王新敏 (〒77 宮城県仙台市青葉区片平二丁目1番1号 国立大学法人東北大学内 Miyagi, 9808577, JP)
INOUE, Akihisa (1-1 Katahira 2-chome, Aoba-k, Sendai-shi Miyagi 77, 9808577, JP)
国立大学法人東北大学 (〒77 宮城県仙台市青葉区片平二丁目1番1号 Miyagi, 9808577, JP)
NAMIKI SEIMITSU HOUSEKI KABUSHIKI KAISHA (8-22, Shinden 3-chome Adachi-k, Tokyo 65, 1230865, JP)
並木精密宝石株式会社 (〒65 東京都足立区新田3-8-22 Tokyo, 1230865, JP)
WANG, Xinmin (1-1 Katahira 2-chome, Aoba-k, Sendai-shi Miyagi 77, 9808577, JP)
| 細長い筒状の鋳型の内部に、少なくとも一部が外歯車形状に形成された前記鋳型と同一長の非金属製の中子を、前記鋳型の長さ方向に沿って前記鋳型との間に空隙を有するよう配置し、金属材料の融点より高い温度下で前記空隙に溶融した金属材料を注入する金属注入工程と、 前記金属材料を前記鋳型および前記中子とともに固化させる金属冷却工程と、 前記金属材料の固化後、前記中子を粉砕または溶解して除去する中子除去工程とを 有することを特徴とする内歯車の製造方法。 |
| 前記中子を取り出した後、前記金属材料が固化して形成された成形品を、所定の長さで切断して複数に分割する切断工程を、有することを特徴とする請求項1記載の内歯車の製造方法。 |
| 前記中子は、外歯車形状に形成された歯車部と、前記歯車部の一端側に設けられ、前記歯車部より外径が小さい軸受部と、前記歯車部の他端側に設けられ、前記軸受部より外径が大きいモータ嵌合部とを有することを、特徴とする請求項1記載の内歯車の製造方法。 |
| 前記中子は、1000℃以上の融点を有するカーボン製、窒化ボロン製またはセラミックス製であることを、特徴とする請求項1、2または3記載の内歯車の製造方法。 |
| 前記中子除去工程は、ブラスト加工により、前記中子を粉砕して取り出すことを、特徴とする請求項1、2、3または4記載の内歯車の製造方法。 |
| 前記中子除去工程は、溶解液により、前記中子を溶解して除去することを、特徴とする請求項1、2、3または4記載の内歯車の製造方法。 |
| 前記金属注入工程は、溶融した前記金属材料を前記空隙中に真空圧力鋳造法により形成することを、特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載の内歯車の製造方法。 |
| 請求項1、2、3、4、5、6または7記載の内歯車の製造方法により製造されることを、特徴とする金属ガラス製の内歯車。 |
本発明は、内歯車の製造方法および金属 ラス製の内歯車に関する。
従来、内歯車を製造する方法として、プ ス加工にてカップ形に成形したカップ形素 の内周面に、内歯車成形用金型を使用して 間塑性加工にて歯形を成形する方法(例えば 、特許文献1参照)や、内歯車製造用たがねを 空部材の中空部に圧入して、中空部内面に 形を形成する方法(例えば、特許文献2参照) ある。しかし、これらの従来の方法では、 度および小型化に問題があり、例えば小型 により、マイクロギヤードモータなどの高 度を要求される精密機器に使用される内歯 を製造する場合、加工精度を確保するため 内歯車の素材として樹脂が使用されており 硬度や強度が不足するという問題があった
この問題を解決するために、ダイカスト などの溶融金属の射出成形方法により、金 ガラス製の内歯車を製造する方法が提案さ ている(例えば、特許文献3参照)。
特許文献3記載の方法では、高い硬度・強 度等を有し、高精度な金属ガラス製の内歯車 を製造することができるが、内歯車を1つ1つ 造するため、多数の内歯車を製造する場合 生産性に欠けるという課題があった。また 射出成形後、成形品全体の冷却による熱収 作用により、内側にある中子が抜けないと う課題もあった。
本発明は、このような課題に着目してな れたもので、製造時間を短縮して生産性を げることができ、中子を容易に取り出すこ ができる内歯車の製造方法および金属ガラ 製の内歯車を提供することを目的としてい 。
上記目的を達成するために、本発明に係 内歯車の製造方法は、細長い筒状の鋳型の 部に、少なくとも一部が外歯車形状に形成 れた前記鋳型と同一長の非金属製の中子を 前記鋳型の長さ方向に沿って前記鋳型との に空隙を有するよう配置し、金属材料の融 より高い温度下で前記空隙に溶融した金属 料を注入する金属注入工程と、前記金属材 を前記鋳型および前記中子とともに固化さ る金属冷却工程と、前記金属材料の固化後 前記中子を粉砕または溶解して除去する中 除去工程とを有することを特徴とする。ま 、前記中子を取り出した後、前記金属材料 固化して形成された成形品を、所定の長さ 切断して複数に分割する切断工程を、有す ことが好ましい。
本発明に係る内歯車の製造方法では、金 材料を臨界冷却速度以上で急冷して固化さ ることにより、金属ガラスやアモルファス 金、ナノ結晶複合金属ガラスなどの急冷凝 金属製の内歯車を製造することができる。 子が非金属製であるため、金属製の場合に べて金属材料と反応しにくく、膨張しにく 。このため、中子が金属製の場合に比べて 中子を取り出すのが容易であり、成形品と て長尺の内歯車を容易に製造することがで る。長尺の内歯車を、使用される内歯車の さに応じて切断することにより、複数の内 車を一度に製造することができる。このた 、射出成形で内歯車を1つ1つ製造する場合 比べ、製造時間を短縮して生産性を上げる とができる。中子を粉砕または溶解して除 するため、中子をそのままの形状で取り出 必要がなく、高精度の内歯車を容易に製造 ることができる。
金属材料の融点より高い温度下で、鋳型 中子との空隙に溶融した金属材料を注入す ため、注入中に金属材料が固化するおそれ なく、空隙の隅々まで金属材料を注入する とができ、微細な構造を有する内歯車を高 度で製造することができる。鋳型は、空隙 注入された金属材料を急冷可能な、熱伝導 に優れた金属製であることが好ましい。中 は、金属材料の融点より高い温度下で溶け いよう、金属材料の融点より高い融点を有 ることが好ましく、特に融点が1000度以上で あることが好ましい。
本発明に係る内歯車の製造方法で、前記 子は、外歯車形状に形成された歯車部と、 記歯車部の一端側に設けられ、前記歯車部 り外径が小さい軸受部と、前記歯車部の他 側に設けられ、前記軸受部より外径が大き モータ嵌合部とを有していてもよい。この 合、中子の歯車部に対応する内歯車部と、 受部に対応する軸受と、モータ嵌合部に対 するモータ取付部とを一体的に有する成形 を形成することができる。
本発明に係る内歯車の製造方法で、前記 子は、1000℃以上の融点を有するカーボン製 、窒化ボロン製またはセラミックス製である ことが好ましい。この場合、中子の融点が100 0℃以上であり、金属材料の融点より高い温 下で溶けないようにすることができる。ま 、中子を高精度で外歯車形状に形成するこ ができる。中子が金属材料と反応しないた 、高精度の内歯車を製造することができる 中子がカーボン製の場合、カーボンが有す 離型性により、中子を内歯車の内面から取 除くのが容易である。中子が窒化ボロン製 場合、ボロンの有する離型効果により、内 車の内面から中子を容易かつきれいに取り くことかできる。中子がセラミックス製で 特に硫酸カルシウムの水和物である、いわ る石膏製の場合、石膏の溶解特性により、 あるいは石膏溶解液により、内歯車の内面 ら中子を溶解することにより、容易かつき いに取り除くことができる。
本発明に係る内歯車の製造方法で、前記 子除去工程は、粉砕により中子を除去する 合にはブラスト加工により、前記中子を粉 して取り出すことが好ましい。この場合、 子に高速の粒子を吹き付けて、容易に中子 粉砕することができる。径が小さい粒子を き付けることにより、内歯車の内側の隅々 で粒子を吹き付けて中子をきれいに粉砕し 取り出すことができる。粒子は、ショット ーニングにより吹き付けられることが好ま い。
本発明に係る内歯車の製造方法で、前記 属注入工程は、溶融した前記金属材料を前 空隙中に真空圧力鋳造法により形成するこ が好ましい。この場合、空隙の隅々まで金 材料を充填することができ、充填不良を防 で、微細な構造を有する内歯車を高精度で 造することができる。
本発明に係る金属ガラス製の内歯車は、本
明に係る内歯車の製造方法により製造され
ことを、特徴とする。
本発明に係る金属ガラス製の内歯車は、本
明に係る内歯車の製造方法により製造され
ため、高精度であり、1個あたりの製造時間
を短縮可能である。
本発明によれば、製造時間を短縮するこ ができ、中子を容易に取り出すことができ 内歯車の製造方法および金属ガラス製の内 車を提供することができる。
以下、図面に基づき、本発明の実施の形態
ついて説明する。
図1乃至図3は、本発明の実施の形態の内歯
の製造方法および金属ガラス製の内歯車を
している。
図1に示すように、本発明の実施の形態の内
歯車の製造方法は、鋳型11と中子12とを使用
て製造される。
鋳型11は、熱伝導性に優れた金属製で、 長い筒状を成している。鋳型11は、中心軸方 向に沿って2つに分割可能になっている。な 、具体的な一例では、鋳型11は、外径が2mmで ある。このとき、長さを100mmにすることによ 、20個の内歯車を得ることが出来る。
中子12は、1000℃以上の融点を有するカー ン製で、細長い外歯車形状に形成されてい 。中子12は、鋳型11の長さと同じ長さを有し 、鋳型11の内径より小さい外径を有している 図1(a)に示すように、中子12は、鋳型11の内 に、鋳型11の長さ方向に沿って鋳型11との間 空隙を有するよう配置されている。
本発明の実施の形態の内歯車の製造方法 は、まず、図1(b)および図2に示すように、 空チャンバー内で、内歯車成形用の鋳型11と 中子12とを、注入する金属材料1の融点より高 い温度に維持された高温槽21の内部に配置す 。具体的な一例では、高温槽21の内部は約10 00℃である。真空チャンバー内に配置された 周波コイル22の内部に金属材料1を浮遊溶解 た後、鋳型11と中子12との空隙に溶融した金 属材料1を注入する。このとき、鋳型11の上下 に配置されたプレス装置23により、溶融した 属材料1に圧力をかけて、空隙に注入する。 そのときの金属材料1の温度は、約1000℃であ 。このとき、カーボン製の中子12の融点が10 00℃以上であるため、中子12は融けない。こ して、空隙の隅々まで金属材料1を充填する とができ、充填不良を防ぐことができる。 た、金属材料1の融点より高い温度下で、空 隙に溶融した金属材料1を注入するため、注 中に金属材料1が固化するおそれがない。
金属材料1を空隙に充填した後、金属材料 1が注入された鋳型11および中子12を高温槽21 ら取り出し、金属材料1を鋳型11および中子12 とともに、金属材料1の臨界冷却速度以上で 冷して固化させる。金属材料1を鋳型11およ 中子12とともに急冷することにより、冷却装 置や冷却槽などの既存の設備を使用すること ができる。鋳型11が熱伝導性に優れているた 、空隙に注入された金属材料1を鋳型11とと に急冷することができる。
金属材料1の固化後、図1(c)に示すように ショットピーニング用の装置を利用して、 子12に高速の粒子を吹き付けて、中子12を粉 して取り出す。中子12がカーボン製である め、容易に中子12を粉砕することができ、内 歯車2の内面から中子12を容易かつ全て取り除 くことかできる。径が小さい粒子を吹き付け ることにより、内歯車2の内側の隅々まで粒 を吹き付けて中子12を完全に粉砕して取り出 すことができる。
中子12を取り出した後、鋳型11を2つに分 して、固化した金属材料による内歯車2を取 出す。このように、本発明の実施の形態の 歯車の製造方法で、金属材料1を臨界冷却速 度以上で急冷して固化させることにより、本 発明の実施の形態の金属ガラス製の内歯車2 製造することができる。
本発明の実施の形態の内歯車の製造方法 は、中子12が非金属のカーボン製であるた 、金属製の場合に比べて金属材料1と反応し くく、膨張しにくい。このため、中子12が 属製の場合に比べて、中子12を取り出すのが 容易であり、成形品として長尺の内歯車2を 易に製造することができる。製造された長 の内歯車2を、使用される内歯車の長さに応 て切断することにより、多数の内歯車を一 に製造することができる。このため、射出 形で内歯車を1つ1つ製造する場合に比べ、 造時間を短縮することができる。中子12を粉 砕して取り出すため、中子12をそのままの形 で取り出す必要がなく、高精度の内歯車2を 容易に製造することができる。
中子12がカーボン製であり加工が容易な め、中子12を高精度で外歯車形状に形成する ことができる。また、中子12が金属材料1と反 応しないため、高精度の内歯車2を製造する とができる。金属材料1の注入時に充填不良 防ぐことができるため、微細な構造を有す 内歯車2を高精度で製造することができる。
本発明の実施の形態では、中子12をカー ン製としたが、窒化ボロン製またはセラミ クス製の中子とした場合も、本実施の形態 内歯車の製造方法により、同様に微細な構 を有する内歯車2を製造することができる。
また中子12の除去は、中子12に用いる材質 の溶解特性を利用して、溶解により除去する こともできる場合がある。特に、セラミック ス製の中子として硫酸カルシウムの水和物で ある、いわゆる石膏を使用した場合は、酸や キレート剤等の石膏溶解剤の水溶液により、 化学的に中子12を溶解除去することができる
製造される高精度の内歯車2は、金属ガラ ス製であるため、高い硬度・強度等を有して いる。このため、製造された内歯車2を、マ クロギヤードモータなどの高負荷・長寿命 要求される精密機器に使用することができ 。
なお、図3(a)に示すように、中子12は、外 車形状に形成された歯車部12aと、歯車部12a 一端側に設けられ、歯車部12aより外径が小 い軸受部12bと、歯車部12aの他端側に設けら 、軸受部12bより外径が大きいモータ嵌合部1 2cとを有していてもよい。この場合、図3(b)に 示すように、中子12の歯車部12aに対応する内 車部2aと、軸受部12bに対応する軸受2bと、モ ータ嵌合部12cに対応するモータ取付部2cとを 体的に有する内歯車2を形成することができ る。内歯車部2a、軸受2bおよびモータ取付部2c が一体に形成されるため、部品点数を削減す ることができる。また、各部を別々に形成し て組み立てる場合と比較して、各部の取付位 置精度を向上させることができ、剛性が上が る。
1 金属材料
2 内歯車
11 鋳型
12 中子
