OKAWA HISANOBU (JP)
ISHIZONE MASAHIKO (JP)
TAKAHASHI TORU (JP)
OTSUKA AYAKO (JP)
JP2006003099A | 2006-01-05 | |||
JPH08279621A | 1996-10-22 | |||
US20130145853A1 | 2013-06-13 | |||
JP2002373991A | 2002-12-26 | |||
JPH04328434A | 1992-11-17 | |||
US20070152679A1 | 2007-07-05 | |||
US6006607A | 1999-12-28 |
\¥0 2020/175408 16 卩(:17 2020 /007236 請求の範囲 [請求項 1 ] シリコン基板に形成されたダイヤフラムと、 前記ダイヤフラムの歪 みに応じて抵抗値が変化する複数のピエゾ素子領域とを有する圧カセ ンサであって、 前記複数のピエゾ素子領域は、 第 1 ピエゾ素子領域、 第 2ピエゾ素 子領域、 第 3ピエゾ素子領域および第 4ピエゾ素子領域を有し、 前記第 1 ピエゾ素子領域と前記第 2ピエゾ素子領域とが第 1出力端 子を介して直列接続され、 前記第 3ピエゾ素子領域と前記第 4ピエゾ 素子領域とが第 2出力端子を介して直列接続され、 前記第 1 ピエゾ素 子領域と前記第 3ピエゾ素子領域とが入力端子を介して接続され、 前 記第 2ピエゾ素子領域と前記第 4ピエゾ素子領域とが接地端子を介し て接続され、 前記第 1 ピエゾ素子領域から前記第 4ピエゾ素子領域に よってフルブリッジ回路が構成され、 前記ダイヤフラムが歪んだときに、 前記第 2ピエゾ素子領域および 前記第 3ピエゾ素子領域のそれぞれの抵抗値は大きくなり、 前記第 1 ピエゾ素子領域および前記第 4ピエゾ素子領域の抵抗値は小さくなる ように形成されており、 前記ダイヤフラムは、 所定の圧力を受けて撓んだ際の最大応力値の 8 0 %以上となる最大撓み領域を有し、 前記第 1 ピエゾ素子領域、 前記第 2ピエゾ素子領域、 前記第 3ピエ ゾ素子領域および前記第 4ピエゾ素子領域は、 前記最大撓み領域内に 配置された、 ことを特徴とする圧カセンサ。 [請求項 2] 前記第 1 ピエゾ素子領域、 前記第 2ピエゾ素子領域、 前記第 3ピエ ゾ素子領域および前記第 4ピエゾ素子領域のそれぞれにおける長手方 向の長さは、 短手方向の長さの 2倍以上 1 0倍以下程度である、 こと を特徴とする請求項 1記載の圧カセンサ。 [請求項 3] 前記第 1 ピエゾ素子領域、 前記第 2ピエゾ素子領域、 前記第 3ピエ ゾ素子領域および前記第 4ピエゾ素子領域のそれぞれは、 複数のピエ \¥0 2020/175408 17 卩(:171? 2020 /007236 ゾ素子要素を有し、 前記ダイヤフラムの平面視において、 前記第 1 ピエゾ素子領域と前 記第 4ピエゾ素子領域とが対向して配置され、 前記第 2ピエゾ素子領 域と前記第 3ピエゾ素子領域とが対向して配置され、 前記第 1 ピエゾ素子領域および前記第 4ピエゾ素子領域は、 前記ダ イヤフラムが撓む方向と直交する方向に前記ピエゾ素子要素の長手方 向が配置され、 第 2ピエゾ素子領域および前記第 3ピエゾ素子領域は、 前記ダイヤ フラムが撓む方向と同じ方向に前記ピエゾ素子要素の長手方向が配置 された、 ことを特徴とする請求項 1 または 2に記載の圧カセンサ。 [請求項 4] 前記ダイヤフラムの平面視は 4辺を有する略四角形に構成され、 前記ダイヤフラムの平面視において、 前記第 1 ピエゾ素子領域と前 記第 4ピエゾ素子領域とが前記ダイヤフラムの対向する 2辺のそれぞ れの略中央部に配置され、 前記第 2ピエゾ素子領域と前記第 3ピエゾ 素子領域とが前記ダイヤフラムの対向する他の 2辺のそれぞれの略中 央部に配置された、 請求項 3記載の圧カセンサ。 [請求項 5] 前記第 1 ピエゾ素子領域、 前記第 2ピエゾ素子領域、 前記第 3ピエ ゾ素子領域および前記第 4ピエゾ素子領域のそれぞれは、 複数のピエ ゾ素子要素を有し、 前記第 1 ピエゾ素子領域および前記第 4ピエゾ素子領域のそれぞれ の前記ピエゾ素子要素の形状は、 前記第 2ピエゾ素子領域および前記 第 3ピエゾ素子領域のそれぞれの前記ピエゾ素子要素の形状と相違す る、 請求項 1から 4のいずれか 1項に記載の圧カセンサ。 [請求項 6] 前記第 1 ピエゾ素子領域、 前記第 2ピエゾ素子領域、 前記第 3ピエ ゾ素子領域および前記第 4ピエゾ素子領域のそれぞれは、 複数のピエ ゾ素子要素を有し、 前記第 1 ピエゾ素子領域および前記第 4ピエゾ素子領域のそれぞれ の前記複数のピエゾ素子要素の数は、 第 2ピエゾ素子領域および第 3 \¥0 2020/175408 18 卩(:171? 2020 /007236 ピエゾ素子領域のそれぞれの前記複数のピエゾ素子要素の数と異なる 、 ことを特徴とする請求項 1から 5のいずれか 1項に記載の圧カセン サ。 [請求項 7] 前記第 1 ピエゾ素子領域、 前記第 2ピエゾ素子領域、 前記第 3ピエ ゾ素子領域および前記第 4ピエゾ素子領域のそれぞれの前記複数のピ エゾ素子要素はミアンダ形状に接続された、 請求項 3から 6のいずれ か 1項に記載の圧カセンサ。 [請求項 8] 前記第 1 ピエゾ素子領域、 前記第 2ピエゾ素子領域、 前記第 3ピエ ゾ素子領域および前記第 4ピエゾ素子領域のそれぞれにおける長手方 向の長さは、 前記ダイヤフラムの 1つの辺の長さの 1 / 5以下である 、 請求項 2に記載の圧カセンサ。 [請求項 9] 前記第 1 ピエゾ素子領域、 前記第 2ピエゾ素子領域、 前記第 3ピエ ゾ素子領域および前記第 4ピエゾ素子領域のそれぞれにおける長手方 向の長さは、 前記ダイヤフラムの 1つの辺の長さの 1 / 6以上 1 / 5 以下である、 請求項 8に記載の圧カセンサ。 |
発明の名称 : 圧カセンサ
技術分野
[0001 ] 本発明は、 圧カセンサに関し、 より詳しくは、 ダイヤフラムの歪みに応じ て抵抗値が変化する複数のピエゾ素子を有す る圧カセンサに関するものであ る。
背景技術
[0002] 従来、 M E M S (M i cro E lect ro Mechan i ca l System) 技術などを用いてダ イヤフラムを形成し、 歪みに応じて抵抗値が変化するピエゾ素子を ダイヤフ ラムに設けた圧カセンサが知られている。
[0003] 特許文献 1 には、 圧力の検出感度を向上させた半導体圧カセン サが開示さ れる。 この半導体圧カセンサでは、 ピエゾ抵抗素子の形状として、 ダイヤフ ラムの変形時に大きな応力の発生する領域に ピエゾ抵抗素子の多くの部分が 配置されるようにしている。
[0004] 特許文献 2には、 優れた検出精度を有する物理量センサーが開 示される。
この物理量センサーでは、 応力が多く加わるダイヤフラムの外縁部にピ エゾ 抵抗部を配置することによってピエゾ抵抗素 子の抵抗値変化をより大きくす ることができ、 その結果ブリツジ回路の出力変化を大きくで きるようになっ ている。
[0005] 特許文献 3には、 ダイヤフラムと感応抵抗素子との相対位置ず れによる影 響が小さい半導体圧カセンサが開示される。 この半導体圧カセンサでは、 ピ エゾ抵抗素子の熱変動に起因する通電変動を 抑制するために、 各ピエゾ抵抗 部のピエゾ抵抗素子群配置領域の面積をすべ て同じで、 かつ領域の外形形状 を同形状にしている。
先行技術文献
特許文献
[0006] 特許文献 1 :特開 2 0 0 0 _ 2 1 4 0 2 7号公報 \¥0 2020/175408 2 卩(:171? 2020 /007236
特許文献 2 :特開 2 0 1 5 - 1 7 9 0 0 0号公報
特許文献 3 :特開 2 0 1 2— 0 0 2 6 4 6号公報
発明の開示
発明が解決しようとする課題
[0007] ダイヤフラムおよびピエゾ素子を用いた圧カ センサでは、 4つのピエゾ素 子によってプリツジ回路を構成し、 ダイヤフラムの歪に応じて変化する抵抗 値に基づき出力 (圧力) を計測している。 このため、 ダイヤフラムの撓みに よる応力の分布と、 4つのピエゾ素子のレイアウトとの関係が、 ブリツジ回 路の出力値のばらつきや、 圧カセンサの出力に含まれる高次の非線形成 分の 発生に大きな影響を及ぼす。
[0008] 本発明は、 ダイヤフラムおよびピエゾ素子を用いた圧カ センサにおいて、 高精度で、 高出力を得ることを目的とする。
課題を解決するための手段
[0009] 上記課題を解決するため、 本発明の一態様は、 シリコン基板に形成された ダイヤフラムと、 ダイヤフラムの歪みに応じて抵抗値が変化す る複数のピエ ゾ素子領域とを有する圧カセンサである。 この圧カセンサにおいて、 複数の ピエゾ素子領域は、 第 1 ピエゾ素子領域、 第 2ピエゾ素子領域、 第 3ピエゾ 素子領域および第 4ピエゾ素子領域を有する。 第 1 ピエゾ素子領域と第 2ピ エゾ素子領域とは第 1出力端子を介して直列接続される。 第 3ピエゾ素子領 域と第 4ピエゾ素子領域とは第 2出力端子を介して直列接続される。 第 1 ピ エゾ素子領域と第 3ピエゾ素子領域とは入力端子を介して接続 れる。 第 2 ピエゾ素子領域と第 4ピエゾ素子領域とは接地端子を介して接続 れる。 そ して、 第 1 ピエゾ素子領域から第 4ピエゾ素子領域によってフルブリツジ回 路が構成される。 ダイヤフラムが歪んだときに、 第 2ピエゾ素子領域および 第 3ピエゾ素子領域のそれぞれの抵抗値は大き なり、 第 1 ピエゾ素子領域 および第 4ピエゾ素子領域の抵抗値は小さくなるよう 形成される。 ダイヤ フラムは、 所定の圧力を受けて撓んだ際の最大応力値の 8 0 %以上となる最 大撓み領域を有する。 第 1 ピエゾ素子領域、 第 2ピエゾ素子領域、 第 3ピエ \¥0 2020/175408 3 卩(:171? 2020 /007236
ゾ素子領域および第 4ピエゾ素子領域は、 ダイヤフラムの最大撓み領域内に 配置される。
[0010] このような構成によれば、 複数のピエゾ素子領域のそれぞれがダイヤフ ラ ムの最大撓み領域内に配置されるため、 ダイヤフラムの歪による応力を各ピ エゾ素子領域で十分かつ均等に受けることが できる。 これにより、 圧カセン サの出力に含まれる高次の非線形成分が抑制 され、 全体構成 (ダイヤフラム サイズや厚さなど) を変えることなく、 ブリッジ回路の出力電圧を最大化さ せることができる。
[001 1 ] 上記圧カセンサにおいて、 第 1 ピエゾ素子領域、 第 2ピエゾ素子領域、 第
3ピエゾ素子領域および第 4ピエゾ素子領域のそれぞれにおける長手方 の 長さは、 短手方向の長さの 2倍以上 1 0倍以下程度であることが好ましい。 これにより、 各ピエゾ素子領域の歪抵抗特性を維持しつつ 、 各ピエゾ素子領 域を最大撓み領域内にレイアウトできるよう になる。
[0012] 上記圧カセンサにおいて、 第 1 ピエゾ素子領域、 第 2ピエゾ素子領域、 第
3ピエゾ素子領域および第 4ピエゾ素子領域のそれぞれは、 複数のピエゾ素 子要素を有し、 ダイヤフラムの平面視において、 第 1 ピエゾ素子領域と第 4 ピエゾ素子領域とが対向して配置され、 第 2ピエゾ素子領域と第 3ピエゾ素 子領域とが対向して配置され、 第 1 ピエゾ素子領域および第 4ピエゾ素子領 域は、 ダイヤフラムが撓む方向と直交する方向にピ エゾ素子要素の長手方向 が配置され、 第 2ピエゾ素子領域および第 3ピエゾ素子領域は、 ダイヤフラ ムが撓む方向と同じ方向にピエゾ素子要素の 長手方向が配置されていてもよ い。 これにより、 各ピエゾ素子領域の歪抵抗特性を維持しつつ 、 複数のピエ ゾ素子要素を最大撓み領域内にレイアウトで きるようになる。
[0013] 上記圧カセンサにおいて、 ダイヤフラムの平面視は 4辺を有する略四角形 に構成され、 ダイヤフラムの平面視において、 第 1 ピエゾ素子領域と第 4ピ エゾ素子領域とがダイヤフラムの対向する 2辺のそれぞれの略中央部に配置 され、 第 2ピエゾ素子領域と第 3ピエゾ素子領域とがダイヤフラムの対向す る他の 2辺のそれぞれの略中央部に配置されていて よい。 これにより、 各 \¥0 2020/175408 4 卩(:171? 2020 /007236
ピエゾ素子領域の歪抵抗特性を維持しつつ 、 各ピエゾ素子領域を最大撓み領 域内にレイアウトできるようになる。
[0014] 上記圧カセンサにおいて、 第 1 ピエゾ素子領域、 第 2ピエゾ素子領域、 第
3ピエゾ素子領域および第 4ピエゾ素子領域のそれぞれは、 複数のピエゾ素 子要素を有し、 第 1 ピエゾ素子領域および第 4ピエゾ素子領域のそれぞれの ピエゾ素子要素の形状は、 第 2ピエゾ素子領域および第 3ピエゾ素子領域の それぞれのピエゾ素子要素の形状と相違して もよい。 これにより、 各ピエゾ 素子領域の歪抵抗特性を維持しつつ、 複数のピエゾ素子要素を最大撓み領域 内にレイアウトできるようになる。
[0015] 上記圧カセンサにおいて、 第 1 ピエゾ素子領域、 第 2ピエゾ素子領域、 第
3ピエゾ素子領域および第 4ピエゾ素子領域のそれぞれは、 複数のピエゾ素 子要素を有し、 第 1 ピエゾ素子領域および第 4ピエゾ素子領域のそれぞれの 複数のピエゾ素子要素の数は、 第 2ピエゾ素子領域および前記第 3ピエゾ素 子領域のそれぞれの複数のピエゾ素子要素の 数と異なっていてもよい。 これ により、 各ピエゾ素子領域に含まれる複数のピエゾ素 子要素を最大撓み領域 内にレイアウトできるようになる。
[0016] 上記圧カセンサにおいて、 第 1 ピエゾ素子領域、 第 2ピエゾ素子領域、 第
3ピエゾ素子領域および第 4ピエゾ素子領域のそれぞれの複数のピエゾ 子 要素はミアンダ形状に接続されていてもよい 。 これにより、 各ピエゾ素子領 域の歪抵抗特性を維持しつつ、 複数のピエゾ素子要素を最大撓み領域内にレ イアウトできるようになる。
[0017] 上記圧カセンサにおいて、 第 1 ピエゾ素子領域、 第 2ピエゾ素子領域、 第
3ピエゾ素子領域および第 4ピエゾ素子領域のそれぞれにおける長手方 の 長さは、 ダイヤフラムの 1つの辺の長さの 1 / 5以下程度であることが好ま しく、 1 / 6以上 1 / 5以下であることがより好ましい。 これにより、 各ピ エゾ素子領域の歪抵抗特性を維持しつつ、 各ピエゾ素子領域を最大撓み領域 内にレイアウトできるようになる。
発明の効果 \¥0 2020/175408 5 卩(:171? 2020 /007236
[0018] 本発明によれば、 ダイヤフラムおよびピエゾ素子を用いた圧カ センサにお いて、 高精度で、 高出力を得ることが可能になる。
図面の簡単な説明
[0019] [図 1 ]本実施形態に係る圧カセンサを例示する平 図である。
[図 2] ( 3 ) および (匕) は、 ピエゾ素子領域の構成を例示する平面図であ る
[図 3]本実施形態に係る圧カセンサの回路構成図 ある。
[図 4] (a) および (13) は、 ダイヤフラムの応力分布を示す図である。
[図 5] (a) および (13) は、 ダイヤフラムの応力分布を示す図である。
[図 6] ( 3 ) および (匕) は、 略四角形のダイヤフラムを用い、 本実施形態を 適用していない圧カセンサの出力値の非線形 性を示す図である。
[図 7] ( 3 ) および (匕) は、 略四角形のダイヤフラムを用い、 本実施形態を 適用した圧カセンサの出力値の非線形性を示 す図である。
[図 8] (a) および (13) は、 円形のダイヤフラムの応力分布を示す図であ る
[図 9] ( 3 ) および (匕) は、 円形のダイヤフラムを用い、 本実施形態を適用 した圧カセンサの出力値の非線形性を示す図 である。
[図 10] (3) および (匕) は、 円形のダイヤフラムを用い、 本実施形態の他 の例を適用した圧カセンサの出力値の非線形 性を示す図である。
発明を実施するための最良の形態
[0020] 以下、 本発明の実施形態を図面に基づいて説明する 。 なお、 以下の説明で は、 同一の部材には同一の符号を付し、 一度説明した部材については適宜そ の説明を省略する。
[0021 ] (圧カセンサの構成)
図 1は、 本実施形態に係る圧カセンサを例示する平面 図である。 図 2 (a) および (匕) は、 ピエゾ素子領域の構成を例示する平面図であ る。
図 3は、 本実施形態に係る圧カセンサの回路構成図で ある。 [0022] 図 1 に示すように、 本実施形態に係る圧カセンサ 1は、 シリコン基板 2に 形成されたダイヤフラム 3と、 ダイヤフラム 3の歪みに応じて抵抗値が変化 する複数のピエゾ素子領域 A〜 Dとを有する。
[0023] シリコン基板 2としては、 例えば S O 丨 (S i I i con on Insu lator) 基板が 用いられる。 S O I基板は、 第 1シリコン基板と第 2シリコン基板とを、 酸 化層 (例えば S i 〇 2 ) を挟んで積層した構成を有する。 例えば第 1シリコン 基板を上側、 第 2シリコン基板を下側とした場合、 第 2シリコン基板にキヤ ビティ (凹部) が形成されており、 キヤビティ上の酸化層および第 1シリコ ン基板によりダイヤフラム 3が形成される。 図 1では、 ダイヤフ
ラム 3の領域を破線で示している。
[0024] ダイヤフラム 3の平面視は 4辺を有する略四角形に構成される。 略四角形 には、 四角形の隅部が僅かに丸みを帯びている形状 や、 四角形の隅部が斜め に面取りされている形状が含まれる。
[0025] 本実施形態では、 複数のピエゾ素子領域 A〜 Dとして、 第 1 ピエゾ素子領 域 A、 第 2ピエゾ素子領域 B、 第 3ピエゾ素子領域 Cおよび第 4ピエゾ素子 領域 Dの 4つが設けられる。 ここで、 ピエゾ素子領域 A〜 Dとは、 後述する 複数のピエゾ素子要素 P 1、 P 2によって構成される外接矩形領域のことを いう。
[0026] 第 1 ピエゾ素子領域 Aと第 2ピエゾ素子領域 Bとは、 第 1出力端子 1 1 を 介して直列接続される。 第 3ピエゾ素子領域 Cと第 4ピエゾ素子領域 Dとは 、 第 2出力端子 1 2を介して直列接続される。 また、 第 1 ピエゾ素子領域 A と第 3ピエゾ素子領域 Cとは、 入力端子 2 1 を介して接続される。 第 2ピエ ゾ素子領域 Bと第 4ピエゾ素子領域 Dとは、 接地端子 2 2を介して接続され る。
[0027] このような第 1 ピエゾ素子領域 A、 第 2ピエゾ素子領域 B、 第 3ピエゾ素子 領域 Cおよび第 4ピエゾ素子領域 Dによって図 3に示すフルプリッジ回路が 構成される。 すなわち、 第 1 ピエゾ素子領域 Aの特性と第 4ピエゾ素子領域 Dの特性とは等しく、 第 2ピエゾ素子領域 Bの特性と第 3ピエゾ素子領域 C \¥0 2020/175408 7 卩(:171? 2020 /007236
の特性とは等しく、 第 1 ピエゾ素子領域八の特性と第 2ピエゾ素子領域巳の 特性とは異なっている。
[0028] そして、 ダイヤフラム 3の平面視形状が略四角形の場合、 ダイヤフラム 3 の平面視において、 第 1 ピエゾ素子領域八と第 4ピエゾ素子領域 0とがダイ ヤフラム 3の対向する 2辺のそれぞれの略中央部に配置され、 第 2ピエゾ素 子領域巳と第 3ピエゾ素子領域〇とがダイヤフラム 3の対向する他の 2辺の それぞれの略中央部に配置される。
[0029] 第 1出力端子 1 1、 第 2出力端子 1 2、 入力端子 2 1および接地端子 2 2 は、 いずれもシリコン基板 2のダイヤフラム 3の外側の領域に形成される。 第 1出力端子 1 1、 第 2出力端子 1 2、 入力端子 2 1および接地端子 2 2の それぞれには接続配線 3 1が設けられ、 この接続配線 3 1 を介して各ピエゾ 素子領域 〜 0が導通接続される。
[0030] このダイヤフラム 3に圧力が印加され、 ダイヤフラム 3が歪む (変位する
) と、 その歪みに応じて第 1 ピエゾ素子領域八、 第 2ピエゾ素子領域巳、 第 3ピエゾ素子領域<3および第 4ピエゾ素子領域 0のそれそれの抵抗値が変化 し、 4つのピエゾ素子領域八〜〇によって形成さ たプリツジ回路の中点電 位が変化する。
[0031 ] ダイヤフラム 3に圧力が付与されたときの変位は、 一対の第 1 ピエゾ素子 領域 および第 4ピエゾ素子領域口に対しては圧縮方向に作 して抵抗値が 小さくなるように働き、 対向する一対の第 2ピエゾ素子領域巳および第 3ピ エゾ素子領域〇に対しては引っ張り方向に作 用して抵抗値が大きくなるよう に働く。
[0032] このように、 第 1 ピエゾ素子領域八、 第 2ピエゾ素子領域巳、 第 3ピエゾ 素子領域〇および第 4ピエゾ素子領域 0のそれそれに作用する圧縮方向およ び引っ張り方向の力によって変化する抵抗値 により変位する中点電位が、 圧 カセンサ 1のセンサ出力となる。
[0033] このような本実施形態に係る圧カセンサ 1 において、 第 1 ピエゾ素子領域 八、 第 2ピエゾ素子領域巳、 第 3ピエゾ素子領域〇および第 4ピエゾ素子領 \¥0 2020/175408 8 卩(:171? 2020 /007236
域口のそれぞれは、 ダイヤフラム 3の最大撓み領域 3内に配置されている。 ここで、 ダイヤフラム 3の最大撓み領域 3とは、 ダイヤフラム 3が所定の圧 力を受けて撓んだ際、 ダイヤフラム 3に加わる最大応力値の 8 0 %以上とな る領域のことをいう。
[0034] 第 1 ピエゾ素子領域八、 第 2ピエゾ素子領域巳、 第 3ピエゾ素子領域〇お よび第 4ピエゾ素子領域 0のそれそれがダイヤフラム 3の最大撓み領域 3内 に配置されることで、 ダイヤフラム 3の歪による応力を各ピエゾ素子領域八 ~口で十分かつ均等に受けることができる。
[0035] すなわち、 ダイヤフラム 3の最大撓み領域 3にはダイヤフラム 3が歪んだ 際の最大応力値の 8 0 %以上の応力が加わる。 この最大撓み領域 3内に各ピ エゾ素子領域八 ~ 0が配置されていることで、 各ピエゾ素子領域八 ~ 0のそ れそれに印加される応力は、 全体的かつ集中的に印加されることになる。 こ れにより、 圧カセンサ 1の出力に含まれる高次の非線形成分が抑制 れ、 全 体構成 (ダイヤフラム 3のサイズや厚さなど) を変えることなく、 ブリッジ 回路の出力電圧を最大化させることができる 。
[0036] (ピエゾ素子領域の構成)
次に、 ピエゾ素子領域の構成について説明する。
図 2 ( 3 ) には、 第 4ピエゾ素子領域 0の構成が例示される。 なお、 第 1 ピエゾ素子領域八は、 第 4ピエゾ素子領域口と対称な形状であるため ここ では第 4ピエゾ素子領域口に基づき説明を行う。
[0037] 第 4ピエゾ素子領域 0は、 複数のピエゾ素子要素 1 を有する。 本実施形 態では、 3つのピエゾ素子要素 1がミアンダ形状に接続されている。 1つ のピエゾ素子要素 1は平面視で長方形になっており、 ダイヤフラム 3の撓 み方向 (ダイヤフラム 3の辺と直交する方向) 口 0が短手方向、 撓み方向口 口と直交する方向が長手方向となっている。 これにより、 第 4ピエゾ素子領 域 0のピエゾ素子要素 1では、 ダイヤフラム 3の歪みによって圧縮応力を 受け、 抵抗値が小さくなるように働く。 3つのピエゾ素子要素 1は、 全て 最大撓み領域 3内に配置される。 \¥0 2020/175408 9 卩(:171? 2020 /007236
[0038] 図 2 (b) には、 第 2ピエゾ素子領域巳の構成が例示される。 なお、 第 3 ピエゾ素子領域〇は、 第 2ピエゾ素子領域巳と対称な形状であるため ここ では第 2ピエゾ素子領域巳に基づき説明を行う。
[0039] 第 2ピエゾ素子領域巳は、 複数のピエゾ素子要素 2を有する。 本実施形 態では、 5つのピエゾ素子要素 2がミアンダ形状に接続されている。 1つ のピエゾ素子要素 2は平面視で長方形になっており、 ダイヤフラム 3の撓 み方向 0 0が長手方向、 撓み方向口 0と直交する方向が長手方向となってい る。 これにより、 第 2ピエゾ素子領域巳のピエゾ素子要素 2では、 ダイヤ フラム 3の歪みによって引っ張り応力を受け、 抵抗値が大きくなるように働 く。 5つのピエゾ素子要素 2は、 全て最大撓み領域 3内に配置される。
[0040] ここで、 一対の第 1 ピエゾ素子領域八および第 4ピエゾ素子領域 0の出力 と、 一対の第 2ピエゾ素子領域巳および第 3ピエゾ素子領域〇の出力との相 似性を高めるため、 これらの領域 (外接矩形領域) は相似的になっているこ とが好ましい。 すなわち、 第 4ピエゾ素子領域 0 (第 1 ピエゾ素子領域八) の長手方向の長さを 3、 短手方向の長さを 13、 第 2ピエゾ素子領域巳 (第 3 ピエゾ素子領域〇 の長手方向の長さを〇、 短手方向の長さを ¢1とした場合 、 8 =〇および 13 = を同時に満たす。 つまり、 ほ ぼ同じである。
[0041 ] また、 3 / 13および〇/ は、 2以上 1 0以下程度、 好ましくは 6程度に 設定するとよい。 さらに、 3および〇は、 ダイヤフラム 3の一辺の長さの、
〇超 1 / 5以下程度であることが好ましく、 1 / 6以上 1 / 5以下であるこ とより好ましい。 ピエゾ素子要素が配置されるピエゾ素子領域 (第 1 ピエゾ 素子領域八から第 4ピエゾ素子領域口) は、 ダイヤフラム 3が圧力に応じて 撓む変形を測定するために必須であるが、 ピエゾ素子領域が過度に大きくな ると、 ピエゾ素子領域がダイヤフラム 3の変形の程度に与える影響が大きく なり、 感度の低下など測定結果に影響を与えること が懸念される。 そこで、 上記のようにピエゾ素子領域 (第 1 ピエゾ素子領域八から第 4ピエゾ素子領 域口) がダイヤフラム 3の一辺の長さの 1 / 5以下程度とすることにより、 \¥0 2020/175408 10 卩(:171? 2020 /007236
ピエゾ素子領域がダイヤフラム 3の変形 (撓み) に与える影響が適切に抑制 される。 それゆえ、 各ピエゾ素子領域 〜〇の歪抵抗特性を維持しつつ、 各 ピエゾ素子領域八〜〇を最大撓み領域 3内にレイアウトでき、 圧カセンサ 1 の感度を向上させることができる。 、
[0042] また、 第 4ピエゾ素子領域 0 (第 1 ピエゾ素子領域八) と第 2ピエゾ素子 領域巳 (第 3ピエゾ素子領域〇) とは相似的な領域ではあるものの、 第 4ピ エゾ素子領域口 (第 1 ピエゾ素子領域八) の長手方向と、 第 2ピエゾ素子領 域巳 (第 3ピエゾ素子領域(3) の長手方向とは、 互いに 9 0度相違している 。 一方、 第 4ピエゾ素子領域口 (第 1 ピエゾ素子領域八) のピエゾ素子要素 1の長手方向と、 第 2ピエゾ素子領域巳 (第 3ピエゾ素子領域〇) のピエ ゾ素子要素 2の長手方向とは、 互いに一致している。
[0043] このように、 9 0度向きが異なるピエゾ素子領域八, 0および巳, 〇に、 長手方向が同じ向きとなる複数のピエゾ素子 要素 1、 2を、 総面積が等 しくなるように配置するため、 第 4ピエゾ素子領域 0 (第 1 ピエゾ素子領域 八) のピエゾ素子要素 1の数は、 第 2ピエゾ素子領域巳 (第 3ピエゾ素子 領域〇) のピエゾ素子要素 2の数とは異なっている。 これにより、 各ピエ ゾ素子領域 〜〇に含まれる複数のピエゾ素子要素 1、 2を最大撓み領 域 3内にレイアウトできるようになる。
[0044] また、 第 4ピエゾ素子領域 0 (第 1 ピエゾ素子領域八) のピエゾ素子要素
1の形状は、 第 2ピエゾ素子領域巳 (第 3ピエゾ素子領域〇) のピエゾ素 子要素 2の形状と相違している。 これにより、 各ピエゾ素子領域八〜〇の 歪抵抗特性を維持しつつ、 複数のピエゾ素子要素 1、 2を最大撓み領域 3内にレイアウトできるようになる。
[0045] (ダイヤフラムの応力分布)
図 4 (a) から図 5 (13) は、 ダイヤフラムの応力分布を示す図である。 図 4 (3) および図 5 (a) にはダイヤフラム 3の平面視の応力分布が示さ れ、 図 4 (1〇) には図 4 (a) の八 _八線における応力分布が示され、 図 5 (!〇) には図 5 ( 3) の巳 _巳線における応力分布が:^される。 \¥0 2020/175408 1 1 卩(:171? 2020 /007236
[0046] 図 4 (3) および (匕) に示すように、 略四角形のダイヤフラム 3におけ る中央部での応力分布は、 辺の近傍が最も高く、 中央部にも高い領域が存在 する。 図 5 (a) および (13) に示すように、 略四角形のダイヤフラム 3に おける辺に沿った位置での応力分布は、 中央部が最も高く、 隅部に向かうほ ど低くなっている。
[0047] ダイヤフラム 3が歪んだ際の応力を集中的に受けられるよ にするため、 各ピエゾ素子領域八 ~ 0は、 ダイヤフラム 3の最大応力値の 8 0 %以上とな る最大撓み領域 3内に配置される。 図 4および図 5に示す例では、 最大応力 4 5 1\/1 3であるため、 その 8 0 %以上である 3 6 1\/1 3以上の領域が最大 撓み領域 3となる。 本例では、 最大撓み領域 3の長手方向の長さは約 1 1 9 〇1、 短手方向の長さは約 1 〇 である。 このサイズの最大撓み領域 3内 に複数のピエゾ素子要素 1、 2が配置される。
[0048] (ダイヤフラムの非線形性)
上記のように、 ダイヤフラム 3の応力分布は各辺において辺中央が辺端部 に比べて高応力となる非線形な分布をもつ。 上下のピエゾ素子領域の抵抗変 化と左右のピエゾ素子領域の抵抗変化は、 ダイヤフラム 3の各辺に対する位 置関係および方向が対称でないと異なる特性 を示すことになる。 その結果、 圧力非線形性に複雑な高次の成分が発生する ことになる。
[0049] 本実施形態に係る圧カセンサ 1では、 第 1 ピエゾ素子領域八から第 4ピエ ゾ素子領域口がダイヤフラム 3の最大撓み領域 3内に配置されている。 この ように、 本実施形態では、 上下ピエゾ抵抗素子、 左右ピエゾ抵抗素子をそれ それの応力分布に対して最適化した構造とす ることで、 抵抗変化効果が相殺 されることで圧力特性のリニアリティ特性の 高次の成分を抑制することが可 能となる。
また、 応力分布変化が集中する最大撓み領域 3内に、 各ピエゾ素子領域八 〜口を共に最適配置するため、 センサブリツジ回路の出力電圧を最大化する うえでも有効となる。
[0050] 図 6 (a) および (匕) は、 略四角形のダイヤフラムを用い、 本実施形態 \¥0 2020/175408 12 卩(:171? 2020 /007236
を適用していない圧カセンサの出力値の非 線形性を示す図である。 図 6 ( 3 ) には、 略四角形のダイヤフラム 3に対する各ピエゾ素子領域八〜〇の配置 状態が示され、 図 6 ( b ) には圧力誤差の非線形性 (一次近似からのずれ、 二次近似からのずれ) が示される。 図 6 ( a ) に示す圧カセンサでは、 各ピ エゾ素子領域 〜〇の一部が最大撓み領域 3から外れた位置に配置される。
[0051 ] このように、 各ピエゾ素子領域 〜〇の一部が最大撓み領域 3から外れた 位置に配置された圧カセンサでは、 図 6 (匕) に示すように、 圧力に対する 圧力誤差の一次近似からのずれが崩れた三次 関数のようになっており、 二次 近似からのずれも 7 0 9 3程度の誤差が生じている。 圧力誤差に高次成分が 含まれているほど、 補正回路による補正が難しくなり、 測定精度の低下を招 きやすい。
[0052] 図 7 ( a ) および (匕) は、 略四角形のダイヤフラムを用い、 本実施形態 を適用した圧カセンサの出力値の非線形性を 示す図である。 図 7 ( a ) には 、 略四角形のダイヤフラム 3に対する各ピエゾ素子領域八〜 0の配置状態が 示され、 図 7 ( b ) には圧力誤差の非線形性 (一次近似からのずれ、 二次近 似からのずれ) が示される。 図 7 ( a ) に示す圧カセンサでは、 各ピエゾ素 子領域 〜 0が最大撓み領域 3内に配置される。
[0053] このように、 各ピエゾ素子領域 〜〇が最大撓み領域 3内に配置された圧 カセンサでは、 図 7 ( b ) に示すように、 二次近似からのずれが非常に小さ くなっている (約 1 6 3程度) 。 また、 一次近似からのずれは二次曲線的 になっている。 これは、 高次の誤差成分を減少できているためである 。 この ように、 高次の誤差成分が減少することで、 補正回路による補正精度が向上 し、 測定精度を高めることが可能となる。 なお、 補正回路による補正精度の 観点から、 圧力誤差は、 一次近似を基準としたときに小さくなること が最良 であり、 次に好ましいのは二次近似を基準としたとき に小さくなること、 さ らに次に好ましいのは三次近似を基準とした ときに小さくなることである。 これらのうち、 最も測定誤差を少なくできる近似に合わせて 補正回路を構成 すればよい。 \¥0 2020/175408 13 卩(:171? 2020 /007236
[0054] (ダイヤフラムの他の形状の例)
図 8 (a) および (13) は、 円形のダイヤフラムの応力分布を示す図であ る。 図 8 (a) にはダイヤフラム 3の平面視の応力分布が示され、 図 8 (匕 ) に (3) の<3— 0線における応力分布が示される。
[0055] 図 8 (a) および (匕) に示すように、 円形のダイヤフラム 3では、 中心 を通る線に沿った位置での応力分布は、 ダイヤフラム 3の境界 (端部) が最 も高く、 中心部にも高い領域が存在する。 円形のダイヤフラム 3では、 中心 を通るどの線上であっても同様な応力分布に なる。 円形のダイヤフラム 3に おいて、 最大応力値の 8 0 %以上となる領域は、 ダイヤフラム 3の境界に沿 った領域と、 ダイヤフラム 3の中央部分の一部領域とが存在する。 しかし、 この場合の最大撓み領域 3は、 最大応力値の 8 0 %以上の領域で、 最大応力 値を含む領域とする。 このため、 円形のダイヤフラム 3における最大撓み領 域 3は、 ダイヤフラム 3の境界に沿ったドーナツ状の領域となる。
[0056] 図 8に示す例では、 最大応力 3 6 1\/1 3であるため、 その 8 0 %以上であ る 2 8 . 8 1\/1 3以上の領域のうちダイヤフラム 3の境界に沿ったドーナツ 状の領域が最大撓み領域 3となる。 本例では、 最大撓み領域 3の幅 (径方向 の長さ) は約 1 7 . 2 である。 このサイズの最大撓み領域 3内に複数の ピエゾ素子要素 1、 2が配置される。
[0057] (ダイヤフラムの非線形性)
図 9 ( 3 ) および (匕) は、 円形のダイヤフラムを用い、 本実施形態を適 用した圧カセンサの出力値の非線形性を示す 図である。 図 9 (a) には、 円 形のダイヤフラム 3に対する各ピエゾ素子領域八 ~ 0の配置状態が示され、 図 9 (匕) には圧力誤差の非線形性 (一次近似からのずれ、 二次近似からの ずれ) が示される。 図 9に示す圧カセンサでは、 各ピエゾ素子領域八〜〇が 最大撓み領域 3内に配置される。 図 9 (a) に示す圧カセンサでは、 各ピエ ゾ素子領域 〜 0が最大撓み領域 3内に配置される。 各ピエゾ素子領域八〜 口の形状は、 図 7 (a) に示す略四角形のダイヤフラム 3に配置した各ピエ ゾ素子領域八〜 0の形状と同様である。 \¥0 2020/175408 14 卩(:171? 2020 /007236
[0058] このように、 各ピエゾ素子領域八〜〇が円形のダイヤフラ ム 3の最大撓み 領域 3内に配置された圧カセンサでは、 図 9 (b) に示すように、 二次近似 からのずれが非常に小さくなっている (約 5 3程度) 。 また、 一次近似か らのずれは二次曲線的になっているため、 補正回路によって補正しやすく、 測定精度を高めることが可能となる。
[0059] 図 1 0 (3) および (匕) は、 円形のダイヤフラムを用い、 本実施形態の 他の例を適用した圧カセンサの出力値の非線 形性を示す図である。 図 1 0 ( a) には、 円形のダイヤフラム 3に対する各ピエゾ素子領域八〜〇の配置状 態が示され、 図 1 0 (匕) には圧力誤差の非線形性 (一次近似からのずれ、 二次近似からのずれ) が示される。 図 1 0 (3) に示す圧カセンサでは、 各 ピエゾ素子領域八〜 0が最大撓み領域 3内に配置されるとともに、 各ピエゾ 素子領域八 ~ 0が円形のダイヤフラム 3の周に沿うような扇型の領域となっ ている。
[0060] このように、 各ピエゾ素子領域八〜〇が円形のダイヤフラ ム 3の最大撓み 領域 3内に配置され、 さらにダイヤフラム 3の周に沿うような扇型の領域に なっている圧カセンサでは、 図 1 0 (匕) に示すように、 二次近似からのず れが非常に小さくなっている (約 5 3程度) 。 また、 一次近似からのずれ は二次曲線的になっているため、 補正回路によって補正しやすく、 測定精度 を高めることが可能となる。 さらに、 一次近似からのずれは、 図 9に示す圧 カセンサよりも小さくなっている。 図 1 0に示す圧カセンサは、 図 9に示す 圧カセンサよりも最適化されていることが分 かる。
[0061 ] 以上説明したように、 本実施形態によれば、 ダイヤフラム 3およびピエゾ 素子を用いた圧カセンサ 1 において、 高精度で、 高出力を得ることが可能に なる。
[0062] なお、 上記に本実施形態を説明したが、 本発明はこれらの例に限定される ものではない。 例えば、 上記の例では略四角形のダイヤフラム 3について説 明したが、 略四角形以外の多角形であってもよい。 また、 複数のピエゾ素子 領域はダイヤフラム 3の中心を直交する軸上に対称に配置される 合のほか \¥0 2020/175408 15 卩(:171? 2020 /007236
、 ダイヤフラム 3の中心を交差 (非直交) する軸上に配置されるものであっ てもよい。 また、 前述の各実施形態に対して、 当業者が適宜、 構成要素の追 カロ、 削除、 設計変更を行ったものや、 各実施形態の構成例の特徴を適宜組み 合わせたものも、 本発明の要旨を備えている限り、 本発明の範囲に含有され る。
符号の説明
[0063] 1 圧カセンサ
2 シリコン基板
3 ダイヤフラム
1 1 第 1出力端子
1 2 第 2出力端子
2 1 入力端子
2 2 接地端子
3 1 接続配線
八 第 1 ピエゾ素子領域
巳 第 2ピエゾ素子領域
〇 第 3ピエゾ素子領域
ピエゾ素子領域
口口 撓み方向
1 ピエゾ素子要素
2 ピエゾ素子要素
3 最大撓み領域