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Patent Searching and Data


Title:
PROCESS FOR PRODUCTION OF POLYVALENT ARALKYL ALCOHOL
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/031532
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a method for producing a polyvalent aralkyl alcohol by hydrolyzing an aralkyl halide having two or more haloalkyl groups. The aralkyl alcohol is produced by: mixing an aralkyl halide with a high-temperature/high-pressure water having a temperature of 150 to 350°C and a pressure of 0.5 to 50 MPa at a molar ratio of the aralkyl halide to the high-temperature/high-pressure water of 1:(5 to 10000) under a pressure equal to or higher than the saturated vapor pressure of the high-temperature/high-pressure water so that the temperature of the resulting mixture becomes 150 to 350°C; and hydrolyzing the resulting mixture at a temperature of 150 to 350°C without using any catalyst. When an apparatus shown in Fig. 1 is used, pure water (1) is feed into a heating unit (5) by means of a pump (2) at a predetermined flow rate so as to convert the pure water into a high-temperature/high-pressure water, while a solution of an aralkyl halide in a vessel (3) is mixed with the high-temperature/high-pressure water by means of a pump (4), and the mixture is introduced into a reactor (6) where the reaction is carried out.

Inventors:
SHICHIJO YASUJI (JP)
BANNO KEIJI (JP)
KATAYAMA ATSUHIKO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/065755
Publication Date:
March 12, 2009
Filing Date:
September 02, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NIPPON STEEL CHEMICAL CO (JP)
SHICHIJO YASUJI (JP)
BANNO KEIJI (JP)
KATAYAMA ATSUHIKO (JP)
International Classes:
C07C29/124; C07C33/22; C07C33/26
Foreign References:
JPS4225064B1
JPH09208510A1997-08-12
Attorney, Agent or Firm:
NARUSE, Katsuo et al. (TKK Nishishinbashi Bldg. 11-5, Nishi-shinbashi 2-chome, Minato-k, Tokyo 03, JP)
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Claims:
 ハロアルキル基を2つ以上有するアラルキルハライドと150℃~350℃の高温高圧水を、高温高圧水の飽和蒸気圧以上の圧力下で混合して150℃~350℃の温度とし、150℃~350℃の温度、無触媒で加水分解することを特徴とする多価アラルキルアルコールの製造方法。
 高温高圧水の圧力が0.5MPa~50MPaである請求項1に記載の多価アラルキルアルコールの製造方法。
 アラルキルハライドと高温高圧水とのモル比率が、1:5~10000の範囲である請求項1に記載の多価アラルキルアルコールの製造方法。
 アラルキルハライドと高温高圧水を、半連続式又は連続式の高温高圧反応装置に導入して、0.001秒~30分間接触させ、加水分解反応を行う請求項1に記載の多価アラルキルアルコールの製造方法。
 アラルキルハライドを、加水分解反応に不活性な溶媒に溶解又はスラリー状態にして、高温高圧反応装置に導入する請求項4記載の多価アラルキルアルコールの製造方法。
 アラルキルハライドが、少なくとも下記一般式1)~3)で表される化合物のいずれか一種である請求項1記載の多価アラルキルアルコールの製造方法。
(nは2~4の整数である) 
(nは0~4、mは0~4、n+mは2~4の整数である)

(nは0~4、mは0~4、n+mは2~4の整数である)
Description:
多価アラルキルアルコールの製 方法

 本発明は、ハロアルキル基を2つ以上有す るアラルキルハライドを無触媒で加水分解し て多価アラルキルアルコールを製造する方法 に関するものである。

 アラルキルハライドからのアラルキルア コールの合成方法としては、特許文献1、2 アセチル化物を経由して、アルカリ触媒に り加水分解を行う方法が提案されている。 許文献3、4にアルカリ触媒として、ギ酸塩や 炭酸塩を使用する方法が提案されている。し かしながら、これらの方法では、アラルキル ハライドの等量以上のアルカリ触媒を用いる ため、精製する塩を含む多量の廃液処理が必 要であり、問題であった。

 これを解決する方法として、特許文献5、 6にはモノアラルキルハライドであるベンジ クロライドからのベンジルアルコールの製 において、アルカリ触媒を用いず、80℃~180 に加温して加水分解する方法が提案されて る。しかし、これらの文献は、加水分解反 速度が遅く、高温を必要とするために分解 応や高分子化反応等の副反応が起こりやす 一分子中に2以上のアラルキルハライドを持 化合物を高転化率で加水分解し、高収率で 価のアラルキルアルコール類を製造する方 を教えるものではない。

特開昭50-116432号公報

特開平9-208510号公報

特公平4-5657号公報

特公昭63-38332号公報

特許第3807683号公報

特許第3835871号公報

 本発明は、ハロアルキル基を2つ以上有す るアラルキルハライドから、多価のアラルキ ルアルコールを簡便に短時間で製造する方法 を提供することを目的とする。

 本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、 単な合成プロセスで、種々の多価アラルキ アルコールを製造することができる方法を 発することを目的として鋭意検討を積み重 た結果、ハロアルキル基を2つ以上有するア ラルキルハライドを、高温高圧水の飽和蒸気 圧以上の圧力下で接触させることにより、無 触媒で短時間に加水分解させて多価アラルキ ルアルコールを製造する方法を見出し、本発 明を完成するに至った。

 本発明は、ハロアルキル基を2つ以上有す るアラルキルハライドと150℃~350℃の高温高 水を、高温高圧水の飽和蒸気圧以上の圧力 で混合して150℃~350℃温度とし、150℃~350℃温 度、無触媒で加水分解することを特徴とする 多価アラルキルアルコールの製造方法に関す る。

 本発明の多価アラルキルアルコールの製造 法においては、次の実施態様の1以上を有す ることが望ましい。
1) 高温高圧水の圧力が0.1MPa~50MPaであること
2) アラルキルハライドと高温高圧水とのモ 比率が、1:5~10000の範囲であること。
3) アラルキルハライドと高温高圧水を、半 続式又は連続式の高温高圧反応装置に導入 て、0.001秒~30分間接触させ、加水分解反応を 行うこと。
4) アラルキルハライドを、加水分解反応に 活性な溶媒に溶解するか又はスラリー状態 して、半連続式又は連続式の高温高圧反応 置に導入すること。
5) アラルキルハライドがハロメチル基を2つ 上有するアラルキルハライドであること。
6) アラルキルハライドが、下記一般式1)~3)で 表される化合物のいずれか一種を含むもので あること。

(nは2~4の整数である) 
(nは0~4、mは0~4、n+mは2~4の整数である)
(nは0~4、mは0~4、n+mは2~4の整数である)

図1は、本発明の製造方法で用いる流通 式高温高圧反応装置の一例を示す。

 符号の説明
 1 :純水、2 :純水ポンプ、3 :原料容器、4 : ポンプ、5 :加熱装置、6 :反応装置、7 :反応 液冷却部、8 :背圧弁、9 :反応液受器

 次に、本発明の多価アラルキルアルコール 製造方法について更に詳細に説明する。
 本発明においては、ハロアルキル基を2つ以 上有するアラルキルハライドを高温高圧水に より加水分解して多価のアラルキルアルコー ルを製造する。

 本発明で使用するアラルキルハライドは、A r-(C n H 2n X) m で表される。ここで、Arはm価の芳香族基であ り、nは1以上の整数であり、mは2以上の整数 あり、Xはハロゲンである。好ましくは、Ar 2~4価の1~2環の芳香族炭化水素基であり、nは1 であり、mは2~4の整数であり、Xは塩素である

 本発明の製造方法で使用されるアラルキ ハライドは、限定されるものではないが、 えば、反応速度が遅く高温での分解反応や 分子化反応等の副反応が進行しやすい2つ以 上のハロアルキル基を有する上記式1)~3)に示 れる化合物やその混合物等が好ましい化合 として例示される。

 具体的なハロアルキル基を2つ以上有する アラルキルハライドの例としては、下記(化 物1)~(化合物8)が挙げられるが、これらに限 されるものではない。

 加水分解反応は高温高圧水と混合して行 。高温高圧水としては、150~350℃、圧力0.5~50 MPa、好適には、180~300℃、圧力1~30MPaの高温高 水が用いられる。150℃未満では反応が遅く 用的ではなく、350℃を超えると重合等の副 応が起こりやすい。そして、高温高圧水は 記温度における飽和蒸気圧以上の圧力下で 用する。飽和蒸気圧未満の圧力の場合、重 等の副反応が著しく促進され好ましくない

 また、飽和蒸気圧以上の高温高圧水とす ことで、水の比誘電率を50以下とすること でき、比誘電率が小さい有機物との親和性 向上し均一状態となり、ハロアルキル基を2 以上有するアルキルハライドの加水分解反 を促進し、重合等の副反応を抑制すると考 られる。以下、ハロアルキル基を2つ以上有 するアルキルハライドを、単にアルキルハラ イドともいう。

 加水分解反応は、アラルキルハライドと 温高圧水の混合液を反応装置に導入して、 定時間接触させ行う。この場合、導入する ラルキルハライドと高温高圧水のモル比率 、アラルキルハライド1モルに対して、水( 温高圧水)5~10000モルが好ましく、10~1000モル より好ましい。水が5倍モル未満ではアルキ ハライドの濃度が高く副反応が起こりやす なり、10000倍モルを超えると経済的に不利 ある。なお、ハロアルキル基を5つ以上有す アルキルハライドである場合は、ハロアル ル基1モルに対して、水1倍モル以上を使用 ることがよい。

 本発明の製造方法では、配管の洗浄、高 高圧水とアラルキルハライドとの混合状態 改善、送液性の改善の目的等により、任意 割合で不活性な溶媒又は水を使用し、アラ キルハライドを溶解、又はスラリー状態に て導入することができる。具体的には、メ ノール、エタノール、ジメチルホルムアミ 、ジメチルアセトアミド、DMSO等の極性有機 溶媒、トルエン、ヘキサン等の無極性有機溶 媒、及び水を用いることができる。なお、反 応系には加水分解触媒は存在させない。

 導入するアラルキルハライド又はこれを む溶液の温度は、加温されていることが高 高圧水と混合後の混合液の温度を下げ過ぎ いために好ましいが、アラルキルハライド はこれを含む溶液中の溶媒の沸点温度を超 ないことがよい。混合後の混合液の温度は 高温高圧水が大過剰に使用される場合は、 ぼ高温高圧水の温度となる。しかし、高温 圧水が5倍モル程度と少量であり、アラルキ ルハライドが溶媒を含む場合は、導入するア ラルキルハライド又はこれを含む溶液の温度 によって大きく変動する。このような場合は 、導入するアラルキルハライド又はこれを含 む溶液の温度を高温高圧水の温度に近づける か、高温高圧水の温度を高くして、混合後に おいても反応温度を保持するようにする。そ して、混合又は反応装置へ導入直後において 、反応が開始するようにする。反応温度は、 150~350℃、好適には、180~300℃である。この反 は実質的に液相で生じるように加圧される

 上記反応の反応時間は、反応温度、圧力 の反応条件、反応装置の種類や攪拌効率に よるが、0.001秒から30分であり、好ましくは 0.01秒から10分、より好ましくは0.1秒から5分 ある。反応時間が短すぎると転化率が低く 長すぎると重合、分解等の副反応が進行し かつ経済的にも不利である。なお、反応時 が長い場合は、反応混合物の温度を保持又 上昇させるための手段を設け、それにより 度調整することもできる。

 この反応に使用する反応装置としては、 えば、バッチ式の高温高圧反応装置、半連 式又は連続式の高温高圧反応装置を使用す ことができるが、好ましくは、半連続式又 連続式の高温高圧反応装置が生産効率の面 好ましい。半連続式又は連続式の高温高圧 応装置を用い、高温高圧水とアラルキルハ イドを混合することにより、短時間で反応 度に加熱され、短時間で加水分解反応が完 する。このため、重合等の副反応が阻害さ る。半連続式又は連続式の高温高圧反応装 を用いる場合、接触時間(滞留時間)を短く またその分布を小さくするために、流通式 型の高温高圧反応装置を用いることがより ましい。流通式管型の高温高圧反応装置を い、接触時間(滞留時間)を短く、またその分 布を小さくすることにより、熱履歴をより均 一とすることができ、重合等の副反応を抑制 することができる。

 アラルキルハライドを加水分解すること より、対応する多価アラルキルアルコール 得ることができる。

 前記式1)~3)のアラルキルハライドを使用 て対応する多価アラルキルアルコールを得 場合の反応式を式4)~6)に示す。式中、n及びm 式1)~3)のn及びmと同じ意味を有する。

 本発明では、アラルキルハライドの種類 びその使用量に応じて、高温高圧水の温度 び圧力条件、有機溶媒の種類及び割合、反 時間等を最適化することにより、短時間で 効率良く、対応する多価アラルキルアルコ ルを製造することができる。

 以下に、実施例に基づいて本発明を具体 に説明するが、本発明はこれら実施例によ て何ら限定されるものではない。

 反応装置として図1に示す装置を使用した 。純水1をポンプ2により所定流量で加熱装置5 に送液し、所定温度と圧力の高温高圧水とし 、これを反応器6に導入させる。一方、容器3 のアラルキルハライドの溶液をポンプ4で高 温高圧水と混合し、反応器6に導入させて反 を行う。反応器6から流出する反応液は反応 冷却部7により冷却され、反応液受器9に貯 される。反応圧力は反応液冷却部7の後方に かれた背圧弁8で制御する。反応液受器9に 留された反応液を、均一にサンプリングし ジメチルホルムアミドで均一溶液とし、内 標準法によるガスクロマトグラフィーによ 、分析を行う。ここで、容器3及び反応器6は 加熱手段を有していてもよいが、本実施例で は加熱は行わない。断熱材により保温される 。したがって、高温高圧水へアラルキルハラ イドの溶液を混合した直後の混合液の温度と 反応器内温度はほぼ同じである。

 原料のアラルキルハライドとしては、上 化合物1~8から選択される化合物を使用した そして、得られるアラルキルアルコールは 原料のアラルキルハライド中の塩素がOHと った構造のアラルキルアルコールである。

実施例1
 加熱装置5により温度、圧力を調整した高温 高圧水を、反応器6に導入、流通させた。そ 後、化合物1(p-ジクロロジメチルベンゼン)の 8重量%ジメチルホルムアミド溶液(常温)を反 器6に導入、混合し、反応を行った。混合後 温度及び反応器6の内部温度が200℃、圧力10M Paとなるように、流通させる高温高圧水の温 、圧力を加熱装置5により調整した。加熱装 置5から流出する高温高圧水の温度、圧力は25 2℃、10MPaであった。また、反応時間は38秒(平 均滞留時間)であり、水/化合物1のモル比は270 であった。得られた反応液について、ガスク ロマトグラフィーにより、分析を行った。転 化率98.7%、p-ジ(ヒドロキシメチル)-ベンゼン 収率83.4%(選択率84.5%)、不明ピーク成分4.2%、 の他はガスクロマトグラフィー未検出であ た。

実施例2
 化合物1の代わりに、化合物4を使用して、 施例1と同様に反応を行った。
 転化率99.9%、4,4'-ジ(ヒドロキシメチル)-ビフ ェニルの収率84.3%(選択率84.4%)、不明ピーク成 分3.3%、その他はガスクロマトグラフィー未 出であった。

実施例3
 反応器の内部温度を200℃、5MPaとし、化合物 1の8重量%ジメチルホルムアミド溶液の代わり に、化合物4の5重量%スラリー水溶液とした以 外は実施例1と同様に反応を行った。
 転化率100%、4,4'-ジ(ヒドロキシメチル)-ビフ ニルの収率79.8%(選択率79.8%)、不明ピーク成 5.2%、その他はガスクロマトグラフィー未検 出であった。

実施例4
 化合物1の8重量%ジメチルホルムアミド溶液 代わりに、化合物7と化合物8の混合物(化合 7:55%+化合物8:45%)の8重量%ジメチルホルムア ド溶液とした以外は実施例1と同様に反応を った。
 転化率99.8%、ジ(ヒドロキシメチル)-ナフタ ンの収率78.6%(選択率78.8%)、不明ピーク成分5. 1%、その他はガスクロマトグラフィー未検出 あった。

実施例5
 反応器の内部温度を250℃、10MPaとし、化合 1ベンジルクロライドの8重量%ジメチルホル アミド溶液の代わりに、化合物6の8重量%ジ チルホルムアミド溶液とした以外は実施例1 同様に反応を行った。
 転化率95.2%、4,4'-ジ(ヒドロキシエチル)-ビフ ェニルの収率82.4%(選択率86.6%)、不明ピーク成 分5.1%、その他はガスクロマトグラフィー未 出であった。

実施例6
 化合物1の8重量%ジメチルホルムアミド溶液 代わりに、化合物4の8重量%ジメチルホルム ミド溶液とし、反応時間を0.1秒とした以外 実施例1と同様に反応を行った。
 転化率98.4%、4,4'-ジ(ヒドロキシメチル)-ビフ ェニルの収率95.8%(選択率97.4%)、不明ピーク成 分0.5%、その他はガスクロマトグラフィー未 出であった。

実施例7
 化合物1の8重量%ジメチルホルムアミド溶液 代わりに、化合物4の8重量%ジメチルホルム ミド溶液とし、水/化合物4のモル比を100と た以外は実施例1と同様に反応を行った。
 転化率99.8%、4,4'-ジ(ヒドロキシメチル)-ビフ ェニルの収率89.8%(選択率90.0%)、不明ピーク成 分2.5%、その他はガスクロマトグラフィー未 出であった。

実施例8
 反応器の内部温度、圧力を、180℃、2MPaとし 、化合物1の8重量%ジメチルホルムアミド溶液 の代わりに、化合物4の8重量%ジメチルホルム アミド溶液とした以外は実施例1と同様に反 を行った。
 転化率99.9%、4,4'-ジ(ヒドロキシメチル)-ビフ ェニルの収率78.7%(選択率78.8%)、不明ピーク成 分4.2%、その他はガスクロマトグラフィー未 出であった。

実施例9
 反応器の内部温度、圧力を、150℃、2MPaとし 、化合物1の8重量%ジメチルホルムアミド溶液 の代わりに、化合物4の8重量%ジメチルホルム アミド溶液とした以外は実施例1と同様に反 を行った。
 転化率99.7%、4,4'-ジ(ヒドロキシメチル)-ビフ ェニルの収率68.6%(選択率68.8%)、不明ピーク成 分6.4%、その他はガスクロマトグラフィー未 出であった。

実施例10
 反応器の内部温度、圧力を、180℃、2MPaとし 、化合物1の8重量%ジメチルホルムアミド溶液 の代わりに、化合物7と化合物8の混合物(化合 物7:55%+化合物8:45%)の8重量%ジメチルホルムア ド溶液とした以外は実施例1と同様に反応を 行った。
 転化率99.8%、ジ(ヒドロキシメチル)-ナフタ ンの収率65.6%(選択率65.8%)、不明ピーク成分6. 5%、その他はガスクロマトグラフィー未検出 あった。

実施例11
 反応器の内部温度、圧力を、150℃、2MPaとし 、化合物1の8重量%ジメチルホルムアミド溶液 の代わりに、化合物7と化合物8の混合物(化合 物7:55%+化合物8:45%)の8重量%ジメチルホルムア ド溶液とした以外は実施例1と同様に反応を 行った。
 転化率96.0%、ジ(ヒドロキシメチル)-ナフタ ンの収率48.8%(選択率50.8%)、不明ピーク成分5. 9%、その他はガスクロマトグラフィー未検出 あった。

比較例1
 反応器の内部温度、圧力を、380℃、27.9MPaと し、化合物1の8重量%ジメチルホルムアミド溶 液の代わりに、化合物4の8重量%ジメチルホル ムアミド溶液とした以外は実施例1と同様に 応を行った。
 転化率100%、4,4'-ジ(ヒドロキシメチル)-ビフ ニルの収率26.0%(選択率26.0%)、不明ピーク成 47.2%、その他はガスクロマトグラフィー未 出であった。

比較例2
 反応器の内部温度、圧力を、200℃、1.2MPa(飽 和蒸気圧未満)となるように、加熱装置を調 した以外は比較例1と同様に反応を行った。
 転化率86.9%、4,4'-ジ(ヒドロキシメチル)-ビフ ェニルの収率2.1%(選択率2.4%)、不明ピーク成 5.9%、その他はガスクロマトグラフィー未検 であった。

産業上の利用の可能性

 本発明によれば、ポリエステル、エポキ 原料として有用な多価アラルキルアルコー を簡便な反応プロセスで製造することがで る。また、多価アラルキルアルコールを効 良く、短時間で、大量に生産することを可 とする。