岡田 佳子 (〒55 京都府長岡京市東神足1丁目10番1号 株式会社村田製作所内 Kyoto, 6178555, JP)
CHIKAGAWA, Osamu (10-1, Higashikotari 1-chome, Nagaokakyo-sh, Kyoto 55, 6178555, JP)
株式会社村田製作所 (〒55 京都府長岡京市東神足1丁目10番1号 Kyoto, 6178555, JP)
OKADA, Yoshiko (10-1, Higashikotari 1-chome, Nagaokakyo-sh, Kyoto 55, 6178555, JP)
岡田 佳子 (〒55 京都府長岡京市東神足1丁目10番1号 株式会社村田製作所内 Kyoto, 6178555, JP)
| セラミック粉末とガラス材料とを含有し、焼成後にセラミック成形体となる基材層と、 前記基材層の少なくとも一方主面に接するように配置され、かつ、低酸素雰囲気で焼成した場合には焼失しないが、前記低酸素雰囲気よりも酸素分圧を高くして焼成した場合には焼失する焼失材料を主たる成分とする第1の拘束層と、 前記第1の拘束層の、前記基材層と接する面とは反対側の、前記基材層と接しない主面に配置され、かつ、前記基材層の焼結温度では焼結しないセラミック粉末を主たる成分とする第2の拘束層と、 を備える未焼成積層体を作製する積層体作製工程と、 前記未焼成積層体を焼成して前記基材層を焼結させる焼成工程と、を備え、 前記焼成工程は、 前記低酸素雰囲気において、前記第1および第2の拘束層を備えた状態で焼成を行って前記基材層を焼結させる第1焼成工程と、 前記第1焼成工程より酸素分圧の高い条件で焼成を行って前記第1の拘束層を構成する前記焼失材料を焼失させる第2焼成工程と、を含むこと を特徴とするセラミック成形体の製造方法。 |
| 前記焼成工程の後に、前記第2の拘束層を除去する拘束層除去工程を備えることを特徴とする、請求項1記載のセラミック成形体の製造方法。 |
| 前記セラミック成形体がセラミック基板であることを特徴とする、請求項1または2記載のセラミック成形体の製造方法。 |
| 前記第1焼成工程において、前記基材層に含まれる前記ガラス材料が前記第1の拘束層に浸透するように焼成を行うことを特徴とする、請求項1~3のいずれかに記載のセラミック成形体の製造方法。 |
| 前記焼失材料がカーボン粉末であることを特徴とする、請求項1~4のいずれかに記載のセラミック成形体の製造方法。 |
| 前記基材層がバインダを含み、かつ、 前記焼成工程における前記第1焼成工程の前に前記基材層に含まれる前記バインダを除去する脱バインダ工程を備え、 前記脱バインダ工程は、酸素含有雰囲気中で、かつ、前記焼失材料が焼失しない温度で実施されること を特徴とする、請求項1~5のいずれかに記載のセラミック成形体の製造方法。 |
| 前記積層体作製工程において、前記第1の拘束層は、その構成材料を含有するシートを、前記基材層の少なくとも一方主面に接するように配置することにより形成され、前記第2の拘束層は、その構成材料を含有するシートを、前記第1の拘束層上に配置することにより形成されることを特徴とする、請求項1~6のいずれかに記載のセラミック成形体の製造方法。 |
| 前記積層体作製工程において、前記第1の拘束層は、その構成材料を含有するペーストを、前記基材層の少なくとも一方主面に塗布することにより形成され、前記第2の拘束層は、その構成材料を含有するペーストを、前記第1の拘束層上に塗布することにより形成されることを特徴とする、請求項1~6のいずれかに記載のセラミック成形体の製造方法。 |
| 前記基材層が、前記セラミック粉末と前記ガラス材料とを含有する層を複数備えた複数層構造を有していることを特徴とする、請求項1~8のいずれかに記載のセラミック成形体の製造方法。 |
| 前記基材層が、少なくとも一方の主面に配線パターンを備えていることを特徴とする、請求項1~9のいずれかに記載のセラミック成形体の製造方法。 |
| 前記焼成工程で焼成された後の基材層の外表面上に電子部品を実装する工程をさらに備えることを特徴とする、請求項1~10のいずれかに記載のセラミック成形体の製造方法。 |
本発明は、セラミック基板をはじめとす セラミック成形体の製造方法に関し、詳し は、被焼成体に拘束層を配設し、被焼成体 平面方向の収縮を抑制しつつ焼成を行う、 わゆる拘束焼成の工程を経て製造されるセ ミック基板などのセラミック成形体の製造 法に関する。
セラミック電子部品の中でも、高い平面 法精度が要求されるセラミック基板などに いては、焼成工程における平面方向の焼成 縮や、該収縮のばらつきなどが製品の品質 大きく影響する。
そこで、このような焼成工程における収 を抑制しつつ、セラミック成形体を焼成す 方法として、例えば、図5に示すように、セ ラミック成形体51の両主面に、セラミック成 体51の焼成温度では実質的に焼結しない、 ルミナなどの難焼結性材料を主たる成分と る層(拘束層)52a,52bを形成した状態で焼成(拘 焼成)を行うことにより、実質的に、平面方 向の焼成収縮が生じないように焼成を行うこ とができるようにした焼成方法が提案されて いる(特許文献1参照)。
そして、上記従来の焼成方法において、拘
層が発揮する拘束力を高めるためには難焼
性材料の粒径を小さくすることが必要にな
。
しかしながら、粒径を小さくすると、基材
と拘束層とが強固に接着されるため、焼成
にウエットブラストなどの方法により拘束
を除去する際、基材層表面及び電極にダメ
ジを与えるという問題点がある。例えば、
ラミック層や電極層の薄層化、多層化を図
た多層セラミック基板を製造するような場
、拘束層の除去工程において、基板に割れ
発生したり、電極が剥離したりするという
うな問題点がある。
本発明は、上記課題を解決するものであ 、焼成工程終了後における拘束層の除去工 で焼結体であるセラミック成形体にダメー を与えることがなく、寸法精度の高いセラ ック成形体を確実に、しかも効率よく製造 ることが可能なセラミック成形体の製造方 を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本願請求項1の
セラミック成形体の製造方法は、
セラミック粉末とガラス材料とを含有し、
成後にセラミック成形体となる基材層と、
前記基材層の少なくとも一方主面に接する
うに配置され、かつ、低酸素雰囲気で焼成
た場合には焼失しないが、前記低酸素雰囲
よりも酸素分圧を高くして焼成した場合に
焼失する焼失材料を主たる成分とする第1の
拘束層と、
前記第1の拘束層の、前記基材層と接する面
とは反対側の、前記基材層と接しない主面に
配置され、かつ、前記基材層の焼結温度では
焼結しないセラミック粉末を主たる成分とす
る第2の拘束層と、
を備える未焼成積層体を作製する積層体作
工程と、
前記未焼成積層体を焼成して前記基材層を
結させる焼成工程と、を備え、
前記焼成工程は、
前記低酸素雰囲気において、前記第1および
第2の拘束層を備えた状態で焼成を行って前
基材層を焼結させる第1焼成工程と、
前記第1焼成工程より酸素分圧の高い条件で
焼成を行って前記第1の拘束層を構成する前
焼失材料を焼失させる第2焼成工程と、を含
こと
を特徴としている。
また、請求項2のセラミック成形体の製造 方法は、前記焼成工程の後に、前記第2の拘 層を除去する拘束層除去工程を備えること 特徴としている。
また、請求項3のセラミック成形体の製造 方法は、前記セラミック成形体がセラミック 基板であることを特徴としている。
また、請求項4のセラミック成形体の製造 方法は、前記第1焼成工程において、前記基 層に含まれる前記ガラス材料が前記第1の拘 層に浸透するように焼成を行うことを特徴 している。
また、請求項5のセラミック成形体の製造 方法は、前記焼失材料がカーボン粉末である ことを特徴としている。
また、請求項6のセラミック成形体の製造方
法は、
前記基材層がバインダを含み、かつ、
前記焼成工程における前記第1焼成工程の前
に前記基材層に含まれる前記バインダを除去
する脱バインダ工程を備え、
前記脱バインダ工程は、酸素含有雰囲気中
、かつ、前記焼失材料が焼失しない温度で
施されること
を特徴としている。
また、請求項7のセラミック成形体の製造 方法は、前記積層体作製工程において、前記 第1の拘束層は、その構成材料を含有するシ トを、前記基材層の少なくとも一方主面に するように配置することにより形成され、 記第2の拘束層は、その構成材料を含有する ートを、前記第1の拘束層上に配置すること により形成されることを特徴としている。
また、請求項8のセラミック成形体の製造 方法は、前記積層体作製工程において、前記 第1の拘束層は、その構成材料を含有するペ ストを、前記基材層の少なくとも一方主面 塗布することにより形成され、前記第2の拘 層は、その構成材料を含有するペーストを 前記第1の拘束層上に塗布することにより形 成されることを特徴としている。
また、請求項9のセラミック成形体の製造 方法は、前記基材層が、前記セラミック粉末 と前記ガラス材料とを含有する層を複数備え た複数層構造を有していることを特徴として いる。
また、請求項10のセラミック成形体の製 方法は、前記基材層が、少なくとも一方の 面に配線パターンを備えていることを特徴 している。
また、請求項11のセラミック成形体の製 方法は、前記焼成工程で焼成された後の基 層の外表面上に電子部品を実装する工程を らに備えることを特徴としている。
本願請求項1のセラミック成形体の製造方法
においては、基材層に接するように、低酸素
雰囲気で焼成した場合には焼失しないが、該
低酸素雰囲気よりも酸素分圧を高くして焼成
した場合には焼失する焼失材料を主たる成分
とする第1の拘束層を配設し、さらに第1の拘
層上(すなわち、第1の拘束層の、基材層と
しない方の主面)に基材層の焼結温度では焼
しないセラミック粉末を主たる成分とする
2の拘束層を配設して未焼成積層体を形成す
るようにしている。そして、第1焼成工程に
いて、焼失材料が焼失することのない低酸
雰囲気下で拘束焼成を行い、基材層を平面
向に収縮させることなく焼結させた後、第2
成工程で、第1焼成工程より酸素分圧の高い
条件で焼成を行うようにしている。したがっ
て、第1焼成工程で、第2の拘束層と基材層の
に介在する第1の拘束層により、焼成工程で
、第2の拘束層と基材層が強固に固着するこ
が阻止される。
また、第2焼成工程で、第2の拘束層と基材
の間に介在する第1の拘束層を構成する焼失
料が焼失するため、第1の拘束層を介して基
材層に接合していた第2の拘束層と基材層と
接合が解除される。
したがって、焼成工程の終了後に、積極的
拘束層を除去する工程を設けなくても焼結
みの基材層(セラミック成形体)を取り出す
とが可能になる。その結果、例えばウエッ
ブラストやサンドブラストなどの物理的な
法で基材層から拘束層を除去する際に生じ
ようなセラミック成形体の割れや欠けなど
引き起こすことなく、寸法精度の高いセラ
ック成形体を、歩留まりよく製造すること
できる。
すなわち、本発明によれば、焼成温度や焼
雰囲気、第1の拘束層の厚みなどを適切に調
整することにより、焼成工程の後に、積極的
に拘束層を除去するための除去工程を事実上
設けることなく、拘束層から分離された状態
のセラミック成形体を得ることが可能になる
。
なお、本発明のセラミック成形体の製造 法では、第1焼成工程(拘束焼成工程)におい 、第1および第2の拘束層が基材層に対して 平面方向(主面と平行な方向)の収縮を抑制す る拘束力を発揮する。そして、この拘束力に より、基材層の平面方向における焼結収縮が 抑制され、被焼成体は実質的に厚み方向にの み焼結収縮することになるため、平面方向の 寸法精度の高いセラミック成形体を確実に製 造することができる。特に、本発明では第1 よび第2の拘束層の2層構造の拘束層を備えた 状態で第1焼成工程が実施されるため、十分 拘束力を得ることができる。
なお、本発明の、第1焼成工程における低酸 素雰囲気とは、大気などに比べて酸素分圧が 相当に低い雰囲気を指すものであり、具体的 には、常圧下で酸素分圧が、10 -2 atm程度以下(すなわち、雰囲気中の酸素濃度 1vol%程度以下)であるような雰囲気が例示さ る。
この低酸素雰囲気のより好ましい条件とし
は、例えば、常圧下で酸素分圧が、10 -3
~10 -6
atm(酸素濃度0.1~0.0001vol%)というような条件が
示される。
また、第2焼成工程における、第1焼成工程
り酸素分圧の高い条件とは、上記焼失材料
燃焼させて焼失させることができるような
素分圧の雰囲気を指すものであり、具体的
は、常圧下で酸素分圧が10 -1
atm以上(すなわち、雰囲気中の酸素濃度が10vol
%以上)であるような雰囲気が例示される。
また、上述のように、本願発明において 、第2焼成工程で第1の拘束層が焼失するこ により、第1の拘束層を介して基材層に接合 ていた第2の拘束層と基材層との接合が解除 され、基材層から第2の拘束層が分離される とになるため、特に、第2の拘束層を除去す 工程を設けないようにすることも可能であ が、請求項2の発明のように、焼成工程の後 に、第2の拘束層を除去する拘束層除去工程 設けることにより、さらに確実に拘束層が 去された信頼性の高いセラミック成形体を ることが可能になる。なお、第2焼成工程後 段階では、第2の拘束層は基材層に固着して いないので、第2の拘束層は簡単に除去する とが可能で、基材層を損傷するおそれはほ んどない。
また、請求項3のように、本発明はセラミ ック成形体の中でも、平面方向の寸法精度お よび形状精度が高いことが望ましいセラミッ ク基板(多層セラミック基板を含む)の製造方 に適用するのに好適な発明であり、本発明 用いることにより、寸法精度が高いセラミ ク基板を効率よく製造することができる。
また、請求項4のセラミック成形体の製造方
法の場合、第1焼成工程において、基材層に
まれるガラス材料が第1の拘束層または第1お
よび第2の拘束層に浸透し、浸透層が形成さ
る。そして、この浸透層を介して拘束層と
材層とが強く接合されるとともに、浸透層
より第1焼成工程における基材層の平面方向
収縮が確実に抑制、防止される。
なお、拘束力をより確実に得るためには、
材層のガラス材料が確実に拘束層に浸透す
ことが望ましい。そして、そのためには、
束層は基材層に密着するように配設するこ
が望ましい。
なお、第2焼成工程で第1の拘束層を構成す
焼失材料が焼失するので、第1の拘束層を介
て基材層に接合していた第2の拘束層と基材
層との接合は、第2焼成工程で事実上解除さ
ることになることは上述の通りである。
また、請求項5のセラミック成形体の製造方
法において、第1の拘束層の焼失材料として
いられているカーボン粉末は、第1焼成工程
、低酸素分圧雰囲気において焼成した場合
燃焼せず、しかも収縮もしないため、基材
の焼成収縮を抑制する機能を十分に発揮し
また、第2焼成工程で、酸素分圧の高い条件
で焼成を行った場合は、燃焼して焼失するた
め、第1の拘束層を介して基材層に接合して
た第2の拘束層と基材層との接合を解除する
合解除機能を十分に発揮することができる
また、カーボン粉末の粒径を適切に選択す
ことにより、第1の拘束層の平均比表面積の
増大を抑制することが可能になり、使用する
有機バインダ量を減らすことができる。
なお、カーボン粉末としては、粒径が0.1~ 100μmの範囲のものを用いることが望ましい。 これは、粒径が100μmを超えると拘束力が不十 分になること、すなわち、粒径が100μm以下の 場合、大きな拘束力が得られること、また、 粒径を0.1μm以上とすることにより、第1焼成 程で焼失してしまうことを防止できる一方 、第2焼成工程における焼失しやすさを確保 きることによる。
また、請求項6のセラミック成形体の製造方
法では、第1焼成工程の前に脱バインダ工程
酸素含有雰囲気中で、かつ、焼失材料が焼
しない温度で実施されることから、基材層
含まれるバインダを確実に除去して、その
の拘束焼成を行う第1焼成工程、および、拘
層を構成する焼失材料を焼失させる第2焼成
工程を、円滑に実施することが可能になる。
なお、脱バインダ工程を行う場合の酸素含
雰囲気とは、大気雰囲気や、不活性ガスに
気を導入した雰囲気などが例示される。通
は、大気雰囲気のような、酸素分圧の高い
件下で実施する方が効率よく脱バインダを
うことができる。
また、本発明においては、第1、第2の拘 層を形成する方法として、請求項7のように 第1の拘束層を、その構成材料を含有するシ ートを、基材層の少なくとも一方主面に配置 することにより形成し、第2の拘束層を、そ 構成材料を含有するシートを、第1の拘束層 に配置することにより形成する方法や、請 項8のように、第1の拘束層を、その構成材 を含有するペーストを、基材層の少なくと 一方主面に塗布することにより形成し、第2 拘束層を、その構成材料を含有するペース を、第1の拘束層上に塗布することにより形 成する方法などが挙げられる。これらの方法 を用いることにより、効率よく拘束層を配設 することができる。
また、請求項9のセラミック成形体の製造 方法のように、基材層を複数層構造とするこ とにより、平面形状精度に優れた、セラミッ ク基板をはじめとする種々のセラミック成形 体を効率よく製造することができる。
また、請求項10のセラミック成形体の製 方法においては、基材層の少なくとも一方 主面に配線パターンが形成されるため、こ 方法で製造されるセラミック成形体を用い ことにより、請求項11のように、焼成工程で 焼成された後の基材層に電子部品を実装して 、外表面上に電子部品が搭載された構造を有 する、セラミック基板をはじめとするセラミ ック成形体を効率よく製造することができる 。
1 絶縁性セラミック層
1a 基板用セラミックグリーンシート
2 導体部
3a,3b 実装電子部品
12 貫通孔
21 表面導体(外部導体)
21a 未焼結の外部導体
22 層間導体(内部導体)
22a 未焼結の内部導体
23 ビアホール導体
23a 未焼結のビアホール導体
31 第1の拘束層
32 第2の拘束層
33 未焼成積層体
A 多層セラミック基板
A’ 基材層(未焼成の多層セラミック
板)
B 実装部品を搭載した多層セラミッ
ク基板
以下、本発明の実施の形態を示して、本 明をさらに詳しく説明する。
(1)セラミック粉末とガラス材料とを含有す
基材層の作製
セラミック基板の主要部を構成する基材層
形成するにあたっては、まず、セラミック
末とガラス材料とを混合した混合粉末に、
インダ、分散剤、可塑剤および有機溶剤な
を各々適量添加し、これらを混合すること
より、セラミックスラリーを作製する。
セラミック粉末としては、種々のものを用 ることが可能であるが、好ましい材料の一 として、アルミナ(Al 2 O 3 )粉末が挙げられる。
ガラス材料は、当初からガラス粉末とし 含有されていても、焼成工程においてガラ 質を析出するものであってもよい。また、 のようなガラス材料は、焼成工程の少なく も最終段階において、結晶質を析出させ、 れによって結晶化するものであってもよい ガラス材料として、たとえば、フォルステ イト、アケルマナイトまたはディオプサイ といった誘電損失の小さい結晶質を析出さ 得るホウケイ酸ガラス系のガラス粉末を有 に用いることができる。
次いで、このセラミックスラリーをドクタ
ブレード法などの方法によってシート状に
形し、基材層用のグリーンシート(例えば多
層セラミック基板を製造する場合における基
板用セラミックグリーンシート)1a(図3)を作製
する。
なお、より具体的には、ガラス粉末として
CaO:l0~55重量%、SiO 2
:45~70重量%、Al 2
O 3
:0~30重量%、不純物:0~10重量%、B 2
O 3
:5~20重量%の割合で含有する組成のガラス粉末
(平均粒径1.5μm)50~64重量%と、セラミック粉末
して、Al 2
O 3
粉末(平均粒径1.0μm)35~50重量%とを混合し、こ
混合物を有機溶剤、可塑剤などからなる有
ビヒクル中に分散させてスラリーを調製す
。それからこのスラリーをドクターグレー
法やキャスティング法でシート状に成形す
ことにより、基板用セラミックグリーンシ
トを作製する。なお、セラミック粉末とし
のAl 2
O 3
粉末は、不純物を0~10重量%含有するものであ
てもよい。
また、基板(基材層)は、通常、複数枚の ラミックグリーンシートを積層することに り形成されるが、一枚のセラミックグリー シートで構成してもよい。また、基板用セ ミックグリーンシートは、上述したシート 形法により形成したセラミックグリーンシ トであることが好ましいが、厚膜印刷法に り形成した未焼結の厚膜印刷層であっても い。また、セラミック粉末には上述した絶 体材料のほか、フェライトなどの磁性体材 、チタン酸バリウムなどの誘電体材料を使 することもできる。
また、基板用セラミックグリーンシート しては、1050℃以下の温度で焼結する低温焼 結セラミックグリーンシートを用いることが 好ましい。そして、そのためには、上述した ガラス粉末として、750℃以下の軟化点を有す るものを用いることが望ましい。
(2)拘束層
本発明のセラミック成形体の製造方法にお
ては、低酸素雰囲気で焼成した場合には焼
せず、該低酸素雰囲気よりも酸素分圧を高
して焼成した場合には焼失する焼失材料を
たる成分とする第1の拘束層と、第1の拘束
上に配設される、基材層の焼結温度では焼
しないセラミック粉末を主たる成分とする
2の拘束層とを用いる。
(a)第1の拘束層
基材層に接するように配設される第1の拘束
層としては、
(イ)基材層を構成する低温焼結セラミック
料が焼結するまでは、すなわち、低酸素雰
気において焼成を行う第1焼成工程では、基
層の収縮を抑制する拘束層本来の機能を果
し、
(ロ)その後の、第1焼成工程よりも酸素分圧
高い条件で焼成を行う第2焼成工程では焼失
する
という2つの性質を備えていることが必要で
ある。
したがって、本願発明では、第1の拘束層と
して、低酸素雰囲気で焼成した場合には焼失
しないが、高酸素雰囲気で焼成した場合には
焼失する焼失材料を主たる成分して含有する
拘束層が用いられる。
第1の拘束層としては、例えば、カーボン粉
末を焼失材料とする拘束層を用いることがで
きる。
カーボン粉末などの焼失材料は、それを主
る成分とする拘束層が十分な拘束力を発揮
得るような性状のもの、すなわち、第1焼成
工程で収縮が生じにくい拘束層を構成できる
ようなものを用いることが望ましい。
また、第1の拘束層を構成する焼失材料は 、第1焼成工程で焼失材料が燃焼してしまう とがないように、燃焼温度が高いものを用 ることが望ましい。また、焼失材料として 焼温度の高いものを用いることにより、脱 インダ工程における加熱温度を高くして、 バインダを確実に行うことが可能になると もに、バインダの選択の幅を広げることが 能になる。なお、カーボン粉末などの焼失 料としては、例えば、燃焼温度が600℃以上 ものを用いることが望ましい。
また、第1の拘束層に十分な拘束力を発揮 させるためには、基材層に含まれるガラス材 料が確実に第1の拘束層に浸透し、浸透層が 成されるようにすることが好ましい。その めには、基材層のガラス材料が確実に第1の 束層に浸透するように、第1の拘束層を基材 層に密着するように配設することが望ましい 。例えば、拘束層用のシートを積層して第1 拘束層を形成する場合、シートを基材層に 着させることが望ましく、また、ペースト 塗布して第1の拘束層を形成する場合には、 刷治具を基材層に押圧して密着させた状態 ペーストを塗布することが望ましい。
また、焼失材料としてのカーボン粉末は 粒径が0.1~100μmの範囲のものであることが望 ましい。これは、粒径が100μm以下の場合、大 きな拘束力を得ることが可能であり、また、 0.1μm以上の場合、第2焼成工程において焼失 やすくなることによる。
また、第1の拘束層は、第1焼成工程後の第2
成工程で大気を導入し、酸素分圧の高い雰
気で焼成することにより燃焼し、焼失する
とが望ましい。第2焼成工程で焼失しやすく
するためには、拘束層はカーボン粉末、バイ
ンダ、溶剤から形成し、その他の添加物は少
なくするほうが好ましい。
また、第1の拘束層の厚みは100~200μmである
とが好ましい。これは、第1の拘束層の厚み
100μm以上とすることにより、十分な拘束力
与えることが可能になり、200μmの以下とす
ことにより、シート成形を容易にすること
可能になることによる。
(b)第2の拘束層
第2の拘束層は、第1の拘束層を介して基材
と接合されるものであり、より確実に拘束
を確保するために配設される拘束層であり
基材層の焼成工程で実質的に焼結しないセ
ミック粉末を主たる成分とするものが用い
れる。好ましいセラミック粉末として、例
ばアルミナ粉末が例示される。
アルミナ粉末は、性状や特性の安定した粉
を得ることが容易で、基材層の焼結温度で
焼結せず、望ましい条件を備えている。
第2の拘束層を構成するセラミック粉末とし
ては平均粒径が0.1~5.0μmのものを用いること
好ましい。
セラミック粉末の平均粒径が0.1μm未満にな
と、小粒径のためにシート中のバインダな
の有機成分が焼成工程で分解飛散しにくく
基材層中にデラミネーションが発生したり
る場合があり好ましくない。また、平均粒
が5.0μmを超えると焼成収縮の抑制力が低下
るため好ましくない。
なお、第2の拘束層を構成するセラミック 粉末は、基材層の焼成工程で実質的に焼結し ないセラミック粉末であればよく、アルミナ の他にも、ジルコニアやマグネシアなどの種 々のセラミック粉末を使用することが可能で ある。
また、第2の拘束層の厚みは100~200μmであ ことが好ましい。これは、第2の拘束層の厚 を100μm以上とすることにより、十分な拘束 を与えることが可能になり、200μmの以下と ることにより、シート成形を用意にするこ が可能になることによる。
(3)基材層に形成する導体およびそれに用い
導電材料について
基材層には、未焼成の段階で、ビアホール
体、スルーホール導体、外部導体および内
導体となる導体パターンなどが形成される
、それに用いられる導電材料としては、低
抗で難酸化性材料の金属材料(例えば、Ag)を
主成分とするものを用いることが好ましい。
ただし、導電材料としては、他の材料を用
ることも可能であり、例えば、Ag-Pd、Au、Pt
どを用いることもできる。
また、セラミックとの接合強度が必要な場
には、導電材料にAl 2
O 3
などの添加物を1種類以上添加することも可
である。
また、上記の主成分(導電材料)に対して、
定の割合で有機ビヒクルを加え、撹拌、混
することにより導電性ペーストを作製し、
れを用いてビアホール導体、スルーホール
体、外部導体および内部導体となる導体パ
ーンなどを形成することができる。
ただし、導電性ペーストを構成する主成分
添加成分、有機ビヒクルなどの種類や配合
合には特別の制約はない。
また、有機ビヒクルは、バインダ樹脂と 剤を混合したものであり、バインダ樹脂と ては、例えばエチルセルロース、アクリル 脂、ポリビニルブチラール、メタクリル樹 などを使用することが可能である。また、 剤としては、例えばターピネオール、ジヒ ロターピネオール、ジヒドロターピネオー アセテート、ブチルカルビトール、ブチル ルビトールアセテート、アルコール類など 使用することが可能である。さらに、必要 応じて、各種の分散剤、可塑剤、活性剤な を添加してもよい。
さらに、基材層の表面の導体パターンに 、上下の層間の導体パターンどうしを接続 るためのビアホール導体やスルーホール導 などの貫通導体が表面に露出した部分も含 れる。これら貫通導体は、パンチング加工 どによりガラスセラミックグリーンシート 形成した貫通孔に、上記ペーストを印刷に り埋め込むなどの方法によって形成するこ ができる。
(4)脱バインダ工程
焼成工程の前に実施される脱バインダ工程
、通常、大気中で室温からバインダの分解
たは燃焼温度まで昇温し、一定時間保持す
ことにより実施する。
例えば、大気中で、室温から400℃に昇温し
60分間保持することにより脱バインダを行
ことができる。
なお、本発明のセラミック成形体の製造 法において、脱バインダ工程は、大気中な の酸素分圧の高い雰囲気中で行うことが、 い効率を得る上で望ましい。ただし、大気 りも酸素分圧が低い条件下でも脱バインダ 行うことが可能であり、場合によっては、 気よりもかなり酸素分圧の低い低酸素雰囲 で行うことも可能である。
(5)焼成条件
(a)第1焼成工程は、脱バインダ工程後に窒素
を導入して基材層の焼結温度、例えば、400℃
から950℃まで昇温することにより行う。
本発明において、第1焼成工程における低酸
素雰囲気とは大気よりも酸素分圧が低い雰囲
気を指すが、特に酸素分圧を10 -3
~10 -6
atmとした場合、第1の拘束層中のカーボン粉
などの焼失材料が焼失することなく、確実
基材層を拘束することができるため好まし
。
(b)第2焼成工程は、第1焼成工程より酸素分
の高い条件で実施し、第1の拘束層を構成す
、例えばカーボン粉末などの焼失材料を焼
させて、第1の拘束層を除去する。
例えば、第1焼成工程の終了後に、大気を導
入して、常圧下、酸素分圧0.21atm、950℃の条
下で10分間保持することにより、第1の拘束
中を構成するカーボンを焼失させる。
なお、第1焼成工程と、第2焼成工程は、 記のように同じ焼成温度で実施してもよい 、第1焼成工程と第2焼成工程を異なる温度で 実施することも可能である。また、第1焼成 程と、第2焼成工程とは連続して行ってもよ 、また、第1焼成工程を行った後、一旦炉か ら取り出し、再度炉に入れて第2焼成工程を ってもよい。
上述のように、第2焼成工程において第1の
束層が焼失することにより、第1の拘束層を
して基材層に接合していた第2の拘束層と基
材層との接合が解除され、第2の拘束層が基
層から分離する。
その結果、焼成温度や焼成雰囲気、拘束層
厚みなどを適切に調整することにより、積
的な拘束層の除去工程を設けなくても、焼
後の基材層(セラミック成形体)を取り出す
とができる。
したがって、基材層から拘束層を除去する
の工程で基材層(セラミック成形体)に割れ
欠けなどのダメージを与えることなく、寸
精度の高いセラミック成形体を、歩留まり
く製造することができる。
なお、第2焼成工程で第1の拘束層が焼失す
ことにより、第1の拘束層を介して基材層に
合していた第2の拘束層と基材層との接合が
解除され、第2の拘束層が基材層から分離す
ため、積極的に第2の拘束層を除去する工程
設けなくてもよいが、第1の拘束層の残渣や
第2の拘束層が残るような場合には、該残渣
第2の拘束層を除去する拘束層除去工程を設
るようにしてもよく、その場合には、さら
確実に残渣などの付着のない信頼性の高い
ラミック成形体を得ることが可能になる。
なお、拘束層を除去する方法としては、手
どにより払拭する方法や超音波洗浄による
法などが例示される。これらの方法によれ
、容易に拘束層を除去することが可能であ
、基材層や電極にダメージを与えるおそれ
ない。
また、本発明においては第1の拘束層と第2
拘束層を積層して拘束層を形成している。
の方法によると、焼失材料からなる第1の拘
層のみから拘束層を形成する場合と比較し
、以下のような効果を奏する。
本発明の方法において、第1の拘束層の厚み
を、第1の拘束層のみから拘束層を形成する
合の第1の拘束層の厚みと同じにした場合、
束層全体の厚みを厚くすることができるた
、拘束力を高めることができる。
また、第1の拘束層と第2の拘束層を積層し
なる拘束層の厚みを、第1の拘束層のみから
らなる拘束層の厚みと同一にした場合、前
(本発明)においては、拘束層全体に対する
1の拘束層の厚みを薄くすることができるた
、後者に比べて、炉内雰囲気の変化を抑え
ことが可能になり、セラミック焼成体への
響を抑制することができる。
以下に本発明の実施例を示して、本発明 特徴とするところをさらに詳しく説明する
図1は、本発明の実施例(実施例1)にかかるセ
ラミック成形体の製造方法により製造された
多層セラミック基板(セラミック成形体)を示
図、図2は、図1の多層セラミック基板に実
部品を搭載した状態を示す図、図3は、図1お
よび図2の多層セラミック基板を製造する工
で作製した、第1および第2の拘束層を備えた
未焼成積層体を示す図、図4は第1および第2の
拘束層を備えた積層体から第1の拘束層を焼
させた状態を示す図である。
である。
図1に示す多層セラミック基板Aは、セラ ック粉末とガラス材料とを含有する低温焼 セラミック原料組成物を焼成してなる絶縁 セラミック層1と、絶縁性セラミック層1に配 設された導体部2とを備えている。なお、こ 実施例1の多層セラミック基板Aは、絶縁性セ ラミック層1が複数枚積層された複数層構造 有する多層基板である。
絶縁性セラミック層1を構成する低温焼結 セラミック組成物としては、アルミナ系のセ ラミック粉末と、ホウケイ酸ガラス系のガラ ス粉末を配合した低温焼結セラミック組成物 が用いられている。
また、導体部2は、多層セラミック基板A 表面に位置する表面導体(外部導体)21、互い 接合された複数の絶縁性セラミック層1,1の に配設された層間導体(内部導体)22と、層間 導体22どうし、あるいは、表面導体21と層間 体22とを接続するビアホール導体23とから構 されている。
表面導体21,層間導体22は、導電性ペース (例えば、銀系導電性ペースト)を印刷するこ とにより形成した外部導体膜および内部導体 膜を焼成することにより形成されている。ま た、ビアホール導体23は、例えば、貫通孔に 電性ペーストや導体粉末を充填し、焼成す ことによって形成されている。
また、図2の電子部品を搭載した多層セラ ミック基板Bは、図1の多層セラミック基板Aに 半導体素子やチップコンデンサなどの実装電 子部品3a,3bを配設することにより形成されて る。
次に、この多層セラミック基板AおよびB 製造方法について説明する。
以下、図1~図4を参照しつつ、説明を行う。
(1)まず、セラミック粉末とガラス材料とを
合した混合粉末に、バインダ、分散剤、可
剤および有機溶剤などを各々適量添加し、
れらを混合することにより、セラミックス
リーを作製した。
(2)次いで、このセラミックスラリーをドク
ーブレード法などの方法によってシート状
成形し、基板用セラミックグリーンシート1
a(図3)を作製した。
なお、ここでは、
(a)ガラス粉末として、CaOを43重量%、SiO 2
を44重量%、Al 2
O 3
を7重量%、B 2
O 3
を6重量%の割合で含有する組成のガラス粉末4
5重量%と、
(b)セラミック粉末として、Al 2
O 3
粉末55重量%と、
を混合し、この混合物を有機溶剤、可塑剤
どからなる有機ビヒクル中に分散させてス
リーを調製した。
それからこのスラリーをドクターグレード
やキャスティング法でシート状に成形する
とにより、焼成後の厚みが50μmとなるよう
厚みを有する基板用セラミックグリーンシ
トを作製した。なお、この基板用セラミッ
グリーンシートの焼結温度は1050℃以下であ
。
(3)次いで、得られた基板用セラミックグ ーンシート1aに、必要に応じて、ビアホー 導体を形成するための貫通孔12(図3)を形成し 、この貫通孔12に、導電性ペーストまたは導 粉末を充填することにより未焼結のビアホ ル導体23a(図3)を形成した(なお、この実施例 1では、貫通孔12にAgを導電成分とする導電性 ーストを充填した)。
(4)また、基板用セラミックグリーンシー 1a上に、必要に応じて、例えば、銀系導電 ペーストを印刷することにより、未焼結の 部導体21a、内部導体22aを形成した(図3参照)
(5)また、以下の手順で第1の拘束層を作製し
た。
まず、平均粒径が2μmのカーボン粉末100重量
部に対して、バインダ12重量部、分散剤1重量
部、可塑剤4重量部および有機溶剤100重量部
配合し、混合することによって、拘束層用
ラリーを作製する。そして、この拘束層用
ラリーをドクターブレード法によりシート
に成形して、厚みが100μmの第1の拘束層を作
した。
(6)また、以下の手順で第2の拘束層を作製し
た。
まず、上記基板用セラミックグリーンシー
の焼成温度では実質的に焼結しないセラミ
ク粉末(この実施例ではアルミナ粉末)を有
バインダ、有機溶剤、可塑剤などからなる
機ピヒクル中に分散させてスラリーを調製
た。
そして、得られたスラリーをシート状に成
して、拘束層用セラミックグリーンシート
作製した。なお、この実施例では、セラミ
ク粉末として平均粒径が1μmのアルミナ粉末
を用いた。
なお、この実施例では、十分な拘束力を確
することができるように、第2の拘束層の厚
みを300μmとした。
(7)次に、図3に示すように、複数の基板用セ
ラミックグリーンシート1a、第1の拘束層31,第
2の拘束層32を所定の順序に積層し、静水圧プ
レスなどの方法により、例えば、5~200MPaの圧
でプレスして圧着することにより、基板用
ラミックグリーンシート1aを積層すること
より形成された複数層構造を有する基材層(
焼成の多層セラミック基板)A'の両主面に第1
の拘束層31が配置され、さらに第1の拘束層31
に、第2の拘束層32が配置された構造を有す
未焼成積層体33を作製した(図3参照)。
この実施例1では、基材層A'の厚みが250μm、
1の拘束層31の厚みが100μm、第2の拘束層の厚
みが300μmとなるようにした。
なお、必要に応じて、この未焼成積層体33
適当な大きさに切断してもよい。
また、この実施例では複数の基板用セラミ
クグリーンシート1aを積層して、複数層構
の基材層A'を作製するようにしているが、基
板用セラミックグリーンシート1aの枚数を一
として、単層構造の基材層を作製し、単板
のセラミック基板を製造することも可能で
る。
また、この実施例では基材層A'の上下両側
第1の拘束層31と第2の拘束層32を配設するよ
にしているが、基材層A'の一方主面にのみ配
設するように構成することも可能である。
また、第1の拘束層31および第2の拘束層32は
束層用セラミックグリーンシートを複数枚
層することにより形成してもよく、また、
枚の拘束層用セラミックグリーンシートか
形成してもよい。
(8)次に、この未焼成積層体33を、大気中で
低温の脱脂温度(例えば、400℃程度の温度)で
熱処理を行いバインダなどの有機物を除去し
た。
その後、基材層A'は焼結するが、第1の拘束
31を構成する焼失材料は焼失せず、かつ、
2の拘束層32を構成するセラミック粉末も焼
しない条件、すなわち、この実施例では、
素濃度1vol%以下の低酸素雰囲気(この実施例
は酸素分圧10 -5
atm)中で850~950℃に昇温して焼成し、基材層A'
焼結させた(第1焼成工程)。
このとき、拘束層31を構成するカーボン粉
は焼失せずに残り、第2の拘束層32を構成す
セラミック粉末も焼結しないので、第1の拘
層31と第2の拘束層32の両方の拘束力が十分
発揮され、基材層A'の平面方向の収縮が確実
に抑制される。
また、第2の拘束層32と基材層A’の間に第1
拘束層31が介在しているため、第2の拘束層32
と基材層A’が強固に固着することが防止さ
る。
(9)その後、第1焼成工程より酸素分圧の高い
条件(この実施例では酸素分圧0.21atm)で焼成を
行い(第2焼成工程)、第1の拘束層31を構成する
焼失材料であるカーボン粉末を焼失させた。
これにより、図4に模式的に示すように、第1
拘束層31が除去され、第1の拘束層31を介し
基材層A’に接合していた第2の拘束層32と基
層A’が焼成された多層セラミック基板A(図1
)との接合が解除される。
その結果、焼成工程の終了後に、積極的に
2の拘束層32を除去する工程を設けることを
要とせずに、図1に示すような構造を有する
、焼結済みのセラミック成形体である多層セ
ラミック基板Aを取り出すことができた。
すなわち、この実施例の方法によれば、例
ばウエットブラストやサンドブラストなど
物理的な方法で、拘束層を除去する際に生
るような、焼結済みのセラミック成形体(多
層セラミック基板A)の割れや欠けなどを引き
こすことなく、寸法精度の高い多層セラミ
ク基板Aを、歩留まりよく製造することがで
きた。
また、図1の多層セラミック基板Aに半導 素子やチップコンデンサなどの実装電子部 3a,3bを搭載することにより、図2に示すよう 構造を有するセラミック成形体Bを得ること できる。
なお、上記実施例では、セラミック成形 としてセラミック基板(多層セラミック基板 )を製造する場合を例にとって説明したが、 発明は、セラミック基板に限らず、セラミ クコイル部品、セラミックLC複合部品などの セラミック電子部品をはじめとする種々のセ ラミック成形体の製造方法に適用することが 可能である。
本発明はさらにその他の点においても、 記実施例に限定されるものではなく、基材 を構成するセラミック粉末およびガラス材 の具体的な種類や配合割合、第1の拘束層を 構成する焼失材料および第2の拘束層を構成 るセラミック粉末の具体的な種類、第1およ 第2の焼成工程における具体的な条件、脱バ インダ工程における処理条件などに関し、発 明の範囲内において、種々の応用、変形を加 えることができる。
上述のように、本発明によれば、焼成工程
了後における拘束層の除去工程で焼結体で
るセラミック成形体にダメージを与えるこ
がなく、寸法精度の高いセラミック成形体
確実に、しかも効率よく製造することが可
になる。
したがって、本発明は、焼成工程を経て製
されるセラミック基板、セラミックコイル
品、セラミックLC複合部品などのセラミッ
成形体の製造分野に広く利用することが可
である。
