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Title:
POLYMERIC COMPOUND HAVING AROYLBIPHENYLENE SKELETON, AND POLYMER COMPOSITION FOR FORMATION OF THERMOSET FILM
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/110634
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed are: a polymeric compound which has excellent transparency, excellent heat resistance, a high refractive index and excellent solubility in various solvents, and which can be prepared into a solution having a low viscosity and excellent handling properties; a process for producing the polymeric compound; and a polymer composition containing the polymeric compound. Specifically disclosed are: an aroylbiphenyl compound represented by formula (1); a polymeric compound produced by using the aroylbiphenyl compound; and a polymer composition for forming a thermoset film, which comprises the polymeric compound as component (A) and a crosslinkable compound as component (B). In formula (1), X represents a halogen atom; and R1 represents a hydrogen atom or a group represented by formula (2a) or (2b). In formulae (2a) and (2b), R2 and R3 independently represent a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms.

Inventors:
TAKAYAMA, Yuki (Ltd. Electronic Materials Research Laboratories 488-6, Suzumi-cho, Funabashi-sh, Chiba 52, 27400, JP)
高山 祐樹 (〒52 千葉県船橋市鈴身町488番地6 日産化学工業株式会社 電子材料研究所内 Chiba, 27400, JP)
HATANAKA, Tadashi (Ltd. Electronic Materials Research Laboratories 488-6, Suzumi-cho, Funabashi-sh, Chiba 52, 27400, JP)
畑中 真 (〒52 千葉県船橋市鈴身町488番地6 日産化学工業株式会社 電子材料研究所内 Chiba, 27400, JP)
Application Number:
JP2009/054457
Publication Date:
September 11, 2009
Filing Date:
March 09, 2009
Export Citation:
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Assignee:
NISSAN CHEMICAL INDUSTRIES, LTD. (7-1 Kanda-Nishiki-cho 3-chome, Chiyoda-ku Tokyo, 54, 10100, JP)
日産化学工業株式会社 (〒54 東京都千代田区神田錦町3丁目7番地1 Tokyo, 10100, JP)
TAKAYAMA, Yuki (Ltd. Electronic Materials Research Laboratories 488-6, Suzumi-cho, Funabashi-sh, Chiba 52, 27400, JP)
高山 祐樹 (〒52 千葉県船橋市鈴身町488番地6 日産化学工業株式会社 電子材料研究所内 Chiba, 27400, JP)
HATANAKA, Tadashi (Ltd. Electronic Materials Research Laboratories 488-6, Suzumi-cho, Funabashi-sh, Chiba 52, 27400, JP)
International Classes:
C08G61/10; C07C45/70; C07C49/786; C07C67/333; C07C69/76; C09D165/02; C07B61/00
Attorney, Agent or Firm:
HANABUSA, Tsuneo et al. (Shin-Ochanomizu Urban Trinity2, Kandasurugadai 3-chom, Chiyoda-ku Tokyo 62, 10100, JP)
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Claims:
下記式(3)で表される構造単位を含む高分子化合物。
〔式(3)中、Qは水素原子又は式(4)で表される基を表す。式(4)中、R 1 は水素原子、式(2a)又は式(2b)で表される基を表す。式(2a)及び式(2b)中、R 2 及びR 3 はそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1乃至6のアルキル基を表す。〕
式(4)中、R 1 が式(2a)で表される基である、請求項1に記載の高分子化合物。
式(4)中、R 1 が式(2b)で表される基である、請求項1に記載の高分子化合物。
請求項1乃至請求項3のうち何れか一項に記載の高分子化合物を含有する溶液。
請求項1乃至請求項3のうち何れか一項に記載の高分子化合物を含有する皮膜。
下記式(1)で表されるアロイルビフェニル化合物。
〔式(1)中、Xはハロゲン原子を表し、R 1 は水素原子、式(2a)又は式(2b)で表される基を表す。式(2a)及び式(2b)中、R 2 及びR 3 はそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1乃至6のアルキル基を表す。〕
(A)成分として下記式(19)で表される構造単位を含む高分子化合物、及び(B)成分として架橋性化合物を含有する熱硬化膜形成用高分子組成物。
〔式(19)中、Uは式(20)で表される基を表す。式(20)中、R 12 は式(20a)又は式(20b)で表される基を表す。〕
式(20)中、R 12 が式(20a)で表される基である、請求項7に記載の熱硬化膜形成用高分子組成物。
(A)成分が、式(19)で表される構造単位からなる高分子化合物である、請求項7又は請求項8に記載の熱硬化膜形成用高分子組成物。
(B)成分が、エポキシ基を有する架橋性化合物又はオキセタニル基を有する架橋性化合物である、請求項7乃至請求項9のうちいずれか一項に記載の熱硬化膜形成用高分子組成物。
(A)成分及び(B)成分が有機溶媒に溶解した溶液形態にある、請求項7乃至請求項10のうちいずれか一項に記載の熱硬化膜形成用高分子組成物。
請求項7乃至請求項11のうちいずれか一項に記載の熱硬化膜形成用高分子組成物を用いて得られる硬化膜。
請求項12に記載の硬化膜を有する固体撮像素子。
請求項12に記載の硬化膜を有するLED素子。
式(18)で表される化合物をニッケル錯体及びパラジウム錯体のうち少なくとも1つの錯体の存在下で重合する高分子化合物の製造方法。
〔式中、Xはハロゲン原子を表し、Qは水素原子又は式(4)で表される基を表す。式(4)中、R 1 は水素原子、式(2a)又は式(2b)を表す。式(2a)及び式(2b)中、R 2 及びR 3 はそれぞれ独立して、水素原子又は炭素原子数1乃至6のアルキル基を表す。〕
式(5)で表される化合物と式(6)で表される化合物を遷移金属触媒の存在下で反応させることを特徴とする、請求項6に記載のアロイルビフェニル化合物の製造方法。
〔式(5)及び式(6)中、Xはハロゲン原子を表し、ZとYは、下記A群もしくはB群から選ばれる基を表し、ZがA群から選ばれる基であるときは、YはB群から選ばれる基であり、ZがB群から選ばれる基であるときは、YはA群から選ばれる基である。式(6)中、R 1 は水素原子、式(2a)又は式(2b)で表される基を表す。式(2a)及び式(2b)中、R 2 及びR 3 はそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1乃至6のアルキル基を表す。〕
A群:MgR 4 、Li、Al(R 4 ) 2 、ZnR 4 、Sn(R 5 ) 3 、B(OR 6 ) 2 、Si(R 5 ) 3 (上記式中、R 4 はハロゲン原子又は炭素原子数1乃至6のアルコキシ基を表し、R 5 はハロゲン原子、炭素原子数1乃至6のアルキル基又は炭素原子数1乃至6のアルコキシ基を表し、R 6 は水素原子又は炭素原子数1乃至6のアルキル基を表す。)
B群:ハロゲン原子、R 7 SO 3 (R 7 は炭素原子数1乃至10のアルキル基、フッ素原子で置換されている炭素原子数1乃至10のアルキル基又はベンゼン環(アルキル基で置換されていても良い)を表す。)
式(7)で表される化合物と式(8)で表される芳香族金属化合物とを反応させた後、水酸基を酸化することを特徴とする、請求項6に記載のアロイルビフェニル化合物の製造方法。
〔式(7)中、Xはハロゲン原子を表す。式(8)中、MはMgR 4 、Li、Al(R 4 ) 2 、ZnR 4 、Ti(R 4 ) 3 、Zr(R 4 ) 3 (式中、R 4 はハロゲン原子又は炭素原子数1乃至6のアルコキシ基を表す)を表し、R 1 は水素原子、式(2a)又は式(2b)で表される基を表す。式(2a)及び式(2b)中、R 2 及びR 3 はそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1乃至6のアルキル基を表す。〕
Description:
アロイルビフェニレン骨格を有 る高分子化合物及び熱硬化膜形成用高分子 成物

 本発明は、アロイルビフェニル化合物、 フェニレン骨格を有する高分子化合物及び れらの製造方法、前記高分子化合物を含有 る溶液及び皮膜さらには、前記ビフェニレ 骨格を有する高分子化合物及び架橋性化合 を含有する熱硬化性高分子組成物及びその 化膜に関する。

 これまで高分子化合物を高機能化する試 が種々行われてきている。例えば、高分子 合物を高屈折率化する方法として、芳香族 、ハロゲン原子、硫黄原子を導入すること なされている。中でも、硫黄原子を導入し エピスルフィド高分子化合物及びチオウレ ン高分子化合物は、眼鏡用高屈折率レンズ して実用化されている。

 また、耐熱性を付与するための試みも数多 なされており、そのために芳香族環を導入 た高分子化合物を適用することがよく知ら ている。例えば、置換アリーレン繰返し単 を主鎖に有するポリアリーレンコポリマー 報告されている(例えば、特許文献1参照)。 の高分子化合物は主として耐熱性プラスチ クへの応用が期待されている。また、正四 体構造を有するテトラエチニル化合物とビ ジエン化合物とのディールス-アルダー反応 によって得られるポリフェニレン化合物も提 案されている(例えば、特許文献2参照)。

米国特許第5886130号明細書

特開2005-232211号公報

 ところで近年、代表的な光スイッチング 子である液晶ディスプレイや自発光素子で る有機EL(electroluminescent)ディスプレイにおい て、光の高効率利用は更なる低消費電力化と 高輝度化の両立を図る必須技術となってきて いる。また、光半導体である撮像素子やLED素 子においても、同様の理由により光の有効利 用を図ることが重要な技術課題となってきて いる。このような光電子材料の分野において 、前記の課題を克服するための手段の一つと して、透明性と耐熱性を兼ね備えた高屈折率 高分子化合物が求められるようになってきた 。

 しかしながら、上述の芳香族環を導入し 高分子化合物は、一般に、溶媒への溶解性 不充分であったり、溶媒に溶解する場合で 、限られた溶媒のみにしか溶解せず、しか 得られる高分子化合物の溶液が非常に高い 度を有すること等のため、充分な実用性が るとは言い難かった。また、溶媒への溶解 が高い場合であっても、着色していたり透 性が低かったりする等、高い屈折率と透明 を両立することは困難であった。

 本発明は、以上のような事情に基づいてな れたものであり、透明性と耐熱性に優れ、 い屈折率を有し、且つ、様々な溶媒への溶 性に優れ、しかも溶液としたときに粘度が くハンドリング性に優れるといった特性を ね備える高分子化合物及び該高分子化合物 製造方法の提供を目的とする。
 また本発明は、前記高分子化合物を含有す 溶液並びに前記高分子化合物を含有する皮 を提供することを目的とし、加えて、前記 高分子化合物の原料となる化合物及びその 造方法を提供することも目的とする。
 さらに本発明は、前記高分子化合物と架橋 化合物とを含有する高分子組成物であって 該組成物が様々な溶媒への溶解性に優れ、 かも溶液としたときに粘度が低くハンドリ グ性に優れるといった特性を兼ね備えるも であり、また該組成物より得られる膜が透 性と耐熱性に優れ、高い屈折率を有し、且 、溶剤耐性をも備える高分子組成物を提供 ることを目的とする。

 本発明者らは、上記目的を達成するため鋭 検討を重ねた結果、ビフェニレン骨格を有 る高分子化合物を構築することにより、透 性、耐熱性に優れ、高い屈折率を有し、様 な溶媒への溶解性にも優れ、しかも溶液と たときに粘度が低くハンドリング性に優れ ことを見出し、本発明を完成するに至った
 さらに本発明者らは前記ビフェニレン骨格 有する高分子化合物と架橋性化合物を含む 成物という構成を採用することにより、該 成物が様々な溶媒への溶解性にも優れ、し も溶液としたときに粘度が低くハンドリン 性に優れるだけでなく、硬化した際には透 性、耐熱性に優れ、高い屈折率を有し、且 溶剤耐性に優れる硬化膜が得られることを 出し、本発明を完成するに至った。

 即ち、本発明は第1観点として、下記式(3) で表される構造単位を含む高分子化合物。

〔式(3)中、Qは水素原子又は式(4)で表される を表す。式(4)中、R 1 は水素原子、式(2a)又は式(2b)で表される基を す。式(2a)及び式(2b)中、R 2 及びR 3 はそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数 1乃至6のアルキル基を表す。〕
 第2観点として、式(4)中、R 1 が式(2a)で表される基である、第1観点に記載 高分子化合物。
 第3観点として、式(4)中、R 1 が式(2b)で表される基である、第1観点に記載 高分子化合物。
 第4観点として、第1観点乃至第3観点のうち れか一項に記載の高分子化合物を含有する 液。
 第5観点として、第1観点乃至第3観点のうち れか一項に記載の高分子化合物を含有する 膜。
 第6観点として、下記式(1)で表されるアロイ ルビフェニル化合物。

〔式(1)中、Xはハロゲン原子を表し、R 1 は水素原子、式(2a)又は式(2b)で表される基を す。式(2a)及び式(2b)中、R 2 及びR 3 はそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数 1乃至6のアルキル基を表す。〕
 第7観点として、(A)成分として下記式(19)で される構造単位を含む高分子化合物、及び(B )成分として架橋性化合物を含有する熱硬化 形成用高分子組成物。

〔式(19)中、Uは式(20)で表される基を表す。式 (20)中、R 12 は式(20a)又は式(20b)で表される基を表す。〕
 第8観点として、式(20)中、R 12 が式(20a)で表される基である、第7観点に記載 の熱硬化膜形成用高分子組成物。
 第9観点として、(A)成分が、式(19)で表され 構造単位からなる高分子化合物である、第7 点又は第8観点に記載の熱硬化膜形成用高分 子組成物。
 第10観点として、(B)成分が、エポキシ基を する架橋性化合物又はオキセタニル基を有 る架橋性化合物である、第7観点乃至第9観点 のうちいずれか一項に記載の熱硬化膜形成用 高分子組成物。
 第11観点として、(A)成分及び(B)成分が有機 媒に溶解した溶液形態にある、第7観点乃至 10観点のうちいずれか一項に記載の熱硬化 形成用高分子組成物。
 第12観点として、第7観点乃至第11観点のう いずれか一項に記載の熱硬化膜形成用高分 組成物を用いて得られる硬化膜。
 第13観点として、第12観点に記載の硬化膜を 有する固体撮像素子。
 第14観点として、第12観点に記載の硬化膜を 有するLED素子。
 第15観点として、式(18)で表される化合物を ッケル錯体及びパラジウム錯体のうち少な とも1つの錯体の存在下で重合する高分子化 合物の製造方法。

〔式中、Xはハロゲン原子を表し、Qは水素原 又は式(4)で表される基を表す。式(4)中、R 1 は水素原子、式(2a)又は式(2b)を表す。式(2a)及 び式(2b)中、R 2 及びR 3 はそれぞれ独立して、水素原子又は炭素原子 数1乃至6のアルキル基を表す。〕
 第16観点として、式(5)で表される化合物と (6)で表される化合物を遷移金属触媒の存在 で反応させることを特徴とする、第6観点に 載のアロイルビフェニル化合物の製造方法

〔式(5)及び式(6)中、Xはハロゲン原子を表し ZとYは、下記A群もしくはB群から選ばれる基 表し、ZがA群から選ばれる基であるときは YはB群から選ばれる基であり、ZがB群から選 れる基であるときは、YはA群から選ばれる である。式(6)中、R 1 は水素原子、式(2a)又は式(2b)で表される基を す。式(2a)及び式(2b)中、R 2 及びR 3 はそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数 1乃至6のアルキル基を表す。〕
A群:MgR 4 、Li、Al(R 4 ) 2 、ZnR 4 、Sn(R 5 ) 3 、B(OR 6 ) 2 、Si(R 5 ) 3 (上記式中、R 4 はハロゲン原子又は炭素原子数1乃至6のアル キシ基を表し、R 5 はハロゲン原子、炭素原子数1乃至6のアルキ 基又は炭素原子数1乃至6のアルコキシ基を し、R 6 は水素原子又は炭素原子数1乃至6のアルキル を表す。)
B群:ハロゲン原子、R 7 SO 3 (R 7 は炭素原子数1乃至10のアルキル基、フッ素原 子で置換されている炭素原子数1乃至10のアル キル基又はベンゼン環(アルキル基で置換さ ていても良い)を表す。)
 第17観点として、式(7)で表される化合物と (8)で表される芳香族金属化合物とを反応さ た後、水酸基を酸化することを特徴とする 請求項6に記載のアロイルビフェニル化合物 製造方法。

〔式(7)中、Xはハロゲン原子を表す。式(8)中 MはMgR 4 、Li、Al(R 4 ) 2 、ZnR 4 、Ti(R 4 ) 3 、Zr(R 4 ) 3 (式中、R 4 はハロゲン原子又は炭素原子数1乃至6のアル キシ基を表す)を表し、R 1 は水素原子、式(2a)又は式(2b)で表される基を す。式(2a)及び式(2b)中、R 2 及びR 3 はそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数 1乃至6のアルキル基を表す。〕

 本発明により、透明性と耐熱性に優れ、高 屈折率を有し、様々な溶媒への溶解性に優 、しかも高分子量の化合物であるにも拘わ ず、溶媒に溶解したときに低粘度であるた 、ハンドリング性にも優れるところの高分 化合物が提供される。
 そのため、本発明の高分子化合物、並びに 化合物を含有する溶液及び皮膜は、光電子 料分野において、その優れた特性とハンド ング性の高さから、好適に用いることがで るという効果が得られる。
 さらに、本発明の製造方法により、上記の 分子化合物は容易に製造可能であり、その 、その原料化合物であるアロイルビフェニ 化合物の製造も容易であるという利点を有 る。

 また本発明により、様々な溶媒への溶解性 優れ、しかも溶媒に溶解して溶液形態と為 た場合には、高分子量の化合物を含有して るにもかかわらず、低粘度であるため、ハ ドリング性に優れるところの熱硬化膜形成 高分子組成物が提供される。
 そして、該組成物を熱硬化させることによ 、透明性、耐熱性に優れ、高い屈折率を有 、しかも溶剤耐性に優れる硬化膜を得るこ ができる。
 このため、本発明の熱硬化膜形成用高分子 成物及び該化合物から得られる硬化膜は、 電子材料分野においてその優れた特性とハ ドリング性の高さから、好適に用いること できるという効果が得られる。

[アロイルビフェニル化合物]
 本発明のアロイルビフェニル化合物は、下 式(1)で表される新規なビフェニル化合物で る。

 式(1)中、Xはハロゲン原子を表し、R 1 は水素原子、式(2a)又は式(2b)で表される基を す。式(2a)及び式(2b)中、R 2 及びR 3 はそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数 1乃至6のアルキル基を表す。

 式(1)におけるケトン部位(点線で囲まれた部 位)の位置は、2位もしくは3位のいずれであっ てもよい。
 また、式(1)におけるR 1 の置換位置はオルト位、メタ位、パラ位のい ずれであっても良い。

 式(1)中、Xはハロゲン原子、すなわちF、Cl、 Br、Iから選ばれるが、本ビフェニル化合物を モノマーとしてみた場合に求められる重合性 の高さを考慮すると、Cl、Br、Iより選択され ことが好ましい。
 さらに、式(1)で表される化合物自体の製造 容易さをも加味すると、XはCl又はBrである とがより好ましい。

 式(1)中、R 1 は水素原子、式(2a)又は式(2b)で表される基か 選ばれるが、本化合物を重合して得られる 分子量体の、溶媒への溶解性や成膜性を考 すると、R 1 は式(2a)又は式(2b)で表される基であることが ましい。
 式(2a)中のR 2 及び式(2b)中のR 3 はいずれも、水素原子又は炭素原子数1乃至6 アルキル基を表し、アルキル基は分枝して ても良い。重合時の反応条件を考慮すると R 2 及びR 3 はいずれもアルキル基であることが好ましい 。

[アロイルビフェニル化合物の製造方法[1]]
 本発明の上記式(1)で表されるアロイルビフ ニル化合物は、一般に、下記スキームに従 て製造される。

 すなわち、式(5)で表される化合物と式(6)で される化合物とを、パラジウム錯体、銅錯 、ニッケル錯体等の遷移金属触媒と、必要 場合には塩基の存在下、溶媒中でカップリ グ反応を行い、式(1)で表される化合物を得 。
 上記スキーム中、R 1 及びXは前述に定義したとおりである。

 式(6)中、Yはハロゲン原子、又はR 7 SO 3 (R 7 は炭素原子数1乃至10のアルキル基、フッ素原 子で置換されている炭素原子数1乃至10のアル キル基又はベンゼン環(アルキル基で置換さ ていても良い)を表す)から選択される。
 また式(5)中、ZはMgR 4 、Li、Al(R 4 ) 2 、ZnR 4 、Sn(R 5 ) 3 、B(OR 6 ) 2 又はSi(R 5 ) 3 から選択され、好ましくは、B(OR 6 ) 2 又はSi(R 5 ) 3 である(式中、R 4 はハロゲン原子又は炭素原子数1乃至6のアル キシ基を表し、R 5 はハロゲン原子、炭素原子数1乃至6のアルキ 基又は炭素原子数1乃至6のアルコキシ基を し、R 6 は水素原子又は炭素原子数1乃至6のアルキル を表す)。
 上記Zの定義と上記Yの定義は夫々互いに入 替わっても良い。

 上記合成反応の際に用いる触媒は、遷移 属触媒であれば特に限定はされないが、上 の中でもパラジウム錯体の使用が好ましい パラジウム錯体として種々の構造のものが 用可能であるが、特に3級ホスフィンや3級 スファイトを配位子とする、低原子価パラ ウム錯体が好ましい。或いは、反応系中で 容易にゼロ価錯体に変換される適当な前駆 を触媒として用いても良い。

 また、反応系中で、3級ホスフィンや3級ホ ファイトを配位子として含まないパラジウ 錯体と、3級ホスフィンや3級ホスファイトと を混合し、3級ホスフィンや3級ホスファイト 配位子とする低原子価錯体を発生させても い。
 さらに、3級ホスフィンや3級ホスファイト 含まないパラジウム触媒及び/又は3級ホスフ ィンや3級ホスファイトを含むパラジウム触 と、上記配位子(3級ホスフィンや3級ホスフ イト)とを組み合わせて用いてもよい。

 上記3級ホスフィンや3級ホスファイトを含 ないパラジウム触媒としては、ビス(ジベン リデンアセトン)パラジウム、トリス(ジベ ジリデンアセトン)ジパラジウム、酢酸パラ ウム、塩化パラジウム、パラジウム-活性炭 等が挙げられる。
 また上記3級ホスフィンや3級ホスファイト 既に配位子として含むパラジウム錯体とし は、ジメチルビス(トリフェニルホスフィン) パラジウム、ジメチルビス(ジフェニルメチ ホスフィン)パラジウム、(エチレン)ビス(ト フェニルホスフィン)パラジウム、テトラキ ス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ビ (トリフェニルホスフィン)パラジウムジク リド等が挙げられる。
 さらに、上記配位子として使用可能な3級ホ スフィン、3級ホスファイトとしては、例え 、トリフェニルホスフィン、1,2-ビス(ジフェ ニルホスフィノ)エタン、1,3-ビス(ジフェニル ホスフィノ)プロパン、1,4-ビス(ジフェニルホ スフィノ)ブタン、トリ(tert-ブチル)ホスフィ 、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロ ン、1,2’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1’ -ビナフタレントリメチルホスファイト、ト エチルホスファイト、トリフェニルホスフ イト等が挙げられる。
 これらの配位子の2種類以上を混合して錯体 化させたパラジウム錯体を用いても良い。

 上記パラジウム錯体の使用量は、原料物 に対して20モル%以下で十分であり、通常、1 0モル%以下で使用される。

 上記合成反応において、必要な場合には 基を、反応条件に応じてそのままの形態あ いは水溶液の形態として使用しても良い。 当な塩基として、無機塩基としては水酸化 トリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウ 、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、 酸水素カリウム、リン酸カリウム、炭酸カ ウム及び炭酸セシウム等、有機塩基として トリエチルアミン及びジイソプロピルエチ アミン等の脂肪族アミン、ピリジン、キノ ン及びイミダゾール等の芳香族アミンが挙 られる。

 上記合成反応に用いる溶媒としては、当該 応条件下において安定であって、且つ不活 であり、合成反応を妨げないものであれば に制限されない。具体的には、水、アルコ ル類、非プロトン性極性有機溶媒(DMF(N,N-ジ チルホルムアミド)、DMSO(ジメチルスルホキ ド)、DMAc(N,N-ジメチルアセトアミド)及びNMP(N -メチル-2-ピロリドン)等)、エーテル類(Et 2 O(ジエチルエーテル)、i-Pr 2 O(イソプロピルエーテル)、TBME(tert-ブチルメ ルエーテル)、CPME(シクロペンチルメチルエ テル)、THF(テトラヒドロフラン)及びジオキ ン等)、脂肪族炭化水素類(ペンタン、ヘキサ ン及び石油エーテル等)、芳香族炭化水素類( ンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ニト ベンゼン及びテトラリン等)、ハロゲン化炭 化水素類(クロロホルム、ジクロロメタン、 塩化炭素及び1,2-ジクロロエタン等)、ケトン 類(アセトン及びメチルエチルケトン等)、低 脂肪酸エステル類(酢酸メチル、酢酸エチル 、酢酸ブチル及びプロピオン酸メチル等)及 ニトリル類(アセトニトリル、プロピオニト ル及びブチロニトリル等)等が挙げられる。

 上記合成反応の反応温度は、-100℃から使用 する溶媒の沸点までの範囲であればよく、好 ましくは、-50乃至150℃の範囲であることが望 ましい。
 また反応時間は、0.1乃至1,000時間であるこ が好ましい。
 最後に上記合成反応によって得られた粗生 物を、蒸留、シリカゲルカラムクロマトグ フィー及び再結晶等を用いて精製し、式(1) 表されるアロイルビフェニル化合物を得る

[アロイルビフェニル化合物の製造方法[2]]
 本発明のアロイルビフェニル化合物の別の 造方法として、下記スキームを挙げること できる。

 すなわち、式(5)で表される化合物と式(9)で される化合物とをパラジウム錯体、銅錯体 びニッケル錯体等の遷移金属触媒と、必要 場合には塩基の存在下、溶媒中でカップリ グ反応を行い、式(7)で表される化合物(中間 体1)を得る。その後、式(8)で表されるR 1 を有する芳香族金属化合物を反応させ、式(10 )で表されるアルコール化合物に変換し、最 に式(10)中の水酸基を酸化して式(1)で表され 化合物を得る。
 上記式中、R 1 、X、Y及びZは前述に定義したとおりである。

 式(8)中、Mは式(7)中のアルデヒド基に付加反 応可能な官能基であり、MgR 4 、Li、Al(R 4 ) 2 、ZnR 4 、Ti(R 4 ) 3 、Zr(R 4 ) 3 (式中、R 4 はハロゲン原子又は炭素原子数1乃至6のアル キシ基を表す)から選択されることが好まし い。

 式(10)で表される化合物の酸化に用いる酸 化剤は、ベンゼン上の置換基Xを酸化しない 化剤であれば良く、例えば、クロム系酸化 、DMSO系酸化剤、マンガン系酸化剤及びTEMPO( トラメチルピペリジン オキシラジカル)等 挙げられる。

 上記スキームで用いられる好適な遷移金属 媒及び塩基として、アロイルビフェニル化 物の製造方法[1]で示した化合物を夫々挙げ ことができる。
 また、上記スキームの一連の好適な反応条 (反応温度、反応時間、溶媒)及び精製方法 、前記製造方法[1]で示した反応条件及び精 方法を用いることができる。

[アロイルビフェニル化合物の原料化合物 ある、式(6)で表される化合物及び式(9)で表 れる化合物の製造方法]

 前記アロイルビフェニル化合物の製造方 [1]又は[2]において、原料化合物として用い れる式(6)で表される化合物又は式(9)で表さ る化合物として、市販品(式中、Yがハロゲ 原子であるもの)を用いてもよい。

 式(6)で表される化合物又は式(9)で表される 合物において、Yがハロゲン原子でない場合 、すなわち、YがR 7 SO 3 基(R 7 は炭素原子数1乃至10のアルキル基、フッ素原 子で置換されている炭素原子数1乃至10のアル キル基又はベンゼン環(アルキル基で置換さ ていても良い)を表す)である場合、下記スキ ームに従い、式(11)で表される置換基Pを有す フェノール化合物を、塩基の存在下、溶媒 で、対応するスルホニルクロリド又はスル ン酸無水物と反応させて得ることができる

 上記スキーム中、X、Y及びR 1 は前述に定義されたとおりである。

 上記合成反応で用いるスルホニルクロリ としては、メタンスルホニルクロリド及び ルエンスルホニルクロリド等が挙げられる また、スルホン酸無水物としては、メタン ルホン酸無水物、トルエンスルホン酸無水 及びトリフルオロメタンスルホン酸無水物 が挙げられる。

 上記合成反応で用いる塩基としては、水 化ナトリウム、水素化カリウム、ブチルリ ウム及びtert-ブトキシカリウム等の他、前 アロイルビフェニル化合物の製造方法[1]で げた無機塩基及び有機塩基を挙げることが きる。

 また、上記合成反応で用いる溶媒は、前 アロイルビフェニル化合物の製造方法[1]で げた各種溶媒を好適に用いることができる

 上記合成反応の反応温度は、-100℃から使用 する溶媒の沸点までの範囲であればよく、好 ましくは、-50乃至150℃の範囲であることが望 ましい。
 また反応時間は、0.1乃至1,000時間であるこ が好ましい。
 最後に上記合成反応によって得られた粗生 物を、蒸留、シリカゲルカラムクロマトグ フィー、再結晶等を用いて精製し、式(6)又 式(9)で表される化合物を得る。

[アロイルビフェニル化合物のその他の製造 法[3]]
 本発明の式(1)で表されるアロイルビフェニ 化合物は、上記製造方法[1]及び[2]の他に、 記スキームによっても製造可能である。

 すなわち、式(5)で表される化合物と、式(12) で表される官能基Tを有する化合物を、パラ ウム錯体、銅錯体及びニッケル錯体等の遷 金属触媒と、必要な場合には塩基の存在下 溶媒中でカップリング反応を行い、式(13)で される化合物(中間体2)を得る。その後、式( 14)で表されるR 1 を有する芳香族化合物反応させて、式(1)で表 されるアロイルビフェニル化合物を得る。

 上記スキーム中、X、Y、Z及びR 1 は前述に定義したとおりである。
 また、上記式(12)において、置換基Tはシア 基、カルボキシル基及びアルコキシカルボ ル基から選択される。このため、本製造方 [3]は、前記製造方法[2]において必要とされ 酸化工程を省略できる。

 上記式(14)において、Lは官能基T(シアノ基、 カルボキシル基又はアルコキシカルボニル基 )に付加反応可能な官能基であり、MgR 4 (R 4 はハロゲン原子又は炭素原子数1乃至6のアル キシ基を表す)及びLiから選択されることが ましい。

 上記スキームで用いられる好適な遷移金属 及び塩基として、前記アロイルビフェニル 合物の製造方法[1]で示した化合物を夫々挙 ることができる。
 また、上記スキームの一連の好適な反応条 (反応温度、反応時間、溶媒)及び精製方法 、前記製造方法[1]で示した反応条件及び精 方法を用いることができる。

[アロイルビフェニル化合物のその他の製造 法[4]]
 本発明の式(1)で表されるアロイルビフェニ 化合物は、上記製造方法[1]乃至[3]の他に、 記スキームによっても製造可能である。

 すなわち、式(5)で表される化合物と、式(15) で表されるベンジルアルコール化合物を、パ ラジウム錯体、銅錯体及びニッケル錯体等の 遷移金属触媒と、必要な場合には塩基の存在 下、溶媒中でカップリング反応を行い、式(16 )で現される化合物(中間体3)を得る。その後 脱保護を行い式(17)で表されるアルコール化 物に変換した後、水酸基を酸化して、式(7) 表されるアルデヒド化合物を得る。
 このようにして得られた式(7)で表される化 物は、前記製造方法[2]に記載の方法を用い 、式(1)で表されるアロイルビフェニル化合 に変換することができる。

 上記スキーム中、X、Y及びZは前述に定義し とおりである。
 また上記スキーム中、R 8 は水酸基の保護基として使用することができ る置換基であれば特に制限はされないが、炭 素原子数1乃至10のアルキル基、トリフェニル メチル基、炭素原子数1乃至10のアシル基、炭 素原子数1乃至10のアルコキシカルボニル基、 テトラヒドロピラン基、メトキシメチル基、 1-エトキシエチル基及びSi(R 10 ) 3 (R 10 は炭素原子数1乃至10のアルキル基又はフェニ ル基を表す)から選択される基であることが ましい。

 上記スキームで用いられる好適な遷移金属 媒及び塩基として、前記アロイルビフェニ 化合物の製造方法[1]で示した化合物を夫々 げることができる。
 また脱保護は、塩基、酸又はフッ化物を使 して行うこと事が可能である。脱保護に用 られる塩基としては水酸化ナトリウム、水 化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリ ム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、 酸水素カリウム及びリン酸カリウム等が挙 られる。また、酸としては塩化水素、硫酸 びリン酸等の無機酸、並びに、ギ酸及びト エンスルホン酸等の有機酸等が挙げられる さらに、フッ化物としては、フッ化ナトリ ム、フッ化カリウム、フッ化セシウム及びR 11 NF(式中、R 11 は炭素原子数1乃至10のアルキル基を表す)等 挙げることができる。
 さらに、上記式(17)で表される化合物の酸化 に用いる酸化剤は、水酸基をアルデヒド基に 酸化できる酸化剤であれば特に制限は無い。 好適な酸化剤として、ピリジニウムクロロク ロメート、ピリジニウムジクロメート等のク ロム系酸化剤、DMSO系酸化剤、マンガン系酸 剤及びTEMPO(テトラメチルピペリジン オキシ ラジカル)等を挙げることができる。
 また、上記スキームの一連の好適な反応条 (反応温度、反応時間、溶媒)及び精製方法 、前記製造方法[1]で示した反応条件及び精 方法を用いることができる。

[式(3)で表される構造単位を含む高分子化合 ]
 本発明はまた、式(3)で表される構造単位を む高分子化合物にも関する。
 本発明の高分子化合物は、式(3)で表される 造単位を含む化合物であるが、その重量平 分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィーに るポリスチレン換算値で2,000乃至500,000であ ことが好ましい。

 式中、Qは水素原子又は式(4)で表される基を 表し、R 1 は水素原子、式(2a)又は式(2b)で表される基を す。式(2a)及び式(2b)中、R 2 及びR 3 はそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数 1乃至6のアルキル基を表す。ここでアルキル は直鎖状又は分枝鎖状アルキル基を表す。

 式(3)中、Qは溶媒への溶解性の観点から式(4) で表される基であることが好ましい。
 式(4)中、R 1 は溶媒溶解性及び成膜性の観点から式(2a)又 式(2b)で表される基であることがより好まし 。
 また、式(2a)中のR 2 、式(2b)中のR 3 は、式(3)で表される構造単位を含む高分子化 合物の製造時において、重合反応条件の観点 からはアルキル基であることが望ましいが、 成膜性の観点からは水素原子であることが特 に好ましい。
 本発明の高分子化合物は、式(3)で表される 造単位を含む高分子化合物であるので、式( 3)で表される構造単位以外のその他の構造単 を含んでもよい。その他の構造単位として 、ベンゼン、チオフェン、ピリジン、ナフ レン等の構造単位を挙げることができる。 記その他の構造単位を含む場合、高分子化 物全体に対して、式(3)で表される構造単位 50モル%乃至99モル%であることが望ましい。
 一方、式(3)で表される構造単位のみからな 高分子化合物は、本発明の効果を発現させ すいためより好ましい。したがって、本発 の高分子化合物は、式(3)で表される構造単 を50モル%乃至100モル%で含むことが望ましい 。

[式(3)で表される構造単位を含む高分子化合 の製造方法]
 上記式(3)で表される構造単位を含む高分子 合物は、一般に、下記スキームに従って式 方法で合成できる。

 すなわち、式(18)で表される化合物(モノマ )をニッケル錯体、パラジウム錯体及び銅錯 等の遷移金属錯体と、必要な場合には配位 となる化合物や塩基の存在下、一般に溶媒 で重合反応を行い、式(3)で表される構造単 を有する高分子化合物を得る。
 上記スキーム中、X及びQは前述に定義した おりである。

 上記製造方法において、式(18)で表される 化合物は一種単独で使用しても良いし、又は 二種以上を組み合わせて用いることもできる 。二種以上を用いる場合には、それら各化合 物の比率は特に制限されず、目的とする高分 子の構造に応じて適宜調整することができる 。

 また、式(3)で表される構造単位を有する高 子化合物は、式(3)で表される構造単位以外 構造単位を含んでいてもよい。その場合、 記式(18)で表される化合物に加え、その他モ ノマーとして、2つ以上のハロゲン原子を有 る芳香族系化合物を用いることができる。 の他のモノマーは、本発明の高分子化合物 得るために用いる全モノマーに対して、1モ %乃至50モル%の範囲で用いることができる。
 上記2つ以上のハロゲン原子を有する芳香族 系化合物は、芳香族環における任意の位置の 2つ以上の水素がハロゲン原子に置換された のであれば、その種類に特に制限はなく、 的とする構造単位の構造に応じて適切なも を選択すればよい。具体例としては、1,4-ジ ロロベンゼン、1,3-ジクロロベンゼン、1,6- クロロナフタレン、2,5-ジクロロチオフェン 2,5-ジクロロピリジン、2,6-ジクロロピリジ 、1,4-ジブロモベンゼン、1,3-ジブロモベンゼ ン、1,6-ジブロモナフタレン、2,5-ジブロモチ フェン、2,5-ジブロモピリジン及び2,6-ジブ モピリジン等を挙げることができる。

 上記その他のモノマー(2つ以上のハロゲ 原子を有する芳香族系化合物)についても、 種を単独で用いても良く、二種以上を任意 組み合わせで使用しても良い。また、その 率も特に制限されず、目的とする高分子の 造に応じて調整することができる。

 上記重合反応で用いる遷移金属錯体は特 制限されず、公知の各種の重合用金属錯体 中から、任意に選択して使用することがで る。例としては、銅錯体、ニッケル錯体及 パラジウム錯体等の還元触媒が挙げられる 中でも、ニッケル錯体及びパラジウム錯体 好ましい。なおこれらの触媒は、一種を単 で用いても良く、二種以上を組み合わせて いても良い。

 上記ニッケル錯体としては、テトラキス( トリフェニルホスフィン)ニッケル、ジクロ (2,2’-ビピリジン)ニッケル及びビス(1,5-シク ロオクタジエン)ニッケル等が挙げられる。 でも重合能力の高さから、ビス(1,5-シクロオ クタジエン)ニッケル等の0価ニッケル錯体が ましい。なお、ニッケル錯体は、何れか一 を単独で用いても良く、二種以上を組み合 せて用いても良い。また、ジクロロビス(ト リフェニルホスフィン)ニッケル(2価)と、還 剤として金属亜鉛を併用することもできる

 上記パラジウム錯体としては、テトラキ (トリフェニルホスフィン)パラジウム及び クロロ{1,3-ビス(ジフェニルホスフィン)プロ ン}パラジウム等が挙げられる。中でも、テ トラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウ が好ましい。なお、パラジウム錯体は、何 か一種を単独で用いても良く、二種以上を み合わせて用いても良い。

 金属錯体は、原料であるモノマーに対して 2×10 -3 倍乃至2×10 -2 倍のモル比で使用することができる。また、 0価ニッケル錯体のようにそれ自身が反応剤 して作用する場合には、原料であるモノマ に対して、1倍乃至5倍のモル比で使用するこ とができる。

 上記重合反応において、必要な場合には配 子となる化合物及び/又は塩基を反応条件に 応じて適宜使用する。
 配位子となる化合物としては、配位子:PPh 3 (トリフェニルホスフィン)、(Tol) 3 P(トリトリルホスフィン)、(tert-Bu) 3 P(トリ-tert-ブチルホスフィン)、(Cy) 3 P(トリシクロヘキシルホスフィン)、dppe(1,2-ビ ス(ジフェニルホスフィノ)エタン)、dppp(1,3-ビ ス(ジフェニルホスフィノ)プロパン)、dppf(1,1 -ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)、 cod(1,5-シクロオクタジエン)及びビピリジン等 が挙げられる。
 また、塩基はそのままの形態で用いてもよ 、或いは水溶液の形態として用いてもよい 好適な塩基として、水素化ナトリウム、水 化カリウム、ブチルリチウム及びtert-ブト シカリウム等に加え、水酸化ナトリウム、 酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナト ウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリ ム、リン酸カリウム、炭酸カリウム及び炭 セシウム等の無機塩基、トリエチルアミン びジイソプロピルエチルアミン等の脂肪族 ミン、並びに、ピリジン、キノリン及びイ ダゾール等の芳香族アミン等の有機塩基が げられる。

 重合の手順は特に制限されないが、通常 、反応容器中でモノマーを溶媒に溶解又は 散させ、そこに触媒や、必要な場合には配 子や塩基を加えて反応を開始する。

 上記重合反応に用いる溶媒としては、モノ ーを好適に溶解又は分散させることができ 且つ、モノマーや反応中に生じた高分子化 物との間に好ましからぬ副反応を生じない のであれば、その種類は特に制限されない 例としては、アルコール類、非プロトン性 性有機溶媒(DMF、DMSO、DMAc及びNMP等)、エーテ ル類(Et 2 O、i-Pr 2 O、TBME、CPME、THF及びジオキサン等)、脂肪族 化水素類(ペンタン、ヘキサン及び石油エー ル等)、芳香族炭化水素類(ベンゼン、トル ン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼ 、ジクロロベンゼン、ニトロベンゼン及び トラリン等)、ハロゲン系炭化水素類(クロロ ホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素及び1,2 -ジクロロエタン等)、ケトン類(アセトン及び メチルエチルケトン等)、低級脂肪酸エステ 類(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル及 プロピオン酸メチル等)及びニトリル類(ア トニトリル、プロピオニトリル及びブチロ トリル等)を用いることができる。なお、溶 は一種を単独で用いても良く、二種以上を 意の組み合わせで混合して用いても良い。

 重合反応時の雰囲気は特に限定されない 、通常は空気中又は不活性雰囲気下、好ま くは不活性雰囲気下で行う。不活性雰囲気 例としてはアルゴン又は窒素雰囲気が挙げ れる。

 重合反応時の温度に特に制限はないが、- 20℃乃至100℃である。好ましくは、20℃乃至60 ℃である。重合反応時の圧力にも特に制限は ないが、通常は常圧で行う。

 重合反応の時間は、使用するモノマーや 媒の種類、重合時の温度や圧力等によって 異なるが、1時間乃至1,000時間である。好ま くは2時間乃至20 時間である。

 重合反応の終了後、得られた高分子化合物 任意の方法で回収し、必要に応じて洗浄等 後処理を行う。反応溶液から高分子化合物 回収する方法としては、再沈殿等の方法が げられる。
 後処理としては、塩酸等の酸やキレート化 等を用いた洗浄による金属錯体の除去等が げられる。

 このようにして得られた式(3)で表される構 単位を有する高分子化合物は、様々な溶媒 溶解でき、しかも得られる溶液が低粘度で りハンドリング性にも優れることから、「 分子化合物の溶液」の形態で種々の材料に 適に使用することができる。
 そして、該溶液を固相担体に塗布又は吸着 せることにより、式(3)で表される構造単位 有する高分子化合物を含有する皮膜を得る とができる。

 上記固相担体とは、本発明の式(3)で表され 構造単位を有する高分子化合物を塗布又は 着させて被覆することが可能な固体をいい 特に材質、形状、寸法等には制限がなく、 意のものを固相担体として使用することが きる。
 固相担体の材質の具体例としては、ポリオ フィン、ポリスチレン、ポリエチレン、ポ カーボネート、ポリアミド、ポリエステル びアクリル系樹脂等の各種樹脂材料、ガラ 、アルミナ、炭素及び金属等の無機材料等 挙げられる。また、固相担体の形状の例と ては、平板状、粒子状、繊維状、膜状及び ート状等が挙げられる。
 これらの固相担体は、材質、形状、寸法等 より1種の材質を単独で用いたものでもよく 、また、2種以上の材質を任意に組み合わせ り、特定の比率で併用したものであっても い。例えば、平板状ガラス、シート状樹脂 膜状樹脂、無機材料と樹脂材料との積層板 あるいは各種材料の粒子状、繊維状の単独 又はこれらの混合物等、及び膜状樹脂と無 材料の混合物等が挙げられる。
 本発明の式(3)で表される構造単位を有する 分子化合物を固相担体に被覆する方法とし は、該高分子化合物の溶液を、含浸法、刷 塗り法、キャスト法、スピンコート法等に り、固相担体上に塗布し被覆する方法が挙 られる。

 本発明の式(3)で表される構造単位を含む高 子化合物は、透明性と耐熱性に優れ、高い 折率を有していることから、好適な用途の つとして、こうした特性において高い品質 能が求められる光学電子材料を挙げること できる。
 この場合、上記高分子化合物の溶液を用い スピンコート法、キャスト法、インクジェ トプリント法及びスプレー塗布法等で基板( 例えば、シリコン/二酸化シリコン被覆基板 シリコンナイトライド基板、金属例えばア ミニウム、モリブデン及びクロム等が被覆 れた基板、ガラス基板、石英基板及びITO基 等)の上に塗布し、これをホットプレート又 オーブン等で予備乾燥して塗膜を形成し、 してこの塗膜を加熱処理することにより、 種光学電子材料用途向けの硬化膜を形成す ことができる。

[熱硬化膜形成用高分子組成物]
 本発明はまた、前記ビフェニレン骨格を有 る高分子化合物のうち(A)成分として下記式( 19)で表される構造単位を含む高分子化合物、 及び(B)成分として架橋性化合物を含有し、且 つ、所望により溶媒さらにその他添加剤を含 有する熱硬化膜形成用高分子組成物にも関す る。
 以下、熱硬化膜形成用高分子組成物の各成 の詳細を説明する。

<(A)成分>
[式(19)で表される構造単位を含む高分子化合 ]
 本発明において、(A)成分はビフェニレン骨 を有する高分子化合物、すなわち、下記式( 19)で表される構造単位を含む高分子化合物で あり、その重量平均分子量は、ゲル浸透クロ マトグラフィーによるポリスチレン換算値で 2,000乃至500,000であることが好ましい。

 式中、Uは式(20)で表される基を表し、R 12 は式(20a)又は式(20b)で表される基を表す。

 式(19)で表される構造単位は、高分子化合物 の溶媒溶解性や高い屈折率を得られ易いとい う特徴を有する。
 式(20)中、R 12 は溶媒溶解性、熱硬化性及び成膜性の観点か ら式(20a)で表される基であることがより好ま い。
 本発明に用いられる(A)成分である高分子化 物は、式(19)で表される構造単位を含む高分 子化合物であるので、式(19)で表される構造 位以外のその他の構造単位を含んでもよい その他の構造単位としては、ベンゼン、チ フェン、ピリジン、ナフタレン等の構造単 を挙げることができる。上記その他の構造 位を含む場合、高分子化合物全体に対して 式(19)で表される構造単位が50モル%乃至99モ %であることが望ましい。
 一方、(A)成分の高分子化合物は、式(19)で表 される構造単位のみからなる高分子化合物で あることが、本発明の効果を発現させやすい ためより好ましい。したがって、本発明の(A) 成分の高分子化合物は、式(19)で表される構 単位を50モル%乃至100モル%で含むことが望ま い。

<(B)成分>
 本発明の(B)成分である架橋性化合物は、前 式(19)で表される構造単位を含む高分子化合 物と反応することができる2個以上の官能基 有する化合物である。そのような官能基と てはエポキシ基、オキセタニル基、N-メチロ ール基及びイソシアナート基等が挙げられる 。

 エポキシ基又はオキセタニル基を2個以上有 する化合物としては、例えば、トリス(2,3-エ キシプロピル)イソシアヌレート、1,4-ブタ ジオールジグリシジルエーテル、1,2-エポキ -4-(エポキシエチル)シクロヘキサン、グリ ロールトリグリシジルエーテル、ジエチレ グリコールジグリシジルエーテル、2,6-ジグ シジルフェニルグリシジルエーテル、1,1,3- リス[p-(2,3-エポキシプロポキシ)フェニル]プ ロパン、1,2-シクロヘキサンジカルボン酸ジ リシジルエステル、4,4’-メチレンビス(N,N- グリシジルアニリン)、3,4-エポキシシクロヘ キシルメチル 3,4-エポキシシクロヘキサンカ ルボキシレート、トリメチロールエタントリ グリシジルエーテル、ビスフェノールAジグ シジルエーテル、ペンタエリスリトールポ グリシジルエーテル、1,4-ビス(3-エチル-3-オ セタニルメトキシメチル)ベンゼン並びに1,4 -ビス(3-エチル-3-オキセタニルメトキシメチ )シクロヘキサン等を挙げることができる。
 また、入手が容易である点から市販品の化 物を用いてもよい。以下にその具体例(商品 名)を挙げるが、これらに限定されるもので ない:YH-434、YH434L(東都化成(株)製)等のアミノ 基を有するエポキシ樹脂;エポリードGT-401、 GT-403、同GT-301、同GT-302、セロキサイド2021、 3000(ダイセル化学工業(株)製)等のシクロヘ センオキサイド構造を有するエポキシ樹脂; ピコート1001、同1002、同1003、同1004、同1007 同1009、同1010、同828(以上、ジャパンエポキ レジン(株)製)等のビスフェノールA型エポキ 樹脂;エピコート807(ジャパンエポキシレジ (株)製)等のビスフェノールF型エポキシ樹脂; エピコート152、同154(以上、ジャパンエポキ レジン(株)製)、EPPN201、同202(以上、日本化薬 (株)製)等のフェノールノボラック型エポキシ 樹脂;EOCN-102、EOCN-103S、EOCN-104S、EOCN-1020、EOCN-1 025、EOCN-1027(以上、日本化薬(株)製)、エピコ ト180S75(ジャパンエポキシレジン(株)製)等の レゾールノボラック型エポキシ樹脂;デナコ ールEX-252(ナガセケムテックス(株)製)、CY175、 CY177、CY179、アラルダイトCY-182、同CY-192、同CY -184(以上、CIBA-GEIGYA.G製)、エピクロン200、同40 0(以上、DIC(株)製)、エピコート871、同872(以上 、ジャパンエポキシレジン(株)製)、ED-5661、ED -5662(以上、セラニーズコーティング(株)製)等 の脂環式エポキシ樹脂;デナコールEX-611、同EX -612、同EX-614、同EX-622、同EX-411、同EX-512、同EX -522、同EX-421、同EX-313、同EX-314、同EX-321(ナガ ケムテックス(株)製)等の脂肪族ポリグリシ ルエーテル等。

 また、2個以上のエポキシ基を有する化合物 として、エポキシ基を有するポリマーを使用 することができる。そのようなポリマーとし ては、エポキシ基を有するものであれば特に 制限なく使用することができる。
 上記エポキシ基を有するポリマーは、例え エポキシ基を有する付加重合性モノマーを いた付加重合により製造することができる 一例として、ポリグリシジルアクリレート グリシジルメタクリレートとエチルメタク レートの共重合体、グリシジルメタクリレ トとスチレンと2-ヒドロキシエチルメタク レートの共重合体等の付加重合ポリマーや エポキシノボラック等の縮重合ポリマーを げることができる。
 或いは、上記エポキシ基を有するポリマー 、水酸基を有する高分子化合物とエピクロ ヒドリン、グリシジルトシレート等のエポ シ基を有する化合物との反応により製造す こともできる
 このようなポリマーの重量平均分子量とし は、例えば、300乃至200,000である。

 また、N-メチロール基を2個以上有する化合 としては、例えば、メトキシメチル化グリ ールウリル、メトキシメチル化ベンゾグア ミン及びメトキシメチル化メラミン等の化 物が挙げられる。
 これら化合物の具体例としては、ヘキサメ キシメチルメラミン、テトラメトキシメチ ベンゾグアナミン、1,3,4,6-テトラキス(ブト シメチル)グリコールウリル、1,3,4,6-テトラ ス(ヒドロキシメチル)グリコールウリル、1, 3-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、1,1,3,3-テトラ キス(ブトキシメチル)尿素、1,1,3,3-テトラキ (メトキシメチル)尿素、1,3-ビス(ヒドロキシ チル)-4,5-ジヒドロキシ-2-イミダゾリノン、 び1,3-ビス(メトキシメチル)-4,5-ジメトキシ-2 -イミダゾリノン等が挙げられる。
 また市販品としては、日本サイテックイン ストリーズ(株)製メトキシメチルタイプメ ミン化合物(商品名サイメル300、サイメル301 サイメル303、サイメル350)、ブトキシメチル タイプメラミン化合物(商品名マイコート506 マイコート508)、グリコールウリル化合物(商 品名サイメル1170、パウダーリンク1174)等の化 合物、メチル化尿素樹脂(商品名UFR65)、ブチ 化尿素樹脂(商品名UFR300、U-VAN10S60、U-VAN10R、U -VAN11HV);DIC(株)製尿素/ホルムアルデヒド系樹 (高縮合型、商品名ベッカミンJ-300S、ベッカ ンP-955、ベッカミンN)等を挙げることができ る。また、このようなアミノ基の水素原子が メチロール基又はアルコキシメチル基で置換 されたメラミン化合物、尿素化合物、グリコ ールウリル化合物及びベンゾグアナミン化合 物を縮合させて得られる化合物であってもよ く、例えば、米国特許6323310号に記載されて る、メラミン化合物(商品名サイメル303)とベ ンゾグアナミン化合物(商品名サイメル1123)か ら製造される高分子量の化合物を挙げること もできる。

 また、イソシアナート基を2個以上有する化 合物としては、イソホロンジイソシアネート 、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート、メ レンビス(4-シクロヘキシルイソシアネート) トリメチルヘキサメチレンジイソシアネー 等、又はそれらの二量体、三量体、或いは これらとジオール類、トリオール類、ジア ン類、トリアミン類との反応物が挙げられ 。
 これらイソシアナート基を2個以上有する化 合物は、焼成時に解離するブロック剤でブロ ックされたものを用いてもよい。ブロック剤 としては、例えば、メタノール、エタノール 、イソプロパノール、n-ブタノール、2-エト シヘキサノール、2-N,N-ジメチルアミノエタ ール、2-エトキシエタノール及びシクロヘキ サノール等のアルコール類、フェノール、o- トロフェノール、p-クロロフェノール及びo- 、m-又はp-クレゾール等のフェノール類、ε- プロラクタム等のラクタム類、アセトンオ シム、メチルエチルケトンオキシム、メチ イソブチルケトンオキシム、シクロヘキサ ンオキシム、アセトフェノンオキシム及び ンゾフェノンオキシム等のオキシム類、ピ ゾール、3,5-ジメチルピラゾール及び3-メチ ピラゾール等のピラゾール類、並びに、ド カンチオール及びベンゼンチオール等のチ ール類等が挙げられる。

 これらの架橋性化合物は、単独又は2種以 上の組み合わせで使用することができる。上 記架橋性化合物のうち、前述の式(2a)又は式(2 b)で表される基との反応性の点から、エポキ 基を2個以上有する架橋性化合物、又はオキ セタニル基を2個以上有する化合物が好まし 。

 本発明の熱硬化膜形成用高分子組成物に ける(B)成分の架橋性化合物の含有量は、(A) 分の高分子化合物100質量部に基づいて3乃至 50質量部であることが好ましく、より好まし は5乃至40質量部であり、特に好ましくは10 至30質量部である。この割合が過小である場 合には、熱硬化膜形成用高分子組成物から得 られる硬化膜の溶剤耐性や耐熱性が低下し、 他方、過大である場合には溶剤耐性が低下し たり保存安定性が低下することがある。

<溶媒>
 本発明の熱硬化膜形成用高分子組成物の態 の一つに溶液の状態がある。その際に用い れる溶媒は、(A)成分及び(B)成分を溶解し、 つ所望により添加される後述の添加剤等を 解するものであり、斯様な溶解能を有する 媒であれば、その種類及び構造等は特に限 されるものでない。
 斯様な溶媒としては、例えば、エチレング コールモノメチルエーテル、エチレングリ ールモノエチルエーテル、メチルセロソル アセテート、エチルセロソルブアセテート ジエチレングリコールモノメチルエーテル ジエチレングリコールモノエチルエーテル プロピレングリコール、プロピレングリコ ルモノメチルエーテル、プロピレングリコ ルモノメチルエーテルアセテート、プロピ ングリコールプロピルエーテルアセテート トルエン、キシレン、メチルエチルケトン シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2- タノン、3-メチル-2-ペンタノン、2-ペンタノ 、2-ヘプタノン、γ-ブチロラクトン、2-ヒド ロキシプロピオン酸エチル、2-ヒドロキシ-2- チルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エ ル、ヒドロキシ酢酸エチル、2-ヒドロキシ-3 -メチルブタン酸メチル、3-メトキシプロピオ ン酸メチル、3-メトキシプロピオン酸エチル 3-エトキシプロピオン酸エチル、3-エトキシ プロピオン酸メチル、ピルビン酸メチル、ピ ルビン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、 乳酸エチル、乳酸ブチル、N,N-ジメチルホル アミド、N,N-ジメチルアセトアミド、及びN- チル-2-ピロリドン等の有機溶媒が挙げられ 。

 これらの溶媒は、一種単独で、又は二種以 の組合せで使用することができる。
 これら溶媒の中、プロピレングリコールモ メチルエーテル、N,N-ジメチルアセトアミド 、N-メチル-2-ピロリドン等が、(A)成分の溶解 が高く、塗膜性が良好という観点より好ま い。

<その他添加剤>
 更に、本発明の熱硬化膜形成用高分子組成 は、本発明の効果を損なわない限りにおい 、必要に応じて、界面活性剤、酸化防止剤 レオロジー調整剤、シランカップリング剤 の接着補助剤、顔料、染料、保存安定剤、 泡剤等を含有することができる。

<熱硬化膜形成用高分子組成物>
 本発明の熱硬化膜形成用高分子組成物は、( A)成分の式(19)で表される構造単位を含む高分 子化合物、及び(B)成分の架橋性化合物を含有 し、所望により溶媒及びその他添加剤のうち 一種以上を含有し得る組成物である。

 中でも、本発明の熱硬化膜形成用高分子 成物の好ましい例は、(A)成分100質量部に基 いて、3乃至50質量部の(B)成分を含有する熱 化膜形成用高分子組成物である。

 本発明の熱硬化膜形成用高分子組成物を、 液として用いる場合の配合割合、調製方法 を以下に詳述する。
 本発明の熱硬化膜形成用高分子組成物にお る固形分の割合は、各成分が均一に溶媒に 解している限り、特に限定されるものでは いが、1乃至80質量%であり、好ましくは5乃 60質量%であり、より好ましくは10乃至50質量% である。ここで、固形分とは、熱硬化膜形成 用高分子組成物の全成分から溶媒を除いたも のをいう。

 本発明の熱硬化膜形成用高分子組成物の 製方法は、特に限定されないが、その調製 としては、例えば、(A)成分を前述の溶媒に 解し、この溶液に(B)成分を所定の割合で混 し、均一な溶液とする方法、或いは、この 製法の適当な段階において、必要に応じて の他添加剤を更に添加して混合する方法が げられる。

 而して、調製された熱硬化膜形成用高分 組成物の溶液は、孔径が0.2μm程度のフィル 等を用いて濾過した後、使用することが好 しい。

<塗膜及び硬化膜>
 本発明の熱硬化膜形成用高分子組成物を基 (例えば、シリコン/二酸化シリコン被覆基 、シリコンナイトライド基板、金属、例え 、アルミニウム、モリブデン、クロム等が 覆された基板、ガラス基板、石英基板及びIT O基板等)やフィルム(例えば、トリアセチルセ ルロースフィルム、ポリエステルフィルム及 びアクリルフィルム等の樹脂フィルム)等の に、回転塗布、流し塗布、ロール塗布、ス ット塗布、スリットに続いた回転塗布、イ クジェット塗布又は印刷等によって塗布し その後、ホットプレート又はオーブン等で 備乾燥(プリベーク)することにより、塗膜を 形成することができる。その後、この塗膜を 加熱処理することにより、硬化膜が形成され る。

 この加熱処理の条件としては、例えば、 度70℃乃至160℃、時間0.3乃至60分間の範囲の 中から適宜選択された加熱温度及び加熱時間 が採用される。加熱温度及び加熱時間は、好 ましくは80℃乃至140℃、0.5乃至10分間である

 また、熱硬化膜形成用高分子組成物から 成される硬化膜の膜厚は、例えば0.1乃至50μ mであり、使用する基板の段差や光学的、電 的性質を考慮し適宜選択することができる

 ポストベークとしては、一般に、温度140 乃至250℃の範囲の中から選択された加熱温 にて、ホットプレート上の場合には5乃至30 間、オーブン中の場合には30乃至90分間処理 するという方法が採られる。

 上記のような条件のもとで、本発明の熱 化膜形成用高分子組成物を硬化させること より、高耐熱性、高屈折率、高透明性を有 、溶媒耐性をも備える硬化膜を形成するこ ができる。

 そのため、本発明の熱硬化膜形成用高分 組成物は、LED素子や固体撮像素子の光取り し効率向上層、薄膜トランジスタ(TFT)型液 表示素子、有機EL素子等の各種ディスプレイ における保護膜、平坦化膜、絶縁膜等の硬化 膜を形成する材料として好適である。

 以下、本発明を実施例によりさらに具体的 説明するが、これによって本発明が限定さ るものではない。
 なお、実施例にて使用した分析装置及び分 条件は、下記のとおりである。
[ 1 H NMR]
 装置:Varian NMR System 400NB(400MHz)
    JEOL-ECA700(700MHz)
 測定溶媒:CDCl 3 、DMSO-d 6
 基準物質:テトラメチルシラン(TMS)(δ0.0ppm)
[ 13 C NMR]
 装置:Varian NMR System 400NB(100MHz)
 測定溶媒:CDCl 3
 基準物質:CDCl 3  (δ77.0ppm)
[GPC]
 装置:東ソー(株)製 HLC-8200 GPC
 カラム:Shodex KF-804L+KF-805L
 カラム温度:40℃
 溶媒:テトラヒドロフラン
 検出器:UV(254nm)
 検量線:標準ポリスチレン
[多角度光散乱検出器]
 装置:Wyatt社製 DAWN HELEOS
 溶媒:テトラヒドロフラン
[透過型電子顕微鏡(TEM)]
 装置:(株)日立製作所製 H-8000
[E型粘度計]
 装置:TOKIMEC社製 VISCONIC ED
 測定温度:25℃
[紫外可視分光光度計]
 装置:(株)島津製作所製 SHIMADZU UV-2550
 波長:400nm
[エリプソメーター]
 装置:ジェー・エー・ウーラム・ジャパン製  多入射角分光エリプソメーターVASE
 波長:633nm
[プリズムカプラ]
 装置:Metricon社製 2010PRISM COUPLER
 波長:633nm
[示差熱天秤(TG-DTA)]
 装置:(株)リガク製 TG-8120
 昇温速度:10℃/分
 測定温度:25℃-500℃

[実施例で用いる略記号]
 以下の実施例で用いる略記号の意味は、次 とおりである。
<エポキシ化合物>
CEL:ダイセル化学製セロキサイドP-2021(製品名) (化合物名:3,4-エポキシシクロヘキセニルメチ ル 3’,4’-エポキシシクロヘキセンカルボキ シレート)
GT4:ダイセル化学工業(株)製 エポリードGT-401( 製品名)(化合物名:エポキシ化ブタンテトラカ ルボン酸テトラキス-(3-シクロヘキセニルメ ル)修飾ε-カプロラクトン)
BPAG:2,2-(ビス-4-グリシジルオキシフェニル)プ パン
<溶媒>
PGME:プロピレングリコールモノメチルエーテ
NMP:N-メチル-2-ピロリドン
DMF:N,N-ジメチルホルムアミド
DMAc:N,N-ジメチルアセトアミド
THF:テトラヒドロフラン

[実施例1:製造方法[1]を用いた式(1)で表される 化合物の製造]

 5-クロロ-2-ヒドロキシベンゾフェノン[1](1 15g、0.494mol)の塩化メチレン(640mL)溶液を-10℃ 冷却し、トリフルオロメタンスルホン酸無 物(154g、0.545mol)を1時間かけて滴下した。続 て、同温度でピリジン(46.0mL、0.569mol)を1時間 かけて滴下し、-5℃で1時間、反応を行った。 反応液を氷水(2L)に注ぎ、有機層を分離した 水層を塩化メチレン(200mL)で2回抽出した後、 有機層を集めて飽和食塩水(1L)で2回洗浄した 分離した有機層を硫酸マグネシウムで乾燥 た後、溶媒を減圧下で留去し、化合物[2](式 (6)で表される化合物に相当、収量179g、収率99 %)を得た。

 化合物[2](156g、0.428mol)のトルエン(1.25L)溶液 炭酸ナトリウム(120g、1.13mol)、蒸留水(570mL) 塩化リチウム(54.5g、1.29mol)、3,5-ジクロロフ ニルボロン酸[3](式(5)で表される化合物に相 、125g、0.656mol)、エタノール(125mL)及びテト キストリフェニルホスフィンパラジウム(10.9 g、9.43mmol)を加え、80℃で19時間反応させた。 応溶液をセライトを用いてろ過し、得られ ろ液を分液した。有機層を飽和食塩水(1L)で 洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を 減圧下で留去し、化合物[4]の粗物を得た。
 粗物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ (重量1.5Kg、ヘキサン/トルエン)で精製後、 らに、エタノールで再結晶を行い、化合物[4 ](式(1)で表される化合物に相当、収量95.0g、 率61%)の精製品を得た。

 化合物[4]の 1 H NMR及び 13 C NMRの測定結果は以下の通りであった。
1 H NMR(400MHz,CDCl 3 ):δ7.62(dd,J=8.4,1.6Hz,2H),7.56(dd,J=8.0,2.0Hz,1H),7.53(d,J =2.0Hz,1H),7.49(tt,J=7.6,1.6Hz,1H),7.37(d,J=8.0Hz,1H),7.37-7 .32(m,2H),7.15(t,J=1.6Hz,1H),7.09(dJ=1.6Hz,2H).
13 C NMR(100MHz,CDCl 3 ):δ196.31,141.78,140.11,136.70,136.53,134.80,134.46,133.53, 131.12,130.67,129.64,128.97,128.42,127.61,127.27.

[実施例2:化合物[4]を用いた高分子化合物(分 状)の製造]

 還流塔を付した500mlフラスコに実施例1で得 れた化合物[4](10.0g、27.7mmol)を入れ、1,4-ジオ キサン(250mL)に溶解した。系内を窒素置換し 後、これに2,2’-ビピリジン[関東化学(株)製] (7.79g、49.9mmol)、1,8-シクロオクタジエン[関東 学(株)製](4.50g、41.6mmol)及びビス(1,5-シクロ クタジエン)ニッケル[関東化学(株)製](13.7g、 49.9mmol)を仕込み、60℃で1時間反応を行った。 室温まで放冷後セライト545を用いて反応液の ろ過を行い、THF(450g)で残滓を洗浄し、THF及び 1,4-ジオキサンを減圧によって留去した。残 にクロロホルム(1,500g)を加え、30%塩酸水溶液 (400g)、イオン交換水(400g)を加えて有機層を洗 浄した。さらに、塩化ナトリウム(50g)、イオ 交換水(950g)を加えて洗浄し、硫酸ナトリウ (80g)で脱水をした。クロロホルムを減圧に って留去し、残滓にTHF(36g)を加え、30%塩酸水 溶液(250g)及びメタノール(750g)によって再沈殿 させた。さらに得られた無色固体にTHF(15g)を え、アセトン(300g)を用いて再沈殿させた。 られた無色固体を乾燥して目的とする高分 化合物[5](2.51g)を得た。高分子化合物[5]の 1 H NMRスペクトルの測定結果を図1に示す。
 得られた高分子化合物[5]は式(3)で表される 造単位を有する化合物である。該高分子化 物のゲル浸透クロマトグラフィーによるポ スチレン換算で測定される重量平均分子量M wは76,700、分散度Mw(重量平均分子量)/Mn(数平均 分子量)は3.3であった。また、示差熱天秤(TG-D TA)により測定した5%重量減少温度は460℃以上 あった。

[実施例3:製造方法[2]による式(1)で表される化 合物の製造]

 アルゴン雰囲気下、5-クロロサリチルア デヒド[6](78.9g、0.504mol)の塩化メチレン(1.20L) 液を-10℃に冷却し、ピリジン(47.3mL、0.585mol) を滴下した。続いて、温度を-20℃に冷却し、 トリフルオロメタンスルホン酸無水物(156g、0 .554mol)を20分かけて滴下した。同温度で、1.5 間、反応を行った。反応液に蒸留水(600mL)に ぎ、有機層を分離した。水層を塩化メチレ (600mL)で抽出した後、有機層を集めて蒸留水 (600mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水(500mL)、蒸 水(600mL)、飽和食塩水(500mL)の順序で洗浄し 。分離した有機層を硫酸マグネシウムで乾 させた後、溶媒を減圧下留去し、化合物[7]( (9)で表される化合物に相当、収量145g、収率 100%)を得た。

 化合物[7]の 1 H NMRの測定結果は以下の通りであった。
1 H NMR(400MHz,CDCl 3 ):δ10.22(s,1H),7.96(d,J=2.4Hz,1H),7.68(dd,J=8.8,2.4Hz,1H),7 .38(d,J=8.8Hz,1H).

 アルゴン雰囲気下、化合物[7](145g、0.501mol )と3,5-ジクロロフェニルボロン酸[3](式(5)で表 される化合物に相当、100g、0.526mol)のトルエ (1.15L)溶液に炭酸ナトリウム(133g、1.25mol)、塩 化リチウム(63.7g、1.50mol)、蒸留水(870mL)、エタ ノール(290mL)及びテトラキストリフェニルホ フィンパラジウム(15.6g、13.5mmol)を加え、80℃ で44時間、反応させた。冷却後、不溶物をろ で除去し、ろ物をトルエン(1L)と蒸留水(500mL )で洗浄した。得られたろ液を分液し、水層 トルエン(1L)で抽出した。集めた有機層を蒸 水(1L)で2回、さらに、飽和食塩水(1L)で洗浄 、硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を 圧下で留去し、化合物[8]の粗物(重量181g)を た。粗物をトルエン(30mL)とヘキサン(460mL)の 混合溶媒中で加熱還流させた後、10℃まで冷 した。固体をろ取し、乾燥後、精製品のア デヒド化合物[8](式(7)で表される化合物に相 当、収量92.0g、収率64%)を得た。

 アルデヒド化合物[8]の 1 H NMR及び 13 C NMRの測定結果は以下の通りであった。
1 H NMR(400 MHz,CDCl 3 ):δ 9.92(s,1H),8.00(d,J=2.4Hz,1H),7.63(dd,J=8.4,2.4Hz,1H), 7.47(t,J=2.0Hz,1H),7.36(d,J=8.4Hz,1H),7.25(d,J=2.0Hz,2H).
13 C NMR(100MHz,CDCl 3 ):δ 189.80,140.91,139.57,135.42,135.29,134.52,133.72,131.9 3,128.58,128.20,127.95.

 アルゴン雰囲気下、4-ヨード安息香酸メ ル[9](式(8)で表される化合物に相当、94.9g、0. 362mol)のTHF(1.80L)溶液を-20℃に冷却し、イソプ ピルグリニャール試薬(2mol/Lジエチルエーテ ル溶液、186mL、0.372mol)を30分かけて滴下した 滴下終了後、同温度で2時間、攪拌した後、 ルデヒド化合物[8](式(7)で表される化合物に 相当、89.7g、0.314mol)のTHF(660mL)溶液を、45分か て滴下した。その後、同温度で1時間、反応 させた。反応溶液に飽和塩化アンモニウム水 溶液(1L)を加え、有機層を分離した。有機層 飽和食塩水(400mL)で4回洗浄後、減圧下で溶媒 を留去した。残渣をトルエン(100mL)で3回共沸 、化合物[10](式(10)で表される化合物に相当 148g)の粗物を得た。

 化合物[10]の 1 H NMRの測定結果は以下の通りであった。
1 H NMR(400MHz,CDCl 3 ):δ 7.92(d,J=8.4Hz,2H),7.58(d,J=2.0Hz,1H),7.36(t,J=2.0Hz,1 H),7.33(dd,J=8.4,2.0Hz,1H),7.16(d,J=8.4Hz,2H),7.11(d,J=8.4Hz ,1H),7.04(d,J=2.0Hz,2H),5.81(s,1H),3.89(s,3H),2.62(bs,1H).

 臭化カリウム(3.75g、31.5mmol)と2,2,6,6-テト メチルピペリジン 1-オキシル(TEMPO、0.500g、3 .20mmol)と上記の反応で得られた化合物[10]の粗 物(式(10)で表される化合物に相当、148g)を含 塩化メチレン(900mL)溶液に、飽和炭酸水素ナ リウム水溶液(900mL)を加えた。塩氷水で冷却 し、次亜塩素酸ナトリウム溶液(350g)を30分か て滴下した。滴下終了後、1時間、反応させ た。反応溶液を分液し、分離した有機層を蒸 留水(600mL)で2回、その後、飽和食塩水(600mL)で 洗浄した。溶媒を減圧下で留去し、固体(173g) を得た。この固体(173g)を酢酸エチル(500mL)と 化メチレン(166mL)に溶解し、活性炭粉末7gを え、30分攪拌した後、セライトを用いてろ過 を行った。この活性炭処理とセライトろ過の 作業は、ろ液の着色が抜けるまで繰り返した (3回)。ろ液を減圧下濃縮し、得られた残渣(15 1g)を酢酸エチル(300mL)とヘキサン(1.50L)を用い 再結晶を行い、化合物[11](式(1)で表される 合物に相当、収量109g、化合物[8]からの収率8 2%)。

 化合物[11]の 1 H NMR及び 13 C NMRの測定結果は以下の通りであった。
1 H NMR(400MHz,CDCl 3 ):δ 7.98(d,J=8.4Hz,2H),7.64(d,J=8.4Hz,2H),7.60(dd,J=8.4,2. 0Hz,1H),7.55(d,J=2.0Hz,1H),7.39(d,J=8.4Hz,1H),7.15(t,J=1.6Hz ,1H),7.07(d,J=1.6Hz,2H),3.93(s,3H).
13 C NMR(100MHz,CDCl 3 ):δ 195.85,165.90,141.48,139.87,139.52,136.68,134.95,134.7 2,133.99,131.17,131.11,129.54,129.31,129.11,127.80,127.23,52 .47.

[実施例4:化合物[11]を用いた高分子化合物(分 状)の製造]

 還流塔を付した1Lフラスコに実施例3で得た 合物[11](25.0g、59.6mmol)を入れ、1,4-ジオキサ (744mL)に溶解した。系内を窒素置換した後、 れに、2,2’-ビピリジン[関東化学(株)製](16.7 g、107mmol)、1,8-シクロオクタジエン[関東化学( 株)製](9.7g、89.4mmol)及びビス(1,5-シクロオクタ ジエン)ニッケル[関東化学(株)製](29.5g、107mmol )を仕込み、40℃で5時間反応を行った。室温 で放冷後、クロロホルム(1,350g)、30%塩酸水溶 液(500g)及びイオン交換水(1,500g)を加えて有機 を洗浄した。さらに、30%塩酸水溶液(500g)、 オン交換水(1,500g)を加えて洗浄し、再度イ ン交換水(1,500g)によって洗浄した。クロロホ ルム及び1,4-ジオキサンを減圧によって留去 、残滓にTHF(42g)を加え、メタノール(1400g)に って再沈殿した。得られた無色固体を乾燥 て、目的とする化合物[12](19.3g)を得た。化合 物[12]の 1 H NMRスペクトルの測定結果を図2に示す。
 得られた高分子化合物[12]は式(3)で表される 構造単位を有する化合物である。該高分子化 合物のゲル浸透クロマトグラフィーによるポ リスチレン換算で測定される重量平均分子量 Mwは9,900、分散度Mw/Mnは2.3であった。また、示 差熱天秤(TG-DTA)により測定した5%重量減少温 は363℃であった。

[実施例5:メトキシカルボニル基のカルボキシ ル基への変換]

 還流塔を付した1Lフラスコに実施例4で得ら た化合物[12](13.0g)を入れ、THF(260mL)に溶解し 。系内を窒素置換した後、これに水酸化リ ウム一水和物[関東化学(株)製](5.2g、123mmol) びイオン交換水(26g)を仕込み、70℃で1時間反 応を行った。室温まで放冷後、30%塩酸水溶液 (66g)加え、メタノール(1,000g)によって再沈殿 行った。得られた無色固体をTHF(45g)に溶解し 、イオン交換水(500g)によって再沈殿を行った 。得られた無色固体を乾燥し、目的とする化 合物[13](式(19)で表される構造単位を有する高 分子化合物に相当)を得た(8.2g)。化合物[13]の 1 H NMRスペクトルの測定結果を図3に示した。 れによると、図2(化合物[12]の 1 H NMRスペクトル)に示されていた3.7ppm付近の チル基のピークが消失しており、水素原子 変換されていた。
 得られた高分子化合物[13]のゲル浸透クロマ トグラフィーによるポリスチレン換算で測定 される重量平均分子量Mwは10,300、分散度Mw/Mn 2.6であった。

[実施例6:製造方法[2]による式(1)で表される化 合物の製造]

 窒素雰囲気下、前出のアルデヒド化合物[ 8](式(7)で表される化合物に相当、2.00g、7.00mmo l)のTHF(6.50mL)溶液を0℃に冷却し、4-メトキシ ェニルグリニャール試薬[14](式(8)で表される 化合物に相当、0.5mol/L THF溶液、16.8mL、8.40mmol )を20分かけて滴下した。滴下終了後、室温で 30分間、攪拌した。反応溶液を0℃に冷却し、 飽和塩化アンモニウム水溶液(20mL)を加え、反 応を停止させた。酢酸エチル(20mL)を加えた後 、有機層を分離した。水層を酢酸エチル(20mL) で再抽出した。有機層を合わせて、蒸留水(30 mL)で洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥した後、 減圧下で溶媒を留去した。粗物をシリカゲル カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/1,2-ジク ロロエタン)で精製し、化合物[15]を得た(式(10 )で表される化合物に相当、収量:2.28g、収率:8 3%)。

 化合物[15]の 1 H NMRの測定結果は以下の通りであった。
1 H NMR(400MHz,CDCl 3 ):δ 7.76(d,J=2.0Hz,1H),7.33(t,J=2.0Hz,1H),7.31(dd,J=8.0,2. 0Hz,1H),7.06(d,J=8.0Hz,1H),6.96(d,J=8.4Hz,2H),6.93(d,J=2.0Hz ,2H),6.79(d,J=8.4Hz,2H),5.68(d,J=3.2Hz,1H),3.78(s,3H),2.13(d ,J=3.2Hz,1H).

 臭化カリウム(69.1mg、0.580mmol)と2,2,6,6-テト ラメチルピペリジン 1-オキシル(TEMPO、9.10mg 0.0580mmol)と上記の反応で得られた化合物[15](2 .28g、5.80mmol)を含む塩化メチレン(13.7mL)溶液に 、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(13.7mL)を加 た。塩氷水で冷却し、次亜塩素酸ナトリウ 溶液(6.48g)を滴下した。滴下終了後、同温度 で30分間、さらに、室温で1時間、反応させた 。反応溶液を分液し、分離した有機層を飽和 食塩水(10mL)で3回洗浄した。溶媒を減圧下で 去し、目的とする化合物[16]の粗物を得た。 の粗物をシリカゲルカラムクロマトグラフ ー(ヘキサン/1,2-ジクロロエタン)で精製し、 化合物[16]を得た(式(1)で表される化合物に相 、収量:1.90g、収率:84%)。

 化合物[16]の 1 H NMR及び 13 C NMRの測定結果は以下の通りであった。
1 H NMR(400MHz,CDCl 3 ):δ 7.63(d,J=9.2Hz,2H),7.54(dd,J=8.4,2.4Hz,1H),7.48(dd,J=2 .4,0.4Hz,1H),7.36(dd,J=8.4,0.4Hz,1H),7.18(t,J=2.0Hz,1H),7.12 (d,J=2.0Hz,2H),6.83(d,J=9.2Hz,2H),3.84(s,3H).
13 C NMR(100MHz,CDCl 3 ):δ 194.72,163.87,141.88,140.52,136.35,134.77,134.34,132.1 9,131.10,130.27,129.41,128.64,127.62,127.19,113.75,55.48.

[実施例7:化合物[16]を用いた高分子化合物(分 状)の製造]
 還流塔を付した1Lフラスコに、実施例6で得 化合物[16]15.0g(38.3mmol)を入れ、1,4-ジオキサ (450mL)に溶解した。系内を窒素置換した後、 れに、2,2’-ビピリジン10.7g[関東化学(株)製] (68mmol)、1,8-シクロオクタジエン[関東化学(株) 製]6.17g(57.0mmol)及びビス(1,5-シクロオクタジエ ン)ニッケル[関東化学(株)製]18.8g(68.4mmol)を仕 み、40℃で6時間反応を行った。室温まで放 後、クロロホルム620g、30%塩酸水溶液300g及 イオン交換水1,500gを加えて有機相を洗浄し 。さらに、30%塩酸水溶液300g及びイオン交換 1,000gを加えて洗浄し、再度イオン交換水1,00 0gによって洗浄した。クロロホルム及び1,4-ジ オキサンを減圧によって留去し、残滓にTHF36g を加え、メタノール1,000gによって再沈殿させ た。得られた無色固体を乾燥して目的とする 高分子化合物[17]を得た(10.6g)。高分子化合物[ 17]の 1 H NMRスペクトルの測定結果を図4に示す。
 得られた高分子化合物[17]は式(3)で表される 構造単位を有する化合物である。該高分子化 合物のゲル浸透クロマトグラフィーによるポ リスチレン換算で測定される重量平均分子量 Mwは15,000、分散度Mw/Mnは4.4であった。

[実施例8:式(18)で表される化合物の製造方法]

 窒素雰囲気下、1-ブロモ-3,5-ジクロロベン ゼン[18](15.3g、67.9mmol)のTHF(678mL)溶液に、4-ク ロフェニルグリニャール試薬[19](1mol/Lジエチ ルエーテル溶液、71.3mL、71.3mmol)とテトラキス トリフェニルホスフィンパラジウム(7.84g、6.7 9mmol)を加えた。反応溶液を50℃に昇温し、16 間反応させた。反応溶液に20%塩化アンモニ ム水溶液(750mL)を加え反応を停止させた。酢 エチル(2.25L)を加え、分液した。分離した有 機層を飽和食塩水(750mL)で洗浄した後、硫酸 グネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下で留 し、化合物[20]の粗物を得た。1,2-ジクロロエ タンとヘキサンを用いて、シリカゲルカラム クロマトグラフィーで精製し、化合物[20](収 :16.0g、収率:92%)の生成物を得た。

 化合物[20]の 1 H NMR及び 13 C NMRの測定結果は以下の通りであった。
1 H NMR(400MHz,CDCl 3 ):δ 7.49-7.37(m,6H),7.35(tJ=2.4Hz,1H).
13 C NMR(100MHz,CDCl 3 ):δ 142.81,136.85,135.38,134.66,129.18,128.23,127.42,125.3 9.

[実施例9:化合物[20]を用いた高分子化合物(分 状)の製造]

 還流塔を付した300mLフラスコに実施例8で得 化合物[20](5.00g、19.4mmol)を入れ、1,4-ジオキ ン(100mL)に溶解した。系内を窒素置換した後 これに、2,2’-ビピリジン[関東化学(株)製](5 .50g、35.0mmol)、1,8-シクロオクタジエン[関東化 学(株)製](3.20g、29mmol)及びビス(1,5-シクロオク タジエン)ニッケル[関東化学(株)製](9.60g、35mm ol)を仕込み、40℃で5時間反応を行った。室温 まで放冷後、クロロホルム(300g)、30%塩酸水溶 液(120g)及びイオン交換水(120g)を加えて有機層 を洗浄した。クロロホルムに不溶な固体をろ 過によって除去し、30%塩酸水溶液(120g)及びイ オン交換水(120g)を加えて有機相を洗浄した。 メタノール(500g)によって再沈殿させ、得られ た無色固体をTHF(15g)を加えて溶解し、アセト (100g)によって再沈殿させた。得られた無色 体を乾燥して目的とする高分子化合物[21](1. 10g)を得た。高分子化合物[21]の 1 H NMRスペクトルの測定結果を図5に示す。
 得られた高分子化合物[21]は式(3)で表される 構造単位を有する高分子化合物である。該高 分子化合物[21]のゲル浸透クロマトグラフィ によるポリスチレン換算で測定される重量 均分子量Mwは5,100、分散度Mw/Mnは1.6であった また、示差熱天秤(TG-DTA)により測定した5%重 減少温度は500℃以上であった。

[比較例1:ベンゾフェノン型線状高分子化合物 (リニアーポリマー)の合成]
 窒素雰囲気下、ヨウ化ナトリウム(0.180g、1.2 0mmol)、トリフェニルホスフィン(0.787g、3.00mmol )、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)ニ ッケル(0.146g、0.224mmol)及び活性化亜鉛(0.737g、 11.3mmol)のN-メチルピロリジノン(11.1mL)懸濁液 5分間、攪拌した後、下記式で表される2-ベ ゾイル-1,4-ジクロロベンゼン[23](1.00g、4.00mmol )と下記式で表されるメタ-ジクロロベンゼン[ 22](0.588g、4.00mmol)を加えた。反応液を70℃に昇 温し、24時間反応させた。室温まで冷却した 、反応液をエタノール(40mL)と濃塩酸(1.4mL)の 混合溶液中に注ぎ、反応を停止させた。ろ過 により得られた固体にエタノール(20mL)を加え 、加熱還流下、10分攪拌した。室温に冷却後 ろ過し、粗物を得た。この粗物をTHF(9mL)に 解させ、メタノール(36mL)によって再沈殿さ た。得られた固体を乾燥して比較例の線状 分子化合物([24]、0.759g)が得られた。該線状 分子化合物の 1 H NMRスペクトルの測定結果を図6に示す。
 上記線状高分子化合物ゲル浸透クロマトグ フィーによるポリスチレン換算で測定され 重量平均分子量Mwは14,200、分散度Mw/Mnは2.8で あった。

[高分子化合物の物性評価]
<高分子化合物の溶解性>
 上記実施例で得られた得られた高分子化合 (分岐状)あるいは線状高分子化合物につい 、種々の有機溶媒に対する溶解性を比較し 。ここで濃度は0.2g/mL、温度は25℃とした。

 比較例1の線状高分子化合物と比較して、 実施例2、4、5及び7の高分子化合物は多くの 媒に対して溶解性に優れているという結果 得られた。

<高分子化合物の粘度>
 実施例2、4、5及び7より得られた高分子化合 物あるいは比較例1より得られた線状高分子 合物を用いて10wt%のNMP溶液を夫々作製し、個 々の溶液の粘度をE型粘度計を用いて測定し 。

 表2に示すとおり、比較例1の線状高分子 合物と比較して、実施例2、4、5及び7の高分 化合物は低粘度であるという結果が得られ 。

<高分子化合物の透明性>
 実施例2で得られた高分子化合物[5]をDMAcに 実施例5で得られた高分子化合物[13]をPGMEに 解し、各々濃度15wt%の溶液を作製した。
 各溶液を石英基板上にスピンコーターを用 て塗布した後、温度110℃で120秒間ホットプ ート上において焼成を行い、膜厚1.5μmの塗 を形成した。この塗膜の400nmの波長におけ 透過率を測定した。
 次にこれらの膜を温度230℃で30分間又は300 で30分間、ホットプレート上においてポスト ベークを行い、同様に400nmの波長における透 率を夫々測定した。得られた結果を表3に示 す。
 また、実施例2の高分子化合物[5]を用いて得 られた塗膜(ポストベーク:300℃で30分間)のUV-v isスペクトル(200-800nm)の測定結果を図7に、実 例5の高分子化合物[13]を用いて得られた塗 (ポストベーク:300℃で30分間)のUV-visスペクト ル(200-800nm)の測定結果を図8に示す。

 表3に示すとおり、実施例2及び実施例5で られた化合物によって作製された塗膜は、 ストベーク後も400nmにおける透明性が良好 保たれ、耐熱性も兼ね備えるという結果が られた。

<屈折率の評価>
 実施例2で得られた高分子化合物[5]をDMAcに また、実施例5で得られた高分子化合物[13]を PGMEに溶解し、各々濃度5wt%の溶液を作製した
 各溶液をシリコンウェハー上にスピンコー ーを用いて塗布した後、温度110℃で120秒間 ットプレート上において焼成を行い、膜厚1 00nmの塗膜を形成した。各塗膜について、633nm における屈折率を測定した。
 実施例2で得られた高分子化合物[5]の塗膜は 1.67、実施例5で得られた高分子化合物[13]の塗 膜は1.69であった。

<高分子化合物の複屈折率>
 実施例5で得られた高分子化合物[13]の12wt%PGM E溶液を作製し、該溶液を700rpm、20秒間で3cm×3 cmのシリコン基板上にスピンコートし、110℃ 5分、150℃で10分焼成し、膜厚1.2μmの均一な 膜を得た。プリズムカプラを用いて該薄膜 複屈折率を測定した結果、0.002であった。
 同様に、比較例1で得られた線状高分子化合 物の8wt%の1,2-ジクロロベンゼン溶液を作製し 該溶液を同様の手順でシリコン基板上スピ コートしたところ、スピンコート膜は凹凸 激しい薄膜となった。該薄膜の複屈折率を 定した結果、0.006であった。
 すなわち、比較例1の線状高分子に比べ、実 施例5で得られた高分子化合物[13]の方が複屈 率が低いという結果が得られた。

<高分子化合物の電子顕微鏡観察>
 実施例2及び実施例5で得られた高分子化合 [5]及び[13]の0.5wt%THF溶液を夫々調製し、各々 溶液を銅メッシュグリッドに滴下して、透 型電子顕微鏡観察を行った。
 得られた顕微鏡写真を図9(実施例2:高分子化 合物[5])、図10(実施例5:高分子化合物[13])に示 。これによると、図9(実施例2)は直径10-100nm 、図10(実施例5)は直径2-10nmの、いずれも粒 状の構造体が観測された。
 一方、比較例1で得られた線状高分子につい て同様に透過型電子顕微鏡観察を実施したが 、観察ができなかった。

<熱硬化膜形成用高分子組成物の調製:実施 10乃至実施例12及び比較例2>
 表4に示す組成にて実施例10乃至実施例12及 比較例2の各組成物を調製し、それぞれにつ て、屈折率、溶剤耐性、透過率、耐熱性及 粘度の評価を行った。
 (A)成分としては実施例5で得られた高分子化 合物[13]及び比較例1で得られた高分子化合物[ 24]を用いた。
 なお、比較例2で用いた[24]はPGMEに溶解しな ったため、NMPを溶媒とした。

[屈折率の評価]
 実施例10乃至実施例12並びに比較例2の各組 物をシリコンウェハにスピンコーターを用 て塗布した後、温度100℃で120秒間ホットプ ート上においてプリベークを行い、膜厚1.7μ mの塗膜を形成した。膜厚はFILMETRICS社製 F20 用いて測定した。この塗膜を温度230℃で30分 間ホットプレート上においてポストベークを 行い、膜厚1.5μmの硬化膜を形成した。この塗 膜の633nmにおける屈折率をジェー・エー・ウ ラム・ジャパン(株)製多入射角分光エリプ メーターVASEで測定した。

[溶剤耐性の評価]
 実施例10乃至実施例12並びに比較例2の各組 物をシリコンウェハにスピンコーターを用 て塗布した後、温度100℃で120秒間ホットプ ート上においてプリベークを行い、膜厚1.7μ mの塗膜を形成した。膜厚はFILMETRICS社製 F20 用いて測定した。この塗膜を温度230℃で30分 間ホットプレート上においてポストベークを 行い、膜厚1.5μmの硬化膜を形成した。
 この硬化膜をNMP中に60秒間浸漬させた後、 れぞれ温度100℃にて60秒間乾燥し、膜厚を測 定した。NMP浸漬後の膜厚変化が見られないも のを○、浸漬後に膜厚の減少が見られたもの を×とした。

[光透過率(透明性)の評価]
 実施例10乃至実施例12並びに比較例2の各組 物を石英基板上にスピンコーターを用いて 布した後、温度100℃で120秒間ホットプレー 上においてプリベークを行い膜厚1.7μmの塗 を形成した。膜厚はFILMETRICS社製 F20を用い 測定した。この塗膜を温度230℃で30分間ホッ トプレート上においてポストベークを行い、 膜厚1.5μmの硬化膜を形成した。
 この硬化膜を紫外可視分光光度計((株)島津 作所製SHIMADZU UV-2550型番)を用いて波長400nm の透過率を測定した。
 この硬化膜をさらに300℃で30分間ホットプ ート上においてベークを行い、紫外可視分 光度計を用いて波長400nm時の透過率を測定し た。

[粘度の評価]
 実施例10乃至実施例12並びに比較例2の各組 物の粘度は、E型粘度計(東機産業(株)製、VISC O METER TV20)を用い、温度25℃にて測定した。

[評価の結果]
 以上の評価を行った結果を、次の表5に示す 。

 実施例10乃至実施例12の各組成物から得ら れた硬化膜は、いずれも屈折率が高く、NMPに 対して耐性がみられた。またいずれも高い透 過率(透明性)を有し、300℃加熱後も高い透過 を獲得できた。また、各組成物の粘度は低 ものであった。

 一方、比較例2の硬化膜は、凹凸の激しい 硬化膜であり、NMPに対する耐性が見られなか った。

 以上のように、本発明の熱硬化膜形成用 分子組成物は、溶液としたときに粘度が低 、また、熱硬化後の溶剤耐性に優れ、得ら た硬化膜は高い屈折率、優れた光透過性を し、さらに高温処理後の光透過性も良好で 熱性に優れるものであった。

 本発明の高分子化合物、該化合物を含有す 溶液及び皮膜は、液晶表示素子の保護膜、T FTアレイ平坦化膜、カラーフィルター等のオ バーコート、スペーサー材、ELディスプレ の光取り出し向上膜、撮像素子の光取り入 向上層、LED素子における光取り向上層等に 用可能である。
 また本発明による熱硬化膜形成用高分子組 物は、LED素子や固体撮像素子の光取り出し 率向上層、薄膜トランジスタ(TFT)型液晶表 素子、有機EL素子等の各種ディスプレイにお ける保護膜、平坦化膜、絶縁膜等の硬化膜を 形成する材料として好適である。

実施例2で得られた高分子化合物[5]の 1 H NMRスペクトルの測定結果を示す図である。 実施例4で得られた高分子化合物[12]の 1 H NMRスペクトルの測定結果を示す図である。 実施例5で得られた高分子化合物[13]の 1 H NMRスペクトルの測定結果を示す図である。 実施例7で得られた高分子化合物[17]の 1 H NMRスペクトルの測定結果を示す図である。 実施例9で得られた高分子化合物[21]の 1 H NMRスペクトルの測定結果を示す図である。 比較例1で得られた線状高分子化合物の 1 H NMRスペクトルの測定結果を示す図である。 実施例2で得られた高分子化合物[5]を用 いて製造した塗膜(ポストベーク:300℃で30分 ))のUV-Visスペクトルの測定結果を示す図であ る。 実施例5で得られた高分子化合物[13]を いて製造した塗膜(ポストベーク:300℃で30分 )のUV-Visスペクトルの測定結果を示す図であ る。 実施例2で得られた高分子化合物[5]溶液 の透過型電子顕微鏡観察で撮影した写真であ る。 実施例5で得られた高分子化合物[13]溶 の透過型電子顕微鏡観察で撮影した写真で る。




 
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