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Title:
POSITION INFORMATION DETECTION DEVICE, POSITION INFORMATION DETECTION METHOD, AND POSITION INFORMATION DETECTION PROGRAM
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/084523
Kind Code:
A1
Abstract:
It is possible to provide a position information detection device, method, and program which can detect position information with a high accuracy by using a simple identification mark and improve the successful position detection ratio even when a cheap imaging element is used. The position information detection device includes: an identification mark (102) including three reference points arranged at a predetermined interval on the same straight line on a display (103); an imaging unit (203) which images the identification mark (102); an identification mark extraction unit (261) which extracts an identification mark image from the captured image; a reference point extraction unit (206) which extracts the reference points from the identification mark; a position information calculation unit (207) which calculates the position information on the imaging unit (203) with respect to the display region according to the coordinate system specified by the reference points; and an instruction position calculation unit (271) which assumes relative positions of the respective extracted reference points as projection conversions of the relative positions of the respective reference points of the identification mark (102) and calculates the instruction position of the imaging unit (203) according to the reverse projection conversion corresponding to the projection conversions.

Inventors:
MAKITA NORIKAZU (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/001495
Publication Date:
July 17, 2008
Filing Date:
December 28, 2007
Export Citation:
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Assignee:
TAMURA SEISAKUSHO KK (JP)
MAKITA NORIKAZU (JP)
International Classes:
G01B11/00; A63F13/219; F41G3/26; G01B11/26; G06F3/033; G06F3/0346
Foreign References:
JP2004348459A2004-12-09
JP2005021458A2005-01-27
JP2003038849A2003-02-12
JP2001273503A2001-10-05
JP2003083715A2003-03-19
Attorney, Agent or Firm:
KIUCHI, Mitsuharu (Toranomon-Yoshiara Bldg. 1-6-13, Nishi-Shinbashi, Minato-k, Tokyo 03, JP)
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Claims:
 指示対象平面側に配設された識別マークを、カメラレンズを介して撮像する撮像部と、
 前記撮像部が撮像した画像から、識別マーク像を抽出する識別マーク抽出部と、
 前記識別マーク像から、参照点を抽出する参照点抽出部と、
 抽出された参照点を記憶する参照点記憶部と、
 前記参照点により特定される座標系に基づいて、指示対象平面に対する前記撮像部の位置情報を算出する位置情報算出部と、
 を有し、
 前記識別マークは、同一直線上に所定の間隔で配置された少なくとも3つの参照点を含み、
 前記位置情報算出部は、前記識別マークにおける各参照点の相対位置に対して、前記参照点抽出部により抽出された各参照点の相対位置を射影像とした場合に、この射影像に対する逆射影変換に基づいて、指示対象平面の指示対象領域における前記撮像部の指示位置を算出する指示位置算出部を有することを特徴とする位置情報検出装置。
 前記識別マークにおける各参照点は、等間隔で配置されていることを特徴とする請求項1記載の位置情報検出装置。
 前記位置情報算出部は、前記撮像部のカメラレンズの光軸周りの回転角を算出する回転角算出部を有し、
 前記回転角算出部は、回転角誤差補正曲面を用いて、誤差を補正する回転角誤差補正部を有することを特徴とする請求項1記載の位置情報検出装置。
 指示対象領域における複数の所定点に、前記カメラレンズの照準を合わせた際の指示位置に基づいて、キャリブレーション用の任意の指示点の指示位置を求めるキャリブレーション演算部を有することを特徴とする請求項1記載の位置情報検出装置。
 前記参照点は、前記識別マークの重心であることを特徴とする請求項1記載の位置情報検出装置。
 前記識別マーク抽出部による識別マークの抽出ができない場合に、前記参照点記憶部に記憶された参照点に基づいて、参照点を推定する参照点推定部を有することを特徴とする請求項1記載の位置情報検出装置。
 前記参照点推定部は、
 前記参照点記憶部に記憶された参照点に基づいて、識別マークの近傍領域を算出する領域算出部と、
 前記近傍領域において遮断すべき背景光を検出する背景光検出部と、
 前記背景光検出部による検出結果に基づいて、前記近傍領域における識別マークの重心を推定する重心推定部と、
 前記重心推定部により推定された重心に基づいて、参照点を推定する推定部と、
 を有することを特徴とする請求項6記載の位置情報検出装置。
 前記推定部による推定のために、前記重心推定部により推定された重心と、前記参照点記憶部に記憶された参照点との対応付けを行う整合部を有することを特徴とする請求項7記載の位置情報検出装置。
 前記識別マーク側には、前記撮像部が撮像した画像から前記識別マークを識別可能とする光源が配設されていることを特徴とする請求項1記載の位置情報検出装置。
 前記撮像部は、前記識別マークに光を照射する投光部を有することを特徴とする請求項1記載の位置情報検出装置。
 前記撮像部、前記参照点抽出部及び前記位置情報算出部が一体的に構成されていることを特徴とする請求項1記載の位置情報検出装置。
 カメラレンズを有する撮像部が接続されたコンピュータが、識別マーク抽出部、参照点抽出部、参照点記憶部、指示位置算出部を有し、
 撮像部が、指示対象平面側に同一直線上に配設された少なくとも3つの参照点を含む識別マークを、カメラレンズを介して撮像する処理と、
 前記識別マーク抽出部が、撮像部により撮像された画像から、識別マーク像を抽出する処理と、
 前記参照点抽出部が、前記識別マーク像から参照点を抽出する処理と、
 前記参照点記憶部が、抽出された参照点を記憶する処理と、
 前記指示位置算出部が、前記識別マークにおける各参照点の相対位置に対して、前記参照点抽出部により抽出された各参照点の相対位置を射影像とした場合に、この射影像に対する逆射影変換に基づいて、指示対象平面の指示対象領域における前記撮像部の指示位置を算出する処理と、
 を実行することを特徴とする位置情報検出方法。
 撮像部が接続されたコンピュータにより実行可能な位置情報検出プログラムにおいて、
 指示対象平面側に同一直線上に配設された少なくとも3つの参照点を含む識別マークを、前記撮像部にカメラレンズを介して撮像させる処理と、
 前記撮像部により撮像された画像から、識別マーク像を抽出させる処理と、
 前記識別マーク像から参照点を抽出させる処理と、
 抽出された参照点を記憶させる処理と、
 前記識別マークにおける各参照点の相対位置に対して、抽出された各参照点の相対位置を射影像とした場合に、この射影像に対する逆射影変換に基づいて、指示対象平面の指示対象領域における前記撮像部の指示位置を算出する処理と、
 を前記コンピュータに実行させることを特徴とする位置情報検出プログラム。
Description:
位置情報検出装置、位置情報検 方法及び位置情報検出プログラム

 本発明は、画面などの指示対象平面に対 て、指示した位置を特定する位置情報検出 置、その方法およびそのプログラムに関す 。

 従来から、CRTやLCDなどの表示装置とその 示画面上の位置を特定するデバイスによっ 構成されるシステムが開発されている。そ 一例が射撃ゲーム装置である。一般に、銃 撃型ゲームでは、ディスプレイの画像表示 域に表示された標的に向かって、ガン型コ トローラの照準を合わせ、その狙いの正確 を判定すること等によってゲームを進行さ る。そのため、少なくともガン型コントロ ラが画像表示領域内のいかなる位置に照準 合わせているか(指示位置)を検出する必要 ある。

 このように画面上の位置を特定するための 法として、ディスプレイに表示され若しく その周囲に配置された識別マークを撮像し これを解析することにより、指示位置を算 するものがある。たとえば、特許文献1に記 載された技術は、ゲーム画面の左右両端に配 置された赤外光スポットを模擬銃(ガン型コ トローラ)に内蔵されたCCDカメラで撮像し、 の撮像位置に基づいてガン型コントローラ 着弾位置を検出するものである。

特許第2681454号公報

 上記の従来技術においては、CCDカメラに る赤外光スポットの撮像位置に基づく位置 出を行っているため、ゲーム画面とガン型 ントローラ(CCDカメラ)の相対位置が固定さ ている場合には、比較的誤差の少ない位置 出が可能となる。ところが、最近の銃射撃 ゲームは多様化が進んでおり、競技者がガ 型コントローラを手に持って、指示する位 や姿勢を自由に選択できるようにする必要 あるものが多い。このようなゲームでは、 ーム中に、ゲーム画面とガン型コントロー の相対位置が多様に変化することになる。 かし、かかる場合には、上記のような従来 術では、位置検出の誤差が無視できない程 に発生する可能性がある。

 また、CCDカメラに一般的な撮像素子を用 る場合、被写体や撮像素子が比較的高速に 動すると、被写体の像がぶれてしまい、期 する画像認識結果が得られず、対象画面の 定に失敗してしまう場合がある。この問題 解決する一つの方法として、シャッタース ードが高速な撮像素子を用いることが考え れる。しかし、このような高速な撮像素子 、普及型撮像素子と比較して高価である。

 本発明は、上記のような従来技術の問題 を解決するために提案されたものであり、 の目的は、非常に簡素な識別マークを用い 、位置情報を高精度に検出できるとともに 安価な撮像素子を用いても、位置検出の成 率を向上させることができる位置情報検出 置、方法及びプログラムを提供することに る。

 上記の目的を達成するために、本発明の 置情報検出装置は、指示対象平面側に配設 れた識別マークを、カメラレンズを介して 像する撮像部と、前記撮像部が撮像した画 から、識別マーク像を抽出する識別マーク 出部と、前記識別マーク像から、参照点を 出する参照点抽出部と、抽出された参照点 記憶する参照点記憶部と、前記参照点によ 特定される座標系に基づいて、指示対象平 に対する前記撮像部の位置情報を算出する 置情報算出部と、を有し、前記識別マーク 、同一直線上に所定の間隔で配置された少 くとも3つの参照点を含み、前記位置情報算 出部は、前記識別マークにおける各参照点の 相対位置に対して、前記参照点抽出部により 抽出された各参照点の相対位置を射影像とし た場合に、この射影像に対する逆射影変換に 基づいて、指示対象平面の指示対象領域にお ける前記撮像部の指示位置を算出する指示位 置算出部を有することを特徴とする。なお、 本発明は、上記の各部の機能を実現するため の位置情報検出方法、位置情報検出プログラ ムとして捉えることもできる。

 以上のような本発明では、同一直線上に 置した3つの参照点の位置と、撮像された画 像から抽出された参照点の位置とを用いて、 逆射影変換に基づく算出を行うことにより、 撮像部の指示位置検出誤差を小さく抑えるこ とができる。

 他の態様では、前記識別マークにおける 参照点は、等間隔で配置されていることを 徴とする。

 以上のような態様では、参照点が等間隔 配置された識別マークを用いることにより 演算式を簡略化することができるので、処 負担を軽減し、高速な処理が可能となる。

 他の態様は、前記位置情報算出部は、前 撮像部のカメラレンズの光軸周りの回転角 算出する回転角算出部を有し、前記回転角 出部は、回転角誤差補正曲面を用いて、誤 を補正する回転角誤差補正部を有すること 特徴とする。

 以上のような態様では、指示対象平面に する撮像部の指示位置のみならず、撮像部 回転角も得ることができるので、ゲーム内 、適用範囲等の多様化、高度化を図ること できる。さらに、回転角誤差補正曲面を用 ることにより、大域的な誤差をキャンセル きる。

 他の態様は、指示対象領域における複数 所定点に、前記カメラレンズの照準を合わ た際の指示位置に基づいて、キャリブレー ョン用の任意の指示点の指示位置を求める ャリブレーション演算部を有することを特 とする。

 以上のような態様では、本発明で使用す 識別マークに適したキャリブレーションを 行することにより、誤差が低減される。

 他の態様は、前記参照点は、前記識別マ クの重心であることを特徴とする。

 以上のような態様では、識別マークとし は、重心が特定できるものを用いればよい で、構成が単純であり、抽出も容易となる また、識別マークの特徴や設置方法に変化 持たせることにより、方向の特定も可能と る。

 他の態様は、前記識別マーク抽出部によ 識別マークの抽出ができない場合に、前記 照点記憶部に記憶された参照点に基づいて 参照点を推定する参照点推定部を有するこ を特徴とする。

 以上のような態様では、被写体や撮像素 が高速に移動した場合に、撮像部が撮像し 画像から識別マークの抽出ができず、その めに参照点の抽出に失敗したとしても、直 の参照点の抽出若しくは推定に成功してい 場合には、参照点推定処理により、参照点 良好に推定可能となる。したがって、高価 撮像素子を用いずとも、位置検出の成功率 向上させることができる。

 他の態様は、前記参照点推定部は、前記 照点記憶部に記憶された参照点に基づいて 識別マークの近傍領域を算出する領域算出 と、前記近傍領域において遮断すべき背景 を検出する背景光検出部と、前記背景光検 部による検出結果に基づいて、前記近傍領 における識別マークの重心を推定する重心 定部と、前記重心推定部により推定された 心に基づいて、参照点を推定する推定部と を有することを特徴とする。

 以上のような態様では、直前に記憶され 参照点に基づいて算出された識別マークの 傍領域に基づいて、識別マークの重心を推 して、これにより参照点を推定するので、 理すべきデータ量を低減して高速化を図り つ、より高い確度によって良好な参照点推 ができる。

 他の態様は、前記推定部による推定のた に、前記重心推定部により推定された重心 、前記参照点記憶部に記憶された参照点と 対応付けを行う整合部を有することを特徴 する。

 以上のような態様では、推定できない重 があった場合であっても、直前の参照点に づいて、参照点を推定できるので、参照点 得られる可能性が高まる。

 他の態様は、前記識別マーク側には、前 撮像部が撮像した画像から前記識別マーク 識別可能とする光源が配設されていること 特徴とする。

 以上のような態様では、識別マークを自 光型とすることにより、周囲の照明環境に かわらず、識別マークを明確に識別できる

 他の態様は、前記撮像部は、前記識別マ クに光を照射する投光部を有することを特 とする。

 以上のような態様では、識別マークを反 型として構成できるので、設置が容易であ 、家庭用途に適している。

 他の態様は、前記撮像部、前記参照点抽 部及び前記位置情報算出部が一体的に構成 れていることを特徴とする。

 以上のような態様では、撮像部等を別体 構成するよりも、全体構成を簡素化でき、 置間の接続作業を簡略化できる。

 以上説明したように、本発明によれば、 常に簡素な識別マークを用いて、位置情報 高精度に検出できるとともに、安価な撮像 子を用いても、位置検出の成功率を向上さ ることが可能な位置情報検出装置、方法及 プログラムを提供することができる。

本発明の一実施形態を示す全体構成図 ある。 図1に示す実施形態の機能ブロック図で ある。 図1の実施形態に使用する識別マークの 例を示す説明図であり、(a)は点光源によるも の、(b)は幾何学的パターンによるもの、(c)は 分割構成によるものである。 図1の実施形態の処理手順を示すフロー チャートである。 図1の実施形態で用いる座標系を示す説 明図である。 識別マークの参照点を2点とした場合の 指示位置検出方法を示す説明図である。 図1の実施形態の指示位置検出方法を示 す説明図である。 カメラレンズ光軸周りの回転角誤差を す説明図である。 カメラレンズ光軸周りの回転角誤差を す説明図である。 図1の実施形態の近傍領域算出例を示 説明図である。 図1の実施形態の背景光遮断閾値の例 示す説明図である。 図1の実施形態の識別マーク重心推定 理の一例を示す説明図である。 図1の実施形態の区画選択処理の一例 示す説明図である。

符号の説明

100…位置情報検出装置
101…ガン型コントローラ
102…識別マーク
103…ディスプレイ
103A…画像表示領域
104…ゲーム機
201…操作部
203…撮像部
204…投光部
205…周辺制御部
206…参照点抽出部
207…位置情報算出部
208…参照点推定部
209…I/O部
261…識別マーク抽出部
262…重心判定部
271…指示位置算出部
272…回転角算出部
273…レンズ位置算出部
274…キャリブレーション演算部
281…領域算出部
282…背景光検出部
283…重心推定部
284…整合部
285…推定部

 以下、本発明の位置情報検出装置を、銃射 型ゲームに適用する際の一実施形態につい 、図面を参照して説明する。
[実施形態の概要]
 まず、本実施形態の概要を、図1及び図2を 照して説明する。なお、図1は、本実施形態 全体構成を示す外観斜視図であり、図2は機 能ブロック図である。ただし、以降の説明は 、本実施形態のみならず、本発明が目的とす る機能を実現するための他の応用例に対する 説明としても、容易に読み替えることができ る。さらに、図2の機能ブロック図は概念的 ものであり、これらの機能を実現する具体 な回路は種々考えられるため、実装方法等 限定するものではない。

 本実施形態の位置情報検出装置100は、ガ 型コントローラ101、ゲーム機104及びディス レイ103を使用する銃射撃型ゲームに適用し システムである。ゲーム機104は、ゲームプ グラムを実行可能なホスト機器であればよ 、たとえば、パーソナルコンピュータ等で ってもよい。ディスプレイ103は、表示領域 指示対象平面を構成する表示手段であれば く、たとえば、TV、スクリーン、パネル等 あってもよい。ガン型コントローラ101は、 ームの射撃に用いる銃として機能するもの あり、その内部に、位置情報を検出するた の構成を有している。さらに、識別マーク10 2は、ディスプレイ103上の画像表示領域(指示 象領域)103Aの周辺に設置して運用する。

 そして、本実施形態においては、ディス レイ103に配設された識別マーク102を撮像す 撮像部203、識別マーク102の参照点を抽出す 参照点抽出部206、ガン型コントローラ101の 示位置を含む位置情報を算出する位置情報 出部207、参照点を推定する参照点推定部208 が、ガン型コントローラ101の内部に実装さ 、一体的に構成されている。

 また、本実施形態では、指示位置のみな ず、ガン型コントローラ101の銃身軸周りの 転角やディスプレイ103に対する位置(レンズ 位置)等の相対的な位置情報をも検出できる うにして、ゲーム内容の多様化を可能とし いる。

 さらに、本実施形態は、被写体や撮像素子 高速な移動によって所望の識別マーク像が られない場合においても、以下のような特 によって、参照矩形を良好に推定し位置検 を行うことが可能となる。
(A)直前の参照点に基づいて、参照点間を結ぶ 最大線分長に応じた近傍領域を決定する。
(B)現画像上の直前に求められた近傍領域の部 分画像より、識別マーク画像の背景と見做す べき画素値の閾値を求める。
(C)現画像上の直前に求められた近傍領域の部 分画像より、画素集合の重心を求める。
(D)抽出された参照点の一部と部分画像の重心 より、現画像上の参照点を推定する。

[実施形態の構成]
 次に、本実施形態の構成を具体的に説明す 。
[ディスプレイ103]
 まず、ディスプレイ103は、CRTやLCD等のテレ 受像機やコンピュータ用の表示装置である ディスプレイ103には、ゲーム機104で実行さ るゲームプログラムの進行に応じて、画像 号が入力される。そして、その矩形型の画 表示領域(指示対象平面)103Aに、入力された 像信号に応じた画像が表示される。

[識別マーク102]
 識別マーク102は、ディスプレイ103上の画像 示領域103Aを特定するために、画像表示領域 103Aの外周部分に複数設置されている。この 別マーク102は、図3(a)に示すように、点光源 集合であってもよいし、図3(b)に示すように 、幾何学的パターン(図形)をその表面に有す ものであってもよい。なお、識別マーク102 設けられる支持部材は、図1、図3(a)(b)のよ に一体となっていてもよいし、図3(c)のよう 、複数に分割されてもよい。

 本発明における識別マーク102に使用され 点光源若しくは幾何学的パターンは、図3に 示すように、左右と中央の3つあればよい(権 範囲は3つには限定されない。但し、これよ り多ければ冗長となるため3つで必要十分)。 3(a)における左の点光源は、右のものと区別 するために物理的に2つあるが、機能的には1 と考える。同様の理由から、図3(b)における 左の幾何学的パターンは、右のものと形状が 異なっているが、機能的には1つと考える。 れらの識別マーク102は、参照点(本実施形態 は重心)の抽出が可能であれば、どのような 形状であってもよい。なお、後述するように 、3つの点光源若しくは幾何学的パターンの 照点は、同一直線上に並んでいる必要があ が、各参照点間の距離は、異なっていても 等であってもよい。

 また、識別マーク102は、自発光型と反射 の2種類に分類できる。識別マーク102を反射 型とする場合、たとえば、表面は主に、図3(b )の穴(幾何学的パターン内の白色部分)及び背 景部分の光の反射率が小さく、それ以外の部 分の反射率が高い構成とする。自由な位置で 射撃を可能とするためには、高反射率部分の 素材には再帰反射特性を有するものが望まし いと言える。

 識別マーク102を自発光型とする場合、た えば、背面から表面へ向かってマーク内部 ら光を放射する光源を備える。この場合、 ン型コントローラ101側に、投光部204を実装 る必要はなくなる。但し、識別マーク102側 光源及びその光源への給電が必要となる。 の場合、たとえば、表面は主に、図3(b)の穴 及び背景部分の光の透過率が小さく、それ以 外の部分で光を透過、拡散する構成とする。

 なお、以上の説明の通り、識別マーク102 形状とその背景部分とは、色彩や素材等か 、境界が光学的に識別できればよいのであ 、特定の形状には限定されない。同一平面 に形成されているか否かも問わない。した って、平面状に描かれたものであってもよ し、物理的な穴や窪み、隆起や突出等によ て形成されていてもよい。

[ゲーム機104]
 ゲーム機104は、所定のプログラムを実行し 当該実行にしたがってゲーム用の画像を表 するための画像信号を生成し、これをディ プレイ103に出力する機器である。このゲー 機104は、位置情報検出部202から、ガン型コ トローラ101によって指定された画像表示領 103A上の点の指示位置データその他等のデー タが入力され、当該データを基に、プログラ ムの実行に応じた所定のゲーム進行処理を行 う。したがって、ゲーム機は、家庭用のゲー ム機のみならず、アーケードゲーム機やゲー ムプログラムをインストールしたコンピュー タであってもよい。

[ガン型コントローラ101]
 ガン型コントローラ101は、操作部201、撮像 203、投光部204、周辺制御部205、参照点抽出 206、位置情報算出部207、参照点推定部208、I /O部209を有している。

 操作部201は、引き金(トリガ)などであり ユーザの指などの操作によって所定の位置 で引かれると、操作信号を出力する。なお 操作部201の具体的な構成は、本発明とは基 的に独立したものであり、特定のものには 定されない。したがって、必ずしも引き金 形状をしている必要はなく、たとえば、押 ボタンやトグル等のスイッチであっても、 の遮蔽を検知するセンサであってもよい。

 撮像部203は、主に光学フィルタ、レンズ 撮像素子で構成されている。レンズはガン コントローラ101の銃口付近にその光軸上で 準が合うように設置されている。撮像素子 、レンズよりも内部に撮像面が光軸と直交 るように設置されている。光学フィルタは 撮影対象とする光の波長領域のみを良好に 過させるものとし、レンズ付近に設置され かレンズ自体の素材となっている。

 投光部204は、主に撮影対象とする波長領 で発光する発光素子群で構成されている。 の投光部204は、撮像部203のレンズ外周に、 軸よりもやや外側に傾けた状態で設置され いる。なお、投光部204は、識別マーク102と て反射型を採用する際に必要となる。

 周辺制御部205は、投光部204の発光及び撮 部203の撮像を制御する手段である。たとえ 、発光タイミングの制御、投光部204の光量 撮像部203の感度などの調整が可能な設定と ることもできる。

 参照点抽出部206は、識別マーク102の構成 よらず、撮影された画像を解析して、識別 ーク像からその特徴点となる参照点を抽出 る手段である。参照点抽出部206は、識別マ クに対応する画像成分を抽出する識別マー 抽出部261、識別マーク像の重心を判定する 心判定部262を有している。参照点は、たと ば、点光源の場合は各光源に対応する画像 分の重心点とする。幾何学的パターンで構 される場合は、各パターンに対応する重心 などを参照点とする。

 位置情報算出部207は、抽出された参照点 に基づいて、画像表示領域103Aにおけるカメ ラ(撮像部203)の外部パラメータを検出する手 である。本実施形態においては、カメラの 部パラメータを、指示対象領域における指 位置(2次元)、カメラレンズ光軸周りの回転 (1次元)および指示対象領域からカメラレン までの距離(1次元)と定義している。それぞ 、指示位置算出部271、回転角算出部272、レ ズ位置算出部273によって算出される。さら 、位置情報算出部207は、後述するキャリブ ーションのための演算を行うキャリブレー ョン演算部274を有している。

 参照点推定部208は、後述するように、参 点の抽出に失敗した撮影画像を対象として 照点の推定を行う手段である。参照点推定 208は、直前に抽出若しくは推定された参照 をもとに、識別マーク近傍領域を算出する 域算出部281、遮断すべき背景光を検出する 景光検出部282、識別マーク近傍領域と背景 に基づいて、識別マークの重心を推定する 心推定部283、推定された重心に基づいて、 前に抽出若しくは推定された参照点との対 付けを行う整合部284、推定された重心と整 部による対応付けの結果から、参照点を推 する推定部285を有している。参照点抽出部2 06、位置情報算出部207、参照点推定部208にお る具体的な処理は、後述する。

 また、各処理で抽出、算出等された情報 、適宜、メモリ等の記憶手段に記憶され、 処理に利用されるが、常識的であるため、 示は省略する。記憶手段として、どのよう 種類、容量のものを確保するかについては 自由である。特に、本実施形態においては 抽出された参照点や推定された参照点もメ リに記憶され(参照点記憶部)、直前に抽出 れた参照点や推定された参照点は、参照点 定処理に利用される。なお、I/O部209は、外 機器との入出力を制御する手段である。

[実施形態の作用]
 以上のような本実施形態による指示位置等 検出処理を、図4のフローチャート、図5~13 説明図を参照して説明する。なお、下記の 理手順は例示であり、各処理において必要 情報がその前段階のいずれかにおいて得ら ているのであれば、順序が前後してもよい

[識別マークの撮像…ステップ401]
 まず、識別マークの点光源や幾何学的パタ ン(識別マークパターン)を撮像部203で撮影 る。すなわち、ガン型コントローラ101の照 を、ディスプレイ103の画像表示領域103A近辺 合わせている場合、投光部204から放射され 光が、識別マーク102表面で反射し、その一 が撮像部203に入射し、撮像素子で撮影され 。なお、放射光が識別マーク102に到達しな 場合、その反射光は当然撮影されない。

 また、自発光型の識別マーク102を使用し 、投光部204を省略した場合には、識別マー 102から放射された光が、撮像部203に入射す 。以上のように撮影された画像は、処理に した画像データ(たとえば、2値画像等)に変 される。

[参照点抽出…ステップ402~405]
 撮影された画像データは、参照点抽出部206 解析されて、参照点が抽出される。つまり 識別マーク抽出部261が、撮像された画像デ タから、各光源若しくは幾何学的パターン 対応する画像成分を抽出し(ステップ402)、 心判定部262が、抽出した画像成分の重心点 算出する(ステップ404)。この重心点が、参照 点として抽出され、記憶される(ステップ405)

 識別マークの画像成分の抽出、重心の算 は、周知の技術を適用可能である。なお、 像部203により撮像される画像には、目的と る識別マークの画像成分のみが撮影される うに、周辺制御部205によって、あらかじめ 源の出力や撮像素子の受光感度などが適切 設定されている。

 また、必要であれば幾何学的な条件など より、ノイズ成分を除去しておく。たとえ 、重心点を求めた画像成分の面積を同時に 憶しておき、その面積が正常値範囲から外 ている場合にはノイズ成分と判定し、参照 としないノイズ除去方法が考えられる。さ に、参照点は全て同一直線上に存在する制 条件による弁別方法を適用することが考え れる。すなわち、3つの参照点座標から得ら れる任意の2つのベクトルの外積の大きさは 理想的には0となる。このため、4つ以上の参 照点候補が得られた場合、総当りで選択でき る任意の3点の集合のうち、前記外積の大き が最小となる集合を、参照点として抽出で る。これにより、ノイズ耐性がさらに向上 る。

 なお、参照点を抽出する過程では、参照 群の配置や識別マーク102の幾何学的特徴な から、指示対象領域である画像表示領域の 置と天地に関する情報を特定する(ステップ 404)。

 識別マーク102が当初の設置位置から移動 ない限り、参照点と画像表示領域103Aとの位 置関係は変化しないため、参照点の位置情報 から画像表示領域103Aを特定することができ (後述のキャリブレーションを参照)。

 識別マーク102が、図3(a)の点光源の場合、 参照点間の距離をすべて求め、点間距離が小 さく抑えられる参照点群のうちいずれかを画 像表示領域の左上隅に対応する参照点(基準 照点)とすることができる。識別マーク102が 3(b)の幾何学的パターンで構成される場合、 いずれかの幾何学的特徴を有する識別マーク 102に対応する参照点を選択してもよい。この ように画像表示領域の天地を知ることが、正 しい位置検出には必須である。

 識別マーク102の表面が画像表示領域103Aと 同一平面上になるように、参照点を結ぶ直線 と画像表示領域との水平方向の辺が平行とな るように設置することで、より正確な位置検 出が実現できる。

 レンズに歪曲収差がある場合、検出した 示位置等に歪曲収差による誤差が含まれて まうので、少なくとも抽出された参照点す てに、歪曲収差補正を実施する。

[位置情報検出…ステップ406~408]
 位置情報算出部207においては、抽出された 照点群に基づいて、カメラの外部パラメー を検出する。つまり、後述するように、指 位置算出部271が、画像表示領域103Aにおける 指示対象領域におけるカメラの指示位置を算 出し(ステップ406)、回転角算出部272が、カメ レンズ光軸周りの回転角を算出し(ステップ 407)、レンズ位置算出部273が、指示対象領域 らカメラレンズまでの距離を算出する(ステ プ408)。なお、回転角以外は後述のとおり正 規化される。

 このようなパラメータの算出手順を、以下 詳述する。すなわち、図5に示すように、図 1の銃射撃型ゲームをプレイする実3次元空間 座標系を定める。世界座標系O w -x w y w z w の原点は、基準参照点に位置し、x w 軸は、参照点群が乗る直線上にあり、y w 軸は、それに直交しかつ指示対象領域平面に 乗り、z w 軸はx w ,y w 軸に直交する。

 指示座標系O-xyは、世界座標系のx w -y w 平面上にあり、原点を指示対象領域の左上隅 とし、x,y軸は、それぞれx w ,y w 軸と平行とする。カメラ座標系O c -x c y c z c の原点は、レンズの主点に位置し、x c ,y c 軸は、それぞれ撮像素子受光面の水平、垂直 方向に沿い、z c 軸は、光軸に一致する。

 画像座標系O I -x I y I の原点は、撮像素子受光面の中心に位置し、 x I ,y I 軸は、それぞれ受光面の水平、垂直方向に沿 う。撮像素子受光面の法線はz軸に一致して り、受光面とレンズ主点までの距離はレン の焦点距離fとする。ただし、fは未知であっ てもよい。

 世界座標系のx w ,y w 軸は、原点O w から最も離れた参照点までの距離を1として 規化され、z w 軸は、後述のキャリブレーションの際のガン 型コントローラ101のレンズ位置までの距離を 1として正規化される。指示座標系のx,y軸は それぞれ指示対象領域の幅と高さを1として 規化される。また、ガン型コントローラ101 照準は画像座標系の原点O I に一致させる。

 ここで、従来の位置情報検出装置のうち、 発明で言う識別マークの参照点を2点とした 場合の指示位置検出方法を、図6を参照して 明する。すなわち、図5において、指示対象 域と撮像素子受光面の法線が一致している 合、指示対象領域上の世界座標系におけるp ’=(x’,y’,0) T は、識別マークから得られる画像平面上の2 の参照点p I0 ,p I1 を用いて、式(1)のとおり求めることができる 。

 p’を指示座標系の対応点pに変換しなけれ ならないが、この際、指示対象領域を特定 るためのキャリブレーション動作として、 来はプレイ直前などに同領域の左上隅およ 右下隅の世界座標系での位置座標p’ LT =(x’ LT ,y’ LT ,0) T ,p’ RB =(x’ RB ,y’ RB ,0) T を、p’同様に、ガン型コントローラ101の照 を合わせて求めておいたのち、プレイ中は (2)により、pを求めていた。

 カメラレンズ光軸周りの回転角は、画像 面上の2つの参照点が乗る直線を用いて求め ることができる。キャリブレーション時のガ ン型コントローラ101の姿勢を回転角計測の基 準とし、この際の2つの参照点がつくる画像 面上の直線を記憶しておく。プレイ中にも 様な直線を求め、キャリブレーション時に 憶した直線と成す角を回転角とする。

 指示対象領域からカメラレンズまでの距 は、画像平面上の2つの参照点を結ぶ線分の 長さを用いて求めることができる。キャリブ レーション時のガン型コントローラ101の位置 を距離計測の基準とし、この際の2つの参照 がつくる画像平面上の線分の長さを記憶し おく。プレイ中にも同様な線分長を求めキ リブレーション時に記憶した線分長を基準 した比を距離とする。よって、距離は、キ リブレーション時の指示対象領域とガン型 ントローラ101間の距離を1として正規化され 。

 一般的なプレイ環境と考えられる以下の表1 の条件下で、式(1),(2)により求めた指示位置 実際の指示位置との間に生ずる誤差の概要 、表2のとおりとなる。いずれの項目も相当 の誤差を含んでいるが、これは式(1),(2)を適 用可能な条件である、指示対象領域と撮像素 子受光面の法線が一致していることが表1の 示条件では守られていないことによる。

 従来手法による各種誤差を抑えるべく、本 施形態では、前述の通り、3つの参照点を同 一直線上に配した識別マーク102を用いている 。つまり、同一直線上の相対位置が既知の3 p c =(1-M)p a +Mp b 点と同直線上の任意点p=(1-n)p a +np b が、任意の射影変換によりそれぞれp Ic =(1-M I )p Ia +M I p Ib ,p I =(1-n I )p Ia +n I p Ib に写像された場合、これらM,M I ,n I を用いて、式(3)のとおりnを求めることがで る。これは射影変換に対する逆射影変換を められたことになる。

よって、p a ,p c ,p b がこの順に等間隔に配置されている場合、式 (4)が言える。

 図7における参照点p’ a ,p’ b ,p’ c を、上記のp a ,p c ,p b に対応させた場合、撮像素子による撮影が射 影変換となるため、p’ a ,p’ b ,p’ c の画像平面における像p Ia ,p Ib ,p Ic と、それらより求められるM I ,n I および既知のMにより、式(3)を用いて、x w 軸上の任意点p=(1-n)p a +np b を厳密に求めることができる。ここで、M I は、式(5)のとおり求まる。

[キャリブレーション]
 式(5)によりx w 軸近傍の任意点も精度よく求めることができ るため、本実施形態でのキャリブレーション は、図7のとおり、指示対象領域の左上隅、 上隅および中心点の3点に、ガン型コントロ ラ101の照準を合わせ、キャリブレーション 算部274が次の手順で行う。

 (i) 指示対象領域の左上隅にガン型コント ーラ101の照準を合わせ、式(1)によりその際 指示位置p’ LT を求める。
 (ii) 同時に式(5)により現在のM I を求める。
 (iii)式(3)において、n I を、p’ LT のx座標値としてnを求め、そのnを新たなx座 値としてp’ LT を更新する。
 (iv) 指示対象領域の右上隅にガン型コント ーラ101の照準を合わせ、式(1)によりその際 指示位置p’ RT を求める。
 (v)  同時に式(5)により、現在のM I を求める。
 (vi) 式(3)において、n I を、p’ RT のx座標値としてnを求め、そのnを新たなx座 値として、p’ RT を更新する。
 (vii)指示対象領域の中心点にガン型コント ーラ101の照準を合わせ、式(1)により、その の指示位置p’ MM を求める。

 上記手順により得られた世界座標系上の3点 p’ LT =(x’ LT ,y’ LT ,0) T ,p’ RT =(x’ RT ,y’ RT ,0) T ,p’ MM =(x’ MM ,y’ MM ,0) T を用いて、任意の指示点p’=(x’,y’,0) T は、式(6)のとおり、指示座標系O-xyでの指示 pに変換できる。

 このキャリブレーションにより求められた 示対象領域内の任意の指示点のy座標値およ び式(5)のM I と、カメラレンズ光軸周りのコントローラの 実際の回転角と回転角算出部272より求めた回 転角との誤差の関係を、図8及び図9に示す。 お、キャリブレーション時のコントローラ 姿勢を、回転角の基準として前述のとおり めている。

 この図8及び図9より、局所的なカメラレン 光軸周りの回転角の誤差は小さいことがわ り、回転角誤差補正曲面(ay+b)(M I -0.5)を用いて大域的な誤差をキャンセルでき 。この際、係数a,bは、非線形最小二乗法に り求めることができる。

 回転角の大域的な誤差をキャンセルするた の回転角誤差補正行列Rは、式(7)のとおりで ある。誤差が5[deg]以下であるため、x≒sinxが 分成立するので三角関数を用いず、計算量 抑えて求めることができる。

 画像平面上での参照点p Ic を中心として、式(7)の回転角誤差補正行列R より残る参照点p Ia ,p Ib を回転させる場合、回転後のそれぞれの対応 点p’ Ia ,p’ Ib は式(8)のとおりである。ただし、Iは単位行 を表す。

 以上により、本実施形態における指示位置 出は次の手順で行う。
 (i)  式(6)により現在の指示位置pを求める
 (ii) 同時に式(3)により現在のM I を求める。
 (iii)式(7)のyを上記pのy座標値としたうえで 式(8)より、p’ Ia ,p’ Ib を求める。
 (iv) 式(1)のp I0 ,p I1 を、それぞれ上記p’ Ia ,p’ Ib として、p’を求める。
 (v)  式(3)のn’をp’のx座標値としてnを求 、そのnを新たなx座標値として、p’を更新 る。
 (vi) 式(6)により、検出誤差が改善された現 の指示位置pを求める。

 表1の条件下で、上記手順により求めた指示 位置と実際の指示位置との間に生ずる誤差の 概要は、表3のとおりである。従来手法によ 表2と比較して、各種誤差が改善されている とがわかる。

 表2、表3共に、x,y軸方向の指示位置誤差 、表1の条件下における指示点の集合をP、  装置内レンズ主点を通る指示対象領域の法 と同領域の交点の集合をL、同レンズ主点位 置lにおいて、同領域上の点pを指示した際の 示位置を求める関数をf(l,p)としたときの、 めた指示位置と実際の指示位置pとの誤差ベ クトルeを表し、誤差上限はeの集合E={e|e=f(l,p) -p,l∈L,p∈P}のすべての元を、x,y軸に正射影し た写像を、それぞれEx,Eyとした場合の、大き が最大となる正方向の元の評価対象成分で る。誤差下限は同様に大きさが最大となる 方向の元の評価対象成分である。

 回転角誤差は、正面から対象領域中心を指 した際に観測される両端の参照点を結ぶ線 s base と、線分s base を観測したときと同一の姿勢でレンズ主点位 置lにおいて同領域上の点pを指示した際に観 される同線分s(l,p)とが成す角度を求める関 f θ (s(l,p),s base )としたときに求めた角度を表し、誤差上下 は求めた角度の集合θ={θ|θ=f θ (s(l,p),s base ),l∈L,p∈P}の元のうちの最大、最小値である

 距離誤差は、線分sの長さを求める関数をf l (s)とした場合、線分s base とs(l,p)との比を表し、誤差上下限は求めた比 の集合R={r|r=f l (s(l,p))/f l (s base ),l∈L,p∈P}の元のうちの最大、最小値である

[参照点推定…ステップ410~414]
 位置情報算出部207は、抽出された参照点を とに、画像表示領域における指示位置等の メラ(撮像部)の外部パラメータを算出する しかし、被写体である識別マークやカメラ 比較的高速に移動した場合、識別マーク像 ぶれてしまい期待する形状などの特徴量お び画素値(受光量)が得られなくなり、たとえ 識別マークを撮像したとしても参照点の抽出 に失敗してしまう(ステップ403)。

 本問題は普及型カメラの構造上回避でき いが、シャッタースピードが高速なカメラ 用いることで解決が可能である。ただし、 カメラは比較的高価であるため製品コスト 抑えにくいという別の問題が生じる。

 さらに、そのような高速移動期間におい は、正確な指示位置検出の要求は少なく、 置検出誤差が比較的大きくなってしまった しても、指示位置検出を成功させることへ 要求のほうが優先的である。

 よって、普及型カメラにより問題となる 速移動期間においても、参照点を推定し抽 できればよい。それを実現するために本実 形態では、参照点推定部208によって、識別 ーク位置を推定する。

 この参照点推定処理を、図4のフローチャ ートを参照して説明する。すなわち、参照点 の抽出に失敗した撮影画像を対象として参照 点の推定を行うに先立って、識別マーク近傍 領域算出処理が行われる(ステップ410)。これ 、領域算出部281が、直前に抽出若しくは推 された参照点に基づいて、参照点間を結ぶ 大線分長に応じた領域を算出する処理であ 。

 識別マーク近傍領域の半径の長さは、た えば上記線分長の任意辺の1/nとして許容す き移動速度をもとに決定する。ただし、図1 0のとおり、近傍領域同士が重ならないよう 決定すべきである。

 次に、背景光検出処理が行われる(ステッ プ411)。これは、背景光検出部282が、現画像 の直前に求められた識別マーク近傍領域に 応する領域内の部分画像より、識別マーク の背景と見做すべき画素値の閾値(背景光遮 閾値)を決定する処理である。

 ノイズの少ない理想的な状態で識別マー が撮影された場合、同部分画像による画素 を階級とする画素数のヒストグラムは、お よそ図11のような傾向を示す。よって、多 画像の2値化手法を応用して背景光遮断閾値 決定する。本閾値は、複数の部分画像をま めて唯一つ求めることも、部分画像毎に求 ることもできる。以降の説明は部分画像毎 閾値を求めたものとする。

 上記背景光検出処理において得られたヒ トグラムが、図11で示す特徴と異なる場合 理想的でない撮影状態の可能性があるため 図11と同様な特徴が得られるように、撮像部 203の撮像素子の露光時間等を、適切に制御し てもよいし、I/O部206経由で、本装置外部のホ スト機器に、適切な制御情報を提供させても よい。

 次に、識別マーク重心推定処理が行われ (ステップ412)。これは、重心推定部283が、 画像上の直前に求められた識別マーク近傍 域に対応する領域内の部分画像より、識別 ークと推定される画素情報を集計して、そ ら画素集合の重心を求める処理である。画 集合が識別マーク像より構成される場合は 良好に識別マーク像の重心を求めることが きる。

 算出する重心の精度を向上させるために、 景光検出処理で求めた背景光遮断閾値I b (k) により対応する識別マーク近傍領域kの部分 像s (k) (i, j)を式(9)のとおりt (k) (i,j)へ変換してもよい。

 識別マーク近傍領域kの部分画像s (k) (i,j)の重心を求めるために、同画像の0次モー メントm 0 (k) およびi方向とj方向の1次モーメントm i (k) ,m j (k) を式(10)~ (12)のとおり逐次求める。以降、s (k) (i,j)は式(9)のt (k) (i,j)に読み替えてもよい。

 これらm 0 (k) ,m i (k) ,m j (k) により部分画像s (k) (i,j)の重心g (k) は式(13)のとおり求めることができる。

 しかし、これら部分画像に識別マーク以 のノイズ成分が無視できない程度に含まれ 場合は、式(13)の重心算出方法では、誤った 重心が求まる可能性がある。そこで、図12に すように、すべての識別マーク近傍領域を 様に複数の区画に分割し、重心算出に適す 区画のみを選択することで、期待する重心 求めることができる。

 識別マーク近傍領域kの区画lにおける部分 像s (k,l) (i,j)毎に式(10)-(12)と同様に、0次モーメントm 0 (k,l) およびi方向とj方向の1次モーメントm i (k,l) ,m j (k,l) を求めておく。

 重心算出に適する区画を選択するためには たとえば図13に示すような識別マーク近傍 域間の一定条件を満たした選択候補区画の 致を考える。区画lを選択候補とする条件と て、識別マーク近傍領域がn個の区画に分割 される場合、区画lを含む識別マーク近傍領 kの0次モーメントm 0 (k) と区画数nによる関数値f(m 0 (k) ,n)が区画1の0次モーメントm 0 (k,l) を下回ることなどが挙げられる。このf(m,n)は たとえばf=m/an(aは任意の定数)とできるが、識 別マーク像を一定率以上含む区画が選択候補 となるように決定される。

 すべての識別マーク近傍領域が撮影画像 である程度同一方向に移動するならば、図1 3のとおり、複数の識別マーク近傍領域間の 一区画で識別マーク像を一定率以上含むも が選択候補とされることを期待できる。こ ように、複数領域間で一致する選択候補区 のみを選択すれば、ノイズ成分を含む区画 良好に排除することができる。

 以上のとおり選択された区画のみの各モー ントの和をそれぞれm’ 0 (k) ,m’ i (k) ,m’ j (k) とすれば、部分画像s (k) (i,j) の重心g’ (k) =[m’ i (k) /m’ 0 (k) ,m’ j (k) /m’ 0 (k) ] T が新たに得られる。なお、以上までの参照点 推定処理は、識別マーク抽出処理等と平行し て実行することが可能である。

 次に、識別マーク整合処理が行われる(ス テップ413)。これは、整合部284が、直前に抽 または推定された参照点位置と、現画像か 抽出された参照点位置との対応付けを試み 処理である。

 一部の参照点が抽出できた場合、それら 照点をそれぞれ直前に抽出または推定され 参照点のうち最も近くに存在する参照点に 応させ、それらのみを出力する。すべての 照点の抽出に失敗した場合は出力なしとす 。

 さらに、参照点推定処理が行われる(ステッ プ414)。これは、推定部285が、抽出された参 点の一部と部分画像s (k) (i,j)の重心g (k) (g’ (k) )とにより、現画像における参照点を推定す 処理である。

 抽出に失敗した参照点の識別マーク近傍領 kから求められた重心g (k) (g’ (k) )を、当該参照点と推定する。その推定した 照点と抽出に成功した参照点とをもって現 像の参照点群とする。

[実施形態の効果]
 以上のような本実施形態によれば、光源若 くは幾何学的図形を使用した簡単な3つの識 別マーク102を、その参照点(重心)が同一直線 となるように配置し、その参照点の相対位 と、撮像部203により撮像された画像から抽 された参照点の相対位置とを用いて、逆射 変換に基づく算出を行うことにより、撮像 203の指示点等の位置情報の検出誤差を、従 よりも小さく抑えることができる。

 特に、3つの識別マーク102の参照点を等間 隔とした場合には、演算式を簡略化すること ができるので、処理負担が軽減され、ゲーム 等に適した高速な処理が可能となる。さらに 、上記のような3つの識別マーク102、逆射影 換等に適したキャリブレーションを実行す ことにより、誤差の低減が可能となる。

 また、指示対象平面に対する撮像部の指 位置のみならず、撮像部の回転角も得るこ ができるとともに、回転角誤差補正曲面を いることにより、回転角の大域的な誤差を ャンセルできる。このため、ゲーム内容、 用範囲等の多様化、高度化を図ることがで る。たとえば、同一標的に対する命中であ ても、回転角に応じて、得点や表示画面を える等が可能となる。

 また、ノイズ成分の除去等のための重心 及び面積の記憶は、1画面分の画像記憶領域 を必要とせず、総じて水平数ライン程度の記 憶領域で求めることが可能であるため、本実 施形態のような小規模の組込機器に適してい る。

 また、識別マーク102は、少なくとも直線 に配置された3つの参照点を含むものであれ ばよいので、構成が単純であり、設置が容易 である。また、点光源の密集度や幾何学的図 形の特徴を変えることにより、天地等の方向 の識別が可能となる。これにより、装置の姿 勢にかかわらず、正しい指示位置等の検出が 可能となる。そして、識別マーク102は、自発 光型とすれば、識別しやすくなるが、反射型 としても、設置が容易となり家庭用途に適す る。

 また、投光部204、撮像部203、参照点抽出 206、位置情報算出部207、参照点推定部208等 含む装置が、全てガン型コントローラ101内 一体的に構成されているので、全体構成を 素化でき、装置間の接続作業も簡単となる

 また、現画像で参照点の抽出に失敗した しても、直前の参照点の抽出若しくは推定 成功している場合には、一連の参照点推定 理により、現画像における参照点を良好に 定可能となり、要求される指示位置検出結 を得られる。特に、識別マーク102や撮像部2 03の高速移動による像のぶれはもちろん、他 何らかの原因により参照点の抽出に失敗し 場合においても、本機能は良好に参照点を 定できることは自明であり、指示位置検出 成功率は従来よりも向上する。

 たとえば、一時的な光量不足により識別 ーク102の認識に失敗した場合においても、 示位置検出に成功する。したがって、高価 高速度対応型の撮像素子が必ずしも必要と らず、普及型の撮像素子を用いて製品コス を抑えることが可能となる。また、カメラ 動作可能距離範囲の拡大にもつながる。

 さらに、直前の参照点に基づいて算出さ た識別マーク102の近傍領域を対象として、 景光を遮断し、識別マーク102の重心を推定 て、これにより参照点を推定できるので、 理すべきデータ量を低減した高速化を図り つ、より高い確度によって良好な参照点が 定できる。そして、推定できない重心があ ても、直前の参照点に基づいて頂点を推定 きるので、参照点が得られる可能性が高ま 。

[他の実施形態]
 本発明は上記の実施形態に限定されるもの はない。たとえば、本発明は、上記の処理 対応してコンピュータ及び周辺回路を動作 せる方法、プログラムとしても把握できる ハードウェア処理によって実現する範囲と フトウェア処理によって実現する範囲も自 である。

 また、本発明は、上記の識別マークを設 させることにより、指示対象となる平面と てあらゆるものが適用可能である。たとえ 、ディスプレイとしては、CRT、LCD以外にも 現在又は将来において利用可能なものが適 可能である。また、ディスプレイには限定 れず、画像を投影させるスクリーン、パネ 、壁面その他あらゆるものが利用できる。

 さらに、本発明の用途としては、射撃型 ゲームには限定されない。たとえば、射撃 以外の釣り、フェンシング、消防活動など ゲーム、ゲーム以外のプレゼンテーション ステム、会議システム、テレビジョンのリ ートコントローラ、照明のオン/オフ、ブラ インド開閉などのリモートコントローラ、倉 庫や書庫の管理システムなどに適用可能であ る。