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Title:
PNEUMATIC TIRE WITH NOISE REDUCER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/096312
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a noise-reduced pneumatic tire with a noise reducer, which can reduce the cost for manufacturing the noise reducer and which can keep the effect to suppress a cavity resonance. The pneumatic tire (1) with a noise reducer comprises a pneumatic tire (3) and a noise reducer (7) mounted on the tire internal face (6) of the pneumatic tire (3). The noise reducer (7) is formed into an annular shape by causing the end faces (12e) of long sponge members (12) arranged along the tire circumferential direction, to abut on each other. In the noise reducer (7), moreover, abutting faces (8), at which the end faces (12e) of the sponge members (12) abut, are made substantially planar.

Inventors:
YUKAWA NAOKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/050973
Publication Date:
August 06, 2009
Filing Date:
January 22, 2009
Export Citation:
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Assignee:
SUMITOMO RUBBER IND (JP)
YUKAWA NAOKI (JP)
International Classes:
B60C5/00
Foreign References:
JP2004291855A2004-10-21
JPS62216803A1987-09-24
JP2005254924A2005-09-22
JP2006341681A2006-12-21
JP2009028919A2009-02-12
JP2005254924A2005-09-22
Other References:
See also references of EP 2239152A4
Attorney, Agent or Firm:
SUMITOMO, Shintaro (Nishinakajima 4-chome Yodogawa-k, Osaka-shi Osaka 11, JP)
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Claims:
 空気入りタイヤと、そのタイヤ内腔面に装着された制音具とからなる制音具付き空気入りタイヤであって、
 前記制音具は、タイヤ周方向に沿って配された長尺のスポンジ材の端面を突き合わせることによって環状に形成され、
 しかも、前記端面の突合面が、実質的に平面であることを特徴とする制音具付き空気入りタイヤ。
 前記突合面は、タイヤ回転軸を含むタイヤ子午線断面の一部をなす請求項1に記載の制音具付き空気入りタイヤ。
 前記突合面は、タイヤ回転軸を含むタイヤ子午線断面の一部をなす基準面に対して傾けられている請求項1に記載の制音具付き空気入りタイヤ。
 前記突合面は、前記基準面に対して、該基準面を通るタイヤ軸方向線の回りで傾けられている請求項3に記載の制音具付き空気入りタイヤ。
 前記突合面は、前記基準面に対して、該基準面を通るタイヤ半径方向線の回りで傾けられている請求項3に記載の制音具付き空気入りタイヤ。
 前記突合面は、前記基準面に対して、該基準面を通るタイヤ軸方向線及び該基準面を通るタイヤ半径方向線の周りで傾けられている請求項3に記載の制音具付き空気入りタイヤ。
 前記制音具は、タイヤ内腔面への取付向きを指定する表示部を内周面側に有する請求項1乃至6の何れかに記載の制音具付き空気入りタイヤ。
 前記制音具は、複数の長尺のスポンジ材からなることにより、2以上の前記突合面を具える請求項1乃至7に記載の何れかに記載の制音具付き空気入りタイヤ。
 前記制音具を構成する長尺のスポンジ材は、タイヤ内腔に装着される前において、その全長さが、タイヤ内腔の内周長さよりも大きい請求項1乃至8の何れかに記載の制音具付き空気入りタイヤ。
Description:
制音具付き空気入りタイヤ

 本発明は、タイヤ内腔に装着された制音 によって空洞共鳴を抑制し得る制音具付き 気入りタイヤに関する。

 タイヤ騒音の一つとして、約50~400Hzの周 数域で発生するロードノイズが知られてい 。これは、タイヤ内腔内で生じる気柱共鳴( 洞共鳴)が主な原因である。そこで、このよ うなロードノイズを低減するために、タイヤ 内腔にスポンジ材からなる制音具を装着する こと技術が、例えば、下記特許文献1で提案 れている。この制音具は、継目のない環状 からなり、タイヤ内腔内に圧縮された状態 装着されている。

特開2005-254924号公報

 しかしながら、上述のようなタイヤの制 具は、継目のないスポンジの環状体である め、タイヤサイズ毎に成形型が必要になる 従って、製造コストが大きいという問題が った。

 本発明は、以上のような実状に鑑み案出 れたもので、空洞共鳴の抑制効果を維持し つ、制音具の製造コストを低減し得る制音 付き空気入りタイヤを提供することを主た 目的としている。

 本発明は、空気入りタイヤと、そのタイ 内腔面に装着された制音具とからなる制音 付き空気入りタイヤであって、前記制音具 、タイヤ周方向に沿って配された長尺のス ンジ材の端面を突き合わせることによって 状に形成され、しかも、前記端面の突合面 、実質的に平面であることを特徴とする。

 前記突合面は、例えば、タイヤ回転軸を むタイヤ子午線断面の一部をなすことがで る。また、前記突合面は、タイヤ回転軸を むタイヤ子午線断面の一部をなす基準面に して傾けられても良い。この場合、前記突 面は、例えば前記基準面に対して、該基準 を通るタイヤ軸方向線及び/又は基準面を通 るタイヤ半径方向線の回りで傾けられるのが 望ましい。

 また、前記制音具には、タイヤ内腔面へ 取付向きを指定する表示部が内周面側に形 されても良い。

 また、前記制音具は、複数の長尺のスポ ジ材からなることにより、2以上の前記突合 面を有しても良い。

 また、前記制音具を構成する長尺のスポ ジ材は、タイヤ内腔に装着される前におい 、その全長さが、タイヤ内腔の内周長さよ も大きく形成されるのが望ましい。

 本発明の制音具付き空気入りタイヤは、 イヤ内腔面に制音具が装着される。この制 具は、タイヤ周方向に沿って配された長尺 スポンジ材の端面を突き合わせることによ て環状に形成される。このような制音具は 例えば連続成形された直線状のスポンジ原 を必要な長さに切断したスポンジ材等から 易に製造することができるので、空洞共鳴 抑制効果を維持しつつ、継目のない環状体 らなる制音具に比べて製造コストを大幅に 減し得る。しかも、制音具は、前記端面を き合わせた突合面が、実質的な平面に形成 れるため、前記端面での複雑な切断加工や 面処理などを施す必要がなく、スポンジ材 製造工程を簡略化してコストをさらに抑制 うる。

制音具付き空気入りタイヤの一実施形 を示す断面図である。 そのタイヤ赤道に沿った断面図である (a)はスポンジ材の部分斜視図、(b)はそ を環状に形成した制音具の斜視図である。 (a)は制音具の突合面近傍を拡大した部 断面図、(b)は他の実施形態を示す突合面近 を拡大した部分断面図である。 (a)は本実施形態の制音具の継ぎ目の正 図、(b)はそのA-A断面図、(c)は制音具の継ぎ の部分斜視図である。 (a)は他の実施形態の制音具の継ぎ目の 面図、(b)はそのB-B断面図、(c)は制音具の継 目の部分斜視図である。 (a)は図6の突合面を持つ制音具断面図、 (b)突合面がタイヤ回転方向に対して後着側へ 傾く制音具の断面図である。 (a)は他の実施形態の制音具の継ぎ目の 面図、(b)はそのC-C断面図、(c)は制音具の継 目の部分斜視図である。 (a)は他の実施形態の制音具の継ぎ目の 面図、(b)はそのD-D断面図、(c)は制音具の継 目の部分斜視図である。 表示部を具えた制音具を示す部分断面 図である。 制音具の他の実施形態を示す斜視図で ある。

符号の説明

1 制音具付き空気入りタイヤ
3 空気入りタイヤ
7 制音具
8 突合面
12 スポンジ材
12e スポンジ材の端面
Ds 基準面

 以下、本発明の実施の一形態が図面に基づ 説明される。
 図1は、本発明の実施形態として、制音具付 き空気入りタイヤ1の断面図、図2は、そのタ ヤ赤道Cに沿った断面図をそれぞれ示す。

 前記制音具付空気入りタイヤ1は、空気入 りタイヤ(以下、単に「タイヤ」ということ ある)3と、そのタイヤ内腔面6に装着された 音具7とから構成される。

 前記タイヤ3は、トレッド部3aから各々の イドウォール部3bをへてビード部3cのビード コア3fに至るトロイド状のカーカス3dと、そ タイヤ半径方向外側に配されたベルト層3eと を具える。また、タイヤ3がリム2に装着され ときに(つまり、タイヤ・リム組立体)、タ ヤ内腔面6とリム外表面とで囲まれるタイヤ 腔5が構成される。なお、タイヤ3として、 実施形態では、騒音低減が特に望まれてい 乗用車用ラジアルタイヤが示される。

 前記制音具7は、図3(a)に示されるように 長尺のスポンジ材12を、トレッド部3aの内側 タイヤ内腔面6にタイヤ周方向に沿って湾曲 させて配するとともに、図2及び図3(b)に示さ るように、その端面12e、12eが突き合わされ ことにより環状に形成される。なお、本実 形態において、制音具7のタイヤ軸方向の幅 の中心は、タイヤ赤道Cと実質的に一致する うにタイヤ内腔面6に装着されている。ただ 、必要に応じて、制音具7の装着位置は、変 更されても良い。

 また、図3(a)に示されるように、長尺なス ポンジ材12は、タイヤ半径方向の外側に向く とが予定されている外面12a、その反対側の である内面12b、両側面12c及び長手方向の端 12eを含み、かつ、端面12eを含む各面が平面 形成されている。本実施形態において、ス ンジ材12は、等幅及び等厚さで形成される そして、制音具7は、前記スポンジ材12を環 に湾曲させかつ上記端面12e、12eを突き合わ ることにより、実質的に平面をなす突合面8 形成される。

 上述のようなスポンジ材12は、例えば長 方向に連続成型される直線状のスポンジ原 を、所定長さでかつ前記長手方向と直角に 断することで容易に得られ、複雑な切断加 や端部処理を施す必要がない。従って、制 具7のコストを大幅に削減しうる。また、制 具7は、スポンジ材12の前記端面12e、12eが互 に同形状の平面をなすため、これらを密着 せることで容易に連続した環状体に形成で 、生産性が良い。従って、本発明の制音具 空気入りタイヤ1では、従来と同様の空洞共 鳴の抑制効果を維持しつつ制音具7の製造コ トを大幅に低減し得る。

 前記実施形態の制音具7は、一つの長尺の スポンジ材12から形成されているが、例えば 図11に示されるように、タイヤ周方向の長 がより小さいスポンジ材12をタイヤ周方向に 突き合わせて配し、2以上の突合面8を含む環 体として形成されても良い。このような態 では、1個当たりのスポンジ材12を小型化で 、部品としての可搬性や保管性を高め得る

 本実施形態の制音具7は、そのタイヤ回転 軸を含むタイヤ子午線断面における断面形状 が横長矩形状に形成される。また、制音具7 断面形状は、幅がタイヤ半径方向内側に向 って漸減する台形状等で形成されても良い さらに、制音具7の断面形状は、これらの形 以外でも良い。

 前記制音具7を構成するスポンジ材12は、 えばゴム又は合成樹脂を発泡させた連続及 /又は独立気泡を有するものが好ましい。こ のようなスポンジ材は、防振性及び吸音性が 高いため、タイヤ内腔5内で生じた音エネル ーを効果的に吸収してロードノイズを確実 低減し得る。なお、スポンジ材としては、 に限定されないが、制音性、軽量、発泡の 節容易性及び耐久性などの観点から、エー ル系ポリウレタンスポンジが好ましい。ま 、スポンジ材12の比重は、0.005~0.060が好まし 。このような低比重のスポンジ材は、タイ 重量やタイヤバランスの悪化を抑え、かつ 隙率を高めて優れた吸音性を発揮しうる。

 また、前記制音具7は、タイヤ内腔面6に 着される前の長尺な状態において、その全 さが、該制音具7が取り付けられる位置のタ ヤ内腔面6の内周長さよりも大きいことが望 ましい。これにより、制音具7は、圧縮され 状態でタイヤ内腔面6に装着される。従って 制音具7の突合面8には、図2に示されるよう 、端面12e、12eを互いに押しつける周方向力F 2及びタイヤ内腔面6に向く半径方向力F1を生 させ、制音具7とタイヤ内腔面6との密着性を 高めうる。これは、制音具付き空気入りタイ ヤ1の搬送時や走行時において、制音具7のタ ヤ内腔面6からの外れ等を防止するのに役立 つ。

 なお、前記制音具7のタイヤ内腔面6に装 される前の全長さが、タイヤ内腔面6の内周 さに対して著しく大きくなると、タイヤへ 装着時に制音具7を過度に圧縮し、皺等が発 生するおそれがあり、逆に著しく小さくなる と、制音具7とタイヤ内腔面6との密着性が低 して外れ易くなるおそれがある。このよう 観点より、制音具7の装着前の全長さは、好 ましくはタイヤ内腔面6の内周長さの1.0倍以 、さらに好ましくは1.01倍以上が望ましく、 た、好ましくは1.1倍以下、より好ましくは 1.05倍以下が望ましい。

 図4(a)に拡大して示されるように、制音具 7の端面12e、12e同士は、固着されることが好 しい。これにより、制音具7は、端面12e、12e 士の接合力を向上させ、破損などが防止さ る。前記固着手段として、例えば両面テー 20及び/又は接着剤21などが好適である。生 性の観点より、両面テープ20が望ましい。

 前記両面テープ20としては、アクリル系 着剤を使用したものが好適である。また、 記接着剤21としては、スポンジ材、特にエー テル系ポリウレタンスポンジ材を強固に接着 しうるイソシアネート化合物又はイソシアネ ート末端プレポリマーからなるものが望まし い。なお、両面テープ等を介することにより 、端面12e同士が直接突き合わされていない場 合、前記突合面8は、端面12e、12eの中間に位 する中間面として定められる。

 また、図5(a)には制音具7の継ぎ目部分をタ ヤ内腔側から見た正面図、同図(b)はそのA-A 面図、同図(c)は制音具7の継ぎ目部分の斜視 をそれぞれ示す。この実施形態の突合面8は 、タイヤ回転軸を含むタイヤ子午線断面と実 質的に等しい。このような突合面8は、スポ ジ材12の端面12eをその長手方向と直角に切断 することで容易に形成でき、加工が極めて容 易である他、端面12e、12eの突き合わせも容易 に行える点で望ましい。

 また、他の実施形態として、図6、図8及 図9に示されるように、前記突合面8は、タイ ヤ回転軸を含む子午線断面の一部をなす基準 面Dsに対して傾けられても良い。突合面8が基 準面Dsに対して傾けられることにより、図5の 態様に比べて突合面8の面積が増大する。こ は、突合面8により大きな摩擦力と接着面と 与え、スポンジ材12の端面12e同士の接合力 向上させる。そして、制音具7の破損などを 止するのに役立つ。また、傾けられた突合 8は、トレッド部3aから入力される衝撃を斜 に沿って緩和し、突合面8での破損が効果的 に抑制される。

 図6の実施形態では、制音具7の突合面8は 基準面Dsに対して、該基準面Dsを通るタイヤ 軸方向線Lsの回りで傾けられたものが例示さ る。このような突合面8は、とりわけタイヤ 半径方向の衝撃に対して優れた耐剥離性能を 発揮できる。

 また、突合面8の耐久性を向上させるため に、突合面8は、本実施形態のように、スポ ジ材12のタイヤ半径方向の内面12bから外面12a に向かってタイヤ回転方向Tに対して先着側 傾けられるのが望ましい。図7(a)に示される うに、摩擦によってタイヤ内腔面6に装着さ れている制音具7は、タイヤの回転よりもわ かに遅れて回転する。これにより、タイヤ 腔面6に装着されているスポンジ材12の外面12 aには、せん断力Gが作用する。このとき、タ ヤ回転方向Tに対して先着側に位置するスポ ンジ材12の端面12eと外面12aとがなすコーナ部Y 1は、鈍角となるため剛性が高く、タイヤ回 方向Tと同一方向の前記せん断力Gに対しても 変形せずにその形状を維持できる。また、後 着側のスポンジ材12の端面12eと外面12aとがな コーナ部Y2は鋭角となって剛性が低くなる しかし、コーナ部Y2はせん断力Gによって、 合面8に向かって引っ張られるため、突合面8 での剥離を招くことはない。

 他方、図7(b)に示されるように、突合面8 タイヤ回転方向Tに対して後着側へ傾けられ 場合、先着側のコーナ部Y1が鋭角となって 性が低下する。このため、前記せん断力Gに ってこの部分が突合面8から剥離し、かつ、 いわゆる”逆むけ”が生じやすくなるため好 ましくない。

 前記突合面8と基準面Dsとがなす角度θ1は 好ましくは0度よりも大かつ85度以下である 前記角度θ1が0度の場合、突合面8の面積の 加が小さく、逆に前記角度θ1が大きすぎる 、端面12e、12eの面積が過度に大きくなるた 、その切断加工等が頻雑化する。また、端 12e、12eを突き合わせたときに滑り易くなる め、制音具7の取付時の作業効率が低下する それがある。このような観点により、前記 度θ1は、より好ましくは5度以上、さらに好 ましくは30度以上が望ましく、また、より好 しくは70度以下、さらに好ましくは60度以下 が望ましい。

 また、図8の実施形態では、制音具7の突 面8は、基準面Dsに対して、該基準面Dsを通る タイヤ半径方向線Lrの回りでのみ傾けられて る。このような突合面8は、とりわけ、タイ ヤ軸方向からの衝撃に対して、高い耐剥離性 能を発揮し得る点で望ましい。なお、前記突 合面8と基準面Dsとがなす角度θ2は、0度より 大かつ60度以下が望ましい。前記角度θ2が0 の場合、突合面8の面積を増加が小さく、逆 60度を超えると、スポンジ材12の切断加工等 が頻雑化し、製造コストが増加するおそれが ある。また、端面12e、12eを突き合わせたとき に接着面積が過度に大きくなるため、制音具 7の取付作業効率が低下するおそれがある。 のような観点により、前記角度θ2は、より ましくは5度以上、さらに好ましくは30度以 が望ましく、また、より好ましくは50度以下 、さらに好ましくは45度以下が望ましい。

 さらに、図9の実施形態では、前記突合面 8は、基準面Dsに対して、該基準面Dsを通るタ ヤ軸方向線Ls及び該基準面Dsを通るタイヤ半 径方向線Lrの周りでともに傾けられている。 のような突合面8は、タイヤ軸方向及びタイ ヤ半径方向からの衝撃に対してバランス良く 耐剥離性能を発揮できる点で望ましい。なお 、上述の角度θ1及びθ2の好ましい範囲が、こ の実施形態においても適用される。

 また図4(b)に示されるように、制音具7を すスポンジ材12のタイヤ半径方向の外面12aは 、タイヤ内腔面6に固着されてもよい。固着 法としては、前述の両面テープ20及び/又は 着剤21などが好適である。また、このような 実施形態においても、図6の実施形態と同様 突合面8が基準面Dsに対して、該基準面Dsを通 るタイヤ軸方向線Lsの回りで傾けて設けられ 場合、前記突合面8は、スポンジ材12のタイ 半径方向の内面12bから外面12aに向かってタ ヤ回転方向Tに対して先着側へ傾けられるの が望ましい。

 また、図10に示されるように、制音具7に 、タイヤ内腔面6への取付向きを指定する表 示部9がそのタイヤ半径方向の内周面側(内面1 2b側)に設けられるのが好ましい。本実施形態 の表示部9は、タイヤに予め定められたタイ 回転方向Tと一致させるために、スポンジ材1 2の回転方向を示す第1の表示部10と、スポン 材12の内面12b側であることを示す第2の表示 11とを含んでいる。ただし、いずれか一方で も良い。

 前記第1の表示部10は、例えば回転方向を す矢印等のマークからなり、また、第2の表 示部11は、内側であることを示す文字(例えば INSIDEなど)や模様等で構成される。このよう 表示部9は、例えば制音具7の突合面8が図6又 図9の態様のように傾斜する場合、突合面8 傾斜の向きをタイヤの回転方向に対して正 く装着させ、取付ミスを防ぐのに役立つ。

 なお、表示部9は、スポンジ材12の内面12b みならず、外面12aに設けることもできる。 だし、この実施形態のように、内面12bに設 た場合には、制音具7の装着後において、装 着状態の正否の確認が容易に行える点で望ま しい。また、表示部9を凹凸からなる立体模 としたときには、肉眼のみならず、装着時 手触りによっても表示部9を迅速に確認しう 点で望ましい。なお、このような前記表示 9を制音具7に付する方法としては、例えば 印、印刷、シール及び/又はエンボス加工等 種々の方法が挙げられる。

 前記表示部9は、突合面8の近傍、例えば 合面8からタイヤ周方向にそれぞれ40cm以内の 領域Taに設けられることが好ましい。このよ に、表示部9を突合面8の近傍に設けること よって、作業者は、制音具7のタイヤ3への取 付時、前記端面12eを突き合わせと同時に表示 部9を確認できる。なお、前記領域Taは、スポ ンジ材12の内面12bと突合面8との境界線8iから イヤ周方向に40cmの領域とし、図8、図9のよ に突合面8の境界線8iがタイヤ軸方向に対し 傾斜している場合は、境界線8iの中間点か の距離とする。

 以上、本発明の特に好ましい形態につい 詳述したが、本発明は図示の実施形態に限 されることなく、種々の態様に変形して実 し得る。

 表1の仕様で制音具を試作し、それらの諸性 能がテストされた。なお、比較例1は、継目 ない環状に形成された制音具である。また 比較例2は、スポンジ材の端面が突き合わさ ずに離間した制音具である。比較例3は、ス ポンジ材の端面が凹凸面状に形成されるとと もに、突合面も凹凸面状に形成された制音具 である。
なお、共通仕様は次の通りである。
 タイヤサイズ:215/45R17
 リムサイズ:17×7JJ
 内圧:200kPa
 制音具の仕様など
  材料:エーテル系ポリウレタンスポンジ(丸 鈴(株)製「E16」)
  比重:0.016
  断面形状:幅100mm×厚さ20mmの横長矩形状
  突合面の固着方法:長尺のスポンジ材の端 を、両面粘着テープ(住友スリーエム(株)製 468MP」で幅50mm)で継ぎ合わせて環状とした。
  タイヤ内腔面への固着方法(実施例12のみ): タイヤ内腔面のトレッド領域に上記両面粘着 テープで貼り付けた。

<制音具の加工時間>
 長尺に裁断されたスポンジ材10本を環状に 工するのに必要な時間が測定された。なお タイヤ内腔面に固着される制音具の場合、 イヤ内腔面への接着時間も含めた。数値が さいほど加工効率が高く良好である。

<耐久性1>
 制音具1本当たり突合面を20個有する各制音 付き空気入りタイヤを、上記リムにリム組 し、下記の条件でドラム試験機上を20000km走 行させ、制音具の突合面の剥離の有無を肉眼 により確認し、剥離の数を確認した。剥離の 数が少ない程良好である。
 荷重:4.0kN
 走行速度:100km/h
 ドラム直径:1.7m

<耐久性2>
 制音具1本当たり突合面を1個有する各制音 付き空気入りタイヤを、上記リムにリム組 し、上記と同一の条件でドラム試験機上を 行させ、走行距離1000kmごとに、制音具の突 面の剥離の有無を肉眼で確認し、剥離が発 するまでの距離を測定した。評価は、比較 1を100とする指数で表示した。数値が大きい ど良好である。

<製造コスト>
 突合面を1個有する制音具付空気入りタイヤ 1本当たりの製造コスト(人件費含む)を比較例 1を100とする指数で表示した。数値が小さい 良好である。

<振動の有無>
 各タイヤを乗用車に装着してアスファルト ムース路面を速度60km/hで走行し、ドライバ の聴覚によって走行時の振動の有無を確認 た。

<輸送時の耐久性>
 リムに装着されていない制音具付き空気入 タイヤを、約15m転がしてトラックの荷台に 載した後、再び、荷台からタイヤを落下さ 、元の場所までタイヤを転がして平積みす 輸送テストを行った。そして、各例毎にタ ヤを30本テストし、制音具のタイヤ内腔面 の装着が維持されているかを確認した。装 が維持されているものを「OK」とし、タイヤ 内腔面から外れたものについては、本数を記 載した。
 テストの結果などを表1に示す。

 テストの結果、実施例の制音具付き空気入 タイヤは、制音具の製造コストを低減し得 とともに、走行時の振動を抑制しているこ が確認できた。また、走行時の振動を測定 た際に、空洞共鳴の抑制効果を維持し得る とも確認できた。




 
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