Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
POROUS FILTER CARTRIDGE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/093536
Kind Code:
A1
Abstract:
This aims to provide a porous filter cartridge which is hardly contaminated, which is advantageous in the cost aspect, and which can perform efficient filtration and extraction without any breakage. The porous filter cartridge includes a porous filter retained in the bottom and inside of a bottomed cylindrical cap (5) having a discharge opening (29) formed in the center of the bottom. A plurality of ribs (35, 37 and 39) for supporting the porous filter are erected radially around the discharge opening (29) in the bottom of the cap (5). At least any of those ribs is connected across the discharge opening (29) at the central portion of the discharge opening (29), and a protruding face (41) protruding toward the porous filter is formed on the crest face of a connected rib portion (43).

Inventors:
SHIGESADA, Keiji (())
繁定 啓司 (())
FUJIWARA, Morio (())
藤原 盛男 (())
Application Number:
JP2009/050629
Publication Date:
July 30, 2009
Filing Date:
January 19, 2009
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
FUJIFILM Corporation (26-30, Nishiazabu 2-chome Minato-k, Tokyo 31, 1060031, JP)
富士フイルム株式会社 (〒31 東京都港区西麻布2丁目26番30号 Tokyo, 1060031, JP)
SHIGESADA, Keiji (())
繁定 啓司 (())
FUJIWARA, Morio (())
International Classes:
B01D63/08; B01D61/14; B01D61/18; G01N1/10
Attorney, Agent or Firm:
TAKAMATSU, Takeshi et al. (Koh-Ei Patent Firm, Kawabe Bldg.7-9, Shimbashi 3-chom, Minato-ku Tokyo 04, 1050004, JP)
Download PDF:
Claims:
 底部中央に排出用開口が形成された有底筒状のキャップの内側で、多孔質フィルターが前記底部に保持された多孔質フィルターカートリッジであって、
 前記キャップの底部に前記排出用開口を中心として放射状に前記多孔質フィルターを支持する複数のリブが立設され、
 前記複数のリブのうち少なくともいずれかは、前記排出用開口の中央部で該排出用開口を跨いで連結され、該連結されたリブの連結部の頂面に前記多孔質フィルター側へ突起する凸状面が形成された多孔質フィルターカートリッジ。
 請求項1記載の多孔質フィルターカートリッジであって、
 前記リブの頂面に前記多孔質フィルター側へ突起する複数の凸部が形成された多孔質フィルターカートリッジ。
 請求項1または請求項2記載の多孔質フィルターカートリッジであって、
 前記リブの前記多孔質フィルターと接触する頂面の角部が曲面状に面取り加工されている多孔質フィルターカートリッジ。
 請求項1~請求項3のいずれか1項記載の多孔質フィルターカートリッジであって、
 前記リブの前記多孔質フィルターと接触する頂面は、前記多孔質フィルターが前記排出用開口に向けて凹形状となるように、前記キャップの底部からの高さを径方向に応じて異なる高さに設定された多孔質フィルターカートリッジ。
 請求項1~請求項4のいずれか1項記載の多孔質フィルターカートリッジであって、
 前記キャップの底部に、該キャップ中心からの半径方向長さの異なるリブがそれぞれ混在配置された多孔質フィルターカートリッジ。
 請求項1~請求項5のいずれか1項記載の多孔質フィルターカートリッジであって、
 前記多孔質フィルターと前記キャップとがインサート成形によって一体成形された多孔質フィルターカートリッジ。
 請求項1~請求項6のいずれか1項記載の多孔質フィルターカートリッジであって、
 前記多孔質フィルターが、核酸吸着性多孔質膜を含む多孔質フィルターカートリッジ。
Description:
多孔質フィルターカートリッジ

 本発明は、多孔質フィルターが有底筒体 ャップの底部に保持された多孔質フィルタ カートリッジに関する。

 多孔質フィルターは、液体の濾過や液体 の特定物質の分離精製を目的に、実験室や 場などの研究、分析用途に広く使用されて る。この多孔質フィルターは、例えば、液 の通路を有する2つの部材の間に多孔質フィ ルターを挟持させること等により、液体の通 路の途中に保持された状態で使用される。ま た、この種の多孔質フィルターは、一般に精 密な実験や測定などに用いられることから、 清浄なものが求められ、一回の使用で交換さ れる使用形態が通常である。そのため、液体 を通過させることのできる状態で多孔質フィ ルターを保持したカートリッジにしておくこ とが、清浄性の点や利便性の点で都合がよい 。

 一般に、多孔質膜を利用して液の濾過、抽 を行うカートリッジは、その多孔質膜中を 通過させるために液圧(ポンプや重力による 加圧や遠心分離機による遠心力による加圧) たは圧縮気体により液を加圧する必要があ 。その際に、多孔質膜を通過した後の濾過 をスムーズに排出することは、液の損失を 止するばかりか、多孔質膜に血液、細胞等 ら核酸等を吸着、その後の工程で回収する うな場合、その工程で洗浄液での洗浄工程 回収液による回収工程等、液を切り替えて う工程があるときに、前段の液残りを減少 せることができる。その結果、純度の高い 酸抽出が可能となる。また、濾過液がスム ズに流れない場合は、フィルターの膜破れ よる著しい性能悪化が予想される。濾過抽 工程においても、部分的な濾過不具合が発 した場合には、濾過面積が減少し、期待し 能力が発揮できない場合もある。
 ところで、従来の多孔質フィルターカート ッジの一例として、例えば次のようなもの ある。特許文献1には、多孔質フィルターを 載せるリブを中心から同心円状に円周方向に 沿って複数配置した構成が記載されている。 リブはカートリッジの内側ハウジング面に粗 いメッシュ状に形成されている。また、特許 文献2には、多孔質フィルターを支持する膜 持部に充填剤を組み込んだ構成が記載され いる。さらに、特許文献3には、多孔質フィ ターを支持する膜支持部に多孔質サポート を組み込んだ構成が記載されている。

米国特許第5792354号明細書

米国特許出願公開第2002/0012982号明細書

米国特許第6586585号明細書

 ところが、上記特許文献1に開示された従来 の多孔質フィルターカートリッジでは、中央 排出経路に対して液残りが生じやすいために 、コンタミネーションが起きて効率の良い測 定を行い難い。
 また、上記特許文献2に開示された従来の多 孔質フィルターカートリッジでは、圧力抵抗 が高くなるために、液使用量を多く必要とす るとともに、液残りが生じやすいために、コ ンタミネーションが起きて効率の良い測定を 行い難い。
 さらに、上記特許文献3に開示された従来の 多孔質フィルターカートリッジでは、上記特 許文献2と同様に圧力抵抗が高くなるため、 使用量を多く必要とするとともに、液残り 生じやすい。そのため、コンタミネーショ が起きて効率の良い測定を行い難く、コス アップに繋がる。
 加えて、上記特許文献1、2、3に開示された 来のいずれの多孔質フィルターカートリッ においても、圧力を掛けながら液体を通流 せるので、その圧力によって多孔質フィル ーが破損する虞がある。
 特に、核酸を抽出するための多孔質フィル ーカートリッジにおいては、少量の検体か 高純度の核酸を高濃度で回収することが望 れている。また、細胞等からの核酸に対し は、検体が多孔質膜に詰まりやすく、その め、濾過面積を広くすることが必要とされ いる。しかし、リブの数や面積を減らすと ィルターへの応力集中が生じやすくなり、 ィルターの破損に繋がることになる。
 本発明は、上述した事情に鑑みてなされた ので、コンタミネーションを起こし難く、 スト面で有利にして破損することなく効率 良い濾過、抽出処理を行うことができる多 質フィルターカートリッジを提供すること 目的としている。

 本発明に係る上記目的は、下記構成により 成される。
(1) 底部中央に排出用開口が形成された有底 状のキャップの内側で、多孔質フィルター 前記底部に保持された多孔質フィルターカ トリッジであって、
 前記キャップの底部に前記排出用開口を中 として放射状に前記多孔質フィルターを支 する複数のリブが立設され、
 前記複数のリブのうち少なくともいずれか 、前記排出用開口の中央部で該排出用開口 跨いで連結され、該連結されたリブの連結 の頂面に前記多孔質フィルター側へ突起す 凸状面が形成された多孔質フィルターカー リッジ。

 この多孔質フィルターカートリッジによ ば、リブの連結部に凸状面が形成されてい ことで、リブの頂面と多孔質フィルターと 接触面が減少し、フィルターの濾過面積を げることができる。

(2) (1)記載の多孔質フィルターカートリッジ あって、
 前記リブの頂面に前記多孔質フィルター側 突起する複数の凸部が形成された多孔質フ ルターカートリッジ。

 この多孔質フィルターカートリッジによ ば、リブの頂面に複数の凸部を形成するこ で、リブの頂面と多孔質フィルターとの接 面が減少し、フィルターの濾過面積を広げ ことができる。

(3) (1)または(2)記載の多孔質フィルターカー リッジであって、
 前記リブの前記多孔質フィルターと接触す 頂面の角部が曲面状に面取り加工されてい 多孔質フィルターカートリッジ。

 この多孔質フィルターカートリッジによ ば、リブの頂面の角部が面取り加工される とで、多孔質フィルターとの接触時に応力 中が生じにくくなり、多孔質フィルターが れる等の損傷が生じにくくなる。

(4) (1)~(3)のいずれか1項記載の多孔質フィル ーカートリッジであって、
 前記リブの前記多孔質フィルターと接触す 頂面は、前記多孔質フィルターが前記排出 開口に向けて凹形状となるように、前記キ ップの底部からの高さを径方向に応じて異 る高さに設定された多孔質フィルターカー リッジ。

 この多孔質フィルターカートリッジによ ば、多孔質フィルターが排出用開口に向け 凹形状となるようにリブの高さが設定され ことで、フィルターの液通流時の最後には フィルターの中央部に液が集まるようにな 、液残りが生じにくく効率的な通流動作が 能となる。また、カートリッジ内を負圧す バックブローの際に、多孔質フィルターが き上がることを防止できる。

(5) (1)~(4)のいずれか1項記載の多孔質フィル ーカートリッジであって、
 前記キャップの底部に、該キャップ中心か の半径方向長さの異なるリブがそれぞれ混 配置された多孔質フィルターカートリッジ

 この多孔質フィルターカートリッジによ ば、放射状に形成したリブは、外周側ほど 方向のリブ間隔が長くなるが、半径方向の さの短いリブをリブ同士の間に配置するこ で、内周側から外周側にかけて均等なリブ 配置密度にすることができる。

(6) (1)~(5)のいずれか1項記載の多孔質フィル ーカートリッジであって、
 前記多孔質フィルターと前記キャップとが ンサート成形によって一体成形された多孔 フィルターカートリッジ。

 この多孔質フィルターカートリッジによ ば、キャップと多孔質フィルターとの密着 を高め、かつ簡単に一体化することができ 。

(7) (1)~(6)のいずれか1項記載の多孔質フィル ーカートリッジであって、
 前記多孔質フィルターが、核酸吸着性多孔 膜を含む多孔質フィルターカートリッジ。

 この多孔質フィルターカートリッジによ ば、多孔質フィルターカートリッジに試料 を注入し、多孔質フィルターカットリッジ 圧力を印加することで試料液を多孔質フィ ターに通過させることで、多孔質フィルタ に核酸を吸着させることができ、その後、 浄液および溶出液を注入して、多孔質フィ ターに吸着した核酸を抽出することができ 。

 本発明の多孔質フィルターカートリッジ よれば、コンタミネーションを起こし難く コスト面で有利にして破損することなく効 の良い濾過、抽出処理を行うことができる

本発明に係る多孔質フィルターカート ッジの外観斜視図である。 図1の多孔質フィルターカートリッジの 分解斜視図である。 多孔質フィルターカートリッジに適用 たキャップ単体の平面図である。 図3のキャップのI-I線断面図である。 図3のキャップの一部破断外観斜視図で ある。 図1の多孔質フィルターカートリッジの 使用例を説明する断面図である。 多孔質フィルターを組み付けた多孔質 ィルターカートリッジの作用を説明する断 図である。 他の実施形態におけるキャップの図5に 相当する一部破断外観斜視図である。 他の実施形態の多孔質フィルターカー リッジの図4に相当するキャップのI-I線断面 図である。 本発明の多孔質フィルターカートリッ ジにおけるキャップの製造工程を(a)~(d)に段 的に示した一部断面説明図である。 ピンの先端部の拡大斜視図である。 他の構成のピンの先端部の拡大斜視図 である。 多孔質フィルターカートリッジの製造 工程を(a)~(e)の各段階毎で示した工程説明図 ある。 核酸抽出を行う装置構成の概略ブロッ ク図である。 核酸抽出動作の工程を(a)~(g)で表した 明図である。 連結部の頂面が平坦状にされたキャッ プの断面図である。 交差状リブのないキャップの平面図(a) と一部断面斜視図(b)である。

符号の説明

  1 多孔質フィルターカートリッジ
  3 バレル
  5 キャップ
  7 多孔質フィルター
 19 注入口
 27 リブ
 29 排出口
 35 交差状リブ
 37 補助リブ
 39 補助リブ
 41 凸状面
 43 連結部
 49 凸部

 以下、本発明に係る多孔質フィルターカー リッジの好適な実施の形態について、図面 参照して詳細に説明する。
<第1実施形態>
 図1は本発明に係る多孔質フィルターカート リッジの外観斜視図、図2は図1の多孔質フィ ターカートリッジの分解斜視図である。
 図1、図2に示すように、実施形態の多孔質 ィルターカートリッジ1は、主に、バレル3と 、キャップ5と、多孔質フィルター7とからな 。
 バレル3は、ポリプロピレン、ポリスチレン 、ポリカーボネイト、ポリ塩化ビニル等のイ ンサート射出成形可能な樹脂材料を用いて形 成され、円筒形状の上部の注入口19には蓋体2 1がヒンジ部材23を介して連結されている。バ レル3単体は、大径側筒部11と小径側筒部13と 有し、小径側筒部13の下側にキャップ側融 部17が形成されている。

 キャップ5は、バレル3と同様に、ポリプ ピレン、ポリスチレン、ポリカーボネイト ポリ塩化ビニル等のインサート射出成形可 な樹脂材料を用いて有底の円筒形状に形成 れている。キャップ5は、筒部25にバレル3の ャップ側融着部17が挿入されて固定される その固定方法については後述する。筒部25の 底部にはリブ27が形成されており、リブ27の 央部には排出用の開口29が形成されている。 この開口29からノズル31が延出して形成され いる。

 このキャップ5の内側には多孔質フィルタ ー7がリブ27の頂面に載置された状態で保持さ れる。なお、リブ27の頂面の角部は、リブの を丸めた曲面状として形成され、リブに接 する多孔質フィルター7の亀裂発生を防止し ている。

 多孔質フィルター7は、PTFE(ポリテトラフ オロエチレン)、ポリアミド、ポリプロピレ ン、ポリカーボネイト等の多孔質膜を用いて 、キャップ5の内径と略同一の直径に形成さ た円形の膜部材である。

 多孔質フィルター7は、無数の微細な孔を有 し、液体を濾過、分離精製(吸着)して核酸等 採取する、有機高分子からなる多孔質膜で る。その厚さは10~500μmが好適に使用できる また、多孔質膜が核酸吸着性多孔質膜であ 場合には、例えば、アセチルセルロースの 面鹸化物からなる多孔質膜が好適であり、 化率は5%以上であることが好適である。ア チルセルロースとしては、モノアセチルセ ロース、ジアセチルセルロース、トリアセ ルセルロースの何れでもよいが、特にトリ セチルセルロースが望ましい。また、核酸 着性多孔質膜には、最小孔径が0.22μm以上、 大孔径と最小孔径の比が2以上、空隙率が50~ 95%、バブルポイントが9.8~980kPa(0.1~10kg/cm 2 )、圧力損失が0.1~100kPa、核酸吸着量が多孔質 1mg当たり0.1μg以上の多孔質膜が好適である ここで、圧力損失とは、水を通過させるの 必要な多孔質膜の厚さ100μm当たりの最低圧 である。

 図3は図1の多孔質フィルターカートリッジ 適用したキャップ単体の平面図、図4は図3の キャップのI-I線断面図、図5は図3のキャップ 一部破断外観斜視図である。
 図3、図4、図5に示すように、キャップ5の内 側底部のリブ27は、底部を中心として放射状 形成され、排出用の開口29の中央部でこの 口29を跨いで連結された複数(図示例では6個) の交差状リブ35と、交差状リブ35同士の間で 円周方向に等間隔(中心角が均等)で配置され 、径方向の長さの異なる2種類の補助リブ37,39 とを有する。補助リブ37のキャップ中央側先 は、開口29の内径よりさらに内側に突出し 長さに形成され、補助リブ39のキャップ中央 側先端は、開口29の内径より外側になる長さ 形成されている。また、交差状リブ35同士 間に補助リブ37が配置され、さらに交差状リ ブ35と補助リブ37との間にそれぞれ補助リブ39 が配置されている。キャップ5の底面は開口29 に向けて傾斜したテーパ面45で形成されてお 、交差状リブ35,補助リブ37,39は、このテー 面45から多孔質フィルター側へ立設されてい る。そして、キャップ5中央における交差状 ブ35の連結部43の多孔質フィルター側では、 孔質フィルター側へ湾曲して突起する凸状 41が形成されている。

 交差状リブ35、補助リブ37,39は、例えば0.2 mmの厚さ寸法T1を有する板形状に形成されて 頂面が筒部25からキャップ中央に向けて下が り傾斜したテーパ状をなす。

 そして、連結部43は、図4に示すように、 差状リブ35が交差する開口29上の中央部に配 置されて、交差状リブ35と連結した円柱形状 形成されている。連結部43は、交差状リブ35 の厚さ寸法T1よりも大きい外径寸法L1を有す 。

 ここで、図6に図1の多孔質フィルターカー リッジの使用例を説明する断面図、図7に多 質フィルターを組み付けた多孔質フィルタ カートリッジの作用を説明する断面図を示 た。
 図6に示す上記構成の多孔質フィルターカー トリッジ1の使用形態としては、次のように る。ここでは一例として核酸抽出処理に用 る場合を説明する。まず、核酸を含む試料 液として、検体として採血された全血、血 、血清、尿、便、精液、唾液などの体液、 るいは植物(又はその一部)、動物(又はその 部)など、或いはそれらの溶解物及びホモジ ートなどの生物材料から調製された溶液を 意する。これらの溶液を、細胞膜を溶解し 核酸を可溶化する試薬を含む水溶液で処理 る。これにより細胞膜及び核膜が溶解され 、核酸が水溶液内に分散する。例えば、試 が全血の場合、塩酸グアニジン、Triton-X100 プロテアーゼK(SIGMA製)を添加した状態で、60 で10分インキュベートすることによって赤 球の除去、各種タンパク質の除去、白血球 溶解及び核膜の溶解がなされる。

 このように核酸が分散した水溶液中に、 溶性有機溶媒、例えばエタノールを添加し 試料溶液100ができあがる。この試料溶液100 、バレル3の注入口19からノズル31の先端の 出口29へ向けて圧力を掛けつつ通流させる。 こうすると、試料溶液100中の核酸が多孔質フ ィルター7に吸着される。 

 上記の圧力を加えて試料溶液100を通過さ る加圧方式では、遠心力により試料溶液100 通過させる遠心分離方式に比べ、試料溶液1 00が多孔質フィルター7の周縁部へ向けてより 流れようとするが、多孔質フィルター7の周 部は、インサート成形されたキャップ側融 部17とキャップ5の筒部25との間で圧縮された 状態で保持されているので、試料溶液100が多 孔質フィルター7の側部(外周のエッジ部分)へ 回り込むことはない。したがって、試料溶液 100内の核酸は、多孔質フィルター7のうち、 ャップ側融着部17の端部に囲まれた内側の部 分にのみ吸着されることになる。

 次に、核酸洗浄バッファ溶液を、多孔質 ィルターカートリッジ1の注入口19からノズ 31の開口29に向けて圧力をかけながら通流さ せる。核酸洗浄バッファ溶液は、多孔質フィ ルター7に吸着した核酸は脱着させないが、 純物は脱着させる組成を有するものであり 主剤と緩衝剤、及び必要に応じて界面活性 を含む水溶液からなる。主剤としては、エ ノール、Tris及びTriton-X100を含む溶液が好ま い。この操作により、多孔質フィルター7か 核酸以外の不純物が除去される。 

 このとき、核酸洗浄バッファ溶液は、多 質フィルター7のうち、試料溶液100が通流し た部分、すなわちキャップ側融着部17の端部 囲まれた部分に十分通流するので、不純物 多孔質フィルター7の周縁部に残ることなく 除去される。 

 次に、精製蒸留水又はTEバッファ等を注 口19からノズル31の開口29に向けて圧力を掛 ながら通流させて、核酸を多孔質フィルタ 7から流し出し、流し出した核酸を含む溶液 回収する。 

 図7に示すように、多孔質フィルターカー トリッジ1は、キャップ5に多孔質フィルター7 が組み付けられた際、多孔質フィルター7は その中央部が連結部43の凸状面41に点接触に い状態で接する。これにより、多孔質フィ ター7と凸状面41との間に空間47が形成され この空間47により多孔質フィルター7と連結 43頂面との接触面積が減少し、濾過面積を広 くすることができる。その結果、空間47を通 て溶液の抜けを良好にすることができる。 れにより、コンタミネーションを起こし難 でき、別途にフィルター保持用の部材を用 る必要もなく、しかも、高い圧力をかけて 多孔質フィルター7を破損することなく効率 の良い濾過、抽出処理を行うことができる。

 また、本実施形態の多孔質フィルターカ トリッジ1によれば、連結部43の外径寸法L1 交差状リブ35の厚さ寸法T1よりも大きいため 、多孔質フィルター7は、キャップ中央にお いて交差状リブ35よりも大きい外径の連結部4 3で支持されることで、安定した濾過、抽出 理を行うことができる。

 また、本実施形態の多孔質フィルターカ トリッジ1によれば、多孔質フィルター7は 交差状リブ35と、複数の補助リブ37,39とによ て均等に支持されるために、多孔質フィル ー7に応力集中を発生させることなく、破損 を防止して安定的に支持することができる。

<第2実施形態>
 次に、本発明に係る多孔質フィルターカー リッジの第2実施形態について説明する。
 本実施形態の多孔質フィルターカートリッ は、第1実施形態における多孔質フィルター カートリッジの交差状リブ35と補助リブ37,39 形状が異なっている他は、同様の構成であ 。
 図8に本実施形態におけるキャップの図5に 当する一部破断外観斜視図、図9に同じく図4 に相当するキャップのI-I線断面図を示した。

 図8に示すように、本実施形態のキャップ 5は、交差状リブ35の頂面と、補助リブ37,39の 面とに、多孔質フィルター側に突起する複 の凸部49を有する。凸部49は、交差状リブ35 、補助リブ37,39の頂面のリブ厚みより小さ 突出寸法で形成され、各凸部49は滑らかな曲 線状に形成されている。図示例では各リブの 頂面に蒲鉾形の凸部49を形成しているが、こ に限らず、例えばsin波等の連続したうねり 有する曲面としてもよい。

 本実施形態の構成によれば、キャップ5に多 孔質フィルター7が組み付けられた際、多孔 フィルター7は、その中央部が連結部43の凸 面41に点接触に近い状態で接するとともに、 各リブ35,37,39の頂面の凸部49に点接触に近い 態で接するために、多孔質フィルター7と各 ブ35,37,39の頂面との間に、多数の空間51が形 成される。
 これにより、これら複数の空間51および連 部43の凸状面41により形成される空間(図7に す空間47)を通じて液の抜けを良好にするこ ができる。

<キャップの製造方法>
 次に、多孔質フィルターカートリッジ1のキ ャップ5の製造方法について説明する。
 図10は多孔質フィルターカートリッジのキ ップ5に対する製造工程を(a)~(d)に段階的に示 した一部断面説明図である。

 図10(a)に示すように、キャップ製造用金 であるピン501は、ロッド503にスライド移動 在に支持された第1治具505に固定されている このピン501は、樹脂材料を供給するランナ5 11が内部に形成され、先端部のゲートから樹 材料を射出する構成となっている。図11に ン501の先端部の拡大斜視図を示した。第2治 507は、ピン501の先端部付近をスライド移動 在に支持している。第3治具509は、キャップ 製造用金型501との間にキャビティを形成する カップ502を保持し、第2治具507に対して進退 在に設けられている。

 まず、図10(b)に示すように、第2治具507と 3治具509とを第2治具507側に移動させ、ピン50 1の先端部が被せられたカップ502内のキャビ ィにピン501のゲートから樹脂材料を射出す 。

 そして、カップ502内の樹脂材料が所定時 経過後に冷却・固化された後に、図10(c)に すように、第3治具509を第2治具507から退行し ていくことで、ピン501の先端部に、成形され たキャップ5が装着されたままとなる。

 そして、図10(d)に示すように、第2治具507 第3治具509に向けて移動することで、ピン501 の先端部で成形されたキャップ5が離脱して 取り出されることとなる。

 ここで、図10に示したピン501の詳細構造に いて説明する。
 図11に示すように、ピン501は、円錐状突部51 3の円周方向に、交差状リブ35を成形するため の凹部515と、補助リブ37,39を成形するための 部517,519とが配列されており、円錐状突部513 の中央部には、連結部43を成形するための孔 521が設けられている。孔部521の内周面は円 状であることにより、連結部43が円柱状に 形される。

 連結部43の形状は、図11に示すピン501に基 づく形状に限らず、適宜な変更が可能である 。例えば、連結部43の外周面を交差状リブ35 面からラウンド状に丸めたりすることが図12 に示すピン501Aによって可能となる。つまり 図12のピン501Aの孔部523は、内周側の角部が ウンド状に丸められ、成形される交差状リ 35の面と連結部43の外周面が滑らかな曲面で 結される。

<多孔質フィルターカートリッジ製造方法&g t;
 次に、キャップ5が備えた多孔質フィルター カートリッジの製造方法について説明する。
 図13は多孔質フィルターカートリッジの製 工程を(a)~(e)の各段階毎で示した工程説明図 ある。なお、本図は製造工程を概念的に表 た図であり、多孔質フィルターカートリッ の形状は模式的に示してある。
 図13において、(a)は多孔質フィルター挿入 、(b)はインサート時、(c)は型閉じ時の状態 (d)は樹脂射出時、(e)は射出完了時の状態を れぞれ示している。 

 まず、図13(a)に示すように、多孔質フィ ター7をキャップ5の底部に形成したリブ27上 挿入してインサート部材を用意する。多孔 フィルター7は、自動機の吸着パッド601によ って吸着保持されている状態で、キャップ5 筒部25内に挿入される。挿入された多孔質フ ィルター7は、リブ27上に浮き上がることなく 平坦に載置される。

 図13(b)に示すように、上記のインサート 材を射出成形型(キャップ側金型)603に形成さ れたキャビティ605内に装填する。 

 次に、図13(c)に示すように、インサート 材を設置したキャップ側金型603に、射出成 型(バレル側金型)607を組み合わせて型閉じを 行う。 

 バレル側金型607は、多孔質フィルターカ トリッジ1の注入口19(図1参照)に相当する位 に、円柱状のコアピン609を備えている。コ ピン609は、両金型603,607を閉じたときに、コ アピン609の先端部が多孔質フィルター7の上 に当接して、キャップ5との間で多孔質フィ ター7を挟みこむようになっている。このと き、多孔質フィルター7は、次工程で射出す 樹脂Jが漏れない程度に、所定の厚さまで圧 される。換言すれば、コアピン609は、次工 で射出する樹脂Jが漏れない程度の厚さまで 多孔質フィルター7を圧縮するように、その さが調節されている。また、バレル側金型60 7は、樹脂Jを射出するためのゲート611を備え おり、キャビティ605に樹脂Jを射出可能とな っている。 

 次に、図13(d)に示すように、キャップ側 型603とバレル側金型607とインサート部材に って形成されたキャビティ605に、溶融した 脂Jをゲート611から射出する。このとき、キ ビティ605内に充填された樹脂Jの射出圧力に よって、多孔質フィルター7の周縁部が押し される。換言すれば、多孔質フィルター7の 縁部が好適に押し潰される程度の射出圧力 かけて、溶融した樹脂Jをキャビティ605に射 出する。 

 そして、図13(e)に示すように、樹脂Jの射 が完了し、樹脂Jが冷えて硬化してバレル3 形成されたら、型開きを行い、多孔質フィ ターカートリッジ1を取り出す。ここで、多 質フィルター7の周縁部は、射出成形された バレル3とキャップ5とに挟まれて挟持され、 ャップ5のリブ27上に固定される。

<核酸抽出>
 以下、核酸抽出装置による抽出動作と具体 な材料等を詳細に説明する。
 図14は核酸抽出を行う装置構成の概略ブロ ク図、図15は抽出動作の工程を(a)~(g)で表し 説明図である。 

 核酸抽出装置701は、多孔質フィルターカ トリッジ1に対して昇降移動する移動ヘッド 703を備える。移動ヘッド703は、電磁弁705を介 してエアポンプ707に接続されている。また、 加圧ノズル709と電磁弁705とを接続する配管711 の途中には、圧力センサ713が介装されており 、配管711内の圧力を測定し、測定結果は制御 部715に転送される。 

 核酸抽出装置701に用いられる多孔質フィ ターカートリッジ1は、多孔質フィルター7 核酸吸着性多孔質膜となる。これにより、 酸吸着性多孔質膜を収容した多孔質フィル ーカートリッジ1に試料液を注入し、多孔質 ィルターカートリッジ1の注入口側より加圧 して試料液を多孔質フィルター7を通過させ ことで、核酸を核酸吸着性多孔質膜に吸着 せ、その後、洗浄液及び溶出液を注入して 核酸を洗浄・溶出させることで、所定の容 717に核酸を回収することができる。 

 より具体的には、核酸抽出装置701は、基 的に図15(a)~(g)に示すような抽出工程に基づ て核酸の抽出を行う。なお、以下の説明で 、適宜図14を参照する。

 まず、図15の(a)工程で、廃液容器731上に 置するカートリッジ1に溶解処理された核酸 含む試料液Sを注入する。溶解処理された試 料液Sをピペット等によってカートリッジ1に 次注入する。カートリッジ1の直上に加圧ノ ズル709を配置させ、移動ヘッド703の加圧ノズ ル709を下降移動させて、加圧ノズル709の先端 外周面をカートリッジ1に密着させる。 

 次に、(b)工程で、カートリッジ1に加圧エ アを導入して加圧する。制御部715の指令によ り、電磁弁705が閉状態でエアポンプ707が駆動 され、電磁弁705が開作動される。そして、加 圧ノズル709を通してカートリッジ1にエアポ プ707からの加圧エアが所定量供給される。 れにより、核酸吸着性多孔膜7を通して試料 Sを通過させ、この核酸吸着性多孔膜7に核 を吸着させる。通過した液状成分は廃液容 731に排出する。 

 次に、(c)工程でカートリッジ1に洗浄液W 分注し、(d)工程でカートリッジ1に加圧エア 導入して加圧し、核酸吸着性多孔膜7に核酸 を保持したままその他の不純物の洗浄除去を 行い、通過した洗浄液Wを廃液容器731に排出 る。この(c)工程及び(d)工程は複数回繰り返 てもよい。 

 その後、(e)工程でカートリッジ1の下方の 廃液容器731を回収容器733に交換してから、(f) 工程でカートリッジ1に回収液Rを分注し、(g) 程でカートリッジ1に加圧エアを導入して加 圧し、核酸吸着性多孔膜7と核酸の結合力を め、吸着されている核酸を離脱させて、核 を含む回収液Rを回収容器733に排出し回収す 。そして、カートリッジ1及び廃液容器731は 装置より取り出されて廃棄される。回収容器 733は液回収後に必要に応じて蓋体を閉じられ る。 

<多孔質フィルターの材料>
 次に、上記の多孔質フィルターカートリッ 1の多孔質フィルター7が備える核酸吸着性 相(ここでは一例として核酸吸着性多孔膜)に ついて詳細に説明する。
 ここでいう核酸吸着性固相は、シリカ若し はその誘導体、珪藻土、又はアルミナを含 するものとすることができる。さらに、固 は、有機高分子を含有するものであっても い。有機高分子は、多糖構造を有する有機 分子であることが好ましい。また、有機高 子は、アセチルセルロースであってもよい さらに、有機高分子は、アセチルセルロー またはアセチル価の異なるアセチルセルロ スの混合物を鹸化処理した有機高分子とす こともできる。有機高分子は、再生セルロ スであってもよい。これらについて、以下 詳細に説明する。 

 上記多孔質フィルター7に内有する核酸吸 着性固相は、基本的には核酸が通過可能な多 孔性であり、その表面は試料液中の核酸を化 学的結合力で吸着する特性を有し、洗浄液に よる洗浄時にはその吸着を保持し、回収液に よる回収時に核酸の吸着力を弱めて離すよう に構成されてなる。 

 上記多孔質フィルター7に内有する核酸吸 着性固相は、イオン結合が実質的に関与しな い相互作用で核酸が吸着する多孔性固相が好 ましい。これは、多孔性固相側の使用条件で 「イオン化」していないことを意味し、環境 の極性を変化させることで、核酸と多孔性固 相が引き合うようになると推定される。これ により分離性能に優れ、しかも洗浄効率よく 、核酸を単離精製することができる。好まし くは、核酸吸着性多孔性固相は、親水基を有 する多孔性固相であり、環境の極性を変化さ せることで、核酸と多孔性固相の親水基同士 が引き合うようになると推定される。 

 親水基とは、水との相互作用を持つこと できる有極性の基(原子団)を指し、核酸の 着に関与する全ての基(原子団)が当てはまる 。親水基としては、水との相互作用の強さが 中程度のもの(化学大事典、共立出版株式会 発行、「親水基」の項の「あまり親水性の くない基」参照)が良く、例えば、水酸基、 ルボキシル基、シアノ基、オキシエチレン 等を挙げることができる。好ましくは水酸 である。 

 ここで、親水基を有する多孔性固相とは 多孔性固相を形成する材料自体が、親水性 を有する多孔性固相、または多孔性固相を 成する材料を処理またはコーティングする とによって親水基を導入した多孔性固相を 味する。多孔性固相を形成する材料は有機 、無機物のいずれでも良い。例えば、多孔 固相を形成する材料自体が親水基を有する 機材料である多孔性固相、親水基を持たな 有機材料の多孔性固相を処理して親水基を 入した多孔性固相、親水基を持たない有機 料の多孔性固相に対し親水基を有する材料 コーティングして親水基を導入した多孔性 相、多孔性固相を形成する材料自体が親水 を有する無機材料である多孔性固相、親水 を持たない無機材料の多孔性固相を処理し 親水基を導入した多孔性固相、親水基を持 ない無機材料の多孔性固相に対し親水基を する材料でコーティングして親水基を導入 た多孔性固相等を、使用することができる 、加工の容易性から、多孔性固相を形成す 材料は有機高分子等の有機材料を用いるこ が好ましい。 

 親水基を有する材料の多孔性固相として 、水酸基を有する有機材料の多孔性固相を げることができる。水酸基を有する有機材 の多孔性固相としては、ポリヒドロキシエ ルアクリル酸、ポリヒドロキシエチルメタ クリル酸、ポリビニルアルコール、ポリビ ルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタ リル酸、ポリオキシエチレン、アセチルセ ロース、アセチル価の異なるアセチルセル ースの混合物等で、形成された多孔性固相 挙げることができるが、特に多糖構造を有 る有機材料の多孔性固相を好ましく使用す ことができる。 

 水酸基を有する有機材料の多孔性固相と て、好ましくは、アセチル価の異なるアセ ルセルロースの混合物から成る有機高分子 多孔性固相を使用することができる。アセ ル価の異なるアセチルセルロースの混合物 して、トリアセチルセルロースとジアセチ セルロースの混合物、トリアセチルセルロ スとモノアセチルセルロースの混合物、ト アセチルセルロースとジアセチルセルロー とモノアセチルセルロースの混合物、ジア チルセルロースとモノアセチルセルロース 混合物を好ましく使用することができる。

 特にトリアセチルセルロースとジアセチ セルロースの混合物を好ましく使用するこ ができる。トリアセチルセルロースとジア チルセルロースの混合比(質量比)は、99:1~1:9 9である事が好ましく、90:10~50:50である事がよ り好ましい。

 更に好ましい、水酸基を有する有機材料 しては、特開2003-128691号公報に記載の、ア チルセルロースの表面鹸化物が挙げられる アセチルセルロースの表面鹸化物とは、ア チル価の異なるアセチルセルロースの混合 を鹸化処理したものであり、トリアセチル ルロースとジアセチルセルロース混合物の 化物、トリアセチルセルロースとモノアセ ルセルロース混合物の鹸化物、トリアセチ セルロースとジアセチルセルロースとモノ セチルセルロース混合物の鹸化物、ジアセ ルセルロースとモノアセチルセルロース混 物の鹸化物も好ましく使用することができ 。より好ましくは、トリアセチルセルロー とジアセチルセルロース混合物の鹸化物を 用することである。トリアセチルセルロー とジアセチルセルロース混合物の混合比(質 比)は、99:1~1:99であることが好ましい。更に 好ましくは、トリアセチルセルロースとジア セチルセルロース混合物の混合比は、90:10~50: 50であることである。この場合、鹸化処理の 度(鹸化率)で固相表面の水酸基の量(密度)を コントロールすることができる。核酸の分離 効率をあげるためには、水酸基の量(密度)が い方が好ましい。例えば、トリアセチルセ ロース等のアセチルセルロースの場合には 鹸化率(表面鹸化率)が約5%以上であることが 好ましく、10%以上であることが更に好ましい 。また、水酸基を有する有機高分子の表面積 を大きくするために、アセチルセルロースの 多孔性固相を鹸化処理することが好ましい。 この場合、多孔性固相は、表裏対称性の多孔 性膜であってもよいが、裏非対称性の多孔性 膜を好ましく使用することができる。 

 鹸化処理とは、アセチルセルロースを鹸化 理液(例えば水酸化ナトリウム水溶液)に接 させることを言う。これにより、鹸化処理 に接触したアセチルセルロースの部分に、 生セルロースとなり水酸基が導入される。 うして作成された再生セルロースは、本来 セルロースとは、結晶状態等の点で異なっ いる。
 又、鹸化率を変えるには、水酸化ナトリウ の濃度を変えて鹸化処理を行えば良い。鹸 率は、NMR、IR又はXPSにより、容易に測定す ことができる(例えば、カルボニル基のピー 減少の程度で定めることができる)。 

 親水基を持たない有機材料の多孔性固相に 水基を導入する方法として、ポリマー鎖内 たは側鎖に親水基を有すグラフトポリマー を多孔性固相に結合することができる。
 有機材料の多孔性固相にグラフトポリマー を結合する方法としては、多孔性固相とグ フトポリマー鎖とを化学結合させる方法と 多孔性固相を起点として重合可能な二重結 を有する化合物を重合させグラフトポリマ 鎖とする2つの方法がある。

 まず、多孔性固相とグラフトポリマー鎖 を化学結合にて付着させる方法においては ポリマーの末端または側鎖に多孔性固相と 応する官能基を有するポリマーを使用し、 の官能基と、多孔性固相の官能基とを化学 応させることでグラフトさせることができ 。多孔性固相と反応する官能基としては、 孔性固相の官能基と反応し得るものであれ 特に限定はないが、例えば、アルコキシシ ンのようなシランカップリング基、イソシ ネート基、アミノ基、水酸基、カルボキシ 基、スルホン酸基、リン酸基、エポキシ基 アリル基、メタクリロイル基、アクリロイ 基等を挙げることができる。

 ポリマーの末端、または側鎖に反応性官 基を有するポリマーとして特に有用な化合 は、トリアルコキシシリル基をポリマー末 に有するポリマー、アミノ基をポリマー末 に有するポリマー、カルボキシル基をポリ ー末端に有するポリマー、エポキシ基をポ マー末端に有するポリマー、イソシアネー 基をポリマー末端に有するポリマーが挙げ れる。この時に使用されるポリマーとして 、核酸の吸着に関与する親水基を有するも であれば特に限定はないが、具体的には、 リヒドロキシエチルアクリル酸、ポリヒド キシエチルメタアクリル酸及びそれらの塩 ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリ ン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸及 それらの塩、ポリオキシエチレン等を挙げ ことができる。 

 多孔性固相を基点として重合可能な二重 合を有する化合物を重合させ、グラフトポ マー鎖を形成させる方法は、一般的には表 グラフト重合と呼ばれる。表面グラフト重 法とは、プラズマ照射、光照射、加熱等の 法で基材表面上に活性種を与え、多孔性固 と接するように配置された重合可能な二重 合を有する化合物を重合によって多孔性固 と結合させる方法を指す。

 基材に結合しているグラフトポリマー鎖 形成するのに有用な化合物は、重合可能な 重結合を有しており、核酸の吸着に関与す 親水基を有するという、2つの特性を兼ね備 えていることが必要である。これらの化合物 としては、分子内に二重結合を有していれば 、親水基を有するポリマー、オリゴマー、モ ノマーのいずれの化合物をも用いることがで きる。特に有用な化合物は親水基を有するモ ノマーである。

 特に有用な親水基を有するモノマーの具 例としては、次のモノマーを挙げることが きる。例えば、2-ヒドロキシエチルアクリ ート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、 グリセロールモノメタクリレート等の水酸性 基含有モノマーを特に好ましく用いることが できる。また、アクリル酸、メタアクリル酸 等のカルボキシル基含有モノマー、若しくは そのアルカリ金属塩及びアミン塩も好ましく 用いることができる。 

 親水基を持たない有機材料の多孔性固相 親水基を導入する別の方法として、親水基 有する材料をコーティングすることができ 。コーティングに使用する材料は、核酸の 着に関与する親水基を有するものであれば に限定はないが、作業の容易さから有機材 のポリマーが好ましい。ポリマーとしては ポリヒドロキシエチルアクリル酸、ポリヒ ロキシエチルメタアクリル酸及びそれらの 、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロ ドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸 びそれらの塩、ポリオキシエチレン、アセ ルセルロース、アセチル価の異なるアセチ セルロースの混合物等を挙げることができ が、多糖構造を有するポリマーが好ましい  

 また、親水基を持たない有機材料の多孔 固相に、アセチルセルロースまたは、アセ ル価の異なるアセチルセルロースの混合物 コーティングした後に、コーティングした セチルセルロースまたは、アセチル価の異 るアセチルセルロースの混合物を鹸化処理 ることもできる。この場合、鹸化率が約5% 上であることが好ましい。さらには、鹸化 が約10%以上であることが好ましい。 

 親水基を有する無機材料である多孔性固 としては、前述のようにシリカ若しくはそ 誘導体、珪藻土、又はアルミナを含有する 孔性固相を挙げることができる。シリカ化 物を含有する多孔性固相としては、ガラス ィルターを挙げることができる。また、特 公報第3058342号に記載されているような、多 孔質のシリカ薄膜を挙げることができる。こ の多孔質のシリカ薄膜とは、二分子膜形成能 を有するカチオン型の両親媒性物質の展開液 を基板上に展開した後、基板上の液膜から溶 媒を除去することによって両親媒性物質の多 層二分子膜薄膜を調整し、シリカ化合物を含 有する溶液に多層二分子膜薄膜を接触させ、 次いで前記多層二分子膜薄膜を抽出除去する ことで作製することができる。

 親水基を持たない無機材料の多孔性固相 親水基を導入する方法としては、多孔性固 とグラフトポリマー鎖とを化学結合させる 法と、分子内に二重結合を有している親水 を有するモノマーを使用して、多孔性固相 起点として、グラフトポリマー鎖を重合す 2つの方法がある。

 多孔性固相とグラフトポリマー鎖とを化 結合にて付着させる場合は、グラフトポリ ー鎖の末端の官能基と反応する官能基を無 材料に導入し、そこにグラフトポリマーを 学結合させる。また、分子内に二重結合を している親水基を有するモノマーを使用し 、多孔性固相を起点として、グラフトポリ ー鎖を重合する場合は、二重結合を有する 合物を重合する際の起点となる官能基を無 材料に導入する。 

 親水性基を持つグラフトポリマー、およ 分子内に二重結合を有している親水基を有 るモノマーとしては、上記、親水基を持た い有機材料の多孔性固相とグラフトポリマ 鎖とを化学結合させる方法において、記載 た親水性基を持つグラフトポリマー、およ 分子内に二重結合を有している親水基を有 るモノマーを好ましく使用することができ 。 

 親水基を持たない無機材料の多孔性固相 親水基を導入する別の方法として、親水基 有する材料をコーティングすることができ 。コーティングに使用する材料は、核酸の 着に関与する親水基を有するものであれば に限定はないが、作業の容易さから有機材 のポリマーが好ましい。ポリマーとしては ポリヒドロキシエチルアクリル酸、ポリヒ ロキシエチルメタアクリル酸及びそれらの 、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロ ドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸 びそれらの塩、ポリオキシエチレン、アセ ルセルロース、アセチル価の異なるアセチ セルロースの混合物等を挙げることができ 。 

 また、親水基を持たない無機材料の多孔 固相に、アセチルセルロースまたは、アセ ル価の異なるアセチルセルロースの混合物 コーティングした後に、コーティングした セチルセルロース、またはアセチル価の異 るアセチルセルロースの混合物を鹸化処理 ることもできる。この場合、鹸化率が約5% 上であることが好ましい。さらには、鹸化 が約10%以上であることが好ましい。  

 親水基を持たない無機材料の多孔性固相 しては、アルミニウム等の金属、ガラス、 メント、陶磁器等のセラミックス、若しく ニューセラミックス、シリコン、活性炭等 加工して作製した多孔性固相を挙げること できる。 

 上記の、核酸吸着性多孔性膜は、多孔膜 不織布、或いは織物のいずれかの形態をと ことができ、溶液が内部を通過可能であり 厚さが10μm~500μmである。さらに好ましくは 厚さが50μm~250μmである。洗浄がし易い点で 厚さが薄いほど好ましい。 

 上記の、溶液が内部を通過可能な核酸吸 性多孔性膜は、最小孔径が0.22μm以上である 。さらに好ましくは、最小孔径が0.5μm以上で ある。また、最大孔径と最小孔径の比が2以 である多孔性膜を用いることが好ましい。 れにより、核酸が吸着するのに十分な表面 が得られるとともに、目詰まりし難い。さ に好ましくは、最大孔径と最小孔径の比が5 上である。 

 上記の、溶液が内部を通過可能な核酸吸着 多孔性膜は、空隙率が50~95%である。さらに ましくは、空隙率が65~80%である。また、バ ルポイントが、0.1~10kgf/cm 2 (9.8~980kPa)である事が好ましい。さらに好まし くは、バブルポイントが、0.2~4kgf/cm 2 (19.6~392kPa)である。

 上記の、溶液が内部を通過可能な核酸吸 性多孔性膜は、圧力損失が、0.1~100kPaである 事が好ましい。これにより、過圧時に均一な 圧力が得られる。さらに好ましくは、圧力損 失が、0.5~50kPaである。ここで、圧力損失とは 、膜の厚さ100μmあたり、水を通過させるのに 必要な最低圧力である。 

 上記の、溶液が内部を通過可能な核酸吸着 多孔性膜は、25℃で1kg/cm 2 (98kPa)の圧力で水を通過させたときの透水量 、膜1cm 2 あたり1分間で1~5000mLであることが好ましい。 さらに好ましくは、25℃で1kg/cm 2 (98kPa)の圧力で水を通過させたときの透水量 、膜1cm 2 あたり1分間で5~1000mLである。 

 上記の、溶液が内部を通過可能な核酸吸 性多孔性膜は、多孔性膜1mgあたりの核酸の 着量が0.1μg以上である事が好ましい。さら 好ましくは、多孔性膜1mgあたりの核酸の吸 量が0.9μg以上である。 

 上記の、溶液が内部を通過可能な核酸吸 性多孔性膜は、一辺が5mmの正方形の多孔性 をトリフルオロ酢酸5mLに浸漬したときに、1 時間以内では溶解しないが48時間以内に溶解 るセルロース誘導体が、好ましい。また、 辺が5mmの正方形の多孔質膜をトリフルオロ 酸5mLに浸漬したときに1時間以内に溶解する が、ジクロロメタン5mLに浸漬したときには24 間以内に溶解しないセルロース誘導体がさ に好ましい。

 核酸吸着性多孔性膜中を、核酸を含む試 溶液を通過させる場合、試料溶液を一方の から他方の面へと通過させることが、液を 孔性膜へ均一に接触させることができる点 、好ましい。核酸吸着性多孔性膜中を、核 を含む試料溶液を通過させる場合、試料溶 を核酸吸着性多孔性膜の孔径が大きい側か 小さい側に通過させることが、目詰まりし い点で好ましい。 

 核酸を含む試料溶液を核酸吸着性多孔性膜 通過させる場合の流速は、液の多孔性膜へ 適切な接触時間を得るために、膜の面積cm 2 あたり、2~1500μL/secである事が好ましい。液 多孔性膜への接触時間が短すぎると十分な 酸抽出効果が得られず、長すぎると操作性 点から好ましくない。さらに、上記流速は 膜の面積cm 2 あたり、5~700μL/secである事が好ましい。 

 また、使用する溶液が内部を通過可能な 酸吸着性多孔性膜は、1枚であってもよいが 、複数枚を使用することもできる。複数枚の 核酸吸着性多孔性膜は、同一のものであって も、異なるものであって良い。 

 複数枚の核酸吸着性多孔性膜は、無機材 の核酸吸着性多孔性膜と有機材料の核酸吸 性多孔性膜との組合せであっても良い。例 ば、ガラスフィルターと再生セルロースの 孔性膜との組合せを挙げることができる。 た、複数枚の核酸吸着性多孔性膜は、無機 の核酸吸着性多孔性膜と有機材料の核酸非 着性多孔性膜との組合せであってもよい、 えば、ガラスフィルターと、ナイロンまた ポリスルホンの多孔性膜との組合せを挙げ ことができる。核酸抽出に用いる膜は、一 に数十μm~数百μmと非常に薄い膜であるため 、膜を保持するために、膜の下面に多孔質の サポートを併用する場合があり、この場合に は、膜+サポートの組み合わせで膜強度を高 ることができる。 

 次に、本発明に係る多孔質フィルターカー リッジの効果を確認した結果を説明する。
<破損試験>
 実施例1は、交差状リブが6本で連結部に凸 面が形成され、キャップの排出用開口の直 2mmの多孔質フィルターカートリッジであり 比較例1は実施例1に対してリブの連結部に凸 状面が形成されていない多孔質フィルターカ ートリッジ、比較例2は、交差状リブを形成 ない多孔質フィルターカートリッジである これらのカートリッジを、遠心分離機(株式 社トミー精工 製 MX-300)により、回転速度 段階的に変化させて(8000rpm、15000rpm)多孔質フ ィルターの破損状態を調べた。その試験結果 を表1に示す。各試験の結果は、10回の測定に 対して破損が生じなかった回数を示している 。つまり、分母が全測定回数、分子が破損な しであった回数である。

 表1により明らかなように、交差状リブを 形成しない比較例2では多孔質フィルターが 損した。これに対して、交差状リブを有し 連結部に湾曲状の凸部を有する実施例1は、 方の回転速度で破損しなかった。しかし、 較例1では15000rpmの高速回転時に多孔質フィ ターに破損が認められた。また、比較例2で は、いずれの回転速度でも破損が認められた 。

 本発明に係る多孔質フィルターカートリッ では、前述した各実施形態の形状の他、適 、変形や改良等が可能である。
 例えば、図16に示すように、連結部43の頂面 が平坦状とされた構成であっても、多孔質フ ィルターへの負荷圧力が低い場合には十分に 実用に供することができる。また、図17(a),(b) に示すように、交差状リブがなく、補助リブ のみで構成した場合でも、リブ同士の間隔が 狭くなっているので、多孔質フィルターに係 る圧力を分散でき、破損防止効果が得られる 。

 本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照 て説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱 ることなく様々な変更や修正を加えること できることは当業者にとって明らかである
 本出願は、2008年1月21日出願の日本特許出願 番号2008-10604に基づくものであり、その内容 ここに参照として取り込まれる。