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Title:
POLISHING COMPOSITION
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/025383
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a polishing composition having a higher polishing rate, while suppressing formation of recesses or dishing. Specifically disclosed is a polishing composition suitable for a metal film, in particular a copper (Cu) film, which contains ammonia, hydrogen peroxide, an amino acid, an anionic surfactant and the balance of water. By containing such components, the polishing composition enables to suppress formation of recesses and dishing particularly when it is used in a two-step polishing.

Inventors:
NITTA HIROSHI (JP)
MATSUMURA YOSHIYUKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/065130
Publication Date:
February 26, 2009
Filing Date:
August 25, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NITTA HAAS INC (JP)
NITTA HIROSHI (JP)
MATSUMURA YOSHIYUKI (JP)
International Classes:
H01L21/304; C09K3/14
Foreign References:
JP2007073548A2007-03-22
Attorney, Agent or Firm:
SAIKYO, Keiichiro et al. (2-6 Bingomachi 3-chome,Chuo-ku, Osaka-shi, Osaka 51, JP)
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Claims:
 アンモニア、過酸化水素、アミノ酸、アニオン性界面活性剤を含むことを特徴とする研磨組成物。
 pHが7~11.5であることを特徴とする請求項1記載の研磨組成物。
 前記アミノ酸が、中性アミノ酸であることを特徴とする請求項1または2記載の研磨組成物。
 前記中性アミノ酸が、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリンおよびトリプトファンから選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする請求項3記載の研磨組成物。
Description:
研磨組成物

 本発明は、金属膜研磨用、特に銅膜研磨 の研磨組成物に関する。

 半導体集積回路(LSI)の高集積化および小型 への要求に応えるため、メモリ機能、ロジ ク機能などの種々の機能を有する複数の半 体素子を一つの基板上に3次元的に搭載する システムインパッケージ(SIP)と呼ばれる手 が開発されている。これに伴い、基板上に 成される配線数およびバンプ数が増加し、 配線の径が小さくなり従来工法のビルドア プ法および機械研削では微細な配線形成が 難になってきている。
 このため、従来から配線材料として用いら てきたアルミニウムに代えて、アルミニウ よりも電気抵抗の低い銅、銅合金などが代 利用される。ところが、銅は、その特性上 アルミニウムのようなドライエッチングに る配線形成が困難であるため、ダマシン法 呼ばれる配線形成法が確立されている。
 半導体プロセスに用いられるダマシン法に れば、たとえば、二酸化シリコン膜で被覆 れた基板表面に、形成しようとする配線パ ーンに対応する溝および形成しようとする ラグ(基板内部の配線との電気的接続部分) 対応する孔を形成した後、溝および孔の内 面にチタン、窒化チタン、タンタル、窒化 ンタル、タングステンなどからなるバリア タル膜(絶縁膜)を形成し、次いでめっきなど により基板表面の全面に銅膜を被覆して溝お よび孔に銅を埋め込み、さらに溝および孔以 外の領域の余分な銅膜を化学的機械的研磨法 (CMP、chemical mechanical polishing)によって除去す ることにより、基板表面に配線およびプラグ が形成される。
 同様にして、SIPにもダマシン法およびCMPを 用できるが、基板表面に被覆された銅膜な の金属膜の膜厚が5μm以上にも及ぶため、CMP による加工時間の増加及び大幅な生産性悪化 が懸念される。
 金属層に対するCMPにおいては、酸性領域に いて化学反応により金属表面に生じた化合 を研磨砥粒によって研磨するといったプロ スで研磨が進行していると考えられること ら、金属層に対するCMPに用いられるスラリ は通常酸性である(特開2002-270545号公報参照) 。
 しかし、酸性スラリーは、研磨枚数が増加 るにつれて研磨速度が低下する傾向にあり また、研磨後に砥粒を除去するためのアル リ性洗浄液を使用すると、pHショックによ て砥粒が凝集してしまうことなどから、酸 スラリーに代わって高速研磨可能なアルカ 性スラリーが望まれている。
 アルカリ性スラリーとしては、特開2002-27054 5号公報に開示されているように、アゾール を分子中に3個以上含む化合物、酸化剤、お びアミノ酸、有機酸、無機酸から選ばれた1 種または2種以上、界面活性剤を含む研磨組 物が検討されている。また、酸化剤として 、オゾン、過酸化水素、過ヨウ素酸塩など 用いられ、界面活性剤としては、アニオン 、カチオン性、非イオン性、両性界面活性 が用いられる。
 アゾール基を分子中に3個以上含む化合物に よって保護膜を形成し、バリアメタルの研磨 速度を制御してエロージョンの抑制を可能と している。
 本発明の目的は、リセスおよびディッシン の発生を抑え、より研磨速度が高い研磨組 物を提供することである。
 本発明は、アンモニア、過酸化水素、アミ 酸、アニオン性界面活性剤を含むことを特 とする研磨組成物である。
 また本発明は、pHが7~11.5であることを特徴 する。
 また本発明は、前記アミノ酸が、中性アミ 酸であることを特徴とする。
 また本発明は、前記中性アミノ酸が、グリ ン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロ シン、プロリンおよびトリプトファンから ばれる少なくとも1つである。

 通常、金属層は複数段階の研磨によって行 れ、第1段階研磨では、金属層の厚みを減ら すことを主たる目的としているために、用い る研磨組成物も高速化可能なものが求められ る。また、第2段階研磨では厚みが減った金 層を完全に除去し、配線およびプラグを形 する。
 金属層を完全に除去するには、薄く絶縁層 で研磨するオーバーポリッシングが必要で るが、従来の研磨組成物では、オーバーポ ッシングを行う際にリセスやディッシング 発生してしまう。また、従来の研磨組成物 、荷重依存性がなく、研磨速度も低いため 、研磨に非常に時間を要する。

 本発明の目的、特色、および利点は、下記 詳細な説明と図面とからより明確になるで ろう。
低荷重条件(27hPa)の研磨速度と高荷重条 件(140hPa)の研磨速度の測定結果を示すグラフ ある。 アミノ酸含有量による研磨速度への影 を示すグラフである。 アンモニア含有量による研磨速度への 響を示すグラフである。 pHによる研磨速度への影響を示すグラ である。 砥粒の有無による荷重依存性への影響 示すグラフである。 砥粒の含有量による荷重依存性への影 を示すグラフである。 ディッシング量の測定結果を示すグラ である。 各荷重条件での研磨速度の測定結果を すグラフである。

 以下図面を参考にして本発明の好適な実施 態を詳細に説明する。
 本発明の研磨組成物は、金属膜、特に銅(Cu) 膜に好適な研磨組成物であって、アンモニア 、過酸化水素、アミノ酸、アニオン性界面活 性剤を含み、残部が水である。これらを含む ことで、特に第2段階研磨で使用した際に、 セスおよびディッシングの発生を抑え、よ 高い研磨速度が実現できる。
 特に、低加重での研磨速度は低く、高荷重 の研磨速度はより高い荷重依存性を有する とで被研磨物であるウェハの配線部分にお て、優れた段差解消性を示す。
 以下、本発明の研磨組成物について詳細に 明する。
 アルカリ領域では、アンモニア(NH 3 )は、Cuに対する錯化剤および酸化剤として働 き、(1)式のように反応して錯体を形成する。
   Cu + 4NH 4 +  → [Cu(NH 3 ) 4 ] 2+         …(1)
 銅膜のCMPでは、このテトラアンミン銅錯体 研磨パッドとの接触によって除去され、研 が進行すると考えられている。
 本発明の研磨組成物におけるアンモニアの 有量は、研磨組成物全量の0.3~9重量%であり 好ましくは1~5重量%である。アンモニアの含 有量が0.3重量%未満では、十分な研磨速度が られず、9重量%を越えると低荷重での研磨速 度が高くなり段差解消性が低下する。
 また本発明は、過酸化水素を含むことで、 酸化水素が酸化剤として機能し、さらに高 な研磨速度を実現するとともに、均一性が きく向上する。これは、過酸化水素を添加 ることで、研磨組成物の流量に依存しなく り、被研磨物表面における研磨組成物の局 的な流量のばらつきが発生したとしても、 研磨物全体が一様に研磨されるからである
 本発明の研磨組成物における過酸化水素の 有量は、研磨組成物全量0.05~5.0重量%であり 好ましくは0.1~4.0重量%である。過酸化水素 含有量が0.05重量%未満では、十分な研磨速度 が得られず、5.0重量%を越えると、被研磨物 エッチングレートが高くなりすぎて好まし ない。
 本発明は、さらにアミノ酸を含むことで、 れた荷重依存性を発揮するとともに、従来 りもさらに高速な研磨速度を実現している
 アミノ酸によって、被研磨物表面に脆弱な 応膜を形成させると同時に、被研磨物表面 のエッチング力が抑制される。したがって 研磨パッドと接触する被研磨物表面は除去 れるが、研磨パッドと接触しない埋め込み 分の凹部の底は除去されず、優れた荷重依 性が発揮されて段差解消性が向上する。
 本発明の研磨組成物に含まれるアミノ酸と ては、いずれを用いても同様の効果が発揮 れるが、ディッシングの抑制という観点で 、中性アミノ酸を用いることが好ましい。 ミノ酸は、文献(伊東、児玉訳「マクマリー  有機化学概説」、第2版、株式会社東京化学 同人、1992年11月24日、p.463-467)などによれば、 一般式(2)にて側鎖がRで示される構造を有す 。アミノ酸は側鎖の性質によって中性、塩 性または酸性に分類され、中性の側鎖を有 るものが中性アミノ酸であり、酸性の側鎖 有するものが酸性アミノ酸であり、塩基性 側鎖を有するものが塩基性アミノ酸である
 中性アミノ酸は、中性の側鎖を有し、その くは電子供与性を有する官能基を含んでい 。側鎖の電子供与性により、カルボキシル の活性が高まり、被研磨物である金属表面 配位することで、研磨圧力27hPa以下では脱 しない強度の反応膜を形成する。また中性 ミノ酸は、その中性側鎖が露出するように 属表面に配位する。また、互いに隣接する 性側鎖によって金属表面に電子雲が形成さ 、これがアンモニウムイオンの金属表面へ 移動を阻害することにより、金属表面のエ チングを抑制する。
 このように、中性アミノ酸を用いることで 被研磨物表面に反応性の低い官能基(メチル 基、エチル基、環状を有するフェニル基やイ ンドール基など)による膜形成を行い、被研 物表面へのエッチング力をさらに抑制して ディッシングを抑えることができる。また 電子供与性を持つ官能基としては、メチル 、エチル基とその存在数、または環状を有 るもので例えばフェニル基やインドール基 適している。
 アミノ酸を用いることで、低荷重では研磨 度を抑制し、高荷重では研磨速度を向上さ ることができるが、中性アミノ酸の中でも 述した官能基を持つグリシン、アラニン、 リン、ロイシン、イソロイシン、プロリン よびトリプトファンから選ばれる少なくと 1つを用いることで、研磨速度を低く抑える 低荷重域を広げることができる。これにより 、所定の荷重(たとえば39hPa)を超えるまでの 荷重域では、研磨速度を十分に低く抑え、 定の荷重を超えると、急激に研磨速度が上 するという優れた荷重依存性を発揮する。
 また、特にインドール環を持つトリプトフ ンは電子供与性の他に、インドール骨格内 持つアミド結合が研磨組成物中に存在する ンモニアやアミン類を捕捉させるため、ア モニアやアミン類による被研磨物表面への ッチング能力を抑制することができ、中性 ミノ酸の中でも特に適している。
 本発明の研磨組成物におけるアミノ酸の含 量は、研磨組成物全量の0.1~10重量%である。 アミノ酸の含有量が0.1重量%未満および10重量 %を越えると低荷重での研磨速度が高くなり 差解消性が低下する。
 さらに研磨組成物中にアニオン性界面活性 が存在すると、前述のテトラアンミン銅錯 の周りをアニオン性界面活性剤が取り囲む うに配位し、一種の保護膜が形成される。
 この保護膜によって、銅のエッチングが抑 され、ディッシングなどの抑制、段差解消 の向上が実現される。また保護膜は低荷重 研磨では除去されにくく低荷重での研磨速 を抑制するとともに、荷重が高くなると容 に除去され、テトラアンミン銅錯体による 磨促進効果が発揮される。
 本発明の研磨組成物に含まれるアニオン性 面活性剤としては、ポリアクリル酸塩、ア キルベンゼンスルホン酸塩、トルエンスル ン酸、ナフタレンスルホン酸塩、リグニン ルホン酸塩、フェノールスルホン酸、ジオ チルスルホサクシネート、アルキルスルホ ート、ジオクチルスルホコハク酸、アルカ スルホン酸塩、瘁|オレフィンスルホン酸塩 などが挙げられ、これらの中でもアルキルベ ンゼンスルホン酸塩が好ましく、特にはドデ シルベンゼンスルホン酸塩が好ましい。
 本発明の研磨組成物におけるアニオン性界 活性剤の含有量は、研磨組成物全量の0.01~3. 0重量%であり、好ましくは0.05~2.0重量%である アニオン性界面活性剤の含有量が0.01重量% 満では、低荷重での研磨速度が高くなり段 解消性が低下し、3.0重量%を越えると、十分 研磨速度が得られない。
 さらに本発明は、砥粒を含むことで、被研 物の表層に形成された反応層および保護層 物理的に削り取ることができるので、特に 荷重条件において、研磨速度が向上する。
 砥粒としては、この分野で常用されるもの 使用でき、たとえば、コロイダルシリカ、 ュームドシリカ、コロイダルアルミナ、ヒ ームドアルミナおよびセリアなどが挙げら る。
 荷重依存性に基づく段差解消性は、砥粒の 有量にかかわらず発揮されるので、本発明 研磨組成物における砥粒の含有量は、実使 上問題のない含有量であればよい。
 本発明の研磨組成物において、そのpHは中 およびアルカリ性で、具体的には7~11.5であ 。酸性の場合は、前述のように好ましくな 、またpHが11.5を超えると高荷重条件での研 速度が低すぎて好ましくない。
 本発明の研磨組成物には、上記の組成に加 てさらに、非イオン性界面活性剤、pH調整 などを含んでいてもよい。
 非イオン性界面活性剤としては、脂肪酸モ エタノールアミド、脂肪酸ジエタノールア ド、脂肪酸エチレングリコールエステル、 ノ脂肪酸グリセリンエステル、脂肪酸ソル タンエステル、脂肪酸ショ糖エステル、ア キルポリオキシエチレンエーテル、ポリビ ルピロリドン、ポリビニルアルコール、ヒ ロキシエチルセルロース、カルボキシメチ セルロース、ポリエチレングリコール、ポ オキシエチレンラウリルエーテル、ポリオ シエチレンオレイルエーテルなどが挙げら 、これらの中でもカルボキシメチルセルロ スが好ましい。
 pH調整剤としては、酸性成分として硝酸(HNO 3 )、硫酸、塩酸、酢酸、乳酸などが挙げられ アルカリ性成分として水酸化カリウム(KOH)、 水酸化カルシウム、水酸化リチウムなどが挙 げられる。
 本発明の研磨組成物は、その好ましい特性 損なわない範囲で、従来からこの分野の研 用組成物に常用される各種の添加剤の1種ま たは2種以上を含むことができる。
 本発明の研磨組成物で用いられる水として 特に制限はないが、半導体デバイスなどの 造工程での使用を考慮すると、たとえば、 水、超純水、イオン交換水、蒸留水などが ましい。
 第2段階研磨において、絶縁体層上の金属層 は研磨パッドとの接触により、上記のように 完全に除去される。このとき、配線部分の金 属表面はエッチングによって除去される。さ らに、研磨を進行させてオーバーポリッシン グを行うと、絶縁体層は、研磨パッドとの接 触により荷重が付加され、アルカリ性の研磨 組成物によって研磨が進行するが、エッチン グによって除去された配線部分への荷重は低 下するので、荷重依存性を有する本発明の研 磨組成物では配線部分の研磨速度が大きく低 下する。これによりリセスおよびディッシン グの発生を抑制することができ、均一な研磨 面が得られることになる。
 本発明の研磨組成物の製造方法について説 する。
 研磨組成物が、砥粒を含まず、アンモニア 過酸化水素、アミノ酸およびアニオン性界 活性剤からなる場合は、これらの化合物を れぞれ適量、さらに全量が100重量%になる量 の水を用い、これらの成分を一般的な手順に 従って、所望のpHとなるように水中に均一に 解または分散させることによって製造する とができる。
 研磨組成物が、砥粒を含む場合は、まず、 にアニオン性界面活性剤を混合させ、濃度3 0%のアンモニア水溶液を所定量だけ混合した にアミノ酸を添加することでアルカリ溶液 得る。このアルカリ溶液に対して、pHが4.0~6 .0に調整されたシリカ分散液を所定の濃度に るように混合する。シリカを含むアルカリ 液に、濃度30%の過酸化水素水を所定量だけ 合することで本発明の研磨組成物が得られ 。
 本発明の研磨組成物は、LSI製造工程におけ 各種金属膜の研磨に好適に使用することが き、特にダマシン法によって金属配線を形 する際のCMP工程において、金属膜を研磨す ための研磨スラリーとして好適に使用でき 。より具体的には、SIPにおいてLSIチップを 層するための金属配線、半導体デバイスの 層銅配線(この銅配線の形成には膜厚5μm以 の銅膜を研磨する必要がある)などを形成す 際の金属膜研磨スラリーとして非常に好適 使用できる。すなわち、本発明の組成物は ダマシン法によるCMP工程用金属膜研磨組成 として特に有用である。
 また、ここで研磨対象になる金属膜として 、基板表面に被覆される銅、銅合金などの 属膜、タンタル、窒化タンタル、チタン、 化チタン、タングステンなどが挙げられる この中でも、特に銅の金属膜が好ましい。

 以下では、本発明の実施例について説明す 。
 本発明の実施例を以下のような組成で作製 た。
 (実施例1)
   アンモニア                2重量 %
   過酸化水素                0.5重 %
   アミノ酸:グリシン            1重 %
   ドデシルベンゼンスルホン酸        0.5重量%
   砥粒:コロイダルシリカ          2 量%
   水                    残部
 (実施例2)
   アンモニア                2重量 %
   過酸化水素                0.5重 %
   アミノ酸:アラニン            1重 %
   ドデシルベンゼンスルホン酸        0.5重量%
   砥粒:コロイダルシリカ          2 量%
   水                    残部
 (実施例3)
   アンモニア                2重量 %
   過酸化水素                0.5重 %
   アミノ酸:セリン             1重 %
   ドデシルベンゼンスルホン酸        0.5重量%
   砥粒:コロイダルシリカ          2 量%
   水                    残部
 (実施例4)
   アンモニア                2重量 %
   過酸化水素                0.5重 %
   アミノ酸:スレオニン           1重 量%
   ドデシルベンゼンスルホン酸        0.5重量%
   砥粒:コロイダルシリカ          2 量%
   水                    残部
 (実施例5)
   アンモニア                2重量 %
   過酸化水素                0.5重 %
   アミノ酸:システイン           1重 量%
   ドデシルベンゼンスルホン酸        0.5重量%
   砥粒:コロイダルシリカ          2 量%
   水                    残部
 (実施例6)
   アンモニア                2重量 %
   過酸化水素                0.5重 %
   アミノ酸:メチオニン           1重 量%
   ドデシルベンゼンスルホン酸        0.5重量%
   砥粒:コロイダルシリカ          2 量%
   水                    残部
 (実施例7)
   アンモニア                2重量 %
   過酸化水素                0.5重 %
   アミノ酸:バリン             1重 %
   ドデシルベンゼンスルホン酸        0.5重量%
   砥粒:コロイダルシリカ          2 量%
   水                    残部
 (実施例8)
   アンモニア                2重量 %
   過酸化水素                0.5重 %
   アミノ酸:ロイシン            1重 %
   ドデシルベンゼンスルホン酸        0.5重量%
   砥粒:コロイダルシリカ          2 量%
   水                    残部
 (実施例9)
   アンモニア                2重量 %
   過酸化水素                0.5重 %
   アミノ酸:アスパラギン酸         1 量%
   ドデシルベンゼンスルホン酸        0.5重量%
   砥粒:コロイダルシリカ          2 量%
   水                    残部
 (実施例10)
   アンモニア                2重量 %
   過酸化水素                0.5重 %
   アミノ酸:ヒスチジン           1重 量%
   ドデシルベンゼンスルホン酸        0.5重量%
   砥粒:コロイダルシリカ          2 量%
   水                    残部
 (実施例11)
   アンモニア                2重量 %
   過酸化水素                0.5重 %
   アミノ酸:トリプトファン         1 量%
   ドデシルベンゼンスルホン酸        0.5重量%
   砥粒:コロイダルシリカ          2 量%
   水                    残部
 (実施例12)
   アンモニア                2重量 %
   過酸化水素                0.5重 %
   アミノ酸:プロリン            1重 %
   ドデシルベンゼンスルホン酸        0.5重量%
   砥粒:コロイダルシリカ          2 量%
   水                    残部
 (実施例13)
   アンモニア                1.5重 %
   過酸化水素                0.5重 %
   アミノ酸:イソロイシン          1 量%
   ドデシルベンゼンスルホン酸        0.5重量%
   砥粒:コロイダルシリカ          0.5 重量%
   水                    残部
 (比較例1)
   アンモニア                2重量 %
   過酸化水素                0.5重 %
   ドデシルベンゼンスルホン酸        0.5重量%
   砥粒:コロイダルシリカ          2 量%
   水                    残部
 (比較例2)
   アンモニア                2重量 %
   過酸化水素                0.5重 %
   アデニン                 1重量%
   ドデシルベンゼンスルホン酸        0.5重量%
   砥粒:コロイダルシリカ          2 量%
   水                    残部
 実施例1~12、比較例ともにpHは、9.5に調整し 。
 実施例13はpHを、10.5に調整した。
 実施例1~13は、添加したアミノ酸の種類をそ れぞれ変えたものである。比較例1は、アミ 酸を含まないこと以外は実施例と同様であ 、比較例2は、アミノ酸の代わりにアデニン 含むこと以外は実施例と同様である。
 [荷重依存性評価]
 まず、これらの実施例および比較例を用い 、低荷重および高荷重の研磨速度を測定し 荷重依存性を評価した。
 研磨条件および研磨速度の評価方法は以下 示す通りである。
 ・研磨条件
  被研磨基板:φ100mm銅めっき基板
  研磨装置:ECOMET4(BUEHLER社製)
  研磨パッド:IC1400(ニッタ・ハース社製)
  研磨定盤相対速度:745mm/sec
  研磨荷重面圧:27hPa,140hPa
  研磨用組成物流量:30ml/min
  研磨時間:60秒間
 ・研磨速度
 研磨速度は、単位時間当たりに研磨によっ 除去された基板の厚み(μm/min)で表される。 磨によって除去された基板の厚みは、基板 量の減少量を測定し、基板の研磨面の面積 割ることで算出した。
 低荷重条件(27hPa)の研磨速度と高荷重条件(14 0hPa)の研磨速度の測定結果を表1および図1に す。
 比較例1は、アミノ酸を含まないために低荷 重条件での研磨速度を低く抑えることができ ず、荷重依存性は見られなかった。比較例2 、荷重依存性はやや見られたが、高荷重条 での研磨速度が不十分であった。
 アミノ酸を含む実施例1~13については、荷重 依存性が明確に見られ、高荷重条件で高い研 磨速度を実現できた。
 [アミノ酸含有量検討]
 アミノ酸としてアスパラギン酸を含む実施 9の組成を基に、アミノ酸含有量を0~25重量% で変化させたときの低荷重(7hPa)および高荷 (140hPa)の研磨速度を測定した。
 研磨条件および研磨速度の評価方法は上記 同様である。
 図2は、アミノ酸含有量による研磨速度への 影響を示すグラフである。
 横軸はアミノ酸含有量[重量%]を示し、縦軸 研磨速度[μm/min]を示す。
 グラフからわかるように、含有量が0および 12.5重量%以上では、低荷重(7hPa)での研磨速度 高くなることから、アミノ酸含有量の適用 囲は、0.10~10重量%である。
 [アンモニア含有量検討]
 アミノ酸としてアスパラギン酸を含む実施 9の組成を基に、アンモニア含有量を0~15重 %まで変化させたときの低荷重(7hPa)および高 重(140hPa)の研磨速度を測定した。
 研磨条件および研磨速度の評価方法は上記 同様である。
 図3は、アンモニア含有量による研磨速度へ の影響を示すグラフである。
 横軸はアンモニア含有量[重量%]を示し、縦 は研磨速度[μm/min]を示す。
 グラフからわかるように、含有量が10重量% 上では、低荷重(7hPa)での研磨速度が高くな 、アンモニアを含まない(含有量が0重量%)場 合は、低荷重、高荷重ともに研磨速度が0で ることから、アンモニア含有量の適用範囲 、0.30~9重量%である。また、より高い研磨速 を実現していることから1~5重量%が好適範囲 であるといえる。
 [pH検討]
 アミノ酸としてアスパラギン酸を含む実施 9の組成を基に、pHを6.5~12まで変化させたと の低荷重(7hPa)および高荷重(140hPa)の研磨速 を測定した。
 研磨条件および研磨速度の評価方法は上記 同様である。
 図4は、pHによる研磨速度への影響を示すグ フである。
 横軸はpH[-]を示し、縦軸は研磨速度[μm/min] 示す。
 グラフからわかるように、pHが6.5および12で は、高荷重(140hPa)での研磨速度が低過ぎるこ から、pHの適用範囲は7~11.5である。
 [砥粒の有無および砥粒含有量検討]
 アミノ酸としてアスパラギン酸を含む実施 9の組成を基に、pHを9.75としたときの砥粒の 有無による荷重依存性への影響を検討した。
 研磨条件および研磨速度の評価方法は上記 同様である。
 図5は、砥粒の有無による荷重依存性への影 響を示すグラフである。
 横軸は荷重[hPa]を示し、縦軸は研磨速度[μm/ min]を示す。
 グラフからわかるように、荷重が7hPa,140hPa 条件では砥粒の有無にかかわらず、同じ研 速度であり、荷重依存性が見られる。
 砥粒を含む場合は、より低荷重側で研磨速 の上昇が見られ、砥粒を含まない場合は、 り高荷重側で研磨速度の上昇が見られた。
 砥粒の含有量についても実施例9の組成を基 に、含有量を0.5~17重量%まで変化させたとき 荷重依存性への影響を検討した。
 研磨条件および研磨速度の評価方法は上記 同様である。
 図6は、砥粒の含有量による荷重依存性への 影響を示すグラフである。
 横軸は荷重[hPa]を示し、縦軸は研磨速度[μm/ min]を示す。
 グラフからわかるように、砥粒の含有量に かわらず、同様の荷重依存性が見られた。
 [ディッシング評価]
 ディッシングの評価を行うために、実施例1 4~18および比較例3を以下のような組成で作製 た。
 (実施例14)
   アンモニア                1.5重 %
   過酸化水素                0.5重 %
   アミノ酸:トリプトファン         1. 0重量%
   ドデシルベンゼンスルホン酸        0.5重量%
   砥粒:コロイダルシリカ          0.5 重量%
   水                    残部
 (実施例15)
 アミノ酸としてトリプトファンの代わりに ロリンを用いたこと以外は、実施例14と同 にして実施例15を得た。
 (実施例16)
 アミノ酸としてトリプトファンの代わりに ラニンを用いたこと以外は、実施例14と同 にして実施例16を得た。
 (実施例17)
 アミノ酸としてトリプトファンの代わりに リシンを用いたこと以外は、実施例14と同 にして実施例17を得た。
 (実施例18)
 アミノ酸としてトリプトファンの代わりに スパラギン酸を用いたこと以外は、実施例1 4と同様にして実施例18を得た。
 (比較例3)
 アミノ酸の代わりにマレイン酸を用いたこ 以外は、実施例14と同様にして比較例3を得 。
 実施例14~18、比較例3ともにpHは、10.5に調整 た。
 研磨条件およびディッシングの評価方法は 下の通りである。
 ・研磨条件
  被研磨基板:φ100mm銅めっき基板
  研磨装置:ECOMET4(BUEHLER社製)
  研磨パッド:IC1400(ニッタ・ハース社製)
  研磨定盤相対速度:1000mm/sec
  研磨荷重面圧:140hPa
  研磨用組成物流量:30ml/min
 ・ディッシング量
 被研磨基板であるφ100mm銅めっき基板として 、配線幅200μm、配線間隔200μmで深さが10μmの 配線が設けられ、厚みが10μmの銅めっき膜 全面に形成されたものを用いた。このよう 銅めっき基板を研磨して銅配線を露出させ のち、オーバーポリッシュを行いディッシ グ量を測定した。
 配線露出後さらに追加研磨したときに研磨 れるであろう銅膜厚みの量をオーバーポリ シュ量とし、配線露出までの研磨速度に基 いて、このオーバーポリッシュ量に相当す 研磨時間を実施例、比較例ごとに設定して 加研磨を行った。
 追加研磨の終了後、銅配線の表面に形成さ た凹みの深さを表面粗さ測定器(商品名 SURF COM 1400D、 株式会社東京精密製)によって測 し、測定結果をディッシング量とした。
 図7は、ディッシング量の測定結果を示すグ ラフである。
 横軸はオーバーポリッシング量[μm]を示し 縦軸はディッシング量[μm]を示す。
 グラフ1は、実施例14(トリプトファン含有) 示し、グラフ2は、実施例15(プロリン含有)を 示し、グラフ3は、実施例16(アラニン含有)を し、グラフ4は、実施例17(グリシン含有)を し、グラフ5は、実施例18(アスパラギン酸含 )を示し、グラフ6は、比較例3(マレイン酸含 有)を示す。
 グラフからわかるように、比較例3は、ディ ッシング量が多く、オーバーポリッシュ量の 増加に伴ってディッシング量が増加した。
 これに対して実施例14~18は、追加研磨当初 ディッシングが発生するもののディッシン 量は少なく、オーバーポリッシュ量が増加 てもほぼ一定のディッシング量に抑えられ 。
 さらに、酸性アミノ酸を含む実施例18のデ ッシング量よりも中性アミノ酸を含む実施 14~17のディッシング量のほうがより少なく、 中性アミノ酸のほうがディッシングの発生を 抑制できることがわかった。
 [中性アミノ酸の荷重依存性]
 ディッシング特性に優れる中性アミノ酸を 象に、さらに詳細な荷重依存性について評 した。
 荷重依存性の評価を行うために、実施例19~2 8を以下のような組成で作製した。
 (実施例19)
   アンモニア                1.5重 %
   過酸化水素                0.5重 %
   アミノ酸:グリシン            2.0 量%
   ドデシルベンゼンスルホン酸        0.5重量%
   砥粒:コロイダルシリカ          0.5 重量%
   水                    残部
 (実施例20)
 アミノ酸としてグリシンの代わりにアラニ を用いたこと以外は、実施例19と同様にし 実施例20を得た。
 (実施例21)
 アミノ酸としてグリシンの代わりにバリン 用いたこと以外は、実施例19と同様にして 施例21を得た。
 (実施例22)
 アミノ酸としてグリシンの代わりにロイシ を用いたこと以外は、実施例19と同様にし 実施例22を得た。
 (実施例23)
 アミノ酸としてグリシンの代わりにイソロ シンを用いたこと以外は、実施例19と同様 して実施例23を得た。
 (実施例24)
 アミノ酸としてグリシンの代わりにプロリ を用いたこと以外は、実施例19と同様にし 実施例24を得た。
 (実施例25)
 アミノ酸としてグリシンの代わりにトリプ ファンを用いたこと以外は、実施例19と同 にして実施例25を得た。
 (実施例26)
 アミノ酸としてグリシンの代わりにトレオ ンを用いたこと以外は、実施例19と同様に て実施例26を得た。
 (実施例27)
 アミノ酸としてグリシンの代わりにセリン 用いたこと以外は、実施例19と同様にして 施例27を得た。
 (実施例28) 
 アミノ酸としてグリシンの代わりにメチオ ンを用いたこと以外は、実施例19と同様に て実施例28を得た。
 実施例19~28のpHは、10.5に調整した。
 研磨条件は以下の通りであり、研磨速度の 価方法は上記と同様である。
 ・研磨条件
  被研磨基板:φ100mm銅めっき基板
  研磨装置:ECOMET4(BUEHLER社製)
  研磨パッド:IC1400(ニッタ・ハース社製)
  研磨定盤相対速度:745mm/sec
  研磨荷重面圧:27hPa、39hPa、70hPa、140hPa、240h Pa
  研磨用組成物流量:30ml/min
  研磨時間:60秒間
 各荷重条件での研磨速度の測定結果を図8に 示す。
 トレオニン、セリン、メチオニンを用いた 合、27hPaの荷重条件と240hPaの荷重条件とで 、研磨速度が大きく異なり荷重依存性は見 れたが、荷重が増加するにしたがって、研 速度も上昇する傾向が見られた。
 これに対してグリシン、アラニン、バリン ロイシン、イソロイシン、プロリンおよび リプトファンを用いた場合、39hPa、70hPaなど の荷重条件でも研磨速度を低く抑えることが できる。これにより、低荷重域では、研磨速 度を十分に低く抑え、高荷重域では、研磨速 度を大きく上昇させるというより優れた荷重 依存性を発揮する。
 本発明は、その精神または主要な特徴から 脱することなく、他のいろいろな形態で実 できる。したがって、前述の実施形態はあ ゆる点で単なる例示に過ぎず、本発明の範 は特許請求の範囲に示すものであって、明 書本文には何ら拘束されない。さらに、特 請求の範囲に属する変形や変更は全て本発 の範囲内のものである。

 本発明によれば、アンモニア、過酸化水素 アミノ酸、アニオン性界面活性剤を含むこ を特徴とする。
 これにより、特に第2段階研磨で使用した際 に、リセスおよびディッシングの発生を抑え 、より高い研磨速度が実現できる。
 また本発明によれば、pHが7~11.5の範囲で好 に使用することができる。酸性の場合は、 述のように好ましくなく、またpHが11.5を超 ると高荷重条件での研磨速度が低すぎて好 しくない。
 また本発明によれば、前記アミノ酸が、中 アミノ酸であることを特徴とする。
 これにより、ディッシングの発生をさらに えることができる。
 また本発明によれば、前記中性アミノ酸が グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、 ソロイシン、プロリンおよびトリプトファ から選ばれる少なくとも1つであることを特 徴とする。
 これらの中性アミノ酸を用いることにより 研磨速度を低く抑える低荷重域を広げるこ ができ、より優れた荷重依存性を発揮する