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Title:
PROCESS FOR PRODUCTION OF OPTICALLY ACTIVE SULFOXIDE COMPOUND USING IRON-SALAN COMPLEX CATALYST
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/111563
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS] To produce an optically active sulfoxide compound which is useful as an intermediate or a starting material for the synthesis of a physiologically active substance such as a pharmaceutical agent, at high optical purity. [MEANS FOR SOLVING PROBLEMS] Disclosed is a process for producing an optically active sulfoxide compound represented by the formula (4) by oxidizing a sulfide compound represented by the formula (3) with an oxidizing agent in the presence of an optically active metal complex represented by the formula (1), (1'), (2) or (2'). Also disclosed is an optically active metal complex.

Inventors:
KATSUKI, Tsutomu (14-4, Kashiieki-Higashi 4-chome Higashi-ku, Fukuoka-sh, Fukuoka 12, 8130012, JP)
香月 勗 (〒12 福岡県福岡市東区香椎駅東4-14-4 Fukuoka, 8130012, JP)
Application Number:
JP2008/054317
Publication Date:
September 18, 2008
Filing Date:
March 10, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NISSAN CHEMICAL INDUSTRIES, LTD. (7-1 Kanda-Nishiki-cho 3-chome, Chiyoda-ku Tokyo, 54, 1010054, JP)
日産化学工業株式会社 (〒54 東京都千代田区神田錦町3丁目7番地1 Tokyo, 1010054, JP)
KATSUKI, Tsutomu (14-4, Kashiieki-Higashi 4-chome Higashi-ku, Fukuoka-sh, Fukuoka 12, 8130012, JP)
International Classes:
C07C315/02; B01J31/22; C07C215/50; C07C317/10; C07C317/14; C07C317/16; C07B53/00; C07B61/00; C07F15/02
Domestic Patent References:
WO2006087874A1
Foreign References:
JPH1072430A
JP2002308845A
JP2004323445A
Other References:
VELUSAMY S. ET AL.: 'Copper-catalyzed oxidation of sulfides to sulfoxides with aqueous hydrogen peroxide' TETRAHEDRON LETTERS vol. 46, no. 22, 2005, pages 3819 - 3822, XP004870436
Attorney, Agent or Firm:
HANABUSA, Tsuneo et al. (Shin-Ochanomizu Urban Trinity2, Kandasurugadai 3-chome, Chiyoda-ku Tokyo 62, 1010062, JP)
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Claims:
式(1)、式(1’)、式(2)、又は式(2’)
{式(1)、式(1’)、式(2)、及び式(2’)中、
 R 1 は、水素原子、ハロゲン原子、C 1-4 アルキル基、C 1-4 アルコキシ基、C 6-12 アリールオキシ基又はC 6-22 アリール基[該アリール基は、無置換であるか、又はC 1-4 アルキル基(該アルキル基は、無置換であるか、またはハロゲン原子で任意に置換されている。)、もしくはC 1-4 アルコキシ基(該アルコキシ基は、無置換であるか、又はC 6-12 アリール基で置換されている。)で置換されており、該C 6-22 アリール基が式(2)、及び式(2’)中の芳香環と軸不斉を形成する場合は、該軸不斉は光学活性でも光学不活性でも良い。]であり、
 R 2 は、水素原子、ハロゲン原子、C 1-4 アルキル基、C 1-4 アルコキシ基、C 6-12 アリールオキシ基又はC 6-12 アリール基であり、
 R 3 は、C 1-4 アルキル基、C 6-18 アリール基又は、2つのR 3 が一緒になって環を形成するC 3-5 の二価の基であり、
 R 4 は、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、C 1-4 アルキル基、C 1-4 アルコキシ基、ニトロ基又はシアノ基であり、
 R 5 は、水素原子又はC 1-4 アルキル基であり、
 Mは鉄原子であり、及び
 Xは、Mとイオン対を形成しうる陰イオンを意味する。}
で表される光学活性金属錯体の存在下、
 式(3)
[式中、R 6 及びR 7 は、相異なり、それぞれC 6-12 アリール基、C 6-12 アリールメチル基(該C 6-12 アリール基及びC 6-12 アリールメチル基は、置換されていないか、又はハロゲン原子、C 1-4 アルキル基、C 1-4 アルコキシ基、C 2-5 アルキルカルボニルオキシ基、C 2-5 アルコキシカルボニル基、ニトロ基、もしくはシアノ基によって置換されている。)、C 1-6 アルキル基(該C 1-6 アルキル基は、置換されていないか、又はハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシル基、もしくはシアノ基によって置換されている。)であるか、R 6 がC 6-12 アリール基でありそのオルト位にC 1-4 アルキル基もしくはC 1-4 アルコキシ基が置換されている場合、R 7 は該置換基と結合して硫黄原子を含む縮合環を形成するC 2-4 の二価の基であってもよい。]で表わされるスルフィド化合物を、酸化剤で不斉酸化することを特徴とする、式(4)
(式中、R 6 及びR 7 は、式(3)において定義されたのと同様の意味を有し、及び
 *で示される硫黄原子の絶対配置は、R又はSである。)
で表される光学活性スルホキシド化合物の製造法。
請求項1に記載の式(1)、式(1’)、式(2)、又は式(2’)で表される光学活性金属錯体の存在下、式(5)
(式中、R 6 及びR 7 は、式(3)において定義されたのと同様の意味を有する。)
で表されるラセミ体もしくは光学純度の低いスルホキシド化合物のうちの一方の光学異性体を酸化剤を用いた選択的酸化により式(6)
(式中、R 6 及びR 7 は、式(5)において定義されたのと同様の意味を有する。)
で表されるスルホン化合物に転換し、これにより速度論的に、式(4)
(式中、R 6 及びR 7 は、式(6)において定義されたのと同様の意味を有し、及び*で示される硫黄原子の絶対配置は、R又はSである。)
で表される光学活性スルホキシド化合物を得ることを特徴とする、光学活性スルホキシド化合物の製造法。
R 6 が、C 6-12 アリール基又はC 6-12 アリールメチル基(該C 6-12 アリール基及びC 6-12 アリールメチル基は、置換されていないか、又はハロゲン原子、C 1-4 アルキル基、C 1-4 アルコキシ基、C 2-5 アルキルカルボニルオキシ基、C 2-5 アルコキシカルボニル基、ニトロ基、もしくはシアノ基によって置換されている)であり、R 7 が、C 1-4 アルキル基であるか、又はR 6 がC 6-12 アリール基でありそのオルト位にC 1-4 アルキル基もしくはC 1-4 アルコキシ基が置換されている場合、R 7 は該置換基と結合して硫黄原子を含む縮合環を形成するC 2-4 の二価の基である、請求項1又は2に記載の光学活性スルホキシド化合物の製造法。
酸化剤として過酸化水素を用いる、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の光学活性スルホキシド化合物の製造法。
式(2)又は式(2’)中、
 R 1 はC 6-22 アリール基[該アリール基は、無置換であるか、又はC 1-4 アルキル基(該アルキル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で任意に置換されている。)、もしくはC 1-4 アルコキシ基(該アルコキシ基は、無置換であるか、又はC 6-12 アリール基で置換されている。)で置換されており、該C 6-22 アリール基が式(2)、又は式(2’)中の芳香環と軸不斉を形成する場合は、該軸不斉は光学活性でも光学不活性でも良い。]であり、
 R 2 は水素原子であり、
 R 3 は2つのR 3 が一緒になって環を形成するテトラメチレン基であり、
 R 4 は水素原子であり、
 R 5 は水素原子又はメチル基であり、
 Xは塩素原子である
ところの光学活性金属錯体の存在下で、反応を行うことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の光学活性スルホキシド化合物の製造法。
R 1 が、式(2)、又は式(2’)中の芳香環と軸不斉を形成するアリール基であり、該軸不斉が光学活性であるところの光学活性金属錯体の存在下で反応を行う、請求項5に記載の光学活性スルホキシド化合物の製造法。
R 1 が1-フェニルナフチル基であるところの光学活性金属錯体の存在下で反応を行う請求項6に記載の光学活性スルホキシド化合物の製造法。
 式(7)
(式(7)中、
 R 3 は、C 1-4 アルキル基、C 6-18 アリール基又は、2つのR 3 が一緒になって環を形成するC 3-5 の二価の基であり、
 R 5 は、水素原子又はC 1-4 アルキル基であり、
 Mは鉄原子であり、
 Xは、Mとイオン対を形成しうる陰イオンを意味する。)
で表され且つビナフチル骨格が光学活性又は光学不活性な光学活性金属錯体、又はそのエナンチオマー。
Description:
鉄サラン錯体触媒を用いた光学 性スルホキシド化合物の製造法

 本発明は、スルフィド化合物を、光学活 鉄サラン錯体触媒の存在下、不斉酸化する とを特徴とする光学活性なスルホキシド化 物の製造法に関する。

 光学活性なスルホキシド化合物は、不斉合 における不斉補助剤として重要な中間体で る。
 光学活性なスルホキシド化合物は、光学活 なアリルアルコール誘導体合成の不斉補助 として使用されている(例えば、特許文献1 照。)。又、光学活性なスルホキシド化合物 、種々の光学活性化合物合成の不斉補助剤 して使用されている(例えば、非特許文献1 び2参照。)。
 さらに、光学活性なスルホキシド化合物部 をもつ医薬品も数多く開発されており、ス フィド化合物を不斉酸化して光学活性なス ホキシド化合物とする技術は医薬品の製造 としても有用である。
 スルフィド化合物から、光学活性なスルホ シド化合物を製造する方法としては、チタ -酒石酸エステルを触媒に使用する反応(例 ば、非特許文献3及び4参照。)、チタン-光学 性ビナフトールを触媒に使用する反応(例え ば、非特許文献5及び6参照。)、メタロポルフ ィリン錯体を触媒に使用する反応(例えば、 特許文献7及び8参照。)、メタロサレン錯体 触媒に使用する反応(例えば、非特許文献9、 10、及び11参照。)等が知られている。
 さらに近年では、酸化剤として過酸化水素 を用いる方法が盛んに研究されている。た えば、酸化剤の過酸化水素を用いて、バナ ウム錯体を触媒に使用する反応(例えば、非 特許文献12、13、14,15及び16参照。)、鉄錯体を 触媒に使用する反応(例えば、非特許文献17、 18及び19参照。)、タングステン錯体を触媒に 用する反応(例えば、非特許文献20参照。)な どが知られている。

特開平7-82195号公報 Chem.Ind.15,636(1994) Acc.Chem.Res.20,72(1987) J.Am.Chem.Soc.106,8188(1984) J.Org.Chem.60,8086(1995) Tetrahedron Lett.33,5391(1992) J.Org.Chem.58,4529(1993) Tetrahedron Lett.23,1685(1982) J.Org.Chem.55,3628(1990) Chem.Lett.1483(1986) Tetrahedron Lett.33,7111(1992) Tetrahedron Lett.35,1887(1994) Synlett,1055-1060(2002) Synlett,161-163(2002) Org.Lett.5,1317-1320(2003) J.Org.Chem,69,8500-8503(2004) Angew.Chem.Int,Ed.,44,7221-7223(2005) Angew.Chem.Int,Ed.,42,5487-5489(2003) Angew.Chem.Int,Ed.,43,4225-4228(2004) Chem.Eur.J.,11,1086-1092(2005) Tetrahedron Asymmetry,14,407-410(2003)

 上記の方法は、いずれも光学活性な金属錯 を触媒として使用した反応であり、大変効 の良い方法である。特に酸化剤として過酸 水素水を用いる反応は、操作性、安全性に れており、原子利用率(アトムエコノミー) 観点からも優れた反応であるといえる。
 しかしながら、上記の過酸化水素を用いた 斉反応においては、いずれも有機溶媒が必 であり、しかも多くの例で環境への負荷の きい塩化メチレンやクロロホルムが用いら ている。

 本発明者は、不斉スルフィド酸化反応につ て鋭意検討を重ねた結果、新規な金属錯体 ある光学活性鉄サラン錯体を見出し、さら 同錯体を触媒として使用することにより、 機溶媒を使用せず水を溶媒として、高収率 高立体選択的にスルフィドの不斉酸化反応 進行することを見出し、本発明を完成する 至った。
 すなわち本発明は、
1.式(1)、式(1’)、式(2)、又は式(2’)
{式(1)、式(1’)、式(2)、及び式(2’)中、
 R 1 は、水素原子、ハロゲン原子、C 1-4 アルキル基、C 1-4 アルコキシ基、C 6-12 アリールオキシ基又はC 6-22 アリール基[該アリール基は、無置換である 、又はC 1-4 アルキル基(該アルキル基は、無置換である 、またはハロゲン原子で任意に置換されて る。)、もしくはC 1-4 アルコキシ基(該アルコキシ基は、無置換で るか、又はC 6-12 アリール基で置換されている。)で置換され おり、該C 6-22 アリール基が式(2)、及び式(2’)中の芳香環と 軸不斉を形成する場合は、該軸不斉は光学活 性でも光学不活性でも良い。]であり、
 R 2 は、水素原子、ハロゲン原子、C 1-4 アルキル基、C 1-4 アルコキシ基、C 6-12 アリールオキシ基又はC 6-12 アリール基であり、
 R 3 は、C 1-4 アルキル基、C 6-18 アリール基又は、2つのR 3 が一緒になって環を形成するC 3-5 の二価の基であり、
 R 4 は、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原 子、C 1-4 アルキル基、C 1-4 アルコキシ基、ニトロ基又はシアノ基であり 、
 R 5 は、水素原子又はC 1-4 アルキル基であり、
 Mは鉄原子であり、
 Xは、Mとイオン対を形成しうる陰イオンを 味する。}
で表される光学活性金属錯体の存在下、
 式(3)
[式中、R 6 及びR 7 は、相異なり、それぞれC 6-12 アリール基、C 6-12 アリールメチル基(該C 6-12 アリール基及びC 6-12 アリールメチル基は、置換されていないか、 又はハロゲン原子、C 1-4 アルキル基、C 1-4 アルコキシ基、C 2-5 アルキルカルボニルオキシ基、C 2-5 アルコキシカルボニル基、ニトロ基、もしく はシアノ基によって置換されている。)、C 1-6 アルキル基(該C 1-6 アルキル基は、置換されていないか、又はハ ロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシル基、も しくはシアノ基によって置換されている。) あるか、R 6 がC 6-12 アリール基でありそのオルト位にC 1-4 アルキル基もしくはC 1-4 アルコキシ基が置換されている場合、R 7 は該置換基と結合して硫黄原子を含む縮合環 を形成するC 2-4 の二価の基であってもよい。]で表されるス フィド化合物を、酸化剤で不斉酸化するこ を特徴とする、式(4)
(式中、R 6 及びR 7 は、式(3)において定義されたのと同様の意味 を有し、及び
*で示される硫黄原子の絶対配置は、R又はSで ある。)
で表される光学活性スルホキシド化合物の製 造法。

2.
 1.記載の式(1)、式(1’)、式(2)、又は式(2’) 表される光学活性金属錯体の存在下、式(5)
(式中、R 6 及びR 7 は、式(3)において定義されたのと同様の意味 を有する。)
で表されるラセミ体のもしくは光学純度の低 いスルホキシド化合物のうちの一方の光学異 性体を酸化剤を用いた選択的酸化により式(6)
(式中、R 6 及びR 7 は、式(5)において定義されたのと同様の意味 を有する。)
で表されるスルホン化合物に転換し、これに より速度論的に、式(4)
(式中、R 6 及びR 7 は、式(6)において定義されたのと同様の意味 を有し、及び*で示される硫黄原子の絶対配 は、R又はSである。)
で表される光学活性スルホキシド化合物を得 ることを特徴とする、光学活性スルホキシド 化合物の製造法。

3.
 R 6 が、C 6-12 アリール基又はC 6-12 アリールメチル基(該C 6-12 アリール基及びC 6-12 アリールメチル基は、置換されていないか、 又はハロゲン原子、C 1-4 アルキル基、C 1-4 アルコキシ基、C 2-5 アルキルカルボニルオキシ基、C 2-5 アルコキシカルボニル基、ニトロ基、もしく はシアノ基によって置換されている)であり R 7 が、C 1-4 アルキル基であるか、又はR 6 がC 6-12 アリール基でありそのオルト位にC 1-4 アルキル基もしくはC 1-4 アルコキシ基が置換されている場合、R 7 が該置換基と結合して硫黄原子を含む縮合環 を形成するC 2-4 の二価の基である、1.又は2.に記載の光学活 スルホキシド化合物の製造法。

4.
 酸化剤として過酸化水素を用いる1.から3.の いずれか1項に記載の光学活性スルホキシド 合物の製造法。

5.
 式(2)又は式(2’)中、
 R 1 はC 6-22 アリール基[該アリール基は、無置換である 、又はC 1-4 アルキル基(該アルキル基は、無置換である 、又はハロゲン原子で任意に置換されてい 。)、もしくはC 1-4 アルコキシ基(該アルコキシ基は、無置換で るか、又はC 6-12 アリール基で置換されている。)で置換され おり、該C 6-22 アリール基が式(2)、又は式(2’)中の芳香環と 軸不斉を形成する場合は、該軸不斉は光学活 性でも光学不活性でも良い。]であり、
 R 2 は水素原子であり、
 R 3 は2つのR 3 が一緒になって環を形成するテトラメチレン 基であり、
 R 4 は水素原子であり、
 R 5 は水素原子又はメチル基であり、
 Xは塩素原子である
ところの光学活性金属錯体の存在下で、反応 を行うことを特徴とする、1.から4.のいずれ 1項に記載の光学活性スルホキシド化合物の 造法。

6.
 R 1 が、式(2)、又は式(2’)中の芳香環と軸不斉を 形成するアリール基であり、該軸不斉が光学 活性であるところの光学活性金属錯体の存在 下で反応を行う、5.に記載の光学活性スルホ シド化合物の製造法。

7.
 R 1 が1-フェニルナフチル基であるところの光学 性金属錯体の存在下で反応を行う6.に記載 光学活性スルホキシド化合物の製造法を提 するものである。

 また本発明は、
8.
 式(7)
(式(7)中、
 R 3 は、C 1-4 アルキル基、C 6-18 アリール基又は、2つのR 3 が一緒になって環を形成するC 3-5 の二価の基であり、
 R 5 は、水素原子又はC 1-4 アルキル基であり、
 Mは鉄原子であり、
 Xは、Mとイオン対を形成しうる陰イオンを 味する。)で表され、ビナフチル骨格が光学 性または光学不活性な光学活性金属錯体、 たはそのエナンチオマーを提供するもので る。

 本発明の方法によれば、式(3)で表されるス フィド化合物を、式(1)、式(1’)、式(2)、又 式(2’)で表される光学活性鉄錯体の存在下 酸化剤を用い酸化することにより、有機溶 を用いず水溶媒を用いて、式(4)で表される 学活性スルホキシド化合物を製造すること できる。
 また、本発明の方法によれば、式(1)、式(1 )、式(2)、又は式(2’)で表される光学活性金 錯体の存在下、式(5)で表されるスルホキシ 化合物のうちの一方の光学異性体を酸化剤 用いた選択的酸化により式(6)で表されるス ホン化合物に転換し、これにより速度論的 、式(4)で表される光学活性スルホキシド化 物を得る反応も、溶媒として有機溶媒を用 ず水溶媒を使用して効率良く為すことがで る。

 本発明の一つの態様は、上記式(1)、(1’) (2)又は(2’)で表される光学活性金属錯体の 在下、式(3)で表されるスルフィド化合物を 化剤で不斉酸化することにより、式(4)で表 れる光学活性スルホキシド化合物を製造す 方法に関するが、その不斉酸化の際、式(4) 表される光学活性スルホキシド化合物のR体 又はS体のどちらが優勢に生成するかは、反 基質の構造、反応に用いる光学活性金属錯 の構造あるいは溶媒の種類など、反応条件 よって異なる。

 また、本発明の別の態様は、上記式(1)、( 1’)、(2)又は(2’)で表される光学活性金属錯 の存在下、式(5)で表されるラセミ体もしく 光学純度の低いスルホキシド化合物のうち 一方の光学異性体を酸化剤を用いて選択的 酸化してスルホン化合物とすることによっ 、式(4)で表される光学活性スルホキシド化 物を製造する方法に関するが、そのスルホ 化合物への酸化において、スルホキシド化 物のR体又はS体のどちらが選択的に酸化さ るかは、反応基質の構造、反応に用いる光 活性金属錯体の構造あるいは溶媒の種類な 、反応条件によって異なる。而して、この 様の製造方法は、上記の選択的酸化により 原料のスルホキシド化合物のうちの一方の 学異性体を式(6)で表されるスルホン化合物 転換し、これにより速度論的に、つまり結 として原料の光学活性スルホキシド化合物 純度を所望の光学活性体が増加するように 化させることにより、(4)で表される光学活 スルホキシド化合物を得るものである。

 以下、更に詳細に本発明を説明する。な 本発明において、「n」はノルマルを、「i はイソを、「s」または「sec」はセカンダリ を、「t」または「tert」はターシャリーを 「c」はシクロを、「o」はオルトを、「m」 メタを、「p」はパラを、「Ph」はフェニル 意味する。

 先ずR 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、Xについて説明する。

 本発明におけるC 1-4 アルキル基としては、メチル基、エチル基、 n-プロピル基,i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブ チル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基等が挙げ られる。好ましくは、メチル基、エチル基で ある。

 C 1-6 アルキル基としては、メチル基、エチル基、 n-プロピル基、c-プロピル基、i-プロピル基、 c-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、sec- チル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、i-ペ チル基、n-ヘキシル基、c-ヘキシル基等が挙 られる。好ましくは、メチル基、エチル基 ある。

 C 1-4 アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキ シ基、n-プロポキシ基,i-プロポキシ基、n-ブ キシ基、i-ブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert- ブトキシ基等が挙げられる。好ましくは、メ トキシ基、エトキシ基である。

 C 2-5 アルキルカルボニルオキシ基としては、メチ ルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオ キシ基、n-プロピルカルボニルオキシ基,i-プ ピルカルボニルオキシ基、n-ブチルカルボ ルオキシ基、i-ブチルカルボニルオキシ基、 sec-ブチルカルボニルオキシ基、tert-ブチルカ ルボニルオキシ基、n-アミルカルボニルオキ 基、i-アミルカルボニルオキシ基、ネオペ チルカルボニルオキシ基等が挙げられる。 ましくは、メチルカルボニルオキシ基、エ ルカルボニルオキシ基である。

 C 2-5 アルコキシカルボニル基としては、メトキシ カルボニル基、エトキシカルボニル基、n-プ ポキシカルボニル基,i-プロポキシカルボニ 基、n-ブトキシカルボニル基、i-ブトキシカ ルボニル基、sec-ブトキシカルボニル基、tert- ブトキシカルボニル基、n-アミロキシカルボ ル基、i-アミロキシカルボニル基、ネオペ チルオキシカルボニル基等が挙げられる。 ましくは、メトキシカルボニル基、エトキ カルボニル基である。

 C 6-12 アリールオキシ基は、炭素数6から12の芳香族 炭化水素が置換したオキシ基であり、例とし てフェニルオキシ基、2-メチルフェニルオキ 基、1-ナフチルオキシ基、2-ナフチルオキシ 基、2-ビフェニリルオキシ基が挙げられる。 ましくは、フェニルオキシ基、1-ナフチル キシ基である。

 C 6-22 アリール基は炭素数6から22の芳香族炭化水素 であり、その中でも、フェニル基、2-メチル ェニル基、2-エチルフェニル基、1-ナフチル 基、2-ナフチル基、2-ビフェニリル基、2-フェ ニル-1-ナフチル基、2-(m-ビフェニリル)-1-ナフ チル基、2-(p-ビフェニリル)-1-ナフチル基(該2- フェニル-1-ナフチル基、2-(m-ビフェニリル)-1- ナフチル基又は、2-(p-ビフェニリル)-1-ナフチ ル基における軸不斉は、光学活性又は光学不 活性である。)が好ましく、さらに好ましく 、フェニル基、2-メチルフェニル基、2-フェ ル-1-ナフチル基である。

 C 6-18 アリール基は炭素数6から18の芳香族炭化水素 であり、その中でも、フェニル基、2-メチル ェニル基、3,5-ジメチルフェニル基、2,4,6-ト リメチルフェニル基、1-ナフチル基、2-ナフ ル基が好ましく、さらに好ましくは、フェ ル基、3,5-ジメチルフェニル基、2,4,6-トリメ ルフェニル基である。

 C 6-12 アリール基は、炭素数6から12の芳香族炭化水 素であり、例としてフェニル基、2-メチルフ ニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、2-ビ ェニリル基が挙げられる。好ましくは、フ ニル基、2-ナフチル基である。
C 6-12 アリールメチル基とは炭素数6から12の芳香族 炭化水素が置換したメチル基であり、例とし て、ベンジル基、1'-メチルフェニルメチル基 、1'-ナフチルメチル基、2'-ナフチルメチル基 、2'-ビフェニルメチル基が挙げられる。
好ましくは、ベンジル基、1'-ナフチルメチル 基である。

 ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原 、臭素原子、ヨウ素原子である。

 2つのR 3 が一緒になって環を形成する場合のC 3-5 の二価の基としては、トリメチレン基、テト ラメチレン基、ペンタメチレン基が挙げられ る。好ましくは、テトラメチレン基、ペンタ メチレン基であり、さらに好ましくはテトラ メチレン基である。

 R 6 がC 6-12 アリール基でありそのオルト位にC 1-4 アルキル基もしくはC 1-4 アルコキシ基が置換している場合に、R 7 が該置換基と結合して硫黄原子を含む縮合環 を形成するC 2-4 の二価の基としては、ジメチレン基、ジメチ レンオキシ基、トリメチレン基、トリメチレ ンオキシ基、テトラメチレン基、テトラメチ レンオキシ基等が挙げられる。好ましくは、 ジメチレン基、ジメチレンオキシ基、トリメ チレン基である。

 Xの塩を形成しうる陰イオンとしては、OH - 、F - 、Cl - 、Br - 、I - 、CH 3 CO 2 - 、PF 6 - 、ClO 4 - 、BF 4 - 、CO 3 2- 、SO 4 2- 、PO 4 3- 等が挙げられる。

 次に、不斉スルフィド酸化反応について説 する。
 式(3)で表されるスルフィド化合物のうち、 換基R 6 とR 7 の組み合わせによる特に好ましいスルフィド 化合物としては、メチル フェニル スルフ ド、エチル フェニル スルフィド、メチル o-トリル スルフィド、メチル p-トリル ス フィド、メチル o-ニトロフェニル スルフ ド、メチル p-ニトロフェニル スルフィド メチル o-クロルフェニル スルフィド、メ ル p-クロルフェニル スルフィド、メチル o-ブロモフェニル スルフィド、メチル p-ブ ロモフェニル スルフィド、メチル o-メトキ シフェニル スルフィド、メチル p-メトキシ フェニル スルフィド、エチル o-ニトロフェ ニル スルフィド、メチル 1-ナフチル スル ィド、メチル 2-ナフチル スルフィド、メ ル 2-ピリジル スルフィド、メチル ベン ル スルフィド、エチル ベンジル スルフ ド等が挙げられる。

 酸化剤としては、ヨードシルベンゼン、ヨ ドシルメシチレン、ヨードソ安息香酸、次 塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム 過酸化水素等が挙げられ、好ましくは過酸 水素が挙げられる。
 酸化剤の使用量としては、式(1)のスルフィ 化合物に対して1~20倍モルの範囲、好ましく は1~10倍モルの範囲がよい。

 式(1)、式(1’)、式(2)、及び式(2’)で表さ る光学活性鉄錯体のうち、置換基の組み合 せによる特に好ましい触媒全体の構造とし は下記の光学活性鉄錯体及びこれらのエナ チオマーが挙げられる。

 光学活性金属錯体の使用量としては、式(3) スルフィド化合物に対して0.01~50モル%の範 、好ましくは、0.1~10モル%の範囲がよい。
 反応溶媒としては、反応に関与しないもの あれば特に制限はなく、例えば、水、アセ ニトリル、プロピオニトリル、ブチロニト ル等のニトリル類、アセトン、メチルエチ ケトン、メチルイソブチルケトン等のケト 類、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシ レン、クロルベンゼン、フルオロベンゼン o-ジクロルベンゼン等の芳香族炭化水素類 n-ヘキサン、シクロヘキサン、n-オクタン、n -デカン等の脂肪族炭化水素類、酢酸メチル 酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、 クロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭 等のハロゲン化炭化水素類、テトラヒドロ ラン(THF)、ジエチルエーテル、t-ブチルメチ エーテル、ジメトキシエタン等のエーテル 、メタノール、エタノール、1-プロパノー 、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノ ル、イソブタノール、シクロヘキサノール のアルコール類等が挙げられ、好ましくは 水が挙げられる。

 水を溶媒として反応する場合は、水に無機 もしくは有機塩を溶解させてもよい。
 更に、これらの反応溶媒は、単独または組 せて使用することもできる。

 酸化剤の添加方法としては、一括添加、分 添加又は連続添加が挙げられる。分割添加 は、用いる酸化剤を複数回に分けて添加す 方法であり、分割は等分でも非等分でも良 、分割の回数は2~100回の範囲が好ましい。
 酸化剤は固体で投入しても、溶媒に溶解さ て投入しても良い。酸化剤として過酸化水 を用いる場合は水溶液として投入すること 望ましい。その水溶液の濃度は必要に応じ 選択できるが、0.1から70質量%が好ましく、 ましくは、3から60質量%、より好ましくは10 ら40質量%である。

 反応温度としては、水溶媒以外の場合は 通常-50℃~60℃の範囲、好ましくは-20℃~40℃ 範囲がよく、特に、溶媒が水の場合は、0℃ ~40℃の範囲がよい。

 反応時間は、使用する式(3)のスルフィド 合物、式(1)、式(1’)、式(2)、及び式(2’)で される光学活性金属錯体及び酸化剤の種類 もよるが、通常0.1から1000時間であり、より 一般的には0.1から96時間である。

 反応終了後は公知の方法により、目的と る光学活性スルホキシド化合物を単離する とが出来る。単離方法の例としては、反応 の混合物から適当な溶媒により目的物を抽 し、溶媒を減圧濃縮して、シリカゲル等を いたクロマトグラフィー、蒸留、又は晶析 の操作により、式(4)の光学活性スルホキシ 化合物を得る方法などが挙げられる。

 得られた目的物の光学純度は、光学活性 ロマトグラフィー分析や旋光度分析によっ 測定することができる。

 また、同様の金属錯体および反応系を用 て、ラセミのスルホキシド化合物を選択的 スルホン化合物へと酸化することができる すなわち、動的速度論分割により、光学活 なスルホキシドを得ることができる。

 以下、実施例により更に詳しく説明する 、本発明はこれらに限定されるものではな 。

実施例1
サランリガンド(5)の合成
 (R,R)-1,2-シクロヘキサンジアミン硫酸塩(212mg ,1mmol)と、Tetrahedron50,11827-11838(1994)記載の方法 合成された(aR)-3-ホルミル-2-ヒドロキシ-2’- フェニル-1,1’-ビナフチル(748mg,2mmol)のテトラ ヒドロフラン/メタノール(30mL/6mL)溶液に炭酸 リウム(138mg,1mmol)を加えた。10時間攪拌した 、水素化ホウ素ナトリウム(76mg,2mmol)を加え 。さらに5時間攪拌した後、塩化アンモニウ ム水溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出し た。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ 、セライトでろ過した。濾液を減圧下濃縮し 、シリカゲルカラム(n-ヘキサン/酢酸エチル=1 /1)でクロマトグラフィー精製することで、サ ランリガンド(5)を定量的に得た。
 IR(KBr):3053,2928,2855,1626,1597,1499,1437,1354,1252,1113, 822,760,700cm -1 ;
  1 H NMR:δ7.98(d,2H,J=8.3Hz),7.90(d,2H,J=8.3Hz),7.68-7.58(m,4 H),7.41-6.94(m,24H),4.00(ABq,4H,J=14.3Hz),2.34-2.23(m,2H),1. 93-1.80(m,2H),1.60-1.48(m,2H),1.19-1.05(m,2H),0.96-0.82(m,2H );
  13 C NMR:δ153.2,142.1,140.0,134.1,132.9,132.8,131.4,128.7,127 .9,127.8,123.6,127.3,127.0,126.4,126.3,126.0,125.8,125.5,125 .1,124.8,122.7,119.3,59.9,50.5,30.5,24.1;
 TOFMS(time-of-flight mass spectrometry:飛行時間型 量分析装置):[C 60 H 50 N 2 O 2 +H + ]計算値:m/z=831.3945.実測値:m/z=831.3950.

実施例2
サランリガンド(6)の合成
 サランリガンド(5)(210mg,0.25mmol)のアセトニト リル(5mL)溶液に37%ホルムアルデヒド水溶液(0.2 mL,2.46mmol)と酢酸(0.6mL)を室温下加えた。20分間 攪拌した後、水素化ホウ素ナトリウム(47mg,1.2 4mmol)を加えた。さらに12時間攪拌した後、減 下アセトニトリルを留去し、残渣に2M水酸 ナトリウム水溶液(0.5mL)を加えた。酢酸エチ で抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで 燥させた。ろ過した後、溶液を減圧下濃縮 、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n- キサン/酢酸エチル=5/1)で精製し、サランリ ンド(6)を得た(151mg,69%)。
 IR(KBr):3053,2930,2856,1626,1593,1501,1464,1435,1346,1250, 1026,941,820,754,700cm -1 ;
  1 H NMR:δ7.88(d,4H,J=8.3Hz),7.61-7.50(m,4H),7.44-7.36(m,4H), 7.33-7.00(m,12H),6.93(d,2H,J=8.3Hz),6.75-6.67(m,2H),6.63-6.5 5(m,4H),3.93(ABq,4H,J=13.4Hz),2.76-2.66(m,2H),2.02-1.94(m,2H ),1.92(s,6H),1.84-1.73(m,2H),1.31-1.03(m,4H);
  13 C NMR:δ153.6,140.5,134.2,133.0,132.7,131.8,128.4,128.3,127 .8,127.6,127.4,127.3,126.8,126.6,125.8,125.7,125.1,124.8,123 .8,122.4,118.9,62.2,59.4,34.4,25.6;
 TOFMS.[C 62 H 54 N 2 O 2 +H + ]計算値:m/z=859.4258.実測値:m/z=859.4258.

実施例3
サランリガンド(7)合成法
 (S,S)-1,2-シクロヘキサンジアミン硫酸塩(212mg ,1mmol)と(aR)-3-ホルミル-2-ヒドロキシ-2’-フェ ル-1,1’-ビナフチル(748mg,2mmol)から、サラン ガンド(5)の合成法と同様の方法にてサラン ガンド(7)を得た。
 IR(KBr):3314,3051,2932,2855,1626,1597,1495,1429,1354,1252, 1113,822,764,748,700cm -1 ;
  1 H NMR:δ7.96(d,2H,J=8.5Hz),7.88(d,2H,J=8.3Hz),7.70(d,2H,J=7 .8Hz),7.62(d,2H,J=8.5Hz),7.48(s,2H),7.39-7.32(m,2H),7.28-6.9 5(m,2OH),4.10(ABq,4H,J=14.0Hz),2.13-2.00(m,2H),1.74-1.53(m,4 H),1.00-0.67(m,4H);
  13 C NMR:δ153.3,142.5,139.2,134.6,133.0,132.8,131.4,128.8,128 .1,127.9,127.7,127.4,127.3,127.2,127.1,126.6,126.2,126.1,126 .0,125.4,124.9,124.5,122.6,118.8,58.0,48.9,29.6,24.5;
 TOFMS.[C 60 H 50 N 2 O 2 +H + ]計算値:m/z=831.3945.実測値:m/z=831.3945.

実施例4
サランリガンド(8)合成法
 サランリガンド(7)(831mg,1.0mmol)のテトラヒド フラン(30mL)溶液に60%油性水素化ナトリウム( 88mg,2.2mmol)を0℃で加え、1時間攪拌した。ヨウ 化メチル(190μL,3.1mmol)を加え1時間攪拌した。 化アンモニウム水溶液を加えてクエンチし 酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸 トリウムで乾燥させ、セライトろ過した。 液を減圧下濃縮し、モノNメチル化生成物を 得た。
 この生成物をアセトニトリルに溶解させ、3 7%ホルムアルデヒド水溶液(0.8mL,10mmol)と酢酸(2 .5mL)を加えた。20分間攪拌した後、水素化ホ 素ナトリウム(170mg,4.5mmol)を加え、12時間攪拌 した後、アセトニトリルを減圧下留去し、2M 酸化ナトリウム水溶液を加えた。酢酸エチ で抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで 燥させた。ろ過した後、溶液を減圧下濃縮 、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n- キサン/酢酸エチル=5/1)で精製し、サランリ ンド(8)を得た(784mg,91%)。
 IR(KBr):3053,2930,2855,1624,1597,1497,1435,1340,1250,1028, 941,819,760,746,700cm -1 ;
  1 H NMR:δ7.95-7.87(m,4H),7.59(d,2H,J=8.5Hz),7.49(d,2H,J=7.8H z),7.39-6.85(m,24H),3.91(ABq,4H,J=13.2Hz),2.74-2.62(m,2H),2. 05(s,6H),2.01-1.65(m,4H),1.33-0.98(m,4H);
  13 C NMR:δ153.2,142.1,139.8,133.9,133.0,132.7,131.7,128.7,128 .2,128.1,127.7,127.6,127.5,127.3,126.9,126.6,126.0,12.9,125. 6,125.4,124.7,124.2,122.4,118.8,62.7,58.0,35.0,25.4;
 TOFMS.[C 62 H 54 N 2 O 2 +H + ]計算値:m/z=859.4258.実測値:m/z=859.4230.

実施例5
錯体調製法
 リガンド(5)、(6)、(7)又は(8)(各0.2mmol)のエタ ール(30mL)溶液に二塩化鉄(0.2mmol)を室温下加 、1.5時間攪拌した後減圧濃縮した。濃縮物 200mgを直径3cm、長さ5cmのフラッシュクロマ グラフィー(シリカゲル:塩化メチレン/メタ ール=19/1)で精製することにより、対応する 体(1)、(2)、(3)又は(4)をそれぞれ得た。

錯体(1)
紫色固体; 
 IR(KBr):3260,3053,2936,2860,1620,1595,1495,1421,1356,1265, 1207,1144,1115,1028,951,823,752,702cm -1 ;
 TOFMS.[M + -Cl]計算値:m/z=884.3061.実測値:m/z=884.3074.
錯体(2)
紫色固体; 
 IR(KBr):3051,2930,2856,1622,1593,1495,1431,1352,1254,1146, 1111,1026,941,819,748,700cm -1 ;
 TOFMS.[M + -Cl]計算値:m/z=912.3374.実測値:m/z=912.3327.
錯体(3)
紫色固体; 
 IR(KBr):3234,3049,2936,2858,1618,1593,1493,1450,1418,1352, 1259,1113,951,885,820,746,700cm -1 ;
 TOFMS.[M + -Cl]計算値:m/z=884.3061 実測値:m/z=884.3057.
錯体(4)
紫色固体;
 IR(KBr):3051,2932,2858,1618,1593,1495,1450,1420,1354,1263, 1113,951,820,746,700cm -1 ;
 TOFMS.[M + -Cl]計算値:m/z=912.3374 実測値:m/z=912.3334.

実施例6
 鉄-サラン錯体触媒を用いたスルフィドの不 斉酸化
 錯体(4)(1.9mg,1mol%)をシュレンク管に量りとり 、スルフィド(0.2mmol)を加えた。水(0.5mL)を加 、20℃で10分間攪拌した。30%過酸化水素水(33 L,1.5eq)を加え、室温下3時間攪拌した。反応 合液に水5mLを加え、酢酸エチルで抽出した 有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた にろ過し、減圧下濃縮した。濃縮物をシリ ゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル) で精製することで、対応するスルホキシドを 得た。
 光学純度はHPLC分析によって決定した。
 同様にして、表1と表2に記載の実験を実施 た。結果を下表に示す。

(S)-フェニルメチルスルホキシド
無色油状物;96%ee;DAICEL CHIRALCEL OB-H,ヘキサン/ ソプロパノール=80/20,流速=0.8mL min -1 ,t s =13.9min,t R =25.0min;
  1 H NMR:δ7.69-7.63(m,2H),7.57-7.48(m,3H),2.73(s,3H).

(S)-p-トリルメチルスルホキシド(実験番号1)
無色固体;96%ee;DAICEL CHIRALCEL OB-H,ヘキサン/イ プロパノール=50/50,流速=0.5mL min -1 ,t s =10.2min,t R =16.9min;
  1 H NMR:δ7.55(d,2H,J=8.0Hz),7.34(d,2H,J=8.0Hz),2.73(s,3H),2. 42(s,3H).

(S)-p-メトキシフェニルメチルスルホキシド( 験番号2)
無色油状物;95%ee;DAICEL CHIRALCEL OB-H,ヘキサン/ ソプロパノール=50/50,流速=0.5mL min -1 ,t s =13.5min,t R =23.2min;
  1 H NMR:δ7.63-7.56(m,2H),7.07-7.00(m,2H),3.86(s,3H),2.70(s,3 H).

(S)-p-クロロフェニルメチルスルホキシド(実 番号3)
無色油状物;94%ee;DAICEL CHIRALCEL OB-H,ヘキサン/ ソプロパノール=80/20,流速=0.5mL min -1 ,t s =18.1min,t R =27.8min;
  1 H NMR:δ7.64-7.57(m,2H),7.55-7.49(m,2H),2.73(s,1H).

(S)-o-クロロフェニルメチルスルホキシド(実 番号4)
無色油状物;96%ee;DAICEL CHIRALCEL OB-H,ヘキサン/ ソプロパノール=80/20,流速=0.5mL min -1 ,t s =16.6min,t R =29.1min;
  1 H NMR:δ7.96(dd,1H,J=1.2,7.8Hz),7.55(t,1H,J=7.3Hz),7.51-7.3 6(m,2H),2.84(s,3H).

(S)-o-メトキシフェニルメチルスルホキシド( 験番号5)
無色油状物;95%ee;DAICEL CHIRALCEL OB-H,ヘキサン/ ソプロパノール=80/20,流速=0.5mL min -1 ,t s =18.2min,t R =36.3min;
  1 H NMR:δ7.83(dd,1H,J=1.7,7.8Hz),7.49-7.42(m,1H),7.23-7.16(m ,1H),6.93(d,1H,J=8.1Hz),3.90(s,3H),2.78(s,3H).

(S)-ベンジルメチルスルホキシド(実験番号6)
無色固体;87%ee;DAICEL CHIRALCEL OB-H,ヘキサン/イ プロパノール=80/20,流速=0.5mL min -1 ,t S =22.9min,t R =29.5min;
1 H NMR:δ7.48-7.23(m,5H),4.07(d,1H,J=12.9Hz),3.92(d,1H,J=12. 7Hz),2.46(s,3H).

(S)-フェニルエチルスルホキシド(実験番号7)
無色油状物;81%ee;DAICEL CHIRALCEL OD-H,ヘキサン/ ソプロパノール=90/10,流速=0.5mL min -1 ,t R =20.2min,t S =28.0min;
  1 H NMR:δ7.66-7.58(m,2H),7.57-7.47(m,3H),2.96-2.85(m,1H),2.8 2-2.71(m,1H),1.20(t,3H,J=7.4Hz).

実施例7
 鉄サラン錯体触媒を用いたラセミスルホキ ドの動的速度論分割
 錯体(4)(1.9mg,1mol%)をシュレンク管に量りとり 、ラセミのフェニルメチルスルホキシド(28mg, 0.2mmol)を加えた。水(0.5mL)を加え、20℃で10分 攪拌した。30%過酸化水素水(9μL,0.4eq)を加え 室温下3時間攪拌した。反応混合液に水(5mL) 加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無 硫酸ナトリウムで乾燥された後にろ過し、 圧下濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラム ロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製するこ とで、フェニルメチルスルホンを6.5mg(21%収率 )得、フェニルメチルスルホキシド22.1mg(79%)を 回収した。HPLC分析により光学純度を測定し ところS体12%eeであった。