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Title:
POROUS SILICA PARTICLE HAVING SURFACE SMOOTHNESS, METHOD FOR PRODUCTION OF THE POROUS SILICA PARTICLE, AND COSMETIC COMPRISING THE POROUS SILICA PARTICLE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/072218
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed are: a porous silica particle having excellent surface smoothness; a method for producing the porous silica particle; and a cosmetic comprising the porous silica particle. The porous silica particle has an average particle diameter of 0.5 to 30 μm, and has surface smoothness to such an extent that almost no foreign matter adhered to its surface is observed when the observation is made on an image of the entire surface of the particle photographed under a scanning electron microscope (a SEM image) with a magnification of 10000.

Inventors:
ENOMOTO NAOYUKI (JP)
MIYOSHI YASUTAKA (JP)
KAWASHIMA TSUNEO (JP)
MIYAZAKI TAKUMI (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/073980
Publication Date:
June 11, 2009
Filing Date:
December 12, 2007
Export Citation:
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Assignee:
CATALYSTS & CHEM IND CO (JP)
ENOMOTO NAOYUKI (JP)
MIYOSHI YASUTAKA (JP)
KAWASHIMA TSUNEO (JP)
MIYAZAKI TAKUMI (JP)
International Classes:
C01B33/18; C01B33/12
Foreign References:
JP2003066462A2003-03-05
JPH11292529A1999-10-26
JPH09208215A1997-08-12
JP2000319012A2000-11-21
JPS6296310A1987-05-02
JP2006176343A2006-07-06
JPS61270201A1986-11-29
JPS62230609A1987-10-09
JP2005060283A2005-03-10
JP2006248971A2006-09-21
Other References:
TOSHIYUKI KANI, TOKYO UNIVERSITY OF AGRICULTURE AND TECHNOLOGY, 2007, pages 45 - 64
See also references of EP 2228344A4
Attorney, Agent or Firm:
ISHIDA, Masahisa (Sannoh 1-chomeOhta-ku, Tokyo 23, JP)
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Claims:
 平均粒子径が0.5~30μmの範囲にある多孔質シリカ系粒子であって、該粒子の全体表面を10000倍の走査型電子顕微鏡で撮った写真(SEM写真)にて観察したとき、その表面に異物の付着が殆ど認められない程度の表面平滑性を備えた多孔質シリカ系粒子。
 前記多孔質シリカ系粒子の断面を100000倍の透過型電子顕微鏡で撮った写真(TEM写真)より、該粒子の粒界における外接円と内接円との差を測定し、その値を表面粗さ値としたとき、該粒子の表面粗さ値が20nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の多孔質シリカ系粒子。
 前記多孔質シリカ系粒子の非真球率が、5%以下であることを特徴とする請求項1~2のいずれかに記載の多孔質シリカ系粒子。
 前記多孔質シリカ系粒子の吸油量が、20~300ml/100gの範囲にあることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の多孔質シリカ系粒子。
 前記多孔質シリカ系粒子の細孔容積が、0.05~3.0ml/gの範囲にあることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の多孔質シリカ系粒子。
 前記多孔質シリカ系粒子の粒子変動係数(CV値)が、5~50%の範囲にあることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の多孔質シリカ系粒子。
 前記多孔質シリカ系粒子のシリカ純度(SiO 2 含有量)が、96重量%以上であることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の多孔質シリカ系粒子。
 粒子の全体表面を10,000倍の走査型電子顕微鏡で撮った写真(SEM写真)にて観察したとき、その表面に異物の付着が殆ど認められない程度の表面平滑性を備えた、平均粒子径が0.5~30μmの範囲にある多孔質シリカ系粒子の製造方法であって、
(a)シリカ系微粒子分散液、または該シリカ系微粒子分散液と酸性珪酸水溶液との混合水溶液をスプレイドライヤーに供して噴霧乾燥することにより、主として0.1~50μmの粒子径を有する多孔質シリカ系粒子の乾燥粉体を得る工程、
(b)前記工程(a)で得られた多孔質シリカ系粒子の乾燥粉体を水中に入れて、該水中に含まれる前記多孔質シリカ系粒子のゼーター電位が-15mV~-70mVの範囲となるようなpH条件下で撹拌処理することにより、粒子表面に付着した異物を取り除いた多孔質シリカ系粒子の分散液を得る工程、
(c)前記工程(b)で得られた分散液を湿式分級装置に供して、少なくとも0.5μm未満の粒子径を有する多孔質シリカ系粒子を含む上澄み液を分離・除去することにより、主として0.5~50μmの粒子径を有する多孔質シリカ系粒子を含む分散液を得る工程、
(d)前記工程(c)で得られた分散液を湿式分級装置に供して、少なくとも30μmを超えた粒子径を有する多孔質シリカ系粒子を含む沈降液または沈殿物を分離・除去することにより、主として0.5~30μmの粒子径を有する多孔質シリカ系粒子を含む分散液を得る工程、
(e)前記工程(d)で得られた分散液を濾過して固形分を分離することにより、多孔質シリカ系粒子のケーキ状物質を得る工程、および
(f)前記工程(e)で得られたケーキ状物質を乾燥して解砕することにより、平均粒子径が0.5~30μmの範囲にある多孔質シリカ系粒子の乾燥粉体を得る工程
 に処することを特徴とする多孔質シリカ系粒子の製造方法。
 前記工程(b)において前記多孔質シリカ系粒子の乾燥粉体を含むスラリーのpHが、5~10の範囲にあることを特徴とする請求項8に記載の多孔質シリカ系粒子の製造方法。
 前記工程(b)において前記水中に含まれる多孔質シリカ系粒子のゼーター電位が、-20mV~-60mVの範囲にあることを特徴とする請求項8~9に記載の多孔質シリカ系粒子の製造方法。
 前記工程(b)における撹拌操作を、10~5000rpmの撹拌速度で3分間以上行うことを特徴とする請求項8~10のいずれかに記載の多孔質シリカ系粒子の製造方法。
 前記工程(c)にて使用される湿式分級装置が、遠心分離機、液体サイクロンまたは水簸(自然沈降装置)であることを特徴とする請求項8~11のいずれかに記載の多孔質シリカ系粒子の製造方法。
 前記工程(d)にて使用される湿式分級装置が、遠心分離機、液体サイクロンまたは水簸(自然沈降装置)であることを特徴とする請求項8~12のいずれかに記載の多孔質シリカ系粒子の製造方法。
 前記工程(f)における乾燥操作を、室温~200℃の温度で1~24時間、行うことを特徴とする請求項8~13のいずれかに記載の多孔質シリカ系粒子の製造方法。
 前記工程(f)で得られた多孔質シリカ系粒子の乾燥粉体を、さらに200~800℃の温度で1~24時間、焼成することを特徴とする請求項8~14のいずれかに記載の多孔質シリカ系粒子の製造方法。
 請求項1~7のいずれかに記載の表面平滑性を備えた多孔質シリカ系粒子を配合してなる化粧料。
 前記化粧料が、メークアップ化粧料、スキンケア化粧料またはサンスクーン化粧料であることを特徴とする請求項16に記載の化粧料。
Description:
表面平滑性を備えた多孔質シリ 系粒子、その製造方法および該多孔質シリ 系粒子を配合してなる化粧料

本発明は、表面平滑性に優れた多孔質シリカ 系粒子並びにその製造方法、および該多孔質 シリカ系粒子を配合してなる化粧料に関する ものである。

 多孔質シリカ系粒子を製造する方法として 、数多くの方法が知られており、その代表 なものとしては、(1)スプレイドライヤーを いてシリカゾルなどを噴霧乾燥する方法や( 2)エマルジョン法を用いてシリカ系粒子を調 する方法などがある。
例えば、特許文献1には、平均粒子径250nm以下 の一次粒子(シリカ系微粒子)を含むコロイド を、スプレイドライヤーを用いて噴霧乾燥 ることにより平均粒子径1~20μmの多孔質シリ カ系粒子を調製する噴霧乾燥法が開示されて いる。
 さらに、例えば、特許文献2には、ソルビタ ン脂肪酸エステル等の界面活性剤を含む有機 溶媒中に水ガラス(珪酸ナトリウム)を加えて 化し、これを中和することにより平均粒子 0.1~5000μmの多孔質シリカ系粒子を調製する マルジョン法が開示されている。
 しかし、これらの特許文献中には、本発明 いうような表面平滑性を備えた多孔質シリ 系粒子を製造する方法については、何ら記 されていないばかりか、示唆すらもされて ない。

 また、化粧料に感触改良材として球状の多 質シリカ系粒子などを配合することも、一 的に知られている。
例えば、特許文献3には、化粧料に多孔質シ カ系粒子を配合することによって、すべり よく、かつ滑らかな使用感を有する粉末固 化粧料を得る方法が開示されている。
 さらに、特許文献4には、屈折率が1.3~1.8の 囲にある球状の多孔質シリカ系粒子などを 粧料に配合すると、使用時の伸び広がりと 粧膜の均一性が向上することなどが開示さ ている。
 しかし、これらの特許文献中には、本発明 いうような表面平滑性を備えた多孔質シリ 系粒子を配合してなる化粧料については、 ら記載されていないばかりか、示唆すらも れていない。

 一方、非特許文献1には、市販のシリカ系粒 子の表面に付着しているナノサイズ粒子など の異物を、超音波洗浄法を用いて取り除くこ とにより、該粒子の表面平滑性を向上させる ことが開示されている。さらに、このように して得られたシリカ系粒子は、ファンデーシ ョンなどの化粧料の用途に適していることが 記載されている。
しかしながら、この超音波洗浄による手法を 用いてもなお、前記シリカ系粒子の表面から ナノサイズ粒子などの異物を完全に取り除く ことができず、また多孔質シリカ系粒子にお いては、超音波による衝撃により、シリカ粒 子自体が崩壊し易いため、真球率の高い粒子 を得ることができないという欠点があった。

特開昭61-270201号

特開昭62-2306097号

特開2005-60283号

特開2006-248971号 Toshiyuki KANI, Tokyo University of Agriculture  and Technology 2007, Page 45-64

本発明者らは、上記のような問題を解決す ることを目的として鋭意研究を重ねた結果、 上記の噴霧乾燥法やエマルジョン法などから 得られた多孔質シリカ系粒子の乾燥粉体を水 中に入れて、一定条件下で撹拌処理すれば、 該粒子の表面からナノサイズ粒子などの異物 をほゞ完全に取り除くことができ、さらにこ れを湿式分級操作にかければ、所望の平均粒 子径を有する多孔質シリカ系粒子を得ること ができることを見い出し、本発明を完成する に至った。

すなわち、本発明は、粒子の全体表面を100 00倍の走査型電子顕微鏡で撮った写真(SEM写真 )にて観察したとき、その表面に異物の付着 殆ど認められない程度の表面平滑性を備え 多孔質シリカ系粒子およびその製造方法を 供することを目的とするものである。さら 、本発明は、このような特性を備えた多孔 シリカ系粒子を感触改良材として配合して る化粧料を提供することを目的としている

 本発明に係る多孔質シリカ系粒子は、平均 子径が0.5~30μmの範囲にある多孔質シリカ系 子であって、該粒子の全体表面を10000倍の 査型電子顕微鏡で撮った写真(SEM写真)にて観 察したとき、その表面に異物の付着が殆ど認 められない程度の表面平滑性を備えたもので あることを特徴としている。
 前記多孔質シリカ系粒子は、その断面を1000 00倍の透過型電子顕微鏡で撮った写真(TEM写真 )より、該粒子の粒界における外接円と内接 との差を測定し、その値を表面粗さ値とし とき、該粒子の表面粗さ値が20nm以下である とが好ましい。
 さらに、前記多孔質シリカ系粒子の非真球 は、5%以下であることが好ましい。

 前記多孔質シリカ系粒子の吸油量は、20~300m l/100gの範囲にあることが好ましい。
 さらに、前記多孔質シリカ系粒子の細孔容 は、0.05~3.0ml/gの範囲にあることが好ましい
 また、前記多孔質シリカ系粒子の粒子変動 数(CV値)は、5~50%の範囲にあることが好まし 。
 さらに、前記多孔質シリカ系粒子のシリカ 度(SiO 2 含有量)は、96重量%以上であることが好まし 。

 本発明に係る多孔質シリカ系粒子の製造方 は、粒子の全体表面を10000倍の走査型電子 微鏡で撮った写真(SEM写真)にて観察したとき 、その表面に異物の付着が殆ど認められない 程度の表面平滑性を備えた、平均粒子径が0.5 ~30μmの範囲にある多孔質シリカ系粒子の製造 方法であって、
(a)シリカ系微粒子分散液、または該シリカ系 微粒子分散液と酸性珪酸水溶液との混合水溶 液をスプレイドライヤーに供して噴霧乾燥す ることにより、主として0.1~50μmの粒子径を有 する多孔質シリカ系粒子の乾燥粉体を得る工 程、
(b)前記工程(a)で得られた多孔質シリカ系粒子 の乾燥粉体を水中に入れて、該水中に含まれ る前記多孔質シリカ系粒子のゼーター電位が -15mV~-70mVの範囲となるようなpH条件下で撹拌 理することにより、粒子表面に付着した異 を取り除いた多孔質シリカ系粒子の分散液 得る工程、
(c)前記工程(b)で得られた分散液を湿式分級装 置に供して、少なくとも0.5μm未満の粒子径を 有する多孔質シリカ系粒子を含む上澄み液を 分離・除去することにより、主として0.5~50μm の粒子径を有する多孔質シリカ系粒子を含む 分散液を得る工程、
(d)前記工程(c)で得られた分散液を湿式分級装 置に供して、少なくとも30μmを超えた粒子径 有する多孔質シリカ系粒子を含む沈降液ま は沈殿物を分離・除去することにより、主 して0.5~30μmの粒子径を有する多孔質シリカ 粒子を含む分散液を得る工程、
(e)前記工程(d)で得られた分散液を濾過して固 形分を分離することにより、多孔質シリカ系 粒子のケーキ状物質を得る工程、および
(f)前記工程(e)で得られたケーキ状物質を乾燥 して解砕することにより、平均粒子径が0.5~30 μmの範囲にある多孔質シリカ系粒子の乾燥粉 体を得る工程
に処することを特徴としている。

 前記工程(b)において前記多孔質シリカ系粒 の乾燥粉体を含むスラリーのpHは、5~10の範 にあることが好ましい。
 また、前記工程(b)において前記水中に含ま る多孔質シリカ系粒子のゼーター電位が、- 20mV~-60mVの範囲にあることが好ましい。
 さらに、前記工程(b)における撹拌操作を、1 0~5000rpmの撹拌速度で3分間以上行うことが好 しい。

 前記工程(c)にて使用される湿式分級装置は 遠心分離機、液体サイクロンまたは水簸(自 然沈降装置)であることが好ましい。
 さらに、前記工程(d)にて使用される湿式分 装置は、遠心分離機、液体サイクロンまた 水簸(自然沈降装置)であることが好ましい
 また、前記工程(f)における乾燥操作は、室 ~200℃の温度で1~24時間、行うことが好まし 。
 また、前記工程(f)で得られた多孔質シリカ 粒子の乾燥粉体は、さらに200~800℃の温度で 1~24時間、焼成することが好ましい。

 本発明に係る化粧料は、上記の表面平滑性 備えた多孔質シリカ系粒子を配合してなる とを特徴としている。
また、前記化粧料は、メークアップ化粧料、 スキンケア化粧料またはサンスクーン化粧料 であることが好ましい。

本発明に係る多孔質シリカ系粒子は、多孔質 でありながら、該粒子の全体表面を10000倍の 査型電子顕微鏡で撮った写真(SEM写真)にて 察したとき、その表面に異物の付着が殆ど められない程度の表面平滑性を備えた、平 粒子径0.5~30μmの球状シリカ系粒子である。 らに、この多孔質シリカ系粒子の主な特性 述べれば、以下の通りである。
(1)本発明で定義する粒子の表面粗さ値が20nm 下である。
(2)粒子の非真球率が5%以下である。(すなわち 、粒子の真球率が95%を超えている。)
(3)粒子の吸油量が20~300ml/100gの範囲にある。
(4)粒子の細孔容積が0.05~3.0ml/gの範囲にある。
(5)粒子の粒子変動係数(CV値)が5~50%の範囲にあ る。
(6)粒子のシリカ純度(SiO 2 含有量)が96重量%以上である。

また、本発明に係る多孔質シリカ系粒子の 製造方法によれば、上記のような特性を備え た多孔質シリカ系粒子を特別な設備(例えば 超音波洗浄装置)を必要とすることなく、簡 かつ容易に製造することができる。

さらに、前記多孔質シリカ系粒子は、上記の 如く真球率が高く、しかも粒度分布もシャー プであることから、粒子同士の摩擦抵抗が格 段に低くなっているので、化粧料に配合して 好適に使用することができる。すなわち、化 粧料の感触改良材に求められる代表的な感触 特性としての、さらさら感、しっとり感、転 がり感、均一な延び広がり性、肌への付着性 、転がり感の持続性などを兼ね備えているの で、従来のシリカ系粒子には見られないバラ ンスのとれた効果を化粧料に付与することで きる。
また、本発明に係る前記シリカ系粒子は、多 孔質であるため、皮膚の脂取り効果なども十 分に期待できる。さらに、シリカ系粒子独特 のシャリシャリ感も低減されているので、化 粧料の感触改良材としての適用範囲が大幅に 広がることが予想される。

 以下、本発明に係る多孔質シリカ系粒子お びその製造方法について具体的に説明する
[多孔質シリカ系粒子]
 本発明に係る多孔質シリカ系粒子は、平均 子径が0.5~30μm、好ましくは2~10μmの範囲にあ る多孔質シリカ系粒子であって、該粒子の全 体表面を10000倍の走査型電子顕微鏡で撮った 真(SEM写真)にて観察したとき、その表面に 物の付着が殆ど認められない程度の表面平 性を備えたものである。
 ここで、前記粒子の平均粒子径が0.5μm未満 あると、粒子粉体に触ったときの感触にお て、球状粉体としての転がり感が感じられ いばかりでなく、延び広がり感の悪さを感 るようになり、また30μmを超えると、粒子 体に触ったときの感触において、ざらつき やシャリシャリ感を感じるようになるので 好ましくない。

また、本発明において「粒子表面に異物の付 着が殆ど認められない程度の表面平滑性」と は、図4に示すように、前記多孔質シリカ系 子の全体表面を10000倍の走査型電子顕微鏡で 撮った写真(SEM写真)にて観察したとき、その 面に異物の付着が殆ど認められない状態に ることをいう。この場合、粒子表面に極小 粒子(図4においては、白色の点として観測 れる。)などが一部、付着した多孔質シリカ 子であっても、SEM写真で捉えた平面1μm 2 当たりに存在する該極小微粒子が5個以下で れば、この範囲に含まれるものとする。
 さらに、図11に示すように、前記多孔質シ カ系粒子の断面を100000倍の透過型電子顕微 で撮った写真(TEM写真)より、該粒子の粒界に おける外接円と内接円との差を測定し、その 値を表面粗さ値としたとき、該粒子の表面粗 さ値が20nm以下のものをいうこともある。
 なお、前記表面粗さ値は、以下に示す方法 測定された平均値で、20nm以下、好ましくは 15nm以下、さらに好ましくは10nm以下であるこ が望ましい。ここで、前記表面粗さ値が20nm を超えると、粒子が転がる際の粒子同士の摩 擦抵抗が大きくなるので、好ましくない。

また、本発明に係わる多孔質シリカ系粒子は 、SEM写真を用いて、任意の100個以上の粒子中 に含まれる「異物が観測される粒子(すなわ 、前記極小微粒子が6個/μm 2 以上観測される粒子)」の個数を目視で数え 、これに該当する個数から次式を用いて算 される表面平滑性度が、70%以上、好ましく 80%以上、さらに好ましくは90%以上であるこ が望ましい。
 表面平滑度(%)=(総粒子数-異物が観察される 子数)/総粒子数x100
ここで、表面平滑度が70%未満であると、粒子 が転がる際の粒子同士の摩擦抵抗が大きくな るので、化粧料の感触改良材に求められる代 表的な感触特性としての、さらさら感、しっ とり感、転がり感、均一な延び広がり性、肌 への付着性、転がり感の持続性の良さがいず れも低下し、特にシリカ系粒子独特のシャリ シャリ感が強調される結果となるので、好ま しくない。

 前記多孔質シリカ系粒子の非真球率は、5% 下、好ましくは2%以下、更に好ましくは1%以 であることが望ましい。ここで、前記非真 率が5%を超えると、化粧料の感触改良材に められる代表的な感触特性としての、さら ら感、しっとり感、転がり感、均一な延び がり性、肌への付着性、転がり感の持続性 良さがいずれも著しく低下し、さらに、シ カ系粒子独特のシャリシャリ感が強調され 結果となるので、好ましくない。
なお、本発明において「非真球率」とは、真 球またはそれに近い形状でない粒子の割合を いい、さらに付言すれば、粒子同士が結合し たり、あるいは何らかの理由で粒子が崩壊し たものなどの割合をいう。

 前記多孔質シリカ系粒子の吸油量は、20~300m l/100g、好ましくは60~230ml/100gの範囲にあるこ が望ましい。ここで、前記吸油量が20ml/100g 満であると、皮膚の脂取り効果が得られな なるため、化粧料への配合材としては必ず も実用的でなくなり、また前記吸油量が300ml /100gを超えると、皮膚の脂取り効果が高すぎ 、肌をヒリヒリさせたり、あるいは粒子自 の多孔性が高いことから粒子強度が低いた 、肌上に塗布した際に粒子が崩壊し易くな 、結果として転がり感の持続性が著しく低 してしまうので、好ましくない。
 さらに、前記多孔質シリカ系粒子の細孔容 は、0.05~3.0ml/g、好ましくは0.3~1.9ml/gの範囲 あることが望ましい。ここで、前記細孔容 が0.05ml/g未満であると、粒子自体の多孔性が 低いことから、粒子内部の細孔での吸油性が 低下することとなり、また粒子自体が比較的 重いことから、粒子粉体に触ったときの感触 として、さらさら感、転がり感、均一な延び 広がり性、転がり感の持続性が低下する結果 となり、また前記細孔容積が3.0ml/gを超える 、粒子自体の多孔性が高いことから粒子強 が低いため、肌上に塗布した際に粒子が崩 し易くなり、結果として転がり感の持続性 著しく低下してしまうので、好ましくない

また、前記多孔質シリカ系粒子の粒子変動 係数(CV値)は、5~50%、好ましくは10~30%の範囲に あることが望ましい。ここで、前記粒子変動 係数が50%を超えると、必然的に粒子同士がラ ンダムな転がりを起こすようになり、結果と して化粧料の感触改良材に求められる上記の 感触特性を満足させることができなくなるの で、好ましくない。なお、本発明においては 、前記粒子変動係数が5%未満のものも使用可 であるが、このような多孔質シリカ系粒子 調製するためには多くの費用がかかり、こ に見合う格別の効果も期待できないので、 変動係数の下限値を5%とする。

 さらに、前記多孔質シリカ系粒子の純度(SiO 2 含有量)は、96重量%以上、好ましくは99%重量 上であることが望ましい。ここで、前記純 が96重量%未満であると、化粧品原料基準に いて無水ケイ酸に要求される純度を満たさ くなるため、これを化粧品材料として使用 ることは難しくなる。なお、以下に示す噴 乾燥法から得られる多孔質シリカ系粒子の 合は、有機成分を有する原料などを使用す 必要がないので、該粒子中に前記有機成分 由来する炭素などが含まれることもない。 とえ、有機成分を有する原料(例えば、有機 媒)を使用する場合でも、前記多孔質シリカ 系粒子の炭素含有量(C含有量)は、1000重量ppm 満、好ましくは100重量ppm未満であることが ましい。ここで、前記炭素含有量が1000重量p pm以上であると、前記有機成分の変質に由来 ると考えられる着色や、異臭を生じること あるため、これを化粧品材料として使用す ことは難しくなる。

[多孔質シリカ系粒子の製造方法]
 次に、本発明に係わる多孔質シリカ系粒子 製造方法について具体的に説明する。しか 、本発明に係る多孔質シリカ系粒子は、こ らの製造方法から得られるシリカ系粒子に 定されるものではない。

 本発明に係る多孔質シリカ系粒子の製造方 は、粒子の全体表面を10000倍の走査型電子 微鏡で撮った写真(SEM写真)にて観察したとき 、その表面に異物の付着が殆ど認められない 程度の表面平滑性を備えた、平均粒子径が0.5 ~30μmの範囲にある多孔質シリカ系粒子の製造 方法であって、
(a)シリカ系微粒子分散液、または該シリカ系 微粒子分散液と酸性珪酸水溶液との混合水溶 液をスプレイドライヤーに供して噴霧乾燥す ることにより、主として0.1~50μmの粒子径を有 する多孔質シリカ系粒子の乾燥粉体を得る工 程、
(b)前記工程(a)で得られた多孔質シリカ系粒子 の乾燥粉体を水中に入れて、該水中に含まれ る前記多孔質シリカ系粒子のゼーター電位が -15mV~-70mVの範囲となるようなpH条件下で撹拌 理することにより、粒子表面に付着した異 を取り除いた多孔質シリカ系粒子の分散液 得る工程、
(c)前記工程(b)で得られた分散液を湿式分級装 置に供して、少なくとも0.5μm未満の粒子径を 有する多孔質シリカ系粒子を含む上澄み液を 分離・除去することにより、主として0.5~50μm の粒子径を有する多孔質シリカ系粒子を含む 分散液を得る工程、
(d)前記工程(c)で得られた分散液を湿式分級装 置に供して、少なくとも30μmを超えた粒子径 有する多孔質シリカ系粒子を含む沈降液を 離・除去することにより、主として0.5~30μm 粒子径を有する多孔質シリカ系粒子を含む 散液を得る工程、
(e)前記工程(d)で得られた分散液を濾過して固 形分を分離することにより、多孔質シリカ系 粒子のケーキ状物質を得る工程、および
(f)前記工程(e)で得られたケーキ状物質を乾燥 して解砕することにより、平均粒子径が0.5~30 μmの範囲にある多孔質シリカ系粒子の乾燥粉 体を得る工程
に処するものである。
 次に、前記の各工程ごとに説明すれば、以 の通りである。

工程(a )
この工程では、先にも述べたように、シリカ 系微粒子分散液、または該シリカ系微粒子分 散液と酸性珪酸水溶液との混合水溶液をスプ レイドライヤーに供して噴霧乾燥することに より、0.1~50μmの粒子径を有する多孔質シリカ 系粒子の乾燥粉体を調製する。
前記シリカ系微粒子分散液としては、従来公 知の方法で製造された市販品を利用すること ができる。しかし、本発明においては、平均 粒子径が0.005~0.5μm、好ましくは0.005~0.1μmの球 状シリカ系微粒子または非球状シリカ系微粒 子を水中に分散させてなるシリカゾルなどを 使用することが望ましい。
なお、本発明では、前記平均粒子径が0.005μm 満のシリカ系微粒子を含むものであっても 分に使用可能であるが、以下に記載する測 方法では、0.005μm未満の平均粒子径を測定 ることが困難であるので、ここでは前記平 粒子径の下限値を0.005μmと規定する。また、 前記平均粒子径が0.5μmを超えると、粒子同士 のバインダー力が低下することによって、得 られるシリカ系粒子の粒子強度が低下してし まうので、好ましくない。

このようなシリカ系微粒子分散液としては、 例えば、平均粒子径が約0.005μmのシリカ系微 子を含むシリカゾル(触媒化成工業(株)製、C ataloid SI-550)、平均粒子径が約0.015μmのシリカ 系微粒子を含むシリカゾル(触媒化成工業(株) 製、Cataloid S-20L)、平均粒子径が約0.012μmのヒ ュームドシリカ(日本アエロジル(株)製、AEROSI L 200)を含む分散液などが挙げられる。なお 前記分散液は、水分散液であることが望ま いが、場合によっては、エタノール、プロ ノール、ブタノールなどのアルコール類を んでいてもよい。
 さらに、前記酸性珪酸水溶液としては、ア カリ金属珪酸塩、有機塩基の珪酸塩等の珪 塩水溶液を陽イオン交換樹脂で処理して脱 ルカリ(Naイオンの除去等)したものを使用す ることができる。ここで、前記珪酸塩として は、珪酸ナトリウム(水ガラス)、珪酸カリウ 等のアルカリ金属珪酸塩、第4級アンモニウ ムシリケート等の有機塩基の珪酸塩などが挙 げられる。

 この中でも、pHが2~6、好ましくは2~3の範囲 あり、珪素成分の含有量がSiO 2 換算基準で0.5~10重量%、好ましくは3~4重量%の 囲にある珪酸液の水溶液を使用することが ましい。ここで、前記pHが2未満であると、 イオン交換に要する処理時間が必要以上に くなって経済的でなくなり、また前記pHが6 超えると、脱アルカリの度合いが低いため 得られる珪酸液の安定性が悪くなるので、 ましくない。さらに、前記含有量が0.5重量% 未満であると、経済的に前記無機酸化物微粒 子を得ることが難しくなり、また前記含有量 が10重量%を超えると、珪酸液の安定性が悪く なるので、好ましくない。
 このような性状を有する珪酸液の水溶液と ては、水ガラス(珪酸ナトリウム)を水で希 した後、陽イオン交換樹脂で処理して脱ア カリしたものを使用することが好ましい。

さらに、本発明においては、前記シリカ系微 粒子分散液と前記酸性珪酸水溶液との混合水 溶液を使用することができる。
このように、本発明においては、前記シリカ 系微粒子分散液、前記酸性珪酸水溶液、ある いはこれらの混合物から選択して使用するこ とができるが、多くの細孔または空隙を含む 多孔質シリカ系粒子を調製するためには、前 記シリカ系微粒子分散液のみ、あるいは少な くとも前記シリカ系微粒子分散液を含むもの を使用することが望ましい。しかし、前記酸 性珪酸水溶液は、前記シリカ系微粒子の粒子 間のバインダー成分としても機能するので、 圧縮強度に優れた多孔質シリカ系粒子を製造 する必要がある場合には、この酸性珪酸水溶 液を前記シリカ系微粒子分散液に適量、混合 して使用することが望ましい。一方、前記酸 性珪酸水溶液のみを使用すると、得られるシ リカ系粒子の多孔性が低くなってしまうので 、これのみを使用することは好ましくない。

 また、この工程における噴霧乾燥は、市販 スプレイドライヤー(ディスク回転式やノズ ル式等がある。)を用いた従来公知の方法で うことができる。
すなわち、この噴霧乾燥は、前記シリカ系微 粒子分散液、または該シリカ系微粒子分散液 と酸性珪酸水溶液との混合水溶液からなるシ リカ成分含有分散液(以下、単に「分散液」 いう)を、例えば、熱風気流中に1~3リットル/ 分の速度で噴霧することによって行われる。 この際、前記熱風の温度は、入り口温度が70~ 400℃、好ましくは100~300℃の範囲にあること 望ましく、出口温度が40~60℃の範囲にあるこ とが好ましい。ここで、前記入口温度が70℃ 満であると、前記分散液中に含まれる固形 の乾燥が不充分となり、また400℃を超える 、噴霧乾燥時に粒子の形状が歪んでしまう で、好ましくない。また、前記出口温度が4 0℃未満であると、前記固形分の乾燥度合い 悪くて装置内に付着するので、好ましくな 。

また、前記分散液は、前記固形分濃度が1~50 量%、好ましくは5~30重量%となるように予め 整した後、これをスプレイドライヤーに供 て噴霧乾燥することが好ましい。ここで、 記固形分濃度が1重量%未満であると経済的で なくなり、また前記固形分濃度が50重量%を超 えると、スラリー粘度が上昇して、噴霧乾燥 品の形状が歪んでしまうので、好ましくない 。
 なお、前記酸性珪酸水溶液を含む前記分散 をスプレイドライヤーに供して噴霧乾燥す 場合には、該酸性珪酸水溶液中に含まれる 素化合物は脱水・縮重合されて、シリカ成 となる。よって、得られる多孔質シリカ系 子中においては、前記酸性珪酸水溶液中に まれる珪素化合物の脱水・縮重合物として 在する。

 このようにして得られる前記多孔質シリカ 粒子は、概ね0.1~50μmの粒子径のものとして られる。
 また、このように噴霧乾燥して得られる前 多孔質シリカ系粒子は、概ね球状またはほ 球状からなる形状を有しているが、該粒子 噴霧乾燥工程で発生した、ナノサイズ粒子 どの小粒子その他が、最終製品となる多孔 シリカ系粒子の表面に付着した状態にある すなわち、前記小粒子などは、該多孔質シ カ系粒子の全体表面を10000倍の走査型電子 微鏡で撮った写真(SEM写真)にて観察したとき 、図2に示すように、その表面に付着した異 として観察される。また、このように、小 子などが多孔質シリカ系粒子の表面に付着 ているのは、粒子間同士に働く静電気力で ると考えられる。

工程(b )
この工程では、前記工程(a)で得られた多孔質 シリカ系粒子の乾燥粉体を水中に入れて、該 水中に含まれる前記多孔質シリカ系粒子のゼ ーター電位が-15mV~-70mVの範囲となるようなpH 件下で撹拌処理することにより、粒子表面 付着した異物を取り除いた多孔質シリカ系 子の分散液を調製する。
前記工程(a)で得られた多孔質シリカ系粒子の 乾燥粉体を水中に撹拌下で分散させると、該 粒子とその粒子表面に付着した小粒子間に働 く静電気力が消失し、その代わりに該粒子の 表面に存在するシラノール基が解離して粒子 表面に電気二重層が形成されるため、粒子同 士の電気的な反発力によって、前記小粒子は 、前記多孔質シリカ系粒子の粒子表面から離 脱することが考えられる。

しかし、前記多孔質シリカ系粒子のゼーター 電位が高いと、電気二重層による反発力が十 分に働かないことから、該粒子のゼーター電 位は-15mV~-70mV、好ましくは-20~-60mV、さらに好 しくは-25~-55mVとすることが望まれる。
なお、前記ゼーター電位が-15mVを超えていて 、機械的な撹拌操作によって前記小粒子が 記多孔質シリカ系粒子の表面から一時的に 脱する場合もあるが、この粒子自体が不安 であることから時間と共に、前記多孔質シ カ系粒子の表面に前記小粒子が再付着して まうことになるので、好ましくない。なお このように再付着した小粒子は、後段の湿 分級工程に供しても、多孔質シリカ系粒子 表面から取り除くことは難しい。また、前 ゼーター電位が-70mV未満のものをアルカリ 添加量を増して得ようとしても、他の金属 分などを含ませない限り、これ以下のもの 得ることは難しい。

このようなゼーター電位を前記多孔質シリカ 系粒子に付与させるためには、前記水中のpH 5~10、好ましくは7~9にすることが望ましい。 ここで、前記pHが5未満であると、前記粒子の 表面から解離するシラノール基の量が少ない ことから、十分なゼーター電位を保つことが できなくなり、また前記pHが10を超えると、 記多孔質シリカ系粒子の表面が溶解し始め り、あるいは該粒子の表面に存在するシラ ール基と前記小粒子の表面に存在するシラ ール基が縮重合反応を起こして、粒子同士 固着してしまうことがあるので、好ましく い。また、所望のシリカ純度(SiO 2 含有量)を保持できなくなることもある。
また、前記多孔質シリカ系粒子に分散させる 水としては、イオン交換水や蒸留水などの純 水をそのまま使用することができるが、前記 のゼーター電位を高めるためには、アンモニ アやアンモニア水などを該純水に適量、添加 したものを使用することが好ましい。なお、 前記多孔質シリカ系粒子を純水中に入れて分 散させた時のpHは、該粒子の性状によっても なるが、概ね3~8の範囲となることが多い。 の場合、酸性珪酸水溶液を含有するシリカ 微粒子分散液を用いて調製された多孔質シ カ系粒子を含む分散液は、pHが酸性になる 向にある。

また、前記の攪拌処理は、10~5000rpm、好まし は100~1000rpmの撹拌速度で3分間以上、好まし は0.5~24時間、行うことが望ましい。
ここで、前記撹拌速度が10rpm未満であると、 記小粒子やその他の付着物を前記多孔質シ カ粒子の表面から取り除くことが困難とな 、また前記撹拌速度が5000rpmを超えると、粒 子同士が衝突して一部の粒子が崩壊すること もあるので、好ましくない。また、前記撹拌 時間が3分間未満であると、前記小粒子やそ 他の付着物を前記多孔質シリカ粒子の表面 ら取り除くことが困難となるので、好まし ない。しかし、この撹拌を24時間程度行えば 、殆どの付着物は取り除くことができるので 、これ以上の時間をかけて撹拌することは得 策でない。

工程(c )
この工程では、前記工程(b)で得られた分散液 を湿式分級装置に供して、少なくとも0.5μm未 満の粒子径を有する多孔質シリカ系粒子を含 む上澄み液を分離・除去することにより、主 として0.5~50μmの粒子径を有する多孔質シリカ 系粒子を含む分散液を調製する。
前記湿式分級装置としては、市販の一般的な 装置を使用することができ、例えば、遠心分 離機、液体サイクロン、水簸(自然沈降装置) どが挙げられる。この中でも、工業的な用 に用いるためは、遠心分離機または液体サ クロンから選択して使用することが好まし 。

なお、前記湿式分級装置の操作は、最終製品 として取得すべき多孔質シリカ系粒子におい て所望する平均粒子径などによっても異なる が、1~10000G、好ましくは10~1000Gの遠心力で、1~ 200分間、好ましくは2~30分間、行うことが望 しい。
 また、この工程で、0.5μm未満の粒子径を有 る多孔質シリカ系粒子を含む上澄み液を分 ・除去する理由は、取得すべき多孔質シリ 系粒子の平均粒子径を0.5μm以上とすること ある。これは、該多孔質シリカ系粒子の平 粒子径が0.5μm未満であると、粒子粉体に触 たときの感触において、球状粉体としての がり感が感じられないばかりでなく、延び がり感の悪さを感じるようになるためであ 。

工程(d )
この工程では、前記工程(c)で得られた分散液 を湿式分級装置に供して、少なくとも30μmを えた粒子径を有する多孔質シリカ系粒子を む沈降液を分離・除去することにより、主 して0.5~30μmの粒子径を有する多孔質シリカ 粒子を含む分散液を調製する。
前記湿式分級装置としては、前記工程(c)の場 合と同様に、遠心分離機、液体サイクロン、 水簸(自然沈降装置)が挙げられるが、この中 も遠心分離機または液体サイクロンを使用 ることが好ましい。

なお、前記湿式分級装置の操作は、最終製品 として取得すべき多孔質シリカ系粒子におい て所望する平均粒子径などによっても異なる が、1~100G、好ましくは2~50Gの遠心力で、0.1~100 分間、好ましくは0.4~30分間、行うことが望ま しい。
また、この工程で、30μm未満の粒子径を有す 多孔質シリカ系粒子を含む沈降液を分離・ 去する理由は、取得すべき多孔質シリカ系 子の平均粒子径を30μm以下とすることにあ 。これは、該多孔質シリカ系粒子の平均粒 径が30μmを超えると、粒子粉体に触ったとき の感触として、ざらつき感やシャリシャリ感 を感じるようになるためである。

以上、多孔質シリカ系粒子の湿式分級法に ついて説明してきたが、本発明においては、 これらの操作順序を逆転させて、多孔質シリ カ系粒子を湿式分級してもよいことは勿論で ある。すなわち、本発明においては、まず前 記工程(d)において、30μmを超えた粒子径を有 る多孔質シリカ系粒子を分離・除去した後 前記工程(c)において、0.5μm未満の粒子径を する多孔質シリカ系粒子を分離・除去して よい。

工程(e )
 この工程では、前記工程(d)で得られた分散 を濾過して固形分を分離することにより、 孔質シリカ系粒子のケーキ状物質を調製す 。
 前記濾過装置としては、例えば、ブフーナ 斗、フィルタープレス、水平ベルトフィル ー、シンクロフィルター、プリコートフィ ター、ドラムフィルター、ベルトフィルタ 、トレイフィルター、遠心分離機などの市 の装置を用いて従来公知の方法で行うこと できる。
 さらに、前記ケーキ状物質は、後段の工程 供する前に、イオン交換水や蒸留水などの 水を用いて、十分に洗浄しておくことが好 しい。

工程(f )
 この工程では、前記工程(e)で得られたケー 状物質を乾燥して解砕することにより、平 粒子径が0.5~30μmの範囲にある多孔質シリカ 粒子の乾燥粉体を調製する。
 前記ケーキ状物質の乾燥操作は、常圧また 減圧にて、室温~200℃、好ましくは50~150℃の 温度で1~24時間、好ましくは2~12時間、行うこ が好ましい。ここで、前記乾燥温度が室温 満であると、前記ケーキ状物質を十分に乾 することができず、また前記乾燥温度が200 以下でも十分に乾燥効果が得られるので、 粒子の乾燥粉体を得るためには、経済的な 点からこの温度を超える必要はない。また 前記乾燥時間が1時間未満であると、前記ケ ーキ状物質を十分に乾燥することができない 場合があり、また前記乾燥時間が24時間以下 も十分に乾燥することができるので、該粒 の乾燥粉体を得るためには、経済的な観点 らこの時間を超える必要はない。

 前記工程(f)から得られる多孔質シリカ系粒 の乾燥粉体は、圧縮強度が0.1~50kgf/mm 2 の範囲にある。
 従って、高い圧縮強度が要求される用途に この多孔質シリカ系粒子を使用する場合に 、前記多孔質シリカ系粒子の乾燥粉体を焼 する必要がある。すなわち、前記工程(f)で られた多孔質シリカ系粒子の乾燥粉体を、2 00~800℃の温度で、1~24時間、焼成することが まれる。ここで、前記焼成温度が200℃未満 は、多孔質シリカ系粒子を構成する一次粒 同士のシロキサン結合が十分でないため、 縮強度の向上が期待できず、また前記焼成 度が800℃を超えると、粒子の焼結により粒 内の細孔が消失して、所望の多孔性を保持 きなくなり、さらには結晶性のシリカ(クオ ツ等)が生成することがあるので、好ましく ない。また、前記焼成時間が1時間未満では 多孔質シリカ系粒子を構成する一次粒子同 のシロキサン結合が十分でないため、圧縮 度の向上が期待できず、また前記焼成時間 24時間を超えても、格別の効果が得られない ので、経済的であるとは云えない。
 このようにして、前記多孔質シリカ系粒子 乾燥粉体に焼成処理を施すと、圧縮強度が0 .5~100kgf/mm 2 の範囲にある多孔質シリカ系粒子が得られる 。
よって、その用途に応じ、上記の多孔質シリ カ系粒子の乾燥粉体および焼成粉体から適宜 、選択して使用することができる。

 従来、前記工程(a)から得られた多孔質シ カ系粒子の乾燥粉体やこれを焼成した焼成 体は、サイクロン方式やセパレーター方式 どの乾式分級装置に供して処理することが かった。しかし、この乾式分級法を用いる 、粒度分布が整った所望のCV値を有する多 質シリカ系粒子の乾燥粉体や焼成粉体を得 ことができるが、該粒子の表面に付着して る小粒子などを完全に取り除くことができ いばかりでなく、乾式分級操作中に粒子同 が衝突、あるいは乾式分級装置の側壁に衝 して崩壊(特に、乾燥粉体の場合は顕著であ 。)したり、さらには摩擦により粒子表面が 磨耗したりして、該粒子の表面平滑性が大幅 に悪化してしまうことがあった。

本発明者らは、これらの乾式分級品を、本発 明に係る前記工程(b)で処理し、さらに前記工 程(c)および(d)で処理してみたが、図5(倍率3000 倍)および図6(倍率10000倍)の電子顕微鏡写真(SE M写真)に示すように、粒子の表面に生じた凹 (付着物と表面摩耗などによって生じたもの )は修復できないことが分かった。よって、 面平滑性を備えた多孔質シリカ系粒子を製 するためには、乾式分級装置を用いてはな ないことを知った。
また、前記乾式分級装置で処理したものでな くても、200℃以上の温度で加熱処理した焼成 品については、該粒子の表面に付着している 小粒子などの異物を取り除くことが困難であ ることが分かった。

 以上、本発明の明細書においては、スプレ ドライヤーを用いて噴霧乾燥して得られた 孔質シリカ系粒子の処理方法について説明 行ったが、エマルジョン法から得られた多 質シリカ系粒子を、本発明に係る前記工程( b)~(f)(さらに必要ならば、焼成工程を含む。) 処理してもよいことは勿論である。すなわ 、このような方法から得られた、平均粒子 0.5~30μmの表面平滑性を備えた多孔質シリカ 粒子も、本発明の範囲に含むものである。
 なお、上記で得られた多孔質シリカ系粒子 ついては、さらに必要に応じて該粒子に摩 や崩壊などのダメージを与えない範囲で超 波処理を施してもよいが、その必要性は殆 ないものと考えられる。

[化粧料]
以下に、本発明に係る化粧料について具体的 に説明するが、これらの化粧料に必ずしも限 定されるものではない。
 本発明に係る化粧料は、前記多孔質シリカ 粒子と、以下に述べる各種化粧料成分とを 合して得られるものである。

 本発明化粧料への前記多孔質シリカ系粒 の配合量は、調製すべき化粧料の種類や配 すべき化粧料成分等によっても異なるが、 記化粧料に対し0.1~30重量%、好ましくは1~10 量%の範囲にあることが好ましい。ここで、 記配合量が1重量%未満では、感触改良効果 得られ難いため実用的でなくなり、また前 配合量が30重量%を超えると、化粧持ちが悪 なるので、好ましくない。

前記の各種化粧料成分としては、例えば、オ リーブ油、ナタネ油、牛脂等の油脂類、ホホ バ油、カルナバロウ、キャンデリラロウ、ミ ツロウ等のロウ類、パラフィン、スクワラン 、合成及び植物性スクワラン、α-オレフィン オリゴマー、マイクロクリスタリンワックス 、ペンタン、ヘキサン等の炭化水素類、ステ アリン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、α-ヒ ドロキシ酸等の脂肪酸類、イソステアリルア ルコール、オクチルドデカノール、ラウリル アルコール、エタノール、イソプロパノール 、ブチルアルコール、ミリスチルアルコール 、セタノール、ステアリルアルコール、ベヘ ニルアルコール等のアルコール類、アルキル グリセリルエーテル類、ミリスチン酸イソプ ロピル、パルチミン酸イソプロピル、ステア リン酸エチル、オレイン酸エチル、ラウリル 酸セチル、オレイン酸デシル等のエステル類 、エチレングリコール、トリエチレングリコ ール、ポリエチレングリコール、プロピレン グリコール、グリセリン、ジグリセリン等の 多価アルコール類、ソルビトール、ブドウ糖 、ショ糖、トレハロース等の糖類、メチルポ リシロキサン、メチルハイドロジェンポリシ ロキサン、メチルフェニルシリコーン油、各 種変性シリコーン油、環状ジメチルシリコン 油等のシリコーン油、シリコーン系およびま たは他の有機化合物にて架橋させたシリコー ンゲル、ノニオン系、カチオン系、アニオン 系または両性の各種界面活性剤、パーフルオ ロポリエーテル等のフッ素油、アラビアガム 、カラギーナン、寒天、キサンタンガム、ゼ ラチン、アルギン酸、グアーガム、アルブミ ン、プルラン、カルボキシビニルポリマー、 セルロース及びその誘導体、ポリアクリル酸 アミド、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビ ニルアルコール等の各種高分子、アニオン、 カチオン、ノニアオン系各種界面活性剤類、 動植物抽出物、アミノ酸及びペプチド類、ビ タミン類、パラメトキシケイ皮酸オクチル等 のケイ皮酸系、サリチル酸系、安息香酸エス テル系、ウロカニン酸系、ベンゾフェノン系 をはじめとした紫外線防御剤、殺菌・防腐剤 、酸化防止剤、変性又は未変性の粘土鉱物、 酢酸ブチル、アセトン、トルエン等の溶剤、 各種粒子径、粒子径分布および形状を有する 酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、 水酸化アルミニウム、ベンガラ、黄色酸化鉄 、黒色酸化鉄、酸化セリウム、酸化ジルコニ ウム、シリカ、マイカ、タルク、セリサイト 、窒化ホウ素、硫酸バリウム、パール光沢を 有する雲母チタン、およびそれらの複合物、 各種有機顔染料、水、香料などが挙げられる 。
ここで、前記の酸化チタンや酸化亜鉛等の無 機化合物は、その表面に予めシリコン処理、 フッ素処理、金属石鹸処理などを施したもの を用いてもよい。

また、ポリアクリル酸メチル、ナイロン、シ リコーン樹脂、シリコーンゴム、ポリエチレ ン、ポリエステル、ポリウレタンなどの樹脂 粒子を含んでいてもよい。
 さらに、美白効果を有する有効成分として アルブチン、コウジ酸、ビタミンC、アスコ ルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸リン酸 エステルマグネシウム、ジ-パルチミン酸ア コルビル、アスコルビン酸グルコシド、そ 他のアスコルビン酸誘導体、プラセンタエ ス、イオウ、油溶性甘草エキス、クワエキ 等の植物抽出液、リノール酸、リノレイン 、乳酸、トラネキサム酸などを含ませるこ ができる。

また、肌荒れ改善効果を有する有効成分とし て、ビタミンC、カロチノイド、フラボノイ 、タンニン、カフェー誘導体、リグナン、 ポニン、レチノイン酸及びレチノイン酸構 類縁体、N-アセチルグルコサミン、α-ヒドロ キシ酸等の抗老化効果を有する有効成分、グ リセリン、プロピレングリコール、1,3-ブチ ングリコール等の多価アルコール類、混合 性化糖、トレハロース、プルラン等の糖類 ヒアルロン酸ナトリウム、コラーゲン、エ スチン、キチン・キトサン、コンドロイチ 硫酸ナトリウム等の生体高分子類、アミノ 、ベタイン、セラミド、スフィンゴ脂質、 ラミド、コレステロール及びその誘導体、ε -アミノ化プロン酸、グリチルリチン酸、各 ビタミン類などを含ませることができる。
 さらに、本発明においては、医薬部外品原 規格2006(発行:株式会社薬事日報社、平成18 6月16日)や、International Cosmetic Ingredient Dictio nary and Handbook(発行:The Cosmetic, Toiletry, and F ragrance Association、Eleventh Edition 2006)等に収載 されている化粧料成分を特に制限なく使用す ることができる。

本発明による化粧料は、従来公知の一般的な 方法で製造することができる。
このような方法で製造された化粧料は、粉末 状、ケーキ状、ペンシル状、スティック状、 クリーム状、ジェル状、ムース状、液状、ク リーム状などの各種形態で使用され、さらに 具体的に述べれば、石鹸、クレンジングフォ ーム、メーク落とし用クリーム等の洗浄用化 粧料、保湿・肌荒れ防止、アクネ、角質ケア 、マッサージ、しわ・たるみ対応、くすみ・ くま対応、紫外線ケア、美白、抗酸化ケア用 等のスキンケア化粧料、パウダーファンデー ション、リキッドファンデーション、クリー ムファンデーション、ムースファンデーショ ン、プレスドパウダー、化粧下地等のベース メークアップ化粧料、アイシャドウ、アイブ ロー、アイライナー、マスカラ、口紅等のポ イントメークアップ化粧料、育毛用、フケ防 止、かゆみ防止、洗浄用、コンディショニン グ・整髪、パーマネント・ウエーブ用、ヘア カラー・ヘアブリーチ用等のヘアケア化粧料 、洗浄用、日焼け防止、手荒れ防止、スリミ ング用、血行改善用、かゆみ抑制、体臭防止 、制汗、体毛ケア、リペラント用、ボディパ ウダー等のボディーケア化粧料、香水、オー ドパルファム、オードトワレ、オーデコロン 、シャワーコロン等、練香水、ボディーロ- ョン、バスオイル等のフレグランス化粧料 歯磨き、マウスウォッシュ等のオーラルケ 製品などが挙げられる。

[測定方法]
 次に、本発明の実施例その他で採用された 定方法を具体的に述べれば、以下の通りで る。
(1)多孔質シリカ系粒子の平均粒子径
 多孔質シリカ系粒子の粉体を40重量%のグリ リン含有水溶液に分散させてなるスラリー (固形分濃度0.1~5質量%)を調製し、これを超 波発生装置(iuch社製、US-2型)にかけて5分間、 分散処理を施す。次いで、前記グリセリン水 溶液を加えて濃度を調節した分散液より試料 を取り、これをガラスセル(長さ10mm、幅10mm、 高さ45cmのサイズ)に入れて、遠心沈降式粒度 布測定装置(堀場製作所製:CAPA-700)を用いて 均粒子径を測定する。

(2)シリカ系微粒子の平均粒子径
 NaOH滴定法にてシリカ系微粒子の比表面積S(m 2 /g)を測定し、以下の式にて平均粒子径を算出 する。
S=[4π(D/2) 2 ×(10 -9 ) 2 ]/[(4π×(D/2) 3 /3×(無定形シリカ真比重)×(10 -7 ) 3 )]
 より、
 D=6000/(S×2.2)
上記の式で、Dは平均粒子径(nm)、Sは比表面積 (m 2 /g)を表す。また、無定形シリカの真比重は2.2 g/cm 3 とする。

(3)多孔質シリカ系粒子の表面平滑度
多孔質シリカ系粒子の粉体に、真空蒸着装置 (JEOL社製、JFC-1200)を用いて、真空度8Paで40秒 、金蒸着処理を施した試料を作成する。次 で、走査型電子顕微鏡(JEOL社製:JSM-5600)を用 て、この試料を加速電圧15kVの条件下で、10,0 00倍のSEM写真を撮影する。さらに、任意の100 以上の粒子について、この粒子表面に付着 た極小微粒子等の異物の有無を目視で観察 、粒子表面に異物の付着が認められない粒 、すなわちSEM写真で捉えた平面1μm 2 当たりに6個以上の極小微粒子などが付着し いない表面平滑性を備えた粒子の比率を次 から算出する。
 表面平滑度(%)=(総粒子数-異物が観察される 子数)/総粒子数x100

(4)多孔質シリカ系粒子の表面粗さ値
 多孔質シリカ系粒子の粉体0.1gをエポキシ樹 脂約1g(BUEHLHER製EPO-KWICK)に均一に混合して常温 で硬化させた後、FIB加工装置(日立製作所製 FB-2100)を用いてGaイオンのスパッタリングに 、20μmエリアの断面加工を行い、厚み100~200n mの切片の試料を調製する。次いで、透過型 子顕微鏡(日立製作所製、HF-2200)を用いて、 の試料を加速電圧200kVの条件下で、倍率100000 倍のTEM写真を撮影する。さらに、任意の顕微 鏡写真10枚について粒子界面の外接円と内接 の差を計測し、その平均値を表面粗さ値と る。

(5)多孔質シリカ系粒子の非真球率
 前記(3)と同様に、走査型電子顕微鏡(JEOL社 :JSM-5600)を用いて、倍率1000~3000倍のSEM写真を 影する。さらに、任意の100個以上の粒子に いて、それぞれその最大径(DL)と、これと直 交する短径(DS)との比(DS/DL)を測定し、この比 が5%以上である非球状粒子(歪な形状の粒子 含む)の個数、および粒子同士が凝集した凝 集粒子の個数を計測し、これより非真球率を 算出する。

(6)多孔質シリカ系粒子の変動係数(CV値)
 前記(3)と同様に、走査型電子顕微鏡(JEOL社 :JSM-5600)を用いて、倍率1000~3000倍のSEM写真を 影する。さらに、任意の2000個以上の粒子画 像について、画像解析装置(旭化成社製、IP-10 00)を用いて、平均粒子径を測定し、粒子径分 布に関する変動係数(CV値)を算出する。具体 には、粒子2000個について、それぞれの粒子 を測定し、その値から平均粒子径および粒 径の標準偏差を求め、下記の式から変動係 (CV値)を算出する。
  変動係数(CV値)=(粒子径標準偏差(σ)/平均粒 子径(D n ))×100

(7)多孔質シリカ系粒子の比表面積
 多孔質シリカ系粒子の粉体を磁性ルツボ(B-2 型)に約30ml採取し、105℃の温度で2時間乾燥後 、デシケーターに入れて室温まで冷却する。 次に、サンプルを1g取り、全自動表面積測定 置(湯浅アイオニクス社製、マルチソーブ12 )を用いて、比表面積(m 2 /g)をBET法にて測定する。

(8)多孔質シリカ系粒子の細孔容積
 多孔質シリカ系粒子の粉体10gをルツボに取 、105℃の温度で1時間乾燥後、デシケーター に入れて室温まで冷却する。次いで、よく洗 浄したセルに1g試料を取り、窒素吸着装置(触 媒化成工業社製)を用いて窒素を吸着させ、 下の式から細孔容積を算出する。
  細孔容積(ml/g)=(0.001567×(V-Vc)/w)
 上記の式で、Vは圧力735mmHgにおける標準状 の吸着量(ml)、Vcは圧力735mmHgにおけるセルブ ンクの容量(ml)、Wは試料の重量(g)を表す。 た、窒素ガスと液体窒素の密度の比を0.001567 とする。

(9)多孔質シリカ系粒子の吸油量
多孔質シリカ系粒子の粉体1.5gを薬包紙に採 し、ガラス測定板に移す。次に、煮あまに (JIS K 5101に規定するもの)をビュレットから 1回に4、5滴ずつ試料に滴下し、全体をヘラで 練り合わせる。この滴下と練り合わせを繰り 返し、螺旋形を巻く状態となったときを終点 とし、以下の式にて吸油量を算出する。
   吸油量(ml/100g)=(A/W)×100
上記の式で、Aは煮あまに油の滴下量(ml)、Wは 試料の採取量(g)を表す。

(10)多孔質シリカ系粒子の圧縮強度
多孔質シリカ系粒子の粉体より、平均粒子径 ±0.5μmの範囲にある粒子1個を試料として取り 、微小圧縮試験機(島津製作所製、MCTM-200)を いて、この試料に一定の負荷速度で荷重を 荷し、粒子が破壊した時点の加重値を圧縮 度(kgf/mm 2 )とする。さらに、この操作を4回繰り返し、5 個の試料について圧縮強度を測定し、その平 均値を粒子圧縮強度とする。

(11)多孔質シリカ系粒子分散液のpH
噴霧乾燥して得られた多孔質シリカ系粒子を 分散させた分散液またはこれにアンモニアな どを添加してpHを調整した分散液を、25℃の 温槽中で30分以上攪拌した後、pH4、7および9 標準液で更正が完了したpHメータ(堀場製作 製、F22)のガラス電極を挿入して測定する。

(12)多孔質シリカ系粒子の乾燥減量率および 熱減量率
多孔質シリカ系粒子の粉体1gを105℃の温度で2 時間、乾燥して、その際、減じられる重量と 乾燥前の重量(1g)から乾燥減量率(%)を求める また、前記多孔質シリカ系粒子の粉体1gを850 ℃の温度で30分間焼成して、その際、減じら る重量と焼成前の重量(1g)から強熱減量率(%) を求める。
なお、本発明に係る多孔質シリカ系粒子の乾 燥粉体は、前記乾燥減量率が2重量%以上であ 、かつ前記強熱減量率が5重量%以上である とが望まれる。すなわち、前記乾燥減量率 2重量%未満であったり、または前記強熱減量 率が5重量%未満であったりする場合には、該 孔質シリカ系粒子の表面に付着している小 子などを取り除くことが難しくなる事実を んだので、本発明においては、これらの数 を指標とする。

(13)多孔質シリカ系粒子のシリカ純度
多孔質シリカ系粒子の粉体を850℃で30分間加 し、その0.8gを精密に量り、塩酸20mlを加え 、砂浴上で蒸発乾固し、さらに残留物を塩 で潤して蒸発乾固した後、110~120℃で2時間加 熱する。次いで、室温まで冷却した試料に、 希塩酸5mlを加えて加熱した後、室温に放冷し 、熱湯20~25mlを加えて速やかにろ過し、洗液 塩化物の反応を呈しなくなるまで温湯で洗 する。次に、残留物をろ紙と共に白金るつ に入れて、灰化するまで強熱し、さらに30分 間強熱してから、室温まで冷却して、その重 量をはかり、シリカ純度(SiO 2 含有量)を算出する。

(14)ゼーター電位の試験方法
噴霧乾燥して得られた多孔質シリカ系粒子を 分散させた分散液またはこれにアンモニアな どを添加してpHを調整した分散液を、超音波 式のゼーター電位測定装置(Dispersion Technolog y Inc.製、DT-1200)に供して、該試料中に分散さ せた粒子のゼーター電位を計測する。

(15)多孔質シリカ系粒子の感触特性
 多孔質シリカ系粒子の粉体について、20名 専門パネラーによる官能テストを行い、さ さら感、しっとり感、転がり感、均一な延 広がり性、肌への付着性、転がり感の持続 、およびシリカ系粒子独特のシャリシャリ の低さの7つの評価項目に関して聞き取り調 を行う。その結果を以下の評価点基準(a)に づき評価する。次いで、各人がつけた評価 を合計し、以下の評価基準(b)に基づき多孔 シリカ系粒子の感触に関する評価を行う。

評価点基準(a )
  5点:非常に優れている。
  4点:優れている。
  3点:普通。
  2点:劣る。
  1点:非常に劣る。
評価基準(b)
  ◎:合計点が80点以上
  ○:合計点が60点以上80点未満
  △:合計点が40点以上60点未満
  ▲:合計点が20点以上40点未満
  ×:合計点が20点未満

(16)パウダーファンデーションの使用感
 多孔質シリカ系粒子の粉体を配合したパウ ーファンデーションについて、20名の専門 ネラーによる官能テストを行い、1)肌への塗 布中の均一な延び、しっとり感、滑らかさ、 および2)肌に塗布後の化粧膜の均一性、しっ り感、やわらかさの6つの評価項目に関して 聞き取り調査を行う。その結果を以下の評価 点基準(a)に基づき評価する。次いで、各人が つけた評価点を合計し、以下の評価基準(b)に 基づきファンデーションの使用感に関する評 価を行う。

評価点基準(a )
  5点:非常に優れている。
  4点:優れている。
  3点:普通。
  2点:劣る。
1点:非常に劣る。
評価基準(b )
  ◎:合計点が80点以上
  ○:合計点が60点以上80点未満
  △:合計点が40点以上60点未満
  ▲:合計点が20点以上40点未満
  ×:合計点が20点未満

以下、実施例に基づき本発明を更に具体的 に説明する。しかし、本発明は、これらの実 施例に記載された範囲に限定されるものでは ない。

[実施例1]
工程(a)
平均粒子径15nmのシリカ系微粒子を含むシリ ゾル(触媒化成工業(株)製、Cataloid S-20L、SiO 2 含有量20重量%)をスプレイドライヤー(NIRO社製 、NIRO ATMIZER)に供して、入口温度240℃、出口 度55℃、噴霧速度2リットル/分の条件下で噴 霧乾燥を行い、平均粒子径5μmの多孔質シリ 系粒子の乾燥粉体1Aを得た。
このようにして得られた多孔質シリカ系粒子 の乾燥粉体1Aについて、平均粒子径、粒子変 係数、乾燥減量率および強熱減量率を上記 測定方法でそれぞれ測定した。その結果を 1に示す。
さらに、前記多孔質シリカ系粒子の乾燥粉体 1Aについて、走査型電子顕微鏡を用いて、粒 表面の状態を倍率3,000倍と10,000倍の倍率で 察したところ、いずれの倍率においても粒 表面に小粒子などの異物が観察された。こ 時、撮られた電子顕微鏡写真(SEM写真)を、図 1(倍率3000倍)および図2(倍率10000倍)に示す。

工程(b)
前記工程(a)で得られた多孔質シリカ系粒子の 乾燥粉体1A240gに純水2160ccを加え、さらにこれ にアンモニア水を加えてpH8とした後、300rpmの 回転速度で2時間攪拌して、固形分濃度10重量 %の分散液(1)を調製した。この分散液(1)中に まれる粒子のゼーター電位を測定したとこ 、-35mVであった。

工程(c)
前記工程(b)で得られた分散液(1)を、700ccの遠 缶4つにそれぞれ600gづつ採取し、遠心分離 (日立工機社製、CF7D2、ローター:RT3S3)を用い 、主として2.5μm以上の粒子径を有する粒子 沈降するように、室温にて500rpmの回転速度( 48.6Gの遠心加速度に相当する)で370秒間(6.2分 )、遠心分離操作を行った。次いで、主とし 2.5μm以下の粒子径を有する多孔質シリカ系 子を含む上澄み液を静かに抜き取り、分離 除去した。次に、得られた沈殿物(一部の沈 殿液を含む)に、アンモニア水を添加してpH8 した純水を加えて600ccとした後、2時間攪拌 た。
さらに、再度、500rpmの回転速度(48.6Gの遠心加 速度に相当する)で370秒間(6.2分間)、遠心分離 操作を行った。次いで、主として2.5μm以下の 粒子径を有する多孔質シリカ系粒子を含む上 澄み液を静かに抜き取り、分離・除去した。 次に、沈降液(または沈殿物)に純水を加えて6 00ccとした後、1時間攪拌して、主として2.5~50 mの粒子径を有する多孔質シリカ系粒子を含 分散液(2)を得た。

工程(d)
前記工程(c)で得られた分散液(2)を、遠心分離 機(日立工機社製、CF7D2、ローター:RT3S3)を用 て、主として10μmを超えた粒子径を有する粒 子が沈降するように、室温にて300rpmの回転速 度(17.5Gの遠心加速度に相当する)で64秒間(1.1 間)、遠心分離操作を行った。次いで、主と て2.5~10μmの粒子径を有する多孔質シリカ系 子を含む上澄み液を静かに抜き取り、主と て10~50μmの粒子径を有する多孔質シリカ系 子を含む沈殿液(または沈殿物)を分離・除去 した。これにより、主として2.5~10μmの粒子径 を有する多孔質シリカ系粒子を含む分散液(3) を得た。

工程(e)
前記工程(d)で得られた分散液(3)を、ブフナー 漏斗(関谷理化硝子器械(株)製3.2L)を用いて定 濾紙(アドバンテック東洋(株)製No.5C)で濾過 た後、純水で繰り返し洗浄して、ケーキ状 質を得た。

工程(f)
前記工程(e)で得られたケーキ状物質を、110℃ の温度で5時間乾燥した。次いで、この乾燥 体をジューサーミキサー(日立製作所(株)製) かけて凝集物を解砕して、多孔質シリカ系 子の乾燥粉体2A(以下、「実施例乾燥粉体2A という)を得た。
このようにして得られた実施例乾燥粉体2Aに いて、平均粒子径、粒子変動係数、表面平 度、表面粗さ、非真球率、比表面積、吸油 、細孔容積、圧縮強度、シリカ純度、乾燥 量率および強熱減量率を上記の測定方法で れぞれ測定した。その結果を表3に示す。
 さらに、この実施例乾燥粉体2Aについて、 査型電子顕微鏡を用いて、粒子表面の状態 3,000倍と10,000倍の倍率で観察したところ、い ずれの倍率においても粒子表面に小粒子など の異物が殆ど観察されなかった。また、実施 例乾燥粉体2Aについて、炭素硫黄分析装置(HOR IBA社製:EMIA-320V)を使用して、炭素含有量を測 したところ、検出限界(100ppm)以下であった

焼成工程
前記工程(f)で得られた実施例乾燥粉体2Aを、4 50℃の温度で3時間焼成した。これにより、多 孔質シリカ系粒子の焼成粉体3A(以下、「実施 例焼成粉体3A」という)を得た。
このようにして得られた実施例焼成粉体3Aに いて、平均粒子径、粒子変動係数、表面平 度、表面粗さ、非真球率、比表面積、吸油 、細孔容積、圧縮強度、シリカ純度、乾燥 量率および強熱減量率を上記の測定方法で れぞれ測定した。その結果を表4に示す。

さらに、この実施例焼成粉体3Aについて、走 型電子顕微鏡を用いて、粒子表面の状態を3 ,000倍と10,000倍の倍率で観察したところ、い れの倍率においても粒子表面に小粒子など 異物が殆ど観察されなかった。この時、撮 れた電子顕微鏡写真(SEM写真)を、図3(倍率3000 倍)および図4(倍率10000倍)に示す。
また、前記多孔質シリカ系粒子の焼成粉体の 断面を100000倍の透過型電子顕微鏡で観察した ところ、該粒子の粒界に小粒子などの異物は 殆ど観察されなかった。さらに、この時、撮 られた電子顕微鏡写真(TEM写真)を用いて、該 子の外接円と内接円との差で規定される表 粗さ値を求めたところ、10nm以下であった。 この電子顕微鏡写真(TEM写真)を図11に示す。

[実施例2~5]
実施例1で使用したシリカゾルの代わりに、 1に示す触媒化成工業(株)製や日本アエロジ (株)製のシリカ系微粒子を含むシリカ系微粒 子分散液を用いると共に、必要に応じて一部 の噴霧乾燥条件を変更して、実施例1の場合 同様に、これらのシリカゾルを噴霧乾燥し 、表1に示す多孔質シリカ系粒子の乾燥粉体1 B~1Eを得た。
次いで、表2に示す条件下で、実施例1の工程( b)~(f)の操作を行い、多孔質シリカ系粒子の乾 燥粉体2B~2E(以下、「実施例乾燥粉体2B~2E」と う)を得た。

このようにして得られた実施例乾燥粉体2B~2E ついて、実施例1の場合と同様に、平均粒子 径、粒子変動係数、表面平滑度、表面粗さ、 非真球率、比表面積、吸油量、細孔容積、圧 縮強度、シリカ純度、乾燥減量率および強熱 減量率をそれぞれ測定した。その結果を表3 示す。
さらに、この実施例乾燥粉体2B~2Eについて、 査型電子顕微鏡を用いて、粒子表面の状態 3,000倍と10,000倍の倍率で観察したところ、 ずれの倍率においても粒子表面に小粒子な の異物が殆ど観察されなかった。

次に、得られた実施例乾燥粉体2B~2Eを、実施 1の場合と同じ条件下で焼成して、多孔質シ リカ系粒子の焼成粉体3B~3E(以下、「実施例焼 成粉体3B~3E」という)を得た。
このようにして得られた実施例焼成粉体3B~3E ついて、実施例1の場合と同様に、平均粒子 径、粒子変動係数、表面平滑度、表面粗さ、 非真球率、比表面積、吸油量、細孔容積、圧 縮強度、シリカ純度、乾燥減量率および強熱 減量率をそれぞれ測定した。その結果を表4 示す。
さらに、この実施例焼成粉体3B~3Eについて、 査型電子顕微鏡を用いて、粒子表面の状態 3,000倍と10,000倍の倍率で観察したところ、 ずれの倍率においても粒子表面に小粒子な の異物が殆ど観察されなかった。

[実施例6~7]
実施例5で使用したシリカ系微粒子(SiO 2 含有量100重量%)を含むシリカ系微粒子分散液 、酸性珪酸水溶液(SiO 2 換算基準でシリカ成分を5重量%を含む)をそれ ぞれ表1に示す重量比で混合し、さらに1時間 拌して得られた混合分散液を、スプレイド イヤー(NIRO社製、NIRO ATMIZER)に供して、入口 温度240℃、出口温度55℃、噴霧速度2リットル /分の条件下で噴霧乾燥を行い、表1に示す多 質シリカ系粒子の乾燥粉体1F~1Gを得た。
次いで、実施例1の場合と同様な条件下で、 施例1に示す工程(b)~(f)の操作を行い、多孔質 シリカ系粒子の乾燥粉体2F~2G(以下、「実施例 乾燥粉体2F~2G」という)を得た。

このようにして得られた実施例乾燥粉体2F~2G ついて、実施例1の場合と同様に、平均粒子 径、粒子変動係数、表面平滑度、表面粗さ、 非真球率、比表面積、吸油量、細孔容積、圧 縮強度、シリカ純度、乾燥減量率および強熱 減量率をそれぞれ測定した。その結果を表3 示す。
さらに、この実施例乾燥粉体2F~2Gについて、 査型電子顕微鏡を用いて、粒子表面の状態 3,000倍と10,000倍の倍率で観察したところ、 ずれの倍率においても粒子表面に小粒子な の異物が殆ど観察されなかった。

次に、得られた実施例乾燥粉体2F~2Gを、実施 1の場合と同じ条件下で焼成して、多孔質シ リカ系粒子の焼成粉体3F~3G(以下、「実施例焼 成粉体3F~3G」という)を得た。
このようにして得られた実施例焼成粉体3F~3G ついて、実施例1の場合と同様に、平均粒子 径、粒子変動係数、表面平滑度、表面粗さ、 非真球率、比表面積、吸油量、細孔容積、圧 縮強度、シリカ純度、乾燥減量率および強熱 減量率をそれぞれ測定した。その結果を表4 示す。
さらに、この実施例焼成粉体3F~3Gについて、 査型電子顕微鏡を用いて、粒子表面の状態 3,000倍と10,000倍の倍 率で観察したところ、 いずれの倍率においても粒子表面に小粒子な どの異物が殆ど観察されなかった。
なお、以下の表1~表4には、比較を容易にする ため、実施例1で得られた測定結果並びに操 条件も併せて記載する。

[実施例8~10および比較例1~5]
実施例7の工程(a)で得られた多孔質シリカ系 子の乾燥粉体1G240gに純水2160ccを加えると共 、表5に示す性状の分散液を調製した。さら 、表5に示す条件下で攪拌処理して、固形分 濃度10重量%の分散液(1)を調製した。
 なお、前記分散液のpH調整に際しては、NH 3 濃度を適宜調整したアンモニア水を用いて行 った。
次いで、実施例1の場合と同様な条件下で、 施例1に示す工程(c)~(f)の操作を行い、多孔質 シリカ系粒子の乾燥粉体2H~2J(以下、「実施例 乾燥粉体2H~2J」という)および多孔質シリカ系 粒子の乾燥粉体2a~2e(以下、「比較例乾燥粉体 2a~2e」という)を得た。

このようにして得られた実施例乾燥粉体2H~2J よび比較例乾燥粉体2a~2eについて、実施例1 場合と同様に、平均粒子径、粒子変動係数 表面平滑度、表面粗さ、非真球率、比表面 、吸油量、細孔容積、圧縮強度、シリカ純 、乾燥減量率および強熱減量率をそれぞれ 定した。その結果を表6に示す。
さらに、この実施例乾燥粉体2H~2Jについて、 査型電子顕微鏡を用いて、粒子表面の状態 3,000倍と10,000倍の倍率で観察したところ、 ずれの倍率においても粒子表面に小粒子な の異物が殆ど観察されなかった。
一方、前記比較例乾燥粉体2a~2eについて、走 型電子顕微鏡を用いて、粒子表面の状態を3 ,000倍と10,000倍の倍率で観察したところ、い れの倍率においても粒子表面に小粒子など 異物が観察された。

次に、得られた実施例乾燥粉体2H~2Jおよび比 例乾燥粉体2a~2eを、実施例1の場合と同じ条 下で焼成して、多孔質シリカ系粒子の焼成 体3H~3J(以下、「実施例焼成粉体3H~3J」とい )および多孔質シリカ系粒子の焼成粉体3a~3e( 下、「比較例焼成粉体3a~3e」という)を得た
このようにして得られた実施例焼成粉体3H~3J よび比較例焼成粉体3a~3eについて、実施例1 場合と同様に、平均粒子径、粒子変動係数 表面平滑度、表面粗さ、非真球率、比表面 、吸油量、細孔容積、圧縮強度、シリカ純 、乾燥減量率および強熱減量率をそれぞれ 定した。その結果を表7に示す。
さらに、この実施例焼成粉体3H~3Jについて、 査型電子顕微鏡を用いて、粒子表面の状態 3,000倍と10,000倍の倍 率で観察したところ、 いずれの倍率においても粒子表面に小粒子な どの異物が殆ど観察されなかった。
一方、前記比較例焼成粉体3a~3eについて、走 型電子顕微鏡を用いて、粒子表面の状態を3 ,000倍と10,000倍の倍率で観察したところ、い れの倍率においても粒子表面に小粒子など 異物が観察された。

[比較例6]
実施例1の工程(a)で得られた多孔質シリカ系 子の乾燥粉体1Aを、セパレータ方式の乾式分 級装置(ホソカワミクロン(株)製、TTSP)を用い 、15μmを超えた粒子径の粒子が分離される うな条件下で乾式分級を行い、多孔質シリ 系粒子の乾式分級乾燥粉体(以下、「比較例 燥粉体1f」を得た。
このようにして得られた比較例乾燥粉体1fに いて、実施例1の場合と同様に、平均粒子径 、粒子変動係数、表面平滑度、表面粗さ、非 真球率、比表面積、吸油量、細孔容積、圧縮 強度、シリカ純度、乾燥減量率および強熱減 量率をそれぞれ測定した。その結果を表8に す。
次いで、この比較例焼成粉体1f240gに純水2160cc を加え、さらにこれにアンモニア水を加えて pH8とした後、140rpmの回転速度で1時間攪拌し 、固形分濃度10重量%の分散液を調製した。 の分散液中に含まれる粒子のゼーター電位 測定したところ、-35mVであった。

次に、この分散液を、実施例1に示す工程(c)~( f)に供して、実施例1の場合と同様な条件下で 操作を行い、多孔質シリカ系粒子の乾燥粉体 2f(以下、「比較例乾燥粉体2f」という)を得た 。
このようにして得られた比較例乾燥粉体2fに いて、実施例1の場合と同様に、平均粒子径 、粒子変動係数、表面平滑度、表面粗さ、非 真球率、比表面積、吸油量、細孔容積、圧縮 強度、シリカ純度、乾燥減量率および強熱減 量率をそれぞれ測定した。その結果を表9に す。
さらに、この比較例乾燥粉体2fについて、走 型電子顕微鏡を用いて、粒子表面の状態を3 ,000倍と10,000倍の倍率で観察したところ、い れの倍率においても粒子表面に小粒子など 異物が観察された。

次に、得られた比較例乾燥粉体2fを、実施例1 の場合と同じ条件下で焼成して、多孔質シリ カ系粒子の焼成粉体3f(以下、「比較例焼成粉 体3f」という)を得た。
このようにして得られた比較例焼成粉体3fに いて、実施例1の場合と同様に、平均粒子径 、粒子変動係数、表面平滑度、表面粗さ、非 真球率、比表面積、吸油量、細孔容積、圧縮 強度、シリカ純度、乾燥減量率および強熱減 量率をそれぞれ測定した。その結果を表10に す。

さらに、この比較例焼成粉体3fについて、走 型電子顕微鏡を用いて、粒子表面の状態を3 ,000倍と10,000倍の倍率で観察したところ、い れの倍率においても粒子表面に小粒子など 異物が観察された。また、10000倍の倍率で撮 った写真では、粒子表面に小粒子以外の付着 物(衝突や摩耗などによって粒子表面に生じ 異物の付着物)が認められた。この時、撮ら た電子顕微鏡写真(SEM写真)を、図5(倍率3000 )および図6(倍率10000倍)に示す。
また、前記多孔質シリカ系粒子の焼成粉体の 断面を100000倍の透過型電子顕微鏡で観察した ところ、該粒子の粒界に小粒子などの異物が 観察された。さらに、この時、撮られた電子 顕微鏡写真(TEM写真)を用いて、該粒子の外接 と内接円との差で規定される表面粗さ値を めたところ、130nmであった。この電子顕微 写真(TEM写真)を図12に示す。

[比較例7]
市販の多孔質シリカ系粒子の焼成粉体1h(触媒 化成工業(株)製、シリカマイクロビード P-150 0)について、実施例1の場合と同様に、平均粒 子径、粒子変動係数、表面平滑度、表面粗さ 、非真球率、比表面積、吸油量、細孔容積、 圧縮強度、シリカ純度、乾燥減量率および強 熱減量率をそれぞれ測定した。その結果を表 8に示す。
次いで、この比較例焼成粉体1h240gに純水2160cc を加え、さらにこれにアンモニア水を加えて pH8とした後、140rpmの回転速度で1時間攪拌し 、固形分濃度10重量%の分散液を調製した。 の分散液中に含まれる粒子のゼーター電位 測定したところ、-35mVであった。
次に、この分散液を、実施例1に示す工程(c)~( f)に供して、実施例1の場合と同様な条件下で 操作を行い、事前に焼成された多孔質シリカ 系粒子の乾燥粉体2h(以下、「比較例乾燥粉体 2h」という)を得た。
このようにして得られた比較例乾燥粉体2hに いて、実施例1の場合と同様に、平均粒子径 、粒子変動係数、表面平滑度、表面粗さ、非 真球率、比表面積、吸油量、細孔容積、圧縮 強度、シリカ純度、乾燥減量率および強熱減 量率をそれぞれ測定した。その結果を表9に す。

次に、得られた比較例乾燥粉体2hを、実施例1 の場合と同じ条件下で焼成して、多孔質シリ カ系粒子の焼成粉体3h(以下、「比較例焼成粉 体3h」という)を得た。
このようにして得られた比較例焼成粉体3hに いて、実施例1の場合と同様に、平均粒子径 、粒子変動係数、表面平滑度、表面粗さ、非 真球率、比表面積、吸油量、細孔容積、圧縮 強度、シリカ純度、乾燥減量率および強熱減 量率をそれぞれ測定した。その結果を表10に す。
さらに、この比較例焼成粉体3hについて、走 型電子顕微鏡を用いて、粒子表面の状態を3 ,000倍と10,000倍の倍率で観察したところ、比 例6で得られた比較例焼成粉体3fと同様に、 ずれの倍率においても粒子表面に小粒子な の異物が観察された。また、10000倍の倍率で 撮った写真では、小粒子以外の付着物(衝突 摩耗などによって粒子表面に生じた異物の 着物)が認められた。この時、撮られた電子 微鏡写真(SEM写真)を、図7(倍率3000倍)および 8(倍率10000倍)に示す。

[比較例8]
 比較例7で使用した、市販の多孔質シリカ系 粒子の焼成粉体1h(触媒化成工業(株)製、シリ マイクロビード P-1500)240gに純水2160ccを加え た後、これを超音波洗浄装置(SND社製、US-3、3 8kHz)に供して10分間処理し、該粉体の分散と 面洗浄を行って、固形分濃度10重量%の分散 を調製した。この分散液中に含まれる粒子 ゼーター電位を測定したところ、-33mVであっ た。(なお、前記洗浄処理は、超音波洗浄装 の処理容量が少なすぎたため、6回に別けて った。)
次いで、この分散液を、実施例1に示す工程(c )に供して、実施例1の場合と同様な条件下で 作を行った。ただし、実施例1の場合とは異 なり、この操作を6回、繰り返して行った。
次に、得られた沈殿物(一部の沈殿液を含む) 純水を加えて600ccとした後、1時間攪拌した
さらに、実施例1に示す工程(d)~(f)に供して、 施例1の場合と同様な条件下で操作を行い、 事前に焼成された多孔質シリカ系粒子の乾燥 粉体2i(以下、「比較例乾燥粉体2i」という)を 得た。
このようにして得られた比較例乾燥粉体2iに いて、実施例1の場合と同様に、平均粒子径 、粒子変動係数、表面平滑度、表面粗さ、非 真球率、比表面積、吸油量、細孔容積、圧縮 強度、シリカ純度、乾燥減量率および強熱減 量率をそれぞれ測定した。その結果を表9に す。

次に、得られた比較例乾燥粉体2iを、実施例1 の場合と同じ条件下で焼成して、多孔質シリ カ系粒子の焼成粉体3i(以下、「比較例焼成粉 体3i」という)を得た。
このようにして得られた比較例焼成粉体3iに いて、実施例1の場合と同様に、平均粒子径 、粒子変動係数、表面平滑度、表面粗さ、非 真球率、比表面積、吸油量、細孔容積、圧縮 強度、シリカ純度、乾燥減量率および強熱減 量率をそれぞれ測定した。その結果を表10に す。
さらに、この比較例焼成粉体3iについて、走 型電子顕微鏡を用いて、粒子表面の状態を3 ,000倍と10,000倍の倍率で観察したところ、比 例6で得られた比較例焼成粉体3fほどではな が、いずれの倍率においても粒子表面に小 子などの異物が観察された。さらに、球状 子が割れて生じた非球状粒子が一部、観測 れた。また、10000倍の倍率で撮った写真では 、粒子表面に小粒子以外の付着物が認められ た。この時、撮られた電子顕微鏡写真(SEM写 )を、図9(倍率3000倍)および図10(倍率10000倍)に 示す。

[比較例9]
 比較例6で得られた、多孔質シリカ系粒子の 乾式分級乾燥粉体、すなわち比較例乾燥粉体 1f240gに純水2160ccを加えた後、これを6つに分 して、それぞれを超音波洗浄装置(SND社製、U S-3、38kHz)に供して10分間処理し、該粉体の分 と表面洗浄を行って、固形分濃度10重量%の 散液を調製した。この分散液中に含まれる 子のゼーター電位を測定したところ、-33mV あった。(なお、前記洗浄処理は、超音波洗 装置の処理容量が少なすぎたため、6回に別 けて行った。)
次いで、この分散液を、比較例8に示す工程(c )~(f)に供して、比較例8の場合と同様な条件下 で操作を行い、多孔質シリカ系粒子の乾燥粉 体2j(以下、「比較例乾燥粉体2j」という)を得 た。
このようにして得られた比較例乾燥粉体2jに いて、実施例1の場合と同様に、平均粒子径 、粒子変動係数、表面平滑度、表面粗さ、非 真球率、比表面積、吸油量、細孔容積、圧縮 強度、シリカ純度、乾燥減量率および強熱減 量率をそれぞれ測定した。その結果を表9に す。

次に、得られた比較例乾燥粉体2jを、実施例1 の場合と同じ条件下で焼成して、多孔質シリ カ系粒子の焼成粉体3j(以下、「比較例焼成粉 体3j」という)を得た。
このようにして得られた比較例焼成粉体3jに いて、実施例1の場合と同様に、平均粒子径 、粒子変動係数、表面平滑度、表面粗さ、非 真球率、比表面積、吸油量、細孔容積、圧縮 強度、シリカ純度、乾燥減量率および強熱減 量率をそれぞれ測定した。その結果を表10に す。
さらに、この比較例焼成粉体3jについて、走 型電子顕微鏡を用いて、粒子表面の状態を3 ,000倍と10,000倍の倍率で観察したところ、い れの倍率においても粒子表面に小粒子など 異物は観察されなかったが、球状粒子が割 て生じた非球状粒子が数多く観測された。

[比較例10]
実施例4の工程(c)で分離・除去された、主と て0.5μm以下の粒子径を有する多孔質シリカ 粒子を含む上澄み液を、実施例1に示す工程( e)~(f)に供して、実施例1の場合と同様な条件 で操作を行い、多孔質シリカ系粒子の乾燥 体2k(以下、「比較例乾燥粉体2k」という)を た。
このようにして得られた比較例乾燥粉体2kに いて、実施例1の場合と同様に、平均粒子径 、粒子変動係数、表面平滑度、表面粗さ、非 真球率、比表面積、吸油量、細孔容積、圧縮 強度、シリカ純度、乾燥減量率および強熱減 量率をそれぞれ測定した。その結果を表9に す。
さらに、この比較例乾燥粉体2kについて、走 型電子顕微鏡を用いて、粒子表面の状態を3 ,000倍と10,000倍の倍率で観察したところ、い れの倍率においても粒子表面に小粒子など 異物が殆ど観察されなかった。

次に、得られた比較例乾燥粉体2kを、実施例1 の場合と同じ条件下で焼成して、多孔質シリ カ系粒子の焼成粉体3k(以下、「比較例焼成粉 体3k」という)を得た。
このようにして得られた比較例焼成粉体3kに いて、実施例1の場合と同様に、平均粒子径 、粒子変動係数、表面平滑度、表面粗さ、非 真球率、比表面積、吸油量、細孔容積、圧縮 強度、シリカ純度、乾燥減量率および強熱減 量率をそれぞれ測定した。その結果を表10に す。
さらに、この比較例焼成粉体3kについて、走 型電子顕微鏡を用いて、粒子表面の状態を3 ,000倍と10,000倍の倍率で観察したところ、い れの倍率においても粒子表面に小粒子など 異物が殆ど観察されなかった。しかし、得 れた比較例焼成粉体2kの平均粒子径は、0.3μm であった。
なお、この比較例焼成粉体2kは、以下に記載 る比較例に使用するために、調製されたも である。

[比較例11]
実施例3の工程(d)で分離・除去された、主と て30μm以上の粒子径を有する多孔質シリカ系 粒子を含む沈殿物(一部の沈降液を含む)を、 施例1に示す工程(e)~(f)に供して、実施例1の 合と同様な条件下で操作を行い、多孔質シ カ系粒子の乾燥粉体2n(以下、「比較例乾燥 体2n」という)を得た。
このようにして得られた比較例乾燥粉体2nに いて、実施例1の場合と同様に、平均粒子径 、粒子変動係数、表面平滑度、表面粗さ、非 真球率、比表面積、吸油量、細孔容積、圧縮 強度、シリカ純度、乾燥減量率および強熱減 量率をそれぞれ測定した。その結果を表9に す。
さらに、この比較例乾燥粉体2nについて、走 型電子顕微鏡を用いて、粒子表面の状態を3 ,000倍と10,000倍の倍率で観察したところ、い れの倍率においても粒子表面に小粒子など 異物が殆ど観察されなかった。

次に、得られた比較例乾燥粉体2nを、実施例1 の場合と同じ条件下で焼成して、多孔質シリ カ系粒子の焼成粉体3n(以下、「比較例焼成粉 体3n」という)を得た。
このようにして得られた比較例焼成粉体3nに いて、実施例1の場合と同様に、平均粒子径 、粒子変動係数、表面平滑度、表面粗さ、非 真球率、比表面積、吸油量、細孔容積、圧縮 強度、シリカ純度、乾燥減量率および強熱減 量率をそれぞれ測定した。その結果を表10に す。
さらに、この比較例焼成粉体3nについて、走 型電子顕微鏡を用いて、粒子表面の状態を3 ,000倍と10,000倍の倍率で観察したところ、い れの倍率においても粒子表面に小粒子など 異物が殆ど観察されなかった。しかし、得 れた比較例焼成粉体2nの平均粒子径は、34μm あった。
なお、この比較例焼成粉体2nは、以下に記載 る比較例に使用するために、調製されたも である。

[実施例11および比較例12]
前記焼成粉体の官能テスト
実施例1~10で得られた実施例焼成粉体3A~3Jおよ び比較例1~11で得られた比較例焼成粉体3a~3n( だし、3g、3lおよび3mは欠番)を用いて、これ の粉体の感触を上記の試験法で評価した。 の結果を表11に示す。
 その結果、前記実施例焼成粉体は、化粧料 感触改良材として極めて優れているが、前 比較例焼成粉体は、該感触改良材して適し いないことが分かった。

[実施例12および比較例13]
パウダーファンデーションの調製
表12に示す配合比率(重量%)となるように、実 例1~10で得られた実施例焼成粉体3A~3Jおよび 較例1~11で得られた比較例焼成粉体3a~3n(ただ し、3g、3lおよび3mは欠番)の成分(1)および(2)~( 9)をそれぞれミキサーに入れて撹拌し、均一 混合した。次に、下記化粧料成分(10)~(12)を のミキサーに入れて撹拌し、さらに均一に 合した。次いで、得られたケーキ状物質を 砕処理した後、その中から約12gを取り出し 46mm×54mm×4mmの角金皿に入れてプレス成型し 。
 これにより、実施例焼成粉体3A~3Jを配合し 実施例化粧料A~J、および比較例焼成粉体比 例焼成粉体3a~3n(ただし、3g、3lおよび3mは欠 )を配合した比較例化粧料a~nを得た。

 次いで、このようにして得られた実施例化 料A~J、および比較例化粧料a~nの使用感(塗布 中の感触と塗布後の感触)について、上記の 験法で評価した。その結果を表13に示す。
 その結果、前記実施例化粧料は、その使用 が塗布中および塗布後においても非常に優 ていることが分かった。しかし、前記比較 化粧料は、その使用感がよくないことが分 った。

図1は、実施例1の工程(a)(すなわち、噴 乾燥工程)から得られた多孔質シリカ系粒子 を、走査型電子顕微鏡で撮った倍率3000倍の 真(SEM写真)である。 図2は、実施例1の工程(a)(すなわち、噴 乾燥工程)から得られた多孔質シリカ系粒子 を、走査型電子顕微鏡で撮った倍率10000倍の 真(SEM写真)である。 図3は、実施例1の焼成工程から得られ 多孔質シリカ系粒子を、走査型電子顕微鏡 撮った倍率3000倍の写真(SEM写真)である。 図4は、実施例1の焼成工程から得られ 多孔質シリカ系粒子を、走査型電子顕微鏡 撮った倍率10000倍の写真(SEM写真)である。

図5は、比較例6の焼成工程から得られ 多孔質シリカ系粒子(乾式分級品を加工した の)を、走査型電子顕微鏡で撮った倍率3000 の写真(SEM写真)である。 図6は、比較例6の焼成工程から得られ 多孔質シリカ系粒子(乾式分級品を加工した の)を、走査型電子顕微鏡で撮った倍率10000 の写真(SEM写真)である。 図7は、比較例7の焼成工程から得られ 多孔質シリカ系粒子(市販品を加工したもの) を、走査型電子顕微鏡で撮った倍率3000倍の 真(SEM写真)である。 図8は、比較例7の焼成工程から得られ 多孔質シリカ系粒子(市販品を加工したもの) を、走査型電子顕微鏡で撮った倍率10000倍の 真(SEM写真)である。

図9は、比較例8の焼成工程から得られ 多孔質シリカ系粒子(超音波洗浄装置を用い 焼成品を加工したもの)を、走査型電子顕微 鏡で撮った倍率3000倍の写真(SEM写真)である。 図10は、比較例8の焼成工程から得られ た多孔質シリカ系粒子(市販品を超音波洗浄 置を用いて加工したもの)を、走査型電子顕 鏡で撮った倍率10000倍の写真(SEM写真)である 。 図11は、実施例1の焼成工程から得られ た多孔質シリカ系粒子を、透過型電子顕微鏡 で撮った倍率100000倍の写真(TEM写真)である。 図12は、比較例6の焼成工程から得られ た多孔質シリカ系粒子(乾式分級品を加工し もの)を、透過型電子顕微鏡で撮った倍率1000 00倍の写真(TEM写真)である。