高木 健 (〒04 福岡県福岡市博多区榎田2丁目4番52号 株式会社平昭内 Fukuoka, 8120004, JP)
HIRAAKI, Taisei (LTD. 2-4-52 Enokida, Hakata-ku,,Fukuoka-sh, Fukuoka 04, 8120004, JP)
株式会社平昭 (〒01 福岡県糟屋郡粕屋町大字上大隈555-4 Fukuoka, 8112301, JP)
TAKAKI, Takeshi (LTD. 2-4-52 Enokida, Hakata-ku,,Fukuoka-sh, Fukuoka 04, 8120004, JP)
高木 健 (〒04 福岡県福岡市博多区榎田2丁目4番52号 株式会社平昭内 Fukuoka, 8120004, JP)
| 無機酸化物粒子にドーパント金属成分をドーピングして導電性を付与した導電性無機酸化物粒子の製造方法であって、 無機酸化物粒子含有スラリーにドーパント金属成分を含有させた状態で電解することで、当該ドーパント金属成分と無機酸化物粒子の構成成分とを複合化させる電解ドーピングを行い、濾過し、乾燥して、濾別採取することを特徴とした導電性無機酸化物粒子の製造方法。 |
| 無機酸化物粒子にドーパント金属成分をドーピングして導電性を付与した導電性無機酸化物粒子の製造方法であって、 以下の工程A~工程Dを経て製造することを特徴とした請求項1に記載の導電性無機酸化物粒子の製造方法。 工程A:当該無機酸化物粒子を含有する無機酸化物粒子含有スラリーを調製する工程。 工程B:当該無機酸化物粒子含有スラリーの中に、ドーパント金属成分を共存させ、電解法で無機酸化物粒子内にドーパント金属成分を電解ドーピングする工程。 工程C:電解ドーピングの終了したスラリーを、濾過し、乾燥して粒子を濾別採取する工程。 工程D:濾別採取した粒子を焼成して導電性無機酸化物粒子とする工程。 |
| 前記工程Aで用いる無機酸化物粒子は、酸化亜鉛、酸化チタニウム、シリカ、アルミナ、ジルコニア、マグネシア、酸化セリウム、酸化ニッケル、酸化スズ、酸化テルル、酸化バナジウムのいずれかからなる粒子を用いる請求項2に記載の導電性無機酸化物粒子の製造方法。 |
| 前記工程Aで用いる無機酸化物粒子は、その平均1次粒子径が1nm~30nmである請求項2又は請求項3に記載の導電性無機酸化物粒子の製造方法。 |
| 前記工程Aで調製する無機酸化物粒子含有スラリーは、無機酸化物粒子を5wt%?30wt%含有したものである請求項2~請求項4のいずれかに記載の導電性無機酸化物粒子の製造方法。 |
| 前記工程Aで調製する無機酸化物粒子含有スラリーは、電解質を0.001mol/l~0.05mol/lの濃度で含有したものである請求項2~請求項5のいずれかに記載の導電性無機酸化物粒子の製造方法。 |
| 前記工程Bで無機酸化物粒子含有スラリーに共存させるドーパント金属成分は、ドーパント金属成分の酸化物換算で0.1wt%~20wt%の濃度で含有させるものである請求項2~請求項6のいずれかに記載の導電性無機酸化物粒子の製造方法。 |
| 前記工程Bで用いる電解法は、陽極にドーパント金属製の溶解性アノード電極を用い、電解通電によりドーパント金属イオンを無機酸化物粒子含有スラリーに供給してドーパント金属イオン濃度を一定レベルに維持するものである請求項2~請求項7のいずれかに記載の導電性無機酸化物粒子の製造方法。 |
| 前記工程Bで用いる電解法は、陰極にドーパント金属製のカソード電極を用いたものである請求項2~請求項8のいずれかに記載の導電性無機酸化物粒子の製造方法。 |
| 前記工程Bで用いる電解法は、スラリーの攪拌を行いつつ電解するものである請求項2~請求項9のいずれかに記載の導電性無機酸化物粒子の製造方法。 |
| 前記工程Bで用いる電解法は、0.3mA/cm 2 ~100mA/cm 2 の電流密度で電解するものである請求項2~請求項10のいずれかに記載の導電性無機酸化物粒子の製造方法。 |
| 前記工程Bで用いる電解法は、スラリーの温度を30℃~85℃の範囲として電解するものである請求項2~請求項11のいずれかに記載の導電性無機酸化物粒子の製造方法。 |
| 前記工程Bは、電解が終了した後、1時間以上スラリー攪拌を継続することで、粒子分散性を向上させる補助攪拌を行うものである請求項2~請求項12のいずれかに記載の導電性無機酸化物粒子の製造方法。 |
| 前記工程Dの焼成に用いる雰囲気は、水素含有雰囲気、不活性ガス雰囲気、アンモニアガス雰囲気および真空のいずれかである請求項1~請求項13のいずれかに記載の導電性無機酸化物粒子の製造方法。 |
| 前記工程Dの焼成に用いる焼成温度は、250℃~800℃である請求項1~請求項14のいずれかに記載の導電性無機酸化物粒子の製造方法。 |
| 前記工程Bで用いる電解法は、電解通電時に炭酸ガスバブリングを行うものである請求項1~請求項15のいずれかに記載の導電性無機酸化物粒子の製造方法。 |
| 前記工程Cと工程Dとの間に、前記炭酸ガスバブリングにより生じた塩基性炭酸金属塩を熱分解する熱分解処理工程を設けた請求項2~請求項16のいずれかに記載の導電性無機酸化物粒子の製造方法。 |
| 前記ドーパント金属成分は、ガリウム、イリジウム、銅、アンチモン、ヒ素、ホウ素、タリウム、ビスマス、バナジウム、ニオブ、タンタル、鉄から選ばれた一種又は2種以上の成分である請求項1~請求項16のいずれかに記載の導電性無機酸化物粒子の製造方法。 |
| 請求項1~請求項18のいずれかに記載の導電性無機酸化物粒子の製造方法によって無機酸化物粒子にドーパント金属成分をドーピングして得られた導電性無機酸化物粒子で構成された導電性無機酸化物粉であって、 当該導電性無機酸化物粉は、粒子径の平均1次粒子径が3nm~40nmの導電性無機酸化物粒子で構成されたことを特徴とした導電性無機酸化物粉。 |
| ドーパント金属成分を、ドーパント金属成分の酸化物換算で0.1wt%~20.0wt%含有した請求項19に記載の導電性無機酸化物粉。 |
| 前記無機酸化物粒子は、酸化亜鉛粒子、酸化チタニウム粒子、シリカ粒子、アルミナ粒子、ジルコニア粒子、マグネシア粒子、酸化セリウム粒子、酸化ニッケル粒子、酸化スズ粒子、酸化テルル粒子、酸化バナジウム粒子のいずれかを用いる請求項19又は請求項20に記載の導電性無機酸化物粉。 |
| 前記ドーパント金属成分は、ガリウム、イリジウム、銅、アンチモン、ヒ素、ホウ素、タリウム、ビスマス、バナジウム、ニオブ、タンタル、鉄から選ばれた一種又は2種以上の成分である請求項19~請求項21のいずれかに記載の導電性無機酸化物粉。 |
| 導電性無機酸化物粉を100wt%としたとき、無機酸化物粒子の構成金属成分量、ドーパント金属成分量、酸素成分量の各成分の合計成分量が99.9wt%以上である請求項19~請求項22のいずれかに記載の導電性無機酸化物粉。 |
| 当該導電性無機酸化物粉1.0gを円筒型の容器(内径18mm)に装填し、100kg/cm 2 の圧力を加えた圧縮状態で、両端の抵抗を測定し得られる粉体抵抗率が500ω・cm以下である請求項19~請求項23のいずれかに記載の導電性無機酸化物粉。 |
本件発明は、導電性無機酸化物粒子の製 方法及びその製造方法で得られる導電性無 酸化物粒子に関する。特に、透明電極形成 料としての利用に適した導電性酸化亜鉛粒 等に関する。
従来から、導電性無機酸化物粒子は、種 の用途で使用されてきた。中でも、特許文 1に開示されているように、液晶表示装置の 中の透明電極の構成材料としての使用が積極 的に行われてきた。特許文献1の記述をみる 、例えば、結晶化されたITO(Indium Tin Oxide)膜 を用いている。このようなITO膜は、所謂ITO粒 子で構成されたITO粉を用いて形成されること が多くみられる。
このITO粒子は、特許文献2に開示されている ように、酸化インジウム(In 2 O 3 )粒子に対しスズ(Sn)をドーピングしたスズ含 酸化インジウムであり、導体膜としての抵 率が100ω・cm以下の電気導電性を備えており 、導電性ペースト又は導電性インク等に加工 する等して透明電極を形成には好適の材料で ある。
ところが、スズ含有酸化インジウムの芯 として用いる酸化インジウムの構成元素で るインジウムは、その埋蔵量にも限界があ 希少金属であり、市場では高価な値段での 買が行われる。従って、酸化インジウムを 用した導電性無機酸化物粉を製造する限り その製造コストの削減にも一定の限界があ 、安価な製品としての市場への供給が不可 であった。
そこで、芯材として酸化インジウムを用い ことなく、透明電極等の形成の可能な代替 製品が開発されてきた。例えば、特許文献2 に開示されているように、アルミニウムをAl 2 O 3 換算で0.01~40重量%含有するアンチモンドープ 化スズ粉末よりなる導電性粉末がある。そ て、このアンチモンドープ酸化スズ粉末よ なる導電性粉末は、スズ化合物、アンチモ 化合物及びアルミニウム化合物を含む溶液 ら、中和反応によって酸化スズ 、酸化ア チモン及び酸化アルミニウムの水和物の共 物を生成させ、得られた共沈物を焼成する とを特徴とする製造方法で得られるもので る。このように、従来のITO粉は、湿式プロ スの中での化学的反応を利用して、導電性 欠ける無機酸化物粒子に導電性を付与する めのドーパント種をドーピングしている。
また、特許文献3に見られるように、無機 粉末の表面に酸化アンチモンをドーピングし た酸化錫を被覆する際、まず無機粉末が懸濁 した水溶液中に塩化錫の塩酸水溶液とアルカ リ水溶液とを前記無機粉末懸濁水溶液中に同 時に添加し、加水分解により錫水和物を析出 させて被覆し、つづいてこの溶液中に塩化錫 塩化アンチモンの混合塩酸水溶液とアルカ 水溶液とを同時に添加して前記錫水和物で 覆された無機粉末をさらに共沈したアンチ ン水和物を含む錫水和物で被覆し、この様 して得られた被覆粉末を加熱焼成すること らなる酸化アンチモンドープ酸化錫被覆を する導電性粉末の製造方法を採用して、よ 安価な導電性無機粒子(粉)を製造する等が みられてきた。
更に、近年は、より安価に製造できる導 性酸化亜鉛粉を、ITO粉の代替えとして使用 ることが行われている。例えば、特許文献4 には、導電性酸化亜鉛の製造プロセス中に添 加した硫酸アルミニウムに由来する硫酸アニ オンの残留量を可及的に低減し、硫酸アニオ ンの混入による高抵抗化等の障害をなくすこ とを目的とした製造方法が開示されている。 即ち、導電性付与対象成分である非導電性酸 化亜鉛、賦活化成分である硫酸アルミニウム 、侵食成分である炭酸アンモニウム、重炭酸 アンモニウム、硝酸アンモニウム、尿素より なる群から選択される1種以上の化合物を必 的に原料として用いる導電性酸化亜鉛の製 方法において、導電性酸化亜鉛の前駆体と 酸根固定用カチオンを共存させ、前記硫酸 ルミニウム由来の残留硫酸根を、不溶性硫 塩として固定することを特徴とする導電性 化亜鉛の製造方法を採用している。
しかしながら、上述のように湿式プロセ であっても、そのプロセス内で化学的反応 利用して得られる導電性無機酸化物粒子に 、以下のような問題がある。
第1の問題は、酸化亜鉛にアルミニウムを ドーピングする手法として、酸化亜鉛スラリ ーに硫酸アンモニウム等を加えアルミニウム イオンを結合させ、熱処理することにより製 造する方法は、製造プロセスで使用する硫酸 アンモニウムに由来する硫酸アニオンが、導 電性無機酸化物粒子に残留して、粉体抵抗が 上昇する等の種々の問題となる。従って、導 電性無機酸化物粒子への硫酸アニオンの混入 を抑制することが求められてきた。
第2の問題は、従来の導電性無機酸化物粒 子の一次粒子径は、0.2μm程度と大きいことで ある。そのため、インク化又はペースト化す る際等に樹脂成分への均一な混合ができず、 これらを用いて形成したコーティング膜、フ ィルム等で透明性に優れた電極膜、塗膜等を 得ることができない。仮に、導電性無機酸化 物粒子の粒子径を小さくできれば、例えば、 化粧品の分野での転用も可能となり、ファン デーション等の微粒の導電性無機酸化物粒子 を添加することで、肌を透明にコーティング することができ、UV遮蔽効果を飛躍的に高め ことも容易になる。また、微粒の導電性無 酸化物粒子があれば、帯電防止、赤外線遮 を目的としたゴム製品、プラスチック製品 塗料製品に添加して用いる酸化亜鉛粉体の 替えとしての使用も可能となり、より少な 配合で高い導電率が得られるため、ゴム製 、プラスチック製品、塗料製品のコストダ ン、透明性の向上も可能になる。
第3の問題は、従来の導電性無機酸化物粒 子の粉体抵抗の値が、ほぼ200ω・cm~500ω・cmの 範囲にあり、大きな粉体抵抗を示す点である 。導電性無機酸化物粉の粉体抵抗の値が低く 、導電性に優れれば、酸化亜鉛粉のように赤 外線領域の波長を遮断する効果を発揮する。 このような微粒の酸化亜鉛粉を得ることがで きれば、この酸化亜鉛粉を自動車の塗料や、 住宅の外壁塗料に含ませることにより、太陽 光に含まれる赤外線を遮断できる。その結果 、夏の強い日差しでも、室内や車内の温度上 昇を効果的に防止でき、冬は暖房の熱を外部 に漏らさないようにすることができ、省エネ ルギー的な観点からも好ましい。酸化亜鉛微 粉末を化粧料に配合することにより、紫外線 を吸収するのみならず、赤外線の透過を防止 し、肌に対する熱線を和らげる事ができる。
以上のことから理解できるように、従来 導電性無機酸化物粉と比べ、より微粒で且 良好な粉体抵抗を備える導電性無機酸化物 が望まれてきた。
そこで、本件発明者等は、鋭意研究の結 、以下に述べる導電性無機酸化物粒子の製 方法を採用することで、微粒の導電性無機 化物粒子を得ることを可能とした。また、 の製造方法で得られた導電性無機酸化物粒 は、その中に包含された不純物量が少ない め、粉体抵抗が低く、良好な導電性能を備 る。以下、本件発明に係る導電性無機酸化 粒子の製造方法及び導電性無機酸化物粒子 概要を説明する。
本件発明に係る導電性無機酸化物粒子の製 造方法: 本件発明に係る導電性無機酸化物粒 子の製造方法は、無機酸化物粒子にドーパン ト金属成分をドーピングして導電性を付与し た導電性無機酸化物粒子の製造方法であって 、無機酸化物粒子含有スラリーにドーパント 金属成分を含有させた状態で電解することで 、当該ドーパント金属成分と無機酸化物粒子 の構成成分とを複合化させる電解ドーピング を行い、濾過し、乾燥して、濾別採取するこ とを特徴としたものである。
そして、この本件発明に係る導電性無機 化物粒子の製造方法を、より具体的に表せ 、無機酸化物粒子にドーパント金属成分を ーピングして導電性を付与した導電性無機 化物粒子を得るものであり、以下の工程A~ 程Dを経て製造することを特徴とするもので る。
工程A:当該無機酸化物粒子を含有する無機酸
物粒子含有スラリーを調製する工程。
工程B:当該無機酸化物粒子含有スラリーの中
、ドーパント金属成分を共存させ、電解法
無機酸化物粒子内にドーパント金属成分を
解ドーピングする工程。
工程C:電解ドーピングの終了したスラリーを
濾過し、乾燥して粒子を濾別採取する工程
工程D:濾別採取した粒子を焼成して導電性無
酸化物粒子とする工程。
本件発明に係る導電性無機酸化物粒子の 造方法において、前記工程Aで用いる無機酸 化物粒子は、酸化亜鉛、酸化チタニウム、シ リカ、アルミナ、ジルコニア、マグネシア、 酸化セリウム、酸化ニッケル、酸化スズ、酸 化テルル、酸化バナジウムのいずれかを用い ることが好ましい。
また、前記工程Aで用いる無機酸化物粒子 は、その平均1次粒子径が1nm~30nmのものを用い ることが好ましい。
そして、前記工程Aで調製する無機酸化物 粒子含有スラリーは、無機酸化物粒子を5wt%?3 0wt%含有したものを用いることが好ましい。
更に、前記工程Aで調製する無機酸化物粒 子含有スラリーは、電解質を0.001mol/l~0.05mol/l 濃度で含有したことが好ましい。
次に、本件発明に係る導電性無機酸化物 子の製造方法における前記工程Bで無機酸化 物粒子含有スラリーに共存させるドーパント 金属成分は、ドーパント金属成分の酸化物換 算で0.1wt%~20.0wt%の濃度で含有させることが好 しい。
そして、前記工程Bで用いる電解法は、陽 極にドーパント金属製の溶解性アノード電極 を用い、電解通電によりドーパント金属イオ ンを無機酸化物粒子含有スラリーに供給して ドーパント金属イオン濃度を一定レベルに維 持することが好ましい。
また、前記工程Bで用いる電解法は、陰極 に陰極にドーパント金属製のカソード電極を 用いることが好ましい。
更に、本件発明に係る導電性無機酸化物 子の製造方法における前記工程Bで用いる電 解法の条件に関しても、一定の条件を採用す ることが好ましい。まず、スラリーの攪拌を 行いつつ電解することが好ましい。
そして、前記工程Bで用いる電解法は、0.3mA/ cm 2 ~100mA/cm 2 の電流密度で電解することが好ましい。
また、前記工程Bで用いる電解法は、スラ リーの温度を30℃~85℃の範囲として電解する とが好ましい。
更に、前記工程Bは、電解が終了した後、 1時間以上スラリー攪拌を継続することで、 子分散性を向上させる補助攪拌を行うこと 好ましい。
本件発明に係る導電性無機酸化物粒子の 造方法において、前記工程Dの焼成に用いる 還元雰囲気は、水素含有雰囲気、不活性ガス 雰囲気、アンモニアガス雰囲気および真空の いずれかであることが好ましい。
前記工程Dの焼成に用いる焼成温度は、300 ℃~800℃であることが好ましい。
そして、前記工程Bで用いる電解法では、 電解通電時に炭酸ガスバブリングを行うこと も好ましい。
前記炭酸ガスバブリングを行う際には、 記工程Cと工程Dとの間に、前記炭酸ガスバ リングにより生じた塩基性炭酸金属塩を熱 解する熱分解処理工程を設けることが好ま い。
本件発明に係る導電性無機酸化物粒子の 造方法において、前記ドーパント金属成分 、ガリウム、イリジウム、銅、アンチモン ヒ素、ホウ素、タリウム、ビスマス、バナ ウム、ニオブ、タンタル、鉄から選ばれた 種又は2種以上の成分を用いることが好まし い。
本件発明に係る導電性無機酸化物粉: 本件 発明に係る導電性無機酸化物粉は、上述のい ずれかに記載の導電性無機酸化物粒子の製造 方法によって無機酸化物粒子にドーパント金 属成分をドーピングして得られた導電性無機 酸化物粒子で構成された導電性無機酸化物粉 であって、当該導電性無機酸化物粉は、粒子 径の平均1次粒子径が3nm~40nmの導電性無機酸化 物粒子で構成されたことを特徴とする。
この本件発明に係る導電性無機酸化物粉 、ドーパント金属成分を、ドーパント金属 分の酸化物換算で0.1wt%~20.0wt%含有すること 好ましい。
そして、本件発明に係る導電性無機酸化 粉は、その芯材として用いる前記無機酸化 粒子は、酸化亜鉛粒子、酸化チタニウム粒 、シリカ粒子、アルミナ粒子、ジルコニア 子、マグネシア粒子、酸化セリウム粒子、 化ニッケル粒子、酸化スズ粒子、酸化テル 粒子、酸化バナジウム粒子のいずれかを選 的に用いることが好ましい。
また、本件発明に係る導電性無機酸化物 は、前記ドーパント金属成分は、ガリウム イリジウム、銅、アンチモン、ヒ素、ホウ 、タリウム、ビスマス、バナジウム、ニオ 、タンタル、鉄から選ばれた一種又は2種以 上の成分であることが好ましい。
更に、本件発明に係る導電性無機酸化物 は、導電性無機酸化物粉を100wt%としたとき 無機酸化物粒子の構成金属成分量、ドーパ ト金属成分量、酸素成分量の各成分の合計 分量が99.9wt%以上であることが好ましい。
そして、本件発明に係る導電性無機酸化物 は、当該導電性無機酸化物粉1.0gを円筒型の 容器(内径18mm)に装填し、100kg/cm 2 の圧力を加えた圧縮状態で、両端の抵抗を測 定し得られる粉体抵抗率が500ω・cm以下とい 低抵抗を示す。
本件発明に係る導電性無機酸化物粒子の 造方法は、無機酸化物粒子に電解法でドー ントを粒子に導入し、その粒子を濾別採取 、焼成することにより得られるものである この方法を採用すると、従来の湿式プロセ での化学的反応を利用したドーピングと比 て、微細な無機酸化物粒子への安定したド パントの導入が可能になる。しかも、電解 を採用すると、化学物質の化学的反応を利 しないため、液系の構成が単純化でき、不 物物成分の少ない液組成を採用できる。従 て、本件発明に係る導電性無機酸化物粉を 成する導電性無機酸化物粒子は、不純物含 量が少なく、純度が向上する。その結果、 の本件発明に係る導電性無機酸化物粒子で 成した導電性無機酸化物粉は、構成粒子の 子径が小さくても、その粉体抵抗は小さく 良好な導電性能を示すようになる。
以下、本件発明に係る発明を実施するた の形態に関して、本件発明に係る導電性無 酸化物粒子の製造形態及び導電性無機酸化 粒子の形態の順で説明する。
<本件発明に係る導電性無機酸化物粒子の
造形態>
本件発明に係る導電性無機酸化物粒子の製
方法は、技術的思想として表現すると、無
酸化物粒子にドーパント金属成分をドーピ
グして導電性を付与した導電性無機酸化物
子の製造方法であって、無機酸化物粒子含
スラリーにドーパント金属成分を含有させ
状態で電解することで、当該ドーパント金
成分と無機酸化物粒子の構成成分とを複合
させる電解ドーピングを行い、濾過し、乾
して、濾別採取することを特徴としたもの
言える。そして、この技術的思想は、以下
ように具体的に表現できる。以下、工程A~
程Dに分けて、工程ごとに説明する。
工程A:この工程では、当該無機酸化物粒子 含有する無機酸化物粒子含有スラリーを調 する。最初に、無機酸化物粒子に関して説 する。ここで言う無機酸化物粒子とは、酸 亜鉛、酸化チタニウム、シリカ、アルミナ ジルコニア、マグネシア、酸化セリウム、 化ニッケル、酸化スズ、酸化テルル、酸化 ナジウムのいずれかを用いることが好まし 。ここに記載した無機酸化物粒子であれば 電解法を用いてドーパント金属成分のドー ングが可能だからである。ここで言う無機 化物粒子に関しての製造方法には、特段の 定はない。例えば、湿式合成法、化学気相 応法、スパッタリング法、ゾル-ゲル法等の 種々の方法を採用することができる。
そして、前記工程Aで用いる無機酸化物粒 子は、その平均1次粒子径が1nm~30nmのものを用 いることが好ましい。ここで、無機酸化物粒 子の平均1次粒子径の下限値を1nmとしている 、厳密に言えば1nm未満のものを完全に排除 る意味で記載したのではない。平均1次粒子 が1nm未満の場合、透過型電子顕微鏡を使用 て500000倍程度の倍率を採用しても、その粒 径の正確な測定が困難となるから、一応の 限値としている。一方、無機酸化物粒子の 均1次粒子径が30nmを超えても、特段の問題 ないが、本件発明が目的としている微粒の 電性無機酸化物粒子を得るという目的を逸 することになる。例えば、化粧品原料とし 用いる場合、1μm厚さ以下の薄く且つ微細な 明電極を形成する場合等の要求品質を満た ない場合がある。従って、無機酸化物粒子 製造安定性及びあらゆる分野での使用安定 を考えれば、5nm~20nmの範囲の粒子径の無機 化物粒子を使用することが好ましい。
そして、ここで明記しておくが、上述し 平均1次粒子径の範囲を超える大きな粒径の 粒子を用いることも可能である。この場合に は、後述する炭酸ガスのバブリングにより無 機酸化物粒子の溶解が起こり、炭酸亜鉛等の 金属塩が生じる。この過程で、当初の無機酸 化物粒子の粒径が小さくなるからである。こ の炭酸ガスバブリングに関しては、後述する 。
次に、前記工程Aで調製する無機酸化物粒 子含有スラリーは、無機酸化物粒子を5wt%?30wt %含有したものを用いることが好ましい。こ で、無機酸化物粒子含有スラリーとは、基 的に無機酸化物粒子を水に分散させたもの ある。ここで、無機酸化物粒子含有スラリ 中の無機酸化物粒子が5wt%未満の場合には、 機酸化物粒子の含有量が少なく、得られる 電性無機酸化物粒子の量も少なくなるため 工業的に要求される生産性を満足しない。 方、無機酸化物粒子含有スラリー中の無機 化物粒子が30wt%を超える場合には、スラリ 濃度が高くなりすぎて、攪拌が困難となり 反応系内で不均一な反応が起こりやすく、 つ、粒子同士の凝集化も起こりやすくなる 向がある。
また、本件発明に係る導電性無機酸化物 子の製造では、前記工程Aで調製する無機酸 化物粒子含有スラリーに電極を浸漬して電解 を行うのである、従って通電を可能とするた めの電解質を添加することが好ましい。この 電解質には、無機酸としては塩酸を用いるこ とも可能で好ましい。導電性無機酸化物粒子 の純度に大きな影響を与えないからである。 そして、電解質として、無機酸化物粒子の構 成金属成分を含む電解質を用いることも好ま しい。例えば、無機酸化物粒子に酸化亜鉛を 用いる場合には塩化亜鉛、無機酸化物粒子に 酸化チタニウムを用いる場合には硫酸チタン 、無機酸化物粒子にシリカを用いる場合には 珪酸ナトリウム、無機酸化物粒子にアルミナ を用いる場合には水酸化アルミニウム、無機 酸化物粒子にジルコニアを用いる場合には硫 酸ジルコニウム、無機酸化物粒子にマグネシ アを用いる場合には硫酸マグネシウムを用い る等である。その他、不純物とならず、導電 性を阻害しない電解質を添加することも可能 である。
そして、無機酸化物粒子含有スラリーの に、電解質は0.001mol/l~0.05mol/l濃度で含有す ことが好ましい。電解質が0.001mol/l未満の場 には、電解時に良好な通電ができず、ドー ント金属成分を均一に無機酸化物粒子へド ピング出来なくなる。一方、電解質が0.05mol /lを超えても、電解時の通電に何ら影響は出 いが、可溶性アノードとして陽極に配置し アルミニウム材の溶解が不均一になり、無 酸化物粒子へのドーパント金属成分のドー ングが不均一になると同時に、陰イオン量 適正でなければ、陰イオン自体が不純物成 を構成する。
工程B:この工程では、当該無機酸化物粒子 有スラリーの中に、ドーパント金属成分を 存させ、電解法で無機酸化物粒子内にドー ント金属成分を電解ドーピングする。ここ 言う無機酸化物粒子含有スラリーの中にド パント金属成分を共存させる方法としては 無機酸化物粒子含有スラリーの中にドーパ ト金属成分の水酸化物の如き化合物を当初 ら添加しておく方法、溶解性のドーパント 属成分で構成した電極を用い、通電するこ で無機酸化物粒子含有スラリーの中にドー ント金属成分を溶出させる方法、これらの 方を組み合わせた方法等の使用が可能であ 。例えば、無機酸化物粒子含有スラリーの にアルミニウム化合物である水酸化アルミ ウムを当初から添加するか、溶解性のアル ニウム電極を用い、通電により、無機酸化 粒子含有スラリーの中にアルミニウム成分 溶出させる方法等の使用が可能である。電 ドーピング時に無機酸化物粒子含有スラリ の中に、アルミニウム成分が共存していれ 足りるからである。そして、溶解性のドー ント金属成分で構成した電極を用いる場合 は、図1に示すように、無機酸化物粒子含有 スラリーを、電解ドーピング装置1の電解槽2 中に入れ、アノード電極3、カソード電極4 配置して、通電して電解することにより、 機酸化物粒子10内にドーパント金属成分を電 解ドーピングする。
この工程Bを説明するにあたり、最初に、電 解ドーピングのメカニズムに関して、主に酸 化亜鉛粒子にアルミニウムをドーピングする 場合を例にとり説明する。ここで言う電解ド ーピングとは、電極間に外部から電気エネル ギーを与え、所定の電気分解反応を起させ、 発生したイオンを、無機酸化物粒子に対して 複合化させる方法である。このときの電解反 応は、電極と酸化亜鉛スラリーとの境界面で 起こる電極反応(1次反応)と、Al 3+ イオンとZnOが複合化する2次反応とに分けら る。この2次反応を利用して酸化亜鉛等の無 酸化物粒子にドーパント金属成分を複合化 る。
このときの電解ドーピングは、陽極にアル ニウムで構成した可溶性アノードを用いる このときの陽極は、電気分解時に陽極からA l 3+ イオンが溶出する。そして、この溶出したAl 3+ イオンは、活性化した状態にあるためスラリ ー中で水酸化アルミニウムとなる。そして、 以下に述べる2プロセスのいずれか若しくは 方のプロセスが同時に起こることにより、 機酸化物粒子に対してドーパント金属成分 ドーピングが可能になると考えられる。以 に述べるドーピングプロセスに関係なく、 のような電解ドーピングは、薬品類の消費 非常に少ないことから、不純物の少ない状 でドーパント金属成分のドーピングを行う とができる点に特徴を備えている。以下、 ーパント金属成分として、アルミニウムを いて説明する。
第1のプロセスは、電解を行うことで、無機 酸化物粒子含有スラリーの中で、ドーパント 金属成分であるアルミニウム製陽極から溶出 したAl 3+ イオンが、水酸化アルミニウムへと転化し、 この水酸化アルミニウムが無機酸化物粒子表 面に付着し、その後、焼成を受けることによ り、水酸化物が酸化物へと転化し、同時にド ーパント金属成分であるアルミニウム成分が 無機酸化物粒子の粒内に拡散することでドー ピングが完了する。
第2のプロセスは、電解を行うことで、無機 酸化物粒子含有スラリーの中で、ドーパント 金属成分であるアルミニウム製陽極から溶出 したAl 3+ イオンが水酸化アルミニウムへと転化する。 また、一方では同時に、無機酸化物粒子含有 スラリーに含まれる無機酸化物粒子を炭酸ガ スバブリングを用いて、その一部又は全部を 溶解し、塩基性炭酸金属塩(例えば、炭酸亜 )となる。そして、水酸化アルミニウムと塩 性炭酸金属塩とが複合した共析物を形成し 、その後、焼成を受けることにより、水酸 物及び塩基性炭酸金属塩が酸化物へと転化 、ドーパント金属成分であるアルミニウム 分を均一に含んだ無機酸化物粒子となりド ピングが完了する。なお、この炭酸ガスバ リングは、電解ドーピングを行う前から無 酸化物粒子含有スラリーに対して行ってい も良い。
このようにドーパント金属成分としてのア ミニウム成分を、無機酸化物粒子に対して ーピングすると、導電性の無い無機酸化物 子に対して、以下のような理論で導電性を 与できる。酸化亜鉛粒子を例にとって説明 る。即ち、酸化亜鉛粒子を構成する酸化亜 (ZnO)は、ウルツ鉱型結晶構造を備える。こ ウルツ鉱型結晶構造とは、陰イオンと陽イ ンとが1:1の割合で結合したイオン結晶にみ れる結晶構造の一種である。このときの酸 物イオンの形成する六方最密格子配列と亜 イオンの形成する六方最密格子配列とが組 合わさってできる構造と言える。即ち、一 の六方最密格子が、他方の六方最密格子の さ方向に、六角柱の高さの3/8分ずれて重な 合ったものと見なせる。ドーパント金属成 を酸化亜鉛粒子にドーピングすると、酸化 鉛粒子の亜鉛サイトにAl 3+ イオン等のドーパント金属イオンが置換する と考えられる。ここで、Zn 2+ イオンは最外郭電子が2個であるのに対し、 換したドーパント金属イオンは最外郭電子 1,3,5個あることを考えるに、例えば、Zn 2+ イオンがAl 3+ イオンに置換すると、相対的に電子が一つ余 った状態になる。この余った電子が、自由電 子となり、この自由電子が増加すると、電流 が流れやすくなる。その結果、酸化亜鉛粒子 の粉体抵抗が低下し、導電性を発揮すること になる。
ここで、半導体の電気的導通理論を考え わせてみる。純粋半導体の単結晶中に微少 の不純物を混入した物を不純物半導体と言 。そして、この不純物半導体には、n型半導 体とp型半導体とに分別できる。このn型半導 は、高純度の半導体材料(主としてシリコン )に砒素等のシリコンより価数が一つ大きい 素を不純物として微量添加して製造される このシリコンの結晶は、隣接したシリコン 子が互いの電子を共有して、それぞれの原 が8個の電子を持っている如き状態で結合し いる。この状態の電子は、原子に強く束縛 れ、殆ど電気伝導に寄与できない。従って 純粋なシリコン結晶は、導体でも絶縁体で なく、電流が流れにくい「半導体」の状態 ある。そこに、価電子を5個備える砒素を加 えることで、外殻で1個の電子が余り、その 子は砒素原子からの束縛が弱くなり自由に くことができるようになる。そして、電子 体は、マイナスの電荷を持っているので、 圧が加えられると、この電子がプラス電極 向かって流れることになる。
酸化亜鉛粒子にドーパント金属成分とし アルミニウム成分をドーピングすると、こ で述べたn型半導体の導電理論の適用が可能 になる。酸化亜鉛のエネルギーバンドで考え れば、エネルギーギャップを越えて伝導帯に 電子が励起されれば、伝導帯の電子は自由に 動くことができ、電流を流すことができるよ うになる。酸化亜鉛の場合、価電子帯と伝導 体とのエネルギーギャップは3.2eV程度の半導 である。従って、室温においては、熱的に 電子帯から伝導体へと励起される電子の数 少なく、粉体抵抗は非常に大きくなる。し し、ドーパント金属成分をドーピングする とで、外殻に一つ余った自由電子、ホール 、ドナーレベルを形成し、室温程度でも電 が容易にドーパント金属イオンからはなれ ことができ、その結果,室温下で電気伝導体 として機能する導電性亜鉛酸化物粒子となる 。
そして、工程Bで用いる陽極には、ドーパ ント金属成分で構成した溶解性アノード電極 (例えば、アルミニウム電極)を用いることが ましい。このように溶解性アノード電極を いることで、通電量に応じて、ドーパント 属イオンが溶出するため、電解に供してい 無機酸化物粒子含有スラリーの中でのドー ント金属イオン量を一定レベルに維持する とが可能であり、電解の安定性が向上する なお、ここで溶解性アノードとしてアルミ ウム電極を用いる場合には、所謂純アルミ ウムを用いることが好ましい。合金系のア ミニウム材を用いると、マンガン、鉄等の 純物元素量が増加して、得られる導電性無 酸化物粒子の純度が低下するため好ましく い。
ここで、電解液中でのドーパント金属濃度 関しては、ドーパント金属の酸化物(ドーパ ント金属がアルミニウムである場合には酸化 アルミニウム(Al 2 O 3 ))換算で0.1wt%~20.0wt%含有した範囲にあること 好ましい。このドーパント金属濃度が0.1wt% 満の場合には、ドーパント金属成分のドー ング速度が遅く、ドーピング量も少なくな ため、無機酸化物粒子から十分な導電性能 備えた導電性無機粒子を得ることが困難と る。一方、このドーパント金属濃度が20.0wt% 超える場合には、ドーピング量が過剰にな 、得られる導電性無機酸化物粒子のキャリ 濃度が過剰になるためキャリヤー移動度が 少し、ドーパント金属酸化物(例えば、Al 2 O 3 )の形成も顕著となり、粉体抵抗が高くなる め好ましくない。
また、前記工程Bで用いる電解法は、陰極 にもドーパント金属製のカソード電極を用い ることが好ましい。電解においては、陽極と 陰極との材質の組み合わせにより、その電解 時の分極状態に変化が生じ、適正な電解を可 能とするか否かの重要な要素となりうる。こ の点を考慮して、無機酸化物粒子にドーパン ト金属成分をドーピングする場合には、ドー パント金属製の溶解性アノード電極との組み 合わせを考慮して、陰極にはアルミニウム、 亜鉛等の最適なカソード電極を適宜選択使用 することが、溶解性アノード電極からのドー パント金属成分の溶出を促し、適正なドーピ ング操作が可能になる。
本件発明に係る導電性無機酸化物粒子の 造方法において、前記工程Bで用いる電解条 件として、無機酸化物粒子含有スラリーの攪 拌を行いつつ電解することが好ましい。静置 した無機酸化物粒子含有スラリーの中では、 当初攪拌をしていても、攪拌を停止すると無 機酸化物粒子が沈降するため、電解による均 一なドーピングが行えなくなるからである。
そして、前記工程Bで用いる電解法では、電 解通電時に炭酸ガスバブリングを行うことも 好ましい。これは炭酸ガスバブリングにより 、無機酸化物粒子含有スラリー中で無機酸化 物粒子の一部又は全部を溶解させ、塩基性炭 酸金属塩を生成させ、ドーパント金属の水酸 化と共析させ、熱分解することでより微細な 導電性酸化金属粒子を得るためである。従っ て、酸化亜鉛粒子の場合には、無機酸化物粒 子含有スラリー中で塩基性炭酸亜鉛Zn(CO 3 )を生成させることになる。
また、前記工程Bの電解法では、0.3mA/cm 2 ~100mA/cm 2 の電流密度で電解することが好ましい。この 電流密度が0.3mA/cm 2 未満の場合には、無機酸化物粒子に対する所 定量のドーパント金属成分のドーピング速度 が遅く、ドーピング量が少なくなる。ドーピ ング量が少ないとキャリヤー濃度が少なく、 導電性無機酸化物粒子に求められる導電性能 が得られない。一方、電流密度が100mA/cm 2 を超えるものとした場合には、無機酸化物粒 子に対するドーパント金属成分のドーピング 速度が過剰になり、ドーピング量が増加する 。このドーピング量が多いと、導電性無機酸 化物粒子としてのキャリヤ濃度が多くなり、 キャリヤー移動度が減少する。また、Al 2 O 3 等のドーパント金属酸化物が形成され抵抗が 高くなる傾向がある。
更に、前記工程Bで用いる電解は、無機酸 化物粒子含有スラリーの温度を30℃~85℃の範 として電解することが好ましい。液温が30 未満の場合には、ドーピング反応の速度が くなり、且つ、上述の炭酸ガスバブリング 行った際の無機酸化物粒子含有スラリー中 塩基性炭酸金属塩の生成が困難となる。一 、液温が85℃を超える場合には、無機酸化物 粒子含有スラリーの水分蒸発が顕著になり、 無機酸化物粒子含有スラリーに含まれる成分 の濃度を安定的に維持できないために、安定 した電解ドーピングが行えないために好まし くない。
そして、前記工程Bでは、電解ドーピング が終了した後、1時間以上スラリー攪拌を継 することで、粒子分散性を向上させる補助 拌を行うことも好ましい。仮に粒子同士が 解ドーピング時に再凝集しても、このよう 事後的な補助攪拌を行うことで、粒子同士 凝集状態を破壊して粒子分散性を向上させ ことが可能である。このときの攪拌方法と ては、攪拌バネによる攪拌、緩やかな流体 ル攪拌、T.K.フィルミックスと称される装置 に代表される層流式攪拌等の採用が可能で る。
工程C:この工程では、電解ドーピングの終 したスラリーを、濾過し、乾燥して粒子を 別採取する。このときの濾過方法及び乾燥 法に関しては、特段の限定はなく、公知の ずれの方法、装置の使用も可能である。
工程D:この工程では、濾別採取した粒子を 成して導電性無機酸化物粒子とする。本件 明に係る導電性無機酸化物粒子の製造方法 おいて、前記工程Dの焼成に用いる還元雰囲 気は、水素含有雰囲気、不活性ガス雰囲気、 アンモニアガス雰囲気および真空のいずれか であることが好ましい。ここで、還元雰囲気 又は非酸化性雰囲気を採用したのは、大気中 での焼成に比べ焼成速度が速く、その結果、 無機酸化物の結晶格子の原子サイト(例えば 酸化亜鉛における亜鉛サイト)に対し、ドー ント金属イオンの置換が容易になり、ドー ント金属成分を十分に固溶した状態となり 無機酸化物から電子が1つ放出されるため導 電性が発現し抵抗が下がるため、低抵抗の導 電性酸化物を得やすくなるからである。
そして、前記工程Dの焼成に用いる焼成温 度は、300℃~800℃であることが好ましい。300 未満の焼成温度の場合には、無機酸化物の 晶格子の原子サイト(例えば、酸化亜鉛にお る亜鉛サイト)に対し、アルミニウムイオン の置換が困難になり、その結果、良好な導電 性を備える導電性酸化物が得られにくくなる 。また、焼成に長時間を要するため、工業的 に求められる生産性を満足し得ない。一方、 500℃を超える焼成温度を採用した場合、無機 酸化物の結晶格子の原子サイト(例えば、酸 亜鉛における亜鉛サイト)に対するアルミニ ムイオンの置換は容易となるが、粒子同士 焼結が起こりやすくなり、粒子凝集を起こ て粗大な2次粒子に成長するため好ましくな い。以上の温度範囲で、導電性無機粒子とし て更に安定した品質と生産性とを考えると、 300℃~500℃の焼成温度を用いることが更に好 しい。
また、前記炭酸ガスバブリングを行う際に 、前記工程Cと工程Dとの間に、前記炭酸ガ バブリングにより生じた塩基性炭酸金属塩 熱分解する熱分解処理工程を設けることが ましい。この熱分解工程は、電解が終了し 焼成前の塩基性炭酸金属塩の付着した無機 化物粒子に対して行うものである。例えば 無機酸化物粒子として酸化亜鉛粒子を用い 場合には、この酸化亜鉛粒子に付着した塩 性炭酸亜鉛Zn(CO 3 )を熱分解させるためにおこなう。このとき 塩基性炭酸金属塩の熱分解温度として250℃~4 00℃、熱分解時間1時間~3時間、焼成雰囲気は 気雰囲気という範囲の条件を使用すること 好ましい。ここで、熱分解温度が250℃未満 場合には、迅速な塩基性炭酸金属塩の熱分 ができない。一方、熱分解温度が400℃を超 ると、塩基性炭酸金属塩の熱分解の熱分解 同時に、前記工程Dの焼成で生ずる現象が同 時に起こるため、良好な品質を備える導電性 無機酸化物粒子が得られない。なお、熱分解 時間は、選択した熱分解温度によって定めら れるものである。
<本件発明に係る導電性無機酸化物粒子の
態>
以上に述べてきた本件発明に係る導電性無
酸化物粉の製造方法は、従来に無い微粒の
電性無機酸化物粒子の製造に好適である。
って、原料として微粒の無機酸化物粒子を
いれば、平均1次粒子径が3nm~40nmのドーパン
金属成分をドーピングした導電性無機酸化
粒子が得られる。この粒子径の範囲は、原
として用いる無機酸化物粒子に、1nm~30nmの
均1次粒子径のものを用いた場合に得られる
のである。このレベルの平均1次粒子径を備
える導電性無機酸化物粒子で構成した導電性
酸化物粉は、従来の化学反応を利用した製造
方法では得ることができず、その結果、現在
の市場で流通している製品ではない。
そして、以上の製造方法をもって製造され 本件発明に係る導電性無機酸化物粉は、ド パント金属成分を、ドーパント金属酸化物( 例えば、酸化アルミニウム(Al 2 O 3 ))換算で0.1wt%~20.0wt%で含有する製品の提供が 能である。ここで、導電性無機酸化物粉の ーパント金属成分が、ドーパント金属酸化 換算で0.1wt%未満の場合には、ドーパント金 成分の無機酸化物粒子に対するドーピング が不足して、無機酸化物粒子への導電性の 与が困難となる。一方、導電性無機酸化物 のドーパント金属成分が、ドーパント金属 化物換算で換算で20.0wt%を超えてる場合、ド パント金属成分のドーピング後の導電性無 酸化物粒子の導電性が更に向上していくも でもなく、資源の無駄遣いとなり好ましく い。
また、本件発明に係る導電性無機酸化物 は、その芯材として用いる前記無機酸化物 子は、酸化亜鉛粒子、酸化銅、酸化チタニ ム粒子、シリカ粒子、アルミナ粒子、ジル ニア粒子、マグネシア粒子、酸化セリウム 子、酸化ニッケル粒子、酸化スズ粒子、酸 テルル粒子、酸化バナジウム粒子のいずれ を選択的に用いることが好ましい。少なく も、ここに列記した無機酸化物粒子は、ド パント金属成分のドーピングに行うにあた 、上記製造方法を適用するのに適しており 効率の良いドーパント金属成分のドーピン が可能だからである。
更に、本件発明に係る導電性無機酸化物 は、導電性無機酸化物粉を100wt%としたとき 無機酸化物粒子の構成金属成分量(亜鉛)、 ーパント金属成分量、酸素成分量の各成分 合計成分量が99.9wt%以上とすることが可能で る。この各成分の合計成分量は、所謂純度 同一視できるものであり、以下「純度」と する。従来の、化学的反応を用いた湿式合 法では、導電性無機酸化物粒子の製造に硫 アルミニウムを使用するため、これに由来 る硫酸アニオンの残留量が多く、得られた 電性無機酸化物粒子に対して硫酸アニオン 多く混入しており、粉体抵抗又は形成した 体の高抵抗化が発生していた。このときの 度は、99.8wt%が限度である。ところが、上述 の本件発明に係る導電性無機酸化物粉の製造 方法を用いると、導電性無機酸化物粒子に対 する硫酸アニオンの混入が少なくなり、本件 発明に係る導電性無機酸化物粉の粉体抵抗又 はこれを用いて形成した導体抵抗も低くなる 。
以上に述べてきた本件発明に係る導電性無 酸化物粉は、極めて微細な粒子から構成さ ていても、良好な粉体抵抗を備える。これ ドーパントであるドーパント金属成分が、 機酸化物粒子内へ均一に分散し、且つ、導 性を阻害する不純物レベルが低いためであ と考えられる。このときの粉体抵抗は、当 導電性無機酸化物粉1.0gを円筒型の容器(内 18mm)に装填し、100kg/cm 2 の圧力を加えた圧縮状態で、両端の抵抗を測 定して、算出可能な粉体抵抗率を用いて表し ている。そして、この粉体抵抗率が500ω・cm 下という低抵抗を示すものになる。以下、 件発明の技術的思想の内容の理解が、より 易となるように実施例を示して説明する。
この実施例では、石原産業株式会社製の酸 亜鉛(ZnO)粒子(CP-1)にアルミニウム成分(Al 3+ )をドーピングさせた。ここでは、図1に示す 解ドーピング装置1を用いた。この電解ドー ピング装置1は、電解槽2、アノード電極3(ア ミニウム電極)、カソード電極4(アルミニウ 電極)、攪拌手段5、外部電源6とから構成さ ている。なお、アノード電極3及びカソード 極4の双方共に6.0cm×6.0cmのアルミニウム板を 用い、アノード電極3とカソード電極4との極 距離は、3.0cmとした。以下、工程ごとに説 する。
工程A: 電解ドーピング装置1の電解槽2に400ml イオン交換水を入れ、ここに無機酸化物粒 として酸化亜鉛粉を10g、及び、電解質とし 0.05gの塩化亜鉛(ZnCl 2 )を添加して、攪拌手段5で攪拌することで、 化亜鉛粒子含有スラリー7を調製した。なお 、ここで用いた酸化亜鉛粉は、平均1次粒子 が20nmの酸化亜鉛粒子で構成されたものであ 。そして、攪拌手段は、マグネティックス ーラを用いた。
工程B: この工程では、当該酸化亜鉛粒子 有スラリーの中で、電解通電を開始して、 ノード電極3であるアルミニウム電極からア ミニウムイオンの溶出を行い、溶出したア ミニウムイオンが当該酸化亜鉛粒子含有ス リー中で水酸化アルミニウムに転化して、 酸化アルミニウムの共存状態を形成する。 お、ここでの電解条件は、合成電流(200mA), 成時間(1時間),合成温度(40℃)の条件を採用し た。
また、電解通電の開始と同時に、炭酸ガス ブリング(炭酸ガス流量100ml/min)を行い、当 酸化亜鉛粒子含有スラリー中の酸化亜鉛粒 の一部を溶解させ、当初の酸化亜鉛粒子を に微細化すると同時に、塩基性炭酸亜鉛(Zn(C O 3 ))を生成させた。
即ち、微粒化して存在する未溶解の酸化亜 粒子は、陽極から溶出したAl 3+ イオンが水酸化アルミニウムへと転化し、こ の水酸化アルミニウムが粒子表面に付着させ ることを意図した。同時に、炭酸ガスバブリ ングにより生成した塩基性炭酸亜鉛は、水酸 化アルミニウムと塩基性炭酸金属塩とが複合 した共析物を形成させることを意図した。即 ち、上述の第1のプロセスと第2のプロセスと 同時に行った。
そして、電解が終了した後、補助攪拌と て24時間のスラリー攪拌を継続し、粒子分 性を向上させた。
工程C:ここでは、電解ドーピングが終了し 補助攪拌の終了したスラリーを、吸引ろ過 、乾燥機内で105℃×24時間の乾燥を行い、粒 子を濾別採取した。
そして、この実施例では、炭酸ガスバブ ングを行っているので、炭酸ガスバブリン により生じた塩基性炭酸亜鉛を熱分解する 分解処理工程を設けた。このときの熱分解 件には、分解温度300℃,加熱時間1時間,加熱 囲気は大気雰囲気という条件を採用した。
工程D:ここでは、塩基性炭酸亜鉛の熱分解の 了した粒子を焼成して導電性無機酸化物粒 を得た。このときの焼成雰囲気には、還元 雰囲気として100%H 2 を用い、焼成温度には400℃、焼成時間は3時 とした。
この実施例では、石原産業株式会社製の酸 亜鉛(ZnO)粒子(CP-1)にガリウム分(Ga 3 +)をドーピングさせた。ここでは、図1に示す 電解ドーピング装置1を用いた。この電解ド ピング装置1は、電解槽2、アノード電極3(ガ ウム電極)、カソード電極4(銅電極)、攪拌手 段5、外部電源6とから構成されている。なお アノード電極3及びカソード電極4の双方共 6.0cm×6.0cmの銅板を用い、アノード電極3とカ ード電極4との極間距離は、3.0cmとした。以 、工程ごとに説明する。
工程A: 電解ドーピング装置1の電解槽2に400ml イオン交換水を入れ、ここに無機酸化物粒 として酸化亜鉛粉を10g、及び、電解質とし 0.05gの塩化亜鉛(ZnCl 2 )を添加して、攪拌手段5で攪拌することで、 化亜鉛粒子含有スラリー7を調製した。なお 、ここで用いた酸化亜鉛粉は、平均1次粒子 が20nmの酸化亜鉛粒子で構成されたものであ 。そして、攪拌手段は、マグネティックス ーラを用いた。
工程B: この工程では、当該酸化亜鉛粒子 有スラリーの中で、電解通電を開始して、 ノード電極3である銅電極からガリウムイオ の溶出を行い、溶出したガリウムイオンが 該酸化亜鉛粒子含有スラリー中で水酸化ガ ウムに転化して、水酸化ガリウムの共存状 を形成する。なお、ここでの電解条件は、 成電流(100mA),合成時間(1時間),合成温度(40℃) の条件を採用した。
また、電解通電の開始と同時に、炭酸ガス ブリング(炭酸ガス流量100ml/min)を行い、当 酸化亜鉛粒子含有スラリー中の酸化亜鉛粒 の一部を溶解させ、当初の酸化亜鉛粒子を に微細化すると同時に、塩基性炭酸亜鉛(Zn(C O 3 ))を生成させた。
即ち、微粒化して存在する未溶解の酸化亜 粒子は、陽極から溶出したGa 3 +イオンが水酸化ガリウムへと転化し、この 酸化ガリウムが粒子表面に付着させること 意図した。同時に、炭酸ガスバブリングに り生成した塩基性炭酸亜鉛は、水酸化ガリ ムと塩基性炭酸金属塩とが複合した共析物 形成させることを意図した。即ち、上述の 1のプロセスと第2のプロセスとを同時に行っ た。
そして、電解が終了した後、補助攪拌と て24時間のスラリー攪拌を継続し、粒子分 性を向上させた。
工程C:ここでは、電解ドーピングが終了し 補助攪拌の終了したスラリーを、吸引ろ過 、乾燥機内で105℃×24時間の乾燥を行い、粒 子を濾別採取した。
そして、この実施例では、炭酸ガスバブ ングを行っているので、炭酸ガスバブリン により生じた塩基性炭酸亜鉛を熱分解する 分解処理工程を設けた。このときの熱分解 件には、分解温度300℃,加熱時間1時間,加熱 囲気は大気雰囲気という条件を採用した。
工程D:ここでは、塩基性炭酸亜鉛の熱分解の 了した粒子を焼成して導電性無機酸化物粒 を得た。このときの焼成雰囲気には、還元 雰囲気として100%H 2 を用い、焼成温度には400℃、焼成時間は3時 とした。
この実施例では、石原産業株式会社製の酸 亜鉛(ZnO)粒子(CP-1)にインジウム分(Ir 3 +)をドーピングさせた。ここでは、図1に示す 電解ドーピング装置1を用いた。この電解ド ピング装置1は、電解槽2、アノード電極3(イ ジウム電極)、カソード電極4(銅電極)、攪拌 手段5、外部電源6とから構成されている。な 、アノード電極3及びカソード電極4の双方 に6.0cm×6.0cmの銅板を用い、アノード電極3と ソード電極4との極間距離は、3.0cmとした。 下、工程ごとに説明する。
工程A: 電解ドーピング装置1の電解槽2に400ml イオン交換水を入れ、ここに無機酸化物粒 として酸化亜鉛粉を10g、及び、電解質とし 0.05gの塩化亜鉛(ZnCl 2 )を添加して、攪拌手段5で攪拌することで、 化亜鉛粒子含有スラリー7を調製した。なお 、ここで用いた酸化亜鉛粉は、平均1次粒子 が20nmの酸化亜鉛粒子で構成されたものであ 。そして、攪拌手段は、マグネティックス ーラを用いた。
工程B: この工程では、当該酸化亜鉛粒子 有スラリーの中で、電解通電を開始して、 ノード電極3であるイリジウム電極からイリ ウムイオンの溶出を行い、溶出したイリジ ムイオンが当該酸化亜鉛粒子含有スラリー で水酸化イリジウムに転化して、水酸化イ ジウムの共存状態を形成する。なお、ここ の電解条件は、合成電流(100mA),合成時間(1時 間),合成温度(40℃)の条件を採用した。
また、電解通電の開始と同時に、炭酸ガス ブリング(炭酸ガス流量100ml/min)を行い、当 酸化亜鉛粒子含有スラリー中の酸化亜鉛粒 の一部を溶解させ、当初の酸化亜鉛粒子を に微細化すると同時に、塩基性炭酸亜鉛(Zn(C O 3 ))を生成させた。
即ち、微粒化して存在する未溶解の酸化亜 粒子は、陽極から溶出したIr 3 +イオンが水酸化インジウムへと転化し、こ 水酸化インジウムが粒子表面に付着させる とを意図した。同時に、炭酸ガスバブリン により生成した塩基性炭酸亜鉛は、水酸化 リジウムと塩基性炭酸金属塩とが複合した 析物を形成させることを意図した。即ち、 述の第1のプロセスと第2のプロセスとを同時 に行った。
そして、電解が終了した後、補助攪拌と て24時間のスラリー攪拌を継続し、粒子分 性を向上させた。
工程C:ここでは、電解ドーピングが終了し 補助攪拌の終了したスラリーを、吸引ろ過 、乾燥機内で105℃×24時間の乾燥を行い、粒 子を濾別採取した。
そして、この実施例では、炭酸ガスバブ ングを行っているので、炭酸ガスバブリン により生じた塩基性炭酸亜鉛を熱分解する 分解処理工程を設けた。このときの熱分解 件には、分解温度300℃,加熱時間1時間,加熱 囲気は大気雰囲気という条件を採用した。
工程D:ここでは、塩基性炭酸亜鉛の熱分解の 了した粒子を焼成して導電性無機酸化物粒 を得た。このときの焼成雰囲気には、還元 雰囲気として100%H 2 を用い、焼成温度には400℃、焼成時間は3時 とした。
この実施例では、石原産業株式会社製の酸 亜鉛(ZnO)粒子(CP-1)に銅成分(Cu 1 +)をドーピングさせた。ここでは、図1に示す 電解ドーピング装置1を用いた。この電解ド ピング装置1は、電解槽2、アノード電極3(銅 極)、カソード電極4(銅電極)、攪拌手段5、 部電源6とから構成されている。なお、アノ ド電極3及びカソード電極4の双方共に6.0cm×6 .0cmの銅板を用い、アノード電極3とカソード 極4との極間距離は、3.0cmとした。以下、工 ごとに説明する。
工程A: 電解ドーピング装置1の電解槽2に400ml イオン交換水を入れ、ここに無機酸化物粒 として酸化亜鉛粉を10g、及び、電解質とし 0.05gの塩化亜鉛(ZnCl 2 )を添加して、攪拌手段5で攪拌することで、 化亜鉛粒子含有スラリー7を調製した。なお 、ここで用いた酸化亜鉛粉は、平均1次粒子 が20nmの酸化亜鉛粒子で構成されたものであ 。そして、攪拌手段は、マグネティックス ーラを用いた。
工程B: この工程では、当該酸化亜鉛粒子 有スラリーの中で、電解通電を開始して、 ノード電極3である銅電極から銅イオンの溶 を行い、溶出した銅イオンが当該酸化亜鉛 子含有スラリー中で水酸化銅に転化して、 酸化銅の共存状態を形成する。なお、ここ の電解条件は、合成電流(100mA),合成時間(0.5 間),合成温度(40℃)の条件を採用した。
また、電解通電の開始と同時に、炭酸ガス ブリング(炭酸ガス流量100ml/min)を行い、当 酸化亜鉛粒子含有スラリー中の酸化亜鉛粒 の一部を溶解させ、当初の酸化亜鉛粒子を に微細化すると同時に、塩基性炭酸亜鉛(Zn(C O 3 ))を生成させた。
即ち、微粒化して存在する未溶解の酸化 鉛粒子は、陽極から溶出した銅イオンが、 の水酸化銅が粒子表面に付着させることを 図した。同時に、炭酸ガスバブリングによ 生成した塩基性炭酸亜鉛は、水酸化銅と塩 性炭酸金属塩とが複合した共析物を形成さ ることを意図した。即ち、上述の第1のプロ セスと第2のプロセスとを同時に行った。
そして、電解が終了した後、補助攪拌と て24時間のスラリー攪拌を継続し、粒子分 性を向上させた。
工程C:ここでは、電解ドーピングが終了し 補助攪拌の終了したスラリーを、吸引ろ過 、乾燥機内で105℃×24時間の乾燥を行い、粒 子を濾別採取した。
そして、この実施例では、炭酸ガスバブ ングを行っているので、炭酸ガスバブリン により生じた塩基性炭酸亜鉛を熱分解する 分解処理工程を設けた。このときの熱分解 件には、分解温度300℃,加熱時間1時間,加熱 囲気は大気雰囲気という条件を採用した。
工程D:ここでは、塩基性炭酸亜鉛の熱分解の 了した粒子を焼成して導電性無機酸化物粒 を得た。このときの焼成雰囲気には、還元 雰囲気として100%H 2 を用い、焼成温度には400℃、焼成時間は3時 とした。
<導電性無機酸化物の評価結果>
抵抗測定: 得られた導電性酸化亜鉛粒子で構
成した導電性酸化亜鉛粉を用いて、粉体抵抗
の測定を行った。このときの粉体抵抗は、粉
体1.0gを円筒型の容器(内径18mm)に装填し、上
より100kg/cm 2
の圧力を加えた圧縮状態で、両端の抵抗を測
定し、得られた抵抗値から粉体抵抗率を、以
下の数1で算出した。
その結果、従来の湿式反応法による塩類 ーピングで得られた市販品(ハクスイテック 株式会社製:23-K)の導電性酸化亜鉛粒子の粉体 抵抗は、500ω・cmであった。これに対し、本 発明に係る電解ドーピング法で得られた導 性酸化亜鉛粒子の粉体抵抗は、100ω・cmであ た。即ち、本件発明に係る電解ドーピング で得られた導電性酸化亜鉛粒子は、従来の 販品の導電性酸化亜鉛粒子と比べて、極め 低い粉体抵抗を備えることが理解できる。
成分含有量測定: 得られた導電性酸化亜鉛 粒子に含まれるドーパント金属成分のドーピ ング率は、原子吸光法を用いて測定した。原 子吸光用試料の調製方法については、得られ た導電性酸化亜鉛粒子0.2gを、100mlのビーカー に入れ、ここに塩酸:水=1:1を50ml加え煮沸した 。これを濾過して水で洗浄した。このときの 濾液と洗液とは、100mlのメスフラスコに集め 水で標線まで希釈し、これを原子吸光分析 の試料とした。そして、原子吸光分析にお る吸光度の測定は,既知のドーパント金属成 分濃度の標準試料を用いてドーパント金属成 分と吸光度との関係を求めて検量線を作成し 、未知試料で得られた吸光度を、この検量線 に外挿してドーパント金属成分濃度を検量し 、導電性酸化亜鉛粒子に含まれるドーパント 金属成分含有量を算出した。
また、その他の成分に関しては、リガク 波長分散型蛍光X線分析装置RIX-3000(管電圧: 50KV、管電流:50mA)を用いて分析した。
その結果、上述の実施例1~実施例4で得ら た各導電性酸化亜鉛粒子のドーパント金属 分ドープ量は約1wt%であり、亜鉛、ドーパン ト金属成分及び酸素の各成分の合計成分量が 99.9wt%以上であった。これに対し、上記市販 は、ドーパント金属成分ドープ量は約1wt%で るが、亜鉛、ドーパント金属成分及び酸素 各成分の合計成分量が99.8wt%であった。よっ て、市販品よりも、実施例に係る導電性酸化 亜鉛粒子の純度が高いことが分かる。
平均1次粒子径の測定: 得られた導電性酸 亜鉛粒子の透過型電子顕微鏡の明視野像を いて、粒子径の直接観察を行った。そして 30個以上の粒子の粒子径を測定して、その平 均値を平均1次粒子径とした。その結果、従 の湿式反応法による塩類ドーピングで得ら た市販品の導電性酸化亜鉛粒子の平均1次粒 径は、図3から理解できるように約200nmであ た。これに対し、本件発明に係る電解ドー ング法で得られた導電性酸化亜鉛粒子の平 1次粒子径は、図2から理解できるように約20 nmであった。即ち、本件発明に係る電解ドー ング法で得られた導電性酸化亜鉛粒子は、 来の市販品の導電性酸化亜鉛粒子と比べて 極めて微細な粒径を備えることが理解でき 。
また、電解ドーピングによって得られた 化亜鉛粒子と市販の酸化亜鉛粒子の中での 亜鉛、酸素、アルミニウムの分布状態を調 るため、透過型電子顕微鏡を用いて元素マ ピングを行った。その結果を、図4に示して いる。図4(a)が本件発明に係る電解ドーピン 法で得られた導電性酸化亜鉛粒子であり、 4(b)が市販の湿式反応法で得られた導電性酸 亜鉛粒子である。この図4(a)及び図4(b)にお て、左の観察像の大きな四角で囲った領域 、各元素のマッピングを行い、各元素ごと マッピング状態を右側に並べて掲載してい 。この図4(a)及び図4(b)の対比から明らかなよ うに、各元素共に、電解ドーピングを用いた 場合の方が市販の導電性酸化亜鉛粒子と比べ て、元素の偏在が少なく、均一な分布状態が 得られていることが理解できる。
なお、以上の透過型電子顕微鏡観察用の 料は、導電性無機酸化亜鉛粒子をエポキシ 樹脂の中に混合分散させて硬化させた後、 クロトームにより導電性無機酸化亜鉛粒子 含んだ70nm厚にスライスして薄膜試料とした 。そして、この薄膜試料を、コロジオ膜に貼 り付け透過型電子顕微鏡観察用試料として用 いた。
本件出願に係る導電性無機酸化物粒子の 造方法は、従来の製造方法では製造不可能 あった、微細で粉体抵抗の低い導電性無機 化物粒子を得ることができる。従って、こ 製造方法で得られた微細な導電性無機酸化 粒子は、電子材料分野では透明電極を形成 るためのペースト又はインク原料としての 用すると、インク化又はペースト化する際 樹脂への均一混合が可能で、これらを用い 形成したコーティング膜、フィルム等で透 性に優れた電極膜、塗膜等を得ることがで る。また、導電性無機酸化物粒子としての 子径が微細であるため、化粧品の分野での 用も可能となり、例えば、ファンデーショ に使用すれば、素肌に薄く透明感のある状 であっても、十分なUV遮蔽効果を得ること でき、素肌感のある化粧状態を得ることが 来る。また、酸化亜鉛微粉末を化粧料に配 することにより、紫外線を吸収するのみな ず、赤外線の透過を防止し、肌に対する熱 を和らげる事ができる。さらに、本件発明 係る導電性無機酸化物粒子は微粒であるた 、帯電防止を目的としたゴム製品、プラス ック製品、塗料製品に添加して用いる酸化 鉛粉体の代替えとしての使用も可能となり より少ない配合で高い導電率が得られるた 、ゴム製品、プラスチック製品、塗料製品 コストダウン、透明性の向上も可能にする
1 電解ドーピング装置
2 電解槽
3 アノード電極
4 カソード電極
5 攪拌手段
6 外部電源
7 無機酸化物粒子含有スラリー(酸化亜鉛粒
子含有スラリー)
10 無機酸化物粒子
