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Patent Searching and Data


Title:
PROCESS FOR PRODUCING MIXED GAS HYDRATE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/047837
Kind Code:
A1
Abstract:
In the production of a mixed gas hydrate by reacting a mixed gas with a raw material water, the particle diameter of the mixed gas hydrate is increased. Specifically, the mixed gas hydrate is produced by reacting a mixed gas (g) with a raw material water (w) under such conditions that, regarding the temperature and pressure within a hydrate production vessel (1), the difference ΔT (= T1 - T2) between the temperature (T2) in the hydrate production vessel (1) and the equilibrium temperature (T1) is 0 to 5°C.

Inventors:
IWASAKI TORU (JP)
TAKANO KENICHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/069696
Publication Date:
April 16, 2009
Filing Date:
October 09, 2007
Export Citation:
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Assignee:
MITSUI SHIPBUILDING ENG (JP)
IWASAKI TORU (JP)
TAKANO KENICHI (JP)
International Classes:
C10L3/06
Foreign References:
JP2005248124A2005-09-15
JPH11505600A1999-05-21
JPH06511500A1994-12-22
JP2006233143A2006-09-07
JP2006160828A2006-06-22
JP2005320438A2005-11-17
JP2001010985A2001-01-16
JP2007262372A2007-10-11
Attorney, Agent or Firm:
OGAWA, Shin-ichi et al. (37 Kowa Building4-5, Tsukiji 1-chom, Chuo-ku Tokyo 45, JP)
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Claims:
 混合ガスと原料水とを反応させて混合ガスハイドレートを製造するに際し、ハイドレート生成器内の温度及び圧力のうち、前記温度T2を、平衡温度T1との差δT(=T1-T2)が0~5℃以内となる条件で混合ガスハイドレートを製造することを特徴とする混合ガスハイドレートの製造方法。
 混合ガスと原料水とを反応させて混合ガスハイドレートを製造するに際し、ハイドレート生成器内の温度及び圧力のうち、前記温度T2を、平衡温度T1との差δT(=T1-T2)が0~5℃以内となる条件で、かつ、複数のハイドレート生成器で混合ガスハイドレートを製造し、しかも、後段のハイドレート生成器の原料ガスを前段のハイドレート生成器の気相から導入することを特徴とする混合ガスハイドレートの製造方法。
 混合ガスと原料水とを反応させて混合ガスハイドレートを製造するに際し、ハイドレート生成器内の温度及び圧力のうち、前記温度T2を、平衡温度T1との差δT(=T1-T2)が0~5℃以内となる条件で、かつ、複数のハイドレート生成器で混合ガスハイドレートを製造し、しかも、後段のハイドレート生成器の圧力P’を、前段のハイドレート生成器の圧力Pよりも高くすることを特徴とする混合ガスハイドレートの製造方法。
Description:
混合ガスハイドレートの製造方

 本発明は、混合ガスと原料水とを反応さ て混合ガスハイドレートを製造する混合ガ ハイドレートの製造方法に関する。

 天然ガスと原料水とを反応させて天然ガ ハイドレートを製造する場合、生成した天 ガスハイドレートが水中に分散してスラリ 状態となる。天然ガスハイドレートの貯蔵 輸送の経済性を高めるには、天然ガスハイ レートの含有率が高い方が好ましいので、 般に、脱水工程によってスラリー中の水分 除去して含有率の高い天然ガスハイドレー を製造する方法が採用されている(例えば、 日本国特開2003-105362号公報参照。)。

 ところで、ガス成分がメタンガスの場合 スラリー中のメタンハイドレートの粒径を 測したところ、平均粒径が50~150μmであった このように粒径の大きいメタンハイドレー の脱水性は、比較的高い。従って、脱水工 の脱水は、重力脱水、圧搾脱水によって比 的容易に行なうことができ、水分率を50%以 とすることが可能である。

 しかし、メタン以外にエタンやプロパン ブタンと云った重質成分を含む混合ガス(天 然ガス)からなる混合ガスハイドレートの場 は、平均粒径が10~50μmであった。この混合ガ スハイドレートは、脱水性が低く(ガスハイ レートと原料水とが分離し難く)、メタンハ ドレートに比べて脱水工程での処理量が著 く低下する。脱水工程での処理量が低下す と、装置全体のガスハイドレートの製造量 低下する。また、同等の処理量を得ようと ると、脱水装置が大型となり、装置コスト 運転コストが増大したり、脱水後のガスハ ドレート中の含水率が高くなってしまう。

 更に、ガスハイドレートの粒径が小さい 、ガスハイドレートの濃度が同じでもスラ ーの粘度が高くなり、輸送が困難になる。 のため、ガスハイドレートスラリー槽や反 器の攪拌動力、ポンプ動力が増大する。こ ため、高吐出圧力型のポンプや、強力な攪 機を必要とし、装置コストが増大する。

 また、粒径が小さいガスハイドレートは 脱水後のガスハイドレートの付着性が強く 装置内や配管内に付着して閉鎖が起き易い 閉鎖が起こると、定常運転が困難となり、 転停止に至る。また、粒径が小さいガスハ ドレートは、環境の影響を受け易く、0℃以 下に冷却後、大気圧下に取り出す過程の分解 量が大きい。また、貯蔵時にもハイドレート の分解速度が大きいため、貯蔵安定性が悪い 。

 本発明の目的は、混合ガスと原料水とを 応させて混合ガスハイドレートを製造する に、混合ガスハイドレートの粒径を大径化 きる混合ガスハイドレートの製造方法を提 することにある。本発明の他の目的は、混 ガスと原料水とを反応させて混合ガスハイ レートを製造する際に、混合ガスハイドレ トの粒径を大径化できるのみならず、反応 度の向上を図ることができる混合ガスハイ レートの製造方法を提供することにある。

 請求項1に記載の発明に係る混合ガスハイ ドレートの製造方法は、混合ガスと原料水と を反応させて混合ガスハイドレートを製造す るに際し、ハイドレート生成器内の温度及び 圧力のうち、前記温度T2を、平衡温度T1 との 差δT(=T1-T2)が0~5℃以内となる条件で混合ガス イドレートを製造することを特徴とする。

 請求項2に記載の発明に係る混合ガスハイ ドレートの製造方法は、混合ガスと原料水と を反応させて混合ガスハイドレートを製造す るに際し、ハイドレート生成器内の温度及び 圧力のうち、前記温度T2を、平衡温度T1 との 差δT(=T1 -T2)が0~5℃以内となる条件で、かつ 複数のハイドレート生成器で混合ガスハイ レートを製造し、しかも、後段のハイドレ ト生成器の原料ガスを前段のハイドレート 成器の気相から導入することを特徴とする

 請求項3に記載の発明に係る混合ガスハイ ドレートの製造方法は、混合ガスと原料水と を反応させて混合ガスハイドレートを製造す るに際し、ハイドレート生成器内の温度及び 圧力のうち、前記温度T2を、平衡温度T1との δT(=T1-T2)が0~5℃以内となる条件で、かつ、複 数のハイドレート生成器で混合ガスハイドレ ートを製造し、しかも、後段のハイドレート 生成器の圧力P' を、前段のハイドレート生 器の圧力Pよりも高くすることを特徴とする

 上記のように、請求項1に係る発明は、混 合ガスと原料水とを反応させて混合ガスハイ ドレートを製造するに際し、ハイドレート生 成器内の温度及び圧力のうち、前記温度T2  、平衡温度T1との差δT(=T1-T2)が0~5℃以内とな 条件で混合ガスハイドレートを製造するた 、混合ガスの場合でも混合ガスハイドレー の粒径(平均粒径)を大きくすることが可能 なった。

 従って、原料ガスの組成に関わらず、脱 性の良いガスハイドレートを製造すること 可能となった。また、メタンにエタンやプ パン、ブタンと云った重質成分を含む混合 ス(例えば、天然ガス)からなるガスハイド ートの場合も脱水性が高くなり、脱水装置 コンパクトにすることができた。また、脱 後のガスハイドレート中の含水率を低くす ことができた。

 また、ガスハイドレートの粒径が小さい 合には、ガスハイドレートの濃度が同じで スラリーの粘度が高くなり、ガスハイドレ トスラリー槽や反応器の攪拌動力、ポンプ 力が増大する問題があったが、ガスハイド ートの粒径を大にすることによりスラリー ンプ動力を約20%低減できた。

 また、粒径が小さいガスハイドレートは 脱水後のガスハイドレートの付着性が強く 装置内や配管内に付着して閉塞が起き易い 閉塞すると、定常運転が困難となり、運転 止に至ることがあったが、本発明によれば 粒径が大きくなり、付着性が小さくなった

 粒径が小さいハイドレートは、0℃以下に 冷却後、生成圧力から大気圧に減圧して取り 出す過程での分解量が多い。また、0℃以下 の貯蔵時の分解速度が大きく、貯蔵安定性 悪い問題があったが、本発明により、粒径 大きくなることによって生成圧力から大気 下に取り出す過程での分解量が減少する。 た、0℃以下での貯蔵時の分解速度が小さく り、貯蔵安定性が向上した。

 請求項2に係る発明は、混合ガスと原料水 とを反応させて混合ガスハイドレートを製造 するに際し、ハイドレート生成器内の温度及 び圧力のうち、前記温度T2を、平衡温度T1と 差δT(=T1-T2)が0~5℃以内となる条件で、かつ、 複数のハイドレート生成器で混合ガスハイド レートを製造し、しかも、後段のハイドレー ト生成器の原料ガスを前段のハイドレート生 成器の気相から導入することにより、よりき め細かに反応温度および圧力を設定すること が可能となるため、混合ガスの場合でもガス ハイドレートの粒径(平均粒径)を大きくする とが可能となった。

 従って、原料ガスの組成に係わらず、脱 性の良いハイドレートを製造することが可 となった。また、メタンにエタンやプロパ 、ブタンと云った重質成分を含む混合ガス( 例えば、天然ガス)からなるガスハイドレー の場合も脱水性が高くなり、脱水装置をコ パクトにすることができた。また、脱水後 ガスハイドレート中の含水率も低くなるの 、後工程である第2反応工程の負担を軽減可 となった。

 また、ガスハイドレートの粒子径が小さ 場合は、ガスハイドレートの濃度が同じで スラリーの粘度が高くなり、ガスハイドレ トスラリー槽や反応器の攪拌動力、ポンプ 力が増大する問題があったが、ガスハイド ートの粒子径を大にすることにより、スラ ーポンプ動力を約20%低減できた。

 また、粒径が小さいガスハイドレートは 脱水後のガスハイドレートの付着性が強く 装置内や配管内に付着して閉塞が起き易い 閉塞すると、定常運転が困難となり、運転 止に至る問題があったが、本発明により、 径が大きくなり、付着性が小さくなった。

 粒径が小さいハイドレートは、0℃以下に 冷却後、生成圧力から大気圧に減圧して取り 出す過程での分解量が多い。また、0℃以下 の貯蔵時の分解速度が大きく、貯蔵安定性 悪い問題があったが、粒径が大きくなるこ により、生成圧力から大気圧に減圧して取 出す過程での分解量が減少した。また、0℃ 下での貯蔵時の分解速度が小さくなり、貯 安定性が向上した。

 請求項3に係る発明は、混合ガスと原料水 とを反応させて混合ガスハイドレートを製造 するに際し、ハイドレート生成器内の温度及 び圧力のうち、前記温度T2を、平衡温度T1と 差δT(=T1-T2)が0~5℃以内となる条件で、かつ、 複数のハイドレート生成器で混合ガスハイド レートを製造し、しかも、後段のハイドレー ト生成器の圧力P' を、前段のハイドレート 成器の圧力Pよりも高くするため、請求項1に 係る発明と同等の効果を有するのみならず、 従来に比べて混合ガスの場合の製造速度が著 しく向上するようになった。

図1は本発明に係るガスハイドレートの 製造方法の第1の実施態様を示す概略構成図 ある。 図2は本発明に係るガスハイドレートの 製造方法の第2の実施態様を示す概略構成図 ある。 図3はメタン+エタンの平衡図である。 図4はメタン+プロパンの平衡図である

符号の説明

 g 混合ガス
 w 原料水
 1 ガスハイドレート生成器

 以下、本発明の実施の形態を図面を用い 説明する。

(1)第1の実施形態
 図1に示すように、反応器(以下、生成器と う。)1には、ガス管2を通って所定の圧力P(例 えば、1~10MPa)の混合ガスgを供給すると共に、 給水管3を通って所定の温度T2 の原料水wを供 給するようになっている。

 ここで、生成器1内の水温T2 は、平衡温 T1 との差δT(=T1 -T2 )(過冷却度とも言う。) 0~5℃以内となるように設定されている。生 器1内の水温T2 は、原料水wの水温及び循環 7の水温により調節する。なお、平衡温度を めるのに用いるガスの組成は、原料ガスで なく、気相のガス組成とする。

 平衡温度T1 との差δTが5℃を超えると、 合ガスハイドレートの粒径が50μm以下と細か くなる。また、平衡温度T1 との差δTが0℃未 の場合には、混合ガスハイドレートが生成 ない。また、混合ガスとしては、例えば、 タンを主成分とする天然ガスなどを挙げる とができる。

 ここで、平衡温度は、以下により求める とができる。

 (a)文献の三相平衡図より求める方法
 文献1)には、メタン、エタン、プロパン、 タン、二酸化炭素、窒素、硫化水素(H2 S)の 純ガスのほか、メタン+エタン、メタン+プ パン、メタン+i-ブタン、メタン+n-ブタン、 タン+二酸化炭素、メタン+窒素、メタン+硫 水素、エタン+プロパン、エタン+二酸化炭素 、プロパン+i-ブタン、プロパン+n-ブタン、プ ロパン+二酸化炭素の三相平衡図が記載され いる。

 プロセスと同じガス成分の平衡曲線より 反応圧力から、平衡温度を読み取ることが きる。図3にメタン+エタンの平衡図を示す 生成器気相中のメタンが97.8%、エタンが2.2% 、反応圧力が4.4MPaの場合、グラフより平衡 度は、280Kとなる。従って、反応温度を280K~28 5Kに設定することができる。

 図4にメタン+プロパンの平衡図を示す。 成器気相中のメタンが99%、プロパンが1%で、 反応圧力が2.0MPaの場合、グラフより平衡温度 は、276Kとなる。従って、反応温度を276K~281K 設定することができる。生成器気相中のガ 組成は、生成器のガスを一部抜き出して、 スクロマトグラフにより分析して求めるこ ができる。

 (b)平衡温度計算により求める方法
 文献1)に付属しているコンピュータープロ ラムCSMHYDにより求めることができる。CSMHYD ログラムのアナゴリズムは、文献1)に記述さ れている。本プログラムに気相ガス組成、反 応圧力をINPUTすることにより、平衡温度を得 ことができる。

 INPUTする気相ガス組成(生成器気相中のガス 成)は、生成器のガスを一部抜き出して、ガ スクロマトグラフにより分析して求めること ができる。また、生成したガスハイドレート 中のガス組成となるような気相中の組成を、 上記プログラムにより繰り返し計算すること により求めることも可能である。
 文献1)E.D.Sloan,jr.:Clathrate Hydrates of Natural Ga ses,Marcel Dekker,Inc., New York,(1998)

 上記生成器1は、二つの循環路を有し、ガ ス循環路4は、生成器1の上部空間内にある混 ガスgをブロアー5によって生成器底部のノ ル6から微細な気泡aとして噴出するようにな っている。他方、スラリー循環路7は、ポン 8によって抜き出したスラリーsの一部を熱交 換器9で冷却して生成器1に戻すようになって る。

 その際、スラリーsは、熱交換器9によっ 生成器内液相温度(T2 )と同温度以下に冷却 れる。スラリー循環路7は、ポンプ8と熱交換 器9との間にバルブ10を備えた分岐管11を有し 図示しない脱水装置に混合ガスハイドレー スラリーsを供給するようになっている。

 上記生成器1は、圧力計12、温度計13、水 計(図示せず)、攪拌機14を備えている。圧力 12は、生成器1内の圧力Pが設定した運転条件 (例えば、1~10MPa)で一定になるようにガス管2 設けた第1流量調整バルブ(図示せず)を制御 るようになっている。温度計13は、生成器1 の水温T2 が設定した温度条件となるように 交換器9に供給される冷媒の流量を制御する ようになっている。水位計は、生成器1内の 面が一定になるように給水管3に設けた第2流 量調整バルブ(図示せず)を制御するようにな ている。

 他方、スラリー循環路7にハイドレート濃 度計(図示せず)を設け、ハイドレート濃度が 定の濃度(例えば、5~30wt%)になるようにポン 8、ブロア5、攪拌機14、図示しない第2流量 整バルブを制御するようになっている。

 今、図1に示すように、メタン、エタン、 プロパン、ブタンよりなる混合ガスg(圧力P) 原料水wとを生成器1に供給すると共に、ブロ ア5、ポンプ8、熱交換器9、圧力計12、温度計1 3、攪拌機14、図示しない水位計及びハイドレ ート濃度計を稼働させて生成器1内が所定の 度、圧力、水位、ハイドレート濃度を維持 ると、平均粒径が50μmの混合ガスハイドレー トを得ることができた。この際、生成器1の 温T2 は、平衡計算によって得られる温度T1  との差δT(=T1 -T2 )が0~5℃以内となっている。

(2)第2の実施形態
 図2に示すように、第1生成器1には、ガス管2 を通って所定圧P(例えば、1~10MPa)の混合ガスg 供給すると共に、給水管3を通って所定の温 度T2 の原料水wを供給するようになっている ここで、混合ガスとしては、例えば、メタ を主成分とする天然ガスなどを挙げること できる。

 第1生成器1は、二つの循環路を有し、ガ 循環路4は、第1生成器1の上部空間内にある 合ガスgをブロアー5によって第1生成器底部 ノズル6から微細な気泡aとして噴出するよう になっている。他方、スラリー循環路7は、 ンプ8によって抜き出したスラリーsの一部を 熱交換器9によって冷却して生成器1に戻すよ になっている。その際、スラリーsは、熱交 換器9によって反応器内液温度(T2 )と同温度 下に冷却される。

 スラリー循環路7は、ポンプ8と熱交換器9 の間にバルブ10を備えた分岐管11を有してい る。この分岐管11は、第2生成器21のスラリー 環路27より分岐した分岐管31に接続している 。

 上記第1生成器1は、圧力計12、温度計13、 位計(図示せず)、攪拌機14を備えている。圧 力計12は、生成器1内の圧力Pが設定した運転 件(例えば、1~10MPa)で一定になるようにガス 2に設けた第1流量調整バルブ(図示せず)を調 するようになっている。温度計13は、第1生 器1内の水温T2 が設定した温度条件となる うに熱交換器9に供給される冷媒の流量を調 するようになっている。水位計は、第1生成 器1内の液面が一定になるように給水管3に設 た第2流量調整バルブ(図示せず)を調整する うになっている。

 他方、スラリー循環路7は、ハイドレート 濃度計(図示せず)を有し、ハイドレート濃度 所定の濃度(例えば、5~30wt%)になるようにブ ア5、ポンプ8、攪拌機14、図示しない第2流 調整バルブを制御するようになっている。

 第2生成器21には、第1生成器1と連通する 通管15を通って所定圧P(例えば、1~10MPa)の未 応ガスg' を供給すると共に、給水管23を通 て所定の温度の原料水wを供給するようにな ている。上記連通管15は、コンプレッサ16を 有している。

 ここで、第2生成器21内の水温T2’は、平 計算によって得られる温度T1’との差δT’(=T 1’-T2’)(過冷却度とも言う。)が0~5℃以内と るように設定されている。なお、平衡計算 用いるガスの組成は、原料ガスではなく、 2生成器の気相のガス組成とする。

 平衡計算によって得られる温度T1’との δT’が5℃を超えると、混合ガスハイドレー の粒径が50μm以下と細かくなる。また、平 計算によって得られる温度T1’との差δT’が 0℃未満の場合には、混合ガスハイドレート 生成しない。

 第2生成器21は、二つの循環路を有し、ガ 循環路24は、第2生成器21の上部空間内にあ 未反応ガスg' をブロアー25によって生成器 部のノズル26から微細な気泡aとして噴出す ようになっている。他方、スラリー循環路27 は、ポンプ28によって抜き出したスラリーsの 一部を熱交換器29で冷却して第2生成器21に戻 ようになっている。

 その際、スラリーsは、熱交換器29によっ 第2生成器内液温度(T2 ' )以下に冷却される 。スラリー循環路27は、ポンプ28と熱交換器20 との間にバルブ30を備えた分岐管31を有し、 示しない脱水装置に混合ガスハイドレート ラリーsを供給するようになっている。

 また、第2生成器21は、圧力計32、温度計33 、水位計(図示せず)、攪拌機34を備えている 圧力計32は、第2生成器21内の圧力P' が設定 た運転条件(例えば、1~10MPa)で一定になるよ にコンプレッサ16を制御するようになってい る。温度計33は、第2生成器21内の水温T2 ' が 設定した温度条件となるように熱交換器29に 給される冷媒の流量を調整するようになっ いる。水位計は、第2生成器21内の液面が一 になるように給水管23に設けた第3流量調整 ルブ(図示せず)を調整するようになってい 。

 他方、スラリー循環路27は、ハイドレー 濃度計(図示せず)を有し、ハイドレート濃度 が所定の濃度(例えば、5~30wt%)になるように攪 拌機34、ブロアー25、ポンプ28、図示しない第 3流量調整バルブを制御するようになってい 。

 今、図2に示すように、メタン、エタン、 プロパン、ブタンよりなる混合ガスg(圧力P) 原料水wとを第1生成器1に供給すると共に、 ロア5、ポンプ8、熱交換器9、圧力計12、温度 計13、攪拌機14、図示しない水位計及びハイ レート濃度計を稼働させて第1生成器1内が所 定の温度、圧力、水位、ハイドレート濃度を 維持する一方、第2生成器21の原料水w' を第2 成器21に供給すると共に、ブロア25、ポンプ 28、熱交換器29、圧力計32、温度計33、攪拌機3 4、図示しない水位計及びハイドレート濃度 を稼働させて第2生成器21内が所定の温度、 力、水位、ハイドレート濃度を維持するよ に制御した。更に、コンプレッサ16によって 未反応ガスg' の圧力Pより若干高めに制御す と、混合ガスハイドレートスラリーsの製造 量が増加した。

  この際、第1生成器1の液相温度T2 は、 衡計算によって得られる温度T1 との差δT(=T1  -T2 )が0~5℃以内となっている。また、第2生 成器1の液相温度T2 ' は、平衡計算によって られる温度T1 ' との差δT' (=T2 ' -T1 ' )が 0~5℃以内となっている。

 図1に示す内容積25Lの反応器(生成器)に原 水を半量入れ、以下の条件でハイドレート 製造した。

(a) ハイドレート生成が進むに連れ、ガス 消費されるので、生成器内の圧力Pが決めら れた運転条件で一定になるように原料ガスを 供給した。

(b) 生成器内のハイドレート濃度を30%にコ トロールした。

(c) 生成したハイドレートスラリーは、一 流量で脱水装置に供給する。供給により生 器内の液面が低下するので、液面が一定に るように原料水を補充した。

 その結果を「表1」に示す。「表1」より 発明方法によれば、平均粒径が50μmの混合ガ スハイドレートが得られることが分かる。こ こで、No.1は参考例、No.2は本発明、No.3は比較 例である。循環水のポンプ動力は、2.0kWから1 .7kWへ低減した。

 また、脱水機での脱水性が向上し、後工 の負荷が低減された。また、付着性が小さ なり、閉塞のトラブルが低減された。粒径 小さい30μmのハイドレートは、0℃以下に冷 後、生成圧力から大気圧に減圧して取る出 過程での分解量は、粒子単体で80%あった。 発明により粒径が50μmとなり、分解量は、 子単体で61%となり、20%分解量を低減できた

 また、-20℃での貯蔵時の分解速度は、粒 が小さい30μmのハイドレートは、粒子単体 0.52%/s(貯蔵1hr後の速度)であった。本発明に り、粒径が50μm、貯蔵時の分解速度が0.38%/s( 蔵1hr後の速度)となり、30%分解速度を低減で きた。生成圧力から大気圧に減圧して取り出 す過程での分解量が減少した。また、0℃以 での貯蔵時の分解速度が小さくなり、貯蔵 定性が向上することが確認できた。

 図2に示すそれぞれ内容積25Lの第1生成器 第2生成器に原料水を半量入れ、以下の条件 ハイドレートを製造した。

(a) ハイドレート生成が進むに連れ、ガス 消費されるので、生成器内の圧力Pが決めら れた運転条件で一定になるように原料ガスを 供給した。

(b) 生成器内のハイドレート濃度を30%にコ トロールした。

(c) 生成したハイドレートスラリーは、一 流量で脱水装置に供給する。供給により生 器内の液面が低下するので、液面が一定に るように原料水を補充した。

 その結果を「表2」に示す。「表2」より 発明方法によれば、第2生成器では平均粒径 80μmの混合ガスハイドレートが得られる。

 本発明では、第1生成器の気相ガスを第2 成器に供給することにより、第2生成器のガ 組成がメタンガスがリッチとなるため、第2 生成器の平衡圧力が高い方へシフトする。こ のため、過冷却度0~5℃以下の条件でも第2生 器の圧力を高くすることができた。そして 第2生成器のハイドレート製造量が12kg/hrとな り、合計の製造量が18kg/hrとなった。

 単純に、第1生成器と同一条件で2台並べ 原料ガスを供給した場合や、容積が2倍の50L 第1生成器でハイドレートを製造した場合は 、第1生成器のハイドレート製造量6kg/hrの2倍 12kg/hrの製造量となる。

  従って、請求項3の方法によれば、ハイ レートの製造量は50%増加した。また、粒径 大きくなったためにスラリーの粘度が低下 、循環水ポンプの動力は、従来、4kWであっ が、本発明では、合計で3.3kWとなり、21%の 力が低減された。循環ポンプだけでなく、 拌機動力や脱水機の動力も20%低減できた。

 また、付着性が小さくなり、閉塞のトラ ルが低減された。粒径が小さい30μmのハイ レートは、0℃以下に冷却後、生成圧力から 気圧に減圧して取り出す過程での分解量は 粒子単体で80%あった。本発明により粒径が5 0~80μmとなり、分解量は、粒子単体で53%とな 、30%分解量を低減できた。

 また、-20℃での貯蔵時の分解速度は、粒 が小さい30μmのハイドレートは、粒子単体 0.52%/s(貯蔵1hr後の速度)であった。本発明に り粒径が50μm~80μmとなり、貯蔵時の分解速度 は、0.31%/s(貯蔵1hr後の速度)となり、40%分解速 度を低減できた。生成圧力から大気圧に減圧 して取り出す過程での分解量が減少した。ま た、0℃以下での貯蔵時の分解速度が小さく り、貯蔵安定性が向上することが確認でき 。