Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
RADIO COMMUNICATION METHOD IN TRAFFIC SYSTEM, RADIO BASE STATION, AND RADIO TERMINAL
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/114435
Kind Code:
A1
Abstract:
A vehicle-mounted unit (20) sends (at S103) an assignment request for radio resources to a road-side unit (10B). This road-side unit (10B) assigns (at S104 and S105), when it receives that assignment request, road-vehicle resources or radio resources for road-vehicle communications with the vehicle-mounted unit (20) and vehicle-vehicle resources or radio resources for vehicle-vehicle communications between the vehicle-mounted units (20), and sends (at S106) the assignment information to the vehicle-mounted unit (20). The vehicle-mounted set (20) performs (at S110 and S111) the road-vehicle communications with the road-side unit (10B) by using the road-vehicle resources recognized by the assignment information received from the road-side unit (10B), and performs (at S112 to S115) the vehicle-vehicle communications with another vehicle-mounted set (20) by using the vehicle-vehicle resources discriminated with that assignment information. As a result, the road-vehicle communications and the vehicle-vehicle communications of high utilizing efficiencies of the radio resources can be realized while avoiding the "hidden terminal problem".

Inventors:
SUZUKI YUSUKE (JP)
MACHIDA MAMORU (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/055732
Publication Date:
September 25, 2008
Filing Date:
March 20, 2007
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
FUJITSU LTD (JP)
SUZUKI YUSUKE (JP)
MACHIDA MAMORU (JP)
International Classes:
H04B7/26
Foreign References:
JP2000201103A2000-07-18
JP2005065102A2005-03-10
JP2005341290A2005-12-08
JP2006196985A2006-07-27
JP2006005946A2006-01-05
Other References:
See also references of EP 2129007A4
Attorney, Agent or Firm:
SANADA, Tamotsu (5th Floor, 10-31, Kichijoji-honcho 1-chome,,Musashino-shi, Tokyo04, JP)
Download PDF:
Claims:

 路側機としての無線基地局と、車載機としての複数の無線端末とをそなえた交通システムにおける無線通信方法であって、
 前記車載機は、
 前記路側機へ無線リソースの割り当て要求を送信し、

 前記路側機は、
 前記割り当て要求を受信すると、前記車載機との間の路車間通信用の無線リソースである路車間リソース、及び、前記車載機どうしの車車間通信用の無線リソースである車車間リソースを割り当てて、その割当情報を前記車載機へ送信し、
 前記車載機は、
 前記路側機から受信した前記割当情報により識別される前記路車間リソースを使用して前記路側機との路車間通信を行ない、当該割当情報により識別される前記車車間リソースを使用して他車載機との車車間通信を行なうことを特徴とする、交通システムにおける無線通信方法。

 前記無線リソースが、周波数と時間とで規定される通信領域であり、
 前記路側機から前記車載機へのダウンリンクの路車間通信領域と、前記車載機から前記路側機へのアップリンクの路車間通信領域と、前記車車間通信用の通信領域とが時分割多重されていることを特徴とする、請求項1記載の交通システムにおける無線通信方法。
 前記ダウンリンクの路車間通信領域が、互いに通信エリアの重複する複数の路側機に対して周波数分割多重あるいは時分割多重されていることを特徴とする、請求項2記載の交通システムにおける無線通信方法。
 前記ダウンリンクの路車間通信領域及び前記アップリンクの路車間通信領域が、複数の前記路側機の通信エリアをそれぞれ複数のセクタに分割したときの他の路側機との重複セクタに対して周波数分割多重されていることを特徴とする、請求項2記載の交通システムにおける無線通信方法。
 前記ダウンリンクの路車間通信領域が、前記路側機の通信エリア内に位置し互いに通信エリアの重複する他の複数路側機に対してさらに周波数分割多重あるいは時分割多重されていることを特徴とする、請求項4記載の交通システムにおける無線通信方法。
 前記車載機は、
 前記割当情報に基づいて、自車載機の情報送信に用いる車車間リソースである自車載機リソースと、他車載機が情報送信に用いる車車間リソースである他車載機リソースとをそれぞれ認識し、
 前記自車載機リソースを使用して自車載機の情報送信を行ない、前記他車載機リソースを使用して他車載機が送信した情報の受信を行なうことを特徴とする、請求項1記載の交通システムにおける無線通信方法。
 前記無線リソースが、CDMA方式におけるチャネライゼーションコード、TDMA方式におけるタイムスロット、FDMA方式におけるチャネル周波数のいずれかであることを特徴とする、請求項1記載の交通システムにおける無線通信方法。
 前記路車間リソースとして割り当てられる無線リソースが、OFDMA方式における周波数と時間とで規定される通信領域、CDMA方式におけるチャネライゼーションコード、TDMA方式におけるタイムスロット、FDMA方式におけるチャネル周波数のいずれかであり、
 前記車車間リソースが、当該各方式の無線リソースのうち前記路車間リソースとして割り当てられた方式以外の方式における無線リソースであることを特徴とする、請求項1記載の交通システムにおける無線通信方法。

 路側機としての無線基地局と、車載機としての複数の無線端末とをそなえた交通システムにおける前記無線基地局であって、
 前記車載機から無線リソースの割り当て要求を受信すると、前記車載機との間の路車間通信用の無線リソースである路車間リソース、及び、前記車載機どうしの車車間通信用の無線リソースである車車間リソースをそれぞれ割り当てる無線リソース割当手段と、
 前記無線リソース割当手段で割り当てた無線リソースの割当情報を前記車載機へ送信する送信手段と
をそなえたことを特徴とする、交通システムにおける無線基地局。
 前記無線リソース割当手段は、
 前記無線リソースとして、周波数と時間とで規定される通信領域であって、前記車載機へのダウンリンクの路車間通信領域と、前記車載機からのアップリンクの路車間通信領域と、前記車車間通信用の通信領域とを時分割多重により割り当てることを特徴とする、請求項9記載の交通システムにおける無線基地局。
 前記無線リソース割当手段は、
 前記ダウンリンクの路車間通信領域として、互いに通信エリアの重複する複数の路側機に対して周波数分割多重あるいは時分割多重された通信領域のいずれかを割り当てることを特徴とする、請求項10記載の交通システムにおける無線基地局。
 前記無線リソース割当手段は、
 前記ダウンリンクの路車間通信領域及び前記アップリンクの路車間通信領域として、複数の前記路側機の通信エリアをそれぞれ複数のセクタに分割したときの他の路側機との重複セクタに対して周波数分割多重された通信領域のいずれかを割り当てることを特徴とする、請求項10記載の交通システムにおける無線基地局。
 前記無線リソース割当手段は、
 前記ダウンリンクの路車間通信領域として、前記路側機の通信エリア内に位置し互いに通信エリアの重複する他の複数路側機に対してさらに周波数分割多重あるいは時分割多重された通信領域のいずれかを割り当てることを特徴とする、請求項12記載の交通システムにおける無線基地局。

 前記無線リソース割当手段は、

 前記無線リソースとして、CDMA方式におけるチャネライゼーションコード、TDMA方式におけるタイムスロット、FDMA方式におけるチャネル周波数のいずれかを割り当てることを特徴とする、請求項9記載の交通システムにおける無線基地局。

 前記無線リソース割当手段は、

 前記路車間リソースとして、OFDMA方式における周波数と時間とで規定される通信領域、CDMA方式におけるチャネライゼーションコード、TDMA方式におけるタイムスロット、FDMA方式におけるチャネル周波数のいずれかを割り当て、前記車車間リソースとして、前記路車間リソースとして割り当てられた方式以外の方式における無線リソースを割り当てることを特徴とする、請求項9記載の交通システムにおける無線基地局。
 路側機としての無線基地局と、車載機としての複数の無線端末とをそなえた交通システムにおける前記無線端末であって、

 前記路側機へ無線リソースの割り当て要求を送信する送信手段と、
 前記割り当て要求に対して前記路側機で決定された、前記車載機との間の路車間通信用の無線リソースである路車間リソース、及び、前記車載機どうしの車車間通信用の無線リソースである車車間リソースの割当情報を受信する割当情報受信手段と、
 当該割当情報により識別される前記路車間リソースを使用して前記路側機との路車間通信を行ない、当該割当情報により識別される前記車車間リソースを使用して他車載機との車車間通信を行なう通信制御手段と
をそなえたことを特徴とする、交通システムにおける無線端末。
 前記通信制御手段は、

 前記割当情報に基づいて、自車載機の情報送信に用いる車車間リソースである自車載機リソースと、他車載機が情報送信に用いる車車間リソースである他車載機リソースとをそれぞれ認識し、前記自車載機リソースを使用して自車載機の情報送信を行ない、前記他車載機リソースを使用して他車載機が送信した情報の受信を行なうことを特徴とする、請求項16記載の交通システムにおける無線端末。
Description:
交通システムにおける無線通信 法並びに無線基地局及び無線端末

 本発明は、交通システムにおける無線通 方法並びに無線基地局及び無線端末に関し 例えば、WiMAXシステムのようなOFDMA方式を用 いて路車間及び車車間の無線通信を行なう、 ITS(Intelligent Transport System)を実現するのに好 な技術に関する。

 近年、交通事故の削減を目指し、高度道 交通システム(ITS:Intelligent Transport System)の 発が進められている。ITSとして、信号機に 線基地局(路側機)を備え、交差点の信号機 報(赤か青か等)や右折車の有無の情報等を、 数メートル先の進入車両に搭載された端末( 載機)に送信する路車間通信の形態がある。

 一方、近年、中距離の大容量無線通信シ テムとして、周波数軸方向と時間軸方向と 無線フレームへの多重化をフレキシブルに なうOFDMA(Orthogonal Frequency Domain Multiple Acces s)方式を用いた無線通信システム、即ち、WiMA X(Worldwide interoperability for Microwave Access)と呼 ばれるシステムの標準化、開発がIEEE802.16WG(Wo rking Group)において進められている。なお、IE EE802.16WGでは、主に、固定通信用途向けのIEEE8 02.16d(例えば、後記非特許文献1,2参照)と、移 通信用途向けのIEEE802.16e(例えば、後記非特 文献3参照)の2種類を規定している。

 IEEE802.16dやIEEE802.16eでは、無線端末(MS:Mobile  Station)は、無線基地局(BS:Base Station)が送信し 無線フレームに含まれるMAP情報に従って、B SとMSとの間で通信を行なうことが規定されて いる。
 IEEE802.16e規格(WiMAX規格)に準拠した無線フレ ム(OFDMAフレーム)は、BSからMSへの方向であ ダウンリンク(DL)のサブフレームと、MSからBS への方向であるアップリンク(UL)のサブフレ ムとが時間多重されて1フレームが構成され 。

 そして、DLサブフレームには、さらに、 間軸(シンボル時間)方向と周波数(サブチャ ル周波数)方向の2次元領域において、プリア ンブル、フレームコントロールヘッダ(FCH)、 ウンリンクのMAP情報(DL_MAP)、アップリンク MAP情報(UL_MAP)、1以上のダウンリンクのバー ト(DLバースト)が多重され、ULサブフレーム は、1以上のアップリンクのバースト(ULバー ト)が多重される。

 ここで、プリアンブルは、フレーム同期 報が挿入される領域(フィールド)であり、FC Hは、バースト(burst)の変調方式(QPSK,16QAM,64QAM )や符号化率等に関する情報(バーストプロフ ァイル)が挿入される領域である。また、MAP 報には、MSが通信に使用する無線リソース、 即ち、周波数(サブチャネル周波数)と時間(シ ンボル時間(送信タイミング))とで規定される 通信領域(つまり、バースト)で送信される通 コネクションのID(CID)、無線フレームにおけ る当該コネクションのバーストの配置位置( ースト位置)、バーストの大きさ(バーストサ イズ)等の情報が含まれている。

 つまり、MAP情報は、MSが受信及び送信す き無線フレームの領域(受信領域及び送信領 )を指定する(割り当てる)情報(バースト割当 情報)として位置付けられている。なお、前 バースト位置は、無線フレームの先頭シン ルからのシンボルオフセット及びサブチャ ルオフセットで指定することができ、前記 ーストサイズは、シンボル数及びサブチャ ル数で指定することができる。

 したがって、MSは、上記プリアンブルを 出することでダウンリンク及びアップリン の無線フレーム同期を確立し、DL_MAPで指定 れたDLバースト領域をFCHで指定された変調方 式、符号化率等に対応する復調方式、復号化 率で復調、復号処理することで、自MS宛のDL ーストを選択的に受信処理する一方、UL_MAP 指定されるULバーストでBSへのデータ送信を なうことができる。

 なお、他の既存の無線通信技術として、下 特許文献1~4により提案されている技術もあ 。
 特許文献1の技術は、アドホックネットワー クにおける通信の効率化を図ることができ、 ネットワーク全体としての回線容量および通 信速度を向上させることができる無線通信装 置およびアドホックシステムを提供すること を目的としている。そのため、特許文献1の 術では、マスタ・スレーブ間の制御信号の り取りによって、通信に必要な設定情報(拡 符号やタイムスロット)をマスタからスレー ブに提供し、前記設定情報に基づいて、アド ホックネットワーク内におけるデータ信号の 送受信をノード間(スレーブとスレーブ、ス ーブとマスタ)において直接行なう。

 特許文献2の技術は、移動体通信ネットワ ーク、アドホックネットワークおよびIPネッ ワークのシームレスな統合を実現すること でき、これによって、ネットワーク利用の 率性および経済性を向上させることができ 通信システムおよび無線通信装置を提供す ことを目的としている。そのため、特許文 2の技術では、アドホックネットワークと移 動体通信ネットワークにおける通信方式をTDD -CDMA方式に統一して同一周波数帯を使用する うにして、装置構成の複雑化やコスト増大 回避するとともに、接続するネットワーク 切換を円滑に行なえるようにしている。

 特許文献3の技術は、基地局(BS)の通信エ ア内の中継局(RS)を介して、その通信エリア に位置する加入者局(SS)が当該BSと通信をす ことができるメディアアクセス制御方法及 プログラムを提供することを目的としてい 。そのため、特許文献3の技術では、RSから ーリングパケットを同報送信し、当該パケ トを受信したBS及び当該BSと直接通信が可能 なSSは、予め決められた一定期間だけ、デー パケットを送信しないように動作し、一方 、前記ポーリングパケットを送信したRS配 のSS(BSの通信エリア外に位置するSS)は、当該 RSとの間でコンテンション期間に移行してデ タパケットを送信するように動作する。

 特許文献4の技術は、広帯域無線接続(BWA:Broa dband Wireless Access)通信システムにおいて端末 機に安全(safety)チャンネルを割り当てること 目的とするもので、そのために、OFDMAシス ムで隣接セル境界地域に位置する端末機に する隣接セル干渉信号を最小化することが きる安全チャンネルを割り当てる方案及び ャンネル状況による安全チャンネルのハン オーバ動作を提案することで、隣接セル境 地域に位置する端末機の通信品質を保証す ことが記載されている。

特開2005-65102号公報

特開2005-341290号公報

特開2006-196985号公報

特開2006-5946号公報 IEEE 802.16-2004 IEEE 802.16-2004/Cor1/D5 IEEE 802.16e/D12

 ところで、既存のITS技術では、路側機と 数車載機との間で通信を行なうためには時 割や周波数分割で多重化する必要があり周 数利用効率が悪い。また、複数階層の通信 リアが混在した場合の、複数路側機と車載 との間の路車間通信、複数車載機どうしの 車間通信を考慮すると、各通信エリアと各 載機への無線リソース(通信領域)の割り当 を周波数分割や時分割で行なう必要があり さらに周波数利用効率が悪くなる。特に、IT Sでは、画像データ等の大容量のデータを路 機から車載機へ送信する必要があることが るため、大容量でフレキシブルな多重化が 能な方式が要求される。

 また、車車間通信については、IEEE802.11p 格として現在検討中の技術がある。これは 無線LAN,WAVEに代表されるIEEE802.11シリーズ規 の一つであり、当該IEEE 802.11シリーズ規格 は、数百m以内のセル半径を通信エリアとし 形成し、変調方式としてOFDM方式を採用して いる。そして、各無線端末は、CSMA(Carrier Sens e Multiple Access)方式等により周波数の利用状 を、送信信号が衝突しないように各自監視 ながら送信を行なう。また、各無線端末は 送信していない間は常時受信状態となり、 の無線端末が送信している信号の先頭(Preamb le)をサーチする。つまり、各無線端末は、非 同期の関係にある。

 このように、CSMA方式は非同期通信方式で あるため、多数の無線端末が同時に送信を行 なおうとした場合、いつ送信できるか不明で ある。また、CSMA方式では、いわゆる「隠れ 末問題」等の回避不能な問題もあり、確実 通信できるかも不明である。即ち、共通の クセスポイントと通信できるが、一方から 信号が遮蔽物の存在あるいは通信可能距離 よって他方には届かない位置にある無線端 (これを「隠れ端末」という)どうしが同時に 同一アクセスポイントに送受信を行なおうと すると、両方の送信信号が衝突してしまいア クセスポイントで正常に受信できない。

 本発明は、前記課題に鑑み創案されたも で、大容量でフレキシブルな多重化方式(無 線リソースの割り当て)により、無線リソー の利用効率の高い路車間通信及び車車間通 を、「隠れ端末問題」を回避しつつ実現す ことを目的とする。なお、前記特許文献1~4 は、前記課題を解決する手段について開示 示唆もされていない。

 また、当該目的に限らず、後述する発明 実施するための最良の形態に示す各構成に り導かれる作用効果であって、従来の技術 よっては得られない作用効果を奏すること 本発明の他の目的の一つとして位置付ける とができる。

 前記目的を達成するために、本発明では、 下に示す交通システムにおける無線通信方 並びに無線基地局及び無線端末を用いるこ を要旨としている。即ち、
 (1)本発明の交通システムにおける無線通信 法は、路側機としての無線基地局と、車載 としての複数の無線端末とをそなえた交通 ステムにおける無線通信方法であって、
 (a)前記車載機は、前記路側機へ無線リソー の割り当て要求を送信し、
 (b)前記路側機は、前記割り当て要求を受信 ると、前記車載機との間の路車間通信用の 線リソースである路車間リソース、及び、 記車載機どうしの車車間通信用の無線リソ スである車車間リソースを割り当てて、そ 割当情報を前記車載機へ送信し、
 (c)前記車載機は、前記路側機から受信した 記割当情報により識別される前記路車間リ ースを使用して前記路側機との路車間通信 行ない、当該割当情報により識別される前 車車間リソースを使用して他車載機との車 間通信を行なう
ことを要旨としている。

 (2)ここで、前記無線リソースは、周波数 時間とで規定される通信領域であり、前記 側機から前記車載機へのダウンリンクの路 間通信領域と、前記車載機から前記路側機 のアップリンクの路車間通信領域と、前記 車間通信用の通信領域とが時分割多重され いてもよい。

 (3)また、前記ダウンリンクの路車間通信 域は、互いに通信エリアの重複する複数の 側機に対して周波数分割多重あるいは時分 多重されていてもよい。

 (4)さらに、前記ダウンリンクの路車間通 領域及び前記アップリンクの路車間通信領 は、複数の前記路側機の通信エリアをそれ れ複数のセクタに分割したときの他の路側 との重複セクタに対して周波数分割多重さ ていてもよい。

 (5)また、前記ダウンリンクの路車間通信 域は、前記路側機の通信エリア内に位置し いに通信エリアの重複する他の複数路側機 対してさらに周波数分割多重あるいは時分 多重されていてもよい。

 (6)さらに、前記車載機は、前記割当情報 基づいて、自車載機の情報送信に用いる車 間リソースである自車載機リソースと、他 載機が情報送信に用いる車車間リソースで る他車載機リソースとをそれぞれ認識し、 記自車載機リソースを使用して自車載機の 報送信を行ない、前記他車載機リソースを 用して他車載機が送信した情報の受信を行 ってもよい。

 (7)また、前記無線リソースは、CDMA方式に おけるチャネライゼーションコード、TDMA方 におけるタイムスロット、FDMA方式における ャネル周波数のいずれかでもよい。

 (8)さらに、前記路車間リソースとして割 当てられる無線リソースは、OFDMA方式にお る周波数と時間とで規定される通信領域、CD MA方式におけるチャネライゼーションコード TDMA方式におけるタイムスロット、FDMA方式 おけるチャネル周波数のいずれかであり、 記車車間リソースは、当該各方式の無線リ ースのうち前記路車間リソースとして割り てられた方式以外の方式における無線リソ スであってもよい。

 (9)また、本発明の交通システムにおける無 基地局は、路側機としての無線基地局と、 載機としての複数の無線端末とをそなえた 通システムにおける前記無線基地局であっ 、
 (a)前記車載機から無線リソースの割り当て 求を受信すると、前記車載機との間の路車 通信用の無線リソースである路車間リソー 、及び、前記車載機どうしの車車間通信用 無線リソースである車車間リソースをそれ れ割り当てる無線リソース割当手段と、
 (b)前記無線リソース割当手段で割り当てた 線リソースの割当情報を前記車載機へ送信 る送信手段と
をそなえたことを要旨としている。

 (10)ここで、前記無線リソース割当手段は 、前記無線リソースとして、周波数と時間と で規定される通信領域であって、前記車載機 へのダウンリンクの路車間通信領域と、前記 車載機からのアップリンクの路車間通信領域 と、前記車車間通信用の通信領域とを時分割 多重により割り当ててもよい。

 (11)また、前記無線リソース割当手段は、 前記ダウンリンクの路車間通信領域として、 互いに通信エリアの重複する複数の路側機に 対して周波数分割多重あるいは時分割多重さ れた通信領域のいずれかを割り当ててもよい 。

 (12)さらに、前記無線リソース割当手段は 、前記ダウンリンクの路車間通信領域及び前 記アップリンクの路車間通信領域として、複 数の前記路側機の通信エリアをそれぞれ複数 のセクタに分割したときの他の路側機との重 複セクタに対して周波数分割多重された通信 領域のいずれかを割り当ててもよい。

 (13)また、前記無線リソース割当手段は、 前記ダウンリンクの路車間通信領域として、 前記路側機の通信エリア内に位置し互いに通 信エリアの重複する他の複数路側機に対して さらに周波数分割多重あるいは時分割多重さ れた通信領域のいずれかを割り当ててもよい 。

 (14)さらに、前記無線リソース割当手段は 、前記無線リソースとして、CDMA方式におけ チャネライゼーションコード、TDMA方式にお るタイムスロット、FDMA方式におけるチャネ ル周波数のいずれかを割り当ててもよい。

 (15)また、前記無線リソース割当手段は、 前記路車間リソースとして、OFDMA方式におけ 周波数と時間とで規定される通信領域、CDMA 方式におけるチャネライゼーションコード、 TDMA方式におけるタイムスロット、FDMA方式に けるチャネル周波数のいずれかを割り当て 前記車車間リソースとして、前記路車間リ ースとして割り当てられた方式以外の方式 おける無線リソースを割り当ててもよい。

 (16)さらに、本発明の交通システムにおける 前記無線端末は、路側機としての無線基地局 と、車載機としての複数の無線端末とをそな えた交通システムにおける前記無線端末であ って、
 (a)前記路側機へ無線リソースの割り当て要 を送信する送信手段と、
 (b)前記割り当て要求に対して前記路側機で 定された、前記車載機との間の路車間通信 の無線リソースである路車間リソース、及 、前記車載機どうしの車車間通信用の無線 ソースである車車間リソースの割当情報を 信する割当情報受信手段と、
 (c)当該割当情報により識別される前記路車 リソースを使用して前記路側機との路車間 信を行ない、当該割当情報により識別され 前記車車間リソースを使用して他車載機と 車車間通信を行なう通信制御手段と
をそなえたことを特徴とする、交通システム における無線端末。

 (17)また、前記通信制御手段は、前記割当 情報に基づいて、自車載機の情報送信に用い る車車間リソースである自車載機リソースと 、他車載機が情報送信に用いる車車間リソー スである他車載機リソースとをそれぞれ認識 し、前記自車載機リソースを使用して自車載 機の情報送信を行ない、前記他車載機リソー スを使用して他車載機が送信した情報の受信 を行なってもよい。

 本発明によれば、少なくとも以下に示すい れかの効果ないし利点が得られる。
 (1)路側機(無線基地局)が、路車間通信用の 線リソース(路車間リソース)と、車車間通信 用の無線リソース(車車間リソース)との割り てを集中的に行ない(管理し)、車載機は、 の割り当てに従って、路側機及び他車載機 の通信を行なうので、無線リソースの利用 率の高い路車間通信及び車車間通信を、「 れ端末問題」を回避しつつ実現することが きる。

 (2)特に、前記無線リソースとして、OFDMA 式に代表されるような、周波数と時間とで 定される通信領域の割り当てを行なうよう すれば、大容量でフレキシブルな無線リソ スの割り当てを行なうことが可能となる。

 (3)結果として、路側機の通信エリアが階 的に存在するかそうでないかを問わず、通 エリアが互いに重複する複数の路側機に対 て、通信領域を周波数分割あるいは時分割 割り当てることが可能となるので、路車間 信及び車車間通信における混信を容易に回 して通信の信頼性を向上することが可能と る。

 (4)また、前記無線リソースは、CDMA方式に おけるチャネライゼーションコード、TDMA方 におけるタイムスロット、FDMA方式における ャネル周波数のいずれかとすれば、既存セ ラーシステムの設備を有効利用することが 能である。

 なお、上記に限らず、後述する発明を実 するための最良の形態に示す各構成により かれる効果であって、従来の技術によって 得られない効果を奏することも本発明に特 の効果ないし利点の一つとして位置付ける とができる。

本発明の第1実施形態に係る無線通信シ ステムとしてのITSの構成を示すブロック図で ある。 図1に示すITSにおける路側機(BS)に共通 基本構成を示すブロック図である。 図1に示すITSにおける車載機(MS)に共通 基本構成を示すブロック図である。 第1実施形態の第1態様に係るITSで用い 無線フレーム(OFDMAフレーム)の構成を示す図 ある。 第1態様に係る路側機及び車載機の通信 エリアの配置例を示す模式図である。 第1態様に係る路側機(広域路側機)の詳 構成を示すブロック図である。 第1態様に係る車載機の詳細構成を示す ブロック図である。 第1態様のITSにおける路車間通信及び車 車間通信を説明するシーケンス図である。 第1実施形態の第2態様に係るITSで用い 無線フレーム(OFDMAフレーム)の構成を示す図 ある。 第2態様に係る路側機及び車載機の通 エリアの配置例を示す模式図である。 第2態様に係る路側機(中・狭域路側機) の詳細構成を示すブロック図である。 第2態様のITSにおける路車間通信及び 車間通信を説明するシーケンス図である。 第1実施形態の第3態様に係るITSで用い 無線フレームの構成を示す図である。 第3態様のITSにおける路車間通信及び 車間通信を説明するシーケンス図である。 第1実施形態の第4態様に係るITSで用い 無線フレームの構成を示す図である。 第4態様に係る路側機及び車載機の通 エリアの配置例を示す模式図である。 第4態様のITSにおける路車間通信及び 車間通信を説明するシーケンス図である。 第1実施形態の第5態様に係るITSで用い 無線フレームの構成を示す図である。 第5態様に係る路側機及び車載機の通 エリアの配置例を示す模式図である。 第5態様に係るITSで用いる無線フレー の他の構成を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る無線通信 ステムとしてのITSの構成を示すブロック図 ある。 図21に示すITSにおける路車間通信及び 車間通信を一般化して説明するシーケンス である。 図21に示すITSをOFDMAシステムにより実 する場合の路車間通信及び車車間通信に用 る無線フレームフォーマットの一例を示す である。 図23に示す無線フレームを用いる場合 路側機の詳細構成を示すブロック図である 図23に示す無線フレームを用いる場合 車載機の詳細構成を示すブロック図である 図23に示す無線フレームを用いるITSに ける路車間通信及び車車間通信を説明する ーケンス図である。 図21に示すITSをCDMAシステムにより実現 する場合の路車間通信及び車車間通信に用い る無線フレームフォーマットの一例を示す図 である。 図27に示す無線フレームを用いる場合 路側機の詳細構成を示すブロック図である 図27に示す無線フレームを用いる場合 車載機の詳細構成を示すブロック図である 図27に示す無線フレームを用いるITSに ける路車間通信及び車車間通信を説明する ーケンス図である。 図21に示すITSをTDMAシステムにより実現 する場合の路車間通信及び車車間通信に用い る無線フレームフォーマットの一例を示す図 である。 図31に示す無線フレームを用いる場合 路側機の詳細構成を示すブロック図である 図31に示す無線フレームを用いる場合 車載機の詳細構成を示すブロック図である 図31に示す無線フレームを用いるITSに ける路車間通信及び車車間通信を説明する ーケンス図である。 図21に示すITSをFDMAシステムにより実現 する場合の路車間通信及び車車間通信に用い る無線フレームフォーマットの一例を示す図 である。 図35に示す無線フレームを用いる場合 路側機の詳細構成を示すブロック図である 図35に示す無線フレームを用いる場合 車載機の詳細構成を示すブロック図である 図35に示す無線フレームを用いるITSに ける路車間通信及び車車間通信を説明する ーケンス図である。 図21に示すITSをOFDMA及びCDMAの複合シス ムにより実現する場合の路側機及び車載機 構成を示すブロック図である。 図39に示す複合システムにおける路車 通信及び車車間通信を説明するシーケンス である。

符号の説明

 10 路側機(無線基地局:BS)
 10B 広域路側機(無線基地局:BS)
 10N 中・狭域路側機(無線基地局:BS)
 11 ネットワークインタフェース部(車載機 理部)
 12 MAC処理部
 13 物理レイヤ(PHY)処理部
 131 プリアンブル生成部
 132 ブロードキャスト生成部
 133 DLバースト生成部
 131a 止まり木チャネル(同期チャネル)生成
 132a 共通チャネル生成部
 133a 個別チャネル生成部
 131b 基準バースト生成部
 132b データバースト生成部
 131c 共通シグナリングチャネル生成部
 132c データバースト生成部
 134,134a,134b,134c 変調部
 135,135a,135b,135c 多重処理部
 136 IFFT部
 137 FFT部
 138 レンジング受信処理部
 139 ULバースト受信処理部
 136a,136b,136c パス検出部
 137a 逆拡散部
 138a RACH受信処理部
 139a 個別チャネル受信処理部
 138b プリアンブルワード受信処理部
 139b データバースト受信処理部
 138c 共通シグナリングチャネル受信処理部
 139c データバースト受信処理部
 14 無線(RF)部
 15 アンテナ
 16 GPSアンテナ
 17 GPSレシーバ
 20 車載機(無線端末:MS)
 20A 路車間通信機
 20B 車車間通信機
 21 車載機外部インタフェース部
 22 MAC処理部
 23 物理レイヤ(PHY)処理部
 231 レンジング生成部
 232 ULバースト生成部
 233 DLバースト生成部
 231a RACH生成部
 232a 個別チャネル生成部
 231b プリアンブルワード生成部
 232b データバースト生成部
 231c 共通シグナリングチャネル生成部
 232c データバースト生成部
 234,234a,234b,234c 変調部
 235,235a,235b,235c 多重処理部
 236 IFFT部
 237 FFT部
 238 プリアンブル受信処理部
 239 ブロードキャスト受信処理部
 240 DLバースト受信処理部
 236a,236b,236c パス検出部
 237a 逆拡散部
 238a 止まり木チャネル受信処理部
 239a 共通チャネル受信処理部
 240a 個別チャネル受信処理部
 238b 基準バースト受信処理部
 239b プリアンブルワード受信処理部
 240b データバースト受信処理部
 238c 共通シグナリングチャネル受信処理部
 239c データバースト受信処理部
 24 無線(RF)部
 25 アンテナ
 30 GPS衛星

 以下、図面を参照して本発明の実施の形 を説明する。ただし、以下に示す実施形態 、あくまでも本発明の要旨の理解を助ける めの例示に過ぎず、以下に示す実施形態で 示しない種々の変形や技術の適用を排除す 意図はない。即ち、本発明の趣旨を逸脱し い範囲での変形や技術の適用であれば、当 に本発明の技術的範囲に属する。

 〔1〕第1実施形態の説明
 (システム構成)
 図1は本発明の第1実施形態に係る無線通信 ステムとしてのITSの構成を示すブロック図 、この図1において、10Nは無線基地局(BS)、10B は1以上の当該BS10Nの通信エリアをカバーする 無線基地局(BS)、20はBS10N又は10Bの通信エリア おいて当該BS10N又は10Bと通信を行なう無線 末(MS)、30はGPS(Global Positioning System)衛星を表 しており、BS10Nは、例えば、半径数十メート から数百メートル程度の通信エリアをカバ し、BS10Bは、例えば、半径数キロメートル 度の通信エリアをカバーすることができる また、MS20は、半径数十メートルから数百メ トル程度の通信エリアをカバーする。なお BS10N,10B,MS20の数は、勿論、図1に示す数に限 れない。

 そして、BS10N及び10Bは、道路網の信号機 に路側機として設置され、MS20は、車両等に 載機として設置されることで、路側機(中・ 狭域路側機)10N又は路側機(広域路側機)10Bから MS20に対して信号機の信号情報(現在、赤か青 など)や当該信号機周辺の道路状況に関する 情報を無線通信(路車間通信)により車載機20 提供したり、車載機20同士で互いの車両に関 する情報(車両情報)を無線通信(車車間通信) より提供しあったりすることが可能なITSが 築される。

 即ち、図1は、複数(2つ)の広域路側機10Bが 互いに通信エリア(広域エリア)が重なった状 で存在し、当該広域エリア内に中・狭域の 信エリアをカバーする1又は複数の中・狭域 路側機10Nが互いに通信エリアが重なった状態 あるいは重ならない状態で混在し、各通信エ リア内の任意の位置に車載機20が存在して、 側機10N又は10Bとの路車間通信、車載機20ど しの車車間通信が可能な様子を示している

 なお、前記道路状況に関する情報には、 えば、車両の混雑(渋滞)状況、周辺の緊急 両の有無、道路工事の有無、路面状況(路面 度、舗装状態、降雨、積雪、凍結の有無)な どの情報が含まれる(以下、前記信号機の信 情報と併せて「道路交通情報」と総称する) また、道路交通情報には、文字、音声、静 画、動画の各情報の少なくともいずれかが まれる。さらに、前記車両情報には、例え 、車両の位置や走行速度、ブレーキ操作な の情報が含まれる。

 また、少なくとも路側機10B及び10N(以下、 区別しない場合は単に「路側機10」と表記す )は、いずれも、GPS衛星30からの電波を受信 てその受信信号にGPS情報として含まれるタ ミング情報に基づいて他の路側機10と同期 とって動作し後述する無線フレームの送受 タイミングを各路側機10で一致させることが できるようになっている。

 (路側機の基本構成)
 図2は前記路側機10に共通の基本構成を示す ロック図で、この図2に示す路側機10は、ネ トワークインタフェース部(車載機管理部)11 と、MAC(Media Access Control)処理部12と、物理レ ヤ(PHY)処理部13と、無線(RF)部14と、アンテナ 15,GPSアンテナ16と、GPSレシーバ17とをそなえ 構成される。

 ここで、ネットワークインタフェース部1 1は、例えば、上位ネットワークとの接続イ タフェース機能と、車載機20の存在(位置)を 理する機能と、車載機20が無線フレームの の通信領域(無線リソース)を使用するかを判 断してMAC処理部12に通知する機能とを具備す ものである。

 MAC処理部12は、WiMAX規格準拠のMACレイヤの 信号処理機能を具備するもので、例えば、車 載機20からのリクエスト信号であるレンジン (Ranging)信号を基に車載機20の存在を認識し 車載機管理部11へ通知する機能と、車載機管 理部11からの情報についてWiMAX規格に準拠し MAC処理を行なう機能とを具備するものであ 。

 つまり、上記の車載機管理部11及びMAC処 部12は、車載機20から無線リソース(通信領域 )の割り当て要求(レンジング信号)を受信する と、車載機20との間の路車間通信領域(路車間 リソース)、及び、車車間通信領域(車車間リ ース)をそれぞれ割り当てる無線リソース割 当手段として機能する。

 物理レイヤ処理部13は、WiMAX規格に準拠し た送受信機能を具備するもので、例えば、送 信機能として、無線フレームのプリアンブル 信号、ブロードキャスト信号、バースト信号 の生成、及び、これら生成された信号の変調 、無線フレームへの多重化処理などを行なう 機能を具備し、受信機能として、受信信号の 復調、前記のプリアンブル信号、ブロードキ ャスト信号、バースト信号の検出などを行な う機能を具備する。

 RF部14は、当該物理レイヤ処理部13からの 号(ベースバンド信号)について、DA変換やRF 号への周波数変換(アップコンバート)、所 送信電力への増幅などを含む所要の無線送 処理を施して、アンテナ15から車載機20に向 て送信する機能と、アンテナ15で受信され 車載機20からのRF信号について、低雑音増幅 ベースバンド信号への周波数変換(ダウンコ ンバート)、AD変換などを含む所要の無線受信 処理を施して、物理レイヤ処理部13へ出力す 機能とを具備するものである。

 つまり、上記の物理レイヤ処理部13及びRF 部14は、前記無線リソース(通信領域)の割当 報を車載機20へ送信する送信手段として機能 する。

 GPSアンテナ16は、前記GPS衛星30からの信号 を受信するためのものであり、GPSレシーバ17 、当該GPSアンテナ16で受信された信号に含 れるタイミング情報を抽出して、少なくと 前記MAC処理部12及び物理レイヤ処理部13に供 することにより、これらの各処理部12,13を 期して動作させる機能を具備するものであ 。即ち、各路側機10は、当該GPSレシーバ17を 備することにより、既述のように互いに同 して動作(無線フレームの送受信処理)する とができるのである。

 (車載機の基本構成)
 一方、図3は前記車載機20に共通の基本構成 示すブロック図で、この図3に示す車載機20 、車載機外部インタフェース部21と、MAC処 部22と、物理レイヤ(PHY)処理部23と、RF部24と アンテナ25とをそなえて構成される。

 ここで、車載機外部インタフェース部21 、歩行者、車両等、無線端末を搭載する状 にもよるが、車両(車載機)の場合、走行速度 やブレーキ操作等の車両情報を車載機外部の センサ等から受信し、MAC処理部22へ通知する 能と、MAC処理部22から通知された他車両の 両情報を車載機外部(例えばカーナビゲーシ ンシステム等の車載機器)に通知する機能と を具備するものである。

 MAC処理部22は、WiMAX規格準拠のMACレイヤの 信号処理機能を具備するもので、例えば、路 側機10からのブロードキャスト信号(UL_MAP,DL_MA P)を基に自車載機20の通信(送受信)領域を認識 し物理レイヤ処理部23に通知する機能と、車 間通信用にMAC処理された信号(自車両情報) 送信処理機能と、路側機10からの受信DL_MAPを 基に車車間通信用に他車載機20に割り当てら ている送信領域を認識する機能とを具備す ものである。

 物理レイヤ処理部23は、WiMAX規格準拠の物 理レイヤの信号処理機能を具備するもので、 送信機能として、例えば、レンジング信号や 、路車間通信のULバースト信号、車車間通信 DLバースト信号の生成、生成した各信号の 調、変調信号の無線フレームへの多重化な の機能を具備し、受信機能として、例えば プリアンブル信号、ブロードキャスト信号 DLバースト信号の受信処理機能を具備する。

 RF部24は、物理レイヤ処理部23からの信号( ベースバンド信号)について、DA変換やRF信号 の周波数変換(アップコンバート)、所要送 電力への増幅などを含む所要の無線送信処 を施して、アンテナ25から路側機10又は他の 載機20に向けて送信する機能と、アンテナ25 で受信された路側機10又は他の車載機20から RF信号について、低雑音増幅やベースバンド 信号への周波数変換(ダウンコンバート)、AD 換などを含む所要の無線受信処理を施して 物理レイヤ処理部23へ出力する機能とを具備 するものである。

 つまり、上記のRF部24及び物理レイヤ処理 部23は、前記割り当て要求(レンジング信号) 対して路側機10で割り当てられた、路車間通 信用の無線リソース(路車間リソース)、及び 車車間通信用の無線リソース(車車間リソー ス)の割当情報が含まれるブロードキャスト 号を受信する割当情報受信手段として機能 、MAC処理部22は、当該割当情報により識別さ れる路車間リソースを使用して路側機10との 車間通信を行ない、当該割当情報により識 される車車間リソースを使用して他車載機2 0との車車間通信を行なう通信制御手段とし の機能を具備している。

 (A1)第1態様
 図5は、広域路側機10Bの通信エリアと、当該 通信エリア内に複数の車載機20の通信エリア( 斜線部参照)が存在しており、車載機通信エ アが重なった任意の車載機20どうしで、広域 路側機10Bから割り当てられた無線フレームの 通信領域を用いて車両情報の送受信(車車間 信)#iが行なわれる様子を示している。なお 中・狭域路側機10Nについては図示を省略し いる。

 この場合の無線通信システム(ITS)で用い 無線フレームの構成を図4に示す。この図4に 示す無線フレームは、既述のWiMAX規格に準拠 た無線フレーム(OFDMAフレーム)フォーマット を有し、時間(シンボル時間)方向及び周波数( サブチャネル周波数)方向の2次元領域で表さ る領域を時間方向に分割して、路車間通信 び車車間通信に割り当てる様子を示してい 。

 即ち、当該無線フレーム先頭の領域には プリアンブル信号、フレームコントロール ッダ(FCH)、DLのMAP情報(DL_MAP)、ULのMAP情報(UL_M AP)、少なくとも1つのDLバーストが路側機10か 車載機20へのDLの路車間通信用に時分割多重 され、これに続く斜線部で示す領域には#0,#1, …,#mの車車間通信用のバースト(タイムスロ ト:TS)が時分割多重され、さらに、これに続 領域には、レンジング信号及び少なくとも1 つのバーストが車載機20から路側機10へのULの 路車間通信用に時分割多重される。なお、車 車間通信用の領域(車車間領域)はWiMAX規格に けるDLサブフレームのDLバーストの送信期間 相当しており、ULの路車間通信用の領域は 規格におけるULバーストの送信期間に相当し ている。

 ここで、プリアンブル信号は、フレーム 期情報が挿入される領域(フィールド)であ 、FCHは、バースト(burst)の変調方式(QPSK,16QAM,6 4QAM等)や符号化率等に関する情報(バーストプ ロファイル)が挿入される領域である。また MAP情報には、車載機20が路車間及び車車間通 信に使用する無線リソース、即ち、周波数と 時間とで規定される通信領域(バースト)の割 情報、無線フレームにおける当該バースト 配置位置(バースト位置)、バーストの大き (バーストサイズ)等の情報が含まれている。 なお、前記バースト位置は、無線フレームの 先頭シンボルからのシンボルオフセット及び サブチャネルオフセットで指定することがで き、前記バーストサイズは、シンボル数及び サブチャネル数で指定することができる。

 したがって、車載機20は、上記プリアン ル信号(以下、単に「プリアンブル」ともい )を検出することで無線フレームの同期を確 立し、DL_MAPで指定されたDLの路車間通信領域 FCHで指定された変調方式、符号化率等に対 する復調方式、復号化率で復調、復号処理 ることで路側機10からのDLバースト(ブロー キャスト信号)を受信処理することができ、 た、DL_MAPで指定された車車間通信領域(TS#i(i =0~m))を用いて他車載機20との通信を行なうこ ができ、さらに、UL_MAPで指定された通信領 で通信領域の割り当てを要求するリクエス 信号(レンジング信号)や各種情報を路側機10 へ送信処理することができる。

 以下、上記無線フレームを用いる場合の 域路側機10B及び車載機20の詳細構成につい 説明する。

 (路側機詳細構成)
 図6は広域路側機10Bの詳細構成を示すブロッ ク図で、この図6に示す広域路側機10Bは、前 物理レイヤ処理部13の送信機能として、例え ば、プリアンブル生成部131、ブロードキャス ト生成部132、DLバースト生成部133、変調部134 多重処理部135及びIFFT部136をそなえ、受信機 能として、FFT部137、レンジング受信処理部138 及びULバースト受信処理部139をそなえて構成 れる。

 ここで、送信機能において、プリアンブ 生成部131は、前記無線フレームの先頭領域 送信されるプリアンブル信号を生成する機 を具備するものであり、ブロードキャスト 成部132は、MAC処理部12からの指示に従って DL_MAP,UL_MAP及びFCH等のブロードキャスト信号 生成する機能を具備するものであり、DLバ スト生成部133は、MAC処理された送信データ 含むDLバーストを生成する機能を具備するも のである。

 また、変調部134は、MAC処理部12からの指 に従った変調方式(QPSKや16QAM、64QAMなど)で前 各生成部131,132,133からの各信号を変調(IQマ ピング)する機能を具備するものであり、多 処理部135は、当該変調部134からの変調信号 、路車間通信用の送信領域に多重(直交周波 数多重)する機能を具備するものであり、IFFT 136は、当該多重処理部135からの多重信号をI FFT処理して時間領域の信号に変換するもので ある。

 一方、受信機能において、FFT部137は、RF 14からのベースバンド信号をFFT処理して周波 数領域の信号に変換するものであり、レンジ ング受信処理部138は、当該FFT部137からの周波 数領域信号の中から無線リソース(通信領域) 割り当て要求であるレンジング信号成分を 出して同期確立処理を行なう機能を具備す ものであり、ULバースト受信処理部139は、 ンジング受信処理部138による同期確立後に FFT部137からの周波数領域信号の中から前記UL _MAPで指定した領域(路車間通信領域)のULバー ト成分を検出して受信処理する機能を具備 るものである。

 (車載機詳細構成)
 一方、図7は車載機20の詳細構成を示すブロ ク図で、この図7に示す車載機20は、前記物 レイヤ処理部23の送信機能として、例えば レンジング生成部231と、ULバースト生成部232 と、DLバースト生成部233と、変調部234と、多 処理部235と、IFFT部236とをそなえ、受信機能 として、例えば、FFT部237と、プリアンブル受 信処理部238と、ブロードキャスト受信処理部 239と、DLバースト受信処理部240とをそなえて 成される。

 ここで、送信機能において、レンジング 成部231は、広域路側機10Bへのレンジング信 を生成する機能を具備するものであり、UL ースト生成部232は、路車間通信用にMAC処理 れた送信データを含むULバーストを生成する 機能を具備するものであり、DLバースト生成 233は、車車間通信用にMAC処理された送信デ タ(自車両情報)を含むDLバーストを生成する 機能を具備するものである。

 変調部234は、MAC処理部22からの指示に従 た変調方式(QPSKや16QAM、64QAMなど)で前記各生 部からの各信号を変調(IQマッピング)する機 能を具備するものであり、多重処理部235は、 当該変調部234からの変調信号を、広域路側機 10BからDL_MAPで割り当てられた通信領域(路車 通信用の送信領域及び車車間通信用の送信 域)に多重(直交周波数多重)する機能を具備 るものであり、IFFT部236は、当該多重処理部2 35からの多重信号をIFFT処理して時間領域の信 号に変換するものである。

 つまり、レンジング生成部231、変調部234 多重処理部235、IFFT部236、RF部24及びアンテ 25から成るブロックは、路側機10へ無線リソ ス(通信領域)の割り当て要求を送信する送 手段として機能する。

 一方、受信機能において、FFT部237は、RF 24からのベースバンド信号をFFT処理して周波 数領域の信号に変換するものであり、プリア ンブル受信処理部238は、当該FFT部237からの周 波数領域信号の中からプリアンブル信号成分 を検出して同期確立処理を行なう機能を具備 するものである。

 また、ブロードキャスト受信処理部239は プリアンブル受信処理部238による同期確立 に、FFT部237からの周波数領域信号の中から 記ブロードキャスト信号成分を検出して受 処理する機能を具備するものであり、DLバ スト受信処理部240は、前記同期確立後に、FF T部237からの周波数領域信号の中から前記DL_MA Pで指定された領域(路車間通信用の受信領域 び他車載機20との車車間通信用の受信領域) DLバースト成分を検出して受信処理する機 を具備するものである。

 (路車間通信及び車車間通信動作)
 以下、上述のごとく構成された無線通信シ テムにおける路車間通信及び車車間通信動 について、図8に示すシーケンス図を参照し ながら説明する。

 即ち、広域路側機10Bは、図4に示した無線 フレームフォーマットで定期的にプリアンブ ル信号を送信し(ステップS101)、車載機20は、 該プリアンブル信号を受信すると、その受 タイミングで無線フレームの同期を確立す (ステップS102)。同期確立後、車載機20は、 域路側機10Bに対してレンジング信号を送信 る(ステップS103)。

 広域路側機10Bは、当該レンジング信号を 信することで車載機20の存在を認識し、路 間通信用のUL及びDLの通信領域(路車間通信領 域)と、車車間通信用のDLの通信領域(車車間 信領域)との割り当て処理を実行し(ステップ S104)、割り当てた通信領域をブロードキャス 信号(DL及びULの路車間通信領域はDL_MAP及びUL _MAP、車車間通信領域はDL_MAP)にて通知する(ス テップS105,S106)。

 車載機20は、当該ブロードキャスト信号 受信することで、前記路車間通信領域と、 車載機20に割り当てられた車車間通信領域( 車載機送信領域)と、他車載機20に割り当て れている車車間通信領域(他車載機送信領域) とを認識することができる(ステップS107,S108)

 そして、車載機20は、応答信号を生成しUL バーストにて路側機に通知し(ステップS108)、 広域路側機10Bは、当該ULバーストを受信する とにより路車間通信及び車車間通信の領域 当が成功したことを確認する。

 その後、広域路側機10Bは、車載機20への 別信号を認識すれば(ステップS109)、当該個 信号をDLバーストにて送信し(ステップS110)、 車載機20は、当該DLバーストを受信処理する とにより個別信号を認識する(ステップS111)

 また、各車載機20は、適宜、自車両情報( 信パケット)を生成し、認識した(割り当て れた)自車載機送信領域(TS)にて自車両情報を 送信する(ステップS112,S114)。その一方で、各 載機20は、自車載機送信領域以外の車車間 信領域(TS)にて、他車載機20が送信した車両 報(パケット)を受信する(ステップS113,S115)。

 以上のように、本例によれば、OFDMA方式 ベースとして、路側機10が、路車間通信用の 無線リソース(路車間通信領域)と、車車間通 用の無線リソース(車車間通信領域)との割 当てを集中的に行ない、車載機20は、その割 り当てに従って、路側機10及び他車載機20と 通信を行なうので、周波数利用効率の高い 車間通信及び車車間通信を、「隠れ端末問 」を回避しつつ実現することができる。

 したがって、お互いの車の位置関係、進 方向、速度等の情報を車車間通信により確 に取得して、出会い頭衝突、右折衝突等の 険度を事前にドライバーに伝えることが可 なITSシステムを実現することが可能となる

 特に、本例のようにOFDMA方式における周 数と時間とで規定される通信領域を路車間 信及び車車間通信に割り当てることで、大 量でフレキシブルな無線リソースの割り当 を実現することができるので、無線リソー の利用効率を向上することができる。

 (A2)第2態様
 次に、図10は、広域路側機10Bの通信エリア(# A)内に、複数(4つ)の中・狭域路側機10Nが互い 通信エリア(#B,#C)が重なった状態あるいは重 ならない状態で存在する様子を示している。 ただし、中・狭域路側機10Nと車載機20との路 間通信はDL(ブロードキャスト通信)のみとす る。

 この場合、通信エリアの重なる中・狭域 側機10Nに対して路車間通信用に同じ周波数 割り当てると混信が発生するので、通信エ アの重ならない中・狭域路側機10Nどうしを ループ化し、異なるグループには異なる周 数を割り当て、同じグループには同じ周波 の割り当てを許容する。

 即ち、図10に示す場合であれば、通信エ アの重ならない各中・狭域路側機10Nを同じ ループ(路側機グループ)#B,#Cとして、例えば 9に示すように、図4に示した無線フレーム サブチャネル周波数を3つのサブチャネルグ ープ#A,#B,#Cに分割し、サブチャネルグルー #Aは広域路側機10BのDLの路車間通信のうちプ アンブル信号,FCH及びDL/UL_MAPの送信用に割り 当て、残りの2つのサブチャネルグループ#B,#C は、それぞれ、前記路側機グループ#B,#CのDL 路車間通信のうちプリアンブル信号,FCH及びD L/UL_MAPの送信用に割り当てる。また、広域路 機10B、第1路側機グループ#A、第2路側機グル ープ#Bの各DLの路車間通信のうちDLバーストに ついては、DLバースト#A,#B,#Cを時分割多重し 所定のタイミングに送信タイミングを決め おく。なお、その他の通信領域については 4と同一若しくは同様である。

 このような通信領域の割り当てを行なう とで、複数の路側機10と車載機20との間の階 層的な路車間通信を、混信の発生を防止しつ つ実現することが可能となる。

 (中・狭域路側機の構成)
 本例における中・狭域路側機10Nの詳細構成 図11に示す。この図11に示す中・狭域路側機 10Nは、前記物理レイヤ処理部13の送信機能と て、プリアンブル生成部131と、ブロードキ スト生成部132と、DLバースト生成部133と、 調部135と、IFFT部136とをそなえて構成される なお、本例では、中・狭域路側機10Nと車載 20との路車間通信はDL(ブロードキャスト通 )のみを前提とするので受信機能は不要であ 。もっとも、広域路側機10Bと同様の受信機 を具備していてもよい。

 ここで、プリアンブル生成部131は、前記 線フレームの先頭領域で送信されるプリア ブル信号を生成する機能を具備するもので り、ブロードキャスト生成部132は、MAC処理 12からの指示に従って、DL_MAP,UL_MAP及びFCH等 ブロードキャスト信号を生成する機能を具 するものであり、DLバースト生成部133は、MA C処理された送信データを含むDLバーストを生 成する機能を具備するものである。

 また、変調部134は、MAC処理部12からの指 に従った変調方式(QPSKや16QAM、64QAMなど)で前 各生成部131,132,133からの各信号を変調(IQマ ピング)する機能を具備するものであり、多 処理部135は、当該変調部134からの変調信号 、図9により上述した無線フレームの路車間 通信用の送信領域に多重(直交周波数多重)す 機能を具備するものであり、IFFT部136は、当 該多重処理部135からの多重信号をIFFT処理し 時間領域の信号に変換するものである。

 なお、広域路側機10B及び車載機20の構成 それぞれ図6及び図7により前述した構成と基 本的に同様である。ただし、広域路側機10Bは 、物理レイヤ処理部13の多重処理部135におい 、プリアンブル生成部131、ブロードキャス 生成部132及びDLバースト生成部133で生成さ た各信号を図9により上述した無線フレーム 路車間通信用の送信領域に多重化すること なる。

 (路車間通信及び車車間通信動作)
 以下、上述のごとく構成された第2態様の無 線通信システムにおける路車間通信及び車車 間通信動作について、図12に示すシーケンス を参照しながら説明する。

 即ち、広域路側機10Bは、図9に示した無線 フレームのサブチャネルグループ#Aを使用し 定期的にプリアンブル信号を送信し(ステッ プS121)、中・狭域路側機10Nは、図9に示した無 線フレームのサブチャネルグループ#B又は#C 用いてプリアンブル信号及びDL_MAPを送信す とともに、送信タイミング#B又は#CでDLバー トを送信する(ステップS122)。なお、中・狭 路側機10Nから送信するDL_MAPには、自路側機10 Nの図9におけるDLバースト#B又は#Cの割当情報 、広域路側機10BのDLバースト#Aの割当情報と 、ULの路車間通信用の通信領域の割当情報と 少なくとも含まれる。

 車載機20は、広域路側機10B又は中・狭域 側機10Nからのプリアンブル信号を受信、識 すると、その受信タイミングで無線フレー の同期を確立する(ステップS123,S124)。同期確 立後、車載機20は、中・狭域路側機10Nの通信 リア内に位置していれば、当該中・狭域路 機10Nから送信されたDLバーストを受信する とができ、当該DLバーストを認識すると(ス ップS125)、レンジング信号をULの路車間通信 の送信領域にて送信する(ステップS126)。

 当該レンジング信号を広域路側機10Bが受 すると、当該広域路側機10Bは、車載機20の 在を認識し、路車間通信用のUL及びDLの通信 域(路車間通信領域)の割り当て処理を実行 (ステップS127)、割り当てた通信領域をブロ ドキャスト信号(DL_MAP)にて通知する(ステッ S128,S129)。

 車載機20は、当該ブロードキャスト信号 受信することで、自車載機20に割り当てられ た車車間通信領域(自車載機送信領域)と、他 載機20に割り当てられている車車間通信領 (他車載機送信領域)とを認識することができ る(ステップS130)。

 そして、車載機20は、応答信号を生成しUL バーストにて広域路側機10Bに通知し(ステッ S131)、広域路側機10Bは、当該ULバーストを受 することにより車車間通信の領域割当が成 したことを確認する。

 その後、広域路側機10Bは、車載機20への 別信号を認識すれば(ステップS132)、当該個 信号をDLバーストにて送信し(ステップS133)、 車載機20は、当該DLバーストを受信処理する とにより個別信号を認識する(ステップS134)

 また、各車載機20は、適宜、自車両情報( 信パケット)を生成し、認識した(割り当て れた)自車載機送信領域(TS)にて自車両情報を 送信する(ステップS135,S137)。その一方で、各 載機20は、自車載機送信領域以外の車車間 信領域(TS)にて、他車載機20が送信した車両 報(パケット)を受信する(ステップS136,S138)。

 以上のように、本例によれば、階層的に あるいは、同一層で互いに通信エリアが重 する複数の路側機10に対して、サブチャネ 周波数を分割して路車間通信領域に割り当 ることができる(換言すれば、各路側機10の 車間通信領域を周波数分割多重する)ので、 複する通信エリアが混在しても、正常な路 間通信及び車車間通信を実現することが可 である。

 (A3)第3態様
 図10に示した通信エリア構成の場合、上述 た第2態様ではDLの路車間通信領域をサブチ ネル周波数方向に分割したが、例えば図13に 示すように、時間方向に分割してもよい。即 ち、図4に示した無線フレームの時間を3つの イムスロット(TS)#A,#B,#Cに分割し、TS#Aは広域 路側機10BのDLの路車間通信(プリアンブル信号 、FCH、DL/UL_MAP、DLバーストの送信)用に割り当 て、TS#Bは通信エリアの重ならない中・狭域 側機10Nのグループ#BのDLの路車間通信(プリア ンブル信号、FCH、DL/UL_MAP、DLバーストの送信) 用に割り当て、同様に、TS#Cは通信エリアの ならない中・狭域路側機10Nのグループ#CのDL 路車間通信(プリアンブル信号、FCH、DL/UL_MAP 、DLバーストの送信)用に割り当てるのである 。

 なお、その他の通信領域については図4と 同一若しくは同様である。また、広域路側機 10B、中・狭域路側機10N、車載機20の構成は、 域路側機10B、中・狭域路側機10Nの物理レイ 処理部13(多重処理部135)での多重化処理がそ れぞれ図13に示す無線フレームフォーマット 応じた処理となる以外、特に断らない限り 既述の構成と同一若しくは同様である。

 (路車間通信及び車車間通信動作)
 以下、第3態様の無線通信システムにおける 路車間通信及び車車間通信動作について、図 14に示すシーケンス図を参照しながら説明す 。

 即ち、広域路側機10Bは、図13に示した無 フレームのTS#Aを使用して定期的にプリアン ル信号を送信し(ステップS141)、車載機20は 広域路側機10Bの通信エリア内であるが中・ 域路側機10Nの通信エリア外に位置していれ 、当該プリアンブル信号を受信、識別する とができる(ステップS142)。そして、車載機20 は、受信プリアンブル信号に基づいて無線フ レームの同期を確立し(ステップS143)、レンジ ング信号をULの路車間通信用の送信領域にて 信する(ステップS144)。

 当該レンジング信号を広域路側機10Bが受 すると、当該広域路側機10Bは、路車間通信 のUL及びDLの通信領域(路車間通信領域)と、 車間通信用のDLの通信領域(車車間通信領域) との割り当て処理を実行し(ステップS145)、割 り当てた通信領域をブロードキャスト信号(DL 及びULの路車間通信領域はDL_MAP及びUL_MAP、車 間通信領域はDL_MAP)にて通知する(ステップS1 46,S147)。

 車載機20は、当該ブロードキャスト信号 受信することで、前記路車間通信領域と、 車載機20に割り当てられた車車間通信領域( 車載機送信領域)と、他車載機20に割り当て れている車車間通信領域(他車載機送信領域) とを認識することができる(ステップS148)。

 そして、車載機20は、応答信号を生成しUL バーストにて広域路側機10Bに通知し(ステッ S149)、広域路側機10Bは、当該ULバーストを受 することにより車車間通信の領域割当が成 したことを確認する。

 その後、広域路側機10Bは、車載機20への 別信号を認識すれば(ステップS150)、当該個 信号をDLバーストにて送信し(ステップS151)、 車載機20は、当該DLバーストを受信処理する とにより個別信号を認識する(ステップS152)

 また、各車載機20は、適宜、自車両情報( 信パケット)を生成し、認識した(割り当て れた)自車載機送信領域(TS)にて当該パケット (自車両情報)を送信する(ステップS153,S155)。 の一方で、各車載機20は、自車載機送信領域 以外の車車間通信領域(TS)にて、他車載機20が 送信した車両情報(パケット)を受信する(ステ ップS154,S156)。

 一方、中・狭域路側機10Nは、図13に示し 無線フレームのTS#B又は#Cを使用して定期的 プリアンブル信号、DL_MAP及びDLバーストを送 信しており(ステップS157)、これらの各信号は 当該中・狭域路側機10Nの通信エリア内に位置 する車載機20にて受信される。

 即ち、車載機20は、中・狭域路側機10Nの 信エリア内においてプリアンブル信号を受 、識別すると(ステップS158)、当該プリアン ル信号に基づいて無線フレームの同期を確 し(ステップS159)、その後に受信されるDL_MAP より当該中・狭域路側機10NとのDLの路車間通 信領域(DLバースト)と車車間通信領域とを認 することができ、DLバーストを受信、認識す ることができる(ステップS160)。

 以上のように、本例によれば、階層的に あるいは、同一層で互いに通信エリアが重 する複数の路側機10に対して、サブチャネ 周波数を分割することなく、路車間通信領 を時分割して割り当てることができる(換言 れば、各路側機10の路車間通信領域を時分 多重する)ので、DLの路車間通信(特に、プリ ンブルやFCH、DL/UL_MAP等のブロードキャスト 号)の周波数を各路側機10に共通化して車載 20での同期確立や領域認識に必要な情報種 を増加させることなく、第2態様と同等の路 間通信及び車車間通信を実現することが可 となる。

 (A4)第4態様の説明
 図16は、複数(3つ)の広域路側機10Bの通信エ ア(広域エリア)が互いに重なった状態で存在 する場合を示している。この場合は、各広域 路側機10Bの通信エリアを複数(例えば3つ)のセ クタ#0,#1,#2に分割し、通信エリアが重ならな セクタ#i(i=0,1,2)どうしを同じセクタグルー #iとし、当該セクタグループ#i単位で異なる 波数を路車間通信に割り当てる。

 即ち、例えば図15に示すように、前記無 フレームのサブチャネル周波数を前記セク グループ#i別に分割(グループ化)してDL及びUL の路車間通信に割り当てるのである。ただし 、車車間通信の通信領域(TS)については、す てのサブチャネル周波数を使用して各広域 側機10Bに共通に時分割多重するフォーマッ とする。

 なお、本例においても、広域路側機10B、 ・狭域路側機10N、車載機20の構成は、広域 側機10B、中・狭域路側機10Nの物理レイヤ処 部13(多重処理部135)での多重化処理がそれぞ 図13に示す無線フレームフォーマットに応 た処理となる以外、特に断らない限り、既 の構成と同一若しくは同様である。

 (路車間通信及び車車間通信動作)
 以下、第4態様の無線通信システムにおける 路車間通信及び車車間通信動作について、図 17に示すシーケンス図を参照しながら説明す 。

 即ち、各広域路側機10Bは、それぞれ、図1 5に示した無線フレームのサブチャネルグル プ#iを使用して定期的にプリアンブル信号を 送信する(ステップS161)。車載機20は、各広域 側機10Bの通信エリアが重なる位置に存在す 場合、複数のプリアンブル信号を受信する とになるが、例えば、それぞれのレプリカ 号との相関演算結果が最も高い信号を識別( 検出)して(ステップS162)、識別したプリアン ル信号を基準に無線フレームの同期を確立 る(ステップS163)。

 同期確立後、車載機20は、レンジング信 を、前記受信プリアンブル信号のサブチャ ル周波数の属するサブチャネルグループ#iの ULの路車間通信用の送信領域にて送信する(ス テップS164)。

 当該レンジング信号をそのサブチャネル ループ#iに対応する広域路側機10Bが受信す と、当該広域路側機10Bは、車載機20の存在を 認識し、路車間通信用のUL及びDLの通信領域(U Lバースト及びDLバースト)、及び、車車間通 用の通信領域(TS)の割り当て処理を実行し(ス テップS165)、割り当てた通信領域をブロード ャスト信号(DL_MAP)にて通知する(ステップS166 ,S167)。その際、各広域路側機10Bは、互いに所 望のネットワークにより相互に通信可能に接 続されて、車車間通信用のTSの使用状況(空き TS)を共通に認識していて、空きTSを車車間通 に使用可能として前記割り当て処理を実行 る。

 車載機20は、当該ブロードキャスト信号 受信することで、自車載機20に割り当てられ たUL及びDLの路車間通信領域(ULバースト及びDL バースト)と、車車間通信領域(自車載機送信 域:TS)と、他車載機20に割り当てられている 車間通信領域(他車載機送信領域:TS)とを認 することができる(ステップS168)。

 そして、車載機20は、応答信号を生成し 記認識したULバーストにて広域路側機10Bに通 知し(ステップS169)、広域路側機10Bは、当該UL ーストを受信することにより車車間通信の 域割当が成功したことを確認する。

 その後、広域路側機10Bは、車載機20への 別信号を認識すれば(ステップS170)、当該個 信号を前記割り当てたDLバーストにて送信し (ステップS171)、車載機20は、当該DLバースト 受信処理することにより個別信号を認識す (ステップS172)。

 また、各車載機20は、適宜、自車両情報( 信パケット)を生成し、認識した(割り当て れた)自車載機送信領域(TS)にて自車両情報を 送信する(ステップS173,S175)。その一方で、各 載機20は、自車載機送信領域以外の車車間 信領域(TS)にて、他車載機20が送信した車両 報(パケット)を受信する(ステップS174,S176)。

 以上のように、本例によれば、路側機10B 通信エリア(広域エリア)を複数のセクタに 割し、通信エリアが重複するセクタでの路 間通信には異なるサブチャネル周波数を割 当てる(換言すれば、DL及びULの路車間通信領 域を、複数の路側機10Bの通信エリアをそれぞ れ複数のセクタに分割したときの他の路側機 10Bとの重複セクタに対して周波数分割多重す る)ので、広域エリアが重複するエリアでの 信衝突を回避することが可能となる。

 (A5)第5態様の説明
 図19は複数(3つ)の広域路側機10Bの通信エリ (広域エリア)が互いに重なった状態で存在す るとともに、少なくともいずれかの広域路側 機10Bの広域エリア内に複数(3つ)の中・狭域路 側機10Nの通信エリア(中・狭域エリア)が互い 重なった状態あるいは重ならない状態で存 する様子を示している。この場合は、広域 リア同士の重なりによるセクタ化と中・狭 エリア同士の重なりを考慮して混信が発生 ないように通信領域の割り当てを行なう必 がある。ここで、サブチャネル周波数を分 することを考えた場合、3セグメントよりも 大きい数に分割する必要がある。

 そこで、例えば図18に示すように、シス ム周波数帯域を2分割し、第1の周波数帯域の サブチャネル周波数を広域エリア用として図 15と同様にセクタ#0,#1,#2別に分割して割り当 、第2の周波数帯域のサブチャネル周波数を ・狭域エリア用として中・狭域路側機10N(#0, #1,#2)別に分割して割り当てる(つまり、シス ム周波数帯域を合計6セグメントに分割して り当てる)こととする。

 ただし、本例においても、中・狭域路側 10Nと車載機20との路車間通信はDL(ブロード ャスト通信)のみを前提とすれば、中・狭域 リア用の第2周波数帯域におけるULの路車間 信領域(車載機20のレンジング信号及びULバ ストの送信領域)の割り当ては不要である。

 このように、システム周波数帯域を広域 リア用と中・狭域エリア用とに2分割し、広 域エリア用の分割帯域をさらに3つのセクタ 位に3分割するとともに、中・狭域エリア用 分割帯域をさらに3つの中・狭域エリア用に 3分割(つまり、システム周波数帯域を合計6セ グメントに分割)して、各路側機10の路車間通 信に割り当てる(換言すれば、DLの路車間通信 領域が、各路側機10Bのセクタ単位で周波数分 割多重されるとともに、各路側機10Bの通信エ リア内に位置し互いに通信エリアの重複する 他の複数路側機10Nに対して周波数分割多重さ れている)ことで、複数路側機10Bの広域エリ が重複するとともに、当該広域エリア内に いて複数路側機10Nの通信エリアが重複する 合においても、正常な路車間通信及び車車 通信が可能となる。

 なお、中・狭域エリア用のDLの路車間通 領域については、例えば図20に示すように、 各中・狭域路側機10N別にTS#0,#1,#2を割り当て 時分割多重することとしてもよい。このよ に、中・狭域路側機10Nへの割り当てをTSの時 分割多重とすることにより、図18の場合のよ にシステム周波数帯域を分割(細分化)する 要がなくなる。

 したがって、DLの路車間通信(特に、プリ ンブルやFCH、DL/UL_MAP等のブロードキャスト 号)の周波数を各路側機10に共通化して車載 20での同期確立や領域認識に必要な情報種 を増加させることなく、図18の場合と同等の 路車間通信及び車車間通信を実現することが 可能となる。

 なお、図18及び図20に示すいずれの無線フ レームフォーマットの場合でも、広域路側機 10B、中・狭域路側機10N、車載機20の構成は、 域路側機10B、中・狭域路側機10Nの物理レイ 処理部13(多重処理部135)での多重化処理がそ れぞれ図18又は図20に示す無線フレームフォ マットに応じた処理となる以外、基本的に 述の構成と同一若しくは同様である。

 〔2〕第2実施形態の説明
 (概要説明)
 上述した第1実施形態では、路車間及び車車 間の各通信に使用する無線リソース(通信領 )の割り当てを中心に説明したが、以降の第2 実施形態では、車車間通信の無線リソース割 り当てを中心に説明する。

 図21は本発明の第2実施形態に係る無線通 システムとしてのITSの構成を示すブロック で、この図21に示すシステムも、路側機(BS)1 0と、当該路側機10の通信エリア内において当 該路側機10と通信可能な複数(図21では3台)の 載機(MS)20とをそなえて構成され、各車載機20 は、路側機10から割り当てられる無線リソー (通信領域)を用いて、路側機10との路車間通 信及び他車載機20との車車間通信を行なえる うになっている。つまり、路側機10は、各 載機20との路車間通信及び車載機20どうしの 車間通信に用いる無線リソースを集中的に 理する。ただし、図21では、路車間は双方 の個別通信、車車間は片方向の放送(ブロー キャスト)型通信を行なえる様子を示してい る。

 図22に、上記システムにおける路車間通 及び車車間通信の通信シーケンスの一例を す。この図22に示すように、路側機10は、各 載機20に向けてパイロット信号やプリアン ル信号等の既知信号を自身の通信エリアに いて送信(ブロードキャスト)し(ステップS201) 、各車載機20は、当該既知信号の受信を検出 ることで、それぞれ同期確立を行なう(ステ ップS202)。

 同期確立後、各車載機20は、路側機10に対 して、路車間通信及び車車間通信に用いるべ き無線リソース(通信領域)の割り当てを要求 るリクエスト信号を所定の通信領域にて送 する(ステップS203)。ここで、無線リソース は、OFDMA方式であれば周波数(サブチャネル 波数)及び時間(シンボル時間)で規定される 信領域(バースト)、CDMA方式であればチャネ イゼーションコード、TDMA方式であれば時間 (タイムスロット)、FDMA方式であれば周波数( ャネル)が含まれる。

 当該リクエスト信号を受信した路側機10 、車載機20とのDL及びULの路車間通信に割り てる無線リソースと、車車間通信に割り当 る無線リソースとを決定し(ステップS204,S205) 、当該無線リソースの割当情報を前記DLの路 間通信に割り当てた無線リソースを使用し 車載機20へ通知(ブロードキャスト)する(ス ップS206)。

 車載機20は、当該通知を受けることによ 、UL及びDLの路車間通信に使用すべき無線リ ースと、車車間通信に使用すべき無線リソ ス(自車載機20が送信に使用する無線リソー 及び他車載機20が送信に使用する無線リソ ス)とを認識し(ステップS207)、その旨を応答 号により路側機10に通知する(ステップS208)

 その後、路側機10は、車載機20への個別信 号があれば当該信号をDLの路車間通信に割り てた無線リソースを使用して該当車載機20 送信し(ステップS209)、これとは独立して、 車載機20は、認識した車車間通信のための無 線リソースを使用して自車載機20の情報(車両 情報)を送信しあって(ステップS210,S212)、他車 載機20からの車両情報を受信することにより 他車載機20の車両情報を認識する(ステップS 211,S213)。

 このように、路側機10が路車間通信及び 車間通信にそれぞれ割り当てる無線リソー (通信領域)を集中的に管理することで、路車 間通信は勿論のこと、車載機20どうしの通信 突(既述の「隠れ端末問題」)をも確実に回 することが可能である。したがって、お互 の車の位置関係、進行方向、速度等の情報 車車間通信により確実に取得して、出会い 衝突、右折衝突等の危険度を事前にドライ ーに伝えることが可能なITSシステムを実現 ることが可能となる。

 (B1)OFDMA方式をベースとする場合
 図23に、上記ITSにおける路車間通信及び車 間通信に用いる無線フレームフォーマット 一例を示す。この図23に示す無線フレームは 、図4にて既述のWiMAX規格に準拠した無線フレ ーム(OFDMAフレーム)と同じフォーマットを有 ており、路車間通信及び車車間の各通信に いる通信領域、即ち、周波数(サブチャネル 波数)と時間(シンボル時間)とで規定される ースト(無線リソース)を時間(シンボル時間) 方向に分割した様子を示している。

 以下、当該OFDMAに準拠した無線フレーム ォーマットを前提とした前記無線通信シス ムにおける路側機10及び車載機20に必要な機 について説明する。

 図24は路側機10の要部の構成に着目した機 能ブロック図であり、図25は車載機20の要部 構成に着目した機能ブロック図である。

 (路側機の構成)
 本第2実施形態においても、図24に示す路側 10は、図6に示した構成と同じく、例えば、 載機管理部11と、MAC処理部12と、物理レイヤ (PHY)処理部13と、無線(RF)部14と、アンテナ15と をそなえて構成される。ただし、GPSアンテナ 16及びGPSレシーバ17の図示は省略している。

 即ち、車載機管理部11は、例えば、上位 ットワークとの接続インタフェース機能と 車載機20の存在(位置)を管理する機能と、車 機20が無線フレームのどの通信領域(無線リ ース)を使用するかを判断してMAC処理部12に 知する機能とを具備するものである。

 MAC処理部12は、WiMAX規格準拠のMACレイヤの 信号処理機能を具備するもので、本例では、 前記リクエスト信号であるレンジング(Ranging) 信号を基に車載機20の存在を認識して車載機 理部11へ通知する機能と、車載機管理部11か らの情報についてWiMAX規格に準拠したMAC処理 行なう機能とを具備するものである。

 つまり、本例においても、車載機管理部1 1及びMAC処理部12は、車載機20から無線リソー (通信領域)の割り当て要求(レンジング信号) を受信すると、車載機20との間の路車間通信 域(路車間リソース)、及び、車車間通信領 (車車間リソース)をそれぞれ割り当てる無線 リソース割当手段として機能する。

 物理レイヤ処理部13は、WiMAX規格で規定さ れた送受信機能を具備するもので、送信機能 として、本例の場合も、例えば、プリアンブ ル生成部131、ブロードキャスト生成部132、DL ースト生成部133、変調部134、多重処理部135 びIFFT部136をそなえ、受信機能として、FFT部 137、レンジング受信処理部138及びULバースト 信処理部139をそなえて構成される。

 ここで、送信機能において、プリアンブ 生成部131は、前記OFDMAの無線フレームの先 領域で送信されるプリアンブル信号を生成 る機能を具備するものであり、ブロードキ スト生成部132は、MAC処理部12からの指示に従 って、DL_MAP,UL_MAP及びフレームコントロール ッダ(FCH)等のブロードキャスト信号を生成す る機能を具備するものであり、DLバースト生 部133は、MAC処理された送信データからDLバ ストを生成する機能を具備するものである

 また、変調部134は、MAC処理部12からの指 に従った変調方式(QPSKや16QAM、64QAMなど)で前 各生成部131,132,133からの各信号を変調(IQマ ピング)する機能を具備するものであり、多 処理部135は、当該変調部134からの変調信号 、周波数(サブチャネル周波数)及び時間(シ ボル時間)で規定される路車間通信用の送信 領域に多重(直交周波数多重)する機能を具備 るものであり、IFFT部136は、当該多重処理部 135からの多重信号をIFFT処理して時間領域の 号に変換するものである。

 一方、受信機能において、FFT部137は、RF 14からのベースバンド信号をFFT処理して周波 数領域の信号に変換するものであり、レンジ ング受信処理部138は、当該FFT部137からの周波 数領域信号の中から車載機20からのレンジン 信号成分を検出して当該車載機20とのULの同 期確立処理を行なう機能を具備するものであ り、ULバースト受信処理部139は、レンジング 信処理部138による同期確立後に、FFT部137か の周波数領域信号の中から前記UL_MAPで指定 たULの路車間通信領域(ULバースト)成分を検 して受信処理する機能を具備するものであ 。

 RF部14は、物理レイヤ処理部13(IFFT部136)か の信号(ディジタルベースバンド信号)につ て、DA変換やRF信号への周波数変換(アップコ ンバート)、所要送信電力への増幅などを含 所要の無線送信処理を施して、アンテナ15か ら車載機20に向けて送信する機能と、当該ア テナ15で受信された車載機20からのRF信号に いて、低雑音増幅やベースバンド信号への 波数変換(ダウンコンバート)、AD変換などを 含む所要の無線受信処理を施して、物理レイ ヤ処理部23(FFT部237)へ出力する機能とを具備 るものである。

 つまり、上記の物理レイヤ処理部13及びRF 部14は、前記車載機管理部11及びMAC処理部12に より割り当てられた無線リソース(路車間通 領域及び車車間通信領域)の割当情報をブロ ドキャスト信号(UL/DL_MAP)により車載機20へ送 信する送信手段として機能する。

 (車載機の構成)
 一方、図25に示す車載機20は、図7に示した 成と同じく、例えば、車載機外部インタフ ース部21と、MAC処理部22と、物理レイヤ処理 23と、RF部24と、アンテナ25とをそなえて構 される。

 即ち、車載機外部インタフェース部21は 歩行者、車両等、無線端末を搭載する状況 もよるが、車両(車載機)の場合、速度情報等 の車両情報を車載機外部から受信し、MAC処理 部22へ通知する機能と、MAC処理部22から通知 れた他車両の車両情報を車載機外部(例えば ーナビゲーションシステム等の車載機器)に 通知する機能とを具備するものである。

 MAC処理部は、WiMAX規格準拠のMACレイヤの 号処理機能を具備するもので、本例でも、 ロードキャスト信号から自車載機の通信(送 信)領域を認識し物理レイヤ処理部23に通知 る機能と、車車間通信用にMAC処理された信 (自車両情報)の送信処理機能と、路側機か の受信DL_MAPを基に車車間通信用に他車載機 割り当てられている送信領域(TS)を認識する 能とを具備するものである。

 物理レイヤ処理部23は、WiMAX規格準拠の物 理レイヤの信号処理機能を具備するもので、 図25中に示すように、送信機能として、例え 、レンジング生成部231と、ULバースト生成 232と、DLバースト生成部233と、変調部234と、 多重処理部235と、IFFT部236とをそなえ、受信 能として、例えば、FFT部237と、プリアンブ 受信処理部238と、ブロードキャスト受信処 部239と、DLバースト受信処理部240とをそなえ て構成される。

 ここで、送信機能において、レンジング 成部231は、路側機10への前記リクエスト信 であるレンジング信号を生成する機能を具 するものであり、ULバースト生成部232は、路 車間通信用にMAC処理された送信情報を含むUL ーストを生成する機能を具備するものであ 、DLバースト生成部233は、車車間通信用にMA C処理された送信情報(自車両情報)を含むDLバ ストを生成する機能を具備するものである

 変調部234は、MAC処理部22からの指示に従 た変調方式(QPSKや16QAM、64QAMなど)で前記各生 部からの各信号を変調(IQマッピング)する機 能を具備するものであり、多重処理部235は、 当該変調部234からの変調信号を、路側機10か 割り当てられた通信領域(路車間通信用の送 信領域(ULバースト)及び車車間通信用の送信 域(TS))に多重(直交周波数多重)する機能を具 するものであり、IFFT部237は、当該多重処理 部235からの多重信号をIFFT処理して時間領域 信号に変換するものである。

 一方、受信機能において、FFT部237は、RF 24からのベースバンド信号をFFT処理して周波 数領域の信号に変換するものであり、プリア ンブル受信処理部238は、当該FFT部237からの周 波数領域信号の中からプリアンブル信号成分 を検出して無線フレームの同期確立処理を行 なう機能を具備するものである。

 また、ブロードキャスト受信処理部239は プリアンブル受信処理部238による同期確立 に、FFT部237からの周波数領域信号の中から 記ブロードキャスト信号成分を検出して受 処理する機能を具備するものであり、DLバ スト受信処理部240は、前記同期確立後に、FF T部237からの周波数領域信号の中から前記DL_MA Pで指定された領域(路車間通信用の受信領域( DLバースト)及び他車載機20との車車間通信用 受信領域(TS))の成分を検出して受信処理す 機能を具備するものである。

 RF部24は、物理レイヤ処理部23(IFFT部236)か の信号(ディジタルベースバンド信号)につ て、DA変換やRF信号への周波数変換(アップコ ンバート)、所要送信電力への増幅などを含 所要の無線送信処理を施して、アンテナ25か ら路側機10又は他車載機20に向けて送信する 能と、アンテナ25で受信された路側機10又は 車載機20からのRF信号について、低雑音増幅 やベースバンド信号への周波数変換(ダウン ンバート)、AD変換などを含む所要の無線受 処理を施して、物理レイヤ処理部23(FFT部237) 出力する機能とを具備するものである。

 つまり、上記のRF部24及び物理レイヤ処理 部23は、前記割り当て要求(レンジング信号) 対して路側機10で割り当てられた、路車間通 信用の無線リソース(路車間リソース)、及び 車車間通信用の無線リソース(車車間リソー ス)の割当情報が含まれるブロードキャスト 号を受信する割当情報受信手段として機能 、MAC処理部22は、当該割当情報により識別さ れる路車間リソースを使用して路側機10との 車間通信を行ない、当該割当情報により識 される車車間リソースを使用して他車載機2 0との車車間通信を行なう通信制御手段とし の機能を具備している。

 (路車間通信及び車車間通信動作)
 以下、上述のごとく構成された本実施形態 無線通信システムにおける路車間通信及び 車間通信の動作を、図26に示すシーケンス を参照しながら説明する。

 即ち、路側機10は、図23に示した無線フレ ームフォーマットで定期的にプリアンブル信 号を送信し(ステップS221)、車載機20は、当該 リアンブル信号を受信すると、その受信タ ミングで無線フレームの同期を確立する(ス テップS222)。同期確立後、車載機20は、路側 10に対して所定の送信領域(レンジング領域) てレンジング信号を送信する(ステップS223)

 路側機10は、当該レンジング信号を受信 ることで車載機20の存在を認識し、路車間通 信用のUL及びDLの路車間通信領域と、車車間 信領域(TS)との割り当て処理を実行し(ステッ プS224)、割り当てた通信領域をブロードキャ ト信号(路車間通信領域はDL_MAP及びUL_MAP、車 車間通信領域はDL_MAP)にて通知する(ステップS 225,S226)。

 車載機20は、当該ブロードキャスト信号 受信することで、前記路車間通信領域と、 車載機20に割り当てられた車車間通信領域( 車載機送信領域)と、他車載機20に割り当て れた車車間通信領域(他車載機送信領域)とを 認識することができる(ステップS227,S228)。

 その後、路側機10は、車載機20へ送信した い報知情報等があれば前記割り当てたDLバー トにて送信し(ステップS229)、車載機20は、 該DLバーストを受信することにより当該報知 情報等を認識する(ステップS230)。そして、車 載機20は、応答信号を生成し前記割り当てら たULバーストにて路側機10に通知し(ステッ S231,S232)、路側機10は、当該ULバーストを受信 することにより路車間通信及び車車間通信の 領域割当が成功したことを確認する(ステッ S233)。

 そして、各車載機20は、適宜、自車両情 を生成し(ステップS234,S237)、認識した(割り てられた)自車載機送信領域(TS)にて自車両情 報を送信する(ステップS235,S238)。また、各車 機20は、自車載機送信領域(TS)以外の車車間 信領域(TS)について、前記ブロードキャスト 信号により通知されている他車載機送信領域 (TS)のみを受信する、あるいは、すべての他 載機送信領域(TS)を常時受信することで、他 載機20が送信した車両情報を受信して認識 る(ステップS236,S239)。

 以上のように、本例においても、OFDMA方 をベースとして、路側機10が、路車間通信用 の無線リソース(路車間通信領域)と、車車間 信用の無線リソース(車車間通信領域)との り当てを集中的に行ない、車載機20は、その 割り当てに従って、路側機10及び他車載機20 の通信を行なうので、周波数利用効率の高 路車間通信及び車車間通信を、「隠れ端末 題」を回避しつつ実現することができ、第1 施形態と同様の効果ないし利点を得ること できる。

 (B2)CDMA方式をベースとする場合
 上述した無線通信システムは、CDMA方式をベ ースとして実現することもできる。この場合 、前記の路車間通信及び車車間通信に対する 無線リソースの割り当ては、CDMA規格準拠の 号分割多重による割り当てとなる。即ち、 えば図27に示すように、拡散率SF=256、コード 多重数=256の場合、チャネライゼーションコ ド(以下、単に「コード」という)#0は同期チ ネル(止まり木チャネル)、コード#1~#15は路 間通信用の共通チャネル、コード#16~#255は路 車間及び車車間通信用の個別チャネルとして 割り当てることができる。

 本例の場合の路側機10の要部構成を図28に 、車載機20の要部構成を図29にそれぞれ示す

 (路側機の構成)
 図28に示す路側機10も、例えば、車載機管理 部11と、MAC処理部12と、物理レイヤ(PHY)処理部 13と、RF部14と、アンテナ15とをそなえて構成 れる。

 ここで、本例の車載機管理部11は、上位 ットワークとの接続インタフェース機能と 車載機20の存在を管理する機能と、車載機20 どのコード#i(i=0~255)を使用するかを判断しMA C処理部13に通知する機能とを具備するもので ある。

 MAC処理部12は、CDMA規格準拠のMACレイヤに ける信号処理機能を具備するもので、本例 は、ランダムアクセスチャネル(RACH)のプリ ンブル信号から車載機20の存在を認識して 載機管理部11へ通知する機能と、車載機管理 部11からの情報についてCDMA規格準拠のMAC処理 を行なう機能とを具備するものである。

 つまり、車載機管理部11及びMAC処理部12は 、車載機20から無線リソース(コード)の割り て要求(RACH信号)を受信すると、車載機20との 間の路車間通信用の無線リソース(コード)、 び、車車間通信用の無線リソース(コード) それぞれ割り当てる無線リソース割当手段 して機能する。

 物理レイヤ処理部13は、CDMA規格準拠の物 レイヤにおける信号処理機能を具備するも で、送信機能として、止まり木チャネル生 部131aと、共通チャネル生成部132aと、個別 ャネル生成部133aと、拡散部134aと、多重処理 部135aとをそなえ、受信機能として、パス検 部136aと、逆拡散部137aと、RACH受信処理部138a 、個別チャネル受信処理部139aとをそなえて 構成される。

 止まり木チャネル生成部131aは、MAC処理部 12からの指示に従って、フレーム(スロット同 期)に用いられる止まり木(同期)チャネル(SCH:S ynchronization Channel)の信号や、チャネル推定処 理の位相基準となる共通パイロットチャネル (CPICH:Common Pilot Channel)の信号等のダウンリン クの信号(既知信号)を生成する機能を具備す ものである。

 共通チャネル生成部132aは、MAC処理部12か の指示に従って車車間通信に用いるコード 号等を車載機20に通知するのに用いられる 通チャネル(例えば、P-CCPCH(Primary Common Contro l Physical Channel)、S-CCPCH(Secondary Common Control  Physical Channel)等の制御チャネル)の信号を生 する機能を具備するものであり、個別チャ ル生成部133aは、MAC処理部12にてMAC処理され 送信データを含む個別チャネル(DPCH:Dedicated  Physical Channel)の信号を生成する機能を具備す るものである。

 拡散部134aは、MAC処理部12からの指示に従 て上記の各生成部131a,132a,133aで生成された 号をQPSKや16QAM等の所要の変調方式で変調(IQ ッピング)するとともに拡散処理する機能を 備するもので、図27に示したように、各チ ネルの信号を当該チャネルに応じたコード#i でそれぞれ拡散するようになっている。

 多重処理部135aは、当該拡散部134aからの 号を多重(つまり符号分割多重)する機能を具 備するものである。

 一方、受信機能において、パス検出部136a は、RF部14からの受信信号、特にパイロット 号(ベースバンド信号)に対してマッチトフィ ルタ等を用いた相関演算を施すことによりパ スタイミングを検出する(つまりパスサーチ 行なう)機能を具備するものである。

 逆拡散部137aは、当該パス検出部136aにて 出されたパスタイミングで、受信信号(RACHや 個別チャネルのベースバンド信号)を対応す コード#iにて逆拡散処理して復調するもので ある。

 RACH受信処理部138aは、上記逆拡散部137aに る逆拡散結果からRACHの信号(コード割り当 要求)を検出することで車載機20の存在を認 して同期確立処理を行なうものであり、個 チャネル受信処理部139aは、同期確立後の受 信号の逆拡散結果から個別チャネルの信号 受信処理するものである。

 RF部14は、物理レイヤ処理部13(多重処理部 135a)からの信号(ディジタルベースバンド信号 )について、DA変換やRF信号への周波数変換(ア ップコンバート)、所要送信電力への増幅な を含む所要の無線送信処理を施して、アン ナ15から車載機20に向けて送信する機能と、 該15アンテナで受信された車載機20からのRF 号について、低雑音増幅やベースバンド信 への周波数変換(ダウンコンバート)、AD変換 などを含む所要の無線受信処理を施して、物 理レイヤ処理部13(パス検出部136a)へ出力する 能とを具備するものである。

 つまり、上記の物理レイヤ処理部13及びRF 部14は、前記車載機管理部11及びMAC処理部12に より割り当てられた無線リソース(路車間通 用のコード及び車車間通信用のコード)の割 情報を共通チャネルの信号により車載機20 送信する送信手段として機能する。

 (車載機の構成)
 一方、図29に示す車載機は、例えば、車載 外部インタフェース部21と、MAC処理部22と、 理レイヤ処理部23と、RF部24と、アンテナ25 をそなえて構成される。

 ここで、車載機外部インタフェース部21 、歩行者、車両等、無線端末を搭載する状 にもよるが、車両(車載機)の場合、速度情報 等の車両情報を車載機外部から受信し、MAC処 理部22へ通知する機能と、MAC処理部22から通 された他車載機20の車両情報を車載機外部( えばカーナビゲーションシステム等の車載 器)に通知する機能とを具備するものである

 MAC処理部22は、CDMA規格準拠のMACレイヤに ける信号処理機能を具備するもので、本例 は、共通チャネルの受信信号から、自車載 に割り当てられたコード#iと他車載機20に割 り当てられたコード#j(j=0~255でj≠i)とをそれ れ認識し物理レイヤ処理部23に通知する機能 を具備するものである。

 物理レイヤ処理部23は、CDMA規格準拠の物 レイヤにおける信号処理機能を具備するも で、送信機能として、例えば、RACH生成部231 aと、個別チャネル生成部232aと、拡散部234aと 、多重処理部235aとをそなえ、受信機能とし 、パス検出部236aと、逆拡散部237aと、止まり 木チャネル受信処理部238aと、共通チャネル 信処理部239aと、個別チャネル受信処理部240a とをそなえて構成される。

 ここで、送信機能において、RACH生成部231 aは、MAC処理部22からの指示に従って、RACHの 号(コード割り当て要求)を生成する機能を具 備するものであり、個別チャネル生成部232a 、MAC処理部22にて車車間通信用にMAC処理され た送信データを含む個別チャネル(DPCH)の信号 を生成するものであり、拡散部234aは、上記 チャネル生成部231a,232aで生成された信号をMA C処理部から指示された変調方式で変調する ともに、路側機10から自車載機20に割り当て れたコード#iで拡散処理する機能を具備す ものであり、多重処理部235aは、上記拡散部2 34aで拡散された各チャネルの信号を多重(つ り符号分割多重)する機能を具備するもので る。

 一方、受信機能において、パス検出部236a は、RF部24からの受信信号(CPICHのベースバン 信号)に対してマッチトフィルタ等を用いた 関演算を施すことによりパスタイミングを 出する(つまりパスサーチを行なう)機能を 備するものであり、逆拡散部237aは、当該パ 検出部236aにて検出されたパスタイミングで 、受信信号(P-CCPCH、S-CCPCH等の共通チャネルや 、個別チャネル(DPCH)のベースバンド信号)を 車載機20に割り当てられた指定コード#iにて 拡散処理して復調する機能を具備するもの ある。

 止まり木チャネル受信処理部238aは、上記 逆拡散部237aによる拡散結果から止まり木チ ネルの信号を検出して同期確立処理を行な 機能を具備するものであり、共通チャネル 信処理部239aは、同期確立後の受信信号の逆 散結果から共通チャネルの信号を検出して 信処理する機能を具備するものであり、個 チャネル受信処理部240aは、同様に、同期確 立後の受信信号の逆拡散結果から個別チャネ ルの信号を検出して受信処理する機能を具備 するものである。

 RF部24は、物理レイヤ処理部23(多重処理部 235a)からの信号(ディジタルベースバンド信号 )について、DA変換やRF信号への周波数変換(ア ップコンバート)、所要送信電力への増幅な を含む所要の無線送信処理を施して、送受 アンテナから路側機10又は他車載機20に向け 送信する機能と、アンテナ15で受信された 側機10又は他車載機20からのRF信号について 低雑音増幅やベースバンド信号への周波数 換(ダウンコンバート)、AD変換などを含む所 の無線受信処理を施して、物理レイヤ処理 23(パス検出部236a)へ出力する機能とを具備 るものである。

 つまり、上記のRF部24及び物理レイヤ処理 部23は、前記コード割り当て要求(RACH信号)に して路側機10で割り当てられた、路車間通 用の無線リソース(コード)、及び、車車間通 信用の無線リソース(コード)の割当情報が含 れる共通チャネルの信号を受信する割当情 受信手段として機能し、MAC処理部22は、拡 234a、逆拡散部237aと協働して、当該割当情報 により識別される路車間通信用のコードを使 用して路側機10との路車間通信を行ない、当 割当情報により識別される車車間通信用の ードを使用して他車載機20との車車間通信 行なう通信制御手段としての機能を具備し いる。

 (路車間通信及び車車間通信動作)
 以下、上述のごとく構成された本実施形態 無線通信システムにおける路車間通信及び 車間通信の動作を、図30に示すシーケンス を参照しながら説明する。

 即ち、路側機10は、定期的に止まり木チ ネルの信号を送信し(ステップS241)、車載機20 は、当該止まり木チャネルの信号を受信する と、その受信タイミングで無線フレームの同 期を確立する(ステップS242)。同期確立後、車 載機20は、路側機10に対してPRACHの信号(コー 割り当て要求)を送信する(ステップS243)。

 路側機10は、当該PRACHの信号を受信するこ とで車載機20の存在を認識し、路車間通信用 び車車間通信用のコード#i割り当て処理を 行し(ステップS244)、割り当てたコード#iを共 通チャネルの信号にて通知する(ステップS245, S246)。

 車載機20は、当該共通チャネルの信号を 信することで、自車載機20のコード#iと他車 機20のコード#jとをそれぞれ認識することが できる(ステップS247,S248)。

 車載機20は、これらのコード#i,#jを認識し た後、応答信号を共通チャネルにて路側機10 送信するとともに、自車載機20に割り当て れた指定コード#iにて自車両情報を拡散して 個別チャネルにて送信する一方、他車載機20 割り当てられたコード#jにて個別チャネル 信号(他車両情報)を逆拡散して受信する。ま た、路側機10とは共通チャネルにより通信を なう(ステップS249)。

 以上のように、本例によれば、CDMA方式を ベースとして、路側機10が、路車間通信用の 線リソース(コード)と、車車間通信用の無 リソース(コード)との割り当てを集中的に管 理し、車載機20は、その割り当てに従って、 側機10及び他車載機20との通信を行なうので 、周波数利用効率の高い路車間通信及び車車 間通信を、「隠れ端末問題」を回避しつつ実 現することができる。

 特に、本例のようにCDMA方式におけるコー ドを路車間通信及び車車間通信に割り当てる ことで、無線リソース(周波数)の利用効率を 上することができる。また、既存のCDMA方式 のセルラーシステムの設備を適宜に利用する ことも可能となるので、システムコストの低 減を図ることも可能である。

 (B3)TDMA方式をベースとする場合
 上述した無線通信システムは、TDMA方式をベ ースとして実現することもできる。この場合 、前記の路車間通信及び車車間通信に対する 無線リソースの割り当ては、例えば図31に示 ように、TDMA規格に準拠した時分割多重によ る割り当て(TS割り当て)となる。

 即ち、この図31に示すように、路車間通 用の既知信号である基準バーストと、路車 通信及び/又は車車間通信用の個別チャネル 号に相当する複数のデータバースト#1~#mと 1無線フレームを構成し、個々のデータバー ト#k(k=1~m)は、プリアンブルワードと車車間 信用の複数タイムスロット(TS#i:i=0~n)とを時 割多重して構成する。

 本例の場合の路側機10の要部構成を図32に 、車載機20の要部構成を図33にそれぞれ示す

 (路側機の構成)
 図32に示す路側機10も、例えば、車載機管理 部11と、MAC処理部12と、物理レイヤ処理部13と 、RF部14と、アンテナ15とをそなえて構成され る。なお、図32においても、GPSアンテナ16及 GPSレシーバ17の図示は省略している。

 ここで、本例の車載機管理部11は、上位 ットワークとの接続インタフェース機能と 車載機20の存在を管理する機能と、車載機20 車車間通信にどのタイムスロット(TS#i)を使 するかを判断しMAC処理部12に通知する機能 を具備するものである。

 MAC処理部12は、TDMA規格準拠のMACレイヤに ける信号処理機能を具備するもので、本例 は、前記データバースト#i内のプリアンブ ワード信号から車載機の存在を認識して車 機管理部11へ通知する機能と、車載機管理部 11からの情報についてTDMA規格準拠のMAC処理を 行なう機能とを具備するものである。

 つまり、車載機管理部11及びMAC処理部12は 、車載機20から無線リソース(TS)の割り当て要 求(プリアンブルワード信号)を受信すると、 載機20との間の路車間通信領域(TS)、及び、 車間通信領域(TS)をそれぞれ割り当てる無線 リソース割当手段として機能する。

 物理レイヤ処理部13は、TDMA規格準拠の物 レイヤにおける信号処理機能を具備するも で、送信機能として、例えば、基準バース 生成部131bと、データバースト生成部132bと 変調部134bと、多重処理部135bとをそなえ、受 信機能として、例えば、パス検出部136bと、 リアンブルワード受信処理部138bと、データ ースト受信処理部139bとをそなえて構成され る。

 ここで、送信機能において、基準バース 生成部131bは、同期信号とMAC処理部12から指 されたTS#i等を通知するのに用いる基準バー スト信号を生成するものであり、データバー スト生成部132bは、MAC処理部12にてMAC処理され た送信データを含むデータバースト#iを生成 るものである。

 変調部134bは、MAC処理部12からの指示に従 て上記の各バースト生成部131b,132bで生成さ たバーストをQPSKや16QAM等の所要の変調方式 変調(IQマッピング)する機能を具備するもの であり、多重処理部135bは、当該変調部134bか の変調信号を図31に示した無線フレームフ ーマットに多重化(時分割多重化)する機能を 具備するものである。

 一方、受信機能において、パス検出部136b は、RF部14からの受信信号(ベースバンド信号) に対して基準バーストパターンとの相関演算 を施すことによりパスタイミングを検出する (つまりパスサーチを行なう)機能を具備する のである。

 プリアンブルワード受信処理部138bは、前 記パスタイミングに従って受信信号(データ ースト#i)からプリアンブルワードを検出す ことで、同期確立処理とタイムスロットの り当て要求(リクエスト信号)の検出とを行な う機能を具備するものであり、データバース ト受信処理部139bは、同期確立後の受信信号( ータバースト#i)から個別チャネルであるTS#i を受信処理する機能を具備するものである。

 RF部14は、物理レイヤ処理部13(多重処理部 135b)からの信号(ディジタルベースバンド信号 )について、DA変換やRF信号への周波数変換(ア ップコンバート)、所要送信電力への増幅な を含む所要の無線送信処理を施して、アン ナ15から車載機20に向けて送信する機能と、 該アンテナ15で受信された車載機20からのRF 号について、低雑音増幅やベースバンド信 への周波数変換(ダウンコンバート)、AD変換 などを含む所要の無線受信処理を施して、物 理レイヤ処理部13(パス検出部136b)へ出力する 能とを具備するものである。

 つまり、上記の物理レイヤ処理部13及びRF 部14は、前記車載機管理部11及びMAC処理部12に より割り当てられた無線リソース(路車間通 用のTS及び車車間通信用のTS)の割当情報を基 準バースト信号により車載機20へ送信する送 手段として機能する。

 (車載機の構成)
 一方、図33に示す車載機も、例えば、車載 外部インタフェース部21と、MAC処理部22と、 理レイヤ処理部23と、RF部24と、アンテナ25 をそなえて構成される。

 即ち、車載機外部インタフェース部11は 歩行者、車両等、無線端末を搭載する状況 もよるが、車両(車載機)の場合、速度情報等 の車両情報を車載機外部から受信し、MAC処理 部22へ通知する機能と、MAC処理部22から通知 れた他車載機20の車両情報を車載機外部(例 ばカーナビゲーションシステム等の車載機 )に通知する機能とを具備するものである。

 また、本例のMAC処理部22は、TDMA規格準拠 MACレイヤにおける信号処理機能を具備する ので、本例では、基準バーストから自車載 20のTS#iと他車載機のTS#j(j=1~nでi≠j)とを認識 して物理レイヤ処理部23に通知する機能を具 するものである。

 物理レイヤ処理部23は、TDMA規格準拠の物 レイヤにおける信号処理機能を具備するも で、送信機能として、例えば、プリアンブ ワード生成部231bと、データバースト生成部 232bと、変調部234bと、多重処理部235bとをそな えて構成され、受信機能として、例えば、パ ス検出部236bと、基準バースト受信処理部238b 、プリアンブルワード受信処理部239bと、デ ータバースト受信処理部240bとをそなえて構 される。

 ここで、送信機能において、プリアンブ ワード生成部231bは、TS割り当て要求信号を むプリアンブルワード信号を生成するもの あり、データバースト生成部232bは、路車間 通信及び車車間通信用にそれぞれMAC処理され た個別チャネルの信号を生成するものである 。

 変調部234bは、上記の各バースト生成部231 b,232bで生成された信号をMAC処理部から指示さ れた変調方式(QPSKや16QAM等)で変調(IQマッピン )する機能を具備するものであり、多重処理 部235bは、当該変調部234bからの変調信号を図3 1に示した無線フレームフォーマットにて多 化(時分割多重化)する機能を具備するもので ある。

 一方、受信機能において、パス検出部236b は、RF部24からの受信信号(ベースバンド信号) に対して基準バーストパターンとの相関演算 を施すことによりパスタイミングを検出する 機能を具備するものである。

 基準バースト受信処理部238bは、前記パス タイミングに従って受信信号から基準バース トを検出して前記無線フレームの同期確立処 理を行なう機能を具備するものであり、プリ アンブルワード受信処理部239bは、フレーム 期確立後に受信信号(データバースト#i)から リアンブルワード信号を検出してTS#iの同期 確立処理を行なう機能を具備するものであり 、データバースト受信処理部240bは、TS同期確 立後に個別チャネルに相当する受信データバ ースト#k内のTS#iを受信処理する機能を具備す るものである。

 RF部24は、物理レイヤ処理部23(多重処理部 235b)からの信号(ディジタルベースバンド信号 )について、DA変換やRF信号への周波数変換(ア ップコンバート)、所要送信電力への増幅な を含む所要の無線送信処理を施して、アン ナ25から路側機10又は他車載機20に向けて送 する機能と、当該アンテナ25で受信された路 側機10又は他車載機20からのRF信号について、 低雑音増幅やベースバンド信号への周波数変 換(ダウンコンバート)、AD変換などを含む所 の無線受信処理を施して、物理レイヤ処理 23(パス検出部236b)へ出力する機能とを具備す るものである

 つまり、上記のRF部24及び物理レイヤ処理 部23は、前記割り当て要求(プリアンブルワー ド信号)に対して路側機10で割り当てられた、 路車間通信用の無線リソース(TS)、及び、車 間通信用の無線リソース(TS)の割当情報が含 れる基準バースト信号を受信する割当情報 信手段として機能し、MAC処理部22は、当該 当情報により識別される路車間通信用のTSを 使用して路側機10との路車間通信を行ない、 該割当情報により識別される車車間通信用 TSを使用して他車載機20との車車間通信を行 なう通信制御手段としての機能を具備してい る。

 (路車間通信及び車車間通信動作)
 以下、上述のごとく構成された本実施形態 無線通信システムにおける路車間通信及び 車間通信の動作を、図34に示すシーケンス を参照しながら説明する。

 即ち、路側機10は、定期的に基準バース を送信し(ステップS251)、車載機20は、当該基 準バーストを受信すると、その受信タイミン グで無線フレームの同期を確立する(ステッ S252)。同期確立後、車載機20は、路側機10に してプリアンブルワード信号(TS割り当て要 )を送信する(ステップS253)。

 路側機10は、当該プリアンブルワード信 を受信することで車載機20の存在を認識し、 路車間通信用及び車車間通信用のTS割り当て 理を実行し(ステップS254)、割り当てたTS#iを 基準バーストにて通知する(ステップS255,S256)

 車載機20は、当該基準バーストを受信す ことで、自車載機20のTS#iと他車載機20のTS#j を認識することができる(ステップS257,S258)。

 車載機20は、これらのTS#i,#jを認識した後 応答信号を路車間通信用のデータバースト# kのTS#iにて路側機10へ送信するとともに、自 載機20の指定TS#iにて自車両情報を他車載機20 へ送信する一方、他車載機20の指定TS#jにて他 車両情報を受信する。また、路側機10とは路 間通信用のデータバースト#kのTS#iにより通 を行なう(ステップS259)。

 以上のように、本例によれば、TDMA方式を ベースとして、路側機10が、路車間通信用の 線リソース(TS)と、車車間通信用の無線リソ ース(TS)との割り当てを集中的に管理し、車 機20は、その割り当てに従って、路側機10及 他車載機20との通信を行なうので、各通信 確実性の向上、回路規模の削減を図ること できる。また、PHS等の既存のTDMA方式のセル ーシステムの設備を適宜に利用することも 能となるので、システムコストの低減を図 ことも可能である。

 (B4)FDMA方式をベースとする場合
 上述した無線通信システムは、FDMA方式をベ ースとして実現することもできる。この場合 、前記の路車間通信及び車車間通信に対する 無線リソースの割り当ては、例えば図35に示 ように、FDMA規格に準拠した周波数分割多重 による割り当てとなる。即ち、この図35に示 ように、路車間通信用の共通チャネルの周 数と、路車間通信及び/又は車車間通信用の 個別チャネルにそれぞれ相当する複数のチャ ネル周波数とを周波数分割多重して無線フレ ームを構成する。

 本例の場合の路側機10の要部構成を図36に 、車載機20の要部構成を図37にそれぞれ示す

 (路側機の構成)
 図36に示す路側機10も、例えば、車載機管理 部11と、MAC処理部12と、物理レイヤ処理部13と 、RF部14と、アンテナ15とをそなえて構成され る。
 ここで、車載機管理部11は、上位ネットワ クとの接続インタフェース機能と、車載機20 の存在を管理する機能と、車載機20が路車間 信及び車車間通信にどの周波数を使用する (割り当てるか)を判断し、MAC処理部12に通知 する機能とを具備するものである。

 MAC処理部12は、本例では、FDMA規格準拠のM ACレイヤにおける信号処理機能を具備するも で、例えば、共通チャネル(共通シグナリン グチャネル)の信号を基に車載機の存在を認 して車載機管理部11へ通知する機能と、車載 機管理部11からの情報についてFDMA規格準拠の MAC処理を行なう機能とを具備するものである 。

 つまり、車載機管理部11及びMAC処理部12は 、車載機20から無線リソース(周波数)の割り て要求(共通シグナリングチャネルの信号)を 受信すると、車載機20との間の路車間通信用 無線リソース(周波数)、及び、車車間通信 の無線リソース(周波数)をそれぞれ割り当て る無線リソース割当手段として機能する。

 物理レイヤ処理部13は、本例では、FDMA規 準拠の物理レイヤにおける信号処理機能を 備するもので、送信機能として、例えば、 通シグナリングチャネル生成部131cと、デー タバースト生成部132cと、変調部134cと、多重 理部135cとをそなえて構成され、受信機能と して、例えば、パス検出部136cと、共通シグ リングチャネル受信処理部138cと、データバ スト受信処理部139cとをそなえて構成される 。

 ここで、送信機能において、共通シグナ ングチャネル生成部131cは、同期信号及びMAC 処理部12から指示された周波数等を車載機20 通知するのに用いられる共通シグナリング ャネルの信号を生成する機能を具備するも であり、データバースト生成部132cは、MAC処 部12にてMAC処理された送信データを含むデ タバーストを生成する機能を具備するもの ある。

 変調部134cは、MAC処理部12から指示された 調方式(QPSKや16QAM等)で上記の各生成部131c,132 cで生成された信号を変調(IQマッピング)する 能を具備するものであり、多重処理部135cは 、当該変調部134cからの変調信号を多重化(つ り周波数分割多重化)する機能を具備するも のである。

 一方、受信機能において、パス検出部136c は、RF部14からの受信信号(ベースバンド信号) から路車間及び車車間の各通信に割り当てた 複数周波数の信号成分を検出してパスタイミ ングを検出(パスサーチ)する機能を具備する のであり、共通シグナリングチャネル受信 理部138cは、前記パスタイミングに従って受 信信号から共通シグナリングチャネルの信号 (周波数成分)を検出して、同期信号及びリク スト信号を検出する機能を具備するもので り、データバースト受信処理部139cは、前記 同期信号の受信、検出による同期確立後の受 信信号から個別チャネルに相当するデータバ ーストの周波数成分を受信処理する機能を具 備するものである。

 RF部14は、物理レイヤ処理部13(多重処理部 135c)からの信号(ディジタルベースバンド信号 )について、DA変換やRF信号への周波数変換(ア ップコンバート)、所要送信電力への増幅な を含む所要の無線送信処理を施して、アン ナ15から車載機20に向けて送信する機能と、 該アンテナ15で受信された車載機20からのRF 号について、低雑音増幅やベースバンド信 への周波数変換(ダウンコンバート)、AD変換 などを含む所要の無線受信処理を施して、物 理レイヤ処理部13(パス検出部136c)へ出力する 能とを具備するものである。

 つまり、上記の物理レイヤ処理部13及びRF 部14は、前記車載機管理部11及びMAC処理部12に より割り当てられた無線リソース(路車間通 用の周波数及び車車間通信用の周波数)の割 情報を共通シグナリングチャネルの信号に り車載機20へ送信する送信手段として機能 る。

 (車載機の構成)
 一方、図37に示す車載機も、例えば、車載 外部インタフェース部21と、MAC処理部22と、 理レイヤ処理部23と、RF部24と、アンテナ25 をそなえて構成される。

 即ち、車載機外部インタフェース21は、 行者、車両等、無線端末を搭載する状況に よるが、車両(車載機)の場合、速度情報等の 車両情報を車載機外部から受信し、MAC処理部 22へ通知する機能と、MAC処理部22から通知さ た他車載機20の車両情報を車載機外部(例え カーナビゲーションシステム等の車載機器) 通知する機能とを具備するものである。

 MAC処理部22は、FDMA規格準拠のMACレイヤに ける信号処理機能を具備するもので、例え 、共通シグナリングチャネルの信号から自 載機20の割り当て周波数と他車載機20の割り 当て周波数とを認識して物理レイヤ処理部23 通知する機能を具備するものである。

 物理レイヤ処理部23は、FDMA規格準拠の物 レイヤにおける信号処理機能を具備するも で、送信機能として、例えば、共通シグナ ングチャネル生成部231cと、データバースト 生成部232cと、変調部234cと、多重処理部235cと をそなえて構成され、受信機能として、例え ば、パス検出部236cと、共通シグナリングチ ネル受信処理部238cと、データバースト受信 理部239cとをそなえて構成される。

 ここで、送信機能において、共通シグナ ングチャネル生成部231cは、路車間通信及び 車車間通信に用いる周波数の割り当てを要求 するリクエスト信号を含む共通シグナリング チャネルの信号を生成する機能を具備するも のであり、データバースト生成部232cは、MAC 理部22にて路車間通信用及び車車間通信用に それぞれMAC処理された個別チャネルの信号を 生成する機能を具備するものである。

 変調部234cは、MAC処理部22から指示された 調方式(QPSKや16QAM等)で上記各生成部231c,232c 生成された信号を変調(IQマッピング)する機 を具備するものであり、多重処理部235cは、 当該変調部234cからの変調信号を多重化(つま 周波数分割多重化)する機能を具備するもの である。

 一方、受信機能において、パス検出部236c は、RF部24からの受信信号(ベースバンド信号) から共通シグナリングチャネルの周波数成分 を検出してパスタイミングを検出(パスサー )する機能を具備するものであり、共通シグ リングチャネル受信処理部238cは、前記パス タイミングに従って前記共通シグナリングチ ャネルの受信処理を行なって同期確立処理及 び割り当て周波数の設定を行なう機能を具備 するものであり、データバースト受信処理部 239cは、複数の周波数帯から復調された受信 号から個別チャネルに相当するデータバー ト(前記設定された周波数の信号成分)を検出 して受信処理する機能を具備するものである 。

 RF部24は、物理レイヤ処理部23(多重処理部 235c)からの信号(ディジタルベースバンド信号 )について、DA変換やRF信号への周波数変換(ア ップコンバート)、所要送信電力への増幅な を含む所要の無線送信処理を施して、アン ナ25から路側機10又は他車載機20に向けて送 する機能と、当該アンテナ25で受信された路 側機10又は他車載機20からのRF信号について、 低雑音増幅やベースバンド信号への周波数変 換(ダウンコンバート)、AD変換などを含む所 の無線受信処理を施して、物理レイヤ処理 23(パス検出部236c)へ出力する機能とを具備す るものである

 つまり、上記のRF部24及び物理レイヤ処理 部23は、前記割り当て要求(共通シグナリング チャネルの信号)に対して路側機10で割り当て られた、路車間通信用の無線リソース(周波 )、及び、車車間通信用の無線リソース(周波 数)の割当情報が含まれる共通シグナリング ャネルの信号を受信する割当情報受信手段 して機能し、MAC処理部22は、当該割当情報に より識別される路車間通信用の周波数を使用 して路側機10との路車間通信を行ない、当該 当情報により識別される車車間通信用の周 数を使用して他車載機20との車車間通信を なう通信制御手段としての機能を具備して る。

 (路車間通信及び車車間通信動作)
 以下、上述のごとく構成された本実施形態 無線通信システムにおける路車間通信及び 車間通信の動作を、図38に示すシーケンス を参照しながら説明する。

 即ち、路側機10は、定期的に共通シグナ ングチャネルの信号を送信し(ステップS261) 車載機20は、当該共通シグナリングチャネル の信号を受信すると、その受信タイミングで 無線フレームの同期を確立する(ステップS262) 。同期確立後、車載機20は、路側機10に対し 、路車間通信及び車車間通信に用いる周波 の割り当て要求を含む共通シグナリングチ ネルの信号を送信する(ステップS263)。

 路側機10は、当該共通シグナリングチャ ルの信号を受信することで車載機20の存在を 認識し、路車間通信用及び車車間通信用の周 波数割り当て処理を実行し(ステップS264)、割 り当てた周波数を共通シグナリングチャネル の信号にて車載機20へ通知する(ステップS265,S 266)。

 車載機20は、当該共通シグナリングチャ ルの信号を受信することで、自車載機20の路 車間通信及び車車間通信のために割り当てら れた周波数と、他車載機20の路車間通信及び 車間通信のために割り当てられた周波数と それぞれ認識することができる(ステップS26 7,S268)。

 車載機20は、これらの割り当て周波数を 識した後、応答信号を路車間通信用の周波 の信号にて路側機10へ送信するとともに、自 車載機20の車車間通信用の個別チャネルとし 割り当てられた周波数にて自車両情報を送 する一方、他車載機20に車車間通信用の個 チャネルとして割り当てられた周波数にて 車両情報を受信する。また、路側機10とは路 車間通信用に割り当られた周波数にて通信を 行なう(ステップS269)。

 以上のように、本例によれば、FDMA方式を ベースとして、路側機10が、路車間通信用の 線リソース(周波数)と、車車間通信用の無 リソース(周波数)との割り当てを集中的に管 理し、車載機20は、その割り当てに従って、 側機10及び他車載機20との通信を行なうので 、既存のFDMA方式のセルラーシステムの設備 適宜に利用することができ、システムコス の低減を図ることができる。

 (B5)複合システムの場合
 上述した実施形態及び各変形例から理解さ るように、路車間通信については、周波数 時間、コード等の分割多重により他車載機 の送信衝突を回避し、車車間通信について 、同じ分割多重方式により各車載機が互い 情報を通知しあうが、路車間通信と車車間 信とで異なる分割多重方式を適用してもよ 。即ち、路車間通信は、既述のOFDMA方式、CD MA方式、TDMA方式、FDMA方式のいずれかによる 信とし、車車間通信は、これらの方式のう 路車間通信に適用した方式以外のいずれか 方式による通信とすることができる。

 例えば図39に示すように、路側機10は図24 示す構成とし、車載機20は、図25に示す構成 を路車間通信機20Aとして、図29に示す構成を 車間通信機20Bとしてそれぞれそなえること 、路車間通信は図26により前述したOFDMA方式 での通信シーケンスをベースとして行ない、 車車間通信は図30により前述したCDMA方式での 通信シーケンスをベースとして行なうことが 可能となる。

 即ち、この場合の路車間通信及び車車間 信は、図40に示すシーケンス図に従って行 うことができる。

 路側機10は、図4及び図23に示した無線フ ームフォーマットで定期的にプリアンブル 号を送信し(ステップS221)、車載機20は、当該 プリアンブル信号を受信すると、その受信タ イミングで無線フレームの同期を確立する( テップS222)。同期確立後、車載機20は、路側 10に対してレンジング信号を送信する(ステ プS223)。

 路側機10は、当該レンジング信号を受信 ることで車載機20の存在を認識し、路車間通 信用のUL及びDLの通信領域(路車間通信領域)と 、車車間通信領域(TS)との割り当て処理を実 し(ステップS224)、割り当てた各通信領域を ロードキャスト信号(路車間通信領域はDL_MAP びUL_MAP、車車間通信領域はDL_MAP)にて通知す る(ステップS225,S226)。

 車載機20は、当該ブロードキャスト信号 受信することで、前記路車間通信領域と、 車載機20に割り当てられた車車間通信領域( 車載機送信領域)と、他車載機20に割り当て れた車車間通信領域(他車載機送信領域)とを 認識することができる(ステップS227,S228)。

 その後、路側機10は、路車間通信用に割 当てたDLバーストにて車車間通信用のコード #iを車載機20に通知し(ステップS271)、車載機20 は、当該DLバーストを受信処理することによ 自車載機20及び他車載機20に割り当てられた コード#i,#jをそれぞれ認識し(ステップS272)、 答信号を路車間通信用に割り当てられたUL ーストにて路側機10に送信する(ステップS273) 。

 路側機10は、当該ULバーストを受信するこ とにより、領域(バースト)割当及びコード割 が成功したことを確認する(ステップS274)。

 そして、各車載機20は、OFDMAフレームによ り路側機10との時間同期が確立されているの 、本タイミングを利用し、自車載機20に割 当てられたコード#iで自車両情報を拡散処理 して送信し、他車載機20に割り当てられたコ ド#jで他車載機20の車両情報を逆拡散処理し て受信する(ステップS275,S276)。

 このように、路車間通信と車車間通信と 異なる通信方式を適用可能とすることで、 波数の利用状況や伝搬環境に応じた最適な 信方式を路車間及び車車間のそれぞれに適 することができ、既存セルラーシステムの 備を適宜に利用して柔軟なシステム構築を 現することができる。

 〔C〕その他
 なお、上述した各実施形態では、無線基地 10がいずれも道路上の信号機等に設置され 無線端末20が道路上の車両に設置された、ITS を前提としているが、無線基地局10、無線端 20の設置箇所は適宜変更可能である。

 例えば、交通システムの一つとして鉄道 を想定した場合には、無線基地局10を遮断 の信号機に設置し、無線端末20を鉄道車両に 設置して、鉄道車両に各地遮断機の情報やそ の周辺の状況に関する情報を提供したり、鉄 道車両間で運行速度等の車両情報を互いに通 知し合うサービスを実現することもできる。

 以上詳述したように、本発明によれば、 側機(無線基地局)が、路車間及び車車間の 通信用の無線リソースの割り当てを集中的 行ない、車載機は、その割り当てに従って 路側機及び他車載機との通信を行なうので 無線リソースの利用効率の高い路車間通信 び車車間通信を、「隠れ端末問題」を回避 つつ実現することができる。したがって、 線通信技術分野、特に、ITSを実現する技術 して極めて有用と考えられる。