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Title:
RED PHOSPHOR, RED LIGHT EMITTING ELEMENT OR DEVICE, AND WHITE LIGHT EMITTING ELEMENT OR DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/102518
Kind Code:
A1
Abstract:
This invention provides a novel (Ca,Sr)S:Eu-based red phosphor which can further satisfactorily enhance brightness. The red phosphor is represented by general formula: (Ca1-x,Srx)S:Eu,In wherein x is 0 to 1 and the content of In is 0.05 to 4.0% by mole. In the (Ca,Sr)S:Eu-based red phosphor, the incorporation of In in an amount of not less than 0.05% by mole is advantageous in that a luminescence peak derived from the defect of the host material can be eliminated, a red light luminescence spectrum having a very high unimodal property can be obtained, and the red luminescence intensity and brightness can be significantly enhanced.

Inventors:
ITOH, Jun-ichi (1333-2, Haraichi, Ageo-shi, Saita, a 21, 3620021, JP)
伊東純一 (〒21 埼玉県上尾市原市1333-2三井金属鉱業株式会社 総合研究所内 Saitama, 3620021, JP)
HIGUCHI, Makoto (1-1, Shikama, Kamioka-cho, Hida-sh, Gifu 96, 5061196, JP)
Application Number:
JP2008/000018
Publication Date:
August 28, 2008
Filing Date:
January 11, 2008
Export Citation:
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Assignee:
MITSUI MINING & SMELTING CO., LTD. (11-1, Osaki 1-chome Shinagawa-k, Tokyo 84, 1418584, JP)
三井金属鉱業株式会社 (〒84 東京都品川区大崎1丁目11-1 Tokyo, 1418584, JP)
ITOH, Jun-ichi (1333-2, Haraichi, Ageo-shi, Saita, a 21, 3620021, JP)
伊東純一 (〒21 埼玉県上尾市原市1333-2三井金属鉱業株式会社 総合研究所内 Saitama, 3620021, JP)
International Classes:
C09K11/84; H01J61/44; H01J63/06; H01L33/50
Attorney, Agent or Firm:
TAKEUCHI, ICHIZAWA & ASSOCIATES (6F. Akasaka 2-chome Annex, 19-8 Akasaka 2-chome,Minato-k, Tokyo ., 107-0052, JP)
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Claims:
 一般式:(Ca 1-x Sr x )S:Eu,In(但し、式中のxは0~1)で示される赤色蛍光体であって、Ca及びSrの合計モル数に対してInを0.05~4.0モル%で含有する赤色蛍光体。
 一般式:CaS:Eu,Inで示される赤色蛍光体であって、Caのモル数に対してInを0.05~4.0モル%で含有する請求項1記載の赤色蛍光体。
 一般式:SrS:Eu,Inで示される赤色蛍光体であって、Srのモル数に対してInを0.05~4.0モル%で含有する請求項1記載の赤色蛍光体。
 光励起用の赤色蛍光体として、Ca及びSrの合計モル数に対してInを0.05~2.5モル%含有することを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の赤色蛍光体。
 励起光を発生する光源と、請求項4に記載の赤色蛍光体とを備えた赤色発光素子乃至装置。
 励起光を発生する光源と、請求項4に記載の赤色蛍光体と、青乃至緑色蛍光体とを備えた白色発光素子乃至装置。
 電子線励起用の赤色蛍光体として、Ca及びSrの合計モル数に対してInを0.05~4.0モル%含有することを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の赤色蛍光体。
 電子線を発生する電子源と、請求項7に記載の赤色蛍光体とを備えた赤色発光素子乃至装置。
 電子線を発生する電子源と、請求項7に記載の赤色蛍光体と、青乃至緑色蛍光体とを備えた白色発光素子乃至装置。
Description:
赤色蛍光体、赤色発光素子乃至 置および白色発光素子乃至装置

 本発明は、赤色蛍光体、詳しくは白色LED 源、蛍光表示管(VFD)、電界放射型ディスプ イ(FED)、エレクトロルミネッセンス(EL)など 用いることができる赤色蛍光体、並びに、 れを用いた赤色・白色発光素子乃至装置に する。

 従来の赤色蛍光体としては、化学的に安 であるなどの理由からZnCdS:Ag,Cl蛍光体など 主に使われてきたが、環境問題などからCdの 使用が制限されるようになり、Cdを含まない たな赤色蛍光体の開発が求められるように り、新たな赤色蛍光体が開発されている。

 例えば特許文献1及び特許文献2には、硫 カルシウムを母体とし、Euを発光中心(付活 )とし、Mn,Li,Cl、Ce,Gd等を増感剤(共付活剤)と て含有してなる赤色蛍光体が開示されてい 。

 また、特許文献3には、低速電子励起にお いても、高い色純度と共に良好な輝度及び効 率を得ることができる赤色蛍光体として、一 般式(Ca,Sr)S:Eu,A,F・・(1)、(Ca,Sr)S:Eu,Rb,F・・(2) 或いは、(Ca,Sr)S:Eu,A,Rb,F・・(3)のいずれかの で表される赤色蛍光体(但し、前記式(1)~(3)中 のAはAl,Ga,Inから選択される少なくとも1種で 0.01~5モル%、Rbを0.01~2モル%含有する。)が開示 されている。

特開2002-80845号公報

特開2003-41250号公報

特開2005-146190号公報

 赤色蛍光体は、緑色や橙色の蛍光体に比 て視感度が低く、輝度が本来的に低いため 輝度を十分に高めることができる赤色蛍光 が求められる。

 また、一概に赤色蛍光体と言っても、テ ビなどの用途では深い赤色が求められる一 、LEDなどの照明用途においては、橙系の赤 が求められるなど、用途に応じて発光波長 変更して色味を調整できる材料であるのが ましい。その点、上記特許文献3に開示され た(Ca,Sr)S:Eu系赤色蛍光体は、CaとSrの配合割合 を調整することで、用途に応じて発光波長を 調整できる点で優れている。

 さらにまた、用途によってはハロゲン系 スの発生を嫌うものがあるため、赤色蛍光 においてもハロゲンを使用しないものが好 しい。

 そこで本発明の目的は、(Ca,Sr)S:Eu系赤色 光体について研究を進め、増感剤或いはフ ックスなどとしてハロゲンを使用しなくて 、輝度をより一層十分に高めることができ 新たな(Ca,Sr)S:Eu系蛍光体を提供することにあ る。

 本発明は、一般式:(Ca 1-x Sr x )S:Eu,In(但し、式中のxは0~1)で示される赤色蛍 体であって、Ca及びSrの合計モル数に対して Inを0.05~4.0モル%(以下、「モル%」は、特に言 しない限り、Ca及びSrの合計モル数に対する ル%の意である。)で含有する赤色蛍光体、 なわち、(Ca 1-x Sr x )Sを母体とし、Euを発光中心(付活剤)とする赤 色蛍光体であって、Inを0.05~4.0モル%含有し、 つ、ハロゲン元素、特にF(フッ素)を実質的 含まない赤色蛍光体を提案するものである

 なお、ハロゲン元素を実質的に含まない は、増感剤やフラックスなどとしてハロゲ を積極的に添加しないという意味であり、 可避不純物としてハロゲン元素を含む場合 除外する意味ではない。

 このように、(Ca,Sr)Sを母体とし、Euを発光 中心とする赤色蛍光体において、Inを配合す ば、FやClなどのハロゲン元素を添加しなく も、(Ca,Sr)S母体の欠陥に伴う発光を抑える とができ、同時に赤色発光強度を高めて輝 を向上させることができる。特にInを0.05モ %以上配合することにより、当該母体の欠陥 伴う発光ピークを消失させ、単峰性の非常 強い赤色発光スペクトルを得ることができ 赤色純度、赤色発光強度及び輝度を顕著に めることができる。

 さらに、励起源の種類に応じてIn配合量 調整することにより、発光強度をさらに高 て輝度をより一層向上させることができる

 例えば光励起の場合には、Inの含有量を0. 05~2.5モル%とすることにより、Inを添加しない 場合に比べてPL強度を高めることができ、In 含有量を0.1~1.5モル%とすることにより、Inを 加しない場合に比べてPL強度をさらに高め ことができる。このような効果は、Inの替わ りにAlやGaを配合した場合に比べて格別に優 た効果である。

 よって、本発明は、上記のような本発明 赤色蛍光体において、Inを0.05~2.5モル%含有 る光励起用の赤色蛍光体、このような赤色 光体と励起光を発生する光源とを備えた赤 発光素子乃至装置、さらには、このような 色蛍光体と青乃至緑色蛍光体と励起光を発 する光源とを備えた白色発光素子乃至装置 提案する。

 また、電子線励起の場合には、Inの含有 を0.05~4.0モル%とすることにより、Inを添加し ない場合に比べてCL強度を高めることができ Inの含有量を0.1~2.0モル%とすることにより、 Inを添加しない場合に比べてCL強度をさらに めることができる。このような効果は、Inの 替わりにAlやGaを配合した場合に比べても格 に優れた効果である。

 よって、本発明は、上記のような本発明 赤色蛍光体において、Inを0.05~4.0モル%含有 る電子線励起用の赤色蛍光体、このような 色蛍光体と電子線を発生する電子源とを備 た赤色発光素子乃至装置、さらには、この うな赤色蛍光体と青乃至緑色蛍光体と電子 を発生する電子源とを備えた白色発光素子 至装置を提案する。

 なお、本発明の赤色蛍光体は、粉体、成 体のいずれの形態であってもよい。

 また、本発明において「赤色発光素子乃 装置」における「発光素子」とは、少なく も蛍光体とその励起源としての発光源又は 子源とを備えた、比較的小型の光を発する 光デバイスを意図し、「発光装置」とは、 なくとも蛍光体とその励起源としての発光 又は電子源とを備えた、比較的大型の光を する発光デバイスを意図するものである。

 また、本発明において「X~Y」(X、Yは任意 数字)と表現した場合、特にことわらない限 り「X以上Y以下」の意とともに、「好ましく Xより大きく、Yより小さい」の意も包含す 。

 本発明の赤色蛍光体は、上述のように、 体におけるCaとSrの配合割合を調整すること で、用途に応じて発光波長を調整できる上、 光励起でも電子線励起でも赤色発光し、しか も、FやClなどのハロゲン元素を添加しなくて も、赤色純度及び輝度を十分に高めることが できる。よって、例えば白色LED光源、蛍光表 示管(VFD)、電界放射型ディスプレイ(FED)、エ クトロルミネッセンス(EL)などに用いる赤色 光体並びに赤色発光素子乃至装置として特 好適である。

(A)はIn添加サンプル1~8のCLスペクトルを 示した図であり、(B)はIn添加サンプル19~21のCL スペクトルを示した図である。 (A)はIn添加サンプル1~8のPLスペクトルを 示した図であり、(B)はIn添加サンプル19~21のPL スペクトルを示した図である。 Ga添加サンプル9~13のCLスペクトルを示 た図である。 Ga添加サンプル9~13のPLスペクトルを示 た図である。 Al添加サンプル14~18のCLスペクトルを示 た図である。 Al添加サンプル14~18のPLスペクトルを示 た図である。 サンプル1~21について、In、Ga及びAlの添 加量とPL相対強度との関係を示した図である サンプル1~21について、In、Ga及びAlの添 加量とCL相対強度との関係を示した図である 試験1で得られた赤色蛍光体のPLスペク ルを示した図である。 In添加サンプル22~28のCLスペクトルを示 した図である。 In添加サンプル22~28のPLスペクトルを示 した図である。 サンプル22~31について、Inの添加量とPL 相対強度との関係を示した図である。 サンプル22~31について、Inの添加量とCL 相対強度との関係を示した図である。

発明を実施するための形態

 以下、本発明の実施形態の一例に係る赤 蛍光体(以下、「本赤色蛍光体」という)に いて詳述する。但し、本発明の範囲が以下 説明する実施形態に限定されるものではな 。

 本赤色蛍光体は、(Ca 1-x Sr x )Sを母体とし、Euを発光中心(付活剤)とし、In 0.05~4.0モル%含有し、且つ、ハロゲン元素、 にF(フッ素)を実質的に含有しない赤色蛍光 である。

 本赤色蛍光体の母体は、(Ca 1-x Sr x )Sで示すことができる。

 この際、ストロンチウムの含有量(x)を調 することにより、極大発光波長(発光ピーク 波長)を調整することができる。すなわち、Ca S:Euの極大発光波長は650nmであり、SrS:Euの極大 発光波長は590nmであるから、カルシウムとス ロンチウムの含有割合を調整することによ て、上記極大発光波長の間(590nm~650nm)で発光 波長を任意に制御することができる。

 ストロンチウムの含有割合(x)は、用途に じて0~1の範囲で調整すればよく、例えば視 度の観点からは、0.5~1が好ましく、特に0.8~1 がさらに好ましい。また、赤色純度の観点か らは、0~0.5が好ましく、特に0~0.2がさらに好 しい。

 本赤色蛍光体の発光中心は、2価のEu 2+ であることが好ましい。3価(Eu 3+ )の場合には、(CaSr)S相にEuが固溶せず、赤色 度が低下してしまう。

 Euの含有割合は0.1~5mol%であることが好ま く、特に0.5~2mol%であるのが好ましい。

 本赤色蛍光体は、Inを0.05~4.0モル%含有し 且つ、ハロゲン元素、特にF(フッ素)を実質 に含有しないことが重要である。

 (Ca,Sr)Sを母体とし、Euを発光中心とする赤 色蛍光体において、Inを所定量配合すれば、F やClなどのハロゲン元素を添加しなくても、( Ca,Sr)S母体の欠陥に伴う発光(発光ピーク)を抑 えることができる。特にInを0.05モル%以上配 することにより、当該母体の欠陥に伴う発 (発光ピーク)を消失させることができ、単峰 性の非常に強い赤色発光スペクトルを得るこ とができ、赤色純度、赤色発光強度及び輝度 を顕著に高めることができる。

 このような観点から、本赤色蛍光体にお るIn含有量は、0.05~4.0モル%であるのが好ま く、0.1~2.0モル%であるのがより好ましく、0.2 ~1.5モル%であるのが特に好ましい。

 図3や図5に示されるように、(Ca,Sr)Sを母体 とし、Euを発光中心とする赤色蛍光体におい 、FやClなどのハロゲン元素を添加せずにAl Gaを配合すると、例えば5kVの電子線励起によ って、650nm付近(650nm±30nm)の赤色発光ピーク以 外に、400nm付近(400nm±30nm)、或いは550nm付近(550 nm±30nm)に発光ピークが出現する。この400nm付 の発光ピークは、母体の欠陥に伴う発光に るものと考えられ、また、550nm付近の発光 ークは、Gaと母体のSとの反応により生じた オガレートの発光によるものと考えられる

 これに対し、(Ca,Sr)Sを母体とし、Euを発光 中心とする赤色蛍光体において、Inを配合す と、図1(A)(B)及び図10に示されるように、Fや Clなどのハロゲン元素を添加しなくても、400n m付近(400nm±30nm)の発光ピークを抑えることが きる。

 特に図1(A)(B)に示されるように、CaSを母体 とし、Euを発光中心とする赤色蛍光体におい は、Inを0.05モル%以上配合することにより、 400nm付近(400nm±30nm)及び550nm付近(550nm±30nm)に発 光ピークを示さず、650nm付近(650nm±30nm)の発光 ピークのみを示す単峰性の赤色発光スペクト ルを得ることができ、同時にこの赤色発光ピ ーク強度を顕著に高めることができる。

 また、図10に示されるように、SrSを母体 し、Euを発光中心とする赤色蛍光体において は、Inを0.2モル%以上配合することにより、400 nm付近(400nm±30nm)及び550nm付近(550nm±30nm)に発光 ピークをほとんど示さず、650nm付近(650nm±30nm) の発光ピークのみを示す単峰性の赤色発光ス ペクトルを得ることができ、同時にこの赤色 発光ピーク強度を顕著に高めることができる 。

 AlやGaに比べてInの場合にのみこのような 果が得られる理由に関しては、AlやGaは、イ オン半径がCaやSrよりも顕著に小さく母体に 溶し難いため、母体の欠陥や母体元素との 応生成物が生じ易い。そこで、アルカリ土 金属に対して反応性の高いハロゲン(特にF) 添加することで固溶し易くなるのに対し、In の場合には、イオン半径が比較的大きくCaやS rのイオン半径に近いために、ハロゲンを添 しなくても母体に固溶し易いため、このよ な格別な効果が得られるものと考えられる

 励起光源の種類に応じてIn量を特定する とにより、発光強度をさらに高めて輝度を 上させることができる。

 例えば光励起の場合には、図7及び図12に されるように、Inの含有量を0.05~2.5モル%と ることにより、Inを添加しない場合に比べて PL強度を高めることができ、Inの含有量を0.05~ 1.5モル%とすることにより、Inを添加しない場 合に比べてPL強度をさらに高めることができ さらにInの含有量を0.2~1.0モル%、特に0.2~0.5 ル%とすることにより、Inを添加しない場合 比べてPL強度をさらに高めることができる。 このような効果は、Inの替わりにAlやGaを配合 した場合には見られない格別な効果である。

 なお、このような光励起において、可視 励起の場合の励起波長としては、400~550nm、 ましくは450~520nm、特に好ましくは470~500nmの 域が挙げられる。

 また、紫外線励起の場合の励起波長とし は、250~350nm、好ましくは260~300nm、特に好ま くは270~290nmの領域が挙げられる。

 電子線励起の場合には、図8及び図13に示 れるように、Inの含有量を0.05~4.0モル%とす ことにより、Inを添加しない場合に比べてCL 度を高めることができ、Inの含有量を0.1~2.0 ル%とすることにより、Inを添加しない場合 比べてCL強度をさらに高めることができ、 らにInの含有量を0.2~1.5モル%とすることによ 、Inを添加しない場合に比べてCL強度をさら に高めることができる。このような効果は、 Inの替わりにAlやGaを配合した場合には見られ ない格別な効果である。

 なお、電子線励起の場合は10V~30kVの加速 圧を使用できる。

 本赤色蛍光体は、Inを所定量含んでいれば 電荷補償剤として、1価の価数をとり得る陽 オン金属、例えばCu + 、Ag + 、Li + 、Na + 、K + 、Rb + などを含んでいてもよいし、また、増感剤と してCe、Sc、Y、La、Gd、Lu等の希土類族元素(Eu く)などを含んでいてもよい。

 また、本赤色蛍光体は、本発明の効果を げない範囲であれば不純物を含んでいても い。例えば大気中から混入する酸素及びそ 酸化物、原料に僅かに含まれるMgやBaなどの アルカリ土類金属或いはLa、Y、Gdなどの希土 元素、水や洗浄液等に僅かに含まれるハロ ン(F、Cl、Iなど)などは不可避不純物として 赤色蛍光体に混入する可能性がある。これ 不可避不純物としての含有量は大抵1000ppm未 満であるが、その程度の含有量であれば本赤 色蛍光体の効果を妨げることはないと考えら れる。よって、1000ppm未満、好ましくは500ppm 満、特に好ましくは100ppm未満であれば前記 ような不純物を含んでいてもよい。

 本赤色蛍光体の組成を有しているか否か 、蛍光X線分析装置(XRF)、或いは、塩酸等で 溶解させてICP発光分析装置等を用いて各元 量を測定することにより判断することがで る。

 本赤色蛍光体は、粉体であっても成形体 あってもよく、粉体の場合にはその粒径を1 μm~100μmの範囲に分布させることができ、用 に応じて粉砕乃至分級して粒度を調整する とができる。

 また、本赤色蛍光体の中心粒径は、母体 原料、すなわちCa原料或いはSr原料の粒度を 調整することにより調整することができるか ら、用途に応じて調整すればよい。

 なお、Inを多く配合すると、粒度分布が がり、微粉及び粗粉の割合が高くなる傾向 あるため、この観点から、Inの配合量は4.0mol %以下、特に3.0mol%以下、中でも特に2.0mol%以下 とするのが好ましい。

 本赤色蛍光体は、波長400nm~550nmの可視光 起、或いは波長250nm~350nmの紫外線励起によっ て、650nm付近(650nm±30nm、好ましくは±20nm、特 好ましくは±15nm)に発光ピークを示す赤色発 光スペクトルを得ることができる(図2(A)(B)参 )。

 また、本赤色蛍光体は、10V以上、通常は1 0V~30kVの電子線励起によって、400nm付近(400nm±3 0nm)並びに550nm付近(550nm±30nm)に発光ピークを さず、且つ、650nm付近(650nm±30nm、好ましくは ±20nm、特に好ましくは±15nm)に発光ピークを す単峰性の赤色発光スペクトルを得ること できる(図1(A)(B)参照)。

 電子線励起を利用した用途においては、1 0~150Vの電圧で加速された電子線を励起源とす る蛍光表示管(VFD)、1kV~3kVの電圧で加速された 電子線を励起源とする低電圧型電界放出型デ ィスプレイ(FED)、3kV~20kVの電圧で加された電 線を励起源とする高電圧型電界放出型ディ プレイ(FED)などが使用されているが、本赤色 蛍光体はいずれにも適用可能である。

(製造方法)
 次に、本赤色蛍光体の好ましい製造方法の 例を説明する。但し、下記に説明する製造 法に限定されるものではない。

 本赤色蛍光体は、Sr原料及び/又はCa原料 Eu原料、In原料、必要に応じてS原料をそれぞ れ秤量し、前記原料を混合し、還元雰囲気中 で焼成し、必要に応じてアニールして得るこ とができる。

 上記のSr原料及びCa原料としては、金属単 体のほか、それぞれの酸化物、硫化物、複酸 化物、炭酸塩等を挙げることができるが、好 ましくは硫化物である。

 In原料としては、金属単体のほか、硫化物 酸化物、複酸化物、炭酸塩等を挙げること できる。具体的には、In、In 2 S 3 、In 2 O 3 等を挙げることができる。

 Eu原料としては、EuS、Eu 2 O 3 、Eu等のユウロピウム化合物(Eu塩)を挙げるこ とができる。

 S原料としては、SrSのほか、S(硫黄)、H 2 Sガス等を挙げることができる。

 原料の混合は、乾式、湿式いずれで行な てもよい。

 乾式混合する場合、その混合方法を特に 定するものではなく、例えばジルコニアボ ルをメディアに用いてペイントシェーカー ボールミル等で混合し(例えば90分程度)、必 要に応じて乾燥させて、原料混合物を得るよ うにすればよい。

 湿式混合する場合は、原料を非水系溶媒 用いて懸濁液の状態とし、上記同様にジル ニアボールをメディアに用いてペイントシ ーカーやボールミル等で混合した後、篩等 メディアを分離し、減圧乾燥や真空乾燥な の適宜乾燥法によって懸濁液から溶媒を除 して乾燥原料混合物を得るようにすればよ 。

 焼成する前に、必要に応じて、上記如く られた原料混合物を粉砕、分級、乾燥を施 ようにしてもよい。但し、必ずしも粉砕、 級、乾燥を施さなくてもよい。

 また、得られた粉末は、必要に応じて成形 てもよい。例えば、φ20mm、約620kg/cm 2 の条件で成型することができる。

 焼成は、還元雰囲気中900~1300℃で、1時間~ 24時間焼成するのが好ましい。

 この際の焼成雰囲気としては、アルゴン ス、窒素ガス、硫化水素ガス、少量の水素 スを含有する窒素ガス雰囲気、一酸化炭素 含有する二酸化炭素雰囲気などの還元雰囲 を採用することができる。中でも、アルゴ ガスや窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気下 焼成するのが好ましい。

 焼成温度が900℃未満では、原料に炭酸塩 用いる場合などは、炭酸ガスの分解が不十 であり、また、(Ca、Sr)S母体へのEuの拡散効 が十分に得られない。一方、1300℃を超える 高温では異常粒成長を起こして、均一な微粒 子が得られにくくなる。また、焼成時間が1 間未満では物質特性に再現性が得られにく 、24時間を超えると物質飛散の増加による組 成変動の問題が生じる。

 なお、上記焼成に先立って、仮焼成する うにしてもよい。

 この際、仮焼成は、例えば混合粉体を600 ~1100℃、1時間~12時間、アルゴンガスや窒素 スなどの不活性ガス雰囲気、水素雰囲気、 化水素雰囲気、酸素雰囲気、空気雰囲気中 焼成すればよい。

 仮焼後、さらに混合粉体全体が均一とな ように、粉砕混合し、そして焼成するよう してもよい。

 焼成後、必要に応じて粉砕及び分級して 度を調整してもよい。

 また、焼成或いは粉砕後、必要に応じて ニール(焼鈍)してもよい。この際、アニー 条件としては、アルゴンガスや窒素ガスな の不活性ガス雰囲気、水素雰囲気、硫化水 雰囲気、酸素雰囲気、空気雰囲気中におい 、400~1300℃に加熱するのが好ましい。

(用途)
 本赤色蛍光体は、本赤色蛍光体を励起し得 光源若しくは電子源と組合わせて赤色発光 子乃至装置を構成し、各種用途に用いるこ ができる。例えば本赤色蛍光体と、励起光 発生する光源とを組合わせて赤色発光素子 至装置を構成することも、また、本赤色蛍 体と、電子線を発生する電子源とを組合わ て赤色発光素子乃至装置を構成することも きる。 また、励起光を発生する光源と本 色蛍光体と青乃至緑色蛍光体とを組合わせ 白色発光素子乃至装置を構成することも、 た、電子線を発生する電子源と本赤色蛍光 と青乃至緑色蛍光体とを組合わせて白色発 素子乃至装置を構成することもできる。

 具体的には、上記のような励起用の光源 しくは電子源(まとめて「励起源」という) 近傍、すなわち該励起源の発光或いは電子 を受けられる位置に本赤色蛍光体を配置す ことにより赤色発光素子乃至装置を構成す ことができる。例えば発光体からなる発光 上に、本赤色蛍光体からなる蛍光体層を積 するようにすればよい。

 この際、蛍光体層は、例えば、粉末状の 赤色蛍光体を、結合剤と共に適当な溶剤に え、充分に混合して均一に分散させ、得ら た塗布液を、発光層の表面に塗布及び乾燥 て塗膜(蛍光体層)を形成するようにすれば い。

 また、本赤色蛍光体をガラス組成物に混 してガラス層内に本発明蛍光体を分散させ ようにして蛍光体層を形成することもでき 。

 さらにまた、本赤色蛍光体をシート状に 形し、このシートを発光体層上に積層する うにしてもよいし、また、本赤色蛍光体を 光体層上に直接スパッタリングさせて製膜 るようにしてもよい。

 なお、白色発光素子乃至装置を構成する 合、粉体状の本赤色蛍光体と粉体状の青色 至緑色蛍光体とを混合するようにしてよい 、また、成形体状の本赤色蛍光体と成形体 の青乃至緑色蛍光体とを並べるようにして よい。

 以下に実施例を示すが、本発明はこれら 限定されて解釈されるものではない。

<PLスペクトルの測定>
 分光蛍光光度計(日立製作所社製F-4500)を用 、ホトマルとして浜松ホトニクス社製R928を い、500~800nmの領域は副標準光源(3000K)で修正 して、PL(フォトルミネッセンス)スペクトル 測定した。

<CLスペクトルの測定>
 サンプルをアルミニウム板に薄く塗布した のを圧力10 -5 Pa以下の高真空容器に入れて、電子銃から加 電圧5kVで加速した電子線を照射してサンプ からの発光を測定した。電子銃は加熱され 陰極から出る熱電子を用いた。

(In添加サンプルの作製(1))
 原料としてCaS、EuS、In 2 S 3 を用い、Eu:1.0mol%となるように母体原料を秤 すると共に、In量が0~4.0mol%の間の所定量とな るように秤量し、これらをφ3mmのジルコニア ールをメディアに用いてペイントシェーカ で90分混合した。

 次いで、100μm以下に分級し、1050℃、12時 、アルゴンガス雰囲気中で焼成し、赤色蛍 体(サンプル1~8、19~21)を得た。

 サンプル1~8のIn量は、図1(A)(B)及び図2(A)(B) の欄外に示すとおりであり、サンプル19~21のI n量は、サンプル19:0.05mol%、サンプル20:1.5mol% サンプル21:2.5mol%である。

 得られたサンプル1~8及び19~21について、CL スペクトル(図1(A)(B))、PLスペクトル(図2(A)(B)) 測定した。

(In添加サンプルの作製(2))
 原料としてSrS、EuS、In 2 S 3 を用い、Eu:1.0mol%となるように母体原料を秤 すると共に、In量が0~10.0mol%の間の所定量と るように秤量し、これらをφ3mmのジルコニア ボールをメディアに用いてペイントシェーカ ーで90分混合した。

 次いで、100μm以下に分級し、1050℃、12時 、アルゴンガス雰囲気中で焼成し、赤色蛍 体(サンプル22~31)を得た。

 サンプル22~28のIn量は、図10及び図11の欄 に示すとおりであり、サンプル29~31のIn量は サンプル29:0.05mol%、サンプル30:7.0mol%、サン ル31:10.0mol%である。

 得られたサンプル22~28について、CLスペク トル(図10)、PLスペクトル(図11)を測定した。

(Ga添加サンプルの作製)
 原料としてCaS、EuS、Ga 2 S 3 を用い、Eu:1.0mol%となるように母体原料を秤 すると共に、Gaが0~4.0mol%の間の所定量となる ように秤量し、これらをφ3mmのジルコニアボ ルをメディアに用いてペイントシェーカー 90分混合した。

 次いで、100μm以下に分級し、1050℃、12時 、アルゴンガス雰囲気中で焼成し、赤色蛍 体(サンプル9~13)を得た。

 サンプル9~13のIn量は、図3及び図4の欄外 示すとおりである。

 得られたサンプル9~13について、CLスペク ル(図3)、PLスペクトル(図4)を測定した。

(Al添加サンプルの作製)
 原料としてCaS、EuS、Al 2 S 3 を用い、Eu:1.0mol%となるように母体原料を秤 すると共に、Alが0~4.0mol%の間の所定量となる ように秤量し、これらをφ3mmのジルコニアボ ルをメディアに用いてペイントシェーカー 90分混合した。

 次いで、100μm以下に分級し、1050℃、12時 、アルゴンガス雰囲気中で焼成し、赤色蛍 体(サンプル14~18)を得た。

 サンプル14~18のIn量は、図5及び図6の欄外 示すとおりである。

 得られたサンプル14~18について、CLスペク トル(図5)、PLスペクトル(図6)を測定した。

 また、上記の測定結果をまとめて、In、Ga 及びAlの添加量とPL相対強度(無添加の場合の 色発光ピーク強度(最大発光強度)を1とした 合の相対的な赤色発光ピーク強度)との関係 を図7及び図12に示し、In、Ga及びAlの添加量と CL相対強度(無添加の場合の赤色発光ピーク強 度(最大発光強度)を1とした場合の相対的な赤 色発光ピーク強度)との関係を図8及び図13に した。

 図1(A)(B)より、Inを配合すると、400nm付近(4 00nm±30nm)の発光ピークを抑えることができ、 にInを0.05モル%以上配合することにより、400 nm付近(400nm±30nm)の発光ピークを消失させるこ とができ、同時に、In添加量が増えるのに伴 て650nm付近(650nm±30nm)の赤色発光ピークがよ 大きくなることが判明した。

 図7より、光励起の場合には、Inの含有量 0.05~2.5モル%とすることにより、Inを添加し い場合に比べてPL強度を高めることができ、 Inの含有量を0.1~1.5モル%とすることにより、In を添加しない場合に比べてPL強度を3倍以上高 めることができ、さらにInの含有量を0.2~1.0モ ル%とすることにより、Inを添加しない場合に 比べてPL強度を5倍以上高めることができるこ とが判明した。

 また、図12を見ると、Inの含有量を0.05~2.5 ル%、特に0.05~2.5モル%とすることにより、In 添加しない場合に比べてPL強度を効果的に めることができ、さらに、Inの含有量を0.1~1. 5モル%、特に0.1~1.0モル%とすることにより、In を添加しない場合に比べてPL強度を顕著に高 ることができ、またさらにInの含有量を0.2~1 .0モル%、特に0.2~0.5モル%とすることにより、I nを添加しない場合に比べてPL強度をさらに高 めることができることが判明した。

 図8より、電子線励起の場合には、Inの含 量を0.05~4.0モル%とすることにより、Inを添 しない場合に比べてCL強度を高めることがで き、Inの含有量を0.1~2.0モル%とすることによ 、Inを添加しない場合に比べてCL強度を2倍以 上高めることができ、さらにInの含有量を0.2~ 1.5モル%とすることにより、Inを添加しない場 合に比べてCL強度を3倍以上高めることができ ることが判明した。

 また、図13を見ると、Inの含有量を0.05~4.0 ル%とすることにより、Inを添加しない場合 比べてCL強度を高めることができ、Inの含有 量を0.1~2.0モル%とすることにより、Inを添加 ない場合に比べてCL強度をさらに高めること ができ、さらにInの含有量を0.2~2.0モル%、特 0.2~1.5モル%とすることにより、Inを添加しな 場合に比べてCL強度をさらに高めることが きることが判明した。

 なお、上記試験結果は、CaS:Eu或いはSrS:Eu 母体とし、これにInをドープした蛍光体で るが、(Ca及びSr)S:Euを母体とし、これにInを ープした蛍光体においても同様であると考 られる。

(試験例1)
 原料としてCaS、SrS、EuF 3 を用い、Eu:1.0mol%となるように母体原料を秤 すると共に、その際、CaとSrの含有割合を変 させて(Ca 1-x Sr x )S:Eu(0≦x≦1)で示される赤色蛍光体のx値を変 させるように秤量し、φ3mmのジルコニアボ ルをメディアに用いてペイントシェーカー 90分混合した。

 次いで、100μm以下に分級し、1050℃、12時 、アルゴンガス雰囲気中で焼成し、赤色蛍 体を得た。

 得られた赤色蛍光体について、PLスペク ルを測定した結果を図9に示す。

 図9の結果から、CaS:Euの発光ピーク波長は 650nmであり、SrS:Euの発光ピーク波長は590nmで り、カルシウムとストロンチウムの量を調 することによって、上記発光波長の間で発 波長を任意に制御できることが分った。

 x値を変化させた場合のこのような効果は、 本発明の赤色蛍光体、すなわち一般式:(Ca 1-x Sr x )S:Eu,In(但し、式中のxは0~1)で示される赤色蛍 体においても同様である。