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Patent Searching and Data


Title:
PNEUMATIC RADIAL TIRE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/057781
Kind Code:
A1
Abstract:
A pneumatic radial tire has a pair of annular beads (2A, 2B), a tread (3) having a tread surface, a pair of sidewalls (4A, 4B) interconnecting laterally opposite ends of the tread (3) and radially outer ends of the beads (2A, 2B), and a carcass layer (5) continuously extending along the inner sides of the beads (2A, 2B), the side walls (4A, 4B), and the tread (3) to form the framework of the tire. In a lateral cross-section of the tire, first rubber gages (G1, G2) representing the thicknesses of portions at laterally opposite ends of the tread (3) measured from the outer periphery of the tire to the carcass layer (5) are adapted such that the first rubber gage on the outer side of the tire, that is, the side of the tire farthest away from the vehicle when the tire is mounted on the vehicle, is greater than the first rubber gage on the inner side of the tire, that is, the side of the tire nearest the vehicle when the tire is mounted on the vehicle. Again in the lateral cross-section of the tire, second rubber gages (G3, G4) representing the thicknesses of those maximum width sections (4a, 4b) of the side walls (4A, 4B) which protrude laterally farthest and are measured from the outer periphery of the tire to the carcass layer (5) are adapted such that the second rubber gage on the outer side of the tire is smaller than the second rubber gage on the inner side of the tire.

Inventors:
ITO TAKAHIRO
Application Number:
PCT/JP2008/069958
Publication Date:
May 07, 2009
Filing Date:
October 31, 2008
Export Citation:
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Assignee:
BRIDGESTONE CORP (JP)
ITO TAKAHIRO
International Classes:
B60C5/00; B60C3/06; B60C9/08; B60C9/17; B60C11/04; B60C13/00; B60C15/06
Foreign References:
JPH02185803A1990-07-20
JP2007083913A2007-04-05
JPS6320201A1988-01-27
JPS4633321B1
JPH08156532A1996-06-18
Other References:
See also references of EP 2216188A4
Attorney, Agent or Firm:
MIYOSHI, Hidekazu et al. (2-8 Toranomon 1-chome,Minato-k, Tokyo 01, JP)
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Claims:
 環形状を有する一対のビード部と、
 前記一対のビード部のタイヤ径方向の外方に配置され、タイヤ幅方向の中心線であるタイヤ赤道線を含むトレッド踏面部を有するトレッド部と、
 前記トレッド部のタイヤ幅方向の両端部と前記ビード部のタイヤ径方向の外方端とを連結する一対のサイドウォール部と、
 前記ビード部、前記サイドウォール部および前記トレッド部の各内部にわたって連続して延設され、タイヤの骨格を形成するカーカス層とを備えた空気入りラジアルタイヤであって、
 タイヤ幅方向に沿った断面において、
 タイヤ幅方向に沿った前記トレッド部の両端部におけるタイヤ外郭から前記カーカス層までの厚みである第1ゴムゲージは、車両装着内側に比べて車両装着外側が厚く、
 前記サイドウォール部のタイヤ幅方向に最も突出する最大幅部における前記タイヤ外郭から前記カーカス層までのタイヤ幅方向に沿った厚みである第2ゴムゲージは、車両装着内側より車両装着外側が薄い空気入りラジアルタイヤ。
 前記カーカス層は、タイヤ幅方向に沿った断面において、前記カーカス層の中心を通る線であるケースラインを形成し、
 前記トレッド部のタイヤ幅方向の端部から、前記サイドウォール部の前記最大幅部までの部分に沿った前記ケースラインの表面曲率半径は、車両装着内側より車両装着外側が大きい請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤ。
 前記最大幅部から前記ビード部までのタイヤ径方向に沿った長さは、車両装着内側より車両装着外側が短い請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤ。
 前記ビード部のタイヤ径方向外方に、ビードフィラーを含み、
 タイヤ幅方向に沿った断面において、車両装着外側に配置される前記ビードフィラーの断面積は、車両装着内側に配置される前記ビードフィラーの断面積に比べて大きい請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤ。
 前記ビード部のタイヤ径方向外方に、ビードフィラーを含み、
 車両装着外側に配置される前記ビードフィラーの硬度は、車両装着内側に配置される前記ビードフィラーの硬度に比べて高い請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤ。
 前記ビード部のタイヤ径方向外方に、ビードフィラーを含み、
 車両装着外側に配置される前記ビードフィラーに沿ってタイヤ径方向内側から外側へシート状のビードフィラーシートを設ける請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤ。
 車両装着外側に配置される前記ビードフィラーのタイヤ径方向に沿った長さは、車両装着内側に配置される前記ビードフィラーのタイヤ径方向に沿った長さに比べて長い請求項4に記載の空気入りラジアルタイヤ。
 車両装着外側に配置される前記ビードフィラーのタイヤ幅方向に沿った最大厚みは、車両装着内側に配置される前記ビードフィラーのタイヤ幅方向に沿った最大厚みより厚い請求項4に記載の空気入りラジアルタイヤ。
 タイヤ赤道線を含むタイヤ赤道部および該タイヤ赤道部より車両装着内側に、タイヤ周方向に延びる主溝が形成される請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤ。
Description:
空気入りラジアルタイヤ

 本発明は、ビード部、サイドウォール部 よびトレッド部の各部にわたって連続して びるカーカス層を備えた空気入りラジアル イヤに関する。

 この種の従来技術に関連して、特許文献1 に開示された空気入りラジアルタイヤがある 。

 この空気入りラジアルタイヤは、車両装 外側のサイドウォール部において、タイヤ 方向に沿って、最も突出する最大幅部を有 る。最大幅部におけるゴムゲージ(タイヤ外 郭からカーカス層までのゴムの厚み)は、車 装着内側のサイドウォール部の最大幅部に けるゴムゲージより薄く設定される。

 これにより、空気入りラジアルタイヤは、 イヤの軽量化を図るとともに、走行時にト ッド部で発生する騒音の車室内への伝達を 制する。

特開平8-156532号公報

 しかしながら、上述した空気入りラジア タイヤでは、タイヤの軽量化を図れるとと に車室内の騒音を低減できるが、ゴムゲー の厚さを変えるため、空気充填時のタイヤ 郭形状が変わることについて配慮されてい かった。

 また、上述した空気入りラジアルタイヤ は、コーナーなどでの車両旋回時に発生す 遠心力によって、空気入りラジアルタイヤ 横方向の負荷がかかり、車両装着外側のサ ドウォール部に大きな負荷がかかるため、 イドウォール部およびトレッド部が、変形 る場合がある。この場合、トレッド部の接 面積が減るため、空気入りラジアルタイヤ 、車両旋回時の操縦安定性を損なうという 題があった。

 また、上記のようなサイドウォール部の 形を抑制するために、トレッド部の車両装 外側および車両装着内側において、両方の イドウォール部の剛性を向上させた空気入 ラジアルタイヤが考えられる。しかし、こ ような空気入りラジアルタイヤが、車両直 時にトレッド部の車両装着内側が主に接地 る場合、車両装着内側のサイドウォール部 、剛性が高すぎるため、変形し難くなる。 って、このような空気入りラジアルタイヤ 、トレッド部の路面追従性が劣り、車両の 進安定性および加減速性を損なうおそれが った。

 そこで、本発明は、このような状況に鑑 てなされたものであり、車両の直進安定性 確保するとともに、車両旋回時の操縦安定 を向上できる空気入りラジアルタイヤを提 することを目的とする。

 上述した問題を解決するため、本発明は 次のような特徴を有している。まず、本発 の第1の特徴は、環形状を有する一対のビー ド部(ビード部2A,2B)と、一対のビード部のタ ヤ径方向の外方に配置され、タイヤ幅方向 中心線であるタイヤ赤道線(タイヤ赤道線CL) 含むトレッド踏面部(トレッド踏面部3a)を有 するトレッド部(トレッド部3)と、トレッド部 のタイヤ幅方向の両端部(タイヤ幅方向端部3b 、タイヤ幅方向端部3c)とビード部のタイヤ径 方向の外方端とを連結する一対のサイドウォ ール部(サイドウォール部4A,4B)と、ビード部 サイドウォール部およびトレッド部の各内 にわたって連続して延設され、タイヤの骨 を形成するカーカス層(カーカス層5)とを備 た空気入りラジアルタイヤ(タイヤ1)であっ 、タイヤ幅方向に沿った断面において、タ ヤ幅方向に沿ったトレッド部の両端部にお るタイヤ外郭からカーカス層までの厚みで る第1ゴムゲージ(第1ゴムゲージG1、G2)は、車 両装着内側に比べて車両装着外側が厚く、サ イドウォール部のタイヤ幅方向に最も突出す る最大幅部(最大幅部4a、4b)におけるタイヤ外 郭からカーカス層までのタイヤ幅方向に沿っ た厚みである第2ゴムゲージ(例えば、第2ゴム ゲージG3、G4)は、車両装着内側より車両装着 側が薄いことを要旨とする。

 かかる特徴によれば、タイヤ幅方向に沿 たトレッド部の両端部におけるタイヤ外郭 らカーカス層までの第1ゴムゲージは、車両 装着内側に比べて車両装着外側が厚い。また 、サイドウォール部のタイヤ幅方向に最も突 出する最大幅部におけるタイヤ外郭からカー カス層までの第2ゴムゲージは、車両装着内 に比べて車両装着外側が薄い。

 このため、タイヤ空気充填時の空気入り ジアルタイヤにおけるサイドウォール部の ットレス部分(トレッド部のタイヤ幅方向端 部からサイドウォール部の最大幅部までの部 分)において、カーカス層のケースラインの 面曲率半径は、車両装着内側に比べて車両 着外側が大きくなる。

 その結果、バットレス部分にてカーカス が受け持つ張力は、車両装着内側に比べて 両装着外側が大きくなる。つまり、空気入 ラジアルタイヤは、車両装着内側に比べて 両装着外側のサイドウォール部の剛性が強 なる。

 空気入りラジアルタイヤは、コーナーな での車両旋回時に横方向に遠心力を受けて 両装着外側へ付勢された際、トレッド部の 地部分がタイヤ赤道線から車両装着外側に 布し、車両装着外側のサイドウォール部に きな負荷が掛かかる。

 この場合、車両装着外側のサイドウォー 部は、サイドウォール部の変形を抑制して レッド部の接地面積を大きく確保できる。 れにより、空気入りラジアルタイヤは、車 旋回時の操縦安定性を向上できる。

 一方、車両が直進する際、車両のキャン ー角の設定より前輪のトレッド部の接地部 がタイヤ赤道線から車両装着内側に分布し 車両装着内側のサイドウォール部に大きな 荷が掛かかる。この場合、車両装着外側に べて、車両装着内側に設けられたサイドウ ール部の剛性は、弱く、車両装着内側のサ ドウォール部は、変形しやすい。

 つまり、車両の直進時に、車両装着外側 サイドウォール部と比べて、車両装着内側 サイドウォール部に大きな負荷が掛かる際 サイドウォール部は、変形しやすいため、 レッド部の路面追従性が良くなる。従って 空気入りラジアルタイヤは、車両の直進安 性および加減速性能を向上できる。

 発明の第2の特徴は、本発明の第1の特徴 係り、カーカス層は、タイヤ幅方向に沿っ 断面において、カーカス層の中心を通る線 あるケースラインを形成し、トレッド部の イヤ幅方向の端部から、サイドウォール部 最大幅部までの部分に沿ったケースライン 表面曲率半径は、車両装着内側より車両装 外側が大きいことを要旨とする。

 本発明の第3の特徴は、本発明の第1の特 に係り、最大幅部からビード部までのタイ 径方向に沿った長さ(例えば、長さH1)は、車 装着内側より車両装着外側が短いことを要 とする。

 本発明の第4の特徴は、本発明の第1の特徴 係り、ビード部のタイヤ径方向外方に、ビ ドフィラー(例えば、ビードフィラー6A)を含 、タイヤ幅方向に沿った断面において、車 装着外側に配置されるビードフィラーの断 積は、車両装着内側に配置されるビードフ ラーの断面積に比べて大きいことを要旨と る
 本発明の第5の特徴は、本発明の第1の特徴 係り、ビード部のタイヤ径方向外方に、ビ ドフィラーを含み、タイヤ幅方向に沿った 面において、車両装着外側に配置されるビ ドフィラーの硬度は、車両装着内側に配置 れるビードフィラーの硬度に比べて高いこ を要旨とする。

 本発明の第6の特徴は、本発明の第1の特 に係り、ビード部のタイヤ径方向外方に、 ードフィラーを含み、車両装着外側に配置 れるビードフィラーに沿ってタイヤ径方向 側から外側へシート状のビードフィラーシ トを設けることを要旨とする。

 本発明の第7の特徴は、本発明の第4の特 に係り、車両装着外側に配置されるビード ィラーのタイヤ径方向に沿った長さは、車 装着内側に配置される前記ビードフィラー タイヤ径方向に沿った長さに比べて長いこ を要旨とする。

 本発明の第8の特徴は、本発明の第4の特 に係り、車両装着外側に配置されるビード ィラーのタイヤ幅方向に沿った最大厚みは 車両装着内側に配置されるビードフィラー タイヤ幅方向に沿った最大厚みより厚いこ を要旨とする。

 本発明の第9の特徴は、本発明の第1の特 に係り、タイヤ赤道線を含むタイヤ赤道部 よび該タイヤ赤道部より車両装着内側に、 イヤ周方向に延びる主溝が形成されること 要旨とする。

 発明の特徴によれば、車両の直進安定性 確保するとともに、車両旋回時の操縦安定 を向上できる空気入りラジアルタイヤを提 できる。

図1は、本発明の一実施形態を示し、空 気充填時における空気入りラジアルタイヤの 断面図である。 図2は、本発明の一実施形態を示し、空 気入りラジアルタイヤの斜視図である。 図3は、本発明の一実施形態を示し、空 気入りラジアルタイヤのトレッド部に設けら れるパターンの展開図である。 図4は、本発明の実施例1を示し、従来 と実施例1の空気入りラジアルタイヤの接地 および接地面積を評価するとともに、サー ット用テストコースにおいて平均走行速度 同一タイヤ・同一試験車両で評価し、その の各種データを示す図である。 図5は本発明の実施例2を示し、実施例1 対しての空気入りラジアルタイヤの接地幅 よび接地面積を評価するとともに、サーキ ト用テストコースにおいて平均走行速度を 一タイヤ・同一試験車両で評価し、その際 各種データを示す図である。

 [実施形態]
 以下、本発明の実施形態を図面に基づいて 明する。具体的には、(1)空気入りラジアル イヤの全体構成、(2)トレッド踏面部の詳細 成、(3)外側横溝の詳細構成、(4)作用・効果 ついて説明する。

 図1~図3は本発明の一実施形態を示す。図1 は空気充填時における空気入りラジアルタイ ヤの断面図である。

 (1)空気入りラジアルタイヤの全体構成
 空気入りラジアルタイヤの全体構成につい 、図1を用いて説明する。図1に示すように 本実施形態の空気入りラジアルタイヤ(以下 タイヤと称する)1は、左右一対のビード部2A ,2Bと、トレッド部3と、左右一対のサイドウ ール部4A,4Bと、カーカス層5を備えている。

 ビード部2A,2Bは、環形状を有する。トレ ド部3は、ビード部2A,2Bのタイヤ径方向の外 に配置されるとともに、トレッド踏面部3aを 有する。サイドウォール部4A,4Bは、トレッド 3のタイヤ幅方向両端部3b、3cとビード部2A,2B のタイヤ径方向外方端とを連結する。ビード 部2A,2B、サイドウォール部4A,4Bおよびトレッ 部3の各内部には、これらの各部にわたって 続して延びるカーカス層5が設けられている 。

 なお、車両装着外側のサイドウォール部4 Aのうち、トレッド部3のタイヤ幅方向端部3b らサイドウォール部4Aの最大幅部4aまでの部 に、バットレス部が形成されている。同様 、車両装着内側のサイドウォール部4Bのう 、トレッド部3のタイヤ幅方向端部3cからサ ドウォール部4Bの最大幅部4bまでの部分に、 両装着内側のバットレス部が形成されてい 。

 また、本実施形態のタイヤ1において、車 両装着外側のビード部2Aのタイヤ径方向外方 ビードフィラー6Aが設けられる。タイヤ1で 、カーカス層5の一端が、タイヤ幅方向に沿 ってタイヤ赤道線側から、ビード部2Aおよび ードフィラー6Aを包み込んで車両装着外側 折り返される。また、タイヤ1では、折り返 部5aの終端が、ビードフィラー6Aのタイヤ径 方向外方に配置される。

 同様に、タイヤ1には、車両装着内側のビ ード部2Bのタイヤ径方向外方にビードフィラ 6Bが設けられる。タイヤ1では、カーカス層5 の他端が、タイヤ幅方向に沿ってタイヤ赤道 線側から、ビード部2Bおよびビードフィラー6 Bを包み込んで車両装着内側に折り返される また、タイヤ1では、折り返し部5bの終端が ードフィラー6Bのタイヤ径方向外方に配置さ れる。

 本実施形態のタイヤ1は、ビード部2A,2B側 端部がリムフランジ7側に取付けられた状態 で所定気圧の空気が充填される。タイヤ1は 車両装着方向の内側および外側が指定され おり、一方のビード部2Aおよびサイドウォー ル部4Aが車両装着外側に配置され、他方のビ ド部2Bおよびサイドウォール部4Bが車両装着 内側に配置されている。

 サイドウォール部4A,4Bは、タイヤ幅方向 外側に膨出している最大幅部4a、4bをそれぞ 備える。

 リムガード部8A,8Bは、最大幅部4a、4bより ムフランジ7側に形成される。リムガード部 8A,8Bは、リムフランジ7よりタイヤ幅方向外側 に突出する。

 最大幅部4a、4bは、リムガード部8A,8Bの部 を除いた場合にタイヤ幅方向外側に最も突 している。

 最大幅部からビード部までのタイヤ径方 に沿った長さは、車両装着内側より車両装 外側が短い。

 具体的には、車両装着外側のサイドウォ ル部4Aの最大幅部4aからビード部2Aの端部ま のタイヤ径方向に沿った長さH1は、車両装 内側のサイドウォール部4Bの最大幅部4bから ード部2Bの端部までのタイヤ径方向の長さH2 より短い。

 タイヤ幅方向に沿った断面において、タ ヤ幅方向に沿ったトレッド部3の両端部にお けるタイヤ外郭からカーカス層5までの厚み ある第1ゴムゲージは、車両装着内側に比べ 車両装着外側が厚い。

 具体的には、タイヤ幅方向に沿った断面 おいて、タイヤ幅方向に沿ったトレッド部3 の車両装着外側のタイヤ幅方向端部3bにおけ タイヤ外郭からカーカス層5までのゴムの厚 みである第1ゴムゲージG1は、トレッド部3の 両装着内側のタイヤ幅方向端部3cにおけるタ イヤ外郭からカーカス層5までのゴムの厚み ある第1ゴムゲージG2より厚い。

 なお、第1ゴムゲージG1とは、タイヤ幅方 端部3bを通り、カーカス層5に垂直に交わる 線において、タイヤ外郭からタイヤ外郭側 カーカス層5の端部までの厚みを示す。第1 ムゲージG2とは、タイヤ幅方向端部3cを通り カーカス層5に垂直に交わる直線において、 タイヤ外郭からタイヤ外郭側のカーカス層5 端部までの厚みを示す。

 タイヤ幅方向に沿った断面において、サ ドウォール部4A,4Bのタイヤ幅方向に最も突 する最大幅部4a、4bにおけるタイヤ外郭から ーカス層5までのタイヤ幅方向に沿った厚み である第2ゴムゲージは、車両装着内側より 両装着外側が薄い。

 具体的には、タイヤ幅方向に沿った断面 おいて、車両装着外側のサイドウォール部4 Aの最大幅部4aにおけるタイヤ外郭からカーカ ス層5までのゴムの厚みである第2ゴムゲージG 3は、車両装着内側のサイドウォール部4Bの最 大幅部4bにおけるタイヤ外郭からカーカス層5 までのゴムの厚みである第2ゴムゲージG4より 薄い。

 なお、第2ゴムゲージG3とは、最大幅部4a 通り、カーカス層5に垂直に交わる直線にお て、タイヤ外郭からタイヤ外郭側のカーカ 層5の端部までの厚みを示す。第2ゴムゲー G4とは、最大幅部4bを通り、カーカス層5に垂 直に交わる直線において、タイヤ外郭からタ イヤ外郭側のカーカス層5の端部までの厚み 示す。

 カーカス層5は、タイヤ幅方向に沿った断面 において、カーカス層5の中心を通る線であ ケースラインを形成する。トレッド部3のタ ヤ幅方向の端部から、サイドウォール部4A,4 Bの最大幅部までの部分に沿ったケースライ の
表面曲率半径は、車両装着内側より車両装着 外側が大きい。

 具体的には、タイヤ1の空気充填時に車両 装着外側のバットレス部(タイヤ幅方向端部3b から最大幅部4aまでの部分)におけるカーカス 層5のケースラインの表面曲率半径R1は、車両 装着内側のバットレス部(タイヤ幅方向端部3c から最大幅部4bまでの部分)におけるカーカス 層5のケースラインの表面曲率半径R2より大き い。

 その結果、車両装着外側のバットレス部 てカーカス層5が受け持つ張力は、車両装着 内側のバットレス部にてカーカス層5が受け つ張力より大きくなる。

 車両装着外側に配置されるビードフィラ 6Aのタイヤ幅方向に沿った最大厚みは、車 装着内側に配置されるビードフィラー6Bのタ イヤ幅方向に沿った最大厚みより厚い。

 タイヤ幅方向に沿った断面において、ビ ド部2Aの中心C1およびビード部2Bの中心C2を ぶビード線BLと直角をなすビート線BLの中心T を通過するタイヤ赤道線CLと、カーカス層5の 中心を通過するケースライン(図示せず)とが 差した点を交差地点Pとする。

 交差地点Pから、ケースラインに沿ってビ ード部2Aの内端に最も接近する地点P1までの 離である外側カーカスペリフェリ長Ca1は、 差地点Pからケースラインに沿ってビード部2 Bの内端に最も接近する地点P2までの距離であ る内側カーカスペリフェリ長Ca2より短い。

 (2)トレッド踏面部の詳細構成
 トレッド踏面部の詳細構成について、図2及 び図3を用いて説明する。図2は、空気入りラ アルタイヤの斜視図である。図3は、空気入 りラジアルタイヤのトレッド部に設けられる パターンの展開図である。

 図2及び図3に示すように、タイヤ1のトレ ド踏面部3aには、タイヤ周方向に沿って延 る2本の主溝9、10と、タイヤ周方向に沿って 在する複数の陸部列11、12、13とが形成され いる。

 主溝9は、タイヤ赤道線CLを含むタイヤ赤 部に形成される。主溝10は、タイヤ赤道部 りも車両装着内側に形成される。主溝9及び 溝10は、タイヤ幅方向に互いに間隔をあけ 形成されている。

 したがって、トレッド踏面部3aは、2本の 溝9,10によって、センター陸部列11と、内側 ョルダー陸部列12と、外側ショルダー陸部 13とに区画されている。

 センター陸部列11は、タイヤ赤道部より し車両装着内側に位置する。内側ショルダ 陸部列12は、センター陸部列11よりも車両装 内側に位置する。外側ショルダー陸部列13 、タイヤ赤道部よりも車両装着外側に位置 る。

 外側ショルダー陸部列13のタイヤ幅方向 沿った幅は、内側ショルダー陸部列12のタイ ヤ幅方向に沿った幅よりも広い。具体的には 、外側ショルダー陸部列13のタイヤ幅方向に った幅は、内側ショルダー陸部列12のタイ 幅方向に沿った幅に対して、約1.5倍になる うに設定されている。なお、約1.5倍とは、1. 5倍のみを示すのではなく、1.3~1.8倍までを含 ことを意味する。

 外側ショルダー陸部列13は、タイヤ周方 に沿って延びるV字状溝14により、第1外側シ ルダー陸部列13Aと、第2外側ショルダー陸部 列13Bとに区画されている。

 内側ショルダー陸部列12には、タイヤ幅 向に延びる内側横溝15が、タイヤ周方向に互 いに間隔をあけて複数形成されている。

 具体的には、タイヤ周方向に隣接する内 横溝15のピッチは、トレッド部3の周長の2.5% ~5%の範囲に設定されている。

 内側横溝15は、タイヤ幅方向に沿った内 端である内方端15aと、タイヤ幅方向に沿っ 外方端とを有する。具体的には、内方端15a 、車両装着内側に配置された主溝10よりも車 両装着内側に位置される。内側横溝15の外方 は、トレッド部3の両側部のうち車両装着内 側の側部に位置される。

 つまり、内側横溝15は、トレッド踏面部3a の車両装着内側におけるタイヤ幅方向の端部 を跨いでタイヤ幅方向に沿って延在している 。

 第1外側ショルダー陸部列13Aには、タイヤ 幅方向に延びる第1外側横溝16および第2外側 溝17がタイヤ周方向に交互に形成されている 。

 第1外側横溝16は、タイヤ幅方向に沿った 方端と、タイヤ幅方向に沿った外方端とを する。

 具体的には、第1外側横溝16の内方端は、V 字状溝14に連通する。第1外側横溝16の外方端 、トレッド踏面部3aにおける車両装着外側 端部を跨いで、トレッド部3の両側部のうち 両装着外側の側部にまで到達している。

 その結果、第1外側ショルダー陸部列13Aは 、第1外側横溝16により複数の外側ショルダー 陸部18に区画されている。

 第2外側横溝17は、そのタイヤ幅方向の両 が各外側ショルダー陸部18内で終端してお 、V字状溝14およびトレッド部3の車両装着外 の側部まで到達していない。

 すなわち、トレッド部3の車両装着外側の 接地端部を含む第1外側ショルダー陸部列13A 一部が、タイヤ周方向に連続するブロック18 aを形成している。

 具体的には、タイヤ周方向に隣接するブ ック18aにおける第1外側横溝16のピッチは、 レッド部3の周長の5%~10%の範囲に設定されて いる。

 つまり第1外側横溝16のピッチは、内側横 15のピッチに比べて大きい。具体的には、 1外側横溝16のピッチは、内側横溝15のピッチ に対して、約2倍の間隔に設定されている。

 (3)外側横溝の詳細構成
 次に、本実施形態における外側横溝の詳細 成について、図3を用いて、説明する。

 第2外側ショルダー陸部列13Bには、タイヤ 幅方向に延びる第3外側横溝19および第4外側 溝20が、タイヤ周方向に交互に形成されてい る。

 第3外側横溝19は、第2外側ショルダー陸部 列13Bの車両装着内側の端部に、タイヤ周方向 に互いに間隔をあけて複数形成されている。 第3外側横溝19は、タイヤ赤道部に形成される 主溝9と連通している。

 第3外側横溝19は、主溝9に面する一端19aの 間口が広く形成され、第2外側ショルダー陸 列13Bのタイヤ幅方向の中間部に位置する他 19bに向かうにしたがって次第に閉じる。こ により、第3外側横溝19は、V字形に形成され いる。

 第4外側横溝20は、第2外側ショルダー陸部 列13Bの車両装着外側の端部に、タイヤ周方向 に互いに間隔をあけて複数形成されている。 第4外側横溝20は、V字状溝14と連通している。

 第4外側横溝20は、V字状溝14に面する一端 間口が広く形成され、第2外側ショルダー陸 部列13Bのタイヤ幅方向の中間部に位置する他 端20bに向かうにしたがって次第に閉じる。こ れにより、第4外側横溝20は、V字形に形成さ ている。

 外側ショルダー陸部18は、タイヤ幅方向 外側に位置する第1頂面部18bと、この第1頂面 部18bからタイヤ幅方向の内側に向かうに従い 漸次、タイヤ径方向内方に向けたへこみ量が 大きくなる第1傾斜面部18cとを備えている。

 同様に、第2外側ショルダー陸部列13Bは、 タイヤ幅方向の外側に位置する第2頂面部21a 、この第2頂面部21aからタイヤ幅方向の外側 向かうに従い漸次、タイヤ径方向内方に向 たへこみ量が大きくなる第2傾斜面部21bとを 備えている。

 なお、第1頂面部18bおよび第2頂面部21aは このタイヤ1を正規条件下で平坦路面に置い 静止状態で接地するタイヤ接地面の一部を 成している。

 第1傾斜面部18cおよび第2傾斜面部21bが、 いにタイヤ周方向で重なり合うことにより タイヤ赤道部よりも車両装着外側に位置す 外側ショルダー陸部列13に、第1傾斜面部18c よび第2傾斜面部21bを側壁の一部に有するV字 状溝14が形成されている。

 V字状溝14は、深さ(タイヤ径方向の寸法) 2本の主溝9、10のように一定ではなく、タイ 周方向の位置によって変化している。V字状 溝14には、第1外側横溝16および第4外側横溝20 連通する部分で、第1外側横溝16および第4外 側横溝20と同様の深さの平坦な底部が形成さ る。V字状溝14には、第1傾斜面部18cおよび第 2傾斜面部21bの部分で傾斜し、かつ第1横溝16 よび第4外側横溝20より浅い底部が形成され 。

 すなわち、V字状溝14は、第1外側横溝16お び第4外側横溝20と同様の深さでタイヤ周方 に連続しておらず、不連続な状態で形成さ ている。

 (4)作用・効果
 以上説明したように、本実施形態によるタ ヤ1によれば、タイヤ幅方向に沿ったトレッ ド部3のタイヤ幅方向端部3b、3cにおけるタイ 外郭からカーカス層5までの第1ゴムゲージG1 、G2は、車両装着内側に比べて車両装着外側 厚い。また、サイドウォール部4A,4Bのタイ 幅方向に最も突出する最大幅部4a、4bにおけ タイヤ外郭からカーカス層5までの第2ゴム ージG3、G4は、車両装着内側に比べて車両装 外側が薄い。

 このため、タイヤ空気充填時のタイヤ1に おけるサイドウォール部4A,4Bのバットレス部 (トレッド部3のタイヤ幅方向端部3b、3cから イドウォール部4A,4Bの最大幅部4a、4bまでの 分)において、カーカス層のケースラインの 表面曲率半径は、車両装着内側に比べて車両 装着外側が大きくなる。

 その結果、バットレス部分にてカーカス 5が受け持つ張力は、車両装着内側に比べて 車両装着外側が大きくなる。つまり、タイヤ 1は、車両装着内側に比べて車両装着外側の イドウォール部4Aの剛性が強くなる。

 タイヤ1は、コーナーなどでの車両旋回時 に横方向に遠心力を受けて車両装着外側へ付 勢された際、トレッド部3の接地部分がタイ 赤道線CLから車両装着外側に分布し、車両装 着外側のサイドウォール部4Aに大きな負荷が かかる。

 この場合、車両装着外側のサイドウォー 部4Aは、サイドウォール部4Aの変形を抑制し てトレッド部の接地面積を大きく確保できる 。これにより、タイヤ1は、車両旋回時の操 安定性を向上できる。

 一方、車両が直進する際、車両のキャン ー角の設定より前輪のトレッド部3の接地部 分がタイヤ赤道線CLから車両装着内側に分布 、車両装着内側のサイドウォール部4Bに大 な負荷が掛かかる。この場合、車両装着外 に比べて、車両装着内側に設けられたサイ ウォール部4Bの剛性は、弱く、車両装着内側 のサイドウォール部4Bは、変形しやすい。

 つまり、車両の直進時に、車両装着外側 サイドウォール部4Aと比べて、車両装着内 のサイドウォール部4Bに大きな負荷が掛かる 際、サイドウォール部4Bは、変形しやすいた 、トレッド部3の路面追従性が良くなる。従 って、タイヤ1は、車両の直進安定性および 減速性能を向上できる。

 本実施形態では、トレッド部3のタイヤ幅 方向のタイヤ幅方向端部3bから、サイドウォ ル部4Aの最大幅部4aまでの部分に沿ったケー スラインの表面曲率半径R1が、トレッド部3の タイヤ幅方向のタイヤ幅方向端部3cから、サ ドウォール部4Bの最大幅部4bまでの部分に沿 ったケースラインの表面曲率半径R2より大き 。つまり、バットレス部分にてカーカス層5 が描く表面曲率半径R1及び表面曲率半径R2の が生じるため、タイヤ1は、車両装着内側と 両装着外側との非対称性を高めることがで る。なお、このような特徴は、サイドウォ ル部の高さが比較的高く、表面曲率半径の 定自由度が高い比較的高扁平タイプのタイ に更に効果的である。

 本実施形態では、車両装着内側サイドウ ール部4Aのタイヤ幅方向の最大幅部4aからビ ード部2Aまでのタイヤ径方向に沿った長さH1 、車両装着内側サイドウォール部4Bのタイヤ 幅方向の最大幅部4bからビード部2Bまでのタ ヤ径方向に沿った長さH2より短い。

 従って、車両装着内側のサイドウォール 4Bの剛性は、サイドウォール部4Aの剛性に比 べて弱くて変形しやすいため、タイヤ1は、 両直進時にトレッド部3の路面追従性が更に くなる。

 一方、車両装着外側のサイドウォール部4 Aの剛性は、サイドウォール部4Bの剛性に比べ て強くて変形しにくいため、タイヤ1は、車 旋回時に車両装着外側のサイドウォール部4A の変形を抑制してトレッド部3の接地面積を きく確保できる。

 本実施形態では、タイヤ幅方向に沿った 面において、車両装着外側に配置されるビ ドフィラー6Aの断面積は、車両装着内側に 置されるビードフィラー6Bの断面積に比べて 大きいため、タイヤ1は、車両装着外側のサ ドウォール部4Aの剛性を更に高めるとともに 、車両装着内側のサイドウォール部4Bの剛性 更に低く抑えることができる。

 本実施形態では、車両装着外側に配置さ るビードフィラー6Aの硬度は、車両装着内 に配置されるビードフィラー6Bの硬度に比べ て高いため、タイヤ1は、車両装着外側のサ ドウォール部4Aの剛性を更に高めるとともに 、車両装着内側のサイドウォール部4Bの剛性 更に低く抑えることができる。

 本実施形態では、車両装着外側に配置さ るビードフィラー6Aに沿ってタイヤ径方向 側から外側へシート状のビードフィラーシ トを設けるため、タイヤ1は、車両装着外側 サイドウォール部4Aの剛性を高めることが きる。

 また、車両装着内側には上記ビードフィ ーシートを設けないので、タイヤ1は、車両 装着内側のサイドウォール部4Bの剛性を低く えることができる。

 なお、このような特徴は、タイヤが装着 れる車両の重量が重くてタイヤ変形が比較 大きい場合に更に効果的である。

 本実施形態では、車両装着外側に配置さ るビードフィラー6Aのタイヤ径方向に沿っ 長さは、車両装着内側に配置されるビード ィラー6Bのタイヤ径方向に沿った長さに比べ て長いため、タイヤ1は、車両装着外側のビ ドフィラー6Aの断面積を、車両装着内側のビ ードフィラー6Bの断面積よりも容易に大きく ることができる。

 これに伴って、タイヤ1は、車両装着外側 のサイドウォール部4Aの剛性を車両装着内側 りさらに高めることができる。このような 徴は、コーナリング性能が高い車両に装着 れて、車両旋回時のサイドウォール部の変 が比較的大きい場合に更に効果的である。

 本実施形態では、車両装着外側に配置さ るビードフィラー6Aのタイヤ幅方向に沿っ 最大厚みは、車両装着内側に配置されるビ ドフィラー6Bのタイヤ幅方向に沿った最大厚 みより厚いため、タイヤ1は、ビードフィラ 6Aの断面積を、ビードフィラー6Bの断面積よ も容易に大きくすることができる。

 これに伴って、タイヤ1は、車両装着外側 のサイドウォール部4Aの剛性を高めるととも 、車両装着内側のサイドウォール部4Bの剛 を低く抑えることができる。このような特 は、コーナリング性能が高い車両に装着さ て、車両旋回時のサイドウォール部の変形 比較的大きく、かつサイドウォール部の高 が比較的低い低扁平タイプのタイヤに更に 果的である。

 本実施形態では、車両直進時にトレッド 3の主な接地部分であるタイヤ赤道部から車 両装着内側に形成された主溝9、10がタイヤ周 方向に延びているため、タイヤ1は、直進安 性を向上できる。また、タイヤ1は、主溝9,10 により排水を行なうことによりトレッド部3 排水性を向上できる。

 さらに、タイヤ1は、車両旋回時に横方向 に遠心力を受けて車両装着外側へ付勢され、 トレッド部3の接地部分が車両装着外側に分 した場合、トレッド部3の接地面積が車両装 内側に比べて車両装着外側が広いため、タ ヤ1は、トレッド部3の接地面積を大きく確 できる。

 本実施形態では、トレッド部3の車両装着 外側の接地端部を含む第1外側ショルダー陸 列13Aの一部が、タイヤ周方向に連続するリ 部18aを形成している。また、第2外側横溝17 タイヤ幅方向の外方端は、各外側ショルダ 陸部18内で終端し、ブロック18aにおける第1 側横溝16のピッチをトレッド部3の周長の5%~10 %の範囲、つまり内側横溝15のピッチの約2倍 間隔に設定している。

 従って、タイヤ1は、トレッド部3の車両 着外側の接地端部での剛性を向上できるた 、トレッド部3の変形を抑制して接地面積を きく確保できるとともに、トレッド部3の耐 久性を向上できる。

 また、タイヤ1において、トレッド部3の イヤ赤道部を境として車両装着外側および 両装着内側パターンを非対称に形成し、タ ヤ赤道部と車両装着内側にそれぞれ主溝9、1 0を配置するとともに、車両装着内側の横溝15 のピッチをトレッド部3の周長の2.5%~5%の範囲 設定し、横溝15のピッチと比べて、車両装 外側の第1外側横溝16及び第2外側横溝17のピ チを大きくすることにより、トレッド部3の 地面積は、車両装着内側に比べて車両装着 側が広く設定されている。

 本実施形態では、車両装着外側のカーカ ペリフェリ長Ca1が、車両装着内側のカーカ ペリフェリ長Ca2に比べて短いため、タイヤ1 は、コニシティが発生して車両旋回時の横力 がスムースに立ち上がり、車両旋回時の操縦 安定性を向上させることができる。

 また、タイヤ1を左右両輪に装着すること によって、コニシティが車両の左側と右側と 反対方向に発生するため、当該コニシティを 互いに打ち消し合い直進性能を確保すること できる。

 以上説明したように、本実施形態による イヤ1によれば、トレッド部3の車両装着外 および内側に形成される非対称なパターン 、車両装着外側および内側に設けられる非 称なタイヤ構造とを組み合わせて備える。

 このため、タイヤ1によれば、車両直進時 に、車両装着内側のサイドウォール部4Bに比 的大きな負荷が掛かる場合、サイドウォー 部4Bが変形しやすくトレッド部3の路面追従 が良くなる。従って、タイヤ1は、車両の直 進安定性および加減速性能を向上できる。

 また、タイヤ1は、車両旋回時に横方向に 遠心力を受けて車両装着外側へ付勢されたと き、車両装着内側に比べて車両装着外側のト レッド部3の接地面積が広い。更に、タイヤ1 、サイドウォール部4Aの変形を抑制するこ により、トレッド部3の接地面積を大きく確 できる。

 従って、タイヤ1は、車両旋回時の操縦安 定性を向上できる。

 つまり、タイヤ1は、通常走行時に快適な 乗り心地を提供できるとともに、車両のサー キットでの限界走行時のラップタイムを向上 できる。

 [実施例]
 従来例と一実施例の空気入りラジアルタイ の接地幅および接地面積を評価するととも 、サーキット走行用テストコースにおいて 均走行速度を同一タイヤ・同一試験車両で 価した。図4は、その際の実施例1における 種データを示す。

 使用した空気入りラジアルタイヤは、サ ズが225/45R17のものである。ゴムゲージおよ カーカス層ケースラインのタイヤ径方向の 率は、210kPaの空気充填状態で測定した。そ 際の測定条件は8.0J-17である。

 タイヤの接地幅および接地面積は、230kPa 空気充填状態で7.5kNの荷重を掛けて測定し 実施例1の測定結果を指数100で表示した。そ 際の測定条件は8.0J-17で、キャンバー角(CA) 2.0度である。指数が大きいほど接地幅およ 接地面積が大きい。

 また、インプッサSTiでエビス東コースを 行し、5周計測してベストラップ3周の平均 間を求めて平均走行速度の指数に換算した なお、その際の測定条件は7.5J-17で、Fr/Re:230/ 190kPaである。指数が大きいほど平均走行速度 が速い。

 従来例は、実施例1と同様のトレッドパタ ーンを有するとともに、トレッド部端部の第 1ゴムゲージ、およびサイドウォール部の最 幅部の第2ゴムゲージがそれぞれ車両装着外 および内側で同じであり、また、カーカス のケースラインの表面曲率半径が、それぞ 車両装着外側および内側で同じである。す わち、従来例は、左右対称の構造を備えて る。

 実施例1は、車両装着外側のトレッド部端 部の第1ゴムゲージが10.0で、車両装着内側の レッド部端部の第1ゴムゲージが9.0であり、 車両装着外側が大きく設定されている。

 また、実施例1は、車両装着外側サイドウ ォール部の最大幅部の第2ゴムゲージが3.0で 車両装着内側サイドウォール部の最大幅部 第2ゴムゲージが4.0であり、車両装着内側が きく設定されている。

 実施例1は、車両装着内側のカーカス層の ケースラインの表面曲率半径が50で、従来例 同様であるのに対して、車両装着外側のカ カス層のケースラインの表面曲率半径が85 あり、比較的大きく設定されている。

 さらに、実施例1は、車両装着外側サイド ウォール部の最大幅部からビード部までのタ イヤ径方向の長さが従来例と同等の53で、車 装着内側サイドウォール部の最大幅部から ード部までのタイヤ径方向の長さが55であ 。

 つまり、実施例1は、車両装着内側サイド ウォール部の最大幅部のタイヤ径方向の長さ が長さ設定されている。したがって、実施例 1は、左右非対称の構造を備えている。なお 実施例1は、車両装着外側のビードフィラー タイヤ径方向に沿った長さと、車両装着内 のビードフィラーのタイヤ径方向に沿った さは、同じになるように設定されている。

 その結果、実施例1は、タイヤの接地幅の 指数が101で、接地面積の指数が103であった。 従って、実施例1は、タイヤの接地幅および 地面積の向上が認められた。これに伴って 実施例1は、旋回時の操縦安定性が良好とな ので、平均走行速度の指数が101となり、平 走行速度の向上が認められた。

 次に、実施例2について、タイヤの接地幅 および接地面積を評価するとともに、サーキ ット走行用テストコースにおいて平均走行速 度を同一タイヤ・同一試験車両で評価した結 果を示す。図5は、その際の実施例2における 種データを示す。

 実施例2は、実施例1と同様のトレッドパ ーンを有するとともに、図5に示される各寸 に設定されている。つまり、実施例2は、図 4に示される実施例1とは、ビードフィラーの イヤ径方向に沿った長さが異なる以外は、 寸法が同等である。

 実施例2は、車両装着外側のビードフィラ ーのタイヤ径方向に沿った長さが従来例と同 等の40で、車両装着内側のビードフィラーの イヤ径方向に沿った長さが35である。

 つまり、実施例2は、車両装着内側のビー ドフィラーのタイヤ径方向に沿った長さが、 車両装着外側に比べて、短く設定されている 。

 これにより、実施例2は、車両装着内側の ビードフィラーの断面積が車両装着外側のビ ードフィラーの断面積より小さく設定されて 、車両装着内側のサイドウォール部の剛性が 車両装着外側のサイドウォール部よりも低く なる。

 その結果、実施例2は、加減速性能が改善 され、平均走行速度の向上が認められた。な お、実施例2のタイヤの接地幅、および実施 2の接地面積の指数は、実施例1と同等である 。

 [その他の実施形態]
 上記のように、本発明は実施形態によって 載したが、この開示の一部をなす論述及び 面はこの発明を限定するものであると理解 べきではない。この開示から当業者には様 な代替実施形態、実施例及び運用技術が明 かとなる。

 例えば、上記一実施形態では、車両装着 側のビードフィラー6Aの最大厚みを車両装 内側のビードフィラー6Bの最大厚みより厚く 設定したが、さらに、車両装着外側のビード フィラー6Aのタイヤ径方向に沿った長さを、 両装着内側のビードフィラー6Bのタイヤ径 向に沿った長さより長く設定することによ ても、車両装着外側ビードフィラー6Aの断面 積を、車両装着内側ビードフィラー6Bの断面 より大きくして、車両装着外側サイドウォ ル部4Aの剛性を高めるとともに、車両装着 側サイドウォール部4Bの剛性を低く抑えるこ とができる。

 また、車両装着外側のビードフィラー6A 硬度を車両装着内側のビードフィラー6Bの硬 度より高く設定することによっても、車両装 着外側サイドウォール部4Aの剛性を高めると もに、車両装着内側サイドウォール部4Bの 性を低く抑えることができる。

 さらに、車両装着外側ビードフィラー6A 沿ってタイヤ径方向内側から外側へシート のビードフィラーシートを設けることによ ても、車両装着外側サイドウォール部4Aの剛 性を高めることができるとともに、車両装着 内側には上記ビードフィラーシートを設けな いので、車両装着内側サイドウォール部4Bの 性を低く抑えることができる。

 上述したように、本発明の一実施形態を じて本発明の内容を開示したが、この開示 一部をなす論述及び図面は、本発明を限定 るものであると理解すべきではない。この 示から当業者には様々な代替実施の形態が らかとなろう。

 本発明は、ここでは記載していない様々 実施の形態などを含むことは勿論である。 たがって、本発明の技術的範囲は、上述の 明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特 事項によってのみ定められるものである。

 なお、日本国特許出願第2007-286341号(2007年 11月2日出願)の全内容が、参照により、本願 細書に組み込まれている。

 以上のように、本発明に係る空気入りラ アルタイヤは、車両の直進安定性を確保す とともに、車両旋回時の操縦安定性を向上 きるため、有用である。