イーメックス株式会社 (〒62 大阪府吹田市垂水町3丁目9番30号 Osaka, 5640062, JP)
| 金属電極と高分子電解質を含む電解質とを含む高分子アクチュエータ素子であって、 前記金属電極が対を形成することができるように形成され、 前記金属電極が前記電解質と接し、 前記電解質中に常温常圧下で液状のポリエーテル化合物を含み、 前記電解質が前記ポリエーテル化合物により膨潤した状態であることを特徴とする高分子アクチュエータ素子。 |
| 前記ポリエーテル化合物の凝固点または軟化点が0℃以下である請求項1に記載の高分子アクチュエータ素子。 |
| 前記ポリエーテル化合物がポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、および/またはそれらの類縁化合物である請求項1または2に記載の高分子アクチュエータ素子。 |
| 前記電解質中にさらにイオン性液体を含む請求項1~3のいずれかに記載の高分子アクチュエータ素子。 |
| 前記イオン性液体が、 テトラアルキルアンモニウムイオン、ジアルキルイミダゾリウムイオン、トリアルキルイミダゾリウムイオン、ピラゾリウムイオン、ピロリウムイオン、ピロリニウムイオン、ピロリジニウムイオン、およびピペリジニウムイオンからなる群より少なくとも一種選ばれたカチオンと、 PF 6 - 、BF 4 - 、AlCl 4 - 、ClO 4 - 、および下記式(I)で示されるスルホニウムイミドアニオンからなる群より少なくとも一種選ばれたアニオンとの組合せからなる塩を含む請求項4に記載の高分子アクチュエータ素子。 (C n F (2n+1) SO 3 )(C m F (2m+1) SO 2 )N - (I) [上記式(I)において、nおよびmは任意の整数である。] |
| 前記電解質がイオン交換樹脂と前記ポリエーテル化合物とを含む高分子ゲル電解質である請求項1~5のいずれかに記載の高分子アクチュエータ素子。 |
| 前記高分子アクチュエータ素子が前記ポリエーテル化合物により膨潤した状態にあり、前記高分子アクチュエータ素子の膨潤度が3~200%である請求項1~6のいずれかに記載の高分子アクチュエータ素子。 |
| 可撓性を有する樹脂で被覆されている請求項1~7のいずれかに記載の高分子アクチュエータ素子。 |
| 請求項1~8のいずれかに記載の高分子アクチュエータ素子の駆動方法。 |
本発明は、高分子アクチュエータ素子お びその駆動方法に関する。より詳細には、 発明は、イオン交換樹脂を含む電解質と接 るように形成された対の金属電極に電圧を 加することにより変位ないし変形させるこ によりアクチュエータ素子として機能する 分子アクチュエータ素子およびその駆動方 に関する。
従来の高分子アクチュエータ素子として 、イオン交換樹脂成形品と上記イオン交換 脂成形品の表面に相互に絶縁状態で形成さ た金属電極とを備え、上記イオン交換樹脂 形品の含水状態において、上記金属電極間 電位差を設けて、イオン交換樹脂成形品に 位ないし変形を生じさせることによりアク ュエータ素子として機能する高分子アクチ エータ素子が提供されている(たとえば、特 許文献1参照)。
これらの高分子アクチュエータ素子は軽 であってかつ柔軟であることから、カテー ル等の医療用デバイスの導入部等として好 に用いることが期待されている。また、上 高分子アクチュエータ素子は軽量でかつ構 が簡単であることから、種々の駆動装置や 圧装置としての応用が期待される。
上記高分子アクチュエータ素子は、ナト ウムイオンや4級アンモニウムイオンなどの イオンを含む水溶液中では、一対の金属電極 に電圧を印加することにより大きな変位ない し変形を長期間維持することも可能である。 しかし、水溶液中から上記高分子アクチュエ ータ素子を取り出し空気中に上記高分子アク チュエータ素子を設置した状態では、電解質 媒体としての水が経時で蒸発してしまうため 、経時的に電荷のキャリアであるイオンの移 動を生じなくなってしまう。このように、水 や水溶液を電解質媒として用いている上記高 分子アクチュエータ素子では、被覆無しに空 気に曝した状態では初期の駆動(変位量)を1時 間も維持することができないことが判明した 。
一方、上記高分子アクチュエータ素子は 屈曲ないし変位をするために各種機器にお る駆動装置に用いることが期待されている しかしながら、上述のように上記高分子ア チュエータ素子では初期の変位量(駆動性能 )を1時間も維持することができないために、 溶液中以外での環境下での駆動は実質的に まだ困難である。このため、上記高分子ア チュエータ素子を各種機器の駆動装置に用 る場合においては、いまだ用途に制限があ 。
また、上記高分子アクチュエータ素子を 撓性を有する高分子で被覆して素子からの の蒸発を防止した場合であっても、上記高 子アクチュエータ素子の駆動などにより被 層にひびやワレなどが生じると、水が上記 分子アクチュエータ素子から経時で蒸発し しまう。そのため、上記高分子アクチュエ タ素子は、被覆層を設けない場合には常温 圧の開放系では20分程度しか初期の駆動性 を維持することができず、被覆層を設けた 合であっても反復駆動させることなどによ 被覆層のひびやワレの発生により数時間程 で初期の駆動性能から大きく低下してしま ことが判明した。このため、上記高分子ア チュエータ素子を被覆した場合であっても 駆動に際しては被覆樹脂のひびやワレが無 ことを確認しながら駆動させなければなら 、特に長期間用いる用途には特に大きな問 となる。さらには、従来の水媒体系の高分 アクチュエータ素子では水の凝固点以下で 使用が困難となる問題もあった。
そこで、本発明の目的は、常温常圧もし は0℃以下の開放系(大気中)であっても長期 駆動することができる高分子アクチュエー 素子を提供することである。また、本発明 目的は、常温常圧の開放系に長期間放置し も初期の屈曲量または変位量とほぼ同等を すことができる高分子アクチュエータ素子 提供することである。さらには、本発明の 的は、上記高分子アクチュエータ素子の駆 方法を提供することである。
本発明者らは、上記の目的を達成するた 、高分子アクチュエータ素子の構成につい 鋭意検討した結果、下記の高分子アクチュ ータ素子を用いることにより上記課題を解 できることを見出し、本発明を完成するに った。
すなわち、本発明の高分子アクチュエータ
子は、金属電極と高分子電解質を含む電解
とを含む高分子アクチュエータ素子であっ
、
前記金属電極が対を形成することができる
うに形成され、
前記金属電極が前記電解質と接し、
前記電解質中に常温常圧下で液状のポリエ
テル化合物を含み、
前記電解質が前記ポリエーテル化合物によ
膨潤した状態であることを特徴とする。
本発明によると、実施例の結果に示すよ に、上記電解質中に常温常圧下で液状のポ エーテル化合物を含むことにより、常温常 もしくは0℃以下の開放系であっても長期間 駆動することができる高分子アクチュエータ 素子、また、常温常圧の開放系に長期間放置 しても初期の屈曲量または変位量とほぼ同等 を示すことができる高分子アクチュエータ素 子となる。上記高分子アクチュエータ素子が かかる特性を発現する理由の詳細は明らかで はないが、上記ポリエーテル化合物の拡散性 、粘度、イオンの解離のしやすさ、誘電率な どがバランスよく作用することにより、本発 明における優れた効果を奏すると推測される 。
なお、従来の高分子電解質においては、 解質の媒体として高分子量化合物(高分子化 合物)が用いられることは皆無であった。こ は高分子化合物を媒体として用いることに り、高分子化合物の分子鎖が高分子電解質( オン交換樹脂)に絡まってしまうことや、媒 体が高分子量化にすることによりイオンの動 きを阻害してしまうことなどのためである。 しかしながら、本発明においては、上記ポリ エーテル化合物を含む高分子アクチュエータ 素子を用いることにより、従来の特に水(ま は水溶液)を媒体とする電解質の場合に比べ 、常温常圧の開放系であっても長期間、初 の屈曲量または変位量を維持して駆動する とができるものとなる。また、本発明の高 子アクチュエータ素子は、駆動させるため 電圧を3.0Vより高い特定の電圧を金属電極に 印加しても、溶媒の電気分解が生じることが ないため、気泡も発生しない。
また、本発明においては、上記ポリエー ル化合物がポリエチレングリコール、ポリ ロピレングリコール、および/またはそれら の類縁化合物であることが好ましい。これら のポリエーテル化合物を用いることにより、 特に外気の湿度に大きな影響を受けることな く長期間、初期の屈曲量または変位量を維持 することができるものとなる。これは、上記 ポリエーテル化合物の有する吸水性が何らか の好適な寄与をしているものと推測している 。
また、本発明においては、上記ポリエー ル化合物の凝固点または軟化点が0℃以下で あることが好ましい。これらのポリエーテル 化合物を用いることにより、特に外気が0℃ 下の場合でもより確実に長期間駆動するこ ができるものとなる。
一方、本発明においては、上記電解質中 さらにイオン性液体を含むことができる。
また、上記イオン性液体としては、
テトラアルキルアンモニウムイオン、ジア
キルイミダゾリウムイオン、トリアルキル
ミダゾリウムイオン、ピラゾリウムイオン
ピロリウムイオン、ピロリニウムイオン、
ロリジニウムイオン、およびピペリジニウ
イオンからなる群より少なくとも一種選ば
たカチオンと、
PF 6 -
、BF 4 -
、AlCl 4 -
、ClO 4 -
、および下記式(I)
で示されるスルホニウムイミドアニオンから
なる群より少なくとも一種選ばれたアニオン
との組合せからなる塩を含ものが好ましい。
(C n
F (2n+1)
SO 3
)(C m
F (2m+1)
SO 2
)N -
(I)
[上記式(I)において、nおよびmは任意の整数
ある。]。
さらに、上記電解質がイオン交換樹脂と 記ポリエーテル化合物とを含む高分子ゲル 解質であることが好ましい。
他方、本発明においては、上記高分子ア チュエータ素子が上記ポリエーテル化合物 より膨潤した状態にあり、上記高分子アク ュエータ素子の膨潤度が3~200%であることが ましい。なお、本発明における高分子アク ュエータ素子の膨潤度とは、上記高分子電 質が乾燥した状態での高分子アクチュエー 素子の厚さに対する、上記高分子電解質が 潤した状態での厚さの増加率(%)をいうもの する。
また、上記高分子アクチュエータ素子は 撓性を有する樹脂で被覆されていてもよい
本発明の高分子アクチュエータ素子は上 のような作用効果を奏するため、変位もし は屈曲の変位を生じるアクチュエータ素子 して、多種多様の実用的用途に容易に用い ことができる。特に、上記高分子アクチュ ータ素子は長期間の駆動を必要とする用途 好適である。また、上記高分子アクチュエ タ素子を、屈曲運動を直線的な運動に変換 る装置と組合せることにより、直線的な変 を生じるアクチュエータとすることもでき 。直線的な変位もしくは屈曲の変位を生じ アクチュエータは、直線的な駆動力を発生 る駆動部、または円弧部からなるトラック の軌道を移動するための駆動力を発生する 動部として用いることができる。さらに、 記アクチュエータは、直線的な動作をする 圧部として用いることもできる。
以下、本発明の実施の形態について詳細 説明する。
本発明の高分子アクチュエータ素子は、金
電極と高分子電解質を含む電解質とを含む
分子アクチュエータ素子であって、
前記金属電極が対を形成することができる
うに形成され、
前記金属電極が前記電解質と接し、
前記電解質中に常温常圧下で液状のポリエ
テル化合物を含み、
前記電解質が前記ポリエーテル化合物によ
膨潤した状態であることを特徴とする。
上記高分子アクチュエータ素子は、上記 解質中に常温常圧下で液状のポリエーテル 合物を含むことによって、常温常圧もしく 0℃以下の開放系であってもアクチュエータ 素子の屈曲量または変位量の経時による変化 が生じにくい。そのため、上記高分子アクチ ュエータ素子は、溶液の外部、すなわち開放 系である空気中での駆動も可能であり、しか も電解質の媒体溶液の蒸発がほとんど無いの で長期間の駆動に好適である。
本発明の高分子アクチュエータ素子に含 れる常温常圧下で液状のポリエーテル化合 は、上記電解質中に含まれる。上記電解質 に上記有機化合物が含まれることにより、 記アクチュエータ素子は、常温常圧下で被 無しでの1日後においても、膨潤状態の変化 を少なく保つことができ、ひいては屈曲量ま たは変位量の低下が少ないものとなる。また 、上記ポリエーテル化合物を含むことにより 電解質が膨潤した状態となり、上記高分子ア クチュエータ素子の屈曲もしくは変位を容易 に行うことができる。
上記ポリエーテル化合物は、常温常圧下 液状であれば、特に限定されるものではな 。上記ポリエーテル化合物は、溶媒として 機能も有することが好ましい。上記ポリエ テル化合物としては、電荷のキャリアとな イオンを含む塩の溶媒となることができる リエーテル化合物、または電荷のキャリア なることができるポリエーテル化合物であ ばよい。これらのポリエーテル化合物は単 で使用してもよく、また2種以上を混合して 使用してもよい。
上記ポリエーテル化合物は、アルキレン キシド(オキシアルキレン)ユニットなどの ーテル構造を繰り返し単位として有する化 物であれば、特に限定されるものではない 、なかでも、エチレンオキシド(オキシエチ ン)ユニットやプロピレンオキシド(オキシ ロピレン)などを繰り返し単位として有する 合物であることがより好ましい。
上記ポリエーテル化合物としては、アル レンオキシド(オキシアルキレン)ユニット どのオキシアルキレン単位の付加モル数(繰 返し単位数)を3単位以上繰り返す構造を有 るものがあげられ、これらを直線状または 岐状に高分子量化したホモポリマーおよび ポリマー、ならびにこれらの高分子構造を む化合物およびこれらの類縁体やエーテル 界面活性剤、エーテル型可塑剤があげられ 。
より具体的には、上記ポリエーテル化合 としては、たとえば、ポリエチレングリコ ル、ポリプロピレングリコール、ポリエチ ングリコールとポリプロピレングリコール 共重合体(ポリオキシエチレンポリオキシプ ロピレングリコール)などのポリアルキレン リコール、ポリオキシエチレンラウリル硫 トリエタノールアミン、ポリオキシエチレ ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチ ンメチルグルコシド、ポリエチレングリコ ルジ-2-エチルヘキサエート、テトラエチレ グリコールジ-2-エチルヘキサエート、ポリ ーテルオールのエステル化合物、およびこ らの類縁体があげられる。なかでも特に、 リエチレングリコール、ポリプロピレング コール、および/またはそれらの類縁化合物 どを用いることが好ましい。
上記ポリアルキレングリコールとしては より具体的には、たとえば、ポリエチレン リコール、ポリプロピレングリコール、ポ プロピレングリコールの共重合体(ポリオキ シエチレンポリオキシプロピレングリコール )としては、たとえば、ポリプロピレングリ ール-ポリエチレングリコール-ポリプロピレ ングリコールのブロック共重合体、ポリプロ ピレングリコール-ポリエチレングリコール ブロック共重合体、ポリエチレングリコー -ポリプロピレングリコール-ポリエチレング リコールのブロック共重合体、ポリプロピレ ングリコール-ポリエチレングリコールのラ ダム共重合体などをあげることができる。 た、グリコール鎖の末端は、水酸基のまま あっても、アルキル基、フェニル基などで 換されていてもよい。これらの化合物は単 で使用してもよく、また2種以上を混合して 用してもよい。
上記エーテル型界面活性剤としては、た えば、ポリオキシエチレンラウリル硫酸ト エタノールアミン、ポリオキシエチレンラ リル硫酸ナトリウムなどのポリオキシアル レンアルキルエーテル硫酸エステル塩類な をあげることができる。これらの化合物は 独で使用してもよく、また2種以上を混合し て使用してもよい。
また、上記ポリエーテル化合物のオキシ ルキレン単位の付加モル数(繰り返し単位数 )としては、イオンとの相互作用の観点から 3~100が好ましく、3~30がより好ましく、3~10が り好ましい。オキシアルキレン単位の付加 ル数が3未満であると、電解質中の媒体の揮 発性が大きくなることや吸湿性が低下するこ となどから経時による駆動性能の維持が困難 となる場合がある。
また、上記ポリエーテル化合物の分子量 しては、常温常圧下で液状であれば特に限 されないが、数平均分子量が1000以下のもの が好適に用いられ、200~800のものがより好適 用いられ、300~600のものがさらに好適に用い れる。数平均分子量が1000を超えると、常温 常圧下で固化してしまう場合があり好ましく ない。数平均分子量はGPC(ゲル・パーミエー ョン・クロマトグラフィー)により測定して られたものをいう。
上記ポリエーテル化合物は単独で用いて よいし、また2種以上を混合して使用しても よいが、配合量としては、電解質溶媒全量100 重量部に対して、0.01~10重量部であることが ましく、0.05~5重量部であることがより好ま く、0.1~1重量部であることがさらに好ましい 。0.01重量部未満であると十分な耐久性が得 れず、10重量部を超えると上記ポリエーテル 化合物がブリードする場合がある。上記ポリ エーテル化合物を電解質中に含むことにより 、上記高分子アクチュエータ素子を密閉しな い状態であっても、1日後に(変位・角度)180° 上の屈曲を行うことができる。
また、従来の高分子アクチュエータ素子 、比較的低い電圧である1.2Vの印加電圧では 、たとえば角度が270°以上の屈曲を生じさせ うとすると、イオン交換樹脂との界面にお る金属電極の表面積を大きくするため、製 時に複雑な前処理を施す必要がある。しか 、本発明の高分子アクチュエータ素子は、3 .0Vより大きい特定の電圧を印加しても水の電 気分解による気体の発生が一定時間ほとんど 無い場合がある。このような条件において用 いる場合には、本発明の高分子アクチュエー タ素子は、より簡単に電極を形成することが できるので、製造が容易である。なお、本願 において、屈曲ないし変位の程度を表す角度 (°)は、高分子アクチュエータ素子の先端に ける屈曲ないし変位凸面の接線方向と重力 向とのなす角(変位角)を測定することにより 求められるものである。
一方、本発明においては、上記電解質中 さらにイオン性液体を含むことができる。
上記イオン性液体は、常温溶融塩とも呼 れるものであり、室温(25℃程度)での蒸気圧 がほとんどない。そのため、上記高分子電解 質が上記ポリエーテル化合物およびイオン性 液体で膨潤した状態である本発明の高分子ア クチュエータ素子は、1ヶ月程度の長期間で 初期とほぼ同等の屈曲または変位をするこ ができる。
また、上記イオン性液体は、特に限定され
いで用いることができる。なかでも、上記
オン性液体が、テトラアルキルアンモニウ
イオン、ジアルキルイミダゾリウムイオン
トリアルキルイミダゾリウムイオンなどの
ミダゾリウムイオン、ピラゾリウムイオン
ピロリウムイオン、ピロリニウムイオン、
ロリジニウムイオン、およびピペリジニウ
イオンからなる群より少なくとも一種選ば
たカチオンと、PF 6 -
、BF 4 -
、AlCl 4 -
、ClO 4 -
、および下記式(I)で示されるスルホニウムイ
ミドアニオンからなる群より少なくとも一種
選ばれたアニオンとの組合せからなる塩を含
むことが好ましい。これらのイオン性液体は
単独で使用してもよく、また2種以上を混合
て使用してもよい。
(C n
F (2n+1)
SO 3
)(C m
F (2m+1)
SO 2
)N -
(I)
[上記式(I)において、nおよびmは任意の整数
ある。]。
上記テトラアルキルアンモニウムイオン しては、たとえば、トリメチルプロピルア モニウム、トリメチルヘキシルアンモニウ 、テトラペンチルアンモニウムなどをあげ ことができる。
上記イミダゾリウムカチオンとしては、 とえば、ジアルキルイミダゾリウムイオン よび/またはトリアルキルイミダゾリウムイ オンなどをあげることができる。より具体的 には、上記イミダゾリウムカチオンとしては 、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムイオン、1 -プロピル-3-メチルイミダゾリウムイオン、1- ブチル-3-メチルイミダゾリウムイオン、1-へ シル-3-メチルイミダゾリウムイオン、1,3-ジ メチルイミダゾリウムイオン、1-メチル-3-エ ルイミダゾリウムイオン、1,2,3-トリメチル ミダゾリウムイオン、1,2-ジメチル-3-エチル イミダゾリウムイオン、1,2-ジメチル-3-プロ ルイミダゾリウムイオン、1-ブチル-2,3-ジメ ルイミダゾリウムイオンなどをあげること できる。
上記アルキルピリジニウムイオンとして 、たとえば、N-メチルピリジニウムイオン N-エチルピリジニウムイオン、N-プロピルピ ジニウムイオン、N-ブチルピリジニウムイ ン、1-エチル-2-メチルピリジニウムイオン、 1-ブチル-4-メチルピリジニウムイオン、1-ブ ル-2,4-ジメチルビリジニウムイオンなどをあ げることができる。
上記ピロリウムカチオンとしては、たと ば、1,1-ジメチルピロリウムイオン、1-エチ -1-メチルピロリウムイオン、1-メチル-1-プ ピルピロリウムイオン、1-ブチル-1-メチルピ ロリウムイオンなどをあげることができる。
上記ピラゾリウムカチオンとしては、た えば、1,2-ジメチルピラゾリウムイオン、1- チル-2-メチルピラゾリウムイオン、1-プロ ル-2-メチルピラゾリウムイオン、1-ブチル-2- メチルピラゾリウムイオンなどをあげること ができる。
上記ピロリニウムカチオンとしては、た えば、1,2-ジメチルピロリニウムイオン、1- チル-2-メチルピロリニウムイオン、1-プロ ル-2-メチルピロリニウムイオン、1-ブチル-2- メチルピロリニウムイオンなどをあげること ができる。
上記ピロリジニウムカチオンとしては、 とえば、1,1-ジメチルピロリジニウムイオン 、1-エチル-1-メチルピロリジニウムイオン、1 -メチル-1-プロピルピロリジニウムイオン、1- ブチル-1-メチルピロリジニウムイオンなどを あげることができる。
上記ピベリジニウムカチオンとしては、 とえば、1,1-ジメチルピペリジニウムイオン 、1-エチル-1-メチルピペリジニウムイオン、1 -メチル-1-プロピルピペリジニウムイオン、1- ブチル-1-メチルピペリジニウムイオンなどを あげることができる。
上記イオン性液体は、上記アニオンと上記 チオンとの組み合わせが特に限定されるも ではないが、たとえば、1-メチル-3-エチル ミダゾリウムトリフルオロメタンスルホイ ド(EMITFSI)、1-メチル-3-イミダゾリウムテトラ フルオロボレート(EMIBF 4 )、1-メチル-3-イミダゾリウムヘキサフルオロ リン酸(EMIPF 6 )、トリメチルプロピルアンモニウムトリフ オロメタンスルホイミド、1-へキシル-3-メチ ルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、 1-へキシル-3-メチルイミダゾリウムヘキサフ オロリン酸、1-へキシル-3-メチルイミダゾ ウムトリフルオロメタンスルホイミドなど 用いることができる。
本発明の高分子アクチュエータ素子にお て、上記高分子電解質が上記ポリエーテル 合物および上記イオン性液体を含むことに り、上記高分子電解質が上記ポリエーテル 合物および上記イオン性液体で膨潤した状 となったゲル電解質とすることができる。 記高分子電解質を用いることにより、大気 下(常温常圧下もしくは0℃以下)で12ヶ月程 放置しても上記高分子アクチュエータ素子 駆動することができる。さらに、上記ポリ ーテル化合物および上記イオン性液体を含 ゲル電解質は可撓性があり高濃度の電解質 保持することが可能であることから、アク ュエータ素子およびキャパシタの電解質と て好適である。
上記イオン交換樹脂と上記ポリエーテル 合物(および上記イオン性液体)とを含む高 子電解質は、その製造方法は特に限定され ものではないが、たとえば、上記ポリエー ル化合物中に上記イオン性液体を0.001~10,000 量%含む混合溶液にイオン交換樹脂を浸漬し 室温にて、寸法もしくは重量の変化がなく るまで放置することにより、容易に得るこ ができる。
一方、本発明の高分子アクチュエータ素 は、金属電極と高分子電解質とを含み、上 金属電極が対を形成することができるよう 形成され、上記金属電極が電解質と接する 分子アクチュエータ素子であって、上記金 電極を複数備えた構造を有している。また 上記アクチュエータ素子は、イオン交換樹 層を挟んで両側に電極層を1つずつ備えても 良く、両側もしくは片側に電極層を複数備え ていてもよい。上記アクチュエータ素子の具 体的な構造としては、たとえば、一対の電極 層がイオン交換樹脂層を挟んで電極対を形成 したアクチュエータ素子を用いることもでき るし、管状のイオン交換樹脂の外側面および /または内側面の表面上に複数の金属電極を えていてもよい。
上述の電極層がイオン交換樹脂を挟んで 極対を形成した高分子アクチュエータ素子 しては、公知の方法により得ることができ 。たとえば、膜状、板状、もしくは管状の 状を有するイオン交換樹脂有体物に無電解 ッキをすることによって、イオン交換樹脂 体物表面またはイオン交換樹脂有体物表面 ら内側の範囲に金属層を形成させ、上記金 層金属を電極層として用いることで、上記 分子アクチュエータ素子である金属-イオン 交換樹脂接合体を得ることもできる。
上記無電解メッキとしては、たとえば、 下にあげる無電解メッキ方法を好適に用い ことができる。イオン交換樹脂を水中に浸 して膨潤させた状態で、イオン交換樹脂に 金錯体や金錯体等の金属錯体を吸着させる 着工程を行う。次いで吸着された金属錯体 還元剤により還元させ金属を析出させる還 工程を行い、さらに上記還元工程後に必要 応じて還元剤を洗浄除去する洗浄工程を行 てもよい。
上述の無電解メッキでは、電極である金 層を通電や屈曲ないし変位に充分な厚さと るために、吸着工程、還元工程および洗浄 程を1サイクルとして繰り返し行うことがで きる。このようにして得られた高分子アクチ ュエータ素子は、イオン交換樹脂の内部方向 に電極層が成長して電極が形成され、イオン 交換樹脂と電極層との界面において、電極層 の断面がフラクタル状の構造を形成している ので、上記電極層と上記イオン交換樹脂層と の界面で大きな電気二重層を持つことができ る。さらに、上記電極層がイオン交換樹脂層 の内部方向にフラクタル状の構造を形成して いることによりアンカー効果が働くため、上 記イオン交換樹脂接合体は繰り返し曲げるこ とに対する耐久性を有する。
本発明の高分子アクチュエータ素子の電 質に含まれるイオン交換樹脂は、特に限定 れるものではなく、公知のイオン交換樹脂 用いることができる。たとえば、上記イオ 交換樹脂として陽イオン交換樹脂を用いる 合には、ポリエチレン、ポリスチレン、フ 素樹脂などにスルホン酸基、カルボキシル などの親水性官能基を導入したものを用い ことができる。このような樹脂としては.た とえばパーフルオロスルホン酸樹脂(商品名 Nafion」、DuPont社製)、パーフルオロカルボン 樹脂(商品名「フレミオン」、旭硝子社製) ACIPLEX(旭化成工業社製)、NEOSEPTA(トクヤマ社 )などを用いることができる。これらのイオ 交換樹脂は単独で使用してもよく、また2種 以上を併せて使用してもよい。
また、上記イオン交換樹脂の厚み(膨潤時 )は、通常0.01~10mmで用いられるが、0.02~5mmであ ることがより好ましく、0.05~1mmであることが らに好ましい。上記イオン交換樹脂の厚み 10mm以上となると電極間の距離が広がりすぎ てしまう場合があり好ましくない。
また、上述の無電解メッキの吸着工程に いられる金属錯体溶液は、還元により形成 れる金属層が電極層として機能することが きる金属の錯体を含むものであれば、特に 定されない。
上記金属錯体としては、イオン化傾向の さい金属が電気化学的に安定であることか 、金錯体、白金錯体、パラジウム錯体、ロ ウム錯体、またはルテニウム錯体等の金属 体を使用することが好ましい。また、析出 た金属が電極として使用されるため、通電 が良好で電気化学的な安定性に富んだ貴金 からなる金属錯体が好ましく、さらに電気 解が比較的起こりにくい金からなる金錯体 より好ましい。
また、上記金属錯体溶液に用いられる溶 は特に限定されるものではないが、金属塩( 金属錯体)の溶解が容易であってかつ取り扱 が容易であることから、上記溶媒として水 主成分とすることが好ましい。より具体的 は、上記金属錯体溶液としては、金属錯体 溶液であることが好ましく、特に金錯体水 液または白金錯体水溶液であることがより ましく、金錯体水溶液がさらに好ましい。
上述の無電解メッキの還元工程に用いら る還元剤としては、イオン交換樹脂に吸着 れる金属錯体溶液に使用される金属錯体の 類に応じて、その種類を適宜選択して使用 ることができる。上記還元剤としては、た えば、亜硫酸ナトリウム、ヒドラジン、水 化ホウ素ナトリウム、亜リン酸、次亜リン ナトリウム等を用いることができる。これ の還元剤は単独で使用してもよく、また2種 以上を混合して使用してもよい。
また、上記還元剤は析出させる金属種によ て、適宜選択することもできる。還元によ 析出させる金属がニッケルまたはコバルト 場合には、還元剤として、たとえば、ホス ィン酸ナトリウム、ジメチルアミノボラン ヒドラジン、テトラヒドロホウ酸カリウム どを用いることができる。還元により析出 せる金属がパラジウムの場合には、還元剤 して、たとえば、ホスフィン酸ナトリウム ホスホン酸ナトリウム、テトラヒドロホウ カリウムなどを用いることができる。還元 より析出させる金属が銅の場合には、還元 として、たとえば、ホルマリン、ホスホン ナトリウム、テトラヒドロホウ酸カリウム どを用いることができる。還元により析出 せる金属が銀または金の場合には、還元剤 して、たとえば、ジメチルアミノボラン、 トラヒドロホウ酸カリウムなどを用いるこ ができる。還元により析出させる金属が白 の場合には、還元剤として、たとえば、ヒ ラジン、テトラヒドロホウ酸ナトリウムな を用いることができる。還元により析出さ る金属が錫の場合には、還元剤として、た えば、三塩化チタンを用いることができる さらに、還元剤は、上記の種類に限られる のではなく、白金黒などの触媒と共に用い れる水素、HgS、HIやI - などの非金属の酸またはイオン、Na(H 2 PO 2 )やNa 2 S 2 O 3 などの低級酸素酸塩、COやSO 2 などの低級酸化物、Li、Na、Cu、Mg、Zn、Fe、Fe( II)、Sn(II)、Ti(III)、Cr(II)などのイオン化傾向 大きい金属またはそれらのアマルガムおよ 低原子価金属塩、AlH〔(CH 3 ) 2 CHCH 2 〕 2 や水素化リチウムアルミニウムなどの水素化 物、ジイミド、ギ酸、アルデヒド、糖類およ びL-アスコルビン酸などを適宜用いることも きる。
上記還元剤は、上述のように還元される 属種に応じて適宜選択することもできるが さらにはメッキの成長速度、析出した金属 粒子サイズ、フラクタル構造の金属電極と オン交換樹脂の接触面積、電極構造ならび メッキ後の樹脂の可撓性を調製するために 適宜還元剤の種類を選択して用いることが きる。また、還元工程における還元浴を好 しいpHとするために、上記還元剤の種類を 宜選択してもよい。
また、上記還元剤溶液の濃度は、金属錯 の還元により析出させる金属量を得ること できるのに十分な量の還元剤を含んでいれ 特に限定されるものではないが、通常の無 解メッキにより電極を形成する場合に用い れる金属塩溶液と同等の濃度を用いること 可能である。また、還元剤溶液中にはイオ 交換樹脂の良溶媒を含むことができる。さ には、金属錯体を還元する際に、必要に応 て酸またはアルカリを添加してもよい。
本発明の高分子アクチュエータ素子は、 を形成することができるように形成された 属電極と接する電解質の内部に溶媒と塩と 含むものである。上記高分子アクチュエー 素子が屈曲ないし変位をすることができる うに、上記高分子アクチュエータ素子は柔 性が有ることが好ましい。本発明において 、上記柔軟性を得るために、上記イオン交 樹脂が常温常圧で液状のポリエーテル化合 により膨潤した状態であることが必要であ 。
上記膨潤の程度(膨潤度)については、特 限定されるものではないが、上記高分子ア チュエータ素子の膨潤度は、3~200%であるこ が好ましく、5~100%であることがより好まし 、10~60%であることがさらに好ましい。上記 潤度が3%未満である場合には、変位屈曲性能 が劣る場合がある。一方、上記膨潤度が200% りも大きい場合にも、変位屈曲性能が劣り さらには大きく引張り強度が低下する場合 ある。なお、上記ポリエーテル化合物は電 質中に含まれるが、電極層が多孔性の電極 ある場合には、上記溶媒の一部が塩ととも 、上記金属電極層に含まれてもよい。
また、上記電解質はイオン交換樹脂層を 記ポリエーテル化合物または上記ポリエー ル化合物含有溶液の液中に浸漬することや 上記溶液をさらに加熱して浸漬することな により得ることができる。たとえば、上記 分子アクチュエータ素子がイオン交換樹脂 無電解メッキを施すことにより金属電極が 成された素子である場合には、上記イオン 換樹脂を上記ポリエーテル化合物または上 ポリエーテル化合物含有溶液の液中に直接 漬する手法や溶媒置換する手法などにより イオン交換樹脂が上記有機化合物により膨 した状態の素子を得ることができる。
上記ポリエーテル化合物含有溶液として 、上記ポリエーテル化合物を有機溶媒また 水等と適宜混合したものがあげられる。上 ポリエーテル化合物と混合する溶媒は特に 定されないが、常温常圧下で経時的に揮発 にくい溶媒が好ましい。また、たとえば、 等の常温常圧下で経時的に揮発しやすい溶 を混合溶媒として用いた場合であっても、 記水等の溶媒が揮発後も上記ポリエーテル 合物が電解質中の溶媒として残存して電解 媒として機能しうることから、常温常圧の 放系に長時間放置してもその後の初期の屈 量または変位量とほぼ同等を示すことがで ると推測される。
また、上記ポリエーテル化合物含有溶液 用いる場合には、上記溶液中において上記 リエーテル化合物が0.1~99重量%であることが 好ましく、3~98重量%含まれることがより好ま く、10~95重量%含まれることがさらに好まし 。
さらに、上記溶媒置換する手法としては たとえば、あらかじめ膨潤用溶媒でイオン 換樹脂を膨潤させ、次いで上記ポリエーテ 化合物または上記ポリエーテル化合物含有 液を置換させる手法があり、上記方法によ 本発明の電解質を得ることができる。また 上記膨潤用溶媒として用いた上記ポリエー ル化合物含有溶液を素子内に残存させその ま使用してもよい。この手法は上記ポリエ テル化合物または上記ポリエーテル化合物 有溶液の液中においても上記イオン交換樹 が膨潤しない場合などに用いることが好ま い。なお、上記膨潤用溶媒は、イオン交換 脂を膨潤させることが可能であり、次いで 記ポリエーテル化合物または上記ポリエー ル化合物含有溶液と置換が可能な溶媒であ ば特に限定されない。また、本発明におい は、上述の膨潤には無限膨潤を含まない。
上記電解質の内部に含まれる塩は、上記の 温常圧で液状のポリエーテル化合物に溶解 きるものであれば特に限定されるものでは い。上記高分子電解質がカチオンと対イオ を形成する場合には、1~3価のカチオンの塩 用いることができ、なかでも、Na + 、K + 、Li + 等の1価のカチオンを用いることが大きな屈 もしくは変位をすることができるため好ま い。また、特に上記カチオンの塩を用いる 合、イオン半径の大きなアルキルアンモニ ムイオンを用いることが、より大きな屈曲 しくは変位を可能としうるため、より好ま い。
上記アルキルアンモニウムイオンとしては CH 3 N + CH 3 、C 2 H 5 N + H 3 、(CH 3 ) 2 N + H 2 、(C 2 H 5 ) 2 N + H 2 、(CH 3 ) 3 N + H、(C 2 H 5 ) 3 N + H、(CH 3 ) 4 N + 、(C 2 H 5 ) 4 N + 、(C 3 H 7 ) 4 N + 、(C 4 H 9 ) 4 N + 、H 3 N + (CH 2 ) 4 N + H 3 、CH 2 =CHCH 2 N + HCH 3 、H 3 N + (CH 2 ) 4 N + H 2 (CH 2 ) 4 N + H 3 、CH≡CCH 2 N + H 2 、CH 3 CH(OH)CH 2 N + H 3 、H 3 N + (CH 2 ) 5 OH、H 3 N + CH(CH 2 OH) 2 、(HOCH 2 ) 2 C(CH 2 N + H 3 ) 2 、C 2 H 5 OCH 2 CH 2 N + H 3 、およびその他脂肪族炭化水素を置換基とし て備えるアンモニウムイオン、ならびに脂環 式の環状炭化水素をも有するアンモニウムイ オン等をあげることができる。これらのイオ ンは単独で使用してもよく、また2種以上を 合して使用してもよい。
上記塩としては、より具体的には、たと ば、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムテト フルオロボラート、テトラメチルアンモニ ムクロリド、テトラエチルアンモニウム酢 塩、N,N-ジエチル-N-メチル-N-(2-メトキシエチ )アンモニウムビス(トリフルオロメタンス ホニル)イミドなどをあげることができる。 れらの化合物は単独で使用してもよく、ま 2種以上を混合して使用してもよい。
また、上記塩の含有濃度としては、イオ 交換樹脂の官能基と等量以上の濃度として まれていれば特に限定されないが、より十 な屈曲ないし変位を得るためには、0.01~10mol /lであることが好ましく、0.02~3.0mol/lであるこ とがより好ましく、0.05~1.0mol/lであることが らに好ましい。なお、イオン性液体を用い 場合には、上記塩を用いなくてもよいが、 宜併用してもよい。
本発明の高分子アクチュエータ素子は、 記ポリエーテル化合物を含むため、樹脂等 よる被覆なしに長期間駆動することができ が、さらに可撓性を有する樹脂で電解質等 被覆されてもよい。
上記可撓性を有する樹脂としては、特に 定されるものではないが、たとえば、ポリ レタン樹脂および/またはシリコーン樹脂を あげることができる。
上記ポリウレタン樹脂としては、たとえ 、柔軟度が大きく密着性が良好であるため 柔軟性(柔軟度)の高い熱可塑性ポリウレタ が特に好ましい。上記熱可塑性ポリウレタ としては、商品名「アサフレックス825」(柔 度200%、旭化成社製)、商品名「ペレセン 236 3-80A」(柔軟度550%)、「ペレセン 2363-80AE」(柔 度650%)、「ペレセン 2363-90A」(柔軟度500%)、 ペレセン 2363-90AE」(柔軟度550%)(以上、ダウ ケミカル社製)を用いることができる。
上記シリコーン樹脂は、たとえば、柔軟 が50%以上である樹脂が、柔軟度が大きいの 密着性が良好であり特に好ましい。上記シ コーン樹脂としては、たとえば、「シラシ ル3FW」、「シラシールDC738RTV」、「DC3145」 および「DC3140」(以上、ダウコーニング社製) などを用いることができる。
なお、本発明における柔軟度とは、ASTM D 412に準拠して測定された引張破断伸び(Ultimate Elongation%)をいう。
また、上記アクチュエータ素子の膨潤時 厚みは、通常0.01~10mmで用いられるが、0.02~5m mであることがより好ましく、0.05~1mmであるこ とがさらに好ましい。上記アクチュエータ素 子の厚みが10mm以上となると著しく性能が低 してしまう場合があり好ましくない。
本発明における高分子アクチュエータ素 は上述のような構成を有するものである。
他方、本発明における駆動方法は上述の 分子アクチュエータ素子を印加して駆動さ るものである。本発明の高分子アクチュエ タ素子は、上述のような構成を有するので 160°以上の屈曲ないし変位を生じさせるた に3.0Vより高い電圧を印加した場合であって 気泡を発生することなく、さらには電解質 (電解質溶媒)の蒸発が生じにくいので、樹 による被覆なしに1日以上、または1週間以上 、初期の屈曲量または変位量とほぼ同等の駆 動を可能とするものである。
上記高分子アクチュエータ素子は、その みが0.1mm~1mm程度である場合には、通常0.1~1,0 00Vの電圧を印加することで駆動させることが できるが、1~100Vであることが好ましく、3~18V あることがより好ましい。
また、上記高分子アクチュエータ素子に とえば左右に往復する等の連続的な変位運 をさせる場合には、0.01~1,000Hz周期で各金属 極に反対電圧が印加されるようにすること 好ましく、0.1~500Hz周期であることがより好 しく、0.2~300Hz周期であることがさらに好ま い。
本発明の高分子アクチュエータ素子は、 とえば、OA機器、アンテナ、ベッドや椅子 の人を乗せる装置、医療機器、エンジン、 学機器、固定具、サイドトリマ、車両、昇 機械、食品加工装置、清掃装置、測定機器 検査機器、制御機器、工作機械、加工機械 電子機器、電子顕微鏡、電気剃刀、電動歯 ラシ、マニピュレータ、マスト、遊戯装置 アミューズメント機器、乗車用シミュレー ョン装置、車両乗員の押さえ装置および航 機用付属装備展張装置において、直線的な 動力を発生する駆動部もしくは円弧部から るトラック型の軌道を移動するための駆動 を発生する駆動部、直線的な動作もしくは 線的な動作をする押圧部として好適に用い ことができる。
また、本発明の高分子アクチュエータ素 は、たとえば、OA機器や測定機器等の上記 器等を含む機械全般に用いられる弁、ブレ キ、またはロック装置等において、直線的 駆動力を発生する駆動部、円弧部からなる ラック型の軌道を移動するための駆動力を 生する駆動部、または直線的な動作をする 圧部などとして用いることができる。
さらには、上記の装置、機器、器械等以 として、機械機器類全般において、位置決 装置の駆動部、姿勢制御装置の駆動部、昇 装置の駆動部、搬送装置の駆動部、移動装 の駆動部、量や方向等の調節装置の駆動部 軸等の調整装置の駆動部、誘導装置の駆動 、または押圧装置の押圧部などとして好適 用いることができる。
また、本発明の高分子アクチュエータ素 は、回転的な運動をすることができるので たとえば、切替え装置の駆動部、搬送物等 反転装置の駆動部、ワイヤ一等の巻取り装 の駆動部、牽引装置の駆動部、または首振 等の左右方向への旋回装置の駆動部などと ても用いることができる。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示 実施例等について説明する。
〔実施例1〕
(イオン交換樹脂膜(a)の調製)
イオン交換樹脂膜(フッ素樹脂系イオン交換
樹脂:パーフルオロカルボン酸樹脂、旭硝子
製、フレミオン、乾燥時の膜厚:0.14mm、イオ
交換容量:1.4meq/g)を用いて下記(1)~(3)の工程
6サイクル繰り返し、イオン交換樹脂を挟ん
形成された一対の金属電極を備えたイオン
換樹脂膜(a)を得た。
・(1)吸着工程:ジクロロフフェナントロリン
塩化物水溶液に12時間浸漬し、上記イオン交
換樹脂膜内にジクロロフェナントロリン金錯
体を吸着させた。
・(2)還元工程:亜硫酸ナトリウムを含む水溶
中で.吸着したジクロロフェナントロリン金
体を還元し、上記膜状高分子電解質(イオン
交換樹脂膜)に金電極を形成させた。このと
、水溶液の温度を室温~80℃とし、亜硫酸ナ
リウムを徐々に添加しながら、6時間ジクロ
フェナントリン金錯体の還元処理を行った
・(3)洗浄工程:表面に金電極が形成した膜状
分子電解質(イオン交換樹脂膜)を取り出し、
70℃の水で1時間洗浄した。上記無電解メッキ
により一対の金属電極が形成されたイオン交
換樹脂膜を長さ22mm、幅1.5mmのサイズに切断し
た。
(高分子アクチュエータ素子の作製)
上記イオン交換樹脂膜(a)を0.2mol/lの1-エチル
-3-メチルイミダゾリウムテトラフルオロボラ
ートの水溶液に浸漬し、次いで乾燥させた後
に、膨潤度が約35%となるようにポリエチレン
グリコール(数平均分子量200)を20vol%含むプロ
レンカーボネート溶液に24時間浸漬した後
燥し、実施例1の高分子アクチュエータ素子
得た。
〔実施例2〕
(高分子アクチュエータ素子の作製)
上記イオン交換樹脂膜(a)を0.5mol/lのテトラ
チルアンモニウムクロリドの水溶液に浸漬
、次いで乾燥させた後に、膨潤度が約50%と
るようにポリエチレングリコールジ-2-エチ
ヘキサエート(数平均分子量400)を50vol%含むプ
ロピレンカーボネート溶液に24時間浸漬した
乾燥し、実施例2の高分子アクチュエータ素
子を得た。
〔実施例3〕
(高分子アクチュエータ素子の作製)
上記イオン交換樹脂膜(a)を0.1mol/lのテトラ
チルアンモニウム酢酸塩のエタノール溶液
浸漬し、そのまま膨潤度が約45%となるよう
テトラエチレンエチレングリコールジ-2-エ
ルヘキサエート溶液に24時間浸漬した後乾燥
し、実施例3の高分子アクチュエータ素子を
た。
〔実施例4〕
(高分子アクチュエータ素子の作製)
上記イオン交換樹脂膜(a)を膨潤度が約25%と
るように1mol/lのN,N-ジエチル-N-メチル-N-(2-メ
トキシエチル)アンモニウムビス(トリフルオ
メタンスルホニル)イミドのポリエチレング
リコール(数平均分子量200)溶液に40℃で24時間
浸漬して実施例4の高分子アクチュエータ素
を得た。
〔実施例5〕
(高分子アクチュエータ素子の作製)
上記ポリエチレングリコール(数平均分子量
200)に代えてトリプロピレングリコールを用
たこと以外は実施例1と同様に行ない、実施
5の高分子アクチュエータ素子を得た。
〔比較例1〕
(高分子アクチュエータ素子の作製)
上記イオン交換樹脂膜(a)を0.5mol/lの塩化テ
ラエチルアンモニウム塩の水溶液に浸漬し
次いで乾燥させた後に、膨潤度が約20%とな
ように40℃で5時間浸漬して比較例1の高分子
クチュエータ素子を得た。
〔比較例2〕
(高分子アクチュエータ素子の作製)
上記イオン交換樹脂膜(a)を0.5mol/lの塩化テ
ラエチルアンモニウム塩の水溶液に浸漬し
次いで乾燥させた後に、膨潤度が約45%とな
ようにジエチレングリコール溶液に40℃で24
間浸漬して比較例2の高分子アクチュエータ
素子を得た。
〔比較例3〕
(高分子アクチュエータ素子の作製)
上記イオン交換樹脂膜(a)を0.2mol/lのホウフ
化N-メチル-N-プロピルピペリジニウム塩の水
溶液に浸漬し、次いで乾燥させた後に、膨潤
度が約20%となるように炭酸プロピレン溶液に
7時間浸漬して比較例3の高分子アクチュエー
素子を得た。
<変位角の測定>
作製した各高分子アクチュエータ素子につ
て、一方の端部から2mm内側の位置において
一対の金属電極のそれぞれに通電できるよ
に、白金端子にて高分子アクチュエータ素
の厚さ方向に挟み、膜面が重力方向と平行
なるように握持した。
次に、ポテンショスタット(DCモード、ボ ンショ・ガルバノースタツト HA-501、北斗 工社製)を用いて一対の金属電極の一方が正 、もう一方が負極となるようにして、1.5Vの 電圧を印加し、次いで0.1Hz周期で各金属電極 反対電圧が印加されるように電圧を印加し 右に往復する変位運動をさせた。
この往復変位運動の3往復目における屈曲 ないし変位した状態での高分子アクチュエー タ素子の先端の変位凸面の接線方向と重力方 向とのなす角を右側変位、左側変位とも測定 し、これを平均して変位角とした。
また、各高分子アクチュエータ素子につ て、白金端子による握持したときから、1分 後、1時間後、24時間後、1週間後、および1ヶ 後のそれぞれにおいて上記測定を実施した さらに、上記測定を25℃×20%RH、25℃×80%RH、 よび-10℃(湿度フリー)の雰囲気下でそれぞ 行った。
上記方法にしたがい、作製した高分子ア チュエータ素子の変位角およびその経時変 の測定を行った。得られた結果を表1に示す 。
上記表1の結果より、本発明によって作製 された高分子アクチュエータ素子を用いた場 合(実施例1~5)、いずれの実施例においても、 温常圧の開放系に長期間(24時間以上)放置し ても初期の屈曲量または変位量とほぼ同等を 示すことができることがわかった。なかでも 特に実施例2、4、および5の場合では6ヶ月以 もの間、大きな変位性能(変位量)の低下もな く駆動を持続することができた。また、本発 明の高分子アクチュエータ素子を用いた場合 、外気の湿度の影響も受けにくいことが分か った。さらには、水の凝固点以下の外気温度 でも有効な動作を維持できうることが判明し た。
これに対して、上記ポリエーテル化合物 代えて水を電解質媒として用いた場合(比較 例1)、1時間後に変位量が大きく低下してしま った。また、上記ポリエーテル化合物に代え てジエチレングリコールを電解質媒として用 いた場合(比較例2)、24時間後では変位性能を 期の60%程度維持できていたものの、1ケ月後 には変位しなくなってしまった。したがって 、いずれの比較例においても、本発明の高分 子アクチュエータ素子を用いた場合に比較し て常温常圧および0℃以下の開放系での変異 の維持(耐久性)に劣ることが明らかとなった 。
以上により、本発明の高分子アクチュエ タ素子は、常温常圧もしくは0℃以下の開放 系であっても長期間駆動することができ、ま た、常温常圧の開放系に長期間放置しても初 期の屈曲量または変位量とほぼ同等を示すこ とができるものであることが分かる。
Next Patent: DRIVE UNIT AND TRANSPORT SYSTEM
