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Title:
RECEIVING DEVICE, RADIO BASE STATION, AND RECEIVING METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/069755
Kind Code:
A1
Abstract:
A weight calculating section (140) of a receiving device (10) comprises an antenna weight processing section (140A) and an equalization weight processing section (140B). The antenna weight processing section (140A) sets the initial values of antenna weights (w*1 to w*R) to an antenna weighting section (115). The equalization weight processing section (140B) calculates equalization weights (c*0 to c*M) by using an optimization algorithm in the state in which the initial values are held in the antenna weighting section (115). The antenna weight processing section (140A) calculates the antenna weights (w*1 to w*R) by using the optimization algorithm in the state in which the calculated equalization weights (c*0 to c*M) are held in a feed-forward section (120A).

Inventors:
EUGEN PFANN (GB)
FANGWEI TONG (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/071670
Publication Date:
June 04, 2009
Filing Date:
November 28, 2008
Export Citation:
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Assignee:
KYOCERA CORP (JP)
EUGEN PFANN (GB)
FANGWEI TONG (JP)
International Classes:
H04B7/10; H01Q3/26; H04B7/005
Foreign References:
JP2001345744A2001-12-14
JP2001177460A2001-06-29
JP2007214919A2007-08-23
Attorney, Agent or Firm:
MATSUYAMA, Shu (2-8 Toranomon, 1-chome, Minato-ku Tokyo 01, JP)
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Claims:
 複数のアンテナ素子を有するアレイアンテナと、
 前記アレイアンテナが受信した受信信号を重み付けするアンテナ重み付け部と、
 前記アンテナ重み付け部によって重み付けされた受信信号を等化する適応等化器と、
 前記適応等化器の出力信号と、予め定められた参照信号との誤差に応じて、前記アンテナ重み付け部に設定されるアンテナウェイトと、前記適応等化器に設定される等化ウェイトとを算出するウェイト算出部と
を備える受信装置であって、
 前記ウェイト算出部は、
 前記アンテナウェイトの初期値を前記アンテナ重み付け部に設定する初期値設定部と、
 前記初期値が前記アンテナ重み付け部において保持された状態で、前記誤差を最小化する最適化アルゴリズムを用いて前記等化ウェイトを算出する第1等化ウェイト算出部と、
 前記第1等化ウェイト算出部によって算出された前記等化ウェイトが前記適応等化器において保持された状態で、前記最適化アルゴリズムを用いて前記アンテナウェイトを算出するアンテナウェイト算出部と、
 前記アンテナウェイト算出部によって算出された前記アンテナウェイトが前記アンテナ重み付け部において保持された状態で、前記最適化アルゴリズムを用いて前記等化ウェイトを算出する第2等化ウェイト算出部と
を備える受信装置。
 前記アンテナウェイト算出部は、前記第2等化ウェイト算出部によって算出された前記等化ウェイトが前記適応等化器において保持された状態で、前記最適化アルゴリズムを用いて前記アンテナウェイトを算出し、
 前記第2等化ウェイト算出部は、所定回数に達するまで、前記等化ウェイトを繰り返し算出し、
 前記アンテナウェイト算出部は、所定回数に達するまで、前記アンテナウェイトを繰り返し算出する請求項1に記載の受信装置。
 前記誤差を閾値と比較する閾値比較部と、
 前記誤差が前記閾値を下回った場合、前記ウェイト算出部における前記アンテナウェイトの算出、及び前記ウェイト算出部における前記等化ウェイトの算出を停止させる算出停止部と
をさらに備える請求項1に記載の受信装置。
 前記アンテナウェイトが前記アンテナ重み付け部に設定されたことによって前記誤差が低下した第1誤差低下量を検出する第1検出部と、
 前記等化ウェイトが前記適応等化器に設定されたことよって前記誤差が低下した第2誤差低下量を検出する第2検出部と、
 前記第1誤差低下量又は前記第2誤差低下量が所定量を下回った場合、前記ウェイト算出部における前記アンテナウェイトの算出、及び前記ウェイト算出部における前記等化ウェイトの算出を停止させる算出停止部と
をさらに備える請求項1に記載の受信装置。
 前記初期値の設定前において、前記アンテナウェイトを構成する複数のウェイト値のいずれか1つ、又は前記等化ウェイトを構成する複数のウェイト値のいずれか1つを固定値に設定する固定値設定部を更に備える請求項1に記載の受信装置。
 前記初期値設定部は、前記アンテナ重み付け部の出力信号が前記適応等化器をそのまま通過する状態で、前記最適化アルゴリズムを用いて前記アンテナウェイトの前記初期値を算出し、算出した前記初期値を前記アンテナ重み付け部に設定する請求項1に記載の受信装置。
 複数のアンテナ素子を有するアレイアンテナと、
 前記アレイアンテナが受信した受信信号を重み付けするアンテナ重み付け部と、
 前記アンテナ重み付け部によって重み付けされた受信信号を等化する適応等化器と、
 前記適応等化器の出力信号と、予め定められた参照信号との誤差に応じて、前記アンテナ重み付け部に設定されるアンテナウェイトと、前記適応等化器に設定される等化ウェイトとを算出するウェイト算出部と
を備える受信装置であって、
 前記ウェイト算出部は、
 前記等化ウェイトの初期値を前記適応等化器に設定する初期値設定部と、
 前記初期値が前記適応等化器において保持された状態で、前記誤差を最小化する最適化アルゴリズムを用いて前記アンテナウェイトを算出する第1アンテナウェイト算出部と、
 前記第1アンテナウェイト算出部によって算出された前記アンテナウェイトが前記アンテナ重み付け部において保持された状態で、前記最適化アルゴリズムを用いて前記等化ウェイトを算出する等化ウェイト算出部と、
 前記等化ウェイト算出部によって算出された前記等化ウェイトが前記適応等化器において保持された状態で、前記最適化アルゴリズムを用いて前記アンテナウェイトを算出する第2アンテナウェイト算出部と
を備える受信装置。
 請求項1~7のいずれかの受信装置を備える無線基地局。
 複数のアンテナ素子を有するアレイアンテナと、
 前記アレイアンテナが受信した受信信号を重み付けするアンテナ重み付け部と、
 前記アンテナ重み付け部によって重み付けされた受信信号を等化する適応等化器と、
 前記適応等化器の出力信号と、予め定められた参照信号との誤差に応じて、前記アンテナ重み付け部に設定されるアンテナウェイトと、前記適応等化器に設定される等化ウェイトとを算出するウェイト算出部と
を用いた受信方法であって、
 前記ウェイト算出部が、
 前記アンテナウェイトの初期値を前記アンテナ重み付け部に設定する初期値設定ステップと、
 前記初期値が前記アンテナ重み付け部において保持された状態で、前記誤差を最小化する最適化アルゴリズムを用いて前記等化ウェイトを算出する第1算出ステップと、
 前記第1算出ステップによって算出された前記等化ウェイトが前記適応等化器において保持された状態で、前記最適化アルゴリズムを用いて前記アンテナウェイトを算出する第2算出ステップと、
 前記第2算出ステップによって算出された前記アンテナウェイトが前記アンテナ重み付け部において保持された状態で、前記最適化アルゴリズムを用いて前記等化ウェイトを算出する第3算出ステップと
を備える受信方法。
 複数のアンテナ素子を有するアレイアンテナと、
 前記アレイアンテナが受信した受信信号を重み付けするアンテナ重み付け部と、
 前記アンテナ重み付け部によって重み付けされた受信信号を等化する適応等化器と、
 前記適応等化器の出力信号と、予め定められた参照信号との誤差に応じて、前記アンテナ重み付け部に設定されるアンテナウェイトと、前記適応等化器に設定される等化ウェイトとを算出するウェイト算出部と
を用いた受信方法であって、
 前記ウェイト算出部が、
 前記等化ウェイトの初期値を前記適応等化器に設定する初期値設定ステップと、
 前記初期値が前記適応等化器において保持された状態で、前記誤差を最小化する最適化アルゴリズムを用いて前記アンテナウェイトを算出する第1算出ステップと、
 前記第1算出ステップによって算出された前記アンテナウェイトが前記アンテナ重み付け部において保持された状態で、前記最適化アルゴリズムを用いて前記等化ウェイトを算出する第2算出ステップと、
 前記第2算出ステップによって算出された前記等化ウェイトが前記適応等化器において保持された状態で、前記最適化アルゴリズムを用いて前記アンテナウェイトを算出する第3算出ステップと
を備える受信方法。
Description:
受信装置、無線基地局及び受信 法

 本発明は、アダプティブアレイアンテナ び適応等化器を用いた受信装置、無線基地 及び受信方法に関する。

 近年、無線通信システムにおいて受信品 を改善するために、アダプティブアレイア テナ及び適応等化器を用いた受信装置が用 られている。

 アダプティブアレイアンテナは、所望波 対するアンテナ利得を増加させるとともに 干渉波に対するアンテナ利得を落ち込ませ ことができる。具体的には、アダプティブ レイアンテナは、複数のアンテナ素子から るアレイアンテナと、アレイアンテナが受 した受信信号をアンテナウェイトによって み付けするアンテナ重み付け部とを有する

 適応等化器は、所望波において先に受信 れる先行波と、後に受信される遅延波とを 相を揃えて合成することによって、マルチ ス伝搬環境によって歪んだ信号を補正(等化 )することができる。具体的には、適応等化 は、受信信号を複数回遅延させるとともに 遅延させた各受信信号を等化ウェイトによ て重み付けする。

 また、上述したアダプティブアレイアン ナの出力に適応等化器を直列接続した構成 受信装置が知られている(例えば、特許文献 1参照)。特許文献1に記載の受信装置は、最適 化アルゴリズムによってアンテナウェイト及 び等化ウェイトを一括して算出するウェイト 算出部を備える。

 特許文献1に記載のウェイト算出部は、ウェ イト算出部は、適応等化器の出力信号と予め 定められた参照信号との平均二乗誤差を最小 化するLMSやRLSなどの最適化アルゴリズムを用 いて、アンテナウェイト及び等化ウェイトを 一括して算出する。

特開2002-261669号公報([0013]-[0040]段落、第1 )

 ところで、アダプティブアレイアンテナ 出力に適応等化器を直列接続する構成では 適応等化器に入力される受信信号の状態は アンテナ重み付け部に設定されるアンテナ ェイトに応じて変化する。

 すなわち、最適化アルゴリズムによって 化ウェイトを算出するためには、アンテナ ェイトが先に決定され、適応等化器に入力 れる受信信号の状態が変化しないことが必 である。同様に、最適化アルゴリズムによ てアンテナウェイトを算出するためには、 化ウェイトが先に決定され、適応等化器の 性が変化しないことが必要である。

 しかしながら、特許文献1の手法では、ウ ェイト算出部は、アンテナウェイト及び等化 ウェイトを一括して算出するので、アンテナ ウェイト及び等化ウェイトが収束せず、アン テナウェイト及び等化ウェイトを適切に算出 できない恐れがある。

 そこで、本発明は、上述した課題を解決 るためになされたものであり、アダプティ アレイアンテナの出力に適応等化器を直列 続する構成でも、最適化アルゴリズムを用 てアンテナウェイト及び等化ウェイトを適 に算出することが可能な受信装置、無線基 局及び受信方法を提供することを目的とす 。

 本発明の第1の特徴は、複数のアンテナ素子 (アンテナ素子ANT 1 ~ANT R )を有するアレイアンテナ(アレイアンテナ111) と、前記アレイアンテナが受信した受信信号 を重み付けするアンテナ重み付け部(アンテ 重み付け部115)と、前記アンテナ重み付け部 よって重み付けされた受信信号を等化する 応等化器(フィードフォワード部120A)と、前 適応等化器の出力信号(出力信号y[k])と、予 定められた参照信号(参照信号d[k])との誤差( 誤差信号e[k])に応じて、前記アンテナ重み付 部に設定されるアンテナウェイト(アンテナ ウェイトw * 1 ~w * R (*:複素共役))と、前記適応等化器に設定され 等化ウェイト(等化ウェイトc * 0 ~c * M (*:複素共役))とを算出するウェイト算出部(ウ ェイト算出部140)とを備える受信装置(受信装 10)であって、前記ウェイト算出部は、前記 ンテナウェイトの初期値を前記アンテナ重 付け部に設定する初期値設定部(アンテナウ ェイト処理部140A)と、前記初期値が前記アン ナ重み付け部において保持された状態で、 記誤差を最小化する最適化アルゴリズムを いて前記等化ウェイトを算出する第1等化ウ ェイト算出部(等化ウェイト処理部140B)と、前 記第1等化ウェイト算出部によって算出され 前記等化ウェイトが前記適応等化器におい 保持された状態で、前記最適化アルゴリズ を用いて前記アンテナウェイトを算出する ンテナウェイト算出部(アンテナウェイト処 部140A)と、前記アンテナウェイト算出部に って算出された前記アンテナウェイトが前 アンテナ重み付け部において保持された状 で、前記最適化アルゴリズムを用いて前記 化ウェイトを算出する第2等化ウェイト算出 (等化ウェイト処理部140B)とを備えることを 旨とする。

 このような特徴によれば、ウェイト算出 は、アンテナウェイト及び等化ウェイトを 括して算出するのではなく、アンテナウェ ト及び等化ウェイトを交互に算出する。す わち、等化ウェイトの算出時にはアンテナ ェイトが変化せず、アンテナウェイトの算 時には等化ウェイトが変化しないようにす ことができる。したがって、アダプティブ レイアンテナの出力に適応等化器を直列接 する構成でも、最適化アルゴリズムを用い アンテナウェイト及び等化ウェイトを適切 算出することが可能な受信装置を提供する とができる。

 本発明の第2の特徴は、本発明の第1の特徴 係り、前記アンテナウェイト算出部は、前 第2等化ウェイト算出部によって算出された 記等化ウェイトが前記適応等化器において 持された状態で、前記最適化アルゴリズム 用いて前記アンテナウェイトを算出し、前 第2等化ウェイト算出部は、所定回数(所要 り返し回数l max )に達するまで、前記等化ウェイトを繰り返 算出し、前記アンテナウェイト算出部は、 定回数(所要繰り返し回数l max )に達するまで、前記アンテナウェイトを繰 返し算出することを要旨とする。

 本発明の第3の特徴は、本発明の第1の特 に係り、前記誤差を閾値と比較する閾値比 部(終了条件判定部140C)と、前記誤差が前記 値を下回った場合、前記ウェイト算出部に ける前記アンテナウェイトの算出、及び前 ウェイト算出部における前記等化ウェイト 算出を停止させる算出停止部(終了条件判定 140C)とをさらに備えることを要旨とする。

 本発明の第4の特徴は、本発明の第1の特 に係り、前記アンテナウェイトが前記アン ナ重み付け部に設定されたことによって前 誤差が低下した第1誤差低下量を検出する第1 検出部(終了条件判定部140C)と、前記等化ウェ イトが前記適応等化器に設定されたことよっ て前記誤差が低下した第2誤差低下量を検出 る第2検出部(終了条件判定部140C)と、前記第1 誤差低下量又は前記第2誤差低下量が所定量 下回った場合、前記ウェイト算出部におけ 前記アンテナウェイトの算出、及び前記ウ イト算出部における前記等化ウェイトの算 を停止させる算出停止部(終了条件判定部140C )とをさらに備えることを要旨とする。

 本発明の第5の特徴は、本発明の第1の特徴 係り、前記初期値の設定前において、前記 ンテナウェイトを構成する複数のウェイト のいずれか1つ(ウェイト値w * B (*:複素共役))、又は前記等化ウェイトを構成 る複数のウェイト値のいずれか1つ(ウェイ 値c * B (*:複素共役))を固定値(固定値C * C 又はC * W (*:複素共役))に設定する固定値設定部(アンテ ナウェイト処理部140A又は等化ウェイト処理 140B)を更に備えることを要旨とする。

 本発明の第6の特徴は、本発明の第1の特 に係り、前記初期値設定部は、前記アンテ 重み付け部の出力信号が前記適応等化器を のまま通過する状態で、前記最適化アルゴ ズムを用いて前記アンテナウェイトの前記 期値を算出し、算出した前記初期値を前記 ンテナ重み付け部に設定することを要旨と る。

 本発明の第7の特徴は、複数のアンテナ素 子を有するアレイアンテナと、前記アレイア ンテナが受信した受信信号を重み付けするア ンテナ重み付け部と、前記アンテナ重み付け 部によって重み付けされた受信信号を等化す る適応等化器と、前記適応等化器の出力信号 と、予め定められた参照信号との誤差に応じ て、前記アンテナ重み付け部に設定されるア ンテナウェイトと、前記適応等化器に設定さ れる等化ウェイトとを算出するウェイト算出 部とを備える受信装置であって、前記ウェイ ト算出部は、前記等化ウェイトの初期値を前 記適応等化器に設定する初期値設定部(等化 ェイト処理部140B)と、前記初期値が前記適応 等化器において保持された状態で、前記誤差 を最小化する最適化アルゴリズムを用いて前 記アンテナウェイトを算出する第1アンテナ ェイト算出部(アンテナウェイト処理部140A) 、前記第1アンテナウェイト算出部によって 出された前記アンテナウェイトが前記アン ナ重み付け部において保持された状態で、 記最適化アルゴリズムを用いて前記等化ウ イトを算出する等化ウェイト算出部(等化ウ ェイト処理部140B)と、前記等化ウェイト算出 によって算出された前記等化ウェイトが前 適応等化器において保持された状態で、前 最適化アルゴリズムを用いて前記アンテナ ェイトを算出する第2アンテナウェイト算出 部(アンテナウェイト処理部140A)とを備えるこ とを要旨とする。

 本発明の第8の特徴は、本発明の第1~第7の いずれかの特徴に係る受信装置を備える無線 基地局(無線基地局100)であることを要旨とす 。

 本発明の第9の特徴は、複数のアンテナ素 子を有するアレイアンテナと、前記アレイア ンテナが受信した受信信号を重み付けするア ンテナ重み付け部と、前記アンテナ重み付け 部によって重み付けされた受信信号を等化す る適応等化器と、前記適応等化器の出力信号 と、予め定められた参照信号との誤差に応じ て、前記アンテナ重み付け部に設定されるア ンテナウェイトと、前記適応等化器に設定さ れる等化ウェイトとを算出するウェイト算出 部とを用いた受信方法であって、前記ウェイ ト算出部が、前記アンテナウェイトの初期値 を前記アンテナ重み付け部に設定する初期値 設定ステップ(ステップS202)と、前記初期値が 前記アンテナ重み付け部において保持された 状態で、前記誤差を最小化する最適化アルゴ リズムを用いて前記等化ウェイトを算出する 第1算出ステップ(ステップS204)と、前記第1算 ステップによって算出された前記等化ウェ トが前記適応等化器において保持された状 で、前記最適化アルゴリズムを用いて前記 ンテナウェイトを算出する第2算出ステップ (ステップS205)と、前記第2算出ステップによ て算出された前記アンテナウェイトが前記 ンテナ重み付け部において保持された状態 、前記最適化アルゴリズムを用いて前記等 ウェイトを算出する第3算出ステップ(ステッ プS204)とを備えることを要旨とする。

 本発明の第10の特徴は、複数のアンテナ 子を有するアレイアンテナと、前記アレイ ンテナが受信した受信信号を重み付けする ンテナ重み付け部と、前記アンテナ重み付 部によって重み付けされた受信信号を等化 る適応等化器と、前記適応等化器の出力信 と、予め定められた参照信号との誤差に応 て、前記アンテナ重み付け部に設定される ンテナウェイトと、前記適応等化器に設定 れる等化ウェイトとを算出するウェイト算 部とを用いた受信方法であって、前記ウェ ト算出部が、前記等化ウェイトの初期値を 記適応等化器に設定する初期値設定ステッ (ステップS102)と、前記初期値が前記適応等 器において保持された状態で、前記誤差を 小化する最適化アルゴリズムを用いて前記 ンテナウェイトを算出する第1算出ステップ( ステップS104)と、前記第1算出ステップによっ て算出された前記アンテナウェイトが前記ア ンテナ重み付け部において保持された状態で 、前記最適化アルゴリズムを用いて前記等化 ウェイトを算出する第2算出ステップ(ステッ S105)と、前記第2算出ステップによって算出 れた前記等化ウェイトが前記適応等化器に いて保持された状態で、前記最適化アルゴ ズムを用いて前記アンテナウェイトを算出 る第3算出ステップ(ステップS104)とを備える ことを要旨とする。

 本発明によれば、アダプティブアレイア テナの出力に適応等化器を直列接続する構 でも、最適化アルゴリズムを用いてアンテ ウェイト及び等化ウェイトを適切に算出す ことが可能な受信装置、無線基地局及び受 方法を提供することができる。

図1は、本発明の実施形態に係る無線基 地局が適用される無線通信システムの概略構 成図である。 図2は、本発明の実施形態に係る受信装 置の機能ブロック構成図である。 図3は、本発明の実施形態に係る受信装 置の動作パターン1を示すフローチャートで る。 図4は、本発明の実施形態に係る受信装 置の動作パターン2を示すフローチャートで る。 図5は、本発明の実施形態に係る受信装 置の一部構成図である。 図6は、本発明の実施形態に係る受信装 置の一部構成図である。 図7は、その他の実施形態に係る受信装 置の動作を示すフローチャートである。

 次に、図面を参照して、本発明の実施形 を説明する。以下の実施形態における図面 記載において、同一又は類似の部分には同 又は類似の符号を付している。

 以下においては、(1)無線通信システムの 略構成、(2)無線基地局の構成、(3)受信装置 概略動作、(4)ウェイト算出アルゴリズム、( 5)作用及び効果、(6)その他の実施形態につい 説明する。

 (1)無線通信システムの概略構成
 まず、図1を用いて、本実施形態に係る無線 基地局100が適用される無線通信システムの概 略構成について説明する。図1に示す無線通 システムは、無線基地局100、無線基地局300 無線通信端末200、及び無線通信端末210を有 る。

 無線基地局100及び無線通信端末200は、IEEE 802.16e(WiMAX(登録商標))又はiBurst(登録商標)に基 づく無線通信を実行する(iBurstについては、 High Capacity-Spatial Division Multiple Access (HC-SDM A)”,WTSC - 2005 - 032,ATIS/ANSIを参照)。

 一方で、無線基地局300及び無線通信端末2 10は、無線基地局100及び無線通信端末200とは なる又は同じ無線通信方式に準拠している 無線基地局300及び無線通信端末210からも無 信号が放射されるので、無線基地局100は、 線通信端末200からの所望波だけでなく、無 基地局300及び無線通信端末210からの干渉波 受信することになる。

 無線基地局100は、アレイアンテナ111を備 、アレイアンテナ111を用いたアダプティブ レイ制御を行う。具体的には、無線基地局1 00は、無線通信端末200の方向にアレイアンテ 111の指向性を向けて無線通信端末200と通信 ることによって、無線通信端末200からの所 波に対するアンテナ利得を増加させる。

 また、無線基地局100は、無線通信端末210 び無線基地局300の方向に、アレイアンテナ1 11の指向性が落ち込むようにヌル点を向ける とによって、無線通信端末210及び無線基地 300からの干渉波に対するアンテナ利得を落 込ませる。

 無線通信端末200が送信する無線信号は、 線基地局100に直接到達するパスP1と、ビルB どによる反射後に無線基地局100に到達する スP2を介して、無線基地局100によって受信 れる。

 すなわち、無線基地局100がパスP1を介し 受信した無線信号は先行波(直接波)となる。 無線基地局100がパスP2を介して受信した無線 号は遅延波となる。

 遅延波の影響により、無線基地局100が受 した受信信号に歪みが生じる。このため、 線基地局100は、受信信号を適応的に等化す ことによって歪みを補正する。

 無線通信端末200によって送信される無線 号には、既知の信号系列(以下、既知信号) 含まれている。また、無線基地局100には、 知信号と同等の信号系列である参照信号が 憶されている。

 つまり、無線基地局100は、既知信号と参 信号との誤差が最小化するように、アダプ ィブアレイ制御及び適応等化制御を実行す ことによって、無線通信環境に適合した通 を実現可能となる。

 (2)無線基地局100の構成
 次に、図2を用いて、無線基地局100に設けら れる受信装置10の構成について説明する。図2 に示すように、受信装置10は、アダプティブ レイアンテナ110、適応等化器120、減算器130 及びウェイト算出部140を有する。

 アダプティブアレイアンテナ110は、アレ アンテナ111を用いたアダプティブアレイ制 を行う。適応等化器120は、受信信号を複数 遅延させるとともに、遅延させた各受信信 を重み付けする。

 減算器130は、適応等化器120の出力信号y[k] と参照信号d[k]との誤差を示す誤差信号e[k]を 出する。ウェイト算出部140は、トレーニン 期間(既知信号期間)において、誤差信号e[k] 応じてアンテナウェイト及び等化ウェイト 算出する。

 (2.1)アダプティブアレイアンテナ110の構成
 アダプティブアレイアンテナ110は、アレイ ンテナ111及びアンテナ重み付け部115を有す 。アレイアンテナ111は、アンテナ素子ANT 1 ~ANT R を有する。

 アンテナ重み付け部115は、複素乗算器112 1 ~112 R 及び加算器113を有する。複素乗算器112 1 ~112 R は、アンテナ素子ANT 1 ~ANT R に対応して設けられ、アンテナ素子ANT 1 ~ANT R が受信した受信信号をアンテナウェイトw * 1 ~w * R によって重み付けする。

 アンテナウェイトw * 1 ~w * R が乗算されることにより、アンテナ素子ANT 1 ~ANT R が受信した受信信号の振幅及び位相が制御さ れる。加算器113は、複素乗算器112 1 ~112 R によって重み付けされた受信信号を合成する 。

 (2.2)適応等化器120の構成
 適応等化器120は、フィードフォワード部120A 、フィードバック部120B、遅延素子124,126、及 加算器125を有する。なお、図示を省略する 定器が、適応等化器120の出力信号y[k]に対し てシンボル判定を行う。

 フィードフォワード部120Aは、受信信号の 先行波成分と遅延波成分とを位相を揃える機 能を有する。フィードバック部120Bは、判定 によって得られた判定シンボルをフィード ックする判定帰還型等化器(DFE)として機能す る。フィードバック部120Bには、トレーニン 期間において参照信号d[k]が入力される。

 フィードフォワード部120Aは、FIR(Finite Impuls e Response)フィルタとして構成され、アダプテ ィブアレイアンテナ110の出力側に接続される 。具体的には、フィードフォワード部120Aは 遅延素子121 1 ~121 M 、複素乗算器122 0 ~122 M 、及び加算器123 1 ~123 M を有する。

 遅延素子121 1 ~121 M は、直列に接続され、受信信号を遅延させる 。複素乗算器122 0 ~122 M は、各遅延素子121 1 ~121 M からの出力信号に等化ウェイトc * 0 ~c * M を乗算する。等化ウェイトc * 0 ~c * M が乗算されることにより、遅延素子121 1 ~121 M からの各出力信号の振幅及び位相が制御され る。加算器123 1 ~123 M は、複素乗算器122 0 ~122 M からの出力信号を合成する。

 フィードバック部120Bは、遅延素子125 1 ~125 P 、複素乗算器126 1 ~126 P 、及び加算器127 1 ~127 P を有する。

 遅延素子125 1 ~125 P は、直列に接続され、参照信号d[k]を遅延さ る。複素乗算器126 1 ~126 P は、遅延素子125 1 ~125 P からの各出力信号にウェイトg * 1 ~g * P を乗算する。加算器127 1 ~127 P は、複素乗算器126 1 ~126 P からの出力信号を合成する。

 加算器125は、フィードフォワード部120Aの 出力信号とフィードバック部120Bの出力信号 を合成する。加算器125の出力信号y[k]は、減 器130に入力される。減算器130は、参照信号d [k]と出力信号y[k]との誤差信号e[k]を生成する

 (2.3)ウェイト算出部140の構成
 次に、ウェイト算出部140の構成について説 する。なお、以下においては、本発明に関 する点について主に説明する。

 ウェイト算出部140は、アンテナウェイト 理部140A、等化ウェイト処理部140B、及び終 条件判定部140Cを有する。

 アンテナウェイト処理部140Aは、主に次の(a1 )~(a3)を実行する。
   
 (a1)アンテナウェイトw * 1 ~w * R のいずれかに固定値C * W を設定する機能。
   
 (a2)アンテナウェイトw * 1 ~w * R に初期値を設定する機能。
   
 (a3)誤差信号e[k]に基づき、アンテナウェイ w * 1 ~w * R を最適化アルゴリズムによって算出する機能 。本実施形態では、最適化アルゴリズムとし て、最小二乗誤差(MMSE)規範が使用される。

 等化ウェイト処理部140Bは、主に次の(b1)~(b3) を実行する。
   
 (b1)等化ウェイトc * 0 ~c * M のいずれかに固定値C * C を設定する機能。
   
 (b2)等化ウェイトc * 0 ~c * M に初期値を設定する機能。
   
 (b3)誤差信号e[k]に基づき、等化ウェイトc * 0 ~c * M を最適化アルゴリズムによって算出する機能 。

 終了条件判定部140Cは、アンテナウェイト処 理部140Aによるアンテナウェイトw * 1 ~w * R の繰り返し回数l、及び等化ウェイト処理部14 0Bによる等化ウェイトc * 0 ~c * M の繰り返し回数lが、所要繰り返し回数l max に達したか否かを判定する。

 繰り返し回数lが所要繰り返し回数l max に達した場合、終了条件判定部140Cは、アン ナウェイト処理部140Aによるアンテナウェイ w * 1 ~w * R の算出、及び等化ウェイト処理部140Bによる 化ウェイトc * 0 ~c * M の算出を停止させる。

 (2.4)初期値設定処理
 次に、ウェイト算出部140によって実行され 初期値設定処理について説明する。

 (2.4.1)アンテナウェイトの初期値設定処理
 最も単純なアンテナウェイトw * 1 ~w * R の初期値設定方法としては、アンテナウェイ トw * 1 ~w * R を全て同一の値w r0 に設定することが考えられる。

 しかしながら、アンテナウェイトw * 1 ~w * R の初期値は、アンテナウェイトw * 1 ~w * R 及び等化ウェイトc * 0 ~c * M の最適化に要する時間に影響を与える。つま り、アンテナウェイトw * 1 ~w * R の初期値が適切に設定されれば、誤差信号e[k ]を短時間で収束させることができる。

 そこで、誤差信号e[k]を短時間で収束させる ために、ウェイト算出部140は、次のような手 法によりアンテナウェイトw * 1 ~w * R の初期値を算出する。

 具体的には、アンテナウェイトw * 1 ~w * R の初期値算出時において、ウェイト算出部140 は、アンテナ重み付け部115の出力信号が、フ ィードフォワード部120Aをそのまま通過する うに制御する。

 すなわち、等化ウェイト処理部140Bは、フィ ードフォワード部120Aの複素乗算器122 0 ~122 M のうち、複素乗算器122 0 に入力する等化ウェイトc * 0 を“1”とし、他の等化ウェイトc * 1 ~c * M を“0”に設定する。

 複素乗算器122 0 に入力する等化ウェイトc * 0 を“1”とすることによって、遅延素子121 1 ~121 M を通過前の信号が、位相及び振幅が制御され ることなく複素乗算器122 0 を通過する。また、他の等化ウェイトc * 1 ~c * M を“0”に設定することによって、遅延素子12 1 1 ~121 M を通過した信号が、複素乗算器122 1 ~122 M を通過しなくなる。

 この結果、アンテナ重み付け部115の出力信 が、フィードフォワード部120Aにおいて全く 変化しない状態にすることができる。このよ うな状態において、アンテナウェイト処理部 140Aは、最適化アルゴリズムを用いて、アン ナウェイトw * 1 ~w * R の初期値を算出する。

 (2.4.2)等化ウェイトの初期値設定処理
 最も単純な等化ウェイトc * 0 ~c * M の初期値設定方法としては、等化ウェイトc * 0 ~c * M を全て同一の値c m0 に設定することが考えられる。

 しかしながら、等化ウェイトc * 0 ~c * M の初期値は、アンテナウェイトw * 1 ~w * R 及び等化ウェイトc * 0 ~c * M の最適化に要する時間に影響を与える。つま り、等化ウェイトc * 0 ~c * M の初期値が適切に設定されれば、誤差信号e[k ]を短時間で収束させることができる。

 そこで、誤差信号e[k]を短時間で収束させる ために、ウェイト算出部140は、次の(a)又は(b) の手法により等化ウェイトc * 0 ~c * M の初期値を算出する。

 (a)ウェイト算出部140は、(2.4.1)において説明 した手法によりアンテナウェイトw * 1 ~w * R の初期値を算出する。そして、等化ウェイト 処理部140Bは、算出されたアンテナウェイトw * 1 ~w * R の初期値がアンテナ重み付け部115に保持され た状態で、最適化アルゴリズムを用いて等化 ウェイトc * 0 ~c * M の初期値を算出する。

 (b)ウェイト算出部140は、アンテナウェイトw * 1 ~w * R のうち、いずれか1つを“1”とし、残りを全 “0”にする。これにより、アダプティブア レイアンテナ110を無指向性アンテナと見なす ことができる。このような状態において、等 化ウェイト処理部140Bは、最適化アルゴリズ を用いて、等化ウェイトc * 0 ~c * M の初期値を算出する。

 (3)受信装置10の概略動作
 次に、図3及び図4を参照して、受信装置10の 概略動作について説明する。具体的には、受 信装置10の動作パターン1及び動作パターン2 ついて説明する。

 (3.1)受信装置10の動作パターン1
 図3は、受信装置10の動作パターン1を示すフ ローチャートである。

 ステップS101において、アンテナウェイト処 理部140A又は等化ウェイト処理部140Bは、アン ナウェイトw * 1 ~w * R のいずれか1つ、又は等化ウェイトc * 0 ~c * M のいずれか1つに固定値を設定する。なお、 該固定値は、ステップS101以降において更新 れないことに留意すべきである。

 ステップS102において、等化ウェイト処理部 140Bは、等化ウェイトc * 0 ~c * M に初期値を設定する。なお、当該初期値は、 ステップS102以降において更新されることに 意すべきである。

 ステップS103において、終了条件判定部140 Cは、繰り返し回数のカウント値lに1を設定す る。

 ステップS104において、アンテナウェイト処 理部140Aは、アンテナウェイトw * 1 ~w * R を算出する。そして、アンテナウェイト処理 部140Aは、算出したアンテナウェイトw * 1 ~w * R を複素乗算器112 1 ~112 R に設定する。

 ステップS105において、等化ウェイト処理部 140Bは、等化ウェイトc * 0 ~c * M を算出する。等化ウェイト処理部140Bは、算 した等化ウェイトc * 0 ~c * M を複素乗算器122 0 ~122 M に設定する。

 ステップS106において、終了条件判定部140C 、繰り返し回数lが所要繰り返し回数l max に達したか否かを判定する。繰り返し回数l 所要繰り返し回数l max に達したと判定された場合、ウェイト算出処 理が終了する。所要繰り返し回数l max は、例えば10回程度とすることができる。

 一方、繰り返し回数lが所要繰り返し回数l max に達していないと判定された場合、処理がス テップS107に進む。ステップS107において、終 条件判定部140Cは、繰り返し回数lに1を加算 る。その後、処理がステップS104に戻る。

 (3.2)受信装置10の動作パターン2
 図4は、受信装置10の動作パターン2を示すフ ローチャートである。

 ステップS201における処理は、上述したス テップS101と同様である。

 ステップS202において、アンテナウェイト処 理部140Aは、アンテナウェイトw * 1 ~w * R に初期値を設定する。なお、当該初期値は、 ステップS202以降において更新されることに 意すべきである。

 ステップS203において、終了条件判定部140 Cは、算出回数のカウント用の変数lに1を設定 する。

 ステップS204において、等化ウェイト処理部 140Bは、等化ウェイトc * 0 ~c * M を算出する。等化ウェイト処理部140Bは、算 した等化ウェイトc * 0 ~c * M を複素乗算器122 0 ~122 M に設定する。

 ステップS205において、アンテナウェイト処 理部140Aは、アンテナウェイトw * 1 ~w * R を算出する。そして、アンテナウェイト処理 部140Aは、算出したアンテナウェイトw * 1 ~w * R を複素乗算器112 1 ~112 R に設定する。

 ステップS206において、終了条件判定部140C 、繰り返し回数lが所要繰り返し回数l max に達したか否かを判定する。繰り返し回数l 所要繰り返し回数l max に達したと判定された場合、ウェイト算出処 理が終了する。

 一方、繰り返し回数lが所要繰り返し回数l max に達していないと判定された場合、処理がス テップS207に進む。ステップS207において、終 条件判定部140Cは、繰り返し回数lに1を加算 る。その後、処理がステップS204に戻る。

 (4)ウェイト算出アルゴリズム
 次に、アンテナウェイトw * 1 ~w * R 及び等化ウェイトc * 0 ~c * M の算出アルゴリズムについて説明する。

 (4.1)アルゴリズム概要
 図5に示すように、アンテナ重み付け部115に 設定される各ウェイト値は、w * r によって定義される(1≦r≦R)。フィードフォ ード部120Aに設定される各ウェイト値は、c * m によって定義される(0≦m≦M)。アンテナ重み け部115への入力信号は、x r [k]によって定義される。

 図5では、アンテナウェイトw * 1 ~w * R 及び等化ウェイトc * 0 ~c * M の曖昧さを回避するために、等化ウェイトc * 0 ~c * M 中のウェイト値c * A が固定値C * C に設定されている(0≦A≦M)。あるいは、図6に 示すように、アンテナウェイトw * 1 ~w * R 中のウェイト値w * B が固定値C * w に設定される(0≦B≦M)。

 誤差信号e[k]は、以下に示すように、参照 信号d[k](あるいは、参照信号d[k]を遅延させた ものd[k-D])から、フィードフォワード部120Aの 力信号y[k]を減算することによって得られる (0≦D≦M)。


   
・・・(1)

 上述したフィードバック部120Bに設定される ウェイト値は、g * p によって定義される(0≦p≦P)。また、フィー バック部120Bの伝達関数は、以下の式(2)で示 される。

  G(z) = g 1 z -1  + … + g P z -P    ・・・(2)

 フィードバック部120Bへは、遅延素子124が 遅延させた参照信号d[k]が入力される。フィ ドバック部120Bの出力信号は、フィードフォ ード部120Aの出力信号に加算される。

 以下では、アンテナウェイト値w * r 及び等化ウェイト値c * m だけでなく、ウェイト値g * p もアンテナウェイト値w * r 及び等化ウェイト値c * m とともに算出される。

 誤差信号e[k]は、次の式(3)に示される。なお 、以下において、(・) H はエルミート転置を表し、<・>は予測演 子を表す。


・・・(3)


  
・・・(4)


   
・・・(5)


   
・・・(6)

 ここで、フィードフォワード部120Aにおいて 、ウェイト値c * A が固定値C * C に設定されているとすると、ベクトルbは、


   
・・・(7)となる。あるいは、テンソル積演算 子を用いると、ベクトルbは、


   
・・・(8)となる。ここで、


   
・・・(9)である。

 一方、アンテナ重み付け部115において、ウ イト値w * B が固定値C * w に設定されているとすると、ベクトルbは、



・・・(10)となる。あるいは、テンソル積演 子を用いると、ベクトルbは、


   
・・・(11)となる。ここで、


   
・・・(12)である。さらに、上記gは、次のよ に定義される。



・・・(13)
 次に、式(3)にMMSE関数を適用すると、二乗誤 差が、


   
・・・(14)となる。

 (4.2)アルゴリズムの詳細
 以下においては、以下の4パターンに分けて 、本アルゴリズムの詳細について説明する。
   

 パターン1:等化ウェイト値c * に固定値C * C を設定した後、アンテナウェイトw * 1 ~w * R を初期化するパターン。

 パターン2:等化ウェイト値c * に固定値C * C を設定した後、等化ウェイトc * 0 ~c * M を初期化するパターン。

 パターン3:アンテナウェイト値w * B に固定値C * W を設定した後、アンテナウェイトw * 1 ~w * R を初期化するパターン。

 パターン4:アンテナウェイト値w * B に固定値C * W を設定した後、等化ウェイトc * 0 ~c * M を初期化するパターン。

 (4.2.1)パターン1
 パターン1におけるアルゴリズムを表1に示 。

 アンテナウェイト値w * r 、具体的には、繰り返し回数lにおける共役 素ウェイトw r は、以下のベクトルのようになる。


   
・・・(15)

 w l の初期ベクトルは次のように定義される。


   
・・・(16)

 行列W l は、次のように定義される。


   
・・・(17)あるいは、テンソル積演算子を用 て、W l は次のように定義できる。


   
・・・(18)また、


   
・・・(19)であり、テンソル積演算子を用い と、


   
・・・(20)となる。さらに、


   
・・・(21)であり、


   
・・・である。あるいは、テンソル積演算子 を用いると、


   
・・・(23)であり、ここで、


   
・・・(24)である。さらに、


   
・・・(25)である。

 更新されたウェイト値g * p,l 及びg a* p,l は、繰り返し時に引き継がれる必要がない。 よって、ウェイト値g * p は、ウェイト値w * r を算出する最後の繰り返し時にのみ算出すれ ばよい。

 相関行列R及び相互相関ベクトルpは、次 ようになる。


   
・・・(26)

 本アルゴリズムでは、入力信号と参照信 とを用いて、相関行列及び相互相関ベクト の相関値を算出する。

 初期値w 0 は、適応速度に大きな影響を与える。初期値 w 0 の1つの例では、すべて同一の値が設定され 。あるいは、M=0及びc 0 =1とすると、収束を早めることができる。こ 場合、初期値は、次のようにして算出でき 。まず、


   
・・・(27)
 ここで、


   
・・・(28)である。スケーリングファクタを るために、次の演算が必要なる。



・・・(29)


   
・・・(30)
 初期値w 0 のスケーリングファクタλは、


   
・・・(31)であり、よって、


   
・・・(32)となる。

 (4.2.2)パターン2
 パターン2におけるアルゴリズムを表2に示 。

 (4.2.3)パターン3
 パターン3におけるアルゴリズムを表3に示 。

 (4.2.4)パターン4
 パターン4におけるアルゴリズムを表4に示 。

 (5)作用及び効果
 本実施形態によれば、ウェイト算出部140は アンテナウェイトw * 1 ~w * R 及び等化ウェイトc * 0 ~c * M を一括して算出するのではなく、アンテナウ ェイトw * 1 ~w * R 及び等化ウェイトc * 0 ~c * M を交互に算出する。すなわち、等化ウェイト c * 0 ~c * M の算出時にはアンテナウェイトw * 1 ~w * R が変化せず、アンテナウェイトw * 1 ~w * R の算出時には等化ウェイトc * 0 ~c * M が変化しないようにすることができる。

 したがって、アダプティブアレイアンテナ1 10の出力に適応等化器120を直列接続する構成 も、最適化アルゴリズムを用いてアンテナ ェイトw * 1 ~w * R 及び等化ウェイトc * 0 ~c * M を適切に算出することが可能な受信装置10を 供することができる。

 本実施形態によれば、アンテナウェイト処 部140Aは、所要繰り返し回数l max に達するまで、アンテナウェイトw * 1 ~w * R を繰り返し算出する。等化ウェイト処理部140 Bは、所要繰り返し回数l max に達するまで等化ウェイトc * 0 ~c * M を繰り返し算出する。

 したがって、アンテナウェイトw * 1 ~w * R 及び等化ウェイトc * 0 ~c * M を精度良く算出できる。

 本実施形態によれば、(2.4)において説明し 初期値設定処理により、アンテナウェイトw * 1 ~w * R 及び等化ウェイトc * 0 ~c * M の最適化に要する時間を短縮することができ る。

 (6)その他の実施形態
 上記のように、本発明は実施形態によって 載したが、この開示の一部をなす論述及び 面はこの発明を限定するものであると理解 べきではない。この開示から当業者には様 な代替実施形態、実施例及び運用技術が明 かとなる。

 上述した実施形態では、終了条件判定部140C は、アンテナウェイトw * 1 ~w * R 及び等化ウェイトc * 0 ~c * M の繰り返し回数lが所要繰り返し回数l max に達した場合に、ウェイト算出処理を終了さ せていた。

 しかしながら、ウェイト算出処理の終了 件として、繰り返し回数以外の条件を使用 ても良い。図7は、繰り返し回数以外の条件 を終了条件とした場合の受信装置10の動作を すフローチャートである。

 図7に示すフローチャートにおいては、所要 繰り返し回数l max が判定されない点において、図3及び図4に示 たフローチャートとは異なっている。

 代わりに、ステップS305において、終了条 件判定部140Cは、誤差信号e[k]に基づく平均二 誤差が予め定められた閾値を下回ったか否 、又は誤差信号e[k]に基づく平均二乗誤差の 低下量が所定量を下回ったか否かを判定する 。

 すなわち、終了条件判定部140Cは、誤差信号 e[k]に基づく平均二乗誤差が予め定められた 値を下回った場合に、アンテナウェイト処 部140Aによるアンテナウェイトw * 1 ~w * R の算出、及び等化ウェイト処理部140Bによる 化ウェイトc * 0 ~c * M の算出を停止させる。

 あるいは、終了条件判定部140Cは、誤差信号 e[k]に基づく平均二乗誤差の低下量が所定量 下回った場合に、アンテナウェイト処理部14 0Aによるアンテナウェイトw * 1 ~w * R の算出、及び等化ウェイト処理部140Bによる 化ウェイトc * 0 ~c * M の算出を停止させる。

 これにより、アンテナウェイトw * 1 ~w * R 及び等化ウェイトc * 0 ~c * M が収束した場合に直ちに繰り返し演算を停止 させることができ、ウェイト算出部140の処理 負荷を削減することができる。

 このように本発明は、ここでは記載して ない様々な実施形態等を包含するというこ を理解すべきである。したがって、本発明 この開示から妥当な特許請求の範囲の発明 定事項によってのみ限定されるものである

 なお、日本国特許出願第2007-309496(2007年11 29日出願)の全内容が、参照により、本願明 書に組み込まれている。

 以上のように、本発明に係る受信装置、 線基地局及び受信方法は、アダプティブア イアンテナの出力に適応等化器を直列接続 る構成でも、最適化アルゴリズムを用いて ンテナウェイト及び等化ウェイトを適切に 出することができるため、移動体通信など 無線通信において有用である。