鎌田 昇 (〒03 静岡県富士市依田橋町7-34 日清紡績株式会社富士工場内 Shizuoka, 4170003, JP)
MURASAWA, Tsuyoshi (Inc.Fuji Plant, 7-34, Yodabashi-cho,Fuji-sh, Shizuoka 03, 4170003, JP)
村澤 剛 (〒03 静岡県富士市依田橋町7-34 日清紡績株式会社富士工場内 Shizuoka, 4170003, JP)
日清紡績株式会社 (〒50 東京都中央区日本橋人形町2-31-11 Tokyo, 1038650, JP)
KAMATA, Noboru (Inc.Fuji Plant, 7-34, Yodabashi-cho,Fuji-sh, Shizuoka 03, 4170003, JP)
鎌田 昇 (〒03 静岡県富士市依田橋町7-34 日清紡績株式会社富士工場内 Shizuoka, 4170003, JP)
MURASAWA, Tsuyoshi (Inc.Fuji Plant, 7-34, Yodabashi-cho,Fuji-sh, Shizuoka 03, 4170003, JP)
| (A)ポリ乳酸系樹脂100質量部に対して、(B)メルトフローレートが0.5~3.0g/10分で、かつ、100℃における貯蔵弾性率が200~500MPaであるポリオレフィン樹脂40~100質量部及び(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して(C)相溶化剤0.2~10質量部を含む樹脂組成物を延伸してなる、表面に微細孔を有する多孔質フィルム。 |
| (B)成分の引張弾性率が1.2~2.0GPaである請求項1に記載の多孔質フィルム。 |
| 多孔質フィルムを80℃の熱水に10秒間浸漬したときの押出方向の熱収縮率が20%以下である請求項1に記載の多孔質フィルム。 |
| (B)成分が、高結晶性プロピレン単独重合体もしくは高結晶性エチレン・プロピレン共重合体又はこれらの混合物である請求項1~3のいずれかに記載の多孔質フィルム。 |
| (C)成分が、スチレン-エチレン・ブチレン-スチレンブロック共重合体である請求項1~3のいずれかに記載の多孔質フィルム。 |
| 海島構造を形成する(A)成分、(B)成分及び(C)成分からなる樹脂組成物は、(B)成分が島層(ドメイン)である請求項1に記載の多孔質フィルム。 |
| 表面に微細孔を有するとともに、フィルムの内部に、表裏面と平行な空隙を有する請求項1に記載の多孔質フィルム。 |
| 多孔質フィルムが、積層する薄膜からなり、前記薄膜には微細孔が開口し、該微細孔はフィルム表裏面の微細孔を形成し、薄膜間の空隙をフィルム表裏に導通させている請求項7に記載の多孔質フィルム。 |
| 見かけ比重が0.30~0.90である請求項1に記載の多孔質フィルム。 |
| 請求項1~9のいずれかに記載の多孔質フィルムからなる印刷用基材。 |
本発明は、ポリ乳酸系樹脂とポリオレフ ンと相溶化剤からなるフィルムに関し、さ に詳しくは生分解性を有するとともに、印 適性にも優れた表面構造を有する多孔質フ ルムおよびそれを用いた印刷用基材に関す 。
従来、ポリオレフィン系組成物を、多孔 構造を有するフィルム形状に成形すること 知られている。これは原料樹脂組成物を製 したフィルムを延伸することにより、フィ ムに多孔質構造を付与したものである(例え ば、特許文献1参照)。近年においては、組成 中のポリオレフィンとポリエステルとの相 性の向上に注目し、添加物として相溶化剤 加えて組成物自体の物性の改善を図ること なされてきた(例えば、特許文献2参照)。
さらに、原料組成物の主体を生分解性のポ
エステルにすることにより、例えばポリ乳
系樹脂を用いて生分解性が付与されるまで
至っている。かかるフィルムとしては、飲
用ペットボトルを被覆する収縮ラベルに用
られる空孔含有フィルムが挙げられる(例え
ば、特許文献3参照)。
しかしながら、多孔化したポリ乳酸系樹脂
ポリオレフィンとからなるフィルムは、印
できるものもあったが、セルロース系基材
すなわち紙に比べた印刷適性に問題があり
さらなる印刷適性の向上が求められていた
本発明は、従来の多孔化したポリ乳酸系 脂とポリオレフィンとからなるフィルムに べて、印刷適性に優れ、表面が適度な平滑 を有し、隠蔽性にも優れた多孔質フィルム び該多孔質フィルムからなる印刷用基材を 供することを目的とする。
本発明者らは、前記の好ましい性質を有 る、ポリ乳酸系樹脂とポリオレフィンと相 化剤とからなる多孔質フィルムを開発すべ 鋭意研究を重ねた。その結果、ポリ乳酸系 脂と特定の物性値を有するポリオレフィン ましくはポリプロピレン系樹脂とそれらの 溶化剤を含む樹脂組成物を適切な比率で配 して製膜し、延伸処理して、多孔質構造を 成させることにより、その目的を達成し得 ことを見出し、この知見に基づいて本発明 完成した。
すなわち、本発明は、
(1)(A)ポリ乳酸系樹脂100質量部に対して、(B)メ
ルトフローレートが0.5~3.0g/10分で、かつ、100
における貯蔵弾性率が200~500MPaであるポリオ
レフィン樹脂40~100質量部及び(A)成分と(B)成分
の合計100質量部に対して(C)相溶化剤0.2~10質量
部を含む樹脂組成物を延伸してなる、表面に
微細孔を有する多孔質フィルム、
(2)(B)成分の引張弾性率が1.2~2.0GPaである上記(1
)に記載の多孔質フィルム、
(3)多孔質フィルムを80℃の熱水に10秒間浸漬
たときの押出方向の熱収縮率が20%以下であ
上記(1)に記載の多孔質フィルム、
(4)(B)成分が、高結晶性プロピレン単独重合体
もしくは高結晶性エチレン・プロピレン共重
合体又はこれらの混合物である上記(1)~(3)の
ずれかに記載の多孔質フィルム、
(5)(C)成分が、スチレン-エチレン・ブチレン-
チレンブロック共重合体である上記(1)~(3)の
いずれかに記載の多孔質フィルム、
(6)海島構造を形成する(A)成分、(B)成分及び(C)
成分からなる樹脂組成物は、(B)成分が島層(
メイン)である上記(1)に記載の多孔質フィル
、
(7)表面に微細孔を有するとともに、フィルム
の内部に、表裏面と平行な空隙を有する上記
(1)に記載の多孔質フィルム、
(8)多孔質フィルムが、積層する薄膜からなり
、前記薄膜には微細孔が開口し、該微細孔は
フィルム表裏面の微細孔を形成し、薄膜間の
空隙をフィルム表裏に導通させている上記(7)
に記載の多孔質フィルム、
(9)見かけ比重が0.30~0.90である上記(1)に記載の
多孔質フィルム、
(10)上記(1)~(9)のいずれかに記載の多孔質フィ
ムからなる印刷用基材、
である。
本発明の多孔質フィルムは、多孔質構造 薄膜が多層積層した、表面が適度に平滑な ィルムであり、印刷インクを素早く吸収す ことができて印刷適性に優れるだけでなく 隠蔽性にも優れた、全体として紙状を呈す 印刷基材とすることができる。
以下、本発明についてさらに詳しく説明す
。
本発明に係わるフィルムは、表面に多孔質
造を有する多孔質フィルムであって、ポリ
酸系樹脂と、メルトフローレートが0.5~3.0g/1
0分、かつ100℃における貯蔵弾性率が200~500MPa
好ましくは、さらにその引張弾性率が1.2~2.0
GPaのポリオレフィン樹脂、好ましくはポリプ
ロピレン系樹脂と相溶化剤とからなる樹脂組
成物を延伸多孔化することにより得られるも
のである。
本発明におけるポリ乳酸系樹脂としては、
酸、リンゴ酸、グリコール酸等のオキシ酸
重合体又はこれらの共重合体、具体的には
ポリ乳酸、ポリ(α-リンゴ酸)、ポリグリコ
ル酸、グリコール酸-乳酸共重合体などを挙
ることができ、中でもポリ乳酸が特に好ま
い。
これらのポリ乳酸系樹脂は一種を単独で用
てもよく、二種以上を組み合わせて用いて
よい。
本発明におけるポリ乳酸系樹脂には、い ゆる生分解性プラスチックと一般に呼ばれ 樹脂、すなわち、ポリカプロラクトン系脂 族ポリエステル、微生物産生脂肪族系ポリ ステル、ポリブチレンサクシネート、ポリ チレンサクシネートなどの脂肪族系ポリエ テルを混合することもできる。
ポリカプロラクトン系脂肪族ポリエステル 、ε-カプロラクトンの開環重合により得る とができ、水不溶性高分子でありながら、 くの菌により分解されるものであって、一 式:-(O(CH 2 ) 5 CO)-で表される繰り返し単位を有する脂肪族 リエステルである。このようなポリカプロ クトン系脂肪族ポリエステルの市販品とし は、例えば、日本ユニカー株式会社販売の トーン」(商品名)、ダイセル化学工業株式会 社販売の「セルグリーン」(商品名)のPHシリ ズ、CBSシリーズなどがある。
微生物産生脂肪族系ポリエステルは、生 由来の融点をもつ熱可塑性ポリマーである 具体的には、ポリヒドロキシブチレート(PHB )、ポリ(ヒドロキシ酪酸-ヒドロキシプロピオ ン酸)共重合体、ポリ(ヒドロキシ酪酸-ヒドロ キシ吉草酸)共重合体などが挙げられる。
本発明におけるポリオレフィン樹脂は、 ルトフローレートが0.5~3.0g/10分、好ましく 0.5~2.5g/10分で、かつ、100℃における貯蔵弾性 率が200~500MPa、好ましくは、さらに、引張弾 率1.2~2.0GPaを有するポリオレフィン樹脂、好 しくはポリプロピレン系樹脂である。メル フローレートが0.5~3.0g/10分で、かつ100℃に ける貯蔵弾性率が200~500MPaであるとポリ乳酸 樹脂とポリオレフィン樹脂と相溶化剤とか なる樹脂組成物が適度な混合状態となり、 れを延伸することで多孔質化が発現できる さらに、ポリオレフィン樹脂の引張弾性率 1.2GPa以上であると、得られた多孔質フィル は、印刷用基材として使用するのに十分な 性率を有することができ、2.0GPa以下である 、多孔質フィルムを作成する延伸工程にお て延伸倍率の選択範囲を広げることができ 。
ここで、メルトフローレートはJIS K 7210 プラスチック-熱可塑性プラスチックのメル トマスフローレイト及びメルトボリュームフ ローレイトの試験方法」に準拠して測定され る値である。100℃における貯蔵弾性率はJIS K 7244-4「プラスチック-動的機械特性の試験方 法」に準拠して、100℃下で振動荷重又は歪み を試料に与えたときに発生する応力である。 引張弾性率は、JIS K 7113「プラスチックの試 験方法」に定められた方法によって計算され る、引張応力-ひずみ曲線から求められる値 ある。
本発明におけるポリオレフィン樹脂として
、より具体的には、メルトフローレートと1
00℃における貯蔵弾性率が前記特定範囲にあ
、ポリプロピレン系樹脂、高密度ポリエチ
ン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチ
ン、極低密度ポリエチレン、直鎖状低密度
リエチレン、塩素化ポリエチレン、ポリブ
レン、ポリブタジエン、ポリブテン、ポリ
チルペンテン、ポリスチレンや、これらの
合物および共重合物を挙げることができる
共重合物としてはポリオレフィン骨格を有
ていればよく、例えばエチレン-酢酸ビニル
共重合体、エチレン-酢酸ビニル-塩化ビニル
重合体、エチレン-塩化ビニル共重合体、エ
チレン-プロピレン共重合体、プロピレン-塩
ビニル共重合体、エチレン-ビニルアルコー
ル共重合体、エチレン-α-オレフィン共重合
、メチルアクリレート-エチレン共重合体、
チルアクリレート-エチレン共重合体、無水
マレイン酸-エチレン共重合体、無水マレイ
酸-メチルアクリレート-エチレン共重合体、
グリシジルメタクリレート-エチレン共重合
、グリシジルメタクリレート-メチルアクリ
ート-エチレン共重合体、グリシジルメタク
リレート-酢酸ビニル-エチレン共重合体や、
れらの混合物を挙げることができる。
ポリプロピレン系樹脂としては、具体的に
ロピレン単独重合体、プロピレンとα-オレ
ィンとの共重合体もしくはこれらの混合物
挙げることができる。α-オレフィンとして
、プロピレンを除く炭素数が2~20のα-オレフ
ィンであって、エチレン、1-ブテン、1-ペン
ン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン、4-
メチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ヘキセン、4,4-
ジメチル-1-ペンテン等を挙げることができる
。プロピレンとα-オレフィンとの共重合体は
、ブロック共重合体であってもランダム共重
合体であってもよく、複数のα-オレフィンを
共重合したものであってもよい。
α-オレフィンとしてはエチレンが最も好ま
い。
ポリプロピレン系樹脂の中でも高結晶性 ロピレン単独重合体、高結晶性エチレン・ ロピレン共重合体又はこれらの混合物であ 高結晶性のポリプロピレン系樹脂もしくは ロピレン単独重合体、プロピレン単独重合 と高結晶性エチレン・プロピレン共重合体 の混合物が特に好ましい。さらには、高結 性プロピレン単独重合体であると、グラフ タイプやブロックタイプのポリマーに較べ 結晶性が高く、適度な弾性率を有するため 且つ単一成分であるため延伸がしやすくな ので、より好ましい。
本発明において、高結晶性のポリプロピレ
系樹脂とは、通常のポリプロピレン系樹脂
同程度かそれよりも結晶性が高いという意
で知られるポリプロピレン系樹脂を広く含
ものであり、示差熱走査型熱量計によって
められる融解熱ピークの温度が130℃以上、1
70℃以下のものを使用することができる。
これらのポリオレフィン樹脂は一種を単独
用いてもよく、二種以上を組み合わせて用
てもよい。
本発明における相溶化剤としては、ブロッ
コポリマー、ランダムコポリマー、グラフ
コポリマーに限らず、分子中にポリオレフ
ンに本質的に溶解できるか又は親和性を有
る部分と、ポリ乳酸系樹脂に本質的に溶解
きるか又は親和性を有する部分とを有する
リマーを挙げることができる。具体的には
例えば、スチレン-エチレン・ブチレンブロ
ック共重合体、スチレン-エチレン・ブチレ
-スチレンブロック共重合体、エチレン-エチ
レン・ブチレン-エチレンブロック共重合体
スチレン-エチレン-ブタジエン-スチレン共
合体、水添スチレン-イソプロピレン-スチレ
ン共重合体、エチレン-プロピレン-ジエンラ
ダム共重合体等が挙げられる。
なかでも、スチレン-エチレン・ブチレン-
チレンブロック共重合体は、ポリ乳酸とポ
プロピレン系樹脂との相溶性を向上させる
で好ましい。
ポリ乳酸系樹脂とポリオレフィン樹脂と相
化剤との配合割合は、ポリ乳酸系樹脂100質
部に対してポリオレフィン樹脂が40~100質量
、好ましくは65~100質量部である。また、相
化剤は、ポリ乳酸系樹脂とポリオレフィン
脂の混合物100質量部に対して、0.2~10質量部
好ましくは0.5~6質量部である。
なお、これらの樹脂組成物は、海島構造を
成し、(B)成分であるポリオレフィン樹脂が
層(ドメイン)となる。
ポリオレフィン樹脂の配合割合が、ポリ乳
系樹脂100質量部に対して40質量部以上であ
と、ポリ乳酸系樹脂とポリオレフィン系樹
と相溶化剤からなる樹脂組成物を延伸して
ィルムを多孔質化するときに、フィルムの
面と内部の双方に孔を開口させることがで
る。100質量部以下であると、ポリ乳酸系樹
とポリオレフィン系樹脂と相溶化剤からな
樹脂組成物をムラなく延伸して均質な多孔
フィルムを得ることができる。ポリ乳酸系
脂とポリオレフィン樹脂の配合割合が上記
囲であっても相溶化剤が存在しないと延伸
てフィルム状物が得られないか、あるいは
られたとしても、そのフィルムを用いた印
用基材は水性インクの吸収性や印刷セット
が劣るものとなる。これらのことから、延
前の樹脂組成物中において、配合成分に由
する海島構造の島層(ドメイン)の径には、本
発明の多孔質フィルムの構造を発現するため
の適切な大きさが存在することが推察される
。換言すれば、上記のように配合することで
本発明の多孔質フィルムの特徴ある構造を発
現することができるのである。
また、相溶化剤の配合割合が、ポリ乳酸系
脂とポリオレフィン樹脂との混合物100質量
に対して、0.2質量部未満であるとポリ乳酸
樹脂とポリオレフィン樹脂を均等に混合で
ず、10質量部超であるとポリ乳酸系樹脂と
リオレフィイン樹脂の混合物中で相溶化剤
体が塊状になる恐れがある。
ポリ乳酸系樹脂とポリオレフィン樹脂と 溶化剤からなる樹脂組成物には、本発明の 孔質フィルムの製造を妨げない範囲でその の成分を添加してもよい。その他の成分と ては、樹脂組成物を用いる用途に応じた着 剤、耐光剤、耐熱剤、耐湿剤、蛍光剤、帯 防止剤などを挙げることができる。さらに 必要に応じて筆記性を向上させるための、 るいは触感・風合いを強調するための無機 子を挙げることができる。無機粒子として 炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、二酸 チタン、二酸化珪素、硫酸バリウム、タル 、カオリンを挙げることができる。
ポリ乳酸系樹脂とポリオレフィン樹脂と 溶化剤とを配合する装置と方法には、特に 定はない。ポリマーブレンドなどに用いる 般的な装置を用いて、例えばポリ乳酸系樹 とポリオレフィン樹脂と相溶化剤のチップ 所定量をリボンブレンダー、タンブラー、 ンシェルミキサー(商品名)で混合し、次い バンバリーミキサー、1軸又は2軸押出機を用 いて混練し、Tダイから押し出してフィルム の組成物を得ればよい。この混練時の温度 、例えば200~300℃の温度であることが好まし 、さらには230~250℃の温度であることが好ま しい。200℃以上であると、ポリ乳酸樹脂及び ポリオレフィン樹脂を十分に溶融混練して均 一な混練体を作成することができ、300℃以下 であると樹脂を熱分解させずにフィルム状の 組成物を得ることができる。
このようにして得られたフィルム状組成 を延伸する方法にも、特に限定はない。例 ば2軸延伸法として、ロール延伸により縦方 向(フィルム状組成物における押出方向)に延 し、次いでテンターで幅方向に延伸する方 、あるいはテンターで同時に2軸延伸する方 法などが挙げられる。これらの延伸操作にお いては、フィルム状組成物をそのガラス転移 点付近、例えばポリ乳酸とエチレン-プロピ ン共重合体を用いた場合には、60~140℃、好 しくは75~100℃で延伸するとよい。このとき ポリ乳酸の配合量を多くする場合には、こ 温度範囲において低めの温度を選択すると い。また、延伸倍率は縦横ともに1.5~5倍(面 倍率で2.25~25倍)、好ましくは2.5~3.5倍(面積倍 で6.25~12.25倍)である。縦横の延伸倍率は、 れぞれ異なっていてもよい。さらに延伸後 フィルムは、定法により冷却して、収縮応 を調整するとよい。
上記フィルム状組成物を上記の方法のよ に2軸延伸することにより、厚みが50~300μmで 、多孔の構造に特徴を有する本発明の多孔質 フィルムを得ることができる。この多孔質フ ィルムは、表面に微細孔を有し、その内部に 表裏面と平行な空隙を有する。例えば、図3 図4は、本発明の多孔質フィルムの典型的な 面と断面の状態を示している。本発明の多 質フィルムは、その断面において厚み方向 1μm前後の薄膜が積層し、この薄膜同士が癒 着していないパイ皮状を呈しており、これら 薄膜の間あるいは表面の薄膜上には数μm~十 μmの樹脂粒子が貼着あるいは融着している そしてその薄膜には直径約20~60μmの略円形の 孔が多数開口している。
本発明の多孔質フィルムの表裏面も孔が 口した前記の薄膜で構成されているのであ が、この多孔質フィルム表裏面に開口した のフィルムの厚み方向の構造を見ると、さ に特徴的な構造を有していることがわかる すなわち、同様の孔が開口した多数の薄膜 、孔の位置を不規則にしてフィルムの厚み 向に積層しているので、本発明の多孔質フ ルムの表裏面に開口した孔はフィルムの厚 方向に貫通することなく、フィルム内部に 層する薄膜によって塞がれているのである このように孔が開口した多数の薄膜が積層 た構造を有しているために、本発明の多孔 フィルムは適度な隠蔽性を発現できるもの 考えられる。
本発明の多孔質フィルムは、該多孔質フィ ルムを80℃の熱水に10秒間浸漬したときの、 の元となったフィルム状組成物の押出方向 熱収縮率が20%以下のものが好ましい。
また、本発明の多孔質フィルムは、見か 比重が0.30~0.90、好ましくは0.30~0.70の範囲の のが好ましく、JIS P 8149に準拠して測定し 不透明度が65以上、全光線透過率が45%以下 ものが好ましい。
このように本発明の多孔質フィルムは、そ
表面がインクを乗せやすいので印刷特性に
れた印刷用基材として、またさらには孔の
口した薄膜が多数積層した断面構造を有し
いるので隠蔽性にも優れた印刷用基材とし
も有用である。
本発明における印刷用基材の印刷には、物
的な刷版を使用するオフセット印刷、グラ
ア印刷、シルクスクリーン印刷等の印刷機
よる印刷のみならず、インクジェットプリ
ター、熱転写プリンター等のプリンターに
る印画も含まれる。特に酸化重合型のイン
による印刷、インクジェットプリンターに
る印画等、基材にインク吸収性能が強く求
られる際には、また基材に隠蔽性が求めら
る際には、本発明の表面の微細孔と内部の
隙が、非常に有効に作用する。
本発明の多孔質フィルムは直接印刷するこ
ができ、印刷のための特段の加工を施さず
それ自体を印刷用の基材として用いること
できる。また、本発明の多孔質フィルムは
その特徴を活かしつつ、必要に応じて帯電
止処理、コロナ処理、易接着処理等の表面
理を施したり、粘着加工、他の素材を貼合
る等の加工を施して印刷用の基材としても
い。
以下、実施例を挙げて、本発明を具体的に
明するが、本発明は下記の実施例に限定さ
るものではない。
使用するポリオレフィン樹脂、および得ら
た多孔質フィルムの物性値は以下のように
定した。
(1)メルトフローレート
JIS K 7210に準拠して、メルトインデクサー(
安田精機製作所製120SAS-2000)を用い、測定温度
:230℃、荷重:21.18Nの条件で測定した。
(2)100℃における貯蔵弾性率
JIS K 7244-4に準拠して、動的粘弾性測定装
(SII(株)製 EXTRA6000)を用い、振動周波数1Hz、
温速度:5℃/分の条件で100℃における貯蔵弾
率を求めた。
(3)水性インキ吸収性試験
水性染料インキ(シャチハタ工業(株)製、Shac
hihataスタンプインキS-1クロ)及び文字判子を
いてインクの吸収性を評価した。インクの
収性は、捺印30秒後に捺印部を柔らかい布で
擦り、以下の基準で判断した。
A:インクのかすれが少ないもの
B:インクがかすれるが文字が判読可能なもの
C:インクが消えて判読不可能なもの
D:組成物がフィルム状にならず(多孔質化フィ
ルムを作製できず)、インキ吸収性試験を実
できないもの
(4)印刷セット性試験
RI-2型テスター(石川島産業機械(株)製)、お
びインクとして大日本インキ化学工業(株)製
、商品名「FUSION G N 藍」を用い、インクも
量0.2gの条件でベタ印刷を行い、そのインク
の裏移りを評価した。裏移りの評価は、印刷
してから120分経過後、紙を印画部にあて、加
圧し、インクを転写することにより以下の基
準で評価した。
a:転写が少なく、セット性に優れる。
b:転写が多く、セット性に劣る。
c:組成物がフィルム状にならず(多孔質化フィ
ルムを作製できず)、印刷セット試験を実施
きないもの
(5)引張弾性率
JIS K 7113「プラスチックの試験方法」に準
して、ポリプロピレン系樹脂のダンベル型
験片を作成し、(株)東洋精機製作所製 スト
ログラフV1-Dを用い、幅:5mm、チャック間距離:
70mm、引張速度:50mm/minの条件で測定した。
(6)不透明度
JIS P 8149「紙及び板紙―不透明度試験方法(
紙の裏当て)―拡散照明法」に準拠して得ら
た多孔質フィルムの試験片を作成し、MINOLTA
SPECTROPHOTOMETER CM-3630を用いて不透明度の測
定を行った。
(7)熱収縮率(%)
長さ(押出方向)10cm、幅10cmの多孔質フィルム
を80℃の熱水に10秒間浸漬したときの押出方
の熱収縮率を測定した。
(L 0
-L 1
)/L 0
×100
L 0
:熱水に浸漬前のフィルムの押出方向の長さ
L 1
:熱水に10秒間浸漬した ときの押出方向のフ
ルムの長さ。
(8)見かけ比重
長さ10cm、幅10cmの多孔質フィルムの質量M(g)
及び厚みD(μm)を測定し、下記式より見かけ
重を求めた。
見かけ比重=M/D×10 2
(9)全光線透過率(%)
JIS K 7105に準拠して、直読へイズメータ((
)東洋精機製作所製)を用いて全入射光量T 1
、全透過光量T 2
を測定し、下記式より全光線透過率を求めた
。
全光線透過率=T 2
/T 1
×100(%)
(10)ヘイズ度
JIS K 7105に準拠して、直読へイズメータ((
)東洋精機製作所製)を用いて全入射光量T 1
、全透過光量T 2
、測定装置による拡散光量T 3
、測定装置と試料による拡散光量T 4
を測定し、下記式よりヘイズ値を求めた。
ヘイズ度=(T 4
/T 2
-T 3
/T 1
)×100(%)
実施例1
ポリ乳酸系樹脂としてポリ乳酸ペレット(三
井化学(株)製「レイシア H-400」)100質量部、
リオレフィンとして、ホモポリプロピレン
レット(メルトフローレート(MFR)が2.5g/10分、1
00℃における貯蔵弾性率が200MPa、引張弾性率
1.50GPa、日本ポリプロ(株)製「FY6」)67質量部
相溶化剤としてスチレン-エチレン・ブチレ
ン-スチレンブロック共重合体(JSR(株)製「ダ
ナロン8630P」)1.7質量部をヘンシェルミキサ
(商品名)で混合し、二軸押出機を用いて230℃
で押し出して組成物ペレットを得た。この組
成物ペレットを、押出機を用いて230℃でTダ
から押し出して厚み500μmのフィルム状の組
物を得た。次いでこのフィルム状の組成物
、二軸延伸装置((株)東洋精機製作所製、FILMS
TRETCHING TESTER X6H-S)を用いて、85℃の雰囲気中
、縦横ともに3.2倍まで延伸を行い(面積倍率10
.24倍)多孔質フィルムを得た。
得られた多孔質フィルムの表面を電子顕微
(SEM)で観察したところ、多数の孔が開孔し
表面が適度に平滑な多孔質構造を有し、全
として紙状を呈する多孔質フィルムである
とがわかった。多孔質フィルムの表面のSEM
真を図1に示す。また、得られた多孔質フィ
ムの熱収縮率、不透明度、全光線透過率、
イズ度、見かけ比重、厚みを測定し、印刷
性としての水性インク吸収性試験及び印刷
ット性試験で評価した。その結果を表1に示
す。
実施例2
実施例1において、ホモポリプロピレンペレ
ットを、MFRが0.5g/10分、100℃における貯蔵弾
率が370MPa、引張弾性率が1.60GPaのホモポリプ
ピレンペレット(日本ポリプロ(株)製「EA9」)
とした以外は実施例1と同様にして多孔質フ
ルムを得た。
得られた多孔質フィルムの表面を電子顕微
で観察したところ、多数の孔が開孔し、表
が適度に平滑な多孔質構造を有し、全体と
て紙状を呈する多孔質フィルムであること
わかった。また、実施例1と同様に熱収縮率
、不透明度、全光線透過率、ヘイズ度、見か
け比重、厚みの測定及び印刷適性を評価した
。その結果を表1に示す。
実施例3
実施例1において、ホモポリプロピレンペレ
ットを、MFRが1.9g/10分、100℃における貯蔵弾
率が350MPa、引張弾性率が1.80GPaのホモポリプ
ピレンペレット(日本ポリプロ(株)製「FY6H」
)とした以外は実施例1と同様にして多孔質フ
ルムを得た。
得られた多孔質フィルムの表面をSEMで観察
たところ、多数の孔が開孔し、表面が適度
平滑な多孔質構造を有し、全体として紙状
呈する多孔質フィルムであることがわかっ
。また、実施例1と同様に熱収縮率、不透明
度、全光線透過率、ヘイズ度、見かけ比重、
厚みの測定及び印刷適性を評価した。その結
果を表1に示す。
実施例4
実施例1において、ホモポリプロピレンペレ
ットを、MFRが3.0g/10分、100℃における貯蔵弾
率が200MPa、引張弾性率が2.90GPaのホモポリプ
ピレンペレット(日本ポリプロ(株)製「FL6H)
した以外は実施例1と同様にして多孔質フィ
ムを得た。
得られた多孔質フィルムの表面をSEMで観察
たところ、多数の孔が開孔し、表面が適度
平滑な多孔質構造を有し、全体として紙状
呈する多孔質フィルムであることがわかっ
。また、実施例1と同様に熱収縮率、不透明
度、全光線透過率、ヘイズ度、見かけ比重、
厚みの測定及び印刷適性を評価した。その結
果を表1に示す。
実施例5
実施例1においてポリ乳酸ペレットを100質量
部、ポリプロピレンペレットを100質量部、ス
チレン-エチレン・ブチレン-スチレンブロッ
共重合体を2質量部とした以外は実施例1と
様にして多孔質フィルムを得た。
得られた多孔質フィルムの表面を電子顕微
で観察したところ、多数の孔が開孔し、表
が適度に平滑な多孔質構造を有し、全体と
て紙状を呈する多孔質フィルムであること
わかった。多孔質フィルムの表面の電子顕
鏡写真を図2に示す。また、実施例1と同様
熱収縮率、不透明度、全光線透過率、ヘイ
度、見かけ比重、厚みの測定及び印刷適性
評価した。その結果を表1に示す。
実施例6
実施例5において、スチレン-エチレン・ブ
レン-スチレンブロック共重合体を8質量部と
した以外は実施例5と同様にして多孔質フィ
ムを得た。
得られた多孔質フィルムの表面を電子顕微
で観察したところ、多数の孔が開孔し、表
が適度に平滑な多孔構造を有する、全体と
て紙状を呈する多孔質フィルムであること
わかった。また、実施例5と同様に熱収縮率
、不透明度、全光線透過率、ヘイズ度、見か
け比重、厚みの測定及び印刷適性を評価した
。その結果を表1に示す。
比較例1
実施例1において、ポリプロピレンペレット
を、MFR:7.5g/10分、100℃における貯蔵弾性率:260
MPa、引張弾性率が1.70GPaのホモポリプロピレ
ペレット(日本ポリプロ(株)製「FB3HAT)とした
外は実施例1と同様にしたが、組成物がフィ
ルム状にならず、多孔質フィルムを作製する
ことができなかった。
比較例2
実施例1において、ポリプロピレンペレット
をMFR:10g/10分、100℃における貯蔵弾性率:610MPa
引張弾性率が2.05GPaのポリプロピレンペレッ
ト(日本ポリプロ(株)製「MA3H」)とした以外は
施例1と同様にしたが、組成物がフィルム状
にならず、多孔質フィルムを作製することが
できなかった。
比較例3
実施例1において、ポリ乳酸ペレット(三井
学(株)製「レイシア H-400」)100質量部、ホモ
リプロピレンペレット(MFR:1.9g/10分、100℃に
ける貯蔵弾性率350MPa、引張弾性率が1.80GPaの
日本ポリプロ(株)製「FY6H」)11質量部、相溶化
剤としてのスチレン-エチレン・ブチレン-ス
レンブロック共重合体(JSR(株)製「ダイナロ
8630P」)を1.1質量部とした以外は実施例1と同
様にして、フィルムを得た。実施例1と同様
熱収縮率、不透明度、全光線透過率、ヘイ
度、見かけ比重、厚みの測定及び印刷適性
評価した。その結果を表1に示す。
表1に示されるように、ポリ乳酸系樹脂100 質量部に対してポリオレフィン樹脂が40~100質 量部であり、前記ポリオレフィン樹脂のMFRが 0.5~3.0g/10分、かつ、100℃における貯蔵弾性率 200~500MPaであるとき、ポリ乳酸系樹脂とポリ オレフィン樹脂と相溶化剤とからなる本発明 の多孔質フィルムは、印刷適性に優れたフィ ルムであることが分かる。
実施例7
ポリ乳酸系樹脂としてポリ乳酸ペレット(三
井化学(株)製「レイシア H-400」)100質量部、
リプロピレン系樹脂としてエチレン-プロピ
ン共重合体ペレット(MFR:2.5g/10分、100℃にお
る貯蔵弾性率:450MPa、引張弾性率:1.65GPa、日
ポリプロ(株)製「BC6C」)67質量部、相溶化剤
してスチレン-エチレン・ブチレン-スチレ
ブロック共重合体(JSR(株)製「ダイナロン8630P
」)6.7質量部をヘンシェルミキサー(商品名)で
混合し、二軸押出機を用いて240℃で押し出し
て組成物ペレットを得た。
この組成物ペレットを、押出機を用いて240℃
でTダイから押し出して厚み500μmのフィルム
の組成物を得た。次いで、このフィルム状
組成物を、二軸延伸装置((株)東洋精機製作
製、FILMSTRETCHING TESTER X6H-S)を用いて、85℃の
雰囲気中、縦横ともに3.2倍まで延伸を行い(
積倍率:10.24倍)多孔質フィルムを得た。
得られた多孔質フィルムの表面と断面をSEM
観察したところ、多孔質フィルムは、その
面において厚み方向に1μm前後の薄膜が積層
したパイ皮状を呈しており、さらにその薄膜
には直径約20~60μmの略円形の孔が多数開口し
表面も同様の孔が開口した薄膜からなる構
であること、また多孔質フィルム表面の薄
の開口した孔が、フィルム厚み方向に積層
、孔が開口した薄膜によって塞がれている
とがわかった。多孔質フィルムの表面及び
面のSEM写真を図3、図4に示す。また、得ら
た多孔質フィルムの熱収縮率、不透明度、
光線透過率、ヘイズ度、見かけ比重、厚み
測定し、印刷適性を水性インク吸収性試験
び印刷セット性試験で評価した。その結果
表2に示す。
実施例8
実施例7において、ポリプロピレン系樹脂と
してのエチレン-プロピレン共重合体ペレッ
(MFR:2.5g/10分、100℃における貯蔵弾性率:450MPa
引張弾性率:1.65GPa、日本ポリプロ(株)製「BC6
C」)を43質量部、相溶化剤としてのスチレン-
チレン・ブチレン-スチレンブロック共重合
体(JSR(株)製「ダイナロン8630P」)を5.7質量部と
し、フィルム状の組成物を延伸する際の雰囲
気を80℃にした以外は実施例7と同様にして多
孔質フィルムを得た。
得られた多孔質フィルムの表面及び断面をS
EMで観察したところ、実施例7と同様の多孔構
造を有することがわかった。また、実施例7
同様に熱収縮率、不透明度、全光線透過率
ヘイズ度、見かけ比重、厚みを測定し、印
適性を水性インク吸収性試験及び印刷セッ
性試験で評価した。その結果を表2に示す。
実施例9
実施例7において、相溶化剤としてのスチレ
ン-エチレン・ブチレン-スチレンブロック共
合体(JSR(株)製「ダイナロン8630P」)を10質量
とし、フィルム状の組成物を延伸する際の
囲気を80℃にした以外は実施例7と同様にし
多孔質フィルムを得た。
得られた多孔質フィルムの表面及び断面をS
EMで観察したところ、実施例7と同様の多孔構
造を有することがわかった。また、実施例7
同様に熱収縮率、不透明度、全光線透過率
ヘイズ度、見かけ比重、厚みを測定し、印
適性を水性インク吸収性試験及び印刷セッ
性試験で評価した。その結果を表2に示す。
実施例10
実施例7において、相溶化剤としてのスチレ
ン-エチレン・ブチレン-スチレンブロック共
合体(JSR(株)製「ダイナロン8630P」)を17質量
とした以外は実施例7と同様にして多孔質フ
ルムを得た。
得られた多孔質フィルムの表面及び断面をS
EMで観察したところ、実施例7と同様の多孔構
造を有することがわかった。また、実施例7
同様に熱収縮率、不透明度、全光線透過率
ヘイズ度、見かけ比重、厚みを測定し、印
適性を水性インク吸収性試験及び印刷セッ
性試験で評価した。その結果を表2に示す。
比較例4
実施例7において、エチレン-プロピレン共
合体ペレット(日本ポリプロ(株)製「BC6C」)を
33質量部、相溶化剤としてのスチレン-エチレ
ン・ブチレン-スチレンブロック共重合体(JSR(
株)製「ダイナロン8630P」)を5.3質量部とし、
ィルム状の組成物を延伸する際の雰囲気を80
℃にした以外は実施例7と同様にして、多孔
フィルムを得た。
得られた多孔質フィルムの表面及び断面をS
EMで観察したところ、断面において厚み方向
1μm前後の薄膜が積層したパイ皮状を呈して
いるものの、フィルム表面には孔がほとんど
開孔していなかった。フィルムの表面及び断
面のSEM写真を図5、図6に示す。また、実施例7
と同様に熱収縮率、ベック平滑度、不透明度
、全光線透過率、ヘイズ度、見かけ比重、厚
みを測定し、印刷適性を水性インク吸収性試
験及び印刷セット性試験で評価した。その結
果を表2に示す。
比較例5
実施例7において、エチレン-プロピレン共
合体ペレット(日本ポリプロ(株)製「BC6C」)を
110質量部、相溶化剤としてのスチレン-エチ
ン・ブチレン-スチレンブロック共重合体(JSR
(株)製「ダイナロン8630P」)を8.4質量部とした
外は実施例7と同様にして、フィルム状の組
成物を得た。次いでこのフィルム状の組成物
を、実施例7と同様にして延伸を行ったが、
ィルム状組成物は均等に延伸されず、延伸
中で部分的に引き裂けてしまい多孔質フィ
ムを得ることができなかった。
比較例6
実施例7において、プロピレン単独重合体ペ
レットをMFR:7.5g/10分、100℃における貯蔵弾性
:260MPa、引張弾性率:1.7GPaのポリプロピレン(
本ポリプロ(株)製「FB3HAT」)とした以外は実
例7と同様にして延伸を行ったが、フィルム
状組成物は均等に延伸されず、延伸途中で部
分的に引き裂けてしまい多孔質フィルムを得
ることができなかった。
比較例7
ポリ乳酸ペレット(三井化学(株)製「レイシ
H-400」)100質量部に対して、ホモポリプロ
レンペレット(MFR:1.9g/10分、100℃における貯
弾性率350MPa、引張弾性率が1.80GPaの日本ポリ
ロ(株)製「FY6H」)25質量部を、ヘンシェルミ
サー〈商品名〉で混合し、該混合物を、押
機を用いて230℃でTダイから押し出して厚み
500μmのフィルム状の組成物を得た。次いでこ
のフィルム状の組成物を、二軸延伸装置((株)
東洋精機製作所製、FILMSTRETCHING TESTER X6H-S)を
用いて、80℃の雰囲気中、縦横ともに3.2倍ま
延伸を行い(面積倍率10.24倍)多孔質フィルム
を得た。
得られた多孔質フィルムの熱収縮率、不透
度、全光線透過率、ヘイズ度、見かけ比重
厚みを測定し、印刷適性としての水性イン
吸収性試験及び印刷セット性試験で評価し
。その結果を表2に示す。
比較例8
比較例7において、ホモポリプロピレンペレ
ット(日本ポリプロ(株)製「FY6H」)を43質量部
した以外は比較例7と同様にして、フィルム
の組成物を得た。
得られた多孔質フィルムの熱収縮率、不透
度、全光線透過率、ヘイズ度、見かけ比重
厚みを測定し、印刷適性としての水性イン
吸収性試験及び印刷セット性試験で評価し
。その結果を表2に示す。
表2の実施例に示されるように、ポリ乳酸系
樹脂100質量部に対してポリプロピレン系樹脂
の配合量が40~100質量部であり、前記ポリプロ
ピレン系樹脂のMFRが1.5~2.5g/10分、かつ100℃に
ける貯蔵弾性率が350~500MPaであるとき、ポリ
乳酸系樹脂とポリプロピレン系樹脂と相溶化
剤からなる本発明の多孔質フィルムは、断面
において厚み方向に薄膜が積層したパイ皮状
を呈しており、さらにその薄膜には略円形の
孔が多数開口した多孔質構造を有するフィル
ムとなった。この多孔質フィルムは印刷適性
に優れ、また不透明度が高いので隠蔽性に優
れていた。
比較例4のフィルムは、図5、6に示されるよ
にその表面にほとんど孔を持たず、また積
する薄膜同士が癒着していた。
相溶化剤を添加しない比較例7、8のフィル
は、図7~10に示されるように表層が微細孔を
とんど有しない上、内部の空洞も少ないた
水性インク吸収性と印刷セット性に劣るこ
が分かる。
本発明は、従来の多孔化したポリ乳酸系 脂とポリオレフィンからなるフィルムに較 て、印刷適性に優れ、表面が適度な平滑性 有し、隠蔽性にも優れた多孔質フィルム及 該多孔質フィルムからなる印刷用基材を提 することができる。
Next Patent: OPERATION METHOD OF PREMIXED COMPRESSION SELF-IGNITION ENGINE
