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Patent Searching and Data


Title:
PRODUCTION METHOD AND PRODUCTION DEVICE OF ULTRAFINE FILAMENT
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/084797
Kind Code:
A1
Abstract:
To make it possible to produce a ultrafine filament ranging up to a nano-filament continuously and constantly from all kinds of thermoplastic polymer with a simple means without requiring a special, high-accuracy/high-level device; and a nano-filament produced by the above is also provided. A raw filament fed out by a filament feeding-out means is supplied to an orifice under a P1 atmospheric pressure, and is heated and stretched by a infrared light beam directly under the orifice under a P2 atmospheric pressure (P1>P2), whereby a ultrafine filament ranging up to a nano-filament region is produced; and a producing means for it.

Inventors:
SUZUKI, Akihiro (4-37 Takeda 4-chome kofu-sh, Yamanashi 10, 4008510, JP)
Application Number:
JP2008/050103
Publication Date:
July 17, 2008
Filing Date:
January 09, 2008
Export Citation:
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Assignee:
UNIVERSITY OF YAMANASHI (4-37, Takeda 4-chome kofu-sh, Yamanashi 10, 4008510, JP)
国立大学法人山梨大学 (〒10 山梨県甲府市武田4丁目4番37号 Yamanashi, 4008510, JP)
International Classes:
D02J1/22; D04H3/00; D06M17/00
Attorney, Agent or Firm:
SHIMODA, Akira (4kai, Kyobashi-Nichiei Biru3-4, Kyobashi 3-chom, Chuo-ku Tokyo 31, 1040031, JP)
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Claims:
フィラメントの送出手段により送り出された原フィラメントが、P1気圧下で  オリフィスに供給され、P2気圧(P1>P2)下で赤外線光束により加熱されて延伸されることによる、極細フィラメントの製造方法。
前記延伸における延伸倍率が10,000倍以上であり、延伸後のフィラメント径が1μm未満である請求の範囲1のナノフィラメントの製造方法。
前記延伸における前記P2気圧が減圧下(101.3kPa未満)である請求の範囲1のナノフィラメントの製造方法。
前記延伸における前記オリフィス内の風速が342m/sec以上である請求の範囲1のナノフィラメントの製造方法。
前記フィラメントの延伸が前記オリフィスの出口より30mm以下の近距離で行われる請求の範囲1の極細フィラメントの製造方法。
前記赤外線光束光束が、前記原フィラメントの中心でフィラメントの軸方向に沿って上下4mm以内の範囲で加熱される請求の範囲1の極細フィラメントの製造方法。
前記オリフィスの前後におけるP1とP2の気圧の差が、P1≧2P2である請求の範囲1の極細フィラメントの製造方法。
前記オリフィスの出口部における内径がDであり、前記原フィラメントの径がdとした場合、1.2d<D<10dである請求の範囲1の極細フィラメントの製造方法。
前記延伸されたフィラメントが走行するコンベア上に集積されることによる請求の範囲1の極細フィラメントからなる不織布の製造方法。
前記延伸されたフィラメントが走行する布状物上に集積されることによる請求の範囲1の極細フィラメントの集積体と該布状物の積層体の製造方法。
前記延伸されたフィラメントが連続的に巻き取られていく請求の範囲1の極細フィラメントの製造方法。
原フィラメントの送出手段を有するP1気圧下の原フィラメント供給室と、
該原フィラメント供給室に配設されており、該原フィラメントがその中を通過するオリフィスと、
 該オリフィスによって該原フィラメント供給室と接続されており、該オリフィスを通過してきた該原フィラメントが赤外線光束により加熱されることによって延伸されるP2気圧下(P1>P2)の延伸室と、
  該赤外線光束を放射する赤外線照射装置と、
を具備している、極細フィラメントの製造装置。
前記オリフィスの前後におけるP1とP2の気圧の差が、P1≧2P2である  請求の範囲12の極細フィラメントの製造装置。
前記オリフィス内の風速が342m/sec以上であるように圧力差が設けられている請求の範囲12の極細フィラメントの製造装置。
前記原フィラメント供給室が大気下にあり、前記延伸室が減圧下にある請求の範囲12の極細フィラメントの製造装置。
前記赤外線光束照射装置から照射される光束の中心が、前記オリフィスの出口より30mm以内で前記原フィラメントに焦点が合うように構成されている請求の範囲12の極細フィラメントの製造装置。
前記赤外線光束照射装置から照射される光束が、前記原フィラメントの中心でフィラメントの軸方向に沿って上下4mm以内の範囲に焦点が合うように構成されている請求の範囲12の極細フィラメントの製造装置。
前記赤外線光束がレーザー光であり、前記赤外線照射装置がレーザー発振装置である請求の範囲12の極細フィラメントの製造装置。
前記赤外線照射装置が、同一光束を反射させて、前記原フィラメントに複数箇所から該原フィラメントに照射させるための鏡を有する、請求の範囲12の極細フィラメントの製造装置。
前記赤外線照射装置が、複数の箇所から前記原フィラメントに照射させる複数の光源を有する、請求の範囲12の極細フィラメントの製造装置。
前記オリフィスの出口における内径がDであり、前記原フィラメントの径がdとした場合、1.2d<D<10dである請求の範囲12の極細フィラメントの製造装置。
前記延伸室に走行しているコンベアが設けられており、該コンベア上に前記延伸されたフィラメントが集積されるように構成されている請求の範囲12の極細フィラメントからなる不織布の製造装置。
前記延伸室にフィラメント巻取装置が具備されている請求の範囲12の極細フィラメントの製造装置。
請求の範囲1における前記原フィラメントがポリエチレンテレフタレート系ポリマーからなり、かつ前記延伸における倍率が10,000倍以上であり、延伸されたフィラメント径が1μm未満であるナノフィラメント。
請求の範囲1における前記原フィラメントがポリ乳酸を主成分とするポリマーからなり、かつ前記延伸における倍率が10,000倍以上であり、延伸されたフィラメントの径が1μm未満であるナノフィラメント。
請求の範囲1における前記原フィラメントがテトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)を主成分とするポリマーからなり、かつ前記延伸における倍率が10,000倍以上であり、延伸されたフィラメントの径が1μm未満であるナノフィラメント。
請求の範囲1における前記原フィラメントがポリグリコール酸(PGA)を主成分とするポリマーからなり、かつ前記延伸における倍率が10,000倍以上であり、延伸されたフィラメントの径が1μm未満であるナノフィラメント。
請求の範囲1における前記原フィラメントがポリエチレン2、6ナフタレート(PEN)を主成分とするポリマーからなり、かつ前記延伸における倍率が10,000倍以上であり、延伸されたフィラメントの径が1μm未満であるナノフィラメント。
請求の範囲1における前記延伸されたフィラメントが走行しているコンベア上で集積されて巻き取られた、径が1μm未満であるナノフィラメントからなる不織布。
請求の範囲1における前記延伸されたフィラメントが走行している布状物上で集積されて巻き取られた、径が1μm未満であるナノフィラメントと布状物との積層体。
Description:
極細フィラメントの製造方法及 製造装置

 本発明は、極細フィラメントの製造方法 製造装置およびそれらによって得られるナ フィラメントに関し、特に赤外線光束を照 して超高延伸倍率を行うことにより、ナノ ィラメントに至るまでに極細化を可能にし 、極細フィラメントの製造手段およびそれ よって得られたナノフィラメントに関する

 近年、繊維軽が1μm未満、すなわちナノメー タ(数ナノメータから数百ナノメータ)範囲の ァイバーが、IT、バイオ、環境分野などの 広い分野で将来の革新的素材になると注目 れている。そして、そのナノファイバーの 造手段として、エレクトロスピニング法(以 ES法と略す場合がある)が代表的である(米国 特許第1,975,504号、You Y., et, al Journal of Appl ied Polymer Science、vol.95、p.193-200、2005年)。し しこのES法は、ポリマーを溶剤に溶解する 要があることや出来た製品も脱溶剤が必要 あることから、製法において煩雑であり、 た、フィラメントの分子配向がないこと、 来たファイバー集積体にダマやショットと ばれる樹脂の小さい固まりが混在するなど 品質的にも問題点が多かった。
 本発明人は、赤外線法により、分子配向を って、1,000倍以上という超高倍率の延伸倍 で極細フィラメントおよび不織布を得る手 について発明を行った(特開2003-166115、特開20 04-107851、国際公開番号WO2005/083165A1、鈴木章泰 、他1名 「Journal of Applied Polymer Science」、v ol.88、p.3279-3283、2003年、鈴木章泰、他1名 「J ournal of Applied Polymer Science」、vol.92、p.1449-1 453、2004年、鈴木章泰、他1名 「Journal of Appl ied Polymer Science」、vol.92、p.1534-1539、2004年) これらは、簡便な手段で、極細の分子配向 たフィラメントおよびそれからなる不織布 得られた。本発明は、これらを発展させ、 らにナノフィラメントの領域までに極細化 可能にした、極細フィラメントを連続して 定した製造を可能にする手段に関する。

 本発明は、上記本発明人の従来技術をさ に発展させたものであって、その目的とす ところは、特殊で高精度・高レベルな装置 必要とせずに、簡便な手段で容易にナノフ ラメント領域に至る極細フィラメントから るフィラメントおよびその集積体である不 布を得ることができるようにすることにあ 。さらに本発明は、ポリエチレンテレフタ ートやポリエチレンナフタレートなどのポ エステル、ポリ乳酸やポリグリコール酸な の生分解性ポリマー、およびテトラフルオ エチレン・パーフルオロアルキルビニルエ テル共重合体(PFA)などのフッ素系ポリマー どからなる太いフィラメントより、本発明 製造手段によって得られるナノフィラメン に関し、それらはメディカル用やフィルタ など多方面の用途に使用される不織布を提 することにある。

 本発明は、原フィラメントが延伸されるこ によって、ナノフィラメントの領域までに 細化される延伸方法及び装置を提供するも である。本発明における原フィラメントと 、既にフィラメントとして製造されて、リ ル等に巻き取られたものである。また紡糸 程において、溶融または溶解フィラメント 冷却や凝固によりフィラメントとなったも を紡糸過程に引き続き使用され、本発明の フィラメントとなる。ここでフィラメント は、実質的に連続した繊維であり、数ミリ ータから数十ミリメータの長さである短繊 とは区別される。原フィラメントは、単独 存在することが望ましいが、数本ないし数 本に集合されていても使用することができ 。
 本発明において延伸されたフィラメントは 全てフィラメントと表現するが、延伸され 結果、上記ファイバーの領域に属するもの 含まれる。本発明における延伸されたフィ メントは、殆どの場合、延伸切れすること く数分以上延伸されるので、フィラメント 長さも数m以上であり、フィラメント径dが さいことを考慮すると、実質的の連続フィ メントと見なすことができる場合が殆どで る。しかし、条件によっては、上記ファイ ーの領域に属する短繊維も製造することが きる。

 本発明におけるフィラメントは、一本のフ ラメントからなるシングルフィラメントで る場合と、複数のフィラメントからなるマ チフィラメントである場合が含められる。 本のフィラメントにかかる張力等では、「 糸あたり」と表現するが、一本のフィラメ トでは、「その一本のフィラメントあたり を意味し、マルチフィラメントでは、それ 構成する「個々のフィラメント一本あたり を意味する。
 本発明における原フィラメントは、複屈折 測定した配向度が30%、あるいは50%以上とい た、高度に分子配向したフィラメントでも 用できることに特徴があり、このような高 に配向した原フィラメントからでも、数百 といった超高延伸倍率が実現できる点にお ても、他の延伸法と際だって異なる点であ 。このように原フィラメントが高配向して る場合は、延伸開始点において、原フィラ ント径以上の膨張部をもって延伸されるこ が多い。 

 本発明の原フィラメントは、ポリエチレ テレフタレート、脂肪族ポリエステルおよ ポリエチレンナフタレートを含むポリエス ル、ナイロン(含むナイロン6、ナイロン66) 含むポリアミド、ポリプロピレンやポリエ レンを含むポリオレフィン、ポリビニルア コール系ポリマー、アクリロニトリル系ポ マー、テトラフルオロエチレン・パーフル ロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)など を含むフッ素系ポリマー、塩化ビニル系ポリ マー、スチレン系ポリマー、ポリオキシメチ レン、エーテルエステル系ポリマーなどの熱 可塑性ポリマーからなるフィラメントであれ ば使用することができる。特に、ポリエチレ ンテレフタレート、ナイロン(含むナイロン6 ナイロン66)、ポリプロピレンは、延伸性も く、分子配向性もよく、本発明の極細フィ メントや極細フィラメントからなる不織布 製造に特に適する。また、ポリ乳酸やポリ リコール酸等の生分解性ポリマーや生体内 解吸収性ポリマー等、さらにポリアリレー やアラミド等の高強度、高弾性ポリマーな も本発明の赤外線ビームによる延伸性もよ 、本発明による極細フィラメントや極細不 布の製造に特に適する。また原フィラメン には、これらのポリマーからなる芯鞘型フ ラメントなどの複合フィラメントも使用す ことができる。なお、上記ポリマーを85%(重 量パーセント)以上含む場合は、ポリエステ 「系」やポリエステルを「主成分」とする どと表現する場合がある。

  本発明においは、フィラメントの送出手 から送り出された原フィラメントについて 伸が行われる。送出手段は、ニップローラ 数段の駆動ローラの組み合わせなどの一定 送出速度でフィラメントを送り出すことが 来るものであれば種々のタイプのものが使 できる。また、一定長さのフィラメントだ を延伸したい場合は、原フィラメントをチ ックで把持し、一定速度で下降させてオリ ィスに供給してもよい。  
 フィラメントの送出手段より送り出された フィラメントは、さらにオリフィスを通し 、オリフィス中を原フィラメントの走行方 に流れる気体によって送られる。原フィラ ントがこのフィラメント送出手段を経てオ フィスに送り込まれるまでは、P1気圧の雰 気下で行われ、P1気圧下の状態に保たれてい る場所を原フィラメント供給室とする。P1が 気圧のときは、特に圧力を一定にする囲い 必要ない。P1が加圧下や減圧下の場合は、 の圧力を保つための囲い(部屋)が必要であり 、加圧ポンプまたは減圧ポンプも必要となる 。なお本発明では、オリフィス入口部がP1で ることが必要であるが、原フィラメントの 蔵部、原フィラメントの送り出し部分は、 ずしもP1気圧である必要はない。しかし、 れらを別々の部屋を設けるのは煩雑である で、それらの部分が同一気圧であることが ましい。

 オリフィスの出口以降は、P2気圧下に保た 、オリフィスから出てきた原フィラメント 赤外線光束によって加熱することによって 伸される延伸室となる。原フィラメントは P1気圧の原フィラメント供給室とP2気圧下の 伸室との圧力差(P1-P2)によって生じるオリフ ィス中を流れる空気の流れによってオリフィ ス中を送られていく。P2が大気圧のときは、 に圧力を一定にする囲いは必要ないが、P2 加圧下や減圧下の場合は、その圧力を保つ めの囲い(部屋)が必要であり、加圧ポンプま たは減圧ポンプも必要となる。
 P1とP2の気圧の差は、P1>P2である。そして 実験の結果、P1≧2P2であることが好ましく さらに好ましくはP1≧3P2、P1≧5P2であること 最も好ましいことがわかった。  

 本発明は、P2が減圧下(大気圧未満の圧力)で 行われることが特に望ましい。そうすること により、P1を大気圧で実施でき、装置を著し 簡便に出来、また、減圧は比較的簡便な手 であるからである。さらに、オリフィスか エアーが減圧下に噴出されることにより、 常存在する大気圧のエアーに邪魔されるこ ないので、噴出されるエアーも、それに伴 フィラメントも非常に安定し、その結果、 伸性が安定し、ナノフィラメント領域まで 延伸が可能になるものと思われる。また、 た、通常、ノズルから高速流体が噴出する 、ノズルの周りで多量の随伴流を伴うが、 圧下では、この随伴流も少なくなり、ノズ から出たフィラメントの流れを乱さないた に、安定した延伸を可能にするものと思わ る。このような簡便な手段で、ナノミクロ 領域のフィラメントが得られることに本発 の特徴がある。
 なおP1またはP2は、通常室温の空気が使用さ れる。しかし、原フィラメントを予熱したい 場合や、延伸したフィラメントを熱処理した い場合は、加熱エアーが使用される。また、 フィラメントが、酸化されるのを防ぐ場合は 、窒素ガス等の不活性ガスが使用され、水分 の飛散を防ぐ場合は、水蒸気や水分を含む気 体も使用される。 

 本発明における原フィラメント供給室と延 室は、オリフィスによってつながっている オリフィス中では、原フィラメントとオリ ィス内径との間の狭い隙間にP1>P2の圧力 で生じた高速気体の流れが生じる。この高 気体の流れを生じるために、オリフィスの 径Dと繊維の径dとは、あまり大きくかけはな れてはいけない。実験結果、D>1.2dであって 、D<10d、好ましくはD>1.5dであって、D<7d 、さらに好ましくはD<5dであってD>2dであ ことが最も好ましい。フィラメント径に比 し、あまり大きなノズル径では、ノズルを れる風速も大きくならず、またP2の気圧も まり小さくならないためと思われる。また フィラメント径に比較し、ノズル径があま 近接すると、空気流に抵抗が生じ、ノズル 流れる風速が上がらないためと思われる。 た上記の好ましい範囲から外れるにしたが 、延伸されたフィラメント径が大きくなる かりでなく、フィラメント径のバラツキも きくなり、ダマも生じやすくなる。
 上記におけるオリフィス内径Dは、オリフィ スの出口部における径をいう。但し、オリフ ィス断面が円では無い場合、一番狭い部分の 径をDとする。同様に、フィラメントの径も 断面が円ではない場合、一番小さい径の値 dとし、断面の最も小さい箇所を基準に10カ を測定して算術平均する。なお、オリフィ の出口は、通常、原フィラメントが上から へ通過するので、縦に配置されたオリフィ の下方が出口となるが、下から上へ原フィ メントが通過する場合は、オリフィスの上 に出口がある。同様に、オリフスが横に配 されて、原フィラメントが横方向に通過す 場合は、オリフィスの横方向に出口がある

 上記のように、オリフィス内を高速の気 が流れるので、オリフィスの内部は抵抗の ない構造が望ましい。本発明におけるオリ ィスは、必ずしも筒状である必要はない。 リフィスの断面も円形のものが望ましいが 複数のフィラメントを通過させる場合や、 ィラメントの形状が楕円やテープ状の場合 は、断面が楕円や矩形のものも使用される また、オリフィス入り口では、原フィラメ トを導入しやすいように大きく、出口部分 み狭い形状が、フィラメントの走行抵抗を さくし、オリフィスの出口からの風速も大 くできるので好ましい。  

 本発明におけるオリフィスは、本発明人 による従来の延伸前の送風管とは役割を異 している。従来の送風管は、レーザーをフ ラメントの定位置に当てる役目であり、で るだけ抵抗少なく、定位置に原フィラメン を搬送する役目であった。本発明はそれに ラスすることの、高速の整流気体が原フィ メント供給室の気圧P1と延伸室の気圧P2の気 圧差で発生する点で異なる。なお、通常のス パンボンド不織布製造においては、エアーサ ッカー等によって溶融フィラメントに張力を 与えられる。しかし、スパンボンド不織布製 造におけるエアーサッカーと本発明における オリフィスとは、その作用機構と効果が全く 異なる。スパンボンド法では、溶融フィラメ ントをエアーサッカー内の高速流体で送られ 、エアーサッカー内でそのフィラメント径の 細化の殆どが完了するに対して、本発明では 固体の原フィラメントがオリフィスで送られ 、オリフィス内ではフィラメントの細化は始 まらない。またスパンボンド法では、エアー サッカー内に高圧エアーを送りこむことによ り高速流体を発生させるが、本発明では、オ リフィス前後における部屋の気圧差でオリフ ィス内の高速流体を発生させる点で異なる。 またその効果も、スパンボンド法では、せい ぜい10μm前後のフィラメント径しか得られな のに対して、本発明では1μm未満のナノフィ ラメントが得られるという大きな効果が得ら れる点が異なる。

 本発明は、延伸が音速域で行われることが ましい。オリフィスを出たエアーの風速vは 、下記の式で表される(Graham’ theorem)。ここ 、ρはエアー密度を表す。
 v={2(P1-P2)/ρ} 1/2 
   ここで、P1に大気圧とし、P2を変化させて計 させると、第1表となる。このことより、本 明の減圧域P2が30kPa、20kPa、6kPaでは、風速v 音速域(340-400m/sec)にあることがわかる。音速 との比(マッハM)を計算した結果も表に示した 。Mが0.98以上を音速域とすると、延伸室での 速vを、これらの音速域にすることにより、 本発明では延伸して得られたフィラメント径 をナノメータ域までの極細フィラメントを得 ることができた。

 オリフィスから送り出されてきた原フィラ ントは、オリフィスの出口で、赤外線光束 よって加熱され、オリフィスからの高速流 によってフィラメントに与えられる張力に って、原フィラメントは延伸される。オリ ィスの直下とは、実験結果、赤外線光束の 心がオリフィス先端より30mm以下、好ましく は10mm以下、5mm以下であることが最も好まし 。オリフィスから離れると、原フィラメン が振れ、定位置に収まらず、赤外線光束に 定して捉えられないからである。またオリ ィスからの高速気体によってフィラメント 与えられる張力が、オリフィスから離れる とによって弱くなり、また安定性も小さく るからと思われる。
 本発明は、原フィラメントが赤外線光束に って加熱されて延伸されることを特徴とす 。赤外線は、波長0.78μmから1mmまでとされて いるが、高分子化合物のC-Cボンドは、3.5μmの 吸収を中心としており、0.78μmから20μmが特に 好ましい。これらの赤外線は、鏡やレンズに より点状または線状に焦点を絞り、原フィラ メントの加熱域を絞り込むスポットヒータや ラインヒータと呼ばれる加熱ヒータが使用で きる。ラインヒータは、複数本の原フィラメ ントが並列して走行している場合に好適であ る。

 本発明の赤外線光束は、レーザー光である とが特に好ましい。中でも、10.6μmの波長の 炭酸ガスレーザーと、1.06μmの波長のYAG(イッ リウム、アルミニウム、ガーネット系)レー ザーが特に好ましい。レーザーは、放射範囲 (光束)を小さく絞り込むことが可能であり、 た、特定の波長に集中しているので、無駄 エネルギーも少ない。本発明の炭酸ガスレ ザーは、パワー密度が50W/cm 2 以上、好ましくは100W/cm 2 以上、最も好ましくは、180W/cm 2 以上である。狭い延伸領域に高パワー密度の エネルギーを集中することによって、本発明 の超高倍率延伸が可能となるからである。

 なお、この場合の赤外線光束の照射は、複 箇所から照射されることが好ましい。フィ メントの片側のみからの加熱は、そのポリ ーの融解温度が高い場合や、溶融が困難な 合、また、もともと延伸が困難なフィラメ トの場合は、非対称加熱により、延伸が困 になるからである。このような複数箇所か の照射は、複数個の赤外線光束の光源から 射してもよいが、一つの光源からの光束を によって反射させることにより、複数回、 フィラメントの通路に沿って照射させるこ によって達成することもできる。鏡は固定 ばかりでなくポリゴンミラーのように回転 るタイプも使用することができる。
 また、複数箇所からの照射の別な手段とし 、複数光源からの光源を原フィラメントに 数箇所から照射する手段がある。比較的小 模のレーザー光源で安定してコストの安い ーザー発振装置を複数用いて、高パワーの 源とすることができる。

 本発明の原フィラメントは、赤外線加熱 段(レーザーを含む)により照射される赤外 光束により延伸適温に加熱される。本発明 は赤外線光束によって原フィラメントは加 されるが、延伸適温に加熱される範囲がフ ラメントの中心でフィラメントの軸方向に って、上下4mm(長さ8mm)以内であることが好ま しく、さらに好ましくは上下3mm以下、最も好 ましくは上下2mm以下で加熱される。この光束 の径は、走行するフィラメントの軸方向に沿 って測定する。原フィラメントが複数本の場 合は、スリット状の光束も使用されるが、そ の場合は一番狭い部分が原フィラメントの軸 方向と一致することが好ましい。本発明は、 狭い領域で急激に延伸することにより、高度 に極細化され、ナノ領域までに細くした延伸 を可能にし、しかも超高倍率延伸であっても 、延伸切れを少なくすることができた。なお 、この赤外線光束が照射されるフィラメント がマルチフィラメントである場合は、上記の フィラメントの中心は、マルチフィラメント のフィラメント束の中心を意味する。

 本発明によって延伸されたフィラメントは 延伸室内で集積させて取り出すこともでき が、走行するコンベア上に積層されること よって、極細フィラメントの集積体または 織布として巻き取ることもできる。このよ にすることにより、ナノフィラメントから る不織布を製造することができる。本発明 コンベアとして、網状の移動体が通常使用 れるが、ベルトやシリンダ上に集積させて よい。
 また、本発明によって延伸された極細フィ メントは、走行している布状物上に集積さ ることによって、この布状物と積層された 層体を製造することができる。特に、ナノ ィラメントからなる集積体または不織布は 構成するフィラメントが非常に細いために り扱いが困難であるが、このように布状物 積層されることにより取り扱いが安定する また用途においても、市販のスパンボンド 織布等と積層されることにより、フィルタ 等の用途にそのまま使用することもできる 布状物として、織物、編物、不織布、フェ トなどが使用される。また、フィルムを走 させてその上に集積させてもよい。

 本発明によって延伸されたフィラメントは その後、ガイドローラ等を経てボビン、チ ズ、カセなどに連続的に巻き取られ、巻き られた製品とすることもできる。
 本発明は赤外線光束によって、原フィラメ トを超高倍率に延伸することによって、極 フィラメントを製造することを目的とする 本発明における極細フィラメントは、原フ ラメントが100倍以上に延伸されて極細化さ たフィラメントをいう。その極細フィラメ トのうち、フィラメント径が1μm未満のもの を特にナノフィラメントという。本発明にお いては、原フィラメントを延伸倍率が10,000倍 以上にすることにより、100μm以上の径の原フ ィラメントからでもナノフィラメントが得る ことができる。
 本発明における延伸倍率λは、原フィラメ トの径doと延伸後のフィラメントの径dより 下記の式で表される。この場合、フィラメ トの密度は一定として計算する。繊維径の 定は、走査型電子顕微鏡(SEM)で、原フィラメ ントは350倍、延伸されたフィラメントは1000 またはそれ以上の倍率での撮影写真に基づ 、100点の平均値で行う。
  λ=(do/d) 2
 本発明における延伸フィラメントは、フィ メント径が揃っていることを特徴とする。 ィラメント径分布は、上記SEM写真から測長 ソフトでフィラメント径を100箇測定して求 た。またそれらの測定値より、標準偏差を め、フィラメント径分布の尺度とした。

 本発明における延伸フィラメントは延伸 れることにより分子配向し、熱的にも安定 ている。本発明の延伸フィラメントはフィ メント径が非常に小さいので、フィラメン の分子配向を測定することは困難である。 発明の延伸フィラメントは、単に細くなっ だけではなく、分子配向も生じていること 、熱分析の結果により示唆されている。原 ィラメントや延伸フィラメントの示差熱分 (DSC)測定は、株式会社リガク製THEM PLUS2 DSC8 230Cにより、昇温速度10℃/minで測定した。

 従来のナノファイバーの生産方式であるES は、ポリマーを溶剤に溶かす作業や出来た 品から脱溶剤をする必要があり、製造法に いて煩雑であり、コストアップである。ま 出来た製品も、ダマやショットと呼ばれる 脂の固まりが生じること、フィラメント径 分布が広いなど、フィラメントの品質的に 問題であった。また出来たファイバーも、 ョートファイバー(短繊維)で、長さ数ミリメ ータからせいぜい数10ミリメータと云われて るが、本発明では、数メータ以上で実質的 連続フィラメントが得られる。
 本発明は、特殊で高精度・高レベルな装置 必要とせずに、簡便な手段で容易に分子配 が向上した極細フィラメントが得られる。 た、ほとんど全ての熱可塑性ポリマーより 10,000倍以上の延伸倍率を可能にし、1μm未満 のナノフィラメントの領域に至る超極細のフ ィラメントを製造できた。また、出来たフィ ラメント径の分布も、ナノフィラメント域の 平均フィラメント径であるにもかかわらず、 標準偏差が0.1以下と非常に狭い極細フィラメ ントを得ることができた。
 本発明における赤外線光束による超延伸法 は、延伸張力が与えられる高速気体流の発 手段として、オリフィス前後における圧力 を利用する。そのために高速気体流の流れ 非常に安定し、それによって、単にナノフ ラメントが得られるばかりでなく、生産性 おいても安定した連続運転を可能にした。

 また本発明では、延伸室を減圧下にするこ により、特に安定した延伸を可能にし、ナ フィラメントを安定して生産できる。減圧 では、高速で噴出したエアー流を邪魔しな ので、安定したエアーの流れになるものと われる。
 また本発明は、ナノフィラメント領域に至 極細のフィラメントからなる長繊維不織布 提供することができる。また、市場にある パンボンド不織布等の不織布と積層された 層体も得ることができる。
 さらに本発明は、通常の延伸では延伸性が いポリ乳酸やポリグリコール酸などの再生 療用材料として使用される生分解性ポリマ からなるフィラメントからナノフィラメン 領域までの極細フィラメントが得られる。 来のナノファイバーの製法であるES法では クロロホルムなどの溶剤を使用しているの 、溶解や脱溶剤が必要なばかりでなく、こ ような有害溶剤を使用していることで、再 医療分野での使用を困難にしている。
 本発明におけるナノフィラメントは、従来 エアーフィルター分野におけるフィルター 率を画期的に向上させるばかりでなく、IT バイオ、環境分野における幅広い用途に適 できる革新的素材として適応される。また 発明は、紡糸や延伸の条件範囲が狭いため 、従来極細化が困難とされている、ポリア レート系ポリマー、ポリエチレンナフタレ ト、フッ素系ポリマーなどの高機能フィラ ントからも、簡便に極細フィラメントやナ フィラメントが得られることを特徴とする

 以下、本発明の実施の形態の例を、図面 基づいて説明する。図1は、本発明の極細フ ィラメントを製造する原理を示す概念図で、 装置の断面図で示す。原フィラメント1は、 ール11に巻かれた状態から繰り出され、コー ム12を経て、繰出ニップローラ13a、13bより一 速度で送り出され、オリフィス14へと導か る。ここまでの工程は、原フィラメント供 室15として気圧P1に保たれている。気圧P1は 加圧ポンプ(図示されていない)へ導かれてい るダクト16と加圧度を調整するバルブ17、お び加圧ポンプの回転数等で調整される。な 、原フィラメント供給室15が減圧室である場 合は、加圧ポンプの代わりに真空ポンプが使 用される。原フィラメント供給室15には、気 計18が設けられており、気圧の管理が行わ ている。

 オリフィス14出口以降は、P2気圧下にある 延伸室21となる。オリフィス14を出た原フィ メント1は、原フィラメント供給室15と延伸 との気圧差P1-P2によってもたらされる高速エ アーと共に延伸室21に導かれる。送り出され 原フィラメント1は、オリフィス直下におい て、レーザー発振装置5より、走行する原フ ラメント1に対して、一定幅の加熱域Mにレー ザー光6が照射される。このレーザー光6は、 6、図7に示す複数箇所から照射することも きる。レーザー光6の届く先には、レーザー のパワーメータ7が設けれ、レーザーパワー を一定に調節されていることが好ましい。レ ーザー光6により加熱され、P1-P2の気圧差によ ってもたらされる高速エアーが下方のフィラ メントに与える張力により、原フィラメント は延伸されて、延伸されたフィラメント22と って下降し、下方で集積される。気圧P2は 真空ポンプ(図示されていない)へ導かれてい るダクト23、加圧度を調整するバルブ24、お び真空ポンプの回転数、バイパスバルブ等 調整される。延伸室21にも、気圧計25が設け れている。なお、延伸室21も加圧室である 合は、真空ポンプの代わりに加圧ポンプが 用される。

 図2は、原フィラメント供給室の気圧P1が 気圧である場合の例を示す装置の断面図で る。オリフィス14を出た原フィラメント1は 延伸室31で図1と同様の工程を経て、延伸さ たフィラメント32が得られる。

 図3は、原フィラメント供給室41が加圧室 、延伸室が大気圧である例を示す装置の側 からみた斜視図である。多数の原フィラメ ト1が、リール42に巻かれた状態で、架台43 取り付けられている(煩雑さを避けるため3本 のみ図示する)。これらの原フィラメント1a、 1b、1cは、案内具であるスネイルワイヤ44a、44 b、44cを通じて、送出ニップロール45a、45bの 転により送り出され、オリフィス46a、46b、46 cに導かれる。オリフィス46の出口以降は、大 気圧であるP2気圧下の延伸室であり、特に部 を設ける必要はない。オリフィス46を出た フィラメント1は、原フィラメント供給室41 延伸室との気圧差P1-P2によってもたらされる 高速エアーと共に延伸室に送り出される。そ してオリフィス直下において、赤外線照射装 置47より、走行する原フィラメント1に対して 、一定幅の加熱域Nにライン状の赤外線光束48 が照射され、P1-P2の気圧差によってもたらさ る高速エアーが下方のフィラメントに与え 張力により、原フィラメント1は延伸されて 、延伸されたフィラメント49a、49b、49cとなっ て下降する。原フィラメント1の走行過程に ける赤外線光束による加熱部Nの範囲を斜線 示す。原フィラメント1に吸収されずに通過 した光束は、点線で示した凹面鏡50で反射し 、加熱部Nに集光するように戻される。赤外 線照射装置47側にも凹面鏡を設ける(但し、赤 外線照射装置よりの光束の進行部は窓が開い ている)が、図では省略してある。延伸され フィラメント49a、49b、49cは、走行している ンベア51上に集積し、ウェブ52を形成する。 ンベア51の裏面からは、負圧吸引により、 印pの方向にエアーが吸引され、ウェブ52の 行の安定性に寄与する。コンベア51上のウェ ブ52は、必要に応じてプレスやエンボスされ 、不織布として巻き取られていく。

 なお、図3におけるオリフィスは、それぞれ の原フィラメントに対して、それぞれの筒状 のオリフィス46a、46b、46cを設けたが、これら のオリフィスを、多数本の原フィラメントを 同時に走行できる図5の(b)図のオリフィスを 用することも出来る。
 図3において、架台53に取り付けられている ール状に巻かれた布状物54は、コンベア上 繰り出され、ウェブ52と積層されて、極細フ ィラメントからなるウェブと布状物との積層 体とすることができる。

 図4は、本発明で使用されるオリフィスの 1態様の例をオリフィスの断面図で示す。こ 図は、フィラメント径がdである原フィラメ ト1が通過する単純な円筒形オリフィス56を す。出口部のオリフィス内径はD1である。 リフィスを出たフィラメント1に赤外線光束M が照射される。そして、オリフィスの出口か ら赤外線光束Mの中心までの距離Lを出来るだ 小さくなるように配置される。

 図5に、オリフィスの他の態様の例をオリ フィスの断面図で示す。(a)図は、オリフィス 入り口部は大きいが、出口部で細くなってお り、内径D2になっているタイプのオリフィス5 7を示す。(b)図は、フィラメントが多数本同 に送り出されるオリフィス58の例を一部断面 で示される概念図で示す。(b)図における出口 径D3は、一番狭い方向である、厚み方向の径 示される。

 図6に、本発明で採用されている赤外線光 束を、複数箇所から原フィラメントに照射す る手段の例を示す。A図は平面図であり、B図 側面図である。赤外線光束照射機より照射 れた赤外線光束61aは、原フィラメント1の通 る領域P(図の点線内)を通って、鏡62に達し、 62で反射された赤外線光束61bとなり、鏡63で 反射されて赤外線光束61cとなる。赤外線光束 61cは、領域Pを通って、最初の原フィラメン の照射位置から120度後から、原フィラメン を照射する。領域Pを通過した赤外線光束61c 、鏡64で反射されて、赤外線光束6dとなり、 鏡65で反射されて、赤外線光束61eとなる。赤 線光束61eは領域Pを通って、最初の原フィラ メントの照射位置の赤外線光束61cとは逆の120 度後から、原フィラメント1を照射する。こ ように、原フィラメント1は、3つの赤外線光 束61a、61c、61eにより、120度ずつ対称の位置か ら均等に原フィラメント1を加熱することが きる。

 図7に、本発明で採用されている赤外線光 束を、複数箇所から原フィラメントに照射す る手段の他の例で、複数の光源を使用する例 を平面図で示す。赤外線照射装置から放射さ れた赤外線光束67aは、原フィラメント1へ放 される。また、別の赤外線照射装置から放 された赤外線光束67bも、原フィラメント1へ 射される。さらに別の赤外線照射装置から 射された赤外線光束67cも、原フィラメント1 へ放射される。このように、複数の光源から の放射は、比較的小規模の光源で安定したコ ストの安いレーザー発信装置を複数用いて、 高パワーの光源とすることができる。なお、 図では光源が3個の場合を示したが、2個でも いし、4個以上も使用できる。複数本延伸で は、このような複数光源による延伸が特に有 効である。

実施例1
 原フィラメントとして未延伸ポリエチレン レフタレート(PET)フィラメント(繊維径182μm) を使用し、図2の延伸装置により延伸を行っ 。この時のレーザー発振装置は、レーザー 力8Wの炭酸ガスレーザー発振装置を使用し、 ビーム径(光束)は2.0mmであった。オリフィス して図5の(a)図のタイプを使用し、オリフィ 径d2は、0.5mmであった。延伸室の真空度は8KP aに調整した。原フィラメントの送出速度を0. 1m/分、0.2m/分、0.3m/分、0.4m/分と変化させた場 合に得られたフィラメントの繊維径を第2表 示す。またこの表には、レーザー出力を2Wか ら8Wまで変化させた場合のフィラメントの径 示す。この表より、レーザーパワー8Wで、 出速度0.1m/分の場合には、平均繊維径0.313μm( 313ナノメータ)のナノファイバーが得られて り、その時のフィラメント径の標準偏差が0. 078と、非常に繊維径分布も揃っていることが わかる。この条件で得られたナノフィラメン トの電子顕微鏡写真(倍率10,000)を図8に示す。 この写真は、レーザー出力8Wで、原フィラメ ト送出速度0.1m/min(a)、0.2m/min(b)、0.3m/min(c)、0 .4m/min(d)の条件で得られたものである。他の 件でも繊維径1μm未満のナノフィラメントが られている。原フィラメントが180μmであり 得られたフィラメントが0.313μmであるので 延伸倍率は338,100倍(約34万倍)にも達する。図 9に、これらの条件で得られたフィラメント の分布を示す。いずれもフィラメント径が っており、第2表より標準偏差0.3以下である のが多く、良いものは0.2以下で、0.1以下の のもある。また殆どの条件で、1μm未満のフ ィラメントが得られているので、3万3千倍以 の延伸倍率となっている。また第3表に、上 記により延伸されたフィラメントのDSC測定結 果を示す。

実施例2
 原フィラメントとして実施例1と同じ未延伸 ポリエチレンテレフタレートフラメントを使 用した。延伸室およびレーザー発振装置も実 施例1と同様である。フィラメントの送出速 0.1m/分で、延伸室の真空度を変えて実験した 。真空度が8KPaでは、実施例1で示したように 均繊維径0.31μmである。そして、6KPaでは、 均繊維径0.42μm、24KPaでは、平均繊維径0.82μm あった。これらの条件でも、1μm未満の繊維 径のフィラメントが得られていることがわか る。

実施例3
 原フィラメントとしてポリ乳酸(PLLA)未延伸 ィラメント(繊維径75μm)を使用し、図2の延 装置により延伸を行った。この時のレーザ 発振装置は、レーザー出力8Wの炭酸ガスレー ザー発振装置を使用し、ビーム径(光束)は2.0m mであった。オリフィスとして図5の(a)図のタ プを使用し、オリフィス径d2は、0.5mmであっ た。延伸室の真空度は8kPaに調整した。原フ ラメントの送出速度を0.1m/分から0.8m/分と変 させた場合に得られたフィラメントの繊維 を第4表に示す。また、この表には、レーザ ー出力を2Wから8Wまで変化させた場合のフィ メントの径を示す。この表より、レーザー ワー8W(ワット密度256.6W/cm2)で、送出速度0.1m/ の場合には、平均繊維径0.13μm(130ナノメー )のナノファイバーが得られており、その時 フィラメント径の標準偏差が0.0356と、非常 繊維径分布も揃っている。またレーザーパ ー密度が大きい場合の殆どの延伸フィラメ ト径の標準偏差が0.2以下であり、0.1以下の ンプルも多く、非常にフィラメント径が揃 ていることがわかる。この条件で得られた ノフィラメントの電子顕微鏡写真(倍率3,000) を図10に示す。他の条件でも繊維径1μm未満の ナノフィラメントが得られている。原フィラ メントが75μmであり、得られたフィラメント 0.13μmであるので、延伸倍率は322,830倍(約32 倍)にも達する。図11に、これらの条件で得 れたフィラメントの繊維径分布を示す。ま 殆どの条件で、1μm未満のフィラメントが得 れており、0.5μm未満(倍率22,500以上)となっ いる。

実施例4
 原フィラメントとして未延伸テトラフルオ エチレン・パーフルオロアルキルビニルエ テル共重合体(PFA)からなるフィラメント(フ ラメント径100μm)を使用し、図2の延伸装置 より延伸を行い、まず径6μmの延伸フィラメ ト(1次延伸フィラメント、倍率277.8倍)を得 。この1次延伸フィラメントをもとに、やは 図2の装置を使用して、2次延伸を行った。 の際のレーザー発振装置等は実施例1と同じ のを使用した。オリフィスとして図5の(a)図 のタイプを使用し、オリフィス径d2は、0.5mm あった。延伸室の真空度は6KPaに調整した。1 次延伸フィラメントの送出速度を0.1m/分、0.2m /分、0.3m/分、0.4m/分と変化させた場合に得ら たフィラメントの繊維径およびフィラメン 径の分布の標準偏差を第5表に示す。延伸さ れたフィラメント径は1μ未満のナノファイバ ーが得られており、フィラメントの標準偏差 は0.1以下のものが多く、非常にフィラメント 径が揃っていることがわかる。また、2次延 だけでも100倍以上延伸されており、4,000倍以 上に延伸されているものもある。また、トー タル延伸倍率(1次延伸倍率×2次延伸倍率)でみ ると10,000倍(1万倍)以上延伸されており、1,000, 000倍(100万倍)以上延伸されているものもある 延伸されたフィラメントの電子顕微鏡写真( 倍率5,000)を図12に示す。また第6表に得られた フィラメントのDSC実験結果を示す。平均フィ ラメント径が小さくなるに従い、融解熱量は 高くなり、融点も多少上がっていることがわ かる。

実施例5
 実施例4における1次延伸したサンプルを使 し、図1に示す装置を使用した。原フィラメ ト供給室は加圧ポンプを使用して、気圧P1 120kPaとした。延伸室は真空ポンプを使用し 気圧P2を44kPa、30kPa、26kPaとして実験した。結 果を第7表に示す。他の条件は実施例4と同じ ある。この実験より、平均フィラメント径 1μm未満のナノフィラメントが得られており 、フィラメント径の標準偏差も0.2以下であり 、P2の真空度が高い場合は、フィラメント径 0.097μm、フィラメント径の標準偏差は0.03で った。

実施例6 
 原フィラメントとして未延伸ポリエチレン2 、6ナフタレート(PEN)からなるフィラメント( ィラメント径170μm)を使用し、図2の延伸装置 により延伸を行った。この際のレーザー発振 装置等は実施例1と同じものを使用した。ビ ム径2.4mmで、オリフィス直下でビームのエッ ジが当たる程度に近づけ、ビームの中心がオ リフィス直下1.2mmに照射した。なお、第8表の P2が6kPaの条件で、ビームの当てる位置をさら に2mm離すと、平均フィラメント径0.295μm、標 偏差0.075であり、さらに6mm離すと、平均フ ラメント径0.410μm、標準偏差0.074となり、オ フィス出口より極めて近距離でビームを原 ィラメントに照射することが重要である。 リフィスとして図5の(a)図のタイプを使用し 、オリフィス径d2は、0.5mmであった。第8表は P1を大気圧下で、P2を種々変化させた場合に ついて得られた実験結果を示す。P2が30kPa以 で、平均繊維径が1μ未満になり、そのよう ナノフィラメントであるにもかかわらず、 ィラメントの標準偏差は0.1以下となり、非 にフィラメント径が揃っていることがわか 。延伸倍率もP2が30kPa以下で、1万倍以上で、 2万8千倍以上となっていることがわかる。第8 表の条件で得られたフィラメントの電子顕微 鏡写真(倍率1500倍)を図13に示す。

実施例7 
 原フィラメントとして未延伸ポリグリコー 酸(PGA)からなるフィラメント(フィラメント 100μm)を使用し、図2の延伸装置により延伸 行った。この際のレーザー発振装置等は実 例1と同じものを使用した。レーザーワット 度177W/cm2で、ビーム径2.4mmで、オリフィス直 下1.2mmに照射した。オリフィスとして図5の(a) 図のタイプを使用し、オリフィス径d2は、0.5m mであった。延伸室の真空度は6KPaに調整した 原フィラメントの送出速度を0.1m/分、0.4m/分 、0.8m/分、1.2m/分と変化させた場合に得られ フィラメントの繊維径を第9表に示す。この より、送出速度0.1m/分の場合には、平均繊 径0.388μm(388ナノメータ)のナノファイバーが られており、その時のフィラメント径の標 偏差が0.096と、非常に繊維径分布も揃って ることがわかる。この条件で得られたナノ ィラメントの電子顕微鏡写真(倍率3,000)を図1 4に示す。他の条件でも繊維径1μm未満のナノ ィラメントが得られている。原フィラメン が100μmであり、得られたフィラメントが0.38 8μmであるので、延伸倍率は66,418倍(約6万6千 )にも達する。他の条件でもフィラメント径 揃っており、標準偏差0.2以下である。また ての条件で、1μm未満のフィラメントが得ら れているので、1万倍以上で、10万倍以上の延 伸倍率となっている。

 本発明による極細フィラメントは、エア フィルター等の従来極細フィラメントが使 されてきた分野ばかりでなく、メディカル フィルター、IT用機能材料などの革新素材 して広い分野にも使用することができる。

本発明の延伸されたフィラメントを製 するためのプロセス概念図である。 本発明の原フィラメント供給室が大気 の場合の装置の概念図である。 本発明の原フィラメント供給室が加圧 で、延伸室が大気圧である装置の概念図で る。 本発明に使用されるオリフィスの概念 である。 本発明に使用されるオリフィスの他の の概念図である。 本発明の赤外線照射が鏡を用いて反射 れる場合を示す概念図である。 本発明の赤外線照射装置を複数使用す 場合の光束の状態を示す概念図である。 本発明によって延伸されたポリエチレ テレフタレートナノフィラメントの電子顕 鏡写真(倍率:10,000)である。 図8に示した本発明のナノフィラメント のフィラメント径分布図である。 本発明によって延伸されたポリ乳酸ナ ノフィラメントの電子顕微鏡写真(倍率:3,000) ある。 図10に示した本発明のナノフィラメン のフィラメント径分布図である。 本発明によって延伸されたPFAフィラメ ントの電子顕微鏡写真(倍率:5,000)である。 本発明によって延伸されたPENフィラメ ントの電子顕微鏡写真(倍率:1,500)である。 本発明によって延伸されたPGAフィラメ ントの電子顕微鏡写真(倍率:3,000)である。