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Title:
POLYURETHANE ELASTIC YARN
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2022/112993
Kind Code:
A1
Abstract:
[Problem] To provide a polyurethane elastic yarn that excels in a heat bonding property and an unwinding property, as well as a knotting property and stretching and shrinking characteristic, and a manufacturing method therefor. [Solution] A polyurethane elastic yarn having, as a main constituent component thereof, polyurethane whose main starting materials are a polymer diol and a diisocyanate, said polyurethane elastic yarn containing the three components (a) to (c). (a) a thermoplastic polyurethane elastomer (b) a rosin and/or a derivative thereof (c) a cellulose ester and/or a derivative thereof

Inventors:
NAESHIRO KAZUKI (JP)
SUZUKI KATSUYA (JP)
TANAKA TOSHIHIRO (JP)
Application Number:
PCT/IB2021/060973
Publication Date:
June 02, 2022
Filing Date:
November 25, 2021
Export Citation:
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Assignee:
TORAY OPELONTEX CO LTD (JP)
International Classes:
D01D5/04; D01F6/70
Foreign References:
JP2009144267A2009-07-02
JP2006169677A2006-06-29
JP2005048306A2005-02-24
KR20120077817A2012-07-10
JP2014043490A2014-03-13
Other References:
CHENG ZENGHUI ET AL: "Sustainable elastomers derived from cellulose, rosin and fatty acid by a combination of "graft from" RAFT and isocyanate chemistry", INTERNATIONAL JOURNAL OF BIOLOGICAL MACROMOLECULES, vol. 131, 29 October 2018 (2018-10-29), pages 387 - 395, XP085672178, ISSN: 0141-8130, DOI: 10.1016/J.IJBIOMAC.2019.02.161
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Claims:
\¥02022/112993 卩(:1' 2021/060973

【書類名】 特許請求の範囲 【請求項 1 】 主たる出発物質がポリマージオール、 及びジイソシアネー トであるポリウレタンを主構成 成分とするポリウレタン弾性糸であって、 次の ( 3) 〜 (〇) の三つの成分を含有するポ リウレタン弾性糸。

( 3) 熱可塑性ポリウレタンエラス トマー ( 13) ロジンおよび/又はその誘導体 (〇) セルロースエステルおよび/又はその誘導体 【請求項 2】 前記 ( 3) の含有量が〇. 3質量%以上 3 0質量%以下である請求項 1 に記載のポリウレ タン弾性糸。

【請求項 3】 前記 (!〇) の含有量が〇. 1 質量%以上 1 0質量%以下である請求項 1 または 2に記載の ポリウレタン弾性糸。

【請求項 4】 前記 (〇) の含有量が〇. 5質量%以上 1 0質量%以下である請求項 1 〜 3のいずれかに 記載のポリウレタン弾性糸。

【請求項 5】 ポリマージオールおよびジイソシアネー トを出発物質とするポリウレタンの結糸原液に、 熱可塑性ポリウレタンエラス トマーとロジンおよび/又はその誘導体とセルロースエステ ルおよび/ 又はその誘導体を含有させて結糸するポリウレタン弾性糸の製造方法。

Description:
\¥02022/112993 卩(:1' 2021/060973

【書類名】 明細書

【発明の名称】 ポリウレタン弾性糸 【技術分野】 本発明は、 伸縮特性 (永久歪率及び伸度) を維持しつつ、 広い温度範囲で高い熱接着力 を持ちかつ解舒性にも優れたポリウレタン弾 性糸に関するものである。

【背景技術】 弾性繊維は、 その優れた伸縮特性からレッグウェア、 インナーウェア、 スポーツウェア などの伸縮性衣料用途や産業資材用に幅広く 使用されている。 かかる弾性繊維は、 一般的な衣料分野に使用される場合、 通常交編織りされ、 その後布 帛が裁断、 縫製、 仕上げ加工等の製造工程を経て製品となる。 ポリウレタン弾性繊維を使 用して交編織りされた布帛は、 裁断して縫製する際に、 縁部がほつれやすく、 さらにほつ れた縁部で布帛の編地組織からポリウレタン 弾性繊維が抜けて、 その部分の布帛の伸縮特 性が低下するという問題が生ずる。 通常の製品においては、 裁断後の縁部がほつれることを防止するため に、 何らかの縁始 末がおこなわれている。 例えば、 裁断した縁部を折り返して 2重にして縫合し、 テープ等 の別布で包み込んで縫製するのが一般的であ る。 しかし、 これら縁始末や縫製といったほ つれ止めの後処理作業は、 衣料製品の生産工程において手間がかかり、 経済的にも大きな 負担となる。 しかもこのように縁始末や縁部の縫製を施し た衣料製品は、 その部分の厚み が厚くなり段差が生じるため、 ファンデーションなどの下着衣料では、 その上にアウター ウェアを着用した際に、アウターウェアに段 差が凸状になって現れ、外観を損なう。また 、 ポリウレタン弾性繊維を用いた衣料は、 ファンデーショ ン、 パンティス トッキングなどの 体に直接フィ ッ トさせる製品が多く、 厚くなった縁部が着用感を低下させるという 問題も ある。 ポリウレタン弾性繊維を用いた衣料の縁始末 や縁部の縫製に関わる上記の問題を解決す るために、 近年ファッション化が進むブラジャー、 ガー ドル、 ボディスーツ等のファンデ — ショ ンの分野において、 裁断部の縁始末や縫製をしないことで、 下着のラインがアウタ — ウェアに現れない、 いわゆる切りっぱなし開口部を有する衣類製 品の製造方法が検討さ れている。 例えば、 編組織が非弾性糸と弾性糸とを同行させた 1 X I編み組織で、 かつ各編針にお いて非弾性糸と弾性糸のうち少なく とも 1 方が閉じ目により編成された経編地からなる 縁 始末不要な生地を用いた衣類が提案されてい る (例えば、 特許文献 1 参照)。 また、 熱融着弾性糸と して低融点ポリウレタン弾性糸を用い、 それ以外の糸をプレーテ ィング編により編みたて、 ヒー トセッ ト加工を施したほつれ止め機能がある編地を 用い、 同様に切りっぱなし開口部を有する衣類が提 案されている。 (特許文献 2参照) また、 熱融着弾性糸と して熱可塑性ポリウレタンを含有させたポリ ウレタン弾性糸 (特 許文献 3参照) や熱接着成分を含有するポリウレタン弾性糸 (特許文献 4、 5参照) が提 案されている。

【特許文献 1 】 特開 2 0 0 3 — 1 4 フ 6 1 8号公報 【特許文献 2】 特開 2 0 0 5 — 1 1 3 3 4 9号公報 【特許文献 3】 特開 2 0 0フー 1 7 7 3 5 9号公報 【特許文献 4】 特開 2 0 1 0 — 1 5 0 6 フ 6号公報 【特許文献 5】 特開 2 0 0 9 - 1 4 4 2 6 フ号公報 【発明の開示】

【発明が解決しようとする課題】 特許文献 1 の技術においては、 生地の設計によって構造的に裁断した縁部の ほつれを起 こりにく く しているため、 生地自体が厚地となるなど、 生地設計によって得られる布帛に 制約があり、 衣類の用途が限定されるという問題点がある 。 特許文献 2の技術においては、 低融点のポリウレタン弾性糸は、 生地や製品を型止めす \¥02022/112993 卩(:1' 2021/060973 るためのセッ トエ程や、 染色工程での熱による物性低下が大きいため 、 高い温度条件で処 理した場合に生地の回復性の低下が起こる。 さらに、 より厳しい熱的な加工条件を受けた 場合、 ポリウレタン弾性糸の糸切れが起こる。 そのため、 この生地を使用する製品では、 加工条件に熱的制約があるという問題がある 。 また、 特許文献 3〜 5の技術でも、 接着性能と しては未だ満足できるレベルには達して いない。 また、 熱接着成分が含有されていることにより、 解舒時の糸離れが悪化する場合 があった。 本発明は、 結糸性、 伸縮特性とともに熱接着性および解舒性にも 優れたポリ ウレタン弾性糸およびその製造方法を提供す ることを目的とする。

【課題を解決するための手段】 本発明のポリウレタン糸は、 前記の課題を解決するため、 以下のいずれかの手段を採用 する。

( 1 ) 主たる出発物質がポリマージオール、 及びジイソシアネー トであるポリウレタンを 主構成成分とするポリウレタン弾性糸であっ て、 次の ( 3) 〜 (〇) の三つの成分を含有 するポリウレタン弾性糸。

( 3) 熱可塑性ポリウレタンエラス トマー

( 13) ロジンおよび/又はその誘導体

(〇) セルロースエステルおよび/又はその誘導体

( 2) 前記 ( 3) の含有量が〇 . 3質量%以上 3 0質量%以下である前記 ( 1 ) に記載の ポリウレタン弾性糸。

( 3)前記( 13)の含有量が 0 . 1 質量%以上 1 0質量%以下である前記( 1 ) または( 2) に記載のポリウレタン弾性糸。

( 4) 前記 (〇) の含有量が〇 . 5質量%以上 1 0質量%以下である前記 ( 1 ) 〜 ( 3) のいずれかに記載のポリウレタン弾性糸。

( 5) ポリマージオールおよびジイソシアネー トを出発物質とするポリウレタンの結糸原 液に、 熱可塑性ポリウレタンエラス トマーとロジンおよび/又はその誘導体とセ ロース エステルおよび/ 又はその誘導体を含有させて結糸するポリウ レタン弾性糸の製造方法。

【発明の効果】 本発明によれば、 優れた伸縮性を有しつつも優れた熱接着性を 有する布帛を与え得るの み加え、 巻糸体が優れた解舒性を有するポリウレタン 弾性糸が得られる。 そのため、 かかるポリウレタン弾性糸を使用した布帛は 、 加工時の温度領域等の自由度 が上がり、 外観品位、 着用感などに優れたものとなる。 加えて、 本発明のポリウレタン弾 性糸は巻糸体からの解舒性が非常に良好であ ることから、 編成時の糸切れを抑制すること ができ、 さらに高速での解舒にも耐えうるため、 生産性にも優れたものとなる。

【発明を実施するための最良の形態】 以下本発明について、 さらに詳細に述べる。 まず本発明で使用するポリウレタンについて 述べる。 本発明のポリウレタン弾性糸の主構成成分で あるポリウレタンは、 ポリマージオールお よびジイソシアネー トを出発物質とするポリウレタンであれば鎖 伸長剤や末端封鎖剤につ いては任意のものでよく、 特に限定されるものではない。 ここでポリウレタン弾性糸の主 構成成分とは、 ポリウレタン弾性糸中に、 5 0 %を超えて含有される成分であり、 ポリマ — ジオールおよびジイソシアネー トを出発物質とするとは、 得られるポリウレタン重合体 がそれぞれの成分に由来する構造を有するこ とを表す。 すなわち、 本明細書においてポリ マージオールとジイソシアネー トとを出発物質と して得られるポリウレタン重合体の構造 を特定するものであって、 異なる原料から同等の構造が形成されたもの であってもよく、 原料自体を特定するものではない。 同様に、 同原料にて合成する場合であっても、 その合 成法も特に限定されるものではない。 すなわち、 例えば、 ポリマージオールとジイソシア ネー トと鎖伸長剤と して低分子量ジアミンからとなるポリウレタ ンウレアであってもよく、 また、 ポリマージオールとジイソシアネー トと低分子量ジオールとからなるポリウレタ ン \¥02022/112993 卩(:1' 2021/060973 ウレタンであってもよい。 また、 鎖伸長剤と して水酸基とアミノ基を分子内に有する化合 物を使用したポリウレタンウレアであっても よい。 本発明の効果を妨げない範囲で 3官能 性以上の多官能性のグリコールやイソシアネ ー ト等が使用されることも好ましい。 特に、 熱接着性の観点から、 ポリマージオールとジイソシアネー トと低分子量ジオールとからな るポリウレタンが好ましい。 ここで、 本発明のポリウレタン弾性糸を構成する代表 的な構造単位について述べる。 本発明においてポリウレタンの出発物資と して使用されるポリマージオールはポリエー テル系、 ポリエステル系ジオ _ ル、 ポリカ _ ボネ _ トジオ _ ル等が好ましい。 そして、 特 に柔軟性、 伸度を糸に付与する観点からポリエーテル系 ジオールが使用されることが好ま しい。 ポリエーテル系ジオールと しては、 例えば、 ポリエチレンオキシド、 ポリエチレングリ コール、 ポリエチレングリコールの誘導体、 ポリプロピレングリコール、 ポリテ トラメチ レンエーテルグリコール (以下、 卩丁 1\/1〇と略す)、 テ トラヒ ドロフラン (丁 H F) および 3 —メチルテ トラヒ ドロフランの共重合体である変性卩丁 IV! ◦、 T H Fおよび 2 , 3 —ジ メチル丁 H の共重合体である変性卩丁 1\/1〇、 特許第 2 6 1 5 1 3 1 号公報などに開示さ れる側鎖を両側に有するポリオール、 丁 H とエチレンオキサイ ドおよび/またはプロピ レンオキサイ ドが不規則に配列したランダム共重合体等が 好ましく使用される。 これらポ リエーテル系ジオールを 1種または 2種以上混合もしくは共重合して使用しても い。 また、 ポリウレタン弾性糸と して耐摩耗性や耐光性を得る観点からは、 ブチレンアジべ — 卜、 ポリカプロラク トンジオール、 特開昭 6 1 - 2 6 6 1 2号公報などに開示されてい る側鎖を有するポリエステルポリオールなど のポリエステル系ジオールや、 特公平 2 - 2 8 9 5 1 6号公報などに開示されているポリカ _ ボネ _ トジオ _ ル等が好まし á使用され る。 また、 こう したポリマージオールは単独で使用してもよ いし、 2種以上混合もしくは共 重合して使用してもよい。 本発明に使用されるポリマージオールの分子 量は、 糸にした際の伸度、 強度、 耐熱性など を得る観点から、 数平均分子量が 1 0 0 0以上 8 0 0 0以下のものが好ましく、 1 8 0 0 以上 6 0 0 0以下がより好ましい。 この範囲の分子量のポリオールが使用される ことによ り、 伸度、 強度、 弾性回復力、 耐熱性に優れた弾性糸を容易に得ることがで きる。 次に本発明に使用されるジイソシアネー トと しては、 ジフエニルメタンジイソシアネー 卜 (以下、 IV!口 I と略す)、 トリ レンジイソシアネー ト、 1 , 4 —ジイソシアネー トベンゼ ン、 キシリ レンジイソシアネー ト、 2 , 6 —ナフタ レンジイソシアネー トなどの芳香族ジ イソシアネー トが、 特に耐熱性や強度の高いポリウレタンを合成 するのに好適である。 さ らに脂環族ジイソシアネー トと して、 例えば、 メチレンビス (シクロヘキシルイソシアネ — 卜)、 イソホロンジイソシアネー ト、 メチルシクロヘキサン 2 , 4 —ジイソシアネー ト、 メチルシクロヘキサン 2 , 6 —ジイソシアネー ト、 シクロヘキサン 1 , 4 —ジイソシアネ

— 卜、 ヘキサヒ ドロキシリ レンジイソシアネー ト、 ヘキサヒ ドロ トリ レンジイソシアネー 卜、 オクタ ヒ ドロ 1 , 5 —ナフタ レンジイソシアネー トなどが好ましい。 脂肪族ジイソシ アネー トは、 特にポリウレタン糸の黄変を抑制する際に有 効に使用できる。 そして、 これ らのジイソシアネー トは単独で使用してもよいし、 2種以上を併用してもよい。 次に本発明における鎖伸長剤は、 低分子量ジアミンおよび低分子量ジオールの うちの少 なく とも 1種を使用するのが好ましい。 なお、 エタノールアミンのような水酸基とアミノ 基を分子中に有するものであってもよい。 好ましい低分子量ジアミンと しては、 例えば、 エチレンジアミン、 1 , 2 —プロパンジ アミン、 1 , 3 —プロパンジアミン、ヘキサメチレンジアミ ン、 卩ーフエニレンジアミン、 [3 _キシリ レンジアミン、 ーキシリ レンジアミン、 [3 , 卩 ’ ーメチレンジアニリン、 1 ,

3 —シクロヘキシルジアミン、 ヘキサヒ ドロメタフエニレンジアミン、 2 —メチルペンタ メチレンジアミン、 ビス ( 4 —アミノフエニル) フオスフィンオキサイ ドなどが挙げられ \¥02022/112993 卩(:1' 2021/060973 る。 これらの中から 1種または 2種以上が使用されることが好ましい。 特に好ましくはエ チレンジアミンである。 エチレンジアミンを用いることにより伸度お よび弾性回復性、 さ らに耐熱性に優れた糸を容易に得ることがで きる。 これらの鎖伸長剤に架橋構造を形成す ることのできる トリアミン化合物、 例えば、 ジエチレン トリアミン等を効果が失わない程 度に加えてもよい。 また、 低分子量ジオールと しては、 エチレングリコール、 1 , 3プロパンジオ _ ル、 1 ,

4 ブタンジオール、 ビスヒ ドロキシエ トキシベンゼン、 ビスヒ ドロキシエチレンテレフタ レー ト、 1 —メチルー 1 , 2 —エタンジオ _ルなどが代表的なものである。 これらの中か ら 1種または 2種以上が使用されることが好まししヽ。特 好ましくはエチレングリコール、 1 , 3プロパンジオール、 1 , 4ブタンジオールである。 これらを用いると、 ジオール伸 長のポリウレタンと しては耐熱性がより高くなり、 また、 より強度の高い糸を得ることが できるのである。 また、 本発明のポリウレタン弾性糸の分子量は、 耐久性や強度の高い繊維を得る観点か ら、 数平均分子量と して 3 0 0 0 0以上 1 5 0 0 0 0以下の範囲であることが好ましい。 なお、 分子量は で測定し、 ポリスチレンにより換算する。 本発明においては、 以上のような基本構成を有するポリウレタン 弾性糸が、 熱可塑性ポ リウレタンエラス トマーとロジンおよび/又はその誘導体とセ ロースエステルおよび/ 又はその誘導体を含有する。 熱可塑性ポリウレタンエラス トマーとロジン及び/又はその 誘導体とセルロースエステルおよび/ 又はその誘導体を同時に含有させることで結 糸性や 伸縮特性を損なうことなく、 優れた熱接着力ならびに解舒性を発現するこ とができる。 本発明における熱可塑性ポリウレタンエラス トマーは、 融点がフ 〇〜 1 6 0 °0のものが 好ましい。 融点がフ 〇¾未満だと、 可結性が悪くなり、 巻き取った際に膠着しやすくなる ので好ましくない。 また逆に融点が 1 6 0 ¾を越えると、 熱処理温度を上げなければ所望 の熱接着性が得られなくなるので好ましくな い。 本発明の熱可塑性ポリウレタンエラス トマーは、ポリマージオールと してアジべ一 卜系、 エーテル系、 カプロラク トン系、 ポリカーボネー ト系が好ましいが、 その中でもエーテル 系の熱可塑性ポリウレタンエラス トマーが良好な結糸性と熱接着性との点で好 ましい。 また、熱可塑性ポリウレタンエラス トマーは、良好な結糸性、バランスの良い機 械物性、 熱接着性、耐熱性を得る観点から、繊維にお いてその含有量が〇 . 3質量%以上 3 0質量% 以下の範囲になるようにすることが好ましい 。 すなわち、 ポリウレタン弾性糸において熱 可塑性ポリウレタンエラス トマーの割合が〇 . 3質量%未満だと、 十分な熱接着性が得ら れず、 3 0質量%を越えると、 結糸性や基本物性が低下してしまうので、 好ましくない。 より良好な熱接着性および耐熱性を得る観点 からは、 2質量%以上 2 5質量%以下となる ようにすることがより好ましく、 2 0質量%未満とすることがさらに好ましい。 なお、 こ れらの含有量は、 用途に応じて事前にテス トし、 適宜決定することも好ましく行われる。 熱可塑性ポリウレタンエラス トマーをポリウレタン弾性糸に〇. 3〜 3 0質量%含有さ せる方法と しては、 結糸前のポリウレタンの 1\1 , 1\1 —ジメチルホルムアミ ド、 1\1 , 1\1 —ジ メチルアセ トアミ ド等の結糸原液に、 上述の熱可塑性ポリウレタンエラス トマーを加え、 斑なく分散もしくは溶解するよう攪拌、 混合処理すればよい。 また、 熱可塑性ポリウレタ ンエラス トマーを予め同様の溶剤により均一分散また は溶解させてから、 ポリウレタン溶 液と混合処理しても良い。 なお、 熱可塑性ポリウレタンエラス トマーが N1 , 1\1 _ジメチルホルムアミ ド、 1\1 , 1\1 _ ジメチルアセ トアミ ド等の溶剤に溶解しない場合は、 平均粒子径 1 0 ミクロン以下の微粒 子状と して、 ポリウレタン結糸原液に分散させる事もでき る。 また、 本発明の弾性糸においては、 熱可塑性ポリウレタンエラス トマーとともにロジン および/ 又はその誘導体を含有させる。 本発明におけるロジンは、 3つの環構造、 共役 2 重結合、 カルボキシル基を有するアビエチン酸とその 異性体の混合物を主成分とするもの であり、 採取方法からの分類と してはガムロジン、 卜ール油ロジン、 ウッ ドロジンのいず \¥02022/112993 卩(:1' 2021/060973 れでも良い。 また、 ロジン誘導体と しては、 例えば、 水添ロジン、 不均化ロジン、 マレイ ン化ロジン、 アクリル化ロジン、 ロジンエステル、 ロジン含有ジオール等が挙げられる。 また、 こう したロジン及び/又はその誘導体は単独で使 してもよいし、 2種以上混合し て使用してもよい。 そして、 ロジン及び/又はその誘導体は、 加工時の熱で熱接着性を発現させるために、 熱軟化点がフ 〇°〇以上 1 5 0 °0以下であることが好ましい。 なお、 糸中のロジン及び/又 はその誘導体の熱軟化点を測定するには、 次のように行えばよい。 始めに糸を溶剤 ( トル エン/ アセ トン、 体積比 1 / 1 ) に 3時間浸潰し、 糸を取り出す。 次に、 溶剤を室温で蒸 発させ、 ロジン及び/又はその誘導体を析出させる。 析出させたロジン及び/又はその誘 導体の軟化点を、 。 丨 < 5 9 0 2 ( 1 9 6 9年) に準じた環球法を用いて測定する。 即ち、 ロジン及び/又はその誘導体を蒸発皿の中で なるべく低温で溶解させ、 あらかじ め適温に加熱したリングの中に満たし、 放冷後、 少し加熱した小刀でリングの上端を含む 平面から盛り上がった部分を切り取る。 次に、 上記粘着付与樹脂を詰め込んだリングを、 支持器の所定の孔にはめ込み、 ガラス容器(径 8 高 さ 1 2 フ 以上) に入れる。 ガラス容器中の熱媒体であるグリセリンの液 温は、 所定の軟化点より、 4 5 °0以上低くな らないように 1 5分保つ。 次に、 リングの中の上記ロジン及び/又はその誘導 の中央に 鋼球を載せ、 支持器の上の定位置に置く。 リングの上端より、 グリセリン液までの距離を 5 0 以上に保ちながら加熱する。 加熱が始まって所定の軟化点よりも 4 5 °0前より、

1 分間につき 5 . 0 ± 0 . 5 °0で昇温させ、 軟化して底板に接触したときの温度を軟化点 とする。 ポリウレタン弾性糸におけるロジン及び/ 又はその誘導体の含有量は、 良好な結糸性、 バランスの良い機械物性、熱接着性、耐熱性 を得る観点から、 〇 . 1 質量%以上 1 0質量% 以下の範囲が好ましく、 より良好な熱接着性および耐熱性を得る観点 から、 〇. 1質量% 以上 5質量%以下がより好ましい。 なお、 これらの含有量は、 用途に応じて事前にテス ト し、 適宜決定することも好ましく行われる。 さらに、 本発明で使用されるロジン及び/又はその誘 体は、 適度な透明度のポリウレ タン糸を得ること、 および結糸工程で熱などを受けて糸が変色す ることを防止する観点か ら、 4 0 0ハーゼンカラー以下のものが好ましい。 さらに、 本発明のポリウレタン弾性糸は、 セルロースエステルおよび/又はその誘導体 を含有するものである。 ポリウレタン弾性糸中にセルロースエステル および/又はその誘 導体を含有させることで、 優れた熱接着性と優れた解舒性を有するポリ ウレタン弾性糸と なる。 本発明で用いるセルロースエステルは、 セルロースの 3個の水酸基の少なく とも 1 つを酸 類でエステル化した化合物であり、 硝酸、 酢酸、 プロピオン酸、 酪酸、 その他の高級脂肪 酸とのエステル、 または前述の酸類の内、 2種以上の混合酸を用いた混合エステルが好 しい。 さらに、 良好な結糸性を得る観点から、 酸類と して、 炭素数 2以上 2 2以下の有機 酸を含有した混合酸でエステル化した化合物 がより好ま しく、 例えば、 セルロースと酢酸 から誘導されるセルロースアセテー ト、 セルロースと酢酸および酪酸から誘導される セル 口ースアセテー トブチレー ト、 セルロースと酢酸およびプロピオン酸から誘 導されるセル 口ースアセテー トプロビオネー ト、 さらには、 セルロースアセテー トプラスチックと呼ば れる酸一水酸基当量を調整して一部水酸基の 残存した成形用プラスチック、 さらにはアジ ピン酸系可塑剤やフタル酸系可塑剤を任意の 割合で含有 し、 熱軟化点や溶融粘度を適度に 調整した成形用プラスチックも好ましく使用 できる。 中でも、 ポリウレタン弾性糸の解舒 性を向上させる観点から、 セルロースアセテー トブチレー トが好ましく、 より好ましくは トリエステル中のブチリル基含量が 3 0重量%以上のものである。 本発明においては、 セルロースエステルおよび/又はその誘導体 含有量は、 良好な結糸 性、 バランスの良い機械物性、 耐熱性を得る観点から、 〇. 5質量%以上 1 0質量%以下 の範囲が好ましく、 ポリウレタン糸の高温側の融点の降下が少な い。 さらに、 熱接着性と \¥02022/112993 卩(:1' 2021/060973 解舒性の観点から、 〇. 5質量%以上 1 0質量%以下がより好ましい。 なお、 これらの含 有量は、 用途に応じて事前にテス トし、 最適値を適宜決定することが好ましい。 さらに、 本発明で使用されるセルロースエステルおよ び/又はその誘導体は、 ポリウレタ ンへの分散および溶解を速く し、製造されるポリウレタン糸の特性を目標 の特性とせしめ、 さらに適度な透明度のポリウレタン弾性糸を 得ること、および結糸工程で熱などを受けて 、 セルロースエステルおよび/ 又はその誘導体含有量が低下したり糸が変色 することを防止 する観点から、 5質量%口 IV!八 〇溶液と した際、 2 0 °0での粘度が 2 0 0 〇 卩以上 1 0 0 0 0 以下の範囲となるものが好ましい。 さらに、 本発明のポリウレタン弾性糸には、 末端封鎖剤が 1種または 2種以上混合使用 されることも好ましい。 末端封鎖剤と しては、 ジメチルアミン、 ジイソプロピルアミン、 エチルメチルアミン、 ジエチルアミン、 メチルプロピルアミン、 イソプロピルメチルアミ ン、 ジイソプロピルアミン、 ブチルメチルアミン、 イソブチルメチルアミン、 イソペンチ ルメチルアミン、 ジブチルアミン、 ジアミルアミンなどのモノアミン、 エタノール、 プロ パノール、 ブタノール、 イソプロパノール、 アリルアルコール、 シクロペンタノールなど のモノオール、 フエニルイソシアネー トなどのモノイソシアネー トなどが好ましい。 また、 本発明のポリウレタン弾性糸には、 各種安定剤や顔料などが含有されていてもよ い。 例えば、 耐光剤、 酸化防止剤などに巳 ! !丁や住友化学工業株式会社製の “スミライザ 八 _ 8 0 ”などのヒンダードフエノール系薬剤、各種 のチパガイギー社製“チヌビン” などのベンゾ トリアゾール系、 ベンゾフヱノ ン系薬剤、 住友化学工業株式会社製の “スミ ライザ— 卩 — ·! 6 ” などのリン系薬剤、 各種のヒンダー ドアミン系薬剤、 酸化鉄、 酸化チ タンなどの各種顔料、 酸化亜鉛、 酸化セリウム、 酸化マグネシウム、 力ーボンブラックな どの無機物、 フッ素系またはシリコーン系樹脂粉体、 ステアリン酸マグネシウムなどの金 属石鹸、 また、 銀や亜鉛やこれらの化合物などを含む殺菌剤 、 消臭剤、 またシリコーン、 鉱物油などの滑剤、 硫酸バリウム、 酸化セリウム、 ベタインやリン酸系などの各種の帯電 防止剤などが含まれることも好ましく、 またこれらがポリマと反応させられることも 好ま しい。 そして、 特に光や各種の酸化窒素などへの耐久性をさ らに高めるには、 例えば、 日 本ヒ ドラジン株式会社製の _ 1 5 0などの酸化窒素補足剤、 例えば、 住友化学工業株 式会社製の “スミライザー ◦八 _ 8 0 ” などの熱酸化安定剤、 例えば、 住友化学工業株式 会社製の “スミソーブ 3 0 0 # 6 2 2 ” などの光安定剤が使用されることも好ましい 。 次に本発明のポリウレタン弾性糸の製造方法 について詳細に説明する。 本発明においては、 出発物質と してポリマージオールおよびジイソシアネー トを用い、 それらから得られるポリウレタンの結糸原液 に、 熱可塑性ポリウレタンエラス トマーと口 ジン及び/ 又はその誘導体とセルロースエステル及び/ 又はその誘導体とを含有させて結 糸する。 熱可塑性ポリウレタンエラス トマーやロジン及び/又はその誘導体やセル ース エステル及び/ 又はその誘導体は、ポリウレタンの重合段階 で合わせて添加してもよいが、 予めポリウレタン溶液を作製しておき、 その後で添加するのが好ましい。 ポリウレタン溶液の製法、 また、 溶液の溶質であるポリウレタンの製法は、 溶融重合法 でも溶液重合法のいずれであってもよく、 他の方法であってもよい。 しかし、 より好まし いのは溶液重合法である。 溶液重合法の場合には、 ポリウレタンにゲルなどの異物の発生 が少なく、 結糸しやすく、 低繊度のポリウレタン弾性糸を得やすい。 また、 当然のことで あるが、 溶液重合の場合、 溶液にする操作が省けるという利点がある。 そして本発明に特に好適なポリウレタンと しては、 ポリマージオールと して分子量が 1 8 0 0以上 6 0 0 0以下の卩丁 1\/1〇、 ジイソシアネー トと して! \ZI D I 、 ジオールと してエチ レングリコール、 1 , 3プロパンジオールおよび 1 , 4ブタンジオールのうちの少なく と も 1種を使用して合成され、 かつ、 高温側の融点が 1 0 0 ¾以上 2 6 0 ¾以下の範囲のも のが挙げられる。 ポリウレタンは、 例えば、 口 1\/1八 〇、 口 1\/1 、 IV!卩などやこれらを主成分 とする溶剤の中で、 上記の原料を用い合成することにより得られ る。 例えば、 こう した溶 \¥02022/112993 卩(:1' 2021/060973 剤中に、 各原料を投入、 溶解させ、 適度な温度に加熱し反応させてポリウレタン とする、 いわゆるワンショ ッ ト法、 また、 ポリマ _ ジオ _ ルとジイソシアネ _ 卜を、 まず溶融反応 させ、 しかる後に、 反応物を溶剤に溶解し、 前述のジオールと反応させてポリウレタンと する方法などが、 特に好適な方法と して採用され得る。 鎖伸長剤にジオールを用いる場合 、 ポリウレタンの高温側の融点を 1 0 0 ¾以上 2 6 0 °0以下の範囲に調節する代表的な方法は、 ポリマージオール、 I 、 ジオールの種類 と比率をコン トロ _ ルすることにより達成され得る。 ポリマ _ ジオ _ ルの分子量が低い場 合には、 IV!口 I の割合を相対的に多くすることにより、 高温の融点が高いポリウレタンを 得ることができ、 同様にジオ _ルの分子量が低いときはポリマ _ジオ _ルの割合を相対的 に少なくすることにより、 高温の融点が高いポリウレタンを得ることが できる。 ポリマージオールの分子量が 1 8 0 0以上の場合、 高温側の融点を 1 0 0 ¾以上にする には、 (IV!口 I のモル数) / (ポリマージオールのモル数) = 1 . 5以上の割合で、 重合を 進めることが好ましい。 なお、 かかるポリウレタンの合成に際し、 アミン系触媒や有機金属触媒等の触媒が 1種 もしくは 2種以上混合して使用されることも好ましい アミン系触媒と しては、 例えば、 1\1 , 1\1 —ジメチルシクロヘキシルアミン、 1\1 , 1\1 —ジ メチルベンジルアミン、 ト リェチルアミン、 1\1 _メチルモルホリ ン、 1\1 _ェチルモルホリ ン、 1\1 , 1\1 , 1\1 ’, 1\1, 一亍 トラメチルェチレンジアミン、 1\1 , 1\1 , 1\1 ’, 1\1, 一亍 トラメ チルー 1 , 3 —プロパンジアミン、 1\1 , 1\1 , 1\1 ’, 1\1, 一亍 トラメチルヘキサンジアミン、 ビスー 2 —ジメチルアミノェチルェーテル、 1\1 , 1\1 , 1\1 ’, 1\1 ’, 1\1, ーペンタメチルジェ チレン ト リアミン、 テ トラメチルグアニジン、 ト リェチレンジアミン、 1\1 , 1\1 ’ ージメチ ルビペラジン、 1\1 _メチルー 1\1, ージメチルアミノェチルーピぺラジン、 1\1 _ ( 2 —ジメ チルアミノェチル) モルホリ ン、 1 —メチルイ ミダゾール、 1 , 2 —ジメチルイ ミダゾー ル、 1\1 , 1\1 _ジメチルアミノェタノール、 1\1 , 1\1 , 1\1, 一 ト リメチルアミノェチルェタノ

— ルアミン、 1\1 _メチルー 1\1, 一 ( 2 —ヒ ドロキシェチル) ピぺラジン、 2 , 4 , 6 — 卜 リス (ジメチルアミノ メチル) フェノール、 1\1 , 1\1 _ジメチルアミノへキサノール、 ト リ ェタノールアミン等が挙げられる。 また、 有機金属触媒と しては、 オクタン酸スズ、 ニラウリン酸ジブチルスズ、 オクタン 酸鉛ジブチル等が挙げられる。 こう して得られるポリウレタン溶液の濃度は、 通常、 3 0質量%以上 8 0質量%以下の 範囲が好ましい。 本発明においては、 かかるポリウレタン溶液に熱可塑性ポリウレ タンェラス トマーと口 ジン及び/ 又はその誘導体とセルロースェステル及び/ 又はその誘導体を添加するのが好 ましい。 熱可塑性ポリウレタンェラス トマーとロジン及びその誘導体とセルロース ェステ ル及び/ 又はその誘導体とのポリウレタン溶液への添 加方法と しては、 任意の方法が採用 できる。その代表的な方法と しては、スタティ ックミキサーによる方法、攪拌による方法、 ホモミキサーによる方法、 2軸押し出し機を用いる方法など各種の手段 採用できる。 こ こで、 添加される熱可塑性ポリウレタンェラス トマーとロジン及びその誘導体とセルロー スェステル及び/ 又はその誘導体は、 ポリウレタン溶液への均一な添加を行う観点 から、 溶液にして添加することが好ましい。 熱可塑性ポリウレタンェラス トマーとロジン及び/またはその誘導体とセ ロースェス テル及び/ 又はその誘導体のポリウレタン溶液への添加 の際には、 前記した、 例えば、 耐 光剤、 耐酸化防止剤などの薬剤や顔料などを同時に 添加してもよい。 以上のように構成した結糸原液を、たとえば 乾式結糸、湿式結糸、もしくは溶融結糸し、 巻き取ることで、 本発明のポリウレタン糸を得ることができる 。 中でも、 細物から太物ま であらゆる繊度において安定に結糸できると いう観点から、 乾式結糸が好ましい。 本発明のポリウレタン弾性糸の繊度、 断面形状などは特に限定されるものではない 。 例 えば、 糸の断面形状は円形であってもよく、 また扁平であってもよい。 \¥02022/112993 卩(:1' 2021/060973 そして、 乾式結糸方式についても特に限定されるもの ではなく、 所望する特性や結糸設 備に見合った結糸条件等を適宜選択して結糸 すればよい。 た とえば、 本発明のポリウレタン弾性糸の永久歪率と応 力緩和は、 特にゴデローラー と卷取機の速度比の影響を受けやすいので、 糸の使用目的に応じて適宜決定されるのが好 ましい。 すなわち、 所望の永久歪率と応力緩和を有するポリウレ タン糸を得る観点から、 ゴデロ — ラーと卷取機の速度比は 1 . 1 0以上 1 . 6 5以下の範囲と して巻き取ることが好まし い。 そして、 特に低い永久歪率と、 低い応力緩和を有するポリウレタン糸を得る 際には、 ゴデローラーと卷取機の速度比は 1 . 1 5以上 1 . 4以下の範囲がより好ましく、 1 . 1

5 以上 1 . 3 5以下の範囲がさらに好ましい。 一方、 高い永久歪率と、 高い応力緩和を有 するポリウレタン糸を得る際には、 ゴデローラーと卷取機の速度比は 1 . 2 5以上 1 . 6

5 以下の範囲と して巻き取ることが好ましく、 1 . 3 5以上 1 . 6 5以下の範囲がより好 ましい。 また、 結糸速度は、 得られるポリウレタン弾性糸の強度を向上さ せる観点から、 3 0 0 /分以上で あることが好ましい。 以上のようにして得られたポリウレタン弾性 糸は、 たとえば他の繊維とともに布帛を製 造する際に用いられる。 布帛を製造するために、 ポリウレタン弾性糸とともに用いられる 他の繊維と しては、 ポリアミ ド繊維やポリエステル繊維等が挙げられる。 ここで、 ポリアミ ド繊維は、 ナイロン 6繊維やナイロン 6 6繊維に代表される繊維であ るが、 これに限定されるものではない。 また、 ポリエステル繊維は、 ポリエチレンテレフ タ レー ト、 ポリ トリメチレンテレフタ レー ト、 ポリテ トラメチレンテレフタ レー ト、 ジオ _ ル成分と してポリ亍 トラメチレングリコ _ ルとエチレングリコールを主成分と して含む エステル系共重合体、 及び、 それらのカチオン可染変性ポリエステル等の ポリエステルか ら構成される繊維である。 布帛は、 これらポリアミ ド繊維又はポリエステル繊維と、 本発明のポリウレタン糸とか ら主と して構成される布帛であることが布帛の加工 性や耐久性の観点から好ましいが、 ポ リアク リル系、 ポリ塩化ビニル系等からなる合成繊維や、 銅アンモニアレーヨン、 ピスコ — スレーヨン、 精製セルロースからなる再生セルロース繊維 や、 再生タンパク繊維、 半合 成繊維、 綿、 絹、 羊毛等の天然繊維素材を併用することも好ま しい。 また、 布帛中のポリウレタン弾性糸は、 裸糸の状態で用いてもよいし、 他の繊維によっ てカバーリングしたコアスパンヤーン、 エアーカバリングヤーン、 他の繊維との合撚糸、 交撚糸、 インターレース糸等の複合糸の状態で用いて もよい。 また、 ポリウレタン弾性糸 と他の繊維とから構成される布帛は、 上記複合糸から構成される編織物でもよいし 、 もし くは、 経編み、 丸編み、 緯編み等の製編において、 他の繊維と交編することでもよい。 布帛が編み地の場合、 経編みでも緯編みでもよく、 例えば、 トリコッ ト、 ラッセル、 丸 編み等が挙げられる。 また編組織は、 ハーフ編み、 逆ハーフ編み、 ダプルア トラス編み、 ダブルデンビー編み等のいずれの編組織でも よいが、 編地表面はポリウレタン糸以外の天 然繊維、 化学繊維、 合成繊維で構成されていることが風合の点で 好ましい。

【実施例】 本発明について実施例を用いてさらに詳細に 説明する。 最初に本発明における各種特性 の評価方法を説明する。

[糸中のロジン及び/又はその誘導体の分 方法] 糸を溶剤 ( トルエン/アセ トン、 体積比 1 / 1 ) に 3時間浸潰し、 溶剤を I 計で測定 した。 1 5 8 0 〇 一 1付近の吸収から、 既知溶剤濃度溶剤を用いた検量線により糸中 の 含有量を求めた。

[熱接着性] 約 1 0 1·^長さでサンプリング (両端は結びつけて固定) した 2本の試験糸 1 を、 図 1 のように中心で交絡させ、 1 〇 1·^の間隔を空けて金枠 2に固定する ( 3)。 各試験糸 1 が 3 \¥02022/112993 卩(:1' 2021/060973

0% 伸長 となるように伸長させた状態で、 表に示した各温度で 1分間乾熱処理する (匕)。 処理後、 金枠 2からサンプルを外し、 接着部 3だけで 2本が接する状態にし (〇)、 インス トロン 5 9 6 5型引張試験機にて、 各々の試験糸の一方の端部を試験機上下チヤ ックにあ わせてつかみセッ トする。 5 0 〇 分で引張り接着部が剥がれる際の最大応力を 測定し、 ポリウレタン弾性繊維サンプルの繊度で除す る。 また、 切断箇所を確認し、 交点で切断されている場合を X、 それ以外の箇所で切断され ている場合を丫と して判定する。 交点以外で切断されている場合は、 接着点の強度が破断 強度以上であり、 優れた熱接着性を有することを示す。

[強度、 応力緩和、 永久歪率、 伸度] 強度、応力緩和、永久歪率、伸度は、試料糸 をインス トロン 5 9 6 5型引張試験機にて、 引張テス トをすることにより測定した。 これらは下記により定義される。 すなわち、 〇 ( 1_ 1 ) の試料を 5 0 〇 分の引張速度で 3 0 0〇/〇伸長を 5回繰返 した。 この 5回目の応力を (〇 1 ) と した。 次にそのまま 3 00 %伸長を 3 0秒間保持し た。 3 0秒間保持後の応力を (〇 2) と した。 次に伸長を回復せしめ応力が 0になった際 の試料糸の長さを ( 1- 2) と した。 さらに 6回目に試料糸が切断するまで伸長した。 この 破断時の応力を (〇 3)、 破断時の試料糸の長さを ( 1_ 3) と した。 以下、 前記特性は下記式により与えられる。 強度 = (〇 3) 応 力緩和 = 1 〇 〇 >< ((0 1 ) - (02)) / (0 1 ) 永久歪率 = 1 0 0 >< (( 1_ 2) — ( 1_ 1 )) / ( 1- 1 ) 伸度 = 1 〇 〇 X (( 1_ 3) — ( 1_ 1 )) / ( 1- 1 )。

[巻糸体の解舒性] ポリウレタン弾性糸の 2 00 § 巻き糸体を 2 5 °0、 6 5 % 1~1の雰囲気にて 1 4日間お よび 5 6日間放置後、 巻糸体を巻き上げ紙管より 1 〜 2 の位置まではぎ取り し、 はぎ 取り した後の巻糸体の表面を梨地口ーラー ( 3) に接地するよう置き、 口ーラーを回転さ せながら、 口ーラー表面速度 3 0 分で、 ポリウレタン弾性糸を送り出した。 送り出さ れたポリウレタン弾性糸を 1 00 〇 離れた所に設置された同じ径の梨地口ーラー (!〇) に 1周させて走行させ、 徐々に口ーラー ( !〇) の表面速度を変化させ、 口ーラー ( 3) か らポリウレタン弾性糸が引き離される際に、 ポリウレタン弾性糸の巻糸体に持ち上げられ ることなく、スムーズに送り出される口ーラ ー( 13)の速度を求め、口ーラーの速度比( 13) / ( 3) をポリウレタン弾性糸の解舒性と した。 解舒性は値が小さいほどポリウレタン弾 性糸の糸離れが良いことを示す。 なお、 解舒性テス トは 2本の巻糸体を用いて行い、 平均値で評価した。

[実施例 1 ]

(ポリマ溶液の調製) 分子量 1 8 00の卩丁 1\/1〇、 ェチレンジアミンおよび末端封鎖剤と してジェチ ルアミンからなるポリウレタンウレア重合体 の口1\/1八 0溶液 ( 3 5質量%) を調整した。 次に、 酸化防止剤と して、 士 ーブチルジェタノールアミンとメチレンービ スー ( 4 —シ クロヘキシルイソシアネー ト) の反応によって生成せしめたポリウレタン溶 液 (デュポン 社製 “メタクロール” (登録商標) 2 4 6 2 0) と、 卩 _クレゾールおよびジビニルべンゼ ンの縮合重合体 (デュポン社製 “メタクロール” (登録商標) 2 3 9 00) とを 2対 1 (質 量比) で混合し、 酸化防止剤の 01\/1八〇溶液 (濃度 3 5質量%) を調整した。

- 前記ポリウレタンウレア重合体の口1\/1八〇 液 9 フ質量部と酸化防止剤の口1\/1八〇溶液 3 質量部を混合し、 ポリマ溶液 1 と した。

(熱可塑性ポリウレタンェラス トマー溶液の調製)

- 口 I 0コベス トロ社製の熱可塑性ポリウレタン “パンデックス” (登録商標) 丁 _ 8 1 フ 5 !\!の 01\/1八 £ :溶液 ( 3 5質量%) を 6 0¾下で攪拌して調整し、 熱可塑性ポリウレタン エラス トマー溶液 (A 1 ) と した。

(ロジン溶液の調製)

- 荒川化学社製ロジン (品名パインクリスタル ( R) K R — 6 1 4、 軟化点 8 6 °C) の D M A c溶液 ( 3 5質量%) を 2 5 °C下で攪拌して調整し、 ロジン溶液 (B 1 ) と した。 (セルロースエステル溶液の調製)

- E A S T M A N社製セルロースエステル (品名 E a s t m a n C e l I u I o s e A c e t a t e B u t y r a t e (C A B— 5 5 1 — 0. 2)) の D M A c溶液 ( 3 5質 量%) を 2 5 °C下で攪拌して調整し、 セルロースエステル溶液 (C 1 ) と した。

(結糸原液の調製) ポリマ溶液 P 1 、 A 1 、 B 1 、 C 1 を 8 8質量%、 8質量%、 1 質量%、 3質量%で均 — に混合し、 結糸溶液 D 1 と した。

(ポリウレタン弾性糸の製造) 結糸溶液 D 1 を、 ゴデローラーと卷取機の速度比 1 . 3と して 4 9 0 m/分のスピード で乾式結糸した。 巻き取り時に粘度 2 5 mm 2 / sのシリコーン系油剤を 3質量%付与し、 2 2デシテックス、 2フィラメン ト、 熱可塑性ポリウレタンエラス トマーの含有量が 8質 量%、 ロジンの含有量が 1 質量%、 セルロースエステルの含有量が 3質量%であるポリウ レタン糸の 2 00 g卷糸体を得た。 得られたポリウレタン弾性糸について、 伸度、 強度、 永久歪率、 応力緩和、 熱接着性お よび巻糸体の解舒性を測定した。 結果を表 1 に示す。 得られたポリウレタン弾性糸は、 熱 接着性と経日後の解舒性共にバランス良く有 したものであった。

[実施例 2 ]

(結糸原液の調整) ポリマ溶液 P 1 、 A 1 、 B 1 、 C 1 をフ 6質量%、 1 6質量%、 2質量%、 6質量%で 均一に混合し、 結糸溶液 D 2と した。

(ポリウレタン弾性糸の製造) 結糸溶液 D 2を、 ゴデローラーと卷取機の速度比 1 . 3と して 4 9 0 m/分のスピード で乾式結糸した。 巻き取り時に粘度 2 5 mm 2 / sのシリコーン系油剤を 3質量%付与し、 2 2デシテックス、 2フィラメン ト、 熱可塑性ポリウレタンエラス トマーの含有量が 1 6 質量%、 ロジンの含有量が 2質量%、 セルロースエステルの含有量が 6質量%であるポリ ウレタン糸の 2 0 O g巻糸体を得た。 得られたポリウレタン弾性糸について、 伸度、 強度、 永久歪率、 応力緩和、 熱接着性お よび解舒性を測定した。 結果を表 1 に示す。 得られたポリウレタン弾性糸は、 熱接着性と 経日後の解舒性共にバランス良く有したもの であった。

[実施例 3 ]

(結糸原液の調整) ポリマ溶液 P 1 、 A 1 、 B 1 、 C 1 を 6 8質量%、 2 4質量%、 2質量%、 6質量%で 均一に混合し、 結糸溶液 D 3と した。

(ポリウレタン弾性糸の製造) 結糸溶液 D 3を、 ゴデローラーと卷取機の速度比 1 . 3と して 4 9 0 m/分のスピード で乾式結糸した。 巻き取り時に粘度 2 5 m m 2 / sのシリコーン系油剤を 3質量%付与し、 2 2デシテックス、 2フィラメン ト、 熱可塑性ポリウレタンエラス トマーの含有量が 2 4 質量%、 ロジンの含有量が 2質量%、 セルロースエステルの含有量が 6質量%であるポリ ウレタン糸の 2 0 O g巻糸体を得た。 得られたポリウレタン弾性糸について、 伸度、 強度、 永久歪率、 応力緩和、 熱接着性お よび解舒性を測定した。 結果を表 1 に示す。 得られたポリウレタン弾性糸は、 熱接着性と 経日後の解舒性共にバランス良く有したもの であった。

[実施例 4 ]

(結糸原液の調整) \¥02022/112993 卩(:1' 2021/060973 ポリマ溶液卩 1 、 八 1 、 巳 1 、 0 1 を 6 0質量%、 3 2質量%、 6質量%、 2質量%で 均一に混合し、 結糸溶液口 4と した。

(ポリウレタン弾性糸の製造) 結糸溶液口 4を、 ゴデローラーと卷取機の速度比 1 . 3 と して 4 9 0 分のスピー ド で乾式結糸した。 巻き取り時に粘度 2 5 2 / 3 のシリ コーン系油剤を 3質量%付与し、 2 2デシテックス、 2フィラメ ン ト、 熱可塑性ポリウレタンェラス トマーの含有量が 3 2 質量%、 ロジンの含有量が 6質量%、 セルロースェステルの含有量が 2質量%であるポリ ウレタ ン糸の 2 0 0 § 巻糸体を得た。 得られたポリウレタン弾性糸について、 伸度、 強度、 永久歪率、 応力緩和、 熱接着性お よび解舒性を測定した。 結果を表 1 に示す。 得られたポリウレタン弾性糸は、 熱接着性と 経日後の解舒性共にバランス良く有したもの であった。

[実施例 5]

(ポリマ溶液の調製) 分子量 2 0 0 0の卩丁 IV! ◦、 IV!口 I、 ェチレングリコールおよび末端封鎖剤と して ·! — ブタノールからなるポリウレタ ン重合体の口 IV!八 0溶液 ( 3 5質量%) を調整した。 次に、 酸化防止剤と して、 士 ーブチルジェタノールアミンとメチレンービ スー (4 —シ クロヘキシルイソシアネー ト) の反応によって生成せしめたポリウレタン溶 液 (デュポン 社製 “メタクロール” (登録商標) 2 4 6 2 0) と、 卩 _クレゾールおよびジビニルべンゼ ンの縮合重合体 (デュポン社製 “メタクロール” (登録商標) 2 3 9 0 0) とを 2対 1 (質 量比) で混合し、 酸化防止剤の 0 1\/1八〇溶液 (濃度 3 5質量%) を調整した。

- 前記ポリウレタン重合体の口 1\/1八〇溶液 9 6質量部と酸化防止剤溶液 4質量部を混合し、 ポリマ溶液卩 2と した。

(結糸原液の調製) ポリマ溶液卩 2、 八 1 、 巳 1 、 0 1 を 8 8質量%、 8質量%、 3質量%、 1 質量%で均 - に混合し、 結糸溶液口 5と した。

(ポリウレタン弾性糸の製造) 結糸溶液口 5を、 ゴデローラーと卷取機の速度比 1 . 3と して 4 5 分のスピー ド で乾式結糸した。 巻き取り時に粘度 2 5 2 / 3のシリ コーン系油剤を 3質量%付与し、

2 0デシテックス、 モノ フィラメ ン ト、 熱可塑性ポリウレタンェラス トマーの含有量が 8 質量%、 ロジンの含有量が 1 質量%、 セルロースェステルの含有量が 3質量%であるポリ ウレタ ン糸の 2 0 0 § 巻糸体を得た。 得られたポリウレタン弾性糸について、 伸度、 強度、 永久歪率、 応力緩和、 熱接着性お よび解舒性を測定した。 結果を表 1 に示す。 得られたポリウレタン弾性糸は、 熱接着性と 経日後の解舒性共にバランス良く有したもの であった。

[実施例 6]

(結糸原液の調整) ポリマ溶液卩 2、 八 1 、 巳 1 、 0 1 を 9 〇 . 5質量%、 8質量%、 1 質量%、 〇. 5質 量%で均一に混合し、 結糸溶液口 6と した。

(ポリウレタン弾性糸の製造) 結糸溶液口 6を、 ゴデローラーと卷取機の速度比 1 . 3と して 4 9 0 分のスピー ド で乾式結糸した。 巻き取り時に粘度 2 5 2 / 3のシリ コーン系油剤を 3質量%付与し、

2 0デシテックス、 モノ フィラメ ン ト、 熱可塑性ポリウ レタンェラス トマーの含有量が 8 質量%、 ロジンの含有量が 1 質量%、 セルロースェステルの含有量が〇 . 5質量%である ポリウ レタン糸の 2 0 0 § 卷糸体を得た。 得られたポリウレタン弾性糸について、 伸度、 強度、 永久歪率、 応力緩和、 熱接着性お よび解舒性を測定した。 結果を表 1 に示す。 得られたポリウレタン弾性糸は、 熱接着性と 経日後の解舒性共にバランス良く有したもの であった。

[実施例フ] \¥02022/112993 卩(:1' 2021/060973

(結糸原液の調製) ポリマ溶液卩 2、 八 1 、 巳 1 、 0 1 を 8 5質量%、 8質量%、 1 質量%、 6質量%で均 - に混合し、 結糸溶液ロフ と した。

(ポリウレタン弾性糸の製造) 結糸溶液ロフを、 ゴデローラーと卷取機の速度比 1 . 3と して 4 9 0 分のスピー ド で乾式結糸した。 巻き取り時に粘度 2 5 2 / 3のシリ コーン系油剤を 3質量%付与し、

2 0デシテックス、 モノ フィラメ ン ト、 熱可塑性ポリウ レタンエラス トマーの含有量が 8 質量%、 ロジンの含有量が 1 質量%、 セルロースエステルの含有量が 6質量%であるポリ ウレタ ン糸の 2 0 0 § 巻糸体を得た。 得られたポリウレタン弾性糸について、 伸度、 強度、 永久歪率、 応力緩和、 熱接着性お よび解舒性を測定した。 結果を表 1 に示す。 得られたポリウレタン弾性糸は、 熱接着性と 経日後の解舒性共にバランス良く有したもの であった。

[比較例 1 ]

(結糸原液の調製) ポリマ溶液 2、 八 1 を 9 2質量%、 8質量%で均一に混合し、 結糸溶液巳 1 と した。 (ポリウレタン弾性糸の製造) 結糸溶液巳 1 を、 ゴデローラーと卷取機の速度比 1 . 3と して 4 5 分のスピード で乾式結糸した。 巻き取り時に粘度 2 5 2 / 3のシリコーン系油剤を 3質量%付与し、

2 0デシテックス、 モノフィラメン ト、 熱可塑性ポリウレタンエラス トマーの含有量が 8 質量%であるポリウレタン糸の 2 0 0 § 卷糸体を得た。 得られたポリウレタン弾性糸について、 伸度、 強度、 永久歪率、 応力緩和、 熱接着性お よび解舒性を測定した。 結果を表 1 に示す。

[比較例 2 ]

(結糸原液の調製) ポリマ溶液 2、 巳 1 を 9 9質量%、 1 質量%で均一に混合し、 結糸溶液巳 2と した。 (ポリウレタン弾性糸の製造) 結糸溶液巳 2を、 ゴデローラーと卷取機の速度比 1 . 3と して 4 5 0 分のスピード で乾式結糸した。 巻き取り時に粘度 2 5 2 / 3のシリコーン系油剤を 3質量%付与し、

2 0デシテックス、 モノフィラメン ト、 ロジンの含有量が 1 質量%であるポリウレタン糸 の 2 0 0 § 卷糸体を得た。 得られたポリウレタン弾性糸について、 伸度、 強度、 永久歪率、 応力緩和、 熱接着性お よび解舒性を測定した。 結果を表 1 に示す。

[比較例 3 ]

(結糸原液の調製) ポリマ溶液卩 2、 0 1 を 9 9質量%、 3質量%で均一に混合し、 溶液巳 3と した。

(ポリウレタン弾性糸の製造) 結糸溶液巳 3を、 ゴデローラーと卷取機の速度比 1 . 3と して 4 5 0 分のスピー ド で乾式結糸した。 巻き取り時に粘度 2 5 2 / 3のシリ コーン系油剤を 3質量%付与し、

2 0デシテックス、 モノ フィラメ ン ト、 セルロースエステルの含有量が 3質量%であるポ リウレタン糸の 2 0 0 § 巻糸体を得た。 得られたポリウレタン弾性糸について、 伸度、 強度、 永久歪率、 応力緩和、 熱接着性お よび解舒性を測定した。 結果を表 1 に示す。

[比較例 4 ]

(結糸原液の調製) ポリマ溶液 2、 八 1 、 巳 1 を 9 1 質量%、 8質量%、 1 質量%で均一に混合し、 溶液 巳 4 と した。

(ポリウレタン弾性糸の製造) 結糸溶液巳 4を、 ゴデローラーと卷取機の速度比 1 . 3と して 4 5 0 分のスピード \¥02022/112993 卩(:1' 2021/060973 で乾式結糸した。 巻き取り時に粘度 2 5 2 / 3のシリコーン系油剤を 3質量%付与し、

2 0デシテックス、 モノフィラメン ト、 熱可塑性ポリウレタンエラス トマーの含有量が 8 質量%、 ロジンの含有量が 1 質量%であるポリウレタン糸の 2 0 0 § 卷糸体を得た。 得られたポリウレタン弾性糸について、 伸度、 強度、 永久歪率、 応力緩和、 熱接着性お よび解舒性を測定した。 結果を表 1 に示す。

[比較例 5]

(結糸原液の調製) ポリマ溶液 2、 巳 1 、 0 1 を 9 6質量%、 1 質量%、 3質量%で均一に混合し、 溶液 巳 5と した。

(ポリウレタン弾性糸の製造) 結糸溶液巳 5を、 ゴデローラーと卷取機の速度比 1 . 3と して 4 5 0 分のスピー ド で乾式結糸した。 巻き取り時に粘度 2 5 2 / 3 のシリコーン系油剤を 3質量%付与し、 2 0デシテックス、 モノ フィラメ ン ト、 ロジンの含有量が 1 質量%、 セルロースエステル の含有量が 3質量%であるポリウレタン糸の 2 0 0 § 卷糸体を得た。 得られたポリウレタン弾性糸について、 伸度、 強度、 永久歪率、 応力緩和、 熱接着性お よび解舒性を測定した。 結果を表 1 に示す。

[比較例 6]

(結糸原液の調製) ポリマ溶液 2、 八 1 、 0 1 を 8 9質量%、 8質量%、 3質量%で均一に混合し、 溶液 巳 6と した。

(ポリウレタン弾性糸の製造) 結糸溶液巳 6を、 ゴデローラーと卷取機の速度比 1 . 3 と して 4 5 0 分のスピー ド で乾式結糸した。 巻き取り時に粘度 2 5 2 / 3のシリ コーン系油剤を 3質量%付与し、

2 0デシテックス、 モノ フィラメ ン ト、 熱可塑性ポリウ レタンエラス トマーの含有量が 8 質量%、 セルロースエステルの含有量が 3質量%であるポリウレタン糸の 2 0 0 § 卷糸体 を得た。 得られたポリウレタン弾性糸について、 伸度、 強度、 永久歪率、 応力緩和、 熱接着性お よび解舒性を測定した。 結果を表 1 に示す。

[比較例フ]

(結糸原液の調製) ポリマ溶液 2、 八 1 、 巳 1 を 9 1 質量%、 8質量%、 1 質量%で均一に混合し、 溶液 巳 フ と した。

(ポリウレタン弾性糸の製造) 結糸溶液巳フを、 ゴデローラーと卷取機の速度比 1 . 3と して 4 5 0 分のスピード で乾式結糸した。 巻き取り時に粘度 2 5 2 / 3のシリコーン系油剤を 3質量%付与し、

2 2デシテックス、 2フィラメン ト、 熱可塑性ポリウレタンエラス トマーの含有量が 8質 量%、 ロジンの含有量が 1 質量%であるポリウレタン糸の 2 0 0 § 卷糸体を得た。 得られたポリウレタン弾性糸について、 伸度、 強度、 永久歪率、 応力緩和、 熱接着性お よび解舒性を測定した。 結果を表 1 に示す。 Y t -

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【産業上の利用可能性】 本発明のポリウレタン弾性糸を用いれば、 脱着性、 フィ ッ ト性、 外観品位、 着用感など に優れた衣服を提供できる。 また、 加工時の熱により熱接着性が発現することか ら、 生地 端のほつれが抑制され、 加工上の制約の少ない高品位な生地を得るこ とが出来る。 これら の優れた特性を有することから、本発明のポ リウレタン弾性糸は単独での使用はもとより 、 各種繊維との組み合わせにより、 例えば、 ソックス、 ス トッキング、 丸編、 トリコッ ト、 水着、 スキーズボン、 作業服、 煙火服、 洋服、 ゴルフズボン、 ウエッ トスーツ、 ブラジャ 一、 ガードル、 手袋や靴下等の各種繊維製品の締め付け材料 等において着用感や外観品位 に優れた製品を提供できる。 本発明のポリウレタン弾性糸は、 その他、 紙おむつなどサニ タニー品の漏れ防止用締め付け材料、 防水資材の締め付け材料、 似せ餌、 造花、 電気絶縁 材、 ワイビングクロス、 コピークリーナー、 ガスケッ トなど、 種々の用途にも使用するこ とが可能である。

【図面の簡単な説明】

【図 1 】 ポリウレタン弾性糸の熱接着力の測定方法を 示す模式図である。

【符号の説明】

1 試験糸

2 金枠

3 接着部