西浦 直樹 (〒22 愛知県江南市村久野町鳥附1番地 グンゼ株式会社 エンプラ事業部内 Aichi, 4838322, JP)
ICHINO, Akira (163 Morikawara-cho, Moriyama-sh, Shiga 64, 5240064, JP)
市野 晃 (〒64 滋賀県守山市森川原町163番地 グンゼ株式会社 研究開発センター内 Shiga, 5240064, JP)
KURAOKA, Takashi (163 Morikawara-cho, Moriyama-sh, Shiga 64, 5240064, JP)
グンゼ株式会社 (〒11 京都府綾部市青野町膳所1番地 Kyoto, 6238511, JP)
UBE INDUSTRIES, LTD. (1978-96, O-Aza Kogushi Ube-sh, Yamaguchi 33, 7558633, JP)
宇部興産株式会社 (〒33 山口県宇部市大字小串1978番地の96 Yamaguchi, 7558633, JP)
NISHIURA, Naoki (1 Toritsuki, Murakuno-cho, Konan-sh, Aichi 22, 4838322, JP)
西浦 直樹 (〒22 愛知県江南市村久野町鳥附1番地 グンゼ株式会社 エンプラ事業部内 Aichi, 4838322, JP)
ICHINO, Akira (163 Morikawara-cho, Moriyama-sh, Shiga 64, 5240064, JP)
| 有機極性溶媒中でビフェニルテトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンとを反応させて得られるポリアミド酸溶液に、カーボンブラックを均一分散させてなるカーボンブラック分散ポリアミド酸溶液組成物であって、 該ビフェニルテトラカルボン酸二無水物が、2,3,3’,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物および3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を含み、 該芳香族ジアミンが、4,4’-ジアミノジフェニルエーテルおよびp-フェニレンジアミンを含み、かつ 該ポリアミド酸溶液の固形分濃度が25重量%以上であるカーボンブラック分散ポリアミド酸溶液組成物。 |
| 前記ポリアミド酸溶液が、全ビフェニルテトラカルボン酸二無水物成分に対して、2,3,3’,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物15~50モル%および3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物85~50モル%と、全芳香族ジアミン成分に対して、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル20~80モル%およびp-フェニレンジアミン80~20モル%からなる請求項1記載のカーボンブラック分散ポリアミド酸溶液組成物。 |
| 前記カーボンブラックの含有量が、カーボンブラック分散ポリアミド酸溶液組成物の全固形分中15~30重量%である請求項1または2記載のカーボンブラック分散ポリアミド酸溶液組成物。 |
| 前記カーボンブラックが、オイルファーネス法で製造されたカーボンブラックを酸化処理したものであり、酸化処理後カーボンブラックのpHが2~5、揮発分含有量が2~6重量%、窒素吸着比表面積が60~150m 2 /g、ジブチルフタレート吸収量が40~120ml/100g、かつ未分解原料炭化水素の抽出量が10ppm以下である請求項1~3のいずれかに記載のカーボンブラック分散ポリアミド酸溶液組成物。 |
| ポリイミド樹脂及びカーボンブラックを含む半導電性ポリイミド樹脂ベルトであって、該ポリイミド樹脂が、下記一般式(1)~(4)で示される構造単位を含む樹脂である半導電性ポリイミド樹脂ベルト。 |
| 前記ポリイミド樹脂が、一般式(1)と(2)で示される構造単位の合計量に対して、一般式(1)で示される構造単位15~50モル%および一般式(2)で示される構造単位85~50モル%と、一般式(3)と(4)で示される構造単位の合計量に対して、一般式(3)で示される構造単位20~80モル%および一般式(4)で示される構造単位80~20モル%を含む樹脂である請求項5記載の半導電性ポリイミド樹脂ベルト。 |
| 前記カーボンブラックの含有量が、半導電性ポリイミド樹脂ベルト中15~30重量%である請求項5または6記載の半導電性ポリイミド樹脂ベルト。 |
| 前記カーボンブラックが、オイルファーネス法で製造されたカーボンブラックを酸化処理したものであり、酸化処理後カーボンブラックのpHが2~5、揮発分含有量が2~6重量%、窒素吸着比表面積が60~150m 2 /g、ジブチルフタレート吸収量が40~120ml/100g、かつ未分解原料炭化水素の抽出量が10ppm以下である請求項5~7のいずれかに記載の半導電性ポリイミド樹脂ベルト。 |
| 請求項1~4のいずれかに記載のカーボンブラック分散ポリアミド酸溶液組成物を回転成形法にて管状物に成形し、これを加熱処理してイミド化する半導電性ポリイミド樹脂ベルトの製造方法であって、 (1)重力加速度の0.5~10倍の遠心加速度で回転する円筒金型の内周面に、該カーボンブラック分散ポリアミド酸溶液組成物を塗布する工程、 (2)該円筒金型を重力加速度の0.5~10倍の遠心加速度で回転させたまま100~140℃の温度で加熱して、自己支持性を有する皮膜を形成する工程、及び (3)該皮膜を円筒金型の内周面に付着した状態のまま300℃以上の温度で加熱してイミド化する工程、 を含むこと特徴とする製造方法。 |
| 請求項9記載の製造方法により製造される、表面抵抗率が10 8 ~10 14 ω/□である半導電性ポリイミド樹脂ベルト。 |
| 請求項9記載の製造方法により製造される、ベルト幅方向の平面度が2mm以下である半導電性ポリイミド樹脂ベルト。 |
本発明は、カーボンブラック分散ポリア ド酸溶液組成物、それを用いた半導電性ポ イミド樹脂ベルトの製造方法及び半導電性 リイミド樹脂ベルトに関する。本発明の半 電性ポリイミド樹脂ベルトは、カラー画像 成装置を備えた電子写真複写機、プリンタ ファクシミリ、これらの複合機、さらには ジタル印刷機等の中間転写ベルトとして使 される。
近年、OA機器では高速化及び高画質化へ 対応だけでなくキーパーツの高耐久化が図 れ、中間転写ベルトにおいても長期間安定 て高品質の転写画像を得るために必要な材 設計が不可欠となってきている。カラー画 形成装置において正確な転写を実現するこ ができ、転写電圧による抵抗変化を防止し 長期間安定して高品質の転写画像を得るこ ができる等の優れた電気的特性とともに、 ルトの幅方向にかかる荷重による塑性変形 よる平面性の悪化がなく、屈曲耐久性に優 、長期間走行させても安定した使用が可能 ある等の優れた物理的特性を兼ね備えた中 転写ベルトに仕上げることが重要な技術と ってきている。
中間転写ベルトの原料であるカーボンブ ック分散ポリアミド酸溶液組成物は、通常 テトラカルボン酸二無水物とジアミンを重 してなるポリアミド酸溶液にカーボンブラ クを添加して、均一分散・混合されて作製 れている。中間転写ベルトに用いられるポ アミド酸溶液は、一般的にベルトの機械的 性等の点から高分子量のものが用いられて るが、そのような高分子量ポリアミド酸は 機極性溶媒に対する溶解性に限度があり、 濃度化ができないという欠点があった。
また、ポリアミド酸溶液にカーボンブラ クを添加すると、粘度の増加率が高く、ビ ズミル等の分散機中で行われるボール間の 撃力によってもカーボンブラックの粉砕が 難になる。したがって、カーボンブラック 添加してポリアミド酸溶液に均一に分散す ためには、分散機で行われるカーボンブラ クの粉砕と、ほぐされていくカーボンブラ クの溶媒液による「ぬれ」という界面現象 伴う必要がある。現状においては、カーボ ブラックと共に有機極性溶媒を多量に添加 て、カーボンブラックを均一分散する方法 採用されている。その結果、カーボンブラ クを含むポリアミド酸溶液組成物の固形分 度が通常15~20重量%程度のものしか得ること できなかった。
このような低固形分濃度ポリアミド酸溶 組成物では、一度に膜厚の厚いベルトを成 することが困難であり、又、多くの有機極 溶媒を含むため、その蒸発除去に多くの時 を必要とする。結果として、全工程に要す 時間とコストがかかり効率性及び経済性の 点からも改善の余地があった。
中間転写ベルトの原料であるカーボンブ ック分散ポリアミド酸溶液組成物としては 種々検討されており、例えば、3,3’,4,4’- フェニルテトラカルボン酸二無水物とp-フェ ニレンジアミンとを反応させた高分子量のポ リアミド酸溶液を原料とし、これに導電フィ ラーを分散させた原料溶液から得られる半導 電性ポリイミド樹脂ベルトが知られている( えば、特許文献1~3参照)。しかし、これらの 許文献に記載されたポリアミド酸溶液では 溶液中の固形分濃度としてはせいぜい20重 %程度であり、固形分含有量に限界があった さらに、このポリイミド樹脂にカーボンブ ックを15重量%以上含有した半導電性ベルト 非常に脆く、ポリイミド樹脂本来の強靭性 失われ、中間転写ベルトとして使用した場 、幅方向にかかる荷重によるクラックや割 が発生するという問題があった。
また、ポリイミド樹脂の本来の強靭性を 持したベルトとして、3,3’,4,4’-ビフェニ テトラカルボン酸二無水物とp-フェニレンジ アミンと4,4’-ジアミノジフェニルエーテル の共重合体を含有してなる半導体ベルトが られている(例えば、特許文献4及び5参照)。 かし、これらの特許文献に記載されている リアミド酸溶液であっても溶液中の固形分 度としては、せいぜい20重量%程度である。
また、ポリイミド系樹脂製中間転写部材 製造方法としては、回転成形法が検討され いる。回転成形法は、ポリイミド樹脂の前 体溶液を円筒金型の内周面に塗布・遠心成 して皮膜を形成した後、皮膜がそれ自体支 できるまで一部溶媒の除去及び一部イミド 化を行った後、前記金型から剥離し、管状 型の外周に差し替えて溶媒の除去及びイミ 転化反応の完結を行う方法である。
このような回転成形法として、遠心成形工
での遠心力の影響を小さくできるような特
の条件下で成形する方法が開示されている(
例えば、特許文献6参照)。特許文献6では、遠
心成形工程での遠心力の影響を小さくできる
ため、カーボンブラック等の粒子がベルトの
厚み方向に偏ることがなくなり、平面度が2mm
以下のベルトの作製が可能である。しかしな
がら、イミド転化する工程にて、剥離ベルト
に残存する溶媒が、ベルトと管状金型の間に
溜まることによってベルトの膨らみが発生す
る、そしてイミド化反応時に生じるベルトの
収縮により、ベルト平面性の悪化、そして波
打ちが発生する等の問題があった。
本発明の目的は、上記の従来技術の問題 に鑑み、高い固形分濃度及び高いカーボン ラック含有量を有するカーボンブラック分 ポリアミド酸溶液組成物を提供することで る。さらに、該ポリアミド酸溶液組成物を いた半導電性ポリイミド樹脂ベルトの製造 法、カラー画像形成装置において高品質の 写画像を得ることができる半導電性ポリイ ド樹脂ベルトを提供することである。
本発明者は、上記の課題を解決するため 意検討を行った結果、有機極性溶媒中でビ ェニルテトラカルボン酸二無水物と芳香族 アミンとを反応させて得られるポリアミド 溶液に、カーボンブラックを均一分散させ なるカーボンブラック分散ポリアミド酸溶 組成物であって、該ビフェニルテトラカル ン酸二無水物が、2,3,3’,4’-ビフェニルテ ラカルボン酸二無水物および3,3’,4,4’-ビフ ェニルテトラカルボン酸二無水物を含み、芳 香族ジアミンが、4,4’-ジアミノジフェニル ーテルおよびp-フェニレンジアミンを含み、 かつ、該ポリアミド酸溶液の固形分濃度が25 量%以上であるカーボンブラック分散ポリア ミド酸溶液組成物とすることにより、上記課 題が解決できることを見出した。この知見に 基づいてさらに発展させることにより本発明 を完成するに至った。
即ち、本発明は下記のカーボンブラック 散ポリアミド酸溶液組成物、そのポリアミ 酸溶液組成物を用いた半導電性ポリイミド 脂ベルトの製造方法、及び半導電性ポリイ ド樹脂ベルトを提供する。
項1.有機極性溶媒中でビフェニルテトラカ
ボン酸二無水物と芳香族ジアミンとを反応
せて得られるポリアミド酸溶液に、カーボ
ブラックを均一分散させてなるカーボンブ
ック分散ポリアミド酸溶液組成物であって
該ビフェニルテトラカルボン酸二無水物が、
2,3,3’,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無
物および3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカル
ン酸二無水物を含み、
該芳香族ジアミンが、4,4’-ジアミノジフェ
ルエーテルおよびp-フェニレンジアミンを含
み、かつ
該ポリアミド酸溶液の固形分濃度が25重量%以
上であるカーボンブラック分散ポリアミド酸
溶液組成物。
項2.前記ポリアミド酸溶液が、全ビフェ ルテトラカルボン酸二無水物成分に対して 2,3,3’,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無 水物15~50モル%および3,3’,4,4’-ビフェニルテ ラカルボン酸二無水物85~50モル%と、全芳香 ジアミン成分に対して、4,4’-ジアミノジフ ェニルエーテル20~80モル%およびp-フェニレン アミン80~20モル%からなる項1記載のカーボン ブラック分散ポリアミド酸溶液組成物。
項3.前記カーボンブラックの含有量が、 ーボンブラック分散ポリアミド酸溶液組成 の全固形分中15~30重量%である項1または2記載 のカーボンブラック分散ポリアミド酸溶液組 成物。
項4.前記カーボンブラックが、オイルファ ネス法で製造されたカーボンブラックを酸 処理したものであり、酸化処理後カーボン ラックのpHが2~5、揮発分含有量が2~6重量%、 素吸着比表面積が60~150m 2 /g、ジブチルフタレート吸収量が40~120ml/100g、 かつ未分解原料炭化水素の抽出量が10ppm以下 ある項1~3のいずれかに記載のカーボンブラ ク分散ポリアミド酸溶液組成物。
項5.ポリイミド樹脂及びカーボンブラック
含む半導電性ポリイミド樹脂ベルトであっ
、
該ポリイミド樹脂が、下記一般式(1)~(4)で示
れる構造単位を含む樹脂である半導電性ポ
イミド樹脂ベルト。
項6.前記ポリイミド樹脂が、一般式(1)と(2 )で示される構造単位の合計量に対して、一 式(1)で示される構造単位15~50モル%および一 式(2)で示される構造単位85~50モル%と、一般 (3)と(4)で示される構造単位の合計量に対し 、一般式(3)で示される構造単位20~80モル%お び一般式(4)で示される構造単位80~20モル%を む樹脂である項5記載の半導電性ポリイミド 脂ベルト。
項7.前記カーボンブラックの含有量が、 導電性ポリイミド樹脂ベルト中15~30重量%で る項5または6記載の半導電性ポリイミド樹脂 ベルト。
項8.前記カーボンブラックが、オイルファ ネス法で製造されたカーボンブラックを酸 処理したものであり、酸化処理後カーボン ラックのpHが2~5、揮発分含有量が2~6重量%、 素吸着比表面積が60~150m 2 /g、ジブチルフタレート吸収量が40~120ml/100g、 かつ未分解原料炭化水素の抽出量が10ppm以下 ある項5~7のいずれかに記載の半導電性ポリ ミド樹脂ベルト。
項9.項1~4のいずれかに記載のカーボンブラ
ク分散ポリアミド酸溶液組成物を回転成形
にて管状物に成形し、これを加熱処理して
ミド化する半導電性ポリイミド樹脂ベルト
製造方法であって、
(1)重力加速度の0.5~10倍の遠心加速度で回転す
る円筒金型の内周面に、該カーボンブラック
分散ポリアミド酸溶液組成物を塗布する工程
、
(2)該円筒金型を重力加速度の0.5~10倍の遠心加
速度で回転させたまま100~140℃の温度で加熱
て、自己支持性を有する皮膜を形成する工
、及び
(3)該皮膜を円筒金型の内周面に付着した状態
のまま300℃以上の温度で加熱してイミド化す
る工程、
を含むこと特徴とする製造方法。
項10.項9記載の製造方法により製造される、 表面抵抗率が10 8 ~10 14 ω/□である半導電性ポリイミド樹脂ベルト。
項11.項9記載の製造方法により製造される 、ベルト幅方向の平面度が2mm以下である半導 電性ポリイミド樹脂ベルト。
以下、本発明を詳細に説明する。
1.カーボンブラック分散ポリアミ
酸溶液組成物
本発明は、ビフェニルテトラカルボン酸二
水物と芳香族ジアミンとを有機極性溶媒中
反応して得られるポリアミド酸溶液に、カ
ボンブラックを均一分散させてなるカーボ
ブラック分散ポリアミド酸溶液組成物であ
て、該ビフェニルテトラカルボン酸二無水
が、2,3,3’,4’-ビフェニルテトラカルボン
二無水物および3,3’,4,4’-ビフェニルテトラ
カルボン酸二無水物を含み、芳香族ジアミン
が、4,4’-ジアミノジフェニルエーテルおよ
p-フェニレンジアミンを含み、かつ、該ポリ
アミド酸溶液中の固形分濃度が25重量%以上で
あるカーボンブラック分散ポリアミド酸溶液
組成物に関する。
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と 香族ジアミンとは、略等モル量の割合で反 させることが好ましい。
2,3,3’,4’-ビフェニルテトラカルボン酸 無水物と3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボ ン酸二無水物の配合割合としては、特に限定 されるものではないが、全ビフェニルテトラ カルボン酸二無水物成分に対して、2,3,3’,4 -ビフェニルテトラカルボン酸二無水物15~50 ル%と3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン 二無水物85~50モル%であることが好ましく、2, 3,3’,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水 物20~30モル%と3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカ ボン酸二無水物80~70モル%であることがより ましい。前記配合割合とすることで、可撓 と剛性のバランスが良好で、かつベルト端 の反り等がない平面性に優れたベルトの製 が可能になるため好ましい。
また、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル とp-フェニレンジアミンの配合割合としては 特に限定されるものではないが、全芳香族 アミン成分に対して、4,4’-ジアミノジフェ ニルエーテル20~80モル%とp-フェニレンジアミ 80~20モル%であることが好ましく、4,4’-ジア ミノジフェニルエーテル40~60モル%とp-フェニ ンジアミン60~40モル%であることがより好ま い。前記配合割合とすることで、分子量の 下や部分イミド化によるゲル化等を回避す ことができ、ポリアミド酸溶液の貯蔵安定 が優れるため好ましい。
また、このようなビフェニルテトラカル ン酸二無水物成分と芳香族ジアミン成分か なるカーボンブラック分散ポリアミド酸溶 組成物から得られる半導電性ポリイミド樹 ベルトを中間転写ベルトとして使用した場 には、ベルトの幅方向にかかる荷重による 性変形による平面性の悪化がなく、屈曲耐 性に優れ、長期間走行させても安定した使 が可能である等の優れた物理的特性を兼ね えた中間転写ベルトとなるため好ましい。
有機極性溶媒としては、特に限定される のではないが、非プロトン系有機極性溶媒 好ましく、例えば、N-メチル-2-ピロリドン( 下、「NMP」と言うこともある)、N,N-ジメチ ホルムアミド、N,N-ジエチルホルムアミド、N ,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキ シド、ヘキサメチルホスホアミド、1,3-ジメ ル-2-イミダゾリジノン等を挙げることがで 、これらのうちの1種又は2種以上の混合溶媒 であってもよい。これらの中でも、沸点が200 ℃以上と高く、熱イミド化中に膜から揮発し にくく、残留溶媒の可塑化効果によりイミド 化は進行しやすくなる等の点から、NMPが特に 好ましい。
ポリアミド酸溶液の固形分濃度は、25重 %以上であり、25~40重量%であることがより好 しい。ポリアミド酸溶液の固形分濃度が前 範囲内であることにより、容易に膜厚90μm 上あるベルトを製造することができ、使用 る溶媒の量が少ないためコストが抑えられ 媒の蒸発除去が簡便になる。本発明におい は、非対称性のビフェニルテトラカルボン 二無水物を含むため、ポリアミド酸の有機 性溶媒への溶解性を高めることが可能とな 、前述のような高い固形分濃度に調整する とができるものである。
また、蒸発させる溶媒が多い場合、乾燥 程における温度対流や蒸発対流を起こす浮 と表面張力、溶媒蒸発による粘度変化、密 変化等が大きく、カーボンブラックの分散 態が不均一になって起こる「浮きまだら現 」が発生する。しかし、本発明のポリアミ 酸溶液組成物では溶媒の含有量が少ないた この様な問題を極力抑えることができる。
このポリアミド酸溶液の30℃における粘 は、特に限定されるものではないが、例え 、3.0~50Pa・sであることが好ましく、5.0~20Pa・ sであることがより好ましい。
カーボンブラックをポリアミド酸溶液に 合する方法は、カーボンブラックがポリア ド酸溶液中に均一に混合、分散される方法 あれば特に制限はなく、例えば、サンドミ 、ビーズミル、超音波ミル、3本ロール等を 用いた方法を挙げることができる。
カーボンブラック分散ポリアミド酸溶液 成物の固形分濃度は、23~45重量%であること 好ましく、25~45重量%であることがより好ま い。固形分濃度がこの範囲にあることで、 ーボンブラックの網目構造、凝集構造等の 成をなくし、カーボンブラック分散ポリア ド酸溶液組成物中のカーボンブラック濃度 調整をとることができ、その結果、ベルト 形中も安定した流動特性を示すことができ ため好ましい。
また、カーボンブラック分散ポリアミド 溶液組成物中のカーボンブラックの含有量 、カーボンブラック分散ポリアミド酸溶液 成物の全固形分中15~30重量%であることが好 しく、24~30重量%であることがより好ましい カーボンブラックの含有量が上記範囲内に ることで、例えば、カラー画像形成装置の 間転写ベルト等として使用した場合に電荷 帯電安定性と徐電を適切に行うことができ かつ長期間安定して高品質の転写画像を得 ことができるものであり、さらに、中間転 ベルトとしての強度を保持し、長期間の使 でも中間転写部材の破損等の問題が発生し い。
ここで、前記カーボンブラック分散ポリ ミド酸溶液組成物中のカーボンブラックの 有量とは、該組成物から得られる半導電性 リイミド樹脂ベルト中のカーボンブラック 有量を指すものである。
なお、本発明の効果に悪影響を与えない 囲で、上記組成物中にイミダゾール系化合 (2-メチルイミダゾール、1,2-ジメチルイミダ ゾール、2-メチル-4-メチルイミダゾール、2- チル-4-エチルイミダゾール、2-フェニルイミ ダゾール)、界面活性剤(フッ素系界面活性剤 )等の添加剤を加えてもよい。
上記方法によりカーボンブラックが均一 散されたカーボンブラック分散ポリアミド 溶液組成物を製造することができる。
このカーボンブラックの分散ポリアミド 溶液組成物の30℃における粘度は、カーボ ブラックの分散悪化を最小限に制御できる から、例えば、0.5~50Pa・sであることが好ま く、1~10Pa・sであることがより好ましい。
また、溶液中に分散しているカーボンブ ックの平均粒径は、0.1~0.5μmであることが好 ましく、0.1~0.3μmであることがより好ましい また、分散しているカーボンブラックの最 粒子径は1μm以下であることが好ましく、0.6 m以下であることがより好ましい。最大粒子 の下限値は特に限定されるものではないが 0.2μm以上であることが好ましい。
2.カーボンブラック
本発明で使用するカーボンブラックとして
、特に限定されるものではないが、例えば
カーボンブラック粒子表面にポリマーをグ
フト化させたり、絶縁材を被覆したりする
とで導電特性を制御したカーボンブラック;
カーボンブラック粒子表面に酸化処理を施し
たカーボンブラック等を挙げることができる
。これらの中でも、オイルファーネス法のカ
ーボンブラックは、燃料を燃やした1400℃以
の高温ガス中で炭化水素を還元雰囲気で熱
解して製造されるため、粒子内部や表面の
素含有量や不純物が著しく少なく、結晶子
発達するため好ましい。さらに、オイルフ
ーネス法で製造されたカーボンブラックを
化処理したカーボンブラックであることが
ましく、酸化処理により揮発分含有量を2~6
量%に調整したカーボンブラックがより好ま
い。
以下に、オイルファーネス法で製造され カーボンブラックをさらに酸化処理して、 発分含有量が調整されたカーボンブラック ついて説明する。
酸化処理で用いる酸化剤としては、硝酸 含む窒素酸化物、オゾン、次亜塩素酸類、 酸ガス等の酸化剤を挙げることができる。 れらの中でも、酸化処理後のカーボンブラ クに酸化剤の残存が少なく、未分解原料炭 水素(PAH)が分解される点から、オゾンを含 酸化剤が好ましく、オゾンが特に好ましい 未分解原料炭化水素(PAH)は可能な限り少ない 方が良く、具体的には10ppm以下であればよい
酸化処理されたカーボンブラックの揮発 含有量は、2~6重量%であることが好ましく、 2.5~5重量%であることがより好ましい。
酸化処理により揮発分2~6%に調整されたカ ーボンブラックの表面には、フェノール性水 酸基やカルボニル基、カルボキシル基等の酸 素官能基(特に、カルボキシル基)を含むため ポリアミド酸溶液中での該カーボンブラッ の流動性及び分散安定性が向上し、またポ イミド樹脂への親和性も向上する。
また、オイルファーネス法で製造された じ比表面積及びジブチルフタレート(DBP)吸 量のカーボンブラックであれば、その揮発 量と粉体抵抗はほぼ比例関係にある。該カ ボンブラック表面の揮発分である酸素官能 は、π電子の流れを阻害する絶縁物として働 くため、酸化処理されていないオイルファー ネス法によるカーボンブラックよりも粉体抵 抗が大きくなる。従って、揮発分を上記の範 囲に設定することにより、カーボンブラック の粉体抵抗を3~30ω・cm程度の高い値で制御す ことができる。
そのため、ポリイミド樹脂ベルトの表面抵 率を所望の範囲(10 8 ~10 14 ω/□)に設定する場合に、ポリイミド樹脂中 該カーボンブラックを高充填(ポリイミド樹 ベルト(ポリイミド樹脂とカーボンブラック の総重量)中カーボンブラックが15~30重量%)す ことができる。これにより、カーボンブラ ク同士の連鎖による導電性が付与され、外 環境や印加電圧に影響を受けにくい安定し 電気特性を有するポリイミド樹脂ベルトを ることができる。換言すれば、カーボンブ ック分散ポリアミド酸溶液組成物の全固形 中にカーボンブラックが15~30重量%の高含有 に制御できることになる。
なお、カーボンブラックの揮発分は、実 例に記載の方法により測定される。
揮発分が2%未満のカーボンブラック(例え 、三菱化学(株)製 三菱カーボンブラック「 MA11」「MA100」、デクサ製「Printex 95」「Printex L6」等)では、ポリアミド酸溶液に対する親 性に問題があり、分散後にファンデルワー ス力によって2次凝集体を形成しやすい傾向 がある。
また、揮発分が6%を超えるカーボンブラッ (例えば、デクサ製「Color Black FW200」「Specia l Black 5」「Special Black 4」「Printex 150T」等) は、チャンネル法のカーボンブラックがほと んどであり、水素や酸素以外に、硫黄や未分 解原料炭化水素(PAH)等の不純物が多く含まれ この不純物がポリイミド樹脂等のバインダ 樹脂本来の機械的特性を低下させる傾向が る。また、オイルファーネス法のカーボン ラックであり揮発分6%を超えるように酸化 理した場合、粉体抵抗が大幅に高くなるた (絶縁性カーボンブラックになるため)、中間 転写ベルトとして必要な表面抵抗率10 8 ~10 14 ω/□を実現できない傾向がある。
本発明で使用するカーボンブラックは、窒 吸着比表面積(JIS K6217)が60~150m 2 /gであることが好ましく、80~130m 2 /gであることがより好ましい。
一般にカーボンブラックを各種の方法で 化すると、比表面積が大きくなるほど酸素 能基は多く付与される。しかし、カーボン ラックの粉体抵抗やこれを各種材料に配合 た際の物性は、酸素官能基の絶対量でなく 位表面に付与している酸素官能基の数と相 している。
窒素吸着比表面積が60m 2 /g未満であると、ポリアミド酸溶液との親和 が得られず粉体抵抗も充分に高い値になら い傾向がある。また、150m 2 /gを超えると、高比表面積のカーボンブラッ 、即ち一次粒子が小さいか又は同一粒子径 おいても細孔を形成したカーボンブラック なり、酸素官能基を付与しても結果的にカ ボンブラックの粉体抵抗が高くならないた 、カーボンブラック含有量が高い(例えば、 15重量%以上の高濃度で充填した)半導電性ポ イミド樹脂ベルトが得られない傾向がある つまり、低いカーボンブラック充填量の半 電性ポリイミド樹脂ベルトしか得られない 向がある。
本発明で使用するカーボンブラックのpH 、2~5であることが好ましく、2~4であること より好ましく、2~3であることがさらに好ま い。
また、本発明で使用するカーボンブラッ のジブチルフタレート(DBP)吸収量は、40~120ml /100gであることが好ましく、50~90ml/100gである とがより好ましい。DBP吸収量が120ml/100gを超 えると、酸化処理を施してもカーボンブラッ クの粉体抵抗が高くならないため、カーボン ブラックを15重量%以上の高濃度で充填した半 導電性ポリイミド樹脂ベルトが得られない傾 向がある。DBP吸収量が40ml/100g未満であると、 粉体抵抗が高くなりすぎるため、該固形分中 のカーボンブラック濃度は30重量%を超えて充 填しないと半導電性ポリイミド樹脂ベルトが 得られなくなる。
さらに、本発明で使用するカーボンブラ クの未分解原料炭化水素(PAH)は可能な限り ない方が良く、具体的には10ppm以下であれば 、窒素酸化物と反応する量も少なく、生成す るニトロ化合物は無視できる。この未分解原 料炭化水素(PAH)は、酸化処理(特に、オゾンに よる酸化処理)することで分解される。
3.半導電性ポリイミドベルト
本発明は、ポリイミド樹脂及びカーボンブ
ックを含む半導電性ポリイミド樹脂ベルト
あって、該ポリイミド樹脂が、下記一般式(
1)~(4)で示される構造単位を含む樹脂である半
導電性ポリイミド樹脂ベルトに関する。
前記半導電性ポリイミドベルトは、前述 カーボンブラック分散ポリアミド酸溶液組 物を成形して得ることができる。
前記一般式(1)~(4)で示される構造単位は、 それぞれ、2,3,3’,4’-ビフェニルテトラカル ン酸二無水物、3,3’,4,4’-ビフェニルテト カルボン酸二無水物、4,4’-ジアミノジフェ ルエーテル、p-フェニレンジアミンに由来 る構造単位であり、ポリイミド樹脂として 、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物成 由来の構造単位(1)および(2)とジアミン成分 来の構造単位(3)および(4)により、下記に示 ようなポリイミド環を有する繰り返し単位 らなるものである。
一般式(1)と(2)で示される構造単位の割合 しては、一般式(1)と(2)で示される構造単位 合計量に対して、一般式(1)で示される構造 位15~50モル%および一般式(2)で示される構造 位85~50モル%であることが好ましく、一般式( 1)で示される構造単位20~30モル%および一般式( 2)で示される構造単位80~70モル%であることが り好ましい。前記割合とすることで、可撓 と剛性のバランスが良好で、かつベルト端 の反り等がない平面性に優れたベルトの製 が可能になるため好ましい。
一般式(3)と(4)で示される構造単位の割合 しては、一般式(3)と(4)で示される構造単位 合計量に対して、一般式(3)で示される構造 位20~80モル%および一般式(4)で示される構造 位80~20モル%であることが好ましく、一般式( 3)で示される構造単位40~60モル%および一般式( 4)で示される構造単位60~40モル%であることが り好ましい。
カーボンブラックの種類および添加量と ては、前述の種類、添加量であればよい。
4.半導電性ポリイミドベルトの製
方法
本発明は、上記のカーボンブラック分散ポ
アミド酸溶液組成物を回転成形法にて管状
に成形し、これを加熱処理してイミド化す
半導電性ポリイミド樹脂ベルトの製造方法
あって、
(1)重力加速度の0.5~10倍の遠心加速度で回転す
る円筒金型の内周面に、該カーボンブラック
分散ポリアミド酸溶液組成物を塗布する工程
、
(2)該円筒金型を重力加速度の0.5~10倍の遠心加
速度で回転させたまま100~140℃の温度で加熱
て、自己支持性を有する皮膜を形成する工
、及び
(3)該皮膜を円筒金型の内周面に付着した状態
のまま300℃以上の温度で加熱してイミド化す
る工程、
を含むこと特徴とする製造方法に関する。
以下、カーボンブラック分散ポリアミド 溶液組成物(以下、簡略化して「液体原料」 とも言う)を使った半導電性ポリイミドベル の製造方法について説明する。
液体原料は、重力加速度の0.5~10倍の遠心 速度で低速回転する円筒金型の内周面に均 な厚さで塗布される。つまり、重力加速度 0.5~10倍の遠心加速度という低速回転で、液 原料が供給されることで回転方向に受ける ん断力が小さく、分子鎖の配向やカーボン ラック等のフィラーのストラクチャー配向 抑制できる。
前記の遠心加速度が重力加速度の0.5倍未 であると、供給された液体原料が円筒金型 内周面に密着せずに流れ落ちる(たれ)危険 がある。一方、重力加速度の10倍より大きく なると、供給時に受ける回転方向へのせん断 力による分子鎖の配向やカーボンブラック等 のフィラーのストラクチャー配向だけでなく 、遠心力による液体原料の流動が発生し、平 面度に影響を与える傾向がある。
なお、本発明で使用する遠心加速度(G)は 下記式から導かれる。
G(m/s 2 )=r・ω 2 =r・(2・π・n) 2
ここで、rは円筒金型の半径(m)、ωは角速度( rad/s)、nは1秒間での回転数(60秒間の回転数がr .p.m)を示す。比較する重力加速度(g)は、9.8(m/s 2 )である。
液体原料の供給手段は、ノズル法やスプ ー法で吐出させながら回転する円筒金型の 転軸方向に移動させることによって、円筒 型の内周面に液体原料を均一な厚みで塗布 る。ここで、均一な厚みとは、円筒金型の 周面に塗布平均厚みに対して±5%の範囲で塗 布することをいう。
塗布ヘッドの形状は、特に制約はなく、 形や矩形等、適時使用できる。また、その きさも特に制約はなく、吐出される液体原 の粘度との組み合わせによって設計するこ が可能である。吐出圧力の方式には特に制 はないが、圧縮空気や高粘度液対応のモー ポンプ、ギヤポンプ等が用いられる。
このように円筒金型の内周面に均一な厚 で液体原料を塗布した場合は、円筒金型の 速回転、即ち、遠心力によって液体原料を 動させ塗膜の膜厚を均一にさせる必要はな 。遠心力を利用した回転成形では、原料を 給後、遠心力により液体原料を円筒金型の 面に均一に流延させる。そして遠心力によ て生じる流動によってカーボンブラックの 子が流動方向にストラクチャーを成形した うに並ぶ。そのため、これによってポリイ ド製中間転写ベルトの電気特性に悪影響を き起こす場合がある。これに対し、高速回 させない本発明の方法によれば、この様な 題はほとんど生じない。
円筒金型の内周面には、ポリイミド樹脂 密着しないように、離型剤を塗布すること 好ましい。離型材の種類に制限はないが、 体原料の溶媒や加熱反応時に樹脂から発生 る水の蒸気等に侵されないものであれば特 限定はない。
液体樹脂の皮膜形成工程においては、重 加速度の0.5~10倍の遠心加速度で低速回転さ たまま、100~140℃の温度で溶媒を揮発して固 形分濃度を40重量%以上とすることで円筒金型 の内周面に自己支持性を有する皮膜を形成す ることで達成できる。
ポリイミド樹脂皮膜形成工程においては ポリイミド樹脂の種類によって異なるが円 金型の内周面に付着した状態のまま、60~120 間で約250℃に上昇する。次に完全にポリイ ド転化する温度、例えば300~350℃で30~90分間 皮膜を加熱させることでポリイミド樹脂皮 を形成することができる。皮膜形成を円筒 型の内周面に付着した状態で行うことで、 ミド化反応や溶媒揮発で起こる収縮を抑え その応力でポリマー鎖を面内方向に均一配 させることが可能となる。
以上のように、本発明のカーボンブラッ 分散ポリアミド酸溶液組成物は、高い固形 濃度を有するものであり、さらに、高含有 でカーボンブラックを含んでいるものであ 。さらに、これを用いて成形される半導電 ポリイミド樹脂ベルトは高いカーボンブラ ク濃度を有しており、しかも、ポリイミド 脂の本来の機械的特性(強靭性等)が充分に 持されている。
得られる半導電性ポリイミドベルトの平 膜厚は、通常50~150μm程度、好ましくは70~120 m程度に調節される。
また、表面抵抗率は、通常10 8 ~10 14 ω/□程度、好ましくは10 9 ~10 14 ω/□程度、より好ましくは10 10 ~10 13 ω/□程度になるように調節される。
このように製造した本発明の半導電性ポ イミドベルトは、例えば、電子写真機器の ラー画像形成装置の中間転写ベルトとして 用した場合、電荷の帯電安定性と徐電を適 に行うことができ、並びに長期間安定して 品質の転写画像を得ることが可能となる。
本発明のカーボンブラック分散ポリアミ 酸溶液組成物は、カーボンブラックの流動 及び分散安定性に優れ、溶媒の含有量を極 低減した高い固形分濃度を有するものであ 、しかも該固形分中のカーボンブラック含 量が高いものである。さらに、該ポリアミ 酸溶液組成物を用いて製造されるポリイミ 樹脂ベルトは、中間転写ベルト等として用 た場合、カラー画像形成装置において正確 転写を実現することができ、転写電圧によ 抵抗変化を防止し、長期間安定して高品質 転写画像を得ることができる等の優れた電 的特性とともに、ベルトの幅方向にかかる 重による塑性変化による平面性の悪化が発 しにくく、耐久性に優れ、長期間走行させ も安定した使用が可能である等の優れた物 的特性を兼ね備えた中間転写ベルトを提供 ることができる。
以下、比較例と共に実施例を用いて本発 をより詳細に説明するが、本発明はこれら 施例に限定されるものではない。
実施例1
(カーボンブラック分散ポリアミド酸溶液組
物の作製)
全ビフェニルテトラカルボン酸二無水物成
に対して、2,3,3’,4’-ビフェニルテトラカ
ボン酸二無水物30モル%と3,3’,4,4’-ビフェニ
ルテトラカルボン酸二無水物70モル%、全芳香
族ジアミン成分に対して、4,4’-ジアミノジ
ェニルエーテル20モル%とp-フェニレンジアミ
ン80モル%とを、NMP溶液中で合成したポリアミ
ド酸溶液(対数粘度0.4程度)を5kg用意した。こ
溶液は粘度10Pa・s(30℃)、固形分濃度25重量%
あった。
この溶液にオイルファーネス系カーボンブ ック(CB1、pH:2.3、揮発分含有量:3.3重量%、窒 吸着比表面積:110m 2 /g、DBP吸収量:65ml/100g、未分解原料炭化水素(PA H)の抽出量:1.5ppm)を0.38kgとNMP1.1kgを加えて、ボ ールミルにてカーボンブラックの均一分散を 行い、カーボンブラック分散ポリアミド酸溶 液組成物(以下、液体原料)Aを調整した。この 液体原料Aの不揮発分濃度は25.2重量%であり、 不揮発分重量のうち、カーボンブラックの含 有量は、23.3重量%であった。液体原料Aの粘度 は、1.6Pa・s(30℃)であった。また、溶液中で カーボンブラックの平均粒子径は0.23μm、最 粒径は0.38μmであった。
(カーボンブラック充填ポリイミドシームレ
ベルトの作製)
前記液体原料Aを、外径324mm、内径300mm、長
500mmの円筒金型内周面にスプレー法にて塗布
し、重量加速度の6.0倍の遠心加速度(約189r.p.m
)で回転させながら、長さ500mmの円筒金型内周
面に長さ480mmの均一な展開膜を得た。塗布の
さは、不揮発分濃度から算出し、ポリイミ
樹脂ベルトの厚さが90μmになるように決定
た。その後も重量加速度の6.0倍の遠心加速
(約189r.p.m)で回転させたまま、30分間かけて12
0℃に昇温し、その後120℃で90分間保持して溶
媒を揮発させた。
次に、この管状物を円筒金型の内周面に 着したまま高温加熱炉に投入し、120分間か て320℃に昇温し(昇温速度:約1.67℃/分)、320 で60分間高温加熱することでポリイミド転化 を完了した。その後、室温まで冷却し、金型 内面より剥離し、平均厚さ90μmのカーボンブ ック充填ポリイミドシームレスベルトを得 。
実施例2
(カーボンブラック分散ポリアミド酸溶液組
物の作製)
全ビフェニルテトラカルボン酸二無水物成
に対して、2,3,3’,4’-ビフェニルテトラカ
ボン酸二無水物20モル%と3,3’,4,4’-ビフェニ
ルテトラカルボン酸二無水物80モル%、全芳香
族ジアミン成分に対して、4,4’-ジアミノジ
ェニルエーテル50モル%とp-フェニレンジアミ
ン50モル%とを、NMP溶液中で合成したポリアミ
ド酸溶液(対数粘度0.32程度)を5kg用意した。こ
の溶液は粘度25Pa・s(30℃)、固形分濃度30重量%
であった。
この溶液に実施例1と同じCB1を0.5kgとNMP1.5k gを加えて、ボールミルにてカーボンブラッ の均一分散を行い、液体原料Bを作製した。 の液体原料Bの不揮発分濃度は28.6重量%であ 、不揮発分重量のうち、カーボンブラック 含有量は、25重量%であった。液体原料Bの粘 度は、2.4Pa・s(30℃)であった。また、溶液中 のカーボンブラックの平均粒子径は0.24μm、 大粒径は0.41μmであった。
(カーボンブラック充填ポリイミドシームレ
ベルトの作製)
上記液体原料Bを用いた以外は実施例1と同
にして、カーボンブラック充填ポリイミド
ームレスベルト(平均膜厚:90μm)を作製した。
実施例3
(カーボンブラック分散ポリアミド酸溶液組
物の作製)
全ビフェニルテトラカルボン酸二無水物成
に対して、2,3,3’,4’-ビフェニルテトラカ
ボン酸二無水物20モル%と3,3’,4,4’-ビフェニ
ルテトラカルボン酸二無水物80モル%、全芳香
族ジアミン成分に対して、4,4’-ジアミノジ
ェニルエーテル75モル%とp-フェニレンジアミ
ン25モル%とを、NMP溶液中で合成したポリアミ
ド酸溶液(対数粘度0.25程度)を5kg用意した。こ
の溶液は粘度25Pa・s、固形分濃度32重量%であ
た。
この溶液にオイルファーネス系カーボンブ ック(CB2、pH:4.1、揮発分含有量:2.3重量%、窒 吸着比表面積:125m 2 /g、DBP吸収量:85ml/100g、未分解原料炭化水素(PA H)の抽出量:0.9ppm)を0.38kgとNMP1.5kgを加えて、ボ ールミルにてカーボンブラックの均一分散を 行い、液体原料Cを作製した。この液体原料C 不揮発分濃度は28.8重量%であり、不揮発分 量のうち、カーボンブラックの含有量は、19 .2重量%であった。液体原料Cの粘度は、1.4Pa・ s(30℃)であった。また、溶液中でのカーボン ラックの平均粒子径は0.24μm、最大粒径は0.4 4μmであった。
(カーボンブラック充填ポリイミドシームレ
ベルトの作製)
上記液体原料Cを用いた以外は実施例1と同
にして、カーボンブラック充填ポリイミド
ームレスベルト(平均膜厚:100μm)を作製した
実施例4
(カーボンブラック分散ポリアミド酸溶液組
物の作製)
全ビフェニルテトラカルボン酸二無水物成
に対して、2,3,3’,4’-ビフェニルテトラカ
ボン酸二無水物50モル%と3,3’,4,4’-ビフェニ
ルテトラカルボン酸二無水物50モル%、全芳香
族ジアミン成分に対して、4,4’-ジアミノジ
ェニルエーテル50モル%とp-フェニレンジアミ
ン50モル%とを、NMP溶液中で合成したポリアミ
ド酸溶液(対数粘度0.24程度)を5kg用意した。こ
の溶液は粘度20Pa・s、固形分濃度35重量%であ
た。
この溶液に実施例3と同じCB2を0.5kgとNMP1.8k gを加えて、ボールミルにてカーボンブラッ の均一分散を行い、液体原料Dを作製した。 の液体原料Dの不揮発分濃度は30.8重量%であ 、不揮発分重量のうち、カーボンブラック 含有量は、22.2重量%であった。液体原料Dの 度は、1.2Pa・s(30℃)であった。また、溶液中 でのカーボンブラックの平均粒子径は0.24μm 最大粒径は0.44μmであった。
(カーボンブラック充填ポリイミドシームレ
ベルトの作製)
上記液体原液Dを用いた以外は実施例1と同
にして、カーボンブラック充填ポリイミド
ームレスベルト(平均膜厚:100μm)を作製した
実施例5
(カーボンブラック分散ポリアミド酸溶液組
物の作製)
全ビフェニルテトラカルボン酸二無水物成
に対して、2,3,3’,4’-ビフェニルテトラカ
ボン酸二無水物20モル%と3,3’,4,4’-ビフェニ
ルテトラカルボン酸二無水物80モル%、全芳香
族ジアミン成分に対して、4,4’-ジアミノジ
ェニルエーテル75モル%とp-フェニレンジアミ
ン25モル%とを、NMP溶液中で合成したポリアミ
ド酸溶液(対数粘度0.32程度)を5kg用意した。こ
の溶液は粘度33Pa・s、固形分濃度30重量%であ
た。
この溶液にチャンネル系カーボンブラック あるデグサ製カーボンブラック「Special Blac k4(SB4)」(pH:3.0、揮発分含有量:14.5重量%、窒素 着比表面積:180m 2 /g、DBP吸収量:230ml/100g、未分解原料炭化水素(P AH)の抽出量:20ppm)を0.27kgとNMP2.0kgを加えて、ボ ールミルにてカーボンブラックの均一分散を 行い、液体原料Eを用意した。
この液体原料Eの不揮発分濃度は24.3重量% あり、不揮発分重量のうち、カーボンブラ クの含有量は、15.3重量%であった。液体原 Eの粘度は、2.4Pa・s(30℃)であった。また、溶 液中でのカーボンブラックの平均粒子径は0.2 7μm、最大粒径は0.51μmであった。
(カーボンブラック充填ポリイミドシームレ
ベルトの作製)
上記液体原液Eを用いた以外は実施例1と同
にして、カーボンブラック充填ポリイミド
ームレスベルト(平均膜厚:90μm)を作製した。
比較例1
(カーボンブラック分散ポリアミド酸溶液組
物の作製)
3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二
水物100モル%とp-フェニレンジアミン100モル%
を、NMP溶液中で合成したポリアミド酸溶液(
対数粘度0.72程度)を5kg用意した。この溶液は
度5.0Pa・s、固形分濃度18重量%であった。
この溶液に実施例5で用いたチャンネル系 カーボンブラックであるデグサ製カーボンブ ラック「Special Black4(SB4)」を0.16kgとNMP1.5kgを えて、ボールミルにてカーボンブラックの 一分散を行い、液体原料Fを用意した。この 体原料Fの不揮発分濃度は15.9重量%であり、 揮発分重量のうち、カーボンブラックの含 量は、15.1重量%であった。液体原料Fの粘度 、1.1Pa・s(30℃)であった。また、溶液中での カーボンブラックの平均粒子径は0.27μm、最 粒径は0.51μmであった。
(カーボンブラック充填ポリイミドシームレ
ベルトの作製)
上記液体原料Fを、外径324mm、内径300mm、長
500mmの円筒金型の内周面にノズル式の吐出装
置にて指定量を投入した。次に、重力加速度
の100倍の遠心加速度(約772r.p.m)で、投入した
体原料Fを内周面に均一な塗膜厚みに流延さ
た。遠心加速度が小さいと液体原料Fの流動
が充分に行われず、円筒金型への投入した部
位の塗膜厚みが大きいままで成形されてしま
う。そのため、遠心力を利用した回転成形法
では、大きな遠心加速度で液体原料Fを円筒
型の内周面に均一に流延させることが最小
必要となる。
その後、重力加速度の6.0倍の遠心加速度( 約189r.p.m)の回転に変更し、30分間かけて120℃ 昇温し、その後120℃で120分間保持して溶媒 発を行った。
次に、成形したベルトを円筒金型の内周 より取り外し、外径295mm、長さ420mmのアルミ ニウム製の管状金型を取り外したベルトの内 側に挿入した。その後、180分間で320℃に昇温 し、320℃で60分間高温加熱することでポリイ ド転化を完了した。いったん、成形用の円 金型から取り外した理由は、150~250℃でのイ ミド転化にともなう面内方向への反応収縮に よって、ベルトが円筒金型の内周面より剥が れる、もしくは破損するためである。その後 、室温まで冷却し、管状金型より取り外し、 平均厚さ90μmのカーボンブラック充填ポリイ ドシームレスベルトを得た。
比較例2
(カーボンブラック分散ポリアミド酸溶液組
物の作製)
3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二
水物100モル%及び、全ジアミン成分に対して
4,4’-ジアミノジフェニルエーテル30モル%と
p-フェニレンジアミン70モル%を、NMP溶液中で
成したポリアミド酸溶液(対数粘度0.65程度)
5kg用意した。この溶液は粘度4.5Pa・s、固形
濃度18重量%であった。
この溶液に実施例5で用いたチャンネル系 カーボンブラックであるデグサ製カーボンブ ラック「Special Black 4(SB4)」を0.16kgとNMP1.5kgを 加えて、ボールミルにてカーボンブラックの 均一分散を行い、液体原料Gを用意した。こ 溶液Gの不揮発分濃度は15.9重量%であり、不 発分重量のうち、カーボンブラックの含有 は、15.1重量%であった。液体原料Gの粘度は 1.0Pa・s(30℃)であった。また、溶液中でのカ ボンブラックの平均粒子径は0.27μm、最大粒 径は0.55μmであった。
(カーボンブラック充填ポリイミドシームレ
ベルトの作製)
こうして得られた液体原料Gを用いた以外は
比較例1と同様にして、カーボンブラック充
ポリイミドシームレスベルト(平均膜厚:100μm
)を作製した。
比較例3
(カーボンブラック分散ポリアミド酸溶液組
物の作製)
3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二
水物100モル%とp-フェニレンジアミン100モル%
を、NMP溶液中で合成したポリアミド酸溶液(
対数粘度0.72程度)を5kg用意した。この溶液は
度5.0Pa・s、固形分濃度18重量%であった。
この溶液に実施例1と同じCB1を0.275kgとNMP2k gを加えて、ボールミルにてカーボンブラッ の均一分散を行い、液体原料Hを用意した。 の液体原料Hの不揮発分濃度は16.2重量%であ 、不揮発分重量のうち、カーボンブラック 含有量は、23.4重量%であった。液体原料Hの 度は、1.2Pa・s(30℃)であった。また、溶液中 でのカーボンブラックの平均粒子径は0.27μm 最大粒径は0.51μmであった。
(カーボンブラック充填ポリイミドシームレ
ベルトの作製)
こうして得られた液体原料Hを用いた以外は
比較例1と同様にして、カーボンブラック充
ポリイミドシームレスベルト(平均膜厚:90μm)
を作製した。
比較例4
(カーボンブラック分散ポリアミド酸溶液組
物の作製)
3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二
水物100モル%及び、全ジアミン成分に対して
4,4’-ジアミノジフェニルエーテル30モル%と
p-フェニレンジアミン70モル%を、NMP溶液中で
成したポリアミド酸溶液(対数粘度0.72程度)
5kg用意した。この溶液は粘度5.2Pa・s、固形
濃度18重量%であった。
この溶液に実施例1と同じCB1を0.275kgとNMP2k gを加えて、ボールミルにてカーボンブラッ の均一分散を行い、液体原料Iを用意した。 の液体原料Iの不揮発分濃度は16.2重量%であ 、不揮発分重量のうち、カーボンブラック 含有量は、23.4重量%であった。液体原料Iの 度は、1.2Pa・s(30℃)であった。また、溶液中 でのカーボンブラックの平均粒子径は0.27μm 最大粒径は0.55μmであった。
(カーボンブラック充填ポリイミドシームレ
ベルトの作製)
こうして得られた液体原料Iを用いた以外は
比較例1と同様にして、カーボンブラック充
ポリイミドシームレスベルト(平均膜厚:100μm
)を作製した。
比較例5
(カーボンブラック分散ポリアミド酸溶液組
物の作製)
全ビフェニルテトラカルボン酸二無水物成
に対して、2,3,3’,4’-ビフェニルテトラカ
ボン酸二無水物20モル%と3,3’,4,4’-ビフェニ
ルテトラカルボン酸二無水物80モル%、p-フェ
レンジアミン100モル%とを、NMP溶液中で合成
したポリアミド酸溶液(対数粘度0.4程度)を5kg
意した。この溶液は粘度10.0Pa・s、固形分濃
度25重量%であった。
この溶液に実施例1と同じCB1を0.38kgとNMP1.1 kgを加えて、ボールミルにてカーボンブラッ の均一分散を行い、液体原料Jを調整した。 この液体原料Jの不揮発分濃度は25.2重量%であ り、不揮発分重量のうち、カーボンブラック の含有量は、23.3重量%であった。液体原料Jの 粘度は、1.5Pa・s(30℃)であった。また、溶液 でのカーボンブラックの平均粒子径は0.24μm 最大粒径は0.44μmであった。
(カーボンブラック充填ポリイミドシームレ
ベルトの作製)
こうして得られた液体原料Jを用いた以外は
実施例1と同じ条件で回転成形を行ったとこ
、120℃で保持して溶媒を揮発させている途
でベルトが破損してしまい、ベルトを成形
ることができなかった。
芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香 ジアミンの開環重付加反応が発熱反応であ ということは、反応系の温度を高くすると 衡定数が小さくなり、その結果、生成する リアミド酸の分子量が低下することを意味 る。さらに、ジアミン成分がp-フェニレン アミンのみの場合、高い結晶構造をとるた イミド化反応による充分な強度に到達する 前に破壊が起きたと考えられる。
以上の実施例1~5、比較例1~5より得たポリ ミドシームレスベルトについて、下記の特 を評価した。
本明細書に記載される各物性値の測定は 以下のようにして行った。
(1)窒素吸着表面積
窒素吸着表面積は、JIS K6217(低温窒素吸着
)に準拠して測定した。或いは、市販カーボ
の特性データを参照した。
(2)DBP吸収量
DBP吸収量は、JIS K6217に準拠して測定した。
或いは、市販カーボンの特性データを参照し
た。
(3)カーボンブラックの揮発分含有量
揮発分含有量は、JIS K6221に準拠して、該カ
ーボンブラックを950℃で7分間加熱した時の
量を測定し、加熱前のカーボンブラック重
に対する減量をパーセント表示(重量%)した
(4)カーボンブラックのpH
pH値は、ASTM D1512に準拠した値とした。
(5)カーボンブラックの未分解原料炭化水素(PA
H)の抽出量
80℃で24時間乾燥したカーボンブラック5gを
筒状のガラス濾紙に入れ、溶媒としてモノ
ロルベンゼンを180cc用いソックスレー抽出
48時間行う。この抽出液を濃縮し、液体クロ
マトグラムにより抽出量を定量し、カーボン
ブラック重量で割り含有量とした。液体クロ
マトグラム分析計は、(株)島津製作所製 LC-6A
フローコントローラ (株)島津製作所製 SCL-
6A 検出器 ミリポアー社製 Watera 490E型 注
量 5μlで実施した。
(6)カーボンブラックの粒度
溶液中でのカーボンブラックの粒度は、HORI
BA社製LA-920型レーザ回折・散乱式粒度分布測
装置を用いて測定した値である。
(7)ポリアミド酸溶液組成物中の固形分濃度
カーボンブラック分散ポリアミド酸溶液組
物の固形分濃度は、次のように算出された
である。試料を金属カップ等の耐熱性容器
精秤し、この時の試料の重量をA(g)とする。
試料を入れた耐熱性容器を電気オーブンに入
れて、120℃×15分、180℃×15分、260℃×30分、及
び300℃×30分で順次昇温しながら加熱、乾燥
、得られる固形分の重量(固形分重量)をB(g)
する。同一試料について5個のサンプルのA及
びBの値を測定し(n=5)、次式にあてはめて固形
分濃度を求めた。その5個のサンプルの平均
を、固形分濃度として採用した。
固形分濃度(%)=B/A×100
(8)半導電性ベルトの表面抵抗率
表面抵抗率(SR)の測定は、得られた半導電性
ベルトを長さ400mmにカットしたものをサンプ
として、三菱化学(株)製の抵抗測定器“ハ
レスタIP・URプロ-ブ”を使って、幅方向に等
ピッチで3カ所と縦(周)方向に4カ所の合計12ヶ
所について各々測定し、全体の平均値で示し
た。表面抵抗率(SR)は電圧500V印加の下10秒経
後に測定した。
(9)平面度測定
得られた各カーボンブラック充填ポリイミ
シームレスベルトを幅350mmにカットし、図1
示すような直径30mmの2本のローラ(3)に35Nの
力で張架した状態で、キーエンス(株)製のレ
ーザ変位計(製品番号:タイプKL080)(2)でベルト
幅方向にベルト表面の変位量を読み取った
そして、図2に示すように、最大値から最小
値を差分した値を幅方向の平面度とした。
以上の実施例1~5、比較例1~5で用いたポリ ミド酸溶液の主成分と固形分濃度等を表1に 記載する。
実施例1~5、比較例1~5より得たポリイミド ームレスベルトの表面状態、表面抵抗率及 厚さ(平均膜厚)、さらに平面度を、表2に示 。
比較例1~4では、液体原料の固形分濃度が く、大量の有機極性溶媒を揮発するのに多 な時間が必要となり生産効率が非常に悪い また、回転成形法の乾燥過程における温度 流や蒸発対流が対流を起こす浮力と表面張 、溶媒の蒸発による粘度変化、密度変化等 影響によって、カーボンブラックの分散状 が不均一になって起こる「浮きまだら現象( Floating)」が発生し、ウロコ状、スジ状の模様 となって現れた。また比較例5では、液体原 の固形分濃度が高いものの、ベルトを成形 ることができなかった。
実施例1~5の半導電性ポリイミドベルトを ラー画像形成装置の中間転写ベルトとして いた場合、電荷の帯電安定性と徐電を適切 行うことができ、並びに長期間安定して高 質の転写画像を得ることが可能であった。
1 無端管状フィルム
2 レーザ変位計
3 ローラー
4 レーザ変位計の走査方向
Next Patent: CONTROL METHOD FOR REDUCING DIRECTIONAL ERROR OF ANTENNA WITH BIAXIAL GIMBALS STRUCTURE AND CONTROL ...
