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Patent Searching and Data


Title:
PROCESS FOR PRODUCING SUBMARINE SOLID CABLE AND SUBMARINE SOLID CABLE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/028303
Kind Code:
A1
Abstract:
A submarine solid cable which contains an insulating oil inhibited from moving during use of the cable; and a process for producing the cable. The process for submarine solid cable production includes infiltrating a medium-viscosity insulating oil into an insulating layer formed by winding an insulating tape including a resinous film on the periphery of a conductor. An insulating tape including a resinous film is wound on the periphery of a conductor (1) to form an insulating layer. This insulating layer is impregnated with an insulating oil having a medium or higher viscosity. The resinous film is thus swelled to narrow the infiltration passage impregnated with the insulating oil. According to the process, an insulating-oil infiltration passage can be secured during impregnation with the insulating oil, and the infiltration passage is in a narrowed state to inhibit insulating-oil movement during use of the cable. Thus, the cable has excellent insulating properties.

Inventors:
MOTOI, Kenji (1-3 Shimaya 1-chome, Konohana-ku, Osaka-sh, Osaka 24, 5540024, JP)
本井 見二 (〒24 大阪府大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電気工業株式会社大阪製作所内 Osaka, 5540024, JP)
HIROSE, Masayuki (1-3 Shimaya 1-chome, Konohana-ku, Osaka-sh, Osaka 24, 5540024, JP)
Application Number:
JP2008/063942
Publication Date:
March 05, 2009
Filing Date:
August 04, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SUMITOMO ELECTRIC INDUSTRIES, LTD. (5-33 Kitahama 4-chome, Chuo-ku Osaka-sh, Osaka 41, 5410041, JP)
住友電気工業株式会社 (〒41 大阪府大阪市中央区北浜四丁目5番33号 Osaka, 5410041, JP)
MOTOI, Kenji (1-3 Shimaya 1-chome, Konohana-ku, Osaka-sh, Osaka 24, 5540024, JP)
本井 見二 (〒24 大阪府大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電気工業株式会社大阪製作所内 Osaka, 5540024, JP)
International Classes:
H01B13/00; H01B7/14; H01B9/06; H01B13/00; H01B7/14; H01B9/00
Attorney, Agent or Firm:
NAKANO, Minoru et al. (1-3 Shimaya 1-chome,Konohana-ku, Osaka-sh, Osaka 24, 5540024, JP)
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Claims:
 絶縁油が含浸された絶縁層を備える海底ソリッドケーブルの製造方法であって、
 樹脂フィルムを含む絶縁テープを導体の外周に巻回して絶縁層を形成する工程と、
 前記絶縁層に、中粘度以上の粘度の絶縁油を含浸させる工程と、
 前記樹脂フィルムを膨潤させて、絶縁油が含浸された含浸通路を狭小化する工程とを備えることを特徴とする海底ソリッドケーブルの製造方法。
 前記絶縁油の含浸工程では、前記樹脂フィルムを低膨潤させ、
 前記含浸通路を狭小化する工程では、前記樹脂フィルムを高膨潤させることを特徴とする請求項1に記載の海底ソリッドケーブルの製造方法。
 前記含浸通路の狭小化工程は、前記絶縁油の含浸温度より高い温度に絶縁層を加熱して前記樹脂フィルムを膨潤させることを特徴とする請求項1又は2に記載の海底ソリッドケーブルの製造方法。
 前記絶縁油の含浸工程後における樹脂フィルムの厚さ増加率で表される膨潤特性を考慮して、前記絶縁層の形成条件を選択することを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の海底ソリッドケーブルの製造方法。
 前記絶縁層の形成工程における絶縁テープの巻回張力を調整することで、絶縁層中に絶縁油の含浸通路を形成することを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の海底ソリッドケーブルの製造方法。
 前記絶縁層の形成工程における絶縁テープの巻回張力は、前記絶縁油の含浸温度に応じて調整することを特徴とする請求項5に記載の海底ソリッドケーブルの製造方法。
 前記絶縁層を形成する工程において、クラフト紙を導体に巻回するときの巻回条件よりも緩和した巻回条件にて前記絶縁テープを巻回することで、絶縁油の含浸通路を形成することを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の海底ソリッドケーブルの製造方法。
 前記絶縁油の含浸工程に先立って、前記絶縁テープの水分含有量を調整することで、前記絶縁層中に絶縁油の含浸通路を形成することを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の海底ソリッドケーブルの製造方法。
 前記絶縁テープが、ポリオレフィン系の樹脂フィルムとクラフト紙を一体化して形成されることを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の海底ソリッドケーブルの製造方法。
 前記絶縁油が中粘度油であることを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の海底ソリッドケーブルの製造方法。
 前記絶縁油が高粘度油であることを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の海底ソリッドケーブルの製造方法。
 導体と、その外周に絶縁テープを多層に巻回して形成される絶縁層と、その絶縁層に含浸される絶縁油とを備える海底ソリッドケーブルであって、
 前記絶縁テープは、樹脂フィルムとクラフト紙を一体化して形成され、
 前記絶縁油が、中粘度以上の粘度を有し、
 ケーブル使用時に、絶縁テープの層間が密着されるように、前記樹脂フィルムが絶縁油で膨潤されていることを特徴とする海底ソリッドケーブル。
 前記絶縁油が中粘度油であり、
 ケーブル使用時に、前記絶縁油のケーブル軸方向への移動を抑制するために、前記樹脂フィルムの膨潤により前記クラフト紙が厚み方向に圧縮されていることを特徴とする請求項12に記載の海底ソリッドケーブル。
 前記絶縁油が高粘度油であり、
 ケーブル使用時に、前記絶縁層内でのボイドの発生を抑制するように、前記樹脂フィルムの膨潤により前記クラフト紙が厚み方向に圧縮されていることを特徴とする請求項12に記載の海底ソリッドケーブル。
Description:
海底ソリッドケーブルの製造方 及び海底ソリッドケーブル

 本発明は、長距離大容量の電力輸送に好 な海底ソリッドケーブルの製造方法及び海 ソリッドケーブルに関する。

 送電用として従来から海底ケーブルに用 られているソリッドケーブルは、例えば次 ような工程で製造される。まず、導体の外 を内部半導電層で覆った後、内部半導電層 外周に絶縁テープ(絶縁紙)を巻回して絶縁 を形成し、その外側に外部半導電層を形成 て、ケーブルコアとする。このケーブルコ をタンク内に巻き取り、絶縁層中の水分を 去するために真空加熱乾燥する。次いで、 ンク内に高粘度の絶縁油を導入して絶縁層 加圧含浸させる。そして、絶縁層の上に金 シースを被せ、その外側に防食層を被せ、 らにその外側に、鉄線鎧装、保護層等が形 される。このようなソリッドケーブルの構 例は、例えば図5(鉄線鎧装、保護層は、省略 )に示される。このケーブルは、中心から順 、導体1、内部半導電層2、油浸絶縁層(以下 絶縁層という)3、外部半導電層4、金属シー (鉛等からなる)5、防食層(ポリエチレン等か なる)6を備える。

 このような構成にあって、従来、絶縁油 対して膨潤しないクラフト紙で絶縁層3を形 成し、その絶縁層3に比較的に粘度の高い絶 油(高粘度油)を含浸させたソリッドケーブル が使用されていた。しかし、絶縁油は、高温 になるほど粘度が低下するため、そのソリッ ドケーブルでは、使用最高温度が55℃程度に 限されていた。ここで、負荷オン(ON)で導体 が最高温度になった後に負荷遮断(OFF)すると 膨張して絶縁層の外側に移動した高粘度油 、温度低下に充分に追従できず、特に、絶 層の内側(導体近傍)が負圧となり、その部 にボイドが発生する。通常は、絶縁性能に 響を及ぼさないように設計され、使用温度 55℃以下に制限される。ここで、送電容量を 大きくするために使用最高温度を55℃以上に ようとした場合、負荷遮断(OFF)時に発生す ボイドでの放電が絶縁破壊の原因になり得 。従って、長距離大容量の電力輸送を実現 るための高温使用化、大容量化の要請に応 ることが難しかった。

 そこで、絶縁層3に含浸させる絶縁油とし て、60℃での粘度が10cst以上500cst未満の中粘 絶縁油(中粘度油)を用いると共に、絶縁層3 少なくとも一部に、ポリオレフィン系樹脂 ィルムを含む絶縁テープを用いるようにし ソリッドケーブルとその製造方法が提案さ た(例えば特許文献1参照)。このようなソリ ドケーブルでは、高粘度油に比べて粘度の い中粘度油を使用しているため、温度変化 伴う油量変化を抑制することができ、負荷 ン時に絶縁層の外周側に移動した絶縁油が 荷遮断時に内周側に戻りやすく、絶縁破壊 至るようなボイドの発生が抑制される。こ ような特徴を活かして高温使用化、大容量 の要請に応えることが期待できる。

特開平11-224546号公報

 ところで、ソリッドケーブルを海底ケー ルとして使用する場合等には、布設経路に 低差が発生する。このような高低差がある 、重力の影響で絶縁油、特に中粘度油が下 に移動して高所部分で絶縁油の枯渇状態が 生すること(油垂れ)があった。

 一般に、外部半導電層4と金属シース5と 間には、銅線織込み布テープ(図示略)が巻回 され、この銅線で外部半導電層4と金属シー 5との導通を確保している。この銅線織込み テープの巻回層は、絶縁層3に比べれば隙間 が多く、絶縁層3の外側に移動した絶縁油が 縁層3に戻れないと、その隙間内に絶縁油が 留されることになる。その際、ケーブルの 設経路に高低差があると、隙間内に停留す 絶縁油が銅線織込み布テープの巻回層に沿 て下方に移動するため、高所部分で絶縁油 枯渇しやすくなる。さらに、このような絶 油の枯渇状態によって、負荷変動時等に発 したボイドの軸方向への成長が促進される とも懸念される。特に、海底ケーブルは、 修が困難であるため、絶縁油の枯渇状態を 生させにくくするための対策が求められて た。

 一方、高粘度油を含浸させたソリッドケ ブルでは、中粘度油を用いたソリッドケー ルに比べて油垂れは、発生しにくい。しか 、上述した負荷遮断時におけるボイドの発 による絶縁性能の低下の他、中粘度油を含 させたソリッドケーブルに比べて、絶縁油 含浸工程により多くの時間を要するという 題があった。

 本発明は、上記の事情に鑑みてなされた ので、その目的の一つは、ケーブル使用時 高い絶縁性能を確保できる海底ソリッドケ ブルの製造方法及び海底ソリッドケーブル 提供することにある。

 本発明の別の目的は、ケーブル使用時の 垂れを抑制できる中粘度油を含浸させた海 ソリッドケーブルの製造方法及び海底ソリ ドケーブルを提供することにある。

 さらに、本発明の他の目的は、ケーブル 造時に絶縁油の含浸時間を短縮することが き、かつケーブル使用時に高い絶縁性能を 保することができる高粘度油を含浸させた 底ソリッドケーブルの製造方法及び海底ソ ッドケーブルを提供することにある。

 従来、絶縁油を絶縁層に含浸させる際に 含浸温度を高くすれば、より短期間に含浸 行えるが、絶縁テープに樹脂フィルムとク フト紙の複合テープが用いられている場合 含浸温度によっては樹脂フィルムが膨潤す 。通常、絶縁油は、絶縁層の外周側から含 されるため、含浸工程の初期に絶縁層の外 側の樹脂フィルムが膨潤すると、その樹脂 ィルムが油の含浸通路となるクラフト紙を 縮し、含浸通路が狭くなったり閉塞された する。その結果、絶縁層の内周側にまで十 に絶縁油を含浸させることができず、また 仮にできたとしても非常に長時間を要する とになる。そのため、含浸時に樹脂フィル が膨潤することは、ソリッドケーブルの製 過程においては、好ましくない現象と考え れていた。

 本発明者らは、従来の認識から発想を転 し、この樹脂フィルムの膨潤特性を、ケー ル使用時の絶縁油の移動抑制や、ケーブル 縁特性の改善に積極的に利用することを検 し、本発明を完成するに至った。樹脂フィ ムの膨潤特性とは、絶縁油の温度と、その 度で絶縁層に油を含浸させる前後における 脂フィルムの厚さの増加率との関係をいう 樹脂フィルムの厚さの増加率={(油含浸膨潤 の絶縁テープの厚み-油含浸前の絶縁テープ の厚み)/油含浸前の絶縁テープの厚み}×100と る。

 本発明の海底ソリッドケーブルの製造方法 、絶縁油が含浸された絶縁層を備える海底 リッドケーブルの製造方法であって、以下 工程を備えることを特徴とする。
 樹脂フィルムを含む絶縁テープを導体の外 に巻回して絶縁層を形成する工程。
 前記絶縁層に、中粘度以上の粘度の絶縁油 含浸させる工程。
 前記樹脂フィルムを膨潤させて、絶縁油が 浸された含浸通路を狭小化する工程。

 前述したように、絶縁油に対して膨潤し いクラフト紙を用いた絶縁層に高粘度油を 浸させた従来のソリッドケーブルでは、高 度油が導体近傍の急速な温度低下に充分に 従できず、その部分にボイドが発生しやす なるため、使用最高温度が55℃程度に制限 れていた。しかし、クラフト紙に代えて、 えばポリオレフィン系等の樹脂フィルムを む絶縁テープで形成した絶縁層は、中粘度 は高粘度の絶縁油を含浸させると樹脂フィ ムが膨潤する。従って、このような膨潤特 を活用すれば、ケーブル使用時における絶 特性のよい海底ソリッドケーブルを製造す ことができる。

 具体的には、絶縁油の含浸工程の後に、 脂フィルムの膨潤を利用して含浸通路を狭 化する工程を設けることにより、ケーブル 用時に絶縁油の移動を抑制することができ 。これにより、樹脂フィルムが膨潤されて 縁テープ自体の絶縁特性が高められる。ま 、中粘度絶縁油の場合には、負荷ON時に絶 層の外側への絶縁油の移動が抑制される結 、金属シースと絶縁層との間に介在する絶 油の量を低減して、油垂れを抑制すること できる。さらに、高粘度絶縁油の場合には 負荷ON時に絶縁層の外側への絶縁油の移動が 抑制される結果、ボイドの発生が抑えられて 絶縁特性が向上する。従って、このような海 底ソリッドケーブルは、高低差が発生する上 に、部分的に陸上に露出するため外気の温度 変化の影響を受けやすい陸上側部分にも好適 に適用することができる。

 このような海底ソリッドケーブルの製造 法では、前記絶縁油の含浸工程では、前記 脂フィルムを低膨潤させ、前記含浸通路を 小化する工程では、前記樹脂フィルムを高 潤させるようにしてもよい。

 この構成によれば、絶縁油の含浸工程で 、樹脂フィルムを低膨潤とすることで絶縁 の含浸通路を確保し、高粘度油であっても 時間で絶縁層への含浸を行うことができる 一方、前記含浸通路を狭小化する工程では 前記樹脂フィルムを高膨潤させることで含 通路を狭小化し、ケーブル使用時における 縁油の移動を抑制することができる。

 含浸工程での樹脂フィルムの低膨潤と、 浸通路を狭小化する工程での樹脂フィルム 高膨潤は、例えば、含浸工程における絶縁 の含浸温度よりも高い温度に絶縁層を加熱 ることで実現できる。つまり、含浸通路の 小化工程として、絶縁油の含浸温度よりも 温に絶縁層を加熱すればよい。

 この構成によれば、含浸温度よりも高い 度に油浸絶縁層を加熱することで、樹脂フ ルムを効果的に膨潤させ、含浸通路を狭小 することが容易にできる。

 また、絶縁油の含浸工程後における樹脂 ィルムの厚さ増加率で表される膨潤特性を 慮して、絶縁層の形成条件を選択すること 好ましい。

 絶縁テープの樹脂フィルムの膨潤特性は 予め把握することができる。通常、樹脂フ ルムと絶縁油が同一であれば、含浸温度が い程、樹脂フィルムの膨潤量は、大となる 従って、例えば、含浸温度が90~100℃では、 脂フィルムの膨潤量は、比較的に小さく低 潤となり、含浸温度が110~120℃では、膨潤量 が比較的に大きく高膨潤となる。また、一般 に、高粘度油に対する樹脂フィルムの膨潤量 は、中粘度油に対する膨潤量よりも大である 。例えば、同一温度にて、中粘度油に対する 厚さ増加率が2%であるのに対して、高粘度油 対する厚さ増加率は、3%程度になる。この うに樹脂フィルムの膨潤特性は、予め把握 きるため、その膨潤特性に応じて絶縁層の 成条件を選択すれば、絶縁油を含浸させや い絶縁層或いはケーブル使用時に、絶縁油 移動しにくい油浸絶縁層を容易に形成する とができる。

 その絶縁層の形成条件の一つとしては、 縁層の形成工程における絶縁テープの巻回 力を調整することで、絶縁層中に絶縁油の 浸通路を形成することが挙げられる。

 絶縁テープの巻回張力は、高くすれば絶 テープの層間の面圧が高められ、含浸通路 狭小化して、ケーブル使用時に油垂れを発 しにくくできるが、ケーブル製造工程では 絶縁テープに破断や座屈等が発生しやすく る。一方、張力を下げると、油垂れが発生 やすくなり、かつ、絶縁テープのギャップ 乱れや皺が発生しやすくなる。そこで、絶 テープが適正に巻回できる張力範囲におい 、張力を低めに設定すれば、絶縁層中に絶 油の含浸通路を形成しやすくできる。その 果、後の含浸工程において、絶縁油の含浸 効率化することができる。この効果は、高 度油の場合において特に顕著である。本発 方法では、後工程で、含浸通路の狭小化を うため、絶縁油の含浸時における含浸通路 、比較的広く採ってもケーブル使用時に絶 油が過度に移動することはない。

 また、絶縁層の形成工程における絶縁テ プの巻回張力は、前記絶縁油の含浸温度に じて調整することが好ましい。

 絶縁油の含浸温度が低ければ、絶縁油の 度が高いため、絶縁テープの巻回張力を低 に設定して、絶縁層中の含浸通路を広めに 成することで、絶縁油の含浸を容易にする とができる。逆に、絶縁油の含浸温度が高 れば、絶縁油の粘度が低いため、絶縁テー の巻回張力を高めに設定しても、絶縁層中 含浸通路を確保することが可能であり、絶 油の含浸が過度に長期化することがない。

 また、絶縁層を形成する工程において、 ラフト紙を導体に巻回するときの巻回条件 りも緩和した巻回条件にて前記絶縁テープ 巻回することで、絶縁油の含浸通路を形成 ることが好ましい。

 絶縁テープの巻回張力を調整すれば、絶 層中の含浸通路の広狭を調整できることは に述べたが、この巻回張力の高低を決める 準としては、クラフト紙のみからなる油浸 縁層のソリッドケーブルを製造する際の、 ラフト紙の巻回条件が挙げられる。絶縁テ プをクラフト紙のみとする場合、クラフト は、絶縁油に膨潤されないため、クラフト を導体に巻回する際の巻回条件が基準とし 適切であると言える。例えば、樹脂フィル を含む絶縁テープの巻回張力を、クラフト の巻回張力よりも低下させると、含浸通路 より広く採ることができる。この場合も、 縁層の含浸通路を広く採ることができれば 絶縁油の含浸を容易に行うことができる。

 その他、前記絶縁油の含浸工程に先立っ 、前記絶縁テープの水分含有量を調整する とで、前記絶縁層中に絶縁油の含浸通路を 成することも挙げられる。

 例えば、絶縁層を形成した後に絶縁テー の水分を除去すると、その水分除去に伴っ 絶縁テープの厚さが目減りする。その結果 絶縁テープに絶縁油の含浸通路を容易に形 することができる。この場合も、絶縁層の 浸通路を十分に確保できれば、絶縁油の含 を容易に行うことができる。

 前記絶縁テープとしては、ポリオレフィ 系の樹脂フィルムとクラフト紙を一体化し 形成されたものが好ましい。

 このような絶縁テープであれば、クラフ 紙を絶縁油の主たる含浸通路と利用するこ ができる。また、このような絶縁テープは 絶縁油を含浸させると、ある温度では樹脂 ィルムが膨潤する。その膨潤量は、絶縁油 種類や絶縁テープに占める樹脂フィルムの さの割合や含浸温度によって決定される。 って、絶縁層に絶縁油を含浸した後には、 脂フィルムを絶縁油で適切に膨潤させるこ で、含浸通路となるクラフト紙を圧縮して 絶縁油の含浸通路を狭小化することができ 。もちろん、樹脂フィルムの膨潤は、絶縁 ープの増し締めも可能にするため、その分 け絶縁テープの巻回張力を低下させること してもよい。

 前記絶縁油としては、中粘度油が挙げら る。

 絶縁油に中粘度油を用いれば、高粘度油 比べて、ケーブル製造時には絶縁層への含 が容易であり、ケーブル使用時には、負荷 断時における絶縁層でのボイドの発生が少 い。一方、樹脂フィルムの膨潤により、含 通路の狭小化が行われるため、中粘度油で っても、油垂れは効果的に抑制される。

 他の絶縁油としては、高粘度油も利用で る。

 絶縁油に高粘度油を用いれば、ケーブル 用時には、中粘度油を用いたソリッドケー ルに比べて油垂れは、発生しにくい。一方 ケーブル製造時において、絶縁油の含浸時 は、絶縁層の含浸通路を確保した状態で絶 油を含浸することができ、含浸作業を効率 できる。さらに、高粘度油は、中粘度油に べて樹脂フィルムを膨潤させやすく、その 潤により、含浸通路の狭小化が行われるた 、一層、絶縁油の移動は、効果的に抑制さ る。

 一方、本発明の海底ソリッドケーブルは 導体と、その外周に絶縁テープを多層に巻 して形成される絶縁層と、その絶縁層に含 される絶縁油とを備える海底ソリッドケー ルである。この絶縁テープは、樹脂フィル とクラフト紙を一体化して形成される。前 絶縁油は、中粘度以上の粘度を有する。そ て、ケーブル使用時に、絶縁テープの層間 密着されるように、前記樹脂フィルムが絶 油で膨潤されていることを特徴とする。

 このような構成によれば、ケーブル使用 には、樹脂フィルムが絶縁油によって膨潤 れ、絶縁テープ自体の絶縁特性が向上され と共に、絶縁テープの層間に実質的に隙間 生じない。そのため、絶縁油のケーブルの 方向及び軸方向への移動が抑制される。従 て、このような海底ソリッドケーブルは、 えば渚付近の傾斜面に布設されても、使用 には、高い絶縁性能を確保することができ 。また、渚付近の傾斜部分は、海底ケーブ 線路全体からすれば比較的短い。従って、 のような傾斜部分に、含浸工程に時間を要 る高粘度油を用いたソリッドケーブルを採 しても、海底ソリッドケーブル全体の工期 対する影響は、少ない。

 この海底ソリッドケーブルにおいて、絶 油に中粘度油を用い、ケーブル使用時に、 記絶縁油のケーブル軸方向への移動を抑制 るために、前記樹脂フィルムの膨潤により 記クラフト紙が厚み方向に圧縮されている とが好ましい。

 この構成によれば、樹脂フィルムの膨潤 よりクラフト紙が厚み方向に圧縮されるこ によって、油の含浸通路となるクラフト紙 分が狭小化されるため、中粘度油の移動に る油垂れの発生を抑制することができる。

 その他、本発明の海底ソリッドケーブル おいて、前記絶縁油に高粘度油を用い、ケ ブル使用時に、前記絶縁層内でのボイドの 生を抑制するように、前記樹脂フィルムの 潤により前記クラフト紙が厚み方向に圧縮 れていることが好ましい。

 この構成によれば、樹脂フィルムの膨潤 よりクラフト紙が厚み方向に圧縮されるこ によって、絶縁テープ間の隙間が押し潰さ て絶縁層中のボイドの発生が抑えられるた 、絶縁性能が向上する。

 本発明の海底ソリッドケーブルの製造方 は、絶縁油の含浸工程の後段に、絶縁油が 浸された含浸通路を狭小化する工程を設け ので、ケーブル使用時に絶縁油の径方向及 軸方向への移動を抑制することができる。 れにより、中粘度絶縁油の場合には、油垂 を抑制することができる。また、高粘度絶 油の場合には、ボイドの発生が抑えられ絶 性能が向上する。

 本発明の海底ソリッドケーブルは、ケー ル使用時に、絶縁テープの層間に実質的に 間が生じないように、樹脂フィルムが絶縁 によって膨潤されているので、ケーブル使 時に絶縁油の径方向及び軸方向への移動を 制することができる。これにより、中粘度 縁油の場合には、油垂れを抑制することが きる。また、高粘度絶縁油の場合には、ボ ドの発生が抑えられ絶縁性能が向上する。

図1は、本発明の実施の形態に係る海底 ソリッドケーブルの布設状態の説明図である 。 図2は、本発明の実施の形態に係る海底 ソリッドケーブルの断面図である。 図3Aは、本発明の実施の形態に係る中 度絶縁油におけるヒートサイクルによる油 動試験の説明図で、試験結果を示すグラフ ある。 図3Bは、本発明の実施の形態に係る中 度絶縁油におけるヒートサイクルによる油 動試験の説明図で、テストピースの断面図 ある。 図4は、本発明の実施の形態に係る高粘 度絶縁油を絶縁層に含浸させる場合の工程手 順を示すフローチャートの一例である。 図5は、従来のソリッドケーブルの断面 図である。

符号の説明

 1 導体 
 2 内部半導電層 
 3 絶縁層
 3a 樹脂フィルム(PPフィルム) 
 3b クラフト紙
 4 外部半導電層 
 5 金属シース 
 6 防食層
 12 パイプ材 
 13 絶縁層 
 14 油溜め部 
 A 陸上側部分 
 B 海底側部分
 C 海底ソリッドケーブル 
 FJ 接続部

 以下に、本発明の実施の形態にかかる海 ソリッドケーブルとその製造方法について 明する。なお、図面の説明においては、同 要素には同一符号を付し、重複する説明を 略する。また、図面の寸法比率は、説明の のと必ずしも一致していない。図1は、海底 ソリッドケーブルCが布設された状態の説明 である。図示のように、この海底ソリッド ーブルCは、海底に布設される海底側部分Bと 、少なくとも一部が陸上に布設される陸上側 部分Aと、が接続部FJを介して接続されて構成 される。この海底ソリッドケーブルCを構成 るソリッドケーブルは、例えば図2に示すよ に構成される。即ち、中心から順に、導体1 、内部半導電層2、油浸絶縁層(以下、絶縁層 いう)3、外部半導電層4、金属シース5、防食 層6等で構成される。

 ここで、絶縁層は、樹脂フィルムを含む絶 テープを導体の外側に巻回して構成される 絶縁テープには、ポリオレフィン系樹脂フ ルムの片側又は両側にクラフト紙をラミネ トした複合テープが好適に用いられる。ま 、ポリオレフィン系樹脂フィルムの両側に ラフト紙をラミネートした複合テープとポ オレフィン系樹脂フィルム単独の絶縁テー とを交互に巻回して絶縁層を形成したり、 リオレフィン系樹脂フィルムの片側にクラ ト紙をラミネートした複合テープとクラフ 紙とを交互に巻回して絶縁層を形成するこ もできる。この複合テープとしては、樹脂 ィルムであるPP(ポリプロピレン)フィルム3a 両面(又は片面)にクラフト紙3bを一体化させ てテープ状にしたPPLP(登録商標,Polypropylene Lam inated Paper)が挙げられる
(図2の部分拡大図参照)。

 絶縁層に含浸される絶縁油には、中粘度 又は高粘度油が利用できる。中粘度油は、6 0℃での粘度が10cst以上500cst未満の絶縁油であ る。中粘度油の代表例としては、ポリブテン が挙げられる。その他、中粘度絶縁油として は、ポリスチレン系絶縁油、鉱油、アルキル ベンゼン主体の合成油、重質アルキレート或 いはこれらの1種以上を含む混合等が挙げら る。

 高粘度油は、60℃での粘度が500cst以上、 に1000 cst以上の絶縁油である。高粘度油の 表例としては、ナフテン系油が挙げられる より具体的には、例えばT2015(ダセック社 商 品名)を挙げることができる。このT2015の粘度 は、60℃にて1200cst、比重は、0.93(5℃)であり 直流海底ソリッドケーブルの絶縁油として 績がある。

 このような構成の海底ソリッドケーブルC は、例えば次のような工程で製造される。ま ず、導体1の外周を内部半導電層2で覆い、内 半導電層2の外周に絶縁テープを巻回して絶 縁層3を形成した後、外部半導電層4を形成し 、ケーブルコアとする。絶縁層3を形成する 際、後述するように、樹脂フィルムの絶縁油 による膨潤量を考慮して、絶縁層3の形成条 を選択する。このケーブルコアをタンク(図 省略)内に巻き取り、絶縁層3中の水分を除 するために真空加熱乾燥する。次いで、タ ク内に絶縁油を導入して所定の温度にて絶 層3に加圧含浸させる。一般に、含浸温度を くするほど、絶縁油の粘度が低下するため 浸させやすくなり含浸時間が短くなり、樹 フィルムの膨潤量が大となるので絶縁テー 層間の面圧が大となって、油垂れを発生し くくすることができる。しかし、過度に含 温度を高くすると、樹脂フィルムの膨潤量 過大となり、クラフト紙部分が過度に圧縮 れるため、含浸通路が塞がれ油含浸時間が くなる。一方、油含浸温度が低いと、粘度 低下せず油を含浸させにくくなり、かつ絶 層の樹脂フィルムが殆ど膨潤しないため、 垂れが発生しやすくなる。含浸温度は、こ らの点を考慮して適切に選択すればよい。 の加圧含浸後、絶縁テープの樹脂フィルム 膨潤させて、含浸通路の狭小化を行う。そ て、絶縁油の含浸されたケーブルコアに金 シース5を被せ、その外側に防食層6を被せ 。特に、渚近傍で傾斜面に敷設される陸上 部分Aのケーブルとして、含浸通路の狭小化 行ったソリッドケーブルを配することが油 れ抑制や絶縁特性の向上の点で好適である

〔中粘度油を含浸させる場合〕
 陸上側部分Aに中粘度油を含浸させる場合、 その陸上側部分Aは、高低差のある場所に配 され、外気の温度変化の影響を直接受ける め、特にケーブル軸方向下方への油垂れが 生しやすい環境条件下にある。従って、ケ ブル使用時に油垂れを発生しにくくするた の配慮が求められる。そこで、PPLPの膨潤特 (厚さ増加率)を予め測定しておき、その膨 特性を考慮して、油含浸後に絶縁層3が最適 面圧となるように、絶縁層3の形成条件を適 切に選択することができる。例えば(1)絶縁テ ープを巻回する際の張力(巻回張力)を調整し り、(2)絶縁油を含浸させる温度(油含浸温度 )と膨潤特性との関係を把握しておき、ケー ル製造時の油含浸温度を調整すればよい。 潤特性とは、油の温度と、その温度で絶縁 に油を含浸させる前後における樹脂フィル の厚さの増加率との関係をいい、その増加 ={(油含浸膨潤後の絶縁テープの厚み-油含浸 の絶縁テープの厚み)/油含浸前の絶縁テー の厚み}×100とする。

 巻回張力は、巻回時に絶縁テープの破断 起きたり、巻回後の絶縁層に巻き乱れが生 ないような範囲内で適宜に選択することが きる。通常、巻回張力が大になると、絶縁 3における絶縁テープ層同士の面圧が大にな り、巻回張力が小になると同面圧が小になる 。しかし、面圧は、PPLPの膨潤特性によって 影響されるため、上述のように、予め把握 た膨潤特性を勘案した上で、適切な巻回張 が選択されることが好ましい。通常の含浸 度では、ポリブテン油に対するPPLPの膨潤量 、低いため、PPLPが膨潤することによって油 の含浸が妨げられることは殆どない。但し、 含浸温度条件によっては、PPLPの膨潤量が大 なって面圧が過大になることがある。その うな場合には、巻回張力を低下させるか、 含浸温度を低下させるか、その双方を調整 るか、の何れかを選択すればよい。従って 適切な面圧を得るためには、PPLPの膨潤特性 温度依存性を勘案した上で巻回張力や油含 温度を適切に調整するのが好ましい。

〈ヒートサイクルによる油移動試験〉
 油垂れの状態を模擬的に把握するために、 ートサイクルによる油移動試験を行った(図 3Aおよび図3B参照)。この試験では、図3Bに示 ように、まず絶縁テープと同一のラミネー 構造で、シート状の素材をパイプ材12のまわ りに巻き付けて絶縁層13を形成する。次に、 の絶縁層13の上部に油溜め部14を設けて下方 を開放の状態とする。そして、所定のヒート サイクル下で、油溜め部14に満たした油の移 状態(下方向への)を測定することで油の移 特性を評価するものである。この試験では テストピースとして2種の絶縁テープの素材 用いた。即ち、PPフィルムの両面にクラフ 紙を貼り付けたシート状素材(PPLP)のPP比率( さ)が小さいAと、PP比率(厚さ)が大きいBの2種 の素材を用いる。それぞれの素材からなるテ ストピースにポリブテンを含浸させた状態に て、油溜め部14に同ポリブテンを溜めて、常 (20~25℃)と高温(80℃)の間でヒートサイクル 繰り返し、油面の変化(減少)を測定した。

 その結果を、図3A中に、素材Aを▲印、素 Bを●印で示す。図3Aの横軸は、ヒートサイ ル数を示し、縦軸は、油面の変化を示す。 3Aから明らかなように、PP比率が小さい素材 Aでは、油面の変化が顕著であり、PP比率が大 きい素材Bでは、油面の変化が少ないことが る。これにより、PP比率の低い方が、ヒート サイクルによってケーブル長手方向に油が移 動しやすいことが示唆される。従って、油垂 れを発生させにくくするための絶縁層3の形 条件として、絶縁テープのPP比率を高くする ことが好ましい。例えば、PPフィルムの両面 クラフト紙がラミネートされた複合テープ( PPLP)を用いる場合、PPLP全体の厚さに対するPP ィルムの厚さの比率を、例えば60%~90%に設定 するのが好ましい。このように適切な素材を 選択した後に、上述のように、巻回張力や油 含浸温度等を適切に選択すればよい。

 例えば、油含浸温度が比較的に低い場合( 例えば100℃以下)には、絶縁テープの膨潤量 僅少で絶縁テープ間の面圧値に殆ど影響を ぼさない。そのため、絶縁テープの巻回張 を適切に選択することによって、最も簡易 つ確実に最適な面圧を確保することができ 。即ち、巻回時の張力の選択に際しては、 縁テープの巻回工程及び巻取工程で技術的 問題がない範囲で許容される最大の張力で 縁テープを巻回するのが好ましい。技術的 問題がない範囲とは、ケーブル製造工程で 縁テープの座屈や破れ、皺等が発生したり ケーブルが固すぎて曲げにくく巻き取れな なる等のトラブルが生じない範囲をいう。 れらは、ケーブルのサイズ(径、長さ)や使用 する絶縁油の種類等により経験的に得ること ができる。特に、上述したヒートサイクルに よる油移動試験の結果を参考にしてPP比や巻 張力を決定することが好適である。

 また、油含浸温度は、絶縁層3の性能が低 下(劣化)しない範囲で選択されるべきであり 絶縁層3がポリオレフィン系の樹脂フィルム を含む場合、それらの油中融点を考慮して最 高許容温度が決定される。ポリエチレンの油 中融点は、110℃程度、ポリプロピレンでは、 130℃~140℃である。絶縁油としてポリブテン の中粘度油を用いる場合、温度を高くすれ 粘度が低下するため、絶縁層3への含浸が容 となりより、短い時間で含浸させることが きるが、温度を下げるための時間が長くか る。従って、含浸が容易となる範囲内ので るだけ低い温度で含浸させるのが好ましい そこで、油含浸温度と絶縁テープの膨潤特 (厚さ増加率)の関係を考慮して、適切な面 を得られるように、油含浸温度(と含浸時間) を選択すれば、ケーブル使用時に油垂れしな い海底ソリッドケーブルを得ることができる 。PPフィルムを含む絶縁テープにポリブテン 含浸させる場合、その含浸温度は、例えば1 20℃以下に設定することができる。このよう 好ましい含浸温度の選択のためにも、上述 ようなヒートサイクルによる油移動試験を 考にすることができる。

 そして、絶縁油を絶縁テープに含浸させ 後、絶縁テープを膨潤させるために、油含 温度より高い温度に絶縁テープを更に加熱 るようにしてもよい。このようにすれば、 浸後の加熱によって、絶縁テープの樹脂フ ルムを膨潤させることができるため、その 潤代を考慮して、油含浸温度を適宜に低く 定することができる。これにより、絶縁油 絶縁層3に含浸させやすくなり、かつ含浸後 に絶縁層の温度が低下するまでに要する時間 を短くしてトータルでの油含浸時間を短縮化 することができる。ポリプロピレンフィルム を含む絶縁テープにポリブテンを含浸させる 場合、例えば油含浸温度を100℃以下に設定し て、油含浸後に110℃あるいは120℃に更に加熱 するようにしてもよい。ちなみに、PP比70%のP PLPのポリブテン(グレードHV-15)に対する膨潤 性の測定例では、初期値に対する厚さ増加 は、100℃で+0.92%、120℃では、+2.20%であった

 或いは、油含浸後の膨潤代を考慮して、 の分だけ、巻回張力を低く設定するように てもよい。これにより、巻回張力の選択幅 広くなり、絶縁テープに座屈や破れ、皺等 発生させない適切な張力の選択が可能とな 。例えば絶縁テープに大きな張力を作用さ ると、座屈や破れ、皺等のトラブルが発生 やすくなるため、絶縁テープに所要の張力 作用させることが困難になることがある。 のような場合に、トラブルを発生させない 囲の適切な張力で絶縁テープを巻回した後 ましい温度で油を含浸させ、更に、上述の うに、後の加熱によって所要の面圧を確保 ることができる。このようにすれば、トー ルでの油含浸時間も短くて済む。

 更に、絶縁層3に絶縁油を含浸させる際の 油含浸温度に応じて、巻回張力を調整するよ うにしてもよい。油含浸温度に応じて、絶縁 テープの膨潤量が変化するため、その膨潤特 性を考慮して、巻回張力を調整することによ って、より適切な面圧を確保することができ る。

 このように、中粘度油の場合は、高粘度 に比べて絶縁層への含浸が比較的容易に行 る。そのため、絶縁テープ同士を密着させ ために、比較的高い巻回張力で絶縁層を形 しておいても、絶縁油の含浸通路は、確保 きる。但し、絶縁油の含浸条件によっては 中粘度油でも含浸しにくい場合があり、そ 場合は、後に「高粘度油を含浸させる場合 で述べるように、絶縁層の形成条件を調整 て、予め含浸通路を広めに採ることが好ま い。

〔高粘度油を含浸させる場合〕
 ケーブル長さ方向に高低差があると共に、 気の温度変化の影響を直接受ける陸上側部 Aに高粘度油を含浸させる場合、安定した高 い絶縁性能が求められ、ケーブル使用時に絶 縁層3中の絶縁テープの層間にボイドを発生 せないようにするための配慮が求められる そこで、PPLPの膨潤特性(厚さ増加率)を予め 定しておき、その膨潤特性を考慮して、絶 層3の形成条件を選択することが望ましい。P PLPの膨潤特性については、中粘度油の場合と 同様に定義される。

 例えばT2015(ダセック社 商品名)等の高粘 油を絶縁層3に含浸させる場合、含浸時に、 絶縁層3中に油の含浸通路を形成するために 絶縁層3を形成する絶縁テープのPPフィルム 膨潤を低く抑え、低膨潤させることができ 含浸温度で、絶縁層3に高粘度油を含浸させ 。そして、含浸後、前記含浸温度よりも高 温度で絶縁層3を加熱して、PPフィルムを高 潤させることにより、含浸通路を狭小化す ようにすることが好ましい。具体的には、 粘度油を含浸させる際の含浸温度を例えば1 00℃程度に設定すれば、絶縁テープの膨潤を く抑えることができる(低膨潤)。従って、 たる含浸通路となるクラフト紙がPPフィルム で圧縮されないようにでき、高粘度油でも含 浸しやすい含浸通路を確保して、高粘度油の 含浸が容易となる。そして、高粘度油を含浸 させた後では、絶縁層3を例えば120℃程度に 熱すれば、絶縁テープのPPフィルムが高膨潤 するため、含浸通路を狭小化することができ る。このような状態では、ケーブル使用時に 絶縁油が絶縁層の径方向に移動することが抑 制されるため、ボイドの発生が殆どなく、金 属シースの温度が80℃程度の温度になっても 高粘度油は、ほとんど移動することはなく 絶縁特性が安定して向上する。より具体的 は、絶縁テープ同士は、厚さ方向に密着さ 、絶縁テープを構成するPPフィルムは、高 度油によって膨潤され、クラフト紙は、絶 油に含浸されている。その結果、絶縁テー 層間に実質的に絶縁油のみからなる隙間は 存在しない。これにより、高い絶縁特性を 保することができる。

 また、別の方法では、例えば図4のフロー チャートに示すような工程で、例えばT2015(ダ セック社 商品名)等の高粘度油を含浸させて もよい。この場合、絶縁油の含浸時に、絶縁 層3中に油の含浸通路を形成するために、絶 層3を形成する絶縁テープの水分含有量を調 する。即ち、絶縁テープに予め、例えば10 量%程度の水分を含ませておく(S1)。その水分 は、絶縁テープ中のクラフト紙に吸収される 。その状態で内部半導電層2の外周に絶縁テ プを巻回し(S2)、その後のケーブルコアの真 乾燥過程で、例えば100℃にて水分を乾燥さ て水分量を数重量%程度に低下させる(S3)。 れにより、絶縁テープ中のクラフト紙の厚 の目減り分だけ、絶縁テープ間に、油の含 通路となる隙間を形成することができる。 のような含浸通路を絶縁層3内に形成した状 にて、高粘度油を含浸させることができる( S4)。そして、含浸終了後には、絶縁層3を、 えば120℃程度に昇温加熱する(S5)。温度の上 に伴い絶縁テープのPPフィルムがさらに膨 するため、含浸通路が狭小化される。これ より、ケーブル使用時にボイド(隙間)の発生 がなく、絶縁特性が安定して向上する。つま り、絶縁油の含浸時には、十分に広い含浸通 路を確保しながら、ケーブル使用時には、含 浸通路を狭小化して絶縁油の移動が抑制でき るという、相反する条件を満足することがで きる。このケーブル使用時に金属シースが80 程度の温度になっても、高粘度油がほとん 移動しないことは前例と同じである。上述 ような水分量を調整するための乾燥過程は 通常のソリッドケーブルの製造工程中の真 乾燥工程を利用することができるため、別 、設備の改良や付加を必要とせず、絶縁層3 の形成条件の設定が容易である。

 尚、本発明は、実施の形態に限定されるこ なく、発明の要旨を逸脱しない限りにおい 、適宜、必要に応じて改良、変更等は、自 であり、各実施の形態間での構成、方法の み合わせも自由である。例えば、絶縁層の 成工程において、絶縁テープの巻回張力の 整と絶縁テープの水分量の調整の双方を行 ても良い。その他、導体1の撚り合わせ状態 を調整することによっても、絶縁油、特に高 粘度油を含浸させるための隙間を絶縁層中に 形成することができる。より具体的には、撚 り線を緩く撚り合わせた状態の導体1に絶縁 ープを巻回した後、撚り線を緊張させるよ に導体1に張力を作用させる。すると、導体1 の径が縮小するため、絶縁テープ間に隙間を 形成することができる。或いは、加熱により 膨張した状態の導体1に絶縁テープを巻回し 後、導体1の温度を低下させることにより、 体1の径を縮小させれば、絶縁テープ間に絶 縁油を含浸させるための隙間を形成すること ができる。
今回開示された実施の形態および実施例は、 全ての点で例示であって制限的なものではな いと考えられるべきである。本発明の範囲は 、上記した説明でなく特許請求の範囲によっ て示され、特許請求の範囲と均等の意味およ び範囲内のすべての変更が含まれることが意 図される。

 本発明の海底ソリッドケーブルの製造方 は、ケーブル使用時に安定した高い絶縁性 を確保できる海底ソリッドケーブルを提供 きるので、例えば渚部に配設される海底ソ ッドケーブルの陸上側部分の製造分野に好 である。

 また、本発明の海底ソリッドケーブルは ケーブル使用時に安定した高い絶縁性能を 保できるので、例えば渚部に配設される海 ソリッドケーブルの陸上側部分に好適に適 することができる。