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Patent Searching and Data


Title:
PROPYLENE RESIN COMPOSITION AND MOLDED BODY
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2020/175138
Kind Code:
A1
Abstract:
[Problem] To provide a propylene resin composition which exhibits excellent high-speed moldability even during the production of a thin molded article, and which enables the production of a molded article that has excellent stiffness and excellent impact resistance at low temperatures in a balanced manner. [Solution] A propylene resin composition which contains 75-92 parts by mass of a propylene polymer (A) that satisfies the requirements (A1)-(A5) described below, 8-25 parts by mass of an ethylene polymer (B) that satisfies the requirements (B1) and (B2) described below (with the total of the components (A) and (B) being 100 parts by mass), and 0.02-1.0 part by mass of a nucleator. (A1) The MFR is 45-195 g/10 minutes. (A2) The n-decane-insoluble fraction (Dinsol) at room temperature is 80-92% by mass; and the n-decane-soluble fraction (Dsol) at room temperature is 8-20% by mass. (A3) The ethylene unit in the Dinsol is 0-1.0% by mass. (A4) The ethylene unit in the Dsol is 25-35% by mass. (A5) The limiting viscosity (η) of the Dsol is 1.0-3.0 dl/g. (B1) The MFR is 3.0-50 g/10 minutes. (B2) The density is 940 kg/m3 or more.

Inventors:
UEKITA HIROYUKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2020/005312
Publication Date:
September 03, 2020
Filing Date:
February 12, 2020
Export Citation:
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Assignee:
PRIME POLYMER CO LTD (JP)
International Classes:
B29C45/00; B29C49/06; B65D1/00; B65D85/50; C08F210/06; C08L23/04; C08L23/10
Domestic Patent References:
WO2010074001A12010-07-01
Foreign References:
JPH09227735A1997-09-02
JP2009084393A2009-04-23
JP2006161033A2006-06-22
JP2017508035A2017-03-23
Attorney, Agent or Firm:
SSINPAT PATENT FIRM (JP)
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Claims:
\¥02020/175138 35 卩(:17 2020/005312

請求の範囲

[請求項 1] 下記要件 (八 1) 〜 (八5) を満たすプロピレン系重合体 (八) を

7 5〜 9 2質量部、

下記要件 (巳 1) 〜 (巳 2) を満たすエチレン系重合体 (巳) を 8 〜 2 5質量部 (ただし、 プロピレン系重合体 (八) およびエチレン系 重合体 (巳) の合計量を 1 〇〇質量部とする。 ) 、 および

造核剤 (<3) を〇. 0 2〜 1 . 0質量部

含むプロピレン系樹脂組成物。

(八 1) : 八3丁1\/1 口一 1 2 3 8に準拠して、 測定温度 2 3 0 °〇、 荷重 2 . 1 6 1< 9で測定したメルトフローレートが 4 5〜 1 9 5 9 / 1 〇分である。

(八 2) :室温 n _デカンに不溶な部分を 8 0〜 9 2質量%、 および 室温〇 _デカンに可溶な部分を 8〜 2 0質量%含む。

(八 3) :前記室温门 _デカンに不溶な部分に占めるエチレン由来の 構成単位の割合が〇〜 1 . 〇質量%である。

(八 4) :前記室温 n _デカンに可溶な部分に占めるエチレン由来の 構成単位の割合が 2 5〜 3 5質量%である。

(八 5) :前記室温 n _デカンに可溶な部分の 1 3 5 °〇デカリン中に おける極限粘度 [ 7?] が 1 . 〇〜 3 . 0 丨 / 9である。

(巳 1) : 八3丁1\/1 口一 1 2 3 8に準拠して、 測定温度 1 9 0 °〇、 荷重 2 . 1 6 1< 9で測定したメルトフローレートが、 3 . 〇〜 5 0 9 / 1 〇分である。

(巳 2) :密度が 以上である。

[請求項 2] 請求項 1 に記載のプロピレン系樹脂組成物を含む成形体。

[請求項 3] 請求項 1 に記載のプロピレン系樹脂組成物の射出成形体または射出 ブロー成形体である請求項 2に記載の成形体。

[請求項 4] 容器である請求項 2または 3に記載の成形体。

[請求項 5] 前記容器が食品包装容器である請求項 4に記載の成形体。 〇 2020/175138 36 卩(:170? 2020 /005312

[請求項 6] 前記容器の最も薄い部分の厚さが〇. 3〜 2 . 〇 である請求項

5に記載の成形体。

[請求項 7] 請求項 1 に記載のプロピレン系樹脂組成物を射出成形または射出延 伸ブロー成形する工程を含む成形品の製造方法。

Description:
\¥02020/175138 1 卩(:17 2020/005312

明 細 書

発明の名称 : プロピレン系樹脂組成物および成形体

技術分野

[0001 ] 本発明は、 プロピレン系樹脂組成物、 および該組成物から形成される、 容 器に代表される成形体に関する。

背景技術

[0002] ゼリー、 プリン、 コーヒー等の食品の包装容器 (以下、 食品包装容器とも 記載する。 ) の原料としては、 耐熱性、 剛性および透明性に優れるプロピレ ン系樹脂組成物が用いられることが多い。 また、 食品はその保管 ·流通にお いて、 低温の環境で扱われることが多いため、 食品包装容器には、 常温にお ける耐衝撃性だけではなく、 低温時の耐衝撃性、 すなわち低温耐衝撃性が求 められる。

[0003] 耐衝撃性に優れるプロピレン系樹脂組成物と して、 プロピレンーエチレン ブロック共重合体、 造核剤、 および低密度ポリエチレン樹脂若しくは直鎖 状 低密度ポリエチレン樹脂を含む組成物が知ら れており (例えば、 特許文献 1 ) 、 低温耐衝撃性に優れるプロピレン系樹脂組成 物としては、 プロピレンブ ロック共重合体とエチレン系樹脂とからなり 、 特定の物性を有する組成物が 知られている (例えば、 特許文献 2、 3) 。

[0004] 特許文献 4には、 特定の樹脂構造を有する結晶性プロピレンー エチレンブ ロック共重合体、 結晶性ポリプロピレン系樹脂、 高密度ポリエチレン、 およ び任意にエラストマーを含有するポリプロピ レン系樹脂組成物が開示され、 この組成物から難白化性、 剛性、 低温で耐衝撃性などのバランスに優れたシ -卜やフィルムが得られること、 およびこの組成物が食品容器等の用途に有 用であることが記載されている。

[0005] さらに特許文献 5には、 特定のプロピレン系ランダムブロック共重合 体を 含むプロピレン系樹脂組成物が開示され、 この組成物から耐衝撃性等に優れ た射出成形体を得ることができ、 これを食品容器等に使用できることが記載 〇 2020/175138 2 卩(:170? 2020 /005312

され、 さらに耐衝撃性等の機能の付与のためにこの 組成物にポリエチレン樹 脂を添加してもよいことが記載されている。

[0006] また近年は、 環境負荷、 コスト等の低減の観点から、 これらの容器には、 薄肉化、 軽量化が求められている。

これらの要求に応えるために、 特許文献 6では、 特定のプロピレン系ブロ ック共重合体、 シングルサイ ト触媒を用いて製造された特定のエチレン · « —オレフィン共重合体、 および造核剤を含み、 食品包装容器等の容器をはじ めとする成形体を製造した際に、 従来よりも薄肉化かつ軽量化した場合であ っても、 剛性、 低温耐衝撃性および透明性に優れるプロピレ ン系樹脂組成物 が提案されている。

先行技術文献

特許文献

[0007] 特許文献 1 :特開 2 0 0 1 _ 2 6 6 8 6号公報

特許文献 2 :特開 2 0 0 2 - 1 8 7 9 9 6号公報

特許文献 3 :特開 2 0 0 2 - 1 8 7 9 9 7号公報

特許文献 4 :特開 2 0 0 5 _ 2 6 9 8 1号公報

特許文献 5 :国際公開第 2 0 0 7 / 1 1 6 7 0 9号

特許文献 6 :国際公開第 2 0 1 0 / 0 7 4 0 0 1号 発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0008] しかしながら、 従来のプロピレン系樹脂組成物から形成され た食品包装容 器には、 薄肉成形品の高速成形性、 剛性および低温耐衝撃性の観点からさら なる改善の余地があった。

そこで本発明は、 薄肉の成形品の製造時であっても高速成形性 に優れ、 か つ剛性および低温耐衝撃性にバランスよく優 れる成形品を製造することので きるプロピレン系樹脂組成物を提供すること を目的とする。

課題を解決するための手段 〇 2020/175138 3 卩(:170? 2020 /005312

[0009] 本発明の要旨は以下のとおりである。

[1 ]

下記要件 (八 1) 〜 (八5) を満たすプロピレン系重合体 (八) を 75〜 92質量部、

下記要件 (巳 1) 〜 (巳 2) を満たすエチレン系重合体 (巳) を 8〜 25 質量部 (ただし、 プロピレン系重合体 (八) およびエチレン系重合体 (巳) の合計量を 1 〇〇質量部とする。 ) 、 および

造核剤 (<3) を〇. 02〜 1. 0質量部

含むプロピレン系樹脂組成物。

(八 1) : 八3丁1\/1 口一 1 238に準拠して、 測定温度 230°〇、 荷重 2 . 1 61< 9で測定したメルトフローレートが 45〜 1 95 9 /1 0分である

(八 2) :室温 n _デカンに不溶な部分を 80〜 92質量%、 および室温 n —デカンに可溶な部分を 8〜 20質量%含む。

(八 3) :前記室温 n _デカンに不溶な部分に占めるエチレン由来 構成単 位の割合が〇〜 1. 0質量%である。

(八 4) :前記室温 n _デカンに可溶な部分に占めるエチレン由来 構成単 位の割合が 25〜 35質量%である。

(八 5) :前記室温 n _デカンに可溶な部分の 1 35 °〇デカリン中における 極限粘度 [ ] が 1. 〇〜 3. 0 丨 / 9である。

(巳 1) : 八3丁1\/1 口一 1 238に準拠して、 測定温度 1 90°〇、 荷重 2 . で測定したメルトフローレートが、 3. 〇〜 509/1 0分であ る。

(巳 2) :密度が 以上である。

[0010] [2]

前記 [1 ] のプロピレン系樹脂組成物を含む成形体。

[3]

前記 [1 ] のプロピレン系樹脂組成物の射出成形体また は射出ブロー成形 〇 2020/175138 4 卩(:170? 2020 /005312

体である前記 [2] の成形体。

[0011] [4]

容器である前記 [2] または [3] に記載の成形体。

[5]

前記容器が食品包装容器である前記 [4] の成形体。

[0012] [6]

前記容器の最も薄い部分の厚さが〇. 3〜 2. 0111111である前記 [4] ま たは [5] の成形体。

[0013] [7]

前記 [1 ] のプロピレン系樹脂組成物を射出成形または 射出延伸ブロー成 形する工程を含む成形品の製造方法。

発明の効果

[0014] 本発明のプロピレン系樹脂組成物によれば、 薄肉の成形品の製造時であつ ても優れた高速成形性で、 剛性および低温耐衝撃性にバランスよく優れ る成 形品を得ることができる。

また、 本発明の成形品は、 剛性および低温耐衝撃性にバランスよく優れ て いる。

発明を実施するための形態

[0015] 「プロピレン系樹脂組成物 1

本発明のプロピレン系樹脂組成物は、 後述する要件 ( 1) 〜 ( 5) を 満たすプロピレン系重合体 (八) を 75〜 92質量部、 後述する要件 (巳 1 ) 〜 (巳 2) を満たすエチレン系重合体 (巳) を 8〜 25質量部 (ただし、 プロピレン系重合体 (八) およびエチレン系重合体 (巳) の合計を 1 00質 量部とする) 、 および造核剤 (〇 を〇. 02〜 1. 0質量部を含むことを 特徴としている。

[0016] [プロピレン系重合体 (八) ]

本発明のプロピレン系樹脂組成物は、 以下に説明する要件 (八 1) 〜 (八 5) を満たすプロピレン系重合体を含む。 以下、 「要件 (八 1) 〜 (八 5) 〇 2020/175138 5 卩(:170? 2020 /005312

を満たすプロピレン系重合体 ( ) 」 を単に 「プロピレン系重合体 (八) 」 とも記載する。

[0017] プロピレン系重合体 (八) は、 好ましくは、 主にプロピレン由来の構成単 位からなる成分と、 主にプロピレンおよびエチレン由来の構成単 位からなる 成分とを含むプロピレン系共重合体 (いわゆるブロック共重合体) である。

[0018] (要件 (八 1) )

要件 (八 1) は、 プロピレン系重合体 (八) の、 八3丁1\/1 0 - 1 2 3 8 に準拠して、 測定温度 2 3 0 °〇、 荷重 2 . 1 6 9で測定されるメルトフロ —レート (以下 「IV! 」 とも記載する。 ) が 4 5〜 1 9 5 9 / 1 0分であ る、 というものである。 好ましくは 6 0〜 1 7 0 9 / 1 0分 であり、 より好ましくは 8 0〜 1 2 0 9 / 1 0分である。

[0019] IV! が上記範囲を下回ると、 プロピレン系樹脂組成物を射出成形した際 にシヨートシヨッ トが生じることがある。 また IV! が上記範囲を上回ると 、 プロピレン系樹脂組成物を射出成形した際に バリが生じることがある。

[0020] (要件 (八2) )

要件 (八 2) は、 プロピレン系重合体 (八) が、 室温 n _デカンに不溶な 部分 (以下 「〇 。 とも記載する。 ) を 8 0〜 9 2質量%、 および室温 n _ デカンに可溶な部分 (以下 「口^」 とも記載する。 ) を 8〜 2 0質量%含む、 というものである。 ただし、 口 の割合と の割合との合計を 1 0 0質量 %とする。 好ましくは、 口 。が 8 2〜 8 8質量%であり、 口 が1 2〜 1 8 質量%である。 また、 室温とは、 具体的には 2 5 ° 〇である。

[0021 ] プロピレン系重合体 ( ) において、 n _デカンに不溶な部分 (〇 。 [ ) と は、 通常、 主にプロピレン由来の構成単位からなる成分 であり、 結晶性を有 し、 高い剛性を示すと考えられる。 门ーデカンに可溶な部分 (0 ^) とは、 通 常、 主にプロピレンおよびエチレン由来の構成単 位からなる成分である。 〇 301 成分は結晶性を示さないか、 もしくは結晶性が低い成分であり、 ガラス転移 温度が低く、 耐衝撃性、 およびエチレン系重合体 (巳) との相溶性を発現す ると考えられる。 これはゴム成分と言われることもある。 プロピレン系重合 〇 2020/175138 6 卩(:170? 2020 /005312

体 (八) は、 通常、 n—デカンに不溶な部分 (0 _ [ ) および n—デカンに可 溶な部分 (口 3 。 を有するプロピレン系共重合体 (いわゆるブロック共重合体 ) である。

[0022] の割合が上記範囲を下回り、 口 の割合が上記範囲を上回ると、 プロ ピレン系樹脂組成物から得られる成形体の耐 衝撃性が低下する傾向にある。

〇 の割合が減ることにより衝撃に対しての吸収 エネルギーが低下するためと 考えられる。

[0023] 一方、 口 の割合が上記範囲を下回り、 の割合が上記範囲を上回ると 、 プロピレン系樹脂組成物の高速での成形性が 劣る場合があり、 またプロピ レン系樹脂組成物から得られた成形体の剛性 (座屈強度) が劣る場合がある 前記 の割合および前記 の割合は、 後述する実施例で採用した方法 により測定した場合のものである。

[0024] (要件 (八3) )

要件 (八 3) は、 前記 に占めるエチレン由来の構成単位の割合が〇 〜 1 . 〇質量%である、 というものである。 この割合は、 好ましくは 0〜〇.

8質量%である。 なお、 〇^^の量を ] 0 0質量%とする。 また、 前記構成単 位の割合が 0質量%であるとは、 前記口 がエチレン由来の構成単位を含ま ないこと、 または前記構成単位の割合が検出限界以下で あることを意味する

[0025] 前記構成単位の割合が上記範囲を超えると、 プロピレン系樹脂組成物の高 速での成形性が劣る場合があり、 またプロピレン系樹脂組成物から得られた 成形体の剛性 (座屈強度) が劣る場合がある。

前記構成単位の割合は、 後述する実施例で採用した方法により測定し た場 合のものである。

[0026] (要件 (八 4) )

要件 (八4) は、 前記 に占めるエチレン由来の構成単位の割合が 2 5〜 3 5質量%である、 というものである。 なお、 口 の量を 1 0 0質量%とする 〇 2020/175138 7 卩(:170? 2020 /005312

。 この割合は、 好ましくは 2 7〜 3 5質量%、 より好ましくは 2 8〜 3 4質 量%である。

[0027] 前記構成単位の割合が上記範囲を下回ると、 プロピレン系樹脂組成物から 得られた成形体の耐衝撃性が劣る傾向がある 。 のエチレンの割合が減るこ とによりガラス転移温度が低下し、 結晶化度が高くなり、 衝撃に対しての吸 収エネルギーが低下するためと考えられる。

[0028] 一方、 前記構成単位の割合が上記範囲を上回ると、 プロピレン系樹脂組成 物の高速での成形性が劣る場合がある。

前記構成単位の割合は、 後述する実施例で採用した方法により測定し た場 合のものである。

[0029] (要件 (八 5) )

要件 (八 5) は、 前記口 の、 1 3 5 °〇デカリン中における極限粘度 (以下 「極限粘度 [ ^ 」 とも記載する。 ) が 1 . 〇〜 3 . 〇 丨 / 9 である、 と いうものである。 前記極限粘度 [ 7? ^] は、 好ましくは 1 . 4 ~ 2 . 8 丨 / 9である。

[0030] 極限粘度 [ 7^。 が上記範囲を上回るかもしくは下回ると、 プロピレン系樹 脂組成物から得られた成形体の耐衝撃性が低 下する場合がある。

前記極限粘度 [ 7] ^] の値は、 後述する実施例で採用した方法により測定し た場合のものである。

[0031 ] 前記プロピレン系重合体 (八) は、 その製造方法に特に限定はないが、 通 常は、 メタロセン化合物含有触媒存在下、 またはチーグラーナッタ触媒存在 下で、 プロピレンおよびエチレンを共重合すること により得られる。

[0032] なお、 プロピレン系重合体 (八) は、 チーグラーナッタ触媒存在下で、 プ ロピレンおよびエチレンを共重合することに より得られることが好ましい。 分子量分布が広く成形性が良好な樹脂が得ら れ易い為である。

[0033] (メタロセン化合物含有触媒)

前記メタロセン化合物含有触媒としては、 メタロセン化合物、 並びに、 有 機金属化合物、 有機アルミニウムオキシ化合物およびメタロ セン化合物と反 〇 2020/175138 8 卩(:170? 2020 /005312

応してイオン対を形成することのできる化 合物から選ばれる少なくとも 1種 以上の化合物、 さらに必要に応じて粒子状担体とからなるメ タロセン触媒を 挙げることができ、 好ましくはアイソタクチックまたはシンジオ タクチック 構造等の立体規則性重合をすることのできる メタロセン触媒を挙げることが できる。 前記メタロセン化合物の中では、 国際公開第〇 1 /27 1 24号に 例示されている架橋性メタロセン化合物、 国際公開第 201 0/74001 号の [0068] 〜 [0076] に記載のメタロセン化合物などが好ましい 。 また、 有機金属化合物、 有機アルミニウムオキシ化合物、 および遷移金属 化合物と反応してイオン対を形成する化合物 、 さらには必要に応じて用いら れる粒子状担体としては、 国際公開第〇 1 /27 1 24号、 特開平 1 1 _3 1 5 1 09号公報等に開示された化合物を制限無く使 することができる。

[0034] (チーグラーナッタ触媒)

プロピレン系重合体 (八) は、 高立体規則性チーグラーナッタ触媒を用い ることにより製造することができる。 前記高立体規則性チーグラーナッタ触 媒としては、 公知の種々の触媒が使用できる。 たとえば、 (3) マグネシウ ム、 チタン、 ハロゲンおよび電子供与体を含有する固体状 チタン触媒成分と 、 (匕) 有機金属化合物触媒成分と、 (〇) シクロペンチル基、 シクロペン テニル基、 シクロペンタジェニル基およびこれらの誘導 体からなる群から選 ばれる少なくとも 1種の基を有する有機ケイ素化合物触媒成分 からなる触 媒を用いることができ、 この触媒成分は公知の方法、 たとえば国際公開第 2 01 0/74001号の [0078] 〜 [0094] に記載の方法で製造す ることができる。

[0035] 上記のような固体状チタン触媒成分 (3) 、 有機金属化合物触媒成分 (匕 ) 、 および有機ケイ素化合物触媒成分 (〇) からなる触媒を用いてプロピレ ンの重合を行うに際して、 予め予備重合を行うこともできる。 予備重合は、 固体状チタン触媒成分 (3) 、 有機金属化合物触媒成分 ( ) 、 および必要 に応じて有機ケイ素化合物触媒成分 (〇) の存在下に、 オレフィンを重合さ せる。 〇 2020/175138 9 卩(:170? 2020 /005312

[0036] 予備重合するオレフインとしては、 炭素数 2〜 8の《—オレフインを用い ることができる。 具体的には、 エチレン、 プロピレン、 1 -ブテン、 1 -才 クテンなどの直鎖状のオレフイン; 3 -メチルー 1 -ブテン、 3 -メチルー 1 —ペンテン、 3—エチルー 1 —ペンテン、 4—メチルー 1 —ペンテン、 4 —メチルー 1 —ヘキセン、 4 , 4—ジメチルー 1 —ヘキセン、 4 , 4—ジメチ ルー 1 —ペンテン、 4—エチルー 1 —ヘキセン、 3—エチルー 1 —ヘキセン などの分岐構造を有するオレフイン等を用い ることができる。 これらは共重 合させてもよい。

[0037] 予備重合は、 固体状チタン触媒成分 (3) 1 9 当り〇. 1〜 1 0 0 0 9程 度、 好ましくは〇. 3〜 5 0 0 9程度の重合体が生成するように行うことが 望ましい。 予備重合量が多すぎると、 本重合における (共) 重合体の生成効 率が低下することがある。 予備重合では、 本重合における系内の触媒濃度よ りもかなり高い濃度で触媒を用いることがで きる。

[0038] 本重合の際には、 固体状チタン触媒成分 (3) (または予備重合触媒) を 重合容積 1 !_当りチタン原子に換算して約〇. 0 0 0 1〜 5 0ミリモル、 好 ましくは約〇. 0 0 1〜 1 0ミリモルの量で用いることが望ましい。 有機金 属化合物触媒成分 (匕) は、 金属原子の量に換算して、 重合系中のチタン原 子 1モルに対して約 1〜 2 0 0 0モル、 好ましくは約 2〜 5 0 0モル程度の 量で用いることが望ましい。 有機ケイ素化合物触媒成分 (〇) は、 有機金属 化合物触媒成分 (匕) の金属原子 1モル当り約〇. 0 0 1〜 5 0モル、 好ま しくは約〇. 0 1〜 2 0モル程度の量で用いることが望ましい。

[0039] (プロピレン系重合体 (八) の製法)

前記プロピレン系重合体 ( ) は、 前述のメタロセン化合物含有触媒存在 下、 またはチーグラーナッタ触媒存在下でプロピ レンおよびエチレンを共重 合することにより得られる。

[0040] 連続多段重合により前記プロピレン系重合体 ( ) を製造する場合、 各段 においてはプロピレンを単独重合させるか、 またはプロピレンとエチレンと を共重合させる。 〇 2020/175138 10 卩(:170? 2020 /005312

重合は、 気相重合法あるいは溶液重合法、 懸濁重合法などの液相重合法い ずれで行ってもよく、 各段を別々の方法で行ってもよい。 また連続式、 半連 続式のいずれの方式で行ってもよく、 各段を複数の重合器たとえば 2〜 1 0 器の重合器に分けて行ってもよい。 工業的には連続式の方法で重合すること が最も好ましく、 この場合 2段目以降の重合を 2器以上の重合器に分けて行 うことが好ましく、 これによりゲルの発生を抑制することができ る。

[0041] 重合媒体として、 不活性炭化水素類を用いてもよく、 また液状のプロピレ ンを重合媒体としてもよい。 また各段の重合条件は、 重合温度が約一 5 0〜 + 2 0 0 °〇、 好ましくは約 2 0〜 1 0 0 °〇の範囲で、 また重合圧力が常圧〜

1 (ゲージ圧) の範 囲内で適宜選択される。

[0042] プロピレン系重合体 (八) は、 たとえば、 2つ以上の重合器を直列につな げた反応装置で、 次の二つの工程 ( [工程 1] および [工程 2] ) を連続的 に実施することによって得られる。 プロピレン系重合体 ( ) の製造の際に は、 二つ以上の反応機を直列に連結した重合装置 を用いそれぞれの重合装置 で [工程 1] を行ってもよく、 また二つ以上の反応機を直列に連結した重合 装置を用いそれぞれの重合装置で [工程 2] を行ってもよい。 また、 [工程 1] と [工程 2] とを別々に行い、 それぞれで得られた重合体を単軸押出機 、 多軸押出機、 二ーダー、 バンバリーミキサーなどを用いて溶融混練し 、 プ ロピレン系重合体 (八) を製造してもよい。

[0043] 以下、 [工程 1] と [工程 2] とを連続して実施することによりプロピレ ン系重合体 ( ) を製造する方法について記載する。

[工程 1] は、 重合温度〇〜 1 〇〇 ° 〇、 重合圧力常圧〜 5 IV! 3 ゲージ圧 で、 プロピレンと任意にエチレンとを重合させる 工程であって、 エチレンを 供給しないか、 またはプロピレンのフイード量に比べて少量 のエチレンを供 給することによって、 口 の主成分となるプロピレン系重合体を製造す るエ 程である。 また、 必要に応じて水素ガスに代表される連鎖移動 剤も導入し、 [工程 1] で生成される重合体の極限粘度 [7?] を調整してもよい。 〇 2020/175138 1 1 卩(:170? 2020 /005312

[0044] [工程 2] は、 重合温度〇〜 1 0 0 °〇、 重合圧力常圧〜 5 IV! 3ゲージ圧 で、 プロピレンとエチレンとを共重合させる工程 であって、 プロピレンのフ イード量に対するエチレンのフイード量の割 合を [工程 1] のときよりも大 きくすることによって、 口 の主成分となるプロピレンーエチレン共重合 ゴム を製造する工程である。 必要に応じて水素ガスに代表される連鎖移動 剤も導 入し、 [工程 2] で生成される重合体の極限粘度[7]] を調整してもよい。

[0045] プロピレン系重合体 (八) は、 上記 [工程 1] および [工程 2] を連続的 に実施することによって得られ、 要件 (八 1) 〜 (八5) は以下のようにし て調整することができる。

要件 (八 1) における 1\/1 [^は、 [工程 1] または [工程 2] を行う際の モノマー (すなわち、 プロピレンの単独重合の場合にはプロピレン 、 共重合 の場合にはプロピレンおよびエチレン) のフイード量に対する連鎖移動剤と しての水素ガスのフイード量の割合を調整す ることにより調整できる。 すな わち、 この割合を大きくすることで IV! を高くすることができ、 この割合 を小さくすることで IV! を低くすることができる。

[0046] また、 上記方法以外でも、 重合で得られたプロピレン系重合体を有機過 酸 化物の存在下で溶融混練処理することにより IV! を調整することができる 。 重合で得られたプロピレン系重合体を、 有機過酸化物存在下での溶融混練 処理を行うことにより IV! は高くなり、 有機過酸化物存在下での溶融混練 処理を行う際の有機過酸化物の添加量を増や すことで IV! はより高くなる 。 重合で得られたプロピレン系重合体を有機過 酸化物存在下で溶融混練処理 する場合、 有機過酸化物は、 プロピレン系重合体 1 〇〇質量部に対して〇.

0 0 5〜〇. 0 5質量部使用することが望ましい。 また、 上記有機過酸化物 存在下での溶融混練処理は、 下記後処理工程後に行ってもよい。 有機過酸化 物としては、 特に限定はなく、 従来公知の有機過酸化物、 たとえば 2 , 5 - ジーメチルー 2 , 5—ジー (ベンゾイルパーオキシ) ヘキサン、 および 1,

3—ビスー (1: _プチルパーオキシイソプロピル) ベンゼン) が挙げられる 〇 2020/175138 12 卩(:170? 2020 /005312

[0047] 要件 ( 2) における前記口 。の割合および前記 の割合は、 上記 [エ 程 1] および [工程 2] の重合時間を調整することにより、 調整することが 出来る。 つまり、 全重合時間に占める [工程 1] の重合時間の割合を高める ことで、 口 の割合を大きく、 の割合を小さくすることが出来る。 また

、 全重合時間に占める [工程 2] の重合時間の割合を高めることで、 割合を小さく、 の割合を大きくすることが出来る。

[0048] 要件 (八 3) における前記 に占めるエチレン由来の構成単位の割合は 、 [工程 1] を行う際のプロピレンフイード量に対するエ チレンフイード量 の割合を調整することにより調整できる。 つまり、 このフイード量の割合を 大きくすることにより、 前記構成単位の割合を大きくすることができ 、 この フイード量の割合を小さくすることにより、 前記構成単位の割合を小さくす ることができる。

[0049] 要件 (八4) における前記 に占めるエチレン由来の構成単位の割合は、 [工程 2] を行う際のプロピレンフイード量に対するエ チレンフイード量の 割合を調整することにより調整できる。 つまり、 このフイード量の割合を大 きくすることにより、 前記構成単位の割合を大きくすることができ 、 このフ イード量の割合を小さくすることにより、 前記構成単位の割合を小さくする ことができる。

[0050] 要件 (八 5) における極限粘度 [7? ^] は、 [工程 2] を行う際の連鎖移動 剤として用いる水素ガスのフイード量により 調整できる。 つまり、 モノマー (すなわち、 プロピレンおよびエチレン) のフイード量に対する水素ガスの フイード量の割合を大きくすることにより極 限粘度 [7]^] を小さくすること ができ、 モノマーのフイード量に対する水素ガスのフ イード量の割合を小さ くすることにより極限粘度 [7? ^] を大きくすることができる。

[0051] 重合終了後、 必要に応じて公知の触媒失活処理工程、 触媒残渣除去工程、 乾燥工程等の後処理工程を行うことにより、 プロピレン系重合体 ( ) がパ ウダーとして得られる。

また、 プロピレン系重合体 (八) として市販品を使用してもよい。 〇 2020/175138 13 卩(:170? 2020 /005312

[0052] [エチレン系重合体 (巳) ]

本発明のプロピレン系樹脂組成物は、 以下に説明する要件 (巳 1) 〜 (巳 2) を満たすエチレン系重合体 (巳) を含む。 以下、 「要件 (巳 1) 〜 (巳 2) を満たすエチレン系重合体 (巳) 」 を単に 「エチレン系重合体 (巳) 」 とも記載する。

[0053] エチレン系重合体 (巳) としては、 エチレン単独重合体、 およびエチレン

- « -オレフィン共重合体が挙げられる。

前記《—オレフィンとしては炭素数 3〜 20の《—オレフィンが挙げられ 、 その例としてはプロピレン、 1 —ブテン、 1 —ペンテン、 3—メチルー 1 —ブテン、 1 —ヘキセン、 4—メチルー 1 —ペンテン、 3—メチルー 1 —ぺ ンテン、 1 -オクテン、 1 -デセン、 1 -ドデセン、 1 -テトラデセン、 1 -へキサデセン、 1 -オクタデセン、 1 -エイコセンなどが挙げられる。

[0054] (要件 (巳 1) )

要件 (巳 1) は、 エチレン系重合体 (巳) の、 八3丁1\/1 0- 1 238に 準拠して、 測定温度 1 90 ° 〇、 荷重 2. で測定されるメルトフロー レート (以下、 単に 「IV! 」 とも記載する。 ) が 3. 〇〜 50 9 /1 0分 である、 というものである。 前記 IV! は、 好ましくは 3. 〇〜 30 9 /1 0分であり、 より好ましくは 3. 〇〜 209/ 1 0分である。

[0055] IV! が上記範囲を下回ると、 プロピレン系樹脂組成物から得られる成形 体の耐衝撃性が劣る場合がある。 また IV! が上記範囲を上回ると、 プロピ レン系樹脂組成物内で分散形状が小さくなり すぎるため、 衝撃に対しての吸 収エネルギーが低くなり、 プロピレン系樹脂組成物から得られた成形体 の耐 衝撃性が劣る場合がある。

[0056] (要件 (巳 2) )

要件 (巳 2) は、 エチレン系重合体 (巳) の密度が 以上で ある、 というものである。 前記密度は、 好ましくは 942 以上であ り、 より好ましくは 9451< 9 / 3 以上であり、 さらに好ましくは 955〜 9801< 9 /〇1 3 である。 〇 2020/175138 14 卩(:170? 2020 /005312

[0057] エチレン系重合体 (巳) の密度が上記範囲を下回ると、 プロピレン系樹脂 組成物の高速での成形性が劣る場合があり、 またプロピレン系樹脂組成物か ら得られた成形体の剛性 (座屈強度) が劣る場合がある。

[0058] なお、 エチレン系重合体 (巳) の密度の値は、 エチレン系重合体 (巳) の IV! 測定時に得られるストランドを、 1 20 ° 〇で 1時間熱処理し、 1時間 かけて室温まで徐冷したものをサンプルとし て用い、 密度勾配管法によって 測定した場合のものである。

[0059] エチレン系重合体 (巳) は、 従来公知の方法で製造することができる。

要件 (巳 1) における IV! は、 エチレンを重合 (またはエチレンおよび « -オレフインを共重合) してエチレン系重合体 (巳) を製造する際に、 モ ノマー (すなわち、 エチレンの単独重合の場合にはエチレン、 共重合の場合 にはエチレンおよび <¾ _ オレフイン) のフイード童に対する連鎖移動剤とし ての水素ガスのフイード量の割合を調整する ことにより調整できる。 すなわ ち、 この割合を大きくすることで IV! を高くすることができ、 この割合を 小さくすることで を低くすることができる。

[0060] 要件 (巳 2) における密度は、 エチレンを重合 (またはエチレンおよび《 -オレフインを共重合) してエチレン系重合体 (巳) を製造する際の、 エチ レンフイード量に対する《—オレフインフイ ード量の割合を調整することに より調整できる。 つまり、 この割合を大きくすることにより、 密度を低くす ることができ、 この割合を小さくすることにより、 密度を高くすることがで きる。

[0061] また、 エチレン系重合体 (巳) として市販品を使用してもよい。 市販品の 例としては、 ネオゼックス (登録商標) 45200 (1\/^ [¾ = 20 9 /1 0 分、 ネオゼックス 2805」 (1\/1 [¾ = 3· 0

9/1 〇分、 ハイゼックス (登録商標) 2200

」 29/ 1 0分、 密度 = 964 9/0 1 、 ハイゼックス 1

700」 (IV! [¾= 1 69/ 1 0分、 密度 = 9671< 9 /〇1 3 ) 、 (以上、 ( 株) プライムポリマー製) などが挙げられる。 〇 2020/175138 15 卩(:170? 2020 /005312

[0062] 〔造核剤 (〇 〕.

本発明のプロピレン系樹脂組成物は造核剤 (〇 を含む。

本発明のプロピレン系樹脂組成物に含まれる 造核剤としては、 特に限定は ないが、 ソルビトール系造核剤、 リン系造核剤、 カルボン酸金属塩系造核剤 、 ポリマー造核剤、 無機化合物等が挙げられる。 造核剤としては、 ソルビト _ル系造核剤、 リン系造核剤、 ポリマ _ 造核剤が好ましい。

[0063] ソルビトール系造核剤の具体例としては、 1 , 2, 3—トリデオキシ _4 , 6 : 5, 7—ビスー〇_ [ (4—プロピルフエニル) メチレン] —ノニト

—ル (該化合物を含む市販品として商品名 「ミラッ ド 乂 8000」 シリー ズ、 ミリケン社製 ( 「 乂8000」 は、 上記化学物質十蛍光増白剤十ブル —ミング剤、 「 乂8000<」 は 「 乂8000」 の蛍光増白剤抜き、 「 乂8000」」 は蛍光増白剤とブルーミング剤両方抜き) が挙げられる)

、 1 , 3, 2, 4—ジベンジリデンソルビトール、 1 , 3, 2, 4—ジ _ ( ーメチルベンジリデン) ソルビトール、 1 , 3— ークロルベンジリデン - 2, 4 - ーメチルベンジリデンソルビトールが挙げら れる。

[0064] リン系造核剤の具体例としては、 ナトリウムービスー (4- 1 -ブチルフ エニル) フォスフエート、 カリウムービスー (4 _ 1: _プチルフエニル) フ ォスフエート、 ナトリウムー2, 2,ーエチリデンービス (4,

プチルフエニル) フォスフエート、 ナトリウムー2, 2’ーメチレンービス (

4 , 6—ジ _ _ブチルフエニル) フォスフエ _卜、 ビス (2, 4, 8, 1 0—テトラー 1 _ブチルー 9〕 〔 1 , 3, 2] ジオキサホスホシンー 6—オキシド) ナトリウム塩 (商品名 「 アデカスタブ (登録商標) 八_ 1 1」 、 (株) 八〇巳 八製) 、 ビス (2 , 4, 8, 1 0—テトラー I _ブチルー 6—ヒドロキシ _ 1 21 ~ 1 _ジベンゾ 1^, 9〕 〔1 , 3, 2〕 ジオキサホスホシンー 6 -オキシド) 水酸化アル ミニウム塩を主成分とする複合物 (商品名 「アデカスタブ 2 1」 、 ( 株) 八〇巳 八製) 、 リチウムー2, 2,ーメチレンービス (4, 6 -ジー 1 -ブチルフエニル) フォスフエートと 1 2 -ヒドロキシステアリン酸とを含 〇 2020/175138 16 卩(:170? 2020 /005312

み、 かつリチウムを必須性分として含む複合物 (商品名 「アデカスタブ 八 - 7 1」 、 (株) 八 0巳 八製) が挙げられる。

[0065] カルボン酸金属塩造核剤の具体例としては、 _ 1—ブチル安息香酸アル ミニウム塩、 ヒドロキシージ ( 一 I -プチル安息香酸) アルミニウム (商 品名 「八し一 丁巳巳八」 、 ジャパンケムテック製) 、 アジピン酸アルミニ ウム、 安息香酸ナトリウムが挙げられる。

[0066] ポリマー造核剤としては分岐状《_オレフィ 重合体が好適に用いられる 。 分岐状《—オレフィン重合体の例として、 3—メチルー 1 —ブテン、 3— メチルー 1 —ペンテン、 3—エチルー 1 —ペンテン、 4—メチルー 1 —ペン テン、 4—メチルー 1 —ヘキセン、 4 , 4—ジメチルー 1 —ヘキセン、 4 ,

4—ジメチルー 1 —ペンテン、 4—エチルー 1 —ヘキセン、 3—エチルー 1 —ヘキセンの単独重合体、 あるいはそれら相互の共重合体、 さらにはそれら と他の《_オレフィンとの共重合体を挙げる とができる。 低温耐衝撃性、 剛性の特性が良好であること、 および経済性の観点から、 特に、 3—メチル — 1 —ブテンの重合体が好ましい。

[0067] 無機化合物の具体例としては、 タルク、 マイカ、 炭酸カルシウムが挙げら れる。

これらの造核剤の中でも、 ビス (2 , 4 , 8 , 1 0—テトラー I—ブチル 9〕 〔1 , 3 , 2〕 ジオキサホ スホシンー 6 -オキシド) ナトリウム塩、 1 , 2 , 3 -トリデオキシー4 , 6 : 5 , 7—ビスー〇一 [ (4—プロピフエニル) メチレン] —ノニトール

、 およびヒドロキシージ ( 一 I -プチル安息香酸) アルミニウムが好まし い。

[0068] これらの造核剤は 1種単独で用いてもよく、 2種以上を併用してもよい。

本発明のプロピレン系樹脂組成物は、 造核剤 (〇 を含有することにより 、 本発明の組成物から形成される容器等の成形 体の剛性に優れる。 これは結 晶化度の向上による高剛性化によると推定さ れる。

また、 造核剤の含量が、 下記範囲より少ないと、 剛性の改良効果が不十分 〇 2020/175138 17 卩(:170? 2020 /005312

であり、 造核剤の含量が下記範囲より多いと、 それ以上の改良効果は少なく 、 経済的でない。

[0069] [プロピレン系樹脂組成物]

本発明のプロピレン系樹脂組成物は、 前述のプロピレン系重合体 ( ) 7 5〜 9 2質量部、 エチレン系重合体 (巳) 8〜 2 5質量部 (ただし、 プロピ レン系重合体 ( ) およびエチレン系重合体 (巳) の合計を 1 0 0質量部と する) 、 および造核剤 (〇) 0 . 0 2〜 1 . 0質量部を含み、 好ましくはプ ロピレン系重合体 (八) 8 6〜 9 0質量部、 エチレン系重合体 (巳) 1 0〜 1 4質量部、 および造核剤 (〇 〇. 0 4〜〇. 4 0質量部を含む。

[0070] また、 本発明のプロピレン系樹脂組成物は、 これら 3成分以外にも、 本発 明の目的を損なわない範囲で適宜中和剤、 酸化防止剤、 熱安定剤、 耐候剤、 滑剤、 紫外線吸収剤、 帯電防止剤、 アンチブロッキング剤、 防曇剤、 気泡防 止剤、 分散剤、 難燃剤、 抗菌剤、 蛍光増白剤、 架橋剤、 架橋助剤等の添加剤 ;染料、 顔料等の着色剤で例示される成分 (以下 「他の成分」 と記載する。

) を含んでいてもよい。

[0071 ] 本発明のプロピレン系樹脂組成物が、 他の成分を含む場合には、 他の成分 の量は、 プロピレン系重合体 ( ) およびエチレン系重合体 (巳) の合計 1 〇〇質量部に対して、 通常〇. 0 1〜 5質量部である。

[0072] 本発明のプロピレン系樹脂組成物の、 八 3丁1\/1 0— 1 2 3 8に準拠して

、 測定温度 2 3 0 °〇、 荷重 2 . で測定されるメルトフローレート ( 以下、 単に 「|\/| [¾」 とも記載する。 ) は、 プロピレン系樹脂組成物を射出 成形する際の流動性に優れることから、 好ましくは 5 0〜 1 4 0 9 / 1 0分 であり、 より好ましくは 6 0〜 1 2 0 9 / 1 0分である。

[0073] 本発明のプロピレン系樹脂組成物の IV! は、 プロピレン系重合体 (八) のメルトフローレート、 もしくはエチレン系重合体 (巳) のメルトフローレ —卜を適宜選択することにより、 あるいはプロピレン系重合体 ( ) および エチレン系重合体 (巳) の配合割合を調製することにより調整できる 。

[0074] また、 本発明のプロピレン系樹脂組成物の IV! は、 各成分を混練機で溶 〇 2020/175138 18 卩(:170? 2020 /005312

融混練する際に、 各成分に有機過酸化物を共存させることによ っても、 調整 が可能である。 すなわち、 溶融混練を行う際に有機過酸化物を添加する こと 、 あるいは溶融混練を行う際に、 有機過酸化物の添加量を増やすことにより 、 プロピレン系樹脂組成物の IV! を高くすることができる。

[0075] 前記有機過酸化物としては、 特に限定はされないが、 従来公知の有機過酸 化物、 たとえば 2 , 5—ジーメチルー 2 , 5—ジー (ベンゾイルパーオキシ ) ヘキサン、 1 , 3—ビスー ( 1: _プチルパーオキシイソプロピル) ベンゼ ンが挙げられる。 有機過酸化物を使用する場合、 有機過酸化物は、 プロピレ ン系重合体 (八) とエチレン · « _オレフィン共重合体 (巳) との合計 1 0 〇質量部に対して〇. 0 0 5〜〇. 0 5質量部使用することが望ましい。

[0076] 本発明のプロピレン系樹脂組成物は、 主として口 を連続相、 すなわち海 部とし、 かつ口 およびエチレン系重合体 (巳) を主に島部とした、 いわゆる 海島構造をとる。 このため、 本発明のプロピレン系樹脂組成物は高い剛性 と 高い低温耐衝撃性とを両立できる。

[0077] 本発明のプロピレン系樹脂組成物の製造方法 は特に限定されないが、 該製 造方法としては、 例えば各成分を混練機で溶融混練して、 プロピレン系樹脂 組成物を製造する方法が挙げられる。 混練機として、 例えば単軸混練押出機 、 多軸混練押出機、 二ーダー、 バンバリーミキサー、 ヘンシェルミキサー等 が挙げられる。 溶融混練条件は、 混練時の剪断、 加熱温度、 剪断による発熱 などによって溶融樹脂の劣化が起こらない限 り、 特に制限されない。 溶融樹 脂の劣化を防止する観点から、 加熱温度を適正に設定したり、 酸化防止剤や 熱安定剤を添加したりすることは、 効果的である。

[0078] 「成形体 1

本発明の成形体は、 上述した本発明のプロピレン系樹脂組成物を 含むこと を特徴としている。 その具体例としては、 本発明のプロピレン系樹脂組成物 を射出成形または射出ブロー成形したものが 挙げられる。

[0079] 本発明の成形体としては、 容器、 家電部品、 日用品等が挙げられる。 中で も耐衝撃性および剛性の観点から容器が好ま しい。 〇 2020/175138 19 卩(:170? 2020 /005312

前記容器としては、 洗髪剤、 調髪剤、 化粧品、 洗剤、 殺菌剤などの液体日 用品用の包装容器;清涼飲料水、 水、 調味料などの液体用の食品包装容器; ゼリー、 プリン、 ヨーグルトなどの固体用の食品包装容器 (デザートカップ ) ;その他の薬品用の包装容器;工業用の液体 の包装容器などが挙げられ る。

[0080] 本発明の成形体は剛性および低温耐衝撃性に バランスよく優れることから

、 これらの容器の中でも、 好ましくは食品包装容器 (デザートカップ) とし て用いることができる。

デザートカップとしては、 容器胴体部 (最も肉厚の薄い部分) の肉厚が 0 . 3 ~ 2 . の範囲であることが好ましい。 本発明の成形体は、 このよ うに薄肉であっても低温耐衝撃性に優れ、 その成形性にも優れている。

[0081 ] また、 本発明の成形体の製造方法は、 上述した本発明のプロピレン系樹脂 組成物を成形する工程を含むことを特徴とし ている。 成形方法としては、 好 ましくは射出成形および射出延伸ブロー成形 が挙げられる。

[0082] 射出成形の方法としては例えば射出成形機を 用いて下記のような方法で成 形を行うことができる。 まず、 射出機構のホッパー内にプロピレン系樹脂組 成物を導入し、 およそ 2 0 0 ° 〇~ 2 5 0 ° 〇に加熱してあるシリンダーにプロ ピレン系樹脂組成物を送り込み、 混練可塑化して溶融状態にする。 これをノ ズルから高圧高速 (最大圧力 5 0〜 2 0 0 1\/1 3) で、 冷却水あるいは温水等 により 5〜 5 0 °〇好ましくは 1 〇〜 4 0 °〇に温調された、 型締め機構にて閉 じられている金型内に射出する。 金型からの冷却により射出されたプロピレ ン系樹脂組成物を冷却固化させ型締め機構に て金型を開き、 成形品を得るこ とにより行うことができる。

[0083] また、 射出延伸ブロー成形としては例えば、 射出成形機のホッパー内にプ ロピレン系樹脂組成物を導入し、 およそ 2 0 0 °〇~ 2 5 0 °〇に加熱してある シリンダーに樹脂を送り込み、 混練可塑化して溶融状態にする。 これをノズ ルから高圧高速 (最大圧力 5 0〜 2 0 0 1\/1 3) で、 冷却水あるいは温水等に より 5〜 8 0 °〇好ましくは 1 〇〜 6 0 °〇に温調された、 型締め機構にて閉じ 〇 2020/175138 20 卩(:170? 2020 /005312

られている金型内に射出成形し、 そこで 1 . 〇〜 3 . 0秒間冷却してプリフ ォームを形成し、 その後直ちに型を開き延伸ロッ ドを用いて縦方向へと延伸 配向し、 さらにブロー成形によって横方向へと延伸配 向させ成形品を得るこ とにより行うことができる。

実施例

[0084] 次に本発明について実施例を示してさらに詳 細に説明するが、 本発明はこ れらによって限定されるものではない。

[原料およびその物性の測定方法]

以下の方法により、 原料の物性を測定した。

[0085] <プロピレン系重合体の物性 >

!\/1

八3丁1\/1 口一 1 2 3 8 (測定温度 2 3 0 °〇、 荷重 2 . 1 6 1< 9 ) に従っ て、 プロピレン系重合体のメルトフローレート (1\/1 [¾) を測定した。

[0086] また、 の割合を求めた際に得られた析出物 (〇〇 を測定試料とし て用い、 八3丁1\/1 口一 1 2 3 8 (測定温度 2 3 0 °〇、 荷重 2 . 1 6 1< 9 ) に従って、 のメルトフローレート (1\/1 [¾) を測定した。

[0087] 口—,の割合および の割合

プロピレン系重合体のサンプル 5 9に n -デカン を加え、 1 4

5 °0、 3 0分間加熱溶解を行い、 溶液 (1) を得た。

[0088] 次に約 2時間かけて、 溶液 (1) を室温 (2 5 °〇) まで冷却し、 2 5 °〇で

3 0分間放置し、 析出物 (〇〇 を含む溶液 (2) を得た。 その後、 溶液 (2 ) から析出物 (〇0 を目開き約 1 5 の濾布でろ別し、 析出物 (〇〇 を乾 燥させた後、 析出物 (〇0 の質量を測定した。 析出物 (〇0 の質量をサンプ ル質量 (5 9 ) で除したものを、 11—デカン不溶部 (〇 。) の割合とした。

[0089] また、 析出物 (〇〇 をろ別した溶液 (2) を、 溶液 (2) の約 3倍量のァ セトン中に入れ、 _デカン中に溶解していた成分を析出させ、 析出物 (/3 ) を得た。 その後、 析出物 (/3) をガラスフィルター (〇2、 目開き約 1 0 〇〜 1 6 でろ別し、 乾燥させた後、 析出物 (/3) の質量を測定した 〇 2020/175138 21 卩(:170? 2020 /005312

。 析出物 (/3) の質量をサンプル質量 (59) で除したものを _デカン可 溶部 (口^) の割合とした。

[0090] 口 に占めるエチレン由夹の構成単位の割合、 および に占めるエチレ ン由夹の構成単位の割合

前記 の割合を測定した際に得られた析出物 (〇〇 をサンプルとして用 の測定を行った。

13 〇_ 1\/|[¾測定条件)

測定装置: 日本電子製 1- 400型核磁気共鳴装置

測定モード : 巳〇1\/1 (巳 1 1 6 6 1 〇〇 01 1 6 6 〇| 0。〇 リ 丨 丨 门 9)

観測周波数 = 1 00. 41^(·! 2

観測範囲 = 1 7006. 81 ~ 12

パルス幅: 0核 45 ° (7. 8 秒)

パルス繰り返し時間: 5秒

試料管

試料管回転数: 1 21 ~ 1 å

積算回数: 20000回

測定温度: 1 25 ° 0

溶媒: 1 , 2, 4—トリクロロベンゼン: 0. ンゼン: 0 . 201 I

試料量:約 40019

[0091] 測定で得られたスペクトルより、 下記文献 (1) に準じて、 モノマー連鎖 分布 (トリアッ ド (3連子) 分布) の比率を決定し、 前記 に占めるエチ レン由来の構成単位のモル分率 〇 1 %) (以下巳 〇 1 %) と記す) およびプロピレン由来の構成単位のモル分率 〇 I %) と記す) を算出した。 求められた巳 (〇!〇 1 %) および (〇!〇 1 %) から下記 (式 1) に従い前記 に占めるエチレン由来の構成単位の割合 ( 質量%) (以下巳 (質量%) と記す。 ) を算出した。 [0092] 文献 (1) : Kakugo, M. ; Nai to, Y. ; Mi zunuma, K. ; Miyatake, T. , Carbon-1 3 NMR determination of monomer sequence distribution in ethylene-prop y lene copolymers preparedwi th de Ita-t i tan i um t r i ch lor i de-d i ethy la lum i num chloride. Macromolecules 1982, 15, (4), 1150 -1152

E (質量%) = E (mo l %) X 28 X 1 00/ [P (mo l %) X4 2 + E (mo l %) X 28] (式 1)

[0093] さらに、 サンプルを前記 D SQl の割合を測定した際に得られた析出物 (/S) に 変更したこと以外は上述の D に占めるエチレン由来の構成単位の割合の測 に占めるエチレン由来の構成単位の割合を算

サンプルとして、 前記 D SQl の割合を求めた際に得られた析出物 (/S) を用い た。

このサンプル約 25 m gをデカリン 25 m I に溶解し、 1 35°Cのオイル バス中で比粘度 7J S Pを測定した。

[0095] このデカリン溶液にデカリン溶媒を 5 m I追加して希釈後、 同様にして比 粘度 7J S Pを測定した。

この希釈操作をさらに 2回繰り返し、 濃度 (C) を 0に外挿した時の 7J S p/Cの値を極限粘度として求め、 この値を D の、 デカリン中 1 35°Cで測 定した極限粘度 [7j s 。J とした。

[0096] <エチレン系重合体の物性 >

M F R

AS TM D— 1 238 (測定温度 1 90 °C、 荷重 2. 1 6 k g) に従っ てメルトフローレート (MF R) を測定した。

[0097] 密度

メルトフローレート測定時 (ASTM D- 1 238) に得られるストラ ンドを、 1 20 ° Cで 1時間熱処理し、 1時間かけて室温まで徐冷したものを サンプルとして用い、 密度勾配管法にて密度の測定を行い、 エチレン系重合 〇 2020/175138 23 卩(:170? 2020 /005312

体の密度を決定した。

[0098] [組成物の原料]

〔プロピレン系重合体〕

プロピレン系重合体として、 以下のプロピレン系重合体 (八一 1) 〜 (八 - 1 7) を製造した。

[0099] [製造例 1 ] (プロピレン系重合体 ( - ·!) の製造)

( 1) 固体触媒成分の調製

無水塩化マグネシウム 95. 2 9 、 デカン および 2—エチルへ キシルアルコール 39〇. 69を 1 30°〇で 2時間加熱反応を行って均一溶 液とした後、 この溶液中に無水フタル酸 2 1. 3 9 を添加し、 さらに 1 30 °〇にて 1時間攪拌混合を行い、 無水フタル酸を溶解させた。

[0100] このようにして得られた均一溶液を室温に冷 却した後、 _20 ° 〇に保持し た四塩化チタン 中に、 この均一溶液の

て滴下装入した。 装入終了後、 この混合液の温度を 4時間かけて 1 1 0 ° 〇に 昇温し、 1 1 0°〇に達したところでフタル酸ジイソプチル (0 丨 巳 ) 5.

22 9 を添加し、 これより 2時間同温度にて攪拌保持した。

[0101] 2時間の反応終了後、 熱濾過にて固体部を採取し、 この固体部を 275 丨の四塩化チタンに再懸濁させた後、 再び 1 1 0 ° 〇で 2時間、 加熱した。 反 応終了後、 再び熱濾過にて固体部を採取し、 1 1 〇 ° 〇のデカンおよびへキサ ンにて溶液中に遊離のチタン化合物が検出さ れなくなるまで充分洗浄した。

[0102] ここで、 前記遊離チタン化合物の検出は次の方法で確 認した。 予め窒素置 換した 1 00 丨の枝付きシユレンクに上記固体触媒成分の 上澄み液 1 0 丨 を注射器で採取し装入した。 次に、 窒素気流にて溶媒ヘキサンを乾燥し、 さらに 30分間真空乾燥した。 これに、 イオン交換水 40 1、 50容量% 硫酸 1 〇 I を装入し 30分間攪拌した。 この水溶液をろ紙を通して 1 00 、 続いて鉄 (丨 丨) イオンのマスキング剤として〇 とチタンの発色試薬として 3%1 ~ 1 2 2 水溶液 I を加え、 さらにイオン交換水で 1 00〇1 I にメスアップした。 このメスフ 〇 2020/175138 24 卩(:170? 2020 /005312

ラスコを振り混ぜ、 20分後に II Vを用い 420 n の吸光度を観測し遊離 チタンの検出を行った。 この吸収が観測されなくなるまで遊離チタン の洗浄 除去および遊離チタンの検出を行った。

[0103] 上記のように調製された固体状チタン触媒成 分 (3) は、 デカンスラリー として保存したが、 この内の一部を触媒組成を調べる目的で乾燥 した。 この ようにして得られた固体状チタン触媒成分 (3) の組成は、 チタン 2. 3質 量%、 塩素 6 1質量%、 マグネシウム 1 9質量%、 0 I 巳 1 2. 5質量 %であった。

[0104] (2) 予備重合触媒成分の調製

内容積 500 Iの攪拌機付きの三つロフラスコを窒素ガス 置換した後

、 脱水処理したヘプタンを 400 丨、 トリエチルアルミニウム 1 9. 2 〇 丨、 ジシクロペンチルジメ トキシシラン 3. 81111110 丨、 上記固体状チ タン触媒成分 (3) 49を加えた。 内温を 20°〇に保持し、 攪拌しながらプ ロピレンを導入した。 1時間後、 攪拌を停止し結果的に固体状チタン触媒成 分 (3) 1 9当たり 29のプロピレンが重合した予備重合触媒成分 (匕) を 得た。

[0105] (3- 1) 重合- 1 (重合 [工程 1 ] )

内容積 1 〇 !_の攪拌機付きステンレス製オートクレープ 十分乾燥し、 窒 素置換の後、 脱水処理したヘプタン 6 !_、 トリエチルアルミニウム 1 2. 5 011110 丨、 ジシクロペンチルジメ トキシシラン〇. 61111110 丨 を加えた。 系 内の窒素をプロピレンで置換した後に、 水素を系内の圧力が〇. 8

_◦となるように装入し、 続いて攪拌しながらプロピレンを導入した。

[0106] 内温が 80°〇、 全圧が〇. 81\/1 に系内が安定した後、 系内に上記 予備重合触媒成分 (匕) を丁 丨原子換算で〇. 1 〇 〇 丨含んだヘプタン スラリー 2〇. 8〇1 丨 を加え、 プロピレンを連続的に供給しながら 80°〇で 3時間重合を行った。

[0107] (3-2) 重合— 2 (重合 [工程 2] )

プロピレン単独重合体の重合終了後 (前記 [工程 1 ] の後) 、 内温を 30 〇 2020/175138 25 卩(:170? 2020 /005312

° 〇まで降温し脱圧した。 その後、 水素を系内の圧力が〇.

なるように装入し、 続いて組成がプロピレン/エチレン = (4. 0 !_ /分)

/ (2. 41_/分) である混合ガスを導入した。 内温 60°〇に調整して 60 分間プロピレン/エチレン共重合を行った。

[0108] 所定時間経過したところで 50 丨のメタノールを添加し反応を停止し、 降温、 脱圧した。 内容物を全量フィルター付きろ過槽へ移し 60 ° ◦に昇温し 固液分離した。 更に、 60 ° 〇のヘプタン 61_で固体部を 2回洗浄した。 この ようにして得られたプロピレン/エチレン共 合体を真空乾燥した。 得られ たプロピレン系重合体 (八一 1) の IV! は 1 20 9 / 1 0分、

質量%、 中のエチレン に由来する構成単位の割合は 0質量%、 中のエチレンに由来する構成単位 の割合は 3 1質量%であった。

[0109] [製造例 2] (プロピレン系重合体 ( 一 2) の製造)

「重合一 1」 において水素を系内の圧力が〇. 251\/1 3-〇となるよう に装入し、 「重合一 2」 においてプロピレン/エチレン共重合を 40分間行 った以外は製造例 1 と同様にして、 重合を行った。 得られたプロピレン系重 合体 (八一 〇 よ92質量%、 口 は 8質 量%、 [7? ] は 2. 5 ¢1 中のエチレンに由来する構成単位の 割合は〇質量%、 中のエチレンに由来する構成単位の割合は 3 1質量%で あった。

[0110] [製造例 3] (プロピレン系重合体 (八一3) の製造)

「重合一 1」 において水素を系内の圧力が 1. 3 となるよう に装入した以外は製造例 1 と同様にして、 重合を行った。 得られたプロピレ ン系重合体 (八一 0 よ86質量%、 0 3 は 1 4質量%、 [7?^] は 2. 5 ¢1 中のエチレンに由来する構 成単位の割合は 0質量%、 中のエチレンに由来する構成単位の割合は 3 1 質量%であった。

[0111] [製造例 4] (プロピレン系重合体 ( 一4) の製造) 〇 2020/175138 26 卩(:170? 2020 /005312

「重合一 1」 において水素を系内の圧力が 1. 3 となるよう に装入し、 「重合一 2」 においてプロピレン/エチレン共重合を 80分間行 った以外は製造例 1 と同様にして、 重合を行った。 得られたプロピレン系重

〇質量%、 [7? ] は 2. 5〇1 1 /9、 中のエチレンに由来する構成単 位の割合は 0質量%、 中のエチレンに由来する構成単位の割合は 3 1質量 %であった。

[0112] [製造例 5] (プロピレン系重合体 (八一 5) の製造)

「重合一 2」 において混合ガスの組成をプロピレン/エチ ン = (4. 0 !-/分) / (1. 60 !_/分) とした以外は製造例 1 と同様にして、 重合を 行った。 得られたプロピレン系重合体 (八一 5) の 1\/1 [¾は 1 20 9 /1 0 分、 〇 。[は 86質量%、 口 は 1 4質量%、 [7? 3 1 ] は 2. 5 1 / 9 , 0, ^中のエチレンに由来する構成単位の割合は 0質量%、 中のエチレンに由 来する構成単位の割合は 25質量%であった。

[0113] [製造例 6] (プロピレン系重合体 (八一 6) の製造)

「重合一 2」 において混合ガスの組成をプロピレン/エチ ン = (4. 0 !-/分) / (2. 57 !_/分) とした以外は製造例 1 と同様にして、 重合を 行った。 得られたプロピレン系重合体 (八一 6) の 1\/1 [¾は 1 20 9 /1 0 分、 〇 。[は 86質量%、 口 は 1 4質量%、 [7? 3 1 ] は 2. 5 1 / 9 , 0, ^中のエチレンに由来する構成単位の割合は 0質量%、 中のエチレンに由 来する構成単位の割合は 35質量%であった。

[0114] [製造例 7] (プロピレン系重合体 (八一 7) の製造)

「重合一 2」 において水素を系内の圧力が 1. となるように 装入した以外は製造例 1 と同様にして、 重合を行った。 得られたプロピレン 系重合体 (八一 0 よ86質量%、 0 は 1 4質量%、 [7? ] は 1. 8〇1 1 /9、 中のエチレンに由来する構 成単位の割合は 0質量%、 中のエチレンに由来する構成単位の割合は 3 1 質量%であった。 〇 2020/175138 27 卩(:170? 2020 /005312

[0115] [製造例 8] (プロピレン系重合体 (八一8) の製造)

「重合一 2」 において水素を系内の圧力が〇. 351\/1 3-〇となるよう に装入した以外は製造例 1 と同様にして、 重合を行った。 得られたプロピレ ン系重合体 (八一 1 0 9 /1 0分、 0 よ86質量%、 0 3 は 1 4質量%、 [7?^] は 3. 0〇1 1 /9、 中のエチレンに由来する構 成単位の割合は 0質量%、 中のエチレンに由来する構成単位の割合は 3 1 質量%であった。

[0116] [製造例 9] (プロピレン系重合体 (八一 9) の製造)

「重合一 1」 においてプロピレン導入時に重合槽内の気相 部のエチレン濃 度が〇. 801〇 丨% (プロピレンおよびエチレンの合計を 1 0001〇 丨%と する。 ) となるようにエチレンも導入した以外は製造 例 1 と同様にして、 重 合を行った。 得られたプロピレン系重合体 (八一 9) の 1\/1 [¾は 1 209 /

1 〇分、 〇 よ86質量%、 0 は1 4質量%、 [7? 3 1 ] は 2. 56 \ / 9 、 。冲のエチレンに由来する構成単位の割合は 1. 0質量%、 。冲のエ チレンに由来する構成単位の割合は 3 1質量%であった。

[0117] [製造例 1 0] (プロピレン系重合体 ( - ·! 0) の製造)

「重合一 1」 において水素を系内の圧力が〇. 1 51\/1 3-〇となるよう に装入した以外は製造例 1 と同様にして、 重合を行った。 得られたプロピレ ン系重合体 (八一 0 よ86質量%、 0 3 は 1 4質量%、 [7?^] は 2. 5 ¢1 中のエチレンに由来する構 成単位の割合は 0質量%、 中のエチレンに由来する構成単位の割合は 3 1 質量%であった。

[0118] [製造例 1 1] (プロピレン系重合体 ( - ·! 1) の製造)

「重合一 1」 において水素を系内の圧力が 1. 8 となるよう に装入した以外は製造例 1 と同様にして、 重合を行った。 得られたプロピレ ン系重合体 (八一 1 1) の IV! は 200 9 /1 0分、 〇 。〔は 86質量%、 中のエチレンに由来す る構成単位の割合は 0質量%、 中のエチレンに由来する構成単位の割合は 〇 2020/175138 28 卩(:170? 2020 /005312

3 1質量%であった。

[0119] [製造例 1 2] (プロピレン系重合体 ( - ·! 2) の製造)

「重合一 1」 において水素を系内の圧力が〇. 251\/1 3-〇となるよう に装入し、 「重合一 2」 においてプロピレン/エチレン共重合を 30分間行 った以外は製造例 1 と同様にして、 重合を行った。 得られたプロピレン系重 合体 (八一 1 2) の IV! は 65 9 /1 0分、 〇 よ94質量%、 口 は 6 質量%、 [7?^] は 2. 5〇1 1 /9、 中のエチレンに由来する構成単位 の割合は 0質量%、 中のエチレンに由来する構成単位の割合は 3 1質量% であった。

[0120] [製造例 1 3] (プロピレン系重合体 (八一 1 3) の製造)

「重合一 1」 において水素を系内の圧力が 1. 3 となるよう に装入し、 「重合一 2」 においてプロピレン/エチレン共重合を 1 1 0分間 行った以外は製造例 1 と同様にして、 重合を行った。 得られたプロピレン系 重合体 (八- 1 3 ) の|\/||= [¾は 1 〇〇 9/1 〇分、 0 。 [ は 75質量%、 は 25質量%、 [7? ] は 2. 5〇^ 1 /9、 中のエチレンに由来する構 成単位の割合は 0質量%、 中のエチレンに由来する構成単位の割合は 3 1 質量%であった。

[0121] [製造例 1 4] (プロピレン系重合体 (八一 1 4) の製造)

「重合一 2」 において混合ガスの組成をプロピレン/エチ ン = (4. 0 し/分) / (1. 40 !_/分) とした以外は製造例 1 と同様にして、 重合を 行った。 得られたプロピレン系重合体 (八一 1 4) の IV! は 1 209/ 1 〇分、 質量%、 口 は 1 4質量%、 [7^。 は 2. 5 丨 / 9

〇 中のエチレンに由来する構成単位の割合は 0質量%、 中のエチレン に由来する構成単位の割合は 22質量%であった。

[0122] [製造例 1 5] (プロピレン系重合体 (八一 1 5) の製造)

「重合一 2」 において混合ガスの組成をプロピレン/エチ ン = (4. 0 し/分) / (2. 65 !_/分) とした以外は製造例 1 と同様にして、 重合を 行った。 得られたプロピレン系重合体 (八一 1 5) の !\/! [¾は 1 20 9 /1 〇 2020/175138 29 卩(:170? 2020 /005312

〇分、 質量%、 口 は 1 4質量%、 [7^。 は 2. 5 1 /9、

〇 中のエチレンに由来する構成単位の割合は 0質量%、 中のエチレン に由来する構成単位の割合は 38質量%であった。

[0123] [製造例 1 6] (プロピレン系重合体 (八一 1 6) の製造)

「重合一 2」 において水素を系内の圧力が〇. 321\/1 3-〇となるよう に装入した以外は製造例 1 と同様にして、 重合を行った。 得られたプロピレ ン系重合体 (八一 1 6) の 1\/1 [¾は 1 009 /1 0分、 〇 よ86質量%、 中のエチレンに由来す る構成単位の割合は 0質量%、 中のエチレンに由来する構成単位の割合は

3 1質量%であった。

[0124] [製造例 1 7] (プロピレン系重合体 (八一 1 7) の製造)

「重合一 1」 においてプロピレン導入時に重合槽内の気相 部のエチレン濃 度が〇. 901〇 丨% (プロピレンおよびエチレンの合計を 1 0001〇 丨%と する。 ) となるようにエチレンも導入した以外は製造 例 1 と同様にして、 重 合を行った。 得られたプロピレン系重合体 (八一 1 7) の 1\/1 [¾は 1 209 /1 0分、 〇 。 [ は 86質量%、 口 は 1 4質量%、 [7^。 は 2. 56 \ / 9 。冲のエチレンに由来する構成単位の割合は 1. 6質量%、 。冲の エチレンに由来する構成単位の割合は 3 1質量%であった。

[0125] 〔エチレン系重合体〕

エチレン系重合体として、 以下の市販品を使用した。

エチレン系重合体 (巳一 1) :ハイゼックス 2200」 (1\/^ [¾ = 5. 2

9/1 〇分、 密度 = 9641< 9/〇1 3

エチレン系重合体 (巳一 2) :ハイゼックス 1 700」 (IV! 6= 1 69 / 1 0分、 密度 = 9671< 9/〇1 3

-エチレン系重合体 (巳一3) :ネオゼックス 45200 (1\/1 [¾ = 2〇 9 / 1 0分、 密度 = 9431< 9/〇1 3

-エチレン系重合体 (巳一4) :ネオゼックス 2805」 (1\/1 [¾ = 3.

〇 9 / 1 〇分、 密度 = 9651< 9/〇1 3 ) 〇 2020/175138 30 卩(:170? 2020 /005312

エチレン系重合体 (巳一 5) :ハイゼックス 3300 (IV! [¾= 1. 1 9/1 〇分、 密度 = 9501< 9/〇1 3

エチレン系重合体 (巳一 6) :ネオゼックス 25200」 (1\/1 [¾= 1 6 9/1 〇分、 密度 = 9261< 9/〇1 3

(いずれも、 (株) プライムポリマー製)

[0126] 〔造核剤〕

造核剤として、 以下の市販品を使用した。

造核剤 (〇一 1) : アデカスタブ 八一 1 1 ( (株) 八〇巳 八製) 造核剤 (〇一2) : ミラッ ド 乂8000」 (ミリケン社製) 造核剤 (〇一3) : 八し一 丁巳巳八 (ジャパンケムテック製)

[0127] [実施例 1 ]

(1) プロピレン系樹脂組成物の製造および評価

90質量部のプロピレン系重合体 (八_ 1) 、 1 0質量部のエチレン系重 合体 (巳_ 1) 、 および〇. 1質量部の造核剤 (<3_ 1) をヘンシェルミキ サーにより攪拌し混合した。

[0128] 得られた混合物を東芝機械株式会社製の二軸 押出機 (丁巳1\/135巳3) を 用いて下記条件にて溶融混練してストランド を得た。

型式: 丁巳1\/135巳3 二軸押出機)

スクリュー回転数: 300 「 〇!

スクリーンメッシュ : #200

-樹脂温度: 220 ° 0

[0129] 得られたストランドを水冷後ペレタイザーに て切断することにより、 プロ ピレン系樹脂組成物のペレッ ト (1) を得た。

このペレッ ト (1) を用いて、 下記に示したとおりの方法でプロピレン系 樹脂組成物のメルトフローレート (IV! [¾) (八3丁1\/1 0- 1 238、 測 定温度 230°(:、 荷重 2. 1 61< 9 ) および融点の測定を実施した。 結果を 表 1 に示す。

[0130] (メルトフローレート). 〇 2020/175138 31 卩(:170? 2020 /005312

八3丁1\/1 口一 1 238 (測定温度 230°〇、 荷重 2. 1 61< 9 ) に従っ てメルトフローレート (1\/1 [¾) を測定した。

[0131] 融点 (丁 01)

」 丨 3— < 7 1 2 1 に従って、 示差走査熱量計 (03(3、 パーキンエルマ —社製 (D i amo n d 03〇 ) を用いて測定を行った。 ここで測定し た第 33 叩における吸熱ピークの頂点を結晶融点 (丁 ) と定義した。 吸熱 ピークが複数ある場合は最大吸熱ピーク頂点 を結晶融点 (丁〇〇 と定義する 。 (測定条件)

測定環境:窒素ガス雰囲気

サンプル量

サンプル形状: プレスフイルム (230°〇成形、 厚み 200〜 400

01)

第 13士6卩: 30 °〇より速度 1 0。〇/分で 240 °〇まで昇温し、 1 0分間 保持する。

第 2316 : 1 0°〇/分で 60°〇まで降温する。

第 3316 : 1 0°〇/分で 240°〇まで昇温する。

[0132] (2) 容器の製诰および評価

〇. 5 1飲料容器成形

型締め力 1 00 トンの電動射出成形機 (ファナック社製ロボシヨッ 2000 1 - 1 006) を用いて、 シリンダー温度 250°〇、 金型温度 20 。〇、 射出 1次圧力 1 50 IV! 3 、 射出速度 保圧圧力 80 IV! 3、 保圧時間 1. 3秒の条件で、 プロピレン系樹脂組成物のペレッ ト (1 ) を射出成形し、 高さ 1 1 〇 、 フランジ直径 70 、 側面肉厚 0. 5 0101の容器 (カップ) を射出成形した。

得られた容器を以下のように評価した。 結果を表 1 に示す。

[0133] 高速成形#

上記成形条件における連続成形において、 1 003 II〇 I間離型不良、 容 器変形、 エジェクト時の破損等のトラブルが発生する ことなく成形可能とな 〇 2020/175138 32 卩(:170? 2020 /005312

る最少サイクルタイムを測定した。

[0134] 製品不良

容器の外観を観察した。 表 1、 2中の記号の意味は以下のとおりである。

〇:製品不良が発生しなかった

X :流動末端部であるフランジ面へのバリ発生 末端部まで充填されな い現象及び充填不足による容器表面の凹み等 のヒケ現象が発生した

[0135] 馳

得られた容器を 4 8〜 7 2時間 2 4 °◦条件下で状態調整を行い、 万能試験 機 (島津製作所製、 0 - 1 0 0 0 [< 乂幅広 2 5 0 ) を用いて、 容器 を縦の状態 (開口部を下に向けた状態) で天面から荷重を加え、 容器が変形 するまでの最大荷重を測定した。

[0136] 耐衝麵忡

得られた容器を 4 8〜 7 2時間 2 4 °◦条件下で状態調整を行い、 更に 5 1 の環境下で 2 4時間以上状態調整を行った。

[0137] 状態調整後の容器を一 5 °〇環境下で容器底面が上になるように平坦 鉄板 上に置き、 容器上に、 質量 6 . の高さから落下さ せ、 容器の状態を観察した。

[0138] 表 1中の記号の意味は以下のとおりである。

〇:容器がつぶれるたが亀裂または破損は発 生しなかった。

X :容器に亀裂が入ったか、 または容器がガラス状に破損した。

[0139] [実施例 2〜 1 3および比較例 1〜 1 3 ]

プロピレン系重合体、 エチレン系重合体および造核剤の種類および 量を表 1、 2に記載のように変更したこと以外は実施例 1 と同様の方法により、 プ ロピレン系樹脂組成物のペレツ トを製造し、 容器を製造し、 さらにこれらを 評価した。 結果を表 1および 2に示す。

[0140]