清宮義博 (〒06 東京都日野市程久保2-1-1明星大学理工学部内 Tokyo, 19185, JP)
OTSUKA, Kanji (2-1074-38, Kohan Higashiyamato-sh, Tokyo 02, 20700, JP)
タマティーエルオー株式会社 (〒83 東京都八王子市旭町9番1号 Tokyo, 19200, JP)
SEIMIYA, Yoshihiro (School of Science and Engineering 2-1-1, Hodokubo, Hino-sh, Tokyo 06, 19185, JP)
清宮義博 (〒06 東京都日野市程久保2-1-1明星大学理工学部内 Tokyo, 19185, JP)
| 容器内に挿入されたアルミニウム粉末及びアルミニウム片を窒素雰囲気下でアルミニウムの融点以上に加熱することにより、窒化アルミニウムとアルミニウムの塊状混合物を製造する第1熱処理工程を有する、窒化アルミニウムとアルミニウムの塊状混合物の製造方法。 |
| 請求項1に記載の窒化アルミニウムとアルミニウムの塊状混合物の製造方法において、前記アルミニウム粉末の表面には酸化膜が形成されている窒化アルミニウムとアルミニウムの塊状混合物の製造方法。 |
| 請求項1に記載の窒化アルミニウムとアルミニウムの塊状混合物の製造方法において、前記アルミニウム片に対する前記アルミニウム粉末の重量比率は、0.1以下である窒化アルミニウムとアルミニウムの塊状混合物の製造方法。 |
| 請求項1に記載の窒化アルミニウムとアルミニウムの塊状混合物の製造方法において、 前記アルミニウム粉末は、表面がアルミン酸アンモニウムで被覆されている窒化アルミニウムとアルミニウムの塊状混合物の製造方法。 |
| 請求項1に記載の窒化アルミニウムとアルミニウムの塊状混合物の製造方法において、 前記第1熱処理工程の後に、加熱された前記塊状混合物を型で成形する加工工程を備える窒化アルミニウムとアルミニウムの塊状混合物の製造方法。 |
| 請求項5に記載の窒化アルミニウムとアルミニウムの塊状混合物の製造方法において、 前記加工工程は、半凝固鍛造又は半溶融鍛造である窒化アルミニウムとアルミニウムの塊状混合物の製造方法。 |
| 請求項5に記載の窒化アルミニウムとアルミニウム塊状の混合物の製造方法において、 前記加工工程は、前記塊状混合物を加熱して一部の成分を溶解させて流動性を持たせ、その後、射出成形又は加圧成形により成形する工程である窒化アルミニウムとアルミニウムの塊状混合物の製造方法。 |
| 請求項7に記載の窒化アルミニウムとアルミニウムの塊状混合物の製造方法において、 前記加工工程は鋳造又は溶湯鍛造である窒化アルミニウムとアルミニウムの塊状混合物の製造方法。 |
| 請求項5~8のいずれか一つに記載の窒化アルミニウムとアルミニウムの塊状混合物の製造方法において、 前記加工工程の前において、前記塊状混合物はアルミニウムを70重量%以上95重量%以下含有する窒化アルミニウムとアルミニウムの塊状混合物の製造方法。 |
| 請求項5~9のいずれか一つに記載の窒化アルミニウムとアルミニウムの塊状混合物の製造方法において、 前記加工工程の後又は前に、前記塊状混合物を窒素雰囲気下で加熱することにより、前記塊状混合物の中でアルミニウムの窒化反応を生じさせる第2熱処理工程を備える窒化アルミニウムとアルミニウムの塊状混合物の製造方法。 |
本発明は、窒化アルミニウムとアルミニ ムの塊状混合物の製造方法に関する。
窒化アルミニウムは、熱伝導率が高く、 膨張係数が低く、化学的にも安定である等 優れた性質を有する材料である。このため 近年、半導体デバイス等やエンジン部材等 様々な分野へ応用されることが期待されて る。
従来、窒化アルミニウムを製造する方法と
ては、非常に高い気圧(例えば100気圧)の窒
雰囲気中でアルミニウムを高温(例えば1600°)
に加熱する方法がある。この方法によれば、
窒化アルミニウムの粉末を得ることができる
。非特許文献1には、窒化アルミニウムの製
に関する研究が開示されている。
アルミニウムの中に窒化アルミニウムを 合した複合材料は、優れた特性を示すと考 られる。しかし、上記した方法では、窒化 ルミニウムを得るためには非常に高い気圧 つ高温にする必要がある。従って、アルミ ウムと窒化アルミニウムの塊状混合物の製 コストが高くなっていた。
本発明は上記のような事情を考慮してな れたものであり、その目的は、製造コスト 低いアルミニウムと窒化アルミニウムの塊 混合物の製造方法を提供することにある。
本発明によれば、容器内に挿入されたア ミニウム粉末及びアルミニウム片を窒素雰 気下でアルミニウムの融点以上に加熱する とにより、窒化アルミニウムとアルミニウ の塊状混合物を製造する第1熱処理工程を有 する、窒化アルミニウムとアルミニウムの塊 状混合物の製造方法が提供される。
本発明によれば、アルミニウムと窒化ア ミニウムの製造コストが低くなる。
上述した目的、およびその他の目的、特 および利点は、以下に述べる好適な実施の 態、およびそれに付随する以下の図面によ てさらに明らかになる。
図1は、第1の実施形態に係る窒化アルミ ウムとアルミニウムの塊状混合物の製造方 に用いられる抵抗炉の構成図である。この 抗炉は、反応チャンバー10を有している。反 応チャンバー10には排気口16及びガス導入口11 が設けられている。反応チャンバー10内には 容器13を加熱するための抵抗ヒータ14(例え シリコンカーバイドヒータ)が設けられてい 。容器13には熱電対が取り付けられている め、熱電対のモニター線15を通じて容器13の 度を反応チャンバー10の外部でモニターす ことができる。また抵抗ヒータ14と容器13の には、容器13を均一に加熱するための均熱 や12が設けられている。ガス導入口11から導 されるガスは、均熱さや12の内側から反応 ャンバー10の内部に供給される。容器13は例 ばアルミナ製であり、窒素などの気体を外 から内側に浸透させることができる。
次に、上記の抵抗炉を用いた窒化アルミ ウムとアルミニウムの塊状混合物の製造方 について説明する。まず、アルミニウム片2 0及びアルミニウム粉末21を容器13の内部に配 する。アルミニウム粉末21は、例えば容器13 の底部に配置され、複数のアルミニウム片20 、アルミニウム粉末21の上に配置される。 ルミニウム片20は、長辺が例えば10mm~500mmで り、厚さが例えば5μm~1mmである。
アルミニウム粉末21は粒状であってもよ し、鱗片状であってもよい。アルミニウム 末21が粒状である場合、その粒径は例えば100 μm以上1000μm以下である。アルミニウム粉末21 が鱗片状である場合、その大きさは、長辺が 1μm以上5μm以下である。アルミニウム粉末21 、表面に酸化膜が形成されている。この酸 膜は、例えば自然酸化膜である。アルミニ ム片20に対するアルミニウム粉末21の重量比 は、例えば0.1以下である。
なお、アルミニウム粉末21には、前処理 して、10気圧以上の高圧窒素雰囲気中でアル ミニウムの融点以下の温度で熱処理してもよ い。また、機械的加圧プレス機を用いてアル ミニウム粉末21を気孔の多い塊にしてもよい このときの気孔率は、例えば30%以上である
また、アルミニウム粉末21をアルミン酸 ンモニウム溶液に浸した後、乾燥すること より、アルミニウム粉末21の表面をアルミン 酸アンモニウムで被覆してもよい。
ついで、容器13を均熱さや12の内側に配置 する。次いで、ガス導入口11から窒素ガス又 窒素ガスと不活性ガスの混合ガスを導入し がら排気口16から排気を続ける。これによ 、反応チャンバー10の内部が空気から窒素雰 囲気に置換される。反応チャンバー10の内部 おける窒素ガスの圧力は、例えば排気口16 りオーバーフローする常圧雰囲気が好まし が、50気圧以下の加圧雰囲気であってもよい 。またガス導入口11から導入する窒素ガスに ンモニウムガスを導入してもよい。ガス導 口11から導入されるガスにおけるアンモニ ムガスの含有量は、例えば5%以上30%以下であ る。
次に、シリコンカーバイトヒータ14で容 13を、アルミニウムの融点以上(例えば650℃ 上1400℃以下)まで、例えば2℃/分以上の昇温 度で加熱する。この第1熱処理工程により、 容器13内でアルミニウム20およびアルミニウ 粉末21が溶融して、アルミニウムの窒化反応 が生じ、アルミニウムと窒化アルミニウムの 塊状混合物が形成される。処理時間は、例え ば5分~20分である。
このアルミニウムの窒化反応は、以下の うに進むと考えられる。まずアルミニウム 溶融した状態において、アルミニウム粉末2 1の表面に位置していた酸化膜は、その内側 溶融アルミニウムを保持した状態でしばら の間維持される。すなわち溶融したアルミ ウム粉末21と溶融したアルミニウム片20は、 ルミニウム粉末21の表面に位置していた酸 膜によってしばらく隔離されている。この に、溶融したアルミニウム粉末21の中に雰囲 気中の窒素が取り込まれ、溶融状態のアルミ ニウム粉末21の窒化反応が進む。そしてある イミングで酸化膜が破れ、溶融したアルミ ウム粉末21と溶融したアルミニウム片20が接 触する。アルミニウムの窒化反応は発熱反応 であるため、この接触面においてアルミニウ ムの窒化反応が急激に進行する。
なお、アルミニウム粉末21の表面がアル ン酸アンモニウムで被覆されている場合、 ルミン酸アンモニウムからも窒素が供給さ るため、アルミニウムの窒化反応が発生し すくなる。また窒素雰囲気にアンモニウム 含まれる場合、アンモニアから分解発生す 発生基の水素により、アルミニウム粉末21の 表面の酸化膜の還元作用が促進されるため、 酸化膜が比較的厚い場合でも窒化アルミニウ ムの生成反応が生じる。また、窒素雰囲気中 のアンモニアの濃度を制御することで反応速 度を速めることができる。この場合、塊状混 合物の量産に好適である。
第1熱処理工程におけるアルミニウムの窒 化反応において、窒化反応が進行する速度は 、処理温度及び雰囲気窒素の圧力によって制 御することができる。また、第1熱処理の処 条件、例えば処理温度、雰囲気窒素の圧力 処理時間、及びアルミニウム片20に対するア ルミニウム粉末21の割合等を調節することに って、塊状混合物の状態(例えば窒化アルミ ニウムの含有率)を作り分けることができる
例えば所定の処理条件では、複数の窒化 ルミニウム粒子がアルミニウムによって接 した窒化アルミニウムとアルミニウムの塊 混合物が得られる。得られた塊状混合物は 複数の窒化アルミニウム粒子の相互間にア ミニウムが位置しているか、又はネットワ ク状すなわち網目状に成長した窒化アルミ ウムの相互間にアルミニウムが位置した状 になっている。そして、塊状混合物の空隙 を1%以下にすることができる。なお、アル ニウムの含有率が50%以上70%以下の場合、得 れた塊状混合物の加工性が高くなる。また アルミニウム粉末21の粒子径を大きくして、 かつアルミニウム片20に対するアルミニウム 末21の重量比率を0.25以上にすると、塊状混 物の中にアルミニウム粉末21が一部残り、 記ネットワーク内に純アルミニウムの粒子 均質に分散する状態を作ることもできる。 の様な状態にすると、塊状混合物は熱間強 が強いにもかかわらず、伸びがアルミニウ のように15%も保持できる。
後述する加工工程で混合物の塊状成型体 得るには、窒化アルミニウムがネットワー 状になるまで成長させることなく、窒化ア ミニウムが分散状態にあるのが望ましい。 なわち反応の初期状態で第1熱処理をとどめ るのが望ましい。例えば塊状混合物の窒化ア ルミニウム含有率が5重量%以上30重量%以下と るように、すなわちアルミニウム含有率が7 0重量%以上95重量%以下となるように、第1熱処 理工程を行う。後述する第2熱処理工程の制 因子としては、第1熱処理工程後の塊状混合 の窒化アルミニウム含有率、並びに窒化ア ミニウム粒子の形状及びその分散状態など 制御要因があるが、これらは第1熱処理工程 で制御が可能である。
塊状混合物に含まれる窒化アルミニウム 粒子の平均粒径は一般に細かく、例えばμm ーダーとなる。しかもその粒度分布を急峻 することができる。第1熱処理の条件により これを調整することは可能であり、例えば10 mオーダーや0.1μmオーダーも可能である。
容器13が大きい場合、内部に窒素が供給 きにくく反応が不均質になる。このため、 器13を浅くて広くするのが好ましい。この場 合、アルミニウム粉末21を複数個所に分散し もよい。また反応チャンバー10も、浅くて い平型炉とするのが望ましい。このとき、 応チャンバー10としてプッシャー式連続炉を 用いてもよい。
また、第1熱処理の温度を従来と比較して 低くすることができるため、炉材の蒸発によ る不純物の混入が抑制され、アルミニウム片 20及びアルミニウム粉末21の純度を高くする ど、純度の高い塊状混合物が得られる。
次いで、塊状混合物を加熱し、その後、 望する形状に対応した上型及び下型の間に むことにより、加圧成形する(加工工程)。 れにより、塊状混合物が所望の形状に成形 れる。
この加工工程は、例えば半凝固鍛造又は 溶融鍛造である。半凝固鍛造である場合、 ず、塊状混合物のうち溶解可能な成分を溶 させ、その後所定の温度まで冷却してその 度に保持することにより、溶解した成分の 部が固化した状態にする。そしてこの状態 、塊状混合物を上型及び下型の間に配置し 加圧成形する。半凝固鍛造の具体的な手法 、例えば特開2003-136223又は特開2004-322176に記 載の方法がある。
また半溶融鍛造である場合、まず加熱処 により塊状混合物のうち溶解可能な成分を 溶解させ、その後鋳型で鋳込むことにより 規格化された形状を有するビレットに加工 る。次いで、ビレットを加熱処理して所定 温度に保持することにより成分の一部を溶 した状態にして、その状態でビレットを上 及び下型の間に挟む。
半溶融鍛造又は半凝固鍛造のいずれの場 においても、上型及び下型の間に挟む段階 、塊状混合物(又はビレット)の固相率は、 えば30%~90%であるのが好ましい。塊状混合物 所定の固相率とするためには、例えば熱処 時間及び温度を調節すればよい。
また、第1熱処理工程の後、加工工程の前 に、上型及び下型それぞれを予備加熱し、そ の後、所定の固相率を有する混合物を上型及 び下型の間に挟むのが好ましい。
この加工工程は窒素雰囲気で行われても い。この場合、加工工程は第2熱処理工程と なり、塊状混合物の中でアルミニウムの窒化 反応が生じ、塊状混合物の窒化アルミニウム 含有率が上昇する。窒素雰囲気の圧力は、常 圧でも良いし加圧でも良い。加圧である場合 、10気圧以下であるのが好ましい。
半凝固鍛造により加工処理を行う場合の 例を図2に示す。まず図2(A)に示すように、 切に予備加熱されて半凝固状態になった塊 混合物6を、塊状混合物6より低い温度に加熱 されている下型8の中央に設置する。ついで 図2(B)に示すように、上型7を下型8に接近さ ることで半凝固状態にある塊状混合物6を圧 変形させ、さらに図2(C)に示すように、上型 7と下型8で構成される空間部に充填すること 、成形体9を完成させる。
塊状混合物6の圧縮変形中の型締め速度は 、例えば0.01から1.0m/sが望ましい。また塊状 合物6の型内での移動が動的に変化するため 型締め速度は成形体の形に従って可変とす ことが望ましい。また、半凝固状態の組成 やモルフォロジーでこの速度はいろいろ変 させることができる。また、塊状混合物6の 余剰部分を排出するように、型の成形体空間 より外にその集積部を設けるのが好ましい。 また、型にエジェクタピンを設け、型離れを 円滑にすることもできる。また型離れを容易 にするため、成形体9の温度に対して上型7、 型8の温度を変化させてもよい。
なお、得られた塊状混合物又は成形体9は 、窒化アルミニウムの割合によって特性が様 々に変化する。例えばアルミニウムの割合が 高い場合、塊状混合物又は成形体9のその後 加工性が良くなり、アルミニウムの割合が い場合、塊状混合物又は成形体9の特性が窒 アルミニウムの特性に近くなる。また、窒 アルミニウムの粒子の表面がアルミニウム よって被覆されているため、良好な耐湿性 得ることができる。
以上、本実施形態によれば、窒化アルミ ウムとアルミニウムの塊状混合物及びその 形体9を容易に得ることができる。そして、 混合物を得る従来方法と比較して製造条件は 低温かつ低圧である。従って、製造コストも 従来と比較して低くなる。また、得られた塊 状混合物の成形体9は、金属アルミニウム合 に比べて優れた機械的強度、耐摩耗性、靭 を有し、高熱伝導で軽量である。また、ア ミニウム粉末21及びアルミニウム片20を出発 料としているため、塊状混合物が含有する 純物を少なくすることができる。
尚、本発明は上述した実施形態に限定さ るものではなく、本発明の主旨を逸脱しな 範囲内で種々変更して実施することが可能 ある。
例えば、加工工程を、溶湯鍛造又は鋳造 行っても良い。この場合、混合物を加熱し 一部の成分を溶解させて流動性を持たせ、 の後、型に溶湯を流し込んで加圧成形し、 は溶湯を射出成形する。
また、成形体9の窒化アルミニウム含有率 を向上させるため、加工工程の前又は後に、 塊状混合物又は成形体9を窒素雰囲気下で熱 理してもよい(第2熱処理工程)。このときの 処理条件の範囲及び窒素雰囲気の圧力範囲 、例えば上記した加工工程と同様であり、 状混合物又は成形体9の中でアルミニウムの 化反応が進行する。
Next Patent: WO/2009/119107
