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Title:
POSITIONING DEVICE AND METHOD FOR CAR BODY COMPONENT
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/057337
Kind Code:
A1
Abstract:
Positioning of car body components is performed with high precision regardless of the kinds of cars when the car body is fixed temporarily, and investment in plant and equipment is reduced by reducing facility required for positioning and its safekeeping space. In the process for fixing the car body temporarily, the body component positioning device for positioning a roof panel (7) and a side member (6) includes a pair of first abutting portions (18) fixed to a positioning body movably in the car width direction, and a pair of second abutting portions (19). The first abutting portion (18) abuts on the inner side face (6a) of the side member(6) when it is inserted into the right and left grooves (8) formed in the welded edge portion and moved outward in the car width direction, and the second abutting portion (19) abuts on the outer side face (7a) of the roof panel (7) when it is inserted into the groove (8) and moved inward in the car width direction. A separation distance (W1) between the first abutting portions (18, 18) and a separation distance between the second abutting portions (19, 19) are variable and can be set to predetermined ones depending on the object car kind.

Inventors:
IZUTANI TAKUJI (JP)
NASU TADAO (JP)
NAKAYAMA HAJIME (JP)
KITA ISAO (JP)
IKEDA KAZUTO (JP)
KUSABE TAKAYUKI (JP)
OHSHIMA HIROMITSU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/057236
Publication Date:
May 07, 2009
Filing Date:
April 14, 2008
Export Citation:
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Assignee:
DAIHATSU MOTOR CO LTD (JP)
IZUTANI TAKUJI (JP)
NASU TADAO (JP)
NAKAYAMA HAJIME (JP)
KITA ISAO (JP)
IKEDA KAZUTO (JP)
KUSABE TAKAYUKI (JP)
OHSHIMA HIROMITSU (JP)
International Classes:
B62D65/00; B23K37/04; B23P21/00
Foreign References:
JPH11286285A1999-10-19
JPH04310486A1992-11-02
JPH11347763A1999-12-21
JP2007223374A2007-09-06
DE19533389A11997-03-13
Attorney, Agent or Firm:
TANAKA, Hideyoshi et al. (15-26Edobori 1-chome, Nishi-k, Osaka-shi Osaka 02, JP)
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Claims:
 相互に重ね合わせたルーフパネルと左右のサイドメンバとの溶接縁部を溶接する際、前記ルーフパネルおよび前記左右のサイドメンバの位置決めを行う車体部品の位置決め装置であって、
 前記溶接縁部に形成される左右の溝部にそれぞれ挿入可能な一対の挿入部を備え、
 該一対の挿入部はそれぞれ、前記溝部に挿入し共に車幅方向外側に移動することにより前記サイドメンバの内側面に当接する第1当接部と、前記溝部に挿入し共に車幅方向内側に移動することにより前記ルーフパネルの外側面に当接する第2当接部とを有し、
 前記第1当接部間の離間距離と前記第2当接部間の離間距離とは共に可変で、かつ、それぞれ所定の大きさに設定可能とされている車体部品の位置決め装置。
 前記サイドメンバの外側に、前記サイドメンバの外面と当接し、該外面を所定の車幅方向位置で押える押え手段をさらに有する請求項1に記載の車体部品の位置決め装置。
 相互に重ね合わせたルーフパネルと左右のサイドメンバとの溶接縁部を溶接する際、前記ルーフパネルおよび前記左右のサイドメンバの位置決めを行う車体部品の位置決め方法であって、
 前記溶接縁部に形成される左右の溝部に一対の第1挿入部をそれぞれ挿入し、互いに離反する向きに移動させることで前記左右のサイドメンバを共に外側に押し拡げ、前記左右のサイドメンバ間の離間距離を設定し、
 前記左右の溝部に一対の第2挿入部をそれぞれ挿入し、互いに近接する向きに移動させることで前記ルーフパネルを車幅方向に押し動かし、前記ルーフパネルの車幅方向位置を設定する車体部品の位置決め方法。
Description:
車体部品の位置決め装置、およ 、車体部品の位置決め方法

 本発明は、車体部品の位置決め装置、お び、車体部品の位置決め方法に関し、特に 体部品の溶接に際してこれら車体部品を位 決めするための装置、および、位置決め方 に関する。

 車体部品の位置決め装置あるいは方法に し、例えば特開2003-146261号公報(特許文献1) は、車体部品の溶接組付けに際し、位置決 治具を用いて各車体部品を位置決めする方 が開示されている。

 詳細には、サイドメンバの両外側に矢倉状 レーム体を立設すると共に、当該フレーム により左右両端を支持される梁状の治具を ルーフパネル上を横断するように当該フレ ム上に配置する。そして、梁状治具に取付 た左右一対のクランプ治具でサイドメンバ 上位溶接縁の前部とルーフの左右溶接縁の 部、および、サイドメンバの上位溶接縁の 部とルーフパネルの左右溶接縁の後部とを 結固定し、この連結状態でサイドメンバと ーフパネルとを仮付けする手段が開示され いる。

特開2003-146261号公報

 ところで、最近では、多様なニーズに応 るため、1つの製造ラインにつき複数の車種 を対応させる必要性が増しており、これら多 品種生産に適した製造ラインの整備が重要と なっている。また、省エネルギー化の観点か らも製造ラインの小型化は重要な課題となっ ている。

 上記観点から、従来の仮付け方法を省み と、例えば上記特許文献1に開示の手段では 、矢倉状フレーム等の位置決め専用設備が大 型化するため、多大な設置スペースが必要と なることがわかる。また、車種ごとにルーフ パネルの車幅寸法が異なり、個別に専用の位 置決め治具(クランプ治具)が必要となるため これら専用の治具を保管しておくスペース 必要となる。もちろん、車種の分だけ専用 治具が必要なことから、多車種に対応する め多額の初期設備投資が必要となる。

 以上の事情に鑑み、本発明では、車体の 付け時、車種に関らず車体部品の位置決め 高精度に行うことができ、かつ、位置決め 要する設備もしくはその保管スペースを低 することで設備投資の低廉化を図ることの きる車体部品の位置決め装置、および、位 決め方法を提供することを技術的課題とす 。

 前記課題を解決するため、本発明は、相 に重ね合わせたルーフパネルと左右のサイ メンバとの溶接縁部を溶接する際、ルーフ ネルおよび左右のサイドメンバの位置決め 行う車体部品の位置決め装置であって、溶 縁部に形成される左右の溝部にそれぞれ挿 可能な一対の挿入部を備え、一対の挿入部 それぞれ、溝部に挿入し共に車幅方向外側 移動することによりサイドメンバの内側面 当接する第1当接部と、溝部に挿入し共に車 幅方向内側に移動することによりルーフパネ ルの外側面に当接する第2当接部とを有し、 1当接部間の離間距離と第2当接部間の離間距 離とは共に可変で、かつ、それぞれ所定の大 きさに設定可能とされている車体部品の位置 決め装置を提供する。

 本発明は、仮付け時におけるサイドメン の姿勢に着目して創出されたものである。 なわち、サイドメンバは、通常、鉛直方向 りも内側に傾いた姿勢で完成車体の外側面 構成することから、組付け時、その上部が 重により内側へたわむ、あるいは若干倒れ むことがある。本発明はこの点に着目しな れたもので、上記構成によれば、左右の溝 にそれぞれ挿入された各挿入部の第1当接部 間の離間距離を所定の距離に設定することで 、サイドメンバが正規位置より内側に傾いて いる場合、左右の第1当接部がそれぞれ対応 るサイドメンバの内側面を外側に向けて押 。これにより、サイドメンバの内側面間の 間距離(ピッチ)が所定の距離に設定され、サ イドメンバ上部の水平方向への位置決めがな される。また、左右の溝部に挿入された第2 接部間の離間距離を所定の距離に設定する とで、左右の第2当接部の一方もしくは双方 ルーフパネルの外側面を押す。これにより ルーフパネルが車幅方向に移動し、サイド ンバに対するルーフパネルの位置決めがな れる。

 このように、車体部品と当接する各当接 間の離間距離(ピッチ)を可変とすることで これら当接部と当接する左右のサイドメン 間のピッチ、および、左右のサイドメンバ 対するルーフパネルの位置決めを車種ごと 的確に行うことができる。よって、従来の うに、車種ごとの専用治具やこれら治具を 置するための大掛かりな設備(矢倉状フレー など)が不要となる。また、車種変更の際も 、各当接部間の離間距離(ピッチ)を変更する けで対応でき、車種ごとに専用の治具を準 する必要もないため、設備コストの低廉化 可能となる。もちろん、これら専用治具を 管するスペースも不要となるため、この分 設備スペースや作業スペースをさらに確保 きる。

 また、本発明に係る位置決め装置であれ 、サイドメンバ間のピッチが常に正確に設 されることから、ルーフパネルの車幅寸法 ばらつきを溝部の車幅寸法で吸収すること できる。従い、反り度合い等によりルーフ ネルの車幅寸法がばらつく場合であっても 各サイドメンバ上部における車幅方向の位 決め、および、左右のサイドメンバに対す ルーフパネルの位置決めを高精度に行うこ ができる。

 また、この場合、サイドメンバの外側に サイドメンバの外面と当接し、この外面を 定の車幅方向位置で押える押え手段をさら 有する構成とすることもできる。この構成 よれば、サイドメンバの上部が正規位置よ 外側に傾いた場合であっても、サイドメン を正規の車幅方向位置にて位置決めするこ ができる。特に、フロアパネルとサイドメ バ、サイドメンバとルーフパネルとを一体 仮組みした状態で1度に仮打ち溶接する場合 など、サイドメンバの姿勢が不安定となる溶 接態様の場合に有効である。また、別々の機 構でサイドメンバの内側面および外面を押え るようにしたので、外側に配置される押え手 段は他の作業を兼用することもできる。押え 手段が押え専用の治具だとしても、押え部分 を車幅方向にのみ移動させれば足りるためそ の構造は単純なもので済む。

 また、前記課題を解決するため、本発明 、相互に重ね合わせたルーフパネルと左右 サイドメンバとの溶接縁部を溶接する際、 ーフパネルおよび左右のサイドメンバの位 決めを行う車体部品の位置決め方法であっ 、溶接縁部に形成される左右の溝部に一対 第1挿入部をそれぞれ挿入し、互いに離反す る向きに移動させることで左右のサイドメン バを共に外側に押し拡げ、左右のサイドメン バ間の離間距離を設定し、左右の溝部に一対 の第2挿入部をそれぞれ挿入し、互いに近接 る向きに移動させることでルーフパネルを 幅方向に押し動かし、ルーフパネルの車幅 向位置を設定する車体部品の位置決め方法 提供する。

 この方法によれば、各挿入部の挿入動作 および、車幅方向への移動のみをもってサ ドメンバとルーフパネルの位置決めが可能 なる。そのため、挿入部の車幅方向への移 精度さえ確保できれば、互いに車幅の異な 複数の車種が混合する製造ラインであって 、車種ごとに適切な離間距離を設定して、 イドメンバの車幅方向の位置決めを正確に うことができる。また、挿入部は溝部に挿 できる程度の大きさで済み、かつ、その際 必要な移動機構は車幅方向に沿った移動の の機構で足りる。これにより、挿入部全体 サイズを小さくして、その慣性を小さくす ことができるので、挿入部の車幅方向への 動を高精度に行うことができる。逆にいえ 、この挿入部を移動させるのにそれほど高 度な駆動機構(マニピュレータなど)は必要 いため、当該駆動機構に関しても小型化が 能となる。

 以上のように、本発明に係る車体部品の 置決め装置もしくは位置決め方法によれば 車体の仮付け時、車種に関らず車体部品の 置決めを高精度に行うことができ、かつ、 置決めに要する設備もしくはその保管スペ スを低減することで設備投資の低廉化を図 ことができる。

 以下、本発明に係る車体部品の位置決め 置、および、車体部品の位置決め方法の一 施形態を図面に基づき説明する。

 図1は、車体溶接ライン1における溶接工 の流れを概念的に示す図である。同図に係 溶接工程は、ワーク仮組ステーションS1上で 実施される車体2の仮組工程、ワーク仮打ち テーションS2上で実施される車体2の仮打ち 程、および、ワーク増打ちステーションS3上 で実施される車体2の増打ち工程とを有する 以下、この溶接工程を、ワーク仮打ちステ ションS2上における仮打ち工程を中心に説明 する。

 まず、予め複数の構成部品を溶接等によ 一体化してなるフロアパネル5が搬送ライン 3上をワーク仮組ステーションS1に向けて搬送 される。ここでは、各搬送ライン3上にワー 搬送用パレット4が配置されており、予め一 化されているフロアパネル5はこのワーク搬 送用パレット4上に載置された状態でワーク 組ステーションS1上にまで搬送される。

 そして、ワーク仮組ステーションS1上に 送されたフロアパネル5上に、対応する左右 サイドメンバ6,6が例えば図2に示すような態 様で載置されると共に、適当な仮止め手段に より各サイドメンバ6,6とフロアパネル5との で仮止めがなされる。なお、図2では、左右 方のサイドメンバ6をフロアパネル5上に仮 みした後、他方のサイドメンバ6を仮組みす 場合を概念的に示しているが、双方のサイ メンバ6,6を同時にフロアパネル5に対して仮 組みすることができることはもちろんである 。

 このようにして両サイドメンバ6,6のフロ パネル5に対する仮組みがなされた後、双方 のサイドメンバ6,6上に、これら双方のサイド メンバ6,6上に跨る形でルーフパネル7が載置 れる。これにより、フロアパネル5と左右の イドメンバ6,6、および、ルーフパネル7とが 一体に仮組みされた状態の車体2が形成され 。

 次に、仮組みされた状態の車体2がワーク 搬送用パレット4を介して搬送ライン3上を搬 され、ワーク仮打ちステーションS2上の所 位置にて車体2が停止した状態で、各車体部 の位置決めおよび仮打ち溶接が実施される

 ここで、各車体部品の位置決めは、例え 図3に示すように複数箇所の位置決め基準に 基づき実施される。詳細には、図3、図4A、お よび図4Bに示すように、各サイドメンバ6の上 縁部とルーフパネル7の左右縁部との重合部 形成される左右の溝部8,8内に、サイドメン 6,6の車幅方向(図3中矢印Wで示す方向)の位置 めのための位置決め基準L1,L2が設けられる また、同じく左右の溝部8,8内に、ルーフパ ル7の車幅方向の位置決め基準L3,L4が設けら る。この他、図示は省略するが、各サイド ンバ6,6には、各サイドメンバ6,6の車体前後 向(図3中矢印Lで示す方向)の位置決め基準や 上下方向(図3中矢印Hで示す方向)の位置決め 基準が設けられる。この際、サイドメンバ6,6 の大きさ、形状を考慮して、上述の各位置決 め基準を複数箇所に設けることも可能である 。また、ルーフパネル7に、ルーフパネル7の 体前後方向もしくは上下方向の位置決め基 を設けることも可能である。

 また、各サイドメンバ6,6の前後方向中央 上部、ここでは、位置決め基準L1,L2の近傍 、それぞれ各サイドメンバ6,6の上部におけ 車幅方向の位置決め基準T1,T2が設けられる。

 次に、位置決め基準L1~L4におけるサイド ンバ6,6およびルーフパネル7の位置決め方法 ついて説明する。

 図4Aは、上記位置決め方法に使用される 置決め装置10の正面図を示している。同図に 示すように、この位置決め装置10は、大きく けて駆動部11と、駆動部11により所定の動作 に制御駆動され、各サイドメンバ6,6およびル ーフパネル7に対して直接的に位置決め作用 及ぼすための位置決め本体12とからなる。駆 動部11は、傾動、回転、伸縮可能な関節構造 有するマニピュレータ13を主要部としてい 。位置決め本体12はマニピュレータ13の先端 取付けられ、三次元移動が可能となるよう 構成される。

 位置決め本体12は、マニピュレータ13に連 結される幹部14と、幹部14から水平方向一方 伸びるレール部15と、レール部15に嵌合され レール部15の長手方向に沿って移動する第1 ライド部16および第2スライド部17とを備え 。ここで、レール部15は幹部14を中心として いに離反する向きに伸びており、かつ、幹 14を基準としたレール部15の一方側に、図4B 示すように、一方の第1スライド部16と第2ス ライド部17が並列に取付けられている。また 図示は省略するが、レール部15の他方側に 他方の第1スライド部16と第2スライド部17が 列に取付けれている。ここで、第1スライド 16と第2スライド部17とは互いに独立して移 可能であり、位置決め本体12と同様、駆動部 11によりその移動が制御される。また、左右 方の第1スライド部16と他方の第1スライド部 16とは相互に近接あるいは離反する向きに移 可能であり、同様に、左右一方の第2スライ ド部17と他方の第2スライド部17とは相互に近 あるいは離反する向きに移動可能に制御さ る。なお、図示は省略するが、ルーフパネ 7の前縁部をフック係合により上方に保持す る1又は複数本のフックアームを位置決め本 12から延設することも可能である。

 各第1スライド部16,16は何れもレール部15 の嵌合部から外側下方に向けて伸びており その先端には、ピン状の第1当接部18,18(本発 に係る位置決め方法でいえば、一対の第1挿 入部に相当)が鉛直下方にそれぞれ突設され いる。これら第1当接部18,18は何れも円筒形 をなし、各サイドメンバ6の略水平方向内側 伸びる溶接縁部と、ルーフパネル7の両側縁 から略水平方向外側に伸びる溶接縁部とを重 ね合わせることで形成される左右の溝部8,8に それぞれ挿入可能なようになっている。各第 2スライド部17,17についても第1スライド部16,16 と同様の形状をなし、その先端には、ピン状 の第2当接部19,19(本発明に係る位置決め方法 いえば、一対の第2挿入部に相当)が鉛直下方 にそれぞれ突設されている。これら第2当接 19,19は何れも、第1当接部18,18と同様、左右の 溝部8,8にそれぞれ挿入可能なようになってい る。

 また、この実施形態では、図6に例示の如 く、各サイドメンバ6,6の両外側に、サイドメ ンバ6,6の外面と当接可能で、かつ、この外面 を所定に車幅方向位置で押えることのできる 押え手段20,20がそれぞれ設けられている。こ 場合、これら押え手段20,20により位置決め れる箇所が、図3に示す各サイドメンバ6,6外 の位置決め基準T1,T2に対応する位置となる

 上記構成の位置決め装置10を用いた、サ ドメンバ6,6およびルーフパネル7の位置決め 法の一例を図5~図7に基づき説明する。

 まず、位置決め本体12を駆動部11によりル ーフパネル7の上方に移動させると共に、位 決め本体12に設けた一方の第1スライド部16の 第1当接部18を、図5に示すように、対応する 方の溝部8の上方に配置する(図5中1点鎖線で す位置)。また、図示は省略するが、他方の 第1当接部18も対応する他方の溝部8の上方に 置する。そして、この状態から位置決め本 12を下降させることで、左右の第1当接部18,18 を溝部8,8内の前後方向所定位置、図3でいう 位置決め基準L1,L2に対応する位置にそれぞれ 挿入する。同様に、位置決め本体12を下降さ ることで、左右の第2当接部19,19を溝部8,8内 前後方向所定位置、図3でいうと位置決め基 準L3,L4に対応する位置にそれぞれ挿入する。

 そして、図6に示すように、左右の溝部8,8 内の所定位置に挿入した状態の第1当接部18,18 間の離間距離が狙いとする距離W1になるまで れら第1当接部18,18を互いに離反する向きに 動させる。これにより、溝部8,8を形成する イドメンバ6,6の内側面6a,6aと第1当接部18,18 が当接し、サイドメンバ6,6が正規位置より 体内側に傾いている場合には、第1当接部18,1 8が、内側面6a,6a間の離間距離(ピッチ)が距離W 1となるまでサイドメンバ6,6を共に車体外側 向けて押す。以上の第1当接部18,18による位 決め動作により、サイドメンバ6,6上部にお る車幅方向の位置決めがなされる。

 また、図7に示すように、左右の溝部8,8内 の所定位置に挿入した状態の第2当接部19,19を 互いに近接する向きに移動させる。この際、 第2当接部19,19間の車幅方向中央位置がルーフ パネル7を狙いとする車幅方向位置においた 合の車幅方向中央位置と一致するよう第2当 部19,19を移動させる。これにより、内側面6a ,6aと共に溝部8,8を形成するルーフパネル7の 側面7a,7aの一方と対応する側の第2当接部19と が当接し、当接側からルーフパネル7を狙い する車幅方向位置に向けて押す。以上の第2 接部19,19による位置決め動作により、ルー パネル7のサイドメンバ6,6に対する車幅方向 位置決めがなされる。

 そして、他の位置決め基準においても適 なNC装置や溶接ロボット、あるいはクラン 部材により、サイドメンバ6,6やルーフパネ 7の位置決めがなされた状態で、所定の箇所 スポット溶接により仮打ちが実施される。 れにより、相互に仮組みされた状態のフロ パネル5と左右のサイドメンバ6,6、および、 左右のサイドメンバ6,6とルーフパネル7とが れぞれ溶接部を介して一体に連結固定され 。そして、さらに搬送方向前方に位置する ーク増打ちステーションS3上にて増打ちがな され、車体2のアセンブリが完了する。

 このように、上記位置決め方法によれば 各第1当接部18,18の溝部8,8への挿入動作、お び、車幅方向外側への移動のみをもってサ ドメンバ6,6上部における車幅方向の位置決 が可能になる。また、第2当接部19,19の溝部8 ,8への挿入動作、および、車幅方向内側への 動のみをもってルーフパネル7の車幅方向の 位置決めが可能となる。そのため、位置決め 本体12の車幅方向の位置精度さえ確保できれ 、互いに車幅の異なる複数種の車体2が混合 する製造ラインであっても、車種ごとに適切 な離間距離W1を設定して、サイドメンバ6,6の 置決めを正確に行うことができる。この場 、車種ごとの専用治具やこれら治具を載置 るための大掛かりな設備が不要となるため 設備コストの低廉化が可能となる。もちろ 、これら専用治具を保管するスペースも不 となるため、この分の設備スペースや作業 ペースを確保できる。

 また、この実施形態では、位置決め本体1 2に関し、スライド部16,17を介して第1当接部18 ,18および第2当接部19,19がレール部15上を車幅 向にスライド可能な構成としたので、双方 当接部18,19を位置決め本体12に集約すること ができる。そのため、位置決め本体12を駆動 御するマニピュレータ13(駆動部11)も1体で済 み、設備スペースの大幅な節約が可能となる 。また、ピン当接でもってサイドメンバ6,6や ルーフパネル7の位置決めが可能となること ら、必要となる動力が小さくて済み、かつ 位置決め本体12全体も小さくできるのでこれ を駆動するための駆動部11も小型化できる。

 また、この実施形態では、サイドメンバ6 ,6の両外側に、サイドメンバの外面と当接し この外面を所定の車幅方向位置で押える押 手段20をそれぞれ配して、位置決め基準T1,T2 において、各サイドメンバ6,6の外面を押える ようにした。この場合、各サイドメンバ6,6の 上部における水平方向の位置決めは、実質的 に第1当接部18,18と押え手段20,20とにより実施 れることになる。そのため、サイドメンバ6 ,6の上部が正規位置より車体外側に傾いて仮 みされた状態であっても、サイドメンバ6,6 上部を正規の車幅方向位置に設定すること できる。また、車体2(サイドメンバ6)の外側 に配置された押え手段20は、溝部8内に挿入さ れた第1当接部18と異なり、高い自由度をもっ て移動可能である。従い、位置決め基準L1,L2 位置決め基準T1,T2にてサイドメンバ6,6を所 位置に位置決めした状態で各基準の近傍を 接した後であれば、押え手段20による押えポ イントを変更することも可能である。例えば 、溶接順に従い、サイドメンバ6の外面にお る溶接箇所の近傍を押え手段20で順に押える ようにその押えポイントを移動させていくこ とで、溶接時の位置精度を高めることができ る。

 以上、仮打ち工程における車体部品の位 決め方法の一実施形態につき説明したが、 該位置決め方法および位置決め装置10は、 記実施形態に限定されることなく種々の形 を採ることができる。

 例えば、位置決め装置10に関し、サイド ンバ6,6の位置決めを行うための第1当接部18,1 8と、ルーフパネル7の位置決めを行うための 2当接部19,19とを、それぞれ別体となるマニ ュレータ13(ないし駆動部11)に取り付けた構 を採ることも可能である。また、第1当接部 18,18が車幅方向に沿って互いに離反もしくは 接できる限りにおいてその移動機構は問わ い。上記例示のように、レール部15とスラ ド部16との組合せに係る一方向移動機構に限 らず、他の任意の移動機構(一方向もしくは 方向)を採用することもできる。適当なリン 機構等を介して左右の第1当接部18,18を同期 て離反もしくは近接させることも可能であ 。第2当接部19,19に関しても、第1当接部18,18 同様に種々の移動機構を採用することが可 である。

 また、第1当接部18に関し、少なくともそ 一部が溝部8内に挿入可能でかつ挿入部分が 内側面6aと当接可能である限りにおいてその 状は任意である。例えば、第1当接部18が、 イドメンバ6の内側面6aと面接触する当接面 状を有するものであってもよい。第2当接部 19に関しても、第1当接部18と同様に種々の形 を採ることが可能である。

 また、上記実施形態では、ワーク仮組ス ーションS1上でフロアパネル5に対しサイド ンバ6,6およびルーフパネル7を一体に仮組み した後、搬送ライン下流に位置するワーク仮 打ちステーションS2上でフロアパネル5とサイ ドメンバ6,6、および、サイドメンバ6,6とルー フパネル7とを仮打ちする場合を例示したが もちろん、サイドメンバ6,6を一旦フロアパ ル5に仮組して仮打ちにより固定した後、こ らサイドメンバ6,6上にルーフパネル7を仮組 して仮打ちにより固定する工程順を採ること も可能である。これに伴い、位置決め基準に 関しても、図3に例示の形態に限ることなく 他の形態に係る位置決め基準を設定するこ も可能である。

 もちろん、本発明に係る車体部品の位置 め装置および位置決め方法は、以上に例示 説明に限られることなく、本発明の範囲内 おいて種々の変更が可能である。

車体溶接ラインにおける溶接工程の流 を概念的に示す平面図である。 ワーク仮組工程における車体部品の仮 態様を概念的に示す斜視図である。 ワーク仮打ち工程における車体部品の 置決め基準を概念的に示す仮組車体の斜視 である。 サイドメンバ上部の車幅方向の位置決 め装置の正面図である。 第1および第2当接部周辺における位置 め部の要部拡大斜視図である。 相互に重ね合わせたサイドメンバとル フパネルとの溶接縁部に形成される溝部へ 第1および第2当接部の挿入態様を概念的に 明する斜視図である。 第1当接部によるサイドメンバの車幅方 向の位置決めを概念的に説明する要部断面図 である。 第2当接部によるルーフパネルの車幅方 向の位置決めを概念的に説明する要部断面図 である。

符号の説明

1   車体溶接ライン
2   車体
3   搬送ライン
5   フロアパネル
6   サイドメンバ
7   ルーフパネル
8   溝部
10  位置決め装置
11  駆動部
12  位置決め部
13  マニピュレータ
16,17 スライド部
18  第1当接部
19  第2当接部
20  押え手段
L1~L4 位置決め基準
T1,T2 位置決め基準
S1  ワーク仮組ステーション
S2  ワーク仮打ちステーション
S3  ワーク増打ちステーション