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Patent Searching and Data


Title:
PNEUMATIC TIRE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/048084
Kind Code:
A1
Abstract:
A pneumatic tire in which, even if a tire tread section is pierced, the pieced hole can be quickly sealed by a flat-tire prevention seal agent and the seal agent is applied evenly. Inner liner rubber (12) is provided at a position that is on the inner side of the tire tread section (13) and on the inner wall surface of an air chamber (11) of the tire, and seal agent chambers (15) are circumferentially arranged on the inner wall surface of the inner liner rubber (12). The seal agent chambers (15) are circumferentially continuously divided and connected together such that an end of each seal agent chamber (15) overlaps with an end of an adjacent seal agent chamber (15). The insides of the seal agent chambers (15) are filled with the seal agent (14).

Inventors:
FUKATANI MAKOTO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/068313
Publication Date:
April 16, 2009
Filing Date:
October 08, 2008
Export Citation:
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Assignee:
FUKATANI MAKOTO (JP)
International Classes:
B60C19/12; B29C73/16; B60C5/14
Foreign References:
JPH06226870A1994-08-16
JPS5345803A1978-04-25
JPS54149102A1979-11-22
JPS5025683B11975-08-26
Attorney, Agent or Firm:
HAMADA, Haruo (4-12 Minami-Aoyama 3-chome, Minato-ku, Tokyo 62, JP)
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Claims:
 タイヤ空気室のタイヤ内壁面に設けられているインナーライナゴムのタイヤトレッド部内方の壁面に沿って連続的に区画され、内部にパンク防止用シール剤が注入された複数室のシール剤室をその端部を隣接する前記シール剤室の端部と重ねるようにして連接して有する空気入りタイヤにおいて、前記シール剤室がタイヤトレッド部内方の壁面幅と略同等乃至は大きい横幅で、該横幅より小さい長さの略四角形のシート状の封止ゴムシートの一方の表面の外周部を、前記タイヤトレッド部内方の前記インナーライナゴムの壁面、及び隣接する前記封止ゴムシートの他方の表面端部にタイヤ回転方向先でタイヤの回転軸心方向に対して上になるようにして重ねて接着剤で接合して形成されていると共に、前記シール剤室に前記パンク防止用シール剤が充填されて前記複数室が連接していることを特徴とする空気入りタイヤ。
 タイヤ空気室のタイヤ内壁面に設けられているインナーライナゴムのタイヤトレッド部内方の壁面に沿って連続的に区画され、内部にパンク防止用シール剤が注入された複数室のシール剤室をその端部を隣接する前記シール剤室の端部と重ねるようにして連接して有する空気入りタイヤにおいて、前記シール剤室がタイヤトレッド部内方の壁面幅と略同等乃至は大きい横幅で、該横幅より小さい長さの略四角形の袋状の封止ゴム袋の一方の表面を、前記タイヤトレッド部内方の前記インナーライナゴムの壁面、及び隣接する前記封止ゴム袋の他方の表面端部にタイヤ回転方向先でタイヤの回転軸心方向に対して上になるようにして重ねて接着剤で接合して形成されていると共に、前記シール剤室に前記パンク防止用シール剤が充填されて前記複数室が連接していることを特徴とする空気入りタイヤ。
Description:
空気入りタイヤ

 本発明は、道路面と接する部分であるタ ヤトレッド部に釘踏み等によって刺傷が発 し、空気漏れが発生した時の空気漏れを抑 することができるチューブレスタイヤのよ な空気入りタイヤに関する。

 従来より、チューブレスタイヤのような 気入りタイヤは、釘踏み等によってタイヤ レッド部に刺傷を受けた場合には、釘等を いた後、封止用シール剤をタイヤ内部の空 室に高圧空気と共に注入して、その圧力で 傷部に封止用シール剤を送り込んで封止す ようにしている。しかしながら、このよう 空気入りタイヤでは、釘踏み等によってタ ヤトレッド部に刺傷を受けるとタイヤ内の 気が抜けるが、高速走行中であれば急激に 気が抜けてハンドル操作が取れなくなり非 に危険な場合がある。また、タイヤトレッ 部に刺傷を受けたタイヤに釘等を抜いた後 封止用シール剤のみをタイヤ内部の空気室 注入する時には、空気室内部の圧力が下が ているので、封止用シール剤が空気室内部 下方に溜まり、この後に空気室に高圧空気 送り込んでも刺傷部にうまく封止用シール を送り込んで封止するのが難しくなってい 。

 そこで、従来より、空気入りタイヤには、 踏み等によるタイヤトレッド部の刺傷から 空気漏れを極力遅らせることができる空気 りタイヤが紹介されている。例えば、この うな釘踏み等によるタイヤトレッド部の刺 から空気漏れを極力遅らせるための空気入 タイヤには、タイヤトレッド部内方内周壁 インナーライナゴムとその外側に付設され 板状の封止ゴムシートでタイヤトレッド部 方内周壁の全体に一室の袋状部を形成し、 の袋状部内にパンク防止用シール剤を注入 るものが開示されている(例えば、特許文献 1、特許文献2参照)。
 また、釘踏み等によるタイヤトレッド部の 傷から空気漏れを極力遅らせるための空気 りタイヤには、タイヤトレッド部内方内周 のインナーライナゴムにパンク防止用シー 剤を注入する1個又は2個以上の袋状のシー 剤室をタイヤ円周方向に備えたパンクシー 剤封入チューブが接合されているものが開 されている(例えば、特許文献3参照)。
 更に、釘踏み等によるタイヤトレッド部の 傷から空気漏れを極力遅らせるための空気 りタイヤには、タイヤ内周壁の全体の内の イヤトレッド部内方内周壁にパンク防止用 ール剤を注入する1個の袋状のシール剤室と 、タイヤ内周壁の全体の内の両側壁部内方内 周壁のそれぞれにパンク防止用シール剤を注 入する2個の袋状のシール剤室をタイヤ円周 向に備えたパンクシール剤封入チューブが 合されているものが開示されている(例えば 特許文献4参照)。

特開2000-255227号公報

特開2000-247122号公報

特開2002-59722号公報

特開平10-16507号公報

 しかしながら、前述したような従来の空気 りタイヤは、次のような問題がある。
 (1)特開2000-255227号公報、特開2000-247122号公報 で開示されるような空気入りタイヤは、タイ ヤトレッド部内方内周壁のインナーライナゴ ムとその外側に付設される板状の封止ゴムシ ートでタイヤトレッド部内方内周壁の全体に 一室の袋状部や、シール剤室を形成し、この 中にパンク防止用シール剤を注入するので、 タイヤトレッド部に釘踏み等で刺傷を受けた 空気入りタイヤを停車させるとパンク防止用 シール剤が全体に一室の袋状部や、シール剤 室の下方に偏って集中し、空気入りタイヤの 上方側にあった場合の刺傷部を封止するには パンク防止用シール剤が不足し、刺傷部に充 分なパンク防止用シール剤を送り込んで封止 するのが難しくなっている。また、タイヤト レッド部の刺傷がパンク防止用シール剤で封 止することができたとしても、空気入りタイ ヤを装着した車が停車中には、パンク防止用 シール剤がタイヤ空気室下方の袋状部内や、 シール剤室内に偏って集中し、再度走行によ る空気入りタイヤの回転時に偏ったパンク防 止用シール剤が袋状部や、シール剤室内の全 周にいきわたるのが遅く、偏った状態でのパ ンク防止用シール剤の重量で空気入りタイヤ の回転に歪な遠心力を発生させ走行の危険性 をもたらしている。

 (2)特開2002-59722号公報で開示されるような 空気入りタイヤは、タイヤトレッド部内方内 周壁のインナーライナゴムにパンク防止用シ ール剤を注入する1個又は2個以上の袋状のシ ル剤室をタイヤ円周方向に備えたパンクシ ル剤封入チューブが接合するので、例え、 ンクシール剤封入チューブがタイヤ円周方 に複数個あったとしても、上記と同様に、 イヤトレッド部に刺傷を受けた空気入りタ ヤを停車させるとパンク防止用シール剤が ンクシール剤封入チューブの下方に偏って 中し、空気入りタイヤの上方側にあった場 の刺傷部を封止するにはパンク防止用シー 剤が不足し、刺傷部に充分なパンク防止用 ール剤を送り込んで封止するのが難しくな ている。また、タイヤトレッド部の刺傷が ンク防止用シール剤で封止することができ としても、空気入りタイヤを装着した車が 車中には、パンク防止用シール剤がタイヤ 気室下方のパンクシール剤封入チューブ内 偏って集中し、再度走行による空気入りタ ヤの回転時に偏ったパンク防止用シール剤 チューブ内の全周にいきわたるのが遅く、 った状態でのパンク防止用シール剤の重量 空気入りタイヤの回転に歪な遠心力を発生 せ走行の危険性をもたらしている。

 (3)特開平10-16507号公報で開示されるよう 空気入りタイヤは、タイヤ内周壁の全体の のタイヤトレッド部内方内周壁にパンク防 用シール剤を注入する1個の袋状のシール剤 と、タイヤ内周壁の全体の内の両側壁部内 内周壁のそれぞれにパンク防止用シール剤 注入する2個の袋状のシール剤室をタイヤ円 周方向に備えたパンクシール剤封入チューブ が接合するので、例え、タイヤトレッド部内 方内周壁に袋状のシール剤室と、両側壁部内 方内周壁のそれぞれにパンクシール剤封入チ ューブを設けたとしても、上記と同様に、タ イヤトレッド部や、両側壁部に刺傷を受けた 空気入りタイヤを停車させるとパンク防止用 シール剤がパンクシール剤封入チューブの下 方に偏って集中し、空気入りタイヤの上方側 にあった場合の刺傷部を封止するにはパンク 防止用シール剤が不足し、刺傷部に充分なパ ンク防止用シール剤を送り込んで封止するの が難しくなっている。また、タイヤトレッド 部や、両側壁部の刺傷がパンク防止用シール 剤で封止することができたとしても、空気入 りタイヤを装着した車が停車中には、パンク 防止用シール剤がタイヤ空気室下方のパンク シール剤封入チューブ内に偏って集中し、再 度走行による空気入りタイヤの回転時に偏っ たパンク防止用シール剤がチューブ内の全周 にいきわたるのが遅く、偏った状態でのパン ク防止用シール剤の重量で空気入りタイヤの 回転に歪な遠心力を発生させ走行の危険性を もたらしている。

 本発明は、かかる事情に鑑みてなされた のであって、タイヤトレッド部に刺傷を受 たとしても、速やかにパンク防止用シール で封止できると共に、パンク防止用シール の偏りを防止できる空気入りタイヤを提供 ることを目的とする。

 前記目的に沿う本発明に係る空気入りタ ヤは、タイヤ空気室のタイヤ内壁面に設け れているインナーライナゴムのタイヤトレ ド部内方の壁面に沿って連続的に区画され 内部にパンク防止用シール剤が注入された 数室のシール剤室をその端部を隣接するシ ル剤室の端部と重ねるようにして連接して する空気入りタイヤにおいて、シール剤室 タイヤトレッド部内方の壁面幅と略同等乃 は大きい横幅で、横幅より小さい長さの略 角形のシート状の封止ゴムシートの一方の 面の外周部を、タイヤトレッド部内方のイ ナーライナゴムの壁面、及び隣接する封止 ムシートの他方の表面端部にタイヤ回転方 先でタイヤの回転軸心方向に対して上にな ようにして重ねて接着剤で接合して形成さ ていると共に、シール剤室にパンク防止用 ール剤が充填されて複数室が連接している

 前記目的に沿う本発明に係る空気入りタ ヤは、タイヤ空気室のタイヤ内壁面に設け れているインナーライナゴムのタイヤトレ ド部内方の壁面に沿って連続的に区画され 内部にパンク防止用シール剤が注入された 数室のシール剤室をその端部を隣接するシ ル剤室の端部と重ねるようにして連接して する空気入りタイヤにおいて、シール剤室 タイヤトレッド部内方の壁面幅と略同等乃 は大きい横幅で、横幅より小さい長さの略 角形の袋状の封止ゴム袋の一方の表面を、 イヤトレッド部内方のインナーライナゴム 壁面、及び隣接する封止ゴム袋の他方の表 端部にタイヤ回転方向先でタイヤの回転軸 方向に対して上になるようにして重ねて接 剤で接合して形成されていると共に、シー 剤室にパンク防止用シール剤が充填されて 数室が連接している。

 請求項1記載の空気入りタイヤは、シール 剤室がタイヤトレッド部内方の壁面幅と略同 等乃至は大きい横幅で、横幅より小さい長さ の略四角形のシート状の封止ゴムシートの一 方の表面の外周部を、タイヤトレッド部内方 のインナーライナゴムの壁面、及び隣接する 封止ゴムシートの他方の表面端部にタイヤ回 転方向先でタイヤの回転軸心方向に対して上 になるようにして重ねて接着剤で接合して形 成されていると共に、シール剤室にパンク防 止用シール剤が充填されて複数室が連接して いるので、タイヤトレッド部に釘踏み等によ るタイヤ空気室まで到達するような刺傷があ ったとしてもタイヤトレッド部内方の壁面幅 と略同等乃至は大きい横幅と、この横幅より 小さい長さの略四角形で連続的に区画される パンク防止用シール剤が注入された複数室の シール剤室のいずれかに満たされているパン ク防止用シール剤で速やかに刺傷部を封止す ることができる。また、空気入りタイヤを装 着した車が停車中には、パンク防止用シール 剤の下方への偏りが小部屋のシール剤室の中 での偏りだけであり、空気入りタイヤ全体の パンク防止用シール剤の下方への偏りとなら ないので、再度走行による空気入りタイヤの 回転時にパンク防止用シール剤の重量による 回転の歪な遠心力の発生を防止でき、走行の 安全性を確保できる。更に、隣接するシール 剤室の間には、重なり部分があるので、タイ ヤトレッド部の何れの位置に釘踏み等による 刺傷があったとしてもパンク防止用シール剤 をいきわたせることができ、速やかに刺傷部 を封止できる。特に、空気入りタイヤの回転 に伴って複数室のシール剤室の封止ゴムシー トがそれぞれタイヤトレッド部内方のインナ ーライナゴムの壁面に押しつけられるように 作用してパンク防止用シール剤がインナーラ イナゴムの壁面に押しつけられるようになり 、タイヤトレッド部に釘踏み等によるタイヤ 空気室まで到達するような刺傷があったとし てもパンク防止用シール剤で速やかに刺傷部 を封止することができる。

 請求項2記載の空気入りタイヤは、シール 剤室がタイヤトレッド部内方の壁面幅と略同 等乃至は大きい横幅で、横幅より小さい長さ の略四角形の袋状の封止ゴム袋の一方の表面 を、タイヤトレッド部内方のインナーライナ ゴムの壁面、及び隣接する封止ゴム袋の他方 の表面端部にタイヤ回転方向先でタイヤの回 転軸心方向に対して上になるようにして重ね て接着剤で接合して形成されていると共に、 シール剤室にパンク防止用シール剤が充填さ れて複数室が連接しているので、タイヤトレ ッド部に釘踏み等によるタイヤ空気室まで到 達するような刺傷があったとしてもタイヤト レッド部内方の壁面幅と略同等乃至は大きい 横幅と、この横幅より小さい長さの略四角形 で連続的に区画されるパンク防止用シール剤 が注入された複数室のシール剤室のいずれか に満たされているパンク防止用シール剤で速 やかに刺傷部を封止することができる。また 、空気入りタイヤを装着した車が停車中には 、パンク防止用シール剤の下方への偏りが小 部屋のシール剤室の中での偏りだけであり、 空気入りタイヤ全体のパンク防止用シール剤 の下方への偏りとならないので、再度走行に よる空気入りタイヤの回転時にパンク防止用 シール剤の重量による回転の歪な遠心力の発 生を防止でき、走行の安全性を確保できる。 更に、隣接するシール剤室の間には、重なり 部分があるので、タイヤトレッド部の何れの 位置に釘踏み等による刺傷があったとしても パンク防止用シール剤をいきわたせることが でき、速やかに刺傷部を封止できる。特に、 空気入りタイヤの回転に伴って複数室のシー ル剤室の封止ゴム袋がそれぞれタイヤトレッ ド部内方のインナーライナゴムの内周壁に押 しつけられるように作用してパンク防止用シ ール剤がインナーライナゴムの内周壁に押し つけられるようになり、タイヤトレッド部に 釘踏み等によるタイヤ空気室まで到達するよ うな刺傷があったとしてもパンク防止用シー ル剤で速やかに刺傷部を封止することができ る。また、袋状の封止ゴム袋を貼り付けるこ とで容易に連接するシール剤室を形成するこ とができる。

本発明の一実施の形態に係る空気入り イヤの説明図である。 同空気入りタイヤの実施例1の説明図で ある。 同空気入りタイヤの実施例2の説明図で ある。

符号の説明

10、10a、10b  空気入りタイヤ
11  タイヤ空気室
12  インナーライナゴム
13  タイヤトレッド部
14  パンク防止用シール剤
15、15a、15b  シール剤室
16  封止ゴムシート
17  封止ゴム袋

 続いて、添付した図面を参照しつつ、本発 を具体化した実施の形態について説明し、 発明の理解に供する。
 ここに、図1は本発明の一実施の形態に係る 空気入りタイヤの説明図、図2は同空気入り イヤの実施例1の説明図、図3は同空気入りタ イヤの実施例2の説明図である。

 図1を参照しながら、本発明の一実施の形態 に係る空気入りタイヤを説明する。ここで、 図1は空気入りタイヤの縦断面図である。
 図1に示すように、本発明の一実施の形態に 係る空気入りタイヤ10は、特に、これを利用 る対象車が限定されるものではなく、例え 、自動車や、自動2輪車や、自転車用等のタ イヤとして利用することができる。この空気 入りタイヤ10は、内部にタイヤ空気室11が設 られ、タイヤ内壁面にインナーライナゴム12 が設けられている。また、この空気入りタイ ヤ10は、実質的に道路との接触面であるタイ トレッド部13内方の壁面であるインナーラ ナゴム12の壁面に沿って連続的に区画され、 内部にパンク防止用シール剤14が注入された 数室のシール剤室15を設けている。更に、 の空気入りタイヤ10は、複数室のシール剤室 15を、その端部を隣接するシール剤室15の端 と重ねるようにして連接して有している。

 この空気入りタイヤ10は、タイヤトレッ 部13に釘踏み等でタイヤ空気室11にまで到達 るような刺傷を受けたときに、刺傷部にパ ク防止用シール剤14が流れ込んで封止して 気漏れを抑制することができるようになっ いる。なお、シール剤室15は、その形状を限 定するものではなく、例えば、円形、楕円形 、多角形、台形、四角形等のいかなる形状の ものであってもよい。

 上記の空気入りタイヤ10に適用される、 えば、自動車用のタイヤには、例えば、ラ アルタイヤ、ノーマルタイヤ、スノータイ 、スタッドレスタイヤ等さまざまな形状の のが目的に応じて作製されており、ゴム材 もさまざまな種類からなっている。この空 入りタイヤ10には、通常、タイヤトレッド部 13や、タイヤトレッド部13の両端部から半径 向内側に延設される側部の内方に補強層を し、必要なタイヤ強度と、剛性が付与され いる。また、タイヤ空気室11のタイヤ内壁面 に設けられているインナーライナゴム12は、 えば、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム 臭素化ブチルゴム等からなり、例えば、0.5~ 2.0mm程度の略均一な厚さを有し、タイヤ空気 11のタイヤ内壁面の全域を被覆するように 置されることで、タイヤ空気室11に充填され る圧縮空気等の気体の透過を遮断している。 更に、パンク防止用シール剤14は、材料を限 されるものではないが、通常、常温(20℃)に おいて液状、又はゲル状を呈し、例えば、粘 度を2.0~10.0mPa・s(温度20℃)とした粘性材料が 適に用いられている。これ以外にも、パン 防止用のシール剤14には、温度が-20℃~60℃の 範囲で釘踏み等で受けた刺傷を封止しうるも のがあり、上記の空気入りタイヤ10には、種 のパンク防止用シール剤14を使用すること できる。

 図2を参照しながら、本発明の一実施の形態 に係る空気入りタイヤの実施例1を説明する ここで、図2は空気入りタイヤの実施例1の横 断面視する模式図である。
 図2に示すように、本発明の一実施の形態に 係る空気入りタイヤ10aは、上記の空気入りタ イヤ10の場合と同様に、タイヤ空気室11のタ ヤ内壁面の全域を被覆するようにインナー イナゴム12を設けている。そして、空気入り タイヤ10aは、タイヤトレッド部13内方のイン ーライナゴム12の壁面に沿って連続的に区 され、内部にパンク防止用シール剤14が注入 された複数室のシール剤室15aが設けられてい る。そして、この複数室のシール剤室15aは、 その端部を隣接するシール剤室15aの端部と重 ねるようにして連接して有している。

 上記の空気入りタイヤ10aのシール剤室15a は、平面視して一方の幅をタイヤトレッド 13の大きさと略同等乃至は若干大きめにし 連接する方向の長さをこれより若干小さめ した略四角形のシート状の封止ゴムシート16 を複数枚用いている。この封止ゴムシート16 、材料を限定するものではないが、タイヤ 気室11に充填される圧縮空気等の気体の透 を遮断する必要があることから、インナー イナゴム12に使用したゴムと同等のゴムを用 いることができる。なお、この場合の封止ゴ ムシート16の厚さは、0.5~2.0mm程度であればよ 。厚さが0.5mmを下まわる場合には、強度不 となりパンク防止用シール剤14の安定的な保 持が不十分であると共に、タイヤ空気室11に 填された圧縮空気の圧力をパンク防止用シ ル剤14に一様に負荷させるのが難しくなっ いる。また、厚さが2.0mmを超える場合には、 不必要な重量増加を招くことになる。

 次に、封止ゴムシート16は、一方の表面 側縁からの外周部を、タイヤトレッド部13内 方のインナーライナゴム12の壁面、及び隣接 る封止ゴムシート16の他方の表面端部にタ ヤの回転方向先Aでタイヤの回転軸心方向に して上になるようにして重ねて接着剤で接 されて形成されている。この封止ゴムシー 16は、隣接する封止ゴムシート16の端部と重 なることで、タイヤトレッド部13内方のイン ーライナゴム12の壁面の全周面にシール剤 15aのパンク防止用シール剤14を設けることが できる。なお、上記の接着剤には、ゴムの接 着が可能な溶剤形接着剤が使用できる。

 なお、上記の封止ゴムシート16の接着剤 の接合幅である一方の表面の側縁からの外 部の幅は、特に限定されるものではないが 例えば、4.0mm~15.0mm程度であればよい。この は、4.0mmを下まわる場合には、接着強度が不 足することで剥がれやすくなり、15.0mmを超え る場合には、シール剤室15aを容積を狭くする こととなる。この封止ゴムシート16は、隣接 る封止ゴムシート16の他方の表面端部に重 て接着剤で接合されて形成されているので タイヤトレッド部13に釘踏み等によるタイヤ 空気室11にまで到達するような刺傷があった しても、タイヤトレッド部13内方の壁面の 周にわたって連接して設けられたいずれか シール剤室15aのパンク防止用シール剤14で速 やかに刺傷部を封止することができるように なっている。また、この封止ゴムシート16は 隣接する封止ゴムシート16の他方の表面端 にタイヤの回転方向先Aでタイヤの回転軸心 向に対して上になるようにして重ねて接着 で接合されて形成されているので、タイヤ 回転に伴って複数室のシール剤室15aの封止 ムシート16がそれぞれインナーライナゴム12 の内周壁に押しつけられるように作用してパ ンク防止用シール剤14がインナーライナゴム1 2側に押しつけられるようになり、タイヤト ッド部13に刺傷があったとしても速やかに刺 傷部を封止することができるようになってい る。

 上記のシール剤室15aには、内部にパンク 止用シール剤14が充填されて複数室がタイ トレッド部13内方のインナーライナゴム12の 面に沿って連接している。このシール剤室1 5aへのパンク防止用シール剤14の充填には、 えば、シール剤室15aを封止ゴムシート16を接 着剤で接合して作製する時に、インナーライ ナゴム12と、又は隣接する封止ゴムシート16 の間に接着剤で接合しない注入孔を設け、 の注入孔から注射器状の注入器を用いて規 量注入した後、開口部を接着剤で接合する とで形成することができる

 次いで、図3を参照しながら、本発明の一実 施の形態に係る空気入りタイヤの実施例2を 明する。ここで、図3は空気入りタイヤの実 例2の横断面視する模式図である。
 図3に示すように、本発明の一実施の形態に 係る空気入りタイヤ10bは、上記の空気入りタ イヤ10、10aの場合と同様に、タイヤ空気室11 タイヤ内壁面の全域を被覆するようにイン ーライナゴム12を設けている。そして、空気 入りタイヤ10bは、タイヤトレッド部13内方の ンナーライナゴム12の壁面に沿って連続的 区画され、内部にパンク防止用シール剤14が 注入された複数室のシール剤室15bが設けられ ている。そして、この複数室のシール剤室15b は、その端部を隣接するシール剤室15bの端部 と重ねるようにして連接して有している。

 上記の空気入りタイヤ10bのシール剤室15b は、平面視して一方の幅をタイヤトレッド 13の大きさと略同等乃至は若干大きめにし 連接する方向の長さをこれより若干小さめ した略四角形の袋状の封止ゴム袋17を複数個 用いている。この封止ゴム袋17は、前記の空 入りタイヤ10aの封止ゴムシート16の場合と 様に、材料を限定するものではないが、タ ヤ空気室11に充填される圧縮空気等の気体の 透過を遮断する必要があることから、インナ ーライナゴム12に使用したゴムと同等のゴム 用いることができる。なお、この場合の封 ゴム袋17の厚さは、封止ゴムシート16の場合 と同様に、0.5~2.0mm程度であればよい。

 次に、封止ゴム袋17は、一方の表面の全 を、タイヤトレッド部13内方のインナーライ ナゴム12の壁面、及び隣接する封止ゴム袋17 他方の表面端部にタイヤの回転方向先Aでタ ヤの回転軸心方向に対して上になるように て重ねて接着剤で接合されて形成されてい 。この封止ゴム袋17は、隣接する封止ゴム 17の端部と重なることで、タイヤトレッド部 13内方のインナーライナゴム12の壁面の全周 にシール剤室15bのパンク防止用シール剤14を 設けることができる。なお、上記の接着剤に は、上記の空気入りタイヤ10aの場合と同様に 、ゴムの接着が可能な溶剤形接着剤が使用で きる。この封止ゴム袋17は、隣接する封止ゴ 袋17の他方の表面端部に重ねて接着剤で接 されて形成されているので、タイヤトレッ 部13に釘踏み等によるタイヤ空気室11にまで 達するような刺傷があったとしても、タイ トレッド部13内方の壁面の全周にわたって 接して設けられたいずれかのシール剤室15b パンク防止用シール剤14で速やかに刺傷部を 封止することができるようになっている。ま た、この封止ゴム袋17は、隣接する封止ゴム 17の他方の表面端部にタイヤの回転方向先A 上になるようにして重ねて接着剤で接合さ て形成されているので、タイヤの回転に伴 て複数室のシール剤室15bの封止ゴム袋17が れぞれインナーライナゴム12の内周壁に押し つけられるように作用してパンク防止用シー ル剤14がインナーライナゴム12側に押しつけ れるようになり、タイヤトレッド部13に刺傷 があったとしても速やかに刺傷部を封止する ことができるようになっている。

 上記のシール剤室15bには、内部にパンク 止用シール剤14が充填されて複数室がタイ トレッド部13内方のインナーライナゴム12の 面に沿って連接している。このシール剤室1 5bへのパンク防止用シール剤14の充填には、 えば、封止ゴム袋17を作製するときに注入孔 を設け、この注入孔から注射器状の注入器を 用いて規定量注入した後、注入孔を接着剤等 で接合して封止することで形成することがで きる。

 なお、タイヤが通常進行方向すなわち、 2,3でA方向に回転することを想定しているが 、バックや逆走、更には、反対方向に装着し た場合などのタイヤが逆方向Bに回転してい 際に、タイヤトレッド部13に刺傷が生じたと しても速やかに刺傷部を封止することができ ることは言うまでもない。

 本発明の空気入りタイヤは、自動車や、 動2輪車や、自転車用等のタイヤとしての他 、航空機や、特殊車両用等のタイヤとして、 あらゆる種類の空気入りタイヤとして好適に 使用することができる。