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Title:
PROCESS FOR PRODUCTION OF NDFEB SINTERED MAGNETS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/139690
Kind Code:
A1
Abstract:
The invention aims at providing a process for the production of NdFeB sintered magnets which can bring about higher coercive force improving effect and smaller scattering of the effect and which enables the production of the magnets at a low cost. A process for the production of NdFeB sintered magnets which comprises applying a powder containing Dy and/or Tb to an NdFeB sintered magnet and heating the resulting magnet to diffuse the Rh contained in the powder into the magnet through grain boundaries, characterized in that the powder contains 0.5 to 50wt% of metallic Al and the oxygen content of the NdFeB sintered magnet is 0.4wt% or below.

Inventors:
SAGAWA, Masato (1-36, Goryo Ohara, Nishikyo-ku, Kyoto-sh, Kyoto 45, 6158245, JP)
Application Number:
JP2008/001039
Publication Date:
November 20, 2008
Filing Date:
April 21, 2008
Export Citation:
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Assignee:
INTERMETALLICS CO., LTD. (1-36, Goryo Ohara Nishikyo-ku, Kyoto-sh, Kyoto 45, 6158245, JP)
インターメタリックス株式会社 (〒45 京都府京都市西京区御陵大原1番地36 Kyoto, 6158245, JP)
International Classes:
H01F1/053; B22F3/24; C22C33/02; H01F1/08; H01F41/02; C22C38/00
Domestic Patent References:
2006-09-28
2006-04-27
2006-10-26
2008-03-20
2008-03-20
2006-04-27
Foreign References:
JP2006303197A2006-11-02
JP2005294558A2005-10-20
JP2007053351A2007-03-01
JPS6274048A1987-04-04
JP2004359873A2004-12-24
Other References:
K. T. PARK ET AL.: 'Effect of Metal-Coating and Consecutive Heat Treatment on Coercivity of Thin Nd-Fe-B Sintered Magnets' PROCEEDINGS OF THE SIXTEENTH INTERNATIONAL WORKSHOP ON RARE-EARTH MAGNETS AND THEIR APPLICATIONS 2000, pages 257 - 264
N. ISHIGAKI ET AL.: 'Surface Improvements on Magnetic Properties for Small-Sized Nd-Fe-B Sintered Magnets' NEOMAX TECHNICAL REPORT vol. 15, 2005, pages 15 - 19
K. MACHIDA ET AL.: 'Abstracts of Heisei 16 nen (=2004) Spring Meeting of The Japan Society of Powder and Powder Metallurgy', THE JAPAN SOCIETY OF POWDER AND POWDER METALLURGY article 'Nd-Fe-B Kci Shoketsu Jishaku no Ryukai Kaishitu to Jiki Tokusci', pages 1 - 47A
K. HIROTA ET AL.: 'Abstracts of Heisei 17 nen (=2005) Spring Meeting of The Japan Society of Powder and Powder', THE JAPAN SOCIETY OF POWDER AND POWDER METALLURGY article 'Ryukai Kakusanho ni yoru Nd-Fe-B Kei Shoketsu Jishaku no Kou Hojiryokuka', page 143
K. MACHIDA ET AL.: 'Abstracts of Heisei 17 nen (=2005) Spring Meeting of The Japan Society of Powder and Powder Metallurgy', THE JAPAN SOCIETY OF POWDER AND POWDER METALLURGY article 'Ryukai Kaishitu Gata Nd-Fe-B Kei Shoketsu Jishaku no Jiki Tokusei', page 144
See also references of EP 2144257A1
Attorney, Agent or Firm:
KOBAYASI, Ryohei et al. (KOBAYASI PATENT & TRADEMARK, 7th FloorHougen-Sizyokarasuma Building,37, Motoakuozi-tyo, Higasinotouin,Sizyo-sagaru, Simogyo-ku, Kyoto-si, Kyoto 91, 6008091, JP)
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Claims:
 R h (但しR h はDy又は/及びTb)を含む粉末をNdFeB系焼結磁石に塗布した後に該NdFeB系焼結磁石を加熱することにより、前記粉末中のR h を前記NdFeB系焼結磁石中に粒界を通じて拡散させる工程を有するNdFeB焼結磁石の製造方法において、
 前記粉末が金属状態のAlを0.5~50重量%含むこと、及び、
 前記NdFeB焼結磁石中に含まれる酸素量が0.4重量%以下であること、
を特徴とするNdFeB系焼結磁石製造方法。
 前記酸素量が0.3重量%以下であることを特徴とする請求項1に記載のNdFeB系焼結磁石製造方法
 前記粉末がR h のフッ化物を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のNdFeB系焼結磁石製造方法。
 前記粉末がRR h T(RはDy、Tb以外の希土類元素のうちの1種又は複数種、TはFe、Co、Niのうちの1種又は複数種)の合金又は/及びRR h TB合金の粉末を含むことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のNdFeB系焼結磁石製造方法。
Description:
NdFeB系焼結磁石製造方法

 本発明は希土類磁石の製造方法に関し、 に高い保磁力を有するNdFeB焼結磁石の製造 法に関する。

 NdFeB焼結磁石は、ハイブリッドカーのモー 用磁石などとして今後ますます需要が拡大 ると予測されている。自動車用モータでは 量の更なる軽減が望まれており、そのため 、保磁力H cJ を一段と大きくすることが要望されている。 NdFeB焼結磁石の保磁力H cJ を高める方法の1つに、Ndの一部をDyやTbで置 する方法が知られている。しかし、この方 には、DyやTbの資源が世界的に乏しくかつ偏 していること、及び残留磁束密度B r や最大エネルギー積(BH) maxを 低下させること、という問題がある。

 特許文献1には、薄膜化等を目的としてNdF eB焼結磁石の表面を加工した際に生じる保磁 の低下を防ぐために、NdFeB焼結磁石の表面 Nd、Pr、Dy、Ho、Tbのうち少なくとも1種を被着 させることが記載されている。また、特許文 献2には、NdFeB焼結磁石の表面にTb、Dy、Al、Ga うち少なくとも1種を拡散させることにより 、高温時に生じる不可逆減磁を抑制すること が記載されている。

 また、最近、粒界拡散法と呼ばれる方法で 磁石の残留磁束密度B r をほとんど低下させることなく保磁力H cJ を大きくできることが見出された(非特許文 1~3)。粒界拡散法の原理は次の通りである。
 スパッタリングによりNdFeB焼結磁石の表面 Dy及び/又はTbを付着させ、700~1000℃で加熱す と、磁石表面のDy及び/又はTbは焼結体の粒 を通じて焼結体内部に入り込んでゆく。NdFeB 焼結磁石中の粒界には希土類に富んだNdリッ 相と呼ばれる粒界相が存在している。このN dリッチ相は融点が磁石粒子よりも低く上記 熱温度で溶融している。そのため、上記Dy及 び/又はTbは粒界の液体に溶け込み、焼結体表 面から焼結体内部に拡散していく。物質の拡 散は固体中よりも液体中のほうがはるかに速 いので、上記Dy及び/又はTb粒界から粒内に拡 していくよりも、溶融している粒界を通じ 焼結体内部に拡散していく速度のほうがは かに大きい。この拡散速度の差を利用して 熱処理温度と時間を適切な値に設定するこ により、焼結体全体にわたって、焼結体中 主相粒子の粒界にごく近い領域(表面領域) おいてのみDy及び/又はTbの濃度が高い状態を 実現することができる。Dy及び/又はTbの濃度 高くなると磁石の残留磁束密度B r が低下するが、そのような領域は各主相粒子 の表面領域だけであるため、主相粒子全体と しては残留磁束密度B r は殆ど低下しない。こうして、保磁力H cJ が大きく、残留磁束密度B r はDyやTbで置換しないNdFeB焼結磁石とあまり変 らない高性能磁石が製造できる。

 粒界拡散法によるNdFeB焼結磁石の工業的 造方法として、DyやTbのフッ化物や酸化物微 末層をNdFeB焼結磁石の表面に形成して加熱 る方法(特許文献3)や、DyやTbのフッ化物の粉 と水素化Caの粉末の混合粉末の中にNdFeB焼結 磁石を埋めこんで加熱する方法がすでに発表 されている(非特許文献4、5)。

特開昭62-074048号公報

特開平01-117303号公報

国際公開W02006/043348号パンフレット K. T. Park 他、「Nd-Fe-B薄膜焼結磁石の保 磁力への金属被覆と加熱の効果」、第16回希 類磁石とその応用に関する国際会議会議録 社団法人日本金属学会発行、2000年、第257-26 4頁(K. T. Park et al., "Effect of Metal-Coating and  Consecutive Heat Treatment on Coercivity of Thin Nd -Fe-B Sintered Magnets", Proceedings of the Sixteenth International Workshop on Rare-Earth Magnets and Thei r Applications (2000), pp. 257-264.) 石垣尚幸 他、「ネオジム系微小焼結磁 の表面改質と特性向上」、NEOMAX技報、株式 社NEOMAX発行、2005年、第15巻、第15-19頁 町田憲一 他、「Nd-Fe-B系焼結磁石の粒界 改質と磁気特性」、粉体粉末冶金協会平成16 春季大会講演概要集、粉体粉末冶金協会発 、1-47A 廣田晃一 他、「粒界拡散法によるNd-Fe-B 系焼結磁石の高保磁力化」、粉体粉末冶金協 会平成17年春季大会講演概要集、粉体粉末冶 協会発行、第143頁 町田憲一 他、「粒界改質型Nd-Fe-B系焼結 磁石の磁気特性」、粉体粉末冶金協会平成17 春季大会講演概要集、粉体粉末冶金協会発 、第144頁

 上述した従来技術には次のような問題があ た。
 (1) 特許文献1及び2に記載の方法は保磁力向 上の効果が低い。
 (2) スパッタリング法やイオンプレーティ グ法により磁石表面にDyやTbを含む成分を付 させる方法(非特許文献1~3)は、処理費が高 になるため実用的でない。
 (3) DyF 3 やDy 2 O 3 あるいはTbF 3 やTb 2 O 3 の粉末を磁石基材の表面に塗布する方法(特 文献3)は、処理費が安価である点では有利で あるが、保磁力向上の程度があまり大きくな いことや、効果がばらつくという問題がある 。

 本発明が解決しようとする課題は、保磁 向上効果をより高め、且つその効果のばら きを少なくすることができ、しかもコスト 低いNdFeB系焼結磁石の製造方法を提供する とである。

 上記課題を解決するために成された本発明 、
 R h (但しR h はDy又は/及びTb)を含む粉末をNdFeB系焼結磁石 塗布した後に該NdFeB系焼結磁石を加熱する とにより、前記粉末中のR h を前記NdFeB系焼結磁石中に粒界を通じて拡散 せる工程を有するNdFeB系焼結磁石の製造方 において、
 前記粉末が金属状態のAlを0.5~50重量%含むこ 、及び、
 前記NdFeB焼結磁石中に含まれる酸素量が0.4 量%以下であること、
を特徴とする。

 前記酸素量は0.3重量%以下であることが望 ましい。

 前記粉末にはR h のフッ化物を含むものを用いることができる 。また、前記粉末がRR h T(RはDy、Tb以外の希土類元素のうちの1種又は 数種、TはFe、Co、Niのうちの1種又は複数種) 合金又は/及びRR h TB合金の粉末を含むものを用いることもでき 。

 本発明により、磁束密度B r 、最大エネルギー積(BH) max あるいは磁化曲線の角形性の低下を抑制しつ つ、保磁力H cJ を向上させることができると共に、その効果 のばらつきを小さくすることができる。また 、本発明では比較的安価なAlを用いること、 び高価なDyやTbの使用量を抑制することがで きることにより、製造コストを抑えることが できる。

 本発明において基材となるNdFeB焼結磁石 、基本的に、重量比で30%程度のNd、1%程度のB 、及び残部のFeからなる組成を有する。ここ 、Ndの一部はPrやDyで置換されていてもよく Feの一部はCoで置換されていてもよい。また 、この基材には、微量添加元素としてAlやCu 添加されていてもよい。更に、この基材に 、焼結中の異常粒成長を抑制するために、Nb やZrなどの耐熱金属元素が微量添加されてい もよい。

 基材は以下の方法により作製する。
 まず、ストリップキャスト法により上記組 を有するNdFeB磁石の合金のバルクを作製す 。次に、そのバルクを不活性ガス中でジェ トミルで粉砕することによりNdFeB磁石合金の 微粉末を作製する。次に、この微粉末を不活 性ガス中で、磁界を印加しながらプレスする ことにより、粉末が配向した圧粉体を作製す る。そして、この圧粉体を真空中あるいは不 活性ガス雰囲気中で焼結することにより、NdF eB磁石の焼結体を得る。
 なお、従来は一般的に、微粉末をプレス加 する際に、空気中で作業を行っていた。本 明においては、基材の焼結体中の酸素量を0 .4重量%以下、望ましくは0.3重量%以下という い値にする必要があるので、微粉末は上述 ように全て不活性ガス又は真空中で取り扱 。

 基材を最終製品に近い形状に加工した後、 材の表面にR h 及びAlを含む粉体(以下、「R h -Al粉体」とする)を塗布する。ここで、R h -Al粉体を塗布する方法として、スプレー法や 、非特許文献4に記載の懸濁液を使用した方 (アルコール等の溶媒に粉末を懸濁させ、そ 懸濁液中に磁石を浸漬し、懸濁液が磁石の 面に付着した状態で持上げて乾燥させると う方法)を用いることができる。また、R h -Al粉体の塗布には、以下に述べるバレルペイ ンティング法(特開2004-359873号公報参照)を用 ることもできる。バレルペインティング法 、貴重な希土類を含むR h -Al粉体を無駄にすることがほとんどなく、且 つ膜厚が均一な粉体層を形成することができ るため、スプレー法や懸濁液を用いた方法よ りも望ましい。
 バレルペインティング法を用いてR h -Al粉体を基材表面に塗布する方法を説明する 。まず、基材の加工面に、流動パラフィンな どの粘着物質を塗布することにより粘着層を 形成する。次に、R h -Al粉体と直径1mm程度の金属製やセラミック製 の小球(インパクトメディア)を混合し、その 合物中に基材を投入してそれらを振動・撹 する。これにより、R h -Al粉体がインパクトメディアにより粘着層に 押し付けられ、基材の表面にR h -Al粉体が塗布される。

 次に、R h -Al粉体について説明する。
 R h は、資源としての存在量がTbよりも格段に大 いDyを用いることが、実用上望ましい。そ ため、以下ではDyを例に説明するが、この説 明はTbを用いた場合にも同様に適用できる。
 Dyを含む粉末には、DyF 3 若しくはDy 2 O 3 等の化合物、あるいはDyと遷移金属(T)の合金 しくは金属間化合物の粉末等を用いること できる。Alは、例えば以下のようにDyを含む 上記粉末に含ませることができる。第1の例 、Dyを含む上記粉末と金属状態のAlの粉末の 合物である。第2の例は、Dyを含む化合物や 金と共に金属状態のAlを合金化したものを 砕することにより得られる粉末である。第2 例には、NdDyTやNdDyTBとAlを合金化したNdDyTAl NdDyTBAl合金の粉末が含まれる。第3の例は、Dy F 3 とAlのそれぞれの粉末をよく混合し、高温(~80 0℃)に加熱することによりDyF 3 とAlが溶融あるいは固溶した塊を得た後、こ 塊を粉砕することにより得られる粉末であ 。
 なお、R h -Al粉体は製造時に水素を吸蔵することがある が、本発明ではそのような水素吸蔵粉体を用 いても差し支えはない。

 Alの添加量あるいは含有量は少なくとも0.5% 必要であり、1%以上であることが望ましい Alの量が0.5%よりも少ない場合には、Alによる 効果、即ち保磁力向上効果を実用上ほとんど 得ることができない。Al量の最大値は50%程度 ある。これよりもAlの量が多いと、粒界拡 処理後の焼結体の保磁力H cJ がAlを添加しない場合よりも低くなってしま 。

 上記第2の例に用いられるRDyTあるいはRDyTBの 合金について説明する。
 (1) RはNdやPrが望ましく、TはFe、Co、Niが望 しい。
 (2) R及びDyは両者の合計で合金全体の20~60重 量%を占めることが望ましい。
 (3) 上記Dy含有粉末におけるRに対するDyの比 は、基材におけるRに対するDyの比よりも高い ことが必要である。
 (4) RやTとして、(1)に挙げたものに加えて、 他の希土類元素(CeやLa等)や他の遷移金属元素 を少量混ぜてもよい。

 上記Dy含有粉末の平均粒径(質量中位粒径) は30μm以下が望ましい。粒径が大きすぎると プレー法やバレルペインティング法による 布を行い難いという問題が生じる。また、 界拡散法による保磁力向上の観点からは、 記平均粒径は10μm以下とすることが望まし 、3μm以下とすることがより望ましい。さら 、粒径が2.5μm以下、より望ましくは2μm以下 であると、粒界拡散処理後に磁石表面に形成 された表面層が平滑、高密度でかつ密着性が よくなる、という付加点な利点が得られる。

 このように粒径が小さい粉末を用いて表 層を形成すると、表面層を残したまま実用 供することができるようになり、磁石の加 コストが軽減される。さらに、Dyを含む粉 にあらかじめNiとCoを多量に含ませておくと 粒界拡散処理後の表面層が防食被膜として くようになり、コーティング費用や、コー ィング前の酸洗い等、前処理費用の軽減が 能になる。

 Dyを含む粉体層の厚さは粒界拡散処理前 おいて150μm以下とすることが望ましく、75μm 以下とすることがより望ましい。また、簡単 な予備実験を行うことにより、粒界拡散処理 後の表面層の厚さが2μm以上100μm以下になる うに、処理前の粉体層の厚さを定めること 望ましい。この粒界拡散処理後の表面層の さは5μm以上、40μm以下とすることがより望 しい。表面層の厚さは厚すぎると高価なDyを 含む粉末が無駄になり、薄すぎると粒界拡散 処理による保磁力向上効果が十分に得られな くなる。

 本発明においては、基材の酸素量が粒界 散処理による保磁力向上効果に重大な影響 与える。基材中の酸素量は、市販のNdFeB焼 磁石では多くの場合0.4重量%以上であるが、 発明では0.4重量%以下であることが必要であ る。この酸素量は0.3重量%以下であることが ましく、0.2重量%以下であることがより望ま い。基材の酸素含有量が低いほど、保磁力 上効果が大きくなる。

 粒界拡散処理時の加熱温度は700~1000℃で ることが望ましい。典型的な例として、加 温度及び時間はそれぞれ、800℃及び10h、あ いは900℃及び1hとすることができる。また、 粒界拡散処理の後に、急冷を含む熱処理を行 うことができる。例えば(i)粒界拡散処理温度 から室温まで急冷し、次に500℃付近に加熱し た後、最後に再度室温まで急冷する、(ii)粒 拡散処理温度から600℃程度まで徐冷した後 室温まで急冷したうえで、500℃付近に加熱 、最後に再度室温まで急冷する、という処 を行うことができる。このような急冷処理 より、粒界の微細構造を改善することがで 、それにより保磁力を更に高めることがで る。

 まず、ストリップキャスト合金のバルクを 素解砕及びジェットミルにより微粉末にし その微粉末を磁界中でプレス成形して圧粉 を作製し、その後圧粉体を加熱して焼結す 、という通常の方法により、基材となるNdFe B焼結磁石を作製した。本発明に必要な低酸 のNdFeB焼結体を作製するため、上述のジェッ トミル工程において、粉砕ガスとして99.999% 上の高純度なN 2 ガスを用いた。微粉末は粉砕工程から圧粉体 成形工程まで全て高純度Arガス中で取扱い、 粉体の焼結は10 -4 Paの真空中で行った。これらN 2 ガス及びArガス中にわずかに含まれる酸素に り、焼結後の焼結体にもわずかに酸素が含 れる。本実施例では、この方法により含有 素量が0.14、0.25及び0.34重量%である3種類のNd FeB焼結磁石基材(基材番号A-1, A-2, A-3)を得た 同様に、Dyが添加されたNdFeB焼結磁石につい ても、含有酸素量が0.15及び0.29重量%である2 類の基材(B-1, B-2)を作製した。
 また、比較例として、ジェットミル粉砕時 おいてN 2 ガスに酸素を0.1%混合したガスを用いること より、0.45重量%の酸素を含有する(Dyが添加さ れていない)NdFeB焼結磁石基材を作製した(A-4)
 なお、比較例のNdFeB焼結磁石の粉末は、表 がわずかに酸化されていることにより、空 中に置いても安定であり、着火することは い。それゆえ、従来、NdFeB焼結磁石の生産に は、このような安定化された粉末が使用され ている。そのような従来のNdFeB焼結磁石には 含有される酸素量が4000ppm以上あるいは5000pp m以上であるものが多かった。
 ジェットミル工程後の微粉末の平均粒径は いずれの試料も、シンパテック社製レーザ 粒度分布測定器で測定した質量中位粒径の で約5μmであった。
 得られたNdFeB焼結磁石基材の化学分析値を 1に示す。

 これらのNdFeB焼結磁石基材から、縦7mm×横 7mm×厚さ4mmの直方体を切り出した。ここで、 さ方向は磁界配向の方向に合わせた。

 次に、粒界拡散工程においてNdFeB焼結磁石 材に塗布するための粉末を作製した。その 末における材料の配合比を表2に示す。

 これら粉末のうち粉末番号P-1~P-7のものは、 平均粒径が約1μmであるDy 2 O 3 粉末(P-1)若しくは約5μmのDyF 3 粉末(P-2~P-6)又はそれらの双方(P-7)と約3μmのAl 末をArガス中で撹拌羽根式混合器により混 したものである。併せて、粉末P-4を真空中 750℃に加熱することにより熔融させた後、 化させたものをボールミルにより粉砕した 末(P-4m)を作製した。
 粉末番号P-8~P-16のものは、Dy又はTb及びAlを 分として含む合金M-1~M-6の粉末、又は合金粉 とAl若しくはDyF 3 の粉末を混合したものである。そのうち粉末 P-8~P-13及びP-16には径が3μmの合金粉末を用い 粉末P-14及びP-15には径が2μmの合金粉末を用 た。また、粉末P-8はM-1の合金粉末に10重量% Al粉末を、粉末P-16はM-2の合金粉末に30重量% DyF 3 粉末を、それぞれ混合したものである。表3 、合金M-1~M-6の組成を示す。

 また、NdFeB焼結磁石基材に塗布するための 末の比較例として、以下の表4に示すものを 製した。

 このうち粉末Q-1~Q-3は、Dy 2 O 3 粉末若しくはDyF 3 粉末又はそれら双方を混合した粉末のみから 成り、Al粉末を含まないものである。粉末Q-4 、Alを0.3重量%のみ含有する合金M-1から成る のである。粉末Q-5は、Al粉末を70重量%、DyF 3 粉末を30重量%混合したものである。

 次に、上述のNdFeB焼結磁石基材A-1~A-3, B-1, B -2(比較例であるA-4を除く)の表面に上述の粉 P-1~P-16, P-4mをバレルペインティング法によ 塗布し、所定の温度及び時間加熱すること より、粒界拡散処理を行った。得られた試 S-1~S-31につき、使用した基材及び粉末、上記 加熱温度及び加熱時間、並びに磁気特性を表 5に示す。また、比較例の粉末Q-1~Q-5を用いて 製した試料C-1~C-6、及び比較例の基材A-4を用 いて作製した試料C-7~C-18につき、使用した基 及び粉末、加熱温度及び加熱時間、並びに 気特性を表6に示す。併せて、基材の磁気特 性を表7に示す。これら表中に記載の「SQ」は 磁化曲線の角形性を示す値である。

 表5~表7より、以下のことがわかる。
 (1) 基材A-1及びB-1を使用した試料S-1~S-17及び S-24~S-28はきわめて高い磁気特性、及び磁化曲 線の高い角形性(Squarenes=SQ)を示す。これらの 料は基材の酸素含有量が少ない(0.14重量%、0 .15重量%)ことと、粒界拡散処理のために基材 面に塗布した粉体が金属状態のAlを含んで ることが特徴である。
 (2) 同じ基材A-1を使用した場合で比較する 、金属状態のAlが10重量%添加された粉末を使 用した本実施例の試料S-1、S-4、S-7、S-8はそれ ぞれ、Alが含まれずそれ以外の組成は本実施 と同じである粉末を使用した比較例の試料C -1、C-2、C-3、C-4よりも、それぞれ0.9kOe、2.5kOe 2.2kOe、2.4kOeだけH cJ が増加している。
 (3) 基材の酸素含有量がA-1, B-1よりも多い 材A-2、A-3およびB-2を用いた場合も、Alを含む 粉体を用いて粒界拡散処理を施すことにより H cJ が増加する。但し、基材にA-1, B-1を用いた場 合と比較すると、H cJ の増加量はやや小さく、かつ磁化曲線の角形 性がやや低下している。
 (4) 酸素含有量が0.4重量%を越える基材(A-4) 使用した比較例の試料C-7~C-18はH cJ の増加量が本実施例の場合よりも小さく、そ のうえH cJ 以外の磁気特性が悪化する度合いが大きくな る。とりわけ、80%を下回るという磁化曲線の 角形性SQの悪化が問題である。磁化曲線の角 性がこれほど低くなると、たとえH cJ がやや大きくなったとしても温度特性が劣悪 であり、本発明により作製される製品が目指 している高性能モータ等への応用が期待でき ない。そのため、比較例の試料C-7~C-18は実用 に乏しいと結論することができる。
 (5) Alを1, 3, 10, 30及び50重量%含む(それ以 はDyF 3 )粉末を用いた試料S-2~S-6は、本発明における 界拡散処理による効果を得ることができる 一方、Alを70重量%、DyF 3 を30重量%含む粉末Q-5を用いた比較例の試料C-5 では、粒界拡散処理後、Dyを含む表面層がこ ごとく剥離してしまい、磁石の磁気特性も かった。この試料では、粒界拡散処理のた の加熱中に、表面に脆い層が形成されるこ などにより表面層が剥離し、それゆえDyの 散が効果的に起こらない、と考えられる。
 (6) 試料S-4とS-17は、焼結体基材(A-1)及び粉 の組成(DyF 3 :90%, Al:10%)が共通し、粉末の状態のみが相違 る。即ち、試料S-4で用いられた粉末P-4がDyF 3 の粉末とAlの粉末を混合した混合粉末である に対して、試料S-17で用いられた粉末P-4mが の混合粉末から上述のように作製された合 の粉末である点のみにおいて、試料S-4と試 S-17は相違する。これら試料の磁気特性は、S -4よりもS-17の方がわずかに良い。また、通常 、同じ条件で多くの試料を作製すると試料毎 の特性のばらつきが生じるが、試料S-4とS-17 ついて同じ実験を繰り返し行っても上述のH cJ の向上の効果が再現性よく得られ、且つばら つきが少なかった。更に、基材A-1に代えて基 材A-2、A-3及びB-1を用いた場合について同様の 実験を行った場合にも、粉末P-4よりも粉末P-4 mを使用した方が、H cJ の向上の効果はわずかに大きく、且つばらつ きが少ない。この傾向は、Alを0.2%のみ含む合 金を粉砕した粉末M-1にAlを10%混合した粉末P-8 用いた場合と、この粉末P-8に近い組成を有 る合金を粉砕した粉末P-9を用いた場合の比 によっても確認された。即ち、粉末P-8を用 る場合よりも粉末P-9を用いる方が、H cJ がわずかに高く、且つ多くの試料を作製して も特性のばらつきが少ない。このように、Al 含む粉末とDyを含む粉末を混合して使用す よりも、AlをあらかじめDyを含む物質と溶融 るいは合金化した後に粉砕した粉末を使用 る方が、工業的にすぐれた方法であると言 る。これは、混合粉末を用いた場合には各 分の塗着量や塗着の順番がばらつくのに対 て、溶融あるいは合金化後の粉末ではその うなばらつきが生じないことによると考え れる。




 
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