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Title:
PROCESS FOR PRODUCING LIQUID CRYSTAL DISPLAY DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/093580
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a process for producing a liquid crystal display device comprising at least a pair of substrates holding a liquid crystal layer therebetween and a pixel electrode superimposed on the liquid crystal layer side of the pair of substrates. The pixel electrode in at least one of the pair of substrates is formed of a transparent electroconductive film comprising zinc oxide as a fundamental constituent material. The production process comprises the step of forming a zinc oxide-type transparent electroconductive film on the substrates by sputtering using a target of a zinc oxide-type material to form the pixel electrodes. In the step of forming the pixel electrodes, sputtering is carried out in an atmosphere containing two or three materials selected from the group consisting of hydrogen gas, oxygen gas, and water vapor.

Inventors:
TAKAHASHI, Hirohisa (ULVAC Inc., 523, Yokota, Sanmu-sh, Chiba 97, 2891297, JP)
高橋 明久 (〒97 千葉県山武市横田523 株式会社アルバック 千葉超材料研究所内 Chiba, 2891297, JP)
Application Number:
JP2009/050781
Publication Date:
July 30, 2009
Filing Date:
January 20, 2009
Export Citation:
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Assignee:
ULVAC, Inc. (2500, Hagisono Chigasaki-sh, Kanagawa 43, 2538543, JP)
株式会社アルバック (〒43 神奈川県茅ヶ崎市萩園2500 Kanagawa, 2538543, JP)
TAKAHASHI, Hirohisa (ULVAC Inc., 523, Yokota, Sanmu-sh, Chiba 97, 2891297, JP)
International Classes:
G02F1/1343; C23C14/08; C23C14/34; H01B13/00
Attorney, Agent or Firm:
SHIGA, Masatake (1-9-2, Marunouchi Chiyoda-k, Tokyo 20, 1006620, JP)
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Claims:
 液晶層を挟持する一対の基板と、この一対の基板の液晶層側に重ねて形成される画素電極とを少なくとも備え、前記一対の基板のうち、少なくともいずれか一方の前記基板の画素電極が、酸化亜鉛を基本構成材料とする透明導電膜からなる液晶表示装置の製造方法であって、
 酸化亜鉛系材料からなるターゲットを用いて、スパッタ法により前記基板上に酸化亜鉛系の透明導電膜を成膜することにより前記画素電極を形成する工程を備え、
 前記画素電極の形成工程では、水素ガス、酸素ガス、水蒸気の群から選択される2種または3種を含む雰囲気中にてスパッタを行うことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
 前記水素ガスの分圧(P H2 )と前記酸素ガスの分圧(P O2 )との比R(P H2 /P O2 )は、
     R=P H2 /P O2 ≧5   ……(1)
 を満たすことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置の製造方法。
 前記スパッタ電圧は340V以下であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置の製造方法。
 前記スパッタ電圧は、直流電圧に高周波電圧を重畳したことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置の製造方法。
 前記ターゲットの表面における水平磁界の強度の最大値は、600ガウス以上であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置の製造方法。
 前記液晶表示装置は、前記液晶層と前記基板との間に、さらにカラーフィルタを備え、前記画素電極は、前記カラーフィルタと前記液晶層との間に形成されることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置の製造方法。
 前記酸化亜鉛系材料は、アルミニウム添加酸化亜鉛またはガリウム添加酸化亜鉛であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置の製造方法。
Description:
液晶表示装置の製造方法

 本発明は、液晶表示装置の製造方法、詳し は、液晶表示装置の画素電極として用いら る透明導電膜の製造方法に関する。
 本願は、2008年01月24日に、日本国に出願さ た特願2008-013680号に基づき優先権を主張し、 その内容をここに援用する。

 従来から、液晶表示装置(LCD)の画素電極を す透明導電膜の材料として、ITO(In 2 O 3 -SnO 2 )が利用されている。しかしながら、ITOの原 となるインジウム(In)は希少金属であり、今 は入手困難によるコスト上昇が予想される そこで、ITOに替わる透明導電膜の材料とし 、豊富かつ安価なZnO系材料が注目されてい (例えば、特許文献1参照)。ZnO系材料は、大 基板への均一成膜が可能なスパッタリング 適している。成膜装置に関しては、ITO等のI n 2 O 3 系材料のターゲットを、ZnO系材料のターゲッ トに変更することで、成膜可能である。また ZnO系材料は、In 2 O 3 系材料のように絶縁性の高い低級酸化物(InO) 持たない。そのため、スパッタリングでの 常が発生し難い。

特開平9-87833号公報

 従来のZnO系材料を用いた画素電極をなす 明導電膜では、透明性こそITO膜と遜色ない のの、表面抵抗が高いという問題点があっ 。そこで、ZnO系材料を用いた透明導電膜の 面抵抗を所望の値まで下げるために、スパ タの際にチャンバー内に還元ガスとして水 ガスを導入し、この還元雰囲気中にて成膜 る方法が提案されている。

 しかしながら、この場合、得られた透明 電膜の表面抵抗は確かに低下するものの、 の表面に僅かながら金属光沢が生じてしま 。そのため、光透過率が低下し、液晶表示 置の視認性が低下するという課題があった

 本発明は、上記の課題を解決するために されたものであって、酸化亜鉛系の材料を いて形成された、画素電極をなす透明導電 の表面抵抗を低下させるとともに、可視光 の透過性を良好に保ち、視認性を向上させ 液晶表示装置の製造方法の提供を目的とす 。

 本発明は、上記課題を解決して係る目的を 成するために以下の手段を採用した。
 (1)本発明の液晶表示装置の製造方法は、液 層を挟持する一対の基板と、この一対の基 の液晶層側に重ねて形成される画素電極と 少なくとも備え、前記一対の基板のうち、 なくともいずれか一方の前記基板の画素電 が、酸化亜鉛を基本構成材料とする透明導 膜からなる液晶表示装置の製造方法であっ 、酸化亜鉛系材料からなるターゲットを用 て、スパッタ法により前記基板上に酸化亜 系の透明導電膜を成膜することにより前記 素電極を形成する工程を備え、前記画素電 の形成工程では、水素ガス、酸素ガス、水 気の群から選択される2種または3種を含む 囲気中にてスパッタを行う。

 上記の液晶表示装置の製造方法は、以下の うに行なってもよい。
 (2)前記水素ガスの分圧(P H2 )と前記酸素ガスの分圧(P O2 )との比R(P H2 /P O2 )は、
     R=P H2 /P O2 ≧5   ……(1)
 を満たす。
 上記(2)の場合、R=P H2 /P O2 ≧5を満たすことで、比抵抗1000μω・cm以下の 明導電膜が得られる。

 (3)前記スパッタ電圧は340V以下である。
 上記(3)の場合、放電電圧を下げることによ 、結晶格子の整った酸化亜鉛系の透明導電 を成膜できる。ゆえに、得られた透明導電 の比抵抗は低くなる。
 (4)前記スパッタ電圧は、直流電圧に高周波 圧を重畳する。
 上記(4)の場合、直流電圧に高周波電圧を重 することで、放電電圧をさらに下げられる
 (5)前記ターゲットの表面における水平磁界 強度の最大値は、600ガウス以上である。
 上記(5)の場合、水平磁界の強度の最大値を 600ガウス以上とすることで放電電圧を下げ れる。
 (6)前記液晶表示装置は、前記液晶層と前記 板との間に、さらにカラーフィルタを備え 前記画素電極は、前記カラーフィルタと前 液晶層との間に形成する。
 (7)前記酸化亜鉛系材料は、アルミニウム添 酸化亜鉛またはガリウム添加酸化亜鉛であ 。

 上記(1)に記載の液晶表示装置の製造方法 よれば、液晶表示装置の画素電極をなす酸 亜鉛系の透明導電膜をスパッタ法によって 膜する際に、水素ガス、酸素ガス、水蒸気 群から選択される2種または3種を含む雰囲 中にてスパッタを行う。そのため、酸化亜 系の透明導電膜を成膜する際の雰囲気を、 素ガス、酸素ガス、水蒸気の群から選択さ る2種または3種を含む雰囲気、すなわち還元 性ガスと酸化性ガスとの比が調和した雰囲気 にできる。よって、この雰囲気下にてスパッ タを行えば、得られた透明導電膜は、酸化亜 鉛結晶中の酸素空孔の数が制御されて、所望 の導電率を有する膜となる。そのため、その 表面抵抗も低下し所望の表面抵抗の値となる 。

 また、得られた透明導電膜は、金属光沢が じること無く、可視光線に対する透明性を 持できる。しかも、可視光線に対する透明 を維持できる。
 したがって、電気抵抗値が低く、可視光線 透過性に優れた液晶表示装置の画素電極を す酸化亜鉛系の透明導電膜を容易に成膜で る。これにより、低消費電力で、かつ透明 が高く視認性に優れた液晶表示装置の製造 可能になる。

図1は、本発明の液晶表示装置の製造方 法に好適な成膜装置を示す概略構成図である 。 図2は、本発明の液晶表示装置の製造方 法に好適な成膜装置を示す断面図である。 図3は、成膜装置の別な一例を示す断面 図である。 図4は、本発明の製造方法によって形成 される液晶表示装置の一例を示す断面図であ る。 図5は、実施例1の導入ガスの効果を示 グラフである。 図6は、実施例2の導入ガスの効果を示 グラフである。 図7は、実施例3の導入ガスの効果を示 グラフである。 図8は、実施例4の導入ガスの効果を示 グラフである。 図9は、実施例5の導入ガスの効果を示 グラフである。 図10は、実施例6の導入ガスの効果を示 すグラフである。 図11は、実施例7の導入ガスの効果を示 すグラフである。

符号の説明

 50    液晶表示装置
 51    液晶層
 52,53 基板(ガラス基板)
 54,55 画素電極(透明電極)

 以下、本発明に係る液晶表示装置の製造 法の最良の形態について、図面に基づき説 する。本実施形態は、発明の趣旨をより良 理解させるために具体的に説明するもので り、特に指定のない限り、本発明を限定す ものではない。

 まず、本発明の液晶表示装置の製造方法に し、画素電極(透明電極)をなす酸化亜鉛系 透明導電膜を形成するのに好適なスパッタ 置(成膜装置)の一例を説明する。
(スパッタ装置1)
 図1は、第1の実施形態のスパッタ装置(成膜 置)を示す概略構成図である。図2は、同ス ッタ装置の成膜室の主要部を示す断面図で る。スパッタ装置1は、インターバック式の パッタ装置である。このスパッタ装置1は、 例えば、無アルカリガラス基板(図示せず)等 基板を搬入/搬出する仕込み/取り出し室2と 基板上に酸化亜鉛系の透明導電膜を成膜す 成膜室(真空容器)3と、を備えている。

 仕込み/取出し室2には、この室内を粗真 引きするロータリーポンプ等の粗引き排気 段4が設けられている。また、この室内には 基板を保持・搬送するための基板トレイ5が 移動可能に配置されている。

 成膜室3の一方の側面3aには、基板6を加熱 するヒータ11が縦型に設けられている。成膜 3の他方の側面3bには、酸化亜鉛系材料のタ ゲット7を保持し、所望のスパッタ電圧を印 加するスパッタカソード機構(ターゲット保 手段)12が縦型に設けられている。さらに、 の他方の側面3bには、この室内を高真空引き するターボ分子ポンプ等の高真空排気手段13 、ターゲット7にスパッタ電圧を印加する電 源14と、この室内にガスを導入するガス導入 段15と、が設けられている。

 スパッタカソード機構12は、板状の金属プ ートからなる。このスパッタカソード機構12 は、ターゲット7をロウ材等でボンディング( 定)により固定する。
 電源14は、直流電圧に高周波電圧が重畳さ たスパッタ電圧を、ターゲット7に印加する この電源14は、直流電源と高周波電源(図示 )とを備えている。

 ガス導入手段15は、Ar等のスパッタガスを 導入するスパッタガス導入手段15aと、水素ガ スを導入する水素ガス導入手段15bと、酸素ガ スを導入する酸素ガス導入手段15cと、水蒸気 を導入する水蒸気導入手段15dと、を備えてい る。

 このガス導入手段15では、水素ガス導入 段15b~水蒸気導入手段15dについては、必要に じて選択使用すればよい。例えば、水素ガ 導入手段15bと酸素ガス導入手段15c、水素ガ 導入手段15bと水蒸気導入手段15dのように2つ の手段により、ガス導入手段15を構成しても い。

(スパッタ装置2)
 図3は、本発明の液晶表示装置の製造方法に 用いられる別なスパッタ装置の一例、即ちイ ンターバック式のマグネトロンスパッタ装置 の成膜室の主要部を示す断面図である。図3 示すマグネトロンスパッタ装置21が、図1、2 示すスパッタ装置1と異なる点は、成膜室3 他方の側面3bに、酸化亜鉛系材料のターゲッ ト7を保持し所望の磁界を発生するスパッタ ソード機構(ターゲット保持手段)22を縦型に けた点である。

 スパッタカソード機構22は、ターゲット7 ロウ材等でボンディング(固定)した背面プ ート23と、背面プレート23の裏面に沿って配 された磁気回路24と、を備えている。この 気回路24は、ターゲット7の表面に水平磁界 発生させる。この磁気回路24は、複数の磁気 回路ユニット(図3では2つ)24a、24bがブラケッ 25により連結されて一体化されている。磁気 回路ユニット24a、24bそれぞれは、背面プレー ト23側の表面の極性が相互に異なる第1磁石26 よび第2磁石27と、これらを装着するヨーク2 8と、を備えている。

 この磁気回路24では、背面プレート23側の 極性が異なる第1磁石26および第2磁石27により 、磁力線29で表される磁界が発生する。これ より、第1磁石26と第2磁石27との間のターゲ ト7の表面にて、垂直磁界が0(水平磁界が最 )となる位置30が発生する。この位置30には 密度プラズマが生成する。その結果、成膜 度が向上する。

 図3に示す成膜装置では、成膜室3の他方 側面3bに所望の磁界を発生するスパッタカソ ード機構22が縦型に設けられている。そのた 、スパッタ電圧を340V以下とし、ターゲット 7表面における水平磁界強度の最大値を600ガ ス以上とすることにより、結晶格子の整っ 酸化亜鉛系の透明導電膜を成膜できる。こ 際、水平磁界強度の最大値は、永久磁石で 成可能な範囲で、600ガウス以上とする。水 磁界強度が大きいほど、比抵抗の小さい透 導電膜を成膜できる。また、スパッタ電圧 、水平磁界強度にもよるが、放電可能な範 で、340V以下とする。この条件で成膜された 化亜鉛系の透明導電膜は、成膜後に高温で ニール処理を行っても酸化され難く、比抵 の増加を抑制できる。ゆえに、液晶表示装 の画素電極をなす酸化亜鉛系の透明導電膜 、耐熱性に優れたものにできる。

(液晶表示装置)
 本実施形態で製造する液晶表示装置につい 、図4に基づいて説明する。図4は、透過型 晶表示装置の構成の一例を示す断面図であ 。液晶表示装置50は、液晶層51を挟持する一 の基板(ガラス基板)52,53と、それぞれの基板 52,53の一面側(液晶層側)52a,53aに重ねて形成さ る画素電極(透明電極)54,55と、を備えている 。基板53側には、図示しない薄膜トランジス (TFT)が形成され、電圧を印加する画素の画 電極55が選択される。

 画素電極54,55と、液晶層51との間には、配向 膜56,57が形成されている。
 画素電極54と基板52との間には、カラーフィ ルタ58が形成されている。
 基板52,53の他面側52b,53bには、偏光板61,62が 成されている。
 液晶層51には、この液晶層51を所定の厚みに 保つスペーサー63が散在している。

 このような構成の液晶表示装置50におい 、画素電極54,55は、バックライトの照明光の 透過率を高め、液晶層51の視認性を良好にす ために、高い透明度が求められる。それと もに、画素電極54,55は、少ない消費電力で 晶層51に所定の電圧を印加させるために、低 抵抗であることが求められる。

 このような、高い透明性と、高い導電性(低 抵抗性)とを両立させるために、本実施形態 おける液晶表示装置50の画素電極(透明電極)5 4,55は、図1,2に示すスパッタ装置1を用いて形 された酸化亜鉛系膜(透明導電膜)から構成 る。
 こうした画素電極(透明電極)54,55の成膜にあ たっては、スパッタ装置を用いて、水素ガス 、酸素ガス、水蒸気の群から選択される2種 たは3種を含む雰囲気中にてスパッタを行う その結果、酸化亜鉛系膜の中でも特に比抵 が低く、かつ可視光域での光透過性の高い 明導電膜を得られる。これにより、透明度 高く視認性に優れ、かつ低抵抗な画素電極( 透明電極)54,55をもつ液晶表示装置50を実現で る。

 画素電極(透明電極)54,55のうち、いずれか 一方の画素電極のみ、酸化亜鉛系膜で構成し 、他方の画素電極はITO膜などで形成しても良 い。また、コストダウンのため、一対の基板 52,53はアルカリガラスを用いて形成し、この ルカリガラスのナトリウムバリア層として 画素電極(透明電極)54とカラーフィルタ58と 間に、更に酸化ケイ素系の薄膜を設けても い。こうした酸化ケイ素系の薄膜は、エッ ング時のエッチングストッパーとしての機 も果たせる。

(液晶表示装置の製造方法)
 次に、本発明の液晶表示装置の製造方法の 例として、図1、2に示すスパッタ装置1を用 て、液晶表示装置の画素電極を成す酸化亜 系の透明導電膜を基板上に成膜する方法に いて例示する。

 液晶表示装置の基板(ガラス基板)6(52,53)にAl 添加されたZnO(AZO)膜(54,55)を形成する。
 まず、ターゲット7をスパッタカソード機構 12にロウ材等でボンディングして固定する。 ーゲット材としては、酸化亜鉛系材料、例 ば、アルミニウム(Al)を0.1~10質量%添加した ルミニウム添加酸化亜鉛(AZO)、ガリウム(Ga) 0.1~10質量%添加したガリウム添加酸化亜鉛(GZO )等が挙げられる。中でも、比抵抗の低い薄 を成膜できる点で、アルミニウム添加酸化 鉛(AZO)が好ましい。

 次いで、例えばガラスからなる液晶表示装 の基板(ガラス基板)6(52,53)を仕込み/取り出 室2の基板トレイ5に収納した状態で、仕込み /取り出し室2及び成膜室3を粗引き排気手段4 粗真空引きする。仕込み/取り出し室2及び成 膜室3が所定の真空度、例えば0.27Pa(2.0×10 -3 Torr)となった後に、基板6(52,53)を仕込み/取り し室2から成膜室3に搬入する。そして、基 6(52,53)を、設定がオフになった状態のヒータ 11の前に配置し、この基板6をターゲット7に 向させ、この基板6をヒータ11により加熱す 。基板6(52,53)の温度は、100℃~600℃の温度範 内とする。

 次いで、成膜室3を高真空排気手段13で高真 引きする。成膜室3が所定の高真空度、例え ば2.7×10 -4 Pa(2.0×10 -6 Torr)となった後に、成膜室3に、スパッタガス 導入手段15aによりAr等のスパッタガスを導入 る。さらに、水素ガス導入手段15b~水蒸気導 入手段15dのうち、いずれか2つまたは3つを用 て、水素ガス、酸素ガス、水蒸気の群から 択される2種または3種のガスを導入する。
 ここで、水素ガスと酸素ガスを選択した場 、水素ガスの分圧(P H2 )と酸素ガスの分圧(P O2 )との比R(P H2 /P O2 )は、
     R=P H2 /P O2 ≧5   ……(2)
 を満たすことが好ましい。
 これにより、成膜室3内の雰囲気は、水素ガ ス濃度が酸素ガス濃度の5倍以上の反応性ガ 雰囲気となる。R=P H2 /P O2 ≧5を満たすことで、比抵抗1000μω・cm以下の 明導電膜を得られる。液晶表示装置の画素 極(透明電極)は、比抵抗1000μω・cm以下であ ことが好ましい。

 次いで、電源14によりターゲット7にスパ タ電圧、例えば、直流電圧に高周波電圧を 畳したスパッタ電圧を印加する。スパッタ 圧印加により、基板6上にプラズマが発生す る。このプラズマにより励起されたAr等のス ッタガスのイオンがターゲット7に衝突し、 このターゲット7からアルミニウム添加酸化 鉛(AZO)、ガリウム添加酸化亜鉛(GZO)等の酸化 鉛系材料を構成する原子を飛び出させ、基 6上に酸化亜鉛系材料からなる透明導電膜(54 ,55)を成膜する。

 この成膜の過程では、成膜室3内の水素ガ ス濃度が、酸素ガス濃度の5倍以上となって る。そのため、水素ガスと酸素ガスとの比 調和した反応性ガス雰囲気となる。よって この反応性ガス雰囲気下にてスパッタを行 ば、得られた透明導電膜は、酸化亜鉛結晶 の酸素空孔の数が制御されて、所望の導電 を有する膜となる。さらに、その比抵抗も 下し所望の比抵抗の値となる。しかも、得 れた透明導電膜は、金属光沢が生じる虞も く、可視光線に対する透明性を維持するこ となる。

 次いで、この基板6を成膜室3から仕込み/取 出し室2に搬送する。そして、この仕込み/ り出し室2の真空を破り、この酸化亜鉛系の 明導電膜が形成された基板6を取り出す。
 このようにして、比抵抗が低くかつ可視光 に対する透明性が良好な酸化亜鉛系の透明 電膜(54,55)が形成された基板6(52,53)が得られ 。こうした酸化亜鉛系の透明導電膜(54,55)が 形成された基板6(52,53)を液晶表示装置に用い 事で、低抵抗で、かつ可視光線の透過度が い画素電極を形成できる。その結果、低コ トで生産可能な酸化亜鉛系透明導電膜であ ても、低消費電力で、かつ透明度が高く視 性に優れた液晶表示装置の製造が可能にな 。

 透明導電膜として酸化亜鉛系の材料を用 るのは、液晶層を挟む一対の基板(52、53)に れぞれ形成される画素電極(54、55)のうち、 ずれか一方の画素電極のみとし、他方の画 電極はITO膜などで形成しても良い。

 以下、本発明の液晶表示装置の製造方法に して、画素電極を成す酸化亜鉛系透明導電 の成膜等の実験結果を列記する。
(実施例1)
 図5は、無加熱成膜におけるH 2 Oガス(水蒸気)の効果を示すグラフである。図 5中、Aは反応性ガスを導入しない場合の、酸 亜鉛系透明導電膜の透過率を示している。 5中、BはH 2 Oガスの分圧が5×10 -5 Torrになるように、H 2 Oガスのみを導入した場合の、酸化亜鉛系透 導電膜の透過率を示している。図5中、CはO 2 ガスの分圧が1×10 -5 Torrになるように、O 2 ガスのみを導入した場合の、酸化亜鉛系透明 導電膜の透過率を示している。カソードとし ては、直流(DC)電圧を印加する平行平板型の ソードを用いた。

 反応性ガスを導入しない場合、透明導電膜 膜厚は207.9nm、比抵抗は1576μωcmであった。
 H 2 Oガスのみを導入した場合、透明導電膜の膜 は204.0nm、比抵抗は64464μωcmであった。
 O 2 ガスのみを導入した場合、透明導電膜の膜厚 は208.5nm、比抵抗は2406μωcmであった。

 図5に示す実験結果によれば、H 2 Oガスを導入したことにより、透過率のピー 波長を、膜厚を変えずに変更できることが かった。また、反応性ガスを導入しないAに べ、H 2 Oガスを導入したことにより、全体的に透過 も上昇していた。
 また、H 2 Oガスを導入した場合、比抵抗が高く、抵抗 化が大きくなる。しかし、透過率が高く電 面積が大きいため、低抵抗性と高透過率と 両立させる必要のある液晶表示装置の画素 極として好適であることが分かった。
 更に、H 2 Oガスの無導入と導入もしくは導入量を変化 せた成膜条件を繰り返し行うことで、屈折 が変化した積層構造物を1枚のターゲットで られることが分かった。

(実施例2)
 図6は、基板温度を250℃とした加熱成膜にお けるH 2 Oガス(水蒸気)の効果を示すグラフである。図 6中、Aは反応性ガスを導入しない場合の酸化 鉛系透明導電膜の透過率を示している。図6 中、BはH 2 Oガスの分圧が5×10 -5 Torrになるように、H 2 Oガスのみを導入した場合の酸化亜鉛系透明 電膜の透過率を示している。図6中、CはO 2 ガスの分圧が1×10 -5 Torrになるように、O 2 ガスのみを導入した場合の酸化亜鉛系透明導 電膜の透過率を示している。カソードとして は、直流(DC)電圧を印加する平行平板型のカ ードを用いた。

 反応性ガスを導入しない場合、透明導電膜 膜厚は201.6nm、比抵抗は766μωcmであった。
 H 2 Oガスのみを導入した場合、透明導電膜の膜 は183.0nm、比抵抗は6625μωcmであった。
 O 2 ガスのみを導入した場合、透明導電膜の膜厚 は197.3nm、比抵抗は2214μωcmであった。

 図6に示す実験結果によれば、H 2 Oガスのみを導入した場合、膜厚が若干薄く っているが、膜厚の干渉によるピーク波長 シフト以上に、ピーク波長がシフトしてい 。このことから、基板温度を250℃に加熱し 場合においても、無加熱と同様の効果が得 れることが分かった。

(実施例3)
 図7は、基板温度を250℃とした加熱成膜にお いて、H 2 ガスとO 2 ガスとを同時に導入した場合の効果を示すグ ラフである。図7中、AはH 2 ガスの分圧が15×10 -5 Torr、O 2 ガスの分圧が1×10 -5 Torrになるように両者のガスを同時に導入し 場合の酸化亜鉛系透明導電膜の透過率を示 ている。図7中、BはO 2 ガスの分圧が1×10 -5 Torrになるように、O 2 ガスのみを導入した場合の酸化亜鉛系透明導 電膜の透過率を示している。カソードとして は、直流(DC)電圧と高周波(RF)電圧を重畳可能 平行平板型のカソードを用いた。

 H 2 ガスとO 2 ガスを同時に導入した場合、透明導電膜の膜 厚は211.1nmであった。
 O 2 ガスのみを導入した場合、透明導電膜の膜厚 は208.9nmであった。
 図7に示す実験結果によれば、H 2 ガスとO 2 ガスを同時に導入した場合、O 2 ガスのみを導入した場合と比べて、膜厚の干 渉によるピーク波長のシフト以上に、ピーク 波長がシフトしていることが分かった。また 、透過率も向上していることが分かった。

(実施例4)
 図8は、基板温度を250℃とした加熱成膜にお いて、H 2 ガスとO 2 ガスを同時に導入した場合の効果を示すグラ フである。O 2 ガスの分圧を1×10 -5 Torr(流量換算の分圧)に固定し、H 2 ガスの分圧が0~15×10 -5 Torr(流量換算の分圧)の間になるように変化さ せた場合の酸化亜鉛系透明導電膜の比抵抗を 示している。カソードとしては、直流(DC)電 と高周波(RF)電圧を重畳可能な平行平板型の ソードを用いた。透明導電膜の膜厚は概ね2 00nmであった。

 図8に示す実験結果によれば、H 2 ガスの圧力が0torrから2.0Torrまでは比抵抗が急 激に低下した。一方、H 2 ガスの圧力が2.0Torrを超えると比抵抗が安定 てくることが分かった。同一条件で反応性 スを導入しない場合の透明導電膜の比抵抗 422μωcmである。このことから、H 2 ガスとO 2 ガスを同時に導入した場合においても、比抵 抗の劣化が小さいことが分かった。

 特に、液晶表示装置の画素電極としては、 晶層の視認性を高めるために可視光領域で 透過率が高いことに加え、電極として低抵 であることが求められる。一般的な画素電 は1000μω・cm以下が求められる。図8におい 比抵抗が1000μω・cm以下となるのは、H 2 ガスの圧力が5.0×10 -5 Torr以上の場合である。O 2 ガスの圧力は1×10 -5 Torrであるから、比抵抗を1000μω・cm以下とす ために、R=P H2 /P O2 ≧5とすることが好ましいことが分かる。

(実施例5)
 図9は、無加熱成膜におけるH 2 ガスの効果を示すグラフである。図9中、AはH 2 ガスの分圧が3×10 -5 Torrになるように、H 2 ガスのみを導入した場合の酸化亜鉛系透明導 電膜の透過率を示している。図9中、BはO 2 ガスの分圧が1.125×10 -5 Torr以下になるように、O 2 ガスのみを導入した場合の酸化亜鉛系透明導 電膜の透過率を示している。カソードとして は、直流(DC)電圧を印加する対向型のカソー を用いた。

 H 2 ガスのみを導入した場合、透明導電膜の膜厚 は191.5nm、比抵抗は913μωcmであった。
 O 2 ガスのみを導入した場合、透明導電膜の膜厚 は206.4nm、比抵抗は3608μωcmであった。

 図9に示す実験結果によれば、H 2 ガスのみを導入したことにより、透過率のピ ーク波長を、膜厚を変えずに変更できること が分かった。また、透過率もO 2 ガスのみを導入した場合と比べて高いことが 分かった。以上により、H 2 ガスのみを導入したプロセスは、H 2 ガスの導入量を最適化することにより、高透 過率かつ低い比抵抗の酸化亜鉛系透明導電膜 が得られることが分かった。

 上記の実験結果から、特に、透過率のピー の波長を変更したい場合には、水蒸気を導 することでピークのシフト量を大きく変更 きる。水素または酸素を導入することによ 、シフト量の調整も可能である。
 また、特に透過率と低抵抗を高いレベルで 立させたい場合には、酸素と水素を導入す ことが好ましい。
 すなわち、本発明の製造方法によれば、ス ッタガスの種類や圧力を適宜設定すること 、透過率と低抵抗を高いレベルで実現でき とともに、透過率のピーク波長やピークの フト量の調節が可能となる。

<透過率の比較>
(実施例6)
 図10は、ITOを成膜した基板と、実施例1と同 な条件でAZO(アルミニウム添加酸化亜鉛)を 膜した実施例6の基板とを用いて、波長400~700 nmの範囲の光の透過率を測定した結果を示す ラフである。図10中、AはAZOを50.5nmの厚みで 膜した実施例6の基板の透過率を示している 。図10中、BはITOを56.0nmの厚みで成膜した基板 の透過率を示している。

 図10に示す実験結果によれば、波長400~700n mの範囲において、従来のITOを成膜した基板 、本発明の製造方法でAZOを成膜した基板と 、その透過率は殆ど変わらないことが確認 れた。

(実施例7)
 図11は、ITOを成膜した基板と、実施例1と同 な条件でAZO(アルミニウム添加酸化亜鉛)を 膜した実施例7の基板とを用いて、波長400~700 nmの範囲の光の透過率を測定した結果を示す ラフである。図11中、AはAZOを183.0nmの厚みで 成膜した実施例7の基板の透過率を示してい 。図11中、BはITOを173.0nmの厚みで成膜した基 の透過率を示している。

 図11に示す実験結果によれば、波長400~500n mの範囲では、従来のITOを成膜した基板と、 発明のAZOを成膜した基板とで、その透過率 殆ど変わらないことが確認された。一方、 長500~700nmの範囲では、本発明の製造方法でAZ Oを成膜した基板のほうが、従来のITOを成膜 た基板よりも透過率が優れていることが分 った。

 表1に、ITO(比較例:酸化スズ添加)、実施例 1と同様な条件で成膜を行なったAZO(本発明例: 酸化アルミニウム添加)、ATO(比較例:酸化アン チモン添加)のそれぞれの透明導電膜につい 、抵抗値の平均、およびエッチング特性と 光の透過率と、材料コストとを3段階(◎:優 ○:良、△:可)で総合的に評価した結果を示 。

 表1に示す結果によれば、本発明の製造方 法例で成膜されたAZOは、抵抗値の平均、エッ チング特性、光の透過率及び材料コストのい ずれにおいても、比較例であるITO、ATOよりも 優位性があることが確認された。特に、材料 コストは、酸化亜鉛を用いる事によって、透 明導電膜として従来一般的であったITOよりも 大幅にコストダウンできる。液晶表示装置の 画素電極として重要な光の透過率と低抵抗性 も高いレベルで両立可能な事が分かり、本発 明の有用性が確認された。

 本発明の液晶表示装置の製造方法は、液 表示装置の画素電極をなす酸化亜鉛系の透 導電膜をスパッタ法によって成膜する際に 水素ガス、酸素ガス、水蒸気の群から選択 れる2種または3種を含む雰囲気中にてスパ タを行う。そのため、酸化亜鉛系の透明導 膜を成膜する際の雰囲気を、水素ガス、酸 ガス、水蒸気の群から選択される2種または3 種を含む雰囲気、すなわち還元性ガスと酸化 性ガスとの比が調和した雰囲気にできる。よ って、この雰囲気下にてスパッタを行えば、 得られた透明導電膜は、酸化亜鉛結晶中の酸 素空孔の数が制御されて、所望の導電率を有 する膜となる。そのため、その表面抵抗も低 下し所望の表面抵抗の値となる。