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Patent Searching and Data


Title:
POWDER COMPACT, SINTERED BEARING, AND PROCESS FOR PRODUCING THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/035010
Kind Code:
A1
Abstract:
A powder compact which gives a sintered bearing having excellent adhesion to a resinous coating layer; a sintered bearing obtained by sintering the powder compact; and processes for producing the compact and the bearing. A raw powder (M) is compacted between a molding core rod (13) having fine core-rod-side recesses and protrusions (18) on a peripheral surface thereof and a molding die (12) to form a powder compact (1A). Thus, the fine core-rod-side recesses and protrusions (18) are transferred to the bearing bore of the powder compact (1A). Namely, a powder compact (1A) having the fine recesses and protrusions can be produced. This powder compact (1A) is sintered to give a sintered bearing. A resinous coating layer is formed on the wall of the bearing bore having fine recesses and protrusions of this sintered bearing. Thus, a sintered bearing having excellent adhesion to the resinous coating layer can be produced.

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Inventors:
MARUYAMA TSUNEO (JP)
HARAKAWA TOSHIRO (JP)
TAMURA YOSHIKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/066358
Publication Date:
March 19, 2009
Filing Date:
September 10, 2008
Export Citation:
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Assignee:
MITSUBISHI MATERIALS PMG CORP (JP)
MARUYAMA TSUNEO (JP)
HARAKAWA TOSHIRO (JP)
TAMURA YOSHIKI (JP)
International Classes:
B22F5/00; F16C33/14; F16C33/20
Foreign References:
JP2001279301A2001-10-10
JPH10306827A1998-11-17
JP2007051705A2007-03-01
JP2007113722A2007-05-10
JP2006226510A2006-08-31
Attorney, Agent or Firm:
USHIKI, Mamoru (Yusei Fukushi Kotohira Bldg. 14-1, Toranomon 1-chome, Minato-k, Tokyo 01, JP)
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Claims:
原料粉末を成形用金型の充填部に充填し、この原料粉末を加圧して成形した軸受孔を有する圧粉体において、前記軸受孔に微細な凹凸部を有することを特徴とする圧粉体。
前記凹凸部の高さが5~40μmであることを特徴とする請求項1記載の圧粉体。
請求項1記載の圧粉体を焼結してなることを特徴とする焼結軸受。
請求項3記載の焼結軸受において、前記軸受孔に樹脂コーティング層を設けたことを特徴とする焼結軸受。
原料粉末を成形用金型の充填部に充填し、この原料粉末を加圧して軸受孔を有する圧粉体を成形した後、焼結して焼結軸受を形成する圧粉体の製造方法において、前記圧粉体の前記軸受孔に微細な凹凸部を形成することを特徴とする圧粉体の製造方法。
前記凹凸部の高さが5~40μmであることを特徴とする請求項5記載の圧粉体の製造方法。
原料粉末を成形用金型の充填部に充填し、この原料粉末を加圧して軸受孔を有する圧粉体を成形し、この圧粉体を焼結してなる焼結軸受の製造方法において、前記圧粉体の軸受孔に微細な凹凸部を形成した後、焼結することを特徴とする焼結軸受の製造方法。
前記凹凸部の高さが5~40μmであることを特徴とする請求項7記載の焼結軸受の製造方法。
前記焼結軸受の前記軸受孔に、樹脂コーティング層を設けることを特徴とする請求項7記載の焼結軸受の製造方法。
外周面に微細なコアロッド側凹凸部を有する成形用コアロッドと、成形用ダイとの間において、原料粉末を圧縮して圧粉体を形成することにより、前記微細なコアロッド側凹凸部を前記圧粉体の軸受孔に転写することを特徴とする請求項7記載の焼結軸受の製造方法。
外周面に微細なコアロッド側凹凸部を有する成形用コアロッドと、成形用ダイとの間において、原料粉末を圧縮して圧粉体を形成することにより、前記微細なコアロッド側凹凸部を前記圧粉体の軸受孔に転写することを特徴とする請求項8記載の焼結軸受の製造方法。
外周面に微細なコアロッド側凹凸部を有する成形用コアロッドと、成形用ダイとの間において、原料粉末を圧縮して圧粉体を形成することにより、前記微細なコアロッド側凹凸部を前記圧粉体の軸受孔に転写することを特徴とする請求項9記載の焼結軸受の製造方法。
前記圧縮後、前記コアロッドと共に前記圧粉体を前記成形用ダイから抜き出し、抜き出し後の圧粉体のスプリングバックにより、前記軸受孔から前記コアロッドを抜き出し可能としたことを特徴とする請求項10記載の焼結軸受の製造方法。
前記圧縮後、前記コアロッドと共に前記圧粉体を前記成形用ダイから抜き出し、抜き出し後の圧粉体のスプリングバックにより、前記軸受孔から前記コアロッドを抜き出し可能としたことを特徴とする請求項11記載の焼結軸受の製造方法。
前記圧縮後、前記コアロッドと共に前記圧粉体を前記成形用ダイから抜き出し、抜き出し後の圧粉体のスプリングバックにより、前記軸受孔から前記コアロッドを抜き出し可能としたことを特徴とする請求項12記載の焼結軸受の製造方法。
Description:
圧粉体と焼結軸受及びその製造 法

 本発明は、圧粉体と焼結軸受及びその製 方法に関する。

 この種の焼結軸受は、金属を主成分とす 原料粉末を粉末成形装置により圧縮成形し 圧粉体を形成し、この圧粉体を焼結炉で焼 して焼結体を形成する。

 そして、このような焼結軸受は、安定し 品質かつ大量生産により製造できるだけで く、溶製材では困難な組成の材料を用いる とが可能であり、また、多孔質体を製造す ことができるなどの多くの利点を有してい 。

 このような性質を利用して、多孔質体の 孔内に吸収させておいた潤滑油を表面から 様にしみ出させることができる含油軸受(例 えば、特許文献1)や、潤滑性のよいフッ素樹 材等を材料粉末中に含有することにより潤 油が不要であるドライベアリング(乾燥摩擦 軸受)等、潤滑油補給の手間が少なく給油の 難な場所などにも配置でき、従来から広く いられている。

 また、摺動部材の表面をコーティングする のとして、固体潤滑剤を含有する樹脂コー ィングを施すことが知られており(例えば、 特許文献2)、樹脂コーティング層が焼結軸受 体の気孔に入り込み、密着性の高い樹脂コ ティングを行うことができる(例えば特許文 献3)。

特開平6-173953号公報

特開平8-109352号公報

特開2004-108461号公報

 上記特許文献3のように、焼結合金は、表 面に気孔を備えるから、樹脂コーティングな どとの密着性に優れたものとなる。また、焼 結後の焼結合金の表面に、機械加工により凹 凸を形成すれば、長期使用においても樹脂コ ーティングの剥がれを防止でき、密着性を向 上することができる。

 しかし、焼結合金に機械加工を施すには 別個に製造工程が増加し、生産性の低下と スト上昇を招くという問題がある。

 本発明は、このような問題点を解決しよ とするもので、樹脂コーティング層の密着 に優れた焼結軸受が得られる圧粉体と焼結 受及びその製造方法を提供することを目的 する。

 本発明の圧粉体は、原料粉末を成形用金 の充填部に充填し、この原料粉末を加圧し 成形した軸受孔を有する圧粉体において、 記軸受孔に微細な凹凸部を有するものであ 。

 また、前記凹凸部の高さが5~40μmである。

 また、本発明の圧粉体は、前記圧粉体を 結してなるものである。

 また、前記焼結軸受において、前記軸受 に樹脂コーティング層を設けたものである

 また、本発明の圧粉体の製造方法は、原 粉末を成形用金型の充填部に充填し、この 料粉末を加圧して軸受孔を有する圧粉体を 形した後、焼結して焼結軸受を形成する圧 体の製造方法において、前記圧粉体の前記 受孔に微細な凹凸部を形成する製造方法で る。

 また、前記凹凸部の高さが5~40μmである。

 また、本発明の焼結軸受の製造方法は、 料粉末を成形用金型の充填部に充填し、こ 原料粉末を加圧して軸受孔を有する圧粉体 成形し、この圧粉体を焼結してなる焼結軸 の製造方法において、前記圧粉体の軸受孔 微細な凹凸部を形成した後、焼結する製造 法である。

 また、前記凹凸部の高さが5~40μmである。

 また、前記焼結軸受の前記軸受孔に、樹 コーティング層を設ける製造方法である。

 また、外周面に微細なコアロッド側凹凸 を有する成形用コアロッドと、成形用ダイ の間において、原料粉末を圧縮して圧粉体 形成することにより、前記微細なコアロッ 側凹凸部を前記圧粉体の軸受孔に転写する 造方法である。

 また、前記圧縮後、前記コアロッドと共 前記圧粉体を前記成形用ダイから抜き出し 抜き出し後の圧粉体のスプリングバックに り、前記軸受孔から前記コアロッドを抜き し可能とした製造方法である。

 前記構成によれば、圧粉体において軸受 に微細な凹凸部を設けるから、その圧粉体 焼結することにより、軸受孔に微細な凹凸 を有する焼結体を得ることができる。

 そして、微細な凹凸部により、軸受孔に けるコーティングなどとの密着性に優れた のとなる。

 また、前記構成によれば、軸受孔に微細 凹凸部を有する焼結体となる。

 また、前記構成によれば、樹脂コーティ グ層の密着性に優れた焼結軸受が得られる

 また、前記構成によれば、圧粉体におい 軸受孔に微細な凹凸部を設けるから、その 粉体を焼結することにより、軸受孔に微細 凹凸部を有する焼結体を製造することがで る。

 また、前記構成によれば、軸受孔に微細 凹凸部を有する焼結体を製造することがで る。

 また、前記構成によれば、樹脂コーティ グ層との密着性に優れた焼結軸受を製造す ことができる。

 また、前記構成によれば、圧粉体の圧縮 形時に、コアロッド側凹凸部を圧粉体に転 するため、凹凸部の成形に機械加工などが 要となり、生産効率を向上することができ 。

 また、前記構成によれば、圧粉体のスプ ングバックを利用して、コアロッドから圧 体を抜き出すことができ、通常の圧縮成形 程で、軸受孔に微細な凹凸部を形成するこ ができる。

 また、前記構成によれば、前記凹凸部の さが5~40μmであり、高さが10μ未満であると 凹凸部の深さが小さくなるから、密着効果 十分に得られず、一方、大きい方が好まし が、40μmを越えると、スプリングバックによ る抜き出しを損なう虞がある。

 本発明における好適な実施の形態につい 、添付図面を参照しながら詳細に説明する なお、以下に説明する実施の形態は、特許 求の範囲に記載された本発明の内容を限定 るものではない。また、以下に説明される 成の全てが、本発明の必須要件であるとは らない。各実施例では、従来とは異なる新 な焼結軸受とその製造方法を採用すること より、従来にない焼結軸受とその製造方法 得られ、焼結軸受とその製造方法を夫々記 する。

 以下、本発明の実施例について説明する 、図1~図6は本発明の実施例1を示し、同図に 示すように、焼結軸受1は、内部及び表面に 孔(気孔)を有する多孔質状の焼結合金により 形成された軸受本体1に軸受孔3が設けられた のであり、略円筒形をなし、前記軸受孔3に 、外径が軸受孔3より小さい回転軸(図示せず) が挿通されて用いられる。そして、軸受孔3 内周面に微細な凹凸部4を設け、この凹凸部4 に樹脂コーティング層5を設けている。

 次に、前記焼結軸受1の製造方法の一例に ついて説明する。焼結合金1は、Cu-Su-C系やFe などの原料粉末Mを加圧成形して圧粉体1Aを 成し、且つ、これを焼成した後、必要に応 て形状を矯正することにより形成される。

 図1~図5は成形用金型11を示し、同図は、 料粉末Mより圧粉体1Aが加圧成形される様子 示している。同図に示すように、圧粉体1Aの 成形に用いる成形用金型11は、上下方向を軸 向(プレス上下軸方向)としており、成形用 イ12、成形用コアロッド13、下パンチ14及び パンチ15を備えている。ダイ12は、ほぼ円筒 状で、このダイ12内にほぼ円柱形状のコア ッド13が同軸的に位置している。下パンチ14 、ほぼ円筒形状で、ダイ12およびコアロッ 13間に下方から上下動自在に嵌合している。 上パンチ15は、ほぼ円筒形状で、ダイ12およ コアロッド13間に上方から上下動自在にかつ 挿脱自在に嵌合するものである。そして、ダ イ12とコアロッド13と下パンチ14との間に、上 部が開口した充填部16が形成され、前記コア ッド13の外周面17が前記軸受孔3を形成する

 前記コアロッド13の外周面17には、前記軸 受孔3箇所に対応して、微細なコアロッド側 凸部18が機械加工などにより形成されている 。この例の凹凸部18は、周設された断面三角 の凸部分19と周設された断面三角形の凹部 20とがコアロッド13の長さ方向に交互に形成 れた形状をなし、凸部分19の外端の外径寸 Dgは前記外周面17の外径寸法Dより大きく、凹 部分20の内端の外径寸法Dnは、前記外径寸法D り小さく、前記外径寸法Dgと外径寸法Dnとの 差の2分の1である凹凸部18の高さHを、10~40μm 度としている。この場合、高さHが10μ未満で あると、焼結軸受1の凹凸部4の深さが小さく るから、密着効果が十分に得られず、一方 大きい方が好ましいが、40μmを越えると、 述するスプリングバックによる抜き出しを なう虞がある。

 そして、図1に示す充填工程において、前 記充填部16に、原料粉末Mを充填し、図2に示 圧縮工程において、上,下パンチ15,14により 填部16内の原料粉末Mを加圧することによっ 圧粉体1Aを圧縮成形することにより、圧粉体 1Aの軸受孔3に、コアロッド13の微細な凹凸部1 8が転写され、凹凸部4が形成される。さらに これに続く抜き出し工程で、図3に示すよう に、相対的に上パンチ15がダイ12の上方に上 し、コアロッド13と下パンチ14に対して、相 的にダイ12が降下することにより圧粉体1Aを ダイ12内から排出すると、スプリングバック より、圧粉体1Aが僅かに拡径する。これに り、圧粉体1Aが拡径し、コアロッド13が降下 ることにより、図4に示すように、圧粉体1A らコアロッド13を引き抜くことができ、排 された圧粉体1Aの軸受孔3に凹凸部4を形成す ことができる。

 尚、圧粉体1Aの寸法や成形条件にもよる 、スプリングバックにより、圧粉体1Aは、軸 受孔3の内径寸法が0.2%程度拡径する。

 本発明では、圧粉体1Aの成形後、焼結前 軸受孔3に凹凸部4を形成することを特徴とす る。

 このようにして成形した圧粉体1Aを焼結 て、焼結合金である前記焼結軸受1を形成す 。そして、この焼結軸受1の軸受孔4に、樹 コーティングを施して樹脂コーティング層5 形成する。尚、図5に示すように、樹脂コー ティングの前に、必要に応じて、焼結軸受1 外周面及び軸受孔3の両端角部に面取りを施 て面取り部6を形成する。

 特に、樹脂コーティング層5としては、フ ッ素樹脂層が好ましく、このフッ素樹脂とし て、四フッ化エチレン樹脂(PTFE(テフロン(登 商標))、四フッ化エチレン-パーフルオルア キルビニルエーテル共重合体(PFA(テフロン( 録商標))又は四フッ化エチレン-六フッ化プ ピレン共重合体(FEP(テフロン(登録商標))など が例示される。

 また、樹脂コーティングには、固体潤滑 塗料を用いることができ、この固体潤滑剤 料は、バインダー樹脂を溶剤に溶かしたバ ンダー溶液中に固体潤滑剤微粒子を多量に 散させたものである。バインダー樹脂とし 、ポリアミドイミド、エポキシ、フラン、 ラミン、アクリル、ウレタン等が挙げられ 密着性及び機械的強度を考慮すると、アミ 硬化型の二液性エポキシを用いることが好 しい。溶剤として、キシレン、トルエン、 タノール、イソブチルアルコール、イソプ ピルアルコール、ジオキサン、メチルエチ ケトン、n-メチル-2-ピロリドン等が挙げら る。固体潤滑剤として、PTFE(テフロン(登録 標))、PFA(テフロン(登録商標))、FEP(テフロン( 登録商標)、C(グラファイト)、MoS2(二硫化モリ ブテン)、BN(窒化ホウ素)、WF(フッ化タングス ン)、TiN(窒化チタン)等が例示され、これら 単体或いは混合して用いることができる。

 このように、微細な凹凸部4を有する軸受 孔3に樹脂コーティング層5を設けることによ 、樹脂コーティングがやり易くなると共に 長期において剥れることなく、高い密着性 得ることができる。また、この例では、圧 体1Aの圧縮成形工程と同時に凹凸部4を形成 きるため、生産性に優れたものとなる。

 そして、樹脂コーティング層5を設けた後 、必要に応じて、焼結軸受1のサイジングを う。

 このように本実施例では、請求項に対応 て、原料粉末Mを成形用金型11の充填部16に 填し、この原料粉末Mを加圧して成形した軸 孔3を有する圧粉体1Aにおいて、軸受孔3に微 細な凹凸部4を有するから、圧粉体1Aにおいて 軸受孔3に微細な凹凸部4を設けるから、その 粉体1Aを焼結することにより、軸受孔3に微 な凹凸部4を有する焼結体を得ることができ る。そして、微細な凹凸部4により、軸受孔3 設けるコーティングなどとの密着性に優れ ものとなる。

 また、このように本実施例では、前記圧 体を焼結してなるから、軸受孔3に微細な凹 凸部4を有する焼結体となる。

 また、このように本実施例では、前記焼 軸受1において、軸受孔3に樹脂コーティン 層5を設けたから、樹脂コーティング層5の密 着性に優れた焼結軸受1が得られる。

 また、このように本実施例では、請求項 対応して、原料粉末Mを成形用金型11の充填 16に充填し、この原料粉末Mを加圧して軸受 3を有する圧粉体1Aを成形した後、焼結して 結軸受1を形成する圧粉体1Aの製造方法にお て、圧粉体1Aの前記軸受孔3に微細な凹凸部4 を形成するから、圧粉体1Aにおいて軸受孔3に 微細な凹凸部4を設けるから、その圧粉体1Aを 焼結することにより、軸受孔3に微細な凹凸 4を有する焼結体を製造することができる。

 また、このように本実施例では、請求項 対応して、原料粉末Mを成形用金型11の充填 16に充填し、この原料粉末Mを加圧して軸受 3を有する圧粉体1Aを成形し、この圧粉体1A 焼結してなる焼結軸受1の製造方法において 圧粉体1Aの軸受孔3に微細な凹凸部4を形成し た後、焼結するから、軸受孔3に微細な凹凸 4を有する焼結体を製造することができる。

 また、このように本実施例では、請求項 対応して、焼結軸受1の軸受孔3に、樹脂コ ティング層5を設けるから、樹脂コーティン 層5との密着性に優れた焼結軸受1を製造す ことができる。

 また、このように本実施例では、請求項 対応して、外周面17に微細なコアロッド側 凸部18を有する成形用コアロッド13と、成形 ダイ12との間において、原料粉末Mを圧縮し 圧粉体1Aを形成することにより微細なコア ッド側凹凸部18を圧粉体1Aの軸受孔3に転写す るから、圧粉体1Aの圧縮成形時に、コアロッ 側凹凸部18を圧粉体1Aに転写するため、凹凸 部4の成形に機械加工などが不要となり、生 効率を向上することができる。

 また、このように本実施例では、請求項 対応して、前記圧縮後、コアロッド13と共 圧粉体1Aを成形用ダイ12から抜き出し、抜き し後の圧粉体1Aのスプリングバックにより 軸受孔3からコアロッド12を抜き出し可能と たから、このように圧粉体1Aのスプリングバ ックを利用して、コアロッド13から圧粉体1A 抜き出すことができ、通常の圧縮成形工程 、軸受孔に微細な凹凸部を形成することが きる。

 実施例上の効果として、凹凸部18の高さH 10~40μm程度であり、高さHが10μ未満であると 、焼結軸受1の凹凸部4の深さが小さくなるか 、密着効果が十分に得られず、一方、40μm 越えると、スプリングバックによる抜き出 を損なう虞があり、上記範囲とすることに り、製造に適し、且つ密着性に優れたもの なる。また、樹脂コーティング層5にフッ素 脂を用いれば、摺動性と共に、腐食などに しても耐久性に優れたものとなる。

 図7及び図8は、本発明の実施例2を示し、 記実施例1と同一部分に同一符号を付し、そ の詳細な説明を省略して詳述すると、この例 では、前記成形用金型11は、コアロッド13に アロッド側凹凸部がない以外は、前記実施 1と同一構成であり、その成形用金型11によ 、凹凸部の無い圧粉体1Aを形成する。この圧 粉体1Aの軸受孔3に、加工具21により、前記凹 部4を形成する。また、実施例1と同様に、 粉体1Aの成形後、焼結前に軸受孔3に凹凸部4 形成する。

 前記加工具21は、略円柱状で前記軸受孔3 挿通可能な回転体22を備え、この回転体22の 外周に長さ方向の案内溝23を形成し、この案 溝23に、刃体24を回転体22の周方向に移動可 に設けてなる。前記刃体24は前記案内溝23に 摺動する略一定幅の摺動部25を備え、この摺 部25の先端に断面略三角形の先鋭部26を設け 、この先鋭部26に、刃体凹凸部27を設ける。 の刃先凹凸部27は、断面三角形の凸部分28と 面三角形の凹部分29とが刃体24の長さ方向に 交互に形成された形状をなし、凸部分28と凹 分29との高さHを、10~40μm程度としている。

 そして、刃体24を案内溝23の底部側に移動 することにより、加工具21を圧粉体1Aの軸受 3に挿通することができ、挿通配置した後、 体24を外周側に移動し、軸受孔6に刃体24を い込ませ、この状態で加工具21を回転するこ とにより、軸受孔3に前記凹凸部4を形成する とができ、形成後、再び、刃体24を案内溝23 の底部側に移動することにより、凹凸部4に らずに、加工具21を抜くことができる。尚、 加工具21を固定し、圧粉体1Aを回転するよう してもよい。

 このように本実施例では、請求項に対応 て、原料粉末Mを成形用金型11の充填部16に 填し、この原料粉末Mを加圧して成形した軸 孔3を有する圧粉体1Aにおいて、軸受孔3に微 細な凹凸部4を有するから、圧粉体1Aにおいて 軸受孔3に微細な凹凸部4を設けるから、その 粉体1Aを焼結することにより、軸受孔3に微 な凹凸部4を有する焼結体を得ることができ る。そして、微細な凹凸部4により、軸受孔3 設けるコーティングなどとの密着性に優れ ものとなる。

 また、このように本実施例では、前記圧 体1Aを焼結してなるから、軸受孔3に微細な 凸部4を有する焼結体となる。

 また、このように本実施例では、前記焼 軸受1において、軸受孔3に樹脂コーティン 層5を設けたから、樹脂コーティング層5の密 着性に優れた焼結軸受1が得られる。

 また、このように本実施例では、請求項 対応して、原料粉末Mを成形用金型11の充填 16に充填し、この原料粉末Mを加圧して軸受 3を有する圧粉体1Aを成形した後、焼結して 結軸受1を形成する圧粉体1Aの製造方法にお て、圧粉体1Aの前記軸受孔3に微細な凹凸部4 を形成し、また、原料粉末Mを成形用金型11の 充填部16に充填し、この原料粉末Mを加圧して 軸受孔3を有する圧粉体1Aを成形し、この圧粉 体1Aを焼結してなる焼結軸受1の製造方法にお いて、圧粉体1Aの軸受孔3に微細な凹凸部4を 成した後、焼結し、また、焼結軸受1の軸受 3に、樹脂コーティング層5を設けるから、 のように圧粉体1Aの成形後、焼結前に軸受孔 3に凹凸部4を形成するから、上記実施例1と同 様な作用・効果を奏する。

 特に、焼結する前の圧粉体1Aの軸受孔3に 凸部4を形成する構成を採用し、焼結合金で ある焼結軸受3に機械加工を施すのではなく 圧粉体1Aの状態で凹凸部4を形成するから、 の加工を容易に行うことができる。

 また、このように本実施例では、請求項 対応して、原料粉末Mを成形用金型11の充填 16に充填し、この原料粉末Mを加圧して軸受 3を有する圧粉体1Aを成形した後、焼結して 結軸受1を形成する圧粉体1Aの製造方法にお て、圧粉体1Aの軸受孔3に微細な凹凸部4を形 成し、また、圧粉体1Aの軸受孔3に微細な凹凸 部4を形成した後、焼結し、また、焼結軸受1 軸受孔3に、樹脂コーティング層5を設ける ら、上記実施例1と同様な作用・効果を奏す 。

 また、実施例上の効果として、加工具21 、軸受孔に回転可能に挿入する回転体22とこ の回転体22に周方向移動可能に設けた刃体24 、この刃体24に設けられ軸受孔3に凹凸部4を 成する刃先凹凸部27とを備えるから、その 工具21を用いて、圧粉体1Aの軸受孔3に凹凸部 4を簡便に形成することができる。

 図9は、本発明の実施例3を示し、上記各実 例と同一部分に同一符号を付し、その詳細 説明を省略して詳述すると、この例では、 記コアロッド13に設けるコアロッド側凹凸部 の変形例であり、コアロッド13の外周には、 さ方向に所定間隔を置いて、断面が略曲面 の突条(図示せず)を周設している。尚、前 所定間隔としては、1mm、突条のコアロッド さ方向の幅は略300μm、深さは略10μm~40μm、好 ましくは10~20μm程度である
 したがって、前記突条が転写された圧粉体1 Aの軸受面3には、微細な凹凸部31が形成され この凹凸部31は、断面が曲面状の凹部分32が 軸受孔3の長さ方向に略1mmの間隔Kを置いて 成され、その凹部分32,32の間が凸部分33とな 。そして、前記凹部分32の幅Wは略300μm、深 Fは略10μm~40μm、好ましくは10~20μm程度であ
 尚、前記凹部分32を、前記加工具21により形 成するようにしてもよく、この場合は、前記 加工具21の刃体凹凸部27を前記凹凸部31に対応 した形状にすればよい。

 このように本実施例では、圧粉体1Aの軸 孔3に微細な凹凸部31を有するから、上記各 施例と同様な作用・効果を奏する。

 図10は、本発明の実施例4を示し、上記各実 例と同一部分に同一符号を付し、その詳細 説明を省略して詳述すると、この例では、 記コアロッド13に設けるコアロッド側凹凸 の変形例であり、コアロッド13の外周には、 円周方向略等間隔に長さ方向の縦突条(図示 ず)し、この縦突条は断面略曲面状をなし、 の円周方向の幅は略300μm、深さは略10μm~40μ m、好ましくは10~20μm程度である
 したがって、前記縦突条が転写された圧粉 1Aの軸受面3には、微細な凹凸部41が形成さ 、この凹凸部41は、断面曲面状の凹部分42が 軸受孔3の周方向に略1mmの間隔Kを置いて形 され、その凹部分42,42の間が凸部分43となる そして、前記凹部分42の幅は略300μm、深さF 略10μm~40μm、好ましくは10~20μm程度である。

 尚、前記凹部分42を、前記機械加工によ 形成するようにしてもよい。また、この例 は、凹部分42が軸受孔3の長さ方向と平行に 成されているため、コアロッド13から圧粉体 1Aを抜く際、コアロッド13の縦突条と圧粉体1A の凹部分42とが干渉しない。

 このように本実施例では、圧粉体1Aの軸 孔3に微細な凹凸部41を有するから、上記各 施例と同様な作用・効果を奏する。

 図11及び図12は、本発明の実施例5を示し 上記各実施例と同一部分に同一符号を付し その詳細な説明を省略して詳述すると、こ 例では、前記コアロッド13の外周面に設ける コアロッド側凹凸部の変形例であり、コアロ ッド13の外周には、放電加工により微細な凹 部58を形成し、この微細の凹凸部58はランダ ムな凹凸であり、微細の凹凸部58が転写され ことにより、圧粉体1Aの軸受孔3に微細な凹 部が形成され、この微細な凹凸部の部分は 面となる。また、凹凸部の高さはランダム あるが、実施例1と同様に、10μm~40μmとする とが好ましく、この場合、10μ未満の部分が あってもよい。

 このように本実施例では、圧粉体1Aの軸 孔3に微細な凹凸部を有し、コアロッド側凹 部58を備えるから、上記各実施例と同様な 用・効果を奏する。

 図13は、本発明の実施例6を示し、上記各 施例と同一部分に同一符号を付し、その詳 な説明を省略して詳述すると、この例では 前記コアロッド13の外周面に設けるコアロ ド側凹凸部の変形例であり、コアロッド13の 外周に微細な凹凸部68を形成し、この微細の 凸部68は、前記断面三角形の凸部分19と断面 三角形の凹部分20とがコアロッド13の長さ方 に対して交差方向に形成された形状をなし いる。尚、図では、微細な凹凸部68はコアロ ッド13の長さ方向と略45度の角度をなす。

 このように本実施例では、圧粉体1Aの軸 孔3に微細な凹凸部を有し、コアロッド側凹 部68を備えるから、上記各実施例と同様な 用・効果を奏する。

 図14は、本発明の実施例7を示し、上記各 施例と同一部分に同一符号を付し、その詳 な説明を省略して詳述すると、この例では 前記コアロッド13の外周面に設けるコアロ ド側凹凸部の変形例であり、微細な凹凸部68 が形成された実施例7のコアロッド13の外周に は、さらに、前記微細な凹凸部68と交差する 細な凹凸部78が形成され、この凹凸部78は、 前記断面三角形の凸部分19と断面三角形の凹 分20とがコアロッド13の長さ方向に対して交 差方向に形成された形状をなしている。尚、 図では、微細な凹凸部78は、凹凸部68とは逆 向でコアロッド13の長さ方向と略45度の角度 なす。

 このように本実施例では、圧粉体1Aの軸 孔3に微細な凹凸部を有し、コアロッド側凹 部68,78を備えるから、上記各実施例と同様 作用・効果を奏する。

 尚、本発明は、前記実施形態に限定され ものではなく、種々の変形実施が可能であ 。例えば、実施例では、実施例1などでは、 周溝状の凹部分を有する凹凸部を示したが、 螺旋状でもよい。また、実施例3及び4では、 部分より凸部分が幅広な凹凸部の例を示し が、凸部分が凹部分より幅広な凹凸部を採 してもよい。

本発明の実施例1を示す充填工程におけ る成形用金型の断面図である。 同上、圧縮工程における成形用金型の 面図である。 同上、抜出し工程における成形用金型 断面図である。 同上、抜出し工程における成形用金型 断面図であり、圧粉体を排出した状態を示 。 同上、コアロッド側凹凸部の拡大断面 である。 同上、一部を拡大した焼結軸受の断面 である。 本発明の実施例2を示す圧粉体と加工具 の斜視図である。 同上、加工具の要部の拡大断面図であ 。 本発明の実施例3を示す圧粉体の断面図 であり、図9(A)は断面図、図9(B)は要部の拡大 面図である。 本発明の実施例4を示す圧粉体の断面 であり、図10(A)は断面図、図10(B)は要部の拡 平面図である。 本発明の実施例5を示す圧縮工程にお る成形用金型の断面図である。 同上、コアロッド側凹凸部の拡大断面 図である。 本発明の実施例6を示すコアロッドの 面説明図である。 本発明の実施例7を示すコアロッドの 面説明図である。

符号の説明

1 焼結軸受
1A 圧粉体
2 軸受本体
3 軸受孔
4 凹凸部
5 樹脂コーティング層
11 成形用金型
12 成形用ダイ
13 成形用コアロッド
14 下パンチ
15 上パンチ
16 充填部
17 外周面
18 コアロッド側凹凸部
31 凹凸部
41 凹凸部
58,68,69 コアロッド側凹凸部