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Patent Searching and Data


Title:
PROCESS FOR MOLDING AMORPHOUS PERFLUORORESIN AND OPTICAL ELEMENT
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/034952
Kind Code:
A1
Abstract:
This invention provides a process for molding an amorphous perfluororesin and an optical element molded by the process. The process comprises (a) the step of dissolving an amorphous perfluororesin in a solvent, (b) the step of placing a solution of the amorphous perfluororesin in a first mold, (c) the step of heating the vessel containing the solution to volatilize the solvent and thus to form an amorphous perfluororesin in a plate form, and (d) the step of placing the amorphous perfluororesin formed in the plate form in a second mold, and pressing the second mold from one face side to the other face side while heating, whereby the amorphous perfluororesin is molded into a desired shape.

Inventors:
INO, Takashi (1-1 Oho, Tsukuba-sh, Ibaraki 01, 3050801, JP)
猪野 隆 (〒01 茨城県つくば市大穂1番地1 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構内 Ibaraki, 3050801, JP)
SHINOHARA, Takenao (Tokai Research and Development Center JAPAN ATOMIC ENERGY AGENCY, 2-4, Shirane Shirakata, Tokai-mura, Naka-gu, Ibaraki 95, 3191195, JP)
Application Number:
JP2008/066189
Publication Date:
March 19, 2009
Filing Date:
September 08, 2008
Export Citation:
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Assignee:
INTER-UNIVERSITY RESEARCH INSTITUTE CORPORATION HIGH ENERGY ACCELERATOR RESEARCH ORGANIZATION (1-1 Oho, Tsukuba-shi Ibaraki, 01, 3050801, JP)
大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 (〒01 茨城県つくば市大穂1番地1 Ibaraki, 3050801, JP)
JAPAN ATOMIC ENERGY AGENCY (4-49, Muramatsu Tokai-mura, Naka-gu, Ibaraki 84, 3191184, JP)
独立行政法人日本原子力研究開発機構 (〒84 茨城県那珂郡東海村村松4番地49 Ibaraki, 3191184, JP)
ASAHI GLASS COMPANY, LIMITED (12-1, Yurakucho 1-chome Chiyoda-k, Tokyo 05, 1008405, JP)
旭硝子株式会社 (〒05 東京都千代田区有楽町一丁目12番1号 Tokyo, 1008405, JP)
International Classes:
B29C43/34; B29C33/38; B29C43/02; B29D11/00; C08F14/18; G02B1/04; B29K27/12; B29L11/00
Foreign References:
JP2000001511A2000-01-07
JPH059224A1993-01-19
JP2001500906A2001-01-23
JP2005220161A2005-08-18
JPH01131215A1989-05-24
JPH04189880A1992-07-08
Other References:
See also references of EP 2199051A4
Attorney, Agent or Firm:
NISHIYAMA, Yoshiaki (7th Floor, Asakokyobashi Bldg.6-13, Kyobashi 1-chom, Chuo-ku Tokyo, 104-0031, JP)
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Claims:
(a)溶媒に非晶質パーフルオロ樹脂を溶解させる工程と、
(b)前記非晶質パーフルオロ樹脂の溶液を第1の成形型に入れる工程と、
(c)前記溶液の入った容器を加熱することにより前記溶媒を揮発させ、非晶質パーフルオロ樹脂を板状に形成する工程と、
(d)前記板状に形成した非晶質パーフルオロ樹脂を第2の成形型に入れ、加熱しつつ当該第2の成形型の一方の面側から他方の面側に加圧する工程と、
の各工程を有し、
 前記非晶質パーフルオロ樹脂を所望の形状に成形することを特徴とする非晶質パーフルオロ樹脂の成形方法。
 前記工程(a)における溶媒は、非プロトン性含フッ素溶媒である、請求項1に記載の非晶質パーフルオロ樹脂の成形方法。
 前記工程(b)における前記第1の成形型は、前記溶液に接する面が平滑性に優れた素材からなる、請求項1又は2に記載の非晶質パーフルオロ樹脂の成形方法。
 前記工程(b)における前記第1の成形型は、前記溶液に接する面が鏡面仕上げされたガラスである、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の非晶質パーフルオロ樹脂の成形方法。
 前記工程(d)における前記第2の成形型は、所望形状の金型である、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の非晶質パーフルオロ樹脂の成形方法。
 前記工程(d)における前記第2の成形型は、その一方の面側が鏡面仕上げされたガラス、他方の面側が所望形状の金型からなる、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の非晶質パーフルオロ樹脂の成形方法。
 前記工程(c)における前記溶液の加熱温度は、50℃乃至300℃である、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の非晶質パーフルオロ樹脂の成形方法。
 前記工程(d)における前記成形型の加熱温度は50℃乃至300℃であり、加圧力は、前記加熱温度に応じて調整する、請求項5又は6に記載の非晶質パーフルオロ樹脂の成形方法。
 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の非晶質パーフルオロ樹脂の成形方法を用いて成形されたことを特徴とする光学素子。
 前記光学素子は、マイクロ・レンズ、フレネル・レンズ、回折レンズ、マイクロ・プリズム又はグレーティングである、請求項9に記載の光学素子。
 請求項10に記載の光学素子からなり、中性子を屈折あるいは反射させることによってその進行方向を制御する、中性子光学素子。
 請求項11に記載の中性子光学素子からなる、中性子レンズ、中性子収束装置、中性子速度弁別装置、中性子ベンダー又は中性子チョッパー。
Description:
非晶質パーフルオロ樹脂の成形 法及び光学素子

 本発明は、フッ素樹脂を成形する方法及 光学素子に関し、特に、非晶質パーフルオ 樹脂をサブ・ミクロン以下の精度で精密に 形する方法及びそれにより成形される光学 子に関するものである。

 従来、紫外線透過性を有する精密光学素 としては、合成石英やアクリル樹脂が用い れてきた。特に、中性子ビーム収束素子と ては、これまでに石英やフッ化マグネシウ が材料とされてきた。

 しかし、石英は高価であり、また樹脂に べて加工性が悪く、精密加工には適さない アクリル樹脂は熱可塑成形で複雑な形状を 出成形することが可能なために光学材料と て汎用されているが、中性子散乱断面積の きい水素を含んでいるため、中性子ビーム 束素子の材料には適さなかった。さらに、 ッ化マグネシウムも微細加工が非常に困難 あった。

 一方、紫外線透過性の優れた材料として 目を集めるものに、フッ素樹脂の一種であ 非晶質パーフルオロ樹脂がある。

 ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)に代表 れるフッ素樹脂は、耐熱性、耐薬品性、撥 性、耐候性、電気絶縁性等に優れ、その特 から半導体、電池、高耐候性塗料等、様々 分野で使用されている。その中でも非晶質 ーフルオロ樹脂は、上記のフッ素樹脂特有 物性を備えつつ、非晶質であるために紫外 可視、近赤外の幅広い波長領域において透 であるという特徴を有している。また、ア リル樹脂と比べても、紫外域から赤外域に る広い波長領域での光透過性や耐食性、撥 性、撥油性等の点で優れている。

 図12に非晶質パーフルオロ樹脂〔旭硝子 式会社「サイトップ」(登録商標)〕の紫外・ 可視光透過率を示す。この図において、実線 aは非晶質パーフルオロ樹脂、破線bは、アク ル樹脂(PMMA:ポリメチルメタクリレート)を示 している。

 この図より、非晶質パーフルオロ樹脂の 外線透過性がアクリル樹脂と比較して格段 優れていることが理解できる。

 しかしながら、一般的に、フッ素樹脂は 形が難しく、精密成形は不可能であった。 に、非晶質パーフルオロ樹脂は本来、反射 止、防湿、撥水等の薄膜コーティング用フ 素樹脂であり、特殊な含フッ素溶媒に溶解 た状態で供給されている。通常はこの非晶 パーフルオロ樹脂溶液を基材に塗布し、加 乾燥して薄膜を形成するが、基材として成 金型を用いた場合、形成された薄膜は金型 ら容易には剥離しないため、単体の成形品 して製作することはできなかった。

 この非晶質パーフルオロ樹脂の精密成形 できれば、紫外線透過性を有する高性能の 学素子、特に高効率の中性子ビーム収束素 の製造が可能となる。

 本発明は、上記従来の問題点に鑑みて、 晶質パーフルオロ樹脂をサブ・ミクロン以 の精度で精密に成形する方法及びそれによ 成形される光学素子を提供することを目的 する。

 このため、本発明は、(a)溶媒に非晶質パ フルオロ樹脂を溶解させる工程と、(b)前記 晶質パーフルオロ樹脂の溶液を第1の成形型 に入れる工程と、(c)前記溶液の入った容器を 加熱することにより前記溶媒を揮発させ、非 晶質パーフルオロ樹脂を板状に形成する工程 と、(d)前記板状に形成した非晶質パーフルオ ロ樹脂を第2の成形型に入れ、加熱しつつ当 第2の成形型の一方の面側から他方の面側に 圧する工程と、の各工程を有し、前記非晶 パーフルオロ樹脂を所望の形状に成形する とを特徴とする非晶質パーフルオロ樹脂の 形方法を提供するものである。

 ここで、前記工程(a)における溶媒は、非 ロトン性含フッ素溶媒であって、前記工程( b)における前記第1の成形型は、前記溶液に接 する面が平滑性に優れた素材からなる。そし て、前記工程(b)における前記第1の成形型は 前記溶液に接する面が鏡面仕上げされたガ スである。

 また、前記工程(d)における前記第2の成形 型は、所望形状の金型であり、前記工程(d)に おける前記第2の成形型は、その一方の面側 鏡面仕上げされたガラス、他方の面側が所 形状の金型からなる。そして、前記工程(c) おける前記溶液の加熱温度は、50℃乃至300℃ である。また、前記工程(d)における前記成形 型の加熱温度は50℃乃至300℃であり、加圧力 、前記加熱温度に応じて調整するようにし いる。

 ところで、前記光学素子は、マイクロ・ ンズ、フレネル・レンズ、回折レンズ、マ クロ・プリズム又はグレーティングであっ 、中性子を屈折あるいは反射させることに ってその進行方向を制御する中性子光学素 を提供するものである。そして、本発明は さらに、この中性子光学素子からなる、中 子レンズ、中性子収束装置、中性子速度弁 装置、中性子ベンダー又は中性子チョッパ を提供するものである。

 本発明によれば、これまで存在しなかった 晶質パーフルオロ樹脂による精密光学素子 製造が可能となる。特に、紫外線から赤外 まで透過し、耐食性、撥水性、撥油性等に 優れる精密光学素子(例えばマイクロ・レン ズ、フレネル・レンズ、回折レンズ、マイク ロ・プリズム、グレーティング等)が容易に 作できる。
 これらの精密光学素子は、特に紫外域での 学機器用レンズやプリズム等としての応用 が考えられる。また、非晶質パーフルオロ 脂は透過光の偏光が変わらないため、偏光 学系にも利用できる。

 さらに、本発明の方法により薄膜フレネル レンズを製作すれば、これまでにない高効 の中性子ビーム収束素子が製造できる。
 また、本発明を用いれば上記のような精密 学素子を容易に量産できるため、これらを 価に提供できるようになる。また、本発明 光学素子はフッ素樹脂よりなるため、従来 より軽量化を図ることができる。さらに、 発明によれば精密な成形が可能となるため 製品の小型化を図ることができる。

本発明の第1の実施形態に係る非晶質パ ーフルオロ樹脂の成形方法の各工程を示すフ ローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る非晶質パ ーフルオロ樹脂を板状に形成する工程の説明 図である。 本発明の第1の実施形態に係る非晶質パ ーフルオロ樹脂を加圧成形する工程の説明図 である。 本発明の第2の実施形態に係る非晶質パ ーフルオロ樹脂の成形方法の各工程を示すフ ローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る非晶質パ ーフルオロ樹脂を加圧成形する工程の説明図 である。 サイトップ(登録商標)の近赤外光透過 を示す図である。 サイトップ(登録商標)及び代表的な有 ポリマーの屈折率とアッベ数を示す図であ 。 サイトップ(登録商標)とその他試料の 弾性特性を示す図である。 サイトップ(登録商標)及びその他のフ 素樹脂、アクリル樹脂の電気的特性を示す である。 サイトップ(登録商標)のマイクロ波誘 特性を示す図である。 サイトップ(登録商標)の絶縁破壊特性 示す図である。 非晶質パーフルオロ樹脂の紫外・可視 光透過率を示す図である。

符号の説明

  1 非晶質パーフルオロ溶液
  2 容器
  3、13 板状の非晶質パーフルオロ樹脂
  4、5、15 金型

 本発明において、非晶質パーフルオロ樹 は、溶媒に可溶な非晶質パーフルオロ樹脂 あり、その好適な例として、含フッ素溶媒 可溶な主鎖に含フッ素脂肪族環構造を有す 含フッ素重合体(以下、含フッ素環状重合体 という。)が挙げられる。

 本明細書において、前記主鎖に含フッ素脂 族環構造を有する含フッ素重合体とは、含 ッ素脂肪族環を構成する炭素原子の1個以上 が該含フッ素環状重合体の主鎖を構成する炭 素原子であるものをいう。含フッ素脂肪族環 構造を構成する炭素原子のうち、主鎖を構成 する炭素原子は、該含フッ素環状重合体を構 成する単量体が有する重合性二重結合に由来 する。
 たとえば含フッ素環状重合体が、後述する うな環状単量体を重合させて得た含フッ素 合体の場合は、該二重結合を構成する2個の 炭素原子が主鎖を構成する炭素原子となる。
 また、2個の重合性二重結合を有する単量体 を環化重合させて得た含フッ素環状重合体の 場合は、2個の重合性二重結合を構成する4個 炭素原子のうちの少なくとも2個が主鎖を構 成する炭素原子となる。

 含フッ素脂肪族環構造としては、環骨格が 素原子のみから構成されるものであっても く、炭素原子以外に、酸素原子、窒素原子 のヘテロ原子を含む複素環構造であっても い。含フッ素脂肪族環としては、環骨格に1 ~2個のエーテル性の酸素原子を有する含フッ 脂肪族環が好ましい。
 含フッ素脂肪族環構造の環骨格を構成する 子の数は、4~7個が好ましい。すなわち、含 ッ素脂肪族環構造は4~7員環であることが好 しい。

 含フッ素環状重合体としては、下記含フッ 環状重合体(I’)、含フッ素環状重合体(II’) が好ましい。
 含フッ素環状重合体(I’):環状含フッ素単量 体に基づく単位を有する重合体。
 含フッ素環状重合体(II’):ジエン系含フッ 単量体の環化重合により形成される単位を する重合体。

 「環状含フッ素単量体」とは、含フッ素脂 族環を構成する炭素原子間に重合性二重結 を有する単量体、または、含フッ素脂肪族 を構成する炭素原子と含フッ素脂肪族環外 炭素原子との間に重合性二重結合を有する 量体である。
 環状含フッ素単量体としては、化合物(1)ま は化合物(2)が好ましい。

 式中、X 11 、X 12 、X 13 、X 14 、Y 11 およびY 12 は、それぞれ独立に、フッ素原子、パーフル オロアルキル基またはパーフルオロアルコキ シ基である。
 X 11 、X 12 、X 13 、X 14 、Y 11 およびY 12 におけるパーフルオロアルキル基としては、 炭素数が1~7であることが好ましく、炭素数1~4 であることがより好ましい。該パーフルオロ アルキル基は、直鎖状または分岐鎖状が好ま しく、直鎖状がより好ましい。具体的には、 トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチ ル基、ヘプタフルオロプロピル基等が挙げら れ、特にトリフルオロメチル基が好ましい。
 X 11 、X 12 、X 13 、X 14 、Y 11 およびY 12 におけるパーフルオロアルコキシ基としては 、前記パーフルオロアルキル基に酸素原子(-O -)が結合したものが挙げられる。
 X 11 としては、フッ素原子が好ましい。

 X 12 としては、フッ素原子、トリフルオロメチル 基、または炭素数1~4のパーフルオロアルコキ シ基が好ましく、フッ素原子またはトリフル オロメトキシ基がより好ましい。
 X 13 およびX 14 としては、それぞれ独立に、フッ素原子また は炭素数1~4のパーフルオロアルキル基が好ま しく、フッ素原子またはトリフルオロメチル 基がより好ましい。
 Y 11 およびY 12 としては、それぞれ独立に、フッ素原子、炭 素数1~4のパーフルオロアルキル基または炭素 数1~4のパーフルオロアルコキシ基が好ましく 、フッ素原子またはトリフルオロメチル基が より好ましい。

 化合物(1)においては、X 13 およびX 14 が相互に結合して、X 13 およびX 14 が結合した炭素原子とともに、含フッ素脂肪 族環を形成していてもよい。
 該含フッ素脂肪族環としては、4~6員環が好 しい。
 該含フッ素脂肪族環は、飽和脂肪族環であ ことが好ましい。
 該含フッ素脂肪族環は、その環骨格中に、 ーテル性酸素原子(-O-)を有していてもよい この場合、含フッ素脂肪族環中のエーテル 酸素原子の数は、1または2が好ましい。

 化合物(2)においては、Y 11 およびY 12 が相互に結合して、Y 11 およびY 12 が結合した炭素原子とともに、含フッ素脂肪 族環を形成していてもよい。
 該含フッ素脂肪族環としては、4~6員環が好 しい。
 該含フッ素脂肪族環は、飽和脂肪族環であ ことが好ましい。
 該含フッ素脂肪族環は、その環骨格中に、 ーテル性酸素原子(-O-)を有していてもよい この場合、含フッ素脂肪族環中のエーテル 酸素原子の数は、1または2が好ましい。
 化合物(1)の好ましい具体例としては、化合 (1-1)~(1-5)が挙げられる。
 化合物(2)の好ましい具体例としては、化合 (2-1)~(2-2)が挙げられる。

 含フッ素環状重合体(I’)は、上記環状含フ 素単量体の単独重合体であってもよく、該 状含フッ素単量体と、それ以外の他の単量 との共重合体であってもよい。
 ただし、該含フッ素環状重合体(I’)中、環 含フッ素単量体に基づく単位の割合は、該 フッ素環状重合体(I’)を構成する全繰り返 単位の合計に対し、20モル%以上が好ましく 40モル%以上がより好ましく、100モル%であっ てもよい。
 該他の単量体としては、上記環状含フッ素 量体と共重合可能なものであればよく、特 限定されない。具体的には、後述するジエ 系含フッ素単量体、テトラフルオロエチレ 、クロロトリフルオロエチレン、パーフル ロ(メチルビニルエーテル)、パーフルオロ( チルビニルエーテル)、パーフルオロ(プロ ルビニルエーテル)等が挙げられる。

 「ジエン系含フッ素単量体」とは、2個の重 合性二重結合およびフッ素原子を有する単量 体である。該重合性二重結合としては、特に 限定されないが、ビニル基、アリル基、アク リロイル基、メタクリロイル基が好ましい。
 ジエン系含フッ素単量体としては、化合物( 3)が好ましい。
  CF 2 =CF-Q-CF=CF 2  ・・・(3)
 式中、Qは、エーテル性酸素原子を有してい てもよく、フッ素原子の一部がフッ素原子以 外のハロゲン原子で置換されていてもよい炭 素数1~3のパーフルオロアルキレン基である。 該フッ素以外のハロゲン原子としては、塩素 原子、臭素原子等が挙げられる。
 Qがエーテル性酸素原子を有するパーフルオ ロアルキレン基である場合、該パーフルオロ アルキレン基におけるエーテル性酸素原子は 、該基の一方の末端に存在していてもよく、 該基の両末端に存在していてもよく、該基の 炭素原子間に存在していてもよい。環化重合 性の点から、該基の一方の末端に存在してい ることが好ましい。
 化合物(3)の環化重合により形成される単位 しては、下式(3-1)~(3-4)の繰り返し単位が挙 られる。

 化合物(3)の具体例としては、下記化合物が げられる。
 CF 2 =CFOCF 2 CF=CF 2
 CF 2 =CFOCF(CF 3 )CF=CF 2
 CF 2 =CFOCF 2 CF 2 CF=CF 2
 CF 2 =CFOCF 2 CF(CF 3 )CF=CF 2
 CF 2 =CFOCF(CF 3 )CF 2 CF=CF 2
 CF 2 =CFOCFClCF 2 CF=CF 2
 CF 2 =CFOCCl 2 CF 2 CF=CF 2
 CF 2 =CFOCF 2 OCF=CF 2
 CF 2 =CFOC(CF 3 ) 2 OCF=CF 2
 CF 2 =CFOCF 2 CF(OCF 3 )CF=CF 2
 CF 2 =CFCF 2 CF=CF 2
 CF 2 =CFCF 2 CF 2 CF=CF 2、
 CF 2 =CFCF 2 OCF 2 CF=CF 2  等。

 含フッ素環状重合体(II’)は、上記ジエン系 含フッ素単量体の環化重合により形成される 単位のみから構成されてもよく、該単位と、 それ以外の他の単位とを有する共重合体であ ってもよい。
 ただし、該含フッ素環状重合体(II’)中、ジ エン系含フッ素単量体の環化重合により形成 される単位の割合は、該含フッ素環状重合体 (II’)を構成する全繰り返し単位の合計に対 、50モル%以上が好ましく、80モル%以上がよ 好ましく、100モル%が最も好ましい。
 該他の単量体としては、上記ジエン系含フ 素単量体と共重合可能なものであればよく 特に限定されない。具体的には、上述した 合物(1)、化合物(2)等の環状含フッ素単量体 テトラフルオロエチレン、クロロトリフル ロエチレン、パーフルオロ(メチルビニルエ ーテル)、パーフルオロ(エチルビニルエーテ )、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル) が挙げられる。

 含フッ素環状重合体の平均分子量は、3000~10 0万が好ましく、1万~30万がより好ましい。
 なお、上記単量体の環化重合方法、単独重 方法及び共重合方法としては、例えば特開 4-189880号公報等に開示された従来公知の方 を適用できる。
 含フッ素環状重合体の市販品としては、サ トップ(旭硝子社製)等が挙げられる。

 本発明において、上記非晶質パーフルオロ 脂を溶解する溶媒としては、含フッ素溶媒 好ましく、非プロトン性含フッ素溶媒がよ 好ましい。
 含フッ素溶媒の分子量は、大きすぎると含 ッ素重合体溶液の粘度を上昇させるだけで く、含フッ素重合体の溶解性も低下するた 、1000以下が好ましい。また、含フッ素重合 体の溶解性を高めるために含フッ素溶媒のフ ッ素含有量は60~80重量%が好ましい。好ましい 含フッ素溶媒として、下記のものが例示でき る。
 前記非プロトン性含フッ素溶媒としては、 リフルオロ芳香族化合物、ポリフルオロト アルキルアミン、ポリフルオロアルカン、 リフルオロ環状エーテル、ハイドロフルオ エーテル(HFE)等が挙げられる。これらの非 ロトン性含フッ素溶媒は1種単独で使用して よく、2種以上を混合して使用してもよい。

 ポリフルオロ芳香族化合物としては、パー ルオロベンゼン、ペンタフルオロベンゼン 1,3-ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、1,4- ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン等が挙げ れる。
 ポリフルオロトリアルキルアミンとしては パーフルオロトリブチルアミン、パーフル ロトリプロピルアミン等が挙げられる。
 ポリフルオロ環状エーテルとしては、パー ルオロ(2-ブチルテトラヒドロフラン)が挙げ られる。

 ポリフルオロアルカンとしては、パーフ オロヘキサン、パーフルオロオクタン、パ フルオロデカン、パーフルオロドデカン、 ーフルオロ(2,7-ジメチルオクタン)、1,1,2-ト クロロ-1,2,2-トリフルオロエタン、1,1,1-トリ クロロ-2,2,2-トリフルオロエタン、1,3-ジクロ -1,1,2,2,3-ペンタフルオロプロパン、1,1,1,3-テ トラクロロ-2,2,3,3-テトラフルオロプロパン、 1,1,3,4-テトラクロロ-1,2,2,3,4,4-ヘキサフルオロ ブタン、パーフルオロ(1,2-ジメチルヘキサン) 、パーフルオロ(1,3-ジメチルヘキサン)、パー フルオロシクロヘキサン、パーフルオロ(1,3,5 -トリメチルシクロヘキサン)、2H,3H-パーフル ロペンタン、1H-パーフルオロヘキサン、1H- ーフルオロオクタン、1H-パーフルオロデカ 、1H,1H,1H,2H,2H-パーフルオロヘキサン、1H,1H,1 H,2H,2H-パーフルオロオクタン、1H,1H,1H,2H,2H-パ フルオロデカン、3H,4H-パーフルオロ-2-メチ ペンタン、2H,3H-パーフルオロ-2-メチルペン ン、1H-1,1-ジクロロパーフルオロプロパン、 1H-1,3-ジクロロパーフルオロプロパン等が挙 られる。

 ハイドロフルオロエーテル(HFE)としては、 般式R 1 -O-R 2 (R 1 はエーテル結合を有してもよい炭素数5~12の 鎖状または分岐状のポリフルオロアルキル であり、R 2 は炭素数1~5の直鎖状または分岐状のアルキル 基である。)で表されるHFEが好ましい。
 R 1 の炭素数が4以下であると含フッ素重合体を 解し難く、R 1 の炭素数が13以上の場合は工業的に入手困難 あるため、R 1 の炭素数は5~12の範囲から選定される。R 1 の炭素数は、6~10が好ましく、6~7および9~10が り好ましい。
 ポリフルオロアルキル基とは、アルキル基 水素原子の2個以上がフッ素原子に置換され た基であり、アルキル基の水素原子のすべて がフッ素原子に置換されたパーフルオロアル キル基、およびアルキル基の水素原子の2個 上がフッ素原子に置換されかつアルキル基 水素原子の1個以上がフッ素原子以外のハロ ン原子に置換された基を含む。フッ素原子 外のハロゲン原子としては塩素原子が好ま い。

 ポリフルオロアルキル基としては、対応す アルキル基の水素原子の数にして60%以上が ッ素原子に置換された基が好ましく、より ましくは80%以上である。さらに好ましいポ フルオロアルキル基はパーフルオロアルキ 基である。
 R 1 がエーテル結合を有する場合、エーテル結合 の数が多すぎると溶解性を阻害するため、R 1 中のエーテル結合は1~3個が好ましく、1~2個が より好ましい。R 2 の炭素数が6以上であると含フッ素環構造含 重合体の溶解性を著しく阻害する。R 2 の好ましい例はメチル基またはエチル基であ る。

 HFEとしては、F(CF 2 ) 5 OCH 3 、F(CF 2 ) 6 OCH 3 、F(CF 2 ) 7 OCH 3 、F(CF 2 ) 8 OCH 3 、F(CF 2 ) 9 OCH 3 、F(CF 2 ) 10 OCH 3 、H(CF 2 ) 6 OCH 3 、(CF 3 ) 2 CF(OCH 3 )CFCF 2 CF 3 、F(CF 2 ) 3 OCF(CF 3 )CF 2 OCH 3 、F(CF 2 ) 3 OCF(CF 3 )CF 2 OCF(CF 3 )CF 2 OCH 3 、F(CF 2 ) 8 OCH 2 CH 2 CH 3 、(CF 3 ) 2 CFCF 2 CF 2 OCH 3 、F(CF 2 ) 2 O(CF 2 ) 4 OCH 2 CH 3 が挙げられる。
 HFEとしては、特に(CF 3 ) 2 CF(OCH 3 )CFCF 2 CF 3 が好適である。
 上記以外の含フッ素溶媒としては、フッ素 有低分子量ポリエーテルなどが挙げられる

 以下、本発明の実施の形態について、図面 参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
 以下、第1の実施形態として、非晶質パーフ ルオロ樹脂を精密成形するための具体的工程 について説明する。

 図1は本発明の第1の実施形態に係る非晶 パーフルオロ樹脂の成形方法の各工程を示 フローチャート、図2は本発明の第1の実施形 態に係る非晶質パーフルオロ樹脂を板状に形 成する工程の説明図、図3は非晶質パーフル ロ樹脂を加圧成形する工程の説明図である

 まず、非晶質パーフルオロ樹脂をパーフル ロ溶媒に溶解させる(ステップS1)。
 次に、図2(a)に示すように、非晶質パーフル オロ樹脂に対して剥離性の良い、ガラス等の 素材からなる容器2を用意し、ここにステッ S1で作製した非晶質パーフルオロ溶液1を注 入れる(ステップS2)。
 次いで、非晶質パーフルオロ溶液1を入れた 容器2を50~300℃に加熱することにより、パー ルオロ溶媒を揮発させると、図2(b)に示すよ に板状の非晶質パーフルオロ樹脂3が得られ る(ステップS3)。
 次いで、図3に示すように、板状の非晶質パ ーフルオロ樹脂3を両面から金型4、5で挟み加 熱、加圧すると、目的とする精密光学素子等 が成形される(ステップS4)。このときの加熱 度は50~300℃であり、加圧力は、前記加熱温 に応じて調整する。

 このように、非晶質パーフルオロ樹脂を 膜状あるいは板状に形成した後、加熱、加 成形することにより、従来の問題点であっ 成形型からの離型性の悪さを克服し、容易 マイクロ・レンズ等の精密な成形品を製造 ることができる。そして本発明の成形方法 より製造した光学素子は、紫外線透過性、 食性、撥水性、撥油性等に優れ、安価で軽 、小型な光学素子とすることができる。

(第2の実施形態)
 次に、第2の実施形態として、非晶質パーフ ルオロ樹脂を精密成形するための別の具体的 工程について説明する。

 図4は本発明の第2の実施形態に係る非晶 パーフルオロ樹脂の成形方法の各工程を示 フローチャート、図5は非晶質パーフルオロ 脂を加圧成形する工程の説明図である。

 まず、非晶質パーフルオロ樹脂をパーフル ロ溶媒に溶解させる(ステップS11)。次に、 晶質パーフルオロ樹脂に対して剥離性の良 、ガラス等の素材からなる容器を用意し、 こにステップS12で作製した非晶質パーフル ロ溶液を注ぎ入れる(ステップS12)。(図2参照)
 次いで、非晶質パーフルオロ溶液を入れた 器を50~300℃に加熱することにより、パーフ オロ溶媒を揮発させると、板状の非晶質パ フルオロ樹脂が得られる(ステップS13)。(図2 参照)
 次いで、図5に示すように、板状の非晶質パ ーフルオロ樹脂13を、鏡面状のガラス板14及 金型15で挟み加熱、加圧すると、目的とする 精密光学素子等が成形される(ステップS14)。 のときの加熱温度は50~300℃であり、加圧力 前記加熱温度に応じて調整する。

 以上の方法により、本発明ではこれまで 在しなかったフッ素樹脂による精密光学素 の製造が可能となる。特に、紫外線から赤 線まで透過し、耐食性、撥水性、撥油性等 も優れる精密光学素子(例えばマイクロ・レ ンズ、フレネル・レンズ、回折レンズ、マイ クロ・プリズム、グレーティング等)が容易 製作できる。

 これらの精密光学素子は、特に紫外域で 光学機器用レンズやプリズム等としての応 例が考えられる。また、本発明で用いる非 質パーフルオロ樹脂は非晶質であって透過 の偏光が変わらないため、偏光光学系にも 用できる。

 また、本発明の方法により薄膜フレネル レンズを製作すれば、これまでにない高効 の中性子ビーム収束素子が製造できる。

 本発明で用いる非晶質パーフルオロ樹脂 光学的特性及び電気的特性は、以下の通り ある。なおここでは、非晶質パーフルオロ 脂としてサイトップ(登録商標)を例に挙げ 。

 図6はサイトップ(登録商標)の近赤外光透 率を示す図、図7はサイトップ(登録商標)及 代表的な有機ポリマーの屈折率とアッベ数 示す図、図8はサイトップ(登録商標)とその 試料の光弾性特性を示す図である。

 また、図9はサイトップ(登録商標)及びそ 他のフッ素樹脂、アクリル樹脂の電気的特 を示す図、図10はサイトップ(登録商標)のマ イクロ波誘電特性を示す図、図11はサイトッ (登録商標)の絶縁破壊特性を示す図である

 本発明ではこれらの特性を生かした光学 子を成形することができる。具体的には、 発明は以下のような光学機器に適用可能で る。

 (1)紫外線光ディスク
 現在実用化されている高記録密度の光ディ ク(ブルーレイ・ディスク、HDD DVD)は、波長 405nmの光(青色光)を用いているが、本発明に り製造した紫外線用微細レンズを用いれば 長200nm程度の光(紫外光)を利用することがで るようになるため、その記録密度を約4倍に 向上させることができる。
 (2)紫外線カメラ
 本発明により赤外域から紫外域に至る広い 長領域での写真撮影が可能となる。
 (3)紫外線望遠鏡
 本発明により可視光域では観測することが きない天体現象等を観測できるようになる
 (4)紫外線顕微鏡
 本発明により可視光域では観測することが きない微小な物体や現象等を観測すること できるようになる。
 (5)広帯域分光器
 本発明により紫外域から赤外域にまで渡る い波長領域での分光が可能となる。
 (6)小型紫外線投影機
 本発明を紫外線光源の投影光学系に利用す ば、紫外線照明や紫外線ビームの生成等が 現できる。

 さらに、本発明を用いれば上記のような 密光学素子を容易に量産できるため、これ を安価に提供できるようになる。また、本 明の光学素子はフッ素樹脂よりなるため、 来品より軽量化を図ることができる。さら 、本発明によれば精密な成形が可能となる め、製品の小型化を図ることができる。

 以上、本発明の実施形態について説明し が、本発明は上記実施形態に限定されるも ではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変 が可能であり、これらを本発明の範囲から 除するものではない。

 本発明は、フッ素樹脂を成形する方法及 光学素子に関し、特に、非晶質パーフルオ 樹脂をサブ・ミクロン以下の精度で精密に 形する方法及びそれにより成形される光学 子に関するものであり、産業上の利用可能 を有する。