御発振器5を駆動する。電圧制御 発振器5に入力される信号は、n倍の周波数で 振する出力信号となる。分周器6は、分周器 6に入力された信号をn分の1に分周する。

 さらに、同期分離回路1の後段にAD変換器( 図示せず)を接続し、位相比較器2にデジタル 号を入力すれば、アナログ信号の替わりに 矩形波信号により、位相同期制御をするこ ができる。なお、この出願の発明に関する 行技術文献情報としては、例えば、特許文 1が知られている。

 しかしながら、上記した従来の構成のPLL回 においては、位相比較器2への入力信号をデ ジタル信号とすると、このデジタル信号のサ ンプリング間隔により、位相比較器2の一方 信号入力の期間が短くなる。そのため、レ ル変動を受けた信号cの出力は小さくなる。 の結果、出力周波数の変動量が不安定とな ため、正確に位相を調整することができな なってしまう。

特開昭62-131630号公報

 本発明は、正確に位相を調整することが 能なPLL回路およびそれを用いた角速度セン を提供する。

 本発明に係るPLL回路は、AD変換器と、こ AD変換器からの出力が入力されるDA変換器と このDA変換器の出力信号をフィルタリング るフィルタ回路と、このフィルタ回路から 出力信号に応じて異なる周波数の信号を出 する電圧制御発振器と、この電圧制御発振 の出力する信号を分周する分周器とを備え AD変換器が電圧制御発振器から出力されるタ イミング信号により動作し、DA変換器が分周 から出力されるタイミング信号でのAD変換 の出力する値に応じたアナログ信号を出力 る。

 このような構成により、分周器から出力 れるタイミング信号でのAD変換器の出力値 れ自体が、分周器の出力する正弦波信号の 央値との位相ずれ量に応じた値となるため デジタル信号による時間遅れが発生しても 確に位相を調整することができる。

 また、本発明に係る角速度センサは、駆 電極と、センス電極と、モニタ電極とを有 るセンサ素子と、センサ素子からの出力信 をAD変換するAD変換器と、AD変換器からの出 信号をもとに駆動信号を所定の振幅に設定 るAGC回路と、AGC回路からの出力信号に基づ センサ素子における駆動電極に電圧を印加 る駆動回路と、を備えたドライブ回路と、 ンサ素子におけるセンス電極から出力され 信号を角速度出力信号に変換するセンス回 と、センス回路とドライブ回路とにタイミ グ信号を出力するタイミング制御回路と、 備える。そして、タイミング制御回路は、 発明に係るPLL回路で構成されている。

図1は本発明の実施の形態1におけるPLL 路の回路図である。 図2は本発明の実施の形態1におけるPLL 路のAD変換器の動作の説明図である。 図3は本発明の実施の形態1におけるPLL 路の位相監視部の動作の説明図である。 図4は本発明の実施の形態2におけるPLL 路を利用した角速度センサの回路図である 図5は本発明の実施の形態2におけるPLL 路を用いた角速度センサの動作状態を示す である。 図6は本発明の実施の形態2における角 度センサのセンサ素子に発生する電荷を示 図である。 図7は従来のPLL回路の回路図である。 図8は従来のPLL回路の動作状態を示すタ イミングチャートである。

符号の説明

21  AD変換器
22,126  位相監視部
23,126b  位相補正回路
24  DA変換器
25,127  フィルタ回路
26  電圧制御発振器
27,126a  分周器
30  センサ素子
32  駆動電極
33  モニタ電極
34,35  センス電極
41  ドライブ回路
46,111  フィルタ回路
47  AGC回路
61,82  AD変換器
71  タイミング制御回路
81  センス回路
43,94  DA変換部
121  PLL回路
129  電圧制御発振器

 (実施の形態1)
 図1は本発明の実施の形態1におけるPLL回路 回路図である。図1において、AD変換器21は入 力されるアナログ信号をデジタル信号に変換 する。位相監視部22にはAD変換器21の出力する デジタル信号が入力され、そして、この位相 監視部22は、入力された信号の値とその信号 力タイミングに応じて所定の上限値もしく 下限値か、入力された信号の値のいずれか 値を出力する。位相補正回路23には、位相 視部22から出力される信号が入力される。そ して、この位相補正回路23は所定の値だけ入 信号を補正した値を出力する。DA変換器24に は位相補正回路23から出力される信号が入力 れる。そして、このDA変換器24は入力された デジタル信号の値に応じたアナログ信号を出 力する。

 ループフィルタから構成されるフィルタ 路25には、DA変換器24から出力されるアナロ 信号が入力される。そして、このフィルタ 路25は所定の特性でフィルタリングして信 を出力する。電圧制御発振器26にはフィルタ 回路25から出力される信号が入力される。そ て、この電圧制御発振器26は入力されたア ログ信号の値に応じて異なる周波数の第1の イミング信号を出力する。分周器27には、 圧制御発振器26から出力される信号が入力さ れる。そして、この分周器27はこの信号を所 の値(N)で分周した第2のタイミング信号を出 力する。

 このように、本発明の実施の形態1におけ るPLL回路は、電圧制御発振器26から出力され 第1のタイミング信号に基づきAD変換器21が 作し、かつ、分周器27から出力される第2の イミング信号に基づき位相監視部22が動作す る。

 次に、以上のように構成された本発明の 施の形態1におけるPLL回路について、その動 作を図2、図3を参照しながら説明する。

 図2は本発明の実施の形態1におけるPLL回 のAD変換器の動作の説明図である。図2にお て、AD変換器21に正弦波のアナログ信号が入 される。すると、電圧制御発振器26から出 される第1のタイミング信号のタイミングで ンプリングされたアナログ信号の大きさに じたデジタル信号の値に変換される。そし 、このデジタル信号の値が位相監視部22に 力される。このとき、例えば、入力された 弦波信号の中央値を“ゼロ”とした正負の ジタル信号に変換される。この位相監視部22 において、分周器27から出力される第2のタイ ミング信号のタイミングでデジタル信号が出 力される。そして、このデジタル信号が位相 補正回路23に入力され、所定の値に補正され 。その後、DA変換器24に補正されたデジタル 信号が入力される。そして、このDA変換器24 おいて、入力されたデジタル信号の値に応 て変換されたアナログ信号が出力される。 た、このアナログ信号は、ループフィルタ ら構成されるフィルタ回路25を通して電圧制 御発振器26に入力される。そして、入力され アナログ信号に応じた周波数の信号がこの 圧制御発振器26から出力され、この信号がAD 変換器21のアナログ信号サンプリング用のタ ミング信号としてフィードバックされる。

 このとき、第2のタイミング信号は、第1 タイミング信号を分周した同期信号である そして、第2のタイミング信号のタイミング サンプリングされたAD変換器21のデジタル信 号の出力値それ自体が、第2のタイミング信 の正弦波信号の中央値であるゼロ点との位 ずれ量に応じた値となる。この値は、通常 PLL回路における位相比較器(図示せず)から出 力される値と同じものである。

 ここで、位相監視部22から出力されるデ タル信号の値が負の場合には、電圧制御発 器26から出力される周波数が減少するように 作用するアナログ信号がDA変換器24から出力 れる。一方、位相監視部22から出力されるデ ジタル信号の値が正の場合には、電圧制御発 振器26から出力される周波数が増加するよう 作用するアナログ信号がDA変換器24から出力 される。そして、このDA変換器24から出力さ るアナログ信号が一定となるように、すな ち、第2のタイミング信号によるサンプリン タイミングにおけるデジタル信号の値が“ ロ”となるように、PLL回路のループ制御が けられる。このような制御により、AD変換 21のサンプリングタイミングと入力されるア ナログ信号の中央値を通るタイミングとを同 期させることができる。従って、正確に位相 を調整することができる。

 図3は本発明の実施の形態1におけるPLL回 の位相監視部の動作の説明図である。図3に いて、位相監視部22では、位相監視部22に入 力されるデジタル信号の値が、所定の上限値 及び下限値を超えるかどうかを監視している 。そして、上記第2のタイミング信号が入力 れたタイミングに応じて、位相監視部22から 出力されるデジタル信号の値を変化させる。

 具体的には、第2のタイミング信号が入力 されてから、入力されたデジタル値が所定の 上限値を下回った後に次に所定の下限値を下 回り、さらに下限値を上回るまでの期間をフ ェーズ1とする。フェーズ1の終わりから入力 れたデジタル値が所定の上限値を超えるま をフェーズ2とする。それ以降の次に、上限 値を下回るまでをフェーズ3とする。そして フェーズ1で第2のタイミング信号が位相監視 部22に入力された場合には、所定の下限値の ジタル信号の値を出力する。また、フェー 2で第2のタイミング信号が位相監視部22に入 力された場合には、その第2のタイミング信 のタイミングで入力されたデジタル信号の を出力する。さらに、フェーズ3で第2のタイ ミング信号が位相監視部22に入力された場合 は、所定の上限値のデジタル信号の値を出 する。

 図3において、位相監視部22内の検知信号A は、下限値を下回る期間ではH信号となり、 れ以外の期間ではL信号となる。位相監視部2 2内の検知信号Bは上限値を上回る期間ではH信 号となり、それ以外の期間ではL信号となる 従って、これらの検知信号A、Bの状態を組み 合わせることにより、上記フェーズ1、フェ ズ2、フェーズ3において位相監視部22から出 されるデジタル信号の値が決定される。

 DA変換器24には、位相監視部22から出力さ るデジタル信号の値が入力される。このDA 換器24は、入力されたデジタル信号の値に応 じた大きさのアナログ信号を出力する。そし て、このアナログ信号はループフィルタから 構成されるフィルタ回路25に入力される。こ フィルタ回路25において、アナログ信号が ィルタリングされ、電圧制御発振器26に入力 される。

 このようにして、位相監視部22から出力 れるデジタル信号の値に応じたアナログ信 をフィルタリングした信号によって決定さ る周波数が、電圧制御発振器26から出力され る。位相監視部22が上記のようなフェーズの 定及び出力信号の上限及び下限を設定して るので、一定範囲内のアナログ信号が電圧 御発振器26に入力される。その結果、電圧 御発振器26から出力されるアナログ信号の周 波数が制限される。これにより、本発明に係 るPLL回路全体の動作において、入力されるア ナログ信号の周波数と分周器27における分周 (N)とを乗じた周波数以外でロックする、い ゆる倍周波数ロック等の誤動作を防止し、P LL回路を確実に所定の周波数にてロックさせ ことができる。

 また、位相監視部22から出力されるデジ ル信号が入力される位相補正回路23では、入 力されたデジタル信号の位相比較値を所定の 値分だけ増減させて出力することにより、ロ ックする位相をデジタル値の分解能の分だけ 微調整することが可能となる。例えば、位相 補正回路23において、正の値を加算してデジ ル信号を出力した場合、電圧制御発振器26 そのデジタル信号を加算しない場合と比べ 加算した分だけ増加した周波数を出力する その結果、位相を早めた点にロックする。

 なお、AD変換器21において、AD変換もしく 演算等により所定のクロック数だけ遅延を じてデジタル信号が出力される場合、その 延分だけずれた位相でロックする。しかし 位相監視部22から出力されるデジタル信号 値を第2のタイミング信号のタイミングから 延分のクロック数だけずれたタイミングで デジタル信号の値を出力する構成にするこ により、第2のタイミング信号が入力される アナログ信号の中央値を通るタイミングと同 期させることができる。これにより、正確に アナログ信号の中央値であるゼロ点と同期さ せることが可能となる。

 (実施の形態2)
 以下、本発明の実施の形態2におけるPLL回路 を利用した角速度センサについて、図面を参 照しながら説明する。

 図4は本発明の実施の形態2におけるPLL回 を利用した角速度センサの回路図である。 4において、センサ素子30は振動体31と、この 振動体31を振動させるための圧電体を有する 動電極32と、振動状態に応じて電荷を発生 る圧電体を有するモニタ電極33と、センサ素 子30に角速度が印加されると電荷を発生する 電体を有する一対のセンス電極と、を備え 。また、センサ素子30における一対のセン 電極は、第1のセンス電極34と、この第1のセ ス電極34と逆極性の電荷を発生する第2のセ ス電極35とで構成されている。

 ドライブ回路41は入力切替部42と、DA変換 43、積分部44、比較部45、デジタルフィルタ らなるフィルタ回路46、AGC回路47および駆動 回路48と、で構成されている。また、ドライ 回路41における入力切替部42は、振動体31に けるモニタ電極33と接続され、第2のタイミ グφ2で動作するアナログスイッチで構成さ ている。ドライブ回路41におけるDA切替部49 、第1の基準電圧50および第2の基準電圧51を する。この第1の基準電圧50と第2の基準電圧 51を第2のタイミングφ2で所定の信号により切 り替えている。さらに、ドライブ回路41にはD A出力部52が設けられている。このDA出力部52 、DA切替部49の出力信号が入力されるコンデ サ53と、このコンデンサ53の両端に接続され 、第1のタイミングφ1で動作してコンデンサ53 の電荷を放電するアナログスイッチ54、55と 構成されている。DA切替部49とDA出力部52とで DA変換部43が構成される。このDA変換部43は、 1のタイミングφ1でコンデンサ53の電荷を放 し、第2のタイミングφ2でDA切替部49が出力 る基準電圧に応じた電荷を充電する。アナ グスイッチ56には入力切替部42とDA変換部43の 出力が入力され、第2のタイミングφ2で出力 る。

 積分部44にはアナログスイッチ56の出力が 入力されるもので、演算増幅器57と、この演 増幅器57の帰還に接続されるコンデンサ58と により構成されている。積分部44は第2のタイ ミングφ2で動作し、積分部44への入力信号が ンデンサ58により積分される。比較部45には 積分部44から出力される積分信号が入力され 。この比較部45は、この積分信号と所定の とを比較する比較器59と、この比較器59から 力される1ビットデジタル信号が入力される D型フリップフロップ60とにより構成されてい る。D型フリップフロップ60は第1のタイミン φ1の開始時に1ビットデジタル信号をラッチ てラッチ信号を出力する。このラッチ信号 、DA変換部43のDA切替部49に入力されて、第1 基準電圧50と第2の基準電圧51とを切り替え 。そして、入力切替部42、DA変換部43、積分 44および比較部45によりσδ変調器からなるAD 換器61が構成されている。

 AD変換器61から出力されるパルス密度変調 記号は、フィルタ回路46に入力される。そし 、振動体31の共振周波数の信号が抽出され ノイズ成分を除去したマルチビット信号が 力される。このマルチビット信号がAGC回路47 に設けられた半波整流フィルタ回路(図示せ )に入力され、振幅情報信号に変換される。A GC回路47において、振幅情報信号が大きい場 には、フィルタ回路46の出力マルチビット信 号を減衰させた信号が駆動回路48に入力され 。一方、振幅情報信号が小さい場合には、 ィルタ回路46の出力マルチビット信号を増 させた信号が駆動回路48に入力される。この ような制御により、振動体31の振動が一定振 となるように調整される。

 駆動回路48は、デジタルσδ変換器68とア ログフィルタ69とを備える。デジタルσδ変 器68は、2値を保持しているデジタル値出力 62と、AGC回路47からの出力信号とデジタル値 力部62の出力を加算し積分する加積分演算 63と、この加積分演算部63からの出力の値と 較定数値64とを比較する値比較部65と、この 値比較部65からの出力の値に応じてデジタル 出力部62から出力されるデジタル値を切り える値切り替え部66と、値比較部65からの出 を所定のタイミングでラッチするフリップ ロップ67とにより構成される。そして、デ タルσδ変調器68によりAGC回路47から出力され るマルチビット信号が1ビットのパルス密度 調信号に変調されて出力される。このパル 密度変調信号はアナログフィルタ69に入力さ れ、センサ素子30を駆動するのに有害な周波 成分はフィルタリングされた後、センサ素 30に出力される。

 タイミング制御回路71には、ドライブ回 41におけるフィルタ回路46から出力されるマ チビット信号が入力される。このマルチビ ト信号に基づき、第1のタイミングφ1のタイ ミング信号と第2のタイミングφ2のタイミン 信号が生成され、ドライブ回路41に入力され る。また、このマルチビット信号に基づき、 第3のタイミングφ3のタイミング信号、第4の イミングφ4のタイミング信号、第5のタイミ ングφ5のタイミング信号、第6のタイミングφ 6のタイミング信号が生成され、センス回路81 に入力される。なお、タイミング制御回路71 内部構成については後述する。

 センス回路81はσδ変調器からなるAD変換 82および演算部83により構成されている。入 切替部84は、アナログスイッチ85、86を備え 。アナログスイッチ85は、センサ素子30にお ける第1のセンス電極34と接続され、第4のタ ミングφ4で動作する。アナログスイッチ86は 、センサ素子30における第2のセンス電極35と 続され、第6のタイミングφ6で動作する。

 このような構成により、入力切替部84は 第1のセンス電極34または第2のセンス電極35 らの出力信号を、第4のタイミングφ4または 6のタイミングφ6で切り替えて出力する。

 DA切替部87は、第3の基準電圧88および第4 基準電圧89を有する。この第3の基準電圧88と 第4の基準電圧89は、所定の信号により切り替 えられる。DA出力部90はDA切替部87からの出力 号が入力されるコンデンサ91と、アナログ イッチ92、93を備える。アナログスイッチ93 93はコンデンサ91の両端にそれぞれ接続され 第3のタイミングφ3と第5のタイミングφ5に づいて動作してコンデンサ91の電荷を放電さ せる。そして、DA切替部87とDA出力部90とでDA 換部94が構成される。DA変換部94は、第3のタ ミングφ3と第5のタイミングφ5に基づきコン デンサ91の電荷を放電させ、さらに、第4のタ イミングφ4と第6のタイミングφ6に基づきDA切 替部87から出力される基準電圧に応じた電荷 充放電させる。

 アナログスイッチ95には、入力切替部84と DA変換部94からの出力が入力され、第4のタイ ングφ4と第6のタイミングφ6に基づき出力さ れる。積分回路96には、アナログスイッチ95 らの出力が入力される。この積分回路96は、 演算増幅器97と、この演算増幅器97の帰還に 列に接続される一対のコンデンサ98、99と、 のコンデンサ98,99に接続される一対のアナ グスイッチ100、101とにより構成されている アナログスイッチ100は第3のタイミングφ3と 4のタイミングφ4に基づいて動作し、積分回 路96への入力信号がコンデンサ98に積分され 積分値が保持される。同様に、アナログス ッチ101は第5のタイミングφ5と第6のタイミン グφ6に基づいて動作し、積分回路96への入力 号がコンデンサ99に積分されて積分値が保 される。アナログスイッチ95と積分回路96に り積分部102が構成されている。

 比較部103には積分部102から出力される積 信号が入力される。この比較部103は、この 分信号と所定の値とを比較する比較器104と この比較器104が出力する1ビットデジタル信 号が入力されるD型フリップフロップ105とで 成されている。D型フリップフロップ105は、 4のタイミングφ4と第6のタイミングφ6の開 時に1ビットデジタル信号をラッチしてラッ 信号を出力する。このラッチ信号は、DA変 部94のDA切替部87に入力されて第3、第4の基準 電圧88、89が切り替えられる。入力切替部84、 DA変換部94、積分部102および比較部103によりAD 変換器82が構成されている。

 このような構成により、AD変換器82は、セ ンサ素子30における第1のセンス電極34および 2のセンス電極35から出力される電荷をσδ変 調し、1ビットデジタル信号に変換して出力 る。

 ラッチ回路106にはAD変換器82の比較部103に おける比較器104から出力される1ビットデジ ル信号が入力される。ラッチ回路106は、1ビ トデジタル信号をラッチする一対のD型フリ ップフロップ107、108により構成されている。 D型フリップフロップ107は第4のタイミングφ4 基づいて1ビットデジタル信号をラッチする 。D型フリップフロップ108は第6のタイミング 6に基づいて1ビットデジタル信号をラッチす る。差分演算部109にはラッチ回路106における 一対のD型フリップフロップ107、108がラッチ て出力する一対の1ビットデジタル信号が入 されるそして、この一対の1ビットデジタル 信号の差を演算する1ビット差分演算が、置 処理により実現される。具体的には、差分 算部109に入力される一対の1ビットデジタル 号が、“00”“01”“10”“11”である時、 れぞれ“0”“-1”“1”“0”と置き換えて出 力する構成となっている。

 補正演算部110には前記差分演算部109が出 する1ビット差分信号が入力される。そして 、この1ビット差分信号と所定の補正情報と 補正演算が置換処理により実現される。具 的には、上記したように補正演算部110に入 される1ビット差分信号が“0”“1”“-1”で あり、例えば、補正情報が“5”である場合 はそれぞれ“0”“5”“-5”と置き換えて出 する構成となっている。

 デジタルフィルタから構成されるフィル 回路111には補正演算部110から出力されるデ タル差分信号が入力される。フィルタ回路1 11はノイズ成分を除去するフィルタリング処 を行う。そして、ラッチ回路106、差分演算 109、補正演算部110およびフィルタ回路111に り演算部83が構成されている。演算部83は、 第4のタイミングφ4と第6のタイミングφ6に基 いて一対の1ビットデジタル信号をラッチし て、差分演算、補正演算、フィルタリング処 理を行い、マルチビット信号を出力している 。

 タイミング制御回路71は、PLL回路121と、 イミング生成回路122,123と、振幅判定回路124 で構成されている。

 PLL回路121は、ドライブ回路41におけるフ ルタ回路46から出力されるマルチビット信号 の周波数を逓倍し、位相ノイズを時間的に積 分し低減して、タイミング生成回路122、123に 所要の信号を出力する。位相監視部126には、 フィルタ回路46から出力されるマルチビット 号を波形整形した矩形波信号と分周器126aか らの出力信号が入力される。そして、分周器 126aによる第2のタイミング信号は後述する電 制御発振器129による第1のタイミング信号を 分周した同期信号である。そして、第2のタ ミング信号のタイミングにおけるドライブ 路41からのデジタル信号の出力値それ自体が 、第2のタイミング信号の正弦波信号の中央 であるゼロ点との位相ずれ量に応じた値と る。位相監視部126から出力される信号は、 相補正回路126bとDA変換器125とを介してルー フィルタを構成するフィルタ回路127に入力 れる。フィルタ回路127は交流成分の少ない 流信号に変換する。そして、このフィルタ 路127の出力信号と定電圧値とがタイミング 替部128に入力される。このタイミング切替 128の一方は、フィルタ回路127に接続され、 方は定電圧出力器と電気的に接続されてい 。

 振幅判定回路124にはフィルタ回路46から 力されるマルチビット信号が入力される。 の振幅判定回路124はフィルタ回路46から出力 されるマルチビット信号の振幅情報を監視し ている。そして、振幅判定回路124からの制御 信号に基づき、タイミング切替部128の信号が 選択される。具体的には、この振幅情報が目 標振幅以上である場合には、タイミング切替 部128はフィルタ回路127の出力信号を選択する 。一方、フィルタ回路46から出力されるマル ビット信号の振幅情報が目標振幅未満であ 場合には、タイミング切替部128は定電圧値 選択する。

 タイミング切替部128からの出力電圧は電 制御発振器129に入力される。この電圧制御 振器129は入力電圧に応じた周波数信号を発 する可変周波数発振器である。この電圧制 発振器129から出力される発振信号は、分周 126aと、タイミング生成回路122、123に入力さ れる。

 タイミング生成回路122はPLL回路121から出 される信号に基づき、第1のタイミングφ1の タイミング信号と第2のタイミングφ2のタイ ング信号を生成してドライブ回路41に出力す る。タイミング生成回路123はモニタ信号の2 期間を第3のタイミングφ3、第4のタイミング φ4、第5のタイミングφ5、第6のタイミングφ6 分割してこれらのタイミング信号を生成し センス回路81に出力する。

 以上のようにして構成された本発明の実 の形態2におけるPLL回路を利用した角速度セ ンサについて、その動作を説明する。

 センサ素子30の駆動電極32に駆動信号を加 えると、振動体31が共振し、モニタ電極33に 荷が発生する。このモニタ電極33に発生した 電荷はドライブ回路41におけるAD変換器61に入 力され、パルス密度変調信号へと変換される 。このパルス密度変調信号はフィルタ回路46 入力される。そして、フィルタ回路46から 動体31の共振周波数が抽出され、ノイズ成分 が除去されたマルチビット信号が得られる。

 この場合におけるAD変換器61の動作を、以 下に説明する。AD変換器61は、タイミング制 回路71から出力されるモニタ信号に同期した タイミングである第1のタイミングφ1、第2の イミングφ2を繰り返すことによって動作す 。第1のタイミングφ1ではセンサ素子30にお るモニタ電極33から出力される信号がσδ変 されて1ビットデジタル信号に変換される。

 上記した2つのタイミングでの動作をひと つずつ説明する。まず、第1のタイミングφ1 は、積分部44におけるコンデンサ58に保持さ ている積分値を比較する比較部45の比較器59 に入力する。この比較器59より出力される1ビ ットデジタル信号が、第1のタイミングφ1の ち上がり時にD型フリップフロップ60にラッ される。そして、このラッチ信号がDA変換部 43のDA切替部49に入力される。また、DA出力部5 2におけるアナログスイッチ54とアナログスイ ッチ55がオンになって、コンデンサ53に保持 れている電荷が放電される。

 次に、第2のタイミングφ2では、DA切替部4 9に入力されたラッチ信号に応じて第1の基準 圧50および第2の基準電圧51が切り替えられ コンデンサ53に入力される。そして、DA変換 43より切り替えられた基準電圧に応じた電 が出力される。また、入力切替部42がオンに なり、センサ素子30のモニタ電極33より発生 る電荷が入力される。さらに、積分部44にお けるアナログスイッチ56がオンになり、入力 替部42とDA変換部43から出力される電荷が積 部44に入力される。

 図5は、本発明の実施の形態2におけるPLL 路を用いた角速度センサの動作状態を示す である。図5において、第2のタイミングφ2で は、積分部44におけるコンデンサ58に、信号A 斜線部で示される電荷量とDA変換部43から出 力される電荷量の総和が積分されて保持され る。上記した第1のタイミングφ1および第2の イミングφ2における動作により、センサ素 30のモニタ電極33から出力される振幅値に相 当する電荷量がσδ変調され、第1のタイミン φ1の信号の立ち上がり時に1ビットデジタル 信号が出力される。

 以上の動作により、センサ素子30におけ モニタ電極33から出力される電荷量がAD変換 61によりσδ変調されて1ビットデジタル信号 として上記タイミングで出力される。

 図5の信号Bは、本発明の実施の形態2にお るPLL回路を用いた角速度センサのσδ変調さ れたマルチビット信号を示す図である。図5 信号Cは本発明の実施の形態2におけるPLL回路 から生成される第1のタイミングφ1と第2のタ ミングφ2を示す図である。ドライブ回路41 おけるフィルタ回路46より出力されるマルチ ビット信号は、AGC回路47に設けた半波整流フ ルタ回路(図示せず)に入力されることによ 、振幅情報信号に変換される。AGC回路47にお いて、振幅情報信号が大きい場合には、フィ ルタ回路46の出力マルチビット信号を減衰さ た信号が駆動回路48に入力される。一方、 幅情報信号が小さい場合には、フィルタ回 46の出力するマルチビット信号を増幅させた 信号が駆動回路48に入力される。このような 御により、振動体31の振動が一定振幅とな ように調整される。

 デジタルσδ変調器68の加積分演算部63に 、AGC回路47から出力されるマルチビット信号 と、所定の2値を保持してデジタル値出力部62 のどちらかの値を出力する値切り替え部66か 出力される定数値が入力される。そして、 れらの信号は、加算されて積分される。こ 加積分演算部63から出力される積分値は、 較定数値64と値比較部65により比較され、そ 比較結果が値比較部65から出力される。こ 比較結果がフリップフロップ67により所定の タイミングでラッチされる。このフリップフ ロップ67の出力により値切り替え部66から出 される定数値が切り替えられる。このとき 加積分演算部63の出力値が比較定数値64より さい場合には、デジタル値出力部62の2値の ちの大きい方の値が選択される。逆に、加 分演算部63の出力値が比較定数値64より大き い場合には、デジタル値出力部62の2値のうち の小さい方の値が選択される。この動作を繰 り返すことにより、AGC回路47から出力される ルチビット信号が1ビットのパルス密度変調 信号に変調され、フリップフロップ67から出 される。ここで、デジタルσδ変調器68に入 される信号が、例えば、10ビット(=±9ビット )である場合、比較定数値64を“0”、デジタ 値出力部62の2値を“511”“-511”以上とする とが望ましい。

 なお、σδ変調ではオーバーサンプリング を行い、その量子化ノイズが高域にノイズシ ェーピングされるため、高周波成分のノイズ 成分を含む。しかし、センサ素子30の応答が のような高周波に応答できない。そのため パルス密度変調信号のサンプリング周波数 なく、オーバーサンプリングされた所定の 波数成分で振動する。また、センサ素子30 高周波での応答ゲインが高くて、このよう 高周波成分のノイズが問題になる場合には デジタルσδ変調器68の出力信号のうち問題 なる周波数成分を低減するように設定され アナログフィルタ69を追加する。この措置に より、さらに低ノイズで、高精度のドライブ 回路41を実現することが可能となる。

 センサ素子30が図4に図示している駆動方 に速度Vで屈曲振動している状態において、 振動体31の長手方向の中心軸周りにセンサ素 30が角速度ωで回転すると、このセンサ素子 30にF=2mV×ωのコリオリ力が発生する。

 図6は本発明の実施の形態2における角速 センサのセンサ素子に発生する出力信号を す図である。図6の信号D、信号Eに示すよう 、コリオリ力によりセンサ素子30が有する一 対のセンス電極34、35に電荷が発生する。セ ス電極34、35に発生する電荷はコリオリ力に り発生するため、モニタ電極33に発生する 号より位相が90度進んでいる。また、一対の センス電極34、35に発生した出力信号は、正 性信号と負極性信号の関係にある。

 この場合におけるAD変換器82の動作を、以 下に説明する。AD変換器82は第3のタイミング 3、第4のタイミングφ4、第5のタイミングφ5 よび第6のタイミングφ6を繰り返すことによ て動作する。第3のタイミングφ3および第4 タイミングφ4では、センサ素子30におけるセ ンス電極34から出力される正極性信号がσδ変 調されて1ビットデジタル信号に変換される また、第5のタイミングφ5および第6のタイミ ングφ6では、負極性信号がσδ変調されて1ビ トデジタル信号に変換される。

 上記した4つのタイミングでの動作をひと つずつ説明する。まず、第3のタイミングφ3 は、積分部102におけるコンデンサ98と接続さ れているアナログスイッチ100がオンになる。 このコンデンサ98に保持されている積分値が 較部103における比較器104に入力される。そ て、比較器104から比較結果が1ビットデジタ ル信号として出力される。また、DA変換部94 おけるアナログスイッチ92、93がオンになり コンデンサ91に保持されている電荷が放電 れる。

 次に、第4のタイミングφ4では、比較部103 の比較器104から出力される1ビットデジタル 号が、第4のタイミングφ4の立ち上がり時にD 型フリップフロップ105にラッチされる。この ラッチ信号が、DA変換部94のDA切替部87に入力 れる。この入力されたラッチ信号に応じて 第3、第4の基準電圧88、89が切り替えられて ンデンサ91に入力される。そして、DA変換部 94から切り替えられた基準電圧に応じた電荷 出力される。それとともに、入力切替部84 はアナログスイッチ85がオンになり、センサ 素子30の第1のセンス電極34から発生する電荷 出力される。さらに、積分部102におけるア ログスイッチ95がオンになり、入力切替部84 とDA変換部94から出力される電荷が積分回路96 に入力される。この動作により、第4のタイ ングφ4では、積分回路96におけるコンデンサ 98に、図6Aの斜線部で示される電荷量とDA変換 部94から出力される電荷量の総和が積分され 保持される。

 上記した第3のタイミングφ3および第4の イミングφ4での動作により、センサ素子30の 第1のセンス電極34から出力される振幅値の半 分に相当する電荷量がσδ変調される。また 第3のタイミングφ3および第4のタイミングφ4 での動作と同様に、第5のタイミングφ5およ 第6のタイミングφ6では、センサ素子30の第2 センス電極35から出力される振幅値の半分 相当する電荷量がσδ変調される。

 以上の動作により、センサ素子30におけ 一対のセンス電極34、35から出力される電荷 振幅幅の半分に相当する電荷量が一つのAD 換器82によりσδ変調され、一対の1ビットデ タル信号として上記タイミングで出力され 。

 センサ素子30における一対のセンス電極34 、35から出力される電荷には、モニタ電極33 発生する信号よりも位相が90度進んだセンス 信号だけでなく、モニタ信号と同相の不要信 号がある。ここで、センサ素子30における一 のセンス電極34、35からセンス信号と不要信 号の合成信号が出力される場合について説明 する。

 角速度によるコリオリ力で発生するセン 信号は、図6の信号D、信号Eで示される。そ て、第4のタイミングφ4と第6のタイミングφ 6に基づき、積分回路96において図6の信号D、 号Eの斜線部で示される電荷量、つまり、振 幅値の半分に相当する電荷量が積分される。

 図6の信号F、信号Gは本発明の実施の形態2 における角速度センサのセンサ素子に発生す る不要信号を示す。信号F、信号Gにおいて、 ンス信号と同様に第4のタイミングφ4と第6 タイミングφ6に基づき、斜線部で示される 荷量、つまり、不要信号の振幅の最大値か 最小値までの区間の電荷量が積分される。 幅の中央値を基準に積分すると、正負の電 がキャンセルされて“ゼロ”の電荷量とな 。つまり、第4のタイミングφ4と第6のタイミ ングφ6に基づき積分部102の動作により、不要 信号がキャンセルされる。このような動作に より、センス信号の振幅に応じた電荷量が積 分される、いわゆる同期検波処理が一対の入 力信号のそれぞれに対し実施される。その結 果、不要信号のない場合の動作と同様に、AD 換器82からは同期検波処理された信号がσδ 調され、必要な信号成分が1ビットデジタル 信号に変換されて出力される。

 以上の動作により、センサ素子30におけ 一対の出力信号を同期検波処理しながらσδ 調することが可能となる。よって、このよ な同期検波されたデジタル信号を、通常のI V変換回路、位相器、同期検波回路などのア ログ回路を必要とすることなく取り出せる ゆえに、非常に小さな回路規模で、かつ、 コストで所要のデジタル信号を得ることが きる。

 次に、演算部83について、その動作を説 する。まず、第4のタイミングφ4に基づき、A D変換器82の比較部103における比較器104から出 力される1ビットデジタル信号が、ラッチ回 106のD型フリップフロップ107にラッチされる また、第6のタイミングφ6に基づき、AD変換 82の比較部103における比較器104から出力さ る1ビットデジタル信号が、ラッチ回路106のD 型フリップフロップ108にラッチされる。

 この一対のD型フリップフロップ107、108に ラッチされた一対の1ビットデジタル信号は センサ素子30における一対のセンス電極34、3 5より出力された信号の不要信号を除いた振 値の半分に相当する電荷量をそれぞれσδ変 によりデジタル値に変換したものである。 に、ラッチ回路106から出力される一対の1ビ ットデジタル信号が1ビット差分演算部109に 力される。1ビット差分演算部109において、 の一対の1ビットデジタル信号の差が演算さ れて1ビット差分信号が出力される。

 ここで、第3のタイミングφ3における1ビ ト差分信号は、一つ前の同期における第4の イミングφ4、第6のタイミングφ6でラッチさ れた1ビットデジタル信号の差である。この1 ット差分信号は、図6A、図6Bで示されるセン サ素子30における一対のセンス電極34、35から 出力される信号の不要信号を除いた振幅値を 表す。

 以上の動作により、センサ素子30におけ 一対のセンス電極34、35から出力される正極 信号と負極性信号の関係にある一対の信号 、同じ1つの積分部102を用いて積分される。 そのため、2つの積分回路で別々に積分を行 場合よりも個々の積分回路の特性による一 の入力信号の積分結果の相対誤差への影響 大きく低減される。同様に、DA変換部94も一 の入力信号の信号処理に対し、同じ1つのDA 換部を用いる構成となっている。また、比 部103でも一対の積分結果を同じ基準電圧と 較器を用いて比較を行なっている。その結 、比較器の特性や基準電圧の変動の比較結 の相対誤差への影響が大きく低減される。 記のように、一対の入力信号を同一の積分 路96、DA変換部94、比較部103を用いて信号処 するようにしているため、複数の部品を用 て信号処理した場合と比べて、部品間の相 誤差の影響が大きく低減される。

 また、電源電圧変化や温度変化の影響に る各ブロックにおける基準電圧変動等の影 も、一対の入力信号に対して同様に加わる そのため、演算部83が有する1ビット差分演 部109により一対の入力信号の信号処理結果 差を演算することにより、各部における基 電圧変動等の影響をキャンセルできる。従 て、精度良く一対の入力信号の差をAD変換 きる。

 また、センサ素子30における一対のセン 電極34、35から出力されてAD変換器82に入力さ れる一対の入力信号を含んでいる同相ノイズ 成分やオフセット成分の影響もキャンセルで きる。よって、精度良く一対の入力信号の差 信号を形成できる。

 さらに、一対の入力信号の差をとる1ビッ ト差分演算は、比較部103の出力信号が“1” 0”からなる1ビット信号である場合、差分演 算部109に入力される一対の比較信号が“00” 01”“10”“11”の4種類に限られる。そして 、それらの差をとった結果もそれぞれ“0” -1”“1”“0”と予め決まっている。これら 1ビットデジタル演算を利用して、非常に簡 単な回路構成で入力信号に応じた減算処理を 行った結果を得ることができる。このように 、減算処理を行った一対の入力信号を1つの 分信号とした後に、デジタルフィルタから 成されるフィルタ回路111によるローパスや シメーション等の信号処理を行なっている よって、差分演算部109、デジタルフィルタ ら構成されるフィルタ回路111などの演算回 が非常に小さな回路規模で、かつ、低コス で構成でき、しかも高精度の信号処理を実 できる。

 次に、1ビット差分演算部109から出力され る1ビット差分信号が補正演算部110に入力さ る。そして、この1ビット差分信号と所定の 正情報との補正演算が置換処理により行わ る。この補正演算は、1ビット差分信号が“ 0”“1”“-1”の3値に限られることを利用し 、例えば、所定の補正情報が“5”である場 合に、補正演算部に入力される1ビット差分 号“0”“1”“-1”を、それぞれ“0”“5” -5”と置換処理することにより実現できる。

 フィルタ回路46から出力されるマルチビ ト信号が、タイミング制御回路71における振 幅判定回路124と、波形整形した矩形波信号と して位相監視部126と、に入力される。この振 幅判定回路124は、フィルタ回路46から出力さ るマルチビット信号の振幅情報を監視して る。

 この振幅情報が目標振幅の50%以上である 合には、タイミング切替部128がループフィ タから構成されるフィルタ回路127の出力信 を選択するように切り替わる。このときPLL 路121は閉ループとなり、音叉駆動周波数の ニタ信号を入力信号として逓倍し、位相ノ ズを時間的に積分し低減した信号が出力さ る。よって、センサ素子30の固有駆動周波 に同期した信号がタイミング生成回路122、12 3に入力される。

 一方、フィルタ回路46から出力されるマ チビット信号の振幅情報が目標振幅の50%未 である場合には、タイミング切替部128は定 圧値を選択するように切り替わる。このと 、電圧制御発振器129からは定電圧値に応じ 固定周波数の信号が出力され、この信号が イミング生成回路122、123に入力される。

 以上の条件においてPLL回路121から出力さ る信号に基づき、タイミング生成回路122は ドライブ回路41における入力切替部42、DA切 部49、アナログスイッチ54、55、56およびD型 リップフロップ60の切替タイミングとなる 5Cに示すような第1のタイミングφ1、第2のタ ミングφ2のタイミング信号を生成して出力 る。また、タイミング生成回路123は、セン 回路81における入力切替部84、DA切替部87、 ナログスイッチ92、93、95、100、101およびD型 リップフロップ105の切替タイミングとなる 3のタイミングφ3、第4のタイミングφ4、第5 タイミングφ5、第6のタイミングφ6のタイミ ング信号を生成して出力する。

 本発明に係るPLL回路は、デジタル信号に る時間遅れが発生しても、正確に位相を調 することができるという効果を有し、特に 空機、車両などの移動体の姿勢制御やナビ ーションシステム等に有用である。