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Title:
PROCESS FOR PRODUCING CERAMIC SHEET
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/031236
Kind Code:
A1
Abstract:
A process by which a large amount of ceramic sheets can be produced while sufficiently inhibiting the occurrence of warpage, undulations, or the like. The process for ceramic sheet production comprises: a step in which ceramic green sheets and ceramic porous spacers are alternately superposed on a ceramic setter and a jig for burning is placed as a weight on the uppermost one of the sheets and spacers to give a stack; and a step in which the green sheets in the stack are burned to produce ceramic sheets. The process is characterized in that the jig for burning is a porous one which comprises at least one member selected from the group consisting of alumina, zirconia, mullite, and cordierite and has a static modulus in flexture as measured in accordance with JIS R1659 of 5-15 MPa.

Inventors:
HATA, Kazuo (4-1-409, Momoyamadai 5-chome Suita-sh, Osaka 54, 5650854, JP)
秦 和男 (〒54 大阪府吹田市桃山台5丁目4-1-409 Osaka, 5650854, JP)
AIKAWA, Norikazu (10-18, Asahidani Katsuhara-ku, Himeji-sh, Hyogo 04, 6711204, JP)
相川 規一 (〒04 兵庫県姫路市勝原区朝日谷10-18 Hyogo, 6711204, JP)
Application Number:
JP2007/067506
Publication Date:
March 12, 2009
Filing Date:
September 07, 2007
Export Citation:
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Assignee:
NIPPON SHOKUBAI CO., LTD. (1-1 Koraibashi 4-chome, Chuo-ku Osaka-shi Osaka, 43, 5410043, JP)
株式会社日本触媒 (〒43 大阪府大阪市中央区高麗橋4丁目1番1号 Osaka, 5410043, JP)
HATA, Kazuo (4-1-409, Momoyamadai 5-chome Suita-sh, Osaka 54, 5650854, JP)
秦 和男 (〒54 大阪府吹田市桃山台5丁目4-1-409 Osaka, 5650854, JP)
AIKAWA, Norikazu (10-18, Asahidani Katsuhara-ku, Himeji-sh, Hyogo 04, 6711204, JP)
International Classes:
C04B35/64; H01B13/00; H01M8/02; H01M8/12
Attorney, Agent or Firm:
UEKI, Kyuichi et al. (Fujita-Toyobo Building 9th floor, 1-16 Dojima 2-chome,Kita-ku, Osaka-shi, Osaka 03, 5300003, JP)
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Claims:
 セラミックシートの製造方法であって、
 セラミックセッターの上にセラミックグリーンシートとセラミック多孔質スペーサーを交互に積み重ね、さらにその最上部に焼成用治具を重しとして載置して積層体とする工程;および
 上記積層体中のグリーンシートを焼成することによりセラミックシートを製造する工程を含み;
 上記焼成用治具として、アルミナ、ジルコニア、ムライト、コージェライトからなる群より選択される少なくとも1種を含み、JIS R1659に準拠して測定した静的曲げ弾性率が5MPa以上、15MPa以下であり、且つ多孔質のものを用いることを特徴とする方法。
 上記焼成用治具として、かさ比重が0.8以上、2以下、気孔率が50%以上、75%以下であるものを用いる請求項1に記載の方法。
 最上段のセラミックグリーンシートと上記焼成用治具との間、または最下段のセラミックグリーンシートと上記セラミックセッターとの間の少なくとも一方に焼成用保護シートを挿入する請求項1または2に記載の方法。
 上記焼成用保護シートの表面粗さR a を0.1μm以上、1.0μm以下とし、且つ気孔率を30%以上、50%以下とする請求項3に記載の方法。
 上記焼成用治具または上記焼成用保護シートの少なくとも一方によって、上記積層体中における全てのセラミックグリーンシートにかかる荷重を0.3g/cm 2 以上、3g/cm 2 以下にする請求項1~4のいずれかに記載の方法。
 請求項1~5のいずれかに記載の方法で用いる焼成用治具であって、アルミナ、ジルコニア、ムライト、コージェライトからなる群より選択される少なくとも1種を含み、JIS R1659に準拠して測定した静的曲げ弾性率が5MPa以上、15MPa以下であり、且つ多孔質のものである焼成用治具。
 かさ比重が0.8以上、2以下、0.1cm 2 以下、気孔率が50%以上、75%以下である請求項6に記載の焼成用治具。
 請求項3に記載の方法で用いる焼成用保護シートであって、表面粗さR a が0.1μm以上、1.0μm以下で且つ気孔率が30%以上、50%以下である焼成用保護シート。
 請求項1~5のいずれかに記載の方法で製造されたセラミックシート。
 固体酸化物形燃料電池の部材として使用するものである請求項9に記載のセラミックシート。
 希土類元素からなる群から選ばれる少なくとも1種の酸化物を含むジルコニアからなる請求項9または10に記載のセラミックシート。
 請求項9~11のいずれかに記載のセラミックシートからなる固体電解質。
 請求項9~11のいずれかに記載のセラミックシートを固体電解質として含む固体酸化物形燃料電池。
Description:
セラミックシートの製造方法

 本発明は、セラミックシートの製造方法 当該方法で用いる焼成用治具および焼成用 護シート、当該方法で製造されるセラミッ シート、当該セラミックシートからなる固 電解質、並びに当該セラミックシートを固 電解質として含む固体酸化物形燃料電池に するものである。

 セラミックシートは、焼成用セッター、 積回路用セラミック基板、燃料電池の固体 解質などに使用される。セラミックシート 、多くの場合、セラミック粉体、バインダ 、分散媒等を混合、粉砕して得られるスラ ーや混練物を用いてドクターブレード法や 出成形法によりセラミックグリーンシート 成形し、当該グリーンシートを焼結すると う方法で製造されている。しかしながらセ ミックグリーンシートを焼成する際に、バ ンダー等の有機材料の不均一な熱分解、セ ミックグリーンシート上に形成された回路 料等との焼成収縮カーブの不一致、焼成時 温度分布等によって、得られたセラミック ートに反りやうねりが発生するという問題 ある。

 セラミックシートに反りやうねりが存在 ると、使用時において熱や荷重が局所的に 荷されて耐久力が低下する。そこで、セラ ックシートの反り等を低減する技術が工夫 れている。

 例えば特開平1-201081号公報には、焼成時 反り等の防止を目的として、セラミックグ ーンシートの積層体に弾性体を介して荷重 加えつつ焼成する技術が開示されている。 開平6-9268号公報には、セラミックグリーン ートに重しで荷重を負荷するに当たり、単 面積あたりにかかる荷重や、重しの単位面 あたりの重量等を特定した状態で焼成する 法が記載されている。特開平6-329476号公報に は、特定の空孔率の硬質多孔質体をセラミッ クグリーンシートの上面に載置したり、セラ ミックグリーンシートの単位面積あたりの荷 重を特定した状態で焼成する方法が開示され ている。特開平9-202665号公報には、特定のガ ス質組成を有する荷重体を用いてセラミッ グリーンシートを焼成する方法が記載され いる。また、本発明者らも、特定のかさ密 や通気性などを有する重し用多孔質体を用 て焼成する技術を開発している(特開平8-1512 71号公報および特開2001-114577)。

 しかしながら、大量生産のために上記の し用多孔質焼成用治具を繰り返し使用して ると、焼成用治具に反りやうねり等が発生 、その影響で焼成されたセラミックシート も反り等の不良が発生する。特にセラミッ シートを固体酸化物形燃料電池用の固体電 質膜として用いる場合には、両面に触媒層 どを形成してセルとしたり、さらにセルを 層するために、反りやうねりは問題となる よって、反り等を有するセラミックシート 製品として出荷することができず、歩留ま が低下してしまう。

 上述した様に、セラミックグリーンシー を焼成してセラミックシートを得るに当た 、セラミックグリーンシート上に重しとな 多孔質シートを載置する技術は知られてい 。しかし、特に大量のセラミックグリーン ートを焼成するに当っては、上記従来技術 よっても反りやうねりなどが発生すること ある。かかる傾向は、セラミックグリーン ート厚さが1mmより薄い場合、さらに0.5mmよ 薄い場合には特に顕著になる。

 そこで本発明が解決すべき課題は、反り うねり等の発生を十分に抑制しつつ大量の ラミックシートを安定して生産性良く製造 きる方法を提供することにある。また、本 明は、当該方法で用いる焼成用治具および 成用保護シート、当該方法で製造されるセ ミックシート、当該セラミックシートから る固体電解質、並びに当該セラミックシー を固体電解質として含む固体酸化物形燃料 池を提供することも目的とする。

 本発明者らは、上記課題を解決するため 、セラミックシートを製造する際のグリー シート焼成工程の条件について鋭意研究を った。その結果、積層したセラミックグリ ンシートのうち下部には十分な荷重がかか が、上部には荷重が十分でなく、また、重 の影響を直接蒙って不良が発生することを 出した。即ち、重しとなる多孔質の焼成用 具自体に反り等が発生すると上部のセラミ クグリーンシートはその影響を受けて反り の不良が発生する。そこで本発明者らは、 に特定の静的曲げ弾性率を有する焼成用治 は焼成時における反り等が少ないので、こ を重しとして用いてグリーンシートを焼成 れば目的物であるセラミックシートの不合 率が低下し、製造効率が高まることを見出 て本発明を完成した。

 本発明に係るセラミックシートの製造方 は、セラミックセッターの上にセラミック リーンシートとセラミック多孔質スペーサ を交互に積み重ね、さらにその最上部に焼 用治具を重しとして載置して積層体とする 程;および、上記積層体中のグリーンシート を焼成することによりセラミックシートを製 造する工程を含み;上記焼成用治具として、 ルミナ、ジルコニア、ムライト、コージェ イトからなる群より選択される少なくとも1 を含み、JIS R1659に準拠して測定した静的曲 げ弾性率が5MPa以上、15MPa以下であり、且つ多 孔質のものを用いることを特徴とする。

 本発明の焼成用治具は、上記方法で用い ものであって、アルミナ、ジルコニア、ム イト、コージェライトからなる群より選択 れる少なくとも1種を含み、JIS R1659に準拠 て測定した静的曲げ弾性率が5MPa以上、15MPa 下であり、且つ多孔質のものである。

 本発明の焼成用保護シートは、上記方法 用いるものであって、最上段のセラミック リーンシートと上記焼成用治具との間、ま は最下段のセラミックグリーンシートと上 セラミックセッターとの間の少なくとも一 に挿入される。

 また、本発明のセラミックシートは上記 法で製造されたことを特徴とする。また、 発明の固体電解質は当該セラミックシート らなり、本発明の固体酸化物形燃料電池は 該セラミックシートを固体電解質とする。

本発明に係る焼成用治具の静的曲げ弾 率と最大たわみ量との関係を示すグラフで る。 本発明の焼成用治具を用いてセラミックグリ ーンシートを焼成する際におけるセラミック セッター、焼成用保護シート、セラミックグ リーンシート、セラミック多孔質スペーサー 、焼成用治具の配置を示す概略側面図である 。図中、Aは焼成用治具を示し、Cはセラミッ セッターを示し、Dは焼成用保護シートを示 し、Sはセラミックグリーンシートと多孔質 ペーサーとの積層体を示し、X m は下からm番目のセラミックグリーンシート 示し、Z n は下からn番目の多孔質スペーサーを示す。

 本発明に係るセラミックシートの製造方 は、セラミックセッターの上にセラミック リーンシートとセラミック多孔質スペーサ を交互に積み重ね、さらにその最上部に焼 用治具を重しとして載置して積層体とする 程;および、上記積層体中のグリーンシート を焼成することによりセラミックシートを製 造する工程を含み;上記焼成用治具として、 ルミナ、ジルコニア、ムライト、コージェ イトからなる群より選択される少なくとも1 を含み、JIS R1659に準拠して測定した静的曲 げ弾性率が5MPa以上、15MPa以下であり、且つ多 孔質のものを用いることを特徴とする。

 本発明方法では、先ず、セラミックセッ ーの上にセラミックグリーンシートとセラ ック多孔質スペーサーを交互に積み重ねる 例えば図2に示す様に、下面側の成形を兼ね たセラミックセッターC上に焼成用保護シー Dを載置し、その上にセラミックグリーンシ トX1を載置する。次いで、多孔質スペーサ Z1、さらにセラミックグリーンシートX2、さ に多孔質スペーサーZ2というように交互に み重ねて積層体Sとする。当該積層体の最上 に本発明の重し用多孔質焼成用治具Aを載置 した状態で焼成する。

 セラミックセッターは、上記積層体を効 よく焼成炉に投入するために積層体を載置 るためのものである。一枚のセッター上に 1組の積層体を載置してもよいが、効率的な 製造のためには一枚のセッターに複数組の積 層体を載置する。セラミックセッターの種類 は特に制限されず、市販のセラミックセッタ ーを使用できるが、有機物が除去され易くな るように多孔質のものが好ましく、また、焼 成時に固相反応やコンタミを起こさないよう に、焼成するグリーンシートと同様の材質を 含むものを選択することが好ましい。

 焼成されるべきセラミックグリーンシー (以下、単に「グリーンシート」という)は 目的物であるセラミックシートに応じて常 により調製すればよい。

 グリーンシートの材料は、セラミックシ トの原料として一般的に用いられるもので れば特に制限されない。原料としては、例 ば、アルミナ、ムライト、コージェライト シリカ、ホウ珪酸ガラス、窒化アルミニウ 、炭化珪素、チタン酸アルミニウム、ジル ニア、セリア、ランタンクロマイト、ラン ンガレート、ランタンマンガネート、ラン ンコバルタイト、ランタンフェライト、酸 ニッケル等が例示され、これらから1種を選 択するか或いは2種以上を選択した混合物を 用できる。また、焼成用セッター、セラミ クス回路基板、固体電解質など、製造目的 であるセラミックシートの用途に応じて、 の他成分を添加してもよい。

 製造目的物であるセラミックシートを固体 化物形燃料電池の固体電解質膜として使用 る場合には、より高度な熱的特性、機械的 性、電気的特性、化学的特性が要求される こうした要求特性を満足させる固体電解質 料としては、ジルコニアに希土類元素から る群から選ばれる少なくとも1種の酸化物を 含むものが好ましい。具体的な希土類元素の 酸化物としては、Sc 2 O 3 、Y 2 O 3 、La 2 O 3 、CeO 2 、Pr 2 O 3 、Nd 2 O 3 、Sm 2 O 3 、Eu 2 O 3 、Gd 2 O 3 、Tb 2 O 3 、Dy 2 O 3 、Ho 2 O 3 、Er 2 O 3 、Yb 2 O 3 が例示される。特に好ましくは、4~12モル%のS c 2 O 3 、3~10モル%のY 2 O 3 あるいは3~15モル%のYb 2 O 3 で安定化されたジルコニアである。これらジ ルコニアに0.01~5質量%のアルミナ、シリカ、 タニア、セリアなどを添加した材料も好適 用いることができる。その他の電解質とし は、イットリア、サマリア、ガドリア等で ープされたセリアや、ランタンガレートの ンタンやガリウムの一部が、ストロンチウ 、カルシウム、バリウム、マグネシウム、 ルミニウム、インジウム、コバルト、鉄、 ッケル、銅などで置換されたランタンガレ ト系ペロブスカイト構造酸化物などを使用 ることができる。

 グリーンシートは、常法により製造するこ ができる。例えば、セラミック原料粉末に インダー、分散媒、必要に応じて分散剤、 塑剤、潤滑剤、消泡剤等をボールミル、ニ ダーやミキサー等を用いて混合して、スラ ー組成物あるいは混練組成物を調製する。 の組成物を通常の方法、即ちドクターブレ ド法、押出成形法、カレンダーロール法等 よりシート状に成形した後、所定の形状に 断すればよい。グリーンシートの大きさお び厚さは、目的とする焼結体の大きさおよ 厚さと焼成による線収縮率から求められる 、固体酸化物形燃料電池用の固体電解質膜 して使用する場合は、その厚さとしては0.05 mm以上が好ましく、0.1mm以上、1mm以下がより ましく、0.8mm以下が特に好ましい。また、実 用で十分な発電性能を確保するには、面積と して50cm 2 以上が好ましく、100cm 2 以上がより好ましい。面積の上限は特に制限 されないが、均質性や工業的生産性などを考 慮すると900cm 2 が上限と考えられる。

 シートの形状は、円形、楕円形、角形やR (アール)をもった角形など何れでもよく、こ らのシート内に、円形、楕円形、角形やR( ール)をもった角形などの穴を有するもので ってもよい。なお、上記面積とは、シート に穴がある場合は穴の面積を含んだ外周縁 囲まれる全面積を意味するものとする。

 グリーンシートを作製するための上記ス リー組成物あるいは混練組成物を調製する に用いられるバインダーの種類にも格別の 限はなく、従来から知られた有機質もしく 無機質のバインダーを適宜選択して使用す ことができる。有機質バインダーとしては エチレン系共重合体、スチレン系共重合体 (メタ)アクリレート系共重合体、酢酸ビニ 系共重合体、マレイン酸系共重合体、ビニ アセタール系樹脂、ビニルホルマール樹脂 ポリビニルブチラール樹脂、ビニルアルコ ル系樹脂、エチルセルロース等のセルロー 類、ワックス類等が例示される。

 これらの中でもグリーンシートの成形性 強度、特に量産のために大量焼成するとき 熱分解性などの点から、メチルアクリレー 、エチルアクリレート、プロピルアクリレ ト、ブチルアクリレート、イソブチルアク レート、シクロヘキシルアクリレート、2- チルヘキシルアクリレート等の炭素数10以下 のアルキル基を有するアルキルアクリレート 類;メチルメタクリレート、エチルメタクリ ート、プロピルメタクリレート、ブチルメ クリレート、イソブチルメタクリレート、 クロヘキシルメタクリレート、2-エチルヘキ シルメタクリレート、ドデシルメタクリレー ト、ラウリルメタクリレート等の炭素数20以 のアルキル基を有するアルキルメタクリレ ト類;ヒドロキシエチルアクリレート、ヒド ロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシエ チルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメ タクリレート等のヒドロキシアルキル基を有 するヒドロキシアルキルアクリレートまたは ヒドロキシアルキルメタクリレート類;ジメ ルアミノエチルアクリレート、ジメチルア ノエチルメタクリレート等のジアルキルア ノアクリレートまたはアルキルアミノメタ リレート類;(メタ)アクリル酸、マレイン酸 モノイソプロピルマレートのようなマレイ 酸半エステル等のカルボキシル基含有モノ ー等の中から少なくとも1種を重合または共 合させることによって得られるポリマーが ましく使用される。

 これらの中で特に好ましいのはイソブチ メタクリレートおよび/または2-エチルヘキ ルメタクリレートを60質量%以上含む、数平 分子量が20000~250000、より好ましくは50000~2000 00のメタクリレート系共重合体である。

 セラミック多孔質スペーサーは、焼成時 おけるグリーンシート同士の固着を防いだ 、有機物の除去を促進したりするといった 的で使用される。よって、セラミック多孔 スペーサーは、セラミックセッターと同様 ものとすることが好ましい。セラミック多 質スペーサーとしては、一般的に、アルミ 、ジルコニア、ムライトからなる群より選 される少なくとも一種を含み、厚さは0.1mm 上、0.3mm以下のものが好適に使用される。ま た、多孔質スペーサーは、焼成中にグリーン シートから発せられるバインダー等の分解ガ スが容易に飛散できるように多孔質であるこ とが好ましい。その気孔率としては、30%以上 、60%以下が好ましい。また、多孔質スペーサ ーは、グリーンシートが焼成により収縮する 際に表面が傷付かないように、摩擦係数が低 く且つ表面が平滑であることが好ましい。

 より具体的には、多孔質スペーサーの摩擦 数としては、JIS K7125(1987年)で規定されてい る静止摩擦係数で1.5以下が好ましく、1.2以下 がより好ましい。JIS K7125(1987年)ではプラス ックフィルムやプラスチックシートの摩擦 数試験方法が定義されており、本発明の静 摩擦係数はこれに準拠して測定する。具体 には、試験片として160mm×160mmの多孔質スペ サーを用い、その上に40mm×40mm、厚さ2mmのフ ルト(JIS L3201に規定されているR36W)のフェル トを介して滑り片である40mm×40mmの金属板を せる。フェルトと滑り片の一体物をロード ルにより100mm/分の速度で引っ張った場合に ける最初の最大荷重を静止摩擦力:F s として測定し、また、フェルトと滑り片の一 体物の荷重:F p から、静止摩擦係数:μ e を以下の式により算出する。
  μ e =F s /F p

 多孔質スペーサーの表面粗さとしては、R a で0.1μm以上、1μm以下、R max で1以上、10μm以下が好ましく、R a で0.3以上、0.6μm以下、R max で3以上、6μm以下がより好ましい。

 本発明では、セラミックセッター上にグ ーンシートを載せ、さらにセラミック多孔 スペーサーとグリーンシートを交互に積み ねる。積み重ねるグリーンシートとセラミ ク多孔質スペーサーの数は、反りやうねり 発生せず且つ負荷荷重により積層体下部側 シートに割れやクラックが発生しない限り に制限されないが、多いほど一度に焼成で るため効率良くセラミックシートを製造で る。よって、使用する焼成炉に挿入できる 囲で積層体高さは高くすればよいが、積層 が高過ぎると崩れ易くなるので、各シート 厚さ等に応じて高さを調整する。

 より具体的には、積層するグリーンシー の枚数は、その寸法にもよるが、直径:150mm 場合は2~20枚程度が好ましく、4~12枚程度が り好ましい。

 本発明では、上記積層体の最上部に、ア ミナ、ジルコニア、ムライト、およびコー ェライトからなる群より選択される少なく も1種を含み、JIS R1659に準拠して測定した 的曲げ弾性率が5MPa以上、15MPa以下であり、 つ多孔質の焼成用治具を重しとして載置す 。かかる焼成用治具であれば、特に焼成中 おける反りなどが抑制されるため、負荷荷 の低い上部のグリーンシートの反りも抑制 能である。

 本発明の焼成用治具は、アルミナ、ジル ニア、ムライト、およびコージェライトか なる群より選択される少なくとも1種を含む 。特に、ムライトが50質量%以上、90質量%以下 含まれ、さらに好ましくは60質量%以上、85質 %以下含まれており、残部がアルミナ、ジル コニア、コージェライトから選ばれる少なく とも1種からなるものが好ましい。ムライト 耐クリープ性や耐スポーリング性に優れて り、ムライトを適度に含む焼成用治具を繰 返し使用しても得られるジルコニアシート 反りやたわみは少なく、安定した形状のも が効率良く製造できる。ムライトが50質量% 満では、本発明が求める耐クリープ性や耐 ポーリング性が得られない場合があり得る 一方、90質量%を超えると、本発明で好適な さ比重、通気性、気孔率が得られなくなる それがあり得る。また、本発明の焼成用治 としては、ムライトとアルミナ、またはム イトとジルコニアからなるものが好ましい

 これら焼成用治具は、セラミック粉末に インダーを添加し、圧力を加えながら成形 た後に1200~1600℃で焼成することにより製造 ることができる。セラミック粉末としては アルミナ、ジルコニア、ムライト、および ージェライトからなる群より選択される少 くとも1種の粉末;アルミナ、シリカ、マグ シアの粉末;または水酸化アルミニウム、水 化ケイ素、水酸化マグネシウムの粉末を用 ることができる。バインダーとしては、ア ミナゾルやジルコニアゾル等の耐熱性バイ ダーが好適である。また、所望のかさ密度 通気性、気孔率に調整するために、バイン ーの他にアルミナ繊維、アルミナ-シリカ繊 維、アルミナ-ジルコニア繊維、ジルコニア 維を添加してもよい。

 本発明で規定されている弾性率は、JIS R1659 (2003年)のファインセラミックス多孔体の弾性 率試験方法に定義される静的曲げ弾性率のこ とである。より具体的には、本発明の弾性率 は、試験片に静的な曲げ荷重を加えることに より生じる弾性変形を測定し、得られた応力 と歪との関係から求められる等温弾性係数と 定義できる。具体的には、焼成用治具を3点 げ支持具に取り付け、変位検出計を取り付 た万能材料試験機を用いて、2つの異なる荷 をかけたときの試料片先端部の変異を測定 る。得られた測定値を下記式に代入して弾 率:Eを求めることができる。
  E=[L 3 (P 2 -P 1 )/{(4×w×t 3 )×(Y 2 -Y 1 )}]×10 -3
[式中、Lは焼成用治具を取り付ける3点曲げ支 持具の間隔を示し、P 2 -P 1 は異なる荷重の差(絶対値)を示し、wは焼成用 治具の幅を示し、tは焼成用治具の長さを示 、Y 2 -Y 1 は焼成用治具を先端部の変異の絶対値を示す 。]

 本発明者らは、この弾性率と焼成用治具 反りやうねり等の程度との相関関係を見出 、その範囲を5MPa以上、15MPa以下と特定した 当該弾性率が5MPa未満であると、後述する多 孔質焼成用治具のはみ出し部分の最大たわみ 量(先端部の位置のたわみ量)は1.0mm以上とな 、また、はみ出し部以外の荷重部分も反り が0.3mm以上となる。このとき、得られるセラ ミックシートの反り率(反り量/セラミックシ ト厚さ×100)も±10%以上となり、形状品質が 題となり、不合格となるものが多くなって 産性が低下する。一方、弾性率が15MPaを超え ると、得られるセラミックシートの反りやう ねりは小さくなるが、かさ密度が大きく、通 気率や気孔率が小さくなってバインダー等の グリーンシート中に含まれる有機物の熱分解 ガスが飛散されにくくなり、セラミックシー トに割れやクラックが発生し易くなる。当該 弾性率としては、6MPa以上、14MPa以下が好まし く、7MPa以上、12MPa以下がより好ましい。

 本発明において、焼成用治具のたわみ、 り、うねりの評価は以下の通り測定するこ ができる。先ず、厚さ:2.5mmで直径:150mmの円 焼成用治具を3枚積層し、3枚積層中の中央 置の治具を2.5cmはみ出させる。次いで、この 積層体を1500℃まで15時間かけて昇温し、同温 度で5時間保持後、室温まで温度を下げる。 該熱処理後の中央位置の治具を測定サンプ とする。このサンプルのはみ出した先端部 表面から中央部へ、レーザー光学式非接触3 元形状測定装置(UBM社製、商品名:マイクロ ォーカスエキスパート、型式:UBC-14型)を用い てレーザー光を照射し、その反射光を三次元 形状解析することによって、たわみ、反りお よびうねりの最大値を測定する。

 上記JIS R1659の弾性率試験方法で定義され る静的曲げ弾性率測定値は、図1に示すよう 、これらたわみ等の最大値と相関関係があ 。よって、上記焼成用治具の静的曲げ弾性 を特定すれば、グリーンシート積層体を大 に焼成するときに繰り返し使用しても、得 れたセラミックシートは反りやうねりが非 に低減されており、形状品質が優れたもの なる。

 なお、本発明で使用するレーザー光学式非 触3次元形状測定装置の主な仕様は、以下の 通りである。
  光源: 半導体レーザー(780nm)
  スポット径: 1μm
  垂直分離能:0.01μm
また、本発明で使用するレーザー光学式非接 触3次元形状測定装置は、0.1mmのピッチでライ ンプロフィール分析でき、測定対象となる焼 成用治具表面にレーザー光を照射して表面で フォーカスを結び、その反射光をフォトダイ オード上に均等に結像させるとき、表面の変 位に対し像に不均等が生じると、即座にこれ を解消する信号を発して対物レンズの焦点を 常に表面に合うようにレンズが制御される構 造を備えている。その移動量を検出すること によって、表面の凹凸や変位を非接触に測定 できる。その分解能は通常1μm以下であり、 の装置を用いることによって、表面の変位 らたわみ量、反り量、うねり量を正確に検 できる。さらには、焼成用保護シート、セ ミック多孔質スペーサー、得られたセラミ クシート等の反りやうねりや表面粗さも上 レーザー光学式非接触3次元形状測定装置で 定できる。

 本発明の焼成用治具の形状は特に制限され いが、焼成するグリーンシートの形状と同 形状か相似形であり、グリーンシート寸法 ±5mm以内の寸法のものが好適である。グリ ンシートへより均一に荷重をかけ得るから ある。その厚さも制限されないが、ハンド ング強度が十分にあり、且つグリーンシー にかかる荷重を0.3~3g/cm 2 になるように設定できる厚さにする。一般的 には厚さを1~10mm、より好ましくは1.5~8mm、さ に好ましくは2~5mmの範囲とする。また、使用 する焼成用治具の枚数でグリーンシートにか かる荷重を調整してもよい。本発明の焼成用 治具を複数枚重ねて使用する場合には、厚さ を0.1~5mmとすることが好ましく、0.2~1.5mmとす ことがより好ましい。

 本発明の焼成用治具としては、そのかさ 重が0.8以上、2以下であるものが好適である 。当該かさ比重が0.8未満では焼成用治具のハ ンドリング強度が弱く取り扱いが難しくなる 場合がある。一方、2を超えると気孔率や通 性が小さくなって、焼成中にバインダー等 分解ガスがグリーンシートから容易に飛散 きずに割れやクラックが発生し易くなるお れがある。当該かさ比重としては、1.1以上 1.5以下がより好ましい。このかさ比重は、JI S R2205(1992年)で規定された方法により測定で る。

 本発明の焼成用治具としては、その通気率 0.01cm 2 以上、0.1cm 2 以下であるものが好適である。当該通気率が 0.01cm 2 未満では、焼成中にバインダー等の分解ガス がグリーンシートから容易に飛散できずに割 れやクラックが発生し易くなりおそれがある 。一方、0.1cm 2 を超えると、焼成用治具のハンドリング強度 が弱く取り扱いが難しくなる場合がある。当 該通気率としては、0.012cm 2 以上、0.05cm 2 以下がより好ましい。この通気率は、JIS R211 5(1995年)で規定された方法により測定できる

 本発明の焼成用治具としては、その気孔 が50%以上、75%以下であるものが好適である 当該気孔率が50%未満では、焼成中にバイン ー等の分解ガスがグリーンシートから容易 飛散できずに割れやクラックが発生し易く るおそれがある。一方、75%を超えると、焼 用治具のハンドリング強度が弱く取り扱い 難しくなる場合がある。当該気孔率として 、55%以上、70%以下がより好ましい。この気 率は、JIS R2205(1992年)で規定された方法によ り測定できる見かけ気孔率である。

 本発明方法においては、最上部のグリー シートと上記焼成用治具との間、または最 部のグリーンシートと上記セラミックセッ ーとの間の少なくとも一方に、焼成用保護 ートを挿入することが好ましい。グリーン ートと焼成用治具またはセラミックセッタ とが焼成中に接していると固相反応が起こ 、セラミックシートの組成が変化する場合 あり得る。また、焼成用治具やセラミック ッターの表面粗さによっては、グリーンシ ト表面にキズが生じるおそれがある。そこ 焼成用保護シートを用いることによって、 れらを確実に抑制することができる。

 焼成用保護シートの材質としては、アル ナ、ジルコニア、マグネシア、セリア、チ ニア、ムライトからなる群より選択される なくとも1種が好適である。また、焼成中に グリーンシートから発せられるバインダー等 の分解ガスが容易に飛散できるように、多孔 質構造とすることが好ましい。その気孔率と しては30%以上、50%以下が好ましく、35%以上、 50%以下がより好ましい。

 上述したように、焼成用保護シートの表面 粗いとグリーンシートの表面を傷付けるお れがある。よって、焼成用保護シートの表 は平坦であることが好ましい。具体的には 焼成用保護シートの表面粗さとしてはR a で0.1μm以上、1.0μm以下、R max で1μm以上、10μm以下が好ましい。より好まし くは、R a で0.3μm以上、0.6μm以下、R max で3μm以上、6μm以下である。

 なお、焼成用保護シートの代わりに、上記 成用治具の表面に焼成用保護シートの機能 有する薄い被覆層を直接設けてもよい。こ 被覆層は、焼成用保護シートと同様にアル ナ、ジルコニア、マグネシア、セリア、チ ニア、ムライトからなる群より選択される なくとも1種を含み、多孔質で通気性を有し 、且つ表面粗さはR a で0.1μm以上、1μm以下、好ましくは0.3μm以上 0.6μm以下、R max で1μm以上、10μm以下、好ましくは3以上、6μm 下である。

 本発明で用いる焼成用保護シートの形状 特に制限されないが、焼成するグリーンシ トの形状と同一形状か相似形であり、グリ ンシート寸法の±5mm以内の寸法のものが好 である。また、焼成用保護シートの厚さは 通常0.2~2mm程度とすることが好ましい。

 なお、焼成用保護シートの代用として、 に記載の多孔質スペーサーを使用すること 可能である。

 焼成するに当っては、上記焼成用治具また 上記焼成用保護シートの少なくとも一方の 状、厚さ、重量などを調節することによっ 、上記積層体中における全てのグリーンシ トにかかる荷重を0.3g/cm 2 以上、3g/cm 2 以下にすることが好ましい。当該荷重が0.3g/c m 2 未満であると重しとしての効果が十分に発揮 されず、セラミックシートに反り等が発生す るおそれがある。一方、3g/cm 2 を超えると、荷重がかかり過ぎてセラミック シートに割れやクラックが発生する場合があ り得る。より好ましい荷重は、0.4cm 2 以上、2.8g/cm 2 以下の範囲である。

 本発明方法では、上記積層体中のグリー シートを焼成することによりセラミックシ トを製造する。

 焼成に使用する焼成炉は一般的なものを用 ればよいが、バッチ式や連続式(トンネル型 )のガス焼成炉または電気炉を使用すること 好ましい。使用する焼成炉としては、例え バッチ式ガス焼成炉の場合はその容量が1m 3 以上のものが好ましい。

 具体的な焼成の条件は特に制限されず、 法に従えばよい。例えば、先ずグリーンシ トからバインダーや可塑剤等の有機成分を 去するために150~600℃、好ましくは250~500℃ 5~100時間、好ましくは20~80時間程度処理する 次いで、1000~1600℃、好ましくは1200~1500℃で2 ~10時間保持焼成することによって、セラミッ クシートを得る。

 本発明方法によれば、たわみ、反り、う り、割れ、クラックなどの不良が抑制され セラミックシートを歩留りよく製造するこ ができる。即ち、本発明に係るセラミック ートは、反りなどの不良が抑制された高品 のものである。よって、本発明に係るセラ ックシートは、熱や荷重を負荷されても反 等の部分に荷重等が集中することがないの 、使用時における割れやクラックの発生が 減される。

 本発明に係るセラミックシートは、常法 より固体酸化物形燃料電池の固体電解質と て利用できる。例えば、本発明に係るセラ ックシートの一方の面に酸化ニッケル-ジル コニアサーメットからなる燃料極を、他方の 面にランタンマンガネートからなる空気極を 形成した燃料電池セルとする。当該セルを直 列に積層してスタック化すればよい。本発明 に係るセラミックシートは、上記特性から、 発電時に熱や荷重が負荷される固体酸化物形 燃料電池の固体電解質とすれば信頼性の高い セルが得られ、結果として耐久性等に優れた 固体酸化物形燃料電池が得られる。

 以下、実施例を挙げて本発明をより具体 に説明するが、本発明はもとより下記実施 により制限を受けるものではなく、前・後 の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加 て実施することも可能であり、それらはい れも本発明の技術的範囲に含まれる。

 製造例1 焼成用治具の作製
 アルミナ繊維(ICI社製、商品名:サフィール Al 2 O 3 :97%、SiO 2 :3%、平均繊維長:5mm、平均繊維径:3μm)24質量% アルミノシリケート繊維(イソライト工業社 、商品名:イソウール、Al 2 O 3 :47%、SiO 2 :53%、平均繊維長:1mm、平均繊維径:3μm)16質量% ムライト粉末(昭和電工社製、平均粒径:0.7μ m)40質量%、3モル%安定化ジルコニア粉末(第一 元素社製、商品名:HSY-3.0、平均粒径:0.5μm)15 量%、およびシリカゾル(日産化学社製、商 名「スノーテックス」、SiO 2 含有量40%)5質量%の混合物を水で希釈し、攪拌 混合してスラリーを調製した。このスラリー に澱粉を2質量%加えて凝集させ、円盤状に吸 成形した後、120℃で乾燥しさらに1460℃で3 間焼成して、直径:150mm、厚さ:2.5mmの焼成用 具Aを作製した。得られた焼成用治具Aの結晶 相をX線回折装置(理学電機社製、RU-300)で分析 したところ、ほとんどがムライト相とジルコ ニア相からなり、そのムライト相は85%であっ た。なお、分析条件は、ターゲット:Cu、モノ クロメーター管電圧:50kV、管電流:30mA、スキ ンスピード:1.0°とし、得られた回折ピーク 対しては平滑化等の処理を行った。

 製造例2 焼成用治具の作製
 アルミノシリケート繊維(イソライト工業社 製、商品名:イソウール、Al 2 O 3 :47%、SiO 2 :53%、平均繊維長:1mm、平均繊維径:3μm)40質量% アルミナ粉末(昭和電工社製、商品名:160SG、 平均粒径:0.7μm)55質量%、およびシリカゾル(日 産化学社製、商品名:スノーテックス、SiO 2 :含有量40%)5質量%の混合物を水で希釈し、攪 混合してスラリーを調製した。このスラリ に澱粉を2質量%加えて凝集させ、円盤状に吸 引成形した後、120℃で乾燥しさらに1460℃で3 間焼成して、直径:150mm、厚さ:2.5mmの焼成用 具Bを作製した。上記と同様にして得られた 焼成用治具B結晶相を製造例1と同様に分析し ところ、ほとんどがムライト相とアルミナ からなりそのムライト相は75%であった。

 試験例1 曲げ弾性率の測定
 上記製造例1と2で得られた焼成用治具の曲 弾性率をJIS R1659に準拠して測定した。具体 には、焼成用治具を長さ:50mm、幅:20mmに切断 して測定用試料とした。当該試料を間隔:20mm 3点曲げ支持具に取り付けた。次いで、クロ スヘッド移動距離を測定できる変位検出計を 取り付けた万能材料試験機(インストロン社 、4301型)を用いて、2つの異なる荷重をかけ ときの試料片先端部の変異を測定した。得 れた測定値を下記式に代入して弾性率:Eを求 めた。
  E=[L 3 (P 2 -P 1 )/{(4×w×t 3 )×(Y 2 -Y 1 )}]×10 -3
[式中、Lは3点曲げ支持具の間隔を示し、P 2 -P 1 は異なる荷重の差(絶対値)を示し、wは試料の 幅を示し、tは試料の長さを示し、Y 2 -Y 1 は試料片先端部の変異(絶対値)を示す。]

 試験例2 かさ比重の測定
 上記製造例1と2で得られた焼成用治具のか 比重をJIS R2205に準拠して測定した。具体的 は、焼成用治具を直径:50mmの円形に切断し 測定用試料とした。当該試料を110℃で乾燥 た後、質量を測定した。乾燥した試料を針 で水の入ったビーカー中に保持し、そのま 3時間煮沸した。次いで、焼成用治具を水中 懸垂したままの状態で秤量し、得られた値 ら針金の質量を減じて飽水試料の水中質量 した。この飽水試料を水中から取り出して 面の水滴を湿った布で除去した後、当該飽 試料の質量を測定した。得られた測定値を 記式に代入してかさ比重:Dを求めた。
  D=[W 1 /(W 3 -W 2 )]×S
[式中、W 1 は試料の乾燥質量を示し、W 2 は飽水試料の水中質量を示し、W 3 は飽水試料の質量を示す。]

 試験例3 気孔率の測定
 上記製造例1と2で得られた焼成用治具の気 率をJIS R2205に準拠して測定した。具体的に 、試験例2におけるかさ比重の測定で得られ たW 1 、W 2 およびW 3 の値を下記式に代入して気孔率:Pを求めた。
  P=[(W 3 -W 1 )/(W 3 -W 2 )]×100

 試験例4 たわみ、反り、またはうねりの最 量の測定
 上記製造例1と2で得られた焼成用治具に強 的にたわみを発生させ、そのたわみ量を測 した。具体的には、中央の治具を2.5cmはみ出 させた状態で3枚の焼成用治具を積層した。 の積層体を15時間かけて1500℃まで昇温させ 同温度で5時間保持後、室温まで下げる熱処 を施すことにより強制的にたわみを発生さ た。積層体の中央に位置させた治具のはみ した部分のラインプロフィールをレーザー 学式非接触3次元形状測定装置により測定し た。測定結果より、はみ出した部分のたわみ 、反り、またはうねりの最大値を得た。結果 を表1に示す。

 製造例3 焼成用保護シートの作製
 平均粒子径55μmの低ソーダアルミナ粉末90質 量%と、市販の3モル%イットリア安定化ジルコ ニア粉末(第一稀元素社製、商品名:HSY-3.0、平 均粒子径:0.7μm)10質量%との混合粉末100質量部 対し、メタクリレート系共重合体からなる インダー(数平均分子量:150000、ガラス転移 度:-8℃、固形分濃度:50質量%)24質量部、可塑 としてジブチルフタレート2質量部、分散媒 としてトルエン/イソプロピルアルコールの 合溶媒(質量比:3/2)40質量部を、直径10mmのジ コニアボールが装入されたナイロン製缶体 ボールミルで40時間混練してアルミナ-ジル ニアスラリーを調製した。このスラリーを 縮脱泡し、粘度を20Pa・sに調整した。次に、 スラリーを200メッシュのフィルターに通して からドクターブレード法によりポリエチレン テレフタレートフィルム上に塗工し、厚さ約 400μmのアルミナ・ジルコニアグリーンシート を得た。このシートを連続型打抜き機で直径 :約180mmの円形に切断した。このグリーンシー トを1520℃で3時間焼成して、直径:155mm、厚さ: 0.3mmの焼成用保護シートを作製した。

 得られた焼成用保護シートの気孔率を上記 験例4と同様に測定したところ45%であった。 また、表面粗さをレーザー光学式非接触三次 元形状測定装置(UBM社製、マイクロフォーカ エキスパート UBC-14)で測定したところ、R a :0.4μm、R max :4.6μmであった。

 製造例4 セラミックシートの作製
 (1) グリーンシートの作製
 市販の8モル%イットリア安定化ジルコニア 末(第一稀元素社製、商品名:HSY-8.0、平均粒 径:0.6μm)100質量部に対し、メタクリレート系 共重合体からなるバインダー(数平均分子量:1 50000、ガラス転移温度:-8℃、固形分濃度:50質 %)30質量部、可塑剤としてジブチルフタレー ト2質量部、分散媒としてトルエン/イソプロ ルアルコールの混合溶媒(質量比:3/2)50質量 を、直径10mmのジルコニアボールが装入され ナイロン製缶体のボールミルで40時間混練 てジルコニアスラリーを調製した。このス リーを濃縮脱泡し、粘度を3Pa・sに調整した 次に、スラリーを200メッシュのフィルター 通してからドクターブレード法によりポリ チレンテレフタレートフィルム上に塗工し 厚さ:約225μmの8モル%イットリア安定化ジル ニアグリーンシートを得た。このシートを 続型打抜き機で直径:150mmの円形に切断した

 (2) セラミックシートの作製
 図2に示すように、320mm角セラミックセッタ Cの上に、製造例3の焼成用保護シートを4枚 置した。さらにそれぞれの焼成用保護シー 上に、上記8モル%イットリア安定化ジルコ アグリーンシート5枚と、表面粗さR a が0.5μm、R max が4.6μmで、気孔率が45%である直径:155mmの多孔 質スペーサーZ4枚を交互に載置した。これら4 組の積層体上にそれぞれ製造例3の焼成用保 シートを載置し、さらにその上に製造例1の 成用治具を重しとして載置した。この場合 最上部のグリーンシートX5には0.5g/cm 2 、最下部のグリーンシートX1には1.5g/cm 2 の荷重がかかっていることになる。

 上記の通りグリーンシート等が載置された ラミックセッターを108枚準備し、それらを 効容積が1m 3 のバッチ式ガス焼成炉に挿入し、1430℃で5時 保持して焼成した。その結果、直径:約120mm 厚さ0.2mmのジルコニアシートが2160枚得られ 。

 製造例5 セラミックシートの作製
 (1) グリーンシートの作製
 8モル%イットリア安定化ジルコニア粉末の わりに市販の低ソーダアルミナ粉末(昭和電 社製、商品名:AL-160SG、平均粒子径:0.6μm)を い、バインダーの使用量をアルミナ粉末100 量部に対して25質量部とした以外は製造例4(1 )と同様にしてアルミナスラリーを調製した このスラリーを濃縮脱泡し、粘度を8Pa・sに 整した。次に、スラリーを200メッシュのフ ルターに通してからドクターブレード法に りポリエチレンテレフタレートフィルム上 塗工し、厚さ:約330μmのアルミナグリーンシ ートを得た。このシートを連続型打抜き機で 直径:150mmの円形に切断した。

 (2) セラミックシートの作製
 上記製造例4(2)と同様に、320mm角セラミック ッターCの上に、焼成用保護シートDを4枚載 した。各焼成用保護シートの上に、上記ア ミナグリーンシート10枚と多孔質スペーサ 9枚を交互に載置した。これら4組の積層体上 にそれぞれ製造例3の焼成用保護シートを載 し、さらにその上に製造例2の焼成用治具を しとして載置した。この場合、最上部のグ ーンシートY10には0.5g/cm 2 、最下部のグリーンシートY1には2.9g/cm 2 の荷重がかかっていることになる。

 上記の通りグリーンシート等が載置された ラミックセッターを90枚準備し、それらを 効容積が1m 3 のバッチ式ガス焼成炉に挿入し、1520℃で5時 保持して焼成した。その結果、直径:約120mm 厚さ0.25mmのアルミナシートが3600枚得られた 。

 製造例6 セラミックシートの作製
 平均粒子径55μmの低ソーダアルミナ粉末を95 質量%用い、気孔剤として1.2μmのアクリルビ ズを5質量%用いた以外は製造例3と同様にし 、厚さ:約570μmのアルミナ・ジルコニアグリ ンシートを得た。このグリーンシートを同 に切断し、1500℃で3時間焼成して、直径:150m m、厚さ:0.5mmの焼成用治具を作製した。

 得られた焼成用治具の曲げ弾性率を試験 1の方法で測定したところ3.0MPaであった。ま た、かさ比重を試験例2の方法で、気孔率を 験例3の方法で、たわみ・反り・うねりの最 量を試験例4の方法で測定した。それぞれ、 かさ比重は0.22、気孔率は77%、たわみ・反り うねりの最大量は1.7mmであった。

 得られた焼成用治具を用い、図2のように 4組のジルコニアグリーンシート積層体が載 されたセラミックセッターを4枚準備し、そ らを製造例4と同様に、バッチ式ガス焼成炉 を用いて1430℃で5時間焼成した。その結果、 径:約120mm、厚さ:0.2mmのジルコニアシートが8 0枚得られた。

 製造例7 セラミックシートの作製
 セラミック粉末として平均粒子径:0.6μmの低 ソーダアルミナ粉末(昭和電工製、160SG)のみ 用いた以外は製造例3と同様にして、厚さ:約 680μmのアルミナグリーンシートを得た。この グリーンシートを同様に切断し、1580℃で3時 焼成して、直径:150mm、厚さ:0.6mmの焼成用治 を作製した。

 得られた焼成用治具の曲げ弾性率を試験 1の方法で測定したところ4.2MPaであった。ま た、かさ比重を試験例2の方法で、気孔率を 験例3の方法で、たわみ・反り・うねりの最 量を試験例4の方法で測定した。それぞれ、 かさ比重は0.53、気孔率は46%、たわみ・反り うねりの最大量は1.2mmであった。

 得られた焼成用治具を用い、図2のように 4組のアルミナグリーンシート積層体が載置 れたセラミックセッターを4枚準備し、それ を製造例4と同様に、バッチ式ガス焼成炉を 用いて1520℃で5時間焼成した。その結果、直 :約120mm、厚さ:3.2mmのアルミナシートが160枚 られた。

 製造例8 ジルコニアシートの作製
 本発明に係る焼成用治具の代わりに150mm×150 mm×厚さ5.5mmの緻密質ムライト板(ニッカトー 製、ニュームライト)を用いた以外は製造例4 と同様にして、直径:約120mm、厚さ:0.2mmのジル コニアシートを80枚得た。

 ここで焼成用治具として用いた緻密質ム イト板の曲げ弾性率、かさ比重、気孔率、 よびたわみ・反り・うねりの最大量を試験 1~4の方法で測定した。曲げ弾性率は20.4MPa、 かさ比重は3.2、気孔率は0.2%、たわみ・反り うねりの最大量は0.04mmであった。

 試験例5 セラミックシートの評価
 上記製造例4、製造例6および製造例8で得ら たジルコニアシートと、製造例5および製造 例7で得られたアルミナシートにつき、割れ クラックの有無を目視で確認した。また、 ラミックシートの側面のラインプロフィー をレーザー光学式非接触3次元形状測定装置 より測定し、たわみ、反り、またはうねり 最大値を得た。これらの結果を表2に示す。

 上記結果の通り、JIS R1659に準拠して測定 した焼成用治具の静的曲げ弾性率が5MPa未満 ある場合には、かかる焼成用治具を用いて ラミックシートには割れやクラックは見ら なかった。しかし、たわみ等の最大値が大 い不良品の数が多かった。

 一方、当該弾性率が15MPaを超える場合に 、セラミックシートにたわみ等は認められ かった。しかし得られたジルコニアシート おいて、図2中X5に位置するシート16枚中15枚 割れやクラックが認められた。また、X4で 16枚中9枚に、X3では16枚中6枚に、X2では16枚 3枚に、X1では16枚中1枚に割れやクラックが められた。結局、この場合で80枚中54枚が不 格品であり、合格率は58%と生産率に問題が る。

 それに対して、静的曲げ弾性率が5MPa以上 、15MPa以下の範囲である焼成用治具を用いる 発明方法で製造したセラミックシートは割 やクラックなどの不良が無く、且つたわみ も少ない。よって、燃料電池の固体電解質 して用いても、熱や荷重による破損が少な 耐久性が高いと考えられる。

 試験例6 セラミックシートの評価
 上記製造例4のジルコニアシートを各50枚ず 積層し、50kgfの荷重を3分間負荷した。その におけるシートを目視により観察したが、 れやクラックは認められなかった。よって 本発明方法により製造されたセラミックシ トは、強度に優れることが実証された。

 試験例7 セラミックシートの評価
 上記製造例4のジルコニアシート50枚のそれ れの一方の面に酸化ニッケル-ジルコニアサ ーメットからなる厚さ0.03mmの燃料極を形成し た。さらに、他方の面にランタンマンガネー トからなる厚さ0.02mmの空気極を形成して、燃 料電池セルを50枚作成した。これらのセルを タック化しても、上部からの50kgfの荷重を3 間負荷しても、割れやクラックは観察され かった。従って、本発明の製造方法で得ら たセラミックシートは表面平滑性が優れて り且つ耐久性に優れることから信頼性の高 ものである。

 本発明方法によれば、反りやうねり等の 良の少ない平坦性に優れた高品質のセラミ クシートを、歩留良く大量に製造すること できる。また、本発明方法により製造され セラミックシートは、反り等が抑制されて ることから使用時に熱や荷重が局所的に負 されず、割れやクラックの発生が低減され おり耐久性が高い。よって、本発明のセラ ックシートは固体酸化物形燃料電池の固体 解質などとして極めて利用価値が高い。