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Title:
POWER SUPPLY FACILITY FOR NATURAL GAS LIQUEFACTION PLANT, SYSTEM AND METHOD FOR CONTROL OF THE POWER SUPPLY FACILITY, AND NATURAL GAS LIQUEFACTION PLANT
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/139527
Kind Code:
A1
Abstract:
A natural gas liquefaction plant comprises: a gas turbine (22); a boiler (24) for generating steam with an exhaust gas discharged from the gas turbine (22); a steam turbine (25) capable of being driven by the steam supplied from the boiler (24); a refrigerator (28) for producing cold water with the steam supplied from the steam turbine (25) and coolant water; an inlet air cooling unit (29) for cooling an inlet air of the gas turbine (22) with the cold water supplied from the refrigerator (28); a refrigerant compressor (1) capable of being driven by the gas turbine (22) to compress the refrigerant; a condenser (3) for condensing the refrigerant compressed by the refrigerant compressor (1) with the cold water supplied from the refrigerator (28); a liquid receiver (4) for receiving the refrigerant condensed in the condenser (3); and a cooler (5,6,7) for cooling other refrigerant with the refrigerant supplied from the liquid receiver (4). It becomes possible to prevent the decrease in output level of the gas turbine even when the ambient temperature varies, leading to the improvement in operation efficiency of the plant under varied ambient temperature.

Inventors:
KATAGIRI YUKINORI (JP)
BANNAI MASAAKI (JP)
FUKUSHIMA YASUO (JP)
HORITSUGI MUTSUMI (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/059216
Publication Date:
November 20, 2008
Filing Date:
April 27, 2007
Export Citation:
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Assignee:
HITACHI LTD (JP)
KATAGIRI YUKINORI (JP)
BANNAI MASAAKI (JP)
FUKUSHIMA YASUO (JP)
HORITSUGI MUTSUMI (JP)
International Classes:
C10L3/06; F25B1/00; F25B25/02; F25J1/00
Foreign References:
JP2006516715A2006-07-06
JP2005315127A2005-11-10
JPH0835736A1996-02-06
JPH08219571A1996-08-30
Attorney, Agent or Firm:
KASUGA, Yuzuru (4-1 Nihonbashi-honcho 3-chome, Chuo-k, Tokyo 23, JP)
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Claims:
 冷媒を圧縮する冷媒圧縮機と、
 この冷媒圧縮機によって圧縮された冷媒を冷却し凝縮する凝縮器と、
 この凝縮器で凝縮した冷媒を受け入れる受液器と、
 この受液器からの冷媒を膨張させて他の冷媒を冷却する冷却器とを備える天然ガス液化プラントに動力を供給する天然ガス液化プラント用動力供給設備において、
 燃料と吸気を燃焼して得た燃焼ガスによって駆動されるガスタービンと、
 このガスタービンからの排ガスによって蒸気を発生させるボイラと、
 このボイラからの蒸気によって駆動される蒸気タービンと、
 この蒸気タービンからの蒸気、及び冷却水によって冷水を発生させる冷凍機と、
 この冷凍機からの冷水によって前記ガスタービンの吸気を冷却する吸気冷却装置とを備え、
 前記冷媒圧縮機は、前記ガスタービン及び前記蒸気タービンの少なくともいずれかからの動力によって駆動され、
 前記凝縮器は、前記冷凍機からの冷水で冷媒を冷却し凝縮することを特徴とする天然ガス液化プラント用動力供給設備。
 請求項1記載の天然ガス液化プラント用動力供給設備において、
 前記蒸気タービンから前記冷凍機への蒸気流量を調整するための第1流量調整手段と、
 前記冷凍機から前記吸気冷却装置への冷水流量を調整するための第2流量調整手段と、
 前記冷凍機に入るときの冷却水の温度を検出する第1温度検出器と、
 前記吸気冷却装置から出るときの吸気の温度を検出する第2温度検出器と、
 前記冷凍機が発生させる冷水の温度を保持するために設定した目標流量に前記蒸気タービンから前記冷凍機への蒸気流量が近づくように前記第1温度検出器の検出値に基づいて前記第1流量調整手段の開度を調整するとともに、前記ガスタービンの出力を保持するために設定した目標温度に前記吸気冷却装置から出るときの吸気の温度が近づくように前記第2温度検出器の検出値に基づいて前記第2流量調整手段の開度を調整する制御装置とを備えることを特徴とする天然ガス液化プラント用動力供給設備。
 請求項2記載の天然ガス液化プラント用動力供給設備において、
 前記目標温度は前記ガスタービンの出力に基づいて設定することを特徴とする天然ガス液化プラント用動力供給設備。
 請求項2又は3記載の天然ガス液化プラント用動力供給設備において、
 前記吸気冷却装置に入るときの吸気の温度を検出する第3温度検出器を備え、
 前記制御装置は、前記吸気冷却装置から出るときの吸気の温度が前記目標温度に近づくように、前記第2温度検出器の検出値及び前記第3温度検出器の検出値に基づいて前記第2流量調整手段の開度を調整することを特徴とする天然ガス液化プラント用動力供給設備。
 請求項2又は3記載の天然ガス液化プラント用動力供給設備において、
 前記冷凍機に入る蒸気の流量を検出する流量検出器を備え、
 前記制御装置は、前記蒸気タービンから前記冷凍機への蒸気流量が前記目標流量に近づくように、前記第1温度検出器の検出値及び前記流量検出器の検出値に基づいて前記第1流量調整手段の開度を調整することを特徴とする天然ガス液化プラント用動力供給設備。
 請求項1記載の天然ガス液化プラント用動力供給設備において、
 前記冷媒圧縮機はモータを有し、
 前記ガスタービンは前記モータを介して前記冷媒圧縮機に動力を供給していることを特徴とする天然ガス液化プラント用動力供給設備。
 請求項1記載の天然ガス液化プラント用動力供給設備において、
 前記ガスタービンは前記冷媒圧縮機と直結されていることを特徴とする天然ガス液化プラント用動力供給設備。
 請求項1記載の天然ガス液化プラント用動力供給設備において、
 前記冷媒は、プロパン、プロピレン、又はメタンとプロパンとエタンを含む混合冷媒のうちいずれかであることを特徴とする天然ガス液化プラント用動力供給設備。
 冷媒を圧縮する冷媒圧縮機と、この冷媒圧縮機によって圧縮された冷媒を冷却し凝縮する凝縮器と、この凝縮器で凝縮した冷媒を受け入れる受液器と、この受液器からの冷媒を膨張させて他の冷媒を冷却する冷却器とを備える天然ガス液化プラントに動力を供給するために、
 燃料と吸気を燃焼して得た燃焼ガスによって駆動され前記天然ガス液化プラントに動力を供給するガスタービンと、このガスタービンからの排ガスによって蒸気を発生させるボイラと、このボイラからの蒸気によって駆動され前記天然ガス液化プラントに動力を供給する蒸気タービンと、前記ガスタービンの吸気を冷却する吸気冷却装置と、前記吸気冷却装置及び前記凝縮器に供給する冷水を前記蒸気タービンからの蒸気及び冷却水によって発生させる冷凍機と、前記蒸気タービンから前記冷凍機への蒸気流量を調整するための第1流量調整手段と、前記冷凍機から前記吸気冷却装置への冷水流量を調整するための第2流量調整手段と、前記冷凍機に入るときの冷却水の温度を検出する第1温度検出器と、前記吸気冷却装置から出るときの吸気の温度を検出する第2温度検出器とを備える天然ガス液化プラント用動力供給設備の制御装置であって、
 前記冷凍機が発生させる冷水の温度を保持するために設定した目標流量に前記蒸気タービンから前記冷凍機への蒸気流量が近づくように、前記第1温度検出器の検出値に基づいて前記第1流量調整手段の開度を調整する冷水温度制御部と、
 前記ガスタービンの出力を保持するために設定した目標温度に前記吸気冷却装置から出るときの吸気の温度が近づくように、前記第2温度検出器の検出値に基づいて前記第2流量調整手段の開度を調整する吸気温度制御部とを備えることを特徴とする天然ガス液化プラント用動力供給設備の制御装置。
 冷媒を圧縮する冷媒圧縮機と、この冷媒圧縮機によって圧縮された冷媒を冷却し凝縮する凝縮器と、この凝縮器で凝縮した冷媒を受け入れる受液器と、この受液器からの冷媒を膨張させて他の冷媒を冷却する冷却器とを備える天然ガス液化プラントに動力を供給するために、
 燃料と吸気を燃焼して得た燃焼ガスによって駆動され前記天然ガス液化プラントに動力を供給するガスタービンと、このガスタービンからの排ガスによって蒸気を発生させるボイラと、このボイラからの蒸気によって駆動され前記天然ガス液化プラントに動力を供給する蒸気タービンと、前記ガスタービンの吸気を冷却する吸気冷却装置と、前記吸気冷却装置及び前記凝縮器に供給する冷水を前記蒸気タービンからの蒸気及び冷却水によって発生させる冷凍機とを備える天然ガス液化プラント用動力供給設備の制御方法であって、
 前記冷凍機が発生させる冷水の温度を保持するために設定した目標流量に前記蒸気タービンから前記冷凍機への蒸気流量が近づくように、前記冷凍機に入るときの冷却水の温度に基づいて、前記蒸気タービンから前記冷凍機への蒸気流量を調整する手順と、
 前記ガスタービンの出力を保持するために設定した目標温度に前記吸気冷却装置から出るときの吸気の温度が近づくように、前記吸気冷却装置から出るときの吸気の温度に基づいて、前記冷凍機から前記吸気冷却装置への冷水流量を調整する手順とを備えることを特徴とする天然ガス液化プラント用動力供給設備の制御方法。
 天然ガスを冷却して液化天然ガスを精製する天然ガス液化プラントにおいて、
 燃料と吸気を燃焼して得た燃焼ガスによって駆動されるガスタービンと、
 このガスタービンからの排ガスによって蒸気を発生させるボイラと、
 このボイラからの蒸気によって駆動される蒸気タービンと、
 この蒸気タービンからの蒸気、及び冷却水によって冷水を発生させる冷凍機と、
 この冷凍機からの冷水によって前記ガスタービンの吸気を冷却する吸気冷却装置と、
 前記ガスタービン及び前記蒸気タービンの少なくともいずれかからの動力によって駆動され、冷媒を圧縮する冷媒圧縮機と、
 この冷媒圧縮機によって圧縮された冷媒を前記冷凍機からの冷水で冷却し凝縮する凝縮器と、
 この凝縮器で凝縮した冷媒を受け入れる受液器と、
 この受液器からの冷媒を膨張させて他の冷媒を冷却する冷却器とを備えることを特徴とする天然ガス液化プラント。
Description:
天然ガス液化プラント用動力供 設備、その制御装置及び制御方法、並びに 然ガス液化プラント

 本発明は、天然ガス液化プラント用動力 給設備、その制御装置及び制御方法、並び 天然ガス液化プラントに関する。

 天然ガス液化プラントはガス田や油田か 採掘した天然ガスを冷媒で冷却して液化天 ガスを精製している。こうしたプラントは 他の工業施設から離れて立地していること 多く、プラント運用に必要な動力(駆動力、 電力)を発生する動力供給設備をプラント内 設けている場合が多い。このような天然ガ 液化プラント用の動力供給設備としては、 えば、ガスタービンプラントやコンバイン サイクルプラントが用いられている。

 ところで、液化天然ガスの品質及び生産 率を保持する観点からは、天然ガス液化プ ントの冷媒の圧縮に用いられる冷媒圧縮機 一定負荷で運転することが望ましい。その め、天然ガス液化プラント用動力供給設備 は、この冷媒圧縮機が要求する動力を常に 給し続けることが求められている。

 この種の技術として、ガスタービンの軸 動力で冷媒圧縮機を直接駆動するプラント おいて、冷媒圧縮機の要求する動力がガス ービンの発生動力を上回ったときには、ガ タービン以外で得られる動力で不足分を補 するように構成したものがある(特開平8-2195 71号公報等参照)。

特開平8-219571号公報

 しかし、上記の動力供給設備を季節や昼 の違い等で大気温度が変化する地域で利用 ると、吸気温度の変化によってガスタービ 出力が変動するので、プラント全体の運転 率が低下することがある。特に、天然ガス 採掘地は、夏季がある地域や、砂漠地帯、 緯度地域等、比較的高温となる地域が多く ガスタービン出力の低下による効率低下は 著となる。さらに、場合によっては、上記 術を適用してもプラントに必要な動力を供 できないことも考えられる。

 本発明の目的は、大気温度が変化した際 プラント運転効率を改善できる天然ガス液 プラント用動力供給設備、その制御装置及 制御方法、並びに天然ガス液化プラントを 供することにある。

 本発明は、上記目的を達成するために、 媒を圧縮する冷媒圧縮機と、この冷媒圧縮 によって圧縮された冷媒を冷却し凝縮する 縮器と、この凝縮器で凝縮した冷媒を受け れる受液器と、この受液器からの冷媒を膨 させて他の冷媒を冷却する冷却器とを備え 天然ガス液化プラントに動力を供給する天 ガス液化プラント用動力供給設備において 燃料と吸気を燃焼して得た燃焼ガスによっ 駆動されるガスタービンと、このガスター ンからの排ガスによって蒸気を発生させる イラと、このボイラからの蒸気によって駆 される蒸気タービンと、この蒸気タービン らの蒸気、及び冷却水によって冷水を発生 せる冷凍機と、この冷凍機からの冷水によ て前記ガスタービンの吸気を冷却する吸気 却装置とを備え、前記冷媒圧縮機は、前記 スタービン及び前記蒸気タービンの少なく もいずれかからの動力によって駆動され、 記凝縮器は、前記冷凍機からの冷水で冷媒 冷却し凝縮するものとする。

 本発明によれば、大気温度が変化しても スタービン出力の低下を抑制することがで るので、大気温度が変化した際のプラント 転効率を改善することができる。

図1は、本発明の第1の実施の形態であ 天然ガス液化プラントの冷媒予冷設備と動 供給設備の概略図である。 図2は、本発明の第1の実施の形態であ 天然ガス液化プラントの概略図である。 図3は、本発明の第2の実施の形態であ 天然ガス液化プラントの冷媒予冷設備と動 供給設備の概略図である。 図4は、本発明の第2の実施の形態であ 天然ガス液化プラントにおける制御装置30の 構成を示すブロック図である。 図5は、本発明の第2の実施の形態であ 天然ガス液化プラントの動力供給設備とそ 比較例における蒸気収支の比較表である。

符号の説明

1   冷媒圧縮機
2   モータ
3   凝縮器
4   受液器
5~7 冷却器
11  第1冷媒
20  圧縮機
22  ガスタービン
24  ボイラ
25  蒸気タービン
28  冷凍機
29  吸気冷却装置
30  制御装置
32  流量調整弁
34  流量調整弁
51  大気温度検出器
52  吸気温度検出器
53  蒸気流量検出器
54  冷却水温度検出器
62  冷水温度制御部
63  吸気温度制御部
100 冷媒予冷設備
120 気液分離器
140 主熱交換器
160 冷媒予冷設備
200 動力供給設備

 以下、本発明の実施の形態を図面を用い 説明する。

 図1は本発明の第1の実施の形態である天 ガス液化プラントの冷媒予冷設備と動力供 設備の概略図である。

 この図に示した天然ガス液化プラントは 天然ガスの液化に用いる冷媒を冷却する冷 予冷設備100と、天然ガス液化プラント内の 備に動力(駆動力や電力)を供給する動力供 設備200を備えている。

 冷媒予冷設備100は、冷媒圧縮機1と、モー タ2と、凝縮器3と、受液器4と、第1冷却器5、 2冷却器6、及び第3冷却器7を備えており、天 然ガスの液化に用いる冷媒(以下、第1冷媒)11 他の冷媒(以下、第2冷媒)によって冷却して る。本実施の形態では、第1冷媒11としてメ ン、エタン、及びプロパンを主成分とする 合冷媒を利用しており、第2冷媒としてプロ パンを利用している。

 冷媒圧縮機1は、第1冷媒11を冷却する第2 媒を圧縮するものであり、駆動軸に連結さ たモータ2によって駆動されている。また、 に図示しないが、本実施の形態の冷媒圧縮 1は、高圧圧縮機、中圧圧縮機、低圧圧縮機 の3段から構成されており、高圧圧縮機は冷 器5と、中圧圧縮機は冷却器6と、低圧圧縮機 は冷却器7と接続されている。モータ2の電力 動力供給設備200から供給されている。

 凝縮器3は、冷媒圧縮機1の出口と配管13を 介して接続されており、冷凍機28(後述)から 冷水が流通する配管14を内部に有している。 凝縮器3は、冷媒圧縮機1によって圧縮された 2冷媒と冷水を配管14を介して熱交換させて り、これによって第2冷媒を冷却し凝縮して いる。これにより本実施の形態の第2冷媒は えば50℃程度にまで冷却される。

 受液器4は、凝縮器3の出口と配管15を介し て接続されており、凝縮器3で凝縮した第2冷 を受け入れている。受液器4内には凝縮して 液化した第2冷媒が貯留されている。

 第1冷却器5は、受液器4の出口と配管16を して接続されており、配管16に設けられた膨 張弁(図示せず)を介して減圧膨張し減温した 2冷媒を受け入れている。第2冷却器6は、第1 冷却器5と配管17を介して接続されており、配 管17に設けられた膨張弁(図示せず)を介して らに減温した第2冷媒を受け入れている。第3 冷却器7は、第2冷却器6と配管18を介して接続 れており、配管18に設けられた膨張弁(図示 ず)を介してまたさらに減温した第2冷媒を け入れている。

 第1冷却器5、第2冷却器6、及び第3冷却器7 内部には第1冷媒11が流通する配管19が配さ ている。冷却器5,6,7に受け入れられた第2冷 は、配管19を流通する第1冷媒11から熱を奪っ て蒸発し、第1冷媒11を段階的に冷却している 。これにより本実施の形態の第1冷媒11は、第 3冷却器7を通過した時点で、例えばー30℃程 まで冷却される。また、第1冷却器5,第2冷却 6,第3冷却器7は、冷媒圧縮機1の高圧圧縮機 中圧圧縮機、低圧圧縮機とそれぞれ接続さ ており、圧縮機1内の第2冷媒の中間冷却も行 っている。

 動力供給設備200は、圧縮機20と、燃焼器21 と、ガスタービン22と、発電機23と、ボイラ24 と、蒸気タービン25と、発電機26と、煙突27と 、冷凍機28と、吸気冷却装置29を備えている

 圧縮機20は大気から取り込んだ燃焼空気 圧縮している。

 燃焼器21は、流量調整弁31を介して供給さ れる燃料と圧縮機20からの圧縮空気を燃焼さ て燃焼ガスを発生させるもので、圧縮機20 出口と接続されている。流量調整弁31は燃焼 器21へ供給する燃料流量を調整するためのも である。燃焼器21に供給する燃料は、エネ ギー効率やプラント運転効率等を向上させ 観点から、採掘した天然ガスを使用するこ が好ましい。

 ガスタービン22は、燃焼器21からの燃焼ガ スによって駆動されるもので、燃焼器21の出 と接続されている。ガスタービン22は、圧 機20と発電機23を駆動し、発電機23によって 力を発生させている。この電力は天然ガス 化プラント内の設備に動力として供給され 。

 ボイラ(排熱回収ボイラ)24は、ガスタービ ン22の排ガスによって蒸気を発生させるもの 、排ガスの流通方向の下流側に設けられて る。煙突27は、ボイラ24で熱回収された排ガ スを排気するものである。

 蒸気タービン25は、ボイラ24からの蒸気に よって駆動され、発電機26と連結されている 蒸気タービン25は発電機26を駆動することに よって電力を発生させている。発電機23,26に って得られた電力は、天然ガス液化プラン 内の設備に動力として供給される。

 冷凍機28は、蒸気タービン25からの蒸気、 及び冷却水によって冷水(例えば、ー5~10℃程 )を発生させるものである。冷凍機28には、 気タービン25からの蒸気が流通する配管41と 、冷却水が流通する配管42と、冷却対象であ 水(冷水)が流通する配管43が配されている。

 配管41は蒸気タービン25から蒸気が供給さ れる配管44と接続されている。この配管44と 接続部を基点として、配管41の一方側は冷凍 機28内に導入されており、その他方側は流量 整弁32を介して復水器(図示せず)と接続され ている。復水器へ流入した蒸気は凝縮して水 となり、ボイラ24の給水として再利用される 流量調整弁32は、蒸気タービン25から冷凍機 28への蒸気流量を調整するためのものである 流量調整弁32の開度を大きくすれば冷凍機28 に供給される蒸気流量が低減し、逆に開度を 小さくすれば蒸気流量が増加するようになっ ている。

 配管42にはポンプ45が設けられており、冷 凍機28内の冷媒を冷却するための冷却水がポ プ45によって圧送されている。配管43にはポ ンプ46が設けられており、冷凍機28で冷却さ る水(冷水)がポンプ46によって圧送されてい 。

 なお、本実施の形態に用いる冷凍機とし は、蒸気タービン25から供給される蒸気の を利用し、冷水を発生させるものであれば い。この種の冷凍機としては、例えば、吸 式冷凍機がある。水と臭化リチウムの混合 媒を利用する吸収式冷凍機の場合、蒸気は 混合冷媒を加熱して水と臭化リチウムを分 する際の熱源として利用される。

 配管43の冷凍機28の下流側には、冷凍機28 発生させた冷水を複数の供給先へ送るため 冷水ヘッダ35が設けられている。冷水ヘッ 35には、凝縮器3の内部に導入される配管14と 、吸気冷却装置29の内部に導入される配管48 接続されている。

 配管14には冷凍機28から凝縮器3へ冷水流 を調整するための流量調整弁33が設けられて おり、配管48には冷凍機28から吸気冷却装置29 への冷水流量を調整するための流量調整弁34 設けられている。

 吸気冷却装置29は、圧縮機20に導入される 燃焼空気(吸気)を冷却するもので、圧縮機20 上流側に設けられている。吸気冷却装置29の 内部には配管48が配されており、配管48内を 通する冷水によってガスタービン22の吸気が 冷却されている。

 上記のように構成される天然ガス液化プ ントにおいて、動力供給設備200のボイラ25 発生された蒸気は、蒸気タービン25を駆動し た後に配管41を介して冷凍機28に導入される 冷凍機28は、この蒸気を熱源として利用する 一方で、配管42を介して導入される冷却水を 媒の冷却に利用し、配管43を介して供給さ る水を冷却し冷水を発生させる。冷凍機28で 発生された冷水は、冷水ヘッダ35を介して、 気冷却装置29及び凝縮器3に供給される。

 吸気冷却装置29に供給された冷水は、圧 機20の吸気温度を低下させる。これにより圧 縮機20の負荷が低下するので、燃料流量を増 すことなくタービン出力を増加することが きる。また、凝縮器3に供給された冷水は、 第2冷媒を冷却して凝縮させる。これにより 外気や海水等の大気温度変化の影響を受け 冷媒を使用する場合より、第2冷媒を効果的 冷却することができるので、天然ガスの液 に用いる第1冷媒を効率良く冷却することが できる。

 なお、冷媒予冷設備100の第2冷媒としては 、上記に示したプロパンが好ましい。これは 、プロパンの飽和温度が比較的高く、凝縮器 3において冷水(例えば、-5~10℃)に冷却されて 易に凝縮されるため、冷凍機28と組み合わ たサイクルの冷媒として好適だからである また、第2冷媒は、プロパンの他にも、プロ レンや、プロパン、メタン、及びエタンを 成分とする混合冷媒等に代替することが可 である。

 図2は本発明の第1の実施の形態である天 ガス液化プラントの概略図である。なお、 の図と同じ部分には同じ符号を付し、その 分の説明は省略する(後の図も同じとする)。

 この図に示した天然ガス液化プラントは 図1に示した冷媒予冷設備100と、冷媒予冷設 備100で冷却された第1冷媒11を気相と液相に分 離する気液分離器120と、第1冷媒11を利用して 天然ガスを冷却して液化する主熱交換器140と 、天然ガスと熱交換して主熱交換器140内に貯 留した第1冷媒11を冷却する冷媒予冷設備160を 備えている。

 気液分離器120は、冷媒予冷設備100の出口( 即ち、第3冷却器7(図1参照)の出口)と配管19を して接続されている。気液分離器120には、 1冷媒11の液相が流通する配管141と、気相が 通する配管142が接続されている。

 配管141は、主熱交換器140の内部に導入さ た後に、いったん主熱交換器140の外部に出 れ、その後、再び主熱交換器140の内部に導 されてノズル143と接続されている。配管141 、主熱交換器140の内部に設けられた伝熱経 144と、主熱交換器140の外部に設けられた膨 弁145を有している。配管142も同様にいった 主熱交換器140の外部に出された後に、主熱 換器140内のノズル146と接続されている。配 142は、主熱交換器140の内部に設けられた伝 経路147,148と、主熱交換器140の外部に設けら れた膨張弁149を有している。

 配管150は、液化される天然ガスが流通す もので、主熱交換器140の内部を通過した後 主熱交換器140の外部まで延びている。配管1 50は、主熱交換器140の内部に設けられた伝熱 路151,152と、主熱交換器140の外部に設けられ た膨張弁153を有している。

 冷媒予冷設備160は、天然ガスの液化に用 られた第1冷媒11を冷却するもので、モータ1 61で駆動される圧縮機162,163と、圧縮された第 1冷媒11を冷却する冷却器164,165を備えている モータ161は動力供給設備200から供給される 力によって圧縮機162,163を駆動している。圧 機162は配管166を介して主熱交換器120と接続 れている。

 次に、上記のように構成される天然ガス 化プラントにおける天然ガス液化工程につ て説明する。

 上記の冷媒予冷設備100で第2冷媒によって 所定温度(例えば、-35℃程度)まで冷却された 1冷媒11は、配管19を介して気液分離器120に 給され、気相成分と液相成分に分離される

 気液分離器120内の第1冷媒11の液相成分は 配管141を介して主熱交換器140の内部に導入 れ、伝熱経路144を通過しながら主熱交換器1 40内の冷媒(さらに冷却された第1冷媒11)によ て冷却される。伝熱経路144を通過した第1冷 11は、膨張弁145で断熱膨張して所定温度(例 ば、-120℃程度)まで冷却され、ノズル143を して主熱交換器140内に冷媒として散布され 。

 一方、気液分離器120内の第1冷媒11の気相 分は、配管142を介して主熱交換器140の内部 導入され、伝熱経路147,148を通過しながら冷 却される。伝熱経路147,148を通過した第1冷媒1 1は、膨張弁149で所定温度(例えば、-170℃程度 )まで冷却され、ノズル146を介して主熱交換 140内に冷媒として散布される。

 また、配管150内を流通する天然ガスは、 熱交換器140内を通過する際に、上記のよう 散布される第1冷媒11によって伝熱経路151,152 で所定温度(例えば、-150℃程度)まで冷却され る。この後、主熱交換器140の外部に導かれた 天然ガスは、膨張弁153を通過することで更に 冷却され、所定温度(例えば、-162℃)の液化天 然ガスとなる。なお、特に図示していないが 、配管150の上流側には、酸性ガス除去工程や 、水分除去工程などを行う設備が設けられて おり、配管150にはこれらの前処理工程を終え た天然ガスが導かれている。

 天然ガスの冷却に利用された第1冷媒11は 主熱交換器140内に貯留し、配管166を介して 媒予冷設備160へ導入される。このように冷 予冷設備160に導かれた第1冷媒11は、圧縮機1 62,163と冷却器164,165によって適宜圧縮、冷却 れて所定の状態(例えば、40℃,5MPa)となって 冷媒予冷設備100に配管19を介して導入される 。

 次に、本実施の形態の効果について説明 る。

 上記で説明した本実施の形態の天然ガス 化プラントと異なり、吸気冷却装置29の無 動力供給設備や、外気や海水等の大気温度 化の影響を受ける冷媒を使用している凝縮 を冷媒予冷設備に備えたプラントでは、大 温度が上昇するとガスタービンの吸気と凝 器の冷媒の温度も上昇するので、ガスター ン出力と凝縮器の冷却能力が低下してしま 。したがって、このような構成から成るプ ントを大気温度が比較的高い季節や地域等 利用すると、プラントの運転効率が低下す 恐れがあった。

 これに対し、本実施の形態の天然ガス液 プラントは、動力供給設備200から排出され 蒸気を利用して冷水を発生させる冷凍機28 備えている。このように構成した本実施の 態によれば、冷凍機28で発生させた冷水を吸 気冷却装置29及び凝縮器3に供給することがで きる。吸気冷却装置29に供給された冷水はガ タービン22の吸気温度を低下させるので、 縮機20への負荷が低減し、燃料流量を増やす ことなくタービン出力を増加することができ る。また、凝縮器3に供給された冷水は、大 温度が変化した場合に凝縮器3の冷却能力が 下することを抑制するので、天然ガスの液 に用いる第1冷媒を効率良く冷却することが できる。

 このように、本実施の形態によれば、ガ タービン出力と凝縮器の冷却能力の低下を 制することができるので、大気温度が上昇 た際のプラント運転効率を改善することが きる。また、本実施の形態によれば、大気 放出していた蒸気熱を利用して冷水を発生 ることができるので、プラントの熱効率も 善することができる。

 次に本発明の第2の実施の形態について説 明する。本実施の形態の特徴は、ガスタービ ン22の吸気温度と冷凍機28の冷水温度を制御 る制御装置30を備えている点にある。

 図3は本発明の第2の実施の形態である天 ガス液化プラントの冷媒予冷設備と動力供 設備の概略図である。

 この図に示す動力供給設備200Aは、大気温 度検出器51と、吸気温度検出器52と、蒸気流 検出器53と、冷却水温度検出器54と、制御装 30を備えている点で上記動力供給設備200と なる。

 大気温度検出器51は、吸気冷却装置29に入 るときの吸気の温度(即ち、大気の温度)を検 するもので、吸気冷却装置29の上流側に設 られている。大気温度検出器51の検出値(大 温度Ta)は制御装置30に出力されている。吸気 温度検出器52は、吸気冷却装置29から出ると の吸気の温度を検出するもので、吸気冷却 置29の下流側かつ圧縮機20の上流側に設けら ている。吸気温度検出器52の検出値(吸気温 Tao)は制御装置30に出力されている。蒸気流 検出器53は、冷凍機28に入る蒸気の流量を検 出するもので、配管44との接続部から冷凍機2 8側の配管41上に設けられている。蒸気流量検 出器53の検出値(蒸気流量Gsi)は制御装置30に出 力されている。冷却水温度検出器54は、冷凍 28に入るときの冷却水の温度を検出するも で、配管42の冷凍機28から上流側に設けられ いる。冷却水温度検出器54の検出値(冷却水 度Tw)は制御装置30に出力されている。

 図4は制御装置30の構成を示すブロック図で る。
  この図において、制御装置30は、ガスター ビン制御部61と、冷水温度制御部62と、吸気 度制御部63を備えており、大気温度検出器51 吸気温度検出器52、蒸気流量検出器53、冷却 水温度検出器54、流量調整弁31、流量調整弁32 、及び流量調整弁34と接続されている。各検 器51,52,53,54から制御部30には、それぞれの検 出値(Ta,Tao,Gsi,Tw)が入力されている。制御部30 ら各流量調整弁31,32,34には、それぞれの開 指令(Cv1,Cv2,Cv3)が操作信号として出力されて る。また、この他にも、制御部30には、動 供給設備200に対する発電出力指令MWDが入力 れている。この発電出力指令MWDは、天然ガ 液化プラント全体が要求する総電力量に基 いて決定されるものであり、例えば、プラ ト全体の制御を行うプラント制御装置(図示 ず)等から出力される。

 ガスタービン制御部61は、発電出力指令MW Dに基づいてガスタービン22の起動停止時や負 荷運転時における制御を担当する部分で、目 標燃料流量設定部64と、流量調整弁制御部65 備えている。

 目標燃料流量設定部64は、発電出力指令MW Dの要求を満たすガスタービン22の目標出力を 決定し、その目標出力を達成するために要す る燃料流量(目標燃料流量)を設定する部分で る。流量調整弁制御部65は、燃焼器21に供給 される燃料流量が上記の目標燃料流量に近づ くように流量調整弁31の開度を調整する部分 あり、流量調整弁31に開度指令Cv1を出力し いる。

 冷水温度制御部62は、冷凍機28が発生させ る冷水の温度制御を担当する部分で、目標蒸 気流量設定部66と、流量調整弁制御部67を備 ている。

 目標蒸気流量設定部66は、冷凍機28が発生 させる冷水の温度を保持するために蒸気ター ビン25から冷凍機28へ供給すべき蒸気流量(目 蒸気流量GsiD)を設定する部分であり、冷却 温度検出器54から入力される冷却水温度Twに づいて目標蒸気流量GsiDを設定している。流 量調整弁制御部67は、蒸気タービン25から冷 機28への蒸気流量Gsiが目標蒸気流量GsiDに近 くように流量調整弁32の開度を調整する部分 であり、流量調整弁32に開度指令Cv2を出力し いる。

 一般的に、冷凍機では熱源や冷却水の温 ・流量変化に対する冷水温度の応答が遅く 産業用の大型機ではその時定数が1時間を超 えるものも存在する。そのため本実施の形態 では、冷却水の温度変化に基づいて冷凍機28 供給する蒸気流量を調節することで冷水の 度制御を先行的に行っている。これにより 大気温度変化に起因して冷却水温度が変化 た場合にも冷凍機28の出口における冷水の 度変化を抑制することができるので、吸気 却装置29と凝縮器3に安定した温度の冷水を 給することができる。

 ここで、冷水温度制御部62が行う制御の 例を説明する。

 上記式(1)は、目標蒸気流量GsiDを算出する ためのもので、関数f1と関数f2から成ってい 。関数f1は、発電出力指令MWDに基づいて冷凍 機28へ供給すべき蒸気流量のベース値を算出 るものであり、関数f2は、冷凍機28へ供給さ れる冷却水の温度Twに基づいて蒸気流量の補 を行うものである。目標蒸気流量設定部66 、式(1)を利用して発電出力指令MWDと冷却水 度Twから目標蒸気流量GsiDを得る。

 上記式(2)は、目標蒸気流量GsiDから開度指 令Cv2を算出するためのもので、冷凍機28に供 される蒸気流量Gsiが目標蒸気流量GsiDに一致 するようにフィードバック制御による修正を 加えている。なお、式(2)中のTTwは積分時定数 である。流量調整弁制御部67は、目標蒸気流 設定部66が得た目標蒸気流量GsiDと蒸気流量G siから式(2)を利用して開度指令Cv2を算出し、 量調整弁32に操作信号として出力する。こ により、流量調整弁32が開度指令Cv2に応じた 開度に調整されるので、大気温度変化に伴っ て冷却水温度が変化しても冷凍機28から出る 水の温度を保持することができる。

 なお、上記の例では、発電出力指令MWDと 却水温度Twに基づいて目標蒸気流量GsiDを設 する制御と、蒸気流量検出器53の検出値(蒸 流量Gsi)と目標蒸気流量GsiDに基づいて流量 整弁32の開度を調整する制御を行うことによ り、プラントの運転状況に適した冷水温度制 御を行っている。しかし、冷水温度を一定に 保持する観点からは、冷却水温度Twに基づい 目標蒸気流量GsiDを設定し、この目標蒸気流 量GsiDに基づいて流量調整弁32の開度を制御す れば足りる。すなわち、このように制御を単 純化すれば、蒸気流量検出器53を省略するこ ができるので、プラントの構成を単純にす ことができる。

 吸気温度制御部63は、吸気冷却装置29から 出るときの吸気の温度制御を担当する部分で 、目標吸気温度設定部68と、目標冷水流量設 部69と、流量調整弁制御部70を備えている。

 目標吸気温度設定部68は、ガスタービン22 に要求される発電出力に適した吸気温度(目 吸気温度TaoD)を設定する部分であり、発電出 力指令MWDに基づいて目標吸気温度TaoDを設定 ている。目標冷水流量設定部69は、大気温度 変化によるガスタービン22の出力変動を抑制 るために冷凍機28から吸気冷却装置29へ供給 すべき冷水流量(目標冷水流量GwD)を設定する 分であり、吸気温度検出器52から入力され 吸気温度Taoが目標吸気温度TaoDに近づくよう 目標冷水流量GwDを設定している。流量調整 制御部70は、吸気冷却装置29への冷水流量が 目標冷水流量GwDに近づくように流量調整弁34 調整する部分であり、流量調整弁34に開度 令Cv3を出力している。

 ここで、吸気温度制御部63が行う制御の 例を説明する。

 上記式(3)は、発電出力指令MWDに基づいて 標吸気温度TaoDを算出するための関数f3から っている。目標吸気温度設定部68は、式(3) 利用して発電出力指令MWDから目標吸気温度Ta oDを得る。

 上記式(4)は、目標吸気温度TaoDから目標冷 水流量GwDを算出するためのもので、関数f4、 数f5、及びフィードバック関数から成って る。関数f4は、発電出力指令MWDに基づいて吸 気冷却装置29へ供給すべき冷水流量のベース を算出するものであり、関数f5は、大気温 Taに基づいて冷水流量の補正を行うものであ る。フィードバック関数は、吸気温度Taoが目 標吸気温度TaoDに一致するようにフィードバ ク制御による修正を冷水流量に加えるもの ある。なお、式(4)中のTTaは積分時定数であ 。目標冷水流量設定部69は、式(4)を利用して 、発電出力指令MWD、大気温度Ta、吸気温度Tao び目標吸気温度TaoDから、目標冷水流量GwDを 得る。

 上記式(5)は、目標冷水流量GwDから開度指 Cv3を算出するための関数f6から成っている 流量調整弁制御部70は、目標冷水流量設定部 69が得た目標冷水流量GwDから式(5)を利用して 度指令Cv3を算出し、流量調整弁34に操作信 として出力する。これにより、流量調整弁34 がCv3に応じた開度に調整されるので、大気温 度が変化してもガスタービン22の吸気温度を 標吸気温度TaoDに保持することができる。

 なお、上記の例では、発電出力指令MWDに づいて目標吸気温度TaoDを算出する制御と、 発電出力指令MWD、大気温度Ta、及び目標吸気 度TaoDに基づいて目標冷水流量GwDを算出する 制御を行うことにより、プラントの運転状況 に適した吸気温度制御を行っている。しかし 、吸気温度を目標吸気温度TaoDに保持する観 からは、目標吸気温度TaoDと吸気温度Taoに基 いて目標冷水流量GwDを設定し、この目標冷 流量GwDに基づいて流量調整弁34の開度を制 すれば足りる。すなわち、このように制御 単純化すれば大気温度検出器51を省略するこ とができるので、プラントの構成を単純にす ることができる。

 また、上記の本実施の形態に係る天然ガ 液化プラントの動力供給設備200Aも、第1の 施の形態のものと同様に、気液分離器120、 熱交換器140、及び冷媒予冷設備160等と連携 せることによって天然ガス液化プラントを 成することができる。

 上記のように構成される天然ガス液化プ ントにおいて、季節や昼夜の変化などによ て大気温度Taが上昇すると冷却水温度Twも上 昇し、冷凍機28の冷水の温度が低下し始める このとき、制御装置30は、冷水温度の低下 抑制するために、以下のように動作する。

 冷水温度制御部62内の目標蒸気流量設定 66は、冷凍機28の冷水の温度を保持するため 、冷却水温度検出器54から入力された冷却 温度Twに基づいて冷凍機28へ供給すべき目標 気流量GsiDを設定し、これを流量調整弁制御 部67へ出力する。目標蒸気流量GsiDが入力され た流量調整弁制御部67は、冷凍機28への蒸気 量を目標蒸気流量GsiDに近づけるために、目 蒸気流量GsiDから開度指令Cv2を算出し、これ を流量調整弁32に操作信号として出力する。 量調整弁制御部67から開度指令Cv2を受けた 量調整弁32は指定された開度に保持されるの で、目標蒸気流量GsiDと同程度の流量の蒸気 冷凍機28に供給される。これにより制御装置 30は、大気温度Ta(冷却水温度Tw)が変化しても 凍機28からの冷水温度を保持することがで る。

 冷凍機28が発生させた冷水は、一定の温 を保持しながら、冷水ヘッダ35を介して冷媒 予冷設備100内の凝縮器3と吸気冷却装置29へ供 給される。凝縮器3へ供給される冷水の温度 大気温度Taが変化しても上記のように制御装 置30によって保持されるので、凝縮器3は一定 の凝縮性能を保持しながら第2冷媒を凝縮し けることができる。

 一方、上記のように大気温度Taが変化す と、ガスタービン22の吸気温度が上昇して圧 縮機20の負荷が増大し、タービン出力が低下 始める。これを抑制するために、制御装置3 0は以下のように動作する。

 吸気温度制御部63内の目標吸気温度設定 68は、発電出力指令MWDに基づいて目標吸気温 度TaoDを設定し、これを目標冷水流量設定部69 に出力している。目標吸気温度TaoDが入力さ た目標冷水流量設定部69は、ガスタービン22 吸気温度を目標吸気温度TaoDに保持するため に、吸気温度検出器52から入力される吸気温 Taoに基づいて吸気冷却装置29へ供給すべき 標冷水流量GwDを設定し、これを流量調整弁 御部70へ出力する。目標冷水流量GwDが入力さ れた流量調整弁制御部70は、吸気冷却装置29 の冷水流量を目標冷水流量GwDに近づけるた に、目標冷水流量GwDから開度指令Cv3を算出 、これを流量調整弁34に操作信号として出力 する。流量調整弁制御部70から開度指令Cv3を けた流量調整弁34は指定された開度に保持 れるので、目標冷水流量GwDと同程度の流量 冷水が吸気冷却装置29に供給される。このと き、冷水温度は上記のように冷水温度制御部 62によって保持されるので、吸気冷却装置29 の冷水流量を調整するだけで容易に吸気温 を調整することができる。このように、制 装置30は、大気温度Ta(冷却水温度Tw)が変化し てもガスタービン22の吸気温度Taoを目標吸気 度TaoDに保持することができる。

 次に本実施の形態の効果を説明する。
  一般的に、天然ガス液化プラントは、大 温度変化の影響を受ける水や空気等の媒体 凝縮器での冷媒やガスタービンの吸気等と て利用して運転しているため、大気温度変 の程度によってはプラント内の設備の運転 態が変動する場合がある(例えば、大気温度 上昇すると、圧縮機の負荷が増大してター ン出力が低下するし、凝縮器の冷媒に空気 利用している場合には凝縮器の冷却性能は 下してしまう)。この一方、プラントの製品 である液化天然ガスの品質及び生産性を考慮 すると、プラント内の設備は常に一定の状態 で運用することが好ましく、大気温度変化に 応じた最適な運用とプラント全体での効率向 上が求められている。

 ここで、本実施の形態の天然ガス液化プ ントは、上記第1の実施の形態の構成に加え て、ガスタービン22の吸気温度と冷凍機28の 水温度を制御する制御装置30を備えている。 このように構成した天然ガス液化プラントに よれば、大気温度が変動して冷凍機28の冷却 温度が上昇した場合にも、冷凍機28へ供給 る蒸気流量を調整することにより冷水温度 保持することができる。これにより凝縮器3 冷却性能を保持することができるので、第2 冷媒を一定の状態で冷却し続けることができ る。また、本実施の形態によれば、大気温度 が変動して吸気温度が上昇する場合にも、吸 気冷却装置29へ供給する冷水流量を調整する とにより吸気温度を保持することができる これにより圧縮機20の負荷の増加が抑制さ ガスタービン22の出力を保持することができ るので、冷媒圧縮機28に一定の動力を供給し けることができる。

 このように、本実施の形態によれば、大 温度が変化してもガスタービン22の出力と 縮器3の冷却性能を保持することができるの 、ガスタービン22と冷媒予冷設備100を設計 階で設定した最適値(性能計画点)付近で運用 し続けることができる。これにより大気温度 が変化しても最適なプラント運用ができるの で、プラント運転効率を改善することができ る。

 次に、本実施の形態の効果をプラントの熱 率の観点から詳しく説明する。
  図5は本発明の第2の実施の形態である天然 ガス液化プラントの動力供給設備とその比較 例における蒸気収支の比較表である。

 この図における「Ta」は大気温度、「ガ タービン出力」は動力供給設備内のガスタ ビンの出力、「蒸気発生量」は動力供給設 内のボイラにおける蒸気の発生量、「Tw」は 冷凍機への冷却水温度、「蒸気消費量」は動 力設備内の冷凍機における蒸気の消費量、「 蒸気収支」は蒸気発生量から蒸気消費量を差 し引いた蒸気の収支を示す。各ケースの上段 は、大気温度が標準状態のとき(Ta=15℃)のデ タで、下段は大気温度が上昇したとき(Ta=40 )のデータである。なお、「ガスタービン出 」、「蒸気発生量」、及び「蒸気消費量」 数値は、標準状態(Ta=15℃)を基準とした場合 の変化率で示している。

 ケース1は、本実施の形態の動力供給設備 200Aから、冷凍機28、吸気冷却装置29、及び制 装置30を省略した場合の蒸気収支であり、 凍機28による冷水の製造は行っていない。こ のケースにおいて、大気温度Taが15℃(標準状 )から40℃に上昇すると、吸気温度上昇によ 圧縮機20の動力増加によってガスタービン 力が21%減少し、それに応じて蒸気発生量が14 %減少する。

 ケース2は、本実施の形態の動力供給設備 200Aから、吸気冷却装置29及び制御装置30を省 した場合の蒸気収支である。このケースの 力供給設備では、ガスタービン22の排熱を いて冷凍機28で冷水を製造し、冷媒予冷設備 100の凝縮器3に供給している。このケースに いて、大気温度Taが40℃まで上昇すると、ケ ス1と同様に、蒸気発生量は14%減少する。さ らに、大気温度Taの上昇に伴って冷却水温度T wも36℃まで上昇するので、冷凍機28で冷水を 造するための蒸気消費量は15%増加する。し がって、プラント全体の蒸気収支は、標準 態と比較して29%不足する結果となる。

 ケース3は、本実施の形態の動力供給設備 200Aにおける蒸気収支である。このケースの 力供給設備は、上記に説明したように、制 装置30を用いて吸気冷却装置29と冷凍機28を 御している。このケースにおいて、大気温 上昇時に吸気冷却装置29を利用して、圧縮機 20の入口空気温度(吸気温度)を標準状態から 下1℃の範囲(即ち、14~16℃)に収まるように制 御したとする。この場合、ガスタービン出力 は1%の低下、蒸気発生量にあっては3%の低下 とどめることができる。また、冷却水温度Tw が上昇するので冷凍機28で冷水を製造するた の蒸気消費量は、ケース2同様、15%増加する が、ガスタービン22を標準状態付近で運転す ことができるので、蒸気収支は18%の不足に えることができる。

 ところで、上記のケース2の動力供給設備 において、大気温度上昇に伴って蒸気収支が 不足した場合には、配管41から復水器へ導入 ている蒸気を流量調整弁32を絞ることで冷 機28内に導いて蒸気不足を解消する。そのた め、大気温度が上昇しても冷水温度が低減し ないように、標準状態から大気温度上昇時に 必要となる蒸気量を見込んで蒸気を生成して おくことが必要となる。ところが、標準状態 ではその分の蒸気は余剰となるので、プラン トの熱効率の低下に繋がっていた。

 これに対して、本実施の形態は、制御装 30によってガスタービン22の吸気温度を保持 することができるので、大気温度が上昇した 場合の蒸気収支を上記のように改善すること ができる。これにより標準状態における余剰 蒸気量を削減することができるので、プラン トの熱効率を向上させることができる。

 また、上記の各実施の形態における動力 給設備200,200Aのように、モータ2を介して冷 予冷設備100に電力を供給するように構成す ば、ガスタービン22等と駆動対象を直結す 場合と比較して、プラント内の設備の需要 合わせた柔軟な電力供給を行うことができ 。したがって、本実施の形態に係る動力供 設備200,200Aを既存のプラントに容易に追設す ることができる。なお、モータ2を省略して 冷媒圧縮機1、圧縮機20、及びガスタービン22 の駆動軸を共有化し、ガスタービン22を用い 冷媒圧縮機1を直接駆動するように構成して も良い。このようにガスタービン22とその駆 対象を直結すれば、モータを利用する場合 比較して、冷媒圧縮機1等の駆動対象を高効 率で駆動することができる。

 なお、上記の第2の実施の形態では、制御 装置30によって吸気温度と冷水温度を制御す 場合についてのみ説明したが、上記と同等 制御方法によるものであれば勿論代替可能 ある。例えば、現在の吸気温度Taoや冷却水 度Twが表示される操作盤を別途設け、操作 がこれらの温度を見ながら流量調整弁32,34等 の開度を適宜調整できるように構成する等し ても良い。