中田 邦彦 (〒94 茨城県つくば市北原6番 住友化学株式会社 筑波研究所内 Ibaraki, 3003294, JP)
住友化学株式会社 (〒60 東京都中央区新川二丁目27番1号 Tokyo, 1048260, JP)
NAKATA, Kunihiko (LIMITED Tsukuba Research Laboratory, 6, Kitahara, Tsukuba-sh, Ibaraki 94, 3003294, JP)
| (A)チタン化合物に過酸化水素を反応させた反応生成物と(B)ニオブ化合物またはタンタル化合物に過酸化水素を反応させた反応生成物とを含む前駆体液を、透明基材上に塗布し、焼成した後、還元雰囲気下にて加熱によるアニール処理を施して、ニオブまたはタンタルがドープされた酸化チタンからなる透明導電性膜を透明基材上に形成する、ことを特徴とする比抵抗が9×10 -3 ω・cm以下の透明導電性基板の製造方法。 |
| 透明基材上にアナターゼ結晶相の酸化チタン系薄膜からなる下地層を形成し、該下地層の上に(A)チタン化合物に過酸化水素を反応させた反応生成物と(B)ニオブ化合物またはタンタル化合物に過酸化水素を反応させた反応生成物とを含む前駆体液(I)を塗布し、焼成した後、還元雰囲気下にて加熱によるアニール処理を施して、ニオブまたはタンタルがドープされた酸化チタンからなる透明導電性膜を前記下地層上に形成する、ことを特徴とする比抵抗が9×10 -3 ω・cm以下の透明導電性基板の製造方法。 |
| 前記下地層は、少なくとも(a)チタン化合物に過酸化水素を反応させた反応生成物を含む前駆体液(II)を塗布した後、加熱することにより形成する、請求項2記載の透明導電性基板の製造方法。 |
| 前記前駆体液(II)は、(a)チタン化合物に過酸化水素を反応させた反応生成物および(b)ニオブ化合物またはタンタル化合物に過酸化水素を反応させた反応生成物を含む、請求項3記載の透明導電性基板の製造方法。 |
| 透明基材上に、アナターゼ型酸化チタン系微粒子を分散媒に分散させてなる分散体を塗布した後、分散媒を揮発させることにより、アナターゼ結晶相の酸化チタン系薄膜からなる下地層を形成し、該下地層の上に(A)チタン化合物に過酸化水素を反応させた反応生成物と(B)ニオブ化合物またはタンタル化合物に過酸化水素を反応させた反応生成物とを含む前駆体液を塗布し、焼成した後、還元雰囲気下にて加熱によるアニール処理を施して、ニオブまたはタンタルがドープされた酸化チタンからなる透明導電性膜を前記下地層上に形成する、ことを特徴とする比抵抗が9×10 -3 ω・cm以下の透明導電性基板の製造方法。 |
| 前記分散媒の揮発は、200℃以下の温度で行なう、請求項5記載の透明導電性基板の製造方法。 |
| 前記アナターゼ型酸化チタン系微粒子の平均粒子径が20nm以下である、請求項5または6記載の透明導電性基板の製造方法。 |
| 透明基材上に、(A)チタン化合物に過酸化水素を反応させた反応生成物と、(B)ニオブ化合物またはタンタル化合物に過酸化水素を反応させた反応生成物と、(C)アナターゼ型酸化チタン系微粒子とを含む前駆体含有分散体を塗布し、焼成した後、還元雰囲気下にて加熱によるアニール処理を施して、ニオブまたはタンタルがドープされた酸化チタンからなる透明導電性膜を透明基材上に形成する、ことを特徴とする比抵抗が9×10 -3 ω・cm以下の透明導電性基板の製造方法。 |
| 前記(C)アナターゼ型酸化チタン系微粒子の平均粒子径が1~20nmである、請求項8記載の透明導電性基板の製造方法。 |
| 前記前駆体含有分散体における(A)チタン化合物に過酸化水素を反応させた反応生成物、(B)ニオブ化合物またはタンタル化合物に過酸化水素を反応させた反応生成物、および(C)アナターゼ型酸化チタン系微粒子の含有割合は、固形分重量比で、〔(A)+(B)〕:(C)=100:0.1~10である、請求項8または9記載の透明導電性基板の製造方法。 |
| 前記(A)チタン化合物および前記(B)ニオブ化合物またはタンタル化合物として水酸化物を用いる、請求項1~10のいずれかに記載の透明導電性基板の製造方法。 |
| 前記(a)チタン化合物および前記(b)ニオブ化合物またはタンタル化合物として水酸化物を用いる、請求項3および4記載の透明導電性基板の製造方法。 |
| 前記(A)チタン化合物に過酸化水素を反応させた反応生成物と(B)ニオブ化合物またはタンタル化合物に過酸化水素を反応させた反応生成物とを含む前駆体液が、下記一般式(1)~(5)のいずれかで表される溶剤を含有する、請求項1~11のいずれかに記載の透明導電性基板の製造方法。 |
| 前記溶剤は、3-メトキシ-1-ブタノール、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール、ジアセトンアルコール、4-ヒドロキシ-2-ブタノン、5-ヒドロキシ-2-ペンタノン、テトラヒドロフラン-2-カルボン酸、2-メチル-1,3-プロパンジオール、γ-ブチロラクトン、δ-バレロラクトン、ε-カプロラクトンからなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項13記載の透明導電性基板の製造方法。 |
| (A)チタン化合物に過酸化水素を反応させた反応生成物と(B)ニオブ化合物またはタンタル化合物に過酸化水素を反応させた反応生成物とを含む前駆体液が、硝酸および塩酸の少なくとも一方を含有する、請求項1~14のいずれかに記載の透明導電性基板の製造方法。 |
| (A)チタン化合物に過酸化水素を反応させた反応生成物と(B)ニオブ化合物またはタンタル化合物に過酸化水素を反応させた反応生成物とを含む前駆体液が、ニオブ化合物またはタンタル化合物1モルに対して2.5~3.5モルの過酸化水素を反応させてなる反応生成物を含み、固形分濃度が8.5重量%以下である、請求項1~15のいずれかに記載の透明導電性基板の製造方法。 |
| 前記(A)チタン化合物に過酸化水素を反応させた反応生成物は、チタン化合物1モルに対して0.8~1.2モルの過酸化水素を反応させたものである、請求項16記載の透明導電性基板の製造方法。 |
| ドーパントとしてニオブまたはタンタルがドープされたドープ酸化チタンのアモルファスまたは酸化チタンのアモルファスからなる第一の膜の上に、該第一の膜を構成するドープ酸化チタンまたは酸化チタンのドーパント含有比率よりも高い含有比率で前記ドーパントがドープされたドープ酸化チタンのアモルファスからなる第二の膜が積層されてなる積層膜を、透明基材上に形成した後に、還元雰囲気下にて加熱によるアニール処理を施して、ニオブまたはタンタルがドープされた酸化チタンからなる透明導電性膜を前記透明基材上に形成する、ことを特徴とする比抵抗が9×10 -3 ω・cm以下の透明導電性基板の製造方法。 |
| 前記積層膜は、(A)チタン化合物に過酸化水素を反応させた反応生成物を含む前駆体液、または(A)チタン化合物に過酸化水素を反応させた反応生成物と(B)ニオブ化合物またはタンタル化合物に過酸化水素を反応させた反応生成物とを含む前駆体液を塗布して加熱することにより形成する、請求項18記載の透明導電性基板の製造方法。 |
| 前記(A)チタン化合物および前記(B)ニオブ化合物またはタンタル化合物として水酸化物を用いる、請求項19記載の透明導電性基板の製造方法。 |
| 前記(A)チタン化合物に過酸化水素を反応させた反応生成物と(B)ニオブ化合物またはタンタル化合物に過酸化水素を反応させた反応生成物とを含む前駆体液が、下記一般式(1)~(5)のいずれかで表される溶剤を含有する、請求項19または20記載の透明導電性基板の製造方法。 |
| 前記溶剤は、3-メトキシ-1-ブタノール、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール、ジアセトンアルコール、4-ヒドロキシ-2-ブタノン、5-ヒドロキシ-2-ペンタノン、テトラヒドロフラン-2-カルボン酸、2-メチル-1,3-プロパンジオール、γ-ブチロラクトン、δ-バレロラクトン、ε-カプロラクトンからなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項21記載の透明導電性基板の製造方法。 |
| (A)チタン化合物に過酸化水素を反応させた反応生成物と(B)ニオブ化合物またはタンタル化合物に過酸化水素を反応させた反応生成物とを含む前駆体液が、硝酸および塩酸の少なくとも一方を含有する、請求項19~22のいずれかに記載の透明導電性基板の製造方法。 |
| (A)チタン化合物に過酸化水素を反応させた反応生成物と(B)ニオブ化合物またはタンタル化合物に過酸化水素を反応させた反応生成物とを含む前駆体液が、ニオブ化合物またはタンタル化合物1モルに対して2.5~3.5モルの過酸化水素を反応させてなる反応生成物を含み、固形分濃度が8.5重量%以下である、請求項19~23のいずれかに記載の透明導電性基板の製造方法。 |
| 前記(A)チタン化合物に過酸化水素を反応させた反応生成物は、チタン化合物1モルに対して0.8~1.2モルの過酸化水素を反応させたものである、請求項24記載の透明導電性基板の製造方法。 |
| 還元雰囲気下におけるアニール処理の加熱温度が450~550℃である、請求項1~25のいずれかに記載の透明導電性基板の製造方法。 |
| 還元雰囲気下におけるアニール処理の加熱温度が550℃超であり、形成される透明導電性膜におけるニオブまたはタンタルの含有比率が10モル%超である、請求項1~25のいずれかに記載の透明導電性基板の製造方法。 |
| アナターゼ型結晶相を有する透明導電性膜を形成する、請求項1~27のいずれかに記載の透明導電性基板の製造方法。 |
| 請求項1~28のいずれかに記載の方法によって得られた透明導電性基板。 |
| (A)チタン化合物に過酸化水素を反応させた反応生成物と(B)ニオブ化合物またはタンタル化合物に過酸化水素を反応させた反応生成物とを含む透明導電性膜形成用前駆体液であって、下記一般式(1)~(5)のいずれかで表される溶剤を含有する、ことを特徴とする膜形成用前駆体液。 |
| 前記溶剤は、3-メトキシ-1-ブタノール、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール、ジアセトンアルコール、4-ヒドロキシ-2-ブタノン、5-ヒドロキシ-2-ペンタノン、テトラヒドロフラン-2-カルボン酸、2-メチル-1,3-プロパンジオール、γ-ブチロラクトン、δ-バレロラクトン、ε-カプロラクトンからなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項30記載の膜形成用前駆体液。 |
| (A)チタン化合物に過酸化水素を反応させた反応生成物と(B)ニオブ化合物またはタンタル化合物に過酸化水素を反応させた反応生成物とを含む透明導電性膜形成用前駆体液であって、硝酸および塩酸の少なくとも一方を含有する、ことを特徴とする膜形成用前駆体液。 |
| ニオブ化合物またはタンタル化合物1モルに対して2.5~3.5モルの過酸化水素を反応させてなる反応生成物を含み、固形分濃度が8.5重量%以下である、ことを特徴とする膜形成用前駆体液。 |
| 下記一般式(1)~(5)のいずれかで表される溶剤をも含有する、請求項32または33記載の膜形成用前駆体液。 |
| 前記溶剤は、3-メトキシ-1-ブタノール、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール、ジアセトンアルコール、4-ヒドロキシ-2-ブタノン、5-ヒドロキシ-2-ペンタノン、テトラヒドロフラン-2-カルボン酸、2-メチル-1,3-プロパンジオール、γ-ブチロラクトン、δ-バレロラクトン、ε-カプロラクトンからなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項34記載の膜形成用前駆体液。 |
| 前記(A)チタン化合物に過酸化水素を反応させた反応生成物は、チタン化合物1モルに対して0.8~1.2モルの過酸化水素を反応させたものであり、前記(B)ニオブ化合物またはタンタル化合物に過酸化水素を反応させた反応生成物は、ニオブ化合物またはタンタル化合物1モルに対して2.5~3.5モルの過酸化水素を反応させたものである、請求項32記載の膜形成用前駆体液。 |
本発明は、良好な導電性を発現する酸化 タン系透明導電性膜を備えた透明導電性基 を製造する方法、およびこれに使用する、 好な保存安定性を備えた膜形成用前駆体液 関する。
従来から、太陽電池や液晶表示装置等に いられる透明導電性基板としては、例えば 化インジウム錫(ITO)膜やAlをドープした酸化 亜鉛(ZnO)膜などの導電性膜を設けたものが汎 されている。しかし、ITO膜は希少金属であ In(インジウム)を必須とするので、他の金属 への代替が要望されているという実情があり 、また、AlをドープしたZnO膜は両性元素を含 ので吸湿しやすく用途が制限されることが るという欠点があった。そこで、近年、酸 チタンを用いた透明導電性基板の開発が進 られている(特許文献1、2参照)。
一般に、金属酸化物の薄膜を形成する方 には、大別して、スパッタ法やPLD(パルスレ ーザーデポジション)法のように真空系で成 する方法と、金属酸化物粒子を含むスラリ あるいは溶液を基材に塗布した後に加熱す 方法とがある。前者は、大掛かりな装置が 要で設備的なコストが嵩み、ひいては製品 ストが高騰するという問題があるのに対し 後者の塗布法は、既存の設備を用いて簡便 操作で安価に実施することができる方法で り、工業的な大量生産に適している。しか ながら、これまで、透明導電性膜などの用 においては、通常、前者の真空系を利用し 成膜方法が採用されていた。これは、前者 真空系での成膜方法であれば、後者の塗布 よりも高い導電性を有する膜を形成するこ ができるからである。つまり、塗布法によ 形成された膜は、クラックが発生しやすく 一な膜を作製するのが困難であり、真空で 成された膜に比べて、膜の緻密性に劣る傾 があり、結晶粒同士のネッキングが弱くな ため、導電性が低下しやすかったのである また、塗布法は、真空系にて成膜する方法 比べて、系外から不純物が混入する可能性 高いが、形成された膜に不純物が混入する とも膜の緻密性を損なう原因となり、導電 の低下に繋がることが懸念される。
酸化チタンを用いた透明導電性基板の開発
おいても、透明導電性膜の成膜方法として
通常、スパッタ法やPLD法が採用されており
例えば、無アルカリガラス等の透明基材の
にスパッタ法やPLD法によってニオブドープ
化チタンのアモルファス薄膜を形成し、還
雰囲気下でアニール処理して結晶化させる
法が知られている(非特許文献1)。しかし、
とえスパッタ法やPLD法で成膜された膜であ
ても、酸化チタン膜は未だ従来のITO膜やZnO
と同等の導電性を発現するには至っていな
のが現状であった(非特許文献1)。
以上のことから、酸化チタン系透明導電性
板の実用化に向けては、透明導電性膜の導
性のさらなる向上が求められており、なお
つ、そのような透明導電性膜を簡便な塗布
にて形成することができる方法を確立する
とが要望されていた。
ところで、周期律表のVA族に属する5価のニ
ブやタンタルは、例えば、酸化チタン系透
導電膜の導電性を高めるためのドーパント
して有用であることが知られている。また
それらの金属酸化物は、反射防止膜の構成
料として利用されている。
このようなニオブまたはタンタルドープ酸
チタン系透明導電膜や酸化ニオブまたは酸
タンタルからなる反射防止膜などの金属酸
物の薄膜を形成する方法も、スパッタ法やP
LD(パルスレーザーデポジション)法のように
空系で成膜する方法と、金属酸化物粒子を
むスラリーあるいは溶液を基材に塗布した
に加熱する方法とに大別できるが、近年で
、既存の設備を用いて簡便な操作で安価に
施することができる点で工業的な大量生産
適している塗布法が有望視されている。
ニオブまたはタンタルドープ酸化チタン系
膜や、酸化ニオブまたは酸化タンタルの薄
といったニオブまたはタンタルを含む金属
化物膜を塗布法で形成するに際しては、前
体として、ニオブ化合物またはタンタル化
物に過酸化水素を反応させてペルオキソ化
た反応生成物(すなわちペルオキシ錯体)が
いられる。
しかしながら、一般に、金属化合物に過酸
水素を反応させて生じるペルオキシ錯体は
不安定であるため、室温以上で放置してお
と、分解が進行してペルオキシ基由来の酸
が放出される傾向があり、結果として、ゲ
化もしくは白濁化が生じやすく、場合によ
ては膜形成時の塗布性、膜の密着性および
明性などに重大な欠点を招くおそれがあっ
。そのため、これまで、金属化合物に過酸
水素を反応させた反応生成物(ペルオキシ錯
体)を膜形成用前駆体液として用いる場合に
、調製後直ちに使用するか、あるいは保存
る場合には室温未満(例えば0℃以下)に冷却
ておくなど、様々な制約がある中で取り扱
れてきたが、そのような制約を取り払うべ
、室温で長期間安定に保持させうるペルオ
シ錯体が要望されている。これは、金属種
ニオブやタンタルである場合に限らず、チ
ンペルオキシ錯体などにおいても同様であ
。
ニオブまたはタンタルのペルオキシ錯体 安定性については、これまで殆ど報告され 例はないが、チタンペルオキシ錯体に関し は、従来から光触媒分野における膜形成材 や粘着性塗料などとして汎用されているの 、比較的研究が進んでいる。チタンペルオ シ錯体の安定性は、通常、固形分濃度によ て異なり、例えば、固形分濃度が7重量%で れば15時間程度、3.5重量%であれば2日間程度 1.5重量%であれば4日間程度、0.8重量%であれ 8日程度であるが、その溶液の安定性を向上 させる方法についても種々報告されている。
例えば、クエン酸やグリコール酸などのヒ
ロキシカルボン酸を添加することによって
ペルオキシチタン錯体を長期安定化できる
とが報告されており(非特許文献2~4)、これ
有用な安定化方法の一つとして知られてい
。この方法においては、ヒドロキシカルボ
酸のヒドロキシル基とカルボキシル基とか
プロトンが脱離して、チタン原子を中心に
座で共有結合することで、当該チタン原子
保護され、OH -
の攻撃を起点とする加水分解反応が抑制され
る。
しかしながら、非特許文献2~4に記載の安定
方法によれば、チタン原子を中心に共有結
を通して二座で強い結合が形成されるので
当該方法で安定化したペルオキシ錯体を透
導電性膜の形成に用いた場合、加熱処理に
り有機分子が分解除去されにくくなり、得
れる膜中に添加剤(クエン酸やグリコール酸
などのヒドロキシカルボン酸)等の有機成分
残存して、当該膜の物性(特に導電性および
明性)を損なうといった問題があった。
また、安定なチタンペルオキシ錯体を得る
のチタン化合物と過酸化水素との最適な反
比率は1:1であることが知られている(特許文
献3)。つまり、チタン1原子につき過酸化イオ
ン1原子が結合した構造であるチタンペルオ
シ錯体が、最も良好な保存安定性を示すの
ある。
しかしながら、上述した最適な反応比率で
定化したチタンペルオキシ錯体であっても
固形分濃度を高くすると、未だ充分な安定
は得られないのが現状であり、例えば、固
分濃度が2重量%以上になると室温で1日以内
ゲル化してしまうのが通常であった。膜形
用材料として用いる場合、一回の塗布で充
な膜厚を得るため、通常、固形分濃度はあ
程度高く設定することが望まれるので、上
チタンペルオキシ錯体は、高濃度でも室温
数日間保存できる程度のさらなる安定性向
が要望されている。
チタンペルオキシ錯体の安定性が上述し ような現状にあるなか、ニオブまたはタン ルのペルオキシ錯体についても、同様に充 な安定性を確保するのは困難であり、例え 、上述したチタン化合物と過酸化水素との 適な比率(1:1)を、ニオブ化合物またはタン ル化合物と過酸化水素との最適比率に適用 てみても、固形分濃度が高くなると室温で 日間安定して保存することはできなかった
本発明の主たる目的は、簡便な塗布法にて
れた導電性を発現する酸化チタン系透明導
性膜を形成する透明導電性基板の製造方法
、該方法で得られた透明導電性基板とを提
することである。
本発明の他の目的は、良好な保存安定性を
える膜形成用前駆体液を提供することであ
。
本発明者は、前記課題を解決するべく鋭意
討を行った。その結果、以下の(i)~(viii)の知
見を見出し、本発明を完成した。
(i)(A)チタン化合物に過酸化水素を反応させ
ペルオキシ化した反応生成物と(B)ニオブ化
物またはタンタル化合物に過酸化水素を反
させてペルオキシ化した反応生成物とを含
混合物(前駆体液)を得、金属酸化物の前駆
である当該前駆体液を透明基材上に塗布し
焼成した後、還元雰囲気下にて加熱による
ニール処理を施すと、ニオブまたはタンタ
がドープされた酸化チタンからなる導電性
優れた膜を形成できること。
(ii)(A)チタン化合物に過酸化水素を反応させ
てペルオキシ化した反応生成物と(B)ニオブ化
合物またはタンタル化合物に過酸化水素を反
応させてペルオキシ化した反応生成物とを含
む前駆体液を透明基材上に塗布し、焼成した
後に還元雰囲気下にて加熱によるアニール処
理を施して、ニオブまたはタンタルがドープ
された酸化チタンからなる透明導電性膜を形
成することとし、その際 、前記前駆体液を
アナターゼ結晶相の酸化チタン系薄膜から
る下地層の上に塗布することによって、得
れる透明導電性膜の導電性を格段に向上さ
ることができること。
(iii)(A)チタン化合物に過酸化水素を反応さ
てペルオキシ化した反応生成物と(B)ニオブ
合物またはタンタル化合物に過酸化水素を
応させてペルオキシ化した反応生成物とを
む前駆体液を塗布し、焼成した後に還元雰
気下にて加熱によるアニール処理を施して
ニオブまたはタンタルがドープされた酸化
タンからなる透明導電性膜を形成すること
し、その際、透明導電性膜の形成に先立ち
透明基板上にアナターゼ型酸化チタン系微
子を分散媒に分散させてなる分散体を塗布
た後に分散媒を揮発させることによりアナ
ーゼ結晶相の酸化チタン系薄膜からなる下
層を形成しておき、該下地層の上に前駆体
を塗布することによって、得られる透明導
性膜の導電性を格段に向上させることがで
ること。
(iv)(A)チタン化合物に過酸化水素を反応させ
てペルオキシ化した反応生成物と(B)ニオブ化
合物またはタンタル化合物に過酸化水素を反
応させてペルオキシ化した反応生成物とを含
む前駆体液中に予め(C)アナターゼ型酸化チタ
ン系微粒子を存在させておき、それを透明基
材上に塗布し、焼成した後に還元雰囲気下に
て加熱によるアニール処理を施すようにすれ
ば、塗布法でありながら、得られる透明導電
性膜の導電性を格段に向上させることができ
ること。
(v)ニオブまたはタンタルをドーパントとす
ドープ酸化チタンのアモルファス薄膜を還
雰囲気下でのアニール処理によってアナタ
ゼ結晶相へ転移させ酸素欠損を生じさせよ
とする際の結晶化温度が、ドープ酸化チタ
のドーパント含有比率に比例すること。そ
て、前記ドープ酸化チタンのアモルファス
膜を透明基材上に形成し、これを還元雰囲
下でアニール処理することにより透明導電
膜を形成するにあたり、このアモルファス
膜と透明基材との間にドーパント含有比率
異なる別の酸化チタン系アモルファス薄膜(
第一の膜)を介在させるようにし、この透明
材に接する酸化チタン系アモルファス薄膜(
一の膜)を、これより上に形成されるアモル
ファス薄膜(第二の膜)を構成するドープ酸化
タンのドーパント含有比率よりも低いドー
ント含有比率の酸化チタンで形成すること
より、アニール処理における温度上昇にお
て、まず下層(透明基材側の膜)の酸化チタ
系アモルファス薄膜(第一の膜)がアナターゼ
結晶相に変化し始め、これが種晶として結晶
核の働きをなし、その上に形成されたドープ
酸化チタンのアモルファス薄膜(第二の膜)の
晶化が促進されること。
(vi)(A)チタン化合物に過酸化水素を反応させ
た反応生成物と(B)ニオブ化合物またはタンタ
ル化合物に過酸化水素を反応させた反応生成
物とを含む混合物に対して、特定構造を有す
る溶剤を含有させることにより、保存安定性
を向上させるとともに、優れた導電性および
透明性を有する膜を形成することができるこ
と。詳しくは、後述する一般式(1)~(3)で表さ
る化合物(溶剤)の場合、前記(A)および(B)の2
の反応生成物(ペルオキシ錯体)と共存させる
と、当該溶剤が必須に有する2つの酸素原子
ペルオキシ錯体の金属原子との間の二座で
結合力の異なる共有結合と配位結合とが生
て安定な6員環または7員環構造が形成され、
その架橋構造によりペルオキシ基が包囲的に
保護されることとなり、しかも、該架橋構造
内には結合力の強い共有結合が一つしかない
ので、アニール処理時の加熱によって金属原
子から速やかに有機分子が外れやすく、得ら
れる膜中に有機成分が残存することを回避で
きること。また、後述する一般式(4)および(5)
で表される化合物(溶剤)の場合も同様に、前
(A)および(B)の2種の反応生成物(ペルオキシ
体)と共存させると、当該溶剤が必須に有す
2つの酸素原子とペルオキシ錯体の金属原子
との間の二座で配位し、該溶剤が持つ5員環
至8員環の嵩高い構造によってペルオキシ基
立体的に保護されることとなり、しかも、
のときの金属原子と酸素原子との結合力も
いので、アニール処理時の加熱によって金
原子から速やかに有機分子が外れやすく、
られる膜中に有機成分が残存することを回
できること。
(vii)(A)チタン化合物に過酸化水素を反応さ
た反応生成物と(B)ニオブ化合物またはタン
ル化合物に過酸化水素を反応させた反応生
物とを含む混合物に硝酸または塩酸を添加
ると、保存安定性が格段に向上し、しかも
硝酸および塩酸であれば、形成される膜の
性(特に導電性および透明性)を損なうことが
ないこと。
(viii)ニオブ化合物またはタンタル化合物に
酸化水素を反応させるにあたり、ニオブ化
物またはタンタル化合物と過酸化水素との
率を、従来の知見(すなわち、安定なチタン
ペルオキシ錯体の最適比率が1:1であること)
ら好ましいであろうと推測される比率(すな
ち、チタンペルオキシ錯体と同じ1:1)から外
れた特定範囲に設定すると、予想に反して、
極めて優れた保存安定性を有するペルオキシ
錯体が得られること。そして、この予想を超
えた高い安定性を備えたペルオキシ錯体であ
れば、固形分濃度を8.5重量%まで高めること
できること。
すなわち、本発明の透明導電性基板の製造
法は、以下に示される。
第一の方法は、(A)チタン化合物に過酸化水
を反応させた反応生成物と(B)ニオブ化合物
たはタンタル化合物に過酸化水素を反応さ
た反応生成物とを含む前駆体液を、透明基
上に塗布し、焼成した後、還元雰囲気下に
加熱によるアニール処理を施して、ニオブ
たはタンタルがドープされた酸化チタンか
なる透明導電性膜を透明基材上に形成し、
抵抗が9×10 -3
ω・cm以下の透明導電性基板を得る、ことを
徴とする(これを、第一の透明導電性基板の
造方法とする)。
第二の方法は、透明基材上にアナターゼ結
相の酸化チタン系薄膜からなる下地層を形
し、該下地層の上に(A)チタン化合物に過酸
水素を反応させた反応生成物と(B)ニオブ化
物またはタンタル化合物に過酸化水素を反
させた反応生成物とを含む前駆体液(I)を塗
し、焼成した後、還元雰囲気下にて加熱に
るアニール処理を施して、ニオブまたはタ
タルがドープされた酸化チタンからなる透
導電性膜を前記下地層上に形成し、比抵抗
9×10 -3
ω・cm以下の透明導電性基板を得る、ことを
徴とする(これを、第二の透明導電性基板の
造方法とする)。
第三の方法は、透明基材上に、アナターゼ
酸化チタン系微粒子を分散媒に分散させて
る分散体を塗布した後、分散媒を揮発させ
ことにより、アナターゼ結晶相の酸化チタ
系薄膜からなる下地層を形成し、該下地層
上に(A)チタン化合物に過酸化水素を反応さ
た反応生成物と(B)ニオブ化合物またはタン
ル化合物に過酸化水素を反応させた反応生
物とを含む前駆体液を塗布し、焼成した後
還元雰囲気下にて加熱によるアニール処理
施して、ニオブまたはタンタルがドープさ
た酸化チタンからなる透明導電性膜を前記
地層上に形成し、比抵抗が9×10 -3
ω・cm以下の透明導電性基板を得る、ことを
徴とする(これを、第三の透明導電性基板の
造方法とする)。
第四の方法は、透明基材上に、(A)チタン化
物に過酸化水素を反応させた反応生成物と
(B)ニオブ化合物またはタンタル化合物に過
化水素を反応させた反応生成物と、(C)アナ
ーゼ型酸化チタン系微粒子とを含む前駆体
有分散体を塗布し、焼成した後、還元雰囲
下にて加熱によるアニール処理を施して、
オブまたはタンタルがドープされた酸化チ
ンからなる透明導電性膜を透明基材上に形
し、比抵抗が9×10 -3
ω・cm以下の透明導電性基板を得る、ことを
徴とする(これを、第四の透明導電性基板の
造方法とする)。
第五の方法は、ドーパントとしてニオブま
はタンタルがドープされたドープ酸化チタ
のアモルファスまたは酸化チタンのアモル
ァスからなる第一の膜の上に、該第一の膜
構成するドープ酸化チタンまたは酸化チタ
のドーパント含有比率よりも高い含有比率
前記ドーパントがドープされたドープ酸化
タンのアモルファスからなる第二の膜が積
されてなる積層膜を、透明基材上に形成し
後に、還元雰囲気下にて加熱によるアニー
処理を施して、ニオブまたはタンタルがド
プされた酸化チタンからなる透明導電性膜
前記透明基材上に形成し、比抵抗が9×10 -3
ω・cm以下の透明導電性基板を得る、ことを
徴とする(これを、第五の透明導電性基板の
造方法とする)。
本発明の透明導電性基板は、上記本発明の
明導電性基板の製造方法によって得られる
のである。
本発明の膜形成用前駆体液は、以下に示さ
る。
第一の前駆体液は、(A)チタン化合物に過酸
水素を反応させた反応生成物と(B)ニオブ化
物またはタンタル化合物に過酸化水素を反
させた反応生成物とを含む透明導電性膜形
用前駆体液であって、下記一般式(1)~(5)のい
ずれかで表される溶剤を含有する、ことを特
徴とする(これを、第一の膜形成用前駆体液
する)。
第二の前駆体液は、(A)チタン化合物に過酸
水素を反応させた反応生成物と(B)ニオブ化
物またはタンタル化合物に過酸化水素を反
させた反応生成物とを含む透明導電性膜形
用前駆体液であって、硝酸および塩酸の少
くとも一方を含有する、ことを特徴とする(
これを、第二の膜形成用前駆体液とする)。
第三の前駆体液は、ニオブ化合物またはタ
タル化合物1モルに対して2.5~3.5モルの過酸
水素を反応させてなる反応生成物を含み、
形分濃度が8.5重量%以下である、ことを特徴
する(これを、第三の膜形成用前駆体液とす
る)。
本発明によれば、簡便な塗布法にて優れ 導電性を発現する酸化チタン系透明導電性 を形成することができ、これにより、良好 導電性を有する透明導電性基板を提供する とができる。詳しくは、本発明によれば、 空設備を要することなく簡便な操作で安価 透明導電性基板を提供することが可能にな 。さらに、本発明によれば、加熱処理時の 度を比較的低温に設定できるので、透明基 の選択における制約が低減され、例えば可 性を有する耐熱温度が低い樹脂フィルムを 明基材として用いることで、いわゆるロー toロール法での透明導電性基板の製造も可 となる。特に、上述した第三の透明導電性 板の製造方法の場合、下地層の形成を、ア ターゼ型酸化チタン系微粒子を分散媒に分 させてなる分散体を塗布した後、分散媒を 発させることにより行なうものであり、常 下で下地層を成膜することが可能であるの 、下地層形成時の加熱工程を省略でき、し も塗布法により成膜するので、真空設備を さない点で、工程の簡略化を図ることがで る。さらに、上述した第二乃至第五の透明 電性基板の製造方法によれば、透明導電性 の形成過程においても、結晶化が促進され ので、加熱温度を比較的低温に設定するこ が可能となり、その結果、透明基材の選択 おける制約が低減される。
また、本発明によれば、良好な保存安定性
備えるとともに、優れた導電性および透明
を有する酸化チタン系透明導電性膜もしく
ニオブまたはタンタルを含む膜(ニオブまた
はタンタルドープ酸化チタン系薄膜や、酸化
ニオブまたは酸化タンタルの薄膜など)の塗
法による形成を可能にする膜形成用前駆体
を提供することができる。つまり、この膜
成用前駆体液は、ゲル化もしくは白濁化を
じることなく室温で安定に保持させること
できるので、良好な塗布性で密着性および
明性に優れた膜を形成できる。特に、上述
た第一の前駆体液の場合、膜を形成するに
たり、アニール処理によって有機分子が速
かに分解除去されるので、得られる膜中に
存した有機成分によって導電性が低下する
ともない。また、上述した第二の前駆体液
場合、無機酸である硝酸または塩酸を含有
るものであるにも拘らず、膜を形成するに
たり、膜の導電性および透明性を低下させ
こともない。
以上のように、膜形成用前駆体液は、調製
直ちに使用するか、室温未満(例えば0℃以
)に冷却して保存しなければならないなど特
の制約もなく、簡便な塗布法による膜形成
用いることができる。さらに、前記膜形成
前駆体液は、高濃度であっても室温で安定
保持させることができるので、一回の塗布
充分な膜厚を得ることができる程度にまで
度を上げることも可能である。
〔透明導電性基板の製造方法〕
(第一の透明導電性基板の製造方法)
本発明の第一の透明導電性基板の製造方法
おいては、まず、膜形成材料として、(A)チ
ン化合物に過酸化水素を反応させた反応生
物と(B)ニオブ化合物またはタンタル化合物(
以下、「ニオブ化合物またはタンタル化合物
」を纏めて「ドーパント化合物」と称し、「
ニオブまたはタンタル」を纏めて「ドーパン
ト」と称することもある)に過酸化水素を反
させた反応生成物とを含む前駆体液を得る
この前駆体液は、(A)チタン化合物および(B)
オブ化合物またはタンタル化合物がペルオ
シ化されてなる錯体(ペルオキシ錯体)を含む
ものであり、該ペルオキシ錯体は、加熱によ
りニオブまたはタンタルがドープされた酸化
チタンとなる金属酸化物前駆体である。本発
明においては、膜形成を、周期律表のVA族に
する5価のニオブまたはタンタルが酸化チタ
ンにドープされた金属酸化物で行うことによ
って、良好な導電性を発現させる。
前記前駆体液は、i)(A)チタン化合物に過 化水素を反応させることにより得られた反 生成物であるチタンのペルオキシ錯体と、(B )ドーパント化合物に過酸化水素を反応させ ことにより得られた反応生成物であるドー ントのペルオキシ錯体とを所望の割合で混 して得られたものであってもよいし、ii)(A) タン化合物と(B)ドーパント化合物とを予め 望の割合で混合した混合物に対して過酸化 素を反応させることにより得られたもので ってもよい。
前記前駆体液を得るに際し、(A)チタン化 物もしくは該チタン化合物由来のペルオキ 錯体と、(B)ドーパント化合物もしくは該ド パント化合物由来のペルオキシ錯体との混 割合は、特に制限されないが、最終的に形 された酸化チタン膜におけるドーパント(ニ オブまたはタンタル)の含有比率が0.1~40モル% 好ましくは5~30モル%となるようにすればよ 。前記(B)(ドーパント化合物もしくは該ドー ント化合物由来のペルオキシ錯体)が前記範 囲よりも少ないと、ドープ効果が不充分とな り、導電性が低下するおそれがあり、一方、 前記(B)が前記範囲よりも多くても、導電性が 低下したり、膜の透明性が低下するおそれが ある。
前記前駆体液を得るに際し、過酸化水素に
る反応(すなわち、ペルオキシ化反応)は、
えば、チタン化合物、ドーパント化合物ま
はこれらの混合物を適当な溶媒により溶解
せ、必要に応じて攪拌しつつ、濃度1~60重量%
程度の過酸化水素水を添加することにより行
うことができる。チタン化合物またはドーパ
ント化合物に反応させる過酸化水素の量につ
いては、特に制限はないが、通常、チタン化
合物に対しては、1モルのチタン化合物につ
0.8~20モルの過酸化水素を、ドーパント化合
に対しても、1モルのドーパント化合物につ
0.8~20モルの過酸化水素を反応させればよい
ペルオキシ化反応の反応時間は、通常1秒~60
分、好ましくは5分~20分程度である。なお、
酸化水素によるペルオキシ化反応は、通常
激しい発熱を伴うので、反応は冷却しなが
(具体的には、内温を-10℃以下に保つように
て)行うことが望ましい。反応後、さらに、
-10℃以下に冷却しつつ熟成保持してもよい。
前記過酸化水素によるペルオキシ化反応に
いることのできる溶媒としては、特に制限
ないが、水系やアルコール系等の水溶性溶
が好ましく用いられる。具体的には、例え
、水、メタノール、エタノール、プロパノ
ル、ブタノール、ジアセトンアルコール、
チレングリコール等が挙げられる。
前記(A)チタン化合物は、チタン源としてTi
子を含むものであれば特に制限はなく、例
ば、塩化チタン(二塩化チタン、三塩化チタ
、四塩化チタン等)、チタンアルコキシド(
トキシド、エトキシド、イソプロポキシド
)、硫酸チタニル、金属チタン、水酸化チタ
(オルトチタン酸)、オキシ硫酸チタン等を
いることができる。
前記(B)ドーパント化合物のうちニオブ化合
は、ニオブ源としてNb原子を含むものであ
ば特に制限はなく、例えば、塩化ニオブ、
オブアルコキシド(メトキシド、エトキシド
)、金属ニオブ、水酸化ニオブ等を用いるこ
とができる。他方、前記(B)ドーパント化合物
のうちタンタル化合物は、タンタル源として
Ta原子を含むものであれば特に制限はなく、
えば、塩化タンタル、タンタルアルコキシ
(メトキシド、エトキシド等)、金属タンタ
、水酸化タンタル等を用いることができる
なお、上記のうち、チタンアルコキシド、
オブアルコキシド、タンタルアルコキシド
、水分と接触すると直ちに反応する不安定
物質なので、乾燥(低湿度)雰囲気で扱うこ
が好ましい。
前記(A)チタン化合物および前記(B)ニオブ 合物またはタンタル化合物としては、水酸 物を用いることが好ましい。すなわち、前 (A)として水酸化チタンを用い、前記(B)とし 水酸化ニオブまたは水酸化タンタルを用い か、もしくは、これら水酸化物以外のチタ 化合物およびドーパント化合物を用い、過 化水素と反応させる前に予めアルカリある は水を加えるなどして水酸化し、生じた水 化物の沈殿を分取、洗浄すればよい。この うに、水酸化物を過酸化水素と反応させて られたペルオキシ錯体であれば、炭素原子 含む有機部位が全く存在しないことになり 高温に加熱して有機部位を分解・揮散させ 必要がないため、酸化物に変換する際の加 温度を比較的低温に設定することができる で好ましい。例えば、水酸化物以外のチタ 化合物およびドーパント化合物をそのまま いて過酸化水素と反応させた場合には、得 れたペルオキシ錯体の一部に有機部位が存 することになり、この有機部位を分解・揮 させるためには、少なくとも400℃以上、好 しくは500~600℃程度の温度に加熱することが 必要になる。
前記前駆体液の固形分濃度は、通常、10重
%以下とするのが好ましく、特に、前駆体液
保存安定性(ポットライフ)の観点からは、2
量%以下であるのがより好ましい。固形分濃
度が10重量%を超えると、前駆体液の保存安定
性が大幅に低下し、塗布時に粘度が上昇する
ので、透明基材上に均一に塗布することが困
難になるおそれがある。
なお、ここでいう固形分濃度は、前駆体液
得る際に用いたチタン化合物およびドーパ
ト化合物の合計重量が、前駆体液の全重量
に占める割合(重量%)を意味するものである
本発明の第一の透明導電性基板の製造方法
おいては、次に、前記前駆体液を透明基材
に塗布し、焼成した後、特定条件下でアニ
ル処理を施す。
前記透明基材としては、熱が付加される各
程(例えば、焼成やアニール処理など)にお
る加熱温度において形状を維持しうるもの
あり、かつ透明性を有するものであれば、
に制限はない。例えば、各種ガラス等の無
材料、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂(例えば
エポキシ樹脂、ポリメチルメタクリレート
ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエ
レンサルファイド、ポリエーテルスルホン
ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレ
ト、ポリエチレンナフタレート、トリアセ
ルセルロース、ポリイミドなどのプラスチ
ク類)等の高分子材料などで形成された板状
物、シート状物、フィルム状物等を用いるこ
とができる。透明基材の可視光透過率は、通
常、90%以上、好ましくは95%以上であるのがよ
い。
前記前駆体液を透明基材上に塗布する際 塗布方法は、均一にウェットコーティング きる方法であれば特に制限はなく、従来公 の方法を採用することができる。例えば、 ャピラリコート法、スピンコート法、スリ トダイコート法、スプレーコート法、ディ プコート法、ロールコート法、スクリーン 刷法、フレキソ印刷法、バーコーター法等 採用することができる。なお、前駆体液の 布は、所望の厚みになるように1回の塗布作 業で行ってもよいし、複数回の塗布作業を重 ねて行うようにしてもよい。
前記前駆体液を塗布するに際し、塗布量 特に制限されるものではなく、例えば、最 的に形成される膜の厚み(ドライ膜厚)が10nm~ 300nmとなるようにすればよい。最終的に形成 れたドライ膜厚が前記範囲よりも小さいと 基材に凹凸が存在する場合などに部分的に 布されにくい箇所や実際に塗布されていな 箇所が生じるおそれがあり、一方、前記範 よりも大きいと、透明性が低下するおそれ ある。なお、このような厚みに前駆体液を 布する際には、1回の塗布作業で行ってもよ いし、複数回の塗布作業を重ねて行うように してもよい。
前記前駆体液を塗布した後の基板は、続い
焼成に付する。これにより、基材上のペル
キシ錯体(前駆体液)はNbまたはTaドープ酸化
タンに変化する。このときの結晶状態は、
常、アモルファス相からなる。
焼成の際の加熱温度は、例えば、500℃以下
好ましくは50~400℃とするのがよい。焼成時
加熱温度が高すぎると、安定した結晶相が
出し、アニール処理効果の発現が見られな
なるおそれがある。また、焼成時間は、加
温度等に応じて適宜設定すればよいのであ
が、通常、1分~1時間、好ましくは3分~30分間
程度である。なお、焼成は、どのような雰囲
気下で行ってもよく、特に制限はされない。
例えば、塗布した前駆体液の固形分濃度が低
い場合には、焼成に先立ち、真空乾燥や減圧
乾燥等の手段によって溶媒を均一に揮散させ
てもよく、これにより、均一な膜を形成しや
すくなる。
焼成した後の基板に対しては、還元雰囲 下にて加熱によるアニール処理を施す。こ により、膜を形成するNbまたはTaドープ酸化 チタンはアモルファス相からアナターゼ相に 結晶転移するとともに、結晶相中に酸素欠損 を生じ、導電性を向上させることができる。 しかも、通常、酸素欠損を導入すると抵抗の 高いルチル結晶相に変化しやすい傾向となる が、本発明においては、酸化チタンにドープ したニオブまたはタンタルが、酸素欠損を導 入してもアナターゼ結晶相を安定化させる作 用をなすため、高い導電性を発現しうる結晶 状態を維持させることができる。
前記アニール処理の際の還元雰囲気には 特に制限はなく、例えば、窒素、一酸化炭 、アルゴンプラズマ、水素プラズマ、水素 真空、アンモニア、不活性ガス(アルゴン等 )、あるいはこれらの混合ガスの雰囲気など 一般的な還元雰囲気であればよい。好まし は、強還元雰囲気である水素雰囲気(水素ガ 100%雰囲気)を採用するのがよい。
前記アニール処理における加熱温度は、 板上に塗布し焼成されたニオブまたはタン ルをドープした酸化チタンの結晶相が高い 電性を発現するアナターゼ型に変化しうる 度であればよく、ドーパントの含有比率な に応じて適宜設定すればよい。アナターゼ 晶相に変化させるために必要な温度は、酸 チタンへのニオブまたはタンタルのドープ が多いほど高くなるのであり、アニール処 の加熱温度の下限は、通常450℃以上、好ま くは500℃以上である。他方、加熱温度があ りに高いと、アナターゼ結晶相が抵抗の高 ルチル結晶相に変化し始めて導電性が低下 るとともに、膜の透明性も低下する傾向が るので、アニール処理の加熱温度の上限は 通常700℃以下、好ましくは600℃以下、より ましくは550℃以下の範囲で設定することが ましい。ただし、ルチル結晶相に変化し始 るときの温度は、ドーパントの含有比率に って異なるのであり、ドーパントの含有比 が比較的高い場合には、アニール処理の際 加熱温度がある程度高くても、結晶相が変 して導電性が低下することはない。具体的 は、ドーパントの含有比率(形成される透明 導電性膜におけるニオブまたはタンタルの含 有比率)が10モル%超である場合には、前記ア ール処理の加熱温度が550℃超であっても、 晶相がルチル型に変化することはなく、良 な導電性が得られる。また、アニール処理 加熱温度の設定には、上記に加えて、使用 る透明基材の耐熱温度も考慮される。例え 、無アルカリガラスを透明基材として用い 場合には、通常700℃以下、好ましくは600℃ 下、より好ましくは550℃以下である。アニ ル処理時間(加熱時間)は、加熱温度等に応じ て適宜設定すればよいのであるが、通常、1 ~1時間、好ましくは3分~30分間程度である。
かくして、ニオブまたはタンタルがドー された酸化チタンからなる透明導電性膜が 明基材上に形成される。この透明導電性膜 、アナターゼ型結晶相を有し、NbまたはTaド ープ酸化チタンの多結晶体からなる薄膜であ り、良好な透明性を備えると同時に、高い導 電性を発現するものである。
(第二の透明導電性基板の製造方法)
本発明の第二の透明導電性基板の製造方法
おいては、まず、透明基材上にアナターゼ
晶相の酸化チタン系薄膜からなる下地層を
成する。後述する前駆体液(I)の塗布に先立
、透明基材に前記下地層を形成しておくこ
により、該下地層上に塗布された前駆体液(
I)に焼成、アニール処理を施して、ニオブま
はタンタルがドープされた酸化チタンの結
を生じさせるときに、下地層中のアナター
結晶相が種晶として結晶核の働きをなし、
晶化が促進される。その結果、形成された
明導電性膜の抵抗は低くなり、優れた導電
を発現させることができるのである。
また、上記のようにニオブまたはタンタル
ドープされた酸化チタンの結晶化が促進さ
ると、当該結晶化に係る加熱処理(すなわち
、前駆体液(I)塗布後の焼成およびアニール処
理)の温度を比較的低温に設定できるという
果も得られる。これにより、透明基材の選
における制約が低減され、例えば可撓性を
する耐熱温度が低い樹脂フィルムを透明基
として用いることで、いわゆるロールtoロー
ル法での透明導電性基板の製造も可能となる
。
なお、第二の製造方法において、アナター
結晶相の酸化チタン系薄膜とは、アナター
結晶相の酸化チタンからなる薄膜、もしく
、例えばニオブやタンタル等のドーパント
属がドープされたアナターゼ結晶相の酸化
タンからなる薄膜を意味するものである。
た、下地層とするアナターゼ結晶相の酸化
タン系薄膜は、最終的に得られる透明導電
基板の透明性を損なわない程度の透明性を
するものである。
前記下地層の形成は、アナターゼ結晶相 酸化チタン系薄膜を形成できる方法であれ 、どのような方法で行ってもよく、例えば 塗布法で形成することもできるし、従来公 のスパッタ法やPLD法のような真空系で成膜 る方法で形成することもできる。ただし、 発明は透明導電性膜を塗布法にて形成する のであるので、前記下地層の形成にも塗布 を選択すれば、全ての工程が簡便な塗布法 行われることとなり、真空設備を要するこ なく簡便な操作で安価に透明導電性基板を 供することが可能になる。したがって、前 下地層は塗布法で形成することが好ましい
前記下地層の形成に塗布法を採用する場合
は、例えば、少なくとも(a)チタン化合物に
酸化水素を反応させた反応生成物を含む前
体液(II)を透明基材に塗布した後、加熱する
ことにより前記下地層を形成することができ
る。ここで、前記前駆体液(II)は、少なくと
(a)チタン化合物がペルオキシ化されてなる
体(ペルオキシ錯体)を含むものである。例え
ば前記前駆体液(II)が(a)チタン化合物が単独
ペルオキシ化されてなるペルオキシ錯体を
む場合、該ペルオキシ錯体は加熱により酸
チタンとなる金属酸化物前駆体であり、形
される下地層はアナターゼ結晶相の酸化チ
ンからなる薄膜となる。
前記前駆体液(II)は、(a)チタン化合物に過酸
化水素を反応させた反応生成物および(b)ニオ
ブ化合物またはタンタル化合物(ドーパント
合物)に過酸化水素を反応させた反応生成物
含むことが好ましい。この場合、前記前駆
液(II)は、(a)チタン化合物および(b)ドーパン
ト化合物がペルオキシ化されてなる錯体(ペ
オキシ錯体)を含むものである。当該ペルオ
シ錯体は加熱によりニオブまたはタンタル
ドープされた酸化チタンとなる金属酸化物
駆体であり、形成される下地層はアナター
結晶相のニオブまたはタンタルがドープさ
た酸化チタンからなる薄膜となる。
前記前駆体液(II)については、上述した第一
の透明導電性基板の製造方法における前駆体
液の説明を、「(A)チタン化合物」を「(a)チタ
ン化合物」と、「(B)ドーパント化合物」を「
(b)ドーパント化合物」と、それぞれ読み替え
て準用すればよい。
なお、前駆体液(II)が(a)チタン化合物に過酸
化水素を反応させた反応生成物および(b)ドー
パント化合物に過酸化水素を反応させた反応
生成物を含むものである場合、(a)チタン化合
物もしくは該チタン化合物由来のペルオキシ
錯体と(b)ドーパント化合物もしくは該ドーパ
ント化合物由来のペルオキシ錯体との混合割
合は、用いようとする前駆体液(I)における混
合割合と同じか、もしくは近い範囲とするこ
とが、上述したように前駆体液(I)と前駆体液
(II)とを同一組成もしくは近い組成とするう
で、好ましい。また、後述する前駆体液(I)
得る際に水酸化物である(A)チタン化合物お
び水酸化物である(B)ニオブ化合物またはタ
タル化合物を用いる場合には、前駆体液(II)
得る場合には、前記(a)チタン化合物および
記(b)ニオブ化合物またはタンタル化合物と
て水酸化物を用いることが好ましい。これ
より、下地層の形成においても加熱温度を
較的低温に設定することができ、全製造過
を通じて熱履歴の低温化を図ることが可能
なる。
下地層の形成に用いる前駆体液(II)は、前駆
体液(I)の組成(チタン量に対するドーパント
量や、その種類など)と同一の組成を有する
のであるか、もしくは近い組成を有するも
であることが好ましい。通常、ニオブまた
タンタルがドープされていないアナターゼ
晶相の酸化チタンの結晶形は正方晶であり
これにドープされるドーパントの量に応じ
、a軸、b軸、c軸の格子定数が変化していく
とになる。前駆体液(II)で形成される膜と前
駆体液(I)で形成される膜との間でa軸、b軸、c
軸の格子定数のずれが大きくなると、両前駆
体液で形成された膜同士のマッチングが悪く
なるおそれがあるが、2つの前駆体液を同一
成もしくは近い組成にしておけば、a軸、b軸
、c軸の格子定数のずれを出来るだけ小さく
えることができるからである。
前記前駆体液(II)を透明基材上に塗布する 際の塗布方法については、上記第一の透明導 電性基板の製造方法における前駆体液の塗布 方法と同様である。また、その際の塗布量は 、最終的に形成される膜の厚みが後述する下 地層の膜厚の範囲となるように適宜設定すれ ばよい。
前記前駆体液(II)を塗布した後に加熱する際
の加熱温度や加熱時間は、基材上のペルオキ
シ錯体(前駆体液(II))をアナターゼ結晶相の酸
化チタンもしくはドープ酸化チタン(ドーパ
トがドープされた酸化チタン)に変化させう
限り、特に制限されない。具体的には、加
温度は、前駆体液(II)中のドーパント量に応
じて適宜設定すればよいのであるが、通常、
250~550℃、好ましくは300~500℃とするのがよい
また、加熱時間は、加熱温度等に応じて適
設定すればよいのであるが、通常、1分~1時
、好ましくは3分~30分間程度である。なお、
前記前駆体液(II)を塗布した後に行なう加熱
、どのような雰囲気下で行ってもよいが、
晶として結晶性の良い粒子を析出させるた
には、還元雰囲気よりも酸素が存在する雰
気下で行うのが好ましい。
かくして、塗布法により下地層とするアナ
ーゼ結晶相の酸化チタン系薄膜(酸化チタン
膜もしくはドープ酸化チタン(ドーパントが
ープされた酸化チタン)膜)が形成できる。
本発明の第二の透明導電性基板の製造方法
おいて形成する下地層(アナターゼ結晶相の
酸化チタン系薄膜)の膜厚は、特に制限され
いが、下地層の膜厚が小さすぎると、種晶
して作用するアナターゼ結晶相の結晶が充
に存在せず、上述した下地層形成による効
が得られなくなるおそれがあり、一方、下
層の膜厚が大きすぎると、透明性が低下す
おそれがあるので、通常、3nm以上、好まし
は5nm以上、より好ましくは10nm以上であり、5
0nm以下、好ましくは30nm以下、より好ましく
20nm以下の範囲であるのがよい。
なお、本発明の第二の透明導電性基板の製
方法において用いることのできる透明基材
ついては、上記第一の透明導電性基板の製
方法と同様である。
本発明の第二の透明導電性基板の製造方法
おいては、次いで、前記下地層の上に、(A)
タン化合物に過酸化水素を反応させた反応
成物と(B)ニオブ化合物またはタンタル化合
に過酸化水素を反応させた反応生成物とを
む前駆体液(I)を塗布する。
前駆体液(I)については、上述した第一の透
導電性基板の製造方法における前駆体液と
様であり、第一の透明導電性基板の製造方
における前駆体液の説明を準用することが
きる。
前記前駆体液(I)を前記下地層の上に塗布す
際の塗布方法については、上記第一の透明
電性基板の製造方法における前駆体液の塗
方法と同様である。
前記前駆体液(I)を塗布するに際し、塗布量
特に制限されるものではなく、例えば、最
的に形成される膜の厚み(ドライ膜厚)が10nm~
300nmとなるようにすればよい。最終的に形成
れたドライ膜厚が前記範囲よりも小さいと
基材に凹凸が存在する場合などに部分的に
布されにくい箇所や実際に塗布されていな
箇所が生じるおそれがあり、一方、前記範
よりも大きいと、透明性が低下するおそれ
ある。なお、このような厚みに前駆体液(I)
塗布する際には、1回の塗布作業で行っても
よいし、複数回の塗布作業を重ねて行うよう
にしてもよい。
前記前駆体液(I)を塗布した後の基板は、続
て焼成に付する。これにより、下地層上の
ルオキシ錯体(前駆体液)はNbまたはTaドープ
化チタンに変化する。このときの結晶状態
、通常、アモルファス相からなる。焼成の
の条件(加熱温度、焼成時間、焼成雰囲気)
については、上記第一の透明導電性基板の
造方法における焼成の条件と同様である。
焼成した後の基板に対しては、還元雰囲気
にて加熱によるアニール処理を施す。これ
より、膜を形成するNbまたはTaドープ酸化チ
タンはアモルファス相からアナターゼ相に結
晶転移するとともに、結晶相中に酸素欠損を
生じ、導電性を向上させることができる。し
かも、通常、酸素欠損を導入すると抵抗の高
いルチル結晶相に変化しやすい傾向となるが
、本発明においては、酸化チタンにドープし
たニオブまたはタンタルが、酸素欠損を導入
してもアナターゼ結晶相を安定化させる作用
をなすため、高い導電性を発現しうる結晶状
態を維持させることができる。アニール処理
の際の条件(加熱温度、処理時間、還元雰囲
)等については、上記第一の透明導電性基板
製造方法におけるアニール処理の条件と同
である。
かくして、ニオブまたはタンタルがドープ
れた酸化チタンからなる透明導電性膜が前
下地層上に形成される。この透明導電性膜
、アナターゼ型結晶相を有し、NbまたはTaド
ープ酸化チタンの多結晶体からなる薄膜であ
り、良好な透明性を備えると同時に、高い導
電性を発現するものである。
なお、本発明の第二の透明導電性基板の製
方法では、ニオブまたはタンタルがドープ
れた酸化チタンからなる膜(透明導電性膜)
、多段で形成することもできる。すなわち
前記下地層に前駆体液(I)の一部を塗布し、
記焼成および前記アニール処理を施すこと
より第1層目の透明導電性膜を形成し、引き
き、最表面の膜の上に前駆体液(I)を塗布し
焼成し、アニール処理を施すことを、目的
する膜厚になるまで繰り返すようにすれば
い。このように、透明導電性膜を多段で形
した場合、各段で塗布される膜の厚みが薄
なるので、焼成やアニール処理での結晶化
進行しやすくなり、結果として、積層され
透明導電性膜は、良好な結晶性を有するこ
となる。
(第三の透明導電性基板の製造方法)
本発明の第三の透明導電性基板の製造方法
おいては、まず、透明基材上にアナターゼ
晶相の酸化チタン系薄膜からなる下地層を
成する。このように、後述する前駆体液の
布に先立ち、透明基材に前記下地層を形成
ておくことにより、該下地層上に塗布され
前駆体液に焼成、アニール処理を施して、
オブまたはタンタルがドープされた酸化チ
ンの結晶を生じさせるときに、下地層中の
ナターゼ結晶相が種晶として結晶核の働き
なし、結晶化が促進される。その結果、形
された透明導電性膜の抵抗は低くなり、優
た導電性を発現させることができるのであ
。
また、上記のようにニオブまたはタンタル
ドープされた酸化チタンの結晶化が促進さ
ると、当該結晶化に係る加熱処理(すなわち
、前駆体液塗布後の焼成およびアニール処理
)の温度を比較的低温に設定できるという効
も得られる。これにより、透明基材の選択
おける制約が低減され、例えば可撓性を有
る耐熱温度が低い樹脂フィルムを透明基材
して用いることで、いわゆるロールtoロール
法での透明導電性基板の製造も可能となる。
なお、第三の製造方法において、下地層と
るアナターゼ結晶相の酸化チタン系薄膜と
、アナターゼ結晶相の酸化チタンからなる
膜、もしくは、例えばニオブやタンタル等
ドーパント金属がドープされたアナターゼ
晶相の酸化チタンからなる薄膜を意味する
のであり、後述する分散体中のアナターゼ
酸化チタン系微粒子で構成される。また、
地層とするアナターゼ結晶相の酸化チタン
薄膜は、最終的に得られる透明導電性基板
透明性を損なわない程度の透明性を有する
のである。
本発明の第三の透明導電性基板の製造方 においては、前記下地層は、アナターゼ型 化チタン系微粒子を分散媒に分散させてな 分散体を透明基材上に塗布した後、分散媒 揮発させることにより、形成する。このよ に、下地層を塗布法にて形成すると、透明 電性膜の形成と合わせ全ての工程を簡便な 布法で行うこととなるので、真空設備を要 ることなく簡便な操作で安価に透明導電性 板を提供することが可能になる。しかも、 三の製造方法における下地層の形成は、ア ターゼ型酸化チタン系微粒子を分散媒に分 させてなる分散体を塗布した後、分散媒を 発させることにより行なうものであるので 常温下での成膜が可能であり、下地層形成 の加熱工程を省略して工程の簡略化を図る とができる、という利点もある。
前記下地層の形成に用いられる分散体は アナターゼ型酸化チタン系微粒子を分散媒 分散させたものである。ここで、アナター 型酸化チタン系微粒子とは、アナターゼ結 相の酸化チタンの微粒子、もしくは、例え ニオブやタンタル等のドーパント金属がド プされたアナターゼ結晶相の酸化チタンか なる微粒子を意味する。
前記アナターゼ型酸化チタン系微粒子を 成する酸化物の組成(チタン量に対するドー パントの量や、その種類など)は、特に制限 れないが、好ましくは、後述する前駆体液(( A)チタン化合物に過酸化水素を反応させた反 生成物と(B)ニオブ化合物またはタンタル化 物に過酸化水素を反応させた反応生成物と 含む前駆体液)から形成される酸化物と同一 の組成を有するか、もしくは近い組成を有す るのがよい。通常、ニオブまたはタンタルが ドープされていないアナターゼ結晶相の酸化 チタンの結晶形は正方晶であり、これにドー プされるドーパントの量に応じて、a軸、b軸 c軸の格子定数が変化していくことになる。 結晶核とするアナターゼ型酸化チタン系微粒 子を構成する酸化物と、前駆体液から形成さ れる酸化物との間で、a軸、b軸、c軸の格子定 数のずれが大きくなると、両結晶のマッチン グが悪くなるおそれがあるが、上述したよう に、アナターゼ型酸化チタン系微粒子を構成 する酸化物と前駆体液から形成される酸化物 とを同一組成もしくは近い組成にしておけば 、a軸、b軸、c軸の格子定数のずれを出来るだ け小さく抑えることができるからである。
前記アナターゼ型酸化チタン系微粒子の平
粒子径(一次平均粒子径)は、下地層の透明
を確保するうえでは、20nm以下であることが
ましく、より好ましくは10nm以下である。こ
のように、下地層の透明性の観点からアナタ
ーゼ型酸化チタン系微粒子は小さいほど好ま
しいが、通常、その下限は、1nm以上程度であ
る。
前記アナターゼ型酸化チタン系微粒子の形
やサイズ分布については、特に制限されな
が、表面が平滑な膜を下地層として形成す
うえでは、粒子形状は、球状や立方体など
称性が良好な形状であることが好ましい。
た、そのサイズ分布は、単分散、すなわち
きさが揃っていることが好ましい。
前記アナターゼ型酸化チタン系微粒子を 散させる分散媒は、特に制限されるもので ないが、加熱を出来るだけ省く上では、低 点溶媒の使用が好ましく、例えば、水や、 ルコール等の有機溶媒等が用いられる。
前記分散体は、例えば、i)粉末状のアナタ
ゼ型酸化チタン系微粒子を分散媒に添加し
分散機(例えば、ビーズミル、ボールミル、
ェットミル等)を用いて分散処理を施すか、
ii)ボトムアップで液相からアナターゼ型酸化
チタン系微粒子を合成して得られた反応液に
必要に応じて分散処理を施すことにより、得
ることができる。また、例えばアナターゼ型
酸化チタン微粒子などは、分散体として市販
されているので、そのような市販品を用いて
もよいことは勿論である。
上記ii)の方法で前記分散体を得る場合、具
的には、例えば、アナターゼ型酸化チタン
粒子の分散体であれば、後述する(A)チタン
合物に過酸化水素を反応させた反応生成物
みを加熱すればよく、ニオブまたはタンタ
がドープされたアナターゼ型酸化チタン微
子であれば、後述する(A)チタン化合物に過
化水素を反応させた反応生成物と(B)ニオブ
合物またはタンタル化合物に過酸化水素を
応させた反応生成物とを含む前駆体液を加
すればよい。また、ニオブまたはタンタル
ドープされたアナターゼ型酸化チタン微粒
の分散体は、特開2003-252624号公報等に記載
方法によって調製することもできる。
前記分散体には、透明性を損なわない限り
種々の添加剤を含有させてもよく、例えば
透明基材としてガラス等を用いる場合には
基材に対する濡れ性を向上させる目的で界
活性剤等を添加することができる。
前記分散体中に占めるアナターゼ型酸化チ
ン系微粒子の含有量は、特に制限されるも
ではなく、最終的に形成される膜の厚みが
述する下地層の膜厚の範囲となるように適
設定すればよい。
前記分散体を透明基材上に塗布する際の 布方法については、上記第一の透明導電性 板の製造方法における前駆体液の塗布方法 同様である。また、その際の塗布量は、最 的に形成される膜の厚みが後述する下地層 膜厚の範囲となるように適宜設定すればよ 。
前記分散体を塗布した後に分散媒を揮発 せる際には、200℃以下の温度で行なうこと 好ましい。すなわち、第三の製造方法にお ては、アナターゼ型酸化チタン系微粒子を む前記分散体を塗布した時点で下地層とし 機能するアナターゼ結晶相の酸化チタン系 膜が形成されているので、結晶化のために 熱する必要がない。よって、例えば、常温 たはその付近の温度で放置もしくは風乾す などして加熱することなく分散媒を揮発さ ることが、工程の簡略化が図れるなどの点 好ましい。ただし、形成された膜と透明基 との密着性を考慮すると、ある程度の熱を けることが望ましい。これらを勘案すると 前記温度範囲で分散媒を揮発させることが ましいのである。
かくして、塗布法により下地層とするアナ
ーゼ結晶相の酸化チタン系薄膜(酸化チタン
膜もしくはドープ酸化チタン(ドーパントが
ープされた酸化チタン)膜)が形成できる。
本発明の第三の透明導電性基板の製造方法
おいて形成する下地層(アナターゼ結晶相の
酸化チタン系薄膜)の膜厚は、特に制限され
いが、下地層の膜厚が小さすぎると、種晶
して作用するアナターゼ結晶相の結晶が充
に存在せず、上述した下地層形成による効
が得られなくなるおそれがあり、一方、下
層の膜厚が大きすぎると、透明性が低下す
おそれがあるので、通常、3nm以上、好まし
は5nm以上、より好ましくは10nm以上であり、5
0nm以下、好ましくは30nm以下、より好ましく
20nm以下の範囲であるのがよい。
なお、本発明の第三の透明導電性基板の 造方法において用いることのできる透明基 については、上記第一の透明導電性基板の 造方法と同様である。
本発明の第三の透明導電性基板の製造方法
おいては、次いで、前記下地層の上に、(A)
タン化合物に過酸化水素を反応させた反応
成物と(B)ニオブ化合物またはタンタル化合
(ドーパント化合物)に過酸化水素を反応さ
た反応生成物とを含む前駆体液を塗布する
この前駆体液については、上述した第一の
明導電性基板の製造方法における前駆体液
同様であり、第一の透明導電性基板の製造
法における前駆体液の説明を準用すること
できる。
前記前駆体液を前記下地層の上に塗布す 際の塗布方法については、上記第一の透明 電性基板の製造方法における前駆体液の塗 方法と同様である。
前記前駆体液を塗布するに際し、塗布量 特に制限されるものではなく、例えば、最 的に形成される膜の厚み(ドライ膜厚)が10nm~ 300nmとなるようにすればよい。最終的に形成 れたドライ膜厚が前記範囲よりも小さいと 基材に凹凸が存在する場合などに部分的に 布されにくい箇所や実際に塗布されていな 箇所が生じるおそれがあり、一方、前記範 よりも大きいと、透明性が低下するおそれ ある。なお、このような厚みに前駆体液を 布する際には、1回の塗布作業で行ってもよ いし、複数回の塗布作業を重ねて行うように してもよい。
前記前駆体液を塗布した後の基板は、続い
焼成に付する。これにより、下地層上のペ
オキシ錯体(前駆体液)はNbまたはTaドープ酸
チタンに変化する。このときの結晶状態は
通常、アモルファス相からなる。焼成の際
条件(加熱温度、焼成時間、焼成雰囲気)等
ついては、上記第一の透明導電性基板の製
方法における焼成の条件と同様である。
焼成した後の基板に対しては、還元雰囲気
にて加熱によるアニール処理を施す。これ
より、膜を形成するNbまたはTaドープ酸化チ
タンはアモルファス相からアナターゼ相に結
晶転移するとともに、結晶相中に酸素欠損を
生じ、導電性を向上させることができる。し
かも、通常、酸素欠損を導入すると抵抗の高
いルチル結晶相に変化しやすい傾向となるが
、本発明においては、酸化チタンにドープし
たニオブまたはタンタルが、酸素欠損を導入
してもアナターゼ結晶相を安定化させる作用
をなすため、高い導電性を発現しうる結晶状
態を維持させることができる。アニール処理
の際の条件(加熱温度、処理時間、還元雰囲
)等については、上記第一の透明導電性基板
製造方法におけるアニール処理の条件と同
である。
かくして、ニオブまたはタンタルがドープ
れた酸化チタンからなる透明導電性膜が前
下地層上に形成される。この透明導電性膜
、アナターゼ型結晶相を有し、NbまたはTaド
ープ酸化チタンの多結晶体からなる薄膜であ
り、良好な透明性を備えると同時に、高い導
電性を発現するものである。
なお、本発明の第三の透明導電性基板の製
方法では、ニオブまたはタンタルがドープ
れた酸化チタンからなる膜(透明導電性膜)
、多段で形成することもできる。すなわち
前記下地層に前駆体液の一部を塗布し、前
焼成および前記アニール処理を施すことに
り第1層目の透明導電性膜を形成し、引き続
、最表面の膜の上に前駆体液を塗布し、焼
し、アニール処理を施すことを、目的とす
膜厚になるまで繰り返すようにすればよい
このように、透明導電性膜を多段で形成し
場合、各段で塗布される膜の厚みが薄くな
ので、焼成やアニール処理での結晶化が進
しやすくなり、結果として、積層された透
導電性膜は、良好な結晶性を有することと
る。
(第四の透明導電性基板の製造方法)
本発明の第四の透明導電性基板の製造方法
おいては、(A)チタン化合物に過酸化水素を
応させた反応生成物と、(B)ニオブ化合物ま
はタンタル化合物(ドーパント化合物)に過
化水素を反応させた反応生成物と、(C)アナ
ーゼ型酸化チタン系微粒子とを含む前駆体
有分散体を、膜形成材料とする。この前駆
含有分散体は、(A)チタン化合物に過酸化水
を反応させた反応生成物と(B)ドーパント化
物に過酸化水素を反応させた反応生成物と
らなる前駆体液に、(C)アナターゼ型酸化チ
ン系微粒子を分散させたものである。
前記前駆体液については、上述した第一の
明導電性基板の製造方法における前駆体液
同様であり、加熱によりニオブまたはタン
ルがドープされた酸化チタンとなる金属酸
物前駆体(ペルオキシ錯体)を含むものであ
。この前駆体液の中にあらかじめ(C)アナタ
ゼ型酸化チタン系微粒子を分散して存在さ
ておくことにより、該前駆体液を塗布した
、焼成、アニール処理を施して、ニオブま
はタンタルがドープされた酸化チタンの結
を生じさせるときに、該アナターゼ型酸化
タン系微粒子が種晶として結晶核の働きを
し、結晶化が促進される。その結果、形成
れた透明導電性膜の抵抗は低くなり、より
れた導電性を発現させることができるので
る。
また、上記のようにニオブまたはタンタル
ドープされた酸化チタンの結晶化が促進さ
ると、当該結晶化に係る加熱処理(すなわち
、前駆体含有分散体塗布後の焼成およびアニ
ール処理)の温度を比較的低温に設定できる
いう効果も得られる。これにより、透明基
の選択における制約が低減され、例えば可
性を有する耐熱温度が低い樹脂フィルムを
明基材として用いることで、いわゆるロー
toロール法での透明導電性基板の製造も可能
となる。
第四の透明導電性基板の製造方法において
(C)アナターゼ型酸化チタン系微粒子とは、
ナターゼ結晶相の酸化チタンの微粒子、も
くは、例えばニオブやタンタル等のドーパ
ト金属がドープされたアナターゼ結晶相の
化チタンからなる微粒子を意味するもので
る。
前記(C)アナターゼ型酸化チタン系微粒子を
成する酸化物の組成(チタン量に対するドー
パントの量や、その種類など)は、前駆体液
ら形成される酸化物と同一の組成を有する
、もしくは近い組成を有することが好まし
。通常、ニオブまたはタンタルがドープさ
ていないアナターゼ結晶相の酸化チタンの
晶形は正方晶であり、これにドープされる
ーパントの量に応じて、a軸、b軸、c軸の格
定数が変化していくことになる。結晶核と
る(C)アナターゼ型酸化チタン系微粒子を構
する酸化物と、前駆体液から形成される酸
物との間で、a軸、b軸、c軸の格子定数のず
が大きくなると、両結晶のマッチングが悪
なるおそれがあるが、上述したように、(C)
ナターゼ型酸化チタン系微粒子を構成する
化物と前駆体液から形成される酸化物とを
一組成もしくは近い組成にしておけば、a軸
b軸、c軸の格子定数のずれを出来るだけ小
く抑えることができるからである。
前記(C)アナターゼ型酸化チタン系微粒子の
均粒子径(一次平均粒子径)は、特に制限さ
ないが、該アナターゼ型酸化チタン系微粒
はあくまで結晶核として機能すればよいも
であり、なおかつ、最終的に得られる透明
電性基板に残存したアナターゼ型酸化チタ
系微粒子は絶縁性を示すことを考慮すると
その平均粒子径(一次平均粒子径)は1~20nmであ
ることが好ましく、より好ましくは1~10nmであ
る。
前記(C)アナターゼ型酸化チタン系微粒子の
状やサイズ分布については、特に制限され
いが、表面が平滑な膜を形成するうえでは
粒子形状は、球状や立方体など対称性が良
な形状であることが好ましい。また、その
イズ分布は、単分散、すなわち大きさが揃
ていることが好ましい。
第四の透明導電性基板の製造方法におい は、膜形成材料とする前駆体含有分散体中 各成分(すなわち、(A)チタン化合物に過酸化 水素を反応させた反応生成物、(B)ドーパント 化合物に過酸化水素を反応させた反応生成物 、および(C)アナターゼ型酸化チタン系微粒子 )の含有割合が、固形分重量比で、〔(A)+(B)〕: (C)=100:0.1~10であることが好ましい。(C)アナタ ゼ型酸化チタン系微粒子の量が前記範囲よ も少ないと、種晶としての充分な作用効果 期待できないおそれがあり、一方、前記範 よりも多いと、絶縁性を示すアナターゼ型 化チタン系微粒子が透明導電性基板に多く 存することになるので、導電性を損なうお れがある。なお、ここで、〔(A)+(B)〕は、「 前駆体液の固形分濃度」から求められる固形 分重量に相当する。
前記前駆体含有分散体は、例えば、前記(A)
反応生成物、前記(B)の反応生成物および前
(C)の微粒子を混合することにより得ること
できるが、その際の混合順序等は特に制限
されない。例えば、通常、前記(A)の反応生
物と前記(B)の反応生成物とからなる前駆体
を調製し、これに前記(C)の微粒子を添加し
分散させる方法が採用される。以下、この
法について詳述する。
前記(A)の反応生成物と前記(B)の反応生成物
からなる前駆体液については、上述した第
の透明導電性基板の製造方法における前駆
液と同様であり、第一の透明導電性基板の
造方法における前駆体液の説明を準用する
とができる。
前記(C)アナターゼ型酸化チタン系微粒子 前記前駆体液に添加して分散させるに際し は、i)(C)アナターゼ型酸化チタン系微粒子 粉体の状態で前駆体液に添加し、その後で 散機(例えば、ビーズミル、ボールミル、ジ ットミル等)により分散処理を施すようにし てもよいし、ii)粉体状の(C)アナターゼ型酸化 チタン系微粒子を分散媒(例えば、水や、ア コール等の有機溶媒等)に分散させるか、も くはボトムアップで液相から(C)アナターゼ 酸化チタン系微粒子を合成して得られた反 液に必要に応じて分散処理を施すことによ 、あらかじめ(C)アナターゼ型酸化チタン系 粒子の分散体を調製し、この分散体を前駆 液に添加するようにしてもよい。また、例 ばアナターゼ型酸化チタン微粒子などは、 散体として市販されているので、そのよう 市販品を前駆体液に添加するようにしても いことは勿論である。なお、上記ii)のよう (C)アナターゼ型酸化チタン系微粒子をあら じめ分散体として添加する場合にも、分散 の添加後に、分散機にて分散処理を施すこ が好ましい。
前記前駆体含有分散体を得る方法としては
上記のほかに、前記前駆体液もしくは前記(
A)の反応生成物を適度に加熱することにより
ペルオキシ錯体の一部のみをアナターゼ結
相のニオブまたはタンタルがドープされた
化チタンもしくは酸化チタンに変換する方
を採用することもできる。ただし、この方
では、生成する(C)アナターゼ型酸化チタン
微粒子の粒子径や前駆体含有分散体中の各
分比(〔(A)+(B)〕:(C))等が制御しにくいため、
所望の前駆体含有分散体が得られない場合が
ある。
なお、前記前駆体含有分散体中の(C)アナタ
ゼ型酸化チタン系微粒子は、透明基材上に
布する時点において、均一に分散している
とが望ましく、例えば、塗布直前に分散機
用いて分散処理を施すようにしてもよいし
本発明の効果(特に、透明性及び導電性)を
なわないものであれば分散安定性を向上さ
る目的で公知の分散剤等を用いることもで
る。
本発明の第四の透明導電性基板の製造方法
、透明基材上に、前記前駆体含有分散体を
布し、焼成した後、還元雰囲気下にて加熱
よるアニール処理を施す。
前記透明基材については、上記第一の透明
電性基板の製造方法と同様である。また、
記前駆体含有分散体を透明基材上に塗布す
際の塗布方法についても、上記第一の透明
電性基板の製造方法における前駆体液の塗
方法と同様である。ただし、前駆体含有分
体は、均一に分散された状態で塗布に供す
ようにすることが好ましい。
前記前駆体含有分散体を塗布するに際し 塗布量は特に制限されるものではなく、例 ば、最終的に形成される膜の厚み(ドライ膜 厚)が10nm~300nmとなるようにすればよい。最終 に形成されたドライ膜厚が前記範囲よりも さいと、基材に凹凸が存在する場合などに 分的に塗布されにくい箇所や実際に塗布さ ていない箇所が生じるおそれがあり、一方 前記範囲よりも大きいと、透明性が低下す おそれがある。なお、このような厚みに前 体含有分散体を塗布する際には、1回の塗布 作業で行ってもよいし、複数回の塗布作業を 重ねて行うようにしてもよい。
前記前駆体含有分散体を塗布した後の基板
、続いて焼成に付する。これにより、基材
のペルオキシ錯体(前駆体液)はNbまたはTaド
プ酸化チタンに変化する。このときの結晶
態は、通常、アモルファス相からなる。焼
の際の条件(加熱温度、焼成時間、焼成雰囲
気)等については、上記第一の透明導電性基
の製造方法における焼成の条件と同様であ
。
焼成した後の基板に対しては、還元雰囲気
にて加熱によるアニール処理を施す。これ
より、膜を形成するNbまたはTaドープ酸化チ
タンはアモルファス相からアナターゼ相に結
晶転移するとともに、結晶相中に酸素欠損を
生じ、導電性を向上させることができる。し
かも、通常、酸素欠損を導入すると抵抗の高
いルチル結晶相に変化しやすい傾向となるが
、本発明においては、酸化チタンにドープし
たニオブまたはタンタルが、酸素欠損を導入
してもアナターゼ結晶相を安定化させる作用
をなすため、高い導電性を発現しうる結晶状
態を維持させることができる。アニール処理
の際の条件(加熱温度、処理時間、還元雰囲
)等については、上記第一の透明導電性基板
製造方法におけるアニール処理の条件と同
である。
かくして、ニオブまたはタンタルがドー された酸化チタンからなる透明導電性膜が 明基材上に形成される。この透明導電性膜 、アナターゼ型結晶相を有し、NbまたはTaド ープ酸化チタンの多結晶体からなる薄膜であ り、良好な透明性を備えると同時に、高い導 電性を発現するものである。
(第五の透明導電性基板の製造方法)
本発明の第五の透明導電性基板の製造方法
おいては、ドーパントとしてニオブまたは
ンタルがドープされたドープ酸化チタンの
モルファスまたは酸化チタンのアモルファ
からなる第一の膜の上に、該第一の膜を構
するドープ酸化チタンまたは酸化チタンの
ーパント含有比率よりも高い含有比率で前
ドーパントがドープされたドープ酸化チタ
のアモルファスからなる第二の膜が積層さ
てなる積層膜を、透明基材上に形成する。
下、前記積層膜の形成の一実施形態として
まず、透明基材上に第一の膜を形成し、次
で、該第一の膜の上に第二の膜を形成する
法について説明する。
前記第一の膜の形成は、酸化チタン系ア ルファス薄膜を形成できる方法であれば、 のような方法で行ってもよく、例えば、従 公知のスパッタ法やPLD法のような真空系で 膜する方法で行なってもよいし、金属酸化 粒子を含むスラリーあるいは溶液を基材に 布した後に加熱する、いわゆる塗布法で行 ってもよい。ただし、スパッタ法やPLD法の うに真空系で成膜する方法では、大掛かり 装置が必要で設備的なコストが嵩み、ひい は製品コストの高騰が懸念されるので、工 的な大量生産には、既存の設備を用いて簡 な操作で安価に実施することができる塗布 が適している。
前記第一の膜を塗布法で形成する場合、 体的には、(A)チタン化合物に過酸化水素を 応させた反応生成物を含む前駆体液(以下、 第一の膜の形成に用いるこの前駆体液を「前 駆体液(P1)」とする)、または(A)チタン化合物 過酸化水素を反応させた反応生成物と(B)ニ ブ化合物またはタンタル化合物(ドーパント 化合物)に過酸化水素を反応させた反応生成 とを含む前駆体液(以下、第一の膜の形成に いるこの前駆体液を「前駆体液(P2)」とする )を、透明基材に塗布して加熱する方法が好 しく挙げられる。
前記前駆体液(P1)は(A)チタン化合物がペルオ
キシ化されてなる錯体(ペルオキシ錯体)を含
ものである。該ペルオキシ錯体は加熱によ
酸化チタンとなる金属酸化物前駆体であり
前駆体液(P1)により形成される膜は酸化チタ
ンからなる。
他方、前記前駆体液(P2)は、(A)チタン化合物
および(B)ドーパント化合物がペルオキシ化さ
れてなる錯体(ペルオキシ錯体)を含むもので
る。該ペルオキシ錯体は加熱によりニオブ
たはタンタルがドープされた酸化チタンと
る金属酸化物前駆体であり、前駆体液(P2)に
より形成される膜はニオブまたはタンタルが
ドープされたドープ酸化チタンからなる。
前記前駆体液(P2)は、その組成(すなわち、(A
)チタン化合物もしくは該チタン化合物由来
ペルオキシ錯体と、(B)ドーパント化合物も
くは該ドーパント化合物由来のペルオキシ
体との混合割合)が異なる以外は、上述した
一の透明導電性基板の製造方法における前
体液と同様である。なお、前記前駆体液(P1)
は、前記前駆体液(P2)において(B)ドーパント
合物がペルオキシ化されてなる錯体を用い
いこと、つまり、(B)ドーパント化合物がペ
オキシ化されてなる錯体に代えて(A)チタン
合物がペルオキシ化されてなる錯体を用い
こと以外は、前駆体液(P2)と同様である。
前記前駆体液(P2)の組成については、(A)チタ
ン化合物もしくは該チタン化合物由来のペル
オキシ錯体と、(B)ドーパント化合物もしくは
該ドーパント化合物由来のペルオキシ錯体と
の混合割合は、特に制限されるものではなく
、その前駆体液で形成しようとする膜に所望
されるドーパント(ニオブまたはタンタル)含
比率となるように適宜設定すればよい。ド
プ酸化チタンのドーパント含有比率は、通
、0.1~40モル%、好ましくは5~30モル%の範囲で
定するのがよい。ドーパント含有比率が前
範囲よりも小さいと、ドープ効果が不充分
なり、導電性が低下するおそれがあり、一
、ドーパント含有比率が前記範囲よりも大
いと、導電性が低下したり、膜の透明性が
下したりするおそれがある。
前記前駆体液(P1)または前駆体液(P2)を透 基材上に塗布する際の塗布方法については 上記第一の透明導電性基板の製造方法にお る前駆体液の塗布方法と同様である。
前記前駆体液(P1)または前駆体液(P2)を塗 した後に加熱する際の加熱温度や加熱時間 、ペルオキシ錯体(前駆体液)を酸化チタンも しくはドープ酸化チタンに変化させうる限り 、特に制限されない。加熱温度の上限につい ては、前駆体液の組成に応じて結晶化温度が 異なるので、結晶化温度以下の範囲とするの がよい。より具体的には、500℃以下、好まし くは50~400℃とするのがよい。また、加熱時間 は、加熱温度等に応じて適宜設定すればよい のであるが、通常、1分~1時間程度である。な お、例えば第一の膜の形成で塗布した前駆体 液(P1)または前駆体液(P2)の固形分濃度が低い 合などには、前記加熱に先立ち、風乾(自然 乾燥)もしくは真空乾燥や減圧乾燥等の手段 よって溶媒を均一に揮散させてもよく、こ により、均一な膜を形成しやすくなる。
前記第一の膜の膜厚は、特に制限されな が、例えば、第一の膜の膜厚が小さすぎる 、アニール処理において種晶として作用す 結晶核を充分に存在させることができず、 述した結晶化促進効果が得られなくなるお れがあり、一方、第一の膜の膜厚が大きす ると、透明性が低下するおそれがあるので ドライ膜厚で、通常、3nm以上、好ましくは5 nm以上、より好ましくは10nm以上であり、50nm 下、好ましくは30nm以下、より好ましくは20nm 以下の範囲であるのがよい。
なお、本発明の第五の透明導電性基板の 造方法において用いることのできる透明基 については、上記第一の透明導電性基板の 造方法と同様である。
前記第一の膜の上に形成する第二の膜は 第一の膜を構成するドープ酸化チタンまた 酸化チタンのドーパント含有比率よりも高 含有比率で前記ドーパントがドープされた ープ酸化チタンのアモルファスからなるこ が重要である。これにより、第一の膜はよ 低温で先にアナターゼ結晶相に変化し始め これが種晶として結晶核の働きをなし、そ 上に形成された第二の膜の結晶化が促進さ る。
なお、第五の製造方法において、ドーパ ト含有比率とは、ドープ酸化チタンまたは 化チタンを構成する全ての金属の総量に対 て、ニオブまたはタンタルが占める比率を 分率で示したものである。通常、酸化チタ (ドープされていない酸化チタン)のドーパ ト含有比率は0モル%であり、ドープ酸化チタ ンのドーパント含有比率は、例えば上述した 前駆体液(P2)を用いて形成したドープ酸化チ ンであれば、前駆体液(P2)中の(A)チタン化合 もしくは該チタン化合物由来のペルオキシ 体と(B)ドーパント化合物もしくは該ドーパ ト化合物由来のペルオキシ錯体との合計を1 00モルとしたときのドーパントのモル数が、 ーパント含有比率に相当する。
本発明の第五の製造方法においては、上述
たように、前記第一の膜におけるドーパン
含有比率が第二の膜におけるドーパント含
比率よりも小さい(換言すれば、第二の膜に
おけるドーパント含有比率が第一の膜におけ
るドーパント含有比率よりも高い)。ここで
2つのドーパント含有比率の差が小さすぎる
、各アモルファス膜の結晶化温度に殆ど差
生じないことになり、上述した結晶化促進
果が期待できないおそれがあるが、逆に、2
つのドーパント含有比率の差が大きすぎると
、第一の膜と第二の膜とのマッチングの点で
不利となる。すなわち、通常、ニオブまたは
タンタルがドープされていないアナターゼ結
晶相の酸化チタンの結晶形は正方晶であり、
これにドープされるドーパントの量に応じて
、a軸、b軸、c軸の格子定数が変化していくこ
とになり、第一の膜と第二の膜との間でa軸
b軸、c軸の格子定数のずれが大きくなると、
膜同士のマッチングが悪くなるのである。し
たがって、a軸、b軸、c軸の格子定数のずれを
出来るだけ小さく抑えるうえでは、第一の膜
と第二の膜とは近い組成であることが望まし
い。これらを勘案すると、「(第二の膜にお
るドーパント含有比率)-(第一の膜における
ーパント含有比率)」の値は、通常、5~25程度
であるのがよい。
なお、上述したような膜同士のマッチング
観点では、第一の膜を構成する酸化チタン
たはドープ酸化チタンと、第二の膜を構成
るドープ酸化チタンとは、組成が近いこと
好ましいので、第一の膜がドープ酸化チタ
で形成される場合には、両膜を形成する2つ
のドープ酸化チタンにおけるドーパントの種
類等は、同じであることが好ましい。
前記第二の膜の形成は、塗布法で行うこ が好ましい。前記第二の膜を塗布法で形成 る場合、具体的には、(A)チタン化合物に過 化水素を反応させた反応生成物と(B)ドーパ ト化合物に過酸化水素を反応させた反応生 物とを含む前駆体液(以下、第二の膜の形成 に用いるこの前駆体液を「前駆体液(P3)」と る)を、前記第一の膜の上に塗布して加熱す 方法が好ましく挙げられる。
前記前駆体液(P3)は、その組成(すなわち、(A
)チタン化合物もしくは該チタン化合物由来
ペルオキシ錯体と、(B)ドーパント化合物も
くは該ドーパント化合物由来のペルオキシ
体との混合割合)が異なる以外は、上述した
駆体液(P2)と同様(すなわち、上述した第一
透明導電性基板の製造方法における前駆体
と同様)であり、第二の膜の形成については
第一の膜の形成について述べた上記の各説
を準用することができる。
前記前駆体液(P3)の組成については、(A)チタ
ン化合物もしくは該チタン化合物由来のペル
オキシ錯体と、(B)ドーパント化合物もしくは
該ドーパント化合物由来のペルオキシ錯体と
の混合割合を、該前駆体液(P3)で形成しよう
する第二の膜におけるドーパント含有比率
第一の膜におけるドーパント含有比率より
高くなるように適宜設定すればよい。ただ
、前記前駆体液(P3)の組成は、上述したよう
、膜同士のマッチングの点では、第一の膜
形成する前記前駆体液(P1)または前記前駆体
液(P2)の組成と近いことが好ましいので、そ
ドーパント含有比率は、第二の膜と第一の
とのドーパント含有比率の差が前記範囲に
るように設定することが好ましく、さらに
第一の膜がドーパントを含む前記前駆体液(P
2)で形成される場合には、両膜を形成する前
体液には異なるドーパントが存在しないこ
が好ましい。なお、前駆体液(P3)で形成され
るドープ酸化チタンのドーパント含有比率は
、通常0.1~40モル%、好ましくは5~30モル%の範囲
で設定するのがよい。
前記前駆体液(P3)を第一の膜の上に塗布し て第二の膜を形成する際の塗布方法について は、上記第一の透明導電性基板の製造方法に おける前駆体液の塗布方法と同様である。
前記前駆体液(P3)を塗布した後に加熱する 際の加熱温度や加熱時間は、ペルオキシ錯体 (前駆体液)を酸化チタンもしくはドープ酸化 タンに変化させうる限り、特に制限されな 。具体的には、加熱温度は、前駆体液中の ーパント量に応じて適宜設定すればよいの あるが、加熱温度が高すぎると、安定した 晶相が析出し、アニール処理効果の発現が られなくなるおそれがあるので、500℃以下 好ましくは50~400℃とするのがよい。また、 熱時間は、加熱温度等に応じて適宜設定す ばよいのであるが、通常、1分~1時間程度で る。なお、例えば第二の膜の形成で塗布し 前駆体液(P3)の固形分濃度が低い場合などに は、前記加熱に先立ち、風乾(自然乾燥)もし は真空乾燥や減圧乾燥等の手段によって溶 を均一に揮散させてもよく、これにより、 一な膜を形成しやすくなる。
前記第二の膜の膜厚は、特に制限されな が、例えば、最終的に形成される積層膜、 なわち第一の膜および第二の膜の合計の膜 (ドライ膜厚)が10nm~300nmとなるようにすれば い。最終的に形成された積層膜の膜厚が前 範囲よりも小さいと、基材に凹凸が存在す 場合などに部分的に塗布されにくい箇所や 際に塗布されていない箇所が生じるおそれ あり、一方、前記範囲よりも大きいと、透 性が低下するおそれがある。
かくして、第一の膜の上に第二の膜が積 された積層膜が形成されるが、本発明の第 の製造方法における積層膜の形成方法はこ に限定されるものではなく、例えば、透明 材上に前記前駆体液(P1)または前駆体液(P2) 塗布した後、加熱によりペルオキシ錯体(前 体液)を酸化チタンもしくはドープ酸化チタ ンに変化させることなく、前駆体液(P3)を塗 し、その後、加熱することにより各前駆体 を纏めて酸化チタンもしくはドープ酸化チ ンに変化させるようにしてもよい。この場 、必要に応じて、前駆体液(P1)または前駆体 (P2)の塗布後に、風乾(自然乾燥)もしくは真 乾燥や減圧乾燥等の手段によって溶媒を均 に揮散させてもよい。
また、本発明の第五の透明導電性基板の 造方法における前記積層膜は、前記第二の の上に、さらに、ニオブまたはタンタルが ープされたドープ酸化チタンのアモルファ からなる第三の膜、第四の膜、第五の膜、 ・・を積層したものであってもよい。この 合、第二の膜の上に積層する各膜は、それ れ、その下層の膜を構成するドープ酸化チ ンのドーパント含有比率よりも高い含有比 で前記ドーパントがドープされたドープ酸 チタンのアモルファスからなる膜とするの 好ましい。これにより、アニール処理にお る温度上昇において、下層(透明基材に近い 側の膜)から順にアナターゼ結晶相に変化し め、これが種晶として結晶核の働きをなし その上に形成されたドープ酸化チタンのア ルファス薄膜の結晶化を促進させることが きる。
上述のように、第二の膜の上にさらなる膜
形成したものを積層膜とする場合、第二の
の上に積層する各膜の膜厚は、特に制限さ
ないが、最終的に形成される積層膜、すな
ち第一の膜、第二の膜およびその上に積層
れる全ての膜の合計の膜厚(ドライ膜厚)が
10nm~300nmの範囲になるようにすればよい。し
がって、第二の膜の上にさらなる膜を形成
たものを積層膜とすると、必然的に各膜の
みは薄くなるので、アニール処理での結晶
が進行しやすくなり、結果として、積層さ
た各膜は良好な結晶性を有することとなる
第二の膜の上に積層する各膜の詳細につい
は、前記ドーパント含有比率および膜厚を
述のように設定すること以外は、基本的に
二の膜と同様であればよく、例えば、前記
駆体液(P3)における組成((A)チタン化合物も
くは該チタン化合物由来のペルオキシ錯体
、(B)ドーパント化合物もしくは該ドーパン
化合物由来のペルオキシ錯体との混合割合)
ドーパント含有比率に応じて変えた前駆体
を用いて形成することができる。ただし、
の場合、各前駆体液の塗布ごとに、ペルオ
シ錯体(前駆体液)を酸化チタンもしくはド
プ酸化チタンに変化させるための加熱を行
うと、積層する膜が多くなる分だけ下層の
に熱履歴が重なることになるので、上述し
ように、各前駆体を順次塗布した後、纏め
加熱することにより酸化チタンもしくはド
プ酸化チタンに変化させるようにするか、
しくは各前駆体液の塗布ごとに加熱するの
あれば、できるだけ低温で行なうことが望
しい。
本発明の第五の透明導電性基板の製造方 においては、前記積層膜を形成した後に、 元雰囲気下にて加熱によるアニール処理を す。これにより、膜を形成するNbまたはTaド ープ酸化チタンはアモルファス相からアナタ ーゼ相に結晶転移するとともに、結晶相中に 酸素欠損を生じ、導電性を向上させることが できる。しかも、通常、酸素欠損を導入する と抵抗の高いルチル結晶相に変化しやすい傾 向となるが、本発明においては、酸化チタン にドープしたニオブまたはタンタルが、酸素 欠損を導入してもアナターゼ結晶相を安定化 させる作用をなすため、高い導電性を発現し うる結晶状態を維持させることができる。ア ニール処理の際の条件(加熱温度、処理時間 還元雰囲気)等については、上記第一の透明 電性基板の製造方法におけるアニール処理 条件と同様である。
かくして、ニオブまたはタンタルがドー された酸化チタンからなる透明導電性膜が 成される。この透明導電性膜は、アナター 型結晶相を有し、周期律表のVA族に属する5 のNbまたはTaドープ酸化チタンの多結晶体か らなる薄膜であり、良好な透明性を備えると 同時に、高い導電性を発現するものである。
なお、上述した本発明の第一乃至第五の 造方法では、透明基材上に直接、前駆体液 しくは下地層形成材料を塗布し、透明導電 膜、下地層もしくは第一の膜を形成してい が、例えば液晶ディスプレイのようなデバ ス等の透明電極用途においては、透明基材 上に着色膜(カラーフィルター)等の中間膜 介在させ、それらの上に直接、前駆体液も くは下地層形成材料を塗布するようにして よく、このように透明基材と透明導電性膜 下地層もしくは第一の膜との間に中間膜を 在させた態様も本発明の範囲に包含される
〔透明導電性基板〕
本発明の透明導電性基板は、以上のような
発明の透明導電性基板の製造方法によって
られたものである。本発明の透明導電性基
の透過率は、可視光領域で、通常70%以上、
ましくは75%以上、より好ましくは80%以上で
り、赤外領域で、通常70%以上、好ましくは7
5%以上、より好ましくは80%以上である。また
本発明の透明導電性基板の比抵抗は、通常9
×10 -3
ω・cm以下、好ましくは8×10 -3
ω・cm以下である。なお、これらの透過率お
び比抵抗は、例えば実施例で後述する方法
よって測定することができる。
本発明の透明導電性基板は、例えば、タ チパネル、液晶ディスプレイ、LED(発光素子 )、有機ELディスプレイ、フレキシブルディス プレイ、プラズマディスプレイ等のディスプ レイ電極、太陽電池の電極、窓ガラスの熱線 反射膜、帯電防止膜等の用途に好適に用いら れる。さらに、本発明の製造方法により得ら れた透明導電性基板は、屈折率が高いという 特長を活かして、反射防止機能を有した帯電 防止膜としても有効である。
〔膜形成用前駆体液〕
(第一の膜形成用前駆体液)
本発明の第一の膜形成用前駆体液は、透明
電性膜形成用の前駆体液であって、(A)チタ
化合物に過酸化水素を反応させた反応生成
と(B)ニオブ化合物またはタンタル化合物(ド
ーパント化合物)に過酸化水素を反応させた
応生成物とを含む。つまり、本発明の前駆
液は、(A)チタン化合物および(B)ニオブ化合
またはタンタル化合物がペルオキシ化され
なる錯体(ペルオキシ錯体)であり、加熱によ
りニオブまたはタンタルがドープされた酸化
チタンとなる金属酸化物前駆体である。この
ように、周期律表のVA族に属する5価のニオブ
またはタンタルが酸化チタンにドープされた
金属酸化物で形成された膜は、良好な導電性
を発現させる。
本発明の第一の前駆体液における前記(A) タン化合物に過酸化水素を反応させた反応 成物と前記(B)ドーパント化合物に過酸化水 を反応させた反応生成物とを含む混合物(以 下「(A)および(B)の混合物」と称することもあ る)については、上述した第一の透明導電性 板の製造方法における前駆体液と同様であ 、第一の透明導電性基板の製造方法におけ 前駆体液の説明を準用することができる。 だし、前記過酸化水素によるペルオキシ化 応に用いることのできる溶媒としては、第 の透明導電性基板の製造方法において例示 たもののほか、後述する一般式(1)~(5)のいず かで表される特定構造の溶剤を用いるよう しても勿論よい。
本発明の第一の膜形成用前駆体液におい は、前記(A)および(B)の混合物に対して、前 一般式(1)~(5)のいずれかで表される溶剤(以 「特定溶剤」と称することもある)を含有さ ることが重要である。前記特定溶剤は、前 体液中ではペルオキシ錯体を安定化させる 用をなして該溶液の保存安定性を向上させ とともに、該前駆体液を基板に塗布しアニ ル処理を施した際には加熱により速やかに 発する溶媒として作用し、形成された膜中 有機成分を残存させることなく良好な導電 を発現させる。
前記式(1)~(3)において、R 1
~R 6
、R 1
~R 5
、またはR 1
~R 7
の例であるアルキル基としては、例えば、メ
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等
が挙げられる。また、前記式(1)~(3)中、Xの例
ある-ORにおいてRで示されるアルキル基につ
いても同様である。
前記式(4)および(5)において、Yで示される置
換基を有していてもよい炭素数3~6のアルキレ
ン基としては、例えば、プロピレン基、ブチ
レン基、ペンチレン基、ヘキシレン基等が挙
げられる。
前記式(1)~(3)で表される化合物は、前記(A)お
よび(B)の混合物と共存させると、当該化合物
が必須に有する2つの酸素原子とペルオキシ
体の金属原子との間の二座で、結合力の異
る共有結合と配位結合とが生じて安定な6員
または7員環構造を形成し、その架橋構造に
よりペルオキシ基を包囲的に保護することが
できる。しかも、ここで形成される架橋構造
内には結合力の強い共有結合が一つしかない
ので、アニール処理時の加熱によって金属原
子から速やかに有機分子が外れやすく、得ら
れる膜中に有機成分が残存して、導電性を損
なうこともない。
前記式(4)および(5)で表される化合物は、前
(A)および(B)の混合物と共存させると、当該
合物が必須に有する2つの酸素原子とペルオ
キシ錯体の金属原子との間の二座で配位し、
該化合物が持つ5員環乃至8員環の嵩高い構造
よってペルオキシ基を立体的に保護するこ
ができる。しかも、ここで形成される金属
子と酸素原子との結合は非常に弱いので、
ニール処理時の加熱によって金属原子から
やかに有機分子が外れやすく、得られる膜
に有機成分が残存して、導電性を損なうこ
もない。
前記特定溶剤は、前記一般式(1)~(5)で表さ れる特定構造を有するものであれば、アルコ ール、アルコキシアルコール、カルボン酸、 エステルなど、どのような有機化合物であっ てもよいが、具体的には、3-メトキシ-1-ブタ ール、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール、 アセトンアルコール(4-ヒドロキシ-4-メチル ンタン-2-オン)、4-ヒドロキシ-2-ブタノン、5- ヒドロキシ-2-ペンタノン、テトラヒドロフラ ン-2-カルボン酸、2-メチル-1,3-プロパンジオ ル、γ-ブチロラクトン、δ-バレロラクトン ε-カプロラクトンからなる群より選ばれる なくとも1種であることが好ましい。これら 中でも、3-メトキシ-1-ブタノールは、前駆 液の保存安定性向上効果が著しく高いうえ 、基板へ塗布し、アニール処理を施した後 も有機成分の残存(炭化)が起こらず、透明性 の高い膜が得られるので、特に好ましい。
前記特定溶剤は、最終的に前記(A)および(B)
反応生成物(ペルオキシ錯体)と共存してい
ばよく、例えば、上述した過酸化水素によ
ペルオキシ化反応における溶剤として用い
ことで前駆体液に含有させてもよいし、前
(A)および(B)の混合物が塗布やアニール処理
適した液性(粘度等)になるように希釈目的で
添加する溶媒として用いることで前駆体液に
含有させてもよい。
前記特定溶剤の含有量は、特に制限されな
が、前駆体液中の全溶媒量に対して15~80重
%とすることが好ましい。
本発明の第一の前駆体液の固形分濃度は、
に制限されないが、例えば、2~20重量%であ
のが好ましく、4~15重量%であるのがより好ま
しい。通常、固形分濃度が高くなるのに伴い
前駆体液の保存安定性が低下することになる
ので、これまでは、例えば10重量%を超える高
濃度には設定できなかったところ、本発明の
第一の前駆体液においては前記特定溶剤によ
って保存安定性を向上させることができるた
め、前述したような比較的高い濃度範囲にも
設定することができ、例えば一回の塗布で充
分な膜厚の膜を形成することも可能である。
なお、ここでいう固形分濃度は、前駆体液
得る際に用いたチタン化合物およびドーパ
ト化合物の合計重量が、前駆体液の全重量
に占める割合(重量%)を意味するものである
以上のような本発明の第一の前駆体液は、
述した本発明の第一乃至第五の透明導電性
板の製造方法における各前駆体液として、
適に用いることができる。
(第二の膜形成用前駆体液)
本発明の第二の膜形成用前駆体液は、透明
電性膜形成用の前駆体液であって、(A)チタ
化合物に過酸化水素を反応させた反応生成
と(B)ニオブ化合物またはタンタル化合物(ド
ーパント化合物)に過酸化水素を反応させた
応生成物とを含む。つまり、本発明の前駆
液は、(A)チタン化合物および(B)ニオブ化合
またはタンタル化合物がペルオキシ化され
なる錯体(ペルオキシ錯体)を含むものであり
、加熱によりニオブまたはタンタルがドープ
された酸化チタンとなる金属酸化物前駆体で
ある。このように、周期律表のVA族に属する5
価のニオブまたはタンタルが酸化チタンにド
ープされた金属酸化物で形成された膜は、良
好な導電性を発現させる。
本発明の第二の前駆体液における前記(A) タン化合物に過酸化水素を反応させた反応 成物と前記(B)ドーパント化合物に過酸化水 を反応させた反応生成物との混合物((A)およ び(B)の混合物)については、上述した第一の 明導電性基板の製造方法における前駆体液 同様であり、第一の透明導電性基板の製造 法における前駆体液の説明を準用すること できる。ただし、前記過酸化水素によるペ オキシ化反応に用いることのできる溶媒と ては、第一の透明導電性基板の製造方法に いて例示したもののほか、上述した第一の 駆体液における特定溶剤を用いるようにし も勿論よい。
さらに、本発明の第二の前駆体液におけ 前記(A)および(B)の混合物は、チタン化合物 たはドーパント化合物に反応させる過酸化 素の量については、特に制限はなく適宜設 することができるが、チタン化合物に対し は1モルのチタン化合物につき0.8~1.2モルの 酸化水素を、ドーパント化合物に対しては1 ルのドーパント化合物につき2.5~3.5モルの過 酸化水素を反応させることが、さらに保存安 定性を向上させうる点で好ましい。例えば、 チタン化合物とドーパント化合物とにそれぞ れ過酸化水素を反応させた後に両反応生成物 を混合する場合には、各反応で使用する過酸 化水素の量をそれぞれ前記範囲に設定すれば よく、他方、チタン化合物とドーパント化合 物とを予め混合した混合物に対して過酸化水 素を反応させる場合には、該混合物中のチタ ン化合物量に対して前記範囲となるよう設定 した量と、該混合物中のドーパント化合物量 に対して前記範囲となるよう設定した量との 合計量を、反応させる過酸化水素の量とすれ ばよい。
本発明の第二の透明導電性膜形成用前駆体 においては、前記(A)および(B)の混合物に対 て、硝酸および塩酸の少なくとも一方(以下 「前記特定無機酸」と称することもある)を 有させることが重要である。これにより、 駆体液中でカチオンとして存在するペルオ シ錯体に対して硝酸イオン(NO 3- )または塩化物イオン(Cl - )が対イオンとして作用し、ペルオキシ錯体 安定化されて、優れた保存安定性を発現す 。例えば、前駆体液を常温にて放置すると 通常、約2~3時間でゲル化してしまうところ 約4日後にも白濁やゲル化を生じることがな 。しかも、塩酸や硝酸は、前駆体液に添加 て用いても、膜形成時に焼成やアニール処 により揮散するため、最終的に形成される 中に残存せず、導電性や透明性等の物性に 響を与えることがない。
前記特定無機酸の含有量は、その種類や後
する前駆体液の固形分濃度に応じ、充分な
定性向上効果が得られるよう適宜設定すれ
よく、特に制限されない。例えば、固形分
度が8重量%以下の前駆体液の場合、前記(A)
よび(B)の混合物を得る際に用いたチタン化
物およびドーパント化合物(すなわち、固形
)の合計100モルに対して、硝酸であれば1~50
ル、好ましくは5~30モルを、塩酸であれば10~6
0モル、好ましくは30~50モルを含有させればよ
い。固形分濃度が8重量%を超え10重量%以下の
駆体液の場合、前記固形分の合計100モルに
して、硝酸であれば50~100モル、好ましくは6
0~80モルを、塩酸であれば70~150モル、好まし
は90~120モルを含有させればよい。固形分濃
が10重量%を超え20重量%以下の前駆体液の場
、前記固形分の合計100モルに対して、硝酸
あれば80~150モル、好ましくは100~140モルを、
酸であれば120~170モル、好ましくは130~160モ
を含有させればよい。
なお、塩酸は揮発性のため所定の濃度を維
し難い場合があるが、かかる場合には硝酸
利用が推奨される。
なお、前記特定無機酸は、最終的に前駆 液に含有されていればよく、その添加時機 ついては特に制限はない。例えば、チタン 合物とドーパント化合物とにそれぞれ過酸 水素を反応させた後に両反応生成物を混合 る場合には、特定無機酸の添加は、混合前 両反応生成物に対してそれぞれ行なっても いし、両反応生成物の混合後に行なっても い。
本発明の第二の透明導電性膜形成用前駆 液は、さらに、上述した第一の前駆体液に ける特定溶剤を含有させることが好ましい 前記特定溶剤は、前駆体液中ではペルオキ 錯体を安定化させる作用をなして該溶液の 存安定性を向上させるとともに、該前駆体 を基板に塗布しアニール処理を施した際に 加熱により速やかに揮発する溶媒として作 し、形成された膜中に有機成分を残存させ ことなく良好な導電性を発現させる。なお 該特定溶剤をも含有させる場合の説明につ ては、上述した第一の前駆体液における説 を準用する。
本発明の第二の前駆体液の固形分濃度は、
に制限されないが、例えば、2~20重量%であ
のが好ましく、4~15重量%であるのがより好ま
しい。通常、固形分濃度が高くなるのに伴い
前駆体液の保存安定性が低下することになる
ので、これまでは、例えば10重量%を超える高
濃度には設定できなかったところ、本発明に
おいては、前記特定無機酸と必要に応じてさ
らに含有される前記特定溶剤とによって保存
安定性を向上させることができるため、前述
したような比較的高い濃度範囲にも設定する
ことができ、例えば一回の塗布で充分な膜厚
の膜を形成することも可能である。
なお、ここでいう固形分濃度は、前駆体液
得る際に用いたチタン化合物およびドーパ
ト化合物の合計重量が、前駆体液の全重量
に占める割合(重量%)を意味するものである
以上のような本発明の第一の前駆体液は、
述した本発明の第一乃至第五の透明導電性
板の製造方法における各前駆体液として、
適に用いることができる。
(第三の膜形成用前駆体液)
本発明の第三の膜形成用前駆体液は、ニオ
化合物またはタンタル化合物に対して過酸
水素を反応させてなる反応生成物、すなわ
、ニオブ化合物またはタンタル化合物がペ
オキシ化されてなる錯体(ペルオキシ錯体)
含む。このペルオキシ錯体は、単独で加熱
ることにより酸化ニオブまたは酸化タンタ
となり、他方、例えばチタンペルオキシ錯
とともに加熱することによりニオブまたは
ンタルがドープされた酸化チタンとなる金
酸化物前駆体となる。
本発明の第三の膜形成用前駆体液におい 、前記反応生成物はニオブ化合物またはタ タル化合物1モルに対して2.5~3.5モルの過酸 水素を反応させてなる。好ましくは、ニオ 化合物またはタンタル化合物1モルに対して2 .8~3.2モルの過酸化水素を反応させてなるのが よい。これにより、優れた安定性を有する反 応生成物(ペルオキシ錯体)が得られ、本発明 第三の前駆体液は、例えば室温(20±5℃)で10 以上、好ましくは15日以上、より好ましく 20日以上、さらに好ましくは30日以上の長期 安定に保存することができる。ニオブ化合 またはタンタル化合物に反応させる過酸化 素の量が前記範囲よりも少ない場合、多い 合とも、ペルオキシ錯体の保存安定性は低 し、前駆体液を室温で数時間~数日間(例え 1時間~4日間程度)保持すると、ゲル化もしく 白濁化を生じることとなる。特に、過酸化 素の量が前記範囲よりも多い場合には、過 分のフリーの過酸化水素が分解することに り発熱してしまい、液の安定性は大幅に低 する。
本発明の第三の膜形成用前駆体液は、固 分濃度が8.5重量%以下であり、より好ましく は、8.0重量%以下、さらに好ましくは7.5重量% 下、さらに好ましくは7.0重量%以下である。 本発明の第三の前駆体液に含まれるペルオキ シ錯体は優れた保存安定性を有するものであ るので、このように比較的高い固形分濃度に 設定しても、常温で少なくとも10日間以上、 ル化もしくは白濁化を生じることなく安定 保持させることができる。固形分濃度の下 については、特に制限されないが、例えば 膜形成時の塗布性を考慮すると、2重量%以 であるのが好ましく、4重量%以上であるのが より好ましい。なお、ここでいう固形分濃度 は、前駆体液を得る際に用いたニオブ化合物 またはタンタル化合物の重量が、前駆体液の 全重量中に占める割合(重量%)を意味するもの である。
ニオブ化合物またはタンタル化合物に過 化水素を反応させて前記反応生成物を得る 際しては、過酸化水素による反応(すなわち 、ペルオキシ化反応)、用いるニオブ化合物 たはタンタル化合物、およびペルオキシ化 応に用いることのできる溶媒については、 述した第一の透明導電性基板の製造方法に ける前駆体液における各説明を準用すれば い(この場合、ペルオキシ化反応については チタン化合物を用いないものとして実質的 読み替えることとする)。ただし、前記過酸 化水素によるペルオキシ化反応に用いること のできる溶媒としては、第一の透明導電性基 板の製造方法において例示したもののほか、 上述した第一の前駆体液における特定溶剤を 用いるようにしても勿論よい。
本発明の第三の膜形成用前駆体液は、さ に、上述した第一の前駆体液における特定 剤を含有させることが好ましい。前記特定 剤は、前駆体液中ではペルオキシ錯体を安 化させる作用をなして該溶液の保存安定性 より向上させる。また、前記特定溶剤は、 形成時、前駆体液を基板に塗布し加熱する とにより速やかに揮発するものであり、形 された膜中には該特定溶剤に由来する有機 分が残存することはないので、残存した有 成分が加熱により炭化して膜の透明性を低 させたり、導電性等の膜機能に影響を及ぼ こともない。なお、該特定溶剤をも含有さ る場合の説明については、上述した第一の 駆体液における説明を準用する(ただし、こ の場合、「(A)および(B)の混合物」は「反応生 成物」と読み替えることとする)。
本発明の第三の膜形成用前駆体液を用い 膜形成方法としては、特に制限されないが 例えば、本発明の第三の膜形成用前駆体液 単独で、もしくは例えば公知のチタンペル キシ錯体(チタン化合物に過酸化水素を反応 させた反応生成物)に混合して、基材に塗布 、加熱すればよい。本発明の第三の膜形成 前駆体液を単独で塗布した場合には、反射 止膜等に好適な酸化ニオブまたは酸化タン ルの薄膜を形成することができ、他方、チ ンのペルオキシ錯体と混合して塗布した場 には、透明導電性膜等に好適なニオブまた タンタルドープ酸化チタン系薄膜を形成す ことができる。具体的には、第三の膜形成 前駆体液の膜形成方法は、特に制限されな が、例えば、上述した本発明の第一乃至第 の透明導電性基板の製造方法を適用するこ ができる。
以下、実施例により本発明をより詳細に説
するが、本発明は、かかる実施例により限
されるものではなく、本発明の範囲内で任
の変形をなし得ることは勿論である。
なお、透明導電性基板の物性は以下の方法
測定した。
<比抵抗> 比抵抗は、抵抗率計(三菱化
(株)製「LORESTA-GP,MCP-T610」)を用いて、四端子
探針法により測定した。詳しくは、サンプ
に4本の針状の電極を直線上に置き、外側の
二探針間に一定の電流を流し、内側の二探針
間に一定電流を流し、内側の二探針間に生じ
る電位差を測定し、抵抗を求めた。
<透過率> 透過率は、紫外可視近赤外分
光光度計(日本分光(株)製「V-670」)を用いて、
190nm~2700nmの範囲で測定した。
<結晶性> X線回折装置(理学電機(株)製
RINT2000」)を用いて、薄膜測定用のアタッチ
ントを使用して結晶性を評価した。
<結晶構造> エネルギー分散型X線マイ
ロアナライザー(TEM-EDX)を用いてチタンへの
オブまたはタンタルのドープ状態を調べる
ともに、電界放射型電子顕微鏡(FE-SEM)を用い
て結晶構造を調べた。
なお、以下の実施例および比較例におい 、各製造例で得たペルオキシ錯体を混合し 前駆体液を得るに際しては、特に断りのな 限り脱水エタノールを用いて、所望の固形 濃度となるように調整した。
(製造例a1)
アルゴンガス雰囲気中でチタンテトライソ
ロポキシド4.0gを脱水エタノール28.5g中に溶
させ、得られた溶液に濃度30重量%の過酸化
素水8.0gを攪拌下で徐々に添加し、添加終了
後、5分間攪拌して、ペルオキシ化反応させ
。なお、反応は、溶液を入れたフラスコの
囲をドライアイスで冷却しながら行い、過
化水素水の添加によって発熱した際に溶液
内温が-10℃を超えないように制御した。こ
ようにして得られた反応生成物をチタンペ
オキシ錯体(a1)とした。
(製造例b1)
アルゴンガス雰囲気中でニオブペンタエト
シド1.5gを脱水エタノール19.2g中に溶解させ
得られた溶液に濃度30重量%の過酸化水素水1
.6gを攪拌下で徐々に添加し、添加終了後、5
間攪拌して、ペルオキシ化反応させた。な
、反応は、溶液を入れたフラスコの周囲を
ライアイスで冷却しながら行い、過酸化水
水の添加によって発熱した際に溶液の内温
-10℃を超えないように制御した。このよう
して得られた反応生成物をニオブペルオキ
錯体(b1)とした。
(製造例a2)
アルゴンガス雰囲気中でチタンテトライソ
ロポキシド3.0gに蒸留水20.0gを加えて攪拌し
生じた沈殿(水酸化チタン)を母液から分取
た。この沈殿1.2gをエタノール2.0g中に溶解さ
せ、得られた溶液に濃度30重量%の過酸化水素
水17gを攪拌下で徐々に添加し、添加終了後、
10分間攪拌して、ペルオキシ化反応させた。
お、反応は、溶液を入れたフラスコの周囲
ドライアイスで冷却しながら行い、過酸化
素水の添加によって発熱した際に溶液の内
が-10℃を超えないように制御した。このよ
にして得られた反応生成物をチタンペルオ
シ錯体(a2)とした。
(製造例b2)
アルゴンガス雰囲気中でニオブペンタエト
シド5.0gに蒸留水40.0gを加えて攪拌し、生じ
沈殿(水酸化ニオブ)を母液から分取した。
の沈殿2.8gをエタノール2.0g中に溶解させ、得
られた溶液に濃度30重量%の過酸化水素水20gを
攪拌下で徐々に添加し、添加終了後、10分間
拌して、ペルオキシ化反応させた。なお、
応は、溶液を入れたフラスコの周囲をドラ
アイスで冷却しながら行い、過酸化水素水
添加によって発熱した際に溶液の内温が-10
を超えないように制御した。このようにし
得られた反応生成物をニオブペルオキシ錯
(b2)とした。
(製造例c1)
アルゴンガス雰囲気中でタンタルペンタエ
キシド1.6gを脱水エタノール20.4g中に溶解さ
、得られた溶液に濃度30重量%の過酸化水素
1.36gを攪拌下で徐々に添加し、添加終了後
5分間攪拌して、ペルオキシ化反応させた。
お、反応は、溶液を入れたフラスコの周囲
ドライアイスで冷却しながら行い、過酸化
素水の添加によって発熱した際に溶液の内
が-10℃を超えないように制御した。このよ
にして得られた反応生成物をタンタルペル
キシ錯体(c1)とした。
(実施例1-1)
製造例a1で得たチタンペルオキシ錯体(a1)と
製造例b1で得たニオブペルオキシ錯体(b1)と
、チタン:ニオブ=93:7(モル比)となるような
合で混合し、固形分濃度7重量%の前駆体液と
した。この前駆体液を、透明基材(無アルカ
ガラス「コーニング社製1737」、厚さ0.7mm)上
ドライ膜厚35.7nmとなるように、キャピラリ
ーターで1回塗布し、400℃で10分間焼成(プリ
ベーク)し、その後、水素100%の還元雰囲気下
て500℃で60分間アニール処理を施して、透
導電性基板を得た。
得られた透明導電性基板の比抵抗は5.2×10 -3
ω・cmであり、透過率は、可視領域で約80%、
外領域で約80%であった。
この透明導電性基板における導電性膜の結
相をX線回折により調べたところ、アナター
ゼ型であった。また、その結晶構造を、TEM-ED
XおよびFE-SEMにより観察したところ、Nbがドー
プされた酸化チタンの多結晶体であった。
(実施例1-2)
製造例a2で得たチタンペルオキシ錯体(a2)と
製造例b2で得たニオブペルオキシ錯体(b2)と
、チタン:ニオブ=94:6(モル比)となるような
合で混合し、固形分濃度6.5重量%の前駆体液
した。この前駆体液を、実施例1-1と同じ透
基材上にドライ膜厚26.0nmとなるように、ス
ンコーターで1回塗布し、80℃で10分間焼成(
リベーク)し、その後、水素100%の還元雰囲
下にて500℃で60分間アニール処理を施して、
透明導電性基板を得た。
得られた透明導電性基板の比抵抗は7.3×10 -3
ω・cmであり、透過率は、可視領域で約80%、
外領域で約80%であった。
この透明導電性基板における導電性膜の結
相をX線回折により調べたところ、アナター
ゼ型であった。また、その結晶構造を、TEM-ED
XおよびFE-SEMにより観察したところ、Nbがドー
プされた酸化チタンの多結晶体であった。
(実施例1-3)
製造例a2で得たチタンペルオキシ錯体(a2)と
製造例b2で得たニオブペルオキシ錯体(b2)と
、チタン:ニオブ=92:8(モル比)となるような
合で混合し、固形分濃度6.5重量%の前駆体液
した。この前駆体液を、実施例1-1と同じ透
基材上にドライ膜厚55.0nmとなるように、ス
ンコーターで1回塗布し、80℃で10分間焼成(
リベーク)し、その後、水素100%の還元雰囲
下にて500℃で60分間アニール処理を施して、
透明導電性基板を得た。
得られた透明導電性基板の比抵抗は6.5×10 -3
ω・cmであり、透過率は、可視領域で約80%、
外領域で約80%であった。
この透明導電性基板における導電性膜の結
相をX線回折により調べたところ、アナター
ゼ型であった。また、その結晶構造を、TEM-ED
XおよびFE-SEMにより観察したところ、Nbがドー
プされた酸化チタンの多結晶体であった。
(実施例1-4)
製造例a1で得たチタンペルオキシ錯体(a1)と
製造例b1で得たニオブペルオキシ錯体(b1)と
、チタン:ニオブ=92:8(モル比)となるような
合で混合し、固形分濃度9.16重量%の前駆体液
とした。この前駆体液を、実施例1-1と同じ透
明基材上にドライ膜厚71.0nmとなるように、ス
ピンコーターで1回塗布し、80℃で10分間焼成(
プリベーク)し、その後、水素100%の還元雰囲
下にて500℃で60分間アニール処理を施して
透明導電性基板を得た。
得られた透明導電性基板の比抵抗は5.6×10 -3
ω・cmであり、透過率は、可視領域で約80%、
外領域で約80%であった。
この透明導電性基板における導電性膜の結
相をX線回折により調べたところ、アナター
ゼ型であった。また、その結晶構造を、TEM-ED
XおよびFE-SEMにより観察したところ、Nbがドー
プされた酸化チタンの多結晶体であった。
(実施例1-5)
製造例a1で得たチタンペルオキシ錯体(a1)と
製造例b1で得たニオブペルオキシ錯体(b1)と
、チタン:ニオブ=80:20(モル比)となるような
合で混合し、固形分濃度7重量%の前駆体液
した。この前駆体液を、透明基材(無アルカ
ガラス「コーニング社製1737」、厚さ0.7mm)上
に、ドライ膜厚100nmとなるように、スピンコ
ターにて1回塗布し、300℃で10分間焼成(プリ
ベーク)し、その後、水素100%の還元雰囲気下
て500℃で60分間アニール処理を施して、透
導電層となる薄膜を形成し、透明導電性基
を得た。ここで形成された薄膜の結晶相をX
回折により調べたところ、アナターゼ結晶
であった。また、その結晶構造を、TEM-EDXお
よびFE-SEMにより観察したところ、Nbがドープ
れた酸化チタンの多結晶体であった。
得られた透明導電性基板の比抵抗は5.0×10 -3
ω・cmであり、透過率は、可視領域で約80%、
外領域で約80%であった。
(実施例1-6)
製造例a1で得たチタンペルオキシ錯体(a1)と
製造例b1で得たニオブペルオキシ錯体(b1)と
、チタン:ニオブ=70:30(モル比)となるような
合で混合し、固形分濃度7重量%の前駆体液
した。この前駆体液を、実施例1-1と同じ透
基材上に、ドライ膜厚65nmとなるように、ス
ンコーターにて1回塗布し、300℃で10分間焼
(プリベーク)し、その後、水素100%の還元雰
気下にて500℃で60分間アニール処理を施し
、透明導電性基板を得た。
得られた透明導電性基板の比抵抗は4.0×10 -3
ω・cmであり、透過率は、可視領域で約80%、
外領域で約80%であった。
この透明導電性基板における導電性膜の結
相をX線回折により調べたところ、アナター
ゼ型であった。また、その結晶構造を、TEM-ED
XおよびFE-SEMにより観察したところ、Nbがドー
プされた酸化チタンの多結晶体であった。
(実施例1-7)
製造例a1で得たチタンペルオキシ錯体(a1)と
製造例b1で得たニオブペルオキシ錯体(b1)と
、チタン:ニオブ=80:20(モル比)となるような
合で混合し、固形分濃度7重量%の前駆体液
した。この前駆体液を、実施例1-1と同じ透
基材上に、ドライ膜厚50nmとなるように、ス
ンコーターにて1回塗布し、300℃で10分間焼
(プリベーク)し、その後、水素100%の還元雰
気下にて550℃で60分間アニール処理を施し
、透明導電性基板を得た。
得られた透明導電性基板の比抵抗は3.7×10 -3
ω・cmであり、透過率は、可視領域で約80%、
外領域で約80%であった。
この透明導電性基板における導電性膜の結
相をX線回折により調べたところ、アナター
ゼ型であった。また、その結晶構造を、TEM-ED
XおよびFE-SEMにより観察したところ、Nbがドー
プされた酸化チタンの多結晶体であった。
(実施例1-8)
製造例a1で得たチタンペルオキシ錯体(a1)と
製造例b1で得たニオブペルオキシ錯体(b1)と
、チタン:ニオブ=80:20(モル比)となるような
合で混合し、固形分濃度7重量%の前駆体液
した。この前駆体液を、実施例1-1と同じ透
基材上に、ドライ膜厚60nmとなるように、ス
ンコーターにて1回塗布し、300℃で10分間焼
(プリベーク)し、その後、水素100%の還元雰
気下にて600℃で60分間アニール処理を施し
、透明導電性基板を得た。
得られた透明導電性基板の比抵抗は1.8×10 -3
ω・cmであり、透過率は、可視領域で約70%、
外領域で約70%であった。
この透明導電性基板における導電性膜の結
相をX線回折により調べたところ、アナター
ゼ型であった。また、その結晶構造を、TEM-ED
XおよびFE-SEMにより観察したところ、Nbがドー
プされた酸化チタンの多結晶体であった。
(実施例1-9)
製造例a1で得たチタンペルオキシ錯体(a1)と
製造例c1で得たタンタルペルオキシ錯体(c1)
を、チタン:タンタル=80:20(モル比)となるよ
な割合で混合し、固形分濃度7重量%の前駆
液とした。この前駆体液を、実施例1-1と同
透明基材上に、ドライ膜厚67.3nmとなるよう
、キャピラリコーターにて1回塗布し、100℃
30分間焼成(プリベーク)し、その後、水素100
%の還元雰囲気下にて500℃で30分間アニール処
理を施して、透明導電性基板を得た。
得られた透明導電性基板の比抵抗は8.3×10 -3
ω・cmであり、透過率は、可視領域で約80%、
外領域で約80%であった。
この透明導電性基板における導電性膜の結
相をX線回折により調べたところ、アナター
ゼ型であった。また、その結晶構造を、TEM-ED
XおよびFE-SEMにより観察したところ、Taがドー
プされた酸化チタンの多結晶体であった。
(比較例1-1)
製造例a2で得たチタンペルオキシ錯体(a2)を
独で用いて、固形分濃度9.4重量%の前駆体液
とした。この前駆体液を、実施例1-1と同じ透
明基材上にドライ膜厚102nmとなるように、ス
ンコーターで1回塗布し、80℃で10分間焼成(
リベーク)し、その後、水素100%の還元雰囲
下にて500℃で60分間アニール処理を施して、
透明導電性基板を得た。
得られた透明導電性基板は、酸化チタンに
ーパント(ニオブまたはタンタル)をドープ
せることなく得られたものであるので、そ
比抵抗は測定不能(測定限界;10 3
ω・cm以上)であり、透過率は、可視領域で約8
0%、赤外領域で約80%であった。
この透明導電性基板における導電性膜の結
相をX線回折により調べたところ、アナター
ゼ型であった。
(比較例1-2)
製造例a2で得たチタンペルオキシ錯体(a2)と
製造例b2で得たニオブペルオキシ錯体(b2)と
、チタン:ニオブ=92:8(モル比)となるような
合で混合し、固形分濃度6.5重量%の前駆体液
した。この前駆体液を、実施例1-1と同じ透
基材上にドライ膜厚55.0nmとなるように、ス
ンコーターで1回塗布し、80℃で10分間焼成(
リベーク)し、その後、通常の大気圧雰囲気
下にて500℃で60分間アニール処理を施して、
明導電性基板を得た。
得られた透明導電性基板は、アニール処理
還元雰囲気下ではなく大気圧雰囲気下で行
て得られたものであるので、その比抵抗は
定不能(測定限界;10 3
ω・cm以上)であり、透過率は、可視領域で約8
0%、赤外領域で約80%であった。
この透明導電性基板における導電性膜の結
相をX線回折により調べたところ、アナター
ゼ型であった。
(比較例1-3)
製造例a2で得たチタンペルオキシ錯体(a2)と
製造例b2で得たニオブペルオキシ錯体(b2)と
、チタン:ニオブ=92:8(モル比)となるような
合で混合し、固形分濃度6.5重量%の前駆体液
した。この前駆体液を、実施例1-1と同じ透
基材上にドライ膜厚55.0nmとなるように、ス
ンコーターで1回塗布し、80℃で10分間焼成(
リベーク)し、その後、水素100%の還元雰囲
下にて600℃で60分間アニール処理を施して、
透明導電性基板を得た。
得られた透明導電性基板の比抵抗は5.4×10 -1
ω・cmであり、透過率は、可視領域で約80%、
外領域で約80%であった。
この透明導電性基板における導電性膜の結
相をX線回折により調べたところ、一部にル
チル型の生成が認められた。
(比較例1-4)
製造例a1で得たチタンペルオキシ錯体(a1)と
製造例b1で得たニオブペルオキシ錯体(b1)と
、チタン:ニオブ=85:15(モル比)となるような
合で混合し、固形分濃度7重量%の前駆体液
した。この前駆体液を、透明基材(無アルカ
ガラス「コーニング社製1737」、厚さ0.7mm)上
に、ドライ膜厚100nmとなるように、スピンコ
ターにて1回塗布し、300℃で10分間加熱して
酸化チタンのアモルファス(該アモルファス
中のニオブ含有比率は15モル%)からなる膜を
成した。その後、水素100%の還元雰囲気下に
420℃で60分間アニール処理を施して、透明
電性基板を得た。この透明導電性基板にお
る導電性膜の結晶相をX線回折により調べた
ころ、図2に示すように、アナターゼ型であ
ったが結晶性は低かった。
得られた透明導電性基板の比抵抗は5.4×10 -2
ω・cmであり、透過率は、可視領域で約80%、
外領域で約80%であった。
(比較例1-5)
製造例a1で得たチタンペルオキシ錯体(a1)と
製造例b1で得たニオブペルオキシ錯体(b1)と
、チタン:ニオブ=80:20(モル比)となるような
合で混合し、固形分濃度7重量%の前駆体液
した。この前駆体液を、実施例1-1と同じ透
基材上に、ドライ膜厚80nmとなるように、ス
ンコーターにて1回塗布し、風乾(室温で60分
間)し、その後、水素100%の還元雰囲気下にて5
00℃で60分間アニール処理を施して、透明導
性基板を得た。
得られた透明導電性基板の比抵抗は5.8×10 -2
ω・cmであり、透過率は、可視領域で約80%、
外領域で約80%であった。
この透明導電性基板における導電性膜の結
相をX線回折により調べたところ、アナター
ゼ型であった。
(実施例2-1)
製造例a1で得たチタンペルオキシ錯体(a1)と
製造例b1で得たニオブペルオキシ錯体(b1)と
、チタン:ニオブ=80:20(モル比)となるような
合で混合し、固形分濃度7重量%の前駆体液
した。この前駆体液を、透明基材(無アルカ
ガラス「コーニング社製1737」、厚さ0.7mm)上
に、ドライ膜厚20nmとなるように、スピンコ
ターにて1回塗布し、風乾(自然乾燥)した後
空気中にて500℃で10分間アニール処理を施し
て、下地層となる薄膜を形成した。ここで形
成された薄膜の結晶相をX線回折により調べ
ところ、アナターゼ結晶相であった。
次いで、上記で形成した下地層の上に、上
と同じ前駆体液を、ドライ膜厚100nmとなる
うに、スピンコーターにて1回塗布し、300℃
10分間焼成(プリベーク)し、その後、水素100
%の還元雰囲気下にて500℃で60分間アニール処
理を施して、透明導電層となる薄膜を形成し
た。ここで形成された薄膜の結晶相をX線回
により調べたところ、アナターゼ結晶相で
った。また、その結晶構造を、TEM-EDXおよびF
E-SEMにより観察したところ、Nbがドープされ
酸化チタンの多結晶体であった。
かくして得られた透明導電性基板の比抵抗
2.9×10 -3
ω・cmであり、透過率は、可視領域で約80%、
外領域で約80%であった。この結果を、下地
を形成することなく、透明基材上に直接、
明導電層を形成したこと以外は上記実施例2-
1と同様である実施例1-5と比較すると、比抵
は上記実施例2-1の方がより低くなることが
らかである。
(実施例3-1)
製造例a1で得たチタンペルオキシ錯体(a1)と
製造例b1で得たニオブペルオキシ錯体(b1)と
、チタン:ニオブ=80:20(モル比)となるような
合で混合し、固形分濃度7重量%の前駆体液
した。
次に、透明基材(無アルカリガラス「コーニ
ング社製1737」、厚さ0.7mm)上に、アナターゼ
酸化チタン微粒子水分散体((株)鯤コーポレ
ション製「TO sol」、酸化チタンのアナター
ゾル、平均粒子径10nm、固形分濃度1.7重量%)
、ドライ膜厚40nmとなるように、スピンコー
ターにて1回塗布し、風乾(自然乾燥)して、下
地層となる薄膜を形成した。ここで形成され
た薄膜の結晶相をX線回折により調べたとこ
、アナターゼ結晶相であった。
次いで、上記で形成した下地層の上に、上
前駆体液を、ドライ膜厚100nmとなるように
スピンコーターにて1回塗布し、300℃で10分
焼成(プリベーク)し、その後、水素100%の還
雰囲気下にて500℃で60分間アニール処理を施
して、透明導電層となる薄膜を形成した。こ
こで形成された薄膜の結晶相をX線回折によ
調べたところ、高結晶性のアナターゼ型で
った。また、その結晶構造を、TEM-EDXおよびF
E-SEMにより観察したところ、Nbがドープされ
酸化チタンの多結晶体であった。
かくして得られた透明導電性基板の比抵抗
3.1×10 -3
ω・cmであり、透過率は、可視領域で約80%、
外領域で約80%であった。この結果を、下地
を形成することなく、透明基材上に直接、
明導電層を形成したこと以外は上記実施例3-
1と同様である実施例1-5と比較すると、比抵
は上記実施例3-1の方がより低くなることが
らかである。
(実施例4-1)
製造例a1で得たチタンペルオキシ錯体(a1)と
製造例b1で得たニオブペルオキシ錯体(b1)と
、チタン:ニオブ=80:20(モル比)となるような
合で混合し、固形分濃度7重量%の前駆体液
した。この前駆体液に、アナターゼ型酸化
タン微粒子水分散体((株)鯤コーポレーショ
製「TO sol」、酸化チタンのアナターゼゾル
平均粒子径10nm、固形分濃度1.7重量%)を添加
、スターラーにて攪拌して、アナターゼ型
化チタン微粒子を含む前駆体含有分散体を
た。このとき、前駆体液に添加したアナタ
ゼ型酸化チタン微粒子水分散体(「TO sol」)
添加量は、該水分散体中の固形分重量が、
駆体液の固形分(固形分濃度から算出された
固形分重量)100重量部に対して1重量部となる
うにした(つまり、得られた前駆体含有分散
体における各成分の固形分重量比は、〔チタ
ンペルオキシ錯体(a1)+ニオブペルオキシ錯体(
b1)〕:アナターゼ型酸化チタン微粒子=100:1で
る)。
次いで、上記前駆体含有分散体を、透明基
(無アルカリガラス「コーニング社製1737」
厚さ0.7mm)の上に、ドライ膜厚100nmとなるよう
に、スピンコーターにて1回塗布し、300℃で10
分間焼成(プリベーク)し、その後、水素100%の
還元雰囲気下にて500℃で60分間アニール処理
施して、透明導電性基板を得た。この透明
電性基板における導電性膜の結晶相をX線回
折により調べたところ、高結晶性のアナター
ゼ型であった。また、その結晶構造を、TEM-ED
XおよびFE-SEMにより観察したところ、Nbがドー
プされた酸化チタンの多結晶体であった。
得られた透明導電性基板の比抵抗は2.5×10 -3
ω・cmであり、透過率は、可視領域で約80%、
外領域で約80%であった。この結果を、アナ
ーゼ型酸化チタン微粒子水分散体を前駆体
に添加しなかったこと以外は上記実施例4-1
同様である実施例1-5と比較すると、比抵抗
上記実施例4-1の方がより低くなることが明
かである。
(実施例5-1)
製造例a1で得たチタンペルオキシ錯体(a1)を
透明基材(無アルカリガラス「コーニング社
製1737」、厚さ0.7mm)上に、ドライ膜厚20nmとな
ように、スピンコーターにて1回塗布し、風
乾(自然乾燥)した後、空気中にて100℃で10分
加熱して、酸化チタンのアモルファス(該ア
ルファス中のニオブおよびタンタルの含有
率は0モル%)からなる第一の膜を形成した。
次に、製造例a1で得たチタンペルオキシ錯
(a1)と、製造例b1で得たニオブペルオキシ錯
(b1)とを、チタン:ニオブ=85:15(モル比)となる
うな割合で混合し、固形分濃度7重量%の前
体液とした。この前駆体液を、上記第一の
の上に、ドライ膜厚100nmとなるように、スピ
ンコーターにて1回塗布し、300℃で10分間加熱
して、酸化チタンのアモルファス(該アモル
ァス中のニオブ含有比率は15モル%)からなる
二の膜を形成した。
その後、水素100%の還元雰囲気下にて420℃で
60分間アニール処理を施して、透明導電性基
を得た。この透明導電性基板における導電
膜の結晶相をX線回折により調べたところ、
図1に示すように、高結晶性のアナターゼ型
あった。また、その結晶構造を、TEM-EDXおよ
FE-SEMにより観察したところ、Nbがドープさ
た酸化チタンの多結晶体であった。
得られた透明導電性基板の比抵抗は3.3×10 -3
ω・cmであり、透過率は、可視領域で約80%、
外領域で約80%であった。この結果を、第一
膜を形成することなく、透明基材上に直接
第二の膜を形成したこと以外は上記実施例5-
1と同様である比較例1-4と比較すると、比抵
は上記実施例5-1の方がより低くなることが
らかである。
(実施例6-1~6-10および比較例6-1~6-7)
製造例a1で得たチタンペルオキシ錯体(a1)と
造例b1で得たニオブペルオキシ錯体(b1)とを
チタン:ニオブ=94:6(モル比)となるような割
で混合し、得られた混合物を表1に示す溶剤
2倍(重量比)に希釈して、各々、固形分濃度4
.8重量%の前駆体液を得た。
得られた各前駆体液を、ガラス製細口瓶に
容して、瓶の口を開放した状態で、室温(20
5℃)で24時間放置したときの状態を目視にて
察することにより、各前駆体液の保存安定
を評価した。その結果、前記一般式(1)~(5)で
表される溶剤を用いた実施例6-1~6-10の前駆体
は、良好な保存安定性を備えたものであり
一晩放置後も黄色の溶液状態で安定し、ゲ
化や白濁は認められなかった。これに対し
、前記一般式(1)~(5)で表される溶剤以外の溶
剤を用いた比較例6-1~6-7の前駆体液は、保存
定性が悪く、一晩放置後には白濁してゲル
してしまい、例えば塗布に供するには適さ
いものとなった。
次に、実施例6-1~6-10で得られた各前駆体 を、透明基板(無アルカリガラス「コーニン 社製1737」、厚さ0.7mm)上に、それぞれ表2に すドライ膜厚となるようにキャピラリーコ ターで一回塗布し、150℃で30分間焼成(プリ ーク)した後、水素100%の還元雰囲気下にて500 ℃で60分間のアニール処理を施して、各々、 明導電性基板を得、各透明導電性基板の比 抗および透過率を測定した。結果を表2に示 す。
(実施例6-11)
まず、アルゴンガス雰囲気中でチタンテト
イソプロポキシド4.0gを、前記一般式(1)に該
当する溶剤である3-メトキシ-1-ブタノール28.5
g中に溶解させ、得られた溶液に濃度30重量%
過酸化水素水8.0gを攪拌下で徐々に添加し、
加終了後、5分間攪拌して、ペルオキソ化反
応させた。なお、反応は、溶液を入れたフラ
スコの周囲をドライアイスで冷却しながら行
い、過酸化水素水の添加によって発熱した際
に溶液の内温が-10℃を超えないように制御し
た。このようにして得られた反応生成物をチ
タンペルオキシ錯体(a3)とした。
他方、アルゴンガス雰囲気中でニオブペ タエトキシド1.5gを、前記一般式(1)に該当す る溶剤である3-メトキシ-1-ブタノール19.2g中 溶解させ、得られた溶液に濃度30重量%の過 化水素水1.6gを攪拌下で徐々に添加し、添加 了後、5分間攪拌して、ペルオキソ化反応さ せた。なお、反応は、上記と同様に、溶液を 入れたフラスコの周囲をドライアイスで冷却 しながら行い、過酸化水素水の添加によって 発熱した際に溶液の内温が-10℃を超えないよ うに制御した。このようにして得られた反応 生成物をニオブペルオキシ錯体(b3)とした。
次に、上記チタンペルオキシ錯体(a3)と上 記ニオブペルオキシ錯体(b3)とを、チタン:ニ ブ=94:6(モル比)となるような割合で混合して 、固形分濃度9.6重量%の前駆体液を得た。こ 前駆体液を実施例1と同様に室温で一晩放置 たところ、保存安定性は良好であり、黄色 溶液状態で安定し、ゲル化や白濁は認めら なかった。
次に、得られた前駆体液を、透明基板(無ア ルカリガラス「コーニング社製1737」、厚さ0. 7mm)上にキャピラリーコーターで一回塗布し 400℃で30分間焼成(プリベーク)した後、水素1 00%の還元雰囲気下にて500℃で30分間のアニー 処理を施して、透明導電性基板を作製した このようにして得られた透明導電性基板の ライ膜厚は40nmであり、比抵抗は7.3×10 -3 ω・cm、可視領域の透過率は約80%、赤外領域 透過率は約80%であった。また、この透明導 性基板における導電性膜の結晶相をX線回折 より調べたところ、アナターゼ型であった また、その結晶構造を、TEM-EDXおよびFE-SEMに より観察したところ、Nbがドープされた酸化 タンの多結晶体であった。
(比較例6-11)
アルゴンガス雰囲気中でチタンテトライソ
ロポキシド4.0gを脱水エタノール28.5g中に溶
させ、得られた溶液にチタンテトライソプ
ポキシドに対して等モル量のアセチルアセ
ンを添加した。添加終了後、5分間攪拌して
、チタンアセチルアセトナート錯体溶液を得
た。
得られたチタンアセチルアセトナート錯体 液を、実施例6-1と同じ透明基板上にスピン ーターで一回塗布し、400℃で30分間焼成(プ ベーク)した後、水素100%の還元雰囲気下に 500℃で30分間のアニール処理を施した。得ら れた膜の比抵抗を測定したところ、測定不能 (測定限界;1×10 3 ω・cm以上)であった。
(実施例7-1)
製造例a1で得たチタンペルオキシ錯体(a1)と
製造例b1で得たニオブペルオキシ錯体(b1)と
、チタン:ニオブ=93:7(モル比)となるような
合で混合し、この混合液中のチタンおよび
オブの合計を100モルとしたときに35モルに相
当する量の塩酸(和光純薬社製、試薬特級、
度35重量%)を添加して、固形分濃度6.5重量%の
前駆体液を得た。
なお、混合する各ペルオキシ錯体中のチタ
またはニオブのモル量は、各ペルオキシ錯
を得るにあたり、得られた各ペルオキシ錯
の全重量中に占めるチタンテトライソプロ
キシド使用量またはニオブペンタエトキシ
使用量の割合(重量%)を求めておき、該割合
基づき算出した(以下の実施例7-2~7-4、比較
7-1~7-6においても同様)。
得られた前駆体液を、ガラス製細口瓶に 容して、瓶の口を開放した状態で、常温(20 5℃)で4日間(96時間)放置したときの状態を目 にて観察したところ、ゲル化や白濁等を生 ることなく透明な溶液状態が維持されてい 。このことから、得られた前駆体液は良好 保存安定性を備えたものであることが明ら である。
また、上記で得られた前駆体液を、透明基
(無アルカリガラス「コーニング社製1737」
厚さ0.7mm)上に、ドライ膜厚35.7nmとなるよう
、キャピラリーコーターで一回塗布し、300
で10分間焼成(プリベーク)した後、水素100%の
還元雰囲気下にて500℃で60分間のアニール処
を施して、透明導電性基板を得た。
得られた透明導電性基板の比抵抗は5.1×10 -3
ω・cmであり、透過率は、可視領域で約80%、
外領域で約80%であった。また、この透明導
性基板における導電性膜の結晶相をX線回折
より調べたところ、アナターゼ型であった
また、その結晶構造を、TEM-EDXおよびFE-SEMに
より観察したところ、Nbがドープされた酸化
タンの多結晶体であった。
(実施例7-2)
製造例a1で得たチタンペルオキシ錯体(a1)と
製造例b1で得たニオブペルオキシ錯体(b1)と
、チタン:ニオブ=93:7(モル比)となるような
合で混合し、この混合液中のチタンおよび
オブの合計を100モルとしたときに10モルに相
当する量の硝酸(和光純薬社製、試薬特級、
度65重量%)を添加して、固形分濃度6.5重量%の
前駆体液を得た。
得られた前駆体液を、ガラス製細口瓶に 容して、瓶の口を開放した状態で、常温(20 5℃)で4日間(96時間)放置したときの状態を目 にて観察したところ、ゲル化や白濁等を生 ることなく透明な溶液状態が維持されてい 。このことから、得られた前駆体液は良好 保存安定性を備えたものであることが明ら である。
また、上記で得られた前駆体液を、透明基
(無アルカリガラス「コーニング社製1737」
厚さ0.7mm)上に、ドライ膜厚35.7nmとなるよう
、キャピラリーコーターで一回塗布し、300
で10分間焼成(プリベーク)した後、水素100%の
還元雰囲気下にて500℃で60分間のアニール処
を施して、透明導電性基板を得た。
得られた透明導電性基板の比抵抗は5.2×10 -3
ω・cmであり、透過率は、可視領域で約80%、
外領域で約80%であった。また、この透明導
性基板における導電性膜の結晶相をX線回折
より調べたところ、アナターゼ型であった
また、その結晶構造を、TEM-EDXおよびFE-SEMに
より観察したところ、Nbがドープされた酸化
タンの多結晶体であった。
(実施例7-3)
まず、アルゴンガス雰囲気中でチタンテト
イソプロポキシド4.0gを3-メトキシ-1-ブタノ
ル50.5g中に溶解させ、得られた溶液に濃度30
重量%の過酸化水素水1.6gを攪拌下で徐々に添
し、添加終了後、5分間攪拌して、ペルオキ
ソ化反応させた。なお、反応は、溶液を入れ
たフラスコの周囲をドライアイスで冷却しな
がら行い、過酸化水素水の添加によって発熱
した際に溶液の内温が-10℃を超えないように
制御した。このようにして得られた反応生成
物をチタンペルオキシ錯体(a4)とした。
他方、アルゴンガス雰囲気中でニオブペ タエトキシド1.5gを脱水エタノール7.1gおよ 3-メトキシ-1-ブタノール12gの混合溶剤中に溶 解させ、得られた溶液に濃度30重量%の過酸化 水素水1.6gを攪拌下で徐々に添加し、添加終 後、5分間攪拌して、ペルオキソ化反応させ 。なお、反応は、上記と同様に、溶液を入 たフラスコの周囲をドライアイスで冷却し がら行い、過酸化水素水の添加によって発 した際に溶液の内温が-10℃を超えないよう 制御した。このようにして得られた反応生 物をニオブペルオキシ錯体(b4)とした。
上記チタンペルオキシ錯体(a4)と、上記ニ オブペルオキシ錯体(b4)とを、チタン:ニオブ= 80:20(モル比)となるような割合で混合し、こ 混合液中のチタンおよびニオブの合計を100 ルとしたときに100モルに相当する量の硝酸( 光純薬社製、試薬特級、濃度65重量%)を添加 して、固形分濃度15重量%の前駆体液を得た。
得られた前駆体液を、ガラス製細口瓶に 容して、瓶の口を開放した状態で、常温(20 5℃)で4日間(96時間)放置したときの状態を目 にて観察したところ、ゲル化や白濁等を生 ることなく透明な溶液状態が維持されてい 。このことから、得られた前駆体液は良好 保存安定性を備えたものであることが明ら である。
また、上記で得られた前駆体液を、透明基
(無アルカリガラス「コーニング社製1737」
厚さ0.7mm)上に、ドライ膜厚60nmとなるように
スピンコーターで一回塗布し、300℃で10分
焼成(プリベーク)した後、水素100%の還元雰
気下にて500℃で60分間のアニール処理を施し
て、透明導電性基板を得た。
得られた透明導電性基板の比抵抗は5.0×10 -3
ω・cmであり、透過率は、可視領域で約80%、
外領域で約80%であった。また、この透明導
性基板における導電性膜の結晶相をX線回折
より調べたところ、アナターゼ型であった
また、その結晶構造を、TEM-EDXおよびFE-SEMに
より観察したところ、Nbがドープされた酸化
タンの多結晶体であった。
(実施例7-4)
実施例7-3と同様にして得たチタンペルオキ
錯体(a4)と、実施例7-3と同様にして得たニオ
ブペルオキシ錯体(b4)とを、チタン:ニオブ=80:
20(モル比)となるような割合で混合し、この
合液中のチタンおよびニオブの合計を100モ
としたときに25モルに相当する量の硝酸(和
純薬社製、試薬特級、濃度65重量%)を添加し
、固形分濃度7.05重量%の前駆体液を得た。
得られた前駆体液を、ガラス製細口瓶に 容して、瓶の口を開放した状態で、常温(20 5℃)で14日間放置したときの状態を目視にて 察したところ、ゲル化や白濁等を生じるこ なく透明な溶液状態が維持されていた。こ ことから、得られた前駆体液は良好な保存 定性を備えたものであることが明らかであ 。
また、上記で得られた前駆体液を、透明基
(無アルカリガラス「コーニング社製1737」
厚さ0.7mm)上に、ドライ膜厚50nmとなるように
スピンコーターで一回塗布し、300℃で10分
焼成(プリベーク)した後、水素100%の還元雰
気下にて500℃で60分間のアニール処理を施し
て、透明導電性基板を得た。
得られた透明導電性基板の比抵抗は5.0×10 -3
ω・cmであり、透過率は、可視領域で約80%、
外領域で約80%であった。また、この透明導
性基板における導電性膜の結晶相をX線回折
より調べたところ、アナターゼ型であった
また、その結晶構造を、TEM-EDXおよびFE-SEMに
より観察したところ、Nbがドープされた酸化
タンの多結晶体であった。
(参考例7-1)
製造例a1で得たチタンペルオキシ錯体(a1)と
製造例b1で得たニオブペルオキシ錯体(b1)と
、チタン:ニオブ=93:7(モル比)となるような
合で混合して、固形分濃度7.0重量%の前駆体
を得た。
得られた前駆体液を、ガラス製細口瓶に 容して、瓶の口を開放した状態で、常温(20 5℃)で放置したところ、約4時間後には目視 てゲル化が観察された。つまり、得られた 駆体液の常温における使用可能な時間(可使 間)は約4時間であった。
(比較例7-1)
製造例a1で得たチタンペルオキシ錯体(a1)と
製造例b1で得たニオブペルオキシ錯体(b1)と
、チタン:ニオブ=93:7(モル比)となるような
合で混合し、この混合液中のチタンおよび
オブの合計を100モルとしたときに20モルに相
当する量の硫酸(和光純薬社製、試薬特級、
度96重量%)を添加して、固形分濃度6.5重量%の
前駆体液を得た。
得られた前駆体液を、ガラス製細口瓶に 容して、瓶の口を開放した状態で、常温(20 5℃)で4日間(96時間)放置したときの状態を目 にて観察したところ、ゲル化や白濁等を生 ることなく透明な溶液状態が維持されてい 。
また、上記で得られた前駆体液を、透明基
(無アルカリガラス「コーニング社製1737」
厚さ0.7mm)上に、ドライ膜厚35.7nmとなるよう
、キャピラリーコーターで一回塗布し、300
で10分間焼成(プリベーク)した後、水素100%の
還元雰囲気下にて500℃で60分間のアニール処
を施して、透明導電性基板を得た。
得られた透明導電性基板の比抵抗は測定限
(1×10 3
ω・cm以上)であり、透過率は、可視領域で約8
0%、赤外領域で約80%であった。また、この透
導電性基板における導電性膜の結晶相をX線
回折により調べたところ、アナターゼ型であ
った。
(比較例7-2)
製造例a1で得たチタンペルオキシ錯体(a1)と
製造例b1で得たニオブペルオキシ錯体(b1)と
、チタン:ニオブ=93:7(モル比)となるような
合で混合し、この混合液中のチタンおよび
オブの合計を100モルとしたときに25モルに相
当する量のクエン酸(和光純薬社製、試薬特
、濃度98重量%)を添加して、固形分濃度6.5重
%の前駆体液を得た。
得られた前駆体液を、ガラス製細口瓶に 容して、瓶の口を開放した状態で、常温(20 5℃)で4日間(96時間)放置したときの状態を目 にて観察したところ、ゲル化や白濁等を生 ることなく透明な溶液状態が維持されてい 。
また、上記で得られた前駆体液を、透明基
(無アルカリガラス「コーニング社製1737」
厚さ0.7mm)上に、ドライ膜厚35.7nmとなるよう
、キャピラリーコーターで一回塗布し、300
で10分間焼成(プリベーク)した後、水素100%の
還元雰囲気下にて500℃で60分間のアニール処
を施して、透明導電性基板を得た。
得られた透明導電性基板の比抵抗は測定限
(1×10 3
ω・cm以上)であり、透過率は、可視領域で約7
0%、赤外領域で約70%であった。また、この透
導電性基板における導電性膜の結晶相をX線
回折により調べたところ、アナターゼ型であ
った。
(比較例7-3)
製造例a1で得たチタンペルオキシ錯体(a1)と
製造例b1で得たニオブペルオキシ錯体(b1)と
、チタン:ニオブ=93:7(モル比)となるような
合で混合し、この混合液中のチタンおよび
オブの合計を100モルとしたときに20モルに相
当する量のシュウ酸(和光純薬社製、試薬特
、濃度98重量%)を添加して、固形分濃度6.5重
%の前駆体液を得た。
得られた前駆体液を、ガラス製細口瓶に 容して、瓶の口を開放した状態で、常温(20 5℃)で4日間(96時間)放置したときの状態を目 にて観察したところ、ゲル化や白濁等を生 ることなく透明な溶液状態が維持されてい 。
また、上記で得られた前駆体液を、透明基
(無アルカリガラス「コーニング社製1737」
厚さ0.7mm)上に、ドライ膜厚35.7nmとなるよう
、キャピラリーコーターで一回塗布し、300
で10分間焼成(プリベーク)した後、水素100%の
還元雰囲気下にて500℃で60分間のアニール処
を施して、透明導電性基板を得た。
得られた透明導電性基板の比抵抗は測定限
(1×10 3
ω・cm以上)であり、透過率は、可視領域で約7
0%、赤外領域で約70%であった。また、この透
導電性基板における導電性膜の結晶相をX線
回折により調べたところ、アナターゼ型であ
った。
(比較例7-4)
製造例a1で得たチタンペルオキシ錯体(a1)と
製造例b1で得たニオブペルオキシ錯体(b1)と
、チタン:ニオブ=93:7(モル比)となるような
合で混合し、この混合液中のチタンおよび
オブの合計を100モルとしたときに25モルに相
当する量の乳酸(和光純薬社製、試薬特級、
度85~92重量%)を添加して、固形分濃度6.5重量%
の前駆体液を得た。
得られた前駆体液を、ガラス製細口瓶に 容して、瓶の口を開放した状態で、常温(20 5℃)で1日間(24時間)放置したときの状態を目 にて観察したところ、ゲル化や白濁等を生 ることなく透明な溶液状態が維持されてい 。
また、上記で得られた前駆体液を、透明基
(無アルカリガラス「コーニング社製1737」
厚さ0.7mm)上に、ドライ膜厚35.7nmとなるよう
、キャピラリーコーターで一回塗布し、300
で10分間焼成(プリベーク)した後、水素100%の
還元雰囲気下にて500℃で60分間のアニール処
を施して、透明導電性基板を得た。
得られた透明導電性基板の比抵抗は測定限
(1×10 3
ω・cm以上)であり、透過率は、可視領域で約7
0%、赤外領域で約70%であった。また、この透
導電性基板における導電性膜の結晶相をX線
回折により調べたところ、アナターゼ型であ
った。
(比較例7-5)
製造例a1で得たチタンペルオキシ錯体(a1)と
製造例b1で得たニオブペルオキシ錯体(b1)と
、チタン:ニオブ=93:7(モル比)となるような
合で混合し、この混合液中のチタンおよび
オブの合計を100モルとしたときに20モルに相
当する量の酢酸(和光純薬社製、試薬特級、
度99.9重量%)を添加して、固形分濃度6.5重量%
前駆体液を得た。
得られた前駆体液を、ガラス製細口瓶に 容して、瓶の口を開放した状態で、常温(20 5℃)で1日間(24時間)放置したときの状態を目 にて観察したところ、ゲル化や白濁等を生 ることなく透明な溶液状態が維持されてい 。
また、上記で得られた前駆体液を、透明基
(無アルカリガラス「コーニング社製1737」
厚さ0.7mm)上に、ドライ膜厚35.7nmとなるよう
、キャピラリーコーターで一回塗布し、300
で10分間焼成(プリベーク)した後、水素100%の
還元雰囲気下にて500℃で60分間のアニール処
を施して、透明導電性基板を得た。
得られた透明導電性基板の比抵抗は測定限
(1×10 3
ω・cm以上)であり、透過率は、可視領域で約7
0%、赤外領域で約70%であった。また、この透
導電性基板における導電性膜の結晶相をX線
回折により調べたところ、アナターゼ型であ
った。
(実施例8-1)
アルゴンガス雰囲気中でニオブペンタエト
シド0.75gを脱水エタノール9.56g中に溶解させ
、得られた溶液に濃度30重量%の過酸化水素水
0.8g(ニオブペンタエトキシド1モルに対して過
酸化水素3.0モルに相当)を攪拌下で徐々に添
し、添加終了後、5分間攪拌して、ペルオキ
化反応させた。なお、反応は、溶液を入れ
フラスコの周囲をドライアイスで冷却しな
ら行い、過酸化水素水の添加によって発熱
た際に溶液の内温が-10℃を超えないように
御した。このようにして得られた固形分濃
6.75重量%の反応生成物を膜形成用前駆体液(1
)とした。
得られた前駆体液を、ガラス製細口瓶に収
して、瓶の口を開放した状態で、常温(20±5
)で15日間放置したときの状態を目視にて観
したところ、ゲル化や白濁等を生じること
く透明な溶液状態が維持されていた。
(実施例8-2)
実施例8-1と同じ固形分濃度でニオブ化合物
対する過酸化水素の量を変更した以外は、
施例8-1と同様の膜形成用前駆体液を製造し
。
すなわち、アルゴンガス雰囲気中でニオブ
ンタエトキシド0.75gを脱水エタノール9.69g中
に溶解させ、得られた溶液に濃度30重量%の過
酸化水素水0.67g(ニオブペンタエトキシド1モ
に対して過酸化水素2.5モルに相当)を攪拌下
徐々に添加し、添加終了後、5分間攪拌して
、ペルオキソ化反応させた。なお、反応は、
実施例8-1と同様に、溶液を入れたフラスコの
周囲をドライアイスで冷却しながら行い、過
酸化水素水の添加によって発熱した際に溶液
の内温が-10℃を超えないように制御した。こ
のようにして得られた固形分濃度6.75重量%の
応生成物を膜形成用前駆体液(2)とした。
得られた前駆体液を、ガラス製細口瓶に収
して、瓶の口を開放した状態で、常温(20±5
)で15日間放置したときの状態を目視にて観
したところ、ゲル化や白濁等を生じること
く透明な溶液状態が維持されていた。
(実施例8-3)
実施例8-1と同じ固形分濃度でニオブ化合物
対する過酸化水素の量を変更した以外は、
施例8-1と同様の膜形成用前駆体液を製造し
。
すなわち、アルゴンガス雰囲気中でニオブ
ンタエトキシド0.75gを脱水エタノール9.43g中
に溶解させ、得られた溶液に濃度30重量%の過
酸化水素水0.93g(ニオブペンタエトキシド1モ
に対して過酸化水素3.5モルに相当)を攪拌下
徐々に添加し、添加終了後、5分間攪拌して
、ペルオキソ化反応させた。なお、反応は、
実施例8-1と同様に、溶液を入れたフラスコの
周囲をドライアイスで冷却しながら行い、過
酸化水素水の添加によって発熱した際に溶液
の内温が-10℃を超えないように制御した。こ
のようにして得られた固形分濃度6.75重量%の
応生成物を膜形成用前駆体液(3)とした。
得られた前駆体液を、ガラス製細口瓶に収
して、瓶の口を開放した状態で、常温(20±5
)で15日間放置したときの状態を目視にて観
したところ、ゲル化や白濁等を生じること
く透明な溶液状態が維持されていた。
(比較例8-1)
実施例8-1と同じ固形分濃度でニオブ化合物
対する過酸化水素の量を本発明の範囲外に
更した以外は、実施例8-1と同様の膜形成用
駆体液を製造した。
すなわち、アルゴンガス雰囲気中でニオブ
ンタエトキシド0.75gを脱水エタノール9.82g中
に溶解させ、得られた溶液に濃度30重量%の過
酸化水素水0.54g(ニオブペンタエトキシド1モ
に対して過酸化水素2.0モルに相当)を攪拌下
徐々に添加し、添加終了後、5分間攪拌して
、ペルオキソ化反応させた。なお、反応は、
実施例8-1と同様に、溶液を入れたフラスコの
周囲をドライアイスで冷却しながら行い、過
酸化水素水の添加によって発熱した際に溶液
の内温が-10℃を超えないように制御した。こ
のようにして得られた固形分濃度6.75重量%の
応生成物を膜形成用前駆体液(C1)とした。
得られた前駆体液を、ガラス製細口瓶に収
して、瓶の口を開放した状態で、常温(20±5
)で放置したところ、4日後には目視にてゲ
化が観察された。つまり、得られた前駆体
の常温における使用可能な時間(可使時間)は
4日未満であった。
(比較例8-2)
実施例8-1と同じ固形分濃度でニオブ化合物
対する過酸化水素の量を本発明の範囲外に
更した以外は、実施例8-1と同様の膜形成用
駆体液を製造した。
すなわち、アルゴンガス雰囲気中でニオブ
ンタエトキシド0.75gを脱水エタノール1.35g中
に溶解させ、得られた溶液に濃度30重量%の過
酸化水素水9.01g(ニオブペンタエトキシド1モ
に対して過酸化水素5.0モルに相当)を攪拌下
徐々に添加し、添加終了後、5分間攪拌して
、ペルオキソ化反応させた。なお、反応は、
実施例8-1と同様に、溶液を入れたフラスコの
周囲をドライアイスで冷却しながら行い、過
酸化水素水の添加によって発熱した際に溶液
の内温が-10℃を超えないように制御した。こ
のようにして得られた固形分濃度6.75重量%の
応生成物を膜形成用前駆体液(C2)とした。
得られた前駆体液を、ガラス製細口瓶に収
して、瓶の口を開放した状態で、常温(20±5
)で放置したところ、6時間後には目視にて
ル化が観察された。つまり、得られた前駆
液の常温における使用可能な時間(可使時間)
は6時間未満であった。
(実施例8-4)
実施例8-1と同じ固形分濃度およびニオブ化
物に対する過酸化水素量で、溶剤の組成を
更した以外は、実施例8-1と同様の膜形成用
駆体液を製造した。
すなわち、アルゴンガス雰囲気中でニオブ
ンタエトキシド0.75gを脱水エタノール7.56gと
3-メトキシ-1-ブタノール2gとの混合溶剤中に
解させ、得られた溶液に濃度30重量%の過酸
水素水0.8g(ニオブペンタエトキシド1モルに
して過酸化水素3.0モルに相当)を攪拌下で徐
に添加し、添加終了後、5分間攪拌して、ペ
ルオキソ化反応させた。なお、反応は、実施
例8-1と同様に、溶液を入れたフラスコの周囲
をドライアイスで冷却しながら行い、過酸化
水素水の添加によって発熱した際に溶液の内
温が-10℃を超えないように制御した。このよ
うにして得られた固形分濃度6.75重量%の反応
成物を膜形成用前駆体液(4)とした。
得られた前駆体液を、ガラス製細口瓶に収
して、瓶の口を開放した状態で、常温(20±5
)で20日間放置したときの状態を目視にて観
したところ、ゲル化や白濁等を生じること
く透明な溶液状態が維持されていた。
(実施例8-5)
実施例8-1と同じ固形分濃度およびニオブ化
物に対する過酸化水素量で、溶剤の組成を
更した以外は、実施例8-1と同様の膜形成用
駆体液を製造した。
すなわち、アルゴンガス雰囲気中でニオブ
ンタエトキシド0.75gを脱水エタノール5.56gと
3-メトキシ-1-ブタノール4gとの混合溶剤中に
解させ、得られた溶液に濃度30重量%の過酸
水素水0.8g(ニオブペンタエトキシド1モルに
して過酸化水素3.0モルに相当)を攪拌下で徐
に添加し、添加終了後、5分間攪拌して、ペ
ルオキソ化反応させた。なお、反応は、実施
例8-1と同様に、溶液を入れたフラスコの周囲
をドライアイスで冷却しながら行い、過酸化
水素水の添加によって発熱した際に溶液の内
温が-10℃を超えないように制御した。このよ
うにして得られた固形分濃度6.75重量%の反応
成物を膜形成用前駆体液(5)とした。
得られた前駆体液を、ガラス製細口瓶に収
して、瓶の口を開放した状態で、常温(20±5
)で30日間放置したときの状態を目視にて観
したところ、ゲル化や白濁等を生じること
く透明な溶液状態が維持されていた。
(実施例8-6)
実施例8-1と同じ固形分濃度およびニオブ化
物に対する過酸化水素量で、溶剤の組成を
更した以外は、実施例8-1と同様の膜形成用
駆体液を製造した。
すなわち、アルゴンガス雰囲気中でニオブ
ンタエトキシド0.75gを脱水エタノール3.56gと
3-メトキシ-1-ブタノール6gとの混合溶剤中に
解させ、得られた溶液に濃度30重量%の過酸
水素水0.8g(ニオブペンタエトキシド1モルに
して過酸化水素3.0モルに相当)を攪拌下で徐
に添加し、添加終了後、5分間攪拌して、ペ
ルオキソ化反応させた。なお、反応は、実施
例8-1と同様に、溶液を入れたフラスコの周囲
をドライアイスで冷却しながら行い、過酸化
水素水の添加によって発熱した際に溶液の内
温が-10℃を超えないように制御した。このよ
うにして得られた固形分濃度6.75重量%の反応
成物を膜形成用前駆体液(6)とした。
得られた前駆体液を、ガラス製細口瓶に収
して、瓶の口を開放した状態で、常温(20±5
)で30日間放置したときの状態を目視にて観
したところ、ゲル化や白濁等を生じること
く透明な溶液状態が維持されていた。
(実施例8-7)
実施例8-1と同じ固形分濃度およびニオブ化
物に対する過酸化水素量で、溶剤の組成を
更した以外は、実施例8-1と同様の膜形成用
駆体液を製造した。
すなわち、アルゴンガス雰囲気中でニオブ
ンタエトキシド0.75gを脱水エタノール2.56gと
3-メトキシ-1-ブタノール7gとの混合溶剤中に
解させ、得られた溶液に濃度30重量%の過酸
水素水0.8g(ニオブペンタエトキシド1モルに
して過酸化水素3.0モルに相当)を攪拌下で徐
に添加し、添加終了後、5分間攪拌して、ペ
ルオキソ化反応させた。なお、反応は、実施
例8-1と同様に、溶液を入れたフラスコの周囲
をドライアイスで冷却しながら行い、過酸化
水素水の添加によって発熱した際に溶液の内
温が-10℃を超えないように制御した。このよ
うにして得られた固形分濃度6.75重量%の反応
成物を膜形成用前駆体液(7)とした。
得られた前駆体液を、ガラス製細口瓶に収
して、瓶の口を開放した状態で、常温(20±5
)で30日間放置したときの状態を目視にて観
したところ、ゲル化や白濁等を生じること
く透明な溶液状態が維持されていた。
(実施例8-8)
実施例8-1と同じ固形分濃度およびニオブ化
物に対する過酸化水素量で、溶剤の組成を
更した以外は、実施例8-1と同様の膜形成用
駆体液を製造した。
すなわち、アルゴンガス雰囲気中でニオブ
ンタエトキシド0.75gを3-メトキシ-1-ブタノー
ル9.56g中に溶解させ、得られた溶液に濃度30
量%の過酸化水素水0.8g(ニオブペンタエトキ
ド1モルに対して過酸化水素3.0モルに相当)を
攪拌下で徐々に添加し、添加終了後、5分間
拌して、ペルオキソ化反応させた。なお、
応は、実施例8-1と同様に、溶液を入れたフ
スコの周囲をドライアイスで冷却しながら
い、過酸化水素水の添加によって発熱した
に溶液の内温が-10℃を超えないように制御
た。このようにして得られた固形分濃度6.75
量%の反応生成物を膜形成用前駆体液(8)とし
た。
得られた前駆体液を、ガラス製細口瓶に収
して、瓶の口を開放した状態で、常温(20±5
)で30日間放置したときの状態を目視にて観
したところ、ゲル化や白濁等を生じること
く透明な溶液状態が維持されていた。
(実施例8-9)
実施例8-1と同じニオブ化合物に対する過酸
水素量で、溶剤の組成と量を変更して固形
濃度を上げた以外は、実施例8-1と同様の膜
成用前駆体液を製造した。
すなわち、アルゴンガス雰囲気中でニオブ
ンタエトキシド0.75gを脱水エタノール2.56gと
3-メトキシ-1-ブタノール6gとの混合溶剤中に
解させ、得られた溶液に濃度30重量%の過酸
水素水0.8g(ニオブペンタエトキシド1モルに
して過酸化水素3.0モルに相当)を攪拌下で徐
に添加し、添加終了後、5分間攪拌して、ペ
ルオキソ化反応させた。なお、反応は、実施
例8-1と同様に、溶液を入れたフラスコの周囲
をドライアイスで冷却しながら行い、過酸化
水素水の添加によって発熱した際に溶液の内
温が-10℃を超えないように制御した。このよ
うにして得られた固形分濃度7.41重量%の反応
成物を膜形成用前駆体液(9)とした。
得られた前駆体液を、ガラス製細口瓶に収
して、瓶の口を開放した状態で、常温(20±5
)で30日間放置したときの状態を目視にて観
したところ、ゲル化や白濁等を生じること
く透明な溶液状態が維持されていた。
(実施例8-10)
実施例8-1と同じニオブ化合物に対する過酸
水素量で、溶剤の組成と量を変更して固形
濃度を上げた以外は、実施例8-1と同様の膜
成用前駆体液を製造した。
すなわち、アルゴンガス雰囲気中でニオブ
ンタエトキシド0.75gを3-メトキシ-1-ブタノー
ル8g中に溶解させ、得られた溶液に濃度30重
%の過酸化水素水0.8g(ニオブペンタエトキシ
1モルに対して過酸化水素3.0モルに相当)を攪
拌下で徐々に添加し、添加終了後、5分間攪
して、ペルオキソ化反応させた。なお、反
は、実施例8-1と同様に、溶液を入れたフラ
コの周囲をドライアイスで冷却しながら行
、過酸化水素水の添加によって発熱した際
溶液の内温が-10℃を超えないように制御し
。このようにして得られた固形分濃度7.85重
%の反応生成物を膜形成用前駆体液(10)とし
。
得られた前駆体液を、ガラス製細口瓶に収
して、瓶の口を開放した状態で、常温(20±5
)で15日間放置したときの状態を目視にて観
したところ、ゲル化や白濁等を生じること
く透明な溶液状態が維持されていた。
(比較例8-3)
実施例8-1と同じニオブ化合物に対する過酸
水素量で、溶剤の組成と量を変更して固形
濃度を本発明の範囲外にまで上げた以外は
実施例8-1と同様の膜形成用前駆体液を製造
た。
すなわち、アルゴンガス雰囲気中でニオブ
ンタエトキシド0.75gを3-メトキシ-1-ブタノー
ル7g中に溶解させ、得られた溶液に濃度30重
%の過酸化水素水0.8g(ニオブペンタエトキシ
1モルに対して過酸化水素3.0モルに相当)を攪
拌下で徐々に添加し、添加終了後、5分間攪
して、ペルオキソ化反応させた。なお、反
は、実施例8-1と同様に、溶液を入れたフラ
コの周囲をドライアイスで冷却しながら行
、過酸化水素水の添加によって発熱した際
溶液の内温が-10℃を超えないように制御し
。このようにして得られた固形分濃度8.77重
%の反応生成物を膜形成用前駆体液(C3)とし
。
得られた前駆体液を、ガラス製細口瓶に収
して、瓶の口を開放した状態で、常温(20±5
)で放置したところ、1日(24時間)後には目視
てゲル化が観察された。つまり、得られた
駆体液の常温における使用可能な時間(可使
時間)は1日未満であった。
(実施例8-11)
アルゴンガス雰囲気中でタンタルペンタエ
キシド0.4gを脱水エタノール3.1gと3-メトキシ
-1-ブタノール2gとの混合溶剤中に溶解させ、
られた溶液に濃度30重量%の過酸化水素水0.34
g(タンタルペンタエトキシド1モルに対して過
酸化水素3.0モルに相当)を攪拌下で徐々に添
し、添加終了後、5分間攪拌して、ペルオキ
化反応させた。なお、反応は、溶液を入れ
フラスコの周囲をドライアイスで冷却しな
ら行い、過酸化水素水の添加によって発熱
た際に溶液の内温が-10℃を超えないように
御した。このようにして得られた固形分濃
6.75重量%の反応生成物を膜形成用前駆体液(1
1)とした。
得られた前駆体液を、ガラス製細口瓶に収
して、瓶の口を開放した状態で、常温(20±5
)で20日間放置したときの状態を目視にて観
したところ、ゲル化や白濁等を生じること
く透明な溶液状態が維持されていた。
(実施例8-12)
実施例8-11と同じ固形分濃度でタンタル化合
物に対する過酸化水素の量を変更した以外は
、実施例8-11と同様の膜形成用前駆体液を製
した。
すなわち、アルゴンガス雰囲気中でタンタ
ペンタエトキシド0.4gを脱水エタノール3.17g
3-メトキシ-1-ブタノール2.0gとの混合溶剤中
溶解させ、得られた溶液に濃度30重量%の過
化水素水0.27g(タンタルペンタエトキシド1モ
ルに対して過酸化水素2.5モルに相当)を攪拌
で徐々に添加し、添加終了後、5分間攪拌し
、ペルオキソ化反応させた。なお、反応は
溶液を入れたフラスコの周囲をドライアイ
で冷却しながら行い、過酸化水素水の添加
よって発熱した際に溶液の内温が-10℃を超
ないように制御した。このようにして得ら
た固形分濃度6.75重量%の反応生成物を膜形
用前駆体液(12)とした。
得られた前駆体液を、ガラス製細口瓶に収
して、瓶の口を開放した状態で、常温(20±5
)で10日間放置したときの状態を目視にて観
したところ、ゲル化や白濁等を生じること
く透明な溶液状態が維持されていた。
(実施例8-13)
実施例8-11と同じ固形分濃度でタンタル化合
物に対する過酸化水素の量を変更した以外は
、実施例8-11と同様の膜形成用前駆体液を製
した。
すなわち、アルゴンガス雰囲気中でタンタ
ペンタエトキシド0.4gを脱水エタノール2.94g
3-メトキシ-1-ブタノール2.0gとの混合溶剤中
溶解させ、得られた溶液に濃度30重量%の過
化水素水0.5g(タンタルペンタエトキシド1モ
に対して過酸化水素3.5モルに相当)を攪拌下
で徐々に添加し、添加終了後、5分間攪拌し
、ペルオキソ化反応させた。なお、反応は
溶液を入れたフラスコの周囲をドライアイ
で冷却しながら行い、過酸化水素水の添加
よって発熱した際に溶液の内温が-10℃を超
ないように制御した。このようにして得ら
た固形分濃度6.75重量%の反応生成物を膜形成
用前駆体液(13)とした。
得られた前駆体液を、ガラス製細口瓶に収
して、瓶の口を開放した状態で、常温(20±5
)で10日間放置したときの状態を目視にて観
したところ、ゲル化や白濁等を生じること
く透明な溶液状態が維持されていた。
(比較例8-4)
実施例8-11と同じ固形分濃度でタンタル化合
物に対する過酸化水素の量を本発明の範囲外
に変更した以外は、実施例8-11と同様の膜形
用前駆体液を製造した。
すなわち、アルゴンガス雰囲気中でタンタ
ペンタエトキシド0.4gを脱水エタノール2.2g
3-メトキシ-1-ブタノール3.1gとの混合溶剤中
溶解させ、得られた溶液に濃度30重量%の過
化水素水0.14g(タンタルペンタエトキシド1モ
に対して過酸化水素1.25モルに相当)を攪拌
で徐々に添加し、添加終了後、5分間攪拌し
、ペルオキソ化反応させた。なお、反応は
溶液を入れたフラスコの周囲をドライアイ
で冷却しながら行い、過酸化水素水の添加
よって発熱した際に溶液の内温が-10℃を超
ないように制御した。このようにして得ら
た固形分濃度6.75重量%の反応生成物を膜形
用前駆体液(C4)とした。
得られた前駆体液を、ガラス製細口瓶に収
して、瓶の口を開放した状態で、常温(20±5
)で放置したところ、2日後には目視にてゲ
化が観察された。つまり、得られた前駆体
の常温における使用可能な時間(可使時間)は
2日未満であった。
(比較例8-5)
実施例8-11と同じ固形分濃度でタンタル化合
物に対する過酸化水素の量を本発明の範囲外
に変更した以外は、実施例8-11と同様の膜形
用前駆体液を製造した。
すなわち、アルゴンガス雰囲気中でタンタ
ペンタエトキシド0.4gを脱水エタノール1.8g
3-メトキシ-1-ブタノール2.52gとの混合溶剤中
溶解させ、得られた溶液に濃度30重量%の過
化水素水0.14g(タンタルペンタエトキシド1モ
ルに対して過酸化水素10モルに相当)を攪拌下
で徐々に添加し、添加終了後、5分間攪拌し
、ペルオキソ化反応させた。なお、反応は
溶液を入れたフラスコの周囲をドライアイ
で冷却しながら行い、過酸化水素水の添加
よって発熱した際に溶液の内温が-10℃を超
ないように制御した。このようにして得ら
た固形分濃度6.75重量%の反応生成物を膜形成
用前駆体液(C5)とした。
得られた前駆体液を、ガラス製細口瓶に収
して、瓶の口を開放した状態で、常温(20±5
)で放置したところ、3時間後には目視にて
ル化が観察された。つまり、得られた前駆
液の常温における使用可能な時間(可使時間)
は3時間未満であった。
(実施例8-14)
実施例8-11と同じ固形分濃度およびタンタル
化合物に対する過酸化水素の量で、溶剤の組
成を変更した以外は、実施例8-11と同様の膜
成用前駆体液を製造した。
すなわち、アルゴンガス雰囲気中でタンタ
ペンタエトキシド0.4gを脱水エタノール5.1g
に溶解させ、得られた溶液に濃度30重量%の
酸化水素水0.34g(タンタルペンタエトキシド1
ルに対して過酸化水素3.0モルに相当)を攪拌
下で徐々に添加し、添加終了後、5分間攪拌
て、ペルオキソ化反応させた。なお、反応
、溶液を入れたフラスコの周囲をドライア
スで冷却しながら行い、過酸化水素水の添
によって発熱した際に溶液の内温が-10℃を
えないように制御した。このようにして得
れた固形分濃度6.75重量%の反応生成物を膜形
成用前駆体液(14)とした。
得られた前駆体液を、ガラス製細口瓶に収
して、瓶の口を開放した状態で、常温(20±5
)で10日間放置したときの状態を目視にて観
したところ、ゲル化や白濁等を生じること
く透明な溶液状態が維持されていた。
(比較例8-6)
実施例8-11と同じタンタル化合物に対する過
酸化水素量で、溶剤の組成と量を変更して固
形分濃度を本発明の範囲外にまで上げた以外
は、実施例8-11と同様の膜形成用前駆体液を
造した。
すなわち、アルゴンガス雰囲気中でタンタ
ペンタエトキシド0.4gを脱水エタノール1.53g
3-メトキシ-1-ブタノール2.29gとの混合溶剤中
に溶解させ、得られた溶液に濃度30重量%の過
酸化水素水0.34g(タンタルペンタエトキシド1
ルに対して過酸化水素3.0モルに相当)を攪拌
で徐々に添加し、添加終了後、5分間攪拌し
て、ペルオキソ化反応させた。なお、反応は
、溶液を入れたフラスコの周囲をドライアイ
スで冷却しながら行い、過酸化水素水の添加
によって発熱した際に溶液の内温が-10℃を超
えないように制御した。このようにして得ら
れた固形分濃度8.77重量%の反応生成物を膜形
用前駆体液(C6)とした。
得られた前駆体液を、ガラス製細口瓶に収
して、瓶の口を開放した状態で、常温(20±5
)で放置したところ、1日(24時間)後には目視
てゲル化が観察された。つまり、得られた
駆体液の常温における使用可能な時間(可使
時間)は1日未満であった。
以上、本発明にかかる透明導電性基板と の製造方法および膜形成用前駆体液につい 詳しく説明したが、本発明の範囲はこれら 説明に拘束されることはなく、本発明の趣 を損なわない範囲で適宜変更または改善し るものである。
