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Patent Searching and Data


Title:
PROCESS FOR PRODUCING POWDERY COSMETIC PREPARATION
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/078486
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a process for easily producing a powdery cosmetic preparation which is improved in practical characteristics including spreadability on the skin, adhesion, feeling of particulate fineness, and cosmetic persistence and in impact resistance. The process for producing a powdery cosmetic preparation comprises mixing a powdery ingredient with an oily ingredient as a binder, and is characterized in that the mixing is conducted with an apparatus which is a mixer of the facing rotor type. This mixer has a first rotor and a second rotor which each has two or more blades and have been so disposed in a mixing chamber as to face to each other and have respective rotating shafts on the same axis. The raw materials are fed from an introduction opening formed on the first-rotor side, and the first rotor and the second rotor are rotated in the same or opposite directions to thereby mix the raw materials. The mixed raw materials are discharged through a discharge opening formed on the second-rotor side.

Inventors:
HASEGAWA SHUJI (JP)
BUNDO MASAKI (JP)
OOTA KOUTARO (JP)
KURAHASHI TAKUMA (JP)
TOUYAMA KEISUKE (JP)
OGAWA KATSUKI (JP)
OGURA YOSHITO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/073238
Publication Date:
June 25, 2009
Filing Date:
December 19, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SHISEIDO CO LTD (JP)
HASEGAWA SHUJI (JP)
BUNDO MASAKI (JP)
OOTA KOUTARO (JP)
KURAHASHI TAKUMA (JP)
TOUYAMA KEISUKE (JP)
OGAWA KATSUKI (JP)
OGURA YOSHITO (JP)
International Classes:
A61K8/19; A61K8/21; A61K8/92; A61Q19/00; B01F23/57
Foreign References:
JP2007055990A2007-03-08
JP3608778B22005-01-12
JPS5882839U1983-06-04
JP2006272098A2006-10-12
JPS6154766B21986-11-25
JPH07277924A1995-10-24
JP3608778B22005-01-12
JP2002146238A2002-05-22
JP2003261421A2003-09-16
JP2003061229A2003-02-28
JP2002079183A2002-03-19
JP2003001127A2003-01-07
JP2003010712A2003-01-14
JP2003071307A2003-03-11
Other References:
See also references of EP 2233126A4
Attorney, Agent or Firm:
IWAHASHI, Yuji (Kanagawa Kanagawa-ku,Yokohama-sh, Kanagawa ., JP)
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Claims:
 粉末成分と、結合剤としての油性成分とを混合して粉末化粧料を製造する方法であって、
 前記混合に用いる装置が、
複数の翼を設けた第1回転翼及び第2回転翼を、同一軸線上に回転軸を有するように対向した状態で混合室内に配置し、第1回転翼側の投入口から原料を供給するとともに、該第1回転翼及び第2回転翼を互いに同一又は反対方向に回転させることにより原料を混合し、第2回転翼側の排出口から混合された原料を排出する回転翼対向型混合装置
であることを特徴とする粉末化粧料の製造方法。
 請求項1に記載の粉末化粧料の製造方法において、粉末化粧料全量に対して、粉末成分65~97質量%と、油性成分3~35質量%とを混合することを特徴とする粉末化粧料の製造方法。
 請求項1又は2に記載の粉末化粧料の製造方法において、前記回転翼対向型混合装置における第1回転翼及び第2回転翼を互いに反対方向に回転させて用いることを特徴とする粉末化粧料の製造方法。
 請求項1から3に記載の粉末化粧料の製造方法において、前記粉末成分中にフッ素化合物処理粉末を含むことを特徴とする粉末化粧料の製造方法。
 請求項1から4に記載の粉末化粧料の製造方法において、前記粉末成分中に弾性粉末を粉末化粧料全量に対して5.0~20.0質量%含むことを特徴とする粉末化粧料の製造方法。
 請求項1から5に記載の粉末化粧料の製造方法において、前記油性成分中に粘度が100~50000mPa・sである油分を含有することを特徴とする粉末化粧料の製造方法。
 請求項1から6に記載の粉末化粧料の製造方法において、
前記粉末成分中にフッ素化合物処理粉末を、粉末化粧料全量に対して5~75質量%含有し、
前記油性成分中に粘度が100~50000mPa・sである油分を、粉末化粧料全量に対して0.1~10重量%含有することを特徴とする粉末化粧料の製造方法。
Description:
粉末化粧料の製造方法 関連出願

 本出願は、2007年12月19日付け出願の日本 特許出願2007-327794号の優先権を主張しており 、ここに折り込まれるものである。

 本発明は粉末化粧料の製造方法、特に肌 の伸展性、付着性、微細粒子感、化粧持ち の実用特性、及び耐衝撃性の改善された粉 化粧料を容易に製造する方法に関する。

 パウダーファンデーションに代表される 末化粧料は、粉末成分を主体として、結合 としての油性成分や界面活性剤等を添加混 した粉末を成型して得られ、通常の場合、 フ、スポンジ、ブラシ等の化粧用具を用い 使用されている。従来の一般的な粉末化粧 は、例えば、ヘンシェルミキサー、ナウタ ミキサー、リボンブレンダー、ニーダー等 攪拌混合機を用いて粉末成分と油性成分を 合した後、パルペライザー等のハンマーミ を用いて均一化し、金属又は樹脂の中皿に 式プレス成型することによって製造されて る。なお、このような従来の方法は、溶媒 添加することなく、粉末成分と油性成分の 合を行なうことから乾式製法と呼ばれてい 。

 しかしながら、上記従来の乾式製法では 肌への伸展性、付着性、微細粒子感、化粧 ち等の実用特性及び耐衝撃性等の点で、十 に満足のいく粉末化粧料が得られていなか た。この原因としては、粉末成分と油性成 との均一化が不十分であるため、凝集した 末成分が残存しており、油性成分が凝集粉 中で偏在化していることが考えられる。

 一方で、近年、粉末化粧料における実用 性を改善する目的で、種々の製造方法ある は成型方法の開発が行なわれている。例え 、化粧料基剤にアルコール等の溶媒を添加 てスラリーとし、次いで該スラリーを容器 充填した後、前記溶媒を真空吸引により除 する化粧料の充填固化方法(特許文献1参照) 、粉末成分として特定の粉体と油剤を含む 剤を溶媒に添加してスラリーとした後、溶 を除去する固形粉末メーキャップ化粧料の 造方法(特許文献2参照)、粉末成分と結合剤 しての油性成分を溶媒中で混合したスラリ を媒体攪拌ミルを用いて粉末成分表面を油 成分で均一に被覆した後に、溶媒除去して 式プレス成型を行なうことにより得られた 末固型化粧料の製造方法(特許文献3参照)等 湿式製法が提案されている。

 しかしながら、上記製造方法あるいは成 方法によっても、例えば、微細粒子感、化 持ち等の実用特性や耐衝撃性の点で、十分 満足の行くものは得られていなかった。特 、湿式製法では、粉末の表面全体にわたっ 一様に油性成分が被覆されてしまうため、 末成分の吸油性が極端に低下し、皮脂等の 分に対する化粧持ちが悪いという問題があ た。加えて、上記湿式製法では、別途、溶 除去・乾燥工程が必要となるため、工程が 雑となるのみならず、安全面や環境面での 題も指摘されている。

 また、粉末化粧料の化粧持ちを改善する目 で、表面を撥水・撥油性を有するフッ素化 物で処理した粉末成分が用いられているも の、フッ素化合物による撥油特性のため、 末成分と油性成分との均一化が難しく、粉 の凝集が生じやすいため、期待される化粧 ち改善効果は得られず、さらに使用感が悪 してしまう場合もあった。また、伸展性等 優れた使用感触を付与するため、シリコー やポリウレタン等の球状弾性粉末の配合も われているが、粉末成分と油性成分との均 化が困難であるため、特に耐衝撃性が悪化 てしまうという問題があった。さらに、肌 の付着力、化粧持ち等を改善する目的で、 粘性の油分の使用も試みられているものの 通常の方法では、高粘性の油分を粉末中に 一に分散することは非常に困難であり、加 て粉末成分の凝集を助長する等の悪影響を たらすという問題もあった。

特公昭61-54766号公報

特開平7-277924号公報

特許3608778号

 本発明は、前記従来技術に鑑みて行われ ものであり、その解決すべき課題は、肌へ 伸展性、付着性、微細粒子感、化粧持ち等 実用特性、及び耐衝撃性の改善された粉末 粧料を容易に製造する方法を提供すること ある。

 前記課題を解決するため、本発明者らが 意検討を行なった結果、従来、化粧料の製 には用いられてこなかった特定構造の回転 対向型式混合装置を用いて、粉末成分と、 合剤としての油性成分とを混合することに って、該粉末成分の凝集を生じることなく 粉末粒子の表面上に均一に油性成分を被覆 ることが可能となり、これによって肌への 展性、付着性、微細粒子感、化粧持ち等の 用特性、及び耐衝撃性に優れた粉末化粧料 容易に製造することができることを見出し 本発明を完成するに至った。

 すなわち、本発明にかかる粉末化粧料の 造方法は、粉末成分と、結合剤としての油 成分とを混合して粉末化粧料を製造する方 であって、前記混合に用いる装置が、複数 翼を設けた第1回転翼及び第2回転翼を、同 軸線上に回転軸を有するように対向した状 で混合室内に配置し、第1回転翼側の投入口 ら原料を供給するとともに、該第1回転翼及 び第2回転翼を互いに同一又は反対方向に回 させることにより原料を混合し、第2回転翼 の排出口から混合された原料を排出する回 翼対向型混合装置であることを特徴とする のである。

 また、前記粉末化粧料の製造方法におい 、粉末化粧料全量に対して、粉末成分65~97 量%と、油性成分3~35質量%とを混合すること 好適である。また、前記粉末化粧料の製造 法において、前記回転翼対向型混合装置に ける第1回転翼及び第2回転翼を互いに反対方 向に回転させて用いることが好適である。

 また、前記粉末化粧料の製造方法におい 、前記粉末成分中にフッ素化合物処理粉末 含むことが好適である。また、前記粉末化 料の製造方法において、前記粉末成分中に 性粉末を粉末化粧料全量に対して5.0~20.0質 %含むことが好適である。また、前記粉末化 料の製造方法において、前記油性成分中に 度が100~50000mPa・sである油分を含有すること が好適である。また、前記粉末化粧料の製造 方法において、前記粉末成分中にフッ素化合 物処理粉末を、粉末化粧料全量に対して5~75 量%含有し、前記油性成分中に粘度が100~50000m Pa・sである油分を、粉末化粧料全量に対して 0.1~10重量%含有することが好適である。

 本発明の製造方法によれば、従来、化粧 の製造には用いられてこなかった特定構造 回転翼対向型混合装置を用いて、粉末成分 、結合剤としての油性成分とを混合するこ によって、該粉末成分の凝集を生じること く、粉末粒子の表面上に均一に油性成分を 覆することが可能となり、これによって肌 の伸展性、付着性、微細粒子感、化粧持ち の実用特性、及び耐衝撃性に優れた粉末化 料を容易に製造することができる。また、 発明の製造方法は、粉末成分と油性成分と 混合の際に溶媒を用いない乾式製法である め、湿式製法と比較して製造工程が簡易で り、且つ安全面や環境面での問題も少ない

本発明の製造方法において用いる回転 対向型混合装置の一実施例の概略図である 実施例4及び比較例4で得られた粉末成 /油性成分混合物の走査電子顕微鏡写真図で る。 実施例4及び比較例4で得られた粉末成 /油性成分混合物、及び予備混合品について 粒子径分布図である。

符号の説明

10    回転翼対向型混合装置
11    混合室
12    モータ
13    モータ
14    第1回転翼
15    第2回転翼
16    投入口
17    排出口
20    原料供給装置
30    捕集装置
32    回収容器
40    吸引装置

 以下、本発明の実施の形態について詳しく 明するが、本発明はこれに限定されるもの はない。
 本発明にかかる粉末化粧料の製造方法は、 末成分と、結合剤としての油性成分とを混 して粉末化粧料を製造する方法であって、 記混合に用いる装置が、特定構造の回転翼 向型混合装置であることを特徴とするもの ある。

粉末成分
 本発明の製造方法に用いられる粉末成分は 一般に粉末化粧料に用いられるものであれ 特に限定されるものでない。粉末成分とし は、例えば、タルク、カオリン、絹雲母(セ リサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅 母、黒雲母、焼成タルク、焼成セリサイト 焼成白雲母、焼成金雲母、パーミキュライ 、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケ 酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸 ルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ス ロンチウム、タングステン酸金属塩、マグ シウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウ 、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸 カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシア パタイト、セラミックパウダー、金属石鹸( えば、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カ シウム、ステアリン酸アルミニウムなど)、 化ホウ素、フォトクロミック性酸化チタン( 酸化鉄を焼結した二酸化チタン、)、還元亜 華;有機粉末(例えば、シリコーンエラストマ ー粉末、シリコーン粉末、シリコーンレジン 被覆シリコーンエラストマー粉末、ポリアミ ド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉 、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチ ン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体 脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ フッ化エチレン粉末、セルロース粉末等); 機白色顔料(例えば、二酸化チタン、酸化亜 等);無機赤色系顔料(例えば、酸化鉄(ベンガ ラ)、チタン酸鉄等);無機褐色系顔料(例えば γ-酸化鉄等);無機黄色系顔料(例えば、黄酸 鉄、黄土等);無機黒色系顔料(例えば、黒酸 鉄、低次酸化チタン等);無機紫色系顔料(例 ば、マンゴバイオレット、コバルトバイオ ット等);無機緑色系顔料(例えば、酸化クロ 、水酸化クロム、チタン酸コバルト等);無機 青色系顔料(例えば、群青、紺青等);パール顔 料(例えば、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔、 母チタン、酸化鉄被覆雲母チタン、低次酸 チタン被覆雲母チタン、フォトクロミック を有する雲母チタン、基板として雲母の代 りタルク、ガラス、合成フッ素金雲母、シ カ、オキシ塩化ビスマスなどを使用したも 、被覆物として酸化チタン以外に、低次性 化チタン、着色酸化チタン、酸化鉄、アル ナ、シリカ、ジルコニア、酸化亜鉛、酸化 バルト、アルミなどを被覆したもの、機能 パール顔料として、パール顔料表面に樹脂 子を被覆したもの(特開平11-92688)、パール顔 表面に水酸化アルミニウム粒子を被覆した の(特開2002-146238)、パール顔料表面に酸化亜 鉛粒子を被覆したもの(特開2003-261421)、パー 顔料表面に硫酸バリウム粒子を被覆したも (特開2003-61229)等);金属粉末顔料(例えば、ア ミニウムパウダー、カッパーパウダー等);ジ ルコニウム、バリウム又はアルミニウムレー キ等の有機顔料(例えば、赤色201号、赤色202 、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226 、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204 、黄色205号、黄色401号、及び青色404号など 有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、 色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、 色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄 203号、緑色3号及び青色1号等);天然色素(例え ば、クロロフィル、β-カロチン等)等が挙げ れる。なお、上記粉末成分は1種又は2種以上 を混合して用いることができる。

 粉末成分としては表面未処理のものを用 てもよく、あるいはシリコーンやフッ素化 物、シランカップリング剤、テフロン(登録 商標)、脂肪酸、脂肪酸セッケン、ラウロイ リジン等により表面処理を施したものを用 てもよい。粉末成分は1種または2種以上を用 いることができる。

 なお、本発明の製造方法により得られる 末化粧料において、粉末成分の配合量は好 しくは65~97質量%であり、より好ましくは80~9 3質量%である。粉末成分の配合量が65質量%未 では肌への伸展性や化粧持ち等の点で充分 満足できるものを得るのが難しく、一方、9 7質量%を超えると、肌への付着性やしっとり 等の実用特性および耐衝撃性の点で充分に 足できるものを得るのが難しい。

 本発明の製造方法においては、粉末成分 してフッ素化合物処理粉末を含むことが好 しい。フッ素化合物処理粉末は、フッ素化 物による撥油特性のため、油性成分との均 化が難しく、粉末の凝集が生じやすいとい 問題があったが、本発明の製造方法によれ 、特定構造の回転翼対向型混合装置を用い ことで、このようなフッ素化合物処理粉末 用いた場合であっても、粉末粒子の表面上 均一に油性成分を被覆することができ、フ 素化合物の有する撥水・撥油特性が十分に 揮され、化粧持ちに優れた粉末化粧料を得 ことができる。

 なお、粉末表面に処理されるフッ素化合 としては、ペルフルオロアルキルリン酸エ テル・ジエタノールアミン塩、ペルフルオ アルキルシラン、ペルフルオロアルキルエ ルアクリレート等、ペルフルオロポリエー ルジアルキルリン酸およびその塩、ペルフ オロポリエーテルジアルキル硫酸塩および の塩、ペルフルオロポリエーテルジアルキ カルボン酸およびその塩等のペルフルオロ リエーテル基を有する化合物が挙げられる

 フッ素化合物の例として、1H,1H,2H,2H-パーフ オロオクチルトリエトキシシラン(化(I))な が挙げられる。
(化I)
 CF 3 CF 2 CF 2 CF 2 CF 2 CF 2 CH 2 CH 2 Si(OEt) 3     (I)

 また、フッ素化合物と、他の疎水化処理剤 併用した処理を行っても良い。本発明のフ 素化合物処理粉末には、フッ素化合物と他 処理剤で併用処理した粉末も含まれる。具 的には、アクリルシリコーン化合物である 化(II)で示される化合物などが挙げられる。
(化II)
(式中、nは整数で、a,b,c,dは共重合体内のそれ ぞれのモル比であり、0であることはなく、d 、40モル%以上で60モル%以下である。)

 なお、本発明の製造方法により得られる 末化粧料において、フッ素化合物処理粉末 配合量は好ましくは粉末化粧料全量に対し 5~75質量%である。フッ素化合物処理粉末の 合量が5質量%未満では、フッ素化合物処理粉 末の特性である化粧持ち向上効果が実感しに くい。75質量%を超えると、肌への付着性等に おいてやや劣る傾向がある。

 また、本発明の製造方法においては、粉 成分として弾性粉末を含むことが好ましい 例えば、シリコーンやポリウレタン等の球 弾性粉末は、油性成分との均一化が困難で るため、特に耐衝撃性が悪化してしまうと う問題があったのに対して、本発明の製造 法によれば、特定構造の回転翼対向型混合 置を用いることで、このような弾性粉末を いた場合であっても、弾性粉末粒子の表面 に均一に油性成分を被覆することが可能で り、伸展性等の使用感とともに耐衝撃性に 優れた粉末化粧料を得ることができる。な 、本発明に用いられる弾性粉末としては、 えば、シリコーンゴム粉末、シリコーン樹 粉末、シリコーン樹脂被覆シリコーンゴム 末、ポリウレタン粉末等が挙げられる。

 弾性粉末の形状としては、球状であること より好ましい。大きさは、平均粒子径が1~40 μmのものが好ましく、より好ましくは、3-30μ mである。
 市販品としては、(ビニルジメチコン/メチ ンシルセスキオキサン)クロスポリマー(商品 名:KSP-100:信越化学工業株式会社製)、(ジフェ ルジメチコン/ビニルジフェニルジメチコン /シルセスキオキサン)クロスポリマー(商品名 :KSP-300:信越化学工業株式会社製)、(ジメチコ /ビニルジメチコン)クロスポリマー(商品名: トレフィルE-506:東レ・ダウコーニング株式会 社製)、ヘキサメチレンジイソシアネート/ト メチロールヘキシルラクトン架橋ポリマー( 商品名:Plastic Powder D-400 :東色ピグメント社 )などが挙げられる。

 また、本発明の製造方法において、粉末 分に含まれる弾性粉末の配合量は好ましく 粉末化粧料全量に対して5.0~20.0質量%であり より好ましくは8.0~15.0質量%である。従来の 法では、弾性粉末配合すると、耐衝撃性が 化する傾向があったが、本発明では耐衝撃 に優れるため、特に弾性粉末を5%以上配合 ても十分な耐衝撃性を持ち、肌への進展性 も優れた化粧料を得ることができる。一方 20質量%を超えると、耐衝撃性、肌への付着 の点においてやや劣る傾向がある。

油性成分
 本発明の製造方法に用いられる油性成分と ては、例えば、アボガド油、ツバキ油、タ トル油、マカデミアナッツ油、トウモロコ 油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵 油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、 ザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワ 油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、 実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、 本キリ油、ホホバ油、胚芽油等の天然植物 ;トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリ ン、トリイソパルミチン酸グリセリン等の液 体油脂;カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ 、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パー 核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化 、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等の動 物性液状油脂、ミツロウ、カンデリラロウ 綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカ ウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリ 、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリ 脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル 還元ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノ ン、セラックロウ、POEラノリンアルコール ーテル、POEラノリンアルコールアセテート POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪 ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノ ンアルコールエーテル等のロウ類;流動パラ ィン、オゾケライト、スクワレン、プリス ン、パラフィン、セレシン、スクワレン、 セリン、マイクロクリスタリンワックス等 炭化水素油;ミリスチン酸イソプロピル、オ クタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデ シル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリ ン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチ ン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチ ルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、 乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン 酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル 、12-ヒドロキシステアリル酸コレステリル、 ジ-2-エチルヘキシル酸エチレングリコール、 ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モ ノイソステアリン酸N-アルキルグリコール、 カプリン酸ネオペンチルグリコール、リン 酸ジイソステアリル、ジ-2-ヘプチルウンデ ン酸グリセリン、トリ-2-エチルヘキシル酸 リメチロールプロパン、トリイソステアリ 酸トリメチロールプロパン、テトラ-2-エチ ヘキシル酸ペンタンエリスリトール、トリ- 2-エチルヘキシル酸グリセリン、トリイソス アリン酸トリメチロールプロパン、セチル2 -エチルヘキサノエート、2-エチルヘキシルパ ルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、 トリ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセライド、 ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸 オイル、セトステアリルアルコール、アセト グリセライド、パルミチン酸2-ヘプチルウン シル、アジピン酸ジイソブチル、N-ラウロ ル-L-グルタミン酸-2-オクチルドデシルエス ル、アジピン酸ジ-2-ヘプチルウンデシル、 チルラウレート、セバチン酸ジ-2-エチルヘ シル、ミリスチン酸2-ヘキシルデシル、パル ミチン酸2-ヘキシルデシル、アジピン酸2-ヘ シルデシル、セバチン酸ジイソプロピル、 ハク酸2-エチルヘキシル、酢酸エチル、酢酸 ブチル、酢酸アミル、クエン酸トリエチル等 の合成エステル油;ジメチルポリシロキサン メチルフェニルポリシロキサン、メチルハ ドロジェンポリシロキサンデカメチルポリ ロキサン、ドデカメチルポリシロキサン、 トラメチルテトラハイドロジェンポリシロ サン等のシリコーン油などの他、フッ素樹 、アクリル樹脂等が挙げられる。なお、上 油性成分は1種又は2種以上を混合して用いる ことができる。

 また、本発明の製造方法において、油性 分として、25℃における粘度が100~50000mPa・s ある高粘性油分を含むことが好ましい。粘 は、B型粘度計などで測定でき、非ニュート ン性流体については、回転数12rpmでは測定さ る値である。従来の製造方法では、高粘性 油分を粉末中に均一に分散することは非常 困難であったものの、本発明の製造方法に れば、特定構造の回転翼対向型混合装置を いることで、このような高粘性油分を用い 場合、粉末粒子の表面上に均一に高粘性油 を被覆することが可能であるため、肌への 着力、化粧持ち等に優れた粉末化粧料を得 ことができる。また、高粘性油分を撥油性 高いフッ素化合物処理粉末と同時に用いた 合においても、粉末成分の凝集が起こらず 均一な仕上がりとなり、使用性に優れた粉 化粧料を得ることができる。

 本発明の製造方法に用いられる高粘性油 としては、例えば、水添ポリイソブテン、 リイソステアリン酸グリセリル、リンゴ酸 イソステアリル、ジメチルポリシロキサン ジフェニルジメチコンなどのシリコーン油 ひまし油、ダイマージリノール酸ジ(イソス テアリル・フィトステリル)やジイソステア ン酸ダイマージリノレイル、ダイマージリ ール酸ダイマージリノレイルなどのダイマ 酸およびダイマージオールの誘導体等が挙 られる。

 本発明の製造方法により得られる粉末化 料において、油性成分の配合量は好ましく 3~35質量%であり、より好ましくは7~20質量%で ある。油性成分の配合量が3質量%未満では、 への付着性やしっとり感等の実用特性およ 耐衝撃性の点で充分に満足できるものを得 のが難しく、一方、35重量%を超えると、肌 の伸展性や化粧持ち等の点で充分に満足で るものを得るのが難しい。

 ここで、本発明に用いられる高粘性油分 配合量は、肌への付着性や肌への伸展性の 点から、フッ素化合物処理粉末1重量部に対 し0.005重量部以上、0.5重量部以下であること 好ましく、0.01重量部以上、0.15重量部以下 あることがさらに好ましい。

回転翼対向型混合装置
 本発明の製造方法において、粉末成分と油 成分との混合に用いる装置は、複数の翼を けた第1回転翼及び第2回転翼を、同一軸線 に回転軸を有するように対向した状態で混 室内に配置し、第1回転翼側の投入口から原 を供給するとともに、該第1回転翼及び第2 転翼を互いに同一又は反対方向に回転させ ことにより原料を混合し、第2回転翼側の排 口から混合された原料を排出する回転翼対 型混合装置である。

 当該特定構造の回転翼対向型混合装置を いて、粉末成分と油性成分とを混合するこ によって、該粉末成分の凝集を生じること く、粉末粒子の表面上に均一に油性成分を 覆することが可能となる。また、本発明に いられる回転翼対向型混合装置は、乾式の 合装置であるため、粉末成分及び油性成分 適当な混合用溶媒に溶解させて用いる必要 なく、湿式混合の場合と比較して製造工程 簡易であり、且つ安全面や環境面での問題 少ない。

 なお、本発明に用いられる回転翼対向型 合装置は、従来、粉砕のための装置として いられており、粉砕装置として当業者にお て公知である。例えば、特開2002-79183号公報 、特開2003-1127号公報、特開2003-10712号公報、 開2003-71307号公報等に記載されている粉砕装 を、本発明の混合装置として用いることが きる。なお、市販の装置としては、例えば サイクロンミル(フローテック株式会社製) 挙げられる。

 本発明の製造方法において用いる回転翼対 型混合装置の一実施例の概略図を図1に示す 。なお、本発明に用いられる回転翼対向型混 合装置は、これに限定されるものではない。
 回転翼対向型混合装置10は、混合室11の内部 に、モータ12,13によりそれぞれ回転駆動され 第1回転翼14及び第2回転翼15が同一軸線上に 向した状態で設けられ、混合室11の第1回転 14側に原料の投入口16を連通し、混合室11の 2回転翼15側に排出口17を連通して設けられ いる。また、回転翼対向型混合装置10投入口 16の上部には原料供給装置20が設けられ、さ に排出口17の先には捕集装置30(及び回収容器 32)と吸引装置40が接続されている。

 回転翼対向型混合装置10において、同一 線上に対向して配置された第1回転翼14及び 2回転翼15は、モータ12,13の回転軸と一体に回 転する。そして、回転翼対向型混合装置10に いては、モータ12,13により第1回転翼14及び 2回転翼15を互いに同一方向あるいは反対方 に高速で回転させた状態で、原料供給装置20 によって対象となる混合物原料を原料投入口 16から投入する。回転翼対向型混合装置10に 入された混合物原料は、第1回転翼14、第2回 翼15又は混合室11の内壁面に激しく衝突し、 さらには当該原料成分同士が衝突しあうこと で、均一に混合・分散される。そして、この 結果、粉末成分の凝集を生じることなく、粉 末粒子の表面上に均一に油性成分が被覆され た混合物が得られる。

 また、対向する第1回転翼14及び第2回転翼 15は、互いに同一方向あるいは反対方向に回 する。ここで、本発明の製造方法において 、第1回転翼及び第2回転翼を反対方向に回 させて用いることが好適である。互いに反 方向に回転させて用いることで、同一方向 回転させて用いた場合よりも大きなせん断 力を発生させることができるため、粉末成 の凝集が生じにくく、均一な混合物が得ら やすい。なお、第1回転翼14及び第2回転翼15 回転速度は、例えば、1000~10000rpm、好ましく 3000~8000rpmの間で、適宜調整することができ 。

 なお、第1回転翼14及び第2回転翼15におい は、それぞれ、モータ12,13の回転軸に取り けられたボスの周囲に複数の翼が放射状に けられている。1の回転翼に対して、通常、 は2~16枚程度である。なお、第1回転翼14及び 第2回転翼15において、回転翼の形状、翼の枚 数等は、互いに同一であっても異なっていて もよい。

 混合室11内で混合された対象混合物は、 出口17から排出される。なお、排出口17の先 は捕集装置30及び吸引装置40が接続されてい る。吸引装置40の作動により、排出口17から 続的に対象混合物が排出され、排出された 象混合物は捕集装置30において捕集され、回 収容器32内部に集められる。なお、吸引装置4 0の作動条件は、対照混合物の種類や量、回 翼の回転速度等によって、適宜調整するこ ができる。また、吸引装置40及び捕集装置30 作動させた状態で、原料供給装置20によっ 混合物原料を連続的に投入することによっ 、混合物を連続的に生産することが可能で る。

 粉末成分及び油性成分は、それぞれ個別 るいは同時に回転翼対向型混合装置10に投 しても構わないが、通常の場合、ヘンシェ ミキサー、ナウターミキサー等の簡易な攪 装置によって予備混合を行なっておくこと 好ましい。予備混合を行なわずに回転翼対 型混合装置10に投入すると、軽い粉末成分の みが油性成分と十分に混合されることなく先 に排出されてしまう等、混合工程の制御が困 難になる。

 また、本発明の製造方法において、例え 、ファンデーション等の粉末固形化粧料を 造する場合には、通常、上記のようにして られた粉末成分と油性成分との混合物を、 えば、金属あるいは樹脂の中皿容器に充填 、乾式成型による固形化を行なう。なお、 形化の方法としては従来公知の乾式プレス 型等を用いることができる。

 本発明の製造方法によって製造される粉 化粧料においては、本発明の効果を損なわ い範囲において、通常、化粧品や医薬品等 皮膚外用剤に用いられる他の成分、例えば アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤 両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、保 剤、水溶性高分子、増粘剤、皮膜剤、紫外 吸収剤、金属イオン封鎖剤、低級アルコー 、多価アルコール、糖、アミノ酸、有機ア ン、高分子エマルジョン、pH調整剤、皮膚 養剤、ビタミン、酸化防止剤、酸化防止助 、香料、水等を必要に応じて適宜配合し、 的とする剤形に応じて常法により製造する とが出来る。

 本発明にかかる製造方法は、ファンデー ョン、アイシャドウ、チークカラー、ボデ ーパウダー、パフュームパウダー、ベビー ウダー、プレストパウダー、デオドラント ウダー、おしろいなどの粉末状もしくは固 状の粉末化粧料に好適に適用される。

 以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳し 説明する。本発明はこれらの実施例により 定されるものではない。配合量については に断りのない限り質量%で示す。
 まず最初に、本実施例において用いた評価 法について説明する。

<実用特性評価>
 各実施例及び比較例で得られた粉末化粧料 ついて、20名の女性パネラーにより、粉末 微粒子感を指で触って評価した後、各化粧 を半顔ずつ塗布し、しっとりさ及びなめら さ、粉っぽさ、均一な仕上り、3時間後の化 持ちについて、それぞれ比較評価した。
17名以上が良いと回答     ◎
12名~16名         ○
9名~11名          △
5名~8名           ×
4名以下           ××

<耐衝撃性評価>
 各実施例及び比較例で得られた粉末化粧料 樹脂中にプレス成型し、化粧品用のコンパ ト容器にセットしサンプルとした。厚さ20mm の鉄板上に高さ30cmからサンプルを水平状態 て落下し、破損するまでの落下回数を耐衝 性の評価とした。

 本発明者らは、下記表1に示す処方にて実施 例1及び比較例1の粉末化粧料(ファンデーショ ン)を製造し、上記評価基準にて、得られた 種粉末化粧料の実用特性、及び耐衝撃性に いての評価を行った。
 なお、実施例1の粉末化粧料においては、処 方中の粉末成分に油性成分を添加してヘンシ ェルミキサー(三井三池化工機製)にて一定時 混合した後、図1の回転翼対向型混合装置( イクロンミル:フローテック社製)を用いて2 混合し、樹脂中皿に乾式プレス成型した。 方、比較例1の粉末化粧料においては、実施 1と同一処方中の粉末成分に油性成分を添加 してヘンシェルミキサーにて混合した後、ハ ンマー式粉砕機であるパルペライザー(ホソ ワミクロン製)で2回混合し、樹脂中皿に乾式 プレス成型した。

※1(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオ キサン)クロスポリマー(KSP-100:信越化学工業 式会社製)                    2.0%
  (ジフェニルジメチコン/ビニルジフェニル ジメチコン/シルセスキオキサン)クロスポリ ー(KSP-300:信越化学工業株式会社製)         2.0%
  (ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポ マー(トレフィルE-506:東レ・ダウコーニング 式会社製)                     2.0 %

 上記表1に示されるように、回転翼対向型混 合装置を用いた実施例1の粉末化粧料におい は、微粒子感、しっとりさ、なめらかさ、 っぽさ、均一な仕上がり、化粧持ちといっ 各種実用特性の点でいずれも優れたもので り、また、耐衝撃性も良好なものであった
 これに対して、パルペライザー(ハンマー式 粉砕機)を用いた比較例1では、なめらかさは 干良好であったものの、他の実用特性の点 は優れた評価は得られず、また、耐衝撃性 評価でも実施例1の半分以下であった。

 つづいて、下記表2~5に示す各種粉末化粧 処方を用いて、上記表1と同様にして各種評 価を行なった。なお、各種粉末化粧料の製造 方法は、いずれも実施例1及び比較例1と同一 ある。評価結果を表2~5に併せて示す。

※2(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオ キサン)クロスポリマー(KSP-100:信越化学工業 式会社製)                     2.0%
  (ジフェニルジメチコン/ビニルジフェニル ジメチコン/シルセスキオキサン)クロスポリ ー(KSP-300:信越化学工業株式会社製)          4.0%

※3(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオ キサン)クロスポリマー(KSP-100:信越化学工業 式会社製)

 上記表2~5に示されるように、回転翼対向 混合装置を用いた実施例2~5の粉末化粧料に いては、いずれもパルペライザーを用いた 較例2~5と比べて、微粒子感、しっとりさ、 めらかさ、粉っぽさ、均一な仕上がりとい た各種実用特性の点で優れており、また、 衝撃性も良好なものであった。

※1(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオ キサン)クロスポリマー(KSP-100:信越化学工業 式会社製)                    2.0%
  (ジフェニルジメチコン/ビニルジフェニル ジメチコン/シルセスキオキサン)クロスポリ ー(KSP-300:信越化学工業株式会社製)         2.0%
  (ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポ マー(トレフィルE-506:東レ・ダウコーニング 式会社製)                     2.0 %

 上記表6に示されるように、回転翼対向型混 合装置を用いた実施例6の粉末化粧料におい は、フッ素処理粉末である1H,1H,2H,2H-パーフ オロオクチルトリエトキシシラン(化(I))と、 高粘性油分であるジメチルポリシロキサン(50 00mPa・s)を併用したにも関わらず、微粒子感 しっとりさ、なめらかさ、粉っぽさ、均一 仕上がり、化粧持ちといった各種実用特性 点でいずれも優れたものであり、また、耐 撃性も良好なものであった。
 これに対して、パルペライザー(ハンマー式 粉砕機)を用いた比較例6では、なめらかさは 干良好であったものの、他の実用特性の点 は優れた評価は得られず、また、耐衝撃性 評価でも実施例6の半分以下であった。

 なお、上述の化(I)は以下の式で表される。
(化I)
 CF 3 CF 2 CF 2 CF 2 CF 2 CF 2 CH 2 CH 2 Si(OEt) 3     (I)

 つづいて、下記表7~10に示す各種粉末化粧 料処方を用いて、上記表6と同様にして各種 価を行なった。なお、各種粉末化粧料の製 方法は、いずれも実施例6及び比較例6と同一 である。評価結果を表7~10に併せて示す。

 なお、表8に記載の化(II)は以下の式で表さ る。
(化II)
(式中、nは整数で、a,b,c,dは共重合体内のそれ ぞれのモル比であり、0であることはなく、d 、40モル%以上で60モル%以下である。)

※2(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオ キサン)クロスポリマー(KSP-100:信越化学工業 式会社製)                     2.0%
  (ジフェニルジメチコン/ビニルジフェニル ジメチコン/シルセスキオキサン)クロスポリ ー(KSP-300:信越化学工業株式会社製)          4.0%

※3(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオ キサン)クロスポリマー(KSP-100:信越化学工業 式会社製)

 上記表7~10に示されるように、回転翼対向 型混合装置を用いた実施例7~10の粉末化粧料 おいては、フッ素処理粉末と、高粘性油分 を併用したにも関わらずいずれもパルペラ ザーを用いた比較例7~10と比べて、微粒子感 しっとりさ、なめらかさ、粉っぽさ、均一 仕上がりといった各種実用特性の点で優れ おり、また、耐衝撃性も良好なものであっ 。

 また、上記実施例4及び比較例4で得られた 末成分/油性成分混合物の粒子状態について 走査電子顕微鏡(VE-8800:KEYENCE製)による写真 影を行なった。写真図を図2に示す。
 図2から明らかなように、回転翼対向型混合 装置を用いた実施例4の混合物では、ほぼ一 粒子の状態で粉末表面上に均一に油性成分 被覆されていることが確認された。これに して、パルペライザーを用いた比較例4では 実施例4と比較して粒子が大きく、粉末成分 が凝集していることがわかった。

 つづいて、上記実施例4及び比較例4で得 れた粉末成分/油性成分混合物について、粒 径の分布状態をレーザー回折・散乱式の粒 分布測定装置(マイクロトラックMT3000II:日機 装株式会社製)を用いて測定した。また、比 として、ヘンシェルミキサーによる予備混 品についても同様の試験を行なった。結果 図3に示す。

 図3に示されるように、予備混合品では粉末 成分の凝集が生じており、粒子径の分布状態 も非常にブロードになっていることがわかる 。また、パルペライザーを用いた比較例4の 合物においては、予備混合品と比較すると ーク粒子径が小さくなっており、粉末成分 凝集が若干抑えられていることがわかる。
 これに対して、回転翼対向型混合装置を用 た実施例4の混合物では、さらにピーク粒子 径が小さくなっており、分布状態も非常にシ ャープになっていることが明らかとなった。 すなわち、回転翼対向型混合装置を用いた場 合、粉末成分の凝集が抑制された状態で油性 成分と均一に混合されており、ほぼ一次粒子 の状態で粉末表面上に均一に油性成分が被覆 された混合物が得られていることが理解され る。

 続いて、本発明者らは、本発明の製造方 の向上機構について検討を行った。下記表1 1に示す処方にて粉末化粧料(ファンデーショ )を製造し、上記評価基準にて、得られた各 種粉末化粧料の実用特性、及び耐衝撃性につ いての評価を行った。

 上記表11に示されるように、従来の乾式 を用いて弾性粉末を2質量%配合し、粉末化粧 料を製造した場合(製造例3-1)、しっとりさや めらかさ等の使用性に劣り、耐衝撃性に優 た結果となった。一方、同様の乾式法で弾 粉末を5質量%配合した場合(製造例3-2)、使用 性に関してはある程度良好な結果を示したが 、均一な仕上がりや耐衝撃性の評価に劣る結 果となった。

 上記製造例3-1,3-2の結果により、従来の乾 式法にて弾性粉末を多量に配合した上で粉末 化粧料を製造すると耐衝撃性の点で劣ってし まうことが明らかとなった。

 続いて、従来の湿式法を用いて、弾性粉 、及び油性成分の配合量を適宜変化させ、 記評価を行った。その結果、弾性粉末を5質 量%配合し、少量の油性成分を配合した場合( 造例2-1)、その弾性粉末が多く含まれたこと によりなめらかさ等の使用性には優れたが、 耐衝撃性に劣る結果となり、油性成分が少な いために充分な均一な仕上がりとはならなか った。一方、弾性粉末を5質量%のまま、油性 分の配合量を多くした場合(製造例2-2)、成 性が保たれたために耐衝撃性に関しては良 な結果が得られたが、多量の油分のために 用性に劣る結果となった。なお、弾性粉末 10質量%配合した場合も同様の評価結果とな た(製造例2-3)。

 ここで、上記と同様の処方にて本発明の 造方法で粉末化粧料を製造した場合(製造例 1-1~1-3)、上記のような従来の製造方法を用い 場合とは異なり、弾性粉末をある程度配合 ても耐衝撃性に優れた粉末化粧料が得られ ことが明らかとなった。さらに、油性成分 高配合しなくても、優れた使用感が得られ ことが明らかとなった。その結果、油性成 を多量に配合させることなく、弾性粉末を 分に含有させることができたため、伸展性 良好となり、しっとりさ、なめらかさ等の 用感についても優れたものとなることが明 かとなった。

 以上により、従来の乾式法で多量の弾性粉 を配合させて粉末化粧料を製造した場合、 衝撃性に問題が生じることとなり、また、 式法を用いた場合では油分を多く配合させ 耐衝撃性の問題を解消したとしても、多量 油分によって使用性に劣る結果となった。
 しかしながら、本発明の製造方法を用いる 、これまでの製造方法では配合することの きなかった多量の弾性粉末を含有すること でき、使用性に優れることがわかる。さら 油性成分の配合量が少量でも、粉末成分と 性成分の均一化が良好に行われることから 衝撃性の高い粉末化粧料を製造できるので 油性成分の配合量の制約が少なく、さまざ な使用感の粉末化粧料を調整することも可 となる。
 次に、本発明者らは、本発明に使用する好 な弾性粉末の配合量について検討を行った

 上記表12の結果から、弾性粉末を全く配合 ない場合(製造例4-1)や、2質量%配合した場合( 製造例4-2)、耐衝撃性に優れ、使用感も良好 あるが、なめらかさや均一な仕上がりにや 劣る結果となった。また、弾性粉末を25質量 %を超えて配合した場合(製造例4-7)、使用性は 良好であったが、耐衝撃性にやや劣る結果と なった。
 したがって、本発明の製造方法を用いた場 、粉末化粧料に配合し得る弾性粉末の特に 適な範囲は、5.0~20.0質量%であることが明ら となった。本発明の製造方法によって、非 に優れた使用性と、高い耐衝撃性を実現し がら、弾性粉末を多量に配合することが可 となった。

 続いて、本発明者らは、本発明の製造方 の向上機構、及び本発明に使用するフッ素 理粉末の好適な配合量について検討した。 記表13に示す処方にて製造例5-1~5-6、6-1~6-5の 粉末化粧料(ファンデーション)を本発明の製 方法にて製造し、上記評価基準にて、得ら た各種粉末化粧料の実用特性、及び耐衝撃 についての評価を行った。

 上記表13の右欄に示されるように、従来の 式法を用いて、フッ素処理粉末を適宜変化 せて配合させた場合、フッ素処理粉末を5質 %以上配合させると、化粧持ちに優れる結果 となったが、皮膚への付着力の悪さから、使 用性に劣る結果となった(製造例6-2~6-5)。また 、同様の乾式法において、フッ素処理粉末を 全く配合しなかった場合には、化粧持ちが悪 い結果となった(製造例6-1)。
 一方、上記表6の左欄に示されるように、本 発明の回転翼対向型混合装置を用いて粉末化 粧料を製造した場合、従来の製造方法を用い た場合とは異なり、フッ素処理粉末を5~75質 %とある程度配合しても粉末の凝集が起こら 、均一な仕上がりとなり、使用性に優れた 末化粧料が得られることが明らかとなった( 製造例5-2~5-6)。

 以上により、本発明の製造方法によって得 れる粉末化粧料に配合されるフッ素処理粉 の好適な配合量は、上限は特に限定されな が、好ましくは5~75質量%であり、さらに好 しくは20~65質量%である。
 続いて、本発明者等は、高粘性油分の好適 配合量について検討した。

 上記表14の右欄に示されるように、従来の 式法を用いて、フッ素処理粉末40質量%に固 し、高粘性油分を適宜変化させて配合させ 場合、高粘性油分を増量することで、多少 衝撃性は多少改善されるものの、使用性に る結果となった(製造例8-1~8-4)。また、一方 上記表7の左欄に示されるように、本発明の 転翼対向型混合装置を用いて粉末化粧料を 造した場合、従来の製造方法を用いた場合 は異なり、上記処方と同様に、フッ素処理 末40質量%に固定し、高粘性油分を0.1~10質量% 配合しても粉末の凝集が起こらず、均一な仕 上がりとなり、使用性に優れた粉末化粧料が 得られることが明らかとなった(製造例7-2~7-5) 。
 しかしながら、高粘性油分を10質量%を超え 配合させると、均一な仕上がりや使用性や 劣る傾向があった。(製造例7-6)。

 以上により、本発明の製造方法によって られる粉末化粧料に配合される高粘性油分 好適な配合量は0.1~10質量%であり、さらに好 ましくは0.5~5質量%であることが明らかとなっ た。

(製法)処方中の粉末成分に油性成分を添加し ヘンシェルミキサーにて一定時間混合した 、図1の回転翼対向型混合装置を用いて2回 合し、樹脂中皿に乾式プレス成型した。

(製法)処方中の粉末成分に油性成分を添加し ヘンシェルミキサーにて一定時間混合した 、図1の回転翼対向型混合装置を用いて2回 合し、樹脂中皿に乾式プレス成型した。

(製法)処方中の粉末成分に油性成分を添加し ヘンシェルミキサーにて一定時間混合した 、図1の回転翼対向型混合装置を用いて2回 合し、樹脂中皿に乾式プレス成型した。

(製法)処方中の粉末成分に油性成分を添加し ヘンシェルミキサーにて一定時間混合した 、図1の回転翼対向型混合装置を用いて2回 合し、樹脂中皿に乾式プレス成型した。

 上記実施例11~14により得られた粉末化粧料 、いずれも微粒子感、しっとりさ、なめら さ、粉っぽさ、均一な仕上がりといった各 実用特性の点で優れており、また、耐衝撃 も良好なものであった。