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Patent Searching and Data


Title:
PULL-TYPE GAS BALANCER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/105080
Kind Code:
A1
Abstract:
A pull-type gas balancer installed perpendicularly on the wall face of a machine frame exposed to the outer surface of machinery comprises a push-type gas spring directed perpendicularly to the wall face of the machine frame, a movable frame having at least a pair of tie bars parallel with the gas spring and a pair of coupling plates at the opposite ends thereof and movable in the direction parallel with the tie bars without interfering with the wall face of the machine frame, and a gate type leg member including a pair of legs secured perpendicularly to the wall face of the machine frame and a cross-linking plate for coupling the ends of these legs, wherein the push-type gas spring is attached between the cross-linking plate of the leg member and one of the pair of coupling plates of the movable frame having a longer distance to the wall face of the machine frame, and the movable frame is urged by the urging force of the gas spring in the direction away from the wall face of the machine frame.

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Inventors:
KITAURA ICHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/053751
Publication Date:
September 04, 2008
Filing Date:
February 28, 2007
Export Citation:
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Assignee:
PASCAL ENG CORP (JP)
KITAURA ICHIRO (JP)
International Classes:
B23Q1/72; F16F9/02
Foreign References:
JP2006267504A2006-10-05
JP2000153418A2000-06-06
JP2000126957A2000-05-09
JPH09192957A1997-07-29
JPH05131310A1993-05-28
JPH037433U1991-01-24
Attorney, Agent or Firm:
OKAMURA, Toshio (4-12 Nishitemma 4-chome, Kita-k, Osaka-shi Osaka 47, JP)
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Claims:
 機械装置の外面に露出する機枠壁面に垂直に装備されるプル型ガスバランサにおいて、 前記機枠壁面と直交状の軸心と、シリンダ本体と、出力ロッドと、圧縮ガスとを有し且つガス圧により出力ロッドをシリンダ本体から突出する方向へ付勢するプッシュ型ガススプリングと、
 前記軸心と平行な少なくとも1対のタイバーと、これらタイバーの両端部を夫々連結する1対の連結板とを有する可動枠であって、前記機枠壁面と干渉せずに前記軸心と平行方向へ移動可能な可動枠と、
 前記機枠壁面に垂直に固定された1対の脚部とこれら脚部の端部を連結する架橋板とを含む門形の脚部材とを備え、
 前記可動枠の1対の連結板のうち機枠壁面までの距離が大きい方の連結板と前記脚部材の架橋板との間に前記プッシュ型ガススプリングを装着し、このガススプリングの付勢力により可動枠を機枠壁面から離隔する方向へ付勢するように構成した、
 ことを特徴とするプル型ガスバランサ。
 前記ガススプリングはそのシリンダ本体から出力ロッドを機枠壁面の方へ突出させるように配設され、前記シリンダ本体のヘッド側端壁が前記機枠壁面までの距離が大きい方の連結板に一体的に連結されたことを特徴とする請求項1に記載のプル型ガスバランサ。
 前記ガススプリングはそのシリンダ本体から出力ロッドを機枠壁面と反対側へ突出させるように配設され、前記シリンダ本体のヘッド側端壁が前記脚部材の架橋板に一体的に連結されたことを特徴とする請求項1に記載のプル型ガスバランサ。
 前記ガススプリングのヘッド側端壁に圧縮ガス充填用バルブを組み込んだことを特徴とする請求項2叉は3に記載のプル型ガスバランサ。
 前記機械装置は昇降駆動される主軸ヘッドを有する工作機械であり、
 前記工作機械の主軸ヘッドを上方へ付勢するように構成されたことを特徴とする請求項1~3の何れかに記載のプル型ガスバランサ。
 前記工作機械の機枠の上端の機枠壁面に装備されたことを特徴とする請求項5に記載のプル型ガスバランサ。
Description:
プル型ガスバランサ

 本発明は、プッシュ型ガススプリングを み込んだプル型ガスバランサに関し、特に 工作機械の主軸を装備した主軸ユニットを 降駆動する昇降駆動手段の負荷を軽減する 軸バランサとして好適なプル型ガスバラン に関する。

 従来、種々の機械装置に採用されている スバランサは、通常機械装置の内部に組み まれ、機械装置の可動部材、ワーク、工具 の重量の一部叉は全部にバランスする付勢 を発生させることでアシストし、エネルギ 節約し、動作速度や応答性を高め、加工精 を向上させることができる。一般に、この のガスバランサは、シリンダ本体と、この リンダ本体に摺動自在に装着された出力ロ ドと、シリンダ本体の内部に充填された圧 ガス(窒素ガスなど)を備え、出力ロッドを 縮ガス圧の付勢力によりシリンダ本体から 出させるプッシュ型ガススプリング、また 、出力ロッドをシリンダ本体内部へ退入さ るプル型ガススプリングが設けられている

 本願出願人は工作機械用主軸ユニットの の主軸バランサとして、特許文献1に示すよ うに、主軸ユニットにプッシュ型ガススプリ ングを組み込んだものを提案し、実用化して いる。このガスバランサにおいては、主軸ユ ニットの重量と略等しい付勢力で主軸ユニッ トを上方へ押し上げることにより主軸ユニッ トに作用する荷重のバランスをとり、主軸ユ ニットを昇降駆動する昇降駆動機構の負荷を 軽減し、応答性を高めている。

 ガススプリングには、プッシュ型ガススプ ング以外に、プル型ガススプリングも実用 されており、プル型ガスススプリングを組 込んだプル型ガスバランサも公知である。

特開2002-254265号公報

 前記特許文献1の主軸バランサのように、 プッシュ型ガススプリングを採用するプッシ ュ型ガスバランサを採用する場合には、主軸 ユニットの内部にガスバランサを組み込むた めに主軸ユニットが大型化すること、既存の 工作機械の主軸ユニットにガスバランサを後 付け的に設けることができないこと、などの 問題がある。

 そこで、主軸ユニットにプル型ガスバラ サを採用する場合には、既存の工作機械の 軸ユニットにガスバランサを後付け的に設 ることができる。しかし、プル型ガススプ ングでは、ガススプリングの内部に受圧用 ピストンが装備される関係上、ピストンと リンダ壁面の間をガス密にシールすると共 、ピストンロッドとロッド側端壁との間を ス密にシールする必要があり、シール個所 多くなり、圧縮ガス(例えば、ガス圧7~10MPa) リークしやすくなり、性能を確保するのが しくなり、圧縮ガスを頻繁に充填する等メ テナンス費用も高価になる。

 上記の説明は、工作機械の主軸バランサ 例にして説明したが、一般的な機械装置に ガスバランサを装備する場合にも、上記と ぼ同様のことが言える。プッシュ型ガスバ ンサでは、ガスバランサを組み込む形態、 み込む部位などにおいて制約が多くなり、 存の機械装置に適用できない場合が多い。

 本発明の目的は、機械装置の可動部(装置 部分、ワーク、工具等)に作用する重量など バランスさせるバランサであって、機械装 の上方や側方のデッドスペースを有効利用 て設置可能なプル型ガスバランサを提供す こと、プッシュ型ガススプリングを組み込 だプル型ガスバランサを提供すること、な である。

 請求項1に係るプル型ガスバランサは、機 械装置の外面に露出する機枠壁面に垂直に装 備されるプル型ガスバランサにおいて、前記 機枠壁面と直交状の軸心とシリンダ本体と出 力ロッドと圧縮ガスとを有し且つガス圧によ り出力ロッドをシリンダ本体から突出する方 向へ付勢するプッシュ型ガススプリングと、 前記軸心と平行な少なくとも1対のタイバー 、これらタイバーの両端部を夫々連結する1 の連結板とを有する可動枠であって、前記 枠壁面と干渉せずに前記軸心と平行方向へ 動可能な可動枠と、前記機枠壁面に垂直に 定された1対の脚部とこれら脚部の端部を連 結する架橋板とを含む門形の脚部材とを備え 、前記可動枠の1対の連結板のうち機枠壁面 での距離が大きい方の連結板と前記脚部材 架橋板との間に前記プッシュ型ガススプリ グを装着し、このガススプリングの付勢力 より可動枠を機枠壁面から離隔する方向へ 勢するように構成したことを特徴としてい 。

 このガスバランサにおいては、プッシュ ガススプリングの出力ロッドは圧縮ガスに り進出側へ付勢されており、そのプッシュ ガススプリングの付勢力により、可動枠が 枠壁面から離隔方向へ付勢されるので、機 装置の可動部(装置部分やワークや工具)に 動枠を連結しておくことにより、機械装置 可動部に作用する重量等にバランスする付 力を発生させてアシストすることができる

 ここで、本発明に係るプル型ガスバランサ 、以下のような構成を採用してもよい。
(1)前記ガススプリングはそのシリンダ本体か ら出力ロッドを機枠壁面の方へ突出させるよ うに配設され、シリンダ本体のヘッド側端壁 が前記機枠壁面までの距離が大きい方の連結 板に一体的に連結された。

(2)前記ガススプリングはそのシリンダ本体か ら出力ロッドを機枠壁面と反対側へ突出させ るように配設され、前記シリンダ本体のヘッ ド側端壁が前記脚部材の架橋板に一体的に連 結された。
(3)前記ガススプリングのヘッド側端壁に圧縮 ガス充填用バルブを組み込む。

(4)前記機械装置は昇降駆動される主軸ヘッド を有する工作機械であり、前記工作機械の主 軸ヘッドを上方へ付勢するように構成された 。
(5)前記(4)のものにおいて、前記ガスバランサ は、工作機械の機枠の上端の機枠壁面に装備 された。

 請求項1の発明のプル型ガスバランサにお いては、機枠壁面と直交状の軸心を有するプ ッシュ型のガススプリングの付勢力を、前記 軸心と平行な少なくとも1対のタイバーと、 れらタイバーの両端部を夫々連結する1対の 結板とを有する可動枠と、門形の脚部材と 介して、可動枠を機枠壁面から離隔する方 へ付勢する付勢力に変換するように構成さ 、可動枠は機枠壁面と干渉せずに前記軸心 平行方向へ移動可能に構成されている。

 それ故、機械装置の上方や側方のデッド ペースを有効活用して、このプル型ガスバ ンサを設置することができ、既存の機械装 に殆ど改造を加えることなく、容易に適用 ることができる。プル型ガスバランサであ ながら、プッシュ型ガススプリングを組み んだので、圧縮ガスがリークしにくいため 性能を確保しやすく、圧縮ガスの充填など メンテナンス費用を低減できる。

 請求項2の発明によれば、ガススプリング はそのシリンダ本体から出力ロッドを機枠壁 面の方へ突出させる構成にしたため、機械装 置の上方空間にこのプル型ガスバランサを設 置する場合には、シリンダ本体から出力ロッ ドが下方へ進出するように設置できるが、こ の場合、ガススプリングのガス収容室にオイ ルを充填しておくことで圧縮ガスのリークを 防止することができる。ガススプリングのシ リンダ本体を可動枠の連結板に一体的に連結 したので、シリンダ本体を支持する支持剛性 を確保できる。

 請求項3の発明によれば、圧縮ガス圧の付 勢力によりシリンダ本体から進出される出力 ロッドの下端が可動枠の機枠壁面からの距離 が大きい方の連結板の受止部に受け止められ 、ガススプリングのヘッド側端壁と脚部材の 架橋板が一体的に連結されているため、シリ ンダ本体を支持する支持剛性を確保できる。

 請求項4の発明によれば、ガススプリング のヘッド側端壁に圧縮ガス充填バルブを組み 込んだので、シリンダ本体内の圧縮ガス圧が リークしても容易に圧縮ガスを充填すること ができる。

 請求項5の発明によれば、機械装置は昇降 駆動される主軸ヘッドを有し、プッシュ型ガ ススプリングの付勢力により、工作機械の主 軸ユニットを上方へ付勢するように構成した ため、既存の工作機械にこのプル型ガスバラ ンサを適用可能である。

 請求項6の発明によれば、このプル型ガス バランサが工作機械の上端部の機枠壁面に装 備されるため、既存の工作機械にこのプル型 ガスバランサを適用可能である。

本発明の実施例1に係る工作機械とこの 工作機械に適用したプル型ガスバランサの正 面図である。 前記プル型ガスバランサの斜視図であ 。 前記プル型ガスバランサの断面図であ 。 実施例2に係るプル型ガスバランサの断 面図である。

符号の説明

1  工作機械
2  コラム
3  主軸ユニット
5  プル型ガスバランサ
11  機枠壁面
14  主軸ヘッド
16  連結部
20  プッシュ型ガススプリング
21  シリンダ本体
22  出力ロッド
45  可動枠
46  タイバー
47a ,47b  連結板
48  連結部
50  脚部材
51  架橋板
52  脚部
G   圧縮ガス

 以下、本発明を実施するための最良の形 について、図面に基づいて説明する。

  以下、本発明をマシニングセンタに適 した場合の実施形態について図面に基づい 説明する。図1に示すように、工作機械1には 、コラム2と、コラム2に昇降可能にガイドさ た主軸ユニット3と、主軸ユニット3を昇降 動する昇降駆動機構4等が設けられ、この工 機械1に、主軸ユニット3を支持して昇降駆 機構4の負荷を軽減するプッシュ型ガススプ ング20を含むプル型ガスバランサ5が装備さ 、このプル型ガスバランサ5はコラム2の上 部に装着されている。

 最初に、工作機械1について説明する。
 図1に示すように、コラム2の前端部には、 軸ユニット3の昇降をガイドする鉛直ガイド ール10が設けられ、鉛直ガイドレール10に主 軸ユニット3のケース部材13の後端部に固着さ れた複数のスライダが摺動自在に係合され、 コラム2の上端部の水平な機枠壁面11には、プ ル型ガスバランサ5の門形の脚部材50が連結さ れる。

 主軸ユニット3は、ケース部材13と、この ース部材13に水平軸回りに回転自在に支持 れ、前端部に工具15が着脱可能に装着される 主軸ヘッド14と、この主軸ヘッド14を回転駆 する電動モータ等を備えている。電動モー はケース部材13の内部に組み込まれて主軸ヘ ッド14に直結されている。ケース部材13の上 部には、プル型ガスバランサ5が工作機械1か ら着脱可能に装着できるように連結部16,48を して連結されている。

 昇降駆動機構4は、コラム2の上端部に取 付けられた電動モータ17と、この電動モータ 17に直結されて下方へ延びるボールネジシャ ト18と、ボールネジシャフト18に螺合された ボールネジナット(図示略)を有する。ボール ジナットは主軸ユニット3に連結され、電動 モータ17によりボールネジシャフト18が回転 動されると、ボールネジナットとともに主 ユニット3が昇降駆動される。

 次に工作機械用プル型ガスバランサ5につい て説明する。
 図2、図3に示すように、プル型ガスバラン 5は、工作機械1の外面に露出するコラム2の 端の機枠壁面11に垂直に装備され、主軸ユニ ット3を上方から支持して主軸ユニット3の重 とほぼ等しい上方付勢力を主軸ユニット3に 作用させて、主軸ユニット3を昇降させる昇 駆動機構4の負荷を軽減させる為のものであ 、このプル型ガスバランサ5は、プッシュ型 ガススプリング20と、可動枠45と、門形脚部50 などで構成されている。

 前記可動枠45は、上下方向向きの4本のタ バー46と、これらタイバー46の上端部を連結 する水平な連結板47aと、これらタイバー46の 端部を連結する水平な連結板47bとで構成さ ており、可動枠45は、機枠壁面11やコラム2 干渉せずに上下方向に昇降可能に構成され いる。門形の脚部材50は、機枠壁面11に載置 定される1対の支持板52aと、これら支持板52a に下端が固着されて機枠壁面11と垂直に固定 れる1対の脚部52と、これら脚部52の上端部 連結する水平な架橋板51とを有し、この架橋 板51にガススプリング20の出力ロッド22の下端 が受け止められる。

 プッシュ型ガススプリング20は、機枠壁 11と直交状(鉛直向き)の軸心と、圧縮ガスG( えば、7~10MPaの圧縮窒素ガス)が充填されたシ リンダ本体21と、圧縮ガス圧によりこのシリ ダ本体21の内部から下方へ進出するように 勢される出力ロッド22とを有し、出力ロッド 22の下端は架橋板51の中央部の受止部53で受け 止められている。

 シリンダ本体21は、シリンダ本体21の上端 部にはヘッド側端壁部材24が溶接接合され、 リンダ本体21の下端部にはロッド側端壁部 25が溶接接合され、シリンダ本体21の内部に 縮ガスを収容するガス収容室が形成され、 のガス収容室に圧縮ガスGが充填されている 。ガス収容室の下端部には、圧縮ガスがリー クしないようにリーク隙間をシールする為の 潤滑油Lが充填されている。

 上側の連結板47aの長さ方向の中央部には 肉部26が形成され、厚肉部26の下部はヘッド 側端壁部材24に形成された孔に嵌合され、そ 外周面にはシール部材27が装着され、ヘッ 側端壁部材24と気密且つ強固に結合され、さ らに複数のボルト30で固定されている。この 肉部26がヘッド側端壁部材の一部を構成し おり、可動枠45の1対の連結板47a,47bのうち、 枠壁面11からの距離が大きい方の連結板47a  はヘッド側端壁部材24と一体的に構成されて る。

 前記厚肉部26には上下に貫通する充填バ ブ装着孔28が形成され、充填バルブ装着孔28 圧縮ガス充填用の圧縮ガス充填バルブ29が けられ、この圧縮ガス充填バルブ29から圧縮 ガスGがシリンダ本体21の内部に充填される。

 ロッド側端壁部材25の軸心側部分には、 力ロッド22が上下に貫通するロッド貫通孔32 形成され、このロッド貫通孔32には周壁部 構成する、取り外し可能なスリーブ体33と、 そのスリーブ体33をロッド側端壁部材25に固 するための固定部材41を有し、固定部材41は 数のボルト42でロッド側端壁部材25に固定さ れている。

 このスリーブ体33と固定部材41の上端部に は、出力ロッド22との間をガス密にシールす 環状シール部材37a,37bが装着され、これら環 状シール部材37a,37bの間においてスリーブ体33 の内周部には、筒状の油充填隙間39が形成さ 、この油充填隙間39には潤滑油Lが封入され いる。固定部材41にはダストシール36が装着 されている。

 各タイバー46の上端小径部が上側の連結板47 a の角部の孔に挿入されてナット49により連 板47a に固定されている。各タイバー46の下 部は脚部材50の架橋板51に形成された孔54をス ライド自在に挿通しており、各タイバー46の 端部が機枠壁面11から距離が近い方の下側 連結板47b に固着されている。
 連結板47b の下端部には連結部48が設けられ て、主軸ユニット3のケース部材13に設けられ た連結部16に連結され、主軸ユニット3と連動 連結されている。上側の連結板47aと脚部材50 架橋板51の間にプッシュ型ガススプリング20 が倒立状に配設される。

 脚部材50は、コラム2に固定され主軸ユニ ト3を跨いだ門形に構成される。脚部材50の 橋板51の中央部には、ガススプリング20の出 力ロッド22の下端を受け止める受止部53が形 されている。

 次に、このプル型ガスバランサ5の作用及び 効果について説明する。
 このプル型ガスバランサ5をマシニングセン タ1に取り付けた状態では、図示のようにな 、主軸ユニット3を上方へ付勢する付勢力(主 軸ユニット3の重量にほぼ等しい)が作用して る。即ち、図3に示すように、昇降駆動機構 4により主軸ユニット3が下降されると、連結 16,48を介してガスバランサ5の可動枠45も一 になって下降し、連結板47a にヘッド側端壁 部材24が一体的に構成されるので、ガススプ ング20も同時に下降される。

 出力ロッド22の下端が架橋板51の受止部53 圧縮ガス圧の付勢力により押圧されている で、出力ロッド22がシリンダ本体21に退入駆 動される。このとき、ガススプリング20の付 力により門形の脚部材50に対して可動枠45が 上方へ付勢されるため、主軸ユニット3が上 へ付勢される。

 主軸ユニット3が上昇すると、連結部16,48 介して可動枠45も一体になって上昇し、連 板47a と一体的にシリンダ本体21も上昇し、 橋板51に接当している出力ロッド22がシリン ダ本体21から進出する。シリンダ本体21には 縮ガスGが充填されているので、主軸ユニッ 3に作用する重量と略等しい付勢の力が可動 枠45を介して主軸ユニット3に作用し、機枠壁 面11から離隔する方向に常時付勢させること でき、主軸ユニット3の荷重のバランスをと り、昇降駆動機構4の負荷を軽減できる。

 このガススプリング20において、出力ロ ド22の摺動により上下1対の環状シール部材37 a,37bは磨耗するため、環状シール部材37a,37bを 交換する必要が生じる。この環状シール部材 37a,37bを交換する際には、主軸ユニット3を上 位置に固定した状態で、圧縮ガスGを圧縮ガ ス充填バルブ29から抜き取り、シリンダ本体2 1の内部を大気圧状態にし、ガスバランサ5か ガススプリング20を分離し、ロッド側端壁 材25の固定部41とスリーブ体33を取り外し、 たな環状シール部材37a,37bに交換する。

 このプル型ガスバランサ5によれば、主軸ユ ニット3の重量とほぼ等しい上方向きの付勢 を主軸ユニット3に作用させて昇降駆動機構4 をアシストすることができるから、昇降駆動 機構4の小型化を図り、主軸ユニット3の昇降 応答性を高めることできる。
 しかも、このプル型ガスバランサ5において は、主軸ユニット3の上方のデッドスペース 有効活用して設置することができるから、 置スペース的に有利であり、既設の工作機 に大幅な改造を施すことなく容易にプル型 スバランサ5を装着可能になった。

 可動枠45と門形の脚部材50を介して、プッ シュ型ガススプリング20の付勢力をプル型の 勢力に変換しているため、プッシュ型ガス プリング20を採用可能となった。 そのため 、プル型ガススプリングを採用する場合と比 較して圧縮ガスを気密にシールするシール個 所を半減し、圧縮ガスのリーク量を減らし、 性能を確保して信頼性を高め、圧縮ガス充填 等のメンテナンス費を低減することができる 。

 次に、本発明の実施例2について図面に基づ いて説明をする。但し、実施例1と同様の構 要素に同様の符号を付して説明を省略する
 図4に示すように、このプル型ガスバランサ 5Aにおいて、プッシュ型ガススプリング20Aは そのシリンダ本体21から出力ロッド22を機枠 壁面11と反対側へ突出させるように、連結板4 7aと架橋板51Aの間に配設され、シリンダ本体2 1のヘッド側端壁部材24が脚部材50の架橋板51A 一体的に連結されている。

 昇降駆動機構4により主軸ユニット3が下 されると、連結部16,48を介して可動枠45も一 となって下降し、可動枠45Aの機枠壁面11か の距離が大きい方の連結板47a も下降するの で、連結板47a によって出力ロッド22が押圧 れ、シリンダ本体21に退入される。このとき 、主軸ユニット3の重量とほぼ等しい上向き 付勢力がプッシュ型ガススプリング20Aによ て主軸ユニット3に付加される。

 主軸ユニット3が上昇されると、可動枠45Aも 一体となって上昇し、出力ロッド22がシリン 本体21から進出する。このとき、主軸ユニ ト3の重量とほぼ等しい上向きの付勢力がプ シュ型ガススプリング20Aによって主軸ユニ ト3に付加される。
 このプル型ガスバランサ5Aにおいても、前 プル型ガスバランサ5と同様の作用、効果が られる。

 次に、前記実施例を部分的に変更する変更 について説明する。
1〕実施例1において、ヘッド側端壁部材と連 板47aを個別に構成し、複数のボルト等で両 を固定する構造にしてもよい。
 また、実施例2において、ヘッド側端壁部材 と架橋板51Aを個別に構成し、複数のボルト等 で両者を固定する構造にしてもよい。

2〕実施例1、2において、可動枠45, 45Aは、4 本のタイバー46の代わりに少なくとも1対のタ イバーを備えた構造でもよい。

3〕実施例1、2において、このプル型ガスバラ ンサ5,5Aは、工作機械の主軸ユニット3にのみ 用するとは限らず、プレス機械や成形機械 その他の種々の機械装置における可動部(装 置部分、ワーク、工具等)に付勢力を作用さ るように適用してもよい。
 また、プル型ガスバランサ5,5Aは、機械装置 の鉛直の機枠壁面に垂直に、つまり、水平姿 勢に設置してもよい。その他、本発明の趣旨 を逸脱しない範囲において前記実施例に種々 の変形を付加した形態で実施することができ る。

産業上の利用分野

 本発明のプル型ガスバランサにより、機 装置の可動部(装置部分、ワーク、工具等) 作用する自重にほぼバランスする付勢力を 加することで、省エネルギと駆動手段の小 化と図り、応答性を高めることができる。