UCHIDA KATSUICHI (JP)
ONO SEIGO (JP)
UCHIDA KATSUICHI (JP)
JP2000346689A | 2000-12-15 | |||
JPS63191923A | 1988-08-09 | |||
JPS60166775A | 1985-08-30 | |||
JPS5769211A | 1982-04-27 | |||
JP3310239B2 | 2002-08-05 |
ケーシング内に一対の非円形歯車が設けられた容積流量計であって、 前記一対の非円形歯車は、ピッチライン上に接触点の軌跡を有するオーバルピッチ曲線自体を歯形曲線とし、 r 1 +r 2 =K=const. r 1 ・dθ 1 =r 2 ・dθ 2 の条件を満たし、前記オーバルピッチ曲線の動径は、 r i =a/(1-bcosnθ i )(i=1,2) (但し、r i (i=1,2)は動径で回転中心からオーバルピッチ曲線までの距離、aは相似係数、bは扁平度、nは葉数、θ i (i=1,2)は動角)で表されることを特徴とする容積流量計。 |
請求項1に記載の容積流量計において、前記一対の非円形歯車は、スパー形状であることを特徴とする容積流量計。 |
請求項1又は2に記載の容積流量計において、前記一対の非円形歯車が等径位置で噛み合い状態にあるときに、一方の非円形歯車の長径側と他方の非円形歯車の短径側との歯形間に隙間を設けたことを特徴とする容積流量計。 |
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の容積流量計において、前記一対の非円形歯車は、同一形状の非円形歯車で構成されていることを特徴とする容積流量計。 |
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の容積流量計において、前記オーバルピッチ曲線の動径を表す前記式r i =a/(1-bcosnθ i )(i=1,2)の葉数nを6,扁平度bを0.5としたことを特徴とする容積流量計。 |
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の容積流量計において、前記オーバルピッチ曲線の動径を表す前記式前記式r i =a/(1-bcosnθ i )(i=1,2)の葉数nを8,扁平度bを0.34としたことを特徴とする容積流量計。 |
本発明は、容積流量計に関し、より詳細 は、非円形歯車のピッチ曲線自体を回転子 形として用いた容積流量計に関する。
一般に連続接触を行う外接歯車歯形の接 点の軌跡は、レムニスケート型のループ状 曲線となるが、このループが軸間中心線に して扁平となり中心線と一致した場合は、 触点が両方の歯車の中心上を移動すること なる。このため、歯形はコロガリ運動が成 する輪郭となり、これは不等速歯車(非円形 歯車)のピッチ曲線に相等するものとなる。
すなわち、中心距離が一定で角速度比が 転中に変化するコロガリ接触車の輪郭は非 形曲線となり、この非円形曲線をピッチ曲 として歯を設けて、確実に伝達が得られる うにした歯車が非円形歯車である。一般的 はピッチ曲線上に伝達可能な歯形が設けら る。この歯形としては、インボリュート、 イクロイド/トロコイド、ノビコフ、あるい はこれらを組み合わせたものが用いられるが 、いずれも一長一短がある。
また、例えば、特許文献1に記載のヘリカ ルギア式容積流量計には単一曲線の一点連続 接触歯形が用いられている。流量計の回転子 歯形として一点連続接触歯形は、歯面同士が 凸凹の接触を行うことで高い面圧強度が期待 でき、なおかつ流量計として不利な閉込み現 象がないため理想的である。しかしながら、 サインカーブ歯車に代表される一点連続接触 歯形は、噛合率の関係からヘリカル形状とな り、また歯高率も単一曲線で構成するならば 、0.785m、すなわち、πm/4(m:モジュール)が限界 となる。このことは、流量計の回転子として 機能上あるいは生産上において不利となる。
一方、歯車歯形として連続接触、かつ、歯
間に滑り接触ではなくコロガリ接触可能な
想的な歯形曲線として非円形歯車のピッチ
線が考えられる。ここで、非円形歯車の一
であるオーバル歯車のピッチ曲線(コロガリ
接触曲線)を流量計の回転子の歯形として構
した場合について想定する。この場合、回
を確実に伝達するための歯形を有していな
ため、歯車として成立しないことがわかる
しかしながら、流量計の計量室に一対で められ、流体のエネルギーにより回転伝達 行う容積流量計の回転子として考えた場合 理論的にはトルクが均等になる等径の位置 トルク伝達が切り替わり、反対側の歯面が 触することになるが、そこに見かけ上のバ クラッシといえる適当な隙間を構成できれ 、異常な噛み合いを軽減でき、コロガリ接 を行う歯形を実現することができる。しか 、従来の容積流量計においては、コロガリ 触曲線を持つ歯形を回転子として用いると う上記のような技術的思想はなく、これま 実現されていない。
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてな れたものであり、ピッチライン上で滑りの いコロガリ接触を行う一対の非円形歯車を つ容積流量計を提供すること、を目的とす 。
上記課題を解決するために、本発明の第1の
技術手段は、ケーシング内に一対の非円形歯
車が設けられた容積流量計であって、前記一
対の非円形歯車は、ピッチライン上に接触点
の軌跡を有するオーバルピッチ曲線自体を歯
形曲線とし、
r 1
+r 2
=K=const.
r 1
・dθ 1
=r 2
・dθ 2
の条件を満たし、前記オーバルピッチ曲線の
動径は、
r i
=a/(1-bcosnθ i
)(i=1,2)
(但し、r i
(i=1,2)は動径で回転中心からオーバルピッチ
線までの距離、aは相似係数、bは扁平度、n
葉数、θ i
(i=1,2)は動角)で表されることを特徴としたも
である。
第2の技術手段は、第1の技術手段におい 、前記一対の非円形歯車は、スパー形状で ることを特徴としたものである。
第3の技術手段は、第1又は第2の技術手段 おいて、前記一対の非円形歯車が等径位置 噛み合い状態にあるときに、一方の非円形 車の長径側と他方の非円形歯車の短径側と 歯形間に隙間を設けたことを特徴としたも である。
第4の技術手段は、第1乃至第3のいずれか1 の技術手段において、前記一対の非円形歯車 は、同一形状の非円形歯車で構成されている ことを特徴としたものである。
第5の技術手段は、第1乃至第4のいずれか1の 技術手段において、前記オーバルピッチ曲線 の動径を表す前記式r i =a/(1-bcosnθ i )(i=1,2)の葉数nを6,扁平度bを0.5としたことを特 徴としたものである。
第6の技術手段は、第1乃至第4のいずれか1の 技術手段において、前記オーバルピッチ曲線 の動径を表す前記式r i =a/(1-bcosnθ i )(i=1,2)の葉数nを8,扁平度bを0.34としたことを 徴としたものである。
本発明によれば、容積流量計の一対の非 形歯車がピッチライン上で滑りのないコロ リ接触を行うために耐摩耗性に優れ、また 歯高率を大きくとることができるためにト ク効率が高く、また、見かけ上のバックラ シを設けたことにより、異常噛み合いを回 しながら、ヘリカル形状ではなくスパー形 で構成することが可能となる。
1,2…回転子、3…ケーシング、4,5…軸心、6, 7…仮想のピッチ円、8,9…歯先円。
以下、添付図面を参照しながら、本発明 容積流量計に係る好適な実施の形態につい 説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る容積流量
計の構成例を示す図である。図中、1,2は非円
形歯車で構成される一対の回転子、3はケー
ング、4,5はそれぞれ回転子1,2の軸心、6は回
子1の仮想のピッチ円、7は回転子2の仮想の
ッチ円、8は回転子1の歯先円、9は回転子2の
歯先円を示す。一対の回転子1,2は容積流量計
のケーシング3内で軸心4,5を中心として回転
能に収容されている。この回転子1,2は、ス
ー形状で構成され、軸心4,5を結んだピッチ
イン上に接触点Pの軌跡を有するオーバルピ
チ曲線自体を歯形曲線とし、下記のコロガ
接触条件を満たすものとする。
r 1
+r 2
=K=const.
r 1
・dθ 1
=r 2
・dθ 2
但し、r 1
,r 2
は動径で回転中心からオーバルピッチ曲線ま
での距離、θ 1
,θ 2
は動角である。
コロガリ接触曲線(閉曲線)であるオーバル
ッチ曲線の動径は、動径をr i
、相似係数をa、扁平度をb、葉数をn、動角を
θ i
とすると、下記の式(1)で表される。
r i
=a/(1-bcosnθ i
)(i=1,2) …式(1)
また、長径r L
、短径r S
は下記の式(2),(3)で表される。
r L
=a/(1-b) …式(2)
r S
=a/(1+b) …式(3)
容積流量計の場合、一回転当りの吐出量を くしたいので、歯数は極力少ないほうが望 しく、また、トルク効率を高めるために長 径比(r L /r S )が大きいほうが望ましい。しかし、歯数を なくすると第2干渉による異常噛合いを引き こすという問題があり、長短径比を大きく ると歯車の強度が劣化するという問題があ ため、歯数と長短径比のバランスをとる必 がある。ここで、第2干渉とは、接触点Pが えられた軌跡に沿って移動する途中で、接 点P以外の関係のない場所で歯形の実質部同 が干渉することをいう。
以下の例において、葉数nを偶数とし、n=6の
場合を代表例としてシミュレーションを行っ
た結果について示すものとする。なお、軸心
4,5間の距離である軸間距離Kを10mmとして定め
扁平度bを0.5とすると、相似係数aは下記の
(4)により3.75と求められる。この場合、長短
比r L
/r S
=3.0となる。
a=K(1-b 2
)/2 …式(4)
図1,図2に基づいて、軸間距離K=10mmとし、 (1)のパラメータを、葉数n=6、扁平度b=0.5、 似係数a=3.75とした場合におけるシミュレー ョン結果について説明する。なお、本例の 合、回転子1,2は同一形状の非円形歯車で構 されているものとする。
図1に葉数n=6とした場合の長短径の位置での 噛合いの状態を例示する。ここで、一対の回 転子1,2を流体Fの中に設置すると、両方の回 子1,2に回転トルクが発生する。一般に、噛 (接触)が短径r S から長径r L にかけてより多くのトルクを発生し、その切 り替えポイントは図2(A)に示す等径位置、す わち、お互いのトルクが等しくなる等径(r 1 =r 2 )の位置となる。従って、流体Fが矢印の方向( 下から上)に流れているとすると、図1の状態 は、右側の回転子2のほうが左側の回転子1 比べてトルクが大きいため、右側の回転子2 駆動側となり、左側の回転子1を図中矢印の 方向に回転させる。
図2(A)は葉数n=6とした場合の等径位置での噛
合いの状態の一例を示す図である。また、図
2(B)は図2(A)のX部を拡大した拡大図である。
図2(A)に示すように、回転子1,2の噛合(接触)
等径の位置(r 1
=r 2
)になると、回転子1,2のトルクが等しくなり
この状態より瞬間的に左側の回転子1が駆動
に切り替わることになる。このように、葉
n=6とした場合、図1に示す長短径の位置(r L
・r S
)での接触状態、図2(A)に示す等径位置(r 1
=r 2
)での接触状態のいずれにおいても実質側に
2干渉を起こしていないことがわかる。
また、図2(B)に示すように、一対の回転子1,2 が等径位置(r 1 =r 2 )で噛み合い状態にあるときに、回転子2の長 側と回転子1の短径側との間に隙間を設けて 構成している。この隙間を見かけ上のバック ラッシ(以下、見かけのバックラッシt)という 。この等径位置での噛合い状態で、見かけの バックラッシtを計測したところ約0.12mmであ た。なお、この際の軸間距離Kは10mmである。
このように、容積流量計の一対の非円形 車がピッチライン上で滑りのないコロガリ 触を行うために耐摩耗性に優れ、また、歯 率を大きくとることができるためにトルク 率が高く、また、見かけ上のバックラッシ 設けたことにより、異常噛み合いを回避し がら、ヘリカル形状ではなくスパー形状で 成することが可能となる。
図3は、葉数n=6とした場合の一対の回転子 1,2の噛合い状態の遷移例を示す図である。図 3(A)から図3(F)の順に、回転子1,2が0°から30°ま で回転する際の噛合い状態の遷移を示す。図 中、Pは回転子1,2の接触点、tは回転子1,2間の かけのバックラッシを示す。なお、回転子1 ,2は軸心4,5を中心として回転可能にケーシン 3内に収容されているが、ケーシング3の記 は省略する。
図3(A)は回転子1の角度θ1を0°,回転子2の角 度θ2を0°の場合を示し、図3(B)は回転子1の角 θ1を10.00°,回転子2の角度θ2を20.00°の場合を 示し、図3(C)は回転子1の角度θ1を15.00°,回転 2の角度θ2を23.86°の場合を示す。
さらに、図3(D)は回転子1の角度θ1を18.00°, 回転子2の角度θ2を25.46°の場合を示し、図3(E) は回転子1の角度θ1を24.00°,回転子2の角度θ2 27.94°の場合を示し、図3(F)は回転子1の角度θ 1を30.00°,回転子2の角度θ2を30.00°の場合を示 。図3(D)において、見かけのバックラッシt 最小となり、その計測値は約0.07mmとなる。
なお、上記実施例では、葉数nを6枚とし 場合を代表例として説明したが、葉数nを8枚 とした場合でも扁平度bを適切に設定するこ で実施することができる。例えば、葉数n=8 した場合、扁平度bを0.34とする。このときの 見かけのバックラッシtの計測値は約0.02mm(最 値)となる。
図4は、葉数n=8とした場合の一対の回転子 1,2の噛合い状態の遷移例を示す図である。図 4(A)から図4(F)の順に、回転子1,2が0°から22.5° で回転する際の噛合い状態の遷移を示す。 中、Pは回転子1,2の接触点、tは回転子1,2間 見かけのバックラッシを示す。なお、回転 1,2は軸心4,5を中心として回転可能にケーシ グ3内に収容されているが、ケーシング3の記 載は省略する。
図4(A)は回転子1の角度θ1を0°,回転子2の角 度θ2を0°の場合を示し、図4(B)は回転子1の角 θ1を10.53°,回転子2の角度θ2を6.00°の場合を し、図4(C)は回転子1の角度θ1を13.97°,回転子 2の角度θ2を9.00°の場合を示す。
さらに、図4(D)は回転子1の角度θ1を18.53°, 回転子2の角度θ2を15.00°の場合を示し、図4(E) は回転子1の角度θ1を20.23°,回転子2の角度θ2 18.00°の場合を示し、図4(F)は回転子1の角度θ 1を22.50°,回転子2の角度θ2を22.50°の場合を示 。図4(E)において、見かけのバックラッシt 最小となり、その計測値は約0.02mmとなる。
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