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Title:
PROCESS FOR PRODUCTION OF RIBOFURANOSE DERIVATIVES
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/044886
Kind Code:
A1
Abstract:
The invention aims to provide a process for producing 1,2,3-tri-O-acetyl-5-deoxyribofuranose by an industrially suitable means. The invention provides a process for the production of 1,2,3-tri-O-acetyl-5-deoxyribofuranse which comprises hydrogenating a compound represented by the general formula (1) or (2) in the presence of a metal catalyst: [wherein P1 and P2 are each independently hydrogen or acyl, or OP1 and OP2 may be united to form an acetal group; and R is hydrogen, alkyl, aryl, aralkyl or acyl][wherein X1 is Br or I; P3 and P4 are each independently hydrogen or acyl; and R is hydrogen, alkyl, aryl, aralkyl or acyl].

Inventors:
MAEDA, Tomoko (INC. 1000, Kamoshida-cho, Aoba-ku, Yokohama-sh, Kanagawa 02, 2278502, JP)
前田 智子 (〒02 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 株式会社三菱化学科学技術研究センター内 Kanagawa, 2278502, JP)
UEHARA, Hisatoshi (INC. 1000, Kamoshida-cho, Aoba-ku, Yokohama-sh, Kanagawa 02, 2278502, JP)
上原 久俊 (〒02 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 株式会社三菱化学科学技術研究センター内 Kanagawa, 2278502, JP)
HARADA, Naoki (INC. 1000, Kamoshida-cho, Aoba-ku, Yokohama-sh, Kanagawa 02, 2278502, JP)
Application Number:
JP2008/068095
Publication Date:
April 09, 2009
Filing Date:
October 03, 2008
Export Citation:
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Assignee:
API CORPORATION (4-9 Hiranomachi 2-chome, Chuo-ku Osaka-sh, Osaka 46, 5410046, JP)
株式会社エーピーアイコーポレーション (〒46 大阪府大阪市中央区平野町二丁目4番9号 Osaka, 5410046, JP)
MAEDA, Tomoko (INC. 1000, Kamoshida-cho, Aoba-ku, Yokohama-sh, Kanagawa 02, 2278502, JP)
前田 智子 (〒02 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 株式会社三菱化学科学技術研究センター内 Kanagawa, 2278502, JP)
UEHARA, Hisatoshi (INC. 1000, Kamoshida-cho, Aoba-ku, Yokohama-sh, Kanagawa 02, 2278502, JP)
上原 久俊 (〒02 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 株式会社三菱化学科学技術研究センター内 Kanagawa, 2278502, JP)
International Classes:
C07H5/02; C07H13/06; C07H15/04; C07H19/067
Domestic Patent References:
WO1994006438A1
WO2008069303A1
WO1997025337A1
WO1994006438A1
Foreign References:
JPS59144798A
US2847413A
JP2003306495A
JPH05255368A
JP2004217630A
EP0021231A2
JPS565497A
US2847413A
CN101012252A
Other References:
LAWTON B.T. ET AL.: 'A facile synthesis of 4,6-dideoxy--xylo-hexose' CARBOHYDRATE RESEARCH vol. 14, no. 2, 1970, pages 255 - 258, XP008133234
WANG, Y. ET AL.: 'The synthesis and the proton and carbon-13 nuclear magnetic resonance spectroscopy of the cyclic sulfites of some sugars' CARBOHYDRATE RESEARCH vol. 76, 1979, pages 131 - 140, XP026712671
NOBUO S. ET AL.: 'The design and synthesis of a new tumor-selective fluoropyrimidine carbamate' CAPECITABINE, BIOORGANIC & MEDICINAL CHEMISTRY vol. 8, 2000, pages 1697 - 1706, XP008134048
TENER, G. M. ET AL.: 'Phosphorylated sugars. II. The preparation of anomeric methyl 5-O-benzyl -D-ribofuranoside 2,3-cyclic carbonates and the study of their reactions with hydrogen bromide in acetic acid' JOURNAL OF THE AMERICAN CHEMICAL SOCIETY vol. 79, 1957, pages 437 - 441, XP008133254
P. SAIRAM ET AL. CARBOHYDRATE RESEARCH vol. 338, no. 4, 2003, pages 303 - 306
G, WANG JOURNAL OF MEDICINAL CHEMISTRY vol. 43, no. 13, 2000, pages 2566 - 2574
K. S. RAMASAMY ET AL. JOURNAL OF MEDICINAL CHEMISTRY vol. 43, no. 5, 2000, pages 1019 - 1028
H. M. KISSMAN JOURNAL OF AMERICAN CHEMICAL SOCIETY vol. 79, no. 20, 1957, pages 5534 - 5540
Q-H. ZHENG ET AL. NUCLEAR MEDICINE AND BIOLOGY vol. 31, no. 8, 2004, pages 1033 - 1041
H. B. COTTAM ET AL. JOURNAL OF MEDICINAL CHEMISTRY vol. 36, no. 22, 1993, pages 3424 - 3430
H. DAVID ET AL. CARBOHYDRATE RESEARCH vol. 42, no. 2, 1975, pages 241 - 249
BIOORGANIC & MEDICINAL CHEMISTRY vol. 8, no. 8, 2000, pages 1967 - 1706
'Protective Groups in Organic Synthesis', 1998, JOHN & WILEY & SONS INC.
Attorney, Agent or Firm:
SIKs & Co. (8th Floor, Kyobashi-Nisshoku Bldg. 8-7, Kyobashi1-chome, Chuo-k, Tokyo 31, 1040031, JP)
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Claims:
式(1)又は式(2):
(式中、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を示し、またOP 1 とOP 2 が一緒になってアセタール基を形成してもよく、Rは水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、又はアシル基を示す。)
(式中、X 1 はBr又はIを示し、P 3 及びP 4 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を示し、Rは水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、又はアシル基を示す。)
で表される化合物を、金属触媒の存在下において水素添加することを含む、
式(3):
(式中、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を示し、またOP 1 とOP 2 が一緒になってアセタール基を形成してもよく、Rは水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、又はアシル基を示す。)
で表される化合物の製造方法。
式(1)又は式(2)において、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を示し、P 3 及びP 4 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を示す、請求項1に記載の方法。
金属触媒の存在下において水素分子を作用させて水素添加することを含む、請求項1又は2に記載の方法。
(a)式(4):
(式中、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を示し、またOP 1 とOP 2 が一緒になってアセタール基を形成してもよく、Rは水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、又はアシル基を示す。)
で表される化合物を、酸ハロゲン化物又は酸ハロゲン化物とアルカリ金属のハロゲン塩と反応させた後、酸又はアルカリと処理することによって式(5):
(式中、X 2 はCl、Br、又はIを示し、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を示し、またOP 1 とOP 2 が一緒になってアセタール基を形成してもよく、Rは水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、又はアシル基を示す。)
で表される化合物を製造する工程;及び
(b)式(5):
(式中、X 2 はCl、Br、又はIを示し、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を示し、またOP 1 とOP 2 が一緒になってアセタール基を形成してもよく、Rは水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、又はアシル基を示す。)
で表される化合物を、金属触媒の存在下において水素添加する工程を含む、
式(3):
(式中、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を示し、またOP 1 とOP 2 が一緒になってアセタール基を形成してもよく、Rは水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、又はアシル基を示す。)
で表される化合物の製造方法。
(a)請求項1から4の何れかに記載の方法により式(3):
(式中、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を示し、またOP 1 とOP 2 が一緒になってアセタール基を形成してもよく、Rは水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、又はアシル基を示す。但し、P 1 、P 2 、及びRが同時にアシル基である場合を除く。)
で表される化合物を製造する工程:及び
(b)式(3)で表される化合物中の水酸基又は置換された水酸基をアシル基で置換された水酸基に変換する工程:
を含む、式(6):
(式中、P 5 、P 6 、及びP 7 はアシル基を示し、同一でも異なっていてもよい。)
で表される化合物の製造方法。
(a)式(4):
(式中、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を示し、またOP 1 とOP 2 が一緒になってアセタール基を形成してもよく、Rは水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、又はアシル基を示す。)
で表される化合物を、酸ハロゲン化物又は酸ハロゲン化物とアルカリ金属のハロゲン塩と反応させた後、酸又はアルカリと処理することによって、式(7):
(式中、X 3 はCl、Br、又はIを示し、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を示し、またOP 1 とOP 2 が一緒になってアセタール基を形成してもよく、Rは水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、又はアシル基を示す。但し、P 1 、P 2 、及びRが同時にアシル基である場合を除く。)
で表される化合物を製造する工程:及び
(b)式(7)で表される化合物中の水酸基又は置換された水酸基をアシル基で置換された水酸基に変換する工程:
を含む、式(8):
(式中、X 3 はCl、Br、又はIを示し、P 5 、P 6 、及びP 7 はアシル基を示し、同一でも異なっていてもよい。)
で表される化合物の製造方法。
(a)請求項5に記載の方法により式(6):
(式中、P 5 、P 6 、及びP 7 はアシル基を示し、同一でも異なっていてもよい。)
で表される化合物を製造する工程:及び
(b)工程(a)で得た式(6)で表される化合物を5-フルオロシトシン類と縮合する工程を含む、式(9):
で表される核酸誘導体の製造方法。
式(10):
(式中、X 4 はCl、Br、I、又は水素原子を示し、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を示し、またOP 1 とOP 2 が一緒になってアセタール基を形成してもよく、R 1 はアシル基を示す。)
の化合物において1位の立体配置がαである化合物(α-アノマー)、及び上記式(10)の化合物において1位の立体配置がβである化合物(β-アノマー)を含む混合物を、酸、及び貧溶媒の存在下において処理することを含む、式(10)の化合物のα-アノマー及びβ-アノマーを含む混合物においてβ-アノマーの比率が処理前より増大した混合物を製造する方法。
酸、及び貧溶媒の存在下において処理する際に、更に塩基を存在させる、請求項8に記載の方法。
酸、及び貧溶媒の存在下において処理する際に、更に脱水剤を存在させる、請求項8又は9に記載の方法。
(a)請求項8から10の何れかに記載の方法により、式(10)の化合物において1位の立体配置がαである化合物(α-アノマー)、及び式(10)の化合物において1位の立体配置がβである化合物(β-アノマー)を含む混合物を製造する工程:及び(b)工程(a)で製造した式(10)の化合物のα-アノマー及びβ-アノマーを含む混合物を更に精製することにより、式(10)の化合物のβ-アノマーを単離することを含む、式(10)の化合物のβ-アノマーを製造する方法。
(式中、X 4 はCl、Br、I、又は水素原子を示し、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を示し、またOP 1 とOP 2 が一緒になってアセタール基を形成してもよく、R 1 はアシル基を示す。)
式(11):
(式中、X 4 はCl、Br、I、又は水素原子を示し、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を示し、またOP 1 とOP 2 が一緒になってアセタール基を形成してもよく、R 2 はアルキル基、アリール基、又はアラルキル基を示す。)
の化合物において1位の立体配置がαである化合物(α-アノマー)、及び上記式(11)の化合物において1位の立体配置がβである化合物(β-アノマー)を含む反応前の混合物に、酸、及び貧溶媒の存在下においてアシル化剤を作用させることによって、式(10):
(式中、X 4 はCl、Br、I、又は水素原子を示し、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を示し、またOP 1 とOP 2 が一緒になってアセタール基を形成してもよく、R 1 はアシル基を示す。)
の化合物において1位の立体配置がαである化合物(α-アノマー)、及び上記式(10)の化合物において1位の立体配置がβである化合物(β-アノマー)を含む反応後の混合物を取得する工程を含み、上記反応後の混合物におけるβ-アノマーの比率が、上記反応前の混合物におけるβ-アノマーの比率よりも増大している、上記式(10)の化合物を製造する方法。
酸、及び貧溶媒の存在下においてアシル化剤を作用させる際に、更に塩基を存在させる、請求項12に記載の方法。
(a)請求項12又は13に記載の方法により、式(10)の化合物において1位の立体配置がαである化合物(α-アノマー)、及び式(10)の化合物において1位の立体配置がβである化合物(β-アノマー)を含む混合物を製造する工程:及び(b)工程(a)で製造した式(10)の化合物のα-アノマー及びβ-アノマーを含む混合物を更に精製することにより、式(10)の化合物のβ-アノマーを単離することを含む、式(10)の化合物のβ-アノマーを製造する方法。
(式中、X 4 はCl、Br、I、又は水素原子を示し、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を示し、またOP 1 とOP 2 が一緒になってアセタール基を形成してもよく、R 1 はアシル基を示す。)
下記式(12)で表される、D又はL-リボフラノース誘導体
(式中、1位の立体配置はα又はβであり、R 3 は炭素数1から6のアルキル基、炭素数6から20のアリール基、又は炭素数7から12のアラルキル基を示す。)
Description:
リボフラノース誘導体の製造方

 本発明は、リボフラノース誘導体の製造 法に関する。本発明の方法で製造されるフ ノース誘導体は、薬理活性物質である核酸 導体の合成中間体として有用である。

 これまで、1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキ リボフラノースの製造方法としては、リボ スの2,3位水酸基が環状アセタールで保護さ た化合物を経由する方法のみが報告されて る(非特許文献1~5、及び特許文献1~3を参照) しかし、医薬中間体の製造において、水酸 の保護、及び脱保護は、そのための試薬が 要となる上、操作の煩雑化、製造期間の延 を伴う工程であり、安価、簡便な製造法を 指すうえで好ましくない。

 いずれの文献においても、リボースの2,3 水酸基を環状アセタールで保護する際に、 量の試薬や溶媒(2,2-ジメトキシプロパン、 セトン等)を用い、5位水酸基の官能基変換を 行った後に2,3-環状アセタールを脱保護し、5- デオキシ-リボフラノースとしている。2,3-環 アセタールを脱保護する際には、大量の水 要するが、この5-デオキシ-リボフラノース 高極性であるため抽出により取得すること できず、水溶液から水を留去して取得しな ればならない。工業的スケールで多量の水 留去することは効率的ではない上に、完全 水を留去することは困難であるので、大量 溶媒を用いて共沸脱水したり、続くアセチ 化の工程で試薬を過剰に必要とする等の問 点があった。

 上記の問題点に加えて、2,3-環状アセター ル体を経由する既知の製造方法には、それぞ れ以下のような問題点があった。5-O-トシル を経由する方法(非特許文献1、及び2を参照) 、5位水酸基のトシル化の際に環境的に問題 となっている塩化メチレンを溶媒としている 、或いは、一般の溶媒に比べて高価で、後処 理が煩雑、かつ廃棄に問題のあるピリジンを 試薬兼溶媒として大量に用いているため、工 業的に好ましくない。更に、5位トシルオキ 基の還元の際に、水素化ホウ素ナトリウム 水素化リチウムアルミニウム等の水素化金 試薬を大量に用いているが、これらは自然 火性、かつ禁水性試薬であることから、爆 等の危険性が高く、工業規模での試薬の管 、使用、後処理において困難が伴う。

 また、2,3位の水酸基が環状アセタールや ンゾイル基で保護された、5-デオキシリボ ラノース誘導体を経由し、医薬用途の化合 に誘導する方法が開示されている(非特許文 6、特許文献4、及び特許文献5を参照)。

 5-ブロモ体を経由する方法(非特許文献3、 特許文献1、及び2を参照)は、5位水酸基のブ モ化の際に、過剰のトリフェニルホスフィ を使用しているため、反応後に大量のトリ ェニルホスフィンオキサイドが副生する。 業生産を行う上で、目的物以外の副生物が 成することはコスト及び環境的に問題であ 。また、反応液から所望の5-ブロモ体を高純 度で単離するためには、シリカゲルによる精 製を必要とするため工業生産には適さない製 造方法である。また、反応を円滑に進めるた めに、環境的に問題となる塩化メチレンを大 量に使用しなくてはならず、工業的に好まし くない。

 5-ヨード体を経由する方法(非特許文献4、 非特許文献5、及び特許文献4を参照)は、まず 5位水酸基をトシル化又はメシル化した後に ヨウ化ナトリウムでヨウ素化するという2段 の操作を要する。このため、5-O-トシル体を 経由する方法と同じ問題がある上、多段階の 操作を必要とし、更に高価なヨウ化ナトリウ ムを過剰に必要とするため工業生産には好ま しくない製造方法である。

 5-クロロ体を経由する方法(特許文献3を参 照)は、トリフェニルホスフィンを使用して るため、5位水酸基のクロロ化の際に、5-ブ モ体を経由する方法と同じ問題がある上、 ロロ基の還元には、毒性があり環境面で問 のある水素化トリアルキルスズを用いたラ カル還元を行っており、工業的には実施困 である。

 一方、リボースの2,3位水酸基を環状アセ ール保護せずに、5位水酸基を直接クロロ化 する方法は、報告例(非特許文献6、及び特許 献5を参照)があるものの、5-クロロ体の合成 には、乾燥剤を使用した脱水工程、シリカゲ ル精製等を要し、後処理においても、大量の 水を濃縮する操作が必要な上、更に、水溶性 の高い目的物を取り出すために大量の抽出溶 媒を用いており、安価で簡便な工業的製造法 ではない。

 また、工業生産を行う上では、品質管理 しやすいという観点から、液体と固体の混 物よりも、固体である方が取扱いをしやす という効果がある。これまでに報告されて る1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシリボフラ ースの製造方法では、生成物は液体である -アノマーと固体であるβ-アノマーの混合物 なるため、β-アノマーを取り出すにあたり 析操作などが必要であり、その際、α-アノ ーは除去されるため、全体として低収率と ってしまうという問題があった。

 さらに近年、天然から得られるイノシン 出発原料として、5-デオキシリボフラノー を経由し、1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ ボフラノースを製造方法する方法が知られ いる(特許文献6)。この方法では、イノシン 5位水酸基をヨウ素化するために、原料のイ シンと同量以上のイミダゾイルイノシンと リフェニルホスフィン、ヨウ素が用いられ おり、1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシリボ ラノースを製造するためのコストが高い。 た反応後に大量のトリフェニルホスフィン キサイドが副生するといった問題がある。 に、5-ヨードデオキシイノシンの還元にお ては、12~24時間という長い反応時間を要し、 工業的生産法としては相応しくない。

 その他、5位がデオキシ化されたフラノー ス誘導体を得るための製法として、5-ブロモ シロフラノースをパラジウム触媒下で水素 加する方法が報告されているが、5-ブロモ シロフラノースを還元した例が開示されて るのみであり、5-クロロキシロフラノースを 還元した例は開示されていない(非特許文献7) 。一般的に、有機ハロゲン化合物の水素添加 による還元(水素化分解、脱ハロゲン化反応) 難易度は、ハロゲン元素の種類や反応基質 構造により相違する。炭素-ハロゲン結合は 、炭素-ヨウ素>炭素-臭素>炭素-塩素>炭 素-フッ素の順に水素添加による還元(水素化 解、脱ハロゲン化反応)が困難となる。炭素 -ハロゲン結合の解離エネルギーの大きさは それぞれ、炭素-ヨウ素(222.6kJ/mol)、炭素-臭 (281.4kJ/mol)、炭素-塩素(340.2kJ/mol)、炭素-フッ (453.6kJ/mol)であり、水素添加による還元の受 けやすさとは逆順であることからわかるよう に、解離エネルギーが炭素-ヨウ素又は炭素- 素よりも大きい炭素-塩素結合を水素添加で 還元することは困難である。特に5-クロロキ ロフラノース又は5-クロロリボフラノース の基質においては、塩素原子の結合した炭 原子のα位にある炭素原子が、隣接する酸素 原子と電子供与性のエーテル結合を形成して いるため、炭素-塩素結合の解離エネルギー 更に大きくなる。また、α位の2級炭素は立 的に嵩高いため、水素添加に用いる金属触 が炭素-塩素結合に挿入しにくく、還元が進 しにくい。

P.Sairam et al.,Carbohydrate Research, 2003年,第 338巻,  第4号, p.303-306 G.Wang et al.,Journal of Medicinal Chemistry,2000 年,第43巻, 第13号, p.2566-2574 K.S.Ramasamy et al.,Journal of Medicinal Chemistr y,2000年, 第43巻, 第5号, p.1019-1028 H.M.Kissman et al.,Journal of American Chemical  Society, 1957年,第79巻,  第20号,  p.5534-5540 Q-H.Zheng et al.,Nuclear Medicine and Biology,200 4年,第31巻,第8号,p.1033-1041 H.B.Cottam et al.,Journal of Medicinal Chemistry, 1993年, 第36巻, 第22号,  p.3424-3430 H.David et al.,Carbohydrate Research, 1975年,第4 2巻,第2号, p.241-249

欧州特許第21231号明細書

特開昭56-005497号公報

国際公開第97/25337号パンフレット

米国特許第2847413号明細書

国際公開第94/06438号パンフレット

中国出願公開CN 101012252A

 本発明は、工業的に適切な方法で、1,2,3- リ-O-アセチル-5-デオキシ-リボフラノースを 製造し、そのβ-アノマーを高収率で取得する 方法を提供することを目的とする。

 本発明者らは、上記課題を解決するため 意検討した結果、煩雑な精製を行わずに取 した5-ハロゲノ-5-デオキシリボフラノース 導体を水素添加により還元することを含む1, 2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシリボフラノー の製造方法を完成した。

 すなわち、本発明によれば、以下の発明が 供される。
(1) 式(1)又は式(2):
(式中、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を 示し、またOP 1 とOP 2 が一緒になってアセタール基を形成してもよ く、Rは水素原子、アルキル基、アリール基 アラルキル基、又はアシル基を示す。)
(式中、X 1 はBr又はIを示し、P 3 及びP 4 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を 示し、Rは水素原子、アルキル基、アリール 、アラルキル基、又はアシル基を示す。)
で表される化合物を、金属触媒の存在下にお いて水素添加することを含む、
式(3):
(式中、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を 示し、またOP 1 とOP 2 が一緒になってアセタール基を形成してもよ く、Rは水素原子、アルキル基、アリール基 アラルキル基、又はアシル基を示す。)
で表される化合物の製造方法。

(2) 式(1)又は式(2)において、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を 示し、P 3 及びP 4 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を 示す、(1)に記載の方法。
(3)  金属触媒の存在下において水素分子を 用させて水素添加することを含む、(1)又は(2 )に記載の方法。

(4) (a)式(4):
(式中、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を 示し、またOP 1 とOP 2 が一緒になってアセタール基を形成してもよ く、Rは水素原子、アルキル基、アリール基 アラルキル基、又はアシル基を示す。)
で表される化合物を、酸ハロゲン化物、又は 酸ハロゲン化物とアルカリ金属のハロゲン塩 と反応させた後、酸又はアルカリと処理する ことによって式(5):
(式中、X 2 はCl、Br、又はIを示し、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を 示し、またOP 1 とOP 2 が一緒になってアセタール基を形成してもよ く、Rは水素原子、アルキル基、アリール基 アラルキル基、又はアシル基を示す。)
で表される化合物を製造する工程;及び
(b)式(5):
(式中、X 2 はCl、Br、又はIを示し、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を 示し、またOP 1 とOP 2 が一緒になってアセタール基を形成してもよ く、Rは水素原子、アルキル基、アリール基 アラルキル基、又はアシル基を示す。)
で表される化合物を、金属触媒の存在下にお いて水素添加する工程を含む、
式(3):
(式中、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を 示し、またOP 1 とOP 2 が一緒になってアセタール基を形成してもよ く、Rは水素原子、アルキル基、アリール基 アラルキル基、又はアシル基を示す。)
で表される化合物の製造方法。

(5) (a)(1)から(4)の何れかに記載の方法により (3):
(式中、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を 示し、またOP 1 とOP 2 が一緒になってアセタール基を形成してもよ く、Rは水素原子、アルキル基、アリール基 アラルキル基、又はアシル基を示す。但し P 1 、P 2 、及びRが同時にアシル基である場合を除く )
で表される化合物を製造する工程:及び
(b)式(3)で表される化合物中の水酸基又は置換 された水酸基をアシル基で置換された水酸基 に変換する工程:
を含む、式(6):
(式中、P 5 、P 6 、及びP 7 はアシル基を示し、同一でも異なっていても よい)
で表される化合物の製造方法。

(6) (a)式(4):
(式中、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を 示し、またOP 1 とOP 2 が一緒になってアセタール基を形成してもよ く、Rは水素原子、アルキル基、アリール基 アラルキル基、又はアシル基を示す。)
で表される化合物を、酸ハロゲン化物又は酸 ハロゲン化物とアルカリ金属のハロゲン塩と 反応させた後、酸又はアルカリと処理するこ とによって、式(7):
(式中、X 3 はCl、Br、又はIを示し、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を 示し、またOP 1 とOP 2 が一緒になってアセタール基を形成してもよ く、Rは水素原子、アルキル基、アリール基 アラルキル基、又はアシル基を示す。但し P 1 、P 2 、及びRが同時にアシル基である場合を除く )
で表される化合物を製造する工程:及び
(b)式(7)で表される化合物中の水酸基又は置換 された水酸基をアシル基で置換された水酸基 に変換する工程:
を含む、式(8):
(式中、X 3 はCl、Br、又はIを示し、P 5 、P 6 、及びP 7 はアシル基を示し、同一でも異なっていても よい。)
で表される化合物の製造方法。

(7) (a)(5)に記載の方法により式(6):
(式中、P 5 、P 6 、及びP 7 はアシル基を示し、同一でも異なっていても よい。)
で表される化合物を製造する工程:及び
(b)工程(a)で得た式(6)で表される化合物を5-フ オロシトシン類と縮合する工程を含む、式( 9):
で表される核酸誘導体の製造方法。

(8) 式(10):
(式中、X 4 はCl、Br、I、又は水素原子を示し、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を 示し、またOP 1 とOP 2 が一緒になってアセタール基を形成してもよ く、R 1 はアシル基を示す。)
の化合物において1位の立体配置がαである化 合物(α-アノマー)、及び上記式(10)の化合物に おいて1位の立体配置がβである化合物(β-ア マー)を含む混合物を、酸、及び貧溶媒の存 下において処理することを含む、式(10)の化 合物のα-アノマー及びβ-アノマーを含む混合 物においてβ-アノマーの比率が処理前より増 大した混合物を製造する方法。

(9) 酸、及び貧溶媒の存在下において処理す 際に、更に塩基を存在させる、(8)に記載の 法。
(10) 酸、及び貧溶媒の存在下において処理す る際に、更に脱水剤を存在させる、(8)又は(9) に記載の方法。

(11) (a)(8)から(10)の何れかに記載の方法によ 、式(10)の化合物において1位の立体配置がα ある化合物(α-アノマー)、及び式(10)の化合 において1位の立体配置がβである化合物(β- アノマー)を含む混合物を製造する工程:及び( b)工程(a)で製造した式(10)の化合物のα-アノマ ー及びβ-アノマーを含む混合物を更に精製す ることにより、式(10)の化合物のβ-アノマー 単離することを含む、式(10)の化合物のβ-ア マーを製造する方法。
(式中、X 4 はCl、Br、I、又は水素原子を示し、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を 示し、またOP 1 とOP 2 が一緒になってアセタール基を形成してもよ く、R 1 はアシル基を示す。)

(12) 式(11):
(式中、X 4 はCl、Br、I、又は水素原子を示し、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を 示し、またOP 1 とOP 2 が一緒になってアセタール基を形成してもよ く、R 2 はアルキル基、アリール基、又はアラルキル 基を示す。)
の化合物において1位の立体配置がαである化 合物(α-アノマー)、及び上記式(11)の化合物に おいて1位の立体配置がβである化合物(β-ア マー)を含む反応前の混合物に、酸、及び貧 媒の存在下においてアシル化剤を作用させ ことによって、式(10):
(式中、X 4 はCl、Br、I、又は水素原子を示し、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を 示し、またOP 1 とOP 2 が一緒になってアセタール基を形成してもよ く、R 1 はアシル基を示す。)
の化合物において1位の立体配置がαである化 合物(α-アノマー)、及び上記式(10)の化合物に おいて1位の立体配置がβである化合物(β-ア マー)を含む反応後の混合物を取得する工程 含み、上記反応後の混合物におけるβ-アノ ーの比率が、上記反応前の混合物における -アノマーの比率よりも増大している、上記 (10)の化合物を製造する方法。

(13) 酸、及び貧溶媒の存在下においてアシ ル化剤を作用させる際に、更に塩基を存在さ せる、(12)に記載の方法。

(14) (a)(12)又は(13)に記載の方法により、式(10) の化合物において1位の立体配置がαである化 合物(α-アノマー)、及び式(10)の化合物におい て1位の立体配置がβである化合物(β-アノマ )を含む混合物を製造する工程:及び(b)工程(a) で製造した式(10)の化合物のα-アノマー及びβ -アノマーを含む混合物を更に精製すること より、式(10)の化合物のβ-アノマーを単離す ことを含む、式(10)の化合物のβ-アノマーを 製造する方法。
(式中、X 4 はCl、Br、I、又は水素原子を示し、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立して水素原子、又はアシル基 を示し、またOP 1 とOP 2 が一緒になってアセタール基を形成してもよ く、R 1 はアシル基を示す。)

(15) 下記式(12)で表される、D、又はL-リボフ ノース誘導体
(式中、1位の立体配置はα又はβであり、R 3 は炭素数1から6のアルキル基、炭素数6から20 アリール基、又は炭素数7から12のアラルキ 基を示す。)

 本発明によれば、医薬中間体として有用 リボフラノース誘導体である1,2,3-トリ-O-ア チル-5-デオキシリボフラノースを工業的に 切な方法で得ることができる。本発明によ ば、5-デオキシ-リボフラノース、5-ハロゲ -5-デオキシ-リボフラノース、アシル化され 5-デオキシ-リボフラノース、又は5-ハロゲ -5-デオキシ-リボフラノースを工業的に適切 方法で効率良く取得することができる。ま 、本発明によれば、1,2,3-トリ-O-アセチル-5- オキシリボフラノースへの誘導が可能な、 規な1-O-メチル-2,3-ジ-O-アセチル-5-デオキシ- 5-クロロ-D-リボフラノースを効率良く取得す ことができる。さらに、本発明によれば、1 ,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-リボフラノー スのβ-アノマーを高収率で取得することがで きる。本発明の方法で得られる1,2,3-トリ-O-ア セチル-5-デオキシリボフラノースは、抗ガン 剤として有用なことが知られている薬剤であ る核酸誘導体、例えば、Bioorganic & Medicina l Chemistry, 2000年, 第8巻,  第8号, p.1967-1706 記載のCapecitabineに誘導可能である。

 以下、本発明の実施の形態について詳細に 明する。
 本発明の方法は、 式(1)又は式(2):
(式中、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を 示し、またOP 1 とOP 2 が一緒になってアセタール基を形成してもよ く、Rは水素原子、アルキル基、アリール基 アラルキル基、又はアシル基を示す。)
(式中、X 1 はBr又はIを示し、P 3 及びP 4 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を 示し、Rは水素原子、アルキル基、アリール 、アラルキル基、又はアシル基を示す。)
で表される化合物を、金属触媒の存在下にお いて水素添加することを含む、
式(3):
(式中、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を 示し、またOP 1 とOP 2 が一緒になってアセタール基を形成してもよ く、Rは水素原子、アルキル基、アリール基 アラルキル基、又はアシル基を示す。)
で表される化合物の製造方法である。

 本明細書に定義する式(1)から式(5)、式(7) 式(10)、及び式(11)の化合物において、1位、2 位、3位、及び4位の立体配置は、特に限定さ ない。また、本発明で用いる糖は、D体、又 はL体の何れか、又はラセミ体でもよい。好 しくは、リボースであり、更に好ましくD体 リボースである。

 式(1)から式(5)、式(7)、式(10)、及び式(11)の 合物において、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を 示し、またOP 1 とOP 2 が一緒になってアセタール基を形成してもよ く、P 3 及びP 4 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を 示す。このような置換基としては、具体的に は、下記のものが挙げられる。

 アシル基としては、脂肪族アシル基でも 香族アシル基でもよく、例えば炭素数1~20、 好ましくは炭素数1~10、更に好ましくは炭素 1~7のアシル基を挙げることができる。アシ 基の具体例としては、好ましくはホルミル 、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル 、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、ヘプ ノイル基、イソブチリル基、ピバロイル基 シクロヘキサンカルボニル基、ベンゾイル 、クロロアセチル基、ジクロロアセチル基 トリクロロアセチル基、トリフルオロアセ ル基、メトキシアセチル基などを挙げるこ ができ、更に好ましくはアセチル基、クロ アセチル基、ジクロロアセチル基、トリク ロアセチル基、トリフルオロアセチル基な の置換されたアセチル基が挙げられ、特に ましくはアセチル基である。

 環状アセタールとしては、脂肪族アセタ ルでも芳香族アセタールでもよく、例えば 素数1~20のアセタールを挙げることが出来る 。アセタールの具体例としては、メチレンア セタール、エチリデンアセタール、アクロレ インアセタール、ベンジリデンアセタール、 p-メトキシベンジリデンアセタール、メシチ ンアセタール、イソプロピリデンケタール シクロヘキシリデンケタール、ベンゾフェ ンケタールが挙げられ、好ましくはベンジ デンアセタール、イソプロピリデンケター である。

 式(1)から式(5)、式(7)、式(10)、及び式(11)の 合物において、Rは水素原子、アルキル基、 リール基、アラルキル基、又はアシル基を し、R 1 はアシル基を示し、R 2 はアルキル基、アリール基、又はアラルキル 基を示し、具体的には下記のものが挙げられ る。

 アルキル基としては、好ましくは炭素数1 ~20の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル 基であり、更に好ましくは炭素数1~10の直鎖 若しくは分岐状若しくは環状のアルキル基 あり、より好ましくは炭素数1~6の直鎖状若 くは分岐状若しくは環状のアルキル基であ 、例えば、メチル基、エチル基、イソプロ ル基、ノルマルプロピル基、ノルマルブチ 基、イソブチル基、t-ブチル基、ノルマルヘ キシル基、シクロヘキシル基、であり、特に 好ましくは炭素数1~3の直鎖状若しくは分岐状 のアルキル基であり、最も好ましくはメチル 基である。

 アリール基としては、好ましくは炭素数6 ~20の置換又は無置換のアリール基が挙げられ 、具体的な例としては、フェニル基、1-ナフ ル基、2-ナフチル基、o-メチルフェニル基、 m-メチルフェニル基、p-メチルフェニル基、o- メトキシフェニル基、m-メトキシフェニル基 p-メトキシフェニル基、2,3-ジメチルフェニ 基、2,4-ジメチルフェニル基、2,5-ジメチル ェニル基、2,6-ジメチルフェニル基、3,4-ジメ チルフェニル基、3,5-ジメチルフェニル基、2, 3,5-トリメチルフェニル基、2,3,6-トリメチル ェニル基、2,4,6-トリメチルフェニル基、o-ニ トロフェニル基、m-ニトロフェニル基、p-ニ ロフェニル基等があり、好ましくはフェニ 基である。

 アラルキル基としては、好ましくは炭素 7~12の置換、及び無置換のアラルキル基であ り、例えば、ベンジル基、4-メチルベンジル 、4-メトキシベンジル基、4-ブロモベンジル 基などを挙げることができ、より好ましくは ベンジル基である。

 アシル基としては、脂肪族アシル基でも 香族アシル基でもよく、例えば炭素数1~20、 好ましくは炭素数1~10、更に好ましくは炭素 1~7のアシル基を挙げることができる。アシ 基の具体例としては、好ましくはホルミル 、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル 、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、ヘプ ノイル基、イソブチリル基、ピバロイル基 シクロヘキサンカルボニル基、ベンゾイル 、クロロアセチル基、ジクロロアセチル基 トリクロロアセチル基、トリフルオロアセ ル基、メトキシアセチル基などを挙げるこ ができ、更に好ましくはアセチル基、クロ アセチル基、ジクロロアセチル基、トリク ロアセチル基、トリフルオロアセチル基な の置換されたアセチル基が挙げられ、特に ましくはアセチル基である。

 金属触媒の存在下における水素添加は、 法により行うことができ、具体的には、水 分子、シクロヘキサジエン類、ギ酸、ヒド ジンなどを用いる方法が挙げられ、好まし は、水素分子を用いる方法である。

 本発明における水素分子とは、通常使わ る水素ガスを意味するものである。水素添 により還元反応が進行する限りにおいては 水素ガスの純度は限定されるものではない 、反応速度の観点からは、より高純度であ ことが好ましい。

 金属触媒としては、例えば、スポンジメ ル触媒、及び活性炭やアルミナに担持され 遷移金属触媒が挙げられ、具体的には下記 ものがあげられる。

 スポンジメタル触媒としては、ニッケル- アルミニウム合金をアルカリで溶解させて調 製されたスポンジニッケル、及びコバルト- ルミニウム合金をアルカリで溶解させて調 されたスポンジコバルト、及び銅-アルミニ ム合金をアルカリで溶解させて調製された ポンジ銅等が挙げられ、好ましくはスポン ニッケル、スポンジコバルトであり、最も ましくはスポンジニッケルである。また、 性炭やアルミナに担持された遷移金属触媒 具体例としては、周期表の8~10族に属する遷 移金属を活性炭、及びアルミナに担持させた 触媒が挙げられ、具体的にはRu/C、Rh/C、Pd/C、 Pd-アルミナ、Pt/C等が挙げられ、好ましくはPd /C、Pt/Cである。本発明で使用する金属触媒と して、最も好ましいのはスポンジニッケルで ある。

 金属触媒の使用量は、少なすぎると反応 結に長時間を要したり、反応が途中で止ま てしまうといった問題が生じ、一方で多す るとコストや後処理の観点で好ましくない め、好ましくは原料となる式(1)、式(2)、及 式(5)の化合物の使用量に対して、好ましく 0.1重量%~1000重量%、更に好ましくは1重量%~500 重量%、最も好ましくは1重量%~100重量%である

 金属触媒の存在下における水素添加の具 的方法については、反応は水素雰囲気下で われている限り限定されるものではないが 水素ガスを用いることが好ましい。水素添 における圧力は、常圧でも加圧でも良く、 た水素ガスを流通させても良いが、反応時 の観点からは加圧下での反応が好ましく、 り好ましくは0.1MPa~10MPa、更に好ましくは0.1M Pa~5MPa、最も好ましくは0.2MPa~1MPaである。

 金属触媒の存在下での水素添加における 応温度は、用いる溶媒の沸点や反応設備の 限温度から適宜設定すれば良いが、好まし は0℃~300℃、更に好ましくは10℃~200℃、最 好ましくは20℃~120℃の範囲である。

 反応時間は、10分~数日の範囲で行うこと 出来るが、製造コストを抑える観点から48 間以内に終了させることが好ましく、更に ましくは1時間~24時間である。

 金属触媒の存在下での水素添加において いる溶媒としては、水、アルコール系溶媒 エーテル系溶媒、脂肪族炭化水素系溶媒、 香族炭化水素系溶媒、エステル、及びケト 系溶媒、アミド系溶媒などが挙げられる。

 アルコール系溶媒としては、炭素数1~20の 直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基を 有するアルコールが挙げられ、具体例として はメタノール、エタノール、1-プロパノール 2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノー 、t-ブタノール、t-アミルアルコール、1-ヘ サノール、1-ヘプタノール、シクロヘキサ ール、メチルシクロヘキサノール等が挙げ れる。アルコール系溶媒として、好ましく 炭素数1~10の直鎖状、分岐状若しくは環状の ルキル基を有するアルコールであり、更に ましくは炭素数1~5の直鎖状、分岐状のアル ル基を有するアルコールである。

 エーテル系溶媒としては、鎖状、若しく 環状のエーテルが挙げられ、具体例として ジノルマルブチルエーテル、メチルシクロ ンチルエーテル、テトラヒドロフラン、テ ラヒドロピラン、ジオキサン等が挙げられ 。エーテル系溶媒として、好ましくはテト ヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオ サンである。

 脂肪族、及び芳香族炭化水素系溶媒として 、ヘプタン、トルエン、キシレン等が挙げ れ、好ましくはトルエンである。
 エステル及びケトン系溶媒としては、酢酸 チル、酢酸ブチル、酪酸メチル、酪酸エチ 、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、 チルイソブチルケトン等が挙げられ、好ま くは、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、メ ルエチルケトン、メチルイソブチルケトン ある。
 アミド系溶媒としては、N-メチル-2-ピロリ ノンやN,N-ジメチルホルムアミド等が挙げら 、好ましくはN,N-ジメチルホルムアミドであ る。

 本反応においては、これらの溶媒を単一 用いても良いし、必要に応じて混合溶媒と て用いても良い。

 本発明における水素添加に用いる反応溶 としては、工業スケールで実施する際、入 が容易であり、また反応の収率が高いとい 観点から、好ましくは水、アルコール系溶 、エステル系溶媒であり、更に好ましくは 、アルコール系溶媒であり、最も好ましく 、メタノール、2-プロパノール、1-プロパノ ール、2-ブタノール、t-ブタノール、t-アミル アルコールである。

 本反応を混合溶媒で実施する場合、アル ール系溶媒とエーテル系溶媒、アルコール 溶媒と芳香族炭化水素系溶媒の組合せが好 しく、より具体的には、炭素数1~10のアルコ ール系溶媒とエーテル系溶媒、炭素数1~10の ルコール系溶媒と芳香族炭化水素系溶媒が げられ、より好ましい組合せは、炭素数1~5 アルコール系溶媒とエーテル系溶媒、炭素 1~5のアルコール系溶媒と芳香族炭化水素系 媒であり、更に好ましい組合せは、2-プロパ ノールとエーテル系溶媒、2-プロパノールと 香族炭化水素であり、最も好ましい組合せ 、2-プロパノールとテトラヒドロフラン、2- プロパノールとトルエンである。

 金属触媒の存在下での水素添加において用 る溶媒の量は、下限に関しては特に限定さ るものではないが、一方で多すぎるとコス や後処理の観点で好ましくないため、反応 器の容量や操作性の観点から、原料となる (1)、及び(2)、及び(5)の化合物の使用量(重量 )に対して、0.1~100倍体積量が考えられ、好ま くは1~50倍体積量、更に好ましくは2~30倍体 量である。用いる溶媒の密度は、特に限定 れるものではないが、常温で0.7~1.5g/cm 3 、好ましくは0.8~1.3g/cm 3 、更に好ましくは0.8~1.1g/cm 3 である。

 金属触媒の存在下での水素添加は、塩基を 加せずに行うことも出来るが、還元が進行 るにつれて副生する酸を捕捉するため、塩 存在下で行うことが好ましい。
 塩基としては、例えば、トリエチルアミン ジエチルアミン、エチルアミン、ジイソプ ピルアミン、ジイソプロピルエチルアミン 1,8‐ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカン‐7‐ ン(DBU)、ピリジン等の有機塩基でも良いし、 例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等 のアルカリ金属の水酸化物や燐酸ナトリウム 、燐酸カリウム、燐酸カルシウム、等の燐酸 塩、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カ リウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム 、炭酸バリウム、炭酸アンモニウム等の炭酸 塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム 、炭酸水素アンモニウム等の炭酸水素塩、ア ンモニア等の無機塩基を用いても良い。有機 塩基としては、トリエチルアミン、DBUが望ま しい。無機塩基として、更に好ましくは炭酸 リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸マグネシウ ム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム等の炭酸 塩である。

 塩基の使用量としては、反応が進行する りにおいて制限されるものではないが、多 ぎるとコストや後処理の点で好ましくない め、水素添加をして還元する基質の物質量( モル)に対して、0.5~10倍モル、より好ましく 1~5倍モル、最も好ましくは1.2~2倍モルである 。

 金属触媒の存在下での水素添加において 、アルカリ金属のハロゲン化塩等の添加剤 用いてもよく、具体例としてはLiI、LiBr、NaI 、NaBr、KI、KBr等が挙げられ、好ましくはLiI、 NaI、KIである。これら添加剤の使用量(モル) 、原料となる式(1)、(2)、及び(5)の化合物の 用量に対して0.01~10倍モル、より好ましくは0 .1~5倍モル、更に好ましくは0.2~2倍モルである 。

 本発明の方法で用いる式(5)の化合物は、
式(4):
(式中、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を 示し、またOP 1 とOP 2 が一緒になってアセタール基を形成してもよ く、Rは水素原子、アルキル基、アリール基 アラルキル基、又はアシル基を示す。)で表 れる化合物を、酸ハロゲン化物、又は酸ハ ゲン化物とアルカリ金属のハロゲン化塩と 応させた後、酸又はアルカリと処理するこ によって製造することができる。

 酸ハロゲン化物としては、POCl 3 、COCl 2 、(COCl) 2 、SO 2 Cl 2 、SOCl 2 、又はSOBr 2 などの酸塩化物や酸臭化物、p-トルエンスル ニルクロライドやメタンスルホニルクロラ ドなどを使用することができ、入手が容易 あるという観点から、好ましくはPOCl 3 、SOCl 2 、又はSOBr 2 であり、最も好ましくはSOCl 2 である。

 酸ハロゲン化物の使用量としては、多す るとコストや後処理の点で好ましくないた 、式(4)で表される化合物の物質量(モル)に して、好ましくは1~20倍モル、更に好ましく 2~10倍モルである。

 本発明において、酸ハロゲン化物を単一 用いてもよいが、酸ハロゲン化物と併せて ルカリ金属のハロゲン化塩を用いてもよい その際のアルカリ金属のハロゲン化塩とし は、LiI、LiBr、NaI、NaBr、KI、KBr等が挙げられ る。本反応に続いて行われる水素添加におけ る反応性の観点からは、ヨウ素体であること が望ましく、用いるアルカリ金属のハロゲン 化塩として、好ましくはLiI、NaI、KIである。 ルカリ金属のハロゲン化塩の使用量は、原 となる式(4)の化合物の物質量(モル)に対し 通常1~10倍モル、より好ましくは1.2~5倍モル 更に好ましくは1.5~2倍モルである。

 式(4)の化合物に、酸ハロゲン化物、及び ルカリ金属のハロゲン化塩を作用させて式( 5)の化合物を製造する際に、塩基を存在させ ことが出来る。塩基の有無は、限定される のではないが、副生する酸を捕捉すること より式(5)の化合物をより高い収率で得られ ため、塩基を用いることが好ましい。塩基 しては、例えば、トリエチルアミン、ジエ ルアミン、エチルアミン、ジイソプロピル ミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリ ン等の有機塩基でも良いし、例えば水酸化 トリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金 の水酸化物や炭酸ナトリウム、炭酸カリウ 等の炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水 カリウム等の炭酸水素塩等の無機塩基を用 ても良いが、より高収率で式(5)の化合物が られるという観点から、好ましくは有機塩 であり、更に好ましくはトリエチルアミン ピリジンである。

 これら塩基の量は、多すぎるとコストや 処理の点で好ましくないため、使用する原 となる式(4)の化合物の物質量(モル)に対し 、1~20倍モルの範囲が好ましく、更に好まし は2~10倍モルである。

 式(5)で表される化合物の製造に用いる溶 は、アセトニトリルやベンソニトリル等の トリル系溶媒、ジノルマルブチルエーテル ジノルマルプロピルエーテル、テトラヒド フラン、テトラヒドロピラン等のエーテル 溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化 素系溶媒、ピリジンやトリエチルアミンな の有機塩基等が挙げられ、好ましくは、ニ リル系溶媒、エーテル系溶媒、有機塩基で り、更に好ましくはアセトニトリル、テト ヒドロフラン、ピリジン、トリエチルアミ であり、最も好ましくはアセトニトリルで る。溶媒量としては、反応容器内の化合物 十分攪拌される限りにおいて制限されるも ではないが、多すぎるとコストや後処理の で好ましくない。溶媒量としては、原料と る式(4)で表される化合物の使用量(重量)に して、好ましくは1~30倍体積量、更に好まし は2~15倍体積量、最も好ましくは3~10倍体積 である。

 本発明において、式(4)の化合物に、有機 基存在下で、酸ハロゲン化物、及びアルカ 金属のハロゲン化塩と反応させた後、析出 たトリエチルアミン塩酸塩やピリジン塩酸 等の3級アミンあるいは含窒素複素環化合物 のハロゲン化水素塩を濾別する操作を入れて も良い。式(5)の化合物が得られる限りにおい て、濾別操作が限定されるものではない。具 体的には、漏斗と濾紙を用いても良いし、加 圧濾過機による濾過でもよい。より高い収率 を得るために、残渣に溶媒を振り掛けてアミ ンあるいは複素環式化合物への付加塩を濾別 した後、濾液から溶媒等を減圧留去すること で目的物を取得したり、残渣を溶媒に懸濁さ せた後、改めて濾過を行ってもよい。

 式(5)で表される化合物を製造する際の温 は、0~100℃の範囲が好ましく、更に好まし は10~80℃である。反応時間は、1時間~数日の 囲で行うことが出来るが、製造コストを抑 る観点から24時間以内に終了させることが ましく、更に好ましくは1~12時間である。こ 反応は、常圧、大気中で行うことが出来る 、必要に応じて、窒素、アルゴンなどの不 性気体中で加圧下にて行うことも出来る。

 本発明において、式(4)の化合物に、酸ハ ゲン化物、及びアルカリ金属のハロゲン化 を反応させた後、酸又はアルカリと処理す ことで、式(5)の化合物を製造することが出 る。

 酸で処理する場合、弱酸でも強酸でも良 が、好ましくは強酸である。また、酸は、 酸、塩酸、硝酸などの無機酸でも、蟻酸、 タンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸な の有機酸でも良いが、好ましくは無機酸で り、更に好ましくは硫酸である。

 アルカリで処理する場合としては、弱ア カリでも強アルカリでも良い。また、アル リは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、 酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、炭 ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナト ウム、炭酸水素カリウム、アンモニア等の 機塩基やトリエチルアミンやピリジン等の 機塩基である。

 上記に例示した無機塩基、有機塩基のアル リは、単独で用いても良いし、水やアルコ ル系溶媒に添加して用いても良い。
 アルカリを用いる際は、無機塩基の水溶液 無機塩基のアルコール溶液、アンモニア水 アンモニアのアルコール溶液を用いること 好ましく、更に炭酸カリウムの水溶液、ア モニア水、アンモニアのアルコール溶液が ましい。

 反応が進行する限りにおいて、酸、及び ルカリのいずれに限定されるものではない 、アルカリが好ましい。ここで用いるアル ールは、炭素数1~10の直鎖状、分岐状若しく は環状のアルキル基を有するアルコールが挙 げられ、具体例としてはメタノール、エタノ ール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブ タノール、2-ブタノール、t-ブタノール、1-ヘ キサノール、1-ヘプタノール、シクロヘキサ ール、メチルシクロヘキサノール等が挙げ れ、好ましくはメタノール、エタノール、2 -プロパノール、1-ブタノールである。無機塩 基、アンモニアの水溶液、及びアンモニアの アルコール溶液の濃度は、反応がより早く進 行するという観点からより高濃度であること が好ましい。

 式(5)で表される化合物の取り出しは、反 液を濃縮して行う方法や、溶媒を用いた抽 操作で行うことが出来るが、式(5)の化合物 より高純度で取得できるという観点から、 媒を用いた抽出操作を行うことが好ましい 使用する溶媒としては、酢酸エチルや酢酸 チル等のエステル系溶媒、トルエン、キシ ン等の芳香族炭化水素系溶媒、1-ブタノー 、2-ブタノール、ヘキサノール等の炭素数4~6 の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルコール 系溶媒、ジブチルエーテル、ジイソプロピル エーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒド ロピランなどのエーテル系溶媒、アセトニト リル等が挙げられ、好ましくは酢酸エチルや 酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ジブチルエ ーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒ ドロフラン、テトラヒドロピランなどのエー テル系溶媒であり、より好ましくは酢酸エチ ル、テトラヒドロフランであり、更に好まし くは酢酸エチルである。

 溶媒の使用量は、抽出効率の観点からは り多い方が好ましいが、操作性、及び経済 の観点からはより少ない方が好ましく、使 した式(4)で表される原料の重量に対して、 ましくは1~20倍体積量、更に好ましくは2~10 体積量である。

 式(5)の化合物は、そのβ-アノマーは固体 あり、α-アノマーは油状物質であるため、 析、又は懸濁洗浄を行うことにより、リボ スからの変換の過程で生成する副生物との 離を行うことができ、式(5)で表される化合 のβ-アノマーをより高純度で単離すること できる。

 晶析操作においては、式(5)の化合物を含 反応生成物を溶媒に懸濁して、加熱して得 溶液を、例えば氷冷下まで冷却し、濾過す ことによって結晶を得ることが出来る。懸 洗浄操作においては、式(5)の化合物を含む 応生成物を溶媒に懸濁させて、攪拌後に濾 することによってβ-アノマーを結晶として ることが出来る。

 晶析、又は懸濁洗浄に使用する溶媒とし は、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂 族炭化水素系溶媒、ベンゼン、トルエン、 シレン等の芳香族炭化水素系溶媒、酢酸エ ル、酢酸イソプロピル等のエステル系溶媒 メタノール、イロプロパノール等のアルコ ル系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロ ルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒ ロフラン等のエーテル系溶媒等が挙げられ 。これらは、単独で用いても組み合わせて いても良い。好ましくは、ペンタン、ヘキ ン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素系溶媒、 ンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭 水素系溶媒であり、より好ましくはトルエ 、ヘプタンであり、更に好ましくはトルエ である。溶媒量としては、少なすぎると不 物を巻き込むためβ-アノマーの純度が低い いう問題があり、多すぎるとコストや後処 の点から好ましくない。式(5)で表される化 物の使用量(重量)に対して、好ましくは0.1~1 0倍体積量、更に好ましくは0.5~5倍体積量、よ り好ましくは1~3倍体積量である。

 式(5)の化合物は、シリカゲル、活性炭、 性白土、イオン交換樹脂、セライト等の吸 剤を用いて精製することが出来る。処理方 としては、例えば、これらの吸着剤を充填 たカラム管に溶媒等を用いて式(5)で表され 化合物の溶液を通過させるという方法や、 (5)で表される化合物の溶液や懸濁液にこれ の吸着剤を添加して攪拌することで、不純 を吸着させた後、これらの吸着剤を濾別す 方法などが挙げられる。より高純度な式(5) 化合物が得られるという観点からは、シリ ゲルが好ましいが、経済性の観点からは、 性炭や活性白土が好ましい。また処理方法 しては、操作性の観点から溶媒に懸濁させ 後に、吸着剤を濾別する方法が好ましい。 性炭、活性白土の種類は、濾別処理後の式( 5)で表される化合物の純度が向上する限りに いて、限定されるものではない。用いる吸 剤の量は、式(5)の化合物の重量に対して、 ましくは0.001~10重量比、更に好ましくは0.01~ 5重量比、最も好ましくは0.05~1重量比である

 式(5)の化合物を、シリカゲル、活性炭、 性白土、イオン交換樹脂、セライト等の吸 剤を用いて精製することにより、式(5)の化 物に含有される硫黄成分の含有量を下げる とができる。硫黄成分は、式(5)の化合物を 属触媒存在下で水素添加する際に、金属触 を被毒し、水素添加の反応を阻害するとい 問題があるので、より低いことが望ましい 反応の進行を妨げない硫黄成分の含有量は (5)で表される化合物の重量に対して、好ま くは0.01~1重量%、より好ましくは0.05~0.5重量% 、更に好ましくは0.1~0.3重量%である。

 上記のようにして精製した式(5)の化合物 、次に、金属触媒の存在下において水素添 する工程に供することができる。また、式( 5)で表される化合物中の水酸基をアセチル化 た後に、金属触媒の存在下において水素添 に供することができる。

 本発明の方法で製造される式(3):
(式中、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立して水素原子、又はアシル基 を示し、またOP 1 とOP 2 が一緒になってアセタール基を形成してもよ く、Rは水素原子、アルキル基、アリール基 アラルキル基、又はアシル基を示す。但し P 1 、P 2 、及びRが同時にアシル基である場合を除く )
で表される化合物中の水酸基、又は置換され た水酸基をアシル基で置換された水酸基に変 換することによって、式(6):
(式中、P 5 、P 6 、及びP 7 はアシル基を示し、同一でも異なっていても よい。)
で表される化合物を製造することができる。

 同様に、本発明の方法で製造される式(7):
(式中、X 3 はCl、Br、又はIを示し、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立して水素原子、又はアシル基 を示し、またOP 1 とOP 2 が一緒になってアセタール基を形成してもよ く、Rは水素原子、アルキル基、アリール基 アラルキル基、又はアシル基を示す。但し P 1 、P 2 、及びRが同時にアシル基である場合を除く )
で表される化合物中の水酸基、又は保護され た水酸基をアシル基で保護された水酸基に変 換することによって、式(8):
(式中、X 3 はCl、Br、又はIを示し、P 5 、P 6 、又はP 7 はアシル基を示し、同一でも異なっていても よい。)
で表される化合物を製造することができる。

 本明細書に定義する式(6)及び(8)の化合物 おいて、1位、2位、3位、及び4位の立体配置 は、特に限定されない。また、本発明で用い る糖は、D体又はL体の何れか、又はラセミ体 もよい。好ましくは、リボースであり、更 好ましくD体のリボースである。

 式(6)及び式(8)の化合物において、P 5 、P 6 、及びP 7 はアシル基を示し、同一でも異なっていても よい。このような置換基としては、具体的に は下記のものが挙げられる。

 アシル基としては、脂肪族アシル基でも 香族アシル基でもよく、例えば炭素数1~20、 好ましくは炭素数1~10、更に好ましくは炭素 1~7のアシル基を挙げることができる。アシ 基の具体例としては、好ましくはホルミル 、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル 、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、ヘプ ノイル基、イソブチリル基、ピバロイル基 シクロヘキサンカルボニル基、ベンゾイル 、クロロアセチル基、ジクロロアセチル基 トリクロロアセチル基、トリフルオロアセ ル基、メトキシアセチル基などを挙げるこ ができ、更に好ましくはアセチル基、クロ アセチル基、ジクロロアセチル基、トリク ロアセチル基、トリフルオロアセチル基な の置換されたアセチル基が挙げられ、特に ましくはアセチル基である。

 式(3)の化合物から式(6)の化合物へと変換す 反応、及び式(7)の化合物から式(8)の化合物 と変換する反応において、式(3)又は式(7)で される化合物中の置換された水酸基P 1 、P 2 、及びRのうち、P 1 及びP 2 のいずれか一方、或いは両方がアセチル基(Ac 基)以外のアシル基である場合や、P 1 及びP 2 が一緒になって環状アセタール基を形成する 場合、Rがアセチル基以外のアシル基である 合は、まずP 1 、P 2 、又はRを水素原子にする操作、すなわち脱 護が必要となる。これらの脱保護法は当業 に公知であり、例えば、Protective Groups in Or ganic Synthesis, John & Wiley & Sons Inc.(199 8)等に記載されている。

 例えば、脱保護する際の反応条件として 、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等の 機塩基、あるいはトリエチルアミンやトリ チルアミン等の有機塩基の存在下、例えば タノール等のアルコール系溶媒及び水と反 させる条件が挙げられる。脱保護が円滑に 行する限りにおいては、その方法は限定さ るものではないが、経済性の観点から、無 塩基が存在する条件下での脱保護法が好ま い。

 式(3)又は式(7)の化合物において、2,3位水酸 を脱保護した後は、P 1 及びP 2 が共にアセチル化された化合物に変換するた めの工程か、又は式(6)又は式(8)の化合物に変 換するためのアセチル化の工程に供される。

 式(3)の化合物から式(6)の化合物へと変換す 反応、及び式(7)の化合物から式(8)の化合物 と変換する反応において、式(3)又は式(7)で される化合物中の水酸基又は置換された水 基P 1 、P 2 、及びRのうち、P 1 及びP 2 のいずれか一方、或いは両方が水酸基、又は アセチル基である場合や、Rがアルキル基、 ラルキル基、アリール基である場合(但し、P 1 、P 2 、及びRが同時にアセチル基である場合は除 。)は、式(6)又は式(8)の化合物に変換するた のアセチル化の工程に供される。

 式(3)又は式(7)で表される化合物のP 1 及びP 2 のいずれか一方、或いは両方が水酸基の場合 のアセチル化の方法は、前述のProtective Groups  in Organic Synthesis, John & Wiley & Sons  Inc.(1998)等に記載されている。例えば、ピリ ンやトリエチルアミン等の有機塩基又は酢 ナトリウムや酢酸カリウムなどの無機塩基 在下、無水酢酸や塩化アセチル等のアセチ 化剤を作用させることにより、アセチル化 ることができる。アセチル化の後、一旦P 1 及びP 2 が共にアセチル化された2,3位―ジアセチル体 を濃縮操作や溶媒抽出等の単離精製を行うこ とにより取得し、式(3)又は式(7)の置換基Rか 式(6)又は式(8)の置換基に変換する工程(以下 アセトリシスとする)へと段階的に進めるこ とが出来る。あるいは、2,3-ジアセチル体を 離精製することなくアセトリシスへと誘導 ることも可能である。アセチル化が進行す 限りにおいては、反応条件は制限されない 、操作的に簡便であるという観点から、単 精製を行わずに続けてアセトリシスを行う うが好ましい。

 アセトリシスの条件としては、酸存在下 アシル化剤を作用させる方法が挙げられる アセトリシスに用いる酸としては、硫酸、 酸などの無機酸でも、p-トルエンスルホン 、メタンスルホン酸や蟻酸などの有機酸で 良いが、より安価であることから無機酸が り好ましく、更に硫酸を使用するのが好ま い。

 酸の使用量は、1位アルコキシ基のアセト リシスが進行する限り、特に限定されないが 、例えば、式(3)又は式(7)の化合物の物質量( ル)に対して3倍モル以下であることが好まし く、後処理における中和操作等が簡易である という観点からは、1倍モル以下であること 好ましい。アセトリシスで用いるアシル化 としては、無水酢酸、塩化アセチル、酢酸 挙げられ、これらは単独で用いても、組合 ても良い。より高収率が得られるという観 から、無水酢酸と酢酸の組合せが好ましい

 また、アセトリシスを行う際には、更に 基を添加することが出来る。塩基としては トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジ ソプロピルエチルアミン等のアミンやピリ ン等の有機塩基でも、また炭酸カリウムや 酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどの 機塩基でもよいが、より高収率が得られる いう観点から有機塩基が好ましい。塩基の 用量は、特に限定されないが、例えば式(3) は式(7)の化合物の物質量(モル)に対して、3 モル以下であることが好ましく、更に好ま くは2倍モル以下、最も好ましくは1倍モル 下である。

 アセトリシスした後、濃縮或いは抽出操 により式(6)又は式(8)の化合物を取得するこ ができる。単離精製の方法は特に限定され 、濃縮又は抽出操作のどちらかを行っても いし、両方の操作を組み合わせて行っても い。式(6)又は式(8)の化合物の安定性の観点 らは、抽出操作を行うことで、反応に使用 た試薬類を除去することが出来るため、抽 操作を入れることが好ましい。抽出操作に 用する溶媒としては、酢酸メチル、酢酸エ ルなどのエステル系溶媒、トルエン、キシ ン等の芳香族炭化水素系溶媒、ジエチルエ テルやテトラヒドロフランなどのエーテル 溶媒などが挙げられるが、抽出効率及び経 性の観点からエステル系溶媒、及び芳香族 化水素系溶媒が好ましく、更に酢酸エチル トルエンを用いることが好ましい。抽出に り得られた有機層は、濃縮した後に、シリ ゲルカラムクロマトグラフィー、蒸留、晶 などにより精製することが可能であり、式( 6)又は式(8)の化合物が高純度で得られる限り おいて精製方法は限定されないが、操作性 び経済性の観点から晶析により精製するこ が好ましい。

 本発明の方法で製造される化合物のうち 1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-β-D-リボフ ノースは、Bioorganic & Medicinal Chemistry, 2 000年, 第8巻,  第8号, p.1967-1706等に記載の製 法にて、HMDS(ヘキサメチルジシラザン)を用い て5-フルオロシトシンと縮合、誘導化するこ で、抗ガン剤として有用であるCapecitabineに 換可能であることから、医農薬中間体とし 有用な化合物である。

 本発明は更に、式(10):
(式中、X 4 はCl、Br、I、又は水素原子を示し、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を 示し、またOP 1 とOP 2 が一緒になってアセタール基を形成してもよ く、R 1 はアシル基を示す。)
の化合物において1位の立体配置がαである化 合物(α-アノマー)、及び上記式(10)の化合物に おいて1位の立体配置がβである化合物(β-ア マー)を含む混合物を、酸、及び貧溶媒の存 下において処理することを含む、式(10)で表 される化合物のα-アノマー及びβ-アノマーを 含む混合物においてβ-アノマーの比率が処理 前より増大した混合物を製造する方法;並び 、式(11):
(式中、X 4 はCl、Br、I、又は水素原子を示し、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を 示し、またOP 1 とOP 2 が一緒になってアセタール基を形成してもよ く、R 2 はアルキル基、アリール基、又はアラルキル 基を示す。)
の化合物において1位の立体配置がαである化 合物(α-アノマー)、及び上記式(11)の化合物に おいて1位の立体配置がβである化合物(β-ア マー)を含む反応前の混合物に、酸、及び貧 媒の存在下においてアシル化剤を作用させ ことによって、式(10):
(式中、X 4 はCl、Br、I、又は水素原子を示し、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立して水素原子又はアシル基を 示し、またOP 1 とOP 2 が一緒になってアセタール基を形成してもよ く、R 1 はアシル基を示す。)
の化合物において1位の立体配置がαである化 合物(α-アノマー)、及び上記式(10)の化合物に おいて1位の立体配置がβである化合物(β-ア マー)を含む反応後の混合物を取得する工程 含み、上記反応後の混合物におけるβ-アノ ーの比率が、上記反応前の混合物における -アノマーの比率よりも増大している、上記 (10)の化合物を製造する方法を提供する。以 下、上記の2つの方法を総称して、「本発明 よるβ-アノマーの比率の増大方法」とも称 る。

 式(10)及び式(11)におけるP 1 及びP 2 が示すアシル基、式(10)におけるR 1 が示すアシル基、式(11)におけるR 2 が示すアルキル基、アリール基、又はアラル キル基の具体例は、それぞれ式(1)から式(5)、 及び式(7)におけるP 1 及びP 2 が示すアシル基、R 1 が示すアシル基について本明細書中に記載し た具体例と同じものを挙げることができる。

 本発明において、酸、及び貧溶媒の存在 における処理前の混合物におけるα-アノマ 及びβ-アノマーのモル比率(α-アノマー:β- ノマー)は、好ましくは100:0~20:80、より好ま くは80:20~25:75、更に好ましくは50:50~25:75であ 。

 本発明において、酸、及び貧溶媒の存在 における処理後の混合物におけるα-アノマ 及びβ-アノマーのモル比率(α-アノマー:β- ノマー)は好ましくは、30:70~0:100であり、よ 好ましくは20:80~0:100、更に好ましくは15:85~0:1 00であり、特に好ましくは10:90~0:100である。 り具体的には、1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオ シ-β-D-リボフラノースを合成する場合には α-アノマーとβ-アノマーの生成モル比率(α- ノマー:β-アノマー)は、好ましくは30:70~0:100 、より好ましくは20:80~0:100、更に好ましくは1 5:85~0:100、特に好ましくは10:90~0:100である。ま た、1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-5-クロロ -β-D-リボフラノースを合成する場合には、α- アノマーとβ-アノマーの生成比率(α-アノマ :β-アノマー)は、好ましくは30:70~0:100、より ましくは20:80~0:100、更に好ましくは15:85~0:100 、特に好ましくは10:90~0:100である。

 本発明によるβ-アノマーの比率の増大方 において用いる酸は、弱酸でも強酸でもよ が、好ましくは強酸である。また酸は、無 酸(例えば、硫酸、塩酸、硝酸など)でも有 酸(蟻酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ト フルオロメタンスルホン酸、p-トルエンス ホン酸など)でもよいが、好ましくは無機酸 ある。酸としては硫酸又は塩酸を使用する とが特に好ましい。

 酸の使用量は、式(10)の化合物のβ-アノマ ーの比率の増大できる限り特に限定されない が、例えば、出発物質である式(10)又は式(11) 化合物の物質量(モル)に対して、5倍モル以 であることが好ましく、3倍モル以下である ことが更に好ましい。

 本発明によるβ-アノマーの比率の増大方 においては貧溶媒を用いる。貧溶媒は、反 開始時から存在させてもよく、又は反応途 に添加してもよい。また、反応を停止させ 前に添加し、β-アノマーを析出させてもよ 。本発明で用いることができる貧溶媒とし は、出発物質である式(10)の化合物又は式(11 )の化合物の溶解度が低い溶媒を用いること できる。例えば、本発明では、式(10)の化合 又は式(11)の化合物の溶解度が、好ましくは 200g/L以下、より好ましくは100g/L以下、更に好 ましくは20g/L以下となるような溶媒を、貧溶 として用いることができる。

 本発明で用いる貧溶媒は、エステル系溶 、エーテル系溶媒、脂肪族炭化水素系溶媒 又は芳香族炭化水素系溶媒のいずれかであ ことが好ましい。エステル系溶媒としては 酢酸エチル、酢酸ブチルが挙げられ、エー ル系溶媒としては、ジエチルエーテル、ジ ソプロピルエーテル、ジノルマルプロピル ーテル、ジノルマルブチルエーテル、メチ イソプロピルエーテル、メチル-t-ブチルエ テル、エチル-t-ブチルエーテル、シクロペ チルメチルエーテル、テトラヒドロフラン テトラヒドロピラン、又はジオキサン等が げられ、脂肪族炭化水素系溶媒としては、 ンタン、ヘキサン、又はヘプタン等が挙げ れ、芳香族炭化水素系溶媒としては、ベン ン、トルエン、又はキシレン等が挙げられ 。好ましくはエーテル系溶媒、脂肪族炭化 素系溶媒、芳香族炭化水素系溶媒であるが これらに限定されるものではない。貧溶媒 、単独で用いられてもよく、又は複数種の 合溶媒として用いられてもよい。

 貧溶媒の使用量は、式(11)の化合物にアシ ル化剤を作用させることによって式(10)の化 物を製造できる限り特に限定されないが、 えば、式(11)で表される化合物の重量に対し 50倍量以下が好ましく、より好ましくは20倍 量以下、更に好ましくは10倍量以下である。

 本発明によるβ-アノマーの比率の増大方 において、酸、及び貧溶媒の存在下におい 処理する際には、更に脱水剤を存在させる とができる。本発明で用いることができる 水剤としては、水の吸着による脱水法に用 る脱水剤(例えば、モレキュラーシーブ、無 水硫酸ナトリウム、無水硫酸マグネシウム、 無水塩化カルシウムなど)でもよいし、水の 学変化による脱水法で用いる脱水剤(例えば 無水酢酸、無水プロピオン酸などの脂肪族 ノカルボン酸無水物;無水安息香酸などの芳 香族モノカルボン酸無水物;無水コハク酸、 水マレイン酸などの脂肪族多価カルボン酸 水物;テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒ ロ無水フタル酸などの多環式多価カルボン 無水物;無水フタル酸、テトラブロモ無水フ タル酸などの芳香族多価カルボン酸無水物; 化アセチルなど)でもよい。これらの脱水剤 使用量は、反応系に含まれる水の除去が可 な量であればよく、例えば脱水剤の使用量 、反応成分(基質)の物質量(モル)に対して、 一般に0.0001~1倍モル、好ましくは0.001~0.5倍モ 、更に好ましくは0.01~0.1倍モル程度である 特に、トリ-O-アセチル-5-デオキシ-D-リボフ ノースのβ-アノマー比を高める工程におい 、無水酢酸などの脱水剤を添加させること より、溶媒や原料、試薬類に含有されてい 水が捕捉される。水が捕捉されることによ 副反応が抑制され、高収率でトリ-O-アセチ -5-デオキシ-D-リボフラノースのβ-アノマー 得ることができる。

 本発明によるβ-アノマーの比率の増大方 において用いるアシル化剤は、式(11)の化合 物に、酸及び貧溶媒の存在下において作用さ せることによって式(10)で表される化合物を 造することができるものであれば特に限定 れないが、好ましくは酸ハライド又は酸無 物である。酸ハライド又は酸無水物として 、特に限定されないが、具体的には、アセ ルクロリド、イソ酪酸クロリド、ピバロイ クロリド、シクロヘキサンカルボニルクロ ド、ベンゾイルクロリド、4-メトキシベンゾ イルクロリド等の酸クロリド;アセチルブロ ド、イソプロピオン酸ブロミド、ピバロイ ブロミド、シクロヘキサンカルボニルブロ ド、ベンゾイルブロミド、4-メトキシベンゾ イルブロミド等の酸ブロミド;アセチルヨー ド、イソ酪酸ヨージド、ピバロイルヨージ 、シクロヘキサンカルボニルヨージド、ベ ゾイルヨージド、4-メトキシベンゾイルヨー ジド等の酸ヨージドが挙げられる。酸無水物 としては、無水酢酸、プロピオン酸無水物、 ピバリン酸無水物、シクロヘキサン酸カルボ ン酸無水物、安息香酸無水物等があり、好ま しくは無水酢酸である。また、酢酸をアシル 化剤として用いることができる。本発明で用 いる特に好ましいアシル化剤としては、酢酸 、無水酢酸、又はそれらの混合物を挙げるこ とができる。

 アシル化剤の使用量は、本発明の方法で 造される式(10)で表される化合物のうちβ-ア ノマーが析出されるように設定することが好 ましく、例えば、式(11)で表される化合物の 質量(モル)に対して4倍モル以下であること 好ましく、3倍モル以下であることが更に好 しい。アシル化剤として無水酢酸を使用す 場合は、無水酢酸の使用量が式(11)で表され る化合物の物質量に対して3倍モル以下であ ことが好ましい。

 本発明によるβ-アノマーの比率の増大方 は、酸、及び貧溶媒の存在下において処理 る際、あるいは酸、及び貧溶媒の存在下に いてアシル化剤を作用させる際に、更に塩 を存在させることができる。塩基としては 有機塩基(例えば、トリメチルアミン、トリ エチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン 、又はトリノルマルプロピルアミンなどの第 三級アミン、又はピリジンなどの芳香族アミ ン)でもよいし、無機塩基(例えば、水酸化カ ウム又は水酸化ナトリウムなど)でもよいが 、好ましくは有機塩基である。使用する塩基 として好ましくは、トリエチルアミン、ピリ ジンであり、より好ましくはピリジンである 。

 塩基の使用量は、式(10)で表される化合物 のβ-アノマーの比率の増大できる限り特に限 定されないが、例えば、出発原料である式(10 )又は式(11)で表される化合物の物質量(モル) 対して、3倍モル以下であることが好ましく 1倍モル以下であることが更に好ましい。

 本発明による本発明によるβ-アノマーの 率の増大方法において、β-アノマーの比率 増大した化合物を調製する際の処理又は反 温度としては、特に限定はされないが、生 する式(10)で表される化合物のうちβ-アノマ ーが析出されるような温度が好ましく、例え ば本発明では、-78℃から50℃が好ましく、よ 好ましくは-40℃から30℃、-20℃から10℃程度 が更に好ましい。この反応は常圧、大気中で 行うことができ、特に窒素雰囲気下で行う必 要はないが、必要に応じて窒素、ヘリウム、 アルゴン等の不活性気体中で加圧下にて実施 することもできる。

 処理又は反応時間は、1分~数日の範囲で うことができるが、製造コストを抑える観 から24時間以内に終了させることが好ましく 、より好ましくは5分から12時間であり、更に 好ましくは10分から5時間である。

 上記した本発明によるβ-アノマーの比率 増大方法で製造した式(10)で表される化合物 のα-アノマー及びβ-アノマーを含む混合物は 更に精製することにより、式(10)で表される 合物のβ-アノマーを単離することができる 精製方法は特に限定されないが、例えば、 析又は懸濁洗浄することによって行うこと できる。晶析操作においては、式(10)の化合 を含む反応生成物を溶媒に懸濁して、加熱 流して得た溶液を、例えば氷冷下まで、冷 し、ろ過することによって結晶を得ること できる。懸濁洗浄操作においては、式(10)の 化合物を含む反応生成物を溶媒に懸濁させて 、攪拌後にろ過することによって結晶を得る ことができる。晶析又は懸濁洗浄に使用する 溶媒としてはアルコール系、エーテル系又は 水とそれらの混合物であり、好ましくはアル コール系溶媒としては、メタノール、エタノ ール、ノルマルプロピルアルコール、イソプ ロピルアルコール、ノルマルブタノールであ り、エーテル系溶媒としては好ましくはジエ チルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジ ノルマルプロピルエーテル、ジノルマルブチ ルエーテル、メチルイソプロピルエーテル、 メチル-t-ブチルエーテル、エチル-t-ブチルエ ーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンで ある。

 本発明によればさらに、下記式(12)で表され る、D又はL-リボフラノース誘導体が提供され る。
(式中、1位の立体配置はα又はβであり、R 3 は炭素数1から6のアルキル基、炭素数6から20 アリール基、又は炭素数7から12のアラルキ 基を示す。)

 式(12)におけるR 3 が示すアルキル基、アリール基、アラルキル 基の具体例としては、式(1)から式(5)、式(7)、 式(10)、及び式(11)におけるRが示すアルキル基 、アリール基、アラルキル基について本明細 書中に記載した具体例と同じものを挙げるこ とができる。

 本発明の式(12)で表される、D又はL-リボフ ラノース誘導体は、金属触媒の存在下におけ る水素添加の工程、及びアセトリシスの工程 に供することにより1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デ オキシリボフラノースを製造できるため、有 用な化合物である。

 以下、本発明を実施例により更に詳細に 明するが、本発明はこれらによって限定さ るものではない。

(実施例1)1-O-メチル-D-リボフラノースの合成
 2LのフラスコにD-リボース(100g、666mmol)、メ ノール(1000mL)を仕込み、氷冷下で、濃硫酸(5. 0mL,66.6mmol)をゆっくりと滴下した。室温に昇 し、室温で4時間反応させた後、酢酸ナトリ ム(16.4g、200mmol)を添加して中和し、減圧下 濃縮した。白濁油状成分として粗1-O-メチル- D-リボフラノース134g(純度81%、収率100%)を取得 した。

[NMRデータ]
1 H-NMR(400MHz,D 2 O-d):δ(β-アノマー)3.38(s,3H),3.57-3.62(m,1H),3.76-3.80 (m,1H),3.99-4.03(m, 2H),4.13-4.16(m,1H),4.89(d,J=1.0Hz,1H)
(α-アノマー)3.42(s,3H),3.63-3.75(m,2H),3.98-4.11(m,3H), 4.98(d,J=4.5Hz,1H)

(実施例2A)1-O-メチル-5-デオキシ-5-クロロ-D-リ フラノースの合成
 2Lのフラスコに上記実施例1で合成した粗1-O- メチル-D-リボフラノース134g、アセトニトリ (520mL)、及びトリエチルアミン(283g、2.8mol)を 込み、氷冷下、塩化チオニル(254g、2.1mol)を っくりと滴下した。滴下後、内温60℃から65 ℃に昇温し、2時間加熱攪拌した。室温まで 却した後、得られた反応液から析出したト エチルアミン塩酸塩を濾別し、アセトニト ル(300mL)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し 酢酸エチル(700mL)、28%アンモニア水(365g)を添 加して、室温で1時間反応させた。有機層と 層を分液した後、酢酸エチル(200mL)を使って3 回抽出操作を行い、有機層を分離した。シリ カゲル(100g)を充填したカラム管に通し、回収 した溶液を減圧下で濃縮し、茶色油状成分と して粗1-O-メチル-5-デオキシ-5-クロロ-D-リボ ラノース121g(純度90%、収率89%)を取得した。 黄含有量は0.3重量%以下であった。
[NMRデータ]
1 H-NMR(400MHz,CDCl 3 ):δ(β-アノマー)2.77(m,1H), 2.98(bs,1H),3.38(s,3H),3.7 1-3.61(m,2H),4.08(m,1H),4.14(dd,J=11.9,12.1Hz,1H),4.33(m,1H) ,4.86(s,1H)
(α-アノマー)2.64(d,J=7.56Hz,1H),2.90(d,J=8.56Hz,1H),3.5 0(s,3H),3.70(d,J=4.32Hz,2H),4.00-3.96(m,1H),4.23-4.13(m,2H), 5.00(d,J=4.56Hz,1H)

(実施例2B)1-O-メチル-5-デオキシ-5-クロロ-D-リ フラノースの合成
 2Lのフラスコに上記実施例1と同様に合成し 粗1-O-メチル-D-リボフラノース134g、アセト トリル(520mL)、及びトリエチルアミン(283g、2. 8mol)を仕込み、氷冷下、塩化チオニル(254g、2. 1mol)をゆっくりと滴下した。滴下後、内温60 から65℃に昇温し、2時間加熱攪拌した。室 まで冷却した後、得られた反応液から析出 たトリエチルアミン塩酸塩を濾別し、酢酸 チル(300mL)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮 、酢酸エチル(700mL)、28%アンモニア水(365g)を 添加して、室温で1時間反応させた。有機層 水層を分液した後、酢酸エチル(200mL)を使っ 3回抽出操作を行い、得られた有機層を減圧 下で濃縮し、茶色油状成分として粗1-O-メチ -5-デオキシ-5-クロロ-D-リボフラノース129g(純 度85%、収率90%、硫黄含有量1.1重量%)を取得し 。この油状成分にトルエン(330mL)を添加して 、室温から氷冷下で1時間攪拌した後、析出 た固体を濾別して得られた固体を、室温で1 間減圧乾燥し、1-O-メチル-5-デオキシ-5-クロ ロ-β-D-リボフラノース65g(純度100%、収率53%)を 取得した。硫黄含有量は0.3重量%以下であっ 。

(実施例2C)1-O-メチル-5-デオキシ-5-クロロ-D-リ フラノースの合成
 2Lのフラスコに上記実施例1と同様に合成し 粗1-O-メチル-D-リボフラノース134g、アセト トリル(520mL)、及びトリエチルアミン(283g、2. 8mol)を仕込み、氷冷下、塩化チオニル(254g、2. 1mol)をゆっくりと滴下した。滴下後、内温60 から65℃に昇温し、2時間加熱攪拌した。室 まで冷却した後、得られた反応液から析出 たトリエチルアミン塩酸塩を濾別し、アセ ニトリル(300mL)で洗浄した。濾液を減圧下で 縮し、酢酸エチル(700mL)、28%アンモニア水(36 5g)を添加して、室温で1時間反応させた。有 層と水層を分液した後、酢酸エチル(200mL)を って3回抽出操作を行い、合わせた有機層に 活性炭(和光純薬製、10g)を添加して30分攪拌 た後、活性炭を濾別し、酢酸エチル(200mL)で 掛洗浄した濾液を減圧下で濃縮し、茶色油 成分として粗1-O-メチル-5-デオキシ-5-クロロ -D-リボフラノース114g(純度89%、収率83%)を取得 した。硫黄含有量は0.3重量%以下であった。

(実施例3A)1-O-メチル-5-デオキシ-D-リボフラノ スの合成
 70mLのオートクレーブにスポンジニッケル( 興リカ製、3.0g)を仕込み、実施例2と同様に 成した1-O-メチル-5-デオキシ-5-クロロ-D-リボ ラノース(3.0g、16.4mmol)、2-プロパノール(15mL) 、Na 2 CO 3 (2.09g、19.7mmol)を添加して、水素の圧力0.5MPa、 内温90℃で4時間反応を行った。常温常圧に戻 した後、NaOH(0.67g、16.4mmol)を添加して、圧力0. 5MPa、内温90℃で2時間反応を行った。常温常 に戻した後、セライト(6.5g)を敷いた桐山漏 を用いて固体成分を濾別し、2-プロパノール (30mL)で洗浄した濾液を減圧下で濃縮し、無色 油状成分として粗1-O-メチル-5-デオキシ-D-リ フラノース3.04g(純度67%、収率84%)を取得した
[NMRデータ]
1 H-NMR(400MHz,CDCl 3 ):δ(β-アノマー)1.35(d,J=4.00Hz,3H), 3.38(s,3H), 4.03 -4.01(m,3H), 4.81(s,1H)
(α-アノマー)1.30(d. J=6.32Hz,3H),2.73(d,J=8.63Hz,1H),2 .99(d,J=8.32Hz,1H),3.47(s,3H),3.64-3.60(m,1H),4.03-3.99(m,1H ),4.14-4.09(m, 1H),4.91(d,H=4.56Hz,1H)

(実施例3B)1-O-メチル-5-デオキシ-D-リボフラノ スの合成
 70mLのオートクレーブにスポンジニッケル( 興リカ製、3.0g)を仕込み、1-O-メチル-5-デオ シ-5-クロロ-D-リボフラノース(3.0g、16.4mmol)、 2-プロパノール(15mL)、Na 2 CO 3 (2.09g、19.7mmol)を添加して、水素の圧力0.5MPa、 内温90℃で4時間反応を行った。常温常圧に戻 した後、セライト(6.5g)を敷いた桐山漏斗を用 いて固体成分を濾別し、2-プロパノール(30mL) 洗浄した濾液を減圧下で濃縮し、無色油状 分として1-O-メチル-5-デオキシ-D-リボフラノ ース2.34g(純度90%、収率87%)を取得した。

(実施例3C)1-O-メチル-5-デオキシ-D-リボフラノ スの合成
 70mLのオートクレーブにスポンジニッケル( 興リカ製、1.0g)を仕込み、1-O-メチル-5-デオ シ-5-クロロ-D-リボフラノース(3.0g、16.4mmol)、 2-プロパノール(15mL)、Na 2 CO 3 (2.09g、19.7mmol)を添加して、水素の圧力0.5MPa、 内温90℃で4時間反応を行った。常温常圧に戻 した後、セライト(6.5g)を敷いた桐山漏斗を用 いて固体成分を濾別し、2-プロパノール(30mL) 洗浄した濾液を減圧下で濃縮し、無色油状 分として1-O-メチル-5-デオキシ-D-リボフラノ ース2.13g(純度90%、収率79%)を取得した。

(実施例3D)1-O-メチル-5-デオキシ-D-リボフラノ スの合成
 70mLのオートクレーブにスポンジニッケル( 興リカ製、1.0g)を仕込み、1-O-メチル-5-デオ シ-5-クロロ-β-D-リボフラノース(3.0g、16.4mmol) 、2-プロパノール(15mL)、トリエチルアミン(2.0 g、19.7mmol)を添加して、水素の圧力0.5MPa、内 90℃で4時間反応を行った。常温常圧に戻し 後、セライト(6.5g)を敷いた桐山漏斗を用い 固体成分を濾別し、2-プロパノール(30mL)で洗 浄した濾液を減圧下で濃縮し、無色油状成分 として1-O-メチル-5-デオキシ-D-リボフラノー 1.05g(純度90%、収率39%)を取得した。

(実施例3E)1-O-メチル-5-デオキシ-β-D-リボフラ ースの合成
 70mLのオートクレーブにスポンジニッケル( 興リカ製、1.0g)を仕込み、1-O-メチル-5-デオ シ-5-クロロ-β-D-リボフラノース(3.0g、16.4mmol) 、2-プロパノール(15mL)、K 2 CO 3 (2.7g、19.7mmol)を添加して、水素の圧力0.5MPa、 温90℃で4時間反応を行った。常温常圧に戻 た後、セライト(6.5g)を敷いた桐山漏斗を用 て固体成分を濾別し、2-プロパノール(30mL) 洗浄した濾液を減圧下で濃縮し、無色油状 分として1-O-メチル-5-デオキシ-β-D-リボフラ ース2.24g(純度90%、収率83%)を取得した。

(実施例3F)1-O-メチル-5-デオキシ-D-リボフラノ スの合成
 70mLのオートクレーブにスポンジニッケル( 興リカ製、1.0g)を仕込み、1-O-メチル-5-デオ シ-5-クロロ-D-リボフラノース(3.0g、16.4mmol)、 2-プロパノール(15mL)、DBU(3.0g、19.7mmol)を添加 て、水素の圧力0.5MPa、内温90℃で4時間反応 行った。常温常圧に戻した後、セライト(6.5g )を敷いた桐山漏斗を用いて固体成分を濾別 、2-プロパノール(30mL)で洗浄した濾液を減圧 下で濃縮し、無色油状成分として1-O-メチル-5 -デオキシ-D-リボフラノース1.21g(純度90%、収 45%)を取得した。

(実施例3G)1-O-メチル-5-デオキシ-D-リボフラノ スの合成
 70mLのオートクレーブにスポンジニッケル( 興リカ製、1.0g)を仕込み、1-O-メチル-5-デオ シ-5-クロロ-D-リボフラノース(3.0g、16.4mmol)、 2-プロパノール(15mL)、23%アンモニア水(10.1g、1 9.7mmol)を添加して、水素の圧力0.5MPa、内温90 で4時間反応を行った。常温常圧に戻した後 セライト(6.5g)を敷いた桐山漏斗を用いて固 成分を濾別し、2-プロパノール(30mL)で洗浄 た濾液を減圧下で濃縮し、無色油状成分と て1-O-メチル-5-デオキシ-D-リボフラノース1.05 g(純度90%、収率39%)を取得した。

(実施例3H)1-O-メチル-5-デオキシ-D-リボフラノ スの合成
 70mLのオートクレーブにスポンジニッケル( 興リカ製、1.0g)を仕込み、1-O-メチル-5-デオ シ-5-クロロ-D-リボフラノース(3.0g、16.4mmol)、 2-ブタノール(15mL)、Na 2 CO 3 (2.09g、19.7mmol)を添加して、水素の圧力0.5MPa、 内温90℃で3時間反応を行った。常温常圧に戻 した後、セライト(6.5g)を敷いた桐山漏斗を用 いて固体成分を濾別し、2-プロパノール(30mL) 洗浄した濾液を減圧下で濃縮し、無色油状 分として1-O-メチル-5-デオキシ-D-リボフラノ ース2.19g(純度90%、収率81%)を取得した。

(実施例3I)1-O-メチル-5-デオキシ-D-リボフラノ スの合成
 溶媒を2-ブタノールの代わりにt-ブタノール にして、上記と同様に処理したところ、無色 油状成分として1-O-メチル-5-デオキシ-D-リボ ラノース2.1g(純度90%、収率78%)を取得した。

(実施例3J)1-O-メチル-5-デオキシ-D-リボフラノ スの合成
 溶媒を2-ブタノールの代わりに酢酸イソプ ピルにして、上記と同様に処理したところ 無色油状成分として1-O-メチル-5-デオキシ-D- ボフラノース1.45g(純度90%、収率54%)を取得し た。

(実施例3K)1-O-メチル-5-デオキシ-D-リボフラノ スの合成
 溶媒を2-ブタノールの代わりにイソブタノ ルにして、上記と同様に処理したところ、 色油状成分として1-O-メチル-5-デオキシ-D-リ フラノース2.17g(純度90%、収率80%)を取得した 。

(実施例3L)1-O-メチル-5-デオキシ-D-リボフラノ スの合成
 溶媒を2-ブタノールの代わりにt-アミルアル コールにして、上記と同様に処理したところ 、無色油状成分として1-O-メチル-5-デオキシ-D -リボフラノース2.01g(純度90%、収率74%)を取得 た。

(実施例4A)1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-β D-リボフラノースの合成
 実施例3で得られた1-O-メチル-5-デオキシ-D- ボフラノース2.9g(α/β=25/75、純度67%、13.2mmol) 50mLフラスコに仕込み、無水酢酸(7.3g、70.8mmo l)、酢酸(2.3g、39.0mmol)を添加し、85℃で2時間 応を行った。TLC(薄層クロマトグラフィー)で 原料の消失を確認した後、室温まで冷却し、 ピリジン(0.92g、11mmol)を添加し、氷冷下、濃 酸(2.23g、22.7mmol)を酢酸(2.84g)で希釈した液を っくりと滴下した。内温2.5℃で2時間反応を 行い、酢酸ナトリウム(3.7g、45.4mmol)を添加し 30分攪拌した後、減圧下で濃縮した。トル ン(100mL)と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(120 mL)を加えて抽出を行い、分離した有機層を脱 塩水(50mL)で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウム(1 0g)で乾燥後、固体を濾別した濾液を減圧下で 濃縮し、無色油状成分として1,2,3-トリ-O-アセ チル-5-デオキシ-D-リボフラノース3.21g(純度89% 、収率83%)を取得した。この油状成分を液ク マトグラフィーで分析したところ、α/β=30/70 であった。
 得られた油状成分に2-プロパノール(2.8mL)を 加した後、水(5.4mL)を添加し、析出した結晶 を濾別して得られた固体を室温で1時間減圧 燥し、1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-β―D- リボフラノース1.33g(純度100%、収率39%)を取得 た。
[NMRデータ]
1 H-NMR(400MHz,CDCl 3 ):δ(β-アノマー)1.37(d,J=6.56Hz,3H),2.07(s,3H),2.09(s,3 H),2.12(s,3H), 4.28(dq,J=6.56,6.56Hz,1H),5.10(dd,J=1.76,6.8 0Hz,1H),5.34(dd,J=1.0,4.8Hz,1H),6.12(d,J=1.28Hz,1H)

(実施例4B)1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-β D-リボフラノースの合成
 1-O-メチル-5-デオキシ-D-リボフラノース2.0g( /β=25/75、13.5mmol)を100mLフラスコに仕込み、酢 酸ナトリウム(0.22g、2.7mmol)、無水酢酸(4.1g、41 mmol)、ジブチルエーテル(1mL)を添加し、85℃で 5時間反応を行った。その後室温まで冷却し ピリジン(0.11g、1.4mmol)を添加し、氷冷下で濃 硫酸(0.40g、4.1mmol)をゆっくりと滴下した。室 で5時間攪拌した後、ヘプタン(8mL)を添加し- 20℃で5時間攪拌した。飽和重曹水(20mL)を添加 して30分攪拌した後、トルエン50mLを使って2 抽出を行い、有機層を分離し、分離した有 層を脱塩水(5mL)で2回洗浄して、分離した有 層を減圧下で濃縮し、無色油状成分として1, 2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-D-リボフラノ ス2.1g(純度90%、収率54%)を取得した。この油 成分を液クロマトグラフィーで分析したと ろ、α/β=12/88であった。
 この油状成分に2-プロパノール(2mL)を添加し た後、0℃で2時間攪拌し、析出した結晶を濾 して得られた固体を室温で1時間減圧乾燥し 、1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-β―D-リボ ラノース1.3g(純度100%、収率38%)を取得した。

(実施例4C)1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-β D-リボフラノースの合成
 1-O-メチル-5-デオキシ-D-リボフラノース2.0g( /β=25/75、13.5mmol)を100mLフラスコに仕込み、酢 酸ナトリウム(0.22g、2.7mmol)、無水酢酸(4.1g、41 mmol)、トルエン(1mL)を添加し、85℃で5時間反 を行った。その後室温まで冷却し、ピリジ (0.11g、1.4mmol)を添加し、氷冷下で濃硫酸(0.40g 、4.1mmol)をゆっくりと滴下した。室温で5時間 攪拌した後、ヘプタン(8mL)を添加し-20℃で5時 間攪拌した。飽和重曹水(20mL)を添加して30分 拌した後、トルエン50mLを使って2回抽出を い、有機層を分離し、分離した有機層を脱 水(5mL)で2回洗浄して、分離した有機層を減 下で濃縮し、無色油状成分として1,2,3-トリ-O -アセチル-5-デオキシ-D-リボフラノース2.0g(純 度80%、収率46%)を取得した。この油状成分を クロマトグラフィーで分析したところ、α/β =13/87であった。
 この油状成分に2-プロパノール(1mL)を添加し た後、0℃で2時間攪拌し、析出した結晶を濾 して得られた固体を室温で1時間減圧乾燥し 、1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-β―D-リボ ラノース1.1g(純度100%、収率31%)を取得した。

(実施例4D)1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-β D-リボフラノースの合成
 1-O-メチル-5-デオキシ-D-リボフラノース10g(α /β=25/75、67.5mmol)を200mLフラスコに仕込み、酢 ナトリウム(0.55g、6.8mmol)、無水酢酸(27.8g、27 0mmol)、酢酸(12.2g、203mmol)を添加し、85℃で2時 反応を行った。室温まで冷却した後、トル ン(50mL)、飽和重曹水(40mL)を添加して30分攪 した後、有機層を分離し、分離した水層を ルエン30mLで抽出した。有機層をあわせた後 脱塩水(10mL)で洗浄して、減圧下で濃縮し、 色油状成分として1-O-メチル-2,3-ジ-O-アセチ -5-デオキシ-D-リボフラノース15.6g(収率100%) 取得した。この油状成分をNMRで分析したと ろα/β=25/75であった。

(実施例4E)1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-D- ボフラノースの合成
 1-O-メチル-2,3-ジ-O-アセチル-5-デオキシ-D-リ フラノース 1g(α/β=25/75、4.3mmol)を30mLフラス コに仕込み、ジブチルエーテル(1mL)、無水酢 (0.44g、4.3mmol)を添加し、氷冷下で硫酸(0.10g 1.1mmol)を滴下した。室温で2時間反応を行っ 後、-20℃に冷却してヘプタン(3mL)を添加し、 3時間攪拌した。飽和重曹水(20mL)を添加して15 分攪拌した後、酢酸エチル50mLを使って2回抽 を行い、有機層を分離した。分離した有機 を脱塩水(10mL)で2回洗浄して、分離した有機 層を減圧下で濃縮し、無色油状成分として1,2 ,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-D-リボフラノー ス1.2g(純度47%、収率52%)を取得した。この油状 成分を液クロマトグラフィーで分析したとこ ろ、α/β=16/84であった。

(実施例4F)1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-β D-リボフラノースの合成
 1-O-メチル-2,3-ジ-O-アセチル-5-デオキシ-D-リ フラノース 2g(α/β=30/70、8.6mmol)を100mLフラ コに仕込み、ジブチルエーテル(4mL)、無水酢 酸(1.1g、10.3mmol)、ピリジン(0.27g、3.4mmol)を添 し、氷冷下で硫酸(0.67g、6.9mmol)を滴下した。 室温で5時間反応を行った後、飽和重曹水(20mL )を添加して30分攪拌した後、ジブチルエーテ ル50mLを使って2回抽出を行い、有機層を分離 た。分離した有機層を脱塩水(10mL)で2回洗浄 して、分離した有機層を減圧下で濃縮し、無 色油状成分として1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオ キシ-D-リボフラノース2.1g(純度85%、収率80%)を 取得した。この油状成分を液クロマトグラフ ィーで分析したところ、α/β=10/90であった。 の油状成分に2-プロパノール(2mL)を添加した 後、0℃で2時間攪拌し、析出した結晶を濾別 て得られた固体を室温で1時間減圧乾燥し、 1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-β―D-リボフ ノース1.3g(純度100%、収率58%)を取得した。

(実施例4G)1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-β D-リボフラノースの合成
 1-O-メチル-2,3-ジ-O-アセチル-5-デオキシ-D-リ フラノース 2g(α/β=25/75、8.6mmol)を100mLフラ コに仕込み、ヘプタン(4mL)、無水酢酸(1.1g、1 0.3mmol)、ピリジン(0.27g、3.4mmol)を添加し、氷 下で硫酸(0.67g、6.9mmol)を滴下した。室温で5 間反応を行った後、-20℃に冷却してヘプタ (3mL)を添加して3時間攪拌した。飽和重曹水(2 0mL)を添加して30分攪拌した後、酢酸エチル50m Lを使って2回抽出を行い、有機層を分離した 分離した有機層を脱塩水(10mL)で2回洗浄して 、分離した有機層を減圧下で濃縮し、無色油 状成分として1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ -D-リボフラノース1.8g(純度75%、収率60%)を取得 した。この油状成分を液クロマトグラフィー で分析したところ、α/β=10/90であった。この 状成分に2-プロパノール(1mL)を添加した後、 0℃で2時間攪拌し、析出した結晶を濾別して られた固体を室温で1時間減圧乾燥し、1,2,3- トリ-O-アセチル-5-デオキシ-β―D-リボフラノ ス1.2g(純度100%、収率54%)を取得した。

(実施例4H)1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-D- ボフラノースの合成
 1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-D-リボフラ ース1.0g(α/β=25/75、3.84mmol)を10mLフラスコに 込み、ジイソプロピルエーテル(2mL)、ピリジ ン(0.06mL、0.77mmol)を添加し、氷冷下で硫酸(0.15 g、1.5mmol)を滴下した。0℃で2時間反応させた 、飽和重曹水を添加して、酢酸エチル(30mL) 2回抽出を行い、無色油状成分として1,2,3-ト リ-O-アセチル-5-デオキシ-D-リボフラノース0.7 5g(純度75%、収率56%)を取得した。この油状成 を液クロマトグラフィーで分析したところ α/β=10/90であった。

(実施例4I)1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-β D-リボフラノースの合成
 1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-D-リボフラ ース1.0g(α/β=90/10、3.84mmol)を10mLフラスコに 込み、ジイソプロピルエーテル(2mL)、無水酢 酸(0.18mL、1.9mmol)、ピリジン(0.06mL、0.77mmol)を 加し、氷冷下で硫酸(0.15g、1.5mmol)を滴下した 。0℃で2時間反応させた後、飽和重曹水を添 して、酢酸エチル(30mL)で2回抽出を行い、無 色油状成分として1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオ キシ-D-リボフラノース1.1g(純度85%、収率95%)を 取得した。この油状成分を液クロマトグラフ ィーで分析したところ、α/β=5/95であった。 られた油状成分に2-プロパノール(3mL)を添加 た後、氷冷下で2時間攪拌し、析出した結晶 を濾別して得られた固体を室温で1時間減圧 燥し、1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-β―D- リボフラノース0.71g(純度100%、収率71%)を取得 た。

(実施例4J)1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-D- ボフラノースの合成
 1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-D-リボフラ ース1.0g(α/β=25/75、3.84mmol)を10mLフラスコに 込み、トルエン(0.09mL)、ピリジン(0.05mL、0.19m mol)、ヘプタン(0.9mL)を添加し、氷冷下で硫酸( 0.04g、0.38mmol)を滴下した。0℃で2時間反応さ た後、飽和重曹水を添加して、酢酸エチル(3 0mL)で2回抽出を行い、無色油状成分として1,2, 3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-D-リボフラノー 1.2g(純度62%、収率75%)を取得した。この油状 分を液クロマトグラフィーで分析したとこ 、α/β=9/91であった。

(実施例4K)1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-D- ボフラノースの合成
 1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-D-リボフラ ース1.0g(α/β=25/75、3.84mmol)を20mLフラスコに 込み、ジイソプロピルエーテル(2mL)を添加し た後、氷冷下で硫酸(0.038g、0.38mmol)を滴下し 。-20℃で3時間反応させた後、飽和重曹水(10m L)を添加して、酢酸エチル(30mL)で2回抽出を行 い、無色油状成分として1,2,3-トリ-O-アセチル -5-デオキシ-D-リボフラノース1.1g(純度47%、収 52%)を取得した。この油状成分を液クロマト グラフィーで分析したところ、α/β=10/90であ た。

(実施例4L)1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-β D-リボフラノースの合成
 1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-D-リボフラ ース1.0g(α/β=25/75、3.84mmol)を10mLフラスコに 込み、ジイソプロピルエーテル(2mL)、無水酢 酸(0.18mL、1.9mmol)、ピリジン(0.06mL、0.77mmol)を 加し、氷冷下で硫酸(0.15g、1.5mmol)を滴下した 。0℃で2時間反応させた後、飽和重曹水を添 して、酢酸エチル(30mL)で2回抽出を行い、無 色油状成分として1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオ キシ-D-リボフラノース1.2g(純度81%、収率95%)を 取得した。この油状成分を液クロマトグラフ ィーで分析したところ、α/β=8/92であった。 られた油状成分に2-プロパノール(3mL)を添加 た後、氷冷下で2時間攪拌し、析出した結晶 を濾別して得られた固体を室温で1時間減圧 燥し、1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-β―D- リボフラノース0.71g(純度100%、収率71%)を取得 た。

(実施例4M)1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-β D-リボフラノースの合成
 1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-D-リボフラ ース1.0g(α/β=25/75、3.84mmol)を10mLフラスコに 込み、ジブチルエーテル(2mL)、無水酢酸(0.18m L、1.9mmol)、ピリジン(0.06mL、0.77mmol)を添加し 氷冷下で硫酸(0.15g、1.5mmol)を滴下した。0℃ 2時間反応させた後、飽和重曹水を添加して 酢酸エチル(30mL)で2回抽出を行い、無色油状 成分として1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-D- リボフラノース1.4g(純度69%、収率97%)を取得し た。この油状成分を液クロマトグラフィーで 分析したところ、α/β=4/96であった。得られ 油状成分に2-プロパノール(3mL)を添加した後 氷冷下で2時間攪拌し、析出した結晶を濾別 して得られた固体を室温で1時間減圧乾燥し 1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-β―D-リボフ ラノース0.74g(純度100%、収率74%)を取得した。

(実施例4N)1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-β D-リボフラノースの合成
 1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-D-リボフラ ース1.0g(α/β=25/75、3.84mmol)を10mLフラスコに 込み、ヘキサン(2mL)、無水酢酸(0.18mL、1.9mmol) 、ピリジン(0.06mL、0.77mmol)を添加し、氷冷下 硫酸(0.15g、1.5mmol)を滴下した。0℃で2時間反 させた後、飽和重曹水を添加して、酢酸エ ル(30mL)で2回抽出を行い、無色油状成分とし て1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-D-リボフラ ノース1.6g(純度60%、収率95%)を取得した。この 油状成分を液クロマトグラフィーで分析した ところ、α/β=4/96であった。得られた油状成 に2-プロパノール(3mL)を添加した後、氷冷下 2時間攪拌し、析出した結晶を濾別して得ら れた固体を室温で1時間減圧乾燥し、1,2,3-ト -O-アセチル-5-デオキシ-β―D-リボフラノース 0.74g(純度100%、収率74%)を取得した。

(実施例4O)1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-β D-リボフラノースの合成
 1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-D-リボフラ ース20g(α/β=25/75、76.9mmol)を500mLフラスコに 込み、トルエン(25mL)、無水酢酸(1.4mL、15.4mmol )、ピリジン(0.31mL、3.85mmol)を添加し、ヘプタ (25mL)を添加した。氷冷下で硫酸(0.75g、7.69mmo l)を滴下した後、ヘプタン(50mL)を添加して氷 下で2時間反応させた後、飽和重曹水(40mL)を 添加して、トルエン(220mL)で2回抽出を行った 脱塩水(20mL)で洗浄し、分離した有機層を減 下で濃縮し無色油状成分として1,2,3-トリ-O- セチル-5-デオキシ-D-リボフラノース22.1g(純 86%、収率95%)を取得した。この油状成分を液 クロマトグラフィーで分析したところ、α/β= 3/97であった。得られた油状成分に2-プロパノ ール(67mL)を添加した後、氷冷下で2時間攪拌 、析出した結晶を濾別して得られた固体を 温で1時間減圧乾燥し、1,2,3-トリ-O-アセチル- 5-デオキシ-β―D-リボフラノース14.1g(純度100% 収率70%)を取得した。

(実施例4P)1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-β D-リボフラノースの合成
 1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-D-リボフラ ース20g(α/β=25/75、76.9mmol)を500mLフラスコに 込み、トルエン(10mL)、無水酢酸(1.4mL、15.4mmol )、ピリジン(0.31mL、3.85mmol)を添加し、ヘプタ (10mL)を添加した。氷冷下で硫酸(0.75g、7.69mmo l)を滴下した後、ヘプタン(40mL)を添加して氷 下で2時間反応させた後、飽和重曹水(40mL)を 添加して、トルエン(100mL)で2回抽出を行った 脱塩水(10mL)で洗浄し、分離した有機層を減 下で濃縮し無色油状成分として1,2,3-トリ-O- セチル-5-デオキシ-D-リボフラノース21.5g(純 89%、収率96%)を取得した。この油状成分を液 クロマトグラフィーで分析したところ、α/β= 4/96であった。得られた油状成分に2-プロパノ ール(40mL)を添加した後、氷冷下で2時間攪拌 、析出した結晶を濾別して得られた固体を 温で1時間減圧乾燥し、1,2,3-トリ-O-アセチル- 5-デオキシ-β―D-リボフラノース15.2g(純度100% 収率76%)を取得した。

(実施例5A)1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-5- ロロ-β-D-リボフラノースの合成
 1-O-メチル-5-デオキシ-5-クロロ-D-リボフラノ ース2.0g(α/β=30/70、11.0mmol)を20mLフラスコに仕 み、酢酸ナトリウム(0.18g、2.2mmol)、無水酢 (4.5g、44.0mmol)、ジブチルエーテル(4mL)を添加 、85℃で5時間反応を行った。室温まで冷却 、ピリジン(0.09g、1.1mmol)を添加し、氷冷下 濃硫酸(0.54g、5.5mmol)をゆっくりと滴下した。 室温で5時間反応を行った後、-20℃に冷却し ヘプタン(10mL)を添加し3時間攪拌した。飽和 曹水(20mL)を添加して30分攪拌した後、酢酸 チル50mLを使って2回抽出を行い、有機層を分 離した。分離した有機層を脱塩水(10mL)で2回 浄して、分離した有機層を減圧下で濃縮し 無色油状成分として1,2,3-トリ-O-アセチル-5- オキシ-5-クロロ-D-リボフラノース3.0g(純度80% 、収率75%)を取得した。この油状成分を液ク マトグラフィーで分析したところ、α/β=8/92 あった。この油状成分に2-プロパノール(2mL) を添加した後、氷冷下で2時間攪拌し、析出 た結晶を濾別して得られた固体を室温で1時 減圧乾燥し、1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキ -5-クロロ-β-D-リボフラノース1.8g(純度100%、 率56%)を取得した。

(実施例5B)1-O-メチル-2,3-ジ-O-アセチル-5-デオ シ-5-クロロ-D-リボフラノースの合成
 1-O-メチル-5-デオキシ-5-クロロ-D-リボフラノ ース50g(α/β=30/70、274mmol)を500mLフラスコに仕 み、酢酸ナトリウム(11.2g、137mmol)、無水酢酸 (70g、685mmol)、酢酸(60g,1000mmol)を添加し、85℃ 2時間反応を行った。室温まで冷却した後、 ルエン(250mL)を添加した反応液を脱塩水(620mL )へ添加して、30分攪拌し有機層を分離した。 分離した有機層を飽和重曹水(540mL)で3回洗浄 た後、脱塩水(180mL)で洗浄した。有機層を減 圧下で濃縮し、無色油状成分として1-O-メチ -2,3-ジ-O-アセチル-5-デオキシ-5-クロロ-D-リボ フラノース53.1g(純度93%、収率67%)を取得した この油状成分をNMRで分析したところ、α/β=30 /70であった。 1 H NMRスペクトルデータを解析した結果、1-O- チル-2,3-ジ-O-アセチル-5-デオキシ-5-クロロ-D- リボフラノースであると同定した。
[NMRデータ]
1 H-NMR(400MHz,CDCl 3 ):δ(β-アノマー)2.07(s,3H),2.12(s,3H),3.40(s,3H),3.64(d d,J=6.08,11.4Hz,1H),3.70(dd,J=5.32,11.4Hz,1H),4.32(m,1H),4.9 2(s,1H),5.25(d,J=5.08Hz,1H),5.35(dd,J=1.52,5.04Hz,1H)
(α-アノマー)2.02(s,3H),2.14(s,3H),3.46(s,3H),3.78(dd,J= 3.56,11.9Hz,1H),3.86(dd,J=3.76,11.9Hz,1H),4.35(m,1H),5.00(m, 1H),5.17-5.21(m, 2H)

(実施例5C)1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-5- ロロ-β―D-リボフラノースの合成
 1-O-メチル-2,3-ジ-O-アセチル-5-デオキシ-5-ク ロ-D-リボフラノース2.0g(α/β=30/70、7.5mmol)を5 0mLフラスコに仕込み、ジイソプロピルエーテ ル(6mL)、無水酢酸(1.5g、15mmol)、ピリジン(0.87g 6mmol)を添加し、氷冷下で硫酸(1.6g、16.5mmol) 滴下した。氷冷下で2時間反応を行った後、 和重曹水(20mL)を添加して30分攪拌した後、 イソプロピルエーテル20mLを使って抽出を行 、有機層を分離した。分離した有機層を脱 水(10mL)で洗浄して、分離した有機層を減圧 で濃縮し、無色油状成分として1,2,3-トリ-O- セチル-5-デオキシ-5-クロロ-D-リボフラノー 1.5g(純度87%、収率61%)を取得した。この油状 分を液クロマトグラフィーで分析したとこ 、α/β=7/93であった。この油状成分に2-プロ ノール(3mL)を添加した後、0℃で2時間攪拌し 、析出した結晶を濾別して得られた固体を室 温で1時間減圧乾燥し、1,2,3-トリ-O-アセチル-5 -デオキシ-5-クロロ-β―D-リボフラノース1.0g( 度100%、収率45%)を取得した。
[NMRデータ]
1 H-NMR(400MHz,CDCl 3 ):δ2.08(s,3H),2.11(s,3H), 2.14(s,3H),3.65-3.75(m,2H),4.42( m,1H),5.36(d,J=4.8Hz,1H),5.45(dd,J=2.5,7.3Hz,1H),6.14(s,1H)

(実施例6A)1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-β D-リボフラノースの合成
 70mLのオートクレーブにスポンジニッケル( 興リカ製、1.0g)を仕込み、1,2,3-トリ-O-アセチ ル-5-デオキシ-5-クロロ-β―D-リボフラノース( 3.0g、10.2mmol)、2-プロパノール(30mL)、Na 2 CO 3 (1.30g、12.2mmol)を添加して、水素の圧力0.5MPa、 内温90℃で4時間反応を行った。常温常圧に戻 した後、セライト(4.5g)を敷いた桐山漏斗を用 いて固体成分を濾別し、2-プロパノール(21mL) 洗浄した濾液を減圧下で濃縮し、無色油状 分として1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-β D-リボフラノース2.76g(純度68%、収率71%)を取 した。

(実施例6B)1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-β D-リボフラノースの合成
 70mLのオートクレーブにスポンジニッケル( 興リカ製、1.5g)を仕込み、1,2,3-トリ-O-アセチ ル-5-デオキシ-5-クロロ-β―D-リボフラノース( 3.0g、10.2mmol)、2-プロパノール(30mL)、Na 2 CO 3 (1.30g、12.2mmol)を添加して、水素の圧力0.5MPa、 内温90℃で4時間反応を行った。常温常圧に戻 した後、セライト(4.5g)を敷いた桐山漏斗を用 いて固体成分を濾別し、2-プロパノール(21mL) 洗浄した濾液を減圧下で濃縮し、無色油状 分として1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-β D-リボフラノース2.77g(純度70%、収率73%)を取 した。

(実施例6C)1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-β D-リボフラノースの合成
 70mLのオートクレーブにスポンジニッケル( 興リカ製、3.0g)を仕込み、1,2,3-トリ-O-アセチ ル-5-デオキシ-5-クロロ-β―D-リボフラノース( 3.0g、10.2mmol)、2-プロパノール(30mL)、Na 2 CO 3 (1.30g、12.2mmol)を添加して、水素の圧力0.5MPa、 内温90℃で14時間反応を行った。常温常圧に した後、セライト(4.5g)を敷いた桐山漏斗を いて固体成分を濾別し、2-プロパノール(21mL) で洗浄した濾液を減圧下で濃縮し、無色油状 成分として1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-β ―D-リボフラノース2.62g(純度70%、収率69%)を取 得した。

(実施例6D)1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-β D-リボフラノースの合成
 70mLのオートクレーブにスポンジニッケル( 興リカ製、1.5g)を仕込み、1,2,3-トリ-O-アセチ ル-5-デオキシ-5-クロロ-β―D-リボフラノース( 3.0g、10.2mmol)、2-プロパノール(12mL)、トルエン (3.0mL)、Na 2 CO 3 (1.30g、12.2mmol)を添加して、水素の圧力0.5MPa、 内温90℃で4時間反応を行った。常温常圧に戻 した後、セライト(4.5g)を敷いた桐山漏斗を用 いて固体成分を濾別し、2-プロパノール(21mL) ジクロロメタン(12mL)で洗浄した濾液を減圧 で濃縮し、無色油状成分として1,2,3-トリ-O- セチル-5-デオキシ-β―D-リボフラノース2.65g (純度63%、収率63%)を取得した。

(実施例6E)1,2,3-トリ-O-アセチル-5-デオキシ-β D-リボフラノースの合成
 70mLのオートクレーブにスポンジニッケル( 興リカ製、1.5g)を仕込み、1,2,3-トリ-O-アセチ ル-5-デオキシ-5-クロロ-β―D-リボフラノース( 3.0g、10.2mmol)、2-プロパノール(12mL)、テトラヒ ドロフラン(3.0mL)、Na 2 CO 3 (1.30g、12.2mmol)を添加して、水素の圧力0.5MPa、 内温90℃で4時間反応を行った。常温常圧に戻 した後、セライト(4.5g)を敷いた桐山漏斗を用 いて固体成分を濾別し、2-プロパノール(21mL) ジクロロメタン(12mL)で洗浄した濾液を減圧 で濃縮し、無色油状成分として1,2,3-トリ-O- セチル-5-デオキシ-β―D-リボフラノース2.58g (純度70%、収率68%)を取得した。