住友電気工業株式会社 (〒41 大阪府大阪市中央区北浜四丁目5番33号 Osaka, 5410041, JP)
| 酸化物超電導体を構成する元素を含む溶液から溶媒を除去して固体粉末を生成する工程と、 前記固体粉末を高温炉内に飛散させて、前記元素の酸化物を生成する工程とを備える、酸化物超電導体原料粉末の製造方法。 |
| 前記酸化物を生成する工程では、前記固体粉末をキャリアガスと混合して前記高温炉内に飛散させる、請求項1に記載の酸化物超電導体原料粉末の製造方法。 |
| 前記固体粉末を生成する工程では、スプレードライまたはフリーズドライによって、前記溶液から前記溶媒を除去する、請求項1または請求項2に記載の酸化物超電導体原料粉末の製造方法。 |
この発明は、酸化物超電導体原料粉末の 造方法に関し、特に、酸化物超電導体を構 する元素が均一に存在する、酸化物超電導 原料粉末の製造方法に関する。
従来、酸化物超電導体原料粉末の製造方 として、スプレードライ法(またはフリーズ ドライ法)、および、噴霧熱分解法が提案さ ている(たとえば特許文献1および特許文献2 照)。
スプレードライ法(またはフリーズドライ 法)とは、以下のような方法である。始めに 酸化物超電導体の構成元素が含まれた硝酸 水溶液を、スプレードライヤー(またはフリ ズドライ)で乾燥して、硝酸塩粉末を合成す る。この段階では、溶液中の水分が蒸発する のみで、化学変化は、起こらない。次に、硝 酸塩粉末を熱処理炉(バッチ炉またはベルト 送式の連続炉など)で熱処理して、酸化物粉 を合成する。その後、酸化物粉末を粉砕混 する。このようなスプレードライ法(または フリーズドライ法)によれば、100℃程度の熱 で乾燥できるので、大量処理が可能であり 大量の酸化物超電導体原料粉末を製造する とができる。
また噴霧熱分解法とは、酸化物超電導体の
成元素が含まれた硝酸塩水溶液を、含まれ
いる全ての硝酸塩の分解温度以上である高
の反応炉内に噴霧して、一気に酸化物超電
体原料粉末を合成する方法である。噴霧熱
解法によれば、硝酸塩水溶液から一瞬で酸
物超電導体原料粉末を合成するため、分離
集のない微細・均一な酸化物超電導体原料
末を製造することができる。
従来のスプレードライ法およびフリーズ ライ法では、硝酸塩粉末を熱処理して酸化 粉末を合成する工程において、含まれてい 元素によって硝酸塩の分解温度が異なるた 、元素の分離・凝集が起こる。熱処理が終 した後に酸化物粉末を粉砕混合するが、粉 混合後も均一性は、悪い。そのため、酸化 超電導体の超電導特性の向上に限界がある いう問題があった。
また、従来の噴霧熱分解法では、酸化物 電導原料粉末を量産できないという問題が る。つまり、反応炉において水分の蒸発と 酸塩の熱分解とを一瞬で行なう必要がある 、硝酸塩水溶液の噴霧量が多いと反応炉内 温度が低下するため、噴霧量を抑える必要 ある。また、反応炉内で水蒸気が大量に発 するために、反応炉内に乱流が発生し、炉 に合成された酸化物粉末が付着、堆積する めに、長時間安定に運転することができな 。このように、酸化物超電導原料粉末の製 量を増やすことが難しいために、酸化物超 導原料粉末の製造コストが高くなっていた
それゆえに、この発明の主たる目的は、 化物超電導体を構成する元素を均一に存在 せることができ、かつ量産可能な、酸化物 電導体原料粉末の製造方法を提供すること ある。
この発明に係る酸化物超電導体原料粉末 製造方法は、酸化物超電導体を構成する元 を含む溶液から、溶媒を除去して、固体粉 を生成する工程を備える。また、固体粉末 高温炉内に飛散させて、上記元素の酸化物 生成する工程を備える。
この場合は、酸化物超電導体を構成する 素を含む溶液中で、各元素の原子レベルの 細混合を行なう。そのため溶液から溶媒が 去された固体粉末は、原子レベルの微細混 された状態である。このような固体粉末を 高温炉内に飛散させることによって、一瞬 酸化物超電導体を構成する各元素の酸化物 合成するため、酸化物超電導体を構成する 属元素成分の分離凝集のない、微細・均一 酸化物超電導体原料粉末を製造することが きる。熱処理終了後の酸化物粉末を粉砕混 する必要もない。
上記の溶液は、硝酸水溶液とすることが きる。硝酸を用いることによって、不動態 形成せず、酸化物超電導体を構成する元素 溶液中に完全に溶解することができる。ま その場合、高温炉内の温度は、溶液に含ま ている全ての硝酸塩の分解温度以上とすれ 、酸化物超電導体を構成する元素の酸化物 高温炉内で合成することができる。前工程 水分を除去した固体粉末を高温炉内に飛散 せて酸化物粉末を生成するので、高温炉内 は水分蒸発により奪われる熱がなく、その 、処理量を上げても炉内の高温を維持する とができる。高温炉内での水蒸気の大量発 がないため、炉壁への酸化物粉末の付着、 積が起こりにくく、長時間安定条件で運転 ることができる。したがって、酸化物超電 体原料粉末を量産可能である。なお、ここ 高温炉とは、溶液に含まれている全ての硝 塩の分解温度以上の加熱温度を実現できる 熱炉を意味している。上述のように、高温 の内部温度は、全ての硝酸塩の分解温度以 の温度に設定されていることが好ましい。
好ましくは、酸化物を生成する工程では 固体粉末をキャリアガスと混合して高温炉 に飛散させる。この場合は、固体粉末を混 させたガスを高温炉中に噴出させることに って、固体粉末は、高温炉中に霧状に噴出 れるので、容易に固体粉末を高温炉内に飛 させることができる。キャリアガスとして 、乾燥した大気ガスを用いることができる
また好ましくは、固体粉末を生成する工 では、スプレードライまたはフリーズドラ によって、溶液から溶媒を除去する。この 合は、スプレードライまたはフリーズドラ によって、大量かつ安価に固体粉末を生成 ることができる。また、酸化物超電導体を 成する元素の固体の塩を機械的に混合する 法では、各元素を原子レベルで混合するこ は、困難であるが、溶液中で一旦各元素の 子レベルの微細混合を行ない、その溶液か 溶媒を除去して固体粉末を生成することに って、原子レベルで混合された固体粉末を ることができる。その結果、微細・均一な 化物超電導体原料粉末を生成することがで る。
この発明の酸化物超電導体原料粉末の製 方法によれば、酸化物超電導体を構成する 素を酸化物超電導体原料粉末中に均一に存 させることができる。また酸化物超電導体 料粉末を量産可能である。
1 酸化物超電導体原料粉末
2 固体粉末
10 スプレードライヤー
11 乾燥室
12 ノズル
13 容器
14,15 矢印
16 流路
17 噴霧
20 粉末定量フィーダ
21 供給口
22 ホッパ
23 移送管
24 矢印
30 高温炉
31 熱源
32 ノズル
34 ホッパ部
35 移送管
36 矢印
40 粉末回収器
41 フィルタ
42 回収容器
44 排出管
45 矢印。
以下、図面に基づいてこの発明の実施の 態を説明する。なお、図面の寸法比率は、 明のものと必ずしも一致していない。図1は 、この発明の酸化物超電導体原料粉末の製造 方法を示す流れ図である。図2は、固体粉末 生成する乾燥炉の構成を示す模式図である 図3は、酸化物超電導体原料粉末を生成する 温炉その他の装置構成を示す模式図である 図1~図3を参照して、酸化物超電導体原料粉 の製造方法を説明する。
図1に示すように、まず工程(S1)において、 化物超電導体原料粉末を構成する元素を含 材料を準備する。酸化物超電導体は、たと ば、温度110Kで超電導現象を示すビスマス系 酸化物や、温度90Kで超電導現象を示すイッ リウム系の酸化物などである。ビスマス系 電導体(たとえばBi2223、Bi2212など)の場合、 料として、ビスマス、鉛、ストロンチウム カルシウムおよび銅を含む材料を準備する たとえばBi 2 O 3 、PbO、SrCO 3 、CaCO 3 、CuOの各材料粉末を準備してもよい。たとえ ばBi、Pb、Sr、Ca、Cuの固体金属でもよい。ま たとえば、Bi(NO 3 ) 3 、Pb(NO 3 ) 2 、Sr(NO 3 ) 2 、Ca(NO 3 ) 2 、Cu(NO 3 ) 2 またはこれらの水和物を準備してもよい。こ れらの材料に含まれる炭素成分は、溶解時に 二酸化炭素として材料から除去することが可 能であるが、炭素成分がより少なければ少な いほどなお好ましい。
次に工程(S2)において、前工程で準備した 材料の溶液を作成する。溶媒としては、材料 の不動態を形成せず各材料を完全に溶解する ことができ、理論上炭素成分をゼロにできる 、硝酸が好ましい。ただし、溶媒は、硝酸に 限られるものではなく、硫酸、塩酸などの他 の無機酸を用いてもよい。シュウ酸、酢酸な どの有機酸を用いてもよい。さらに、酸だけ でなく、材料を溶解させることが可能な溶媒 であれば、アルカリ溶液を用いてもよい。
たとえば、(Bi、Pb):Sr:Ca:Cuの比率が2:2:2:3と なる元素比率を持つように、工程(S1)で準備 た材料を調整して、硝酸水溶液に溶解させ 溶液中でイオン化させる。このときの溶液 温度は、特に制限されるものではなく、ビ マスなどを十分に溶解させることができる 度であればよい。さらに、十分な溶解度を るために、攪拌翼などで攪拌をしてもよい
このように、各材料を溶液中で完全に溶 させることによって、酸化物超電導体原料 末を構成する各元素(ビスマス、鉛、ストロ ンチウム、カルシウムおよび銅)は、溶液中 原子レベルの微細混合が行なわれる。
次に工程(S3)において、酸化物超電導体原 料粉末を構成する元素を含む材料の溶液から 、溶媒を除去する。たとえば、図2に示すス レードライヤー10によって、溶媒を除去し、 固体粉末2を生成することができる。図2に示 ように、スプレードライヤー10は、乾燥室11 と、乾燥室11内に溶液を噴霧するノズル12と 溶液から溶媒が除去されて(すなわち乾燥し )生成した固体粉末2を集め蓄える容器13とに よって、構成される。
酸化物超電導体原料粉末を構成するビス ス、鉛、ストロンチウム、カルシウムおよ 銅の硝酸塩水溶液などの溶液は、流路16を ってノズル12に流入する。ノズル12には、た えば二流体ノズルを用いることができ、溶 は、噴霧ガスとともに乾燥室11内に噴射さ 、噴霧17を形成する。噴霧ガスとしては、加 圧した乾燥空気を用いることができ、窒素ガ スを用いてもよい。二流体ノズルを用いると 、溶液を直径100μm以下の微細な液滴として、 乾燥室11内に噴霧することができる。また、 理量が二流体ノズルと比較して低いという 題は、あるものの、超音波式噴霧器を用い こともでき、この場合は、より微細な液滴 得ることができる。
スプレードライヤー10では、酸化物超電 体原料粉末を構成する元素が原子レベルで 細混合されている硝酸塩水溶液を、各構成 素が分離することなく均一に分散している 態を維持しつつ、乾燥させる必要がある。 のため、乾燥処理が行なわれるとき、固体 末2の温度が安定した複合硝酸塩結晶が得ら る温度域である90℃超110℃未満に維持され ように、乾燥室11の温度が制御される。固体 粉末2の温度が90℃以下または110℃以上になる と、構成元素のうち一部の硝酸塩が分解また は融解して、凝集分離が起こる可能性が高く なるためである。
たとえば、矢印14に示すように熱風が乾 室11内に給気され、乾燥室11内に噴霧された 液(すなわち、噴霧17)に蒸発熱分の熱エネル ギーを奪われた後の温風は、矢印15に示すよ に排気されることによって、乾燥室11内の 度を保つことができる。
溶液が硝酸塩水溶液である場合、固体粉 2は、酸化物超電導体原料粉末を構成するビ スマス、鉛、ストロンチウム、カルシウムお よび銅の硝酸塩粉末である。溶液中に溶解し た時点で、酸化物超電導体原料粉末を構成す る元素は、原子レベルで微細混合されている 。スプレードライによって溶液から溶媒を除 去することによって、各元素は、凝集分離す ることなく、固体粉末2中で均一に分散して る状態が維持される。つまり、原子レベル 微細混合された硝酸塩粉末を生成すること できる。従来の、単純に各元素の固体の硝 塩を機械的に混合させる方法では、原子レ ルの混合は、不可能であった。
なお、溶液から溶媒を除去する方法は、 2に示すスプレードライヤ-10に限られるもの ではない。たとえばフリーズドライ装置を用 いて、溶液をフリーズドライさせて固体粉末 2を生成することができる。溶液から溶媒を 去して乾燥状態の固体粉末2を生成できる方 であって、スプレードライ、フリーズドラ の他の方法があれば、それでもよい。
次に、工程(S4)において、固体粉末2の熱 理を行なう。具体的には、固体粉末を高温 内に飛散させることによって、酸化物超電 体を構成するビスマス、鉛、ストロンチウ 、カルシウムおよび銅を酸化させ、酸化物 末を生成する。たとえば、図3に示す装置を いることができる。図3において、前工程(S3 )で生成された硝酸塩粉末は、粉末定量フィ ダ20内に充填されている。粉末定量フィーダ 20は、供給口21を備え、硝酸塩粉末は、供給 21から一定の間隔ごとに定量ずつ、ホッパ22 落下する。
ホッパ22は、下部のはき出し口において 移送管23に連結している。移送管23の内部に 、矢印24に示すように、キャリアガスとし の圧縮空気が供給されている。ホッパ22のは き出し口から移送管23内部へ落下した硝酸塩 末は、圧縮空気と混合して移送管23の内部 移動し、高温炉30に取り付けられたノズル32 到達する。
高温炉30には、たとえば周囲に熱源31を備 える電気炉などを用いることができる。高温 炉30の高さhは、硝酸塩の熱分解を完全に起こ させるために必要な通過時間(たとえば1秒以 30秒以下)を確保できる高さとすることがで 、たとえば高さhを2mとすることができる。 た、高温炉30の内部の少なくとも一部(たと ば炉の高さ方向の300mm)は、たとえば600℃以 850℃以下などの、硝酸塩粉末に含まれる全 の硝酸塩の分解温度以上に維持することが きる。
ノズル32は、高温炉30の上部に取り付けら れている。圧縮空気によってノズル32まで搬 された硝酸塩粉末は、ノズル32を通って、 縮空気と混合して高温炉30内に飛散する。こ のとき圧縮空気が乾燥していれば(たとえば 有する水分濃度が1体積%以下)、高温炉30内の 温度を低下させる影響が小さくなるため好ま しい。高温炉30内に飛散した硝酸塩粉末は、 温炉30内が硝酸塩の分解温度以上に維持さ ているために、硝酸塩の熱分解反応、およ 熱分解後の金属酸化物同士の反応を瞬時に こす。そして、酸化物超電導体を構成する 金属元素成分の酸化物が分離凝集せず微細 均一に分散した粉末である、酸化物粉末を 成する。
高温炉30内に飛散するのは固体の硝酸塩 末であって、既に水分が除去されているの 、高温炉30内では、水分蒸発により奪われる 熱がない。また、高温炉30内での水蒸気の大 発生がないため、硝酸塩粉末が酸化して生 した酸化物粉末の炉壁への付着、堆積が起 りにくい。
高温炉30の下部にはホッパ部34が形成され ており、ホッパ部34の下部のはき出し口は、 送管35へ連結している。移送管35の内部には 、矢印36に示す希釈・冷却用乾燥空気が供給 れている。ホッパ部34のはき出し口から移 管35の内部へ落下した酸化物粉末は、希釈・ 冷却用乾燥空気によって熱を奪われ冷却され ながら、移送管35の内部を移動し、粉末回収 40の内部へ到達する。
希釈・冷却用乾燥空気は、粉末回収器40 ら排出管44へ流れ、矢印45に示すように系外 排出される。酸化物粉末は、希釈・冷却用 燥空気とともに粉末回収器40内を移動し、 末回収器40の内部に設けられたフィルタ41に って捕捉される。そして酸化物粉末は、粉 回収器40の内部を落下し、粉末回収器40の下 部に設置された回収容器42の内部に集め溜め れる。
このようにして、工程(S5)に示すように、 粉末回収器40の回収容器42内に保持された酸 物粉末が回収され、酸化物超電導体の前駆 である酸化物超電導体原料粉末1として、酸 物超電導線材などの酸化物超電導体の製造 使用される。なお前駆体とは、出発原料と 目する生成物との中間の状態にある一連の 質を指すが、一般には、1つ前の段階の物質 をいう。
以上説明したように、酸化物超電導体の 駆体である酸化物超電導体原料粉末1の製造 に際し、溶液中で一旦各元素の原子レベルの 微細混合を行ない、その溶液から溶媒を除去 して、原子レベルで混合された固体粉末を生 成する。原子レベルで混合された固体粉末2 高温炉30内に飛散させることによって、一瞬 で酸化物超電導体を構成する各元素の酸化物 を合成する。そのため、酸化物超電導体を構 成する金属元素成分の分離凝集のない、微細 ・均一な酸化物超電導体原料粉末1を製造す ことができる。
また、固体粉末2を高温炉30内に飛散させ 酸化物粉末を生成するので、高温炉30内で 、水分蒸発により奪われる熱がなく、その 、処理量を上げても炉内の高温を維持する とができる。高温炉30内での水蒸気の大量発 生がないため、炉壁への酸化物粉末の付着、 堆積が起こりにくく、長時間安定条件で運転 することができる。よって、酸化物超電導体 原料粉末1を量産可能である。
このようにして製造された酸化物超電導 原料粉末を、熱伝導率の高い銀や銀合金な の金属からなるシース内に封入して、機械 工および熱処理を行なうことによって、酸 物超電導線材を製造することができる。酸 物超電導線材は、たとえば超電導ケーブル 超電導変圧器、超電導限流器、超電導電力 蔵装置などの超電導機器に、使用すること できる。
以下、この発明の実施例について説明す 。この発明の酸化物超電導体原料粉末の製 方法によって試料を作製し、超電導特性を らかにする実験を行なった。また従来のス レードライ法、噴霧熱分解法によって、比 例としての試料を作製した。実験に用いた 料の具体的な製造方法を以下に説明する。
スプレードライ法
Bi:Pb:Sr:Ca:Cuの比率が1.78:0.35:2.0:2.0:3.0、比重が1
.4g/ccとなる硝酸塩水溶液を準備し、図2に示
スプレードライ装置で90から110℃の間で乾燥
処理して硝酸塩粉末を合成した。この硝酸塩
粉末を電気炉で、780℃、8時間の熱処理を施
た。熱処理で凝集した成分を微細に分散す
ため粉砕・混合処理を行い、更に780℃、8時
の熱処理を行って酸化物超電導原料粉末を
造した。
噴霧熱分解法
Bi:Pb:Sr:Ca:Cuの比率が1.78:0.35:2.0:2.0:3.0、比重が1
.4g/ccとなる硝酸塩水溶液を準備し、噴霧熱分
解装置で、最高温度820℃の雰囲気に直接噴霧
して乾燥・脱硝酸処理して酸化物粉末を合成
した。この酸化物粉末を電気炉で、780℃、8
間の熱処理を施して酸化物超電導原料粉末
製造した。
本発明法
Bi:Pb:Sr:Ca:Cuの比率が1.78:0.35:2.0:2.0:3.0、比重が1
.4g/ccとなる複合硝酸塩水溶液を準備し、スプ
レードライ法で90から110℃の間で乾燥処理し
硝酸塩粉末を合成した。この硝酸塩粉末を
3に示す固体粉末加熱装置で、最高温度800℃
の雰囲気に圧縮空気と混合して飛散させて、
硝酸塩を分解して酸化物粉末とした。この酸
化物粉末を780℃、4時間の熱処理を施して、
化物粉末に付着した水分、硝酸分を除去し
、酸化物超電導原料粉末を製造した。
以上の3種類の方法で製造した酸化物超電 導原料粉末を用いてパウダー・イン・チュー ブ法で、幅4mm、厚み0.22mm、銀比1.7、85芯の銀 覆多芯テープ線材を製造した。
各試料について、温度が77Kの液体窒素中で 己磁場下での臨界電流値Icの測定を実施し 。臨界電流は、通電4端子法で測定し、1μV/cm の発生電界で定義した。その結果、臨界電流 密度は、スプレードライ法により作製した試 料では、39kA/cm 2 、噴霧熱分解法により作製した試料では、57k A/cm 2 、本発明の製造方法により作製した試料では 、58kA/cm 2 であった。
一方、各試料について、酸化物超電導体 料粉末の、1時間あたりの生成量について調 査した。その結果、スプレードライ法、噴霧 熱分解法および本願方法による原料の生成能 力は、各方法の装置の加熱装置(ヒーター容 )に比例し、加熱装置(ヒーター容量)を、50kW したとき、1時間当たりの生成量は、スプレ ードライ法により作製した試料では、2kg/hr、 噴霧熱分解法により作製した試料では、0.3kg/ hr、本発明の製造方法により作製した試料で 、2kg/hrであった。
以上のように、本願発明の製造方法によ 作製した試料は、比較例であるスプレード イ法により作製した試料に対し、酸化物超 導体原料粉末の単位時間あたり生成量は、 等であるが、臨界電流値は、約1.5倍となり きく増加している。また、噴霧熱分解法に り作製した試料に対し、臨界電流値は、ほ 同等であるが、酸化物超電導体原料粉末の 位時間あたり生成量は、6倍以上となり大き く上回っていることがわかる。したがって、 この発明の製造方法によって得られる酸化物 超電導体は、より優れた超電導特性を有して おり、かつ、この発明の製造方法では、酸化 物超電導体原料粉末を量産可能であることが 示された。
今回開示された実施の形態および実施例 、すべての点で例示であって、制限的なも ではないと考えられるべきである。この発 の範囲は、上記した説明ではなくて特許請 の範囲によって示され、特許請求の範囲と 等の意味、および範囲内でのすべての変更 含まれることが意図される。
本発明の酸化物超電導体原料粉末の製造 法によれば、酸化物超電導体を構成する元 を均一に存在させることができ、かつ量産 能となる。
Next Patent: PANEL STRUCTURE AND POINTING DEVICE
