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Title:
PRESS-PROCESSING METHOD, AND PRESS-PROCESSING APPARATUS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/066572
Kind Code:
A1
Abstract:
This aims to provide a press process for drawing a plate material (50) into a predetermined shape. This press process performs a first unwrinkling treatment and a second unwrinkling treatment sequentially for unwrinkling the material (50). Between these first and second unwrinkling treatments, an introduction for deforming the material (50) is made so that the portion of the material (50) on the side to be subjected to the second unwrinkling treatment may be positioned on the side of a drawing direction with respect to the portion subjected to the first unwrinkling treatment. This first unwrinkling treatment is made on such a portion to be unwrinkled in the material (50) as is located on the side of a larger drawing depth for the predetermined shape. On the other hand, the second unwrinkling treatment is made on such a portion to be unwrinkled as is located on the side of a smaller drawing depth. The press process is advantageous for the cracks or wrinkles of the material, if the molding has a relatively complicated curve shape so that the drawing quantity (or the drawing depth) of the material to be drawn is not homogeneous, so that the press process can improve the pressing stability.

Inventors:
KUBO, Masao (1 Toyota-cho, Toyota-sh, Aichi 71, 4718571, JP)
Application Number:
JP2008/070375
Publication Date:
May 28, 2009
Filing Date:
November 10, 2008
Export Citation:
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Assignee:
TOYOTA JIDOSHA KABUSHIKI KAISHA (1 Toyota-cho, Toyota-shi Aichi, 71, 4718571, JP)
トヨタ自動車株式会社 (〒71 愛知県豊田市トヨタ町1番地 Aichi, 4718571, JP)
International Classes:
B21D24/04
Attorney, Agent or Firm:
YANO, Juichiro (YANO INTERNATIONAL PATENT OFFICE, Twin 21 MID Tower 34th Floor,1-61, Shiromi 2-chome, Chuo-k, Osaka-shi Osaka 34, 5406134, JP)
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Claims:
 板状の素材を所定形状に絞り成形するに際し、互いに対向し相対的に近接離間するシワ押え面によって前記素材の一部を両面側から挟み込むシワ押えを行うプレス成形方法であって、
 前記シワ押えとして、
 前記素材における前記シワ押えを受ける部分のうち、前記所定形状となるまでの絞り深さが比較的深い側の部分に対する前記シワ押えである第一のシワ押えと、
 前記シワ押えを受ける部分のうち、前記絞り深さが比較的浅い側の部分に対する前記シワ押えである第二のシワ押えと、を順に行い、
 前記第一のシワ押えと前記第二のシワ押えとの間に、
 前記素材における前記第二のシワ押えを受ける側の部分が、前記第一のシワ押えを受けた部分に対して絞り方向側に位置するように、前記素材を変形させる呼び込みを行うことを特徴とするプレス成形方法。
 前記呼び込みを、
 前記第二のシワ押えを行うための前記シワ押え面の近接動作を用いて行うことを特徴とする請求項1に記載のプレス成形方法。
 前記第二のシワ押えを行うための前記シワ押え面を、前記呼び込みによる前記素材の変形角度に対応させて傾斜させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプレス成形方法。
 板状の素材を所定形状に絞り成形するに際し、互いに対向し相対的に近接離間するシワ押え面によって前記素材の一部を両面側から挟み込むシワ押えを行うプレス成形装置であって、
 前記素材における前記シワ押えを受ける部分のうち、前記所定形状となるまでの絞り深さが比較的深い側の部分に対する前記シワ押えを行う第一のシワ押え部と、
 前記シワ押えを受ける部分のうち、前記絞り深さが比較的浅い側の部分に対する前記シワ押えを行う第二のシワ押え部と、を備え、
 前記シワ押えに際して、前記第一のシワ押え部によって前記シワ押えを行った後、前記第二のシワ押え部によって前記シワ押えを行い、
 前記第二のシワ押え部による前記シワ押えに際して、前記シワ押え面の近接動作により、
 前記素材における前記第二のシワ押え部によって前記シワ押えを行う側の部分が、前記第一のシワ押え部によって前記シワ押えを行った部分に対して絞り方向側に位置するように、前記素材を変形させる呼び込みを行うことを特徴とするプレス成形装置。
 前記第二のシワ押え部の前記シワ押え面が、前記呼び込みによる前記素材の変形角度に対応して傾斜していることを特徴とする請求項4に記載のプレス成形装置。
 板状の素材を所定形状に絞り成形するに際し、互いに対向し相対的に近接離間するシワ押え面によって前記素材の一部を両面側から挟み込むシワ押えを行うプレス成形装置であって、
 固定型と、
 前記固定型に対して対向した状態で近接離間方向に移動可能に設けられる可動型と、
 前記固定型の周囲にて前記近接離間方向に移動可能に設けられ、前記可動型とともに前記シワ押えを行う型部材である第一のクッションおよび第二のクッションと、を備え、
 前記可動型は、前記シワ押え面として、前記第一のクッションとともに前記シワ押えを行う第一のシワ押え面と、該第一のシワ押え面よりも絞り方向側に設けられ前記第二のクッションとともに前記シワ押えを行う第二のシワ押え面と、を有し、
 前記可動型の前記固定型に対する近接移動にともない、
 前記可動型と前記第一のクッションとによる前記シワ押えである第一のシワ押えと、前記可動型と前記第二のクッションとによる前記シワ押えである第二のシワ押えと、を順に行い、
 前記第一のシワ押えと前記第二のシワ押えとの間に、
 前記素材における前記第二のシワ押えを行う側の部分が、前記第一のシワ押えを行った部分に対して絞り方向側に位置するように、前記素材を変形させる呼び込みを行うことを特徴とするプレス成形装置。
 前記第二のクッションが有する前記シワ押え面および前記第二のシワ押え面が、前記呼び込みによる前記素材の変形角度に対応して傾斜していることを特徴とする請求項6に記載のプレス成形装置。
Description:
プレス成形方法およびプレス成 装置

 本発明は、例えば自動車ボディを形成す パネル部品等の比較的複雑な曲面形状を有 る製品の絞り加工による成形に際して好適 用いられるプレス成形方法およびプレス成 装置に関する。

 例えば自動車ボディを形成するパネル部 等の製造に際し、プレス成形としての絞り 工(深絞り加工)が行われている。一般に、 り加工には、ポンチ等と呼ばれる凸型や、 の凸型に相対向するように設けられダイス と呼ばれる凹型や、この凹型とともに素材 挟み込むクッション等と呼ばれるシワ押え 備える成形装置が用いられる。かかる装置 より、金属板等の平板状の素材(ブランク)が 所定形状に成形される。すなわち、絞り加工 に際しては、ブランクの周縁部がシワ押え面 によって挟持された状態で、凸型と凹型とが 相対的に近付くことで、これらの型間におい てブランクがプレスされることによって絞り 成形される。この絞り加工による成形過程に おいては、凸型と凹型とが近付くことによる 素材の成形面形状に沿う塑性変形にともなっ て、素材がそのシワ押えされる部分等から所 定の方向に流入する。

 こうした絞り加工における一般的な問題と て、素材の割れ(破断)がある。絞り加工に ける素材の割れは、素材の絞り深さや成形 程における素材の流入等が関係する。この うな絞り加工における素材の割れを防止す ための技術として、例えば日本特開昭62-14203 3号公報に記載されているものがある。日本 開昭62-142033号公報には、素材(材料)を挟持す るためのシワ押え面の角度(押え角)を、素材 流入しやすくなる方向に所定の角度で傾斜 せる方法が開示されている。
 確かに、日本特開昭62-142033号公報に記載さ ている技術(以下「従来技術」という。)に れば、素材の流入(送り)がスムーズとなり、 絞り加工に際しての素材の割れが防止される と考えられる。しかし、従来技術においては 、次のような不具合がある。

 すなわち、絞り加工による成形品には、 えば自動車ボディを形成するパネル部品の うに、比較的複雑な曲面形状を有するもの( 以下「複雑形状品」という。)がある。こう た複雑形状品の絞り加工による成形に際し は、成形品が非対称な形状を有すこと等に り、素材についての成形量(絞り深さ)が部分 的に異なる(不均一となる)。

 したがって、複雑形状品の成形に際して従 技術が適用される場合、素材の押え角につ て、シワ押え部分のうち成形量の比較的多 部分についての傾斜角度がより大きく設定 れることとなる。しかし、部分的に大きく 定された押え角の傾斜角度が大き過ぎる場 、シワ押え荷重が不十分となる。シワ押え 重が不十分であることは、絞り加工におけ シワの発生原因となってしまう。
 また、絞り加工の成形品には、素材におけ シワ押えされる部分の一部がフランジ等と て製品の一部となるものがある。このよう 成形品についての絞り加工に際しては、製 形状による制約から、従来技術の適用が困 となる場合がある。

 つまり、成形品が比較的単純な形状を有 るものであって、絞り加工による成形に際 て素材がシワ押え部分の全周側から流入す ような場合においては、従来技術による効 が得られると考えられる。しかし、成形品 複雑形状品である場合や、素材におけるシ 押えされる部分が製品の一部として用いら る場合には、従来技術の適用が難しい。

 本発明は、成形品が、比較的複雑な曲面 状を有することから、絞り加工による成形 際しての素材の成形量(絞り深さ)が均一で いものである場合に、素材の割れやシワに して有利であり、成形の安定性の向上を図 ことができるプレス成形方法およびプレス 形装置を提供することを課題とする。

 本発明のプレス成形方法は、板状の素材 所定形状に絞り成形するに際し、互いに対 し相対的に近接離間するシワ押え面によっ 前記素材の一部を両面側から挟み込むシワ えを行うプレス成形方法であって、前記シ 押えとして、第一のシワ押えと、第二のシ 押えとを順に行い、第一のシワ押えと第二 シワ押えとの間に、前記素材における第二 シワ押えを受ける側の部分が、第一のシワ えを受けた部分に対して絞り方向側に位置 るように、前記素材を変形させる呼び込み 行う。ここで、第一のシワ押えは、前記素 における前記シワ押えを受ける部分のうち 前記所定形状となるまでの絞り深さが比較 深い側の部分に対する前記シワ押えである また、第二のシワ押えは、前記シワ押えを ける部分のうち、前記絞り深さが比較的浅 側の部分に対する前記シワ押えである。

 また、本発明のプレス成形方法において 前記呼び込みを、前記第二のシワ押えを行 ための前記シワ押え面の近接動作を用いて うことが好ましい。

 また、本発明のプレス成形方法において 前記第二のシワ押えを行うための前記シワ え面を、前記呼び込みによる前記素材の変 角度に対応させて傾斜させることが好まし 。

 本発明のプレス成形装置は、板状の素材 所定形状に絞り成形するに際し、互いに対 し相対的に近接離間するシワ押え面によっ 前記素材の一部を両面側から挟み込むシワ えを行うプレス成形装置であって、第一の ワ押え部と、第二のシワ押え部とを備える ここで、第一のシワ押え部は、前記素材に ける前記シワ押えを受ける部分のうち、前 所定形状となるまでの絞り深さが比較的深 側の部分に対する前記シワ押えを行う部分 ある。また、第二のシワ押え部は、前記シ 押えを受ける部分のうち、前記絞り深さが 較的浅い側の部分に対する前記シワ押えを う部分である。そして、本発明のプレス成 装置は、前記シワ押えに際して、前記第一 シワ押え部によって前記シワ押えを行った 、前記第二のシワ押え部によって前記シワ えを行い、前記第二のシワ押え部による前 シワ押えに際して、前記シワ押え面の近接 作により、前記素材における前記第二のシ 押え部によって前記シワ押えを行う側の部 が、前記第一のシワ押え部によって前記シ 押えを行った部分に対して絞り方向側に位 するように、前記素材を変形させる呼び込 を行う。

 また、本発明のプレス成形装置において 前記第二のシワ押え部の前記シワ押え面が 前記呼び込みによる前記素材の変形角度に 応して傾斜していることが好ましい。

 本発明のプレス成形装置は、板状の素材 所定形状に絞り成形するに際し、互いに対 し相対的に近接離間するシワ押え面によっ 前記素材の一部を両面側から挟み込むシワ えを行うプレス成形装置であって、固定型 、可動型と、第一のクッションおよび第二 クッションとを備える。ここで、可動型は 前記固定型に対して対向した状態で近接離 方向に移動可能に設けられる。また、第一 クッションおよび第二のクッションは、前 固定型の周囲にて前記近接離間方向に移動 能に設けられ、前記可動型とともに前記シ 押えを行う型部材である。また、前記可動 は、前記シワ押え面として、前記第一のク ションとともに前記シワ押えを行う第一の ワ押え面と、該第一のシワ押え面よりも絞 方向側に設けられ前記第二のクッションと もに前記シワ押えを行う第二のシワ押え面 を有する。そして、本発明のプレス成形装 は、前記可動型の前記固定型に対する近接 動にともない、第一のシワ押えと、第二の ワ押えとを順に行い、第一のシワ押えと第 のシワ押えとの間に、前記素材における第 のシワ押えを行う側の部分が、第一のシワ えを行った部分に対して絞り方向側に位置 るように、前記素材を変形させる呼び込み 行う。ここで、第一のシワ押えは、前記可 型と前記第一のクッションとによる前記シ 押えである。また、第二のシワ押えは、前 可動型と前記第二のクッションとによる前 シワ押えである。

 また、本発明のプレス成形装置において 前記第二のクッションが有する前記シワ押 面および前記第二のシワ押え面が、前記呼 込みによる前記素材の変形角度に対応して 斜していることが好ましい。

 本発明によれば、成形品が、比較的複雑な 面形状を有することから、絞り加工による 形に際しての素材の成形量(絞り深さ)が均 でないものである場合に、素材の割れやシ に対して有利であり、成形の安定性の向上 図ることができる。
 また、素材に対する呼び込みを行うための 部材等を別途備える必要がなくなり、装置 成の簡略化が図れる。また、素材に対する び込みを、第二のシワ押え(第二のシワ押え 部によるシワ押え)とともにスムーズに行う とが可能となる。
 また、第二のシワ押えによって素材に折り が生じることがないので、第二のシワ押え よって素材にシワが発生することを防止す ことができる。

本実施形態に係るプレス成形装置の構 を示す断面図である。 本実施形態に係るプレス成形装置の上 を省略した状態(ダイフェース)を示す平面 である。 本実施形態のプレス成形におけるシワ え工程を示す図である。図3(a)は第一のシワ 押え(先のシワ押え)を示す図、同図(b)は第二 シワ押え(後のシワ押え)を示す図である。 本実施形態のプレス成形における絞り 程を示す図である。図4(a)は絞り工程におけ る成形途中を示す図、同図(b)は絞り工程にお ける成形完了状態を示す図である。 シワ押えされた状態の素材についての ミュレーション画像を示す図である。図5(a) は第一のシワ押え(先のシワ押え)を受けた状 の素材を示す図、同図(b)は第二のシワ押え( 後のシワ押え)を受けた状態の素材を示す図 ある。 第一の従来態様におけるプレス成形過 を示す部分断面図である。 第一の従来態様における上型を省略し 状態を示す図である。 第一の従来態様と本実施態様との絞り さの比較を示す図である。 第二の従来態様における部分断面図で る。 第三の従来態様における部分断面図で ある。 第四の従来態様における上型を省略し た状態(ダイフェース)を示す図である。 第四の従来態様における成形途中の素 材についてのシミュレーション画像を示す図 である。

 本発明は、板状の素材(ブランク)が比較 複雑な曲面形状を有する所定形状に絞り成 されるプレス成形において、ポンチ等が素 に作用する絞り加工の前における素材のシ 押えに際して、前記所定形状が非対称であ こと等に基づくブランクからの成形量(絞り さ)の差から、素材が部分ごとに異なるタイ ミングで二段階にシワ押えされるものである 。そして、先のシワ押えが行われた状態の素 材に対して、後のシワ押えに際して変形が付 与される。

 具体的には、後のシワ押えが行われるに して、先のシワ押えが行われた時点で平板 である素材が、後のシワ押えが行われる側 部分から、先のシワ押えによりシワ押えさ た部分に対して絞り方向側に変形させられ 。ここで素材に付与される変形には、折曲 変形(塑性変形)および弾性変形が含まれる これにより、二段階にわたる素材のシワ押 が完了した時点において、素材における、 のシワ押えによりシワ押えされた部分以外 部分が、絞り方向側に呼び込まれた状態と る。

 すなわち、図1に示すように、本実施形態 のプレス成形装置においては、ポンチ1に対 て設けられる上型2とともに素材50を挟み込 ことでシワ押えするクッションとして、ク ションストロークの異なる二種類のクッシ ン(外側クッション3および内側クッション4) 備えられる。

 そして、上型2のポンチ1に対する近接移 にともない、クッションストロークの長い のクッションである外側クッション3により 平板状の素材50の一側(図1において右側)縁 に対する先のシワ押えが行われる。次に、 材50をシワ押えした状態の上型2および外側 ッション3の下降にともない、クッションス ロークの短い方のクッションである内側ク ション4により、素材50の他側(図1において 側)縁部に対する後のシワ押えが行われる。

 内側クッション4による後のシワ押えに際 しては、外側クッション3による先のシワ押 が行われた時点から、内側クッション4によ て素材50が挟み込まれるまでの過程におい 、内側クッション4の上型2に対する相対的な 近接により、平板状の素材50が、外側クッシ ン3により挟み込まれている部分から、ポン チ1による絞り方向側(図1において上側)に変 させられる。

 これにより、外側クッション3および内側 クッション4によって素材50のシワ押えが完了 した時点において、素材50における、外側ク ション3によりシワ押えされた部分以外の部 分が、絞り方向側に呼び込まれた状態となる 。かかる状態から、下型2が外側クッション3 よび内側クッション4とともに下死点まで下 降することで、素材50が所定形状に絞り加工 れる。

 以下、本発明に係るプレス成形方法およ プレス成形装置の実施形態について具体的 説明する。

 本実施形態に係るプレス成形装置の構成 ついて、図1および図2を用いて説明する。 お、図1は図2におけるA-A部分断面図に対応す る。

 本実施形態では、プレス成形による成形品 ら得られる製品を、自動車ボディを構成す パネル部品であるホイールハウスアウタと る。ホイールハウスアウタは、自動車ボデ において、車体に取り付けられた状態のタ ヤが回転するために確保される空間として ホイールハウスを形成する部品である。
 そして、本実施形態に係るプレス成形装置( 以下「本装置」という。)は、図2に示すよう 、自動車ボディにおいて左右で対応する一 のホイールハウスアウタについての成形品 一度のプレスにより同時に成形するための 成を備える。
 また、以下の説明では、図1における上下方 向を、本装置における上下方向とする。

 図1および図2に示すように、本装置は、 状の素材50をホイールハウスアウタの製品部 分を含む所定形状に絞り成形する。そして、 本装置は、かかる絞り成形に際し、互いに対 向し相対的に近接離間するシワ押え面によっ て素材50の一部を両面側から挟み込むシワ押 (以下単に「シワ押え」という。)を行う。

 本装置は、固定型としてのポンチ1と、可 動型としての上型2とを備える。

 ポンチ1は、本装置が有する下型5に設け れる。下型5は、本装置が有するボルスタ6に 対して位置決め固定された状態で設けられる 。ボルスタ6は、下型5を支持固定するための 水平面である下型支持面6aを有する。なお 下型5には、運搬用のフック5aが設けられる

 ポンチ1は、下型5における所定の位置に いて、素材50の絞り加工に際して素材50の下 側から押圧作用する凸型として形成される ポンチ1は、その先端側に、凸面部として形 成される成形面(以下「下側成形面」という )1aを有する。ポンチ1は、下型5において、素 材50を、ホイールハウスアウタの製品部分を む所定形状の成形品に絞り加工するための 体の型部分として設けられる。ホイールハ スアウタは、ポンチ1によって形成される部 分として、略円弧形状の部分を有する。した がって、本実施形態では、ポンチ1は、図2に すように、平面視で略円弧形状を有する突 部分として形成される。

 上型2は、本装置が有するスライドプレー ト7に対して位置決め固定された状態で設け れる。スライドプレート7は、ボルスタ6に対 して図示せぬ駆動手段により近接離間方向( 下方向)に移動可能に設けられる。すなわち 上型2は、スライドプレート7に設けられる とにより、ボルスタ6に設けられるポンチ1( 型5)に対して近接離間方向(上下方向)に移動 能に設けられる可動型として構成される。 お、以下の説明においては、上型2のポンチ 1に対する近接離間方向を「上下方向」とも う。

 上型2は、ポンチ1に対応する位置に、凹 部として形成される成形面(以下「上側成形 」という。)2aを有する。上側成形面2aは、 側成形面1aに沿う形状を有する。つまり、上 型2は、素材50の絞り加工に際して、ポンチ1 より下面側から押し込まれる素材50を、素材 50の上面側にて受け入れる凹型として形成さ る。

 また、本装置は、ポンチ1の周囲にて上下方 向に移動可能に設けられ、上型2とともにシ 押えを行う型部材である第一のクッション よび第二のクッションを備える。
 すなわち、本装置は、下型5側においてポン チ1の周囲を取り囲むように設けられるクッ ョン(シワ押え)として、ポンチ1の平面視形 である略円弧形状の外側に位置する外側ク ション3(第一のシワ押え)と、同じく略円弧 状の内側に位置する内側クッション4(第二の シワ押え)とを備える。

 ここで、本装置においては、前記のとおり 対のホイールハウスアウタについての成形 を一度のプレスにより同時に成形するため 構成が備えられることから、左右各成形品 成形に用いられる外側クッション3が、一体 の(共通の)型部材8として構成される。
 すなわち、一対のホイールハウスアウタに いての各成形品の成形に用いられるポンチ1 は、いずれも略円弧形状を有し、これら二つ のポンチ1が、共通の下型5において、それぞ の略円弧形状外側が対向するように設けら る。つまり、図2に示すように、平面視で略 円弧形状となる各ポンチ1が、その略円弧形 の外側を互いに対向させた状態で、略対称( 2において略左右対称)となるように、下型5 おいて形成される。したがって、前記のと り各ポンチ1の略円弧形状の外側に位置する 外側クッション3は、両ポンチ1間に位置する ととなる。そして、各ポンチ1に対して設け られる外側クッション3を構成する型部材が 両ポンチ1間にて一体の(共通の)型部材8とし 構成される。

 これに対して、各ポンチ1に対して設けら れる内側クッション4は、図2に示すように、 装置において両外側(図2において左右外側) 位置し、これらは別体の(独立した)型部材 して構成される。

 外側クッション3は、上型2に対向する面 となる上面部に、シワ押え面(以下「第一下 シワ押え面」という。)11を有する。第一下 シワ押え面11は、本実施形態では、略水平 として形成される(図1参照)。外側クッショ 3は、第一下側シワ押え面11により、上型2と もに素材50における所定の周縁部分をシワ えする。したがって、上型2においては、第 下側シワ押え面11とともに素材50のシワ押え を行うシワ押え面(以下「第一上側シワ押え 」という。)21が設けられる。第一上側シワ え面21は、上型2が有する上側成形面2aの縁端 に対して連続する略水平面として形成される 。つまり、素材50において外側クッション3と 上型2とによりシワ押えされた部分は、第一 側シワ押え面11と、第一上側シワ押え面21と より挟み込まれた状態となる。

 外側クッション3は、ポンチ1を含む下型5 対して嵌め込まれた状態で上下方向に移動 能に設けられる。外側クッション3は、クッ ションピン9により、上下方向に移動可能に けられる。クッションピン9は、外側クッシ ン3を下面側(第一下側シワ押え面11と反対側 )から支持する棒状の部材である。

 クッションピン9は、ボルスタ6の下型支 面6aから上方に突出した状態で上下方向に移 動可能に設けられる。クッションピン9は、 型支持面6aの下方において油圧シリンダ等に より構成される緩衝機構(図示略)により、上 方向に移動可能に支持される。

 そして、クッションピン9は、上型2の下 にともなって上型2とともに素材50をシワ押 した状態で下降する外側クッション3に対し 、所定のクッション荷重を付与する。つま 、クッションピン9により移動可能に支持さ れる外側クッション3は、上型2の下降にとも って上型2とともに素材50をシワ押えした状 となる位置から、成形が完了する位置であ 所定の下死点に達するまで、クッションピ 9から所定のクッション荷重を受ける。

 クッションピン9は、外側クッション3を構 する型部材8に対して所定の間隔(密度)で複 配置される(図2参照)。
 なお、下型支持面6a上に設けられる下型5に 、クッションピン9の下型支持面6aからの突 および上下方向の移動を許容するための孔 5bが設けられる。

 また、外側クッション3は、前記のとおり嵌 め込まれた状態となるポンチ1を含む下型5に して摺動可能に設けられる。具体的には、 側クッション3は、下型5に対する境界面部( 面)に、スライドプレート13aを有する。一方 、下型5においては、外側クッション3に対す 境界面部(壁面)に、外側クッション3が有す スライドプレート13aに係合するスライダ13b 設けられる。つまり、下型5が有するスライ ダ13bは、外側クッション3が有するスライド レート13aに対応するように設けられる。か る構成により、外側クッション3は、下型5に 対して、スライドプレート13aおよびスライダ 13bを介して摺動する。
 図2に示すように、外側クッション3と下型5 の係合部分となるスライドプレート13aとス イダ13bとの係合部は、外側クッション3と下 型5との境界部分において適宜の間隔で複数 けられる。

 内側クッション4は、上型2に対向する面 となる上面部に、シワ押え面(以下「第二下 シワ押え面」という。)12を有する。第二下 シワ押え面12は、本実施形態では、ポンチ1 に下る傾斜面として形成される(図1参照)。 側クッション4は、第二下側シワ押え面12に り、上型2とともに素材50における所定の周 部分をシワ押えする。したがって、上型2に おいては、第二下側シワ押え面12とともに素 50のシワ押えを行うシワ押え面(以下「第二 側シワ押え面」という。)22が設けられる。 二上側シワ押え面22は、上型2が有する上側 形面2aの縁端に対して連続する、第二下側 ワ押え面12と平行な傾斜面として形成される 。つまり、素材50において内側クッション4と 上型2とによりシワ押えされた部分は、第二 側シワ押え面12と、第二上側シワ押え面22と より挟み込まれた状態となる。

 また、上型2が有する第二上側シワ押え面 22は、同じく上型2が有する第一上側シワ押え 面21に対して、絞り方向側に位置する。つま 、上型2は、内側クッション4とのシワ押え 際して、外側クッション3とのシワ押えにお て第一上側シワ押え面21と第一下側シワ押 面11とにより素材50を挟み込む位置に対して 絞り方向側の位置にて、第二上側シワ押え 22と第二下側シワ押え面12とにより素材を挟 み込むこととなる。

 なお、本装置において、絞り方向側とは 上側(図1において上側)に対応する。つまり 「絞り方向」とは、素材50の絞り加工に際 て、ポンチ1が素材50に対して作用する方向 言い換えるとポンチ1の上型2に対する相対的 な近接方向に対応する。

 このように、上型2は、シワ押え面として 、外側クッション3とともにシワ押えを行う 一のシワ押え面としての第一上側シワ押え 21と、この第一上側シワ押え面21よりも絞り 向側に設けられ内側クッション4とともにシ ワ押えを行う第二のシワ押え面としての第二 上側シワ押え面22とを有する。

 内側クッション4は、外側クッション3と 様に、ポンチ1を含む下型5に対して嵌め込ま れた状態で上下方向に移動可能に設けられる 。内側クッション4は、クッションシリンダ10 により、上下方向に移動可能に設けられる。 クッションシリンダ10は、内側クッション4を 下面側(第二下側シワ押え面12と反対側)から 持するシリンダ機構である。

 クッションシリンダ10は、シリンダ部10a 、このシリンダ部10aに対して一端側から突 した状態で摺動可能に内装されるロッド部10 bとを有する。クッションシリンダ10は、ロッ ド部10bのシリンダ部10aに対する摺動により伸 縮する。そして、クッションシリンダ10は、 ッド部10bの先端側にて内側クッション4を支 持する。つまり、クッションシリンダ10は、 リンダ部10a側が下側となる姿勢で、ボルス 6の下型支持面6a上に設けられる。ここで、 ッションシリンダ10は、下型支持面6aに対し て、基部10cを介して設けられる。クッション シリンダ10としては、シリンダ部10aの内部に 素ガスが密封されたタンカシリンダや油圧 リンダ等が用いられる。

 そして、クッションシリンダ10は、上型2 下降にともなって上型2とともに素材50をシ 押えした状態で下降する内側クッション4に 対して、所定のクッション荷重を付与する。 つまり、クッションシリンダ10により移動可 に支持される内側クッション4は、上型2の 降にともなって上型2とともに素材50をシワ えした状態となる位置から、成形が完了す 位置である所定の下死点に達するまで、ク ションシリンダ10から所定のクッション荷重 を受ける。

 クッションシリンダ10は、内側クッション4 対して所定の間隔(密度)で複数配置される( 2参照)。
 なお、下型支持面6a上に設けられる下型5に 、クッションシリンダ10の下型支持面6a上に おける立設および上下方向の伸縮を許容する ための孔部5cが設けられる。

 また、内側クッション4は、外側クッション 3と同様にして、前記のとおり嵌め込まれた 態となるポンチ1を含む下型5に対して摺動可 能に設けられる。すなわち、内側クッション 4は、下型5に対する境界面部(壁面)に、スラ ドプレート14aを有する。一方、下型5は、内 クッション4に対する境界面部(壁面)に、ス イドプレート14aに対応するように設けられ スライダ14bを有する。かかる構成により、 側クッション4は、下型5に対して、スライ プレート14aおよびスライダ14bを介して摺動 る。
 なお、内側クッション4と下型5との係合部 となるスライドプレート14aおよびスライダ14 bは、内側クッション4と下型5との境界部分に おいて適宜の間隔で複数設けられる(図2参照) 。

 外側クッション3および内側クッション4は 互いに異なるクッションストロークを有す 。
 すなわち、前述したように、上型2が有する シワ押え面のうち、内側クッション4に対応 る第二上側シワ押え面22は、外側クッション 3に対応する第一上側シワ押え面21よりも絞り 方向側に位置するように設けられる。そして 、本装置によるプレス成形に際しては、平板 状の素材50が、外側クッション3および内側ク ッション4の両クッションのシワ押え面、つ り第一下側シワ押え面11および第二下側シワ 押え面12に対して、略水平となるように載置 れた状態でセットされる。つまり、素材50 外縁部における一側(図1において右側)が、 一下側シワ押え面11により支持された状態と なり、同じく外縁部における他側(図1におい 左側)が、第二下側シワ押え面12により支持 れた状態となる。したがって、素材50を支 した状態の外側クッション3および内側クッ ョン4は、支持する素材50が略水平となるよ に、それぞれのシワ押え面を略同じ高さ位 とした状態で、上型2の下降を待機する態様 となる。

 したがって、外側クッション3および内側 クッション4に対して略水平状態でセットさ ている素材50は、上型2の下降にともない、 に、第一下側シワ押え面11と第一上側シワ押 え面21とにより挟み込まれ、外側クッション3 と上型2とによってシワ押えされる。そして 外側クッション3と上型2とによってシワ押え された状態の素材50は、次に、第二下側シワ え面12と第二上側シワ押え面22とにより挟み 込まれ、内側クッション4と上型2とによって ワ押えされる。その後、上型2と外側クッシ ョン3および内側クッション4とによって素材5 0のシワ押えがなされた状態で、上型2が、外 クッション3および内側クッション4ととも 、成形が完了する位置である所定の下死点 達する。

 このように、外側クッション3および内側ク ッション4それぞれについて、上型2とともに 材50をシワ押えした高さ位置から、上型2と もに下死点に達するまでの下降移動範囲が 各クッションについてのクッションストロ クとなる。言い換えると、外側クッション3 および内側クッション4の、各クッションが けるクッション荷重に対応するシワ押え荷 を素材50に対して付与した状態での下降移動 範囲が、各クッションについてのクッション ストロークとなる。
 したがって、前記のとおり上型2とともに先 にシワ押えする外側クッション3のクッショ ストロークが、上型2とともに後にシワ押え る内側クッション4のそれよりも長くなる。

 以上の構成を備える本装置は、素材50の ワ押えに際し、上型2のポンチ1に対する近接 移動にともない、上型2と外側クッション3と よるシワ押えである第一のシワ押えと、上 2と内側クッション4とによるシワ押えであ 第二のシワ押えとを順に行う。そして、本 置は、第一のシワ押えと第二のシワ押えと 間に、素材50を絞り方向側に変形させる呼び 込みを行う。

 本実施形態におけるプレス成形について 図3~図5を加えて具体的に説明する。

 本実施形態のプレス成形に際し、本装置 おいては、例えば図1に示すように、上型2 外側クッション3、および内側クッション4が 、所定の高さ位置に待機した状態(以下、本 置について「待機状態」という。)となる。 の本装置の待機状態においては、上型2が、 ポンチ1に対して離間した状態となる所定の さ位置に位置することで、ポンチ1と上型2と の型開き状態が形成される。また、同じく待 機状態においては、外側クッション3および 側クッション4は、ポンチ1に対して、それぞ れのシワ押え面(第一下側シワ押え面11および 第二下側シワ押え面12)が、下側成形面1aの先 (上端)よりも高くなるような高さ位置に位 する。

 そして、例えば図1に示すような本装置の待 機状態において、プレス成形の対象となる素 材50がセットされる。素材50は、前述のとお 、外側クッション3および内側クッション4に より、第一下側シワ押え面11および第二下側 ワ押え面12に対して、略水平となるように 置された状態でセットされる。セットされ 状態の素材50は、前述した待機状態における 外側クッション3および内側クッション4の高 位置から、下方においてポンチ1との間に所 定の間隔を隔てた状態となる。つまり、素材 50は、ポンチ1よりも高い位置において略水平 状態でセットされる。
 このようにしてセットされる素材50は、図2 おいて二点鎖線で示すように、ホイールハ スアウタの形状に対応して比較的複雑な板 形状を有する。

 図1に示すような本装置の待機状態から、素 材50のシワ押え工程が行われる。
 素材50のシワ押えに際しては、まず、本装 の待機状態から、第一のシワ押えが行われ 。
 すなわち、図3(a)に示すように、上型2の下 、つまり上型2のポンチ1に対する近接移動に ともない、第二上側シワ押え面22によりも下 に位置する第一上側シワ押え面21が、略水 状態でセットされている素材50の位置まで先 に到達する。

 そして、第一下側シワ押え面11に沿うよ に略水平面状態にセットされている素材50が 、上型2の下降にともなって、第一下側シワ え面11と第一上側シワ押え面21とにより挟み まれる。これにより、第一のシワ押えが完 した状態となる。以下では、素材50につい 、第一のシワ押えを受けた状態を「一次ブ ンクホールド状態」という。

 図5(a)に示すように、一次ブランクホール ド状態の素材50においては、その外縁部分に ける外側(ポンチ1の略円弧形状に対する外 )の所定の範囲(一点鎖線で示す矢印範囲A1参 )が、シワ押えされた状態となる。つまり、 一次ブランクホールド状態の素材50において 、第一のシワ押えが行われた部分として、 一下側シワ押え面11と第一上側シワ押え面21 とによって掴まれた部分となる挟持部分51が 在する。

 一方、同じく図5(a)に示すように、一次ブ ランクホールド状態の素材50においては、そ 外縁部分における内側(ポンチ1の略円弧形 に対する内側)の所定の範囲(二点鎖線で示す 矢印範囲A2参照)は、シワ押えされてない状態 のままとなる。つまり、一次ブランクホール ド状態の素材50においては、その外縁部分に ける挟持部分51以外の部分は、第二のシワ えによって、第二下側シワ押え面12と第二上 側シワ押え面22とにより掴まれる部分となる

 次に、本装置における一次ブランクホール 状態から、第二のシワ押えが行われる。
 すなわち、図3(b)に示すように、上型2の下 、つまり外側クッション3とともに素材50を ワ押えした状態の上型2のポンチ1に対する近 接移動にともない、第一上側シワ押え面21よ も上側に位置する第二上側シワ押え面22が 一次ブランクホールド状態の素材50の位置ま で到達する。

 この際、一次ブランクホールド状態にお て略水平状態(平坦な状態)であった素材50は 、その一部が第二下側シワ押え面12に支持さ た状態で、上型2および外側クッション3の 降によって挟持部分51が下降することにより 、第二下側シワ押え面12に支持された側が絞 方向側となるように変形させられる。つま 、上型2と外側クッション3とにより挟み込 れた素材50の挟持部分51からの下降が、内側 ッション4により妨げられ、その内側クッシ ョン4の第二下側シワ押え面12により支持され ている側が、挟持部分51から絞り方向側に変 させられる。

 このように一次ブランクホールド状態に いて略水平状態の素材50が第二のシワ押え 際して変形させられる工程が、本装置にお る呼び込みに対応する。なお、呼び込みに って素材50に付与される変形には、折曲げ変 形(塑性変形)および弾性変形が含まれる。

 そして、呼び込みによって変形させられ 素材50が、上型2の下降にともなって、第二 側シワ押え面12と第二上側シワ押え面22とに より挟み込まれる。これにより、第二のシワ 押えが完了した状態、つまり素材50について シワ押えが完了した状態となる。以下では かかる素材50のシワ押えが完了した状態を ブランクホールド完了状態」という。

 ブランクホールド完了状態の素材50におい は、その外縁部分における内側(ポンチ1の略 円弧形状に対する内側)の所定の範囲(図5(a)に おいて二点鎖線で示す矢印範囲A2参照)が、シ ワ押えされた状態となる。つまり、図5(b)に すように、ブランクホールド完了状態の素 50においては、第二のシワ押えが行われた部 分として、第二下側シワ押え面12と第二上側 ワ押え面22とによって掴まれた部分52が存在 する。
 したがって、図5(b)に示すように、ブランク ホールド完了状態の素材50においては、その 縁部分の全範囲(一点鎖線で示す矢印範囲A3 照)が、シワ押えされた状態となる。

 このように、本装置は、第一のシワ押え 第二のシワ押えとの間に行う呼び込みとし 、素材50における第二のシワ押えを行う側 部分が、素材50における第一のシワ押えを行 った部分である挟持部分51に対して絞り方向 に位置するように、素材50を変形させる。 い換えると、本装置における呼び込みは、 材50における挟持部分51よりも第二のシワ押 を行う側の部分が、挟持部分51に対して絞 方向側となるように、素材50を変形させるも のである。

 すなわち、図3(a)に示すように、一次ブラ ンクホールド状態において略水平状態であっ た素材50が、同図(b)に示すように、ブランク ールド完了状態となるまでに行われる呼び みによって変形させられる。これにより、 材50の一部(図3において挟持部分51よりも左 の部分)が、挟持部分51に対して絞り方向側 呼び込まれる(矢印B1参照)。

 シワ押え工程が行われた後に、絞り工程が われる。
 すなわち、図4(a)に示すように、外側クッシ ョン3および内側クッション4とともに素材50 シワ押えした状態の上型2が、そのシワ押え た状態で外側クッション3および内側クッシ ョン4とともに下降することにより、素材50に 対してポンチ1が作用する。つまり、ブラン ホールド完了状態の素材50の下降にともない 、素材50が、その下側からポンチ1の作用を受 け、下側成形面1aの形状に沿うように絞り加 される。

 ここで、本実施形態では、素材50の絞り 工に際し、ポンチ1が作用することにともな 、素材50においては、第二のシワ押えを受 た部分、つまり第二下側シワ押え面12と第二 上側シワ押え面22とにより挟まれた部分が、 ンチ1側へと流入する。すなわち、本実施形 態では、絞り加工にともなう素材50の流入に いて、素材50における第一のシワ押えを受 た部分、つまり第一下側シワ押え面11と第一 上側シワ押え面21とにより挟まれた挟持部分5 1からの流入はなく、第二のシワ押えを受け 部分側からのみ流入する。

 したがって、本装置においては、外側ク ション3および内側クッション4それぞれか の素材50に対するシワ押え荷重が、ブランク ホールド完了状態からの素材50の絞り加工に して、第二のシワ押えを受けた部分側から み素材50が流入し、第一のシワ押えを受け 挟持部分51からは流入しないような大きさと なるように、クッションピン9およびクッシ ンシリンダ10それぞれについてのクッション 荷重が設定される。

 すなわち、クッションピン9についてのクッ ション荷重は、外側クッション3から素材50に 対するシワ押え荷重が素材50の絞り加工に際 てのポンチ1側への流入を許容することのな い程度の大きさとなるように設定される。
 また、クッションシリンダ10についてのク ション荷重は、内側クッション4から素材50 対するシワ押え荷重が素材50の絞り成形に際 してのポンチ1側への流入を許容するととも 、素材50が呼び込みによって変形させられる ことにより生じるシワが低減される程度の大 きさとなるように設定される。

 そして、素材50の絞り工程において、上型2 下降が進み、図4(b)に示すように、上型2が 側クッション3および内側クッション4ととも に下死点に達することで、素材50の絞り工程 完了し、素材50のプレス成形が完了する。 まり、素材50が、下側成形面1aと上側成形面2 aとにより挟み込まれることで、シワ押えさ た部分である挟持部分51を含み、ホイールハ ウスアウタの製品部分を含む所定形状に成形 される。
 なお、本装置では、図4(b)に示す素材50の成 完了状態において、第二のシワ押えによっ 第二下側シワ押え面12と第二上側シワ押え 22とにより掴まれていた部分は、ポンチ1側 流入し切った状態(掴まれていない状態)とな る。

 そして、素材50のプレス成形が完了した 、ポンチ1と上型2とが型開き状態となり、所 定形状となった成形品としての素材50が取り される。

 以上のようにして本装置により得られる成 品については、不要な部分、つまり成形品 おけるホイールハウスアウタの製品部分以 の部分が切除される。
 具体的には、本装置により得られる成形品 ついては、図4(b)において矢印範囲C1で示す 囲が、成形品におけるホイールハウスアウ についての製品部分の範囲となる。すなわ 、本装置により得られた成形品(成形された 素材50)において、上型2と外側クッション3と よりシワ押えされていた部分(挟持部分51)に おける縁端側(図4において右端側)、および下 側成形面1aと上側成形面2aとにより挟み込ま ていた部分における縁端側(図4において左端 側)のそれぞれにおける所定の範囲の部分が 除される。これにより、本装置による成形 から、ホイールハウスアウタについての製 部分が得られる。

 したがって、本装置により得られた成形 については、上型2と外側クッション3とに りシワ押えされていた部分(挟持部分51)の一 (図4(b)矢印範囲C2参照)が、製品の一部とし 用いられる。かかる部分は、実際にはホイ ルハウスアウタにおけるフランジ部として いられる。

 このように、ホイールハウスアウタのプ ス成形に際しては、素材50において製品部 の一部をシワ押えされる部分として用いる ともに、この製品部分を含む部分について シワ押えされた部分からは絞り加工に際し 素材50を流入させない成形方法が用いられる 。かかる成形方法は、ホイールハウスアウタ のプレス成形における製品精度確保の観点に 基づくものである。

 このようにして本装置によって得られる成 品においては、平板状の素材50が所定形状 なるまでの成形量となる絞り深さが、全体 して略均一ではなく部分的に異なる。
 具体的には、本実施形態では、素材50にお て、第一のシワ押えを受ける側(図4において 右側)の絞り深さが、第二のシワ押えを受け 側(図4において左側)の絞り深さに対して比 的深くなる。つまり、図3(a)に示すように、 装置においては、第一のシワ押え行う側に ける絞り深さD1が、第二のシワ押えを行う における絞り深さD2よりも深くなる。

 したがって、本実施形態では、素材50に ける第一のシワ押えを受ける側、つまりポ チ1の平面視形状である略円弧形状の外側が 成形品についての所定形状となるまでの絞 深さが比較的深い側となる。また、素材50 おける第二のシワ押えを受ける側、つまり ンチ1の平面視形状である略円弧形状の内側 、成形品についての所定形状となるまでの り深さが比較的浅い側となる。

 すなわち、本実施形態に係るプレス成形方 においては、セットされた状態の平板状の 材50に対するシワ押えとして、素材50におけ るシワ押えを受ける部分のうち、所定形状と なるまでの絞り深さが比較的深い側の部分に 対するシワ押えである第一のシワ押えと、前 記シワ押えを受ける部分のうち、絞り深さが 比較的浅い側の部分に対するシワ押えである 第二のシワ押えとが順に行われる。
 そして、第一のシワ押えと第二のシワ押え の間に、素材50における第二のシワ押えを ける側の部分が、第一のシワ押えを受けた 分である挟持部分51に対して絞り方向側に位 置するように、素材50を変形させる呼び込み 行われる。つまり、呼び込みにより、素材5 0における挟持部分51よりも第二のシワ押えを 受ける側の部分が、挟持部分51に対して絞り 向側となるように、素材50が変形させられ 。

 また、素材50のシワ押えに際して行われる び込みは、第二のシワ押えを行うためのシ 押え面の近接動作が用いられて行われるこ が好ましい。
 すなわち、本装置のように、素材50に対す 呼び込みが、第二のシワ押えを行うための ワ押え面である第二下側シワ押え面12と第二 上側シワ押え面22との近接動作が用いられて われることが好ましい。かかるシワ押え面 近接動作は、本装置においては、外側クッ ョン3とともに素材50をシワ押えした状態の 型2の下降にともなう、第二上側シワ押え面 22の第二下側シワ押え面12に対する近接動作 なる。

 本装置のように、素材50に対する呼び込 に、第二のシワ押えを行うためのシワ押え の近接動作が用いられることにより、素材50 に対する呼び込みを行うための型部材等を別 途備える必要がなくなり、装置構成の簡略化 が図れる。また、素材50に対する呼び込みを 第二のシワ押えとともにスムーズに行うこ が可能となる。

 このように、本装置は、素材50に対する ワ押えを行うシワ押え部として、素材50にお けるシワ押えを受ける部分のうち、所定形状 となるまでの絞り深さが比較的深い側の部分 に対するシワ押えを行う第一のシワ押え部で ある外側シワ押え部31と、シワ押えを受ける 分のうち、絞り深さが比較的浅い側の部分 対するシワ押えを行う第二のシワ押え部で る内側シワ押え部32とを備える。

 すなわち、本装置は、外側シワ押え部31 して、上型2と外側クッション3とにより構成 される、互いに対向し相対的に近接離間する 一対のシワ押え面である、第一下側シワ押え 面11および第一上側シワ押え面21を有する。 た、本装置は、内側シワ押え部32として、上 型2と内側クッション4とにより構成される一 のシワ押え面である、第二下側シワ押え面1 2および第二上側シワ押え面22を有する。

 そして、本装置は、内側シワ押え部32に るシワ押えに際して、シワ押え面(第二下側 ワ押え面12および第二上側シワ押え面22)の 接動作により、素材50における内側シワ押え 部32によってシワ押えを行う側の部分が、挟 部分51に対して絞り方向側に位置するよう 、素材50を変形させる。つまり、本装置は、 内側シワ押え面32におけるシワ押え面の近接 作により、素材50における挟持部分51よりも 内側シワ押え部32によってシワ押えを行う側 部分が、挟持部分51に対して絞り方向側と るように、素材50を変形させる。

 また、本装置においては、内側シワ押え 32のシワ押え面、つまり本装置における第 下側シワ押え面12および第二上側シワ押え面 22が、呼び込みによる素材50の変形角度に対 して傾斜している。

 第二下側シワ押え面12および第二上側シ 押え面22は、前述したように、互いに平行で あってポンチ1側に下る傾斜面として形成さ る。そして、これら各シワ押え面の傾斜角 が、呼び込みによる素材50の変形角度(以下 素材変形角度」という。)に対応する(略同一 の)傾斜角度となっている。ここで、素材変 角度には、素材50についての折曲げ変形(塑 変形)による傾斜角度と弾性変形による傾斜 度とが含まれる。以下では、便宜上、素材 形角度は、素材50の折曲げ変形による傾斜 度(折曲げ角度)であるとして説明する。

 すなわち、第二下側シワ押え面12および 二上側シワ押え面22それぞれについての、上 型2の移動方向(上下方向)に対して垂直な面( 平面)に対する傾斜角度が、素材変形角度、 まり第二のシワ押えが完了した状態での素 50における挟持部分51からの水平面に対する 折曲げ角度(図3(b)角度α1参照)に対応するよう に(略同一となるように)設定される。

 素材変形角度は、ブランクホールド完了 態における外側シワ押え部31の内側(ポンチ1 側)縁端と、内側シワ押え部32の内側(ポンチ1 )縁端との相対的な高さ位置の差により定ま る。つまり、素材変形角度は、上型2におけ 第一上側シワ押え面21および第二上側シワ押 え面22それぞれの内側(ポンチ1側)縁端の相対 な高さ位置の差により定まる。

 したがって、本装置のように、内側シワ え部32のシワ押え面が素材変形角度に対応 て傾斜していることにより、ブランクホー ド完了状態の素材50において、第二のシワ押 えによって第二下側シワ押え面12と第二上側 ワ押え面22とにより挟み込まれた部分が、 材変形角度に沿う部分となり、挟持部分51か ら折り曲げられた部分に対してその延長線上 に位置することとなる。言い換えると、ブラ ンクホールド完了状態の素材50において、挟 部分51に対して折り曲げられた部分と、第 下側シワ押え面12と第二上側シワ押え面22と より挟み込まれた部分との間に折り目が生 ていない状態となる。

 内側シワ押え部32のシワ押え面について 傾斜角度、つまり素材変形角度の大きさと ては、特に限定されるものではないが、例 ば15°程度として設定される。

 このように、第二のシワ押えを行うため シワ押え面(第二下側シワ押え面12および第 上側シワ押え面22)を、素材変形角度に対応 せて傾斜させることにより、第二のシワ押 によって(素材50が第二下側シワ押え面12と 二上側シワ押え面22とにより挟み込まれるこ とによって)素材50に折り目が生じることがな いので、第二のシワ押えによって素材50にシ が発生することを防止することができる。 れにより、ブランクホールド完了状態の素 50におけるシワを効果的に低減することが きる。

 以上説明した本実施形態のプレス成形(以 下「本実施態様」という。)において得られ 効果について、ホイールハウスアウタのプ ス成形に際して従来用いられていた装置態 (以下「従来態様」という。)との比較により 、図6~図12を加えて説明する。なお、図6にお る各図は、図7におけるB-B部分断面図に対応 する。ただし、図6においては図7で省略して る上型を示している。

 図6および図7に示すように、第一の従来 様においては、ポンチ101の周囲を取り囲む うに、上型102とともに素材150のシワ押えを うクッション103が設けられる。つまり、ク ション103が有する下側シワ押え面111と、上 102が有する上側シワ押え面121とにより、素 150のシワ押えが行われる。これらのシワ押 面111、121は、いずれも上型102の移動方向(上 方向)に対して略垂直な略水平面(平坦面)と る。

 そして、素材150のプレス成形に際しては まず、上型102とクッション103とにより、素 150に対するシワ押えが行われる(図6(a)参照) すなわち、平板状の素材150が、下側シワ押 面111と上側シワ押え面121とにより挟み込ま た状態(ブランクホールド状態)となる。こ でのブランクホールド状態は、本実施態様 おけるブランクホールド完了状態に対応す 。このブランクホールド状態から、クッシ ン103とともに素材150をシワ押えした状態の 型102の下降にともない、ポンチ101が素材150 作用し、素材150の絞り加工が行われる(図6(b) 参照)。そして、上型102の下降が進み、上型10 2がクッション103とともに下死点に達するこ で、素材150のプレス成形が完了する(図6(c)参 照)。

 ところで、ポンチ101が有する下側成形面101a には、下側成形面101aにおける製品部分(図6(c) 矢印範囲E1参照)において最も高い部分を形成 する突条部分としてポンチ肩101bが存在する
 このように、下側成形面101aにポンチ肩101b 存在する場合、素材150の絞り加工に際し、 材150がポンチ肩101bに接触しながら流入する 、成形途中の早い段階で割れが発生するこ となる。

 そこで、第一の従来態様においては、下 成形面101aにおける製品部分以外の部分に、 余肉コブ101cが設けられる。余肉コブ101cは、 ンチ肩101bよりも高い部分を形成する突条部 分である。図7に示すように、余肉コブ101cは ポンチ101の平面視形状である略円弧形状に いて内側部分の略全範囲にわたって形成さ る。

 このように、ポンチ101が余肉コブ101cを有 することにより、ブランクホールド状態の素 材150に対するポンチ101の接触に際しては、ポ ンチ肩101bよりも、余肉コブ101cが先に接触す こととなる。すなわち、第一の従来態様に いては、余肉コブ101cが設けられることによ り、ブランクホールド状態の素材150に対する ポンチ101の接触に際して、素材150が余肉コブ 101cによってポンチ肩101bよりも先に持ち上げ れ、素材150に対するポンチ肩101b(詳細には ンチ肩101bの稜線部)の接触が遅くなる(図6(b) 照)。これにより、素材150の絞り加工に際し 、素材150がポンチ肩101bに接触しながら流入 ることがなくなり、成形途中の早い段階で 生する割れが防止される。

 第一の従来態様においては、余肉コブ101c は、具体的に次のような高さとして設定され る。すなわち、図6(b)に示すように、ポンチ 101bが素材150に接触する際における、素材150 余肉コブ101cよりもポンチ肩101b側の部分の シワ押え面(水平面)に対する角度(折曲げ角 )β1が、15°程度となるような高さである。

 このように、ポンチ101において余肉コブ1 01cが設けられる第一の従来態様においては、 素材150のポンチ肩101bに接触しながらの流入 少なくなる反面、余肉コブ101cがある分、絞 深さが深くなる。このため、ホイールハウ アウタの製品部分において、例えば袋形状 なる製品の端末コーナー部分等の素材150の 入しにくい部分で成形量が多くなり、割れ 発生しやすくなる。

 具体的には、第一の従来態様では、上型1 02が下死点に達した状態での素材150、つまり 形完了状態の素材150における製品の端末コ ナー部分において、素材150の板厚減少率(伸 び率)が、最大で50%程度となるというシミュ ーション結果が得られている。なお、第一 従来態様において、成形完了状態の素材150 おいて割れが発生しない板厚減少率(伸び率) の目安は、20%を下回る値となる。

 このような第一の従来態様に対して、本実 態様においては、次のような効果が得られ 。
 すなわち、本実施態様では、第一のシワ押 と第二のシワ押えとの間に、素材50の呼び みが行われるため、ポンチ1に第一の従来態 のような余肉コブ101cを設けることなく、素 材50の成形開始前(素材50に下側成形面1aが接 する前)に素材50の呼び込みを完了させるこ が可能となる。つまり、余肉コブ101cを設け 等して下側成形面1aにおける製品部分以外 部分における高さを高くすることなく、素 50に対する下側成形面1a(のポンチ肩)の接触 イミングを遅らせることが可能となる。

 具体的には、図3に示すように、一次ブラ ンクホールド状態において略水平状態であっ た素材50が(同図(a)参照)、ブランクホールド 了状態となるまでに行われる呼び込みによ て変形させられる(同図(b)参照)。このように 素材50の呼び込みが行われることで、素材50 プレス成形に際し、下側成形面1aが有するポ ンチ肩1bの素材50に対する接触タイミングが れることとなる。

 これにより、本実施態様においては、素 50が、下側成形面1aが有するポンチ肩1bに接 しながら流入することがなくなり、素材50 対して余分な張力を与えることを防止する とができ、成形途中の早い段階での割れの 生が防止できる。これとともに、第一の従 態様に比べて、絞り深さを浅くすることが き、成形量を少なくすることができる。絞 深さについては、第一の従来態様において 肉コブ101cが設けられる側、つまりポンチの 面視形状である略円弧形状における内側(以 下単に「内側」ともいう。)の絞り深さを浅 することができる。

 具体的には、図8に示すように、第一の従来 態様における絞り深さF1と比べて、二点鎖線 示す本実施態様における絞り深さF2は浅く る。
 すなわち、第一の従来態様における絞り深 F1は、略水平面である上側シワ押え面121の さ位置から、上型102が有する上側成形面102a おける最も深い部分(余肉コブ101cに対応す 部分)の高さ位置までの距離に対応する。こ に対して、本実施態様における絞り深さF2 、ポンチ1が余肉コブ101cを有しないこと、お よび、上型2が有するシワ押え面について、 二上側シワ押え面22が第一上側シワ押え面21( 第一の従来態様における上側シワ押え面121に 対応)よりも高い位置に設けられることから それらの分、第一の従来態様よりも浅くな 。

 したがって、本実施態様においては、素 50の絞り成形についての成形量を少なくす ことができ、素材50の板厚減少率(伸び率)を 減させることができるので、素材50の割れ 対して有利となる。

 また、本実施態様においては、素材50の 形開始前に素材50を呼び込むことができるた め、第一の従来態様と比べて、成形途中にお ける素材50の流入による型(成形面)との間の 擦熱を低減させることができる。これによ 、プレス成形において素材50についての摩擦 熱の発生量が少なくなり、成形の安定性を向 上させることができる。

 また、第一の従来態様のように、対向する ワ押え面がいずれも略水平面(平坦面)であ 構成においては、シワ押え面における素材15 0を流入させる側となる内側の部分について 面間隔調整(素材150の板厚との摺り合わせ)が 必要となる。
 すなわち、第一の従来態様において、絞り 形にともなう素材150の流入について、素材1 50におけるシワ押えされた部分のうち、ポン 101の平面視形状である略円弧形状における 側(以下単に「外側」ともいう。)からの流 はなく、内側からのみ流入する(図6(c)参照) そこで、下側シワ押え面111および上側シワ え面121それぞれにおいて外側の部分と共通 面部となる内側(図6において左側)の部分(図8 符号111aおよび121a参照)について、面間隔の調 整が必要となる。つまり、下側シワ押え面111 および上側シワ押え面121それぞれの内側の部 分(以下「内側部分」という。)111a、121a同士 面間隔は、素材150の絞り成形に際して素材15 0が流入できる大きさに板厚管理され調整さ る必要がある。

 この点、本実施態様においては、素材50の り成形に際して素材50を流入させる側のシワ 押え面、つまり第二下側シワ押え面12および 二上側シワ押え面22についての面間隔調整( 材50の板厚との摺り合わせ)は不要となる。
 すなわち、本実施態様においても、素材50 絞り成形に際して内側シワ押え部32側から素 材50を流入させるが、内側シワ押え部32にお る第二下側シワ押え面12が、外側シワ押え部 31における第一下側シワ押え面11を形成する 側クッション3とは別体の内側クッション4に より形成されることから、内側シワ押え部32 おけるシワ押え面についての面間隔調整が 要となる。

 図9に、第二の従来態様を示す。なお、以下 に示す従来態様においては、第一の従来態様 と共通する部分については同一の符号を用い て適宜説明を省略する。
 第二の従来態様においては、素材150に対す 下側成形面101a(のポンチ肩101b)の接触タイミ ングを遅らせるため、シワ押え面が、部分的 に持ち上げられた形状として設定される。

 すなわち、図9に示すように、第二の従来 態様においては、下側シワ押え面111および上 側シワ押え面121それぞれにおける内側(図9に いて左側)の部分(内側部分111a、121a)が、他 部分(図9において右側の部分)に対して持ち げられ、ポンチ101側に下る傾斜面として形 されている。

 このように、シワ押え面の一部が持ち上げ れている第二の従来態様においては、素材1 50に対する下側成形面101aの接触タイミングを 遅らせることができる反面、ブランクホール ド状態の素材150においてシワが発生する。つ まり、シワ押え面の一部が持ち上げられた形 状となることにより、素材150がシワ押えされ ることで、平板状の素材150に折曲げ等の変形 が付与されるため、シワ押えされた状態(ブ ンクホールド状態)においてシワが発生する
 このようなブランクホールド状態の素材150 おいて発生するシワ(以下「ブランクジワ」 という。)は、シワの生じる方向等によって 形に際しての素材150の流入を阻害し、素材15 0のプレス成形を妨げる原因となる。

 この点、本実施態様においては、平板状 素材50を略水平状態で(平坦に)セットするこ とができ、かかるセット状態の素材50に対し 、シワ押え(第一のシワ押え)を行うことが きる。つまり、素材50のシワ押えに際して、 外側シワ押え部31のシワ押え面によって平坦 態の素材50を掴むことができる。このため ブランクホールド状態(一次ブランクホール 状態)において、第二の従来態様のようなブ ランクジワの発生を防止することができる。

 また、第二の従来態様に対して、素材150 おけるブランクジワを防止するため、素材1 50がセットされる下側シワ押え面111について その内側部分111aを平坦形状とする構成が考 えられる。かかる構成を、第三の従来態様と して図10に示す。

 図10に示すように、第三の従来態様にお ては、上側シワ押え面121の内側部分121aが持 上げられた形状であるのに対し、下側シワ え面111の内側部分111aは、第一の従来態様と 同様に略水平面(平坦面)となっている。つま 、第三の従来態様においては、上側シワ押 面121の内側部分121aのみが、ポンチ101側に下 る傾斜面となっている。また、第三の従来態 様においては、素材150に対するポンチ肩101b 接触タイミングを遅らせるため、第一の従 態様と同様、ポンチ101に余肉コブ101cが設け れる。

 したがって、第三の従来態様では、ブラ クホールド状態において、下側シワ押え面1 11と上側シワ押え面121との間における内側部 に空間が存在することとなる。つまり、図1 0に示すように、ブランクホールド状態にお て、下側シワ押え面111および上側シワ押え 121それぞれの内側部分111a、121a同士が離れた 状態となる(矢印範囲G1参照)。このため、素 150の内側部分は、上型102とクッション103と よりシワ押えされない部分となる。

 このように、第三の従来態様においては 素材150の内側部分がシワ押えされない状態 絞り加工が行われることとなる。このため 素材150の成形途中において、そのシワ押え れない部分がフリーの状態になることから 例えば素材150が波打つようなシワが発生す 。このような素材150の成形途中において発 するシワは、シワの生じる方向等によって 形に際しての素材150の流入抵抗となり、素 150のプレス成形を妨げる原因となる。した って、第三の従来態様においては、成形に しての素材150の流入にバラツキが生じ、成 が不安定となる。

 この点、本実施態様においては、素材50 内側部分は、内側シワ押え部32によって掴ま れることでシワ押えされるので、素材50の成 途中においてその内側部分がフリーの状態 なることがない。このため、素材50の成形 中におけるシワの発生を防止することがで 、成形に際しての素材50の流入のバラツキが 解消され、成形の安定性を向上することがで きる。

 さらに言うと、本実施態様においては、 側シワ押え部32におけるシワ押え荷重、つ り内側クッション4が受けるクッション荷重 調整により、素材50の内側部分からとなる 材50の流入をコントロールすることが可能と なる。この点、第三の従来態様においては、 前記のとおりシワ押え面間における内側部分 が空間であるため、その部分において素材150 が掴まれないことから、素材150の流入をコン トロールすることができない。

 このように、本実施態様においては、外 シワ押え部31によって平坦状態の素材50を掴 むことができることから、一次ブランクホー ルド状態におけるブランクジワの発生を防止 することができる。これとともに、素材50の 側部分についても、内側シワ押え部32によ て掴むことができることから、ブランクホ ルド完了状態からの素材50の成形途中におけ るシワの発生を防止することができる。これ により、成形の安定性を向上することができ る。

 図11に、第四の従来態様を示す。第四の従 態様は、素材150の絞り加工に際して用いら る、開放絞りと呼ばれる手法である。
 具体的には、図11に示すように、第一の従 態様のようにポンチ101が有する余肉コブ101c ついて、その両端側に延長部101dが設けられ る。つまり、ポンチ101の平面視形状である略 円弧形状において内側部分の略全範囲にわた って形成される余肉コブ101cが、その両端側 おいて、素材150の範囲外となる位置まで延 される。そして、絞り加工に際しては、素 150における余肉コブ101cの延長部101d近傍の余 肉部分が掴まれた状態となる。符号H1~H4で示 部分は、下側シワ押え面111において素材150 掴まれる位置に対応する部分である。した って、この開放絞りにおいては、絞り加工 際し、素材150における掴まれた状態となる 分以外の部分は、掴まれることなく開放さ た状態となる。

 また、余肉コブ101cについては、成形品の 形状等から、素材150において開放された状態 となる部分に対応する部分(以下、「余肉開 部」という。)が、素材150において掴まれる 分に対応する部分である延長部101dよりも比 較的高くなる。つまり、余肉コブ101cの高さ 、略円弧形状における両端部よりも中間部( 放部)の方が高い。

 このような開放絞りは、余肉コブ101cを素 材150の範囲外となる部分まで延長するととも に、その延長部101dの近傍部分において素材15 0を掴むことで、素材150の流入を安定させて 入のバランスをとろうとするものである。

 第四の従来態様においては、次のような問 がある。
 すなわち、ポンチ101の素材150に対する接触 際しては、余肉開放部が素材150に対して最 に接触することとなるが、この余肉開放部 接触する部分については、素材150が掴まれ いない。このため、絞り加工に際し、素材1 50が、その掴まれていない部分から流入する とにより、素材150においてネジレによるシ が発生する。つまり、余肉開放部は、ポン 101において最も高い部分となることから、 材150に対するポンチ101の接触タイミングが 余肉開放部からとなる。このため、絞り加 に際し、素材150は、その掴まれてない部分 ら成形されることによって流入する。かか 余肉開放部における素材150の流入は、ネジ によるシワを発生させる。また、ポンチ101 おいて余肉コブ101cが存在することは、成形 量を多くし、素材150の割れを発生させやすい 。

 開放絞りにおいて素材150の成形途中に生 るシワについてのシミュレーション画像を 図12に示す。図12に示すように、開放絞りに おいては、素材150が掴まれない部分から流入 することにより、例えば符号J1で示す部分の うに、ネジレによるシワが生じる。こうし 素材150の成形途中において発生したシワは 成形完了時に残存することとなり、成形品 ついての不良品の原因となる。

 また、第四の従来態様においては、素材1 50が、余肉コブ101cの両端側の部分、つまり延 長部101dの近傍部分で掴まれることから、そ 掴まれる部分が余計に必要となる。つまり 素材150についての掴まれる部分が、製品範 外となる延長部101dの近傍部分において必要 なるため、その分の余肉が必要となる。こ ため、素材150の寸法が大きくなり、必然的 歩留りが低下する。

 また、第四の従来態様においては、余肉 ブ101cが延長部101dを有することから、例え 袋形状となる製品の端末コーナー部分のよ に曲面形状についてのRが小さい部分等、素 150の流入が妨げられて成形が厳しくなる部 が生じる。このため、第四の従来態様にお ては、成形を容易とするため、成形品につ ての最終形状に対してR形状部分におけるR 拡大される等して形状が崩され、最終形状 成形するための工程が追加されるというこ が行われる。つまり、第四の従来態様にお ては、素材150のプレス成形に際して、二段 の成形が行われることとなる。

 このような第四の従来態様に対して、本実 態様においては、絞り加工に際し、素材50 外側シワ押え部31および内側シワ押え部32に ってポンチ1に対して全周にわたって掴まれ た状態となる。したがって、素材50において 放されている部分が存在せず、素材50にお てネジレによるシワが発生することがない
 また、本実施態様においては、ポンチ1が余 肉コブ101cを有することなく、その延長部101d 設けられることによる開放絞りも行われな ことから、第四の従来態様において問題と る歩留りの低下や工程の追加が解消される

 以上の従来態様との比較からもわかるよう 、本実施態様によれば、成形品が、比較的 雑な曲面形状を有することから、絞り加工 よる成形に際しての素材の成形量(絞り深さ )が均一でないものである場合に、素材の割 やシワに対して有利であり、成形の安定性 向上を図ることができる。
 そして、本実施態様は、ホイールハウスア タのようにシワ押えされる部分の一部がフ ンジ部等として製品の一部として用いられ プレス成形品についても、容易に適用可能 ある。

 本発明に係るプレス成形方法およびプレ 成形装置は、成形品が、比較的複雑な曲面 状を有することから、絞り加工による成形 際しての素材の成形量(絞り深さ)が均一で いものである場合に、素材の割れやシワに して有利であり、成形の安定性の向上を図 ことができることから、産業上有用である