山崎 英数 (〒93 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士フイルム株式会社内 Kanagawa, 2500193, JP)
ITO, Koju (210 Nakanuma, Minami-ashigara-sh, Kanagawa 93, 2500193, JP)
富士フイルム株式会社 (〒20 東京都港区西麻布2丁目26番30号 Tokyo, 1068620, JP)
YAMAZAKI, Hidekazu (210 Nakanuma, Minami-ashigara-sh, Kanagawa 93, 2500193, JP)
山崎 英数 (〒93 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士フイルム株式会社内 Kanagawa, 2500193, JP)
| 高分子化合物が溶媒に溶解している溶液を、支持体上にキャストしてキャスト膜を形成するキャスト工程と、 前記キャスト膜に含まれる前記溶媒を除去しながら、前記キャスト膜の露出面に水滴を形成する水滴形成工程と、 前記水滴形成工程の後に、前記キャスト膜に入り込んだ前記水滴を除去する水滴除去工程と、 を有し、 前記溶媒が、親水性を有する液体を含む多孔質構造体の製造方法。 |
| 前記溶液は、両親媒性化合物を含む請求の範囲第1項記載の多孔質構造体の製造方法。 |
| 前記親水性を有する液体に対する水の溶解度が、5重量%以上である請求の範囲第2項記載の多孔質構造体の製造方法。 |
| 前記溶媒が、前記親水性を有する液体を0.01重量%以上20重量%以下含む請求の範囲第1項記載の多孔質構造体の製造方法。 |
本発明は、多孔質構造体の製造方法に関 、より詳しくは微細なパターンを有する多 質構造体の製造方法に関するものである。
今日、光学分野や電子分野では、集積度 向上や情報量の高密度化、画像情報の高精 化といった要求がますます大きくなってい 。そのため、それら分野に用いられるフイ ムに対しては、より微細な構造(微細パター ン構造)を形成すること(微細パターニング)が 強く求められている。また、再生医療分野の 研究においては、表面に微細な構造を有する 膜が、細胞培養の場となる材料として有効で ある。
フイルムの微細パターニングには、マス を用いた蒸着法、光化学反応ならびに重合 応を用いた光リソグラフィ技術、レーザー ブレーション技術など種々の方法が実用化 れている。
所定のポリマーの希薄溶液を高湿度下で ャストすることで、ミクロンスケールのハ カム構造をもつ多孔質フイルムなどの多孔 構造体が得られることが知られている(例え ば、特許文献1参照)。この多孔質構造体の製 方法の概略について簡単に説明する。まず 疎水性の溶媒にポリマーが溶解する溶液を 持体上にキャストして、支持体上にキャス 膜を形成する。次に、キャスト膜に加湿風 当て、結露によりキャスト膜の表面上に多 の水滴を形成する。この水滴は、キャスト で成長をしながらキャスト膜に入り込む。 して水滴の形状を維持しながら、キャスト に含まれる溶媒を除去する。こうして、キ スト膜から多孔質構造体が形成される。最 に、更なる乾燥により、多孔質構造体に含 れる水滴を除去することにより、多孔質構 体を得ることができる。
また、偏光板にも微細パターニングが形成
れているフイルムが用いられている。この
うなフイルムとしては、例えば、モスアイ
造を有する反射防止機能を発現するフイル
がある。このフイルムは、サブミクロン~数
十ミクロンサイズの規則正しい微細パターニ
ングが形成されている。その形成方法の中で
も主流であるのは、光リソグラフィを中心と
したマイクロ加工技術を用いた版を作成し、
その版の構造をフイルムに転写する方法であ
る(例えば、特許文献2参照)。
前記特許文献1に記載の方法では、均一の 寸法の孔を有する多孔質構造体を製造する際 には、各製造工程において略同一の雰囲気条 件にすることが困難である。そして、この雰 囲気条件のゆらぎにより、孔の寸法にばらつ きが生じてしまう。このように、孔の寸法の 均一さは、各工程の雰囲気条件の影響をうけ る。さらに、多孔質構造体に形成する孔の寸 法や孔の配列は、各工程の雰囲気条件のみな らず、水滴及び溶液の表面張力や、これらの 界面張力にも支配される。すなわち、多孔質 構造体の原料である高分子化合物や両親媒性 化合物の配合比を調整して、表面張力や界面 張力を所望の条件にすることにより、均一の 寸法であり、所望のピッチで均一に配列する 孔を備える多孔質構造体を製造することがで きる。しかしながら、これらの化合物の配合 比の調整のみでは、所望な物性値を有する多 孔質構造体を得ることが非常に困難である。 更に、上記問題の対策として、所望な物性値 を有する多孔質構造体を製造する都度、新た な疎水性化合物や両親媒性化合物を選択する ことも可能であるが、この化合物の変更に伴 う多孔質構造体の製造工程の全体の調整が必 要になるため、効率的な方法とはいえない。
前記特許文献2に記載の方法はトップダウ ン方式と呼ばれ、この方法では上記のように 、微細構造を決定する版を作製する。版の作 製は、複雑でいくつもの工程を必要とし、高 いコストが必要とされる。また、大きな面積 の版を製造することが困難であるという問題 も生じている。
本発明の目的は、均一の寸法であり、所 のピッチで均一に配列する孔を備える多孔 構造体の容易且つ安価な製造方法を提供す ことにある。
本発明の多孔質構造体の製造方法は、高 子化合物が溶媒に溶解している溶液を、支 体上にキャストしてキャスト膜を形成する ャスト工程と、このキャスト膜に含まれる 媒を除去しながら、キャスト膜の露出面に 滴を形成する水滴形成工程と、この水滴形 工程の後に、キャスト膜に入り込んだ水滴 除去する水滴除去工程とを有し、前記溶媒 、親水性を有する液体を含むことを特徴と て構成されている。
前記溶液は、両親媒性化合物を含むこと 好ましい。上記の親水性を有する液体に対 る水の溶解度は5重量%以上であることが好 しく、前記溶媒が、前記親水性を有する液 を0.01重量%以上20重量%以下含むことが好まし い。
本発明の多孔質構造体の製造方法によれ 、原料である高分子化合物を溶解する前記 媒が親水性を有する液体を含むため、均一 寸法であり、所望のピッチで均一に配列す 孔を有する多孔質構造体を容易に製造する とができる。また、高分子化合物の溶媒と て、親水性の液体を含む溶液を用いること より、多孔質構造体の原料となる化合物の 択や配合比を考慮しなくても、所望の寸法 孔を有する多孔質構造体を容易に製造する とが可能となる。したがって、多孔質構造 の製造における歩留まりがよくなる。更に キャスト膜の親水性が向上するために、キ スト膜における水滴の核形成及び水滴の成 速度の増大を促し、水滴形成時のキャスト の状態のばらつきを最小限に抑え、ひいて 、均一の寸法、所望の形成ピッチで配列す 孔を有する多孔質構造体を製造することが きる。そして、本発明は、版を用いること く多孔質構造体を製造することができるた に、版の製造に係る手間を省略することが 能となり、結果として、安価かつ効率的に 孔質構造体の製造することができる。
10 多孔質構造体製造工程
11 キャスト工程
12 水滴形成工程
13 水滴成長工程
14 水滴蒸発工程
15、33 多孔質構造体
21 支持体
22 キャスト膜
22a 露出面
23 溶媒
31 孔
42 溶液
(多孔質構造体の製造方法)
図1は本発明に係る多孔質構造体の製造工程
であり、図2は多孔質構造体ができる過程を
デル的に図示した説明図である。図1に示す
うに、多孔質構造体製造工程10は、キャス
工程11と、水滴形成工程12と、水滴成長工程1
3と、水滴蒸発工程14とを有する。この多孔質
構造体製造工程10により、多孔質構造体15が
造される。
キャスト工程11では、後述の溶液を支持 21(図2(a)参照)の上にキャスト(流延)し、キャ ト膜(図2(a)参照)を形成する。この溶液は、 孔質構造体の原料となるポリマーを溶媒に 解することにより得られる。溶液のキャス の方法は、静置した支持体の上に溶液を載 て塗り広げる方法と、走行する支持体上に 液を流延ダイから流出する方法とがあり、 発明ではいずれの方法も用いることができ 。一般的に、前者は少ない生産量で多品種 くる場合に適し、後者は大量生産に適する なお、後者の方法において、流延ダイから 溶液の流出を連続或いは断続的に行うこと より、長尺の多孔質構造体、或いは、所定 さの多孔質構造体を連続して製造すること できる。
水滴形成工程12では、図2(a)及び(b)に示す うに、キャスト膜22の露出面22aに所望の加 条件に調節された空気(以下、加湿空気と称 る)200をあてて、キャスト膜22に含まれる溶 23が、露出面22aから蒸発する。溶媒23の蒸発 に伴い、露出面22aの周りの空気の温度が低下 する。この温度の低下に伴い、露出面22aの周 りの空気に含まれる水蒸気が凝縮する。露出 面22aの周りの温度が露点と同じ、或いは低い 場合に、露出面22aに水滴25が形成、すなわち 生する。このとき生じた水滴25は、極めて さく、肉眼で認めることができないような きさである。また、水滴形成工程12において 、溶媒の蒸発と露出面22aでの水滴25の形成と 同時に開始させる、または一方を先に開始 る、いずれのケースでも良い。
水滴成長工程13では、水滴形成工程12と同 様にして、加湿空気200を露出面22aにあてて、 溶媒23を蒸発させながら、表面22aに形成され 水滴25をゆっくりと成長させる。水滴25は蒸 発せずに、図2の(c)に示すようにキャスト膜22 の中に入り込む。この水滴成長工程13では、 滴形成工程12で発生した極めて小さな水滴 複数合体させて水滴を大きくすることを目 とするが、キャスト膜22の露出面22aの温度や キャスト膜22の周辺の条件次第では、水滴形 工程12で発生した極めて小さな各水滴が核 なってそれぞれ大きくなる現象が見られる 合もあり、これでもよい。以上のように、 滴形成工程12では、積極的にキャスト膜22の 出面近傍を加湿し、このような加湿は、水 成長工程13でも実施することがより好まし 。
そして、水滴25の寸法が所望の状態とな たところで、水滴蒸発工程14で図2の(d)に示 ようにキャスト膜22中の水滴25を水蒸気27と て蒸発させる。キャスト膜22の中に溶媒23が 留している場合には、できるだけ多くの溶 23を蒸発させた後に水滴25を蒸発させるよう な条件とする。この条件として、例えば、水 よりも沸点の低い化合物を溶媒として用いる 、或いは、キャスト膜22の雰囲気に含まれる や溶媒の蒸気圧を所望の範囲に調節する、 どが挙げられる。溶媒23が十分に除去され キャスト膜22には、自己支持性が発現する。 次に、自己支持性を有するキャスト膜22に入 込んでいた水滴25を蒸発させる。水滴25の蒸 発により、キャスト膜22から多孔質構造体15 生成することができる。なお、支持体21が不 要なものであれば、多孔質構造体15の形成後 たは形成中に剥がしてもよい。
図3~図6は、多孔質構造体15の概略図であ 。支持体21(図2参照)から剥がした多孔質構造 体15には、非常に多くの孔31が密に形成され 。図3は本発明により得られる多孔質構造体1 5の平面図、図4は図3のIV-IV線に沿う断面図で 図5は図3のV-V線に沿う断面図である。また 図6は、別の多孔質構造体33の断面図である 、多孔質構造体33の平面図は図3と同様であ ので略す。
孔31は、図3に示すようにハチの巣状、い ゆるハニカム構造となるように多孔質構造 15上に配列する。孔31は、略一定の形状及び サイズであり、規則的に配列する。そして、 孔31は、図4及び図5に示すように、多孔質構 体15の両面を突き抜けるように形成される場 合もあるし、図6の多孔質構造体33のように片 面側に窪みとして形成される場合もある。そ して、この孔31の配列は、水滴の疎密の度合 や大きさ、形成する液滴の種類、乾燥速度 溶液の固形分濃度、水滴成長工程における 滴成長度合いに対する溶媒23の蒸発のタイ ング等によって異なるものとなる。本発明 より製造される多孔質構造体15の形態は特に 限定されるものではないが、本発明は、例え ば、多孔質構造体15の厚みL1が0.05μm以上100μm 下、孔31の径D1が0.05μm以上100μm以下、隣接 る孔31の中心間距離L2が0.1μm以上120μm以下で るような多孔質構造体を製造する場合に特 効果がある。
ハニカム構造とは、上記のように、一定 状、一定サイズの孔が連続かつ規則的に配 している構造を意味する。この規則配列は 層の場合には二次元的であり、複層の場合 三次元的にも規則性を有する。この規則性 二次元的には1つの孔の周囲を複数(例えば 6つ)の孔が取り囲むように配置され、三次元 的には結晶構造の面心立方や6方晶のような 造を取って、最密充填されることが多いが 製造条件によってはこれら以外の規則性を すこともある。なお、1つの孔の周囲に形成 れる孔の数は、6個に限らず、3~5個或いは7 以上でも良い。
次に、キャストすべき溶液を構成する各 分について説明する。本発明で用いられる 液は、多孔質構造体の原料となるポリマー なわち高分子化合物と、このポリマーを溶 しうる溶媒とを含む。
(ポリマー)
多孔質構造体15の原料となるポリマーとし
は、疎水性を有する化合物を用いる。なお
このポリマーは、疎水性と親水性とを併せ
つようないわゆる両親媒性の高分子化合物
例えば、疎水基と親水基との両方をもつポ
マーであってもよい。すなわち、原料であ
ポリマーとしては、親水性の有無に関係無
、疎水性をもつ化合物が好ましい。
多孔質構造体15の主たる成分は上記のよ な疎水性をもつポリマーであり、このよう ポリマーは、多孔質構造体15の用途等に応じ て決定することができるが、その数平均分子 量(Mn)が10,000~10,000,000であるものが好ましく、 50,000~1,000,000であるものがより好ましい。
上記のように疎水性をもつポリマーに両 媒性化合物を加えて、両者を併用し、これ により多孔質構造体15を構成してもよい。 して、両親媒性化合物と併用される場合の リマーは、非水溶性溶媒に溶解するものが ましい。この非水溶性溶媒とは、親水基を たないような疎水性溶媒である。例えば、 リ-ε-カプロラクトン、ポリ-3-ヒドロキシブ レート、アガロース、ポリ-2-ヒドロキシエ ルアクリレート、ポリスルホン、ポリスチ ン、ポリカーボネートなどが好ましい。生 解性を必要とする場合や、あるいは、コス や入手の容易さなどを考慮すると、ポリ-ε- カプロラクトンが特に好ましい。
両親媒性化合物と併用される場合のポリ ーの他の例としては、ビニル重合ポリマ(例 えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ スチレン、ポリアクリレート、ポリメタクリ レート、ポリアクリルアミド、ポリメタクリ ルアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリ デン、ポリフッ化ビニリデン、ポリヘキサフ ルオロプロペン、ポリビニルエーテル、ポリ ビニルカルバゾール、ポリ酢酸ビニル、ポリ テトラフルオロエチレン等)、ポリエステル( えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリ チレンナフタレート、ポリエチレンサクシ ート、ポリブチレンサクシネート、ポリ乳 等)、ポリラクトン(例えばポリカプロラク ンなど)、セルロースアセテート、ポリアミ 又はポリイミド(例えば、ナイロンやポリア ミド酸など)、ポリウレタン、ポリウレア、 リブタジエン、ポリカーボネート、ポリア マティックス、ポリスルホン、ポリエーテ スルホン、ポリシロキサン誘導体、などが げられる。これらは、溶解性、光学的物性 電気的物性、強度、弾性等の観点から、ホ ポリマーであってもよいし、コポリマーや リマーブレンド、ポリマーアロイとしても い。
(両親媒性化合物)
両親媒性化合物は、親水性をもつとともに
油性をももつ物質であり、具体的には、親
基と疎水基をもつ化合物である。このよう
両親媒性化合物として本発明では、市販さ
る多くの界面活性剤のような単量体の他に
二量体や三量体等のオリゴマー、高分子化
物を用いることができる。両親媒性化合物
上記のような疎水性を有するポリマーとを
合することにより、キャスト膜の露出面に
滴を形成しやすくなる。また、高分子化合
に対する分散状態を制御することにより、
滴が形成される位置をより容易に制御する
とができる。
両親媒性化合物として、例としてはポリ クリルアミドがある。その他の両親媒性高 子化合物としては、ポリアクリルアミドを 鎖骨格とし、親油性側鎖としてドデシル基 親水性側鎖としてカルボキシル基を併せ持 もの、ポリエチレングリコール/ポリプロピ レングリコールブロックコポリマー、などが 挙げられる。親油性側鎖は、アルキレン基、 フェニレン基等の非極性直鎖状基であり、エ ステル基、アミド基等の連結基を除いて、末 端まで極性基やイオン性解離基などの親水性 基を分岐しない構造であることが好ましい。 親油性側鎖は、例えば、アルキレン基を用い る場合には5つ以上のメチレンユニットから ることが好ましい。親水性側鎖は、アルキ ン基等の連結部分を介して末端に極性基や オン性解離基、又はオキシエチレン基など 親水性部分を有する構造であることが好ま い。
両親媒性化合物としては、互いに異なる2 種以上の化合物を用いると水滴の形成位置、 水滴の大きさを制御することができるので好 ましい。また、原料であるポリマーについて も、互いに異なる2種以上の化合物を用いる とにより同様の効果を得ることができる。
ポリマー及び両親媒性化合物は、分子内 重合性基を有する重合性(架橋性)高分子化 物であってもよい。また、ポリマー、両親 性化合物とともに、重合性の多官能モノマ を配合し、この配合物により多孔質構造体 形成した後、熱硬化法、紫外線硬化法、電 線硬化法等の公知の方法によって硬化処理 施してもよい。
ポリマー、両親媒性化合物と併用される 官能モノマーとしては、反応性の点から多 能(メタ)アクリレートが好ましい。前記多 能(メタ)アクリレートの例としては、ジペン タエリスリトールペンタアクリレ-ト、ジペ タエリスリトールヘキサアクリレート、ジ ンタエリスリトールカプロラクトン付加物 キサアクリレート又はこれらの変性物、エ キシアクリレートオリゴマー、ポリエステ アクリレートオリゴマー、ウレタンアクリ ートオリゴマ-、N-ビニル-2-ピロリドン、ト プロピレングリコールジアクリレート、ポ エチレングリコールジアクリレート、トリ チロールプロパントリアクリレート、ペン エリスリトールトリアクリレート、ペンタ リスリトールテトラアクリレート、又はこ らの変性物などが使用できる。これらの多 能モノマーは耐擦傷性と柔軟性のバランス ら、単独で又は2種以上を組み合わせて用い れる。ポリマー、両親媒性化合物が分子内 重合性基を有する重合性(架橋性)化合物で る場合には、その重合性基と反応しうる重 性の多官能モノマーを併用することも好ま い。
上記の中でもエチレン性不飽和基を有す モノマーの重合は、光ラジカル開始剤又は ラジカル開始剤の存在下、電離放射線の照 又は加熱により行うことができる。したが て、例えば、エチレン性不飽和基を有する ノマー、光ラジカル開始剤あるいは熱ラジ ル開始剤、マット粒子及び無機フィラーを 有する塗布液を調製し、その塗布液を透明 支持体上に塗布した後、電離放射線又は熱 よる重合反応により硬化すると、反射防止 イルムを製造することができる。
光ラジカル重合開始剤としては、例えば アセトフェノン類、ベンゾイン類、ベンゾ ェノン類、ホスフィンオキシド類、ケター 類、アントラキノン類、チオキサントン類 アゾ化合物、過酸化物類、2,3-アルキルジオ ン化合物類、ジスルフィド化合物類、フルオ ロアミン化合物類や芳香族スルホニウム類が 挙げられる。
前記アセトフェノン類としては、例えば 2,2-エトキシアセトフェノン、p-メチルアセ フェノン、1-ヒドロキシジメチルフェニル トン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニル ケトン、2-メチル-4-メチルチオ-2-モルフォリ プロピオフェノン、2-ベンジル-2-ジメチル ミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノンな どが挙げられる。
前記ベンゾイン類としては、例えば、ベ ゾインベンゼンスルホン酸エステル、ベン イントルエンスルホン酸エステル、ベンゾ ンメチルエーテル、ベンゾインエチルエー ル、ベンゾインイソプロピルエーテルなど 挙げられる。
前記ベンゾフェノン類としては、例えば、
ンゾフェノン、2,4-クロロベンゾフェノン、
4,4-ジクロロベンゾフェノン、p-クロロベンゾ
フェノンなどが挙げられる。
前記ホスフィンオキシド類としては、例え
、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルフ
スフィンオキシドなどが挙げられる。
なお、前記光ラジカル重合開始剤として 、最新UV硬化技術(P.159,発行人;高薄一弘,発 所;(株)技術情報協会,1991年発行)にも種々の が記載されている。また、市販の光開裂型 光ラジカル重合開始剤としては、チバ・ス シャルティ・ケミカルズ(株)製のイルガキュ ア(651,184,907)等が好ましい例として挙げられ 。光重合開始剤は、多官能モノマー100質量 に対して、0.1~15質量部の範囲で使用するこ が好ましく、1~10質量部の範囲で使用するこ がより好ましい。前記光重合開始剤に加え 、光増感剤を用いてもよい。光増感剤の具 例として、n-ブチルアミン、トリエチルア ン、トリ-n-ブチルホスフィン、ミヒラーの トン、チオキサントン、などが挙げられる
前記熱ラジカル開始剤としては、例えば 有機過酸化物、無機過酸化物、有機アゾ化 物、有機ジアゾ化合物、などを用いること できる。有機過酸化物としては、例えば、 酸化ベンゾイル、過酸化ハロゲンベンゾイ 、過酸化ラウロイル、過酸化アセチル、過 化ジブチル、クメンヒドロぺルオキシド、 チルヒドロぺルオキシドなどが挙げられる 無機過酸化物としては、過酸化水素、過硫 アンモニウム、過硫酸カリウム等が挙げら る。アゾ化合物としては、例えば、2,2’-ア ゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’-アゾビス (プロピオニトリル)、1,1’-アゾビス(シクロ キサンカルボニトリル)等が挙げられる。前 ジアゾ化合物としては、例えば、ジアゾア ノベンゼン、p-ニトロベンゼンジアゾニウ 等が挙げられる。
(溶媒)
本発明に用いられる溶媒としては、以下の(
1)~(3)のすべてを満たすものであればよい。
(1)多孔質構造体の原料ポリマーを溶解しうる
もの。
(2)非水溶性を有するもの。
(3)非水溶性を有する液体(以降、非水溶性液
と称する)と親水性を有する液体(以降、親水
性液体と称する)とを含むもの。
(非水溶性液体)
溶媒の第1の成分である非水溶性液体として
は、溶媒に対する水の溶解度が5重量%以下で
るものが好ましく、キャストすべき溶液を
くる観点及び水滴形成の観点から-10℃以上1
00℃以下の範囲では液体である化合物が好ま
い。例えば、クロロホルム、ジクロロメタ
等のハロゲン系有機溶剤、ベンゼン、トル
ン、キシレン等の芳香族炭化水素、酢酸エ
ル、酢酸ブチル等のエステル類、メチルイ
ブチルケトン等の非水溶性ケトン類、ジエ
ルエーテル等のエーテル類や二硫化炭素な
が挙げられる。上述した化合物のうち、2種
類以上の化合物を非水溶性液体として用いて
もよい。これらの化合物の割合を適宜代えて
用いることにより、液滴の形成速度、及び液
滴のキャスト膜への入り込み深さ等を制御す
ることができる。
(親水性液体)
溶媒の第2の成分である親水性液体は、溶媒
全体としてすなわち上記第1の成分と混合し
ときの液全体として原料のポリマーを溶解
うるものであればよい。キャスト膜に形成
れる水滴の大きさや、水滴の配列は、溶液
水滴の表面張力及び溶液や水滴の界面張力
依存するため、キャスト膜を構成する溶媒
含まれる親水性液体の添加量を調整するこ
により、所望の表面張力や界面張力が得ら
、結果として、キャスト膜に所望の寸法の
滴を所望の配列ピッチで形成することがで
る。また、親水性液体に対する水の溶解度
、少なくとも5重量%すなわち5重量%以上であ
ことが好ましく、10重量%以上であることが
り好ましく、30重量%以上であることが特に
ましい。このような親水性液体を含む溶媒
ら形成されたキャスト膜は高い親水性を有
るため、水滴形成及び水滴成長時のキャス
膜の状態のばらつきを最小限に抑えること
可能となり、キャスト膜全体において、均
の寸法、所望の形成ピッチで配列する水滴
形成することが可能となる。一方、この溶
度が、5重量%未満である場合には、本発明
効果、すなわち、水滴形成及び水滴成長時
キャスト膜の状態のばらつきを最小限に抑
ることができないため好ましくない。また
親水性液体の前記溶媒における含有量は、
水性液体の添加後の溶液が、原料であるポ
マーを溶解しうる範囲であればよい。
溶媒における親水性液体の含有量は、0.01 重量%以上20重量%以下であることが好ましく 0.05重量%以上10重量%以下であることがより好 ましく、0.1重量%以上5重量%以下であることが 特に好ましい。溶媒における親水性液体の含 有量が、0.01重量%未満では、本発明の効果が 揮されないため、好ましくない。一方、溶 における親水性液体の含有量が、20重量%を えると、原料であるポリマーの溶解性が悪 なり、各工程12~14の途中にて、原料である リマーが析出してしまう等の問題があるた 、好ましくない。したがって、溶媒におけ 親水性液体の含有率は最大でも20重量%であ 。
また、用いる親水性液体の沸点は、低い とが望ましく、具体的には、100℃以下であ ことが好ましい。これは、キャスト膜22の 出面に結露させて形成するものが水滴であ 水の沸点が100℃であることと、溶媒の第1成 としての非水溶性液体の蒸発速度とを考慮 たことによる。親水性液体の沸点が高すぎ と、フイルム中に親水性液体が残留してし い、結果として、孔31の形状や、形成ピッ が均一とならないこと、多孔質構造体15の強 度が低下することなど、フイルムの品質が低 下する、或いは、高温の乾燥処理や真空乾燥 などの処理が必要となり、結果として、生産 性が低下するため、好ましくない。そして、 親水性液体の沸点が100℃よりも高いと、水滴 よりも蒸発がおそくなってしまい、形成すべ き孔31の大きさが小さい場合ほど、孔31の寸 がばらつきやすくなったり、また、孔31の配 列が不規則になってしまったりする。したが って、形成すべき孔31の大きさが小さい場合 ど、親水性液体の沸点が水滴よりも低いも とする効果は顕著であり、例えば、10μm以 の径をもつような孔31を均一にかつ規則的に 形成する場合に効果が特に大きい。
このように、親水性液体は、水滴が形成 れるとできるだけ早くに蒸発してキャスト 22からなくなるようなもの、すなわち、水 蒸発工程14を開始するまでには蒸発しきって しまうものが好ましい。より好ましくは、水 滴成長工程13のできるだけ早い時点で蒸発し キャスト膜22からなくなるものが好ましい
この親水性液体は、水滴形成工程12の初 段階である水滴の核の形成に寄与し、水滴 核がより細かにしかもより多くつくるとい 作用をもつため、水滴形成工程12の所定時間 はキャスト膜22に保持されることが好ましい そして、水滴形成工程12と水滴成長工程13に おける積極的な加湿は、親水性液体がキャス ト膜22で保持される時間とキャスト膜22から 発する時間とのバランスを図る作用もある
親水性液体としては、メタノール、エタ ール、n-プロパノール、イソプロパノール tert-ブタノール等のアルコール類;アセトン メチルアセトン等のケトン類;テトラヒドロ ラン、ジオキサン等のエーテル類;ギ酸メチ ル等のエステル類;エチレングリコール、エ レングリコールモノメチルエーテル、エチ ングリコールモノエチルエーテル等のグリ ール誘導体等が挙げられる。
(溶液)
上記に述べた、親水性液体と非水溶性液体
を含む溶媒に原料であるポリマーを溶解し
、溶液をつくる。溶液に含まれるポリマー
濃度は、製造する多孔質構造体の厚さにも
る。厚さが0.1μm以上100μm以下の多孔質構造
を製造する場合には、溶液に含まれるポリ
ーの濃度が0.02重量部以上20重量部以下であ
ことが好ましい。
図7は多孔質構造体製造設備41の概略図で る。溶液42は、多孔質構造体製造設備41に送 られる前に、予めろ過されることが好ましい 。これにより多孔質構造体15への異物混入を 止することができる。ろ過は複数回実施す ことが好ましい。例えばろ過を2回実施する ときには、上流側のろ過装置(図示なし)には 多孔質構造体15の孔の径よりも大きな絶対 過精度(絶対ろ過孔径)をもつフィルタが備え られ、下流側のろ過装置(図示なし)には、多 質構造体15の空隙よりも小さな絶対ろ過精 をもつフィルタが備えられることが好まし 。
多孔質構造体製造設備41は、流延室43を備 える。前述したキャスト工程11、水滴形成工 12、水滴成長工程13、水滴蒸発工程14は、い れも流延室43で実施される。流延室43で気体 となった溶媒は、回収装置(図示せず)で回収 れた後に、流延室43の外に備えられる再生 置(図示せず)で再生されて再利用に供される 。本実施形態では、キャスト工程11と水滴形 工程12とを行うための第1エリア46と、水滴 長工程13を行うための第2エリア47と、水滴蒸 発工程14を行うための第3エリア48とが区画さ た一体型の流延室43を用いているが、それ れのエリアを独立させてもよい。ただし、 1エリア46と第2エリア47とは互いにできるだ 近くに設けられることが好ましい。以上の うな第1~第3エリア46~48を経ることにより、キ ャスト膜22は自己組織化して所定の空隙を有 る多孔質構造体15となる。
支持体21(図2参照)として用いる流延ベル 51はローラ52,53に掛け渡され、流延ダイ56は 流延ベルト51の上方の第1エリア46に備えられ る。ローラ52,53は、少なくとも一方は図示し い駆動装置により回転する。これらローラ5 2、53の回転により、流延ベルト42は、第1エリ ア46、第2エリア47、そして第3エリア48の各エ アを順次無端走行する。ローラ52,53は、温 機54により温度を調整され、これにより、ロ ーラ52,53に接触する流延ベルト51が温度制御 れる。特に、キャスト膜22の周辺空気の条件 制御が瞬時に変化させられない場合にはこの ような流延ベルト51が有効である。
第1エリア46において、流延ダイ56から溶 42が流出されると、流延ベルト51の上にキャ ト膜22が形成される。キャスト膜22の走行路 の上方には送風吸引ユニット61が設けられて る。送風吸引ユニット61は、加湿空気をキ スト膜22の近傍で流し出す送風口61aと、キャ スト膜22の周辺気体を吸排気する吸気口61bと 有するとともに、送風系における風の温度 露点、湿度、風速、吸気系における吸引力 独立して制御する送風コントローラ(図示せ ず)を備える。送風口61aには、塵埃度、つま 加湿空気の清浄度を保つためのフィルタが えられる。送風ユニット61aは流延ベルト51の 走行方向に複数並べて設けられてもよい。
第1エリア46においては、キャスト膜22の 面温度は、流延ベルト51と、この流延ベルト 51に対向して配された温度制御板とにより制 される。また、液滴の露点については、送 吸引ユニット61から出される加湿空気の条 を制御することにより制御される。
第2エリア47には、2つの送風吸気ユニット 63,64がキャスト膜22の走行路に沿って順に配 れる。上流側の送風吸気ユニット63は、第1 リア46の送風吸気ユニット61のすぐ下流側と れる。これは第1エリア46で形成された水滴 、一様に成長させるためである。第1エリア 46と第2エリア47とが互いに離れるほど、つま 水滴を形成してから第2エリア47に入るまで 時間が長くなるほど、成長し終えたときの 滴の大きさが不均一になってしまう。送風 気ユニットの数は、本実施形態の数、つま 2に限定されず、1または3以上であってもよ 。送風吸気ユニット63,64は、送風吸気ユニ ト61と同じものとしているがこれに限定され ない。
表面温度の制御は、主に温度制御板によ なされる。温度制御板は、流延ベルト51の 行方向に沿って温度を変化させることがで る。また、露点の制御は送風口63a及び64aか の加湿空気の条件制御によりなされる。
水滴を成長させている間に、できるだけ くの溶媒をキャスト膜22から蒸発させるこ が好ましい。第2エリア47における表面温度 露点とを所定の範囲にすることにより、溶 を十分に蒸発させるとともに、急激な蒸発 抑制することができる。また、水滴を蒸発 せずに溶媒だけを選択的に蒸発させること 好ましい。したがって、溶媒としては、同 同圧下において水滴よりも蒸発速度が速い のが好ましい。これにより、溶媒の蒸発に い水滴がキャスト膜22の内部に入り込むこと がより容易になる。
第3エリア48には、4つの送風吸気ユニット 71~74がキャスト膜22の走行路に沿って順に配 れる。送風吸気ユニットの数は、本実施形 の数、つまり4に限定されず、1以上3以下ま は5以上であってもよい。送風吸気ユニット7 1~74は、送風吸気ユニット61と同じものとして いるがこれに限定されない。
第3エリア48では、水滴の蒸発を主たる目 としているが、第3エリア48に至るまでに蒸 しきれなかった溶媒も蒸発させる。
第3エリア48における水滴の蒸発工程では 送風吸引ユニット71~74に代えて減圧乾燥装 や、いわゆる2Dノズルを用いてもよい。減圧 乾燥を行うことで、溶媒と水滴との蒸発速度 をそれぞれ調整することがより容易になる。 これにより、有機溶媒の蒸発と水滴の蒸発と をより良好にし、水滴をより良好にキャスト 膜22の内部に形成することができるので、前 水滴が存在する位置に、大きさ、形状が制 された孔31を形成することができる。なお 前記2Dノズルとは、風を出す給気ノズル部材 と、キャスト膜22近傍の空気を吸い込む排気 ノズル部材とをもつものである。この2Dノ ルとしては、キャスト面全幅に渡り、均一 給気と排気とを行えるものが好ましい。
多孔質構造体製造設備41は、さらに、キ スト膜22を流延ベルト51から剥ぎ取る際に、 延ベルト51から剥離した多孔質構造体15を支 持する剥取ローラ57を備え、多孔フイルムは 工程に送られる。次工程とは、例えば、多 質構造体15に種々の機能を施すための機能 与工程や、多孔質構造体15をロール状に巻き 取る巻取工程等である。
本発明において、送風吸引ユニット61,63,6 4からの加湿空気の送風速度は、キャスト膜22 の移動速度、つまり流延ベルト51の走行速度 の相対速度が0.1m/秒以上20m/秒以下の範囲で ることが好ましく、より好ましくは0.5m/秒 上15m/秒以下の範囲であり、最も好ましくは1 m/秒以上10m/秒以下の範囲である。前記相対速 度が0.1m/秒未満であると、水滴が細密に配列 て形成されないうちに、キャスト膜22が第3 リア48(図7参照)に導入されてしまうことが る。一方、前記相対速度が20m/秒を超えると キャスト膜22の露出面が乱れる、あるいは 結露が充分に進行しないおそれがある。
次に、第1エリア46で行われる水滴形成工 12の詳細について説明する。流延ベルト51の 上にキャスト膜22が形成された後、送風ユニ ト61は、キャスト膜22に所定の条件に調整さ れる加湿空気をあてる。高い親水性を有する キャスト膜22の露出面22aでは、水滴の核形成 び水滴の成長が行われやすくなる。この核 成及び水滴の成長の速度の増大は、キャス 直後から水滴が形成されるまでの期間を短 することができる。また、核形成を迅速に うことで、1μm以下の微細な孔径のフイルム を得ることが可能となる。この期間ではキャ スト膜から溶媒等が蒸発するおそれがあるた め、この期間が長くなると水滴が形成される 時点におけるキャスト膜の状態を均一に保つ ことが非常に困難になる。従って、核形成及 び水滴の成長の速度の増大はこの期間を短く することを可能にするため、水滴形成及び水 滴成長時のキャスト膜の状態のばらつきを最 小限に抑え、キャスト膜全体において、均一 の寸法、所望の形成ピッチで配列する水滴を 形成することが可能となり、ひいては、均一 の寸法、所望の形成ピッチで配列する孔を有 する多孔質構造体を製造することができる。 また、キャスト膜22に形成される水滴の大き や、水滴の配列は、溶液や水滴の表面張力 び溶液や水滴の界面張力に依存する。その め、本発明は、キャスト膜22を構成する溶 に含まれる親水性液体の添加量を調整する とにより、所望の表面張力や界面張力が得 れ、結果として、径の寸法及び形成ピッチ 均一である孔を備える多孔質構造体を容易 得ることができる。また、溶液や水滴の表 張力及び溶液や水滴の界面張力を調整のた に添加される親水性液体は、多孔質構造体 原料ではなく、水滴の蒸発も終わった全工 終了後には揮発してしまうため、多孔質構 体の物性を変えることなく、所望の寸法及 所望の形成ピッチの孔を有する多孔質構造 を製造することができる。
次に、本発明の実施例を説明する。以下 実施例1~4は本発明の実施態様の例であり、 較例は、実施例1~4に対する比較実験である
実施例1
高分子化合物として、平均分子量20万のポ
スチレン(PS)を用いた。両親媒性化合物とし
、ポリアルキルアクリルアミド(CAP)を用い
。溶媒として、0.5重量%のエタノールを添加
たジクロロメタンを用いた。この溶媒を用
て、PS5.0mg/mlと、CAP0.5mg/mlとを分散混合し、
液をつくった。この溶液を支持体上にキャ
トし、厚さが略0.2mmのキャスト膜22を形成し
た。キャスト膜22の表面温度が4℃、温度が略
25℃で露点が18℃で風速が略0.2m/秒の加湿空気
200をキャスト膜22にあてた。キャスト膜22の
出面側に水滴を結露及び成長させた後、加
空気200の相対湿度を徐々に下げていき、キ
スト膜22に含まれる溶媒を十分除去した。そ
の後、水滴を蒸発させた。こうして、100mm×30
0mmの略長方形の多孔質フイルムを得た。
得られた多孔質フイルムについて、孔の D1の平均値と、径D1の変動係数(以下、孔径 動係数と称する)と、孔の中心間距離L1と、 心間距離L1の変動係数(以下、ピッチ変動係 と称する)とをそれぞれ求め、以下の基準で と中心間距離との均一性を評価した。中心 距離が均一とは、孔のピッチが一定で配列 規則的であることを意味する。ここで、孔 変動係数は、孔の径D1についての標準偏差 A、孔の径の平均値をBとしたときに、100×A/B 求める値(単位;%)であり、ピッチ変動係数は 、孔の中心間距離L1についての標準偏差をC、 孔の径の平均値をDとしたときに、100×C/Dで求 める値(単位;%)である。
A;孔径変動係数<10%とピッチ変動係数<5%
の両方を満たし、孔の径と中心間距離とが
もに非常に均一
B;孔径変動係数<10%と5%≦ピッチ変動係数&l
t;10%との両方を満たし、孔の径と中心間距離
がともに均一
C;孔径変動係数<10%と10%≦ピッチ変動係数&
lt;20%との両方を満たし、中心間距離が若干不
均一な箇所がみられるが、孔の径は非常に均
一であり、実用上問題無いレベル
D;10%≦孔径変動係数と20%≦ピッチ変動係数
の少なくともいずれか一方を満たし、実用
供することができないレベル
得られた多孔質フイルムの孔の径D1の平 値は1.9μm、孔径変動係数は2.3%、孔の中心間 離L2は3.1μm、ピッチ変動係数は4.20%であり、 上記評価基準による評価結果はAであった。 お、多孔質フイルムの厚さ方向における孔 形状も、ばらつきがなく均一であった。得 れた多孔質フイルムの顕微鏡写真を図8に示 。
実施例2
高分子化合物として、平均分子量7万~10万の
ポリ-ε-カプロラクトン(PCL)を用いた。両親媒
性化合物として、ポリアルキルアクリルアミ
ド(CAP)を用いた。溶媒として、0.5重量%のエタ
ノールを添加したジクロロメタンを用いた。
この溶媒を用いて、PCL1.0mg/mlと、CAP0.5mg/mlと
分散混合し、溶液をつくった。この溶液を
持体上にキャストし、厚さが略1mmのキャス
膜22を形成した。キャスト膜22の表面温度が4
℃、温度が略25℃、湿度が略80%RH、風速が略0.
2m/秒の加湿空気200をキャスト膜22にあてた。
ャスト膜の露出面側に水滴を結露及び成長
せた後、加湿空気200の相対湿度を徐々に下
ていき、キャスト膜22に含まれる溶媒を十
除去した。その後、水滴を蒸発させた。こ
して、100mm×300mmの略長方形の多孔質フイル
を得た。
得られた多孔質フイルムの孔の径D1の平 値は3.0μmであり、孔径変動係数は3.0%、孔の 心間距離L2は4.2μm、ピッチ変動係数は4.80%で あり、上記評価基準による評価結果はAであ た。
実施例3
ジクロロメタンと20重量%のエタノールとを
む溶媒を用いた。それ以外は、実施例1と同
様にして、100mm×300mmの略長方形の多孔質フイ
ルムを得た。
得られた多孔質フイルムの孔の径D1の平 値は3.6μmであり、孔径変動係数は6.5%、孔の 心間距離L2は5.0μm、ピッチ変動係数は7.20%で あり、上記評価基準による評価結果はBであ た。
実施例4
ジクロロメタンと25重量%のエタノールとを
む溶媒を用いた。それ以外は、実施例1と同
様にして、100mm×300mmの略長方形の多孔質フイ
ルムを得た。
得られた多孔質フイルムの孔の径D1の平 値は3.2μmであり、孔径変動係数は8.5%、孔の 心間距離L2は4.6μm、ピッチ変動係数は11.00% あり、上記評価基準による評価結果はCであ た。
比較例
溶媒には、ジクロロメタンを用いた。それ
外は、実施例1と同様にして、100mm×300mmの略
長方形の多孔質フイルムを得た。
得られた多孔質フイルムの孔の径D1の平 値は3.5μmであり、孔径変動係数は12.0%、孔の 中心間距離L2は8.5μm、ピッチ変動係数は20.0% あり、上記評価基準による評価結果はDであ た。
本発明により、溶液に親水性物質を添加 ることにより、孔の寸法及び、孔の形成ピ チが均一である多孔質構造体を容易に製造 ることができることがわかった。
本発明によると、孔が小さくても寸法及 ピッチが均一な多孔質構造が、容易に製造 ることができるので、均質な素材として大 生産することができ、光学、電子、再生医 などの多方面の分野で利用することできる
Next Patent: LIQUID CRYSTAL PANEL AND OPTICAL FILM SET FOR LIQUID CRYSTAL PANEL
