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Patent Searching and Data


Title:
POLYVINYL CHLORIDE RESIN COMPOSITION AND MANUFACTURING METHOD THEREOF
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/154176
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a polyvinyl chloride resin composition containing 0.005‑5 parts by weight of a vinyl alcohol-based polymer with a degree of saponification of 30 mol% or greater and less than 75 mol% and with a viscosity‑average degree of polymerization less than 300, and 0.01‑5 parts by weight of a zinc compound, with respect to 100 parts by weight of a polyvinyl chloride resin. A polyvinyl chloride resin composition having good thermal stability when molded and with which a molded body having excellent transparency can be obtained is thus provided.

Inventors:
KATO MASAKI (JP)
TSUBOI AKIRA (JP)
NAKAMAE MASATO (JP)
FUSS ROBERT (DE)
MICHEL SAMUEL (DE)
Application Number:
PCT/JP2009/060892
Publication Date:
December 23, 2009
Filing Date:
June 15, 2009
Export Citation:
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Assignee:
KURARAY CO (JP)
KURARAY EUROPE GMBH (DE)
KATO MASAKI (JP)
TSUBOI AKIRA (JP)
NAKAMAE MASATO (JP)
FUSS ROBERT (DE)
MICHEL SAMUEL (DE)
International Classes:
C08K5/098; C08L27/06; C08L29/04
Foreign References:
JPH093286A1997-01-07
JPH0931281A1997-02-04
JPH09201921A1997-08-05
JPS5024531A1975-03-15
JPS5092947A1975-07-24
JPS5481359A1979-06-28
JPS57147552A1982-09-11
JPS60238345A1985-11-27
JPH01178543A1989-07-14
JPH06287387A1994-10-11
JPH093286A1997-01-07
JPH0931281A1997-02-04
Other References:
JAPANESE JOURNAL OF POLYMER SCIENCE AND TECHNOLOGY, vol. 47, no. 3, 1990, pages 197
JAPANESE JOURNAL OF POLYMER SCIENCE AND TECHNOLOGY, vol. 47, no. 6, 1990, pages 509
JAPANESE JOURNAL OF POLYMER SCIENCE AND TECHNOLOGY, vol. 50, no. 2, 1993, pages 65
POLYMERS & POLYMER COMPOSITES, vol. 11, 2003, pages 649
JOURNAL OF THE ADHESION SOCIETY OF JAPAN, vol. 43, no. 2, 2007, pages 43
See also references of EP 2305752A4
Attorney, Agent or Firm:
NAKATSUKASA, SHIGEKI (JP)
Shigeki Nakamu (JP)
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Claims:
 ポリ塩化ビニル樹脂100重量部に対して、けん化度が30モル%以上75モル%未満であり粘度平均重合度が300未満であるビニルアルコール系重合体を0.005~5重量部、および亜鉛化合物を0.01~5重量部含有するポリ塩化ビニル樹脂組成物。
 ビニルアルコール系重合体および亜鉛化合物を、ポリ塩化ビニル樹脂に添加することによって含有させた請求項1に記載のポリ塩化ビニル樹脂組成物。
 ポリ塩化ビニル樹脂100重量部に対して滑剤を0.001~10重量部含有する、請求項1または2に記載のポリ塩化ビニル樹脂組成物。
 滑剤がポリオールの脂肪酸エステルである、請求項3に記載のポリ塩化ビニル樹脂組成物。
 ポリオールの脂肪酸エステルがグリセリンモノステアレートである、請求項4に記載のポリ塩化ビニル樹脂組成物。
 ポリ塩化ビニル樹脂100重量部に対して、けん化度が30モル%以上75モル%未満であり粘度平均重合度が300未満であるビニルアルコール系重合体0.005~5重量部、および亜鉛化合物0.01~5重量部をポリ塩化ビニル樹脂に添加するポリ塩化ビニル樹脂組成物の製造方法。
 ポリ塩化ビニル樹脂100重量部に対して滑剤0.001~10重量部を添加する、請求項6に記載のポリ塩化ビニル樹脂組成物の製造方法。
Description:
ポリ塩化ビニル樹脂組成物およ その製造方法

 本発明は、ポリ塩化ビニル樹脂組成物に するものであり、更には熱安定性、透明性 優れたポリ塩化ビニル樹脂組成物に関する のである。

 ポリ塩化ビニル樹脂は、機械的強度、難 性、耐候性、耐薬品性等に優れた特性を有 ており、その成形体は各種用途に幅広く利 されているが、加熱成形加工の際に、脱塩 水素を主とする加熱分解を起こすという欠 があった。このため、得られた成形体は機 的性質が低下したり、色調が悪くなったり るという問題があった。この問題を解決す ために、安定剤として、各種の金属石鹸類 有機錫化合物、鉛塩化合物、有機亜燐酸塩 どの有機金属塩が使用されている。これら 有機金属塩のうち、特に、カルシウム-亜鉛 系安定剤、バリウム-亜鉛系安定剤等が、初 の熱安定性が優れているのでよく使用され いる。

 しかしながら、上記カルシウム-亜鉛系安 定剤が添加されたポリ塩化ビニル樹脂は、高 温における長期の熱安定性が十分でなく、黒 化現象を起こすという問題点があった。この ためこれらの欠点を改良する手段として、酸 化防止剤を添加したり、水酸基を持つ化合物 を添加したりしたポリ塩化ビニル樹脂組成物 が提案されている。

 特許文献1(特開昭50-92947号公報)には、塩 含有樹脂に、カルシウムセッケンと、亜鉛 ッケンと、多価アルコールまたはその誘導 と中性の無機カルシウム塩とを添加する方 が開示されている。

 特許文献2(特開昭54-81359号公報)には、塩 含有重合体に水溶性重合体を添加する方法 開示されている。

 特許文献3(特開昭57-147552号公報)には、含 素樹脂にジペンタエリスリトールとジカル ン酸との反応縮合物、酸化亜鉛、炭酸亜鉛 たは脂肪酸亜鉛、ハイドロタルサイトを添 する方法が開示されている。

 特許文献4(特開昭60-238345号公報)には、熱 塑性樹脂に、エチレン単位の含有量20~50%、 酸ビニル単位の鹸化度96%以上のエチレン-酢 酸ビニル共重合体鹸化物、および、ハイドロ タルサイト系化合物を添加する方法が開示さ れている。

 特許文献5(特開平1-178543号公報)には、含 ロゲン熱可塑性樹脂に、金属石鹸、および エチレン含有量20~75モル%、酢酸ビニル部分 ケン化度50モル%以上の共重合組成物を有す エチレン-酢酸ビニル共重合体ケン化物を添 する方法が開示されている。

 特許文献6(特開平6-287387号公報)には、塩 ビニル系樹脂に、有機酸の金属塩、ポリビ ルアルコールのアセタール化物を添加する 法が開示されている。

 特許文献7(特開平9-3286号公報)には、塩化 ニル系樹脂に、けん化度70~95モル%、平均重 度300~2000で、かつ分子鎖末端にメルカプト を有する部分けん化ポリビニルアルコール 添加する方法が開示されている。

 特許文献8(特開平9-31281号公報)には、塩化 ビニル系樹脂に、亜鉛化合物、ハイドロタル サイト類、ポリビニルアルコール、および、 ポリメチルメタクリレートを添加する方法が 開示されている。

 非特許文献1(高分子論文集 Vol.47, No.3, 19 7 (1990))には、ポリ塩化ビニルに、ステアリ 酸亜鉛-ステアリン酸カルシウム複合石けん 完全けん化ポリビニルアルコールを添加す 方法が開示されている。

 非特許文献2(高分子論文集 Vol.47, No.6, 50 9 (1990))には、ポリ塩化ビニルに、ステアリ 酸亜鉛-ステアリン酸カルシウム複合石けん 重合度が300、けん化度が38~60モル%の部分け 化ポリビニルアルコールを添加する方法が 示されている。

 非特許文献3(高分子論文集 Vol.50, No.2, 65  (1993))には、ポリ塩化ビニルに、ステアリン 酸亜鉛-ステアリン酸カルシウム複合石けん エチレン含有量が29モル%以上のエチレン-ビ ルアルコール共重合体を添加する方法が開 されている。

 非特許文献4(Polymers & Polymer Composites,
Vol.11, 649 (2003))には、ポリ塩化ビニルに、ス テアリン酸亜鉛-ステアリン酸カルシウム複 石けん、重合度が300、けん化度が38~60モル% ポリビニルアルコールやエチレン含有量が29 モル%以上のエチレン-ビニルアルコール共重 体を添加する方法が開示されている。

 非特許文献5(日本接着学会誌 Vol.43 No.2,  43(2007))には、ポリ塩化ビニルに、重合度が500 、けん化度が88モル%のポリビニルアルコール や重合度が1700、けん化度が78モル%以上のポ ビニルアルコール、ポリメタクリル酸メチ を添加する方法が開示されている。

 しかしながら、特許文献1~8及び非特許文 1~5に記載されたポリ塩化ビニル樹脂組成物 は、長期の熱安定性が十分でなく、添加し ポリマーの塩化ビニル成形物中への分散性 十分でないため透明性が低下するという問 を有していた。

特開昭50-92947号公報

特開昭54-81359号公報

特開昭57-147552号公報

特開昭60-238345号公報

特開平1-178543号公報

特開平6-287387号公報

特開平9-3286号公報

特開平9-31281号公報

高分子論文集 Vol.47,No.3,197 (1990) 高分子論文集 Vol.47,No.6,509 (1990) 高分子論文集 Vol.50,No.2,65 (1993) Polymers& Polymer Composites, Vol.11,649 (2003 ) 日本接着学会誌 Vol.43,No.2,43 (2007)

 本発明は、成形時の熱安定性が良く、透 性の優れた成形体が得られるポリ塩化ビニ 樹脂組成物を提供することを目的とするも である。

 本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、ポ 塩化ビニル樹脂に対して、けん化度が30モ %以上75モル%未満であり、粘度平均重合度が3 00未満のビニルアルコール系重合体(以下PVAと 略することがある)を特定量配合することに り、該ポリ塩化ビニル樹脂組成物に亜鉛化 物からなる安定剤を添加した場合に成形時 熱安定性および成形体の透明性を十分保持 ることができることを見出し、本発明を完 するに至った。

 すなわち、上記課題は、ポリ塩化ビニル 脂100重量部に対して、けん化度が30モル%以 75モル%未満であり粘度平均重合度が300未満 あるビニルアルコール系重合体を0.005~5重量 部、および亜鉛化合物を0.01~5重量部含有する ポリ塩化ビニル樹脂組成物を提供することに より解決される。

 このとき、ビニルアルコール系重合体お び亜鉛化合物を、ポリ塩化ビニル樹脂に添 することによって含有させることが好まし 。

 また、ポリ塩化ビニル樹脂100重量部に対 て滑剤を0.001~10重量部含有することが好適 ある。このとき、滑剤がポリオールの脂肪 エステルであることが好ましく、グリセリ モノステアレートであることが特に好まし 。

 また、上記課題は、ポリ塩化ビニル樹脂1 00重量部に対して、けん化度が30モル%以上75 ル%未満であり粘度平均重合度が300未満であ ビニルアルコール系重合体0.005~5重量部、お よび亜鉛化合物0.01~5重量部をポリ塩化ビニル 樹脂に添加するポリ塩化ビニル樹脂組成物の 製造方法を提供することによっても解決され る。

 このとき、ポリ塩化ビニル樹脂100重量部 対して滑剤0.001~10重量部を添加することが ましい。

 本発明の樹脂組成物を用いた場合には、 形時の熱安定性が良く、成形体の透明性が いという効果を達成することができる。

 本発明において用いられるポリ塩化ビニ 樹脂を製造する原料としては、塩化ビニル 量体の他、塩化ビニル単量体を主体とし、 れと共重合可能な単量体との混合物(塩化ビ ニル単量体が50重量%以上)が使用される。な 、この塩化ビニル単量体と共重合される単 体としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビ ル等のビニルエステル、アクリル酸メチル アクリル酸エチル等のアクリル酸エステル しくはメタアクリル酸エステル、エチレン プロピレン等のオレフィン、無水マレイン 、アクリロニトリル、スチレン、塩化ビニ デンなどが挙げられる。

 また、これらの単量体を用いて上記ポリ 化ビニル樹脂を製造する方法としては、該 量体を重合開始剤の存在下で懸濁重合する 法を好適に採用することができ、その際に 、通常使用されている分散安定剤、例えば メチルセルロース、ヒドロキシエチルセル ース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒ ロキシプロピルメチルセルロースなどの水 性セルロースエーテル、ポリビニルアルコ ル、ゼラチンなどの水溶性ポリマー;ソルビ タンモノラウレート、ソルビタントリオレー ト、グリセリントリステアレート、エチレン オキサイドプロピレンオキサイドブロックコ ポリマーなどの油溶性乳化剤;ポリオキシエ レンソルビタンモノラウレート、ポリオキ エチレングリセリンオレート、ラウリン酸 トリウムなどの水溶性乳化剤等が用いられ その中でも、けん化度65~99モル%、重合度500~4 000のポリビニルアルコールが好適に用いられ 、その添加量は塩化ビニル100重量部当たり0.0 1~2.0重量部が好ましい。懸濁重合用分散安定 は単独で使用しても良いが、塩化ビニルな のビニル系化合物を水性媒体中で懸濁重合 る際に通常使用される重合度100~4000及びけ 化度30~99モル%のポリビニルアルコール系重 体、その添加量は特に制限されないが、塩 ビニルなどのビニル系化合物100重量部当た 0.01~2.0重量部が好ましい。

 重合に使用される開始剤としては、従来 ら塩化ビニル単量体等の重合に使用されて る、油溶性または水溶性の重合開始剤を用 ることができる。油溶性の重合開始剤とし は、例えば、ジイソプロピルパーオキシジ ーボネート、ジ-2-エチルヘキシルパーオキ ジカーボネート、ジエトキシエチルパーオ シジカーボネート等のパーカーボネート化 物;t-ブチルパーオキシネオデカネート、t- チルパーオキシピバレート、t-ヘキシルパー オキシピバレート、α-クミルパーオキシネオ デカネート等のパーエステル化合物;アセチ シクロヘキシルスルホニルパーオキサイド 2,4,4-トリメチルペンチル-2-パーオキシフェ キシアセテート、3,5,5-トリメチルヘキサノ ルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサ ド等の過酸化物;アゾビス-2,4-ジメチルバレ ニトリル、アゾビス(4-2,4-ジメチルバレロニ リル)等のアゾ化合物等が挙げられる。水溶 性の重合開始剤としては、例えば過硫酸カリ ウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、ク メンハイドロパーオキサイド等が挙げられる 。これらの油溶性または水溶性の重合開始剤 は単独で、または2種類以上を組合せて用い ことができる。

 重合に際し、必要に応じて、重合反応系 その他の各種添加剤を加えることができる 添加剤としては、例えば、アルデヒド類、 ロゲン化炭化水素類、メルカプタン類など 重合調節剤、フェノール化合物、イオウ化 物、N-オキサイド化合物などの重合禁止剤 どが挙げられる。また、pH調整剤、架橋剤な ども任意に加えることができる。

 また、重合に際し、重合温度には特に制 はなく、20℃程度の低い温度はもとより、90 ℃を超える高い温度に調整することもできる 。また、重合反応系の除熱効率を高めるため に、リフラックスコンデンサー付の重合器を 用いることも好ましい実施態様の一つである 。

 重合には、必要に応じて、重合に通常使 される防腐剤、防黴剤、ブロッキング防止 、消泡剤、スケール防止剤、帯電防止剤等 添加剤を任意に添加することができる。

 本発明のポリ塩化ビニル樹脂組成物に含 されるPVAは、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂 重合した後に該ポリ塩化ビニル樹脂に添加 ることによって含有させることができる。 PVAは粉として、あるいは、水または有機溶 に溶解させてポリ塩化ビニル樹脂に添加す ことができる。該PVAをポリ塩化ビニル樹脂 合時に添加すると、該PVAがポリ塩化ビニル 脂の分散剤として作用するため、得られる リ塩化ビニル樹脂が有する平均粒子径や可 剤吸収性等の品質に悪影響を及ぼすことが る。

 上記PVAのけん化度は30モル%以上75モル%未 であり、好ましくは、40モル%以上73モル%以 であり、特に好ましくは45モル%以上70モル% 下である。けん化度が30モル%未満であると 長期の熱安定性が著しく低下し、けん化度 75モル%以上であるとポリ塩化ビニル樹脂中 の分散性が悪化するため好ましくない。な 、PVAのけん化度はJIS K6726に従って測定した 値である。

 上記PVAの粘度平均重合度(以下単に重合度と 言うことがある)は300未満であり、好ましく 280以下であり、特に好ましくは260以下であ 。粘度平均重合度の下限については特に制 はないが、PVAの製造上の観点から、粘度平 重合度は50以上が好ましく、100以上がより好 ましい。粘度平均重合度が300以上であると長 期の熱安定性が著しく低下するため好ましく ない。なお、PVAの粘度平均重合度はJIS K6726 従って測定した値である。すなわち、PVAを ん化度99.5モル%以上に再けん化し、精製した 後、30℃の水中で測定した極限粘度[η]から次 式により求めることができる。
  P=([η]×1000/8.29) (1/0.62)

 本発明において、PVAは単独で使用しても あるいは特性の異なる2種以上を混合して使 用してもよい。

 PVAは、ビニルエステル系単量体を塊状重 法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法 分散重合法等の従来公知の方法を採用して 合させ、得られたビニルエステル系重合体 けん化することにより、製造することがで る。工業的観点から好ましい重合方法は、 液重合法、乳化重合法および分散重合法で る。重合操作にあたっては、回分法、半回 法および連続法のいずれの重合方式を採用 ることも可能である。

 重合に用いることができるビニルエステ 系単量体としては、例えば、酢酸ビニル、 酸ビニル、プロピオン酸ビニル、カプリル ビニル、バーサチック酸ビニルなどを挙げ ことができ、これらの中でも酢酸ビニルが 業的観点から好ましい。

 ビニルエステル系単量体の重合に際して 本発明の主旨を損なわない範囲であればビ ルエステル系単量体を他の単量体を共重合 せても差し支えない。使用しうる単量体と ては、例えば、アクリル酸およびその塩、 クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アク ル酸n-プロピル、アクリル酸i-プロピル、ア クリル酸n-ブチル、アクリル酸i-ブチル、ア リル酸t-ブチル、アクリル酸2-エチルヘキシ 、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクタ シルなどのアクリル酸エステル類;メタクリ ル酸およびその塩;メタクリル酸メチル、メ クリル酸エチル、メタクリル酸n-プロピル、 メタクリル酸i-プロピル、メタクリル酸n-ブ ル、メタクリル酸i-ブチル、メタクリル酸t- チル、メタクリル酸2-エチルヘキシル、メ クリル酸ドデシル、メタクリル酸オクタデ ルなどのメタクリル酸エステル類;アクリル ミド、N-メチルアクリルアミド、N-エチルア クリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド ジアセトンアクリルアミド、アクリルアミ プロパンスルホン酸およびその塩、アクリ アミドプロピルジメチルアミンおよびその またはその4級塩、N-メチロールアクリルア ドおよびその誘導体などのアクリルアミド 導体;メタクリルアミド、N-メチルメタクリ アミド、N-エチルメタクリルアミド、メタク リルアミドプロパンスルホン酸およびその塩 、メタクリルアミドプロピルジメチルアミン およびその塩またはその4級塩、N-メチロール メタクリルアミドおよびその誘導体などのメ タクリルアミド誘導体;メチルビニルエーテ 、エチルビニルエーテル、n-プロピルビニル エーテル、i-プロピルビニルエーテル、n-ブ ルビニルエーテル、i-ブチルビニルエーテル 、t-ブチルビニルエーテル、ドデシルビニル ーテル、ステアリルビニルエーテルなどの ニルエーテル類;アクリロニトリル、メタク リロニトリルなどのニトリル類;塩化ビニル フッ化ビニルなどのハロゲン化ビニル類;塩 ビニリデン、フッ化ビニリデンなどのハロ ン化ビニリデン類;酢酸アリル、塩化アリル などのアリル化合物;マレイン酸、イタコン 、フマル酸などの不飽和ジカルボン酸およ その塩またはそのエステル;ビニルトリメト シシランなどのビニルシリル化合物;酢酸イ ソプロペニルなどが挙げられる。

 また、ビニルエステル系単量体の重合に して、得られるPVAの重合度を調節すること どを目的として、連鎖移動剤を共存させて 差し支えない。連鎖移動剤としては、アセ アルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチ アルデヒド、ベンズアルデヒドなどのアル ヒド類;アセトン、メチルエチルケトン、ヘ キサノン、シクロヘキサノンなどのケトン類 ;2-ヒドロキシエタンチオールなどのメルカプ タン類;トリクロロエチレン、パークロロエ レンなどのハロゲン化炭化水素類が挙げら 、中でもアルデヒド類およびケトン類が好 に用いられる。連鎖移動剤の添加量は、添 する連鎖移動剤の連鎖移動定数および目的 するPVAの重合度に応じて決定されるが、一 にビニルエステル系単量体に対して0.1~10重 %が望ましい。

 本発明では、ビニルエステル系単量体を 常よりも高い温度条件で重合して得られる1 ,2-グリコール結合の含有量の多いPVAを用いる こともできる。この場合、1,2-グリコール結 の含有量は、好ましくは1.9モル%以上、より ましくは2.0モル%以上、さらに好ましくは2.1 モル%以上である。

 ビニルエステル系重合体のけん化反応に 、従来公知の水酸化ナトリウム、水酸化カ ウム、ナトリウムメトキシドなどの塩基性 媒、またはp-トルエンスルホン酸などの酸 触媒を用いた、加アルコール分解ないし加 分解反応が適用できる。けん化反応に用い れる溶媒としては、メタノール、エタノー などのアルコール類;酢酸メチル、酢酸エチ などのエステル類;アセトン、メチルエチル ケトンなどのケトン類;ベンゼン、トルエン どの芳香族炭化水素などが挙げられ、これ は単独で、または2種以上を組合せて用いる とができる。中でも、メタノールまたはメ ノールと酢酸メチルとの混合溶液を溶媒と て用い、塩基性触媒である水酸化ナトリウ の存在下にけん化反応を行うのが簡便であ 好ましい。

 ポリ塩化ビニル樹脂組成物中のPVAの配合 は、ポリ塩化ビニル樹脂100重量部に対して0 .005~5重量部であり、好ましくは0.04~3重量部で ある。0.005重量部未満では、長期の熱安定性 十分でなく、5重量部を超えると、ポリ塩化 ビニル樹脂が着色し好ましくない。

 本発明で用いられるPVAをポリ塩化ビニル 脂の重合時に添加した場合では、ポリ塩化 ニル樹脂製造後の樹脂洗浄により該PVAがほ んど除去されてしまうため、ポリ塩化ビニ 樹脂組成物中のPVAの含有量は0.005重量部未 となり、熱安定助剤としての効果は得られ い。

 本発明では、PVAが、25℃におけるpKaが3.5~5 .5の酸および/またはその金属塩を含有しても よい。酸の種類についてとくに制限はなく、 その具体例として、酢酸(pKa4.76)、プロピオン 酸(pKa4.87)、酪酸( pKa4.63)、オクタン酸(pKa4.89) アジピン酸(pKa5.03)、安息香酸(pKa4.00)、ギ酸( pKa3.55)、吉草酸(pKa4.63)、ヘプタン酸(pKa4.66)、 酸(pKa3.66)、フェニル酢酸(pKa4.10)、イソ酪酸( pKa4.63)、シクロヘキサンカルボン酸(pKa4.70)な を挙げることができる。とくに好ましく用 ることができる酸は、酢酸、プロピオン酸 および乳酸である。また、上記の酸の金属 を用いることもできる。金属塩の種類とし は特に制限はないが、通常、ナトリウム、 リウム、マグネシウム、カルシウム等のア カリ金属塩が用いられる。

 pKaが3.5~5.5の酸および/またはその金属塩 含有量は、PVA100重量部に対して0.05~5重量部 割合が好ましく、より好ましくは0.1~3重量部 、さらに好ましくは0.15~2重量部である。PVAに 対する酸および/またはその金属塩の含有量 0.05重量部未満の場合、長期の熱安定性が低 し、5重量部を超えると、ポリ塩化ビニル樹 脂が着色し好ましくない。なお、該酸および /またはその金属塩を所定量含有させる方法 特に問わず、例えば、PVAを製造する時のけ 化で用いるアルカリ触媒の種類や量などを 整する方法、PVA製造後に該酸および/または の金属塩を追加したり、除去したりする方 が挙げられる。

 本発明で用いる亜鉛化合物としては、ス アリン酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛やオレイン 亜鉛等の亜鉛の脂肪族カルボン酸塩や、安 香酸亜鉛、p-第三ブチル安息香酸亜鉛等の 香族カルボン酸亜鉛、アミノ酸亜鉛塩、リ 酸エステル亜鉛塩のような有機酸の亜鉛塩 酸化亜鉛、炭酸亜鉛等の無機亜鉛塩などが げられる。上記亜鉛化合物の含有量は、ポ 塩化ビニル樹脂100重量部に対して0.01~5重量 であり、好ましくは0.05~3重量部である。上 含有量が0.01重量部未満では、十分な熱安定 効果は得られず、5重量部を超えると塩化ビ ニル成形品が黒化するため好ましくない。該 亜鉛化合物は、ポリ塩化ビニル樹脂を重合し た後に該ポリ塩化ビニル樹脂に添加すること によって含有させることができる。

 本発明のポリ塩化ビニル樹脂組成物は、 常用いられる安定剤、フェノール系酸化防 剤、リン系酸化防止剤、光安定剤、紫外線 収剤、防曇剤、帯電防止剤、難燃剤、滑剤 改質剤、強化剤、顔料、発泡剤、可塑剤等 併用することができる。また、本発明のポ 塩化ビニル樹脂組成物には、その機械的特 を損なわない範囲であれば、他の樹脂を混 してもよい。

 上記滑剤としては、流動パラフィン、天 パラフィン、マイクロワックス、ポリエチ ンワックスなどの炭化水素;ステアリン酸、 ラウリン酸などの脂肪酸;ステアリン酸アミ 、パルミチン酸アミド、メチレンビスステ ロアミド、エチレンビスステアロアミドな の脂肪酸アミド;ブチルステアレートなどの ノアルコールの脂肪酸エステル;硬化ひまし 油、エチレングリコールモノステアレート、 グリセリンモノステアレート、トリエチレン グリコールジ-2-エチルヘキサノエートなどの ポリオールの脂肪酸エステル;セチルアルコ ルやステアリルアルコールなどのアルコー が挙げられる。中でも、ポリオールの脂肪 エステルを用いた場合、本発明の効果が一 発現する。このとき、ポリオールの脂肪酸 ノエステルであることが好ましく、グリセ ンの脂肪酸エステルであることも好ましい また、脂肪酸エステルの脂肪酸の炭素数が8~ 22であることが好ましく、ステアリン酸エス ルであることがさらに好ましい。これらの でも、グリセリンモノステアレートが特に 適である。上記滑剤の添加量は、ポリ塩化 ニル樹脂100重量部に対して、好ましくは0.00 1~10重量部、さらに好ましくは0.05~5重量部で る。

 上記安定剤としては、周知のものを用い ことができ、具体的には、カルシウム石鹸 バリウム石鹸等のアルカリ土類金属の石鹸 アルミニウム石鹸、有機リン酸金属塩等の 機金属塩、金属酸化物、金属水酸化物、金 炭酸塩、ゼオライト等の無機複合金属塩等 無機金属塩、塩素酸バリウム、過塩素酸バ ウム、過塩素酸ナトリウム等のハロゲン酸 酸塩、β-ジケトン、多価アルコール、エポ シ化合物等の非金属安定剤が挙げられる。

 また、上記可塑剤としては、例えば、フ ル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、 ジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸など 酸とn-プロパノール、イソプロパノール、n- ブタノール、イソブタノール、tert-ブタノー 、n-ペンタノール、イソペンタノール、tert- ペンタノール、n-ヘキサノール、イソヘキサ ール、n-ヘプタノール、イソヘプタノール n-オクタノール、イソオクタノール、2-エチ ヘキサノール、n-ノナノール、イソノナノ ル、n-デカノール、イソデカノール、ラウリ ルアルコール、ミリスチルアルコール、パル ミチルアルコール、ステアリルアルコールな どの直鎖および分岐のアルキルアルコール単 独または混合物からなるエステルやブタンジ オールとアジピン酸のエステルのようなエス テル系可塑剤;エポキシ化大豆油、エポキシ アマニ油、エポキシ化ヒマシ油、エポキシ アマニ油脂肪酸ブチル、オクチルエポキシ テアレート、エポキシトリグリセライド、 ポキシヘキサヒドロフタル酸ジイソデシル エピクロルヒドリンとビスフェノールAの低 子量反応性生物樹脂のようなエポキシ系可 剤;トリクレジルホスフェート、トリキシレ ニルホスフェート、モノブチルジキシレニル ホスフェート、トリオクチルホスフェートな どのリン酸エステル系可塑剤などが挙げられ る。

 上記フェノール系酸化防止剤としては、 常用いられるもののいずれでもよく、例え 、2,6-ジ第三ブチル-p-クレゾール、2,6-ジフ ニル-4-オクタデシロキシフェノール、ステ リル(3,5-ジ第三ブチル-4-ヒドロキシフェニル )-プロピオネート、ジステアリル(3,5-ジ第三 チル-4-ヒドロキシベンジル)ホスホネート、 オジエチレングリコールビス〔(3,5-ジ第三 チル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート 、1,6-ヘキサメチレンビス〔(3,5-ジ第三ブチ -4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、 1,6-ヘキサメチレンビス〔(3,5-ジ第三ブチル-4- ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アミド〕 4,4’-チオビス(6-第三ブチル-m-クレゾール)、 2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-第三ブチルフ ノール)、2,2’-メチレンビス(4-エチル-6-第三 ブチルフェノール)、ビス〔3,3-ビス(4-ヒドロ シ-3-第三ブチルフェニル)ブチリックアジッ ド〕グリコールエステル、2,2’-エチリデン ス(4,6-ジ第三ブチルフェノール)、2,2’エチ デンビス(4-第二ブチル-6-第三ブチルフェノ ル)、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-第 ブチルフェニル)ブタン、ビス〔2-第三ブチ -4-メチル-6-(2-ヒドロキシ-3-第三ブチル-5-メ ルベンジル)フェニル〕テレフタレート、1,3 ,5-トリス(3,5-ジ第三ブチル-4-ヒドロキシベン ル)-2,4,6-トリメチルベンゼン、1,3,5-トリス (3,5-ジ第三ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プ ピオニルオキシエチル〕イソシアヌレート テトラキス〔メチレン-3-(3,5-ジ第三ブチル-4- ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタ 、2第三ブチル-4-メチル-6-(2-アクリロイルオ シ-3-第三ブチル-5-メチルベンジル)フェノー ル、3,9-ビス〔1,1-ジメチル-2-{(3-第三ブチル-4- ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオニル キシ}エチル〕-2,4,8,10-テトラオキサスピロ〔 5.5〕ウンデカン、トリエチレングリコールビ ス〔(3-第三ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェ ニル)プロピオネート〕等が挙げられる。上 フェノール系酸化防止剤の添加量は、ポリ 化ビニル樹脂100重量部に対して、好ましく 0.01~5重量部、更に好ましくは0.1~3重量部であ る。

 上記リン系酸化防止剤としては、通常も いられるものはいずれでもよく、例えば、 リスノニルフェニルホスファイト、トリス( 2,4-ジ第三ブチルフェニル)ホスファイト、ト ス〔2-第三ブチル-4-(3-第三ブチル-4-ヒドロ シ-5-メチルフェニルチオ)-5-メチルフェニル ホスファイト、トリデシルホスファイト、 クチルジフェニルホスファイト、ジ(デシル )モノフェニルホスファイト、ジ(トリデシル) ペンタエリスリトールジホスファイト、ジス テアリルペンタエリスリトールジホスファイ ト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエリスリトー ジホスファイト、ビス(2,4-ジ第三ブチルフ ニル)ペンタエリスリトールジホスファイト ビス(2,6-ジ第三ブチル-4-メチルフェニル)ペ タエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4 ,6-トリ第三ブチルフェニル)ペンタエリスリ ールジホスファイト、テトラ(トリデシル)イ ソプロピリデンジフェノールジホスファイト 、テトラ(トリデシル)-4,4’-n-ブチリデンビス (2-第三ブチル-5-メチルフェノール)ジホスフ イト、ヘキサ(トリデシル)-1,1,3-トリス(2-メ ル-4-ヒドロキシ-5-第三ブチルフェニル)ブタ トリホスファイト、テトラキス(2,4-ジ第三 チルフェニル)ビフェニレンジホスホナイト 9,10-ジハイドロ-9-オキサ-10-ホスファフェナ スレン-10-オキサイド、2,2’-メチレンビス(4 -メチル-6-第三ブチルフェニル)-2-エチルヘキ ルホスファイト等があげられる。上記リン 酸化防止剤の添加量は、ポリ塩化ビニル樹 100重量部に対して、好ましくは、0.001~5重量 部、更に好ましくは0.005~3重量部である。

 上記紫外線吸収剤としては、例えば、2,4- ジヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ- 4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4- クトキシベンゾフェノン、5,5’-メチレンビ (2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン)な どの2-ヒドロキシベンゾフェノン類;2-(2-ヒド キシ-5-第三オクチルフェニル)ベンゾトリア ゾール、2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ第三ブチルフ ニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(2-ヒ ロキシ-3-第三ブチル-5-メチルフェニル)-5-ク ロベンゾトリアゾール、2-(2-ヒドロキシ-3,5- ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2 -メチレンビス(4-第三オクチル-6-ベンゾトリ ゾリル)フェノール、2-(2-ヒドロキシ-3-第三 チル-5-カルボキシフェニル)ベンゾトリアゾ ールのポリエチレングリコールエステルなど の2-(2-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾー ル類;フェニルサリシレートレゾルシノール ノベンゾエート、2,4-ジ第三ブチルフェニル- 3,5-ジ第三ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート ヘキサデシル-3,5-ジ第三ブチル-4-ヒドロキシ ベンゾエートなどのベンゾエート類;2-エチル -2’-エトキシオキザニリド、2-エトキシ-4’- デシルオキザニリドなどの置換オキザニリ 類;エチル-α-シアノ-β,β-ジフェニルアクリ ート、メチル-2-シアノ-3-メチル-3-(p-メトキ フェニル)アクリレートなどのシアノアクリ レート類などが挙げられる。上記紫外線吸収 剤の添加量は、塩化ビニル100重量部に対して 、好ましくは0.005~10重量部、更に好ましくは0 .01~5重量部である。

 上記光安定剤としては、例えば、2,2,6,6- トラメチル-4-ピペリジルステアレート、1,2,2 ,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジルステアレート 2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジルベンゾエ ト、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル) バケート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピ リジル)セバケート、テトラキス(2,2,6,6-テト メチル-4-ピペリジル)ブタンテトラカルボキ シレート、テトラテス(1,2,2,6,6-ペンタメチル- 4-ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレート 、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)・ ジ(トリデシル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキ レート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ヒド キシベンジル)マロネート、1-(2-ヒドロキシ チル)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジノール/ コハク酸ジエチル重縮合物、1,6-ビス(2,2,6,6- トラエチル-4-ピペリジルアミノ)ヘキサン/ジ ブロモエタン重縮合物、1,6-ビス(2,2,6,6-テト メチル-4-ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4-ジ ロロ-6-モノホリノ-s-トリアジン重縮合物、1, 6-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピレリジルアミ )ヘキサン/2,4-ジクロロ-6-第三オクチルアミ -s-トリアジン重縮合物、1,5,8,12-テトラキス 2,4-ビス(N-ブチル-N-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピ ペリジル)アミノ)-s-トリアジン-6-イル〕-1,5,8, 12-テトラアザドデカン、1,6,11-トリス〔2,4-ビ (N-ブチル-N-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジ )アミノ)-s-トリアジン-6-イルアミノ〕ウン カン、1,6,11-トリス〔2,4-ビス(N-ブチル-N-(1,2,2 ,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)アミノ)-s-ト アジン-6-イルアミノ〕ウンデカンなどのヒ ダードアミン化合物が挙げられる。上記光 定剤の添加量は、ポリ塩化ビニル樹脂100重 部に対して、好ましくは0.001~5重量部、更に ましくは0.05~3重量部である。

 本発明のポリ塩化ビニル樹脂組成物の加 方法としては、押し出し加工、カレンダー 工、ブロー成形、プレス加工、粉体成形、 出成形等が挙げられる。

 以下、本発明を実施例によりさらに詳細 説明する。なお、以下の実施例および比較 において、特に断りがない場合、部および% はそれぞれ重量部および重量%を示す。

実施例1
(ポリ塩化ビニル樹脂の製造)
 重合度850、けん化度72モル%のポリビニルア コールを塩化ビニルに対して600ppmに相当す 量で脱イオン水に溶解させ、分散安定剤を 製した。このようにして得られた分散安定 を、スケール付着防止剤NOXOL WSW(CIRS社製)が 固形分として0.3g/m 2 になるように塗布されたグラスライニング製 オートクレーブに仕込んだ。次いで、グラス ライニング製オートクレーブにジイソプロピ ルパーオキシジカーボネートの70%トルエン溶 液0.04部を仕込み、オートクレーブ内の圧力 0.0067MPaとなるまで脱気して酸素を除いた後 塩化ビニル30部を仕込み、オートクレーブ内 の内容物を57℃に昇温して撹拌下に重合を開 した。重合開始時におけるオートクレーブ の圧力は0.83MPaであった。重合を開始してか ら7時間経過後、オートクレーブ内の圧力が0. 44MPaとなった時点で重合を停止し、未反応の 化ビニルを除去した後、重合反応物を取り し、65℃にて一晩乾燥を行い、ポリ塩化ビ ル樹脂(PVC)を得た。

(PVAの製造)
 撹拌機、窒素導入口、添加剤導入口および 始剤添加口を備えた6L反応槽に酢酸ビニル24 50g、メタノール1050gを仕込み、60℃に昇温し 後30分間窒素バブリングにより系中を窒素置 換した。連鎖移動剤として2-メルカプトエタ ール(以下、2-MEと記載する)をメタノールに 解した濃度20%溶液を調製し、窒素ガスによ バブリングを行って窒素置換した。上記の 応槽内温を60℃に調整し、2-ME0.34gを添加し 後に、2,2’-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチ バレロニトリル)1.2gを加えて重合を開始した 。重合中は重合温度を60℃に維持し、2-MEの20% メタノール溶液を10.6mL/hrで連続添加した。4 間後に重合率が60%に達したところで冷却し 重合を停止した。次いで、減圧下にて未反 の酢酸ビニルを除去し、ポリ酢酸ビニル(PVAc )のメタノール溶液を得た。30%に調整したPVAc 液にアルカリモル比(NaOHのモル数/PVAc中のビ ニルエステル単位のモル数)が0.003となるよう にNaOHメタノール溶液(10%濃度)を添加してけん 化した。以上の操作により重合度260、けん化 度60モル%のPVAを得た。等速電気泳動法(イソ コフォレシス))により測定した酢酸ナトリウ ム含有量は1.5%であった。

(熱安定性試験)
 ポリ塩化ビニル樹脂100重量部に対し、表1に 示す量のPVA、ステアリン酸亜鉛2重量部、ス アリン酸カルシウム1重量部、ジオクチルフ レート20重量部を混合した。このポリ塩化 ニル樹脂組成物をテストロールにより160℃ 5分間混練し、厚さ0.45mmのシートを作成した このシートを50×70mmにカットした。このシ ト片をギヤーオーブン中に入れ、180℃の温 で完全に黒色になるまでの時間を測定し、 安定性の指標とした。

(透明性試験)
 ポリ塩化ビニル樹脂100重量部に対し、表1に 示す量のPVA、ステアリン酸亜鉛2重量部、ス アリン酸バリウム1重量部、ジオクチルフタ ート45重量部を混合した。このポリ塩化ビ ル樹脂組成物をテストロールにより150℃で5 間混練し、厚さ0.8mmのシートを作成した。 のシートを45×30mmにカットした。シートを数 枚重ね合わせ、185℃で5分間プレスして厚さ5m mの試験片を作成し、目視により透明性を比 し、以下の基準にしたがって判定した。
  A:透明である。
  B:わずかに透明性が低い。
  C:透明性が低い。
  D:著しく透明性が低い。

実施例2~6
 実施例1において、重合時に酢酸ビニルとメ タノールの仕込み重量を変更し、けん化時に アルカリモル比を変更した以外は同様の方法 で、表1に示すPVAを得た。実施例1と同様にし 熱安定性、透明性の評価を行った。評価結 を表1に示す。

実施例7
 実施例1で得られたPVA100重量部に対して、酢 酸ナトリウム含有量が5重量部になるように 酸ナトリウムを追加で添加した以外は同様 方法で、表1に示すPVAを得た。実施例1と同様 にして熱安定性、透明性の評価を行った。評 価結果を表1に示す。

実施例8~11
 滑剤としてグリセリンモノステアレートを ポリ塩化ビニル樹脂100重量部に対して、0.5 量部添加した例である。表1に示すような処 方で実施例1と同様に混合して、熱安定性、 明性の評価を行った。評価結果を表1に示す

比較例1~5
 実施例1において、重合時に酢酸ビニルとメ タノールの仕込み重量を変更し、けん化時に アルカリモル比を変更した以外は同様の方法 で、表1に示すPVAを得た。実施例1と同様にし 熱安定性、透明性の評価を行った。評価結 を表1に示す。いずれも熱安定性が十分でな く、透明性も低かった。

比較例6,7
 PVAのポリ塩化ビニル樹脂(PVC)に対する配合 を表1に示すように変更した以外は実施例1と 同様にして熱安定性、透明性の評価を行った 。評価結果を表1に示す。PVA配合量が少なす る場合は熱安定性が十分でなく、PVA配合量 多すぎる場合は、透明性が低かった。

比較例8
 ポリ塩化ビニル樹脂にPVAを添加しなかった と以外は、実施例1と同様にして熱安定性、 透明性の評価を行った。評価結果を表1に示 。熱安定性が十分ではなかった。

比較例9、10
 ステアリン酸亜鉛の配合量を表1に示すよう に変更した以外は実施例1と同様にして、熱 定性、透明性の評価を行った。評価結果を 1に示す。いずれも熱安定性が十分ではなか た。

比較例11~14
 滑剤としてグリセリンモノステアレートを ポリ塩化ビニル樹脂100重量部に対して、0.5 量部添加した例である。表1に示すような処 方で実施例1と同様に混合して、熱安定性、 明性の評価を行った。評価結果を表1に示す




 
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